JPH09262936A - 離型フイルム - Google Patents

離型フイルム

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JPH09262936A
JPH09262936A JP7445296A JP7445296A JPH09262936A JP H09262936 A JPH09262936 A JP H09262936A JP 7445296 A JP7445296 A JP 7445296A JP 7445296 A JP7445296 A JP 7445296A JP H09262936 A JPH09262936 A JP H09262936A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水系塗液を用いて塗設される粘着剤被膜の保
護フイルムに有用な、或いは水系溶液や水系スラリーを
用いて成形される樹脂シート、樹脂被膜、セラミックシ
ートの成形用キャリヤーフイルムに有用な離型フイルム
を提供する。 【解決手段】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
に、アルキッド樹脂、アクリル樹脂及びメラミン樹脂か
らなる有機樹脂100重量部に対し、シリコーン樹脂1
〜30重量部を配合して得られる樹脂組成物を主成分と
する離型層を設けた離型フイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は離型フイルムに関
し、更に詳しくは水系塗料を用いて塗設される粘着剤被
膜の保護フイルムに有用な、或いは水系溶液や水系スラ
リーを用いて成形される樹脂シート、樹脂被膜、セラミ
ックシート等の成形用キャリヤフイルムに有用な、離型
フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】離型フイルムは、各種粘着剤被膜の保護
フイルムとして広範に使用されている。かかる粘着剤被
膜は、通常ベースフイルムの表面に粘着剤と溶剤とを含
む塗液を塗工した後、加熱して溶媒を除去する方法で塗
設される。そして離型フイルムは、この粘着剤被膜の表
面に積層され保護フイルムとして用いられている。
【0003】また、離型フイルムは、樹脂シート、樹脂
被膜、或はセラミックシート等を成形する際のキャリヤ
フイルムとしても用いられる。例えば、樹脂シートは、
塩化ビニル樹脂等の樹脂溶媒からなる樹脂溶液を離型フ
イルム(キャリヤフイルム)上に塗工(流延)した後、
溶媒を加熱除去することによりマーキングシート用の塩
化ビニルシート等として成形され、キャリヤフイルムか
ら剥離分離されて各種の用途に供される。また樹脂被膜
は、キャリヤフイルムの表面に粘着剤等の樹脂と溶媒か
らなる塗液を塗布した後、加熱して溶媒を除去すること
により被膜成形される。また、セラミックシートは、例
えばセラミック粉体とバインダー剤等とを溶媒に分散さ
せたスラリーをキャリヤフイルム上に塗工した後、溶媒
を加熱除去することによりセラミック生シート(セラミ
ックグリーンシート)として成形される。
【0004】上記の溶媒には、従来は有機溶剤が用いら
れていた。しかし最近は有機溶剤に替わって水が用いら
れることが多くなっている。即ち、粘着剤を含む塗液に
はエマルジョン等のような粘着剤の水溶液が用いられ、
スラリーの塗工には水分散スラリーが用いられるように
なった。この理由として、水は有機溶剤のような火災や
環境汚染の危険が無いため、溶液やスラリーの濃度調整
工程、塗工や加熱除去工程等において薬液の取扱いが極
めて容易となることが挙げられる。
【0005】しかしながら、有機溶剤に比べて水は表面
張力が大きく(水の表面張力γL は73dyne/cm 程
度)、表面エネルギーの小さな離型層(例えばシリコー
ン系離型層の表面張力(γS)は19〜21dyne/cm 程
度)上に粘着剤の水溶液や水分散スラリー等の水性塗液
を塗工した際に、塗液が離型層面に均一に塗れず液滴状
に散在する(いわゆるハジキ)状態となることが大きな
問題となる。この問題を改良するため、塗液(樹脂溶液
やスラリー)を高粘度とする方法や、塗液の表面張力を
低減するために界面活性剤等を配合する方法が考えられ
る。しかしながら、高粘度にする方法では、塗工の際の
レベリングが難しく塗膜厚みが均一になりにくい、また
樹脂シート、樹脂被膜やセラミックシート等の薄層化が
困難という欠点がある。また、界面活性剤を配合する
と、その種類や量によってはシート後のシート強度が低
下し安定したものが得られないことがある等の問題があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の欠点を解消し、塗工用に水系の塗液を用い
てもハジキが生じない(濡れ性が良い)離型層表面を有
し、各種粘着剤被膜、樹脂シート、セラミックシート等
に対し適度の力で剥離が可能(離型性が良い)である離
型フイルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、プラスチックフィルムの少なくとも片面に、
アルキッド樹脂、アクリル樹脂及びメラミン樹脂からな
る有機樹脂100重量部に対し、シリコーン樹脂1〜3
0重量部を配合して得られる樹脂組成物を主成分とする
離型層を設けた離型フイルムにより達成される。以下、
本発明を詳細に説明する。
【0008】[プラスチックフイルム]本発明において
フイルム基材として用いるプラスチックフイルムは、特
に制限はないが、好ましい例としてポリエステルフイル
ム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン
フイルム、ポリ塩化ビニルフイルム等を挙げることがで
きる。これらのプラスチックフイルムのうち、フイルム
の耐熱寸法安定性に優れるポリエステルフイルムが特に
好ましい。
【0009】上記のポリエステルフイルムとしては、透
明性が要求される用途には透明性の良好なポリエステル
フイルムを用いることが好ましく、二軸延伸ポリエステ
ルフイルムが特に好ましい。また、遮光性が要求される
用途には無機顔料を配合したポリエステルフイルムを用
いることが好ましく、TiO2 、SiO2 等の如き顔料
を配合した二軸延伸ポリエステルフイルムが特に好まし
い。
【0010】かかるポリエステルフイルムを構成するポ
リエステルは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分とか
らなる結晶性の線状飽和ポリエステルであることが好ま
しく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレート等
を挙げることができる。また、これらの一部が他成分に
置換された共重合体や、ポリアルキレングリコール或は
他の樹脂との混合物であっても良い。
【0011】上記のポリエステルフイルムは二軸延伸フ
イルムが好ましいが、この二軸延伸フイルムは公知の方
法で製造することができる。例えば、上記ポリエステル
を乾燥後溶融し、ダイ(例えばT−ダイ、I−ダイ等)
から冷却ドラム上に押出し、急冷して未延伸フイルムを
得、続いて該未延伸フイルムを縦方向に2〜5倍の範囲
で延伸し、次いで横方向に2〜5倍の範囲で延伸を行な
い、更に160〜260℃で熱固定することで製造する
ことができる。フイルム厚みには特に制限はないが、5
〜200μmが望ましい。
【0012】かかるプラスチックフイルムには、フイル
ムの滑り性、加工性を良好なものとするため、滑剤、例
えば炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、酸化チタン等
のような無機微粒子等を含有させることができ、また他
の添加剤、例えば安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電
防止剤等を含有させることもできる。
【0013】[離形層]本発明においては、プラスチッ
クフィルムの少なくとも片面に、有機樹脂とシリコーン
樹脂を配合して得られる樹脂組成物を主成分とする離型
層を設ける。
【0014】この有機樹脂とは、アルキッド樹脂、アク
リル樹脂及びメラミン樹脂からなるものであり、その配
合割合はアルキッド樹脂及びアクリル樹脂100重量部
に対しメラミン樹脂10〜200重量部であることが好
ましい。
【0015】本発明における樹脂組成物のうちアルキッ
ド樹脂およびアクリル樹脂はシリコーン樹脂との配合に
よりその少なくとも1部がシリコーン樹脂との共重合体
を形成し、メラミン樹脂は主としてアルキッド樹脂と架
橋反応して離型層を硬化させるよう作用する。
【0016】上記のアルキッド樹脂とは、酸成分として
無水フタル酸等の多塩基酸と、グリコール成分としてグ
リセリンやエチレングリコール等の多価アルコールとの
縮合物を骨格とし、これを乾性油等の脂肪酸で変性した
樹脂である。例えば、ヒマシ油変性アルキッド樹脂や大
豆油変性アルキッド樹脂やアマニ油変性アルキッド樹脂
等が用いられるが、任意の組合わせにより、各種脂肪酸
変性のアルキッド樹脂を用いることができる。本発明に
おける樹脂組成物では、例えばアルキッド樹脂の製造中
又は製造後にシリコーン樹脂を配合し、アルキッド樹脂
にシリコーン樹脂をグラフト共重合させることができ
る。このときのアルキッド樹脂とシリコーン樹脂の配合
割合は、アルキッド樹脂100重量部に対しシリコーン
樹脂が1〜30重量部であることが好ましく、特に5〜
10重量部であることが好ましい。
【0017】アクリル樹脂は、離型層の靭性を強靱なも
のとするため、また離型層表面の濡れ性を良好なものと
するため配合される。このアクリル樹脂としては、例え
ばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル
酸メチル等を用いることができる。アルキッド樹脂とア
クリル樹脂の混合比率は、その混合比率によりさまざま
な物性が得られるため目的に応じて変えることができる
が、アルキッド樹脂100重量部に対しアクリル樹脂を
50〜300重量部の比率で用いることが好ましい。
【0018】メラミン樹脂としては、例えばメチル化メ
ラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、メチル化尿素メラ
ミン樹脂等を用いることができる。アルキッド樹脂及び
アクリル樹脂に対するメラミン樹脂の混合比率は、アル
キッド樹脂及びアクリル樹脂100重量部に対しメラミ
ン樹脂を10〜200重量部の比率で用いることが好ま
しい。また、この架橋反応の硬化触媒として、例えばパ
ラトルエンスルホン酸ソーダ等の酸性触媒を使用でき
る。
【0019】シリコーン樹脂は、基本骨格がポリジメチ
ルシロキサンからなるポリマーであるが、アルキッド樹
脂等との相溶性を向上させるため末端や側鎖にフェニル
基やアルキル基等を有することが好ましい。
【0020】[離型層の塗設方法]本発明においては、
プラスチックフイルムの少なくとも片面に上記の離形層
を設けるが、この離形層は例えば前記離形層を構成する
成分を含む塗液をフイルムに塗布し、加熱乾燥及び硬化
させて塗膜を形成させることにより塗設することができ
る。この塗液の塗工方法としては、公知の任意の塗工法
が適用でき、例えばロールコート法、ブレードコート
法、バーコート法等を挙げることができるが、これらの
方法に限定されるものではない。また、塗工乾燥後の離
型層の厚みは0.02〜50μmであることが好まし
く、特に0.1〜1μmであることが好ましい。
【0021】[接着層]本発明においては、プラスチッ
クフイルムと離形層との密着性を高めるために、プラス
チックフイルムの少なくとも片面に接着層を設け、該接
着層の上に更に離形層を積層することができる。この接
着層には例えばシランカップリング剤を用いることがで
きる。このシランカップリング剤としては、一般式Y−
Si−X3 で示されるものを挙げることができる。ここ
で、Yは、例えばアミノ基、エポキシ基、ビニル基、メ
タクリル基、メルカプト基等で代表される官能基、Xは
アルコキシ基で代表される加水分解性の官能基を示す。
上記の接着層の好ましい厚みは0.01〜5μm程度で
あり、特に0.02〜2μm程度である。
【0022】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に説明す
る。尚、フイルムの各特性値は下記の方法で測定した。
【0023】1.水性塗料の濡れ性 下記組成のセラミック粉体分散スラリーを調整する。 (a)セラミック粉体(チタン酸バリウム):100重
量部 (b)水溶性アクリルエマルジョン:9〜13重量部 (c)水溶性ポリウレタン樹脂:1重量部 (d)ポリカルボン酸アンモニウム:1重量部 (e)水:10〜20重量部 (f)アンモニア:1重量部 セラミック粉体分散スラリーの調整はボールミルにて、
へッグマングラインドゲージで7以上の分散状態となる
ようにして行なう。次いで、このセラミック粉体分散ス
ラリーを1milの間隙を有するストレートエッジアプ
リケーターを用い、離形フィルムの離形層面に塗工し、
110℃にて2分間乾燥後、塗工エッジのハジキの程度
を観察し下記の基準にて溶剤系塗料の耐ハジキ性を評価
した。
【0024】 A:ハジキが観察されない ……濡れ性良好 B:ハジキが若干観察される……濡れ性やや良好 C:ハジキが観察される ……濡れ性不良
【0025】2.セラミックシートの剥離性 上記の項(1.水系塗料の濡れ性)に記載した方法で形
成されたセラミックシートを離形フイルムより剥離した
際の剥離状態を観察し下記の基準にて剥離性を評価し
た。
【0026】 A:容易に剥離できる ……剥離性良好 B:剥離強度が大きく、す速く引張るとシートが破断す
る……剥離性やや良好 C:シートが破断する ……剥離性不良 D:ハジキのためシート化不可 ……極めて不良
【0027】3.残留接着率 ポリエステル粘着テープ(ニットー31B)をJIS・
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼り付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力
(f0 )とする。また、前記ポリエステル粘着テープを
フイルムサンプルの離型層塗設面に2kgの圧着ローラ
ーで圧着し、30秒間放置した後粘着テープを剥がす。
そして剥がした粘着テープを上記のステンレス板に貼
り、該貼り合わせ部の剥離力を測定し、残留接着力
(f)とする。得られた基礎接着力(f)と残留接着
力(f)より下記式を用いて残留接着率を求める。
【0028】
【数1】残留接着率(%)=(f/f)×100 尚、残留接着率の好ましい範囲は85%以上である。残
留接着率が85%未満であると、例えば離型フイルムを
ロール状に巻いて保管する際に、離型層を構成する成分
が隣接するフイルムの表面に転写(いわゆる背面転写)
し、離型層の濡れ性や剥離性等の特性が不良となること
があるため好ましくない。
【0029】[実施例1]アルキッド樹脂(ヤシ油変性
アルキッド樹脂)100重量部、アクリル樹脂(ポリア
クリル酸)200重量部、メラミン樹脂(ブチル化メラ
ミン樹脂)50重量部およびシリコーン樹脂(ポリフェ
ニルメチルシロキサン)35重量部(有機樹脂100重
量部に対しシリコーン樹脂10重量部の割合)を混合し
て得られた樹脂組成物をメチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン及びトルエンの混合溶剤中に溶解させ、
全体の固形分濃度が3重量%の溶液を作成した。次い
で、硬化反応の促進剤として酸触媒(パラトルエンスル
ホン酸)を上記溶液に添加して塗液を作成した。
【0030】この塗液を厚み50μmの二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフイルム上に塗布量6g/m2
(wet)で塗布し、加熱温度140℃、時間1分で乾
燥及び硬化させて、離型層の厚さ0.3μmの離型フイ
ルムを作成した。この離型フイルムの特性を表1に示
す。
【0031】[実施例2]アルキッド樹脂(ヒマシ油変
性アルキッド樹脂)100重量部、アクリル樹脂(ポリ
アクリル酸エチル)100重量部、メラミン樹脂(ブチ
ル化メラミン樹脂)100重量部およびシリコーン樹脂
(ヒドロキシル基置換ジフェニルポリシロキサン)75
重量部(有機樹脂100重量部に対しシリコーン樹脂2
5重量部の割合)を混合して得られた樹脂組成物をメチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びトルエン
の混合溶剤中に溶解させ、全体の固形分濃度が3重量%
の溶液を作成した。次いで、硬化反応の促進剤として酸
触媒(パラトルエンスルホン酸)を上記溶液に添加して
塗液を作成した。
【0032】この塗液を厚み50μmの二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフイルム上に塗布量6g/m2
(wet)で塗布し、加熱温度140℃、時間1分で乾
燥及び硬化させて、離型層の厚さ0.3μmの離型フイ
ルムを作成した。この離型フイルムの特性を表1に示
す。
【0033】[実施例3]アルキッド樹脂(ヒマシ油変
性アルキッド樹脂)100重量部、アクリル樹脂(ポリ
アクリル酸100重量部およびポリメタクリル酸エチル
100重量部)200重量部、メラミン樹脂(ブチル化
メラミン樹脂)100重量部およびシリコーン樹脂(ヒ
ドロキシル基置換ジフェニルポリシロキサン)80重量
部(有機樹脂100重量部に対しシリコーン樹脂20重
量部の割合)を混合して得られた樹脂組成物をメチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン及びトルエンの混
合溶剤中に溶解させ、全体の固形分濃度が3重量%の溶
液を作成した。次いで、硬化反応の促進剤として酸触媒
(パラトルエンスルホン酸)を上記溶液に添加して塗液
を作成した。
【0034】この塗液を厚み50μmの二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフイルム上に塗布量6g/m2
(wet)で塗布し、加熱温度140℃、時間1分で乾
燥及び硬化させて、離型層の厚さ0.3μmの離型フイ
ルムを作成した。この離型フイルムの特性を表1に示
す。
【0035】[比較例1]ポリジメチルシロキサンとジ
メチルハイドロジェンシランの混合溶液に白金触媒を加
えて付加反応させるタイプの硬化型シリコーン(信越化
学工業(株)製・KS847(H))をメチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン及びトルエンの混合溶剤
中に溶解させ、固形分濃度が2%の溶液を作成した。
【0036】この溶液を前記二軸延伸ポリエチレンテレ
フタートフイルム上に塗布量6g/m2 (wet)で塗
布し、加熱温度140℃、時間1分で乾燥及び硬化させ
て、離型層の厚さ0.15μmの離型フイルムを作成し
た。このフイルムの特性を表1に示す。
【0037】[比較例2]アルキッド樹脂(ヤシ油変性
アルキッド樹脂)100重量部およびメラミン樹脂(ブ
チル化メラミン樹脂)40重量部を混合して得られた樹
脂組成物をメチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン及びトルエンの混合溶剤中に溶解させ、全体の固形分
濃度が3重量%の溶液を作成した。次いで、硬化反応の
促進剤として酸触媒(パラトルエンスルホン酸)を上記
溶液に添加して塗液を作成した。
【0038】この塗液を厚み50μmの二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフイルム上に塗布量6g/m2
(wet)で塗布し、加熱温度140℃、時間1分で乾
燥及び硬化させて、離型層の厚さ0.3μmの離型フイ
ルムを作成した。この離型フイルムの特性を表1に示
す。
【0039】[比較例3]アルキッド樹脂(ヒマシ油変
性アルキッド樹脂)100重量部、アクリル樹脂(ポリ
アクリル酸)100重量部、メラミン樹脂(ブチル化メ
ラミン樹脂)100重量部およびシリコーン樹脂(ヒド
ロキシル基置換ジフェニルポリシロキサン)150重量
部(有機樹脂100重量部に対しシリコーン樹脂50重
量部の割合)を混合して得られた樹脂組成物をメチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン及びトルエンの混
合溶剤中に溶解させ、全体の固形分濃度が3重量%の溶
液を作成した。次いで、硬化反応の促進剤として酸触媒
(パラトルエンスルホン酸)を上記溶液に添加して塗液
を作成した。
【0040】この塗液を厚み50μmの二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフイルム上に塗布量6g/m2
(wet)で塗布し、加熱温度140℃、時間1分で乾
燥及び硬化させて、離型層の厚さ0.3μmの離型フイ
ルムを作成した。この離型フイルムの特性を表1に示
す。
【0041】
【表1】
【0042】表1より明らかなように、実施例に示した
本発明の離型フイルムは表面の濡れ性、即ち水系塗料に
対する耐ハジキ性、樹脂シートの剥離性、塗膜の非移行
性に優れるものであった。
【0043】
【発明の効果】本発明の離型フイルムは、離型層にアル
キッド樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂及びシリコー
ン樹脂からなる樹脂組成物を硬化させた被膜を用いるこ
とで、各種被膜やシート成形用に水系塗液を用いた際に
濡れ性に優れ、また各種樹脂シート、樹脂被膜やセラミ
ックシート等に対する剥離性に優れるため、粘着剤被膜
の保護フイルムや樹脂シート、樹脂被膜、セラミックシ
ート等の成形用キャリヤーフイルムに有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
    に、アルキッド樹脂、アクリル樹脂及びメラミン樹脂か
    らなる有機樹脂100重量部に対し、シリコーン樹脂1
    〜30重量部を配合して得られる樹脂組成物を主成分と
    する離型層を設けた離型フイルム。
  2. 【請求項2】 有機樹脂がアルキッド樹脂及びアクリル
    樹脂100重量部に対しメラミン樹脂10〜200重量
    部からなる請求項1記載の離形フィルム。
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