JPH09249178A - 自動二輪車の前輪ディスクブレーキ装置 - Google Patents

自動二輪車の前輪ディスクブレーキ装置

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JPH09249178A
JPH09249178A JP6101396A JP6101396A JPH09249178A JP H09249178 A JPH09249178 A JP H09249178A JP 6101396 A JP6101396 A JP 6101396A JP 6101396 A JP6101396 A JP 6101396A JP H09249178 A JPH09249178 A JP H09249178A
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JP
Japan
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fitting
front wheel
brake caliper
axle support
brake
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JP6101396A
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Katsuya Shimizu
克也 清水
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブレーキキャリパの着脱性を良くして前輪の着
脱作業性を向上させる。 【解決手段】本発明に係る自動二輪車の前輪ディスクブ
レーキ装置21は、フロントフォークの前輪車軸支持部(2
0)に取り付けられるブレーキキャリパ23を嵌合手段A(2
4,25,26,27) を介して前輪車軸支持部(20)に取り付け、
この嵌合手段A(24,25,26,27) を、フロントフォークの
軸方向沿いにブレーキキャリパ23をスライドさせてブレ
ーキキャリパ23を前輪車軸支持部(20)に対し変位および
着脱可能に構成するとともに、このブレーキキャリパ23
のスライドを規制してブレーキキャリパ23を前輪車軸支
持部(20)の定位置に位置決めする位置決め手段B(31)を
設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車の前輪
ディスクブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、自動二輪車の前半部を示す左側
面図である。ここに示すように、車体フレーム1の前頭
部にはフロントフォーク2が左右回動自在に設けられて
おり、このフロントフォーク2の上部にハンドルバー3
や灯火部材4、計器類5等が固定され、フロントフォー
ク2の下端に前輪6が軸支されている。また、前輪6の
上部を覆うフェンダ7もフロントフォーク2に固定され
る。
【0003】このフロントフォーク2は、その左右一対
のフォークパイプが、それぞれ下側に位置する太いアウ
ターパイプ2aの上方から細いインナーパイプ2bが摺
動自在に差し込まれた正立型フォークに構成されてお
り、前輪6の車軸8はアウターパイプ2aの下端に支持
されている。したがって、アウターパイプ2aが前輪車
軸支持部となっている。
【0004】一方、前輪6のディスクブレーキ装置9
は、前輪6に回転一体に設けられた円盤状のブレーキデ
ィスク11と、アウターパイプ2aに固定されて油圧でブ
レーキディスク11を挟み付けるように構成されたブレー
キキャリパ12とから構成されている。図10に示すよう
に、ブレーキキャリパ12は、アウターパイプ2aに形成
された2個のブレーキキャリパ固定部13に2本のボルト
14で締結固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前輪6をフ
ロントフォーク2から取り外す場合は、車軸8をアウタ
ーパイプ2aから引き抜いてもブレーキキャリパ12が前
輪6のリム部に干渉して前輪6を取り外すことができな
いため、一旦ブレーキキャリパ12をアウターパイプ2a
から取り外す必要がある。
【0006】しかしながら、ブレーキキャリパ12をアウ
ターパイプ2aから取り外すには、堅固に締結されてい
る2本のボルト14を抜き取る必要があり、前輪6の取付
後には再びボルト14を締め直す必要があるため、前輪6
の着脱作業が非常に大掛かりなものになる。
【0007】また、アウターパイプ2aに対するブレー
キキャリパ12の取付位置が限定されており、ブレーキキ
ャリパ12の位置を変更できないため、ブレーキディスク
11の径やブレーキキャリパ12の種類およびオフセット量
(前輪6とブレーキキャリパ12の車幅方向の相対位置)
を変更するといった場合には、アウターパイプ2aを作
り直すか、あるいはフロントフォーク2全体を交換しな
ければならず、非常に不便である。
【0008】本発明に係る自動二輪車の前輪ディスクブ
レーキ装置は、このような問題点を解決するために提案
されたもので、その第一の目的は、ブレーキキャリパの
着脱性を良くして前輪の着脱作業性を向上させることに
ある。
【0009】また、本発明の第二の目的は、フロントフ
ォークに変更を加えることなく、ブレーキディスク径や
ブレーキキャリパの種類およびオフセット量等を変更可
能にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る自動二輪車の前輪ディスクブレーキ装
置は、請求項1に記載したように、フロントフォークの
前輪車軸支持部に取り付けられるブレーキキャリパを嵌
合手段を介して前輪車軸支持部に取り付け、この嵌合手
段を、フロントフォークの軸方向沿いにブレーキキャリ
パをスライドさせてブレーキキャリパを前輪車軸支持部
に対し変位および着脱可能に構成するとともに、このブ
レーキキャリパのスライドを規制してブレーキキャリパ
を前輪車軸支持部の定位置に位置決めする位置決め手段
を設けたことを特徴とする。
【0011】このように構成した場合、上記位置決め手
段による位置決めを解除し、ブレーキキャリパをフロン
トフォークの軸方向沿いにスライドさせることにより、
ブレーキキャリパを前輪車軸支持部に対して変位および
着脱させることができるので、前輪の着脱の際に素早く
ブレーキキャリパを邪魔にならない態様にすることがで
き、前輪の着脱が容易になる。
【0012】また、本発明に係る自動二輪車の前輪ディ
スクブレーキ装置は、請求項2に記載したように、前記
嵌合手段を、前輪車軸支持部側に形成されてフロントフ
ォークの軸方向に沿う嵌合溝と、ブレーキキャリパ側に
形成されて上記嵌合溝に密に嵌合される嵌合エッジとを
備えた構成とし、上記嵌合エッジが嵌合溝の長手方向以
外には移動しないように嵌合溝と嵌合エッジの横断面形
状を定めるとともに、前記位置決め手段を、嵌合溝内に
おける嵌合エッジのスライドを規制してブレーキキャリ
パを定位置に位置決めするように構成した。
【0013】このように構成したので、ボルト等の固定
部材に依存することなくブレーキキャリパをワンタッチ
で前輪車軸支持部に着脱させることができ、ブレーキキ
ャリパの着脱性が大きく向上する。
【0014】さらに、本発明に係る自動二輪車の前輪デ
ィスクブレーキ装置は、請求項3に記載したように、前
記嵌合手段を、円筒状に形成された前輪車軸支持部の外
周に密に、かつスライド自在に挿入される嵌合スリーブ
とし、この嵌合スリーブにはブレーキキャリパが固定さ
れるブレーキキャリパ固定部を設ける一方、前記位置決
め手段を、嵌合スリーブの軸方向へのスライドを規制し
てブレーキキャリパを前輪車軸支持部の軸方向の定位置
に位置決めするように構成し、さらに、定位置に位置決
めされた嵌合スリーブの回転を規制する回転規制手段を
設け、位置決め手段による位置決めを解除して嵌合スリ
ーブを前輪車軸支持部の軸方向にスライドさせると嵌合
スリーブの回転規制が解除されるように上記回転規制手
段を構成した。
【0015】この場合、ブレーキキャリパが固定される
嵌合スリーブは円筒状に形成された前輪車軸支持部の軸
方向に沿ってスライド自在であり、そのスライドは位置
決め手段により規制され、嵌合スリーブは定位置に位置
決めされる。この時、回転規制手段が作用して嵌合スリ
ーブの回転も規制される。
【0016】この回転規制手段の作用は、位置決め手段
による位置決めを解除して嵌合スリーブを前輪車軸支持
部の軸方向にスライドさせると解除され、嵌合スリーブ
をブレーキキャリパと共に回転させることができる。嵌
合スリーブをブレーキキャリパと共に回転させれば、ブ
レーキキャリパが前輪のリム部に干渉しなくなるので、
ブレーキキャリパを取り外すことなく前輪を着脱するこ
とができ、前輪の着脱が容易になる。
【0017】また、ブレーキキャリパが嵌合スリーブを
介して前輪車軸支持部に取り付けられるので、ブレーキ
ディスクの径やブレーキキャリパの種類、あるいはオフ
セット量等を変更する際には嵌合スリーブのみを作り直
せばよく、フロントフォークに変更を加える必要がな
い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第一実
施形態を示す自動二輪車の前輪用ディスクブレーキ装置
の左側面図であり、図2および図3は、それぞれ図1の
II-II 線、III-III 線に沿う横断面図である。
【0019】図1に示すように、前輪の車軸8はフロン
トフォークを構成するアウターパイプ20の下端に支持さ
れており、アウターパイプ20自体が前輪車軸支持部とな
っている。
【0020】そして、ディスクブレーキ装置21は、前輪
に回転一体に設けられる円盤状のブレーキディスク22
と、アウターパイプ20に固定されてブレーキディスク22
を挟み付けるように構成された油圧作動式のブレーキキ
ャリパ23と、このブレーキキャリパ23をアウターパイプ
20に取り付ける嵌合手段Aと、ブレーキキャリパ23をア
ウターパイプ20の定位置に位置決めする位置決め手段B
とを備えて構成されている。
【0021】図1〜図3に示すように、嵌合手段Aは、
アウターパイプ20側に形成された嵌合溝24,25 と、ブレ
ーキキャリパ23側に形成された嵌合エッジ26,27 とを含
んで構成されている。
【0022】嵌合溝24,25 は、アウターパイプ20の後縁
部に軸方向に沿って設けられていて、アウターパイプ20
の周面から突起するように形成されており、その長手方
向の中間には寸断部28が設けられている。
【0023】一方、嵌合エッジ26,27 は、ブレーキキャ
リパ23の前縁部に設けられて嵌合溝24,25 に密に嵌合さ
れるもので、この嵌合エッジ26,27 の長手方向の中間に
は寸断部29が設けられている。
【0024】図4に示すように、嵌合溝24,25 の長手方
向のピッチ間隔L1と嵌合エッジ26,27 の長手方向のピ
ッチ間隔L2は同一に設定されており、嵌合溝24に嵌合
エッジ26が嵌合され、嵌合溝25に嵌合エッジ27が嵌合さ
れる。
【0025】この嵌合溝24,25 および嵌合エッジ26,27
を介してブレーキキャリパ23がアウターパイプ20に取り
付けられ、ブレーキキャリパ23はアウターパイプ20の軸
方向沿いにスライド可能に保持される。
【0026】嵌合溝24,25 の横断面形状は例えば略C字
形であり、嵌合エッジ26,27 の断面形状は例えば略T字
形である。このため、嵌合エッジ26,27 は嵌合溝24,25
の長手方向以外の方向、即ち横方向、前後方向、捻転方
向等には移動できず、アウターパイプ20に対するブレー
キキャリパ23の取付剛性が確保される。
【0027】そして、位置決め手段Bは、図3に示すよ
うに、例えば上側の嵌合溝24および嵌合エッジ26を車幅
方向に貫通する形で差し込まれるピン31と、このピン31
の先端に差し込まれてピン31の抜脱を防止するクリップ
32とを含んで構成されている。このピン31により、嵌合
溝24,25 内における嵌合エッジ26,27 のスライドが規制
されてブレーキキャリパ23がアウターパイプ20の定位置
に位置決めされる。
【0028】ブレーキキャリパ23をアウターパイプ20か
ら取り外す場合は、クリップ32とピン31を抜き取り、ブ
レーキキャリパ23を上方にスライドさせればブレーキキ
ャリパ23がアウターパイプ20から外れる。なお、ブレー
キキャリパ23を図4に示す位置23aまでスライドさせて
から手前に引けば、嵌合溝24,25 の間を嵌合エッジ27が
車幅方向に通り抜け、ブレーキキャリパ23が車幅方向に
取り出されるので、ブレーキキャリパ23を前輪のリム部
に干渉させることなく容易に取り外すことができる。
【0029】このように構成されたディスクブレーキ装
置21によれば、ボルト等の固定部材に依存することな
く、ブレーキキャリパ23をワンタッチでアウターパイプ
20に着脱可能であり、自動二輪車の前輪を着脱する際に
はスピーディーにブレーキキャリパ23を取り外して邪魔
にならないようにすることができるので、前輪の着脱作
業性を大幅に向上させることができる。
【0030】なお、本実施形態ではアウターパイプ20側
に嵌合溝24,25 が設けられ、ブレーキキャリパ23側に嵌
合エッジ26,27 が設けられているが、嵌合溝24,25 をブ
レーキキャリパ23側に設けて嵌合エッジ26,27 をアウタ
ーパイプ20側に設けても構わない。
【0031】また、嵌合溝24,25 と嵌合エッジ26,27 の
横断面形状は、嵌合エッジ26,27 が嵌合溝24,25 の長手
方向以外の方向に移動しないものであれば、他の形状に
してもよい。
【0032】さらに、位置決め手段Bは、ブレーキキャ
リパ23をアウターパイプ20の定位置に位置決めできるも
のであれば、ピン31およびクリップ32に限らず、他の構
成にすることもできる。
【0033】ところで、図5は、本発明の第二実施形態
を示す自動二輪車の前輪用ディスクブレーキ装置の左側
面図であり、図6は図5のVI-VI 線に沿う横断面図であ
る。この実施形態においても、前輪の車軸8はフロント
フォークのアウターパイプ34下端に支持されている。
【0034】ディスクブレーキ装置35は、円盤状のブレ
ーキディスク36と、アウターパイプ34に固定される油圧
作動式のブレーキキャリパ37と、このブレーキキャリパ
37をアウターパイプ34に取り付ける嵌合手段Cと、ブレ
ーキキャリパ37をアウターパイプ34の定位置に位置決め
する位置決め手段Dと、回転規制手段Eとを備えて構成
される。
【0035】嵌合手段Cは、円筒状に形成されたアウタ
ーパイプ34の外周に密に、かつスライド自在に挿入され
る嵌合スリーブ38とされている。この嵌合スリーブ38の
後縁部には上下一対のブレーキキャリパ固定部39が設け
られており、ここにブレーキキャリパ37がボルト41で締
結固定される。このため、ブレーキキャリパ37は嵌合ス
リーブ38と共にアウターパイプ34の軸方向に沿ってスラ
イド可能となる。
【0036】また、位置決め手段Dは、アウターパイプ
34の下部に突設されたストッパ42と、アウターパイプ34
の中間部の円周方向に沿いに形成されたリング溝43(図
8参照)と、このリング溝43に嵌合されるエキスパンダ
リング(サークリップ)44とを含んでいる。ストッパ42
の上端位置とリング溝43との間隔は、嵌合スリーブ38の
全長に等しくされている。
【0037】嵌合スリーブ38はアウターパイプ34の上端
側から挿入される。そして、嵌合スリーブ38の下端がス
トッパ42の上端に当接した時点でリング溝43にエキスパ
ンダリング44を嵌合させれば、嵌合スリーブ38がアウタ
ーパイプ34の軸方向にスライドすることが規制され、ブ
レーキキャリパ37がアウターパイプ34の軸方向の定位置
に位置決めされる。
【0038】一方、回転規制手段Eは、例えばアウター
パイプ34の前縁部に形成されたガイド突起45と、嵌合ス
リーブ38の前縁部内周に形成されたガイド溝46とから構
成される。ガイド突起45は、アウターパイプ34の軸方向
に沿って短く延びるエッジ状に形成されており、その下
端の高さは前記ストッパ42の上端とほぼ一致している。
また、ガイド溝46はガイド突起45が密に、かつスムーズ
に摺動自在に係合されるように形成されている。
【0039】このガイド突起45とガイド溝46とが係合す
ることにより、嵌合スリーブ38がアウターパイプ34の回
りを回転することが規制されるので、ブレーキキャリパ
37が車幅方向の定位置に位置決めされる。
【0040】また、エキスパンダリング44を取り外して
位置決め手段Dによる位置決めを解除し、嵌合スリーブ
38をアウターパイプ34の上方へ図8に示す位置38aまで
少しスライドさせると、ガイド突起45とガイド溝46との
係合が外れて嵌合スリーブ38の回転規制が解除される。
このため、図7に示すように嵌合スリーブ38を捻ってブ
レーキキャリパ37をブレーキディスク36(前輪)に対し
車幅方向の外側に変位させることができる。
【0041】自動二輪車の前輪を着脱する際には、この
ようにブレーキキャリパ37を車幅方向の外側に変位させ
れば、ブレーキキャリパ37を前輪のリム部に干渉させる
ことなく前輪を着脱することができる。このように、ブ
レーキキャリパ37を取り外すことなく前輪を着脱するこ
とができるので、前輪の着脱が非常に容易になる。
【0042】また、ブレーキキャリパ37が嵌合スリーブ
38を介してアウターパイプ34に取り付けられるので、ブ
レーキディスク36の径やブレーキキャリパ37の種類、あ
るいはオフセット量等を変更する際には嵌合スリーブ38
のみを作り直せばよく、フロントフォークに変更を加え
る必要が一切ない。
【0043】なお、本実施形態において、回転規制手段
Eを構成するガイド突起45はエッジ状に形成されている
が、エッジ状に限らず、例えばピン状に形成しても構わ
ない。要するに、アウターパイプ34に対する嵌合スリー
ブ38の回転を規制できるように回転規制手段Eが構成さ
れていれば良い。
【0044】ところで、太いアウターパイプが上側に位
置し、このアウターパイプの下方から細いインナーパイ
プが摺動自在に差し込まれる倒立型のフロントフォーク
を備えた自動二輪車にも本発明に係るディスクブレーキ
装置を設けることができる。
【0045】このような倒立型のフロントフォークに第
一実施形態のディスクブレーキ装置21を設ける場合に
は、嵌合手段Aを構成する嵌合溝24,25 および位置決め
手段Bとなるピン32の貫通孔を、インナーパイプの下端
に一体形成もしくは別体に固定される前輪車軸支持部に
設けるようにする。
【0046】また、第二実施形態に示すディスクブレー
キ装置35を倒立型のフロントフォークに設ける場合に
は、嵌合手段Cである嵌合スリーブ38を、インナーパイ
プの下端に挿入するようにする。
【0047】さらに、本発明に係るディスクブレーキ装
置は、自動二輪車の前輪用ディスクブレーキ装置のみな
らず、後輪用ディスクブレーキ装置として応用すること
もできる。この場合、嵌合手段(A,C)等を設けるの
は後輪車軸を支持するスイングアームとなる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
二輪車の前輪ディスクブレーキ装置は、フロントフォー
クの前輪車軸支持部に取り付けられるブレーキキャリパ
を嵌合手段を介して前輪車軸支持部に取り付け、この嵌
合手段を、フロントフォークの軸方向沿いにブレーキキ
ャリパをスライドさせてブレーキキャリパを前輪車軸支
持部に対し変位および着脱可能に構成するとともに、こ
のブレーキキャリパのスライドを規制してブレーキキャ
リパを前輪車軸支持部の定位置に位置決めする位置決め
手段を設けたことを特徴とするものである。
【0049】このようにディスクブレーキ装置を構成す
れば、ブレーキキャリパを前輪車軸支持部に対して変位
および着脱させることができるので、前輪の着脱の際に
素早くブレーキキャリパを邪魔にならない態様にでき、
前輪の着脱を容易にすることができる。
【0050】また、本発明に係る自動二輪車の前輪ディ
スクブレーキ装置は、前記嵌合手段を、前輪車軸支持部
側に形成されてフロントフォークの軸方向に沿う嵌合溝
と、ブレーキキャリパ側に形成されて上記嵌合溝に密に
嵌合される嵌合エッジとを備えた構成とし、上記嵌合エ
ッジが嵌合溝の長手方向以外には移動しないように嵌合
溝と嵌合エッジの横断面形状を定めるとともに、前記位
置決め手段を、嵌合溝内における嵌合エッジのスライド
を規制してブレーキキャリパを定位置に位置決めするよ
うに構成した。
【0051】このディスクブレーキ装置を構成すれば、
ボルト等の固定部材に依存することなくブレーキキャリ
パをワンタッチで前輪車軸支持部に着脱させることがで
き、ブレーキキャリパの着脱性を大きく向上させること
ができる。
【0052】さらに、本発明に係る自動二輪車の前輪デ
ィスクブレーキ装置は、前記嵌合手段を、円筒状に形成
された前輪車軸支持部の外周に密に、かつスライド自在
に挿入される嵌合スリーブとし、この嵌合スリーブには
ブレーキキャリパが固定されるブレーキキャリパ固定部
を設ける一方、前記位置決め手段を、嵌合スリーブの軸
方向へのスライドを規制してブレーキキャリパを前輪車
軸支持部の軸方向の定位置に位置決めするように構成
し、さらに、定位置に位置決めされた嵌合スリーブの回
転を規制する回転規制手段を設け、位置決め手段による
位置決めを解除して嵌合スリーブを前輪車軸支持部の軸
方向にスライドさせると嵌合スリーブの回転規制が解除
されるように上記回転規制手段を構成した。
【0053】このようにディスクブレーキ装置を構成し
た場合、位置決め手段による位置決めを解除した後に嵌
合スリーブをスライドさせて捻れば、ブレーキキャリパ
を車幅方向の外側に変位させることができ、自動二輪車
の前輪着脱時にブレーキキャリパが前輪のリム部に干渉
しなくなる。このように、ブレーキキャリパを取り外す
ことなく前輪を着脱できるので、前輪の着脱作業性を大
幅に向上させることができる。
【0054】しかも、ブレーキキャリパが嵌合スリーブ
を介して前輪車軸支持部に取り付けられるので、ブレー
キディスクの径やブレーキキャリパの種類、あるいはオ
フセット量等を変更する際には嵌合スリーブのみを作り
直せばよく、フロントフォークに変更を加える必要がな
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を示す自動二輪車の前輪
用ディスクブレーキ装置の左側面図。
【図2】図1のII-II 線に沿う横断面図。
【図3】図1のIII-III 線に沿う横断面図。
【図4】ブレーキキャリパを取り外した状態を示す左側
面図。
【図5】本発明の第二実施形態を示す自動二輪車の前輪
用ディスクブレーキ装置の左側面図。
【図6】図5のVI-VI 線に沿う横断面図。
【図7】ブレーキキャリパを車幅方向の外側に変位させ
た状態を示す横断面図。
【図8】ブレーキキャリパおよび嵌合スリーブを取り外
した状態を示す左側面図。
【図9】自動二輪車の前半部を示す左側面図。
【図10】従来の技術を示す自動二輪車の前輪用ディス
クブレーキ装置の左側面図。
【符号の説明】
8 前輪車軸 20,34 前輪車軸支持部となるアウターチューブ 21,35 ディスクブレーキ装置 22,36 ブレーキディスク 23,37 ブレーキキャリパ 24,25 嵌合手段Aを構成する嵌合溝 26,27 嵌合手段Aを構成する嵌合エッジ 38 嵌合手段Cとしての嵌合スリーブ 39 ブレーキキャリパ固定部 31 位置決め手段を構成するピン 32 位置決め手段を構成するクリップ 42 位置決め手段Dを構成するストッパ 43 位置決め手段Dを構成するリング溝 44 位置決め手段Dを構成するエキスパンダリング 45 回転規制手段Eを構成するガイド突起 46 回転規制手段Eを構成するガイド溝 A,C 嵌合手段 B,D 位置決め手段 E 回転規制手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントフォークの前輪車軸支持部(20,
    34) に取り付けられるブレーキキャリパ23,37 を嵌合手
    段A,Cを介して前輪車軸支持部(20,34) に取り付け、
    この嵌合手段A,Cを、フロントフォークの軸方向沿い
    にブレーキキャリパ23,37 をスライドさせてブレーキキ
    ャリパ23,37 を前輪車軸支持部(20,34) に対し変位およ
    び着脱可能に構成するとともに、このブレーキキャリパ
    23,37のスライドを規制してブレーキキャリパ23,37 を
    前輪車軸支持部(20,34) の定位置に位置決めする位置決
    め手段B,Dを設けたことを特徴とする自動二輪車の前
    輪ディスクブレーキ装置21,35 。
  2. 【請求項2】 前記嵌合手段Aを、前輪車軸支持部(20)
    側に形成されてフロントフォークの軸方向に沿う嵌合溝
    24,25 と、ブレーキキャリパ23側に形成されて上記嵌合
    溝24,25 に密に嵌合される嵌合エッジ26,27 とを備えた
    構成とし、上記嵌合エッジ26,27 が嵌合溝24,25 の長手
    方向以外には移動しないように嵌合溝24,25 と嵌合エッ
    ジ26,27 の横断面形状を定めるとともに、前記位置決め
    手段Bを、嵌合溝24,25 内における嵌合エッジ26,27 の
    スライドを規制してブレーキキャリパ23を定位置に位置
    決めするように構成した請求項1に記載の自動二輪車の
    前輪ディスクブレーキ装置21。
  3. 【請求項3】 前記嵌合手段Cを、円筒状に形成された
    前輪車軸支持部(34)の外周に密に、かつスライド自在に
    挿入される嵌合スリーブ38とし、この嵌合スリーブ38に
    はブレーキキャリパ37が固定されるブレーキキャリパ固
    定部39を設ける一方、前記位置決め手段Dを、嵌合スリ
    ーブ38の軸方向へのスライドを規制してブレーキキャリ
    パ37を前輪車軸支持部(34)の軸方向の定位置に位置決め
    するように構成し、さらに、定位置に位置決めされた嵌
    合スリーブ38の回転を規制する回転規制手段Eを設け、
    位置決め手段Dによる位置決めを解除して嵌合スリーブ
    38を前輪車軸支持部(34)の軸方向にスライドさせると嵌
    合スリーブ38の回転規制が解除されるように上記回転規
    制手段Eを構成した請求項1に記載の自動二輪車の前輪
    ディスクブレーキ装置35。
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