JP2016017354A - 現地における構造物の情報確認システム - Google Patents
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Abstract
Description
インフラの維持管理段階において、構造物の点検等で現地に出向く際、デ―タを現地に持ち込むことはなく、現地で点検中に異常が発見された場合には、事務所等に戻ってから関連するデータを探していた。
また、現地で記録できる情報には限りがあるため、事務所等で調べた結果に基づき、再度現地を確認する手間がかかっていた。
また、膨大なデータの中から該当箇所に関する情報を探し出すことにも手間がかかっていた。
以上の状況により、現地で異常を確認して直ちに当該箇所に対応した情報を確認することはできなかった。
この躯体工事の品質検査システムは、操作画面に表示される設計時に作成したCADデータの平面図中の、構造部材を識別するための文字列からなる識別情報に、CADデータの当該構造部材の断面図情報と検査内容を格納する指摘事項データをリンクさせ、その識別情報の指定により断面図情報と指摘事項データを表示させる。
この構造物劣化検知システムは、無線タグ識別子を記録した無線タグと、構造物が劣化した場合に離脱する位置に無線タグを配置したコンクリート構造物と、そのコンクリート構造物の表面に露出し、遊離した無線タグが到着する場所に、無線タグを検知するための無線タグ検知手段を備え、無線タグ検知手段がコンクリート構造物の表面に露出し、遊離した状態の無線タグを検知し、無線タグの無線タグ識別子を取得した場合、劣化位置特定手段により、無線タグ識別子に関連付けられて記録された位置を特定して、劣化情報出力手段により、その特定した位置を劣化情報として出力する。
構造物のブロック毎に対応する計画・設計段階、施工段階から維持管理段階までの履歴情報に関するデータベースを格納するサーバと、
構造物のブロック毎に設けられる固有の識別情報と、
その識別情報を取り込むリーダーと、
そのリーダーに取り込まれた前記識別情報に基づいて、前記サーバのデータベースから前記ブロック毎に対応する目次ファイルを取得して画面に表示する情報端末と、
前記目次ファイルからの指定に基づいて、前記データベースから前記ブロック毎に対応する前記履歴情報を取得して前記情報端末の画面に表示する履歴情報表示出力手段と、を備える、現地における構造物の情報確認システムを特徴とする。
請求項1に記載の現地における構造物の情報確認システムであって、
前記固有の識別情報が格納されたICタグ、または前記固有の識別情報が表記されたマトリックス型二次元コードを用いることを特徴とする。
請求項1または2に記載の現地における構造物の情報確認システムであって、
前記情報端末の画面には、現地の位置、構造物の形状などの概要が表示されるとともに、構造物の三次元モデル、計画・設計情報、施工情報、維持管理情報等の詳細データへのリンクがそれぞれ貼り付けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の現地における構造物の情報確認システムであって、
前記リンクのいずれかを選択すると、対応する前記詳細データが表示されることを特徴とする。
本発明は、現地で直ちに構造物の該当箇所の履歴を確認できる環境を提供する。
そして、インフラに関する構造物は寸法が大きいため、構造物をある区間に区切って、すなわち、ブロック分けして管理する。
さらに、構造物の維持管理に用いられるブロック毎に計画・設計・施工・維持管理に関わるデータが電子データとして整理され、それらのデータが紐付けられた当該ブロックの代表的な電子ファイル(以下、これを目次ファイルと呼ぶ)を用いる。
その目次ファイル及びこれに紐付けられた電子ファイルは、対象とするブロックの情報に限定されるため、構造物全体の情報に比べて容易に情報を確認することができる。
なお、目次ファイルには、構造物全体の中における当該ブロックの位置に関する情報が入っている。
また、構造物の維持管理に用いられるブロック毎に固有のICタグが設置され、IC タグをリーダーで読むことにより、現地に持ち込んだパソコン(PC)内の目次ファイルが自動的に起動する環境となっている。
これにより、熟練した点検者でなくても、現地でICタグを読み込むだけで、目次ファイルから当該ブロックの位置を把握することができる。
また、目次ファイルから着目したブロックの各情報にリンクできるようになっているため、膨大な資料の中から該当する資料を探し出すことなく、現地で直ちに情報を確認することができる。
図1は本発明に係る現地における構造物の情報確認システムを適用した一実施形態の概略構成を示すものである。
「詳細構成」には、構造物に関わる情報を保存して、該当箇所をクリックすることで、属性を閲覧できる。
「共有データサーバ」には、設計図書、材料検査表、配合成績表、施工写真、維持管理帳票、ひび割れ変状写真等がデータベースとして格納されている。
「詳細構成」は、「共有データサーバ(管理サーバ)」のデータベースとハイパーリンクで連携されており、施工写真や協議記録、施工記録、検査書類などの様々な帳票類は、「詳細構成」から参照することが可能となっている。
このICタグ2に格納された固有の識別情報をリーダー3により読み取ると、タブレットPC4に維持管理ブロックに対応した目次ファイルが自動的に起動されて画面に表示される。目次ファイルは詳細データにリンクする。
なお、リーダー3は、ブルートゥース(登録商標)通信によりタブレットPC4に固有の識別情報を送信する。なお、ブルートゥース通信に代えて、赤外線通信等でもよい。
図示例では、維持管理ブロックの位置の欄に該当する星マークが付けられて、その現地の位置や構造物の形状などの概要が確認できる。
また、各種情報へのリンクからは、3Dモデル、計画・設計情報から施工情報、位置管理情報までの詳細なデータにリンクして情報を取得することができる。
この管理コンピュータは、目次ファイルからの指定に基づいて、データベースからブロック毎に対応する履歴情報を取得してタブレットPC4の画面に表示する履歴情報表示出力手段として機能する。
なお、その通信モデムは内蔵でも外付けでもよい。
これら多種多様かつ大量の情報の中から構造物1の維持管理に有用となるものを選定して、「詳細構成」に属性として付与する。
なお、以上の各種情報の書き込みとリンクの設定のためのインターフェースは、所望する用途に応じてカスタマイズ可能である。
また、維持管理段階の情報は、定期点検等の情報を導入し、属性として付与することで、構造物1のライフサイクル全体を管理する。
その結果、従来の三次元情報による可視化の効果だけでなく、計画・設計段階から施工段階、維持管理段階までの業務の仕組みを改革できる。
また、インフラのライフサイクル全般の業務効率化を図るため、計画、設計、施工、維持管理の全ての関係者が情報を付与することが不可欠な重要事項である。
従って、情報の入力、出力をだれでも簡易に実施できるインターフェースにより、全ての関係者が本システム導入のメリットを実感できる。
このシステムにより、現場にタブレットPC4等を持ち込むことで、実際に構造物の点検をしながら属性データを容易に確認することが可能となる。
1)「全体構成」での可視化による理解度向上
複雑な施工ステップや、複数の図面で表現されていた躯体と仮設構造物の位置関係を三次元で正確に可視化することで、関係者の理解度が向上し,施工上の問題点の迅速な解決が可能となる。
「詳細構成」では、見たい箇所を画面上で選択することで、様々な情報の入手が可能である。
特に、計画・設計から施工、維持管理までの構造物1に関わる様々な情報が、三次元の可視情報を中心として一元化されており、必要な時に迅速に抽出することが可能である。
維持管理業務に対する有効性を検証するため、躯体コンクリートにひび割れが発生した際の対応例について説明する。
すなわち、資料調査として、詳細モデルの必要な部材をクリックし、資料データを確認調査する。
そして、詳細現地調査として、外部調査、塩害に対する調査、中性化に関する調査を行い、その調査結果を入力する。
すなわち、資料、詳細現地調査により、ひび割れの原因を推定する。
すなわち、補修工事情報を作成する。
すなわち、補修工事情報を入力して、施工結果を入力する。
以上により完了する。
そして、その目次ファイルからの指定に基づいて、データベースからブロック毎に対応する計画・設計段階、施工段階から維持管理段階までの履歴情報を取得して、その履歴情報がタブレットPC4の画面に表示される。
従って、現地において、その構造物1の該当箇所の計画・設計段階、施工段階から維持管理段階までの履歴情報を確認することができる。
以上の実施形態においては、対象を土木構造物としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、建築構造物であってもよい。
また、実施形態では、構造物に付けたICタグからリーダーで識別情報を読み取るようにしたが、構造物にマトリックス型二次元コードを付けて、そのコードをリーダーに取り込んで識別情報を読み取るようにしてもよく、他の識別情報をリーダーで読み取るようにしてもよい。
さらに、情報端末は、タブレットPCに限らず、ノートPCでもよい。
また、その他、システムの具体的な細部構成等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
2 ICタグ
3 リーダー
4 情報端末
Claims (4)
- 構造物のブロック毎に対応する計画・設計段階、施工段階から維持管理段階までの履歴情報に関するデータベースを格納するサーバと、
構造物のブロック毎に設けられる固有の識別情報と、
その識別情報を取り込むリーダーと、
そのリーダーに取り込まれた前記識別情報に基づいて、前記サーバのデータベースから前記ブロック毎に対応する目次ファイルを取得して画面に表示する情報端末と、
前記目次ファイルからの指定に基づいて、前記データベースから前記ブロック毎に対応する前記履歴情報を取得して前記情報端末の画面に表示する履歴情報表示出力手段と、を備えることを特徴とする現地における構造物の情報確認システム。 - 前記固有の識別情報が格納されたICタグ、または前記固有の識別情報が表記されたマトリックス型二次元コードを用いることを特徴とする請求項1に記載の現地における構造物の情報確認システム。
- 前記情報端末の画面には、現地の位置、構造物の形状などの概要が表示されるとともに、構造物の三次元モデル、計画・設計情報、施工情報、維持管理情報等の詳細データへのリンクがそれぞれ貼り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の現地における構造物の情報確認システム。
- 前記リンクのいずれかを選択すると、対応する前記詳細データが表示されることを特徴とする請求項3に記載の現地における構造物の情報確認システム。
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