JPH09246735A - パネル開閉装置 - Google Patents

パネル開閉装置

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Publication number
JPH09246735A
JPH09246735A JP5328896A JP5328896A JPH09246735A JP H09246735 A JPH09246735 A JP H09246735A JP 5328896 A JP5328896 A JP 5328896A JP 5328896 A JP5328896 A JP 5328896A JP H09246735 A JPH09246735 A JP H09246735A
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JP
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panel
rotated
resistance force
lock
predetermined angle
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JP5328896A
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Yasushi Shibuya
康司 渋谷
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Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Alpine Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車載用音響機器においてパネルが閉鎖姿勢か
ら開放姿勢へダンパーなどの速度調整部材の抵抗を受け
て回動するものでは、ロック部材によるロックが解除さ
れたときのパネルの初期の回動速度が遅くなるため、前
記ロック部材によりパネルが再度ロックされてしまうと
いう問題が生じる。 【解決手段】 ロック部材35によるロックが解除され
るとパネル30は付勢部材の力でα1方向へ回動する
が、当初はパネル30の非係合穴32cがピン41bを
摺動し、パネル30はダンパー43の抵抗力を受けるこ
となく角度θまで迅速に回動する。その後は非係合穴3
2cの縁部とピン41bとが係合し、パネル30と共に
扇歯車41が回動しダンパー43が駆動されてパネル3
0はゆっくりとした速度で回動する。ロック解除された
初期において、パネル30が迅速に回動するため、ロッ
ク部材35によりパネル30が再ロックされることがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用音響機器や
その他の電子機器などの装置本体の前面に開閉自在なパ
ネルが設けられたものにおいて、閉鎖姿勢のパネルのロ
ックが解除されたときにパネルを緩やかな速度で且つ確
実に開放姿勢へ移動させることができるパネル開閉装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の車載用音響機器のフロント
部分の構造を示す側面図である。筐体1は1ディン(D
IN)などの大きさであり、自動車の車内のインストル
メントパネルなどに埋設される。筐体1の前方に設けら
れたノーズ部2にはパネル3が支持軸4により回動自在
に支持されている。このパネル3の前面には、各種操作
釦や液晶表示パネルなどが配列されている。支持軸4に
は付勢部材としてトーションばね5が設けられており、
このトーションばね5により、パネル3は開放姿勢の方
向(α1方向)へ付勢されている。
【0003】筐体1の内部には、ロック部材6が軸7に
より回動自在に支持され、このロック部材6は引っ張り
ばね8によりβ1方向へ付勢されている。パネル3が手
動で閉鎖姿勢の方向(α2方向)へ押されると、ロック
部材6の先部のロック爪6aが、パネル3の背面上部の
係合部3aに係合し、これによりパネル3が閉鎖姿勢で
ロックされる。パネル3の前面にはロック解除釦9が押
圧操作自在に設けられ、パネル3が閉鎖姿勢のときにロ
ック解除釦9の先部9aが前記ロック爪6aに対向して
いる。またロック解除釦9は圧縮ばね10によりパネル
3の前方に付勢されている。
【0004】図7では、ロック爪6aが係合部3aに係
合し、パネル3が閉鎖姿勢でロックされているが、ロッ
ク解除釦9が押され、ロック解除釦9の先部9aにより
ロック部材6がβ2方向へ回動させられると、ロック爪
6aと係合部3aとの係合が解除され、パネル3はトー
ションばね5の弾性力で開放姿勢の方向(α1方向)へ
回動させられる。車載用音響機器では、パネル3が開放
姿勢になると、ノーズ部2の前面に形成されている記録
媒体の挿入口が現れ、この挿入口からカセットテープや
ディスクなどの記録媒体を挿入可能となる。
【0005】しかし、図7に示す車載用音響機器でのパ
ネル開閉装置では、ロック部材6によるロックが解除さ
れると、パネル3がトーションばね5の弾性力によりα
1方向へ回動するため、パネル3に何ら抵抗力が与えら
れていないと、パネル3が勢いよく回動し、パネル3の
開放時の動作感触が良好でなくなる。そこで図7に示す
ものでは、筐体1側にオイルダンパーなどの速度調整部
材により回転抵抗力が与えられる抵抗歯車11が設けら
れ、パネル3の側面には支持軸4を回動中心とした扇歯
車12がパネル3に固定して設けられ、前記抵抗歯車1
1と扇歯車12との間に中間歯車13が設けられてい
る。したがって、ロック部材6によるロックが解除さ
れ、パネル3がトーションばね5の弾性力によりα1方
向へ回動するとき、前記抵抗歯車11の抵抗力によりパ
ネル3がゆっくり回動できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7に示すよ
うにオイルダンパーなどの速度調節部材により抵抗歯車
11に抵抗が与えられていると、ロック解除釦9が押さ
れ、ロック部材6と係合部3aとの係合が外れた時点
で、パネル3がα1方向へゆっくりと回動し始める。速
度調整部材がオイルダンパーなどの場合、始動直後では
抵抗歯車11の回動速度がきわめて遅くそれから徐々に
加速されるような挙動を示す。また低温環境下では抵抗
歯車11の始動速度がきわめて遅くなる。そのため、ロ
ック解除釦9を指で押す時間が短く、ロック解除釦9が
圧縮ばね10により直ちに前方へ復帰しロック部材6が
引っ張りばね8によりβ1方向へ短時間で復帰してしま
うと、α1方向へゆっくりと回動し始めようとしている
パネル3の係合部3aにロック爪6aが再び係合してし
まう。その結果、ロック解除釦9を押したのにもかかわ
らずパネル3が開放されないという問題が生じる。
【0007】また、パネル3をα1方向へ回動させるト
ーションばね5の弾性力を強いものにすると、ロック解
除後のパネル3の回動速度は比較的速くなる。しかし、
オイルダンパーなどの初速を速くするためにはきわめて
強いばね力を発揮させる必要があるため、パネル3を閉
鎖姿勢の方向(α2方向)へ手で回動させる際の抵抗力
がきわめて大きくなり、パネル3を閉鎖させることが困
難になり、操作上の不都合が生じる。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、パネルのロックが解除されたときに、パネルが迅
速に開放姿勢方向へ回動し始め、ロック部材による再ロ
ックの現象が発生しにくいようにしたパネル開閉装置を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のパネル開閉装置
は、装置本体の前面を覆う閉鎖姿勢と装置本体の前方へ
倒れる開放姿勢との間で回動可能に支持され且つ前記開
放姿勢の方向への回動力が与えられているパネルと、パ
ネルが開放姿勢の方向へ回動する際に抵抗力を発揮して
回動速度を緩和する速度調整部材と、閉鎖姿勢とされた
パネルを装置本体に対してロックするロック機構とを有
し、前記速度調整部材から前記パネルへの抵抗力の伝達
経路には、ロック機構によるロックが外れてからパネル
が開放姿勢の方向へ所定角度だけ回動する間に前記抵抗
力の伝達を行なわない非係合部と、前記所定角度を越え
てパネルが回動するときに前記抵抗力を伝達する係合部
とが設けられていることを特徴とするものである。
【0010】例えば、前記抵抗力の伝達経路には、パネ
ルに回動自在に支持され且つ速度調整部材からの抵抗力
が与えられる回動体が設けられ、パネルと前記回動体と
の間には、ロック機構によるロックが外れてからパネル
が開放姿勢の方向へ所定角度だけ回動する間に互いに自
由状態となる非係合部と、前記所定角度を越えてパネル
が回動するときに前記抵抗力を伝達する係合部とが設け
られている。
【0011】または、前記抵抗力の伝達経路は歯車列に
より構成され、いずれかの歯車には、ロック機構による
ロックが外れてからパネルが開放姿勢の方向へ所定角度
だけ回動する間に非係合部となる歯の欠損部と、前記所
定角度を越えてパネルが回動するとき前記係合部となる
噛合い歯が設けられているものとなる。
【0012】本発明でのパネルは、例えば車載用音響機
器のノーズ部に設けられるものであり、その前面が操作
面とされ、パネルが開放姿勢となったときに、装置本体
側の記録媒体の挿入口が現れあるいは装置本体側の他の
操作面が現れる。または車載用の音響機器以外の操作パ
ネルなどの開閉装置、または家庭用や事務用の機器のパ
ネルの開閉に関しても本発明を実施可能である。
【0013】本発明では、ロック機構によるパネルのロ
ックが解除されると、閉鎖姿勢のパネルが開放姿勢の方
向へ回動し始めるが、最初の所定角度の回動範囲では、
速度調整部材の抵抗力が作用せず、パネルが迅速に回動
し、前記所定角度を越えた時点で、速度調整部材の抵抗
力がパネルに作用し、パネルはゆっくりとした速度で回
動する。したがって、ロック機構のロック解除動作時間
が短く、ロック機構が直ちにロック姿勢に復帰しても、
パネルが既にロックされない位置へ回動しているため、
パネルが再ロックされることはない。
【0014】またパネルは所定角度回動した後には速度
調整部材の抵抗力を受けてゆっくりとした速度で回動す
るため、パネルの動作は全体として緩い速度で回動し、
動作の安定感を与えるものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明のパネル開閉装置を
備えた車載用音響機器のフロント部分を示す分解斜視
図、図2ないし図4はパネル開閉動作を示す側面図であ
る。また、図5と図6は他の構成例でのパネル開閉装置
を示す側面図である。図1に示す車載用音響機器の装置
本体20は、金属製の筐体21と、この筐体21の前部
に固定されて設けられた合成樹脂製のノーズ部22とを
有している。ノーズ部22の前面22aには、記録媒体
の挿入口22bが開口している。筐体21の内部にはカ
セットテープやディスクなどの記録媒体の駆動機構が設
けられており、挿入口22bから挿入されたカセットテ
ープまたはディスクなどの記録媒体が前記駆動機構によ
り駆動される。
【0016】ノーズ部22の両側部には前方へ突出した
支持腕22cが一体に設けられている。この支持腕22
cには、パネル30が回動自在に支持されている。パネ
ル30は、パネル本体31とその背部にねじなどで固定
された支え板32とから構成されている。パネル本体3
1の前面は操作面31aであり、この操作面31aに各
種操作釦33aおよび液晶表示体33bなどが設けられ
ている。前記支え板32の両側部の折曲片32aには、
回動軸34が固設されており、前記ノーズ部22の支持
腕22cに穿設された軸穴22dに前記回動軸34が回
動自在に支持されている。図2ないし図4に示すよう
に、パネル30は、前記回動軸34により装置本体20
に対してα1−α2方向へ回動自在に支持されている。
パネル30がα1方向へ回動したときが開放姿勢、α2
方向へ回動したときが閉鎖姿勢である。
【0017】図2(A)に示すように、ノーズ部22の
内側にはロック機構を構成するロック部材35が設けら
れている。このロック部材35は軸36を支点として回
動自在に支持されており、且つ引っ張りばね37により
β1方向へ付勢されている。ロック部材35がβ1方向
へ回動したとき、ロック部材35の先部のロック爪35
aが、前記パネル30の支え板32の上縁部(係合部)
32bに係合して、パネル30は閉鎖姿勢にてロックさ
れる。またロック部材35がβ2方向へ回動すると、ロ
ック爪35aが前記上縁部32bから外れ、パネル30
のロックが解除される。前記パネル本体31には、ロッ
ク解除釦38が設けられ、その先部38aが前記ロック
爪35aに対向している。図2(A)に示すように、パ
ネル30が閉鎖姿勢のときに、ロック解除釦38が押さ
れると、ロック部材35がβ2方向へ回動し、前記のよ
うにロックが解除される。
【0018】図1に示すように、パネル30の支え板3
2の折曲片32aに固定された前記回動軸34には、回
動体としての扇歯車41が支持されている。扇歯車41
は軸穴41aが前記回動軸34に回動自在に支持されて
いる。前記折曲片32aには回動軸34を中心とする部
分円弧軌跡の非係合穴32cが設けられ、扇歯車41に
一体に形成されたピン41bが前記非係合穴32c内に
挿入されている。前記非係合穴32cの穴の部分が本発
明での非係合部であり、この中にピン41bが位置し
ているとき、パネル30と回動体である扇歯車41は互
いに自由状態となる。また非係合穴32cの下縁が係合
部であり、ピン41bがこの係合部に係合すると、
パネル30と扇歯車41は一緒にα1方向へ回動できる
ようになる。
【0019】図1に示すように、前記回動軸34には付
勢部材としてトーションばね42が外挿されており、こ
のトーションばね42の一方の腕42aは、前記折曲片
32aの小孔32d内に掛止され、他方の腕42bは、
前記ノーズ部22の支持腕22cに掛止され、このトー
ションばね42により、パネル30は常に開放姿勢の方
向(α1方向)へ付勢されている。
【0020】図2(A)に示すように、筐体21内には
速度調整部材としてオイルダンパー43が設けられてお
り、このオイルダンパー43の抵抗軸43aに抵抗歯車
44が固定されている。またノーズ部22には、軸45
により中間歯車46が回動自在に支持されており、この
中間歯車46は、前記扇歯車41と抵抗歯車44の双方
に噛合っている。この構成例では、速度調整部材である
オイルダンパー43からの抵抗力の伝達経路が、抵抗歯
車44、中間歯車46、扇歯車(回動体)41、ピン4
1b、非係合穴32c(非係合部、係合部)により
構成されている。
【0021】次に上記車載用音響機器のパネル開閉装置
の動作について説明する。図2(A)は、パネル30が
閉鎖姿勢にある状態を示している。パネル30はα2方
向へ回動し、引っ張りばね37で付勢されているロック
部材35のロック爪35aが支え板32の上縁部32b
に係合し、パネル30がロックされている。このとき、
図1に示した付勢部材としてのトーションばね42の弾
性力により、パネル30は開放姿勢に向けてα1方向へ
付勢されている。また、ピン41bが、パネル30の支
え板32の非係合穴32cの上側の係合部に押され、
扇歯車41は時計方向へ回動している。
【0022】上記閉鎖状態において、パネル本体31の
前面31aに突出しているロック解除釦38が押される
と、その先部38aに押されてロック部材35がβ2方
向へ回動し、ロック爪35aが支え板32の上縁部32
bから外れてパネル30に対するロックが解除される。
ロックが解除されると、付勢部材であるトーションばね
42の弾性力によりパネル30がα1方向へ回動し始め
る。
【0023】この開放動作では、最初に図2(A)から
図2(B)に至る間、パネル30の支え板32に形成さ
れた非係合穴32cの非係合部が、扇歯車41に設け
られたピン41bに対して摺動でき、パネル30と扇歯
車41とは互いに自由状態である。一方、オイルダンパ
ー43の抵抗軸43aに設けられた抵抗歯車44、中間
歯車46および扇歯車41は互いに噛合っており、扇歯
車41には抵抗力が与えられている。したがって、ロッ
クが解除された直後のパネル30は、図2(A)から図
2(B)に至る間、非係合穴32cの非係合部がピン
41bに対して自由に移動し、図2(B)に示すθの角
度までは、トーションばね42の弾性力によって、パネ
ル30がα1方向へ迅速に回動する。
【0024】したがって、ロック解除釦38が手で押さ
れる時間がきわめて短時間であり、β2方向へ回動した
ロック部材35が引っ張りばね37の弾性力できわめて
短時間でβ1方向へ復帰したとしても、そのときには、
既にパネル30が図2(B)に示す角度θだけ迅速に回
動しているため、ロック爪35aが支え板32の上縁部
32bに再度係合することがなく、ロック解除釦38の
押し力を解除したときに、パネル30が再ロックされる
という従来の問題は解決される。
【0025】パネル30は図2(B)に示す位置までは
迅速に回動するが、この時点で支え板32に形成された
非係合穴32cの係合部がピン41bに当たるため、
トーションばね42の弾性力でさらにα1方向へ回動し
ようとするパネル30に追従して扇歯車41がα1方向
へ回動する。このときには、扇歯車41が中間歯車46
を介して抵抗歯車44を回動させ、オイルダンパー43
の抵抗力がパネル30に作用し、パネル30はゆっくり
とした速度でα1方向へ回動する。すなわち、図2
(A)の閉鎖状態で、ロック解除釦38が押されると、
図2(B)に示す所定の角度θまではパネル30が迅速
に開き、その後はオイルダンパー43の回転抵抗力によ
りゆっくりとした速度で回動し、パネル30が図3
(A)に示す開放姿勢となる。パネル30が開放姿勢に
なると、ノーズ部22の挿入口22bが現れ、記録媒体
を挿入可能となる。
【0026】パネル30を閉鎖するときには、図3
(A)に示す開放姿勢のパネル30を手でα2方向へ回
動させる。このときも、扇歯車41には抵抗歯車44の
回転抵抗力が作用しているため、最初は非係合穴32c
の非係合部がピン41bを摺動してパネル30が自由
な状態でα2方向へ回動し図3(B)に至る。図3
(B)に至った後は、非係合穴32cの上端の係合部
がピン41bに当り、その後はパネル30と共に扇歯車
41が回動し、オイルダンパー43の抵抗力が与えられ
た状態となる。そのままパネル30がα2方向へ回動す
ると、図2(A)に示すように、ロック部材35のロッ
ク爪35aが支え板32の上縁部32bに係合し、パネ
ル30は閉鎖姿勢でロックされる。
【0027】この構成例では、図2(A)の閉鎖姿勢で
ロック解除されたパネル30が、図2(B)に示す所定
の角度θまではオイルダンパー43の抵抗を受けること
なく迅速に回動するため、前記トーションばね42の弾
性力が過大なものでなくても、ロック解除釦38の押し
力を解除したときにパネル30が再ロックされるという
問題は発生しない。よって図3(A)の開放姿勢からパ
ネル30を手で閉鎖姿勢へ回動させるときに、トーショ
ンばね42の弾性力が手に過大な負荷を与えることがな
い。よってパネル30を閉鎖させる操作も楽に行なえ
る。
【0028】次に、図3(A)に示す開放状態におい
て、外部から扇歯車41を無理に回動させた状態を示し
たのが図4である。この構成例では、回動体である扇歯
車41に設けられたピン41bが非係合穴32c内にて
移動し、扇歯車41はパネル30に対し前記非係合穴3
2cの範囲内でしか回動できないものとなっている。よ
って、外部から扇歯車41を無理に回動させても、扇歯
車41の反時計方向への回動の限界位置は図4であり、
それ以上は回動しない。また、図4の状態からパネル3
0をα2方向へ回動させると、非係合穴32cの上端側
の係合部によりピン41bが押され、パネル30と共
に扇歯車41が回動し、図2(A)に示す閉鎖状態に至
る。すなわち、パネル30が開放姿勢のときに、扇歯車
41が外部から無理に回動させられても、パネル30の
閉鎖動作およびその後の動作に悪影響は生じない。
【0029】図5(A)(B)は本発明の他の構成例を
示す側面図である。図5(A)(B)では、速度調整部
材であるオイルダンパー43の抵抗軸43aの抵抗力の
伝達経路が、抵抗歯車44、中間歯車46、扇歯車41
の歯車列により構成されている。またこの構成例では、
扇歯車41がパネル30のパネル本体31の側面に回動
することなく固定されている。例えば扇歯車41が回動
軸34に圧入されまたは接着剤などで固定されており、
または扇歯車41がパネル本体31と一体成形されてい
る。また前記歯車列では、扇歯車41に非係合部となる
歯の欠損部と、中間歯車46と噛合う係合部となる噛
合い歯が設けられている。
【0030】図5(A)に示す閉鎖状態においてロック
解除釦38が押され、ロック部材35とパネル30の支
え板32の上縁部32bとの係合が外れると、トーショ
ンばね42の付勢力でパネル30がα1方向へ回動する
が、図5(B)に示す回動角度θまでは、欠損部が中
間歯車46に対向しているため、扇歯車41と中間歯車
46とが噛み合わず、オイルダンパー43の抵抗力を受
けることなく、パネル30が迅速に回動する。そして図
5(B)に示す角度θを越えて回動するときには、扇歯
車41の係合部となる歯が中間歯車46と噛合い、そ
の後はオイルダンパー43が駆動されて、パネル30が
ゆっくりとした速度で回動する。図5(A)に示す閉鎖
状態からロック解除されると、パネル30が抵抗力を受
けず角度θまで迅速に回動するため、一旦β2方向へ回
動したロック部材35が短時間でβ1方向へ回動して
も、パネル30が再ロックされることはない。
【0031】図6に示す構成例では、回転抵抗力の伝達
経路である前記歯車列のうちの、中間歯車46に、抵抗
歯車44に対向する非係合部である歯の欠損部と、係
合部となる噛合い歯が設けられている。また扇歯車4
1は、パネル30のパネル本体31の側面に固定されて
おり、扇歯車41にはその回動角度範囲の全てにおいて
中間歯車46に噛合う歯が形成されている。
【0032】図6に示す閉鎖状態にて、ロック解除釦3
8が押され、ロック部材35によるロックが解除される
と、パネル30はトーションばね42などの付勢力によ
り、パネル30と扇歯車41がα1方向へ回動し、さら
に中間歯車46が回動する。中間歯車46は最初に歯の
欠損部が抵抗歯車44に対向しているため、パネル3
0は所定の角度までは迅速にα1方向へ回動し、その後
は歯が抵抗歯車44に噛合い、速度調整部材であるオ
イルダンパー43の抵抗力により、パネル30はα1方
向へゆっくりとした速度で回動する。この構成例でも、
図6に示す閉鎖状態からロックが解除されたときに、パ
ネル31がオイルダンパー43の抵抗力を受けずα1方
向へ迅速に回動するため、ロック解除直後にロック部材
35により再ロックされることはない。
【0033】なお、図1と図2(A)に示す実施例にお
いて、ピン41bがパネル本体31側に設けられ、非係
合穴32cが扇歯車41側に設けられていてもよい。ま
た、ピン41bを有する回動体が扇歯車ではなく、オイ
ルダンパー43の抵抗軸43aから延びるアームが回動
体(41)に係合し、この回動体41に直接にオイルダ
ンパー43の抵抗力が作用する構造であってもよい。ま
た、本発明は、車載用音響機器のパネルの開閉装置に限
られず、開閉式のAV機器、例えばCD、MD、CD−
ROM等の各種記録媒体プレーヤ、レコーダでの開閉式
のパネル、または家庭用や事務用の電子機器などにも実
施可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明では、パネルが速度
調整部材により開放姿勢へゆっくり回動させられるもの
において、ロック機構によるロックが解除されてパネル
が開放姿勢へ回動するときに、最初の所定角度までは速
度調整部材の抵抗力を受けることがないため、パネルは
前記所定角度まで迅速に回動する。よってロック機構に
よるロックが解除された直後にこのロック機構によりパ
ネルが再度ロックされるという問題が生じなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の構成例として車載用音響機器の
パネル開閉装置を示す部分分解斜視図、
【図2】(A)は図1に示すパネル開閉装置の閉鎖姿勢
を示す側面図、(B)はパネルが抵抗力を受けることな
く角度θまで迅速に回動した状態を示す側面図、
【図3】(A)は図1に示すパネル開閉装置の開放姿勢
を示す側面図、(B)は開放姿勢のパネルを閉鎖させる
動作を示す側面図、
【図4】図1のパネル開閉装置において扇歯車を無理に
回転させた状態を示す側面図、
【図5】本発明の第2の構成例のパネル開閉装置を示す
ものであり、(A)は閉鎖姿勢、(B)は閉鎖姿勢から
パネルが角度θまで抵抗を受けることなく回動した状態
を示すそれぞれ側面図、
【図6】本発明の第3の構成例のパネル開閉装置での閉
鎖状態を示す側面図、
【図7】従来の車載用音響機器のパネル開閉装置を示す
側面図、
【符号の説明】
20 装置本体 21 筐体 22 ノーズ部 22a 前面 30 パネル 31 パネル本体 32 支え板 32b 上縁部(係合部) 32c 非係合穴 34 回動軸 35 ロック部材 41 扇歯車(回動体) 41b ピン 43 オイルダンパー(速度調整部材) 44 抵抗歯車 46 中間歯車 ,, 非係合部 ,, 係合部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体の前面を覆う閉鎖姿勢と装置本
    体の前方へ倒れる開放姿勢との間で回動可能に支持され
    且つ前記開放姿勢の方向への回動力が与えられているパ
    ネルと、パネルが開放姿勢の方向へ回動する際に抵抗力
    を発揮して回動速度を緩和する速度調整部材と、閉鎖姿
    勢とされたパネルを装置本体に対してロックするロック
    機構とを有し、前記速度調整部材から前記パネルへの抵
    抗力の伝達経路には、ロック機構によるロックが外れて
    からパネルが開放姿勢の方向へ所定角度だけ回動する間
    に前記抵抗力の伝達を行なわない非係合部と、前記所定
    角度を越えてパネルが回動するときに前記抵抗力を伝達
    する係合部とが設けられていることを特徴とするパネル
    開閉装置。
  2. 【請求項2】 前記抵抗力の伝達経路には、パネルに回
    動自在に支持され且つ速度調整部材からの抵抗力が与え
    られる回動体が設けられ、パネルと前記回動体との間に
    は、ロック機構によるロックが外れてからパネルが開放
    姿勢の方向へ所定角度だけ回動する間に互いに自由状態
    となる非係合部と、前記所定角度を越えてパネルが回動
    するときに前記抵抗力を伝達する係合部とが設けられて
    いる請求項1記載のパネル開閉装置。
  3. 【請求項3】 前記抵抗力の伝達経路は歯車列により構
    成され、いずれかの歯車には、ロック機構によるロック
    が外れてからパネルが開放姿勢の方向へ所定角度だけ回
    動する間に非係合部となる歯の欠損部と、前記所定角度
    を越えてパネルが回動するとき前記係合部となる噛合い
    歯が設けられている請求項1記載のパネル開閉装置。
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