JP4677295B2 - 現場調査報告作成支援システム - Google Patents
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Description
本発明の実施の形態に係る現場調査報告作成支援システムは、調査現場ではモバイルPCでCAD図面上に不具合アイコンを付与してそれを開いて調査カードに不具合内容を記述し、デジタルカメラで不具合を撮影し、調査カードの内容とデジタル写真のデータをサーバで取り込むと、調査カードにデジタル写真のデータを関連付け、調査報告を生成し、調査カードから部位毎の不具合の種類又は内容毎に不具合の数量を算出し、当該不具合に対応する改修案に基づき使用する材料の単価に数量を掛け合わせて、部位における不具合の種類又は内容毎に補修金額を算出し、それらを合計して見積概算を算出するものであり、現場での入力作業を正確且つ容易にし、調査報告書を容易に作成でき、見積概算を容易に算出できるものである。
本発明の実施の形態に係る現場調査報告作成支援システムについて図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る現場調査報告作成支援システムの全体構成図である。
本発明の実施の形態に係る現場調査報告作成支援システム(本システム)は、図1に示すように、全体の主要な制御を行うサーバ1と、サーバ1に接続する表示部2と、CAD図面のデータ、現場調査関連のデータ、工事見積概算のデータを記憶する調査関連DB3と、更に現場に持ち込むモバイルPC4と、デジタルカメラ5とを基本的に備えている。
尚、図示していないが、サーバ1にはキーボード、マウス等の入力部が備えられている。
[サーバ]
サーバ1は、図1に示すように、制御部11と、メインメモリ12と、記憶部13と、インタフェース14とを備えている。記憶部13には、本発明の特徴部分である処理プログラムが記憶されている。処理プログラムの処理内容については後述する。
メインメモリ12は、データ、パラメータ等を一時的に記憶するメモリであり、処理プログラムがロードされて展開される。
記憶部13は、データ、プログラム、テーブル等が記憶される。
インタフェース14は、サーバ1と外部装置とを接続するためのインタフェース部であり、具体的には、表示部2に接続するインタフェース部と、調査関連DB3に接続するインタフェース部と、モバイルPC4に接続(無線接続)するインタフェース部と、デジタルカメラに接続するインタフェース部とを備えている。
調査関連DB3には、上記CAD図面のデータ、現場調査関連のデータ、工事見積概算のデータを記憶し、その中で現場調査関連データには、不具合アイコンのデータと、劣化箇所毎の劣化状況のデータと、対応する写真データとが含まれ、工事見積概算のデータには改修案のデータ等が含まれる。
モバイルPC4は、作業員が現場に持ち込み、内部の記憶部にCAD図面が記憶され、更に当該CAD図面に付与する複数の不具合アイコン(図2参照)が予め登録されて記憶されている。図2は、不具合アイコンの一例を示す図である。
調査員が不具合箇所を発見すると、モバイルPC4で画面上の不具合アイコンをドラッグアンドドロップでCAD図面上の不具合箇所に付与し、そのアイコンを開くと定型フォーマットの調査カード(図3参照)に記入可能となる。図3は、調査カードの一例を示す図である。
ここで、不具合アイコンについて図2を参照しながら説明する。
不具合アイコンは、図2に示すように、調査現場における不具合、例えば、「クラック」「クラック補修跡」「曝裂、欠損」「タイル浮き・割れ」「吹付面浮き・割れ」「エフロレッセンス」「長尺の劣化(縮み)」「長尺の浮き」等を特徴的な図柄で表したものである。
図2では、左側にアイコンを示し、右側に不具合の簡単な内容を示しており、左側のアイコンのいずれかを選択して不具合箇所にドラッグ&ドロップでCAD図面に貼り付ける。
不具合アイコンがCAD図面に貼り付けられると、不具合アイコンの情報とCAD図面での位置の情報とを関連付けして記憶部13に記憶する。
また、マウスの左ボタンのダブルクリックによって調査カードを開くことができるようプログラム制御するようにしてもよい。
調査カードは、図3に示すように、上記動作によって起動して開かれると、自動的に「識別番号」「調査日時」「不具合」の内容が書き込まれる。不具合アイコンは、不具合の内容毎に定められているため、そのアイコンから調査カードが開かれると不具合の内容が特定される。
調査カードの記載項目としては、その他、「調査範囲」「部位」「不具合の幅」「不具合の長さ」「不具合の現状」があり、調査員が現場にてそれらを書き込むものである。
調査カードは、調査終了後に、不具合の内容毎に分類されて集計され、見積概算のデータとして用いられる。見積概算算出処理については後述する。
次に、本システムの処理動作について、調査処理、調査報告作成支援処理、見積概算算出処理を順に説明する。
調査処理は、調査員による現場の調査を支援するためにモバイルPC4で為される処理であり、調査報告作成支援処理は、調査結果に基づいて調査報告書の作成を支援するためにサーバ1で為される処理であり、見積概算算出処理は、作成された調査報告書に対する改修案等に従って見積概算を算出するためサーバ1で為される処理である。
作業員は、モバイルPC4とデジタルカメラ5を持参して調査現場に出向き、不具合箇所を発見するとモバイルPC4を動作させて調査処理プログラムを起動させる。調査処理プログラムの起動によって表示部の表示画面に該当のCAD図面を表示させると共に複数の不具合アイコンが画面の一部に表示される。
CAD図面上に不具合アイコンが付与された状態を図4に示す。図4は、CAD図面に不具合アイコンが付与された概略図である。
図4において、マンションの見取図のCAD図面上で、a部分では、廊下でタイル浮き・割れの不具合が生じており、b部分では、クラックの不具合が生じていることが、アイコンによって認識できる。
現場作業終了後、作業員がモバイルPC4とデジタルカメラ5を事務所に持ち帰って、サーバ1は調査報告作成支援処理プログラムを動作させ、モバイルPC4とデジタルカメラ5のデータをサーバ1に送信すると、調査カードにおける調査日時とデジタル写真の撮影日時のデータとの関連付けを行い、報告書の左側に写真を右側に調査カードが並ぶように時系列に配列する。
そして、作業者又は監督者は、報告書作成に必要な写真の取捨選択を行い、選択された写真と調査カードとの対応付けを行う。このようにして、調査報告書が作成される。
サーバ1の制御部11は、対象の調査カード(n番目)の調査日時を取得する(S1)。次に、n+1番目の調査カードの調査日時を取得する(S2)。
そして、取得した写真データをn番目の調査カードに関連付ける処理を行う(S4)。具体的な関連付けは、調査カードの属性データに関連する写真データのファイル名を書き込むようにすることで実現できる。
尚、写真と調査カードが対応付けられた状態を図6に示す。図6は、写真と調査カードを対応付けた概略図である。
更に、サーバ1の見積概算算出処理プログラムは、調査カードを不具合の種類又は内容毎に分類し、種類又は内容毎の不具合の合計を算出する。例えば、廊下のクラック幅0.3mmが23.4mのような集計を行う。それら不具合に対する具体的改修案と修理・修繕に使用する材料を特定すると、材料の単価、不具合の単位長さ当たりに応じた使用材料の量をテーブルとして保持し、当該テーブルから不具合の種類又は内容毎に修理・修繕の費用を計算し、それらをまとめ上げて工事見積の概算を算出する。
図7では、塗装面下地補修の部位についての見積となっている。見積内容としては、補修の種類又は内容(名称)、当該補修に対する仕様・形状等、補修の数量、補修の単位、補修材料等の単価、補修の金額となっている。
このようにして、不具合の種類又は内容に応じた補修の金額が計算されるようになっている。
本発明の実施の形態によれば、調査現場での入力を容易にするために不具合アイコンを用意し、更にその後の報告書作成及び概算集計を容易にする調査カードを用意して、作業効率の向上を図ったものである。
Claims (5)
- 建物の図面を表示させるコンピュータ装置と、サーバとを備える現場調査報告作成支援システムであって、
前記コンピュータ装置が、
建物の種々の不具合を複数のアイコンとして登録して記憶する記憶部と、
前記アイコンが表示された建物の図面上に付与されると、前記アイコンと建物の図面位置を関連付けて記憶し、当該アイコンの起動によって調査カードを開くと、当該調査カードに調査日時のデータ、前記アイコンに対応した不具合内容を設定する制御部とを有し、
前記サーバが、
前記コンピュータ装置から複数の調査カードのデータと、現場で撮影されたデジタルカメラの複数の写真データとを取り込むインタフェース部と、
取り込んだ調査カードの調査日時のデータと写真データの撮影日時のデータを基に、特定の調査カードの調査日時から次の調査カードの調査日時までの間に、撮影日時が含まれる写真データを前記特定の調査カードに関連付ける処理を行う制御部とを有することを特徴とする現場調査報告作成支援システム。 - 表示された建物の図面上に不具合のアイコンを付与するのに、当該アイコンのドラッグアンドドロップで行い、調査カードには、調査範囲、部位、不具合の状況、数量が登録されることを特徴とする請求項1記載の現場調査報告作成支援システム。
- サーバが、表示部を備え、
前記サーバの制御部が、関連付けた調査カードと写真データとを前記表示部に並べて表示することを特徴とする請求項1又は2記載の現場調査報告作成支援システム。 - サーバが、補修材料の単位数量の単価を記憶するテーブルを備える記憶部を備え、
前記サーバにはデータベースが接続され、
前記サーバの制御部が、取り込んだ調査カードのデータと写真データを前記データベースに記憶し、前記データベースに記憶された調査カードについて部位毎で不具合の種類毎に数量を集計し、前記テーブルを参照して改修案に基づく補修に使用する材料の単価を読み込み、集計した数量に単価を乗算して不具合の種類毎に補修金額を算出することを特徴とする請求項2記載の現場調査報告作成支援システム。 - サーバの制御部が、不具合の種類毎に算出された補修金額を部位毎に集計し、これらを合計して工事見積概算を算出することを特徴とする請求項4記載の現場調査報告作成支援システム。
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