JPH09249639A - チオール化合物の製造方法 - Google Patents
チオール化合物の製造方法Info
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- JPH09249639A JPH09249639A JP8053513A JP5351396A JPH09249639A JP H09249639 A JPH09249639 A JP H09249639A JP 8053513 A JP8053513 A JP 8053513A JP 5351396 A JP5351396 A JP 5351396A JP H09249639 A JPH09249639 A JP H09249639A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C319/00—Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides
- C07C319/02—Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides of thiols
- C07C319/04—Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides of thiols by addition of hydrogen sulfide or its salts to unsaturated compounds
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 不飽和化合物とH2 Sとを速やかに反応さ
せ、かつ、チオール化合物を高選択率かつ高収率で製造
する。 【解決手段】 一般式(1) 【化11】 (式中、R1 はH又は−CH3 を表し、R2 はH又はC
1〜18の炭化水素基を表す)で表される不飽和化合物と
H2 Sとを反応させて、一般式(2) 【化12】 (式中、R1 、R2 は前記と同じ)で表されるチオール
化合物を製造する際に、反応系に、非置換アミド基を有
するアミド化合物、N位にC1〜6の炭化水素基が置換
したアミド基を有するアミド化合物、非置換ウレイレン
基を有する尿素化合物、N位及びN'位の少なくとも一方
にC1〜6の炭化水素基が置換した尿素化合物からなる
群より選ばれる少なくとも一種の含窒素化合物と、一般
式(3) 【化13】 (式中、R3 はH又は−CH3 を表し、R4 はH又はC
1〜18の炭化水素基を表し、xは2〜5の整数を表す)
で表されるポリスルフィド化合物及び/又は硫黄とを共
存させる。
せ、かつ、チオール化合物を高選択率かつ高収率で製造
する。 【解決手段】 一般式(1) 【化11】 (式中、R1 はH又は−CH3 を表し、R2 はH又はC
1〜18の炭化水素基を表す)で表される不飽和化合物と
H2 Sとを反応させて、一般式(2) 【化12】 (式中、R1 、R2 は前記と同じ)で表されるチオール
化合物を製造する際に、反応系に、非置換アミド基を有
するアミド化合物、N位にC1〜6の炭化水素基が置換
したアミド基を有するアミド化合物、非置換ウレイレン
基を有する尿素化合物、N位及びN'位の少なくとも一方
にC1〜6の炭化水素基が置換した尿素化合物からなる
群より選ばれる少なくとも一種の含窒素化合物と、一般
式(3) 【化13】 (式中、R3 はH又は−CH3 を表し、R4 はH又はC
1〜18の炭化水素基を表し、xは2〜5の整数を表す)
で表されるポリスルフィド化合物及び/又は硫黄とを共
存させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和エステルや
不飽和酸等の不飽和化合物と、硫化水素とを反応させ
て、チオール化合物を製造する方法に関するものであ
る。
不飽和酸等の不飽和化合物と、硫化水素とを反応させ
て、チオール化合物を製造する方法に関するものであ
る。
【0002】上記のチオール化合物は、医薬品、農薬、
各種工業化学品等の製造原料として広範囲に用いられる
有用な化合物である。
各種工業化学品等の製造原料として広範囲に用いられる
有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】従来より、例えば、不飽和エステルの一
種であるアクリル酸エステルと、硫化水素とを反応させ
て、チオール化合物の一種である3−メルカプトプロピ
オン酸エステルを得る方法としては、以下に示すような
種々の方法が知られている。
種であるアクリル酸エステルと、硫化水素とを反応させ
て、チオール化合物の一種である3−メルカプトプロピ
オン酸エステルを得る方法としては、以下に示すような
種々の方法が知られている。
【0004】即ち、例えば、特開昭62-63526号公報に
は、酸化マグネシウム或いはアニオン交換樹脂を上記反
応系における触媒として用いる方法が開示されている。
しかしながら、この方法は、反応圧力を13気圧以上の
高圧下にし、かつ、硫化水素とアクリル酸エステルとの
モル比(硫化水素/アクリル酸エステル)が6程度の、
硫化水素が大過剰の条件下で実施しなければならない。
このため、過大な設備投資が必要となる等、工業的な観
点から満足の得られる方法ではない。
は、酸化マグネシウム或いはアニオン交換樹脂を上記反
応系における触媒として用いる方法が開示されている。
しかしながら、この方法は、反応圧力を13気圧以上の
高圧下にし、かつ、硫化水素とアクリル酸エステルとの
モル比(硫化水素/アクリル酸エステル)が6程度の、
硫化水素が大過剰の条件下で実施しなければならない。
このため、過大な設備投資が必要となる等、工業的な観
点から満足の得られる方法ではない。
【0005】また、例えば、特公昭57-48155号公報に
は、上記反応系において、反応生成物である3−メルカ
プトプロピオン酸エステルおよび/またはチオジプロピ
オン酸エステルを溶媒として用いる方法が開示されてい
る。この方法は、10気圧程度の反応圧力で、3−メル
カプトプロピオン酸エステルが比較的高い収率で得られ
る。しかしながら、該方法において、3−メルカプトプ
ロピオン酸エステルを高選択率かつ高収率で得るには、
アクリル酸エステルに対する硫化水素の過剰率を増大さ
せなければならないという問題点を有している。
は、上記反応系において、反応生成物である3−メルカ
プトプロピオン酸エステルおよび/またはチオジプロピ
オン酸エステルを溶媒として用いる方法が開示されてい
る。この方法は、10気圧程度の反応圧力で、3−メル
カプトプロピオン酸エステルが比較的高い収率で得られ
る。しかしながら、該方法において、3−メルカプトプ
ロピオン酸エステルを高選択率かつ高収率で得るには、
アクリル酸エステルに対する硫化水素の過剰率を増大さ
せなければならないという問題点を有している。
【0006】そこで、3−メルカプトプロピオン酸エス
テルの収率を向上させるために、例えば、特公昭59-341
81号公報、特公昭63-19509号公報、および特開平4-2738
51号公報には、上記反応系において、ジチオジプロピオ
ン酸エステル等のポリチオジプロピオン酸エステルを溶
媒として用いる方法が開示されている。また、特公昭58
-54138号公報には、硫黄を用いる方法が開示されてい
る。
テルの収率を向上させるために、例えば、特公昭59-341
81号公報、特公昭63-19509号公報、および特開平4-2738
51号公報には、上記反応系において、ジチオジプロピオ
ン酸エステル等のポリチオジプロピオン酸エステルを溶
媒として用いる方法が開示されている。また、特公昭58
-54138号公報には、硫黄を用いる方法が開示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、反応圧力の低圧化、並びに収率の向上に
対して、充分に満足の得られる結果が得られていない。
つまり、上記従来の方法では、反応圧力の低圧化、並び
に収率の向上が不充分である。尚、特公昭63-35621号公
報には、上記反応系において、特定の構造を備えたアミ
ド化合物を溶媒として用いる方法が開示されている。し
かしながら、この方法は、反応終了後、溶媒の回収が容
易であるものの、3−メルカプトプロピオン酸エステル
の収率が比較的低いので、工業的な観点から満足の得ら
れる方法ではない。
来の方法では、反応圧力の低圧化、並びに収率の向上に
対して、充分に満足の得られる結果が得られていない。
つまり、上記従来の方法では、反応圧力の低圧化、並び
に収率の向上が不充分である。尚、特公昭63-35621号公
報には、上記反応系において、特定の構造を備えたアミ
ド化合物を溶媒として用いる方法が開示されている。し
かしながら、この方法は、反応終了後、溶媒の回収が容
易であるものの、3−メルカプトプロピオン酸エステル
の収率が比較的低いので、工業的な観点から満足の得ら
れる方法ではない。
【0008】従って、工業的な観点から、反応圧力のさ
らなる低圧化、並びに選択率および収率のより一層の向
上を図ることができる製造方法が嘱望されている。
らなる低圧化、並びに選択率および収率のより一層の向
上を図ることができる製造方法が嘱望されている。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、不飽和エステルや不飽和酸
等の不飽和化合物と、硫化水素とを速やかに反応させ、
かつ、チオール化合物を高選択率かつ高収率で製造する
方法を提供することにある。
たものであり、その目的は、不飽和エステルや不飽和酸
等の不飽和化合物と、硫化水素とを速やかに反応させ、
かつ、チオール化合物を高選択率かつ高収率で製造する
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、チオー
ル化合物の製造方法について鋭意検討した結果、不飽和
化合物と硫化水素とを反応させる際に、反応系に、特定
の構造を備えた含窒素化合物と、特定の構造を備えたポ
リスルフィド化合物および/または硫黄とを共存させる
ことにより、速やかに反応させることができ、かつ、チ
オール化合物を高選択率かつ高収率で製造することがで
きることを見い出して、本発明を完成させるに至った。
ル化合物の製造方法について鋭意検討した結果、不飽和
化合物と硫化水素とを反応させる際に、反応系に、特定
の構造を備えた含窒素化合物と、特定の構造を備えたポ
リスルフィド化合物および/または硫黄とを共存させる
ことにより、速やかに反応させることができ、かつ、チ
オール化合物を高選択率かつ高収率で製造することがで
きることを見い出して、本発明を完成させるに至った。
【0011】即ち、請求項1記載の発明のチオール化合
物の製造方法は、上記の課題を解決するために、一般式
(1)
物の製造方法は、上記の課題を解決するために、一般式
(1)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表される不飽和化合物と、硫化水素とを反
応させて、一般式(2)
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表される不飽和化合物と、硫化水素とを反
応させて、一般式(2)
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表されるチオール化合物を製造する方法で
あって、非置換アミド基を有するアミド化合物、N位に
炭素数1〜6の炭化水素基が置換したアミド基を有する
アミド化合物、非置換ウレイレン基を有する尿素化合
物、並びに、N位およびN’位の少なくとも一方に炭素
数1〜6の炭化水素基が置換した尿素化合物からなる群
より選ばれる少なくとも一種の含窒素化合物と、一般式
(3)
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表されるチオール化合物を製造する方法で
あって、非置換アミド基を有するアミド化合物、N位に
炭素数1〜6の炭化水素基が置換したアミド基を有する
アミド化合物、非置換ウレイレン基を有する尿素化合
物、並びに、N位およびN’位の少なくとも一方に炭素
数1〜6の炭化水素基が置換した尿素化合物からなる群
より選ばれる少なくとも一種の含窒素化合物と、一般式
(3)
【0016】
【化6】
【0017】(式中、R3 は水素原子またはメチル基を
表し、R4 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表し、xは2〜5の整数を表す)で表されるポリス
ルフィド化合物および/または硫黄とを反応系に共存さ
せることを特徴としている。
表し、R4 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表し、xは2〜5の整数を表す)で表されるポリス
ルフィド化合物および/または硫黄とを反応系に共存さ
せることを特徴としている。
【0018】請求項2記載の発明のチオール化合物の製
造方法は、上記の課題を解決するために、請求項1記載
のチオール化合物の製造方法において、上記一般式
(3)中のxが2であることを特徴としている。
造方法は、上記の課題を解決するために、請求項1記載
のチオール化合物の製造方法において、上記一般式
(3)中のxが2であることを特徴としている。
【0019】請求項3記載の発明のチオール化合物の製
造方法は、上記の課題を解決するために、請求項1また
は2記載のチオール化合物の製造方法において、不飽和
化合物に対して、含窒素化合物を0.01重量倍〜5重
量倍の範囲内で存在させると共に、ポリスルフィド化合
物を0.02重量倍〜5重量倍の範囲内、および/また
は、硫黄を0.002重量倍〜0.1重量倍の範囲内で
存在させることを特徴としている。
造方法は、上記の課題を解決するために、請求項1また
は2記載のチオール化合物の製造方法において、不飽和
化合物に対して、含窒素化合物を0.01重量倍〜5重
量倍の範囲内で存在させると共に、ポリスルフィド化合
物を0.02重量倍〜5重量倍の範囲内、および/また
は、硫黄を0.002重量倍〜0.1重量倍の範囲内で
存在させることを特徴としている。
【0020】請求項4記載の発明のチオール化合物の製
造方法は、上記の課題を解決するために、請求項1、2
または3記載のチオール化合物の製造方法において、塩
基性触媒の存在下で反応させることを特徴としている。
造方法は、上記の課題を解決するために、請求項1、2
または3記載のチオール化合物の製造方法において、塩
基性触媒の存在下で反応させることを特徴としている。
【0021】上記の方法によれば、含窒素化合物のみを
反応系に存在させた場合、或いは、ポリスルフィド化合
物および/または硫黄のみを反応系に存在させた場合と
比較して、不飽和化合物と硫化水素とを速やかに反応さ
せることができ、かつ、チオール化合物を高選択率かつ
高収率で得ることができる。つまり、上記の場合と比較
して、チオール化合物の選択率および収率を著しく向上
させることができる。
反応系に存在させた場合、或いは、ポリスルフィド化合
物および/または硫黄のみを反応系に存在させた場合と
比較して、不飽和化合物と硫化水素とを速やかに反応さ
せることができ、かつ、チオール化合物を高選択率かつ
高収率で得ることができる。つまり、上記の場合と比較
して、チオール化合物の選択率および収率を著しく向上
させることができる。
【0022】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
かかる前記一般式(2)で表されるチオール化合物の製
造方法は、前記一般式(1)で表される不飽和化合物
と、硫化水素とを反応させる際に、反応系に、特定の構
造を備えた含窒素化合物と、前記一般式(3)で表され
るポリスルフィド化合物および/または硫黄とを共存さ
せる方法である。
かかる前記一般式(2)で表されるチオール化合物の製
造方法は、前記一般式(1)で表される不飽和化合物
と、硫化水素とを反応させる際に、反応系に、特定の構
造を備えた含窒素化合物と、前記一般式(3)で表され
るポリスルフィド化合物および/または硫黄とを共存さ
せる方法である。
【0023】本発明において原料として用いられる前記
一般式(1)で表される不飽和化合物は、式中、R1 で
示される置換基が水素原子またはメチル基で構成され、
R2で示される置換基が水素原子または炭素数1〜18
の炭化水素基で構成される化合物である。上記炭素数1
〜18の炭化水素基としては、具体的には、例えば、メ
チル基、エチル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基等の飽和
脂肪族炭化水素基;アリル基、メタリル基等の不飽和脂
肪族炭化水素基;フェニル基等の芳香族炭化水素基等が
挙げられる。
一般式(1)で表される不飽和化合物は、式中、R1 で
示される置換基が水素原子またはメチル基で構成され、
R2で示される置換基が水素原子または炭素数1〜18
の炭化水素基で構成される化合物である。上記炭素数1
〜18の炭化水素基としては、具体的には、例えば、メ
チル基、エチル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基等の飽和
脂肪族炭化水素基;アリル基、メタリル基等の不飽和脂
肪族炭化水素基;フェニル基等の芳香族炭化水素基等が
挙げられる。
【0024】不飽和化合物としては、具体的には、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸;アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸アリ
ル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2
−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタ
クリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸メタリル、メタクリル酸フェニル等の不飽和エステ
ルが挙げられる。
ば、アクリル酸、メタクリル酸;アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸アリ
ル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2
−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタ
クリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸メタリル、メタクリル酸フェニル等の不飽和エステ
ルが挙げられる。
【0025】本発明の方法によれば、これらの不飽和化
合物から、それぞれ対応する前記一般式(2)で表され
るチオール化合物が得られる。特に、不飽和化合物とし
てアクリル酸エステルを用いた場合に得られる3−メル
カプトプロピオン酸エステルは、工業原料として重要で
ある。
合物から、それぞれ対応する前記一般式(2)で表され
るチオール化合物が得られる。特に、不飽和化合物とし
てアクリル酸エステルを用いた場合に得られる3−メル
カプトプロピオン酸エステルは、工業原料として重要で
ある。
【0026】本発明において原料として用いられる硫化
水素は、通常市販されている精製硫化水素を使用できる
のは言うに及ばず、例えば、不純物として二酸化炭素や
水等を含む工業用硫化水素も使用可能である。勿論、反
応終了後に回収される過剰の硫化水素は、繰り返し使用
することができる。尚、上記の工業用硫化水素は、例え
ば石油精製における脱硫プロセス等から工業的に容易か
つ安価に入手することができる。
水素は、通常市販されている精製硫化水素を使用できる
のは言うに及ばず、例えば、不純物として二酸化炭素や
水等を含む工業用硫化水素も使用可能である。勿論、反
応終了後に回収される過剰の硫化水素は、繰り返し使用
することができる。尚、上記の工業用硫化水素は、例え
ば石油精製における脱硫プロセス等から工業的に容易か
つ安価に入手することができる。
【0027】硫化水素の使用量は、上記の不飽和化合物
1モルに対して、1.0モル〜5.0モル(即ち、モル
比:硫化水素/不飽和化合物=1〜5)の範囲内が好ま
しく、1.0モル〜3.0モル(モル比:硫化水素/不
飽和化合物=1.0〜3)の範囲内がより好ましい。不
飽和化合物に対して硫化水素を過剰に使用すると、不飽
和化合物からチオール化合物への選択性が高くなるが、
不飽和化合物1モルに対して硫化水素を5モル以上使用
しても上記選択性のさらなる向上は少なく、反応後に回
収する未反応の硫化水素量が多くなるので、好ましくな
い。逆に、不飽和化合物1モルに対して硫化水素を1モ
ル未満しか使用しない場合には、不飽和化合物とチオー
ル化合物との反応が起こり易くなり、収率が低下するの
で、好ましくない。
1モルに対して、1.0モル〜5.0モル(即ち、モル
比:硫化水素/不飽和化合物=1〜5)の範囲内が好ま
しく、1.0モル〜3.0モル(モル比:硫化水素/不
飽和化合物=1.0〜3)の範囲内がより好ましい。不
飽和化合物に対して硫化水素を過剰に使用すると、不飽
和化合物からチオール化合物への選択性が高くなるが、
不飽和化合物1モルに対して硫化水素を5モル以上使用
しても上記選択性のさらなる向上は少なく、反応後に回
収する未反応の硫化水素量が多くなるので、好ましくな
い。逆に、不飽和化合物1モルに対して硫化水素を1モ
ル未満しか使用しない場合には、不飽和化合物とチオー
ル化合物との反応が起こり易くなり、収率が低下するの
で、好ましくない。
【0028】本発明において反応系に共存させるべき含
窒素化合物は、非置換アミド基を有するアミド化合物
(以下、非置換アミド化合物と記す)、N位に炭素数1
〜6の炭化水素基が置換したアミド基を有するアミド化
合物(以下、置換アミド化合物と記す)、非置換ウレイ
レン基を有する尿素化合物(以下、非置換尿素化合物と
記す)、並びに、N位およびN’位の少なくとも一方に
炭素数1〜6の炭化水素基が置換した尿素化合物(以
下、置換尿素化合物と記す)からなる群より選ばれる少
なくとも一種の化合物である。上記炭素数1〜6の炭化
水素基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチ
ル基、ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙
げられる。
窒素化合物は、非置換アミド基を有するアミド化合物
(以下、非置換アミド化合物と記す)、N位に炭素数1
〜6の炭化水素基が置換したアミド基を有するアミド化
合物(以下、置換アミド化合物と記す)、非置換ウレイ
レン基を有する尿素化合物(以下、非置換尿素化合物と
記す)、並びに、N位およびN’位の少なくとも一方に
炭素数1〜6の炭化水素基が置換した尿素化合物(以
下、置換尿素化合物と記す)からなる群より選ばれる少
なくとも一種の化合物である。上記炭素数1〜6の炭化
水素基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチ
ル基、ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙
げられる。
【0029】非置換アミド化合物としては、具体的に
は、例えば、ホルムアミド、アセトアミド等の鎖状アミ
ド化合物;2−ピロリドン等の環状アミド化合物が挙げ
られる。置換アミド化合物としては、具体的には、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジエチルアセトアミド等の鎖状アミド化合物;N−メ
チル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン等
の環状アミド化合物が挙げられる。
は、例えば、ホルムアミド、アセトアミド等の鎖状アミ
ド化合物;2−ピロリドン等の環状アミド化合物が挙げ
られる。置換アミド化合物としては、具体的には、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジエチルアセトアミド等の鎖状アミド化合物;N−メ
チル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン等
の環状アミド化合物が挙げられる。
【0030】非置換尿素化合物としては、具体的には、
例えば、尿素等の鎖状化合物;エチレン尿素(2−イミ
ダゾリジノン)等の環状化合物が挙げられる。置換尿素
化合物としては、具体的には、例えば、1,1,3,3
−テトラメチル尿素等の鎖状化合物;1−メチル−2−
イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等の
環状化合物が挙げられる。
例えば、尿素等の鎖状化合物;エチレン尿素(2−イミ
ダゾリジノン)等の環状化合物が挙げられる。置換尿素
化合物としては、具体的には、例えば、1,1,3,3
−テトラメチル尿素等の鎖状化合物;1−メチル−2−
イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等の
環状化合物が挙げられる。
【0031】これら含窒素化合物は、一種類のみを用い
てもよく、また、二種類以上を併用してもよい。反応系
における含窒素化合物の存在量、つまり、使用量は、特
に限定されるものではないが、不飽和化合物に対して、
0.01重量倍〜5重量倍の範囲内がより好ましく、
0.05重量倍〜3重量倍の範囲内がさらに好ましい。
含窒素化合物の使用量が上記の範囲外であると、チオー
ル化合物を高選択率かつ高収率で得ることができなくな
ったり、生産性が低下する。
てもよく、また、二種類以上を併用してもよい。反応系
における含窒素化合物の存在量、つまり、使用量は、特
に限定されるものではないが、不飽和化合物に対して、
0.01重量倍〜5重量倍の範囲内がより好ましく、
0.05重量倍〜3重量倍の範囲内がさらに好ましい。
含窒素化合物の使用量が上記の範囲外であると、チオー
ル化合物を高選択率かつ高収率で得ることができなくな
ったり、生産性が低下する。
【0032】本発明において反応系に共存させるべき前
記一般式(3)で表されるポリスルフィド化合物(ポリ
チオ化合物)は、式中、R3 で示される置換基が水素原
子またはメチル基で構成され、R4 で示される置換基が
水素原子または炭素数1〜18の炭化水素基で構成さ
れ、かつ、xが2〜5の整数である化合物である。特
に、xが2であるポリスルフィド化合物、即ち、ジスル
フィド化合物は、取り扱いが容易であり、共存させるこ
とによって得られる相乗効果にも優れているため、好ま
しい。上記炭素数1〜18の炭化水素基としては、具体
的には、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、2−
エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、ラウリル基、ス
テアリル基等の飽和脂肪族炭化水素基;アリル基、メタ
リル基等の不飽和脂肪族炭化水素基;フェニル基等の芳
香族炭化水素基等が挙げられる。
記一般式(3)で表されるポリスルフィド化合物(ポリ
チオ化合物)は、式中、R3 で示される置換基が水素原
子またはメチル基で構成され、R4 で示される置換基が
水素原子または炭素数1〜18の炭化水素基で構成さ
れ、かつ、xが2〜5の整数である化合物である。特
に、xが2であるポリスルフィド化合物、即ち、ジスル
フィド化合物は、取り扱いが容易であり、共存させるこ
とによって得られる相乗効果にも優れているため、好ま
しい。上記炭素数1〜18の炭化水素基としては、具体
的には、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、2−
エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、ラウリル基、ス
テアリル基等の飽和脂肪族炭化水素基;アリル基、メタ
リル基等の不飽和脂肪族炭化水素基;フェニル基等の芳
香族炭化水素基等が挙げられる。
【0033】ポリスルフィド化合物としては、具体的に
は、例えば、ジチオジプロピオン酸、ジチオジプロピオ
ン酸メチル、ジチオジプロピオン酸エチル、トリチオジ
プロピオン酸、トリチオジプロピオン酸メチル、トリチ
オジプロピオン酸エチル等が挙げられる。そして、R3
で示される置換基が上記不飽和化合物におけるR1 で示
される置換基と等しく、かつ、R4 で示される置換基が
該不飽和化合物におけるR2 で示される置換基と等しい
ポリスルフィド化合物、即ち、上記の不飽和化合物の構
造に対応する構造を有するポリスルフィド化合物が特に
好ましい。
は、例えば、ジチオジプロピオン酸、ジチオジプロピオ
ン酸メチル、ジチオジプロピオン酸エチル、トリチオジ
プロピオン酸、トリチオジプロピオン酸メチル、トリチ
オジプロピオン酸エチル等が挙げられる。そして、R3
で示される置換基が上記不飽和化合物におけるR1 で示
される置換基と等しく、かつ、R4 で示される置換基が
該不飽和化合物におけるR2 で示される置換基と等しい
ポリスルフィド化合物、即ち、上記の不飽和化合物の構
造に対応する構造を有するポリスルフィド化合物が特に
好ましい。
【0034】反応系におけるポリスルフィド化合物の存
在量、つまり、使用量は、特に限定されるものではない
が、不飽和化合物に対して、0.02重量倍〜5重量倍
の範囲内がより好ましく、0.05重量倍〜3重量倍の
範囲内がさらに好ましい。ポリスルフィド化合物の使用
量が上記の範囲外であると、チオール化合物を高選択率
かつ高収率で得ることができなくなったり、生産性が低
下する。
在量、つまり、使用量は、特に限定されるものではない
が、不飽和化合物に対して、0.02重量倍〜5重量倍
の範囲内がより好ましく、0.05重量倍〜3重量倍の
範囲内がさらに好ましい。ポリスルフィド化合物の使用
量が上記の範囲外であると、チオール化合物を高選択率
かつ高収率で得ることができなくなったり、生産性が低
下する。
【0035】本発明において反応系に共存させるべき硫
黄は、通常市販されている精製硫黄を使用できるのは言
うに及ばず、例えば、粗製硫黄(工業用硫黄)も使用可
能である。尚、上記の粗製硫黄は、例えば石油精製にお
ける脱硫プロセス、硫化鉱製錬における廃ガス回収プロ
セス等から工業的に容易かつ安価に入手することができ
る。
黄は、通常市販されている精製硫黄を使用できるのは言
うに及ばず、例えば、粗製硫黄(工業用硫黄)も使用可
能である。尚、上記の粗製硫黄は、例えば石油精製にお
ける脱硫プロセス、硫化鉱製錬における廃ガス回収プロ
セス等から工業的に容易かつ安価に入手することができ
る。
【0036】反応系における硫黄の存在量、つまり、使
用量は、特に限定されるものではないが、不飽和化合物
に対して、0.002重量倍〜0.1重量倍の範囲内が
より好ましく、0.005重量倍〜0.06重量倍の範
囲内がさらに好ましい。硫黄の使用量が上記の範囲外で
あると、チオール化合物を高選択率かつ高収率で得るこ
とができなくなるおそれがある。硫黄は、反応系におい
て、チオール化合物と反応し、ジスルフィド化合物等の
ポリスルフィド化合物を生成する。従って、硫黄を用い
ることにより、ポリスルフィド化合物を用いる場合と同
様の効果を得ることができる。
用量は、特に限定されるものではないが、不飽和化合物
に対して、0.002重量倍〜0.1重量倍の範囲内が
より好ましく、0.005重量倍〜0.06重量倍の範
囲内がさらに好ましい。硫黄の使用量が上記の範囲外で
あると、チオール化合物を高選択率かつ高収率で得るこ
とができなくなるおそれがある。硫黄は、反応系におい
て、チオール化合物と反応し、ジスルフィド化合物等の
ポリスルフィド化合物を生成する。従って、硫黄を用い
ることにより、ポリスルフィド化合物を用いる場合と同
様の効果を得ることができる。
【0037】本発明において、反応系に、特定の構造を
備えた含窒素化合物と、前記一般式(3)で表されるポ
リスルフィド化合物および/または硫黄とを共存させる
ことにより、これら化合物等を単独で存在させた場合と
比較して、反応速度が速くなり、かつ、チオール化合物
の選択率および収率が著しく向上される詳細な理由は明
らかではないが、反応系内で硫化水素およびポリスルフ
ィド化合物が含窒素化合物によって著しく活性化される
ことにより、硫化水素と不飽和化合物との反応性が向上
するためではないかと推察される。
備えた含窒素化合物と、前記一般式(3)で表されるポ
リスルフィド化合物および/または硫黄とを共存させる
ことにより、これら化合物等を単独で存在させた場合と
比較して、反応速度が速くなり、かつ、チオール化合物
の選択率および収率が著しく向上される詳細な理由は明
らかではないが、反応系内で硫化水素およびポリスルフ
ィド化合物が含窒素化合物によって著しく活性化される
ことにより、硫化水素と不飽和化合物との反応性が向上
するためではないかと推察される。
【0038】尚、含窒素化合物と、ポリスルフィド化合
物および/または硫黄との組み合わせ、並びに、これら
化合物等の混合比等は、特に限定されるものではない
が、含窒素化合物とポリスルフィド化合物との混合比
(含窒素化合物の重量/(含窒素化合物の重量+ポリス
ルフィド化合物の重量))は、0.01〜0.99の範
囲内が好ましく、0.05〜0.95の範囲内がより好
ましく、0.1〜0.9の範囲内がさらに好ましい。ま
た、硫黄は、反応系において、チオール化合物と反応
し、ジスルフィド化合物等のポリスルフィド化合物に変
換される。従って、硫黄を共存させる場合には、該硫黄
の量に相当する量のポリスルフィド化合物を共存させる
場合と同様の扱いをすればよい。
物および/または硫黄との組み合わせ、並びに、これら
化合物等の混合比等は、特に限定されるものではない
が、含窒素化合物とポリスルフィド化合物との混合比
(含窒素化合物の重量/(含窒素化合物の重量+ポリス
ルフィド化合物の重量))は、0.01〜0.99の範
囲内が好ましく、0.05〜0.95の範囲内がより好
ましく、0.1〜0.9の範囲内がさらに好ましい。ま
た、硫黄は、反応系において、チオール化合物と反応
し、ジスルフィド化合物等のポリスルフィド化合物に変
換される。従って、硫黄を共存させる場合には、該硫黄
の量に相当する量のポリスルフィド化合物を共存させる
場合と同様の扱いをすればよい。
【0039】含窒素化合物とポリスルフィド化合物とを
反応系に共存させることによって得られる相乗効果につ
いて、図1のグラフを参照しながら、以下に説明する。
同グラフにおいて、横軸は、含窒素化合物とポリスルフ
ィド化合物との混合比(含窒素化合物の重量/(含窒素
化合物の重量+ポリスルフィド化合物の重量))を表
す。従って、ポリスルフィド化合物のみを用いた場合の
混合比は0であり、含窒素化合物のみを用いた場合の混
合比は1であり、含窒素化合物とポリスルフィド化合物
とを重量比1:1で混合した用いた場合の混合比は0.
5である。縦軸は、チオール化合物の選択率(%)を表
す。
反応系に共存させることによって得られる相乗効果につ
いて、図1のグラフを参照しながら、以下に説明する。
同グラフにおいて、横軸は、含窒素化合物とポリスルフ
ィド化合物との混合比(含窒素化合物の重量/(含窒素
化合物の重量+ポリスルフィド化合物の重量))を表
す。従って、ポリスルフィド化合物のみを用いた場合の
混合比は0であり、含窒素化合物のみを用いた場合の混
合比は1であり、含窒素化合物とポリスルフィド化合物
とを重量比1:1で混合した用いた場合の混合比は0.
5である。縦軸は、チオール化合物の選択率(%)を表
す。
【0040】グラフから明らかなように、ポリスルフィ
ド化合物のみを用いた場合、並びに、含窒素化合物のみ
を用いた場合には、チオール化合物の選択率は、50%
前後である。これに対し、含窒素化合物とポリスルフィ
ド化合物とを用いた場合、即ち、本発明にかかる製造方
法を採用した場合には、□印で示すように、両者の混合
比に関わらず、チオール化合物の選択率は、80%以上
となる。つまり、含窒素化合物とポリスルフィド化合物
とを共存させることにより、これら化合物を単独で存在
させた場合と比較して、チオール化合物の選択率が著し
く向上される。
ド化合物のみを用いた場合、並びに、含窒素化合物のみ
を用いた場合には、チオール化合物の選択率は、50%
前後である。これに対し、含窒素化合物とポリスルフィ
ド化合物とを用いた場合、即ち、本発明にかかる製造方
法を採用した場合には、□印で示すように、両者の混合
比に関わらず、チオール化合物の選択率は、80%以上
となる。つまり、含窒素化合物とポリスルフィド化合物
とを共存させることにより、これら化合物を単独で存在
させた場合と比較して、チオール化合物の選択率が著し
く向上される。
【0041】本発明においては、不飽和化合物と硫化水
素とを触媒を用いて反応させる。上記の触媒は、塩基性
物質(塩基性触媒)であればよく、均一触媒および不均
一触媒の何れでも用いることができる。触媒としては、
具体的には、例えば、アンモニア;メチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン、ジメチル
アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチレ
ンジアミン、テトラエチレンペンタミン、トリエチレン
ジアミン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7
−ウンデセン等の有機アミン化合物;ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキ
シド;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物;陰イオン交換樹脂;無機固体塩基;等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。無機固体
塩基としては、具体的には、例えば、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;
酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等
のアルカリ土類金属酸化物;等が挙げられる。これら触
媒は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混
合して用いてもよい。上記例示の触媒のうち、アンモニ
ア、および有機アミン化合物が、触媒活性が高いので、
特に好ましい。
素とを触媒を用いて反応させる。上記の触媒は、塩基性
物質(塩基性触媒)であればよく、均一触媒および不均
一触媒の何れでも用いることができる。触媒としては、
具体的には、例えば、アンモニア;メチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン、ジメチル
アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチレ
ンジアミン、テトラエチレンペンタミン、トリエチレン
ジアミン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7
−ウンデセン等の有機アミン化合物;ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキ
シド;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物;陰イオン交換樹脂;無機固体塩基;等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。無機固体
塩基としては、具体的には、例えば、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;
酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等
のアルカリ土類金属酸化物;等が挙げられる。これら触
媒は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混
合して用いてもよい。上記例示の触媒のうち、アンモニ
ア、および有機アミン化合物が、触媒活性が高いので、
特に好ましい。
【0042】触媒の使用量は、反応方式(後述する)等
にもよるが、該触媒が反応溶液に溶解する場合には、不
飽和化合物に対して、0.001重量%〜10重量%の
範囲内がより好ましく、0.005重量%〜5重量%の
範囲内がさらに好ましい。該触媒が陰イオン交換樹脂や
無機固体塩基である場合には、不飽和化合物に対して、
0.001重量倍〜0.4重量倍の範囲内がより好まし
く、0.01重量倍〜0.2重量倍の範囲内がさらに好
ましい。含窒素化合物とポリスルフィド化合物とを反応
系に共存させることにより、触媒の活性が著しく向上す
る。このため、触媒の使用量を、比較的少なくすること
ができる。触媒の使用量が上記の範囲外であると、チオ
ール化合物を高選択率かつ高収率で得ることができなく
なるおそれがある。
にもよるが、該触媒が反応溶液に溶解する場合には、不
飽和化合物に対して、0.001重量%〜10重量%の
範囲内がより好ましく、0.005重量%〜5重量%の
範囲内がさらに好ましい。該触媒が陰イオン交換樹脂や
無機固体塩基である場合には、不飽和化合物に対して、
0.001重量倍〜0.4重量倍の範囲内がより好まし
く、0.01重量倍〜0.2重量倍の範囲内がさらに好
ましい。含窒素化合物とポリスルフィド化合物とを反応
系に共存させることにより、触媒の活性が著しく向上す
る。このため、触媒の使用量を、比較的少なくすること
ができる。触媒の使用量が上記の範囲外であると、チオ
ール化合物を高選択率かつ高収率で得ることができなく
なるおそれがある。
【0043】尚、上記触媒の調製方法は、特に限定され
るものではない。また、触媒は、担体に担持されていて
もよい。さらに、触媒は、成型助剤によってその機械的
強度が高められていてもよい。上記の担体や成型助剤
は、反応を阻害しないもの、或いは、触媒の活性を低下
させないものであればよく、特に限定されるものではな
い。
るものではない。また、触媒は、担体に担持されていて
もよい。さらに、触媒は、成型助剤によってその機械的
強度が高められていてもよい。上記の担体や成型助剤
は、反応を阻害しないもの、或いは、触媒の活性を低下
させないものであればよく、特に限定されるものではな
い。
【0044】反応温度は、特に限定されるものではな
く、任意に設定可能であるが、0℃〜150℃の範囲内
がより好ましく、20℃〜100℃の範囲内がさらに好
ましい。反応温度が0℃未満の場合には、反応速度が遅
くなり、該反応に時間が掛かるため経済的でない。従っ
て、チオール化合物を効率的に製造することができない
おそれがある。また、反応温度が150℃を越える場合
には、チオール化合物の分解やスルフィド化等の副反応
が起こり易くなるので、チオール化合物の収率が低下す
るおそれがある。つまり、目的物であるチオール化合物
の逐次反応(副反応)によってスルフィド化合物等の副
生成物が副生し易くなるので、チオール化合物の収率が
低下するおそれがある。さらに、不飽和化合物と硫化水
素との反応は発熱反応であるため、反応時に反応系から
熱を除去することが望ましい。尚、除熱方法は、特に限
定されるものではない。
く、任意に設定可能であるが、0℃〜150℃の範囲内
がより好ましく、20℃〜100℃の範囲内がさらに好
ましい。反応温度が0℃未満の場合には、反応速度が遅
くなり、該反応に時間が掛かるため経済的でない。従っ
て、チオール化合物を効率的に製造することができない
おそれがある。また、反応温度が150℃を越える場合
には、チオール化合物の分解やスルフィド化等の副反応
が起こり易くなるので、チオール化合物の収率が低下す
るおそれがある。つまり、目的物であるチオール化合物
の逐次反応(副反応)によってスルフィド化合物等の副
生成物が副生し易くなるので、チオール化合物の収率が
低下するおそれがある。さらに、不飽和化合物と硫化水
素との反応は発熱反応であるため、反応時に反応系から
熱を除去することが望ましい。尚、除熱方法は、特に限
定されるものではない。
【0045】反応圧力は、反応系に存在する硫化水素の
量および反応温度等にもよるが、大気圧〜40気圧の範
囲内が好ましく、大気圧〜20気圧の範囲内がより好ま
しい。反応圧力は、より高圧の方が硫化水素の反応溶液
への溶解量が多くなり、反応が進行し易くなる反面、反
応装置の耐圧構造をより強固なものとしなければなら
ず、装置の大型化を招く等の不利を生じる。従って、反
応圧力は、上記両者のバランスを考慮に入れて設定すれ
ばよい。尚、40気圧を越える反応圧力を掛けても、さ
らなる反応促進の効果は小さく、逆に装置の大型化を招
くため、好ましくない。
量および反応温度等にもよるが、大気圧〜40気圧の範
囲内が好ましく、大気圧〜20気圧の範囲内がより好ま
しい。反応圧力は、より高圧の方が硫化水素の反応溶液
への溶解量が多くなり、反応が進行し易くなる反面、反
応装置の耐圧構造をより強固なものとしなければなら
ず、装置の大型化を招く等の不利を生じる。従って、反
応圧力は、上記両者のバランスを考慮に入れて設定すれ
ばよい。尚、40気圧を越える反応圧力を掛けても、さ
らなる反応促進の効果は小さく、逆に装置の大型化を招
くため、好ましくない。
【0046】本発明にかかる反応は、回分方式、半回分
方式、連続方式の何れの反応方式を採用して行ってもよ
い。そして、不飽和化合物、硫化水素、含窒素化合物、
ポリスルフィド化合物および/または硫黄、並びに、触
媒を混合する混合方法は、特に限定されるものではな
く、種々の方法が可能である。
方式、連続方式の何れの反応方式を採用して行ってもよ
い。そして、不飽和化合物、硫化水素、含窒素化合物、
ポリスルフィド化合物および/または硫黄、並びに、触
媒を混合する混合方法は、特に限定されるものではな
く、種々の方法が可能である。
【0047】回分方式および半回分方式を採用して反応
させる場合には、混合方法としては、例えば、反応装置
に含窒素化合物、ポリスルフィド化合物および/または
硫黄、並びに、触媒を仕込み、攪拌しながら所定温度、
即ち、反応温度に昇温した後、硫化水素と不飽和化合物
とを供給する方法が好適である。また、不飽和化合物
は、硫化水素を供給する前に、反応装置に仕込んでもよ
い。
させる場合には、混合方法としては、例えば、反応装置
に含窒素化合物、ポリスルフィド化合物および/または
硫黄、並びに、触媒を仕込み、攪拌しながら所定温度、
即ち、反応温度に昇温した後、硫化水素と不飽和化合物
とを供給する方法が好適である。また、不飽和化合物
は、硫化水素を供給する前に、反応装置に仕込んでもよ
い。
【0048】また、反応装置に硫化水素を供給するに
は、例えば、圧力調節装置等を備えた供給ラインを反応
装置に取り付け、所定圧力に調節しながら、硫化水素を
該供給ラインを介して反応装置に供給すればよい。そし
て、硫化水素の供給方法としては、例えば、反応を開始
する前に、反応装置に所定圧力となるように供給する一
方、不飽和化合物を供給して反応を開始した後、反応に
よって消費された量を補うように追加し、反応装置内が
一定の圧力に維持されるようにすればよい。回分方式お
よび半回分方式を採用して反応させる場合には、所定量
の硫化水素および不飽和化合物を所定時間で供給した
後、所定時間、熟成を行って反応を完了させればよい。
は、例えば、圧力調節装置等を備えた供給ラインを反応
装置に取り付け、所定圧力に調節しながら、硫化水素を
該供給ラインを介して反応装置に供給すればよい。そし
て、硫化水素の供給方法としては、例えば、反応を開始
する前に、反応装置に所定圧力となるように供給する一
方、不飽和化合物を供給して反応を開始した後、反応に
よって消費された量を補うように追加し、反応装置内が
一定の圧力に維持されるようにすればよい。回分方式お
よび半回分方式を採用して反応させる場合には、所定量
の硫化水素および不飽和化合物を所定時間で供給した
後、所定時間、熟成を行って反応を完了させればよい。
【0049】連続方式を採用して反応させる場合には、
例えば、所定温度および所定圧力に設定した反応管等の
反応装置に、硫化水素、不飽和化合物、含窒素化合物、
ポリスルフィド化合物および/または硫黄、並びに、触
媒を連続的に供給する方法が好適である。上記の硫化水
素、不飽和化合物、含窒素化合物、ポリスルフィド化合
物および/または硫黄、並びに、触媒は、それぞれ別個
に反応装置に供給してもよいし、これらのうちの幾つか
を予め混合した後、該混合物を反応装置に供給してもよ
い。また、触媒が陰イオン交換樹脂や無機固体塩基等の
固体である場合には、該触媒を反応装置に充填した後、
硫化水素、不飽和化合物、含窒素化合物、並びに、ポリ
スルフィド化合物および/または硫黄を供給すればよ
い。尚、反応容器内を通過させる反応溶液の液空間速度
(LHSV)は、特に限定されるものではない。
例えば、所定温度および所定圧力に設定した反応管等の
反応装置に、硫化水素、不飽和化合物、含窒素化合物、
ポリスルフィド化合物および/または硫黄、並びに、触
媒を連続的に供給する方法が好適である。上記の硫化水
素、不飽和化合物、含窒素化合物、ポリスルフィド化合
物および/または硫黄、並びに、触媒は、それぞれ別個
に反応装置に供給してもよいし、これらのうちの幾つか
を予め混合した後、該混合物を反応装置に供給してもよ
い。また、触媒が陰イオン交換樹脂や無機固体塩基等の
固体である場合には、該触媒を反応装置に充填した後、
硫化水素、不飽和化合物、含窒素化合物、並びに、ポリ
スルフィド化合物および/または硫黄を供給すればよ
い。尚、反応容器内を通過させる反応溶液の液空間速度
(LHSV)は、特に限定されるものではない。
【0050】チオール化合物は、反応終了後、濾過、蒸
留等の簡単な分離操作を行うことにより、反応溶液から
単離することができる。
留等の簡単な分離操作を行うことにより、反応溶液から
単離することができる。
【0051】以上のように、本発明にかかる製造方法に
よれば、含窒素化合物とポリスルフィド化合物とを反応
系に共存させることにより、含窒素化合物のみを反応系
に存在させた場合、或いは、ポリスルフィド化合物およ
び/または硫黄のみを反応系に存在させた場合と比較し
て、不飽和エステルや不飽和酸等の不飽和化合物と、硫
化水素とを速やかに反応させることができ、かつ、目的
物であるチオール化合物を高選択率かつ高収率で得るこ
とができる。つまり、上記の場合と比較して、チオール
化合物の選択率および収率を著しく向上させることがで
きる。
よれば、含窒素化合物とポリスルフィド化合物とを反応
系に共存させることにより、含窒素化合物のみを反応系
に存在させた場合、或いは、ポリスルフィド化合物およ
び/または硫黄のみを反応系に存在させた場合と比較し
て、不飽和エステルや不飽和酸等の不飽和化合物と、硫
化水素とを速やかに反応させることができ、かつ、目的
物であるチオール化合物を高選択率かつ高収率で得るこ
とができる。つまり、上記の場合と比較して、チオール
化合物の選択率および収率を著しく向上させることがで
きる。
【0052】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。尚、前記一般式(1)で表さ
れる不飽和化合物の転化率、および、前記一般式(2)
で表されるチオール化合物の選択率は、次の定義に従う
ものとする。
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。尚、前記一般式(1)で表さ
れる不飽和化合物の転化率、および、前記一般式(2)
で表されるチオール化合物の選択率は、次の定義に従う
ものとする。
【0053】不飽和化合物の転化率(%)=(消費され
た不飽和化合物のモル数/供給した不飽和化合物のモル
数)× 100 チオール化合物の選択率(%)=〔チオール化合物のモ
ル数/{チオール化合物のモル数+(スルフィド化合物
のモル数/2)}〕× 100 尚、上記のスルフィド化合物とは、一般式(4)
た不飽和化合物のモル数/供給した不飽和化合物のモル
数)× 100 チオール化合物の選択率(%)=〔チオール化合物のモ
ル数/{チオール化合物のモル数+(スルフィド化合物
のモル数/2)}〕× 100 尚、上記のスルフィド化合物とは、一般式(4)
【0054】
【化7】
【0055】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表される化合物であり、目的物であるチオ
ール化合物の逐次反応(副反応)によって副生する副生
成物である。
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表される化合物であり、目的物であるチオ
ール化合物の逐次反応(副反応)によって副生する副生
成物である。
【0056】また、実施例および比較例において、触媒
としてアンモニアを仕込む場合には、28重量%アンモ
ニア水溶液を用いた。従って、実施例および比較例に記
載のアンモニアの量は、純分換算値である。
としてアンモニアを仕込む場合には、28重量%アンモ
ニア水溶液を用いた。従って、実施例および比較例に記
載のアンモニアの量は、純分換算値である。
【0057】〔実施例1〕反応容器(反応装置)として
容量100mlのオートクレーブを用いた。該オートクレ
ーブに、不飽和化合物としてのアクリル酸メチル(以
下、MAと略す)20.3g、含窒素化合物としての
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以下、DM
Iと略す)20.1g、ポリスルフィド化合物としての
ジチオジプロピオン酸メチル(以下、DTDと略す)2
4.4g、および、触媒としてのアンモニア0.007
1gを仕込んだ。
容量100mlのオートクレーブを用いた。該オートクレ
ーブに、不飽和化合物としてのアクリル酸メチル(以
下、MAと略す)20.3g、含窒素化合物としての
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以下、DM
Iと略す)20.1g、ポリスルフィド化合物としての
ジチオジプロピオン酸メチル(以下、DTDと略す)2
4.4g、および、触媒としてのアンモニア0.007
1gを仕込んだ。
【0058】次に、オートクレーブ内を窒素置換した
後、密閉し、氷温下で撹拌しながら、硫化水素10.4
gを供給した。硫化水素は反応溶液に速やかに吸収さ
れ、オートクレーブ内の圧力(初期圧力)は、3.5kg
/cm2(ゲージ圧)となった。硫化水素とMAとのモル比
(硫化水素/MA)は、1.3であった。また、オート
クレーブは、氷水を用いて冷却した。
後、密閉し、氷温下で撹拌しながら、硫化水素10.4
gを供給した。硫化水素は反応溶液に速やかに吸収さ
れ、オートクレーブ内の圧力(初期圧力)は、3.5kg
/cm2(ゲージ圧)となった。硫化水素とMAとのモル比
(硫化水素/MA)は、1.3であった。また、オート
クレーブは、氷水を用いて冷却した。
【0059】硫化水素の供給後、反応系を40℃に昇温
して反応を開始し、この温度で4時間反応させた。その
後、硫化水素をオートクレーブから放出(パージ)し、
該オートクレーブを冷却した。反応終了時におけるオー
トクレーブ内の圧力(終了時圧力)は、3.0kg/cm
2(ゲージ圧)であった。
して反応を開始し、この温度で4時間反応させた。その
後、硫化水素をオートクレーブから放出(パージ)し、
該オートクレーブを冷却した。反応終了時におけるオー
トクレーブ内の圧力(終了時圧力)は、3.0kg/cm
2(ゲージ圧)であった。
【0060】得られた反応溶液を取り出して、ガスクロ
マトグラフィー(GC)により分析した。その結果、M
Aの転化率は100%であり、チオール化合物としての
3−メルカプトプロピオン酸メチル(以下、MMPと略
す)の選択率は97.5%であった。反応条件並びに結
果を、表1および表2に記載した。
マトグラフィー(GC)により分析した。その結果、M
Aの転化率は100%であり、チオール化合物としての
3−メルカプトプロピオン酸メチル(以下、MMPと略
す)の選択率は97.5%であった。反応条件並びに結
果を、表1および表2に記載した。
【0061】〔実施例2〜16〕実施例1と同様の反応
装置を用い、同様の反応、操作等を行った。反応条件並
びに結果を、実施例1と同様にして、表1ないし表6に
まとめた。
装置を用い、同様の反応、操作等を行った。反応条件並
びに結果を、実施例1と同様にして、表1ないし表6に
まとめた。
【0062】〔比較例1〕ポリスルフィド化合物を用い
ないで反応を行った。即ち、実施例1のオートクレーブ
と同様のオートクレーブに、MA20.2g、DMI2
0.2g、および、アンモニア0.0052gを仕込ん
だ。
ないで反応を行った。即ち、実施例1のオートクレーブ
と同様のオートクレーブに、MA20.2g、DMI2
0.2g、および、アンモニア0.0052gを仕込ん
だ。
【0063】次に、オートクレーブ内を窒素置換した
後、密閉し、氷温下で撹拌しながら、硫化水素10.6
gを供給した。オートクレーブ内の圧力は、3.2kg/c
m2(ゲージ圧)であった。硫化水素とMAとのモル比
は、1.3であった。また、オートクレーブは、氷水を
用いて冷却した。
後、密閉し、氷温下で撹拌しながら、硫化水素10.6
gを供給した。オートクレーブ内の圧力は、3.2kg/c
m2(ゲージ圧)であった。硫化水素とMAとのモル比
は、1.3であった。また、オートクレーブは、氷水を
用いて冷却した。
【0064】硫化水素の供給後、反応系を40℃に昇温
して反応を開始し、この温度で3時間反応させた。その
後、硫化水素をオートクレーブから放出(パージ)し、
該オートクレーブを冷却した。反応終了時におけるオー
トクレーブ内の圧力は、5.0kg/cm2(ゲージ圧)であ
った。
して反応を開始し、この温度で3時間反応させた。その
後、硫化水素をオートクレーブから放出(パージ)し、
該オートクレーブを冷却した。反応終了時におけるオー
トクレーブ内の圧力は、5.0kg/cm2(ゲージ圧)であ
った。
【0065】得られた反応溶液を取り出して、実施例1
と同様にして分析した結果、MAの転化率は100%で
あったが、MMPの選択率は44.5%と低かった。反
応条件並びに結果を、表5および表6に記載した。
と同様にして分析した結果、MAの転化率は100%で
あったが、MMPの選択率は44.5%と低かった。反
応条件並びに結果を、表5および表6に記載した。
【0066】〔比較例2〕含窒素化合物を用いないで反
応を行った。即ち、実施例1のオートクレーブと同様の
オートクレーブに、MA20.0g、DTD24.0
g、および、アンモニア0.0059gを仕込んだ。
応を行った。即ち、実施例1のオートクレーブと同様の
オートクレーブに、MA20.0g、DTD24.0
g、および、アンモニア0.0059gを仕込んだ。
【0067】次に、オートクレーブ内を窒素置換した
後、密閉し、氷温下で撹拌しながら、硫化水素10.4
gを供給した。オートクレーブ内の圧力は、4.3kg/c
m2(ゲージ圧)であった。硫化水素とMAとのモル比
は、1.3であった。また、オートクレーブは、氷水を
用いて冷却した。
後、密閉し、氷温下で撹拌しながら、硫化水素10.4
gを供給した。オートクレーブ内の圧力は、4.3kg/c
m2(ゲージ圧)であった。硫化水素とMAとのモル比
は、1.3であった。また、オートクレーブは、氷水を
用いて冷却した。
【0068】硫化水素の供給後、反応系を40℃に昇温
して反応を開始し、この温度で3時間反応させた。その
後、硫化水素をオートクレーブから放出(パージ)し、
該オートクレーブを冷却した。反応終了時におけるオー
トクレーブ内の圧力は、10.0kg/cm2(ゲージ圧)で
あった。
して反応を開始し、この温度で3時間反応させた。その
後、硫化水素をオートクレーブから放出(パージ)し、
該オートクレーブを冷却した。反応終了時におけるオー
トクレーブ内の圧力は、10.0kg/cm2(ゲージ圧)で
あった。
【0069】得られた反応溶液を取り出して、実施例1
と同様にして分析した結果、MAの転化率は31.4%
と低く、MMPの選択率も54.0%と低かった。反応
条件並びに結果を、表5および表6に記載した。
と同様にして分析した結果、MAの転化率は31.4%
と低く、MMPの選択率も54.0%と低かった。反応
条件並びに結果を、表5および表6に記載した。
【0070】〔比較例3〕含窒素化合物を用いる代わり
に、メチルアルコールを用いて反応を行った。即ち、実
施例1のオートクレーブと同様のオートクレーブに、M
A20.2g、メチルアルコール20.2g、DTD
4.0g、および、アンモニア0.0053gを仕込ん
だ。
に、メチルアルコールを用いて反応を行った。即ち、実
施例1のオートクレーブと同様のオートクレーブに、M
A20.2g、メチルアルコール20.2g、DTD
4.0g、および、アンモニア0.0053gを仕込ん
だ。
【0071】次に、オートクレーブ内を窒素置換した
後、密閉し、氷温下で撹拌しながら、硫化水素10.6
gを供給した。オートクレーブ内の圧力は、4.0kg/c
m2(ゲージ圧)であった。硫化水素とMAとのモル比
は、1.3であった。また、オートクレーブは、氷水を
用いて冷却した。
後、密閉し、氷温下で撹拌しながら、硫化水素10.6
gを供給した。オートクレーブ内の圧力は、4.0kg/c
m2(ゲージ圧)であった。硫化水素とMAとのモル比
は、1.3であった。また、オートクレーブは、氷水を
用いて冷却した。
【0072】硫化水素の供給後、反応系を40℃に昇温
して反応を開始し、この温度で4.5時間反応させた。
その後、硫化水素をオートクレーブから放出(パージ)
し、該オートクレーブを冷却した。反応終了時における
オートクレーブ内の圧力は、6.0kg/cm2(ゲージ圧)
であった。
して反応を開始し、この温度で4.5時間反応させた。
その後、硫化水素をオートクレーブから放出(パージ)
し、該オートクレーブを冷却した。反応終了時における
オートクレーブ内の圧力は、6.0kg/cm2(ゲージ圧)
であった。
【0073】得られた反応溶液を取り出して、実施例1
と同様にして分析した結果、MAの転化率は62.6%
と低く、MMPの選択率も67.1%と低かった。反応
条件並びに結果を、表5および表6に記載した。
と同様にして分析した結果、MAの転化率は62.6%
と低く、MMPの選択率も67.1%と低かった。反応
条件並びに結果を、表5および表6に記載した。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】〔実施例17〕反応容器(反応装置)とし
て、滴下装置を備えた容量300mlのオートクレーブを
用いた。また、オートクレーブに硫化水素を連続的に供
給するために、該オートクレーブに、圧力調節装置等を
備えた供給ラインを取り付けた。上記のオートクレーブ
に、DMI60.1g、DTD12.1g、および、ア
ンモニア0.0171gを仕込んだ。
て、滴下装置を備えた容量300mlのオートクレーブを
用いた。また、オートクレーブに硫化水素を連続的に供
給するために、該オートクレーブに、圧力調節装置等を
備えた供給ラインを取り付けた。上記のオートクレーブ
に、DMI60.1g、DTD12.1g、および、ア
ンモニア0.0171gを仕込んだ。
【0081】次に、オートクレーブ内を窒素置換した
後、密閉し、撹拌しながら内容物を40℃に昇温した。
次いで、オートクレーブ内の圧力が5.0気圧となるよ
うに、硫化水素を該供給ラインを介してオートクレーブ
に供給した。その後、温度を40℃に保ちながら、MA
60.0gを4時間かけて供給した。この間、オートク
レーブ内の圧力を一定(5.0気圧)に保つために、硫
化水素を連続的に供給した。
後、密閉し、撹拌しながら内容物を40℃に昇温した。
次いで、オートクレーブ内の圧力が5.0気圧となるよ
うに、硫化水素を該供給ラインを介してオートクレーブ
に供給した。その後、温度を40℃に保ちながら、MA
60.0gを4時間かけて供給した。この間、オートク
レーブ内の圧力を一定(5.0気圧)に保つために、硫
化水素を連続的に供給した。
【0082】MAの供給終了後、硫化水素の供給を停止
すると共に、40℃で0.5時間、熟成を行って反応を
完了させた。硫化水素の全供給量は、38.8gであっ
た。硫化水素とMAとのモル比は、1.6であった。
すると共に、40℃で0.5時間、熟成を行って反応を
完了させた。硫化水素の全供給量は、38.8gであっ
た。硫化水素とMAとのモル比は、1.6であった。
【0083】その後、硫化水素をオートクレーブから放
出(パージ)し、該オートクレーブを冷却した。得られ
た反応溶液を取り出して、実施例1と同様にして分析し
た結果、MAの転化率は100%であり、MMPの選択
率は91.4%であった。反応条件並びに結果を、表7
および表8に記載した。
出(パージ)し、該オートクレーブを冷却した。得られ
た反応溶液を取り出して、実施例1と同様にして分析し
た結果、MAの転化率は100%であり、MMPの選択
率は91.4%であった。反応条件並びに結果を、表7
および表8に記載した。
【0084】〔実施例18,19〕実施例17と同様の
反応装置を用い、同様の反応、操作等を行った。反応条
件並びに結果を、実施例1と同様にして、表7および表
8にまとめた。
反応装置を用い、同様の反応、操作等を行った。反応条
件並びに結果を、実施例1と同様にして、表7および表
8にまとめた。
【0085】
【表7】
【0086】
【表8】
【0087】実施例1〜19の結果から明らかなよう
に、本発明にかかる製造方法を採用した場合には、硫化
水素と不飽和化合物とのモル比(硫化水素/不飽和化合
物)が比較的小さいにも関わらず、チオール化合物を高
選択率で得ることができる。つまり、副生成物であるス
ルフィド化合物の生成量が少ないことが判る。これに対
し、比較例1の結果から明らかなように、含窒素化合物
のみを用いた場合には、チオール化合物を高選択率で得
ることができないことが判る。また、比較例2の結果か
ら明らかなように、ポリスルフィド化合物のみを用いた
場合には、不飽和化合物の転化率、およびチオール化合
物の選択率が何れも低いことが判る。さらに、比較例3
の結果から明らかなように、含窒素化合物以外の化合物
と、ポリスルフィド化合物とを共存させた場合には、不
飽和化合物の転化率、およびチオール化合物の選択率が
何れも低いことが判る。
に、本発明にかかる製造方法を採用した場合には、硫化
水素と不飽和化合物とのモル比(硫化水素/不飽和化合
物)が比較的小さいにも関わらず、チオール化合物を高
選択率で得ることができる。つまり、副生成物であるス
ルフィド化合物の生成量が少ないことが判る。これに対
し、比較例1の結果から明らかなように、含窒素化合物
のみを用いた場合には、チオール化合物を高選択率で得
ることができないことが判る。また、比較例2の結果か
ら明らかなように、ポリスルフィド化合物のみを用いた
場合には、不飽和化合物の転化率、およびチオール化合
物の選択率が何れも低いことが判る。さらに、比較例3
の結果から明らかなように、含窒素化合物以外の化合物
と、ポリスルフィド化合物とを共存させた場合には、不
飽和化合物の転化率、およびチオール化合物の選択率が
何れも低いことが判る。
【0088】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のチオール化合物
の製造方法は、以上のように、一般式(1)
の製造方法は、以上のように、一般式(1)
【0089】
【化8】
【0090】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表される不飽和化合物と、硫化水素とを反
応させて、一般式(2)
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表される不飽和化合物と、硫化水素とを反
応させて、一般式(2)
【0091】
【化9】
【0092】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表されるチオール化合物を製造する方法で
あって、非置換アミド基を有するアミド化合物、N位に
炭素数1〜6の炭化水素基が置換したアミド基を有する
アミド化合物、非置換ウレイレン基を有する尿素化合
物、並びに、N位およびN’位の少なくとも一方に炭素
数1〜6の炭化水素基が置換した尿素化合物からなる群
より選ばれる少なくとも一種の含窒素化合物と、一般式
(3)
表し、R2 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表す)で表されるチオール化合物を製造する方法で
あって、非置換アミド基を有するアミド化合物、N位に
炭素数1〜6の炭化水素基が置換したアミド基を有する
アミド化合物、非置換ウレイレン基を有する尿素化合
物、並びに、N位およびN’位の少なくとも一方に炭素
数1〜6の炭化水素基が置換した尿素化合物からなる群
より選ばれる少なくとも一種の含窒素化合物と、一般式
(3)
【0093】
【化10】
【0094】(式中、R3 は水素原子またはメチル基を
表し、R4 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表し、xは2〜5の整数を表す)で表されるポリス
ルフィド化合物および/または硫黄とを反応系に共存さ
せる方法である。
表し、R4 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素
基を表し、xは2〜5の整数を表す)で表されるポリス
ルフィド化合物および/または硫黄とを反応系に共存さ
せる方法である。
【0095】本発明の請求項2記載のチオール化合物の
製造方法は、以上のように、上記一般式(3)中のxが
2である方法である。
製造方法は、以上のように、上記一般式(3)中のxが
2である方法である。
【0096】本発明の請求項3記載のチオール化合物の
製造方法は、以上のように、不飽和化合物に対して、含
窒素化合物を0.01重量倍〜5重量倍の範囲内で存在
させると共に、ポリスルフィド化合物を0.02重量倍
〜5重量倍の範囲内、および/または、硫黄を0.00
2重量倍〜0.1重量倍の範囲内で存在させる方法であ
る。
製造方法は、以上のように、不飽和化合物に対して、含
窒素化合物を0.01重量倍〜5重量倍の範囲内で存在
させると共に、ポリスルフィド化合物を0.02重量倍
〜5重量倍の範囲内、および/または、硫黄を0.00
2重量倍〜0.1重量倍の範囲内で存在させる方法であ
る。
【0097】本発明の請求項4記載のチオール化合物の
製造方法は、以上のように、塩基性触媒の存在下で反応
させる方法である。
製造方法は、以上のように、塩基性触媒の存在下で反応
させる方法である。
【0098】これにより、含窒素化合物のみを反応系に
存在させた場合、或いは、ポリスルフィド化合物および
/または硫黄のみを反応系に存在させた場合と比較し
て、不飽和エステルや不飽和酸等の不飽和化合物と、硫
化水素とを速やかに反応させることができ、かつ、目的
物であるチオール化合物を高選択率かつ高収率で得るこ
とができる。つまり、上記の場合と比較して、チオール
化合物の選択率および収率を著しく向上させることがで
きるという効果を奏する。
存在させた場合、或いは、ポリスルフィド化合物および
/または硫黄のみを反応系に存在させた場合と比較し
て、不飽和エステルや不飽和酸等の不飽和化合物と、硫
化水素とを速やかに反応させることができ、かつ、目的
物であるチオール化合物を高選択率かつ高収率で得るこ
とができる。つまり、上記の場合と比較して、チオール
化合物の選択率および収率を著しく向上させることがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】含窒素化合物とポリスルフィド化合物とを反応
系に共存させることによって得られる相乗効果を説明す
るグラフである。
系に共存させることによって得られる相乗効果を説明す
るグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 は
水素原子または炭素数1〜18の炭化水素基を表す)で
表される不飽和化合物と、硫化水素とを反応させて、一
般式(2) 【化2】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 は
水素原子または炭素数1〜18の炭化水素基を表す)で
表されるチオール化合物を製造する方法であって、 非置換アミド基を有するアミド化合物、N位に炭素数1
〜6の炭化水素基が置換したアミド基を有するアミド化
合物、非置換ウレイレン基を有する尿素化合物、並び
に、N位およびN’位の少なくとも一方に炭素数1〜6
の炭化水素基が置換した尿素化合物からなる群より選ば
れる少なくとも一種の含窒素化合物と、 一般式(3) 【化3】 (式中、R3 は水素原子またはメチル基を表し、R4 は
水素原子または炭素数1〜18の炭化水素基を表し、x
は2〜5の整数を表す)で表されるポリスルフィド化合
物および/または硫黄とを反応系に共存させることを特
徴とするチオール化合物の製造方法。 - 【請求項2】上記一般式(3)中のxが2であることを
特徴とする請求項1記載のチオール化合物の製造方法。 - 【請求項3】不飽和化合物に対して、含窒素化合物を
0.01重量倍〜5重量倍の範囲内で存在させると共
に、ポリスルフィド化合物を0.02重量倍〜5重量倍
の範囲内、および/または、硫黄を0.002重量倍〜
0.1重量倍の範囲内で存在させることを特徴とする請
求項1または2記載のチオール化合物の製造方法。 - 【請求項4】塩基性触媒の存在下で反応させることを特
徴とする請求項1、2または3記載のチオール化合物の
製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8053513A JPH09249639A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | チオール化合物の製造方法 |
PCT/JP1997/000635 WO1997033865A1 (fr) | 1996-03-11 | 1997-02-28 | Processus de preparation de composes thiol |
US08/945,087 US5821382A (en) | 1996-03-11 | 1997-02-28 | Method for manufacturing thiol compounds |
EP97903646A EP0825179A4 (en) | 1996-03-11 | 1997-02-28 | METHOD FOR PRODUCING THIOL COMPOUNDS |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8053513A JPH09249639A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | チオール化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09249639A true JPH09249639A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=12944907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8053513A Pending JPH09249639A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | チオール化合物の製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5821382A (ja) |
EP (1) | EP0825179A4 (ja) |
JP (1) | JPH09249639A (ja) |
WO (1) | WO1997033865A1 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009242384A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-10-22 | Showa Denko Kk | β−メルカプトカルボン酸類の製造方法 |
WO2010095745A1 (ja) * | 2009-02-23 | 2010-08-26 | 昭和電工株式会社 | 3-メルカプトカルボン酸の製造方法 |
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