JPH09268760A - 工程計画管理支援システム - Google Patents

工程計画管理支援システム

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JPH09268760A
JPH09268760A JP7365296A JP7365296A JPH09268760A JP H09268760 A JPH09268760 A JP H09268760A JP 7365296 A JP7365296 A JP 7365296A JP 7365296 A JP7365296 A JP 7365296A JP H09268760 A JPH09268760 A JP H09268760A
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JP7365296A
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English (en)
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Yoshitsugu Uchiyama
義次 内山
Manabu Akimoto
学 秋本
Kenji Matsuzawa
健志 松澤
Masayo Suzuki
雅代 鈴木
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物の設計・計画・管理に際し建物とその建
設工程及び完成状態のイメージを対応させ、品質や安全
管理に的確に行えるようにする。 【解決手段】 建物の構成部材や仮設、重機等に関する
建物データを入力設定し各施工段階での2次元、3次元
図形を出力する処理を行う建物データ処理手段11と、
着工から竣工までの各工事・工程の予定、実績に関する
建設データを入力設定し工程表を出力する処理を行う建
設データ処理手段12と、特定の建物データ又は建設デ
ータに対応したコメントデータを入力設定し出力する処
理を行うコメントデータ処理手段13と、建物データ、
建設データ、コメントデータを格納するデータ格納手段
14〜16とを備え、建物データの集合体であるプロダ
クトモデルや建設データの集合体であるプロセスモデル
を出力すると共に、建物データや建設データに関係付け
たコメントを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築設計に基づき
建物完成時とその実現手順をプロダクトモデルとプロセ
スモデルにより出力しながらモデルの特定情報に対して
コメントを出力するように構成した工程計画管理支援シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】設計図書には、建物完成時の姿(建物デ
ータの集合体)であるプロダクトモデルが示されてい
る。施工計画は、設計図書に基づいて建物を実現してゆ
くための手順(建設データの集合体)であるプロセスモ
デルを設定することにある。
【0003】建設工事では、施工に先立って例えば工事
別、フロア別、ゾーン別等に、何時までに何をどれだけ
施工すればよいかを指示する工程計画を作成している。
この計画では、種々の工事項目があるだけでなく、工期
や人工等の施工能力その他種々の要因が相互に関連する
ため、全体の工程上で矛盾しないような配慮が必要とな
る。工程計画のための道具として工程表が作成される
が、工程表は、工程計画を考えるためのものばかりでは
なく、工程に関する情報を伝達する道具としても工程計
画・管理に欠くことのできないものであり、施工のあら
ゆる段階に登場する。例えば計画の段階では、工事項目
や施工数量、単位、歩掛、工事区分ゾーン、工事の重要
度、業者、担当者、各工事の開始日と終了日、前工事等
の情報があり、工程計画では、これらの制約条件を把握
しながら各工程が円滑に施工されるように計画を作成す
ることが必要である。
【0004】従来より行われている工程計画の作成は、
勘に頼った作業であり、同時に多くの情報を扱うことは
難しいため、例えば線の長さによる工事日数だけで手順
を考え、そして作業量を別途考えるというように、幾つ
かのステップに分けて計画を策定するので、多くの時間
と労力を必要としている。また、このような計画に対し
て工事状態や労務の実績を収集することにより計画と実
績とを比較し、工事の進捗状況に応じて適切な対策を講
じようとする工程管理の場合も同様である。
【0005】しかしながら、工事の規模が大きくなると
それだけ多くの情報を処理しなければならなくなる。し
かも、勘に頼って手作業により計算や用紙への下書きを
繰り返し行わないと最終的な計画が出来上がらないた
め、多くの労力と時間を費やすことになる。そのため、
迅速な計画の策定が行えないだけでなく、実績を評価し
ながら計画の変更の検討が必要な場合にも柔軟に対応す
ることが難しいという問題がある。また、勘に頼った特
別な作業になるため、個人差もあって統一的でなく、判
りにくく、計画と実施状況との比較や実施状況の把握が
難しいという問題もある。
【0006】そこで、データ処理システムを使って迅速
且つ簡便な入力操作により計画の策定と実績状況の把握
を行うことができる工事計画管理システム(特公平7−
48227号公報参照)及び着工日から竣工日までの工
程表を作成する工程表作成システム(特開平6−176
042号、特開平7−334578号)として本出願人
より既に提案している。工程表としては、一般に縦軸に
作業や場所、横軸に時間軸をとって表現され、通常、棒
線工程表(バーチャート、ガンチャート)やネットワー
ク工程表が使われている。
【0007】前記工事計画管理システムでは、例えば工
事項目、施工数量、単位、歩掛、各工事の開始日と終了
日、前工事、その他、工事区分のゾーン、タクト工程の
開始階から終了階までの各工事の開始日と終了日等を基
本データとして入力し、工事日数が工区数と等しいとき
の状態を初期値とし長さを工事日数、縦幅(高さ)を人
工とするバーチャートを表示する。そして、オペレータ
により全体の工事期間が入力されると、基準階工程で決
めた各工事の開始日と終了日及び前工事等の条件を満足
するように各対象階の工事別の開始日と終了日を求め、
タクト工程の初期値として表示し、さらに工程の修正が
行われる。このとき、工事日数と人工からなる両者の値
を反映したバーチャートの面積が一定になるように変化
させながら、オペレータが適当な工事日数と人工を決め
ることになる。この処理は、オペレータのマウス操作に
よるバーの長さか縦幅の一方を変更する指示にしたがっ
て行い、バーの面積が一定になるように他方の値を計算
する。また、歩掛の変更の場合には、その値に合わせて
人工を計算し、バーの縦幅を変更する。つまり、バーの
縦幅により作業量を表している。このようにして変更し
たバーを表示することによって、オペレータは、視覚で
確認しながらタクト工程表の作成、訂正を行うことがで
きる。
【0008】前記工程表作成システムは、日曜・祝日の
定義されたカレンダー、着工・竣工の年月日、工事段
数、休日、雨天影響度の入力によりカレンダーの日曜・
祝日を含めて着工日から竣工日までの各月毎に実働日数
を求め工事段数を確保した表を作成する表作成手段、該
作成した表上に各工事毎に開始位置と中途段位置と終了
位置の指定入力によりネットワーク方式のノードとアロ
ーで示したグラフを作成するグラフ作成手段、各工事の
開始位置と終了位置との間の実働日数を計算する実働日
数計算手段、作成した表とグラフデータの変更・修正・
削除を行う処理手段、表とグラフデータを格納する記憶
手段、及び該記憶した表とグラフデータを重ねて描画し
出力する出力手段を備えたものである。このシステムに
よれば、カレンダーデータと各休日及び雨天影響度を入
力して工事期間の実働日数を月毎に求めて、表作成する
と共に、この実働日数に基づいてグラフ作成を行うの
で、クリティカルパスが直ちに判り、勘に頼ることなく
正確な値で工程管理を行うことができる。また、地域別
に雨天影響度を設定するので、地域に応じ雨天日数を考
慮した工程の管理が可能になる。さらには、ウインドウ
画面を使った入力と位置のピックにより表作成、グラフ
作成等の処理を行うので、操作が簡単であり、作業効率
の向上を図ることができる。
【0009】一方、上記のような施工・工程計画を策定
するためには、建築建物の設計に基づく施工図が必要で
あるが、これらに関しても、本出願人は、既に躯体情報
処理システム(特開平1−195579号公報参照)や
鉄骨建方の施工計画支援システム(特開平3−2917
63号公報参照)として2次元の設計図面から設計デー
タを入力して3次元のモデルを表示できるようにしたシ
ステムを提案している。躯体情報処理システムは、建築
物の構造部材を類別すると共に、その各構造部材毎に絶
対情報と他の構造部材から算定可能な相対情報とに区分
し、絶対情報を入力することによって相対情報を他の構
造部材の情報から生成して建築物のイメージ処理を行
い、平面図や断面図、パースその他の3次元図形の表示
をできるようにしたものである。また、鉄骨建方の施工
計画支援システムは、建物の設計図から柱材や梁材の断
面及び平面配置を鉄骨基本データとして設定し、重機デ
ータと組み合わせて鉄骨建方の検討、手順図の作成等を
行うものであり、3次元イメージの見やすい画面を提供
できるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記のように施工・工
程計画のための道具として工程表が作成されるが、工程
表は、工程計画を考えるためのものばかりでなく、工程
に関する情報を伝達する道具としても工程計画・管理に
欠くことのできないものであり、施工のあらゆる段階に
登場する。しかし、従来のシステムは、それぞれが独立
したものであり、完成時の建物の姿の表現と、その過程
を表現するために必要な情報は同一ではないため、建物
に用いられている個々の構成部材(建物データの要素)
について、その材料の工場生産の単位、現場までの荷
姿、現場内での加工の有無と運搬、保管方法、取付作業
に使われる労務や仮設設備といった情報(建設データの
要素)を対応付けることが必要になる。
【0011】従来の施工計画用の工程プログラムやCA
Dソフトを持ったシステムには、こうしたプロダクトモ
デルとプロセスモデルの統合機能を持つものは存在して
おらず、建設プロセスを計画管理するシステムとしては
不十分であった。したがって、現場で作業する作業員に
よって建設工程及び完成状態のイメージが異なり、品質
や安全性に影響を与えるという問題がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するものであって、建物の設計・計画・管理に際し
建物とその建設工程及び完成状態のイメージを対応さ
せ、品質や安全管理に的確に行えるようにするものであ
る。
【0013】そのために本発明は、建築設計に基づき建
物完成時とその実現手順をプロダクトモデルとプロセス
モデルにより出力しながらモデルの特定情報に対してコ
メントを出力するように構成した工程計画管理支援シス
テムであって、建築設計に基づく建物の構成部材や仮
設、重機等に関する建物データを入力設定し各施工段階
での2次元図形、3次元図形を出力する処理を行う建物
データ処理手段と、工程計画に基づき着工から竣工まで
の各工事・工程の予定、実績に関する建設データを入力
設定し工程表を出力する処理を行う建設データ処理手段
と、特定の建物データ又は建設データに対応したコメン
トデータを入力設定し出力する処理を行うコメントデー
タ処理手段と、建物データ、建設データ、コメントデー
タを格納するデータ格納手段とを備え、建物データと建
設データとコメントデータをそれぞれ関係付けてデータ
格納手段に格納して建物データの集合体であるプロダク
トモデルや建設データの集合体であるプロセスモデルを
出力すると共に、建物データや建設データに関係付けた
コメントを出力するように構成したことを特徴とするも
のである。
【0014】また、コメントは、特定の部材か特定の作
業か特定の日付に対応し、テキスト、イメージ、音声等
の複数のメディアから選択して構成したものであり、コ
メントデータは、入力設定されたデータと工事標準仕様
書や技術シート等の計画管理情報を引用するデータから
なり、コメントデータとしてビデオやスライドの映像を
入力する手段を備えたことを特徴とし、マルチウインド
ウモードによりプロダクトモデルとプロセスモデルの相
互呼び出し表示及びコメントの表示を行うことを特徴と
するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る工程計画管
理支援システムの実施の形態を示す図、図2は各データ
の関係を説明するための図であり、1は中央処理装置、
2はキーボード、3はマウス、4は音声入力装置、5は
画像入力装置、6は表示出力装置、7は音声出力装置、
8は印刷出力装置、11は3次元建物データ処理部、1
2は工程データ処理部、13はコメントデータ処理部、
14は建物データ格納部、15は建設データ格納部、1
6はコメントデータ格納部を示す。
【0016】図1において、キーボード2は、テキスト
データや数値データ等を入力する入力手段であり、マウ
ス3は、画面に表示されるカーソル等を使ってキー入力
やウインドウの展開等の操作を行うポインティングデバ
イスである。音声入力装置4は、工程計画管理に際して
使用されるコメントを音声で入力する例えばマイクと音
声の入力処理手段であり、画像入力装置5は、工程計画
管理において設定されるコメントをイメージで入力する
例えばスキャナやビデオカメラ、ビデオ再生装置であ
る。
【0017】表示出力装置6は、工程計画管理画面を表
示する例えばCRTで、設計図面に基づいて入力される
部材や仮設等の建物データ、工程計画に基づいて入力さ
れる建設データ等の入力データ、建物の平面図、断面
図、パースその他の3次元図形、工程表等を表示する出
力手段であり、これらを印刷出力する例えばXYプロッ
タやプリンタの出力手段が印刷出力装置8である。音声
出力装置7は、工程計画管理において設定されたコメン
トを音声で出力する例えばスピーカと音声出力処理手段
である。
【0018】建物データ格納部14は、例えば躯体情報
処理システムや鉄骨建方の施工計画支援システムで入力
処理される建物データを格納するものである。建設デー
タ格納部15は、例えば工事計画管理システムや工程表
作成システムで入力処理される建設データを格納するも
のであり、図2に示すように建物データと建設データと
は相互に関係付けしたものである。コメントデータ格納
部16は、工程計画管理を行う上で必要な特定の日付や
作業、部材に対するコメントデータを格納するものであ
り、コメントデータは、図2に示すように建物データ又
は建設データの特定情報に関係付けしたものである。コ
メントデータには、文章(文字列)で出力されるテキス
トデータ、スキャナで読み込まれた画像及びビデオやス
ライド等の映像に基づきイメージで出力されるイメージ
データ、音声で出力される音声データ、図形で出力され
る図形データ等があり、図2に示すように入力設定され
たデータそのものだけでなく、ディジタル情報として既
に用意されている計画管理情報を引用するものである。
【0019】中央処理装置1は、建物データに関する入
力設定、編集出力を行う3次元建物データ処理部11、
工程表の入力作成、出力等の処理を行う建設データ処理
部12、3次元建物データ処理部11又は建設データ処
理部12による処理に応じて適宜コメントの作成、再生
処理を行うコメントデータ処理部13を備えるものであ
る。これらの各処理部11〜13では、建物データと建
設データとコメントデータとを相互に関連付けて処理し
各データ格納部14〜16に格納している。
【0020】3次元建物データ処理部11は、例えば前
記の躯体情報処理システムや鉄骨建方の施工計画支援シ
ステムを利用して建物データの3次元処理を行うもので
あり、設計図面から設計データを入力して建築設計に基
づく建物の構成部材や仮設、重機等に関する3次元の建
物データとして処理し、これを建物データ格納部14に
格納し或いは出力装置に出力するが、入力処理や出力処
理の際に特定の部材に対して数量や品質の確認、その他
何等かのコメントを付加しようとする場合や、付加され
ているコメントを再生しようとする場合には、コメント
の作成/再生モードを選択する。このコメントの作成/
再生モードの選択によりコメントデータ処理部13が特
定の部材に対するコメントの作成/再生処理を実行す
る。
【0021】また、建設データ処理部12も同様に、例
えば前記の工事計画管理システムや工程表作成システム
を利用して建設データを処理し、工程計画に基づき着工
から竣工までの各工事・工程の予定、実績に関する建設
データを入力設定するものであり、工程表を作成し施工
の各段階に応じて建物データと関係付けることにより、
3次元建物データ処理部11を適宜呼び出して各段階の
平面図、断面図、パースその他の3次元図形を表示す
る。さらに、工程に関連し特定の日付や作業に対して検
査項目その他何等かのコメントを付加しようとする場合
や、付加されているコメントを再生しようとする場合に
は、コメントの作成/再生モードを選択する。このコメ
ントの作成/再生モードの選択によりコメントデータ処
理部13が特定の作業や日付に対するコメントの作成/
再生処理を実行する。
【0022】コメントデータ処理部13は、先に述べた
ように部材、作業、日付のいずれのオブジェクトかを選
択し、さらにテキストか音声かイメージかビデオか等の
メディアを選択して、それぞれのメディアによるコメン
トを設定する。そして、これを再生する場合には、工程
表上で作業、日付を特定して、或いは平面図、断面図、
パースその他の3次元図形上で部材を特定して設定され
ているメディアによるコメントを再生する。
【0023】ここでは、プロセスモデルを「作業」の単
位とし、各作業を実施するために必要な情報を各作業の
属性データとして定義する構造とすることによって、プ
ロダクトモデルの建物データとプロセスモデルの建設デ
ータとの対応付けを行う。従って、例えば建設データ処
理部12による工程表の作成処理では、工程表を作成す
るための画面を表示し、時間軸上に展開する作業の手順
や場所を設定編集しながら、マルチウインドウにより適
宜3次元建物データ処理部11を呼び出しその対象とな
る構成材の状況をウインドウに展開して表示したり、さ
らにコメントデータ処理部13を呼び出して特定の部材
や作業、日付等のオブジェクトに対応して種々のメディ
アによるコメントの作成、再生を行う。
【0024】図3は本発明に係る工程計画管理支援シス
テムの全体の処理の流れを説明するための図、図4はコ
メントデータ処理の例を説明するための図、図5はコメ
ント作成画面の例を示す図、図6はコメント再生画面の
例を示す図、図7は各種コメントの例を示す図である。
【0025】本発明に係る工程計画管理支援システムで
は、図3に示すようにまず、建築建物の設計を行い(ス
テップS11)、それに基づいて部材、仮設等の設計デ
ータを入力し3次元データを設定し(ステップS1
2)、工程表を作成、入力し、工程計画を策定する(ス
テップS13)。そして、これらが終了すると、設定入
力した3次元モデルの確認、工程表の確認を行い、工程
管理を実行する(ステップS14)。コメントの作成/
再生は、先に述べたようにこれらの各ステップにおいて
例えばコメントのキー入力を行い割り込みにより特定の
部材、作業、日付に対して実行される。
【0026】そのコメントデータ処理は、図4に示すよ
うに割り込みキーとして設けられたコメントキーが選択
されると(ステップS21)、作成か(ステップS2
2)、再生か(ステップS29)を調べる。作成の場合
には、図5に示すようにビデオか音声かテキストかイメ
ージかスライドか3次元データか等のメディアの選択
(ステップS23)を行って、それぞれのメディアによ
るコメントデータを作成する(ステップS24)。そし
て、メディア毎に登録されているコメントファイルの選
択(ステップS25)、コメントタイトルの入力(ステ
ップS26)を行った後、部材か作業か日付かのオブジ
ェクトのタイプ、具体的なオブジェクトの選択を順に行
う(ステップS27、S28)。また、再生の場合に
は、図6に示すようにコメントリストを提示し(ステッ
プS30)、その中で指示されたコメントのコメントデ
ータを呼び出して設定されたメディアによりコメントを
再生出力する(ステップS31)。
【0027】このようにして作成/再生されるコメント
には、図7に示すような例えば3次元モデルの特定の部
材に対して計画担当者自身のメモや覚え書きとして「こ
のG−1は上階床荷重の為サイズアップしている。床コ
ンクリート打設の時、仮設支柱が必要となる。設備ユニ
ット地組時にも注意のこと。」というテキストによるコ
メント、工程表の特定の作業に対して他の工事関係者へ
の連絡事項として「今回のサイクル工程では、柱鉄骨溶
接手順が、下階PC取付け作業の為、前回と異なります
ので作業前に再確認して下さい。」という音声によるコ
メント、工程表の特定の日付に対して施工手順や安全に
関する写真やビデオによる指示、注意として作業手順ア
ニメーションや施工実績ビデオテープ、写真のイメージ
によるコメントを利用することができる。そして、これ
らのコメントには、工事標準仕様書、技術シート、技術
ニュース、工法シートその他の工法説明資料、カタログ
等の参考ディジタル情報とリンクしQCDS(品質、コ
スト、納期、安全)の管理項目にリンクしたコメントを
利用することができる。
【0028】次に、本発明に係る工程計画管理支援シス
テムの全体の概要を操作画面の例に基づいて説明する。
図8は本発明に係る工程計画管理支援システムの概要を
示す図、図9は施工部品及び作業登録を行う画面の例を
示す図、図10はユニット化に際して名称を登録するた
めの画面の例を示す図、図11は施工部品を複数組み合
わせたユニット化の例を示す図、図12は建物データの
パース表示画面の例を示す図である。
【0029】本発明に係る工程計画管理支援システムで
は、図8に示すように既存3次元CADを利用し、或い
は先に述べた躯体情報処理システムや鉄骨建方の施工計
画支援システムを利用した3次元建物データ処理部11
により躯体3次元データ及びタワークレーン(TC)、
型枠の3次元データを設定入力し、この3次元データに
基づいて建設データ処理部12により作業計画を策定す
る。作業計画では、作業リストの作成、部材ユニット
化、部材−作業−資源関連付け、作業量/工数見積、サ
イクル工程編集、を行う山均し、工程(出来高)管理・
変更、計画情報出力の処理を行う。これらの処理を行う
ため、表示出力装置6のウインドウ画面には、作業編
集、工程編集、平面図表示、資源(職種)集計を表示す
る。上記処理の結果、表示出力装置6のウインドウ画面
には、時間軸上に展開する作業の手順及び場所と、その
作業の対象となる構成材の状況を3次元表示し、この画
面に基づいて、作業手順検討・確認、工程表示、作業性
検討、安全管理、自由な視点設定により3次元表示す
る。
【0030】例えば施工部品及び作業登録を行う場合に
は、図9に示すような作業No.、作業項目、TCを使
用するか否か、施工回数、職種、必要工数、人数、時
間、TC使用時間、部材登録がされているか等の情報に
関する登録画面を表示する。この画面の上方に表示して
いるキーはそれぞれ次のようなものである。「工法」キ
ーは、工法の選択を行うためのキー、「ユニット」キー
は、ユニットの定義を行うためのキー、「TC」キー
は、どのタワークレーンを使用するかを指定するための
キー、「暦」キーは、作業の日程を指定するためのキ
ー、「資源」キーは、職種を指定するためのキー、「計
画」キーは、計画案の名前を入力するためのキー、「工
区」キーは、工区の定義を行うためのキー、「材料」キ
ーは、部材の材料を選択するためのキー、「仮設」キー
は、仮設(タワークレーン、型枠)を指定するためのキ
ー、「工程」キーは、工程を出力するためのキー、「保
存」キーは、設定、選択情報を保存するためのキーであ
る。作業項目は、メニューから選択するか直接入力す
る。作業項目の中にユニットの名称があるが、ユニット
は、作業所の状況や工法により施工部品を複数組み合わ
せたものであり、地上で組み立ててタワークレーンで所
定の個所まで搬送して組み付けるものである。
【0031】ユニットを登録する場合には、図9に示す
画面において「ユニット」キーがクリックされる。「ユ
ニット」キーがクリックされると、図10に示すような
基準階の平面図を表示することによって、各種床ユニッ
ト、階段、床コンクリート、床メッシュ等のユニットを
登録を行う。ユニット化する場合には、床ユニット1だ
けでなく、図11に示すように仮設11を組み付けたコ
ア内床ユニット12のユニット化を行うというように作
業所の状況や工法により、施工部品を複数組み合わせた
ユニット化を行う。ユニット化では、本設と仮設材とを
組み合わせることもある。このようなユニット化を行っ
て編集することにより、図12に示すような例えば基準
階の建物データ(プロダクトモデル)、つまり完成時の
姿をパース表示する。
【0032】図13は作業対象部材の編集画面の例を示
す図、図14は取付手順のパース表示画面の例を示す
図、図15は作業別部材取付手順や該当部材の平面表示
画面の例を示す図、図16は作業量・工数算定画面の例
を示す図である。
【0033】作業対象部材を編集する場合には、図9に
示す画面において作業No.がクリックされる。例えば
作業No.6の「床ユニット・梁」がクリックされる
と、図13に示すような作業対象部材の編集画面を表示
する。これは、2台のタワークレーンTC1、TC2毎
に各作業の対象となる部材を取付順序に従って割り付け
るものであり、この取付手順に従って図14に示すよう
な部材を割り付けをパースで表示したり、図15に示す
ような作業別部材取付手順や該当部材を平面表示する。
また、部材を割り付けをパースで表示する場合に、部材
の表示色を変えると分かりやすい表示を行うことができ
る。部材の取付順序の編集が終了すると、図16に示す
ような作業量・工数算定画面を表示する。各作業量は、
建物データより自動集計し、作業能率データは、工事の
状況により任意に設定する。工数は、物量/能率にて算
出し、これにより人数及び時間を算出する。
【0034】図17は工程サイクル編集画面の例を示す
図、図18は資源集計ウインドウ画面の例を示す図、図
19はTC集計ウインドウ画面の例を示す図、図20は
サイクル情報編集画面の例を示す図、図21は作業詳細
情報画面の例を示す図である。
【0035】上記の処理が終了し「工程」キーがクリッ
クされると、図17に示すような工程サイクルを棒グラ
フで色分け表示する。各作業の棒の長さが作業所要時間
を示し、図18に示すような資源集計ウインドウでは、
選択された職種の労務の山積みを作業毎に色分けして表
示する。図17に示す画面において各作業の位置と長さ
は変更することができ、これらの変更があると連動して
図18に示す資源集計ウインドウ画面の職種と人数も変
更する。逆に図18に示す資源集計ウインドウ画面の職
種と人数を変更することもでき、これと連動して図17
に示す工程サイクル編集画面の作業位置と長さを変更す
る。また、タワークレーンの使用計画も図19に示すT
C集計ウインドウ画面を表示することによって設定する
ことができる。サイクル情報編集画面では、図20に示
すように作業を行う基準階のサイクルの開始日、タワー
クレーンの位置等の情報を入力し、実際の工程表を作成
するための編集を行い、作業詳細情報画面では、図21
に示すように作業実績データを入力する。
【0036】図22は工程計画結果入力画面の例を示す
図、図23は工程情報画面の例を示す図、図24は制御
パネルの構成例を示す図、図25は作業範囲を表示する
立面図の例を示す図、図26は作業範囲を表示する平面
図の例を示す図、図27は建物内部の表示画面の例を示
す図、図28乃至図32は特定工事の作業手順の表示画
面の例を示す図である。
【0037】上記の処理が終了すると、図22に示すよ
うな工程計画結果入力画面を表示する。ここで任意の年
月日が入力されると、図23に示すような工程情報画面
を表示し、任意の時間(月日)の工程情報を計画した内
容に基づいて斜視図で表示する。このとき、色(ハッチ
ングで区画)の違いにより午前か午後の作業かを区別し
て表示する。図24に示す制御パネルは、視点を指定す
ることにより、任意の位置及び角度から見た斜視図に変
更するものである。また、図25に示す立面図や図26
に示すある作業階の平面図により作業状態を表示し、図
27に示す建物内部の表示画面により建設途中の建物内
部の状況を表示する。
【0038】躯体工法の1例の作業手順の表示例として
示したのが図28乃至図32であり、図28が本設ユニ
ットの組み立て、図29がコーナー鉄筋ユニット取り付
け、図30が鉄筋ユニット完成、図31が型枠取り外
し、図32がn+1階コンクリート打設の様子を表示し
ている。この躯体工法は、内部のコア10を先に構築し
ていく工法であり、作業工程を判りやすく表現すること
が困難な工法である。しかし、本発明によれば、実際に
近い状況で様々な視点から視覚的に確認することができ
るため、棒線図、ネットワークといった従来の表現に比
べて、人のイメージに依存することが少なく誤解を減少
させることができる。図28は仮設11を組み付けたコ
ア内床ユニット12が型枠13内に組み立てた状態を示
している。なお、15は型枠13に設けられた足場であ
る。足場15は型枠13の内側にも設けられている。こ
の状態から図29に示すようにコーナー鉄筋ユニットを
取付け、図30に示すように鉄筋ユニットを完成させた
後、図31に示すように型枠13を取り外し、次に図3
2に示すように型枠13をせりあげてコンクリートを打
設する様子を表示している。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、建物を構成する部材の3次元データと各部材
を取り付ける工程データを入力し、適宜各工程段階で建
物の出来形をウインドウ表示することができるので、施
工計画段階で工程表上の任意の時点での工事の進め方が
建物の出来形という実際に近い状況で様々な視点から視
覚的に確認することができる。しかも、適用可能と考え
られる複数の工法について、部材構成、作業手順、労務
編成、作業能率等の設定・変更を行って、その結果を確
認するシミュレーションが容易に実現できる。さらに、
工程表上の任意の作業、日付、部材に対して、種々のメ
ディアで作成された情報をコメントとして関係付けて出
力するので、工程計画・管理に関する情報、例えば計画
担当者自身のメモや覚え書き、他の工事関係者への連絡
事項、施工手順や安全に関する写真やビデオによる指
示、注意、工法説明資料、カタログ等の参考ディジタル
情報のような情報を分かりやすく表現し提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る工程計画管理支援システムの実
施の形態を示す図である。
【図2】 各データの関係を説明するための図である。
【図3】 本発明に係る工程計画管理支援システムの全
体の処理の流れを説明するための図である。
【図4】 コメントデータ処理の例を説明するための図
である。
【図5】 コメント作成画面の例を示す図である。
【図6】 コメント再生画面の例を示す図である。
【図7】 各種コメントの例を示す図である。
【図8】 本発明に係る工程計画管理支援システムの概
要を示す図である。
【図9】 施工部品及び作業登録を行う画面の例を示す
図である。
【図10】 ユニット化に際して名称を登録するための
画面の例を示す図である。
【図11】 施工部品を複数組み合わせたユニット化の
例を示す図である。
【図12】 建物データのパース表示画面の例を示す図
である。
【図13】 作業対象部材の編集画面の例を示す図であ
る。
【図14】 取付手順のパース表示画面の例を示す図で
ある。
【図15】 作業別部材取付手順や該当部材の平面表示
画面の例を示す図である。
【図16】 作業量・工数算定画面の例を示す図であ
る。
【図17】 工程サイクル編集画面の例を示す図であ
る。
【図18】 資源集計ウインドウ画面の例を示す図であ
る。
【図19】 TC集計ウインドウ画面の例を示す図であ
る。
【図20】 サイクル情報編集画面の例を示す図であ
る。
【図21】 作業詳細情報画面の例を示す図である。
【図22】 工程計画結果入力画面の例を示す図であ
る。
【図23】 工程情報画面の例を示す図である。
【図24】 制御パネルの構成例を示す図である。
【図25】 作業範囲を表示する立面図の例を示す図で
ある。
【図26】 作業範囲を表示する平面図の例を示す図で
ある。
【図27】 建物内部の表示画面の例を示す図である。
【図28】 特定工事の作業手順の表示画面の例を示す
図である。
【図29】 特定工事の作業手順の表示画面の例を示す
図である。
【図30】 特定工事の作業手順の表示画面の例を示す
図である。
【図31】 特定工事の作業手順の表示画面の例を示す
図である。
【図32】 特定工事の作業手順の表示画面の例を示す
図である。
【符号の説明】
1…中央処理装置、2…キーボード、3…マウス、4…
音声入力装置、5…画像入力装置、6…表示出力装置、
7…音声出力装置、8…印刷出力装置、11…3次元建
物データ処理部、12…工程データ処理部、13…コメ
ントデータ処理部、14…建物データ格納部、15…建
設データ格納部、16…コメントデータ格納部
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正内容】
【図19】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 雅代 東京都港区芝浦一丁目2番3号清水建設株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築設計に基づき建物完成時とその実現
    手順をプロダクトモデルとプロセスモデルにより出力し
    ながらモデルの特定情報に対してコメントを出力するよ
    うに構成した工程計画管理支援システムであって、 建築設計に基づく建物の構成部材や仮設、重機等に関す
    る建物データを入力設定し各施工段階での2次元図形、
    3次元図形を出力する処理を行う建物データ処理手段
    と、 工程計画に基づき着工から竣工までの各工事・工程の予
    定、実績に関する建設データを入力設定し工程表を出力
    する処理を行う建設データ処理手段と、 特定の建物データ又は建設データに対応したコメントデ
    ータを入力設定し出力する処理を行うコメントデータ処
    理手段と、 建物データ、建設データ、コメントデータを格納するデ
    ータ格納手段とを備え、建物データと建設データとコメ
    ントデータをそれぞれ関係付けてデータ格納手段に格納
    して建物データの集合体であるプロダクトモデルや建設
    データの集合体であるプロセスモデルを出力すると共
    に、建物データや建設データの特定情報に関係付けたコ
    メントを出力するように構成したことを特徴とする工程
    計画管理支援システム。
  2. 【請求項2】 コメントは、特定の部材か特定の作業か
    特定の日付に対応した提示するもので構成されることを
    特徴とする請求項1記載の工程計画管理支援システム。
  3. 【請求項3】 コメントは、テキスト、イメージ、音声
    等の複数のメディアから選択して構成したものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の工程計画管理支援システ
    ム。
  4. 【請求項4】 コメントデータは、入力設定されたデー
    タと工事標準仕様書や技術シート等の計画管理情報を引
    用するデータからなることを特徴とする請求項1記載の
    工程計画管理支援システム。
  5. 【請求項5】 コメントデータとしてビデオやスライド
    の映像を入力する手段を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の工程計画管理支援システム。
  6. 【請求項6】 マルチウインドウモードによりプロダク
    トモデルとプロセスモデルの相互呼び出し表示及びコメ
    ントの表示を行うことを特徴とする請求項1記載の工程
    計画管理支援システム。
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