JPH09235335A - 注型用樹脂組成物 - Google Patents

注型用樹脂組成物

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JPH09235335A
JPH09235335A JP4162996A JP4162996A JPH09235335A JP H09235335 A JPH09235335 A JP H09235335A JP 4162996 A JP4162996 A JP 4162996A JP 4162996 A JP4162996 A JP 4162996A JP H09235335 A JPH09235335 A JP H09235335A
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JP
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resin
weight
vinyl ester
meth
acrylic acid
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JP4162996A
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Eiichiro Takiyama
栄一郎 滝山
Akihiro Shimizu
明浩 清水
Hideaki Otani
英明 大谷
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Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、硬さ等の物性に優れ、しかも硬化時
間が短く、吸水率も低い、ほぼ無色透明の注型用樹脂組
成物の提供。 【解決手段】 (A)ハーゼン色数200以下を有する
ポリエステル樹脂;(B) ハーゼン色数200以下を
有するビニルエステル樹脂;および(C)(メタ)アク
リル酸エステルモノマー(ただし、該モノマーは、その
ホモポリマーのガラス転移温度が50℃以上となるよう
に選択される)を含有し、さらに(D)有機過酸化物が
併用されてなる注型用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注型用樹脂組成物
に関するものであり、さらに詳しくは本発明は、ほぼ無
色透明で硬度もあり、その上ハンダ浴に耐え得る耐熱性
も有する光エレクトロニクス関連の材料として有用な注
型用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】現在、無色透明でしかもハン
ダ浴に耐える耐熱性を有する材料は、ほとんどが酸無水
物を硬化剤とするエポキシ樹脂であって、機械的物性も
良好で硬さもあり、有用なものとなっている。
【0003】然し、酸無水物を硬化剤とするエポキシ樹
脂の傾向として、硬化に高温(例えば130〜160
℃)且つ長時間(例えば1〜5時間)を要するため、生
産性に劣るものとなる。
【0004】また、エポキシ樹脂の欠点の1つとして、
比較的吸水率の大きいことも挙げられる。
【0005】現段階では、これらの欠点を是正すること
は、樹脂の本質に関係することだけに困難である。例え
ば、硬化性を速めようとすれば、必然的に保存性、作業
性が不良となる。
【0006】本発明は上記のような従来の課題を解決
し、耐熱性、硬さ等の物性に優れ、しかも硬化時間が短
く、吸水率も低い、ほぼ無色透明の注型用樹脂組成物を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記組成物に
より目的を達成できることを見いだし、本発明を完成す
ることができた。
【0008】すなわち本発明は、(A) ハーゼン色数
200以下を有するポリエステル樹脂;(B) ハーゼ
ン色数200以下を有するビニルエステル樹脂;および
(C) (メタ)アクリル酸エステルモノマー(ただ
し、該モノマーは、そのホモポリマーのガラス転移温度
が50℃以上となるように選択される)を含有し、さら
に(D) 有機過酸化物が併用されてなる注型用樹脂組
成物を提供するものである。
【0009】また本発明は、(A)ポリエステル樹脂、
(B)ビニルエステル樹脂および(C)(メタ)アクリ
ル酸エステルモノマーの合計を100重量%とした場合
に、(A)ポリエステル樹脂1〜50重量%、(B)ビ
ニルエステル樹脂10〜90重量%および(C)(メ
タ)アクリル酸エステルモノマー5〜90重量%が配合
されてなる前記の注型用樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0010】さらに本発明は、(A)ポリエステル樹
脂、(B)ビニルエステル樹脂および(C)(メタ)ア
クリル酸エステルモノマーの合計を100重量%とした
場合に、(A)ポリエステル樹脂1〜30重量%、
(B)ビニルエステル樹脂10〜70重量%および
(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマー10〜70
重量%が配合されてなる前記の注型用樹脂組成物を提供
するものである。
【0011】さらにまた本発明は、(D)有機過酸化物
の配合割合が、(A)ポリエステル樹脂、(B)ビニル
エステル樹脂および(C)(メタ)アクリル酸エステル
モノマーの合計100重量部に対し、0.5〜5重量部
である前記の注型用樹脂組成物を提供するものである。
【0012】また本発明は、(D)有機過酸化物の配合
割合が1〜3重量部である前記の注型用樹脂組成物を提
供するものである。
【0013】さらに本発明は、(A)ポリエステル樹脂
の数平均分子量が2,000〜10,000である前記
の注型用樹脂組成物を提供するものである。
【0014】さらにまた本発明は、(B)ビニルエステ
ル樹脂の数平均分子量が500〜3000である前記の
注型用樹脂組成物を提供するものである。
【0015】また本発明は、(D)有機過酸化物として
パーオキシエステル類が使用される前記の注型用樹脂組
成物を提供するものである。
【0016】
【発明の実施の態様】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。(A)ポリエステル樹脂 本発明に用いられるポリエステル樹脂は、ハーゼン色数
が200以下であれば、その組成等にとくに制限はな
い。ハーゼン色数が200を超えると、硬化樹脂の黄変
化が起こり好ましくない。好ましくは、ハーゼン色数が
100以下のものである。
【0017】本発明に用いられるポリエステル樹脂は、
一般的にα,β−不飽和多塩基酸(またはその無水物)
を一成分として含み、所望の多塩基酸(またはその無水
物)を併用して、多価アルコールと重縮合により得られ
るものである。
【0018】硬化樹脂の物性上からは分子量は極力高い
ほうが望ましく、例えば数平均分子量2,000〜1
0,000のものがよい。
【0019】(B)ビニルエステル樹脂 本発明に用いられるビニルエステル樹脂においても、ハ
ーゼン色数200以下のものが使用される。
【0020】ハーゼン色数が200を超えると、硬化樹
脂の黄変化が起こり好ましくない。好ましくは、ハーゼ
ン色数が100以下のものである。
【0021】本発明に用いられるビニルエステル樹脂
は、一般的に、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを
開環付加反応させ、エステル結合を形成させたものであ
ることができる。なお、その他の例として、多価フェノ
ール類とグリシジルメタクリレートとの反応により合成
することも可能であるが、コスト的な面で不利である。
【0022】前者の方法でビニルエステル樹脂を合成す
る場合、その原料のエポキシ樹脂の種類にとくに制限は
ないが、生成樹脂のハーゼン色数が200以下であるた
めには、原料エポキシ樹脂は極力淡色であることが望ま
しい。
【0023】このようなエポキシ樹脂の例としては、ビ
スフェノールAジグリシジルエーテル型;ビスフェノー
ルFジグリシジルエーテル型;ノボラックポリグリシジ
ルエーテル型;環状脂肪族型などが挙げられる。
【0024】エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸のモル
比は実質的にエポキシ基とカルボキシル基とが等モルで
あることができるが、幾分エポキシ基の比率が多めでも
よい。反応は、淡色化が要求されるために、適当な触
媒、例えば3級アミン類、第4級アンモニウム塩、第4
級ホスホニウム塩、トリフェニルホスフィンなどの存在
下で行われる。
【0025】ビニルエステル樹脂の数平均分子量は、5
00〜3000、好ましくは500〜1500がよい。
【0026】本発明に用いられるビニルエステル樹脂
は、必要に応じて飽和または不飽和の多塩基酸(または
その無水物)、あるいは多価フェノール類で変性するこ
ともできる。
【0027】(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマ
本発明においては、共重合可能なモノマーとして、該モ
ノマーのホモポリマーのガラス転移温度(以下Tgとい
う)が50℃以上となるような(メタ)アクリル酸エス
テルモノマーが使用される。このモノマーの使用は、系
の粘度を下げて作業性を容易にする他、色相の改良およ
び硬化樹脂の物性向上に有用なものとなる。
【0028】また、Tgを50℃以上にした理由は、硬
化樹脂のTgを100℃以上に極力高めたいからであっ
て、耐熱性の向上に有用なものとなる。
【0029】そのホモポリマーのTgが50℃以上とな
る(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例え
ばメタクリル酸メチル(Tg=105℃)、メタクリル
酸エチル(Tg=65℃)、メタクリル酸イソブチル
(Tg=73℃)、メタクリル酸t−ブチル(Tg=1
07℃)、メタクリル酸シクロヘキシル(Tg=66
℃)、メタクリル酸ベンジル(Tg=54℃)、メタク
リル酸テトラヒドロフルフリル(Tg=60℃)、ジシ
クロペンテニルアクリレート(Tg=120℃)、トリ
シクロデカニルアクリレート(Tg=120℃)、トリ
シクロデカニルメタクリレート(Tg=175℃)、イ
ソボルニルアクリレート(Tg=120℃)等が挙げら
れる。
【0030】上記のモノマー類の中で好ましいものは、
速硬化、良好な機械的性質という理由から、メタクリル
酸ベンジル等が挙げられる。なお、メタクリル酸メチル
およびメタクリル酸エチルは使用可能ではあるが、臭気
と低沸点という理由から本発明にはあまり適さない。モ
ノマーの選択は実際的には、得られる組成物の硬化性、
臭気、溶解性等の点を勘案して適宜行われる。
【0031】(D)有機過酸化物 本発明に用いられる有機過酸化物は、生産性並びに着色
を嫌う点から、中−高温硬化用(例えば温度80℃以
上)の種類が好適である。その例としては、過酸化ベン
ゾイル、ジクミルパーオキシド、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン(例えば日本油脂社製、商品名パーヘキサ
3M)、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート(例えば日本油脂社製、
商品名パーキュアWO)、t−ヘキシルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート(例えば日本油脂社製、商品名
パーキュアHO)、t−ブチルパーベンゾエート、t−
ブチルパーオクトエート、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシ
エステル類を挙げることができる。
【0032】配合割合 本発明の組成物は、(A)ポリエステル樹脂、(B)ビ
ニルエステル樹脂および(C)(メタ)アクリル酸エス
テルモノマーの合計を100重量%とした場合に、
(A)ポリエステル樹脂を1〜50重量%、(B)ビニ
ルエステル樹脂を10〜90重量%および(C)(メ
タ)アクリル酸エステルモノマーを5〜90重量%の配
合割合を適用することができる。 (A)ポリエステル樹脂の配合割合が1重量%未満で
は、耐クラックなどで添加の意味がなく、逆に50重量
%を超えると相分離を起こし、白濁する。また(B)ビ
ニルエステル樹脂が10重量%未満では添加する意味に
乏しく、逆に90重量%を超えると耐クラック性が減少
する。さらに(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ーが5重量%未満では高粘度で扱いづらく、逆に90重
量%を超えるとクラック発生の点で望ましくない。より
好ましくは(A)ポリエステル樹脂1〜30重量%、
(B)ビニルエステル樹脂10〜70重量%および
(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマー10〜70
重量%がよい。 (D)有機過酸化物の配合割合は、一般的に(A)ポリ
エステル樹脂、(B)ビニルエステル樹脂および(C)
(メタ)アクリル酸エステルモノマーの合計100重量
部に対し、0.5〜5重量部、好ましくは1〜3重量部
である。
【0033】本発明の組成物には、必要に応じてその他
のモノマーを併用することができるが、臭気並びに硬化
樹脂の物性の点から利用できるタイプは少ない。
【0034】本発明の組成物は、その使用に当たって着
色剤を始め、目的を妨げない限り各種添加剤を併用でき
ることは勿論である。
【0035】
【作用】本発明においては、(A)ポリエステル樹脂お
よび(B)ビニルエステル樹脂を併用するが、その目的
は、硬化樹脂の物性に多様性をもたらすことに他ならな
い。 (A)ポリエステル樹脂は、多塩基酸(またはその無水
物)並びに多価アルコールの組み合わせの変化、α,β
−不飽和多塩基酸の配合割合等で頗る広い範囲にわたっ
てその物性を変えることができる。しかしながら、本発
明の目的においては、高粘度という点で不利である。 (B)ビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル酸との反応により得られる、いわばラジカル重
合により硬化するエポキシ樹脂とも見做すことができ、
エポキシ樹脂の良好な性質を引き継いではいるが、樹脂
を変性する余地に乏しく、性質が限定されがちである。 このように、(A)ポリエステル樹脂および(B)ビニ
ルエステル樹脂の併用により、うまく両樹脂の長所、欠
点を補い合うことになる。
【0036】また、本発明の特長の一つとして、理由は
まったく不明であるが、硬化樹脂の色調が、ビニルエス
テル樹脂単独の場合に比較して、とくに環状脂肪族型ビ
ニルエステル樹脂単独の場合に比較して、格段に淡色化
することが挙げられる。例えば、環状脂肪族型ビニルエ
ステル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと
併用し、有機過酸化物と硬化させるとき、黄褐色に着色
するが、ポリエステル樹脂との併用により、この着色が
著しく低減する。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例 1 (ポリエステル樹脂(A1)の合成)撹拌機、分溜コン
デンサー、温度計、ガス導入管を付した1リットルセパ
ラブルフラスコに、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル300g、無水ハイミック酸(エンドメチレンテトラ
ヒドロ無水フタル酸)164g、無水マレイン酸98g、
亜リン酸0.1gを仕込み、窒素気流下205〜210
℃で酸価11.9までエステル化した後、テトライソプ
ロポキシドチタン0.5gを加え、さらに同温度で最終
的には0.5 Torrの減圧下、脱グリコール反応を
行って、最終分子量(数平均)6,500のポリエステ
ル樹脂(A1)を合成した。このポリエステル樹脂のハ
ーゼン色数は、70であった。
【0038】(ビニルエステル樹脂(B1)の合成)撹
拌機、分溜コンデンサー、温度計を付した1リットルセ
パラブルフラスコに、ビスフェノール型エポキシ樹脂と
して旭ダウ(株)製の331Lを360g、メタクリル
酸172g、ハイドロキノン0.15g、ベンジルトリフ
ェニルホスホニウムクロライド(城北化学社製、商品名
TPP−ZC)1g、亜リン酸0.1gを仕込み、窒素気
流中120〜125℃で、酸価17.1まで反応させ
た。得られたビニルエステル樹脂(B1)は、ハーゼン
色数30、25℃での粘度約1000ポイズのシラップ
状、数平均分子量約520であった。
【0039】次の配合で透明注型用樹脂[I]を製造し
た。
【0040】
【表1】 ポリエステル樹脂(A1) 20重量部 ビニルエステル樹脂(B1) 40重量部 メタクリル酸ベンジル 40重量部
【0041】この透明注型用樹脂[I]100重量部に
対し、過酸化ベンゾイルペースト(50%過酸化ベンゾ
イル)を3重量部加え、2枚のガラス板を組み合わせた
縦300mm×横300mm×厚さ3mmのガラス型枠中に入
れ、80℃で2時間、次いで120℃で2時間硬化させ
た。僅かに黄色を帯びた透明注型品(推定ハーゼン色数
100)が得られ、そのバーコル硬さは63、JIS
K6911に準じて測定した曲げ強さは12.9kg/mm
2、ガラス転移温度はほぼ105℃であった。また、こ
の注型品を23℃の蒸留水に24時間浸漬した場合の吸
水率は、0.07%であった。なお、ここで推定ハーゼ
ン色数とは、注型品と、該注型品の厚さと同一のハーゼ
ン色数標準液と、を目視で比較した値である。
【0042】比較例 1 ポリエステル樹脂(A1)を用いずに、透明注型用樹脂
としてビニルエステル樹脂(B1)60重量部およびメ
タクリル酸ベンジル40重量部を使用したこと以外は、
実施例1を繰り返した。その結果、幾分黄色を帯びた注
型品が得られ、その推定ハーゼン色数は200であっ
た。したがって、注型品の着色度にかなりの差が存在す
ることが分かる。
【0043】実施例 2 (ポリエステル樹脂(A2)の合成)撹拌機、分溜コン
デンサー、温度計、ガス導入管を付した1リットルセパ
ラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール140
g、水素化ビスフェノールA240g、メチルテトラヒド
ロ無水フタル酸166g、無水マレイン酸98g、亜リン
酸0.12gを仕込み、窒素気流中195〜200℃で
エステル化を行い、酸価11.9とした後、テトライソ
プロピルチタネート0.3gを加え、200〜205℃
で最終的には0.8Torrの減圧下、4時間脱グリコ
ール反応を行って、最終分子量(数平均)5,200の
ポリエステル樹脂(A2)を合成した。このポリエステ
ル樹脂は、微黄色、粘着性を帯びた半固体であり、その
ハーゼン色数は、100であった。
【0044】(ビニルエステル樹脂(B2)の合成)撹
拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付した
1リットルセパラブルフラスコに、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂として油化シェルエポキシ社製エピコート8
27を370g、日立化成社製無水ハイミック酸(エン
ドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸)82g、メタク
リル酸86g、ハイドロキノン0.2g、ベンジルトリフ
ェニルホスホニウムクロライド(城北化学社製、商品名
TPP−ZC)1.5g、亜リン酸0.6gを仕込み、窒
素気流中120〜125℃で反応を行って酸価8.6と
した後、メタクリル酸ベンジル460gを加えて反応さ
せた。無色透明(ハーゼン色数10)、25℃での粘度
9.4ポイズのシラップ状、数平均分子量約800のビ
ニルエステル樹脂(B2)が得られた。
【0045】次の配合で透明注型用樹脂[II]を製造し
た。
【0046】
【表2】 ポリエステル樹脂(A2) 10重量部 ビニルエステル樹脂(B2) 90重量部 イソボルニルアクリレート 10重量部
【0047】この透明注型用樹脂[II]100重量部に
対し、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名パ
ーキュアWO)を1重量部加え、2枚のガラス板を組み
合わせた縦300mm×横300mm×厚さ3mmのガラス型
枠中に入れ、90℃で1時間、次いで120℃で2時間
硬化させた。ほぼ完全に透明で着色のない透明注型品
(推定ハーゼン色数100)が得られ、そのバーコル硬
さは78、JIS K6911に準じて測定した曲げ強
さ14.1kg/mm2および曲げ弾性係数430kg/mm2
ガラス転移温度はほぼ115℃であった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、硬さ等の物性
に優れ、しかも硬化時間が短く、吸水率も低い、ほぼ無
色透明の注型用樹脂組成物が提供される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ハーゼン色数200以下を有する
    ポリエステル樹脂; (B) ハーゼン色数200以下を有するビニルエステ
    ル樹脂;および (C) (メタ)アクリル酸エステルモノマー(ただ
    し、該モノマーは、そのホモポリマーのガラス転移温度
    が50℃以上となるように選択される)を含有し、さら
    に (D) 有機過酸化物が併用されてなる注型用樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 (A)ポリエステル樹脂、(B)ビニル
    エステル樹脂および(C)(メタ)アクリル酸エステル
    モノマーの合計を100重量%とした場合に、(A)ポ
    リエステル樹脂1〜50重量%、(B)ビニルエステル
    樹脂10〜90重量%および(C)(メタ)アクリル酸
    エステルモノマー5〜90重量%が配合されてなる請求
    項1に記載の注型用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)ポリエステル樹脂、(B)ビニル
    エステル樹脂および(C)(メタ)アクリル酸エステル
    モノマーの合計を100重量%とした場合に、(A)ポ
    リエステル樹脂1〜30重量%、(B)ビニルエステル
    樹脂10〜70重量%および(C)(メタ)アクリル酸
    エステルモノマー10〜70重量%が配合されてなる請
    求項2に記載の注型用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (D)有機過酸化物の配合割合が、
    (A)ポリエステル樹脂、(B)ビニルエステル樹脂お
    よび(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマーの合計
    100重量部に対し、0.5〜5重量部である請求項1
    または2に記載の注型用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (D)有機過酸化物の配合割合が1〜3
    重量部である請求項4に記載の注型用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)ポリエステル樹脂の数平均分子量
    が2,000〜10,000である請求項1または2に
    記載の注型用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (B)ビニルエステル樹脂の数平均分子
    量が500〜3000である請求項1または2に記載の
    注型用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (D)有機過酸化物としてパーオキシエ
    ステル類が使用される請求項4または5に記載の注型用
    樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002332320A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Denki Kagaku Kogyo Kk 硬化性樹脂組成物、硬化体、接着剤組成物及び接合体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002332320A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Denki Kagaku Kogyo Kk 硬化性樹脂組成物、硬化体、接着剤組成物及び接合体

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