JPH10204379A - 耐チッピング塗料用組成物 - Google Patents

耐チッピング塗料用組成物

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Publication number
JPH10204379A
JPH10204379A JP9024286A JP2428697A JPH10204379A JP H10204379 A JPH10204379 A JP H10204379A JP 9024286 A JP9024286 A JP 9024286A JP 2428697 A JP2428697 A JP 2428697A JP H10204379 A JPH10204379 A JP H10204379A
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JP
Japan
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composition
chipping
urethane elastomer
curing agent
active hydrogen
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Application number
JP9024286A
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English (en)
Inventor
Toshiro Suzuki
敏朗 鈴木
Tsutomu Murata
勉 村田
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のものに比べて、常温でのタックフリ−
タイムが短く塗装後の加熱硬化処理の工程を必要としな
い、耐チッピング性に優れた塗膜を与える塗料用組成物
を提供する。 【解決手段】 活性水素含有化合物を主成分とする硬化
剤(A)と有機ポリイソシアネ−ト化合物を主成分とす
る主剤(B)とからなる二液硬化型ウレタンエラストマ
ー形成性組成物であって、(A)の平均活性水素当量が
30〜10,000であり、該ウレタンエラストマー形
成時の25℃の雰囲気温度下でのタックフリータイムが
60秒以内であり、形成されたエラストマーの−20℃
〜40℃の雰囲気温度範囲における動的弾性率が1×1
5〜2×1010dyne/cm2、損失正接(tan
δ)の値が0.005〜2であることを特徴とする無溶
剤型耐チッピング塗料用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板の耐チッピン
グ塗料用組成物に関する。さらに詳しくは、特に自動車
車体のアンダーコート材として好適に用いることのでき
る耐チッピング塗料用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼板の耐チッピング塗料用組成物
としては、塩化ビニル系プラスチゾル(例えば特開平1
−118558号公報、特開昭55−118948号公
報)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記塩
化ビニル系プラスチゾルは、塗装後の加熱硬化処理の工
程が必要であり、揮発性溶剤を含有しているため作業場
所の局所排気等が必要であった。また、自動車ボデーの
床裏等に塗装する場合、常温ではタックフリータイムが
長いため、タレ、ワキ等が生じ塗膜の平滑性を維持出来
ない等の問題点があった。本発明は、上記の問題点を解
決し、常温でのタックフリータイムが短く塗装後の加熱
硬化処理の工程を必要としない、耐チッピング性に優れ
た塗膜を与える塗料用組成物を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する耐チッピング塗料用組成物について鋭意検討
を重ねた結果、本発明に到達した。即ち本発明は、活性
水素含有化合物を主成分とする硬化剤(A)と有機ポリ
イソシアネート化合物を主成分とする主剤(B)とから
なる二液硬化型ウレタンエラストマー形成性組成物であ
って、(A)の平均活性水素当量が30〜10,000
であり、該ウレタンエラストマー形成時の25℃の雰囲
気温度下でのタックフリータイムが60秒以内であり、
形成されたウレタンエラストマーの−20℃〜40℃の
雰囲気温度範囲にわたっての動的弾性率が1×105
2×1010dyne/cm2、損失正接(tanδ)の
値が0.005〜2であることを特徴とする無溶剤型耐
チッピング塗料用組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】硬化剤(A)の主成分である活性
水素含有化合物としては、たとえば多価アルコール類
(イ)、ポリオキシアルキレンポリオール(ロ)、ポリ
エステルポリオール(ハ)、ポリオレフィンポリオール
(ニ)、アクリルポリオール(ホ)、ヒマシ油系ポリオ
ール(ヘ)、重合体ポリオール(ト)、有機アミン化合
物(チ)、ポリチオール(リ)、ポリエーテルポリアミ
ン(ヌ)およびこれらの2種以上の混合物などが挙げら
れる。
【0006】多価アルコール類(イ)の具体例として
は、脂肪族2価アルコール類(エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オ
クタメチレンジオールなど)、環状基を有する低分子ジ
オール類[1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘ
キサン、m−およびp−キシリレングリコール、1,4
−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(α−ヒドロキシイソプロピル)ベンゼン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンな
ど]、3価アルコール類(グリセリン、トリメチロール
プロパン、ヘキサントリオールなど)、四官能以上の多
価アルコール類(ソルビトール,シュークローズな
ど)、アルカノールアミン類(トリエタノールアミン、
メチルジエタノールアミンなど)などが挙げられる。
【0007】ポリオキシアルキレンポリオール(ロ)と
しては、活性水素含有化合物[多価アルコール類(前記
に例示した多価アルコール)、低分子アミン類(エチレ
ンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミンなどの低分子ポリアミンや、n−ブチルアミ
ン、ステアリルアミン、アニリンなどの低分子モノアミ
ン)、フェノール類(ハイドロキノン、ビスフェノール
Aなど)など]に、アルキレンオキサイド(炭素数2〜
4のアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドおよび
これらの併用)を付加(併用の場合の付加形式はブロッ
クまたはランダムのいずれでもよい。)したものなどが
挙げられる。ポリオキシアルキレンポリオール(ロ)の
具体例としては、ポリオキシプロピレングリコール、ポ
リオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレントリオール,ポリオキシプロピレン
テトラオール、ポリオキシテトラメチレングリコールな
どが挙げられる。
【0008】ポリエステルポリオール(ハ)としては、
前記に例示した多価アルコール類(イ)とジカルボン酸
類とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオー
ル、ラクトンの開環重合により得られるポリラクトンポ
リオール、エチレンカーボネートと1,6−ヘキサンジ
オールなどの多価アルコールとの反応により得られるポ
リカーボネートポリオールなどが含まれる。
【0009】縮合ポリエステルポリオールを構成するジ
カルボン酸類としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸
(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、ア
ゼライン酸、マレイン酸、フマル酸など)、芳香族ジカ
ルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸など)、これら
ジカルボン酸の無水物、低級アルキル(C1〜C4)エ
ステルもしくはハライド(クロライドなど)、およびこ
れらの2種以上の混合物が挙げられる。ラクトンとして
は、例えば、ε-カプロラクトン、γ−ブチロラクト
ン、γ−バレロラクトンなどが挙げられる。
【0010】これらのポリエステルポリオール(ハ)の
具体例としては、ポリエチレンアジペートジオール、ポ
リブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンア
ジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオー
ル、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリ
エチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘ
キサメチレンアジペートジオール、ポリジエチレンアジ
ペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)
アジペートジオール、ポリエチレンアゼレートジオー
ル、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンア
ゼレートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、
ポリエチレンテレフタレートジオール、ポリカプロラク
トンジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げら
れる。
【0011】ポリオレフィンポリオール(ニ)の具体例
としては、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジ
エンポリオール、ポリイソプレンポリオールなどが挙げ
られる。
【0012】アクリルポリオール(ホ)としては、ヒド
ロキシル基含有エチレン性不飽和単量体[ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレートなど]とヒドロキシル基を有しないエチレン
性不飽和単量体との共重合物などが挙げられる。アクリ
ルポリオール(ホ)の具体例としては、ヒドロキシエチ
ルアクリレートとエチルアクリレートの共重合物、ヒド
ロキシエチルアクリレートとエチルアクリレートとスチ
レンの共重合物などが挙げられる。
【0013】ヒマシ油系ポリオール(ヘ)としては、例
えば、ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸と多価アルコール
(イ)やポリオキシアルキレンポリオールとのポリエス
テルポリオール(ヒマシ油脂肪酸のモノまたはジグリセ
ライド、ヒマシ油脂肪酸とトリメチロールプロパンとの
モノ,ジまたはトリエステル、ヒマシ油脂肪酸とポリオ
キシプロピレングリコールとのモノまたはジエステルな
ど)、ヒマシ油にアルキレンオキサイドを付加したもの
およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0014】重合体ポリオール(ト)としては、前記
(ロ)〜(ヘ)の項で例示したポリオールの1種以上の
中でエチレン性不飽和単量体(スチレン、アクリロニト
リル、メチルメタクリレートなど)の1種以上を(共)
重合して得られる重合体ポリオールなどが挙げられる。
【0015】有機アミン化合物(チ)としては、炭素
数2〜6のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンな
ど);ポリアルキレン(アルキレン基1個あたり、炭
素数2〜6)ポリアミン[ジエチレントリアミン、イミ
ノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ペンタエチレンヘキサミン、メチルアミノプロピ
ルアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなど];
脂環式または複素環式ポリアミン類(炭素数4〜15)
[N−アミノエチルピペラジン、1,3−ジアミノシク
ロヘキサン、イソホロンジアミン、水添メチレンジアニ
リンなど];芳香環を有する脂肪族ポリアミン類(炭
素数8〜15)[キシレンジアミン、テトラクロル−p
−キシレンジアミンなど];芳香族ポリアミン類(炭
素数6〜20)[フェニレンジアミン、トルエンジアミ
ン、メチレンジアニリン、ジアミノジフェニルスルホ
ン、ベンジジン、チオジアニリン、メチレンビス(o−
クロロアニリン)、m−アミノベンジルアミン、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタ
ン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノ
ベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジ
アミノベンゼン、2,2’,3,3’−テトラクロロ−
4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど];ポリオ
キシアルキレンポリアミン(ポリオキシプロピレンジア
ミン、ポリオキシプロピレントリアミンなど);および
これらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0016】ポリチオール類(リ)としては、下記一般
式(1)〜(6)で表される基を有するメルカプト基含
有化合物が挙げられる。 [式中、R1は水素またはメチル基である。] [式中、m個のX1のうち少なくとも1個はSHであ
り、残りはClである。mは1〜50の整数である。] [式中、nは1〜50の整数である。] [式中、pは1〜50の整数である。] [式中、X2はSHまたはClであり、そのうち少なく
とも1個はSHである。qは2〜50の整数である。] −O−CO−(CH2)r−SH (6) [式中、rは1〜3の整数である。]
【0017】一般式(1)で表される基を有する化合物
は、活性水素を2個以上有する化合物にアルキレンオキ
サイドを付加させ、その水酸基の一部(平均1個以上)
をメルカプト基に置換すること、あるいは活性水素を2
個以上有する化合物にエピスルフィドを付加させること
によって得られる化合物である。該活性水素を2個以上
有する化合物としては多価アルコール類、多価フェノー
ル類、多価アミン類、ポリカルボン酸類等が挙げられ
る。一般式(2)で表される基を有する化合物は、活性
水素を1個以上有する化合物もしくはそのアルキレンオ
キサイド付加物1モル当り、少なくとも1モルのエピク
ロロヒドリンを付加させ、そのクロル基の少なくとも一
部(平均1個以上)を水硫化ナトリウムと反応させてメ
ルカプト基に置換する公知の方法によって得られる化合
物である。活性水素を1個以上有する化合物としてはア
ルコール類、フェノール類、アミン類、モノもしくはポ
リカルボン酸類等が挙げられる。アルコール類として
は、1価アルコール類[メタノール、エタノール、イソ
ピロパノール、ブタノール等];2価アルコール類[エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール等];3価以上の
アルコール類[グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖等]など
が挙げられる。前記一般式(3)で表される基を有する
化合物は、例えば酸もしくは塩基性触媒の存在下で、
1,4−付加型ポリブタジエンポリマー(オリゴマ
ー)、ポリブタジエングリコール等のポリジエン化合物
に硫化水素を高温、高圧下で付加反応させる公知の方法
によって得られる化合物である。前記一般式(4)で表
される基を有する化合物は、側鎖にビニル基を有する
(1,2−付加)ポリブタジエンポリマー(オリゴマ
ー)、ポリブタジエングリコール等のポリジエン化合物
に硫化水素を上記と同様にして付加反応させて得られる
化合物である。前記一般式(5)で表される基を有する
化合物は、例えばラジカル重合開始剤の存在下でアリー
ルクロライドを重合させて得たポリマーのクロル基の少
なくとも一部(平均1個以上)を水硫化ナトリウムと反
応させてメルカプト基に置換する公知の方法によって得
られる化合物である。前記一般式(6)で表される基を
有する化合物は、例えばメルカプト基を有するカルボン
酸と、前述の多価アルコール類(イ)、ポリオキシアル
キレンポリオール(ロ)、ポリエステルポリオール
(ハ)、ポリオレフィンポリオール(ニ)、アクリルポ
リオール(ホ)、ヒマシ油系ポリオール(ヘ)、重合体
ポリオール(ト)およびこれらの混合物とをエステル化
して得られる化合物である。これらのうち好ましいもの
は、上記一般式(1)〜(5)で表される基の少なくと
も一種の基を有する化合物である。
【0018】ポリチオール類(リ)の硬化剤(A)中の
含有量は、通常1〜99重量%、好ましくは10〜99
重量%である。ポリチオール類(リ)を使用した場合、
他の活性水素含有化合物に比べ、硬化剤の粘度を著しく
低減することができる。従来、粘度が高いためスプレー
塗装に適さなかった高分子量のものも使用が可能とな
り、同じ分子量の場合、作業性が向上する。
【0019】ポリエーテルポリアミン類(ヌ)として
は、ポリオキシアルキレンポリオール[前記(ロ)]の
水酸基が一級または二級アミノ基で置換されたものが挙
げられる。ポリエーテルポリアミン類(ヌ)の具体例と
しては、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシ
プロピレントリオール、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレントリオール,ポリオキシプロピレンテトラオ
ール、ポリオキシテトラメチレングリコールなどの各々
末端の水酸基が一級アミノ基で置換されたもの(例えば
三井テキサコケミカル社製「ジェファーミンD−23
0」、「ジェファーミンD−400」、「ジェファーミ
ンT−403」など)が挙げられる。一般にイソシアネ
ート(以下NCO)基とアミン類の反応速度はアルコー
ル類に比べ速いため、ポリエーテルポリアミン類(ヌ)
を硬化剤(A)に使用した場合、ポリオキシアルキレン
ポリオール(ロ)と同程度の高分子量であっても、速い
硬化速度が得られ触媒の使用量が減少または不要となり
有利である。(ヌ)の硬化剤(A)中の含有量は、通常
1〜99重量%、好ましくは5〜99重量%である。
【0020】これらの活性水素含有化合物の平均活性水
素当量は、通常30〜10,000であり、好ましくは
100〜5,000である。活性水素当量が10,00
0を越えると高粘度となりスプレー作業性が低下する。
また、平均官能基数は、通常2〜12であり、好ましく
は2〜10である。
【0021】前記活性水素含有化合物は、平均活性水素
当量、平均官能基数、硬化速度、物性(動的弾性率、損
失正接、伸び率、硬度等)等を調節するために適宜2種
以上を混合して用いることができる。
【0022】主剤(B)の主成分である有機ポリイソシ
アネート化合物としては、例えば、(a)炭素数[NC
O基中の炭素を除く、以下、(b)〜(d)も同様]2
〜12の脂肪族ポリイソシアネート、(b)炭素数4〜
15の脂環式ポリイソシアネート、(c)炭素数8〜1
2の芳香脂肪族ポリイソシアネート、(d)炭素数6〜
30の芳香族ポリイソシアネート、(e)これらのポリ
イソシアネートの変性物、(f)イソシアネート末端プ
レポリマー、およびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。
【0023】脂肪族ポリイソシアネート(a)の具体例
としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
リジンジイソシアネート、1,3,6−トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0024】脂環式ポリイソシアネート(b)の具体例
としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、
ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート
(水添MDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネ
ート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネー
ト(水添TDI)、1,4−ビス(2−イソシアナトエ
チル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
【0025】芳香脂肪族ポリイソシアネート(c)の具
体例としては、p−またはm−キシリレンジイソシアネ
ート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジ
イソシアネートなどが挙げられる。
【0026】芳香族ポリイソシアネート(d)の具体例
としては、1,3または1,4−フェニレンジイソシア
ネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネ
ート(TDI)、2,4’−または4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−
1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、o−トリジ
ンジイソシアネート、粗製TDI、ポリフェニルメタン
ポリイソシアネート(粗製MDI)などが挙げられる。
【0027】ポリイソシアネートの変性物(e)の具体
例としては、上記(a)〜(d)にカーボジイミド基、
ウレチジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビューレ
ット基、イソシアヌレート基、ウレタン基などを導入し
た変性物などが挙げられる。具体例としては、ヒマシ油
変性MDI、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性T
DI(いずれも末端イソシアネート基)などが挙げられ
る。
【0028】イソシアネート末端プレポリマー(f)と
しては、前述の活性水素含有化合物(イ)〜(ト)およ
び(リ)の1種以上と過剰当量の有機ポリイソシアネー
ト化合物(a)〜(d)の1種以上とを反応させて得ら
れるイソシアネート末端プレポリマーが挙げられる。該
プレポリマー(f)の遊離イソシアネート(NCO)基
含有量は通常5〜30重量%である。
【0029】上記有機ポリイソシアネート化合物(a)
〜(f)のうち好ましいものは、(b)、(c)、
(d)、(e)および(f)である。これらは2種以上
を混合して用いることができる。
【0030】本発明の組成物において、硬化剤(A)中
の活性水素含有基と主剤(B)中のNCO基との当量比
は、通常0.5〜2.0、好ましくは0.6〜1.5、
さらに好ましくは0.8〜1.2である。上記の範囲外
では良好な耐チッピング性が保たれない。
【0031】本発明の組成物から形成されるエラストマ
ーに難燃剤を含有させて難燃性を付与することができ
る。含有させる方法としては活性水素を含有する難燃剤
を主剤の分子内に導入する方法、あるいは硬化剤(A)
に配合する方法や、非反応性の難燃剤を硬化剤(A)あ
るいは主剤(B)に配合する方法などが挙げられる。難
燃剤としては下記のものが例示できる。燐系難燃剤とし
ては、非ハロゲン燐酸エステル(トリフェニルフォスフ
ェート、クレジルジフェニルフォスフェート、アンモニ
ュウムポリフォスフェートなど)、ハロゲン含有燐酸エ
ステル[トリスクロロエチルフォスフェート、トリスジ
クロロプロピルフォスフェート、トリス(トリブロモフ
ェニル)フォスフェート、トリスジブロモプロピルフォ
スフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)フォス
フェートなど]、活性水素含有する燐酸エステル[ジイ
ソプロピル−N,Nービス(2−ヒドロキシエチル)ア
ミノメチルフォスフォネートなど]、含燐ポリオール、
無機燐化合物(赤燐、リン酸など)などが挙げられる。
ハロゲン系難燃剤としては、ハロゲン含有有機化合物
(テトラブロモビスフェノールA、デカブロモジフェニ
ルエーテル、トリブロモフェノール、塩素化パラフィン
など)、活性水素含有するもの(臭素化ビスフェノール
Aのアルキレンオキサイド付加物、ジブロモネオペンチ
ルグリコールなど)などが挙げられる。含窒素自消性化
合物としては、尿素、尿素誘導体(尿素とホルマリンの
反応物など)、チオ尿素、メラミン、メラミン誘導体
(メラミンとホルマリンの反応物など)などが挙げられ
る。第I〜第V族の金属酸化物としては、三酸化アンチ
モン、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化チタンなど;
水酸化物としては水酸化アルミニュウム、水酸化マグネ
シュウムなど;無機塩としては、メタホウ酸バリウム、
ホウ酸亜鉛、無機リン酸亜鉛などが挙げられる。以上例
示したものは、1種または2種以上を混合して用いても
良い。難燃剤を用いる場合の使用量は、ウレタンエラス
トマー100重量部に対して通常0.1〜40重量部で
ある。難燃性は、JIS−D1201に準拠して判定さ
れ、自消性あるいは難燃1級〜難燃4級のランクのもの
が好ましい。
【0032】硬化速度は、目的に応じて、触媒をその種
類および量を変えて適宜硬化剤に配合して設定すれば良
い。触媒としては、ジブチルチンジラウレート、アルキ
ルチタン酸塩、有機珪素チタン酸塩、スタナスオクトエ
ート、オクチル酸鉛、オクチル酸亜鉛、オクチル酸ビス
マス、ネオデカン酸ビスマス、ジブチル錫ジオルソフェ
ニルフェノキサイト、錫オキサイドとエステル化合物
(ジオクチルフタレートなど)の反応生成物などの金属
系触媒;モノアミン類[トリエチルアミンなど]、ジア
ミン類[N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジ
アミンなど]、トリアミン類[N,N,N’,N”,
N”−ペンタメチルジエチレントリアミンなど]、環状
アミン類[トリエチレンジアミンなど]などのアミン系
触媒などが挙げられる。これらの触媒は2種以上を併用
して使用しても良い。触媒の配合量は、目的に応じて調
整すれば良く、触媒量を多くすればタックフリータイム
が短くなり、触媒量を少なくすればタックフリータイム
が長くなる。触媒を用いる場合の配合量は、硬化剤10
0重量部に対して通常0.001〜10重量部である。
タックフリータイムは、25℃の雰囲気温度下で通常2
5℃で0.1〜60秒であり、好ましくは0.5〜40
秒である。この範囲のタックフリータイムに調整した材
料を用いて塗装すればワキ、タレ等も発生せず塗装面の
外観も優れ、良好な作業性が得られる。
【0033】本発明の組成物から得られる二液硬化型ウ
レタンエラストマーの動的弾性率および損失正接(ta
nδ)は、振動吸収性、遮吸音性などを表す特性値であ
るが、本発明者らの検討の結果、耐チッピング性と関連
があることが判明した。すなわち動的弾性率および損失
正接がある特定の範囲内にある時、優れた耐チッピング
性を示すことを見いだした。動的弾性率は、通常時の塗
膜表面温度である−20℃〜40℃の雰囲気温度範囲に
わたって、通常1×105 〜2×1010dyne/cm
2、好ましくは1×107 〜1×1010dyne/cm2
の範囲内となる。動的弾性率が1×105未満、または
2×1010dyne/cm2を越えると、耐チッピング
性が不足する。また、損失正接(tanδ)の値は、通
常時の塗膜表面温度である−20℃〜40℃の雰囲気温
度範囲にわたって通常0.005〜2であり、好ましく
は0.01〜2である。tanδ値が0.005未満、
または2を越えると、耐チッピング性が不足する。
【0034】また、該二液硬化型ウレタンエラストマー
を発泡体とすると、振動吸収性や遮吸音性がさらに向上
し、かつ塗膜の軽量化が可能となり好適である。発泡体
とするには、組成物中に水やフレオン系発泡剤、整泡剤
などを添加して発泡体とする方法が挙げられる。好まし
い方法は、環境汚染のない水を添加する方法である。発
泡倍率は、水やフレオン系発泡剤などの添加量で調整で
きる。発泡倍率は、通常0.5〜10倍、好ましくは
1.1〜5倍である。発泡倍率が10倍を越えるとエラ
ストマーの動的弾性率が低下するため好ましくない。
【0035】本発明の組成物には、必要により、充填
剤、可塑剤、老化防止剤、整泡剤、消泡剤、チクソトロ
ピー付与剤およびその付与助剤、着色剤(無機もしくは
有機顔料など)など公知の添加剤を含有させても良い。
【0036】充填剤としては無機系充填剤(重質炭酸カ
ルシウム、タルク、ケイ藻土、カオリン、雲母など)お
よび有機系充填剤(セルロース粉、粉末ゴム、再生ゴ
ム、塩化ビニール、ポリエチレンなど)が挙げられる。
安定剤としては金属石けん類(ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウムなど)、無機酸塩類(二
塩基性亜リン酸塩、二塩基硫酸塩など)などが挙げられ
る。添加剤として充填剤を使用する場合の使用量は、組
成物全量に基づいて通常10〜70重量%、好ましくは
20〜60重量%である。
【0037】可塑剤としては、ジエチルフタレート、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジラウリル
フタレート、ジステアリルフタレート、ジイソノニルフ
タレートなどのフタル酸エステル;ジオクチルアジペー
トなどのアジピン酸エステル;ジオクチルセバケートな
どのセバチン酸エステル;トリクレジルフオスフェート
などのリン酸エステル;2,2,4−トリメチル1,3
−ペンタンジオールジイソブチレートなどのエステル型
可塑剤;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。可塑剤を使用する場合の使用量は、組成物全量に基
づいて通常5〜50重量%であり、好ましくは5〜30
重量%である。
【0038】老化防止剤としては、ヒンダードアミン系
[4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン(三共製サノールLS−744)など]、
ヒンダードフェノール系[オクタデシル−3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート(日本チバガイギー製イルガノックス1076)
など]、ベンゾフェノン系(2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノンなど)、ベンゾトリアゾール系[2
−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾールなど]などが挙げられる。老化防止剤の使用量
は、塗膜組成物に対してそれぞれ通常0〜3重量%、好
ましくは0.1〜2重量%である。
【0039】チクソトロピー付与剤としては、超微粉末
シリカ、硬化ヒマシ油、ベントナイト、カーボンブラッ
ク、沈降性炭酸カルシウムなどが挙げられる。チクソト
ロピー付与助剤としては、ポリオキシエチレンジオー
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリオー
ル、ジメチルスルフォキシドなどが挙げられる。
【0040】本発明の組成物を構成する硬化剤(A)お
よび主剤(B)の粘度は、それぞれ通常50〜10,0
00cP/25℃、好ましくは100〜7,000cP
/25℃である。
【0041】本発明の組成物からなる耐チッピング塗料
の塗装方法としては、セルフクリーニング機構を備え
た二液混合型樹脂スプレー装置を用いて硬化剤(A)と
主剤(B)とを衝突混合しながらスプレー施工する方
法、スタティックミキサーやエアー駆動または電動駆
動のミキシングヘッドで硬化剤(A)と主剤(B)を混
合する方式のスプレー機を用いてスプレー塗装する方法
などがあげられるが、好ましい方法は、の方法であ
る。二液混合型樹脂スプレー装置の具体的な機種として
は、ガスマー社の「モデルH−2000」や「モデルF
F−1600」のプロポーションユニットとGX−7や
Dスプレーガンとの組合せなどが挙げられる。
【0042】本発明の組成物からなる耐チッピング塗料
は各種金属素地面および金属(とくに鋼材)面に施され
た各種塗装面に適用できるが、とくにカチオン型電着塗
装面、アクリル系およびフッ素樹脂系上塗り塗装板に特
に有利に適用できる。塗布量は通常50〜3,000g
/m2 であり、塗布膜厚は通常0.05〜3mm、好ま
しくは、0.1〜2mmである。
【0043】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量
部を、%は重量%を、比は重量比を示す。なお実施例中
での略記号の意味および評価試験方法は下記の通りであ
る。 (略記号) C−O;数平均分子量=1060、低酸価ヒマシ油、
[豊国製油(株)製、商品名:ELA−DR] GP−400;数平均分子量=400、ポリオキシプロ
ピレントリオール、[三洋化成工業(株)製、商品名:
サンニックスGP−400] GP−1000;数平均分子量=1000、ポリオキシ
プロピレントリオール、[三洋化成工業(株)製、商品
名:サンニックスGP−1000] PP−400;数平均分子量=400、ポリオキシプロ
ピレンジオール、[三洋化成工業(株)製、商品名:サ
ンニックスPP−400] TP−400;数平均分子量=400、ポリオキシプロ
ピレントリオール、[三洋化成工業(株)製、商品名:
サンニックスTP−400] TBE;ハロゲン系活性水素含有難燃剤、[三洋化成工
業(株)製、商品名:TBE−20G] Y−24;燐系活性水素含有難燃剤、[三洋化成工業
(株)製、商品名:Y−24] TCP;難燃剤、トリクレジルフォスフェート、[日本
油脂(株)製、商品名:アンフラームTCP] CR−900;難燃剤、トリス(トリブロモネオペンチ
ル)フォスフェート、[大八化学(株)製、商品名:C
R−900] Al;水酸化アルミニウム PT;末端水酸基がメルカプト基で置換されたソルビト
ールのプロピレンオキサイド付加物(数平均分子量=1
500) D−400;数平均分子量=400、ポリオキシプロピ
レンジアミン、[三井テキサコケミカル製、商品名:ジ
ェファーミンD−400] DTD;ジブチルチンジラウレート Pb;オクチル酸鉛、[三共有機合成(株)製、商品
名:LL−690D] TEA;トリエチレンジアミン、[三共エアプロ製、商
品名:DABCO−33LV] DOP;ジオクチルフタレート MDI;ジフェニルメタンジイソシアネート[日本ポリ
ウレタン(株)製、商品名:ミリオネートMT] MR;粗製MDI[日本ポリウレタン(株)製、商品
名:ミリオネートMR−100] TDI;トリレンジイソシアネート[日本ポリウレタン
(株)製、商品名:コロネートT−80]
【0044】(評価試験方法) (1)タックフリータイム(TFT);25℃雰囲気
下、カチオン型電着塗装を行った鋼板に二液硬化型ウレ
タンエラストマーを散布後、指触粘着性がなくなる時間
を求める。(単位=秒) (2)動的弾性率(E’)および損失正接(tan
δ);粘弾性試験機(オリエンテック製、Model
DDV−25FP)を用いて10Hzの周波数条件で測
定した。(単位;E’:×107dyne/cm2) (3)密着性(ゴバン目法);100×100×0.8
mmの電着塗装板に0.3〜0.4mm厚となるように
耐チッピング塗料組成物を塗布した試料に、1mm角の
クロスカット(面積:1cm2)をいれ、次いでセロテ
ープにて剥離テストを行い、密着・残留する1mm角塗
膜の数を調べた。表示は初めにクロスカットした数に対
する残留数の百分率(%)で示した。 (4)耐チッピング性;100×100×0.8の電着
塗装板に0.3〜0.4mm厚となるように耐チッピン
グ塗料組成物を塗布した試料に、JIS B−1181
に規定する3種−M−4形状の鉄六角ナットを2mの高
さから管径20mmの筒を通してナットの落下方向に対
して45°の角度を有する各試料板上に落下せしめ、塗
膜のキズが金属面に達するまでの落下ナットの総重量
(Kg)で示した。 (5)燃焼性;JIS D1201に準拠した。 (表示法) ◎:自消性 (6)発泡倍率;主剤、硬化剤の平均液比重÷硬化物の
密度で求めた。
【0045】製造例1〜5[硬化剤(A)の製造] 4ッ口のガラス製反応容器に表1に各々示す硬化剤成分
を表1に示す割合で仕込み、110℃で1時間攪拌混合
して本発明の硬化剤〔1〕〜〔5〕を得た。
【0046】
【表1】
【0047】製造例6〜8[主剤(B)の製造] 4ッ口のガラス製反応容器に表2に各々示すポリオー
ル、有機ポリイソシアネートおよび可塑剤を表2に示す
量仕込み、90℃で5時間反応して本発明の主剤<1>
〜<3>を得た。
【0048】
【表2】
【0049】実施例1〜5 液温を40℃に調整した、表3に示す硬化剤[A]およ
び主剤[B]を25℃雰囲気中で電着塗装板に、セルフ
クリーニング機構を備えた二液衝突混合型エアレススプ
レー機(ガスマー社製モデルH−2000にGX−7ス
プレーガンを装着)を用いて塗布した。この試験体を用
いてTFT、密着性および耐ナット落下試験を行った。
その結果を表3に示した。また、別途各組成物を金型上
で成型して得た厚み2mmの試験体を用いて行った、動
的弾性率、損失正接および燃焼性(実施例4および5)
の試験を行った。その結果を表3に示した。
【0050】実施例6〜8 液温を40℃に調整した、表4に示す硬化剤[A]およ
び主剤[B]の合計100部当たり水を0.2部および
シリコーン系整泡剤(SRX−274C、東レダウコー
ニング製)0.5部を加えて十分混合したものを、25
℃雰囲気中で電着塗装板に、セルフクリーニング機構を
備えた二液衝突混合型エアレススプレー機(ガスマー社
製モデルH−2000にGX−7スプレーガンを装着)
を用いて塗布、発泡させ、25℃で30分静置し塗膜を
形成させた。これを試験体に用いて密着性および耐ナッ
ト落下試験を行った。その結果を表4に示した。また、
別途各組成物を金型上で成型して得た厚み2mmの試験
体を用いて、動的弾性率、損失正接および発泡倍率を測
定した。その結果を表4に示した。
【0051】
【表4】
【0052】[比較の硬化剤の製造] 比較製造例1 4ッ口のガラス製反応容器にGP−400を490重量
部、エチレングリコールを110重量部、炭酸カルシウ
ムを400重量部仕込み、110℃で1時間攪拌混合し
て比較の硬化剤を得た。
【0053】比較製造例2 4ッ口のガラス製反応容器にPP−3000を400重
量部、DOPを172重量部、DTDを14重量部仕込
み、70℃で1時間攪拌混合して比較の硬化剤を得た。
【0054】比較例1、2 液温を40℃に調整した、比較製造例1および2の硬化
剤をそれぞれ表5に示す主剤とともに、25℃雰囲気中
で電着塗装板に、セルフクリーニング機構を備えた二液
衝突混合型エアレススプレー機(ガスマー社製モデルH
−2000にGX−7スプレーガンを装着)を用いて塗
布した。この試験体を用いてTFT、密着性および耐ナ
ット落下試験を行った。その結果を表5に示した。ま
た、別途各組成物を金型上で成型して得た厚み2mmの
試験体を用いて、動的弾性率および損失正接を測定し
た。その結果を表5に示した。
【0055】
【表5】
【0056】
【発明の効果】本発明の耐チッピング塗料用組成物は下
記の効果を有する。 (1)従来の耐チッピング塗料(PVC系プラスチゾル
等)では必要であった、塗装後の加熱硬化の工程が不要
となる。 (2)希釈溶剤等の揮発性物質を含まないので作業環境
の汚染や火災の危険が少ない。 (3)希釈溶剤を含まくても低粘度で取り扱いが容易で
あり、作業性が良好である。 (4)カチオン電着塗装などの下塗り塗装面、あるいは
ポリエステル・メラミン樹脂塗料などの上塗り、または
中塗り塗装面に対する接着性が良好である。 (5)発泡塗膜を形成させることにより、耐チッピング
性能を損なうことなく塗膜の軽量化が可能となる。 上記効果を奏することから本発明の耐チッピング塗料用
組成物は、特に自動車工業において各種塗装が施された
自動車車体のアンダーコート材として極めて有用であ
る。
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/16 C08K 5/16 5/49 5/49 C08L 75/04 C08L 75/04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性水素含有化合物を主成分とする硬化
    剤(A)と有機ポリイソシアネート化合物を主成分とす
    る主剤(B)とからなる二液硬化型ウレタンエラストマ
    ー形成性組成物であって、(A)の平均活性水素当量が
    30〜10,000であり、該ウレタンエラストマー形
    成時の25℃の雰囲気温度下でのタックフリータイムが
    60秒以内であり、形成されたウレタンエラストマーの
    −20℃〜40℃の雰囲気温度範囲にわたっての動的弾
    性率が1×105〜2×1010dyne/cm2、損失正
    接(tanδ)の値が0.005〜2であることを特徴
    とする無溶剤型耐チッピング塗料用組成物。
  2. 【請求項2】 硬化剤(A)中に、ポリチオール類を1
    〜99重量%含有する請求項1記載の耐チッピング塗料
    用組成物。
  3. 【請求項3】 硬化剤(A)中に、ポリエーテルポリア
    ミン類を1〜99重量%含有する請求項1または2記載
    の耐チッピング塗料用組成物。
  4. 【請求項4】 該ウレタンエラストマーが、燐系難燃
    剤、ハロゲン系難燃剤、第I〜V族の金属の酸化物、水
    酸化物もしくは無機酸塩、および含窒素自消性化合物か
    ら選ばれる1種以上の難燃剤を含有してなる難燃性エラ
    ストマーである請求項1〜3いずれか記載の耐チッピン
    グ塗料用組成物。
  5. 【請求項5】 該ウレタンエラストマーが発泡体であ
    り、その発泡倍率が1.1〜10倍である請求項1〜4
    いずれか記載の耐チッピング塗料用組成物。
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