JP3126628B2 - 離型フイルム - Google Patents
離型フイルムInfo
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Description
に詳しくは水系粘着剤被膜の保護フイルムに有用な、或
いは樹脂水溶液や水系セラミックスラリー等の水性塗液
を塗工し、樹脂やセラミックのシート等を成形するため
に用いるキャリヤーフイルムに有用な離型フイルムに関
する。
イルムとして、或いは各種シートの成形に用いるキャリ
ヤーフイルムとして現在広範に使用されている。この各
種粘着剤被膜には天然ゴム系レジン、合成ゴム系レジ
ン、アクリル系レジン等の粘着性樹脂が使用されてい
る。また、各種シートの例としては、粘着性樹脂シート
(被膜)、塩化ビニルシートやセラミック生シートを挙
げることができ、離型フイルムはこれらのシートを成形
する際にキャリヤーフイルムとして使用されている。例
えば、塩化ビニル溶液をキャリヤーフイルム(離型フイ
ルム)上に流延(塗工)した後、溶媒を加熱除去するこ
とによりマーキングシート用等の塩化ビニルシートを成
形することができる。また、セラミック粉体とバインダ
ー剤とを液状媒体に分散させたスラリーをキャリヤーフ
イルム上に流延(塗工)した後、液状媒体を加熱除去す
ることによりセラミック生シートを成形することができ
る。
従来は有機溶剤が用いられていた。しかし最近は有機溶
剤に替わって水が用いられることが多くなっている。即
ち、粘着剤溶液の塗工にはレジンタッキファイヤーの如
き粘着剤の水溶液が用いられ、スラリーの塗工には水分
散スラリーが用いられるようになった。この理由とし
て、水は有機溶剤のような火災や環境汚染の危険が無い
ため、溶液やスラリーの濃度調整工程、塗工や加熱除去
工程等において薬液の取扱いが極めて容易となることが
挙げられる。
張力が大きく(水の表面張力、γLは73dyne/cm 程
度)、表面エネルギーの小さな離型層(例えばシリコー
ン系離型層の表面張力、γS は19〜21dyne/cm 程
度)上に水溶液や水分散スラリー等の水性塗液を塗工し
た際に、塗液が離型層面に均一に塗れず液的状に散在す
る状態となること(いわゆるハジキ)が大きな問題とな
る。この問題を改良するため、例えば塗液(水溶液や水
分散スラリー)を高粘度とする方法や、塗液の表面張力
を低減するため界面活性剤を配合する方法が考えられ
る。しかしながら、高粘度とする方法では塗工の際のレ
ベリングが難しく塗膜厚みが均一になり難い欠点があ
り、界面活性剤を配合する方法では塗膜の特性が界面活
性剤により悪影響を受ける等の欠点がある。
が平坦であるため水性塗液に対する濡れ性が不足する欠
点を有している。
る従来技術の欠点を解消し、各種被膜やシート成形用に
水系の塗液を用いてもハジキが生じない(濡れ性が良
い)離型層表面を有し、更に各種粘着剤被膜やシートに
対し適度の力で剥離が可能な(離型性が良い)離型層表
面を有する離型フイルムを提供することにある。
によれば、ポリエステルフイルムの少なくとも片面に、
表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.1〜0.4μmで
あり、下記式(I)で求まる最大表面張力(γL max )
が50〜90 dyne/cmの離型層を設けた離型フイルムに
より達成される。
数、γC は臨界表面張力を示す。] ここで、bは下記のZismanプロットより求まる定
数であり、γC は下記の方法で求まる臨界表面張力であ
る。即ち、表面張力が20〜40dyne/cm の範囲にある
数種の標準液を調整し、この標準液をフイルムの離型層
上に滴下して標準液と離型層との接触角(θ)を測定す
る。得られた接触角(θ)からcosθ値を算出し、こ
のcosθ値と標準液の表面張力の値とをプロット(Z
ismanプロット)し、その直線の傾きをbとする。
また、このZismanプロットの直線と、cosθ=
1で示される直線との交点における表面張力の値をγC
(臨界表面張力)とする。
る付着の力(W)を最大にする液体の表面張力と規定さ
れる。
張力、γSLは固体〜液体間の界面張力を示す。
は、フイルム基材としてポリエステルフイルムを用いる
が、ポリエステルフイルムを構成するポリエステルは、
芳香族二塩基酸成分とジオール成分とからなる結晶性の
線状飽和ポリエステルであり、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフタ
レート等を例示することができる。
配合することができる。例えば帯電防止剤としてドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の如きスルホン酸塩
基を有する化合物等を含有させることができる。これら
の改良剤を含まないポリエステルも用いることができ
る。
従来から知られている方法で製造することができる。例
えば、二軸延伸ポリエステルフイルムは、ポリエステル
を乾燥後、押出機にて溶融し、ダイ(例えばT−ダイ、
I−ダイ等)から回転冷却ドラム上に押出し、急冷して
未延伸フイルムとし、次いで該未延伸フイルムを二軸方
向に延伸し、必要に応じて熱固定することにより製造す
ることができる。フイルムの厚みは特に制限するもので
はないが、5〜250μmが好ましい。
ム表面の中心線平均粗さが0.1〜0.4μmのものを
用いると、表面の中心線平均粗さ(表面粗さ)が0.1
〜0.4μmの離型層を得易いため好ましい。
は、例えば平均粒径が1〜5μmの無機充填剤を0.5
〜2.0重量%配合したポリエステルを製膜することに
より得ることができる。この無機充填剤としては、例え
ばSiO2 、カオリン、TiO 2 等の粒子が好ましい。
ルフイルムの少なくとも片面に、表面の中心線平均粗さ
が0.1〜0.4μmであり、γL max で表わされる最
大表面張力が50〜90dyne/cm である離型層を設け
る。
のを用いることにより、離型フイルムの真の表面積を調
製することができ、この結果離型フイルム表面の濡れ性
を調製することができる。即ち、フイルム離型層面の真
の表面積をS、フイルム離型層面の幾何学的表面積をS
´としたとき、SとS´とは下記式(III)の相関式で表
わすことができる。
積となるとしたときのヤングの式は下記式(IV)で示さ
れるが、フイルム離型層面の表面積が真の表面積となる
としたときのヤングの式は下記式(V)で示される。
sθの式が得られ、r>1であるから、θ<90°のと
きθ>θ´となる。従って、離型層の表面粗さが本発明
の範囲の離型フイルムを用いることによりフイルム離型
層面の濡れ性を良好なものとすることができる。
0.1μm未満であると、上述の表面粗さが大きくなる
ことによる濡れ性向上の効果が得られない。また、中心
線平均粗さが0.4μmを超えると、例えば、離型フイ
ルムを樹脂やセラミックのシート成形用キャリヤーフイ
ルムとして用いた際に、離型フイルムの表面凹凸がシー
ト表面に転写され、シートの厚みが不均一となる等の弊
害が生じる。
例えば中心線平均粗さが0.1〜0.4μmのポリエス
テルフイルムの表面に離型層を積層することにより得る
ことができる。或いは、中心線平均粗さが0.1μm未
満のポリエステルフイルムを含むポリエステルフイルム
の表面に、例えば平均粒径が1〜5μmの無機充填剤を
0.5〜2重量%配合した離型層を積層することによっ
ても得ることができる。この無機充填剤は平均粒径が上
記の無機や有機の微粒子であれば特に限定されるもので
はないが、例えば無定形SiO2 、TiO2 、タルク、
アルミナ等の無機微粒子、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂等の球状の
有機微粒子が好ましい。
m であるが、好ましくは70〜85dyne/cm である。こ
のγL max が50dyne/cm よりも小さいと水溶液や水分
散スラリーを塗工した際にハジキが大きくなり塗膜が不
均一になったり欠落する欠陥が生じる。また、γL max
が90dyne/cm を超えると粘着剤やシートと離型層との
密着性が大きくなり過ぎ、粘着剤やシートを離型フイル
ムから剥離することが困難となる。
max が50〜90dyne/cm である離型層となるものであ
れば特に規定されるものではないが、例えば付加型及び
/又は重縮合型剥離紙用ポリジメチルシロキサンに下記
の成分を配合したもの、或いは下記の変性ポリジメチル
シロキサンを用いることによりγL max が50〜90dy
ne/cm の離型層を得ることができる。
に下記のD単位、T単位及び/又はQ単位の構造を有す
るシリコーンレジンを配合して離型層中のメチル基の濃
度を調整し表面張力を増加させたもの。尚、このシリコ
ーンレジンの配合割合は固形分濃度で20〜60重量%
であることが好ましい。配合割合が20重量%よりも少
ないと離型層の濡れ性が不良となることがあり、60重
量%を超えると離型層が硬くなりすぎて耐削れ性が不良
となることがあるため好ましくない。
チル基等のアルキル基またはフェニル基等の芳香族炭化
水素基を示す。
にシラノール基を有するシリカフィラーを配合すること
により離型層中の−Si−OH基の濃度が高くなるよう
調整して表面張力を増加させたもの。尚、このシリカフ
ィラーは平均粒径が1μm以下のものが好ましい。平均
粒径が1μmを超えるとフイルムの曇り度(ヘイズ)が
大きくなり、透明性を要求される用途に用いる際に支障
となることがあったり、加工工程でフイルムを走行させ
る際に離型層の削れが発生することがあるため好ましく
ない。また、シリカフィラーの配合割合は固形分濃度で
0.1〜1重量%であることが好ましい。配合割合が
0.1重量%よりも少ないと所望の濡れ性が得られない
ことがあり、1重量%を超えるとシリカフィラーが離型
層から削れて脱落することがあるため好ましくない。
のメチル基の一部を嵩高いフェニル基で置換した変性ポ
リジメチルシロキサン。フェニル基の立体障害により、
例えばポリマー中の−Si−O−Si−結合の回りの回
転運動が抑制され、その結果離型層表面のメチル基の濃
度が減少するため表面張力を増加させることができる。
尚、このフェニル基の置換割合は20〜60モル%であ
ることが好ましい。この置換割合が20モル%よりも少
ないと所望の濡れ性が得られないことがあり、60モル
%を超えると離型層と各種粘着剤や各種シートとの離型
性が不良となることがあるため好ましくない。
活性基を比較的高濃度で有するポリジメチルシロキサン
ポリマーと、分子内に水酸基を有する有機樹脂(例えば
アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等)
とを反応させて得られる変性ポリジメチルシロキサン。
この変性ポリジメチルシロキサン中のジメチルシロキサ
ン成分の割合は10〜30重量%であることが好まし
い。この割合が10重量%よりも少ないと離型性が不良
となることがあり、30重量%を超えると所望の濡れ性
が得られないことがあるため好ましくない。
には本発明の目的を妨げない範囲で公知の各種添加剤を
配合することができる。この添加剤としては、例えば紫
外線吸収剤、顔料、消泡剤を挙げることができる。
ポリエステルフイルムの少なくとも片面に離型層を設け
るが、この離型層は例えば離型層の成分を含む水性塗液
をフイルムに塗布し、加熱乾燥することにより塗設する
ことができる。この水性塗液の塗布方法としては、公知
の任意の塗工法が適用でき、例えばロールコーター法、
ブレードコーター法等を挙げることができるが、これら
の方法に限定されるものではない。
ルフイルムと離型層との密着性を高めるためにポリエス
テルフイルムの少なくとも片面に接着層を設け、該接着
層の上に更に離型層を積層することができる。この接着
層には例えばシランカップリング剤を好ましく用いるこ
とができる。このシランカップリング剤としては,一般
式Y−Si−X3 で示されるものを挙げることができ
る。ここで、Yは例えばアミノ基、エポキシ基、ビニル
基、メタクリル基、メルカプト基等で代表される官能
基、Xはアルコキシ基で代表される加水分解性の官能基
を示す。上記の接着層の好ましい厚みは0.01〜5μ
m程度であり、特に0.02〜2μm程度である。接着
層の厚みが上記の範囲であるとポリエステルフイルムと
離型層の密着性が良好となり、また接着層を設けたポリ
エステルフイルムがブロッキングし難いため取り扱う際
に支障が生じ難い。
る。尚、フイルムの各特性値は下記の方法で測定した。
し、表面張力が20〜40dyne/cm の範囲にある数種の
標準液を調整する。この表面張力はデュヌイの輪環引上
げ法により測定する。次いで、この標準液をフイルムの
離型層上に滴下して標準液と離型層との接触角(θ)を
測定する。得られた接触角(θ)からcosθ値を算出
し、このcosθ値と上記の方法により測定された表面
張力とのプロット(Zismanプロット)を作成しそ
の直線の傾きをbとする。また、このZismanプロ
ットの直線とcosθ=1で示される直線との交点にお
ける表面張力の値をγC (臨界表面張力)とする。かく
して得られたb、γC を用い下記式(I)からγL max
を求めた。
る定数、γC は上記の方法で求まる臨界表面張力を示
す。
ヘッグマングラインドゲージで7以上の分散状態となる
よう行なう。次いで、このセラミック粉体分散スラリー
を1milの間隙を有するストレートエッジアプリケー
ター離型フイルムの離型層面に塗工し、140℃にて1
分間乾燥後、塗工エッジのハジキの程度を観察し下記の
基準にて水系塗料の耐ハジキ性を評価した。 A:ハジキが観察されない ……耐ハジキ性良好 B:ハジキが若干観察される……耐ハジキ性やや良好 C:ハジキが観察される ……耐ハジキ性不良
ープ(ニットー31B)を貼合わせ、5kgの圧着ロー
ラーで圧着し20時間放置後、離型層と粘着テープとの
剥離力を引張り試験機にて測定した。
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力(f
0 )とする。また前記ポリエステル粘着テープをサンプ
ルフイルムの離型層塗設面に5kgの圧着ローラーで圧
着し、30秒間放置した後粘着テープを剥がす。そして
剥がした粘着テープを上記のステンレス板に貼り、該貼
合部の剥離力を測定し、残留接着力(f)とする。得ら
れた基礎接着力(f0 )と残留接着力(f)より下記式
を用いて残留接着率を求める。
a)は、JIS−B−0601で定義されている値(単
位:μm)であり、本発明においては下記の方法で求ま
るものである。即ち、(株)小坂研究所製の触針式表面
粗さ計(SURFCORDER・SE−30C)を用
い、触針半径:2μm、測定圧:0.03g、カットオ
フ値:0.25mmの条件で離型層表面(フイルム表
面)の表面粗さ曲線を求め、該表面粗さ曲線からその中
心線の方向に測定長さLの部分を抜き取り、この抜き取
り部分の中心線をX軸とし、縦倍率の方向をY軸とし
て、粗さ曲線をY=f(X)で表わしたとき、下記の式
(VI) で与えられる値(Ra:μm)を離型層表面(フ
イルム表面)のフイルム中心線平均粗さとして定義す
る。
個測定し、値の大きい方から1個を除いた4個の平均値
としてRaを表わした。
2 粒子を1.5重量%含有し、中心線平均粗さ0.30
μmのポリエステルフイルムの片面に、アルキッド樹脂
とメラミン樹脂の混合物90重量部に、末端基に−Si
OH基を有するジメチルポリシロキサンを10重量部を
配合した組成物を6g/m2 (wet)の塗布量で塗布
し、加熱温度140℃、加熱時間1分で乾燥および硬化
反応を行なわせて離型フイルムを作成した。この離型フ
イルムの特性を表1に示す。
脂の混合物と、末端基に−SiOH基を有するジメチル
ポリシロキサンの替わりに、ポリジメチルシロキサンと
ジメチルハイドロジェンシランの混合溶液に白金触媒を
加えて付加反応させるタイプの硬化型シリコーン(信越
シリコーン(株)製・KS−847(H))をメチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン及びトルエンの混
合溶剤中に溶解させ、更に下記式及び前記(Q単位)か
らなるシリコーンレジンを上記硬化型シリコーンに対し
固形分比で40重量%となるよう配合し、全体の固形分
濃度が3%の溶液を作成した。
の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ
38μm)に6g/m2 (wet)の塗布量で塗布し、
加熱温度140℃、加熱時間1分で乾燥および硬化反応
を行なわせて離型フイルムを作成した。この離型フイル
ムの特性を表1に示す。
メチルハイドロジェンシランの混合溶液に白金触媒を加
えて付加反応させるタイプの硬化型シリコーン(信越シ
リコーン(株)製・KS−847(H))60重量部
(固形分として)に対し、上記式及び前記(Q単位)か
らなるシリコーンレジンを固形分として40重量部を配
合し、更に平均粒径1.5μmのポリエチレン微粒子を
上記固形分中1.5重量%となるよう添加し、メチルイ
ソブチルケトン、メチルエチルケトン及びトルエンの混
合溶剤中に溶解・分散させ、全体の固形分濃度が10%
の溶液を作成した。
の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ
38μm)に10g/m2 (wet)の塗布量で塗布
し、加熱温度140℃、加熱時間1分で乾燥および硬化
反応を行なわせて離型フイルムを作成した。この離型フ
イルムの特性を表1に示す。
のポリエステルフイルムの替わりに、平均粒径0.17
μmのSiO2 粒子を0.05重量%含有し、中心線平
均粗さ0.03μmのポリエステルフイルムを用いる以
外は実施例1と同様にして離型フイルムを作成した。こ
の離型フイルムの特性を表1に示す。
のポリエステルフイルムの替わりに、片面をサンドマッ
ト処理した中心線平均粗さ0.38μmのポリエステル
フイルムを用いる以外は実施例1と同様にして離型フイ
ルムを作成した。この離型フイルムの特性を表1に示
す。
脂の混合物95重量部に、末端基に−SiOH基を有す
るジメチルポリシロキサンを5重量部を配合した組成物
を用いた以外は実施例1と同様にして離型フイルムを作
成した。この離型フイルムの特性を表1に示す。
脂の混合物65重量部に、末端基に−SiOH基を有す
るジメチルポリシロキサンを35重量部を配合した組成
物を用いた以外は実施例1と同様にして離型フイルムを
作成した。この離型フイルムの特性を表1に示す。
示した本発明の離型フイルムは水性塗料の耐ハジキ性、
剥離強度及び残留接着率に優れるものであった。
0g/cmである。剥離強度が50g/cm以下である
と、離型フイルムに樹脂シート等を積層した積層シート
を巻き取る際等に樹脂シート等が離型フイルムから剥離
してしまうことがあるため好ましくない。また、剥離強
度が300g/cm以上であると、積層シートから樹脂
シート等を剥離分離して使用する際に剥離が困難となる
ことがあるため好ましくない。
以上である。残留接着率が85%未満であると、例えば
離型フイルムをロール状に巻いて保管する際に、離型層
を構成する成分が隣接するフイルムの表面に転写(いわ
ゆる背面転写)し、離型層の特性が不良となったり、隣
接フイルム表面の接着性等の特性が不良となることがあ
るため好ましくない。尚、離型層の成分に硬化性のシリ
コンを使用した場合には、シリコンの硬化が不足してい
るときに残留接着率が不足となる。
特定の中心線平均粗さ(Ra)及び最大表面張力(γLm
ax)を有し、各種被膜やシート成形用に水性塗液を用い
た際に濡れ性に優れ、各種樹脂シートやセラミックシー
ト等に対する剥離性に優れるため、粘着剤被膜の保護フ
イルムや樹脂やセラミックのシート等の成形用キャリヤ
ーフイルムに有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリエステルフイルムの少なくとも片面
に、表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.1〜0.4μ
mであり、下記式(I)で求まる最大表面張力(γL ma
x )が50〜90 dyne/cmの離型層を設けた離型フイル
ム。 【数1】γL max =1/b+γC /2 ……式(I) [式(I)で、bはZismanプロットより求まる定
数、γC は臨界表面張力を示す。] - 【請求項2】 ポリエステルフイルムの中心線平均粗さ
(Ra)が0.1〜0.4μmである請求項1記載の離
型フイルム。
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- 1995-05-24 JP JP07124864A patent/JP3126628B2/ja not_active Expired - Fee Related
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