JP2506293B2 - プラスチゾル組成物 - Google Patents

プラスチゾル組成物

Info

Publication number
JP2506293B2
JP2506293B2 JP4089502A JP8950292A JP2506293B2 JP 2506293 B2 JP2506293 B2 JP 2506293B2 JP 4089502 A JP4089502 A JP 4089502A JP 8950292 A JP8950292 A JP 8950292A JP 2506293 B2 JP2506293 B2 JP 2506293B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
plastisol composition
meth
acrylate
vinyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4089502A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0625588A (ja
Inventor
光生 古関
寿郎 島田
純 舛井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP4089502A priority Critical patent/JP2506293B2/ja
Publication of JPH0625588A publication Critical patent/JPH0625588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2506293B2 publication Critical patent/JP2506293B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等、車両の耐チ
ッピング性を向上させる車両防錆塗料用塩化ビニルプラ
スチゾル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トリレンジイソシアネートなどの
有機ポリイソシアネートを使用したブロック化ウレタン
プレポリマーと活性アミノ基含有モノもしくはポリアミ
ド系化合物とからなる接着性付与剤を配合した塩化ビニ
ルプラスチゾル組成物がある(たとえば特公昭59−5
2901号公報)。また特開昭62−41278号およ
び特開昭62−190267号には芳香族ジイソシアネ
ート重合物の長鎖アルキルフェノールブロック体を用い
ることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記組成物は
比較的低温、短時間(たとえば120℃、20分)での
加熱処理では充分な接着性が得られない問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは比較的低
温、短時間での加熱処理で充分な接着性と塩化ビニルプ
ラスチゾルの貯蔵安定性に優れた塩化ビニルプラスチゾ
ル組成物について鋭意検討した結果本発明に到達した。
すなわち本発明は、塩化ビニル(共)重合体(A)、可
塑剤(B)および接着性付与剤(C)を必須成分として
なるプラスチゾル組成物において、接着性付与剤(C)
が、(1)2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネ
ート(以下MOIという)をブロック化剤でマスクした
ブロック化イソシアネート化合物(a)とラジカル反応
性モノマー(b)との共重合体(c)と、(2)ブロッ
ク化剤解離触媒(d)と、(3)活性アミノ基含有モノ
もしくはポリアミド系化合物(e)とからなることを特
徴とするプラスチゾル組成物である。
【0005】本発明におけるブロック化イソシアネート
化合物(a)を得るため使用されるモノアルキルフェノ
ール化合物のブロック化剤としては、o−クレゾール、
m−クレゾール、o−エチルフェノール、n−プロピル
フェノール、n−ブチルフェノール、n−オクチルフェ
ノール、n−ノニルフェノール、イソプロピルフェノー
ル、t−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノー
ル、2−エチルヘキシルフェノール等およびこれらの二
種以上の混合物が挙げられる。ジアルキルフェノール化
合物のブロック化剤としては、3,4−キシレノール、
3,5−キシレノール、2,3−キシレノール、2,4
−キシレノール、2,5−キシレノール、ジ−n−プロ
ピルフェノール、ジ−n−ブチルフェノール、ジオクチ
ルフェノール、ジノニルフェノール、ジイソプロピルフ
ェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブ
チルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、
ジイソプロピルフェノール等およびこれらの二種以上の
混合物が挙げられる。トリアルキルフェノール化合物の
ブロック化剤としては、トリメチルフェノール、トリエ
チルフェノール等およびこれらの二種以上の混合物が挙
げられる。これらのうちで好ましいものは、イソプロピ
ルフェノール、o−クレゾール、m−クレゾールおよび
3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3
−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシ
レノールである。特に好ましいものは3,5−キシレノ
ールである。
【0006】ブロック化剤は、ラジカル重合反応を行な
う前、或は、ラジカル重合反応後に添加する方法があ
る。好ましくは、ラジカル重合反応を行なう前に添加す
る方法である。その添加量は、遊離イソシアネート基に
対して通常1.0〜2.0当量であり、好ましくは1.
05〜1.5 当量である。ブロック化剤を添加する場
合の反応温度は、通常、50〜150℃ である。反応
に際し公知のウレタン重合用触媒を添加して反応を促進
することも可能である。
【0007】本発明における共重合体(c)を得るため
にブロック化イソシアネート化合物(a)と共重合可能
なラジカル反応性モノマー(b)としては、炭素数1な
いし14の脂肪族アルコールの(メタ)アクリレート
[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、2−ブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ト
リデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)ア
クリレ−ト等];直鎖もしくは分岐の天然もしくは合成
(オキソ法、チーグラー法等)アルコールの(メタ)ア
クリレート;脂環式アルコールの(メタ)アクリレート
[シクロヘキシル(メタ)アクリレート等];芳香族ア
ルコールの(メタ)アクリレート[ベンジル(メタ)ア
クリレート等];カルボキシル基を有するビニルモノマ
ー[(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イ
タコン酸、フマル酸等];ヒドロキシル基を有するビニ
ルモノマー[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等];アミド
基を有するビニルモノマー[(メタ)アクリルアミド
等];エポキシ基を有するビニルモノマー[グリシジル
(メタ)アクリレート等];メチロール基を有するビニ
ルモノマー(N−メチロールアクリルアミド等);芳香
族モノマ−(スチレン、ビニルトルエン等);アリル基
を有するモノマー(酢酸アリル等);ニトリル基を有す
るモノマー[(メタ)アクリロニトリル等];ハロゲン
含有のビニルまたはビニリデン系モノマー(塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等);ビニルエステル系モノマー
(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、バー
サティク酸ビニル等);ビニルエーテル系モノマー(ビ
ニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニル
イソブチルエーテル等)等、およびこれらの二種以上の
混合物を使用することができる。これらのうち好ましい
ものは、炭素数1ないし10の脂肪族アルコールの(メ
タ)アクリレート、芳香族モノマーおよびビニルエステ
ル系モノマーであり、特に好ましいものは、炭素数1な
いし8の脂肪族アルコールの(メタ)アクリレートおよ
びこれらの混合物である。
【0008】共重合体(c)において、全モノマーの重
量に基づいて、(a)は通常5〜90%、好ましくは1
0〜80%である。(b)は通常20〜90%、好まし
くは30〜80%である。
【0009】本発明におけるブロック化剤解離触媒
(d)としては、無機または有機の金属化合物、アルキ
ル硫酸、アルキルホスホン酸のカリウム、ナトリウム塩
等;炭素数8〜20の脂肪酸のナトリウム、カリウム、
ニッケル、コバルト、カドミウム、バリウム、カルシウ
ム、亜鉛等の金属塩;ジブチル錫ラウレート、ジオクチ
ル錫マレエート、ジブチルジブトキシ錫、ビス(2−エ
チルヘキシル)錫オキサイド、1,1,3,3−テトラ
ブチル−1,3−ジアセトキシジスタノキサン等および
これらの二種以上の混合物が挙げられる。これらのブロ
ック化剤解離触媒(d)の使用量は、通常共重合体
(c)100重量部に対して0.01〜30重量部、好
ましくは0.02〜20重量部である。
【0010】共重合体(c)の製造は、通常溶媒または
可塑剤の存在化で(共)重合をおこなう。溶媒または可
塑剤は一般にこの目的で使用されるものはすべて有効
で、溶剤としては、芳香族炭化水素(トルエン、キシレ
ン、トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼン等)、エ
ステル系(酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルアジペー
ト、ジメチルグルタレート、ジメチルサクシネート
等)、エーテル系(ジオキサン、セロソルブアセテート
等)、ケトン系(アセトン、メチルエチルケトン等)等
およびこれらの二種以上の混合溶媒を挙げることができ
る。可塑剤としては、フタル酸エステル(ジシクロヘキ
シルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレ
ート、ジヘプチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシル
フタレート、ジラウリルフタレート、ジステアリルフタ
レート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレ
ート、ジウンデシルフタレート等);アジピン酸エステ
ル(ジオクチルアジペート、ジイソノニルフタレート
等);セバチン酸エステル(ジオクチルセバケート
等);リン酸エステル(トリクレジルフォスフェート
等)等およびこれらの二種以上の混合物を挙げることが
できる。
【0011】共重合体(c)の製造は、公知の重合用触
媒および重合方法で行うことができる。
【0012】本発明における接着性付与剤(C)のもう
一方の必須成分である活性アミノ基含有モノもしくはポ
リアミド系化合物(e)は、エポキシ樹脂硬化剤として
公知であり、重合脂肪酸および一塩基酸からなる群より
選ばれる少なくとも1種とポリアミン類とを反応させて
得られるモノアミド系化合物およびポリアミド系化合物
(ポリアミド樹脂)が挙げられる。上記重合脂肪酸、一
塩基酸およびポリアミン類は特公昭53−41121号
公報および特公昭53−41122号公報に記載のもの
が使用できる。モノもしくはポリアミド系化合物(e)
のアミン価は通常90以上、好ましくは100〜45
0、とくに好ましくは150〜400である。アミン価
が90未満のものは一般に高分子量であるため、プラス
チゾルに対する相溶性が低下する。この化合物は特開昭
55−118948号公報に記載されておりこのものを
使用することができる。モノもしくはポリアミド系化合
物(e)にはその部分変性体たとえば分子中にイミダゾ
リン環を含むもの、またはモノもしくはポリアミド系化
合物(e)を電子吸引基を有するビニル化合物(アクリ
ルニトリル、アクリル酸エポキシ等)等の化合物で変性
した活性アミノ基を有する変性化合物(たとえば特公昭
51−23560号、特公昭52−5554号公報に記
載のもの)およびケトン化合物(メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等)との変性化合物であるケチ
ミンも含む。またモノもしくはポリアミド系化合物
(e)中には遊離のポリアミンを含んでもよい。このポ
リアミンとしてはたとえば脂肪族ポリアミン[アルキレ
ン(C2〜C4)ジアミン(エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン等)]、ポリアルキレンポリアミン(ジエチ
レントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン等)、芳香族ポリアミン(フェニレンジア
ミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン等)、脂
環式ポリアミン(シクロヘキシレンジアミン、イソホロ
ンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジメチ
ルジアミノジシクロヘキシルメタン等)、複素環式ポリ
アミン[ピペラジン、アミノアルキル置換ピペラジン
(アミノエチルピペラジン等)等]およびこれらの二種
以上の混合物が挙げられる。ポリアミンについては特開
昭54−122395号および特開昭54−10189
9号公報でポリアミン類として記載されているものを使
用できる。ポリアミンのうちで好ましいのはポリアルキ
レンポリアミンである。
【0013】本発明のプラスチゾル組成物は該接着性付
与剤(C)の他に塩化ビニル(共)重合体(A)とその
可塑剤(B)を主要成分とするものである。該塩化ビニ
ル(共)重合体(A)としては通常用いられるものを使
用することができる。塩化ビニル(共)重合体として
は、たとえば塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルモノマ
ーと共重合しうる他のビニルモノマーたとえば酢酸ビニ
ル、無水マレイン酸もしくはマレイン酸エステル、ビニ
ルエーテルなどとの共重合体が挙げられる。塩化ビニル
(共)重合体の重合度は通常1000〜1700であ
る。塩化ビニル(共)重合体の市販品としてはカネビニ
ルPSL−10、カネビニルPSH−10、カネビニル
PCH−12 (以上鐘淵化学工業製)、ゼオン121
およびゼオン135J(以上日本ゼオン製)、デンカビ
ニルPA−100、およびデンカビニルME−180
(以上 電気化学工業製)が挙げられる。これらは二種
以上混合して使用することもできる。
【0014】可塑剤(B)としては上記の可塑剤が使用
でき、これらの二種以上の混合物を挙げることができ
る。これらのうち好ましいものはフタル酸エステル、特
にジイソノニルフタレートである。
【0015】本発明の組成物には上記(A)、(B)お
よび(C)成分の他に種々の他の添加剤、たとえば充填
剤や安定剤を配合できる。充填剤としては無機系充填剤
(炭酸カルシウム、タルク、ケイ藻土、カオリン等)お
よび有機系充填剤(セルロース粉末、粉末ゴム、再生ゴ
ム等)が挙げられる。また安定剤としては金属石けん類
(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム
等)、無機酸塩類(二塩基性亜リン酸塩、二塩基硫酸塩
等)および有機金属化合物(ジブチル錫ジラウレート、
ジブチル錫マレエート等)が挙げられる。また、顔料な
どの着色剤も任意に添加できる。
【0016】本発明のプラスチゾル組成物において、各
成分の含有量はとくに制限されないが処方の一例を示せ
ば下記のとおりである。(%は重量%である) 通常 好ましくは 塩化ビニル(共)重合体(A) 10〜60% 20〜50% 可塑剤 (B) 10〜50% 20〜40% 接着性付与剤 (C) 0.5〜20% 1〜10% 添加剤 0〜70% 0〜60%
【0017】本発明のプラスチゾル組成物は、通常用い
られている分散混練機を用いて製造することができる。
本発明のプラスチゾル組成物は各種金属素地面および金
属(とくに鋼材)面に施された各種下塗り塗装面に適用
できるが、とくにカチオン型電着塗装面およびアクリル
樹脂塗装面に有利に適用できる。カチオン型電着塗装と
しては、通常の該電着塗装たとえばポリアミン樹脂(分
子中にアミノ基を有するエポキシ樹脂など)をフィルム
形成成分とし、これを低級有機酸などで中和せしめて水
溶液または水分散体液としたものを塗料(陽イオンとし
て存在)とし、被塗物(金属)を陰極として直流通電に
よって被塗物の表面に塗料を析出せしめる塗装方法が挙
げられる。アクリル樹脂塗装に使用されるアクリル樹脂
塗料としては熱可塑タイプのものおよび熱硬化タイプの
ものが挙げられる。熱可塑タイプのものはアクリル
(共)重合体を繊維素誘導体(ニトロセルロース、セル
ロースアセテートブチレート等)、可塑剤などと併用し
て主に常温乾燥用に使用される。熱硬化タイプのものは
アクリル(共)重合体中に官能基をもちそのものの単独
または架橋剤との反応で加熱することで三次元網状構造
を形成するものである。塗装方法としては、ハケ塗り、
スプレー塗装、静電塗装、フローコート、浸漬塗り、粉
体塗装、ローラーコート等が挙げられる。
【0018】本発明のプラスチゾル組成物の上記塗装面
に対する塗布量は、通常300〜2000g/m2であ
り塗布膜厚は通常0.2〜2mmである。塗装方法とし
てはハケ塗り、ローラーコート、エアレススプレー塗装
などが挙げられる。また塗布後熱処理が行われるが、そ
の場合の温度は通常120〜140℃、時間は通常20
〜40分である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部である。 実施例 1 (1)ブロック化イソシアネートを含む共重合体の製造 攪拌機、温度計および窒素ガス導入管を付した1L容積
の4つ口コルベンに、MOI(昭和電工社製、NCO含
量29.5%)141部およびトルエン253部を仕込
み、窒素ガス気流下80℃まで加熱し、次いでイソプロ
ピルフェノール71部、3−5キシレノール64部、
1,8−ジアザ−ビシクロ−(5,4,0)ウンデセン
−7(DBU、サンアプロ社製)0.2部を加え80〜
90℃で4時間反応させ、赤外吸収スペクトルによりイ
ソシアネ−ト基の吸収(2250cm−1)が完全に消
滅していることを確認した。次いでアクリル酸ブチル1
30部およびメタアクリル酸メチル16部を仕込み、窒
素ガス気流下60℃まで加熱した後、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.5部を投入し、60℃で1時間重合させ
た。発熱状況を観察しながらこの触媒投入、重合操作を
8回繰り返した後、80℃で5時間反応させて共重合反
応を完了させ、次いでトルエン168部で希釈して、常
温で低粘度液状の共重合体(c−1)を得た。 (2)プラスチゾル組成物の製造 カネビニルPSL−10(鐘淵化学工業製ストレートレ
ジン)70部、カネビニルPCH−12(鐘淵化学工業
製共重合レジン)30部、ジイソノニルフタレート(D
INP)110部、NCC−110(日本粉化工業製、
炭酸カルシウム)150部、二塩基性亜リン酸鉛3部、
上記共重合体(c−1)6.7部 とポリアミド系化合
物(e)[ポリマイドL−2590(三洋化成工業社
製、アミン価285、活性水素当量130]3.3部、
ブロック化剤解離触媒(d)1,1,3,3−テトラブ
チル−1,3−ジアセトキシジスタノキサン(武田薬品
工業社製)0.5部とを均一に混練しプラスチゾル組成
物を作成した。 (3)プラスチゾル組成物の特性 該プラスチゾルの初期粘度は350PS/25℃であり
40℃で10日間貯蔵後の粘度は420PS/25℃で
あった。カチオン型電着塗装を施した鋼板に該プラスチ
ゾル組成物を塗布厚さが0.5mmになるように塗布
し、120℃で20分間加熱処理を行ったところ、弾性
に富み密着性の極めて良好な塗膜が得られた。さらにこ
のものを40℃温水中に10日間浸漬したあとの密着性
はほとんど変化しなかった。さらに、カチオン型電着塗
装板を被着体としてJISK−6830(自動車、シ−
リング材試験方法)に記載の方法に準じて引っ張り剪断
強度を測定(ただし、ゾル厚さ1.0mm、加熱処理1
20℃×20分)した結果、29kg/cm2 であっ
た。
【0020】実施例 2 実施例1に記載したものと同じ反応装置を用いて、MO
I89部およびトルエン230部を仕込み、窒素ガス気
流下80℃まで加熱。次いでイソプロピルフェノール4
5部、3,5−キシレノール40部、1,8−ジアザ−
ビシクロ−(5,4,0)ウンデセン−7を0.2部を
加え80〜90℃で4時間反応させ、赤外吸収スペクト
ルによりイソシアネート基の吸収(2250cm−1)
が完全に消滅していることを確認した。次いで60℃ま
で冷却後、アクリル酸−2−エチルヘキシル176部お
よびメタアクリル酸メチル24部、および無水マレイン
酸9部、ラウロイルパーオキサイド0.3部を仕込み6
0℃で2時間重合させた。発熱状況を観察しながらこの
触媒投入重合操作を8回繰り返した後80℃で5時間反
応させて共重合反応を完了させ、次いでトルエン153
部で希釈して、常温で低粘度液状の共重合体(c−2)
を得た。以下実施例1のプラスチゾル組成物の製造と同
様に行ってプラスチゾル組成物を得た。
【0021】実施例 3 実施例1の(2)の工程で使用したポリマイドL−25
90を使用せず、ポリマイドL−2590とMIBKか
らの変性体(ケチミン)4.0部を使用する以外、実施
例1のプラスチゾル組成物の製造と同様に行ってプラス
チゾル組成物を得た。
【0022】比較例 1 実施例1に記載したものと同じ反応装置を用いて、ポリ
テトラメチレングリコール167部(三洋化成工業社
製、分子量1000)、トリメチロールプロパン(分子
量134)11.2部およびキシレン350部を仕込
み、窒素ガス気流下60℃で30分混合してトリメチロ
ールプロパンを融解させた。次いでトリレンジイソシア
ネート102部を投入して80℃〜85℃で7時間反応
させ、NCO3.8%のウレタンプレポリマー溶液を得
た。次いでε−カプロラクタム(分子量113)70部
を加えた後、90℃〜95℃で4時間反応させ、赤外吸
収スペクトルによりイソシアネート基の吸収(2250
cm−1)が完全に消滅していることを確認し、ブロッ
ク化ウレタンプレポリマー溶液を得た。以下実施例1の
(2)の工程のプラスチゾル組成物の製造と同様に行っ
てプラスチゾル組成物を得た。
【0023】比較例 2 実施例1の(2)の工程で使用したポリマイドL−25
90を使用せず、それ以外は、実施例1のプラスチゾル
組成物の製造と同様に行ってプラスチゾル組成物を得
た。
【0024】比較例 3 実施例2で使用した共重合体(c−2)を使用しない
で、実施例1のプラスチゾル組成物の製造と同様に行っ
てプラスチゾル組成物を得た。
【0025】実施例および比較例の特性を下記表1に記
載した。
【0026】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例 比較例 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 2 3 1 2 3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− プラスチゾルの粘度 350 320 340 400 350 390 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− PS/25℃ 420 390 330 450 400 420 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− カチオン電着塗装鋼板 良 良 良 不良 不良 不良 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− に対する密着性 良 良 良 不良 不良 不良 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 引張剪断強度 29 22 20 10 8 9 Kg/cm2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− カチオン電着塗装鋼板 (CF) (CF)(CF)(AF) (AF)(AF) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− :プラスチゾル製造直後 :40℃×10日保
存後 :120℃×20分焼付け後 :+40℃温水1
0日浸漬後 (CF)凝集破壊 (AF)界面剥離
【0027】
【発明の効果】本発明のプラスチゾル組成物は、従来の
カチオン電着塗膜に対する密着性およびプラスチゾルゾ
ルの貯蔵安定性を変えないで、焼付け温度を従来のもの
より10〜20℃低下させることが可能である。そのた
め、これら防錆剤施工の際の熱エネルギーが大幅に削減
さるため工業的メリットは非常に大きい。本発明のプラ
スチゾル組成物は多くの下地たとえばカチオン電着塗装
面のみならずアクリル塗装面および各種メッキ鋼板に対
しても比較的低温、短時間(たとえば120℃、20
分)の加熱処理で強固に接着するという効果を奏する。
更に本発明のプラスチゾル組成物は接着剤、シーラン
ト、塗料などとして各種工業用途に応用できるが、自動
車工業とくに下塗りにカチオン型電着塗装が施された自
動車車体のボデーシーラー、アンダーコート用塗料とし
てとくに優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/08 PPX C09D 5/08 PPX PQA PQA 175/12 PHP 175/12 PHP PHV PHV // C08G 18/80 NFM C08G 18/80 NFM (C08L 27/06 (C08L 27/06 75:12) 75:12)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル(共)重合体(A)、可塑剤
    (B)および接着性付与剤(C)を必須成分としてなる
    プラスチゾル組成物において、接着性付与剤(C)が、
    (1)2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
    をブロック化剤でマスクしたブロック化イソシアネート
    化合物(a)とラジカル反応性モノマー(b)との共重
    合体(c)と、(2)ブロック化剤解離触媒(d)と、
    (3)活性アミノ基含有モノもしくはポリアミド系化合
    物(e)とからなることを特徴とするプラスチゾル組成
    物。
  2. 【請求項2】 ブロック化剤がモノおよびジおよび/ま
    たはトリアルキルフェノール類である請求項1記載の組
    成物。
JP4089502A 1992-03-13 1992-03-13 プラスチゾル組成物 Expired - Lifetime JP2506293B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4089502A JP2506293B2 (ja) 1992-03-13 1992-03-13 プラスチゾル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4089502A JP2506293B2 (ja) 1992-03-13 1992-03-13 プラスチゾル組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0625588A JPH0625588A (ja) 1994-02-01
JP2506293B2 true JP2506293B2 (ja) 1996-06-12

Family

ID=13972550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4089502A Expired - Lifetime JP2506293B2 (ja) 1992-03-13 1992-03-13 プラスチゾル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2506293B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0625588A (ja) 1994-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3898953B2 (ja) 熱硬化性組成物
EP0583377B1 (en) One package polyurethane/thermoplast plastisol composition
JP2013018901A (ja) 塗料組成物及びそれを用いた塗膜形成方法
JP2813143B2 (ja) 水性樹脂組成物
JPS5952901B2 (ja) プラスチゾル組成物
JP4049247B2 (ja) アクリル樹脂プラスチゾル塗料組成物
JP2506293B2 (ja) プラスチゾル組成物
JP2506291B2 (ja) プラスチゾル組成物
JP3727591B2 (ja) 熱硬化性組成物
JPH0286641A (ja) プラスチゾル組成物
JP2506292B2 (ja) プラスチゾル組成物
JP2506290B2 (ja) プラスチゾル組成物
JP3477755B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH10158353A (ja) 一液型熱硬化性ウレタン組成物
JPS59131668A (ja) 塩化ビニル樹脂系プラスチゾル組成物
JPH10168266A (ja) プラスチゾル組成物
JP3366153B2 (ja) 塩化ビニル系プラスチゾル組成物
JPH0559347A (ja) 高強度シーリング材組成物
JP4457446B2 (ja) プライマー組成物
JP2622667B2 (ja) 接着性付与剤およびプラスチゾル組成物
JPH0717804B2 (ja) プラスチゾル組成物
JPH0125515B2 (ja)
JP5705071B2 (ja) ヘミング用シーリング材組成物
JP4516723B2 (ja) 亜鉛メッキ鋼板の防食性に優れたカチオン電着塗料組成物及び塗装物品
JPH085945B2 (ja) ブロック化ポリイソシアヌレートおよびそれを含有する塩化ビニル系プラスチゾル組成物