JPH09255866A - 接着性付与剤及びプラスチゾル組成物 - Google Patents

接着性付与剤及びプラスチゾル組成物

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JPH09255866A
JPH09255866A JP8097673A JP9767396A JPH09255866A JP H09255866 A JPH09255866 A JP H09255866A JP 8097673 A JP8097673 A JP 8097673A JP 9767396 A JP9767396 A JP 9767396A JP H09255866 A JPH09255866 A JP H09255866A
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adhesiveness
imparting agent
parts
plastisol composition
compound
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Application number
JP8097673A
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English (en)
Inventor
Toshishige Matsunaga
俊滋 松永
Mitsuo Koseki
光生 古関
Jun Masui
純 舛井
Masayoshi Fujita
政義 藤田
Toshiro Shimada
寿郎 島田
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のものに比べて、作業性に優れ、少ない
添加部数で広範囲の塗装鋼板に強固に密着し、かつ高温
焼付け後の塗膜の耐黄変性に優れた塩ビプラスチゾル用
接着性付与剤を提供する。 【解決手段】 分子内に(メタ)アクロイル基を二個以
上有する化合物(C1)と、分子内にウレア結合(−N
HCONH−)を含有するポリイソシアネート化合物
(d1)のブロック化剤(d2)によるブロック化物
(C2)とからなることを特徴とする接着性付与剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系プラ
スチゾル用接着性付与剤に関する。さらに詳しくは、焼
付け後の塗膜が耐黄変性に優れ、かつ少ない添加部数で
広範囲な金属塗装面に強固に接着する塩化ビニル系プラ
スチゾル(以下塩ビプラスチゾルという)用接着性付与
剤ならびにそれを用いたプラスチゾル組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、カチオン電着等による金属塗装面
に接着性のある塩ビプラスチゾル組成物としては、活
性アミノ基含有ポリアミドを含有してなるプラスチゾル
組成物(例えば特開平1−118558号公報)、ブ
ロック化ウレタンプレポリマーと活性アミノ基含有ポリ
アミドとを含有してなるプラスチゾル組成物(例えば特
開昭55−118948号公報)などが知られている。
また、焼付け後の塗膜の耐黄変性に優れるプラスチゾル
組成物としては、分子内にウレア結合(−NHCON
H−)を有するブロック化ジイソシアネート重合体を含
有してなるもの(例えば特開平7−26096号公
報)、分子内にウレア結合とアミノ基とを有するブロ
ック化ジイソシアネート重合体を含有してなるもの(例
えば特開平7−247336号公報)などが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
およびのものは、カチオン電着塗装面に対する接着性
は満足するものの塗膜が黄変し易く、塗膜の黄変を抑え
るためにプラスチゾルに対する活性アミノ基含有ポリア
ミドの添加量を少なくすると接着性が不十分になるとい
う問題点があった。また、上記およびのものは、カ
チオン電着塗装面に対する接着性および耐黄変性の点で
は満足するものの、接着性付与剤の粘度が高いため取扱
いにくく、プラスチゾルの製造時の作業性に難点があ
り、また、アクリル系の中塗り塗装板および上塗り塗装
板及びフッ素系樹脂上塗り塗装板に対しては接着性が不
十分であるという問題点も有していた。本発明は、低粘
度で取扱いやすく、かつ少ない添加部数で広範囲な金属
塗装面に強固に接着し、塗膜の耐黄変性にも優れた塩ビ
プラスチゾルを与える接着性付与剤を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する接着性付与剤につて鋭意検討を重ねた結果、
本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、分子内に(メタ)アク
ロイル基を二個以上有する化合物(C1)と、分子内に
ウレア結合(−NHCONH−)を含有するポリイソア
ネート化合物(d1)のブロック化剤(d2)によるブ
ロック化物(C2)とからなることを特徴とする接着性
付与剤;並びに該接着性付与剤、塩化ビニル重合体もし
くは共重合体および可塑剤を必須成分としてなるプラス
チゾル組成物に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる分子内に(メ
タ)アクロイル基を二個以上有する化合物(C1)とし
ては、例えば、多価アルコール類もしくはそのアルキレ
ン(炭素数2〜4)オキサイド付加物または多価フェノ
ールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリル
酸エステル(e1)、多価フェノールのポリグリシジル
エーテルもしくは多価フェノールのアルキレンオキサイ
ド付加物のポリグリシジルエーテルと(メタ)アクリル
酸との反応物(e2)および(メタ)アクロイル基を2
個以上有するポリウレタン(e3)が挙げられる。これ
らは2種以上を併用しても良い。
【0007】(e1)を構成する多価アルコール類もし
くはそのアルキレンオキサイド(炭素数2〜4)付加物
としては、脂肪族多価アルコール[エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、(ポリ)カプロラクト
ンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ト
リメチロールエタン、ヘキサントリオール、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、ジグリセリン、
α−メチルグルコシド、ソルビトールなど]、、脂環式
多価アルコール[シクロヘキサンジオール、水添ビスフ
ェノールA、グルコース、庶糖など]およびそれらのア
ルキレンオキサイド付加物(付加モル数:1〜20)が
挙げられる。多価フェノールのアルキレンオキサイド付
加物としては、多価フェノール(ハイドロキノン、ビス
フェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFな
ど)のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数:2〜
20)が挙げられる。
【0008】(メタ)アクリレート基を2個以上有する
ポリウレタン(e3)としては、例えば、ポリオールと
ポリイソシアネートとから誘導されるイソシアネート基
を2個以上有するウレタンプレポリマーに、水酸基を有
する(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト等]を反応させて得られるものが挙げられる。上記ウ
レタンプレポリマーを構成するポリオールとしては、例
えば、数平均分子量が500〜10,000の、ポリエ
ーテルポリオール(ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエチレン/ポリプロピレン混合
グリコール等)、ポリエステルポリオール[多塩基酸
(アジピン酸、コハク酸、イソフタル酸等)と多価アル
コール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
トリメチロールプロパン等)との重縮合物、ポリカプロ
ラクトンポリオール、ポリカーボネートジオールおよび
これらのポリオールの2種以上の混合物が挙げられる。
【0009】また、上記ウレタンプレポリマーを構成す
るポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基の炭
素を除く)6〜20の芳香族ジイソシアネート[例えば
2,4−もしくは2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)、2,4もしくは4,4’ジフェニルメタン
ジイソシネート(MDI),α,α,α′,α′−テト
ラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、
リジンジイソシアネート(LDI)、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシア
ネート(XDI)等]、炭素数(NCO基の炭素を除
く)2〜18の脂肪族ジイソシアネート[例えば、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシネート(TMDI),ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HDI)等]、炭素数
(NCO基の炭素を除く)4〜15の脂環式ジイソシア
ネート[例えば、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、ジシクロヘキシルメタンジイシシアネート(HM
DI)、水添キシリレンジイソシアネート(HXDI)
等]およびこれらの変性物(カルボジイミド変性化合
物、アロファネート基含有化合物、ウレア基含有化合
物、イソシアヌレート環含有化合物、オキサゾリン基含
有化合物など)が挙げられる。これらのうちで好ましい
ものは、TDI、MDI、HDI、HMDI、IPDI
およびこれらの変性物である。
【0010】本発明の接着性付与剤を含有してなる塩ビ
プラスチゾルが、各種金属塗装板に対し強固な接着性を
発現するためには、該(C1)のFedors法による
溶解性パラメーター(SP値)が通常少なくとも9.0
であることが好ましく、9.5以上であることが特に好
ましい。ここで用いられるFedors法によるSP値
は、「Polymer Engineering an
d Science,14,147(1974)」記載
の方法により算出される値である。
【0011】(e1)の好ましい具体例としては、ジペ
ンタエリスリトールのペンタアクリレート(SP値1
1.1)、ビスフェノールFのエチレンオキサイド2モ
ル付加物のジアクリレート(SP値10.7)、ビスフ
ェノールAのエチレンオキサイド4モル付加物のジアク
リレート(SP値10.2)、トリメチロールプロパン
のエチレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレート
(SP値9.8)、水添ビスフェノールAのエチレンオ
キサイド4モル付加物のジアクリレート(SP値9.
8)、トリメチロールプロパントリアクリレート(SP
値9.9)、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレ
ート(SP値9.8)、ネオペンチルグリコールジアク
リレート(SP値9.4)、ネオペンチルグリコールの
プロピレンオキサイド2モル付加物のジアクリレート
(SP値9.2)などが挙げられる。
【0012】(e2)の好ましい具体例としては、ビス
フェノールAのジグリシジルエーテル1モルとアクリル
酸2モルとの反応物(SP値11.5)、ビスフェノー
ルFのジグリシジルエーテル1モルとアクリル酸2モル
との反応物(SP値11.9)、ビスフェノールAのプ
ロピレンオキサイド2モル付加物のジグリシジルエーテ
ル1モルとメタアクリル酸2モルとの反応物(SP値1
1.6)などが挙げられる。
【0013】(e3)の好ましい具体例としては、ポリ
プロピレングリコール(分子量2,000)と2,4−
TDIとから誘導される末端にイソシアネート基を2個
有するウレタンプレポリマーと2−ヒドロキシエチルア
クリレートとの反応物(分子量約2,600,SP値
9.4);ポリテトラメチレングリコール(分子量2,
000)とMDIとから誘導される末端にイソシアネー
ト基を2個有するウレタンプレポリマーと2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートとの反応物(分子量約2,70
0,SP値9.8);ポリカプロラクトンジオール(分
子量2,000)とIPDIとから誘導される末端にイ
ソシアネート基を2個有するウレタンプレポリマーとヒ
ドロキシエチルアクリレートとの反応物(分子量が約
2,700,SP値10.3)等が挙げられる。
【0014】本発明における(C2)は、分子内にウレ
ア結合(−NHCONH−)を含有するポリイソシアネ
ート化合物(d1)とブロック化剤(d2)とからのブ
ロック体である。該ポリイソシアネート化合物(d1)
としては、ポリイソシアネートの水付加物、ポリイソシ
アネートに水と有機ポリアミンを反応させて得られる化
合物、ポリイソシアネートとポリオール[前記(e3)
の項で例示したポリオール]とから誘導される末端イソ
シアネート基を有するウレタンプレポリマーの水付加物
などが挙げられる。
【0015】(d1)を構成するポリイソアネートとし
ては芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネー
ト、脂環式ジイソシアネートおよびこれらの変性物が挙
げられる。芳香族ジイソシアネートとしては前述したT
DI、TMXDI、MDI、NDI、XDIなど;脂肪
族ジイソシアネートとしてはHDI、TMDI、LDI
など;脂環式ジイソシアネートとしてはHMDI、IP
DI、CHDI、HXDI、HTDIなど;およびこれ
らの変性物としてはカルボジイミド変性化合物、アロフ
ァネート基含有化合物、ウレア基含有化合物、イソシア
ヌレート環含有化合物、オキサゾリン基含有化合物など
が挙げられる。これらは2種以上併用しても良い。これ
らのうち好ましいものは、芳香族ジイソシアネート、芳
香族ジイソシアネートと脂肪族ジイソシアネートの混合
物、または芳香族ジイソシアネートと脂環式ジイソシア
ネートの混合物のいずれかのジイソシアネートから誘導
される、イソシアヌレート環を有する化合物であり、特
に好ましいものはTDIから誘導されるイソシアヌレー
ト環含有化合物、TDIとHDIの混合物から誘導され
るイソシアヌレート環含有化合物およびTDIとIPD
Iの混合物から誘導されるイソシアヌレート環含有化合
物である。
【0016】また、(d1)中のウレア結合の形成に水
と共に用いることのできる有機ポリアミンとしては、ポ
リエチレンポリアミン(エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミンなど);芳香族アミン(キシリレンジアミ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)、脂肪
族アミン(ヘキサメチレンジアミンなど);脂環式アミ
ン(4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソ
ホロンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、水
添キシリレンジアミン、水添トリレンジアミン、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル
メタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジシ
クロヘキシルメタン、イソプロピリデンジシクロヘキシ
ル−4,4’−ジアミンなど);ポリオキシアルキレン
ジアミン[ポリオキシプロピレンジアミン(例えば三井
テキサコケミカル社製「ジェファーミンD−230」、
「ジェファーミンD−400」)など];ポリオキシア
ルキレントリアミン{エチルトリス[アミノポリ(イソ
プロピルオキシメチル)]メタン(例えば三井テキサコ
ケミカル社製「ジェファーミンT−403」)など}な
ど;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。こ
れらのうちで特に好ましいものはヘキサメチレンジアミ
ン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソ
ホロンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミンおよび
ポリオキシプロピレントリアミンである。
【0017】該ウレア結合は(d1)の前駆体であるポ
リイソシアネートのイソシアネート基(以下、単にNC
O基と略記する)1当量に対して、通常0.01〜0.
8当量、好ましくは0.05〜0.7当量の水または水
と上記有機ポリアミンを反応させることにより形成され
たものであることが好ましい。NCO基1当量に対する
水または水と有機ポリアミンの当量が0.01未満では
低温(例えば120℃)焼付けでの金属塗装面に対する
接着性が不十分となり、0.8当量を超えるとプラスチ
ゾルに対する分散性が悪くなり、接着性付与剤としての
性能が発揮されない。
【0018】(d1)中に該ウレア結合を形成させる方
法としては、たとえばポリイソシアネートに水または
水と有機ポリアミンとの混合物を反応させる方法;前
記においてNCO基と水とを反応させた後、さらに有
機ポリアミンを反応させる方法;前記においてNC
O基と有機ポリアミンとを反応させた後、さらに水を反
応させる方法;等が挙げられるが、とくに限定されな
い。ウレア結合形成の反応温度は通常40〜100℃、
好ましくは50〜90℃である。
【0019】該(d1)は上記ウレア結合と共にイソシ
アヌレート環(トリアジン骨格)を分子内に有するもの
が好ましい。該イソシアヌレート環はジイソシアネート
化合物に、触媒として、例えば酸化物(酸化リチウムな
ど)、アルコキシド(ナトリウムメチラートなど)、ア
ミン(トリエチルアミンなど)、カルボン酸塩(カプリ
ル酸カリウム、ナフテン酸カルシウムなど)、有機金属
(ジブチル錫ジラウレートなど)などを単独または組み
合わせて通常50〜150℃、好ましくは60〜100
℃で反応させることにより形成させることができる。該
(d1)のNCO基含量は通常5〜35重量%、好まし
くは10〜30重量%である。
【0020】本発明における(C2)を構成するブロッ
ク化剤(d2)としては、アルキルフェノール化合物
[モノアルキルフェノール化合物(クレゾール、エチル
フェノール、n−プロピルフェノール、n−ブチルフェ
ノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノー
ル、イソプロピルフェノール、tert−ブチルフェノ
ール、sec−ブチルフェノール、2−エチルヘキシル
フェノールなど)、ジアルキルフェノール化合物(キシ
レノール、ジ−n−プロピルフェノール、ジ−n−ブチ
ルフェノール、ジオクチルフェノール、ジノニルフェノ
ール、ジイソプロピルフェノール、ジ−tert−ブチ
ルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−2
−エチルヘキシルフェノールなど)、トリアルキルフェ
ノール化合物(トリメチルフェノール、トリエチルフェ
ノールなど)];スチレン化フェノール化合物;アリル
化合物[アリルアルコール化合物(アリルアルコール、
アリルカルビノールなど);アリルエーテル化合物(エ
チレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリ
コールモノアリルエーテル、グリセリンモノアリルエー
テル、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプ
ロパンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジ
アリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエー
テル、ジグリセロールジアリルエーテルなど);アリル
フェノール化合物(アリルフェノール、2−アリル−6
−メチルフェノールなど)];オキシム化合物(アセト
オキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチ
ルケトオキシムなど);ラクタム類(ε−カプロラクタ
ムなど);活性メチレン化合物[マロン酸ジエステル
(マロン酸ジエチルなど)、アセチルアセトン、アセト
酢酸エステル(アセト酢酸エチルなど)など];メルカ
プタン類(ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン
など);酸アミド類(アセトアニリド、アクリルアマイ
ド、ダイマー酸アミドなど);イミダゾール類(イミダ
ゾール、2−エチルイミダゾールなど);酸イミド類
(コハク酸イミド、フタル酸イミドなど)など;および
これらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち
好ましいものは、モノ−、ジ−もしくはトリアルキル
(炭素数1〜18)フェノール、およびモノ−、ジ−も
しくはトリアルキル(炭素数1〜18)フェノールとメ
チルエチルケトオキシムとの混合物であり、特に好まし
いものは、n−ノニルフェノール、tert−ブチルフ
ェノール、3,5−キシレノールおよびこれらとメチル
エチルケトオキシムとの混合物である。
【0021】(C2)における(d2)の量は、(d
1)の残存NCO基に対して通常1〜2当量、好ましく
は1.05〜1.5当量である。ブロック化の反応温度
は、通常50〜100℃である。該ブロック化反応に際
しては公知のブロック化反応触媒(ジブチル錫ジラウレ
ートなど)を添加して反応を促進させることも可能であ
る。
【0022】該ブロック化反応は、必要により有機溶剤
または可塑剤(後述の塩ビプラスチゾルの構成成分)の
存在下で行うことができる。該有機溶剤としては、たと
えば芳香族系炭化水素(キシレン、トリメチルベンゼ
ン、トリエチルベンゼンなど)、エステル系(酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなど)、エーテル系(ジオキサン、セロ
ソルブアセテートなど)、ケトン系(アセトン、メチル
エチルケトンなど)およびこれらの2種以上の混合物が
挙げられる。これらのうち特に好ましいものは芳香族系
炭化水素である。
【0023】本発明の接着性付与剤における(C1)の
量は、(C1)と(C2)の合計重量に基づいて通常1
0〜80重量%、好ましくは30〜75重量%、さらに
好ましくは40〜65重量%である。10重量%未満で
は接着性付与剤の粘度が高くなって取り扱いが困難とな
り、プラスチゾル製造時の作業性が悪くなる。また、8
0重量%を越えるとプラスチゾルの各種金属塗装板への
密着性が低下する。
【0024】本発明のプラスチゾル組成物は、上記接着
性付与剤(C)、塩化ビニル重合体もしくは共重合体
(A)および可塑剤(B)を必須構成成分としてなるも
のである。該塩化ビニル重合体もしくは共重合体(A)
としては、通常この用途に用いられるものを使用するこ
とができる。塩化ビニル共重合体としては、例えば塩化
ビニルと、塩化ビニルと共重合しうる他のビニル単量体
(酢酸ビニル、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、
ビニルエーテルなど)との共重合体が挙げられる。該
(A)の重合度は特に限定はないが、通常1,000〜
1,700である。該(A)の具体的市販品の例として
は「カネビニルPSL−10」、「カネビニルPSH−
10」および「カネビニルPCH−12」(以上鐘淵化
学工業製)、「ゼオン121」および「ゼオン135
J」(以上日本ゼオン製)、「デンカビニルPA−10
0」および「デンカビニルME−180」(以上電気化
学工業製)などが挙げられる。これらは2種以上を併用
することができる。
【0025】上記可塑剤(B)としては塩ビプラスチゾ
ルに通常用いられるものであればすべて有効で、具体例
としてはジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレート、ジラウリルフタレート、ジステア
リルフタレート、ジイソノニルフタレートなどのフタル
酸エステル;ジオクチルアジペートなどのアジピン酸エ
ステル;ジオクチルセバケートなどのセバチン酸エステ
ル;トリクレジルフオスフェートなどのリン酸エステ
ル;2,2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオール
ジイソブチレートなどのエステル型可塑剤;およびこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち特に
好ましいものはジオクチルフタレートおよびジイソノニ
ルフタレートである。
【0026】本発明のプラスチゾル組成物において、必
要によりブロック化剤解離触媒(F)を併用することが
できる。該(F)を併用することにより、より低温の焼
付け温度で金属塗装面に該プラスチゾル組成物を接着さ
せることができる。該(F)の具体例としては、ジブチ
ル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレエート、ジブチル
ジブトキシ錫、ビス(2−エチルヘキシル)錫オキサイ
ド、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジアセト
キシジスタノキサンなどの有機錫化合物;オクチル酸鉛
等の有機鉛化合物;メチルトリエチルアンモニウム・オ
クチル酸塩等の4級アンモニウム有機酸塩;アルキルホ
スホン酸のカリウムもしくはナトリウム塩など;炭素数
8〜20の脂肪酸のナトリウム、カリウム、ニッケル、
コバルト、カドミウム、バリウム、カルシウム、亜鉛な
どの金属塩およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。これらのうちで特に好ましいものは、ジブチル錫ジ
ラウレート、オクチル酸鉛および4級アンモニウム有機
酸塩である。(F)の使用量は、接着性付与剤(C)の
重量に対して通常0〜20重量%、好ましくは1〜10
重量%である。
【0027】本発明のプラスチゾル組成物には上記
(C)、(A)、(B)および必要により(F)成分の
他に、必要に応じて種々の他の添加剤(たとえば充填
剤、安定剤、光重合開始剤、熱重合開始剤など)を配合
できる。充填剤としては無機系充填剤(炭酸カルシウ
ム、タルク、ケイ藻土、カオリンなど)および有機系充
填剤(セルロース粉、粉末ゴム、再生ゴムなど)が挙げ
られる。安定剤としては金属石けん類(ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、無機酸塩
類(二塩基性亜リン酸塩、二塩基硫酸塩など)などが挙
げられる。光重合開始剤としてはベンゾインアルキルエ
ーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。熱重合
開始剤としてはベンゾイルパーオキサイド、ブチルパー
オキシベンゾエイト、アセチルパーオキサイドなどが挙
げられる。また、無機もしくは有機顔料などの着色剤も
任意に添加できる。
【0028】添加剤として充填剤を使用する場合の使用
量は、プラスチゾル組成物全量に基づいて通常10〜7
0重量%、好ましくは20〜60重量%である。また、
安定剤、光重合開始剤、熱重合開始剤等の使用量は、プ
ラスチゾルに対してそれぞれ通常0〜3重量%、好まし
くは0.1〜2重量%である。
【0029】本発明のプラスチゾル組成物において、各
成分の含有量はとくに制限されないが処方の一例を示せ
ば下記のとおりである。 通常 好ましくは 塩化ビニル重合体 もしくは共重合体(A) 10〜50重量% ( 20〜40 重量%) 可塑剤 (B) 10〜50重量% ( 20〜40 重量%) 接着性付与剤 (C) 1.0〜20重量% ( 1.0〜10 重量%) ブロック解離触媒(F) 0.01〜4 重量% (0.01〜1.5重量%) 充填剤 10〜70重量% ( 20〜60 重量%) 安定剤 0〜3 重量% ( 0.1〜2 重量%)
【0030】本発明のプラスチゾル組成物は、通常用い
られている分散混練機等を用いて製造することができ、
各成分の混合方法および混合条件等はとくに限定されな
い。
【0031】本発明のプラスチゾル組成物は各種金属素
地面および金属(とくに鋼材)面に施された各種塗装面
に適用できるが、とくにカチオン型電着塗装面、アクリ
ル系およびフッ素樹脂系上塗り塗装板に有利に適用でき
る。プラスチゾル組成物の上記塗装面に対する塗布量
は、通常300〜3,000g/m2であり、塗布膜厚
は通常0.2〜2mmである。塗装方法としてはハケ塗
り、ローラーコート、エアレススプレー塗装などが挙げ
られる。また、塗布後熱処理が行われるが、その場合の
温度は通常110〜160℃、好ましくは120〜14
0℃であり、時間は通常20〜40分である。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。以下において部、%および比率は重量基準である。
【0033】[接着性付与剤の製造] 製造例1 攪拌機、温度計および窒素導入管を付した2L容積の4
つ口コルベンに「コロネートT−80」(日本ポリウレ
タン工業製、2,4−および2,6−トリレンジイシア
ネート(80/20)混合物、NCO含量48%)17
4部、ジオクチルフタレート(DOP)174部および
ナフテン酸カルシウム2.0部を仕込み、窒素気流下8
0℃で15時間反応させた後リン酸1.0部で中和を行
い、NCO含量13.0%のイソシアヌレート環含有ポ
リイソシアネート化合物を得た。続いて水3.4部(対
NCO基0.35当量)を加え、80℃で10時間反応
させた後、n−ノニルフェノール143部(対NCO基
0.65当量)、DOP225部、「ソルベッソ10
0」(エッソ製、芳香族系炭化水素)150部およびジ
ブチル錫ジラウレート0.5部を加え、90℃で10時
間反応させ、ウレア結合を含有するポリイソシアネート
化合物のブロック体(C2−)の溶液873部を得
た。該溶液の粘度は60万cP/25℃、(C2−)
の含有量は37%であった。これに、ビスフェノールA
のエチレンオキサイド4モル付加物のジアクリレート
(粘度1,000cP/25℃、SP値10.2)32
3部を加え、40℃で1時間混合し本発明の接着性付与
剤(C−)を得た。該(C−)の粘度は、9,00
0cP/25℃であった。
【0034】製造例2 製造例1の水3.4部(対NCO基0.35当量)に代
えて、水2.4部(対NCO基0.25当量)と「ジェ
ファミンD−230」(三井テキサコケミカル社製、ポ
リプロピレンジアミン、アミン当量115)12.5部
(対NCO基0.10当量)を用いた以外は製造例1と
同様にして、ウレア結合を含有するポリイソシアネート
化合物のブロック体(C2−)の溶液884部を得
た。該溶液の粘度は150万cP/25℃、(C2−
)の含有量は38%であった。これにトリメチロール
プロパンのエチレンオキサイド3モル付加物のトリアク
リレート(粘度80cP/25℃,SP値9.8)50
4部を加え、40℃で1時間混合し本発明の接着性付与
剤(C−)を得た。該(C−)の粘度は12,00
0cP/25℃であった。
【0035】製造例3 製造例1のn−ノニルフェノール143部に代えて、
3,5−キシレノール80部を用いた以外は製造例1と
同様にして、ウレア結合を含有するポリイソシアネート
化合物のブロック体(C2−)の溶液810部を得
た。該溶液の粘度は24万cP/25℃、(C2−)
の含有量は32%であった。これにジペンタエリスリト
ールのペンタアクリレート(粘度5,000cP/25
℃,SP値11.1)390部を加え、40℃で1時間
混合し本発明の接着性付与剤(C−)を得た。該(C
−)の粘度は8,000cP/25℃であった。
【0036】製造例4 製造例1と同様の反応容器に、「コロネートT−80」
174部、ヘキサメチレンジイソシアネート[旭化成工
業(株)製、「デュラネートM50」]84部、DOP
258部およびナフテン酸カルシウム3.0部を仕込
み、窒素気流下80℃で15時間反応させたのちリン酸
1.5部で中和を行い、NCO含量12.5%のイソシ
アヌレート環を有するポリイソシアネート化合物を得
た。続いて水4.9部(対NCO基0.35当量)を加
え、以下製造例1と同様にして、ウレア結合を含有する
ジイソシアネート重合物のブロック体(C2−)の溶
液1044部を得た。該溶液の粘度は45万cP/25
℃、(C2−)の含有量は39%であった。これにト
リメチロールプロパンのプロピレンオキサイド3モル付
加物のトリアクリレート(粘度95cP/25℃,SP
値9.5)407部を加え、40℃で1時間混合し本発
明の接着性付与剤(C−)を得た。該(C−)の粘
度は6,000cP/25℃であった。
【0037】比較製造例1 製造例1と同様の反応容器に「コロネートT−80」1
74部、DOP174部およびナフテン酸カルシウム
2.0部を仕込み、窒素気流下80℃で10時間反応さ
せたのちリン酸1.0部で中和を行い、NCO含量1
3.0%のイソシアヌレート環を有するポリイソシアネ
ート化合物を得た。続いてn−ノニルフェノール239
部(対NCO基1当量)、DOP225部、「ソルベッ
ソ100」150部およびジブチル錫ジラウレート0.
5部を加え、90℃で10時間反応させ、ウレア結合を
含まないポリイソシアネート化合物のブロック体(C’
2−)の溶液965部を得た。該溶液の粘度は13万
cP/25℃、(C’2−)の含有量は43%であっ
た。これにビスフェノールAのエチレンオキサイド4モ
ル付加物のジアクリレート(粘度1,000cP/25
℃、SP値10.2)415部を加え、40℃で1時間
混合し比較の接着性付与剤(C’−)を得た。該
(C’−)の粘度は6,000cP/25℃であっ
た。
【0038】比較製造例2 製造例1と同様の反応容器に「コロネートT−80」1
74部、ヘキサメチレンジイソシアネート84部、DO
P258部、ナフテン酸カルシウム3.0部を仕込み、
窒素気流下80℃で12時間反応させたのちリン酸1.
0部で中和を行い、NCO含量12.5%のイソシアヌ
レート環を有するポリイソシアネート化合物を得た。続
いてn−ノニルフェノール143部(対NCO基1当
量)、DOP225部、「ソルベッソ100」150部
およびジブチル錫ジラウレート0.5部を加え、90℃
で10時間反応させ、ウレア結合を含まないポリイソシ
アネート化合物のブロック体(C’2−)の溶液10
38部を得た。該溶液の粘度は9万cP/25℃、
(C’2−)の含有量は39%であった。これにジペ
ンタエリスリトールのペンタアクリレート(粘度5,0
00cP/25℃,SP値11.1)404部を加え、
40℃で1時間混合して比較の接着性付与剤(C’−
)を得た。該(C’−)の粘度は7,000cP/
25℃であった。
【0039】実施例1 「カネビニルPSL−10」(鐘淵化学工業製、ストレ
ートレジン)70部、「カネビニルPCH−12」(鐘
淵化学工業製、共重合レジン)30部、DOP110
部、「NCC−110」(日本粉化工業製、炭酸カルシ
ウム)150部、二塩基性亜リン酸鉛3部、プラスチッ
クバルーン5部、製造例1で得た(C−)20部およ
びジブチル錫ジラウレート1部を万能混合機で均一に混
合した後、真空脱泡し、本発明のプラスチゾル組成物を
得た。該プラスチゾル組成物の初期粘度は380PS/
25℃であり、40℃で10日間貯蔵後の粘度は400
PS/25℃であった。このプラスチゾル組成物につい
て、下記の試験方法に従いゾルの作業性、密着性、耐水
密着性および塗膜表面の黄変を評価した。これらの評価
結果を表1に示す。
【0040】実施例2 実施例1における(C−)の代わりに、製造例2で得
た(C−)を同量用いた以外は実施例1と同様にし
て、本発明のプラスチゾル組成物を得た。該プラスチゾ
ル組成物の性能評価結果を表1に示す。
【0041】実施例3 実施例1における(C−)の代わりに、製造例3で得
た(C−)を同量用いた以外は実施例1と同様にし
て、本発明のプラスチゾル組成物を得た。該プラスチゾ
ル組成物の性能評価結果を表1に示す。
【0042】実施例4 実施例1における(C−)の代わりに、製造例4で得
た(C−)を同量用いた以外は実施例1と同様にし
て、本発明のプラスチゾル組成物を得た。該プラスチゾ
ル組成物の性能評価結果を表1に示す。
【0043】実施例5 実施例1において、(C−)20部を半量の10部に
減らした以外は実施例1と同様にして、本発明のプラス
チゾル組成物を得た。該プラスチゾル組成物の性能評価
結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】比較例1 実施例1における(C−)の代わりに、比較製造例1
で得た(C’−)を同量用いた以外は実施例1と同様
にして、比較のプラスチゾル組成物を得た。該プラスチ
ゾル組成物の性能評価結果を表2に示す。
【0046】比較例2 実施例1における(C−)の代わりに、比較製造例2
で得た(C’−)を同量用いた以外は実施例1と同様
にして、比較のプラスチゾル組成物を得た。該プラスチ
ゾル組成物の性能評価結果を表2に示す。
【0047】比較例3 実施例1における(C−)の代わりに、比較製造例1
で得た(C’−)10部と、ダイマー酸とポリエチレ
ンポリアミンとの縮合反応で得られたポリアミドポリア
ミン樹脂(三洋化成工業製、「ポリマイドL−25−
3」、全アミン価390)10部とを用いた以外は実施
例1と同様にして、比較のプラスチゾル組成物を得た。
該プラスチゾル組成物の性能評価結果を表2に示す。
【0048】比較例4 実施例1における(C−)の代わりに、製造例1に記
載のウレア結合を含有するジイソシアネート重合物のブ
ロック体(C2−)の溶液を同量用いた以外は実施例
1と同様にして、比較のプラスチゾル組成物を得た。該
プラスチゾル組成物の性能評価結果を表2に示す。
【0049】比較例5 実施例1における(C−)の代わりに、製造例2に記
載のウレア結合を含有するジイソシアネート重合物のブ
ロック体(C2−)の溶液を同量用いた以外は実施例
1と同様にして、比較のプラスチゾル組成物を得た。該
プラスチゾル組成物の性能評価結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】表1および表2における性能評価項目およ
び試験方法は下記の通りである。 初期粘度 :プラスチゾル作成直後の粘度(BH型粘
度計、PS/25℃) 貯蔵後の粘度:プラスチゾル作成後40℃×10日保存
後の粘度(BH型粘度計、PS/25℃) ゾルの作業性:プラスチゾル作成直後、5℃雰囲気下で
カチオン電着塗装鋼板(ED塗装板)に直径約15mm
のビード状に塗布後、直径10mmの半円形状に穴のあ
いたヘラにより掻き取りを行い、塗布作業性および掻き
取り性を評価した。評価基準は、良:塗布作業および掻
き取り性共に良好,不良:ゾルに抵抗があり、塗布およ
び掻き取り性共に不良,を基準に判定した。 密着性 :プラスチゾル組成物を膜厚0.5mmに
なるように、カチオン電着塗装鋼板(ED塗装板),ア
クリル系上塗り塗装鋼板(アクリル系塗装板)およびフ
ッ素系上塗り塗装鋼板(フッ素系塗装板)にそれぞれ塗
布し、120℃×30分焼付け後、各種塗装鋼板に対す
る密着性を爪剥離法によって評価した。評価基準は、
○:凝集破壊,△:凝集/界面の混在破壊,×:界面剥
離,を基準に判定した。 耐水密着性 :プラスチゾル組成物を膜厚0.5mmに
なるように、カチオン電着塗装鋼板(ED塗装板),ア
クリル系上塗り塗装鋼板(アクリル系塗装板)およびフ
ッ素系上塗り塗装鋼板(フッ素系塗装板)にそれぞれ塗
布し、120℃×30分焼付け後、40℃温水で10日
浸漬した後、各種塗装鋼板に対する密着性を爪剥離法に
よって評価した。評価基準は、○:凝集破壊,△:凝集
/界面の混在破壊,×:界面剥離,を基準に判定した。 塗膜表面の黄変:160℃×30分焼付け後の塗膜表面
の黄変を目視により判定した。
【0052】
【発明の効果】本発明の接着性付与剤を用いてなる塩ビ
プラスチゾル組成物は下記の効果を有する。 (1)従来の接着性付与剤を用いたものに比べて、少な
い添加部数で、カチオン電着塗装鋼板,アクリル系上塗
り塗装鋼板およびフッ素系上塗り塗装鋼板等の広範囲な
塗装鋼板に強固に密着する。 (2)接着性付与剤が低粘度で取り扱い易く、プラスチ
ゾル製造時の作業性が良好である。 (3)従来のものに比べて、低温焼付けによる接着が可
能で、120℃×20〜30分程度の低温短時間焼付け
で、各種塗装鋼板に強固に密着する。 (4)プラスチゾル組成物の焼付け後の塗膜が黄変しな
いため、中塗りおよび上塗り塗装を行っても最終塗装外
観に悪影響を及ぼさない。 (5)接着性付与剤成分にポリアミドポリアミン樹脂等
を併用しないため、プラスチゾルの貯蔵安定性が良好で
ある。 上記効果を奏することから本発明のプラスチゾル組成物
は、接着剤、シ−ラント、塗料などとして各種工業用途
に適用可能であり、特に自動車工業において各種塗装が
施された自動車車体のボデーシーラー、アンダーコート
材として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 127/06 PFF C09D 127/06 PFF 175/02 PHP 175/02 PHP (72)発明者 藤田 政義 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 (72)発明者 島田 寿郎 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に(メタ)アクロイル基を二個以
    上有する化合物(C1)と、分子内にウレア結合(−N
    HCONH−)を含有するポリイソシアネート化合物
    (d1)のブロック化剤(d2)によるブロック化物
    (C2)とからなることを特徴とする接着性付与剤。
  2. 【請求項2】 上記(C1)のFedors法による溶
    解性パラメーター(SP値)が、少なくとも9.0であ
    る請求項1記載の接着性付与剤。
  3. 【請求項3】 上記(C1)が、多価アルコール類もし
    くはそのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリ
    レートである請求項1または2記載の接着性付与剤。
  4. 【請求項4】 上記(d1)のウレア結合が、イソシア
    ネート基に水または水と有機ポリアミンを反応させるこ
    とにより形成されたものである請求項1〜3いずれか記
    載の接着性付与剤。
  5. 【請求項5】 上記(d1)のウレア結合が、イソシア
    ネート基1当量に対して0.01〜0.8当量の水また
    は水と有機ポリアミンを反応させることにより形成され
    たものである請求項4記載の接着性付与剤。
  6. 【請求項6】 上記(d1)が、芳香族ジイソシアネー
    ト、芳香族ジイソシアネートと脂肪族ジイソシアネート
    の混合物、芳香族ジイソシアネートと脂環式ジイソシア
    ネートの混合物のいずれかのジイソシアネートから誘導
    されるイソシアヌレート環と、ウレア基とを有する化合
    物である請求項1〜5いずれか記載の接着性付与剤。
  7. 【請求項7】 上記(d2)がモノ−、ジ−もしくはト
    リアルキル(炭素数1〜18)フェノール、またはモノ
    −、ジ−もしくはトリアルキル(炭素数1〜18)フェ
    ノールとメチルエチルケトオキシムとの混合物である請
    求項1〜6いずれか記載の接着性付与剤。
  8. 【請求項8】 上記(C1)の量が、(C1)と(C
    2)の合計重量に基づいて10〜80重量%である請求
    項1〜7いずれか記載の接着性付与剤。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8いずれか記載の接着性付与
    剤、塩化ビニル重合体もしくは共重合体、および可塑剤
    を必須成分としてなるプラスチゾル組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012133078A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Konica Minolta Advanced Layers Inc 反射防止フィルム、その製造方法、偏光板、及び画像表示装置
WO2012141238A1 (ja) * 2011-04-15 2012-10-18 三菱レイヨン株式会社 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、成形品、微細凹凸構造体、撥水性物品、モールド、及び微細凹凸構造体の製造方法

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JPWO2012141238A1 (ja) * 2011-04-15 2014-07-28 三菱レイヨン株式会社 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、成形品、微細凹凸構造体、撥水性物品、モールド、及び微細凹凸構造体の製造方法
JP5958338B2 (ja) * 2011-04-15 2016-07-27 三菱レイヨン株式会社 微細凹凸構造体、撥水性物品、モールド、及び微細凹凸構造体の製造方法

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