JP6818633B2 - 設備保守支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、建物に設置された設備の保守業務を支援するシステムに関する。
ビル等の建物をはじめとする不動産の運営・管理を行う、いわゆるファシリティマネジメントサービスには、管理対象の建物に設置された設備を正常な(あるいは最適な)状態に保つための保守業務が含まれる。保守対象の設備(空調、給排水、照明、昇降機、防犯等)は多岐に亘ることから、予め定められた優先順位に沿って保守業務が遂行される。例えば、故障や異常の発生割合が相対的に高い設備(優先保守設備)が優先的に保守対象となる。
例えば特許文献1では、資産設備の構成、形状などの変化値(ヘルスインデックス)を算出して、故障発生部位の抽出や故障発生予測を行っている。そして、地理的情報や天候などの環境情報とも連携して、点検・保全作業の優先順位を定めている。
また特許文献2及び特許文献3では、所定の設備の運転状態が管理目標に到達しない場合に、設備の運転状態と環境状態によりその原因を推論している。特許文献4では、所定の設備の運転状態が管理目標値を達成できない場合に、それまで収集したデータをもとに原因を推論している。
特開2016−189088号公報 特開2009−238246号公報 特開2005−182441号公報 特開2009−146443号公報
ところで、異常発生のおそれの高い優先保守設備の抽出に当たり、実際に異常が発生した設備と同一機種の設備は優先保守設備の候補となり得る。さらにその絞込み条件として、異常発生設備と設置環境が近いことが挙げられる。例えば空調設備を例に挙げると、異常が発生した空調設備が設置された部屋と同一の機能を備えた部屋(例えば倉庫)において、埃の舞い上がり等による空調設備異常が生じ易いという、共通の異常発生原因が存在する。また異常が発生した空調設備が設置された部屋と同一面積の部屋において、温度調整機能の不全(例えば冷やし過ぎや冷房不足)等の、共通の異常発生原因が存在する。
このような場合に、各ビルのファシリティマネジメントサービスを統括する統合管理システムから、異常発生設備を有するビルに対して、異常発生設備及びこれが設置された環境情報(例えば部屋名や部屋面積等)を問い合わせることが考えられる。さらにこれを踏まえ、サービス対象の各ビルに対して異常発生設備と同一の設備及び同一の環境情報を問い合わせることが考えられる。しかしながら、このような問い合わせをサービス提供対象の全てのビルに対して行うことになると、その業務負担は過大となる。そこで本発明は、異常発生設備及びその設置環境情報の取得ならびにこれと同一または類似の設備及び設置環境情報の取得に当たり、その業務負荷を軽減可能な、設備保守支援システムを提供することを目的とする。
本発明は、複数の建物に設置された設備の保守業務を支援する設備保守支援システムに関する。当該システムは、警報受信部、図面データベース、解析部、及び抽出部を備える。警報受信部は、複数の建物から発報される、設備の異常が発生した建物の識別情報及び異常発生設備の識別情報が含まれる警報を受信可能となっている。図面データベースには、複数の建物の図面情報が記憶される。解析部は、図面データベースに記憶された、警報の発報元建物の異常発生設備が設置された階の図面データに基づいて、異常発生設備の環境情報を取得する。抽出部は、図面データベースに記憶された複数の建物の図面データに基づいて、異常発生設備と同一機種であり、かつ、異常発生設備の環境情報と所定の条件を満たし類似である設備を優先保守設備として抽出する。
また上記発明において、環境情報には、設備が設置された部屋名、部屋面積、及び、部屋内周長が含まれてよい。
また上記発明において、所定の条件が満たされる場合は、異常発生設備の設置部屋名が、抽出部によって優先保守設備として抽出される候補である抽出候補設備の設置部屋名と一致する場合、及び、異常発生設備の設置部屋面積と抽出候補設備の設置部屋面積との差が第1閾値差分以下である場合または異常発生設備の設置部屋内周長と抽出候補設備の設置部屋内周長との差が第2閾値差分以下である場合が含まれてよい。
また上記発明において、部屋名別に重要度が設定された部屋重要度データベースを備えてもよい。この場合、抽出部は、抽出候補設備の設置部屋の重要度が相対的に高いほど第1閾値差分及び第2閾値差分を拡大させる。
また上記発明において、解析部は、異常発生設備の設置位置から所定範囲の所定期間における移動人数を求めてもよい。この場合、抽出部は、抽出された複数の優先保守設備について、その設置位置から所定範囲の所定期間における移動人数を求め、さらに、異常発生設備における移動人数と優先保守設備における移動人数との差に応じて、複数の優先保守設備に対する類似度を設定する。
また上記発明において、優先保守設備が設置された階の図面データを表示するに当たり、優先保守設備を強調表示する表示部を備えてもよい。
また上記発明において、強調表示の解除指令を入力可能な入力部を備えてもよい。
また上記発明において、表示部は、異常発生設備の設置部屋名が抽出候補設備の設置部屋名と一致する場合、異常発生設備の設置部屋面積と抽出候補設備の設置部屋面積との差が第1閾値差分以下である場合、及び、異常発生設備の設置部屋内周長と抽出候補設備の設置部屋内周長との差が第2閾値差分以下である場合とで、強調表示の種類を変更させてもよい。
また上記発明において、解析部は、異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、異常発生設備の設置部屋の壁の厚さを求めてもよい。この場合、抽出部は、抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、抽出候補設備の設置部屋の壁の厚さを求める。所定の条件が満たされる場合は、異常発生設備の設置部屋の壁の厚さと抽出候補設備の設置部屋の壁の厚さとの差が第3閾値差分以下である場合が含まれる。
また上記発明において、解析部は、異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、異常発生設備から延設される配線長を求めてもよい。この場合、抽出部は、抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、抽出候補設備から延設される配線長を求める。所定の条件が満たされる場合は、異常発生設備の配線長と、抽出候補設備の配線長との差が第4閾値以下である場合が含まれる。
また上記発明において、解析部は、異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、異常発生設備から延設される配管長を求めてもよい。この場合、抽出部は、抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、抽出候補設備から延設される配管長を求める。所定の条件が満たされる場合は、異常発生設備の配管長と、抽出候補設備の配管長との差が第5閾値以下である場合が含まれる。
また上記発明において、解析部は、異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、異常発生設備の設置部屋の外壁の有無、及び外壁の方角を求めてもよい。この場合、抽出部は、抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、抽出候補設備の設置部屋の外壁の有無、及び外壁の方角を求める。所定の条件が満たされる場合は、異常発生設備の設置部屋面積と抽出候補設備の設置部屋面積との差が第1閾値差分以下である場合または異常発生設備の設置部屋内周長と抽出候補設備の設置部屋内周長との差が第2閾値差分以下である場合であって、かつ、抽出候補設備の設置部屋の外壁の少なくとも一つが、異常発生設備の設置部屋の外壁の少なくとも一つと方角が一致する場合が含まれる。
また上記発明において、解析部は、異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、異常発生設備の設置部屋体積を求めてもよい。この場合、抽出部は、抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、抽出候補設備の設置部屋体積を求める。所定の条件が満たされる場合は、異常発生設備の設置部屋面積と抽出候補設備の設置部屋面積との差が第1閾値差分以下である場合または異常発生設備の設置部屋内周長と抽出候補設備の設置部屋内周長との差が第2閾値差分以下である場合であって、かつ、抽出候補設備の設置部屋体積と抽出候補設備の設置部屋体積との差が第6閾値差分以下である場合が含まれる。
本発明によれば、異常発生設備及びその設置環境情報の取得及びこれと同一または類似の設備及び設置環境情報の取得に当たり、その業務負荷を軽減可能となる。
第1実施形態に係る設備保守支援システムを含むファシリティマネジメントサービスの構成を例示する図である。 第1実施形態に係る設備保守支援システムの機能ブロックを例示する図である。 警報の詳細を説明する図である。 警報詳細データベースに記憶されたデータを例示する図である。 設備図面データベースに記憶されたデータ(平面図データ)を例示する図である。 設備図面データベースに記憶されたデータ(BIMデータ)を例示する図である。 第1実施形態に係る設備配置解析部の機能ブロックを例示する図である。 第1実施形態に係る設備配置解析部による、異常発生設備の環境情報取得フローを例示する図である。 平面図上の異常発生設備の特定プロセスを説明する図である。 平面図上の部屋の境界線を画定するプロセスを説明する図である。 第1実施形態に係る類似配置設備抽出部の機能ブロックを例示する図である。 第1実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フローを例示する図である。 第2実施形態に係る設備保守支援システムの機能ブロックを例示する図である。 部屋重要度データベースに記憶されたデータを例示する図である。 第2実施形態に係る類似配置設備抽出部の機能ブロックを例示する図である。 第2実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フローを例示する図である。 第3実施形態に係る設備保守支援システムの機能ブロックを例示する図である。 移動履歴データベースに記憶されたデータを例示する図である。 第3実施形態に係る設備配置解析部による、異常発生設備の環境情報取得フローを例示する図である。 第3実施形態に係る類似配置設備抽出部の機能ブロックを例示する図である。 第3実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フローを例示する図である。 第4実施形態に係る設備配置解析部による、異常発生設備の環境情報取得フローを例示する図である。 第4実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フローを例示する図である。 第6実施形態に係る設備保守支援システムの機能ブロックを例示する図である。 第6実施形態に係る類似配置設備抽出部の機能ブロックを例示する図である。 第6実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フローを例示する図である。 第7実施形態に係る設備保守支援システムの機能ブロックを例示する図である。 第7実施形態に係る設備配置解析部による、異常発生設備の環境情報取得フローを例示する図である。 第7実施形態に係る類似配置設備抽出部の機能ブロックを例示する図である。 第7実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フローを例示する図である。 第8実施形態に係る設備保守支援システムの機能ブロックを例示する図である。 第8実施形態に係る設備配置解析部による、異常発生設備の環境情報取得フローを例示する図である。 第8実施形態に係る類似配置設備抽出部の機能ブロックを例示する図である。 第8実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フローを例示する図である。 内壁および外壁について説明する図である。 第9実施形態に係る設備保守支援システムの機能ブロックを例示する図である。 第9実施形態に係る設備配置解析部による、異常発生設備の環境情報取得フローを例示する図である。 外壁の方角の求め方について説明する図である。 第9実施形態に係る類似配置設備抽出部の機能ブロックを例示する図である。 第9実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フロー(1/2)を例示する図である。 第9実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フロー(2/2)を例示する図である。 第10実施形態に係る設備保守支援システムの機能ブロックを例示する図である。 第10実施形態に係る設備配置解析部による、異常発生設備の環境情報取得フローを例示する図である。 第10実施形態に係る類似配置設備抽出部の機能ブロックを例示する図である。 第10実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フロー(1/2)を例示する図である。 第10実施形態に係る類似配置設備抽出部による、優先保守設備の抽出フロー(2/2)を例示する図である。
図1に、本実施形態に係る設備保守支援システム10を含むファシリティマネジメントサービスの構成図を例示する。設備保守支援システム10は、ファシリティマネジメントサービスの提供を受ける複数の建物12A,12B,12Cとネットワーク14を介して通信可能となっている。
建物12A〜12Cがビルや大型商業施設等である場合、設備保守支援システム10はいわゆるビル・エネルギー・マネージメント・システム(Building Energy Management System、BEMS)の一部として構成される。後述するように、設備保守支援システム10は、建物12A,12B,12Cに設置された設備の保守業務を支援する。
設備保守支援システム10は、例えば計算機システム(コンピュータ)を含んで構成される。設備保守支援システム10は、CPU16(Central Processing Unit)、メモリ18、入力部20、表示部22、及び入出力インターフェース24がシステムバスを介して接続される。
入力部20は、例えばキーボードやマウス等で構成され、設備保守支援システム10の運用者等が各種設備の保守計画に関する各種情報を入力可能となっている。表示部22は例えばLCD等で構成され、CPU16の演算処理結果やメモリ18に記憶された各種データベースの記憶内容を表示可能となっている。また入出力インターフェース24は、ネットワーク14を介して建物12A〜12Cと通信可能となっている。なお図面の都合上、図1では、設備保守支援システム10と接続された建物12は建物12A〜12Cの3棟のみであるが、より多くの建物12と接続されていてよい。
メモリ18は、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリや、ハードディスク等のストレージデバイスを含む、揮発性及び不揮発性メモリ(記憶媒体)から構成される。後述するように、メモリ18には、コンピュータを設備保守支援システム10として機能させるプログラムが記憶されている。なお、当該プログラムが記憶された、CD−ROMやDVD等の記憶媒体を読み込むことで、コンピュータを設備保守支援システム10として機能させてもよい。また、メモリ18には図2に示すように警報詳細データベース26、設備図面データベース28、及び保守管理スケジュールデータベース30が構成される。
警報詳細データベース26に記憶されたデータの説明に先立ち、図3には、建物12A〜12Cから発報される警報の詳細が例示されている。当該警報(xYYZZZ)には、建物の識別情報(ビルID:x)、異常が発生した設備(以下適宜、異常発生設備と記載する)の識別情報(設備ID:YY)、及び、設備ごとに定められたエラーコード(ZZZ)が含められている。
図4には、警報詳細データベース26に記憶されたデータが例示されている。例えば警報詳細データベース26に記憶されたデータは、建物(ビル)単位で記憶される。さらにビル単位のデータにおいて、警報コード(AA001等)とこれに対応する異常内容(温度異常等)や異常発生設備名(空調A等)が記憶されている。例えば警報の内容が、xYYZZZ=aAA001である場合、警報詳細データベース26を参照することで、ビルaの設備AA(空調A)において異常001(温度異常)が発生したことが判明される。
設備図面データベース28は、複数の建物12A〜12Cの図面情報が記憶される。図2では設備図面データベース28は設備保守支援システム10内に格納された、いわゆるインハウス型のデータベースであるが、設備保守支援システム10の外部に設けられ、ネットワークを介して接続可能な、いわゆるクラウド型のデータベースであってもよい。
図5、図6には、設備図面データベース28に記憶されたデータが例示されている。図5は、例えば2D−CADや3D−CADによる平面図データが例示されている。建物12A〜12Cが複数階に及ぶ場合、平面図データは階ごとに記憶される。さらにこれら複数階に亘る平面図データは、建物別に記憶される。この平面図データには、一般的な平面図と同様にして、所定階(フロア)の部屋割りや部屋を区画する壁の寸法(長さや壁の厚さを含む)、部屋名が含まれる。さらに各部屋に設置される設備のシンボル及び名称が含まれる。加えて設備から延設される配線や配管の経路も記載されている。また、図5には記載を省略しているが、各平面図には方角も記載されている。さらに、3D−CADデータによれば、建物12の3次元の躯体情報(躯体を構成する壁の寸法など)が取得可能となる。
図6には、設備図面データベース28に記憶されたデータとして、BIM(Building Information Modeling)データが例示されている。BIMは既知の技術であることからここでは簡単に説明する。BIMでは設備や部屋、壁、柱等のオブジェクトを配置し、仮想的に3次元の建物が構築される。各オブジェクトには名称、寸法、材料、機種、価格、納期、設置部屋等の属性情報が入力される。上記属性情報のうち例えば寸法は、壁オブジェクトを例に取ると、設置階(1階)、仕上げ厚(xxmm)、幅(**m)高さ等が入力される。また部屋オブジェクトを例に取ると、設置階(1階)、面積(100m^2)、高さ等が入力される。このようなオブジェクトの情報から、建物12の3次元の躯体情報(躯体を構成する壁の寸法など)が取得可能となる。
保守管理スケジュールデータベース30には、建物12A〜12Cにおける各種設備の保守点検スケジュールが記憶されている。後述するように、優先保守設備が抽出された際には、この保守点検スケジュールが変更され、優先保守設備の保守スケジュールが割り込み挿入される。
図1に戻り、CPU16は、メモリ18やCD−ROMやDVD等の記憶媒体に記憶されたプログラムの実行に伴い、図2等に示すように、仮想的に複数の機能部が構築される。具体的には、CPU16は、警報受信部32、原因設備推定部34、設備配置解析部36、及び類似配置設備抽出部38を備える。
警報受信部32は、ネットワーク14を介して建物12A〜12Cから発報された警報を受信する。受信した警報は原因設備推定部34に送られる。原因設備推定部34は、受信した警報のビルID、設備ID、及びエラーコードに対応するビル名、設備名、及び異常内容を警報詳細データベース26から呼び出す。これらビル名、設備名、及び異常内容は表示部22に送信される。またビル名及び設備名は設備配置解析部36に送信される。
図7には、設備配置解析部36の詳細な機能ブロック図が例示されている。設備配置解析部36は、発報元情報取得部40、設備位置取得部42、設置部屋取得部44、及び部屋情報取得部46を備える。
図8には、設備配置解析部36による、異常発生設備の環境情報取得フローが例示されている。発報元情報取得部40は、原因設備推定部34から、警報発報元のビルID及び異常発生設備の設備名を取得する(S10)。次に設備位置取得部42は、設備図面データベース28から、取得したビルIDと同一のビルであって、異常発生設備が含まれる階の図面データを取得する。
さらに設備位置取得部42は、取得した階の図面データに基づいて、異常発生設備の環境情報を取得する。まず設備位置取得部42は、異常発生設備の設置位置を取得する(S12)。例えばBIMデータの場合、設備オブジェクトの属性情報に3次元座標が含まれるので、これが設置位置として利用される。
また2次元CADデータや3次元CADデータでは、画像認識や文字認識に基づいて平面図上の異常発生設備を特定する。例えば図9に示されているように、異常発生設備が空調Bである場合、設備位置取得部42は文字認識により空調Bを認識する。さらにテキスト「空調B」の直上にある空調機器のシンボルを画像認識する。次に平面図全体に対する異常発生設備の相対位置を求める。例えば平面図に記載された壁等の寸法から、2次元座標が取得できる。例えば平面図に記載された階の左下端を(0,0)として、寸法に基づいて空調Bの座標を求めることができる。
次に設置部屋取得部44は、異常発生設備の設置位置がどの部屋範囲に含まれるか解析し、その部屋名を取得する(S14)。なお、部屋範囲とは、4方を壁で囲まれた空間を指す他に、打ち合わせスペース等のように一部が開放された空間範囲も含まれる。
例えばBIMデータの場合、設備オブジェクトの属性情報に設置部屋情報(サーバ室等)が含まれており、これが部屋範囲の特定に利用される。また2次元CADデータや3次元CADデータでは、平面図に部屋名が明記されており、これを文字認識によって取得する。例えば図9に示されるように、異常発生設備が空調Bである場合、設置部屋取得部44はテキスト「空調B」周辺であって、当該テキスト「空調B」とは線によって隔てられていないテキストを探索してテキスト「サーバ室」を取得する。加えて、テキスト「サーバ室」を囲む線を結んで図10の太線で示すようにサーバ室等各部屋の境界を画定する。
次に部屋情報取得部46は、取得した部屋範囲の部屋面積A0及び内周長L0を算出する(S16)。例えばBIMデータの場合、部屋情報取得部46は、異常発生設備の属性情報から設置部屋情報を取得し、これと同一名の部屋オブジェクトを抽出する。さらにその部屋オブジェクトの属性情報から部屋面積A0を取得する。また内周長L0について、部屋情報取得部46は、異常発生設備の属性情報から設置部屋情報を取得し、これと同一の設置部屋情報を持つ壁オブジェクトを抽出する。壁オブジェクトには寸法情報が設定されているから、これ足し合わせることで部屋の内周長L0を求めることができる。
また2次元CADデータや3次元CADデータの場合、平面図に記載された寸法をもとに内周長L0及び部屋面積A0を得ることができる。
上記のように、設備配置解析部36によって異常発生設備の環境情報(部屋名、部屋面積、内周長)が取得されると、類似配置設備抽出部38は、異常発生設備と同一機種であって、かつ、環境情報が所定の条件を満たし類似する設備を抽出して、これを優先保守設備に設定する。
図11には類似配置設備抽出部38の機能ブロックが例示されている。この図に示されるように、類似配置設備抽出部38は設備抽出部48、設備位置取得部50、設置部屋取得部52、部屋情報取得部54、部屋名比較部56、及び面積/内周長比較部58を備える。
図12には、類似配置設備抽出部38による、優先保守設備の抽出フローが例示されている。設備抽出部48は、設備配置解析部36から、発報原因である異常発生設備の設備名及び当該異常発生設備が設置された部屋の部屋名、面積A0、及び内周長L0を取得する(S20)。また類似配置設備抽出部38は、ファシリティマネジメントサービスの提供先である建物12A〜12C(客先ビル)の件数mを初期値1に設定する(S22)。
次に類似配置設備抽出部38は、類似判定対象の建物12のビルIDを取得する(S24)。設備抽出部48は、設備図面データベース28から、類似判定対象の建物12の図面データを抽出し、未解析(類似未判定)かつ異常発生設備と同一名称の設備を抽出する(S26)。ここで同一名称は完全同一である必要はなく、部分同一であってよい。例えば異常発生設備が空調Bの場合、テキスト「空調」を含む設備名を抽出する。
例えば図面データがBIMデータの場合、設備抽出部48は、類似判定対象の建物12のBIMデータを設備図面データベース28から抽出して、これに記録された設備オブジェクトを取得する。さらに設備名称にテキスト「空調」を含む設備を抽出する。
また図面データが2D−CADデータや3D−CADデータの場合、設備抽出部48は、類似判定対象の建物12のCADデータを設備図面データベース28から抽出して、文字認識によりテキスト「空調」を探索する。さらに画像認識によりテキスト「空調」を含む文字列の直近にある設備シンボルを抽出する。
設備抽出部48は、上記のようにして抽出された設備の、類似判定対象の建物における総台数zを求める。さらに台数kを初期値1に設定する(S28)。なお以下では、適宜、抽出された設備を「判定対象設備」と記載する。または、これら抽出された設備は優先保守設備の候補と成り得るため、「抽出候補設備」とも記載する。両者は同一の設備を指し、要するに異常発生設備と同一機種の設備を指す。
設備位置取得部50は、判定対象設備(抽出候補設備)が設置された階の図面データを取得する。さらに設備位置取得部50は、取得した階の図面データに基づいて、判定対象設備(抽出候補設備)の設置位置を取得する(S30)。この設置位置の取得では、設備配置解析部36の設備位置取得部42による処理と同様の処理が実行される。具体的には図8のステップS12と同様の処理が実行される。
次に設置部屋取得部52は、判定対象設備の設置位置がどの部屋範囲に含まれるか解析し、その部屋名を取得する(S32)。このステップは、設備配置解析部36の設置部屋取得部44による処理と同様の処理が実行される。具体的には図8のステップS14と同様の処理が実行される。
次に部屋情報取得部54は、取得した部屋範囲の部屋面積A_mk及び内周長L_mkを算出する(S34)。なおサフィックスmはビル番号、サフィックスkは設備番号を示す。このステップは、設備配置解析部36の部屋情報取得部46による処理と同様の処理が実行される。具体的には図8のS16と同様の処理が実行される。
次に部屋名比較部56は、異常発生設備の設置部屋と判定対象設備の設置部屋との部屋名が同一であるか否かを判定する(S36)。ここで同一とは完全同一に限らずに、部分同一であってよい。例えば部屋名が「居室1」のように数字が割り振られている場合、テキスト「室」より前の文字列が同一であるものが抽出される。
異常発生設備の設置部屋と判定対象設備の設置部屋との部屋名が同一であると判定されると、判定対象設備は類似環境に設置された設備として、つまり優先保守設備として記録される(S42)。例えばこの判定結果は保守管理スケジュールデータベース30に記録される。
一方、異常発生設備の設置部屋と判定対象設備の設置部屋との部屋名が同一ではないと判定されると、面積/内周長比較部58は、異常発生設備の設置部屋面積A0と判定対象設備の設置部屋面積A_mkとの差が、第1閾値差分Ath以下であるか否かを判定する(S38)。|A0−A_mk|≦Athである場合、つまり面積が同一または類似する場合、判定対象設備は類似環境に設置された設備として、つまり優先保守設備として記録される(S42)。
部屋面積が類似しない、つまり|A0−A_mk|>Athである場合、面積/内周長比較部58は、異常発生設備の設置部屋内周長L0と判定対象設備の設置部屋内周長L_mkとの差が、第2閾値差分Lth以下であるか否かを判定する(S40)。|L0−L_mk|≦Lthである場合、つまり内周長が同一または類似する場合、判定対象設備は類似環境に設置された設備として、つまり優先保守設備として記録される(S42)。
部屋内周長が類似しない、つまり|L0−L_mk|>Lthである場合、判定対象設備は優先保守設備には判定されない。類似配置設備抽出部38は、設備番号kが末尾zであるか否かを判定し(S44)、zに未到達の場合は設備番号kをインクリメントして(S46)、ステップS30まで戻る。
設備番号kが末尾zまで到達した場合、類似配置設備抽出部38は、建物番号mが末尾nであるか否かを判定し(S48)、nに未到達の場合は建物番号mをインクリメントして(S50)、ステップS24まで戻る。建物番号mが末尾nに到達した場合、フローが終了する。
類似配置設備抽出部38によって抽出された優先保守設備は、表示部22及び保守管理スケジュールデータベース30に送られる。表示部22には優先保守設備のリストと、異常発生設備の異常内容(図4参照)が表示される。またこれと併せて表示部には保守点検スケジュールが表示され、優先保守設備の保守スケジュールが繰り上げられる。例えば優先保守設備の保守・点検日が直近の日付に更新される。この更新スケジュールは入力部20によって入力・変更されてもよい。
このように本実施形態に係る設備保守支援システム10によれば、優先保守設備を設備図面データベース28の図面データに基づいて抽出する。したがって、ファシリティサービス提供先の建物12A,12B,・・・に問い合わせる必要がなくなり、相対的に作業負担が軽減される。
<第2実施形態>
上述した実施形態では、第1閾値差分Ath及び第2閾値差分Lthを定数として設定したが、部屋の優先度に応じてこれらの閾値を変更してもよい。図13には第2実施形態に係る設備保守支援システム10が例示されている。図2との違いは、設備保守支援システム10は部屋重要度データベース60を備える点にある。その他の構成は図2と同様であり、符号が重複する構成についてもその機能は同様である。以下では重複する符号やステップについては適宜説明を省略する。
部屋重要度データベース60に記憶されたデータを図14に例示する。このデータベースには、部屋別に重要度が割り振られている。重要度は例えば実務に即して設定される。例えばサーバ室の空調が異常停止した場合、サーバの過熱を防ぐために速やかに修理が施される必要がある。このような事情に鑑みて、サーバ室の重要度は「大」に設定される。
優先保守設備の抽出に当たり、本実施形態では、図15に例示されるように、類似配置設備抽出部38が閾値設定部61を備える。その他の機能部については図11と同様であり、同図と同一の符号が付された機能部については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜記載を省略する。
図16には、類似配置設備抽出部38による優先保守設備の抽出フローが例示されている。図12の違いは、ステップS32,S34間にステップS52,S54が挿入された点にある。その他の、図12と同一の符号が付されたステップについては図12の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
なお、部屋の重要度は優先保守設備の抽出に利用され、設備配置解析部36による異常発生設備の環境情報取得フローには利用されない。したがって本実施形態においても、設備配置解析部36については、図8と同様のフローが実行される。
優先保守設備の抽出に当たり、図16を参照して、閾値設定部61は、部屋重要度データベース60を参照して、判定対象設備(抽出候補設備)の設置部屋の部屋名に対応する重要度を取得する(S52)。さらに閾値設定部61は、部屋重要度に応じて第1閾値差分Ath及び第2閾値差分Lthを設定する(S54)。
定性的には、部屋の重要度が高いほど、第1閾値差分Ath及び第2閾値差分Lthを拡大させる。つまり部屋の重要度が高いほど、類似と判定される範囲を広げる。例えば重要度「小」に比べて、重要度「中」の第1閾値差分Ath及び第2閾値差分Lthを、110%増しとする。さらに重要度「中」に比べて、重要度「大」の第1閾値差分Ath及び第2閾値差分Lthを、110%増しとする。このようにして部屋の重要度別に設定された第1閾値差分AthがステップS38で用いられ、第2閾値差分LthがステップS40で用いられる。
このように、重要度の高い部屋ほど類似の範囲を拡大し、優先保守設備を相対的に緩いハードルで抽出することで、抽出漏れが防止可能となる。
また、部屋の重要度は、第1閾値差分Ath及び第2閾値差分Lthの設定に利用されるのみではなく、表示部22に表示させてもよい。これは例えば保守管理スケジュールの更新に当たり、作業者の判断材料の一つとして利用される。
<第3実施形態>
上記の実施形態では、部屋の重要度を求めていたが、これに代えて、またはこれに加えて、異常発生設備の設置部屋との類似度を求めてもよい。図17には第3実施形態に係る設備保守支援システム10が例示されている。図1との違いは設備保守支援システム10が移動履歴データベース62を備える点にある。
図18には、移動履歴データベース62に記憶された移動履歴データが例示されている。移動履歴データは建物12(ビル)ごとに記憶される。移動履歴データは、人物ID、時間、座標が記憶される。人物IDは建物内の人物別に付与される。時間及び座標データにより、特定の人物がいつ、どこにいるのかが把握される。例えばオフィスビルの場合、社員の携帯端末と建物12の中央監視装置等が通信することで、人物ID別の時間データ及び座標データを取得できる。取得した移動履歴データは、設備保守支援システム10の移動履歴データベース62に記憶される。
図19には、設備配置解析部36による異常発生設備の環境情報取得フローが例示される。図8との違いは、ステップS14,S16の間にステップS56が挿入された点にある。その他の、図8と同一の符号が付されたステップについては図8のフローと同様のため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS14にて異常発生設備の設置部屋が特定され、その範囲が3次元座標にて特定される。次に設備配置解析部36の部屋情報取得部46は、移動履歴データベース62を参照して、一定時間(例えば10分間)内に異常発生設備の設置位置から一定範囲内を通過した人数を算出する(S56)。例えば、異常発生設備の設置部屋として識別された領域の所定時間当たりの通過人数をカウントする。
図20には、第3実施形態に係る類似配置設備抽出部38の機能ブロックが例示されている。図11との違いは、類似度判定部64を設けた点にある。その他の機能部については図11と同様であり、同図と同一の符号が付された機能部については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜記載を省略する。
図21には、第3実施形態に係る類似配置設備抽出部38による優先保守設備の抽出フローが例示されている。図12の違いは、ステップS32,S34間にステップS58が挿入され、ステップS42,S44間にステップS60が挿入された点にある。その他の、図12と同一の符号が付されたステップについては同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS32にて異常発生設備の設置部屋の位置情報が取得されると、類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54は、移動履歴データベース62を参照して、一定時間内に異常発生設備の設置位置から一定範囲内を通過した人数を算出する(S58)。この処理は、例えば設備配置解析部36の部屋情報取得部46によるステップS56(図19参照)と同様の処理が実行される。
また、保守管理スケジュールデータベース30に優先保守設備が記録されると、類似度判定部64は、異常発生設備における通過人数と、優先保守設備における通過人数との差に基づいて、類似度を設定する(S60)。例えば通過人数の差が異常発生設備における通過人数の5%以内に収まっている場合、類似度「大」とする。また通過人数の差が異常発生設備における通過人数の5%を超過して10%以内である場合、類似度「中」とする。さらに通過人数の差が異常発生設備における通過人数の10%を超過して15%以内である場合、類似度「小」とする。
このように設定された類似度は保守管理スケジュールデータベース30に記録されるとともに、表示部22に表示される。保守管理スケジュールの更新作業を行う作業者は、類似度に応じて保守管理スケジュールの更新(再設定)を行う。例えば類似度が高いほど、保守日時を繰り上げる。
設備の通過人数に応じて類似度を設定することで、通過人数が使用環境に影響を及ぼす設備、例えば照明設備の人感センサ等について、その使用環境(オン/オフ頻度等)が異常発生設備と類似するものを抽出可能となる。
<第4実施形態>
上述した実施形態では、異常発生設備の環境情報取得フロー及び優先保守設備の抽出フローにおいて、異常発生設備及び判定対象設備の設置部屋の面積A0,A_mk及び内周長L0,L_mkを算出していたが、算出処理を事前に行ってもよい。面積、内周長の算出は警報に含まれる情報がなくても算出可能であることから、事前算出が可能となる。算出された面積及び内周長は設備図面データベース28に記憶される。
図22には異常発生設備の環境情報取得フローが例示されている。図8との違いは、ステップS16がステップS62に置き換えられた点にある。その他の、図8と同一の符号が付されたステップについては図8のフローと同様のため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS62にて、設備配置解析部36の部屋情報取得部46は、設備図面データベース28に記憶された、異常発生設備の設置部屋の面積A0及び内周長L0を取得する。このように算出の処理が事前に行われているため、フロー処理が迅速に行われる。
図23には優先保守設備の抽出フローが例示されている。図12の違いは、ステップSステップS32,S34がステップS64に置き換えられた点にある。その他の、図12と同一の符号が付されたステップについては同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54は、判定対象設備の設置位置がどの部屋範囲に含まれるか解析し、その部屋名を取得する。さらに設備図面データベース28に記憶された、判定対象設備(抽出候補設備)の設置部屋の面積A_mk及び内周長L_mkを取得する。このように算出の処理が事前に行われているため、フロー処理が迅速に行われる。
<第5実施形態>
上述の実施形態において、優先保守設備の設置部屋を強調表示してもよい。例えば図10のように部屋の区画が割り当てられた際に、太線で示される境界線を色分け表示してもよい。例えば優先保守設備の設置部屋の境界線のみを赤線で表示する。この平面図データは表示部22に表示され、作業者は容易に保守点検対象の設備を特定可能となる。また、実施形態2で示された重要度に応じて、部屋の境界線の色を変化させてもよい。
また、図24に示すように、上記強調表示を入力部20からの操作で解除することもできる。この解除に伴い、その部屋に設けられた設備を優先保守の対象外とすることも可能である。
<第6実施形態>
上記の実施形態では、類似環境に該当するか否かの判定を、部屋名、部屋面積、部屋内周長の3者を用いて行っているが、これら判定材料別に類似環境を記憶させてもよい。図25には第6実施形態に係る類似配置設備抽出部38の機能ブロックが例示されている。図11との違いは、類似項目判定部66を設けた点にある。その他の機能部については図11と同様であり、同図と同一の符号が付された機能部については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜記載を省略する。
図26には、第6実施形態に係る類似配置設備抽出部38による優先保守設備の抽出フローが例示されている。図12の違いは、ステップS42を細分化したステップS42A,S42B,S42Cを設けた点にある。その他の、図12と同一の符号が付されたステップについては同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS36にて異常発生設備と判定対象設備の設置部屋の部屋名が同一であると、部屋情報取得部54は、部屋名が類似した設備として優先保守設備の記録を行う(S42A)。またS38にて異常発生設備と判定対象設備の設置部屋の面積の差分|A0−A_mk|が第1閾値差分Ath以下であるときに、部屋情報取得部54は、部屋面積が類似した設備として優先保守設備の記録を行う(S42B)。さらにS40にて異常発生設備と判定対象設備の設置部屋の内周長の差分|L0−L_mk|が第2閾値差分Lth以下であるときに、部屋情報取得部54は、部屋内周長が類似した設備として優先保守設備の記録を行う(S42C)。
これらの類似判定における判定項目の違いは、表示部22に表示されるとともに保守管理スケジュールデータベース30に記録される。例えば類似判定の根拠となった項目(部屋名、面積、内周長)別に部屋の境界線の色を変える。
表示部22に表示される項目を編集する作業者は、類似判定における判定項目の違いに基づいて、保守管理スケジュールの変更を行う。例えば部屋名が同一の設備を優先的に保守対象とする等の操作を行う。
<第7実施形態>
上記の実施形態では、類似環境に該当するか否かの判定を、部屋名、部屋面積、部屋内周長の3者を用いて行っているが、これらに加えて壁の厚さを判定項目としてもよい。例えば配管の漏洩が検知されたとき、当該配管に設置された壁の厚さが類似していると、当該配管が優先保守設備として抽出される。
図27には第7実施形態に係る設備保守支援システム10が例示されている。図2との違いは、設備配置解析部36の部屋情報取得部46及び類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54が部屋名、面積、内周長の他に壁の厚さを求める点にある。その他の構成については図2と同様であり、同図と同一の符号が付された構成については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
図28には、設備配置解析部36による異常発生設備の環境情報取得フローが例示される。図8との違いは、ステップS16がステップS66に置き換えられた点にある。その他の、図8と同一の符号が付されたステップについては図8のフローと同様のため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS14にて異常発生設備の設置部屋が特定され、その範囲が3次元座標にて特定される。次に設備配置解析部36の部屋情報取得部46は、上記設置部屋の部屋名、面積A0、及び内周長L0に加えて、壁の厚さW0を算出する(S66)。
例えば図面データがBIMデータである場合、異常発生設備の設置部屋名が属性情報として設定された壁オブジェクトを抽出する。さらに壁オブジェクトに含まれる属性情報のうち、壁の厚さ(仕上がり厚)のデータを抽出する。部屋を囲う複数の壁の厚さが異なる場合は、その平均値を求めて壁の厚さW0とする。
図29には、第7実施形態に係る類似配置設備抽出部38の機能ブロックが例示されている。図11との違いは、壁厚比較部68を設けた点にある。その他の機能部については図11と同様であり、同図と同一の符号が付された機能部については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜記載を省略する。
図30には、第7実施形態に係る類似配置設備抽出部38による優先保守設備の抽出フローが例示されている。図12の違いは、ステップS20,S34がそれぞれステップS68,S70に置き換わり、またステップS40,S42間にステップS72が挿入された点にある。その他の、図12と同一の符号が付されたステップについては同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS68にて類似配置設備抽出部38の設備抽出部48は、異常発生設備の設備名、設置部屋名、部屋面積A0、部屋内周長L0に加えて、壁の厚さW0を取得する(S68)。処理が進み、類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54は、判定対象設備(抽出候補設備)の設置部屋の面積A_mk、内周長L_mk、及び壁の厚さW0を算出する(S70)。壁の厚さW0の算出は、設備配置解析部36の部屋情報取得部46による算出プロセスと同一であってよい(図28S66参照)。
さらに処理が進み、ステップS40で異常発生設備の設置部屋内周長L0と判定対象設備の設置部屋内周長L_mkとの差が第2閾値差分Lthを超過するとき、壁厚比較部68は、異常発生設備の設置部屋の壁の厚さW0と判定対象設備の設置部屋の壁の厚さW_mkの差が、第3閾値差分Wth以下か否かを判定する(S72)。|W0−W_mk|≦Wthである場合、判定対象設備は異常発生設備と類似環境にあるものと判定される(S42)。一方、|W0−W_mk|>Wthである場合、判定対象設備は異常発生設備と類似環境にはないと判定される。
<第8実施形態>
なお、第7実施形態では部屋名、部屋面積、部屋内周長に加えて壁の厚さを求めていたが、これに代えて、またはこれにさらに加えて、配線長さや配管長さを求めてもよい。
図31には第8実施形態に係る設備保守支援システム10が例示されている。図2との違いは、設備配置解析部36の部屋情報取得部46及び類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54が部屋名、面積、内周長の他に配線長を求める点にある。その他の構成については図2と同様であり、同図と同一の符号が付された構成については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
図32には、設備配置解析部36による異常発生設備の環境情報取得フローが例示される。図8との違いは、ステップS16の後にステップS74が設けられた点にある。その他の、図8と同一の符号が付されたステップについては図8のフローと同様のため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS16にて異常発生設備の設置部屋の面積A0及び内周長L0が算出されると、設備配置解析部36の部屋情報取得部46は異常発生設備に繋がる配線の経路情報から配線長LW0を算出する(S74)。例えば図面データがBIMデータの場合、配線オブジェクトを抽出してその属性情報のうち配線長データを取得する。またCADデータの場合は、図面データを画像認識して、異常発生設備から延設される配線の長さを算出する。
図33には、第8実施形態に係る類似配置設備抽出部38の機能ブロックが例示されている。図11との違いは、配線長比較部70を設けた点にある。その他の機能部については図11と同様であり、同図と同一の符号が付された機能部については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜記載を省略する。
図34には、第8実施形態に係る類似配置設備抽出部38による優先保守設備の抽出フローが例示されている。図12の違いは、ステップS20,S34がそれぞれステップS76,S78に置き換わり、またステップS40,S42間にステップS80が挿入された点にある。その他の、図12と同一の符号が付されたステップについては同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS76にて類似配置設備抽出部38の設備抽出部48は、異常発生設備の設備名、設置部屋名、部屋面積A0、部屋内周長L0に加えて、配線長LW0を取得する。処理が進み、類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54は、判定対象設備の設置部屋の面積A_mk、内周長L_mk、及び配線長LW0を算出する(S78)。配線長LW0の算出は、設備配置解析部36の部屋情報取得部46による算出プロセスと同一であってよい(図32S74参照)。
さらに処理が進み、ステップS40で異常発生設備の設置部屋内周長L0と判定対象設備の設置部屋内周長L_mkとの差が第2閾値差分Lthを超過するとき、配線長比較部70は、異常発生設備の設置部屋の配線長LW0と判定対象設備の設置部屋の配線長LW_mkの差が、第4閾値差分LWth以下か否かを判定する(S80)。|LW0−LW_mk|≦LWthである場合、判定対象設備は異常発生設備と類似環境にあるものと判定される(S42)。一方、|LW0−LW_mk|>LWthである場合、判定対象設備は異常発生設備と類似環境にはないと判定される。
なお、第8実施形態では配線長を求めていたが、これに代えて、またはこれに加えて、配管長を求めてもよい。例えば異常発生設備から延設される配管長と判定対象設備から延設される配管長との差分が第5閾値差分以下であれば類似環境判定対象設備は異常発生設備と類似環境にあるものと判定され、第5閾値差分を超過すれば判定対象設備は異常発生設備と類似環境にはないと判定される。
<第9実施形態>
上記実施形態では部屋名、部屋面積、部屋内周長、壁の厚さ、配線長、配管長等を求めていたが、この他に部屋の向き(方角)に関する情報を求めてもよい。例えば部屋を囲む壁が外壁であるか否かを判定する。図35に例示するように、外壁とは建物12の壁のうち外側に露出する壁、言い換えると平面図の外延を画定する壁を指す。また内壁とは外壁外の壁、例えばフロア内に延設される壁を指す。
図36には第9実施形態に係る設備保守支援システム10が例示されている。図2との違いは、設備配置解析部36の部屋情報取得部46及び類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54が部屋名、面積、内周長の他に外壁/内壁の識別、及び外壁の方角を求める点にある。その他の構成については図2と同様であり、同図と同一の符号が付された構成については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
図37には、設備配置解析部36による異常発生設備の環境情報取得フローが例示される。図8との違いは、ステップS16の後にステップS82〜S88が設けられた点にある。その他の、図8と同一の符号が付されたステップについては図8のフローと同様のため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS16にて異常発生設備の設置部屋の面積A0及び内周長L0が算出されると、設備配置解析部36の部屋情報取得部46は異常発生設備を囲う壁から、外壁を抽出する(S82)。これは例えばBIMデータであってもCADデータであっても、平面図の画像認識から抽出可能である。外壁が存在しない場合、部屋の方角についてはNull値(なし)が設定される(S86)。
一方、外壁ありと判定されると、外壁の向きに基づいて部屋の方角D0が定められる(S88)。まず平面図に記載された方角を読み取って基準方角(例えば北)を得る。次に図38に示すように、各外壁の方角を求める。外壁1を例に取ると、外壁1の両端を結ぶ線の中心点から、当該線に対する法線を求める。さらに基準方角に対する法線の角度R1を求める。角度R1は例えば時計回りに成す角度であってよい。
さらに角度R1に基づいて外壁1(及び部屋)の方角が求められる。例えば0°≦R1≦45°または315°<R1≦360°のとき、外壁1の方角は北と判定される。45°<R1≦135°のとき、外壁1の方角は東と判定される。135°<R1≦225°のとき、外壁1の方角は南と判定される。225°<R1≦315°のとき、外壁1の方角は西と判定される。異常発生設備の設置部屋を囲む壁に複数外壁が含まれる場合は、部屋の方角D0として複数の方角が判定される。
図39には、第9実施形態に係る類似配置設備抽出部38の機能ブロックが例示されている。図11との違いは、方角比較部72を設けた点にある。その他の機能部については図11と同様であり、同図と同一の符号が付された機能部については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜記載を省略する。
図40、図41には、第9実施形態に係る類似配置設備抽出部38による優先保守設備の抽出フローが例示されている。図12の違いは、ステップS20の代わりにステップS90が設けられた点にある。さらにステップS34とステップS36の間にステップS92〜S98が挿入され、また、ステップS38及びS40とステップS42との間にステップS100が挿入された点も相違する。その他の、図12と同一の符号が付されたステップについては同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS92にて類似配置設備抽出部38の設備抽出部48は、異常発生設備の設備名、設置部屋名、部屋面積A0、部屋内周長L0に加えて、部屋の方角D0を取得する。処理が進み、類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54は、判定対象設備(抽出候補設備)の設置部屋の外壁の有無を判定する(S94)。この判定は設備配置解析部36による異常発生設備の設置部屋の外壁判定と同様の処理(図37S84)が実行される。
外壁が存在しない場合、部屋の方角はなしに設定される(S96)。一方、外壁有りと判定されると、部屋情報取得部54は、部屋の方角D_mkを求める。このステップでは設備配置解析部36による異常発生設備の設置部屋の方角判定と同様の処理(図37S88)が実行される。
さらにステップが進み、判定対象設備の設置部屋の面積A0と異常発生設備の設置部屋の面積A_mkとの差が第1閾値差分Ath以内か否かが判定される(S38)。また判定対象設備の設置部屋の内周長L0と異常発生設備の設置部屋の内周長L_mkとの差が第2閾値差分Lth以内か否かが判定される(S40)。
|A0−Amk|≦Athまたは|L0−Lth|≦Lthである場合、異常発生設備の設置部屋の方角D_mkと判定対象設備の設置部屋の方角D0とが一致するか否かが判定される(S100)。方角D_mkと方角D0が一致する場合、判定対象設備は異常発生設備と類似環境に設置された設備として保守管理スケジュールデータベース30に記録される(S42)。なお、方角D_mk及び方角D0が複数ある場合は、一致する組み合わせが少なくとも一組あればよい。方角D_mkと方角D0がいずれも一致しない場合、|A0−Amk|≦Athまたは|L0−Lth|≦Lthであっても、判定対象設備は異常発生設備と類似環境には設置されていないと判定される。
<第10実施形態>
上記実施形態では、部屋名、部屋面積、及び部屋内周長に加えて、壁の厚さ、配線長、配管長、方角等を求めていたが、これに代えて、またはさらに加えて、部屋の体積を求めてもよい。
図42には第10実施形態に係る設備保守支援システム10が例示されている。図2との違いは、設備配置解析部36の部屋情報取得部46及び類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54が部屋名、面積、内周長の他に部屋体積を求める点にある。その他の構成については図2と同様であり、同図と同一の符号が付された構成については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
図43には、設備配置解析部36による異常発生設備の環境情報取得フローが例示される。図8との違いは、ステップS16の後にステップS102が設けられた点にある。その他の、図8と同一の符号が付されたステップについては図8のフローと同様のため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS16にて異常発生設備の設置部屋の面積A0及び内周長L0が算出されると、設備配置解析部36の部屋情報取得部46は異常発生設備の設置部屋の体積V0を算出する(S102)。例えばBIMデータであれば部屋オブジェクトの属性情報として床面積および(床からの)天井高さが記録されているから、これから部屋体積V0が求められる。また3D−CADデータにも床面積と(床からの)天井高さが記録されているので、これから部屋体積V0を求めることができる。
図44には、第10実施形態に係る類似配置設備抽出部38の機能ブロックが例示されている。図11との違いは、体積比較部74を設けた点にある。その他の機能部については図11と同様であり、同図と同一の符号が付された機能部については同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜記載を省略する。
図45、図46には、第10実施形態に係る類似配置設備抽出部38による優先保守設備の抽出フローが例示されている。図12の違いは、ステップS20の代わりにステップS104が設けられた点にある。さらにステップS34とステップS36の間にステップS106が挿入され、また、ステップS38及びS40とステップS42との間にステップS108が挿入された点も相違する。その他の、図12と同一の符号が付されたステップについては同図の実施形態と同様であるため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS104にて類似配置設備抽出部38の設備抽出部48は、異常発生設備の設備名、設置部屋名、部屋面積A0、部屋内周長L0に加えて、部屋の体積V0を取得する。処理が進み、類似配置設備抽出部38の部屋情報取得部54は、判定対象設備の設置部屋の体積V_mkを取得する(S106)。このプロセスでは設備配置解析部36による異常発生設備の設置部屋の体積算出と同様の処理(図43S102)が実行される。
さらにステップが進み、判定対象設備の設置部屋の面積A0と異常発生設備の設置部屋の面積A_mkとの差が第1閾値差分Ath以内か否かが判定される(S38)。また判定対象設備の設置部屋の内周長L0と異常発生設備の設置部屋の内周長L_mkとの差が第2閾値差分Lth以内か否かが判定される(S40)。
|A0−Amk|≦Athまたは|L0−Lth|≦Lthである場合、異常発生設備の設置部屋の体積V_mkと判定対象設備の設置部屋の体積V0との差が第6閾値差分Vth以内であるか否かが判定される(S108)。|V0−Vth|≦Vthである場合、判定対象設備は異常発生設備と類似環境に設置された設備として保守管理スケジュールデータベース30に記録される(S42)。なお、|V0−Vth|>Vthである場合は、|A0−Amk|≦Athまたは|L0−Lth|≦Lthであっても、判定対象設備は異常発生設備と類似環境には設置されていないと判定される。
以上説明したように、本実施形態に係る設備保守支援システムでは、異常発生設備と同一機種であって異常発生前の設備のうち、異常発生設備と設置環境が類似した設備を抽出して優先保守設備としている。異常発生設備と同一機種であるのみならず、設置環境まで類似した設備を抽出することで、異常発生のおそれの高い設備を精度よく抽出可能となる。
なお、上記複数の実施形態では、それぞれ実施形態1から派生するような形態を取っていたが、それぞれの実施形態を組み合わせてもよい。例えば第2実施形態の重要度を他の実施形態に展開してもよいし、第7実施形態の壁の厚さに基づく類似判定と、第8実施形態の配線長または配管長に基づく類似判定と、第10実施形態の部屋体積に基づく類似判定とを組み合わせて実行してもよい。
10 設備保守支援システム、12 建物、26 警報詳細データベース、28 設備図面データベース、30 保守管理スケジュールデータベース、32 警報受信部、34 原因設備推定部、36 設備配置解析部、38 類似配置設備抽出部、40 発報元情報取得部、42 設備配置解析部の設備位置取得部、44 設備配置解析部の設置部屋取得部、46 設備配置解析部の部屋情報取得部、48 設備抽出部、50 類似配置設備抽出部の設備位置取得部、52 類似配置設備抽出部の設置部屋取得部、54 類似配置設備抽出部の部屋情報取得部、56 部屋名比較部、58 内周長比較部、60 部屋重要度データベース、61 閾値設定部、62 移動履歴データベース、64 類似度判定部、66 類似項目判定部、68 壁厚比較部、70 配線長比較部、72 方角比較部、74 体積比較部。

Claims (13)

  1. 複数の建物に設置された設備の保守業務を支援する設備保守支援システムであって、
    前記複数の建物から発報される、設備の異常が発生した建物の識別情報及び異常発生設備の識別情報が含まれる警報を受信可能な警報受信部と、
    前記複数の建物の図面情報が記憶された図面データベースと、
    前記図面データベースに記憶された、前記警報の発報元建物の前記異常発生設備が設置された階の図面データに基づいて、前記異常発生設備の環境情報を取得する解析部と、
    前記図面データベースに記憶された前記複数の建物の図面データに基づいて、前記異常発生設備と同一機種であり、かつ、前記異常発生設備の環境情報と所定の条件を満たし類似である設備を優先保守設備として抽出する、抽出部と、
    を備える、設備保守支援システム。
  2. 請求項1に記載の設備保守支援システムであって、
    前記環境情報には、前記設備が設置された部屋名、部屋面積、及び、部屋内周長が含まれる、設備保守支援システム。
  3. 請求項2に記載の設備保守支援システムであって、
    前記所定の条件が満たされる場合は、前記異常発生設備の設置部屋名が、前記抽出部によって前記優先保守設備として抽出される候補である抽出候補設備の設置部屋名と一致する場合、及び、前記異常発生設備の設置部屋面積と前記抽出候補設備の設置部屋面積との差が第1閾値差分以下である場合または前記異常発生設備の設置部屋内周長と前記抽出候補設備の設置部屋内周長との差が第2閾値差分以下である場合が含まれる、設備保守支援システム。
  4. 請求項3に記載の設備保守支援システムであって、
    部屋名別に重要度が設定された部屋重要度データベースを備え、
    前記抽出部は、前記抽出候補設備の設置部屋の重要度が相対的に高いほど前記第1閾値差分及び前記第2閾値差分を拡大させる、設備保守支援システム。
  5. 請求項3に記載の設備保守支援システムであって、
    前記解析部は、前記異常発生設備の設置位置から所定範囲の所定期間における移動人数を求め、
    前記抽出部は、抽出された複数の前記優先保守設備について、その設置位置から所定範囲の所定期間における移動人数を求め、さらに、前記異常発生設備における前記移動人数と前記優先保守設備における前記移動人数との差に応じて、複数の前記優先保守設備に対する類似度を設定する、設備保守支援システム。
  6. 請求項3から5のいずれか一つに記載の設備保守支援システムであって、
    前記優先保守設備が設置された階の図面データを表示するに当たり、前記優先保守設備を強調表示する表示部を備える、設備保守支援システム。
  7. 請求項6に記載の設備保守支援システムであって、
    前記強調表示の解除指令を入力可能な入力部を備える、設備保守支援システム。
  8. 請求項6または7に記載の設備保守支援システムであって、
    前記表示部は、前記異常発生設備の設置部屋名が前記抽出候補設備の設置部屋名と一致する場合、前記異常発生設備の設置部屋面積と前記抽出候補設備の設置部屋面積との差が前記第1閾値差分以下である場合、及び、前記異常発生設備の設置部屋内周長と、前記抽出候補設備の設置部屋内周長との差が前記第2閾値差分以下である場合とで、前記強調表示の種類を変更させる、設備保守支援システム。
  9. 請求項3から8のいずれか一つに記載の設備保守支援システムであって、
    前記解析部は、前記異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、前記異常発生設備の設置部屋の壁の厚さを求め、
    前記抽出部は、前記抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、前記抽出候補設備の設置部屋の壁の厚さを求め、
    前記所定の条件が満たされる場合は、前記異常発生設備の設置部屋の壁の厚さと前記抽出候補設備の設置部屋の壁の厚さとの差が第3閾値差分以下である場合が含まれる、設備保守支援システム。
  10. 請求項3から9のいずれか一つに記載の設備保守支援システムであって、
    前記解析部は、前記異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、前記異常発生設備から延設される配線長を求め、
    前記抽出部は、前記抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、前記抽出候補設備から延設される配線長を求め、
    前記所定の条件が満たされる場合は、前記異常発生設備の配線長と、前記抽出候補設備の配線長との差が第4閾値以下である場合が含まれる、設備保守支援システム。
  11. 請求項3から10のいずれか一つに記載の設備保守支援システムであって、
    前記解析部は、前記異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、前記異常発生設備から延設される配管長を求め、
    前記抽出部は、前記抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、前記抽出候補設備から延設される配管長を求め、
    前記所定の条件が満たされる場合は、前記異常発生設備の配管長と、前記抽出候補設備の配管長との差が第5閾値以下である場合が含まれる、設備保守支援システム。
  12. 請求項3から11のいずれか一つに記載の設備保守支援システムであって、
    前記解析部は、前記異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、前記異常発生設備の設置部屋の外壁の有無、及び外壁の方角を求め、
    前記抽出部は、前記抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、前記抽出候補設備の設置部屋の外壁の有無、及び外壁の方角を求め、
    前記所定の条件が満たされる場合は、前記異常発生設備の設置部屋面積と前記抽出候補設備の設置部屋面積との差が前記第1閾値差分以下である場合または前記異常発生設備の設置部屋内周長と前記抽出候補設備の設置部屋内周長との差が前記第2閾値差分以下である場合であって、かつ、前記抽出候補設備の設置部屋の外壁の少なくとも一つが、前記異常発生設備の設置部屋の外壁の少なくとも一つと方角が一致する場合が含まれる、設備保守支援システム。
  13. 請求項3から12のいずれか一つに記載の設備保守支援システムであって、
    前記解析部は、前記異常発生設備の設置階の図面データに基づいて、前記異常発生設備の設置部屋体積を求め、
    前記抽出部は、前記抽出候補設備の設置階の図面データに基づいて、前記抽出候補設備の設置部屋体積を求め、
    前記所定の条件が満たされる場合は、前記異常発生設備の設置部屋面積と前記抽出候補設備の設置部屋面積との差が前記第1閾値差分以下である場合または前記異常発生設備の設置部屋内周長と前記抽出候補設備の設置部屋内周長との差が前記第2閾値差分以下である場合であって、かつ、前記異常発生設備の設置部屋体積と前記抽出候補設備の設置部屋体積との差が第6閾値差分以下である場合が含まれる、設備保守支援システム。
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