JPH09194550A - 注型用樹脂組成物 - Google Patents

注型用樹脂組成物

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JPH09194550A
JPH09194550A JP1012096A JP1012096A JPH09194550A JP H09194550 A JPH09194550 A JP H09194550A JP 1012096 A JP1012096 A JP 1012096A JP 1012096 A JP1012096 A JP 1012096A JP H09194550 A JPH09194550 A JP H09194550A
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JP
Japan
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weight
resin
vinyl ester
resin composition
casting
Prior art date
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Pending
Application number
JP1012096A
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English (en)
Inventor
Eiichiro Takiyama
栄一郎 滝山
Akihiro Shimizu
明浩 清水
Hideaki Otani
英明 大谷
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、硬さ等の物性に優れ、しかも硬化時
間が短く、吸水率も低い、ほぼ無色透明の注型用樹脂組
成物の提供。 【解決手段】 (A)数平均分子量400〜3000を
有し、且つハーゼン色数200以下を有するビニルエス
テル樹脂10〜90重量%;および(B)メタクリル酸
ベンジルエステル10〜90重量%を含有し、さらに
(C)有機過酸化物が併用されてなる注型用樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注型用樹脂組成物
に関するものであり、さらに詳しくは本発明は、ほぼ無
色透明で硬度もあり、その上ハンダ浴に耐え得る耐熱性
も有する光エレクトロニクス関連の材料として有用な注
型用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】現在、無色透明でしかもハン
ダ浴に耐える耐熱性を有する材料は、ほとんどが酸無水
物を硬化剤とするエポキシ樹脂であって、機械的物性も
良好で硬さもあり、有用なものとなっている。
【0003】然し、酸無水物を硬化剤とするエポキシ樹
脂の傾向として、硬化に高温(例えば130〜160
℃)且つ長時間(例えば1〜5時間)を要するため、生
産性に劣るものとなる。
【0004】また、エポキシ樹脂の欠点の1つとして、
比較的吸水率の大きいことも挙げられる。
【0005】現段階では、これらの欠点を是正すること
は、樹脂の本質に関係することだけに困難である。例え
ば、硬化性を速めようとすれば、必然的に保存性、作業
性が不良となる。
【0006】本発明は上記のような従来の課題を解決
し、耐熱性、硬さ等の物性に優れ、しかも硬化時間が短
く、吸水率も低い、ほぼ無色透明の注型用樹脂組成物を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記組成物に
より目的を達成できることを見いだし、本発明を完成す
ることができた。
【0008】すなわち本発明は、(A) 数平均分子量
400〜3000を有し、且つハーゼン色数200以下
を有するビニルエステル樹脂10〜90重量%;および
(B) メタクリル酸ベンジルエステル10〜90重量
%を含有し、さらに(C) 有機過酸化物が併用されて
なる注型用樹脂組成物を提供するものである。
【0009】また本発明は、(A)のビニルエステル樹
脂が85〜40重量%および(B)のメタクリル酸ベン
ジルエステルが15〜60重量%含有される前記の注型
用樹脂組成物を提供するものである。
【0010】さらに本発明は、(C)の有機過酸化物の
配合割合が、(A)のビニルエステル樹脂および(B)
のメタクリル酸ベンジルエステルの合計100重量部に
対し、0.5〜5重量部である前記の注型用樹脂組成物
を提供するものである。
【0011】さらにまた本発明は、(A)のビニルエス
テル樹脂の数平均分子量が500〜2000であり、且
つハーゼン色数が100以下である前記の注型用樹脂組
成物を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の態様】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。(A)ビニルエステル樹脂 本発明に用いられるビニルエステル樹脂は、数平均分子
量400〜3000を有し、且つハーゼン色数200以
下のものである。
【0013】数平均分子量が400未満では、硬化樹脂
がもろい傾向となり、逆に3000を超えると硬化性が
著しく長くなり好ましくない。さらに好適な数平均分子
量の範囲は、500〜2000である。
【0014】また、ハーゼン色数が200を超えると、
硬化樹脂の黄変化が起こり好ましくない。好ましくは、
ハーゼン色数が100以下のものである。
【0015】本発明に用いられるビニルエステル樹脂
は、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを付加反応さ
せ、エステル結合を形成させたものであることができ
る。なお、その他の例として、多価フェノール類とグリ
シジルメタクリレートとの反応により合成することも可
能であるが、コスト的な面で不利である。
【0016】前者の方法でビニルエステル樹脂を合成す
る場合、その原料のエポキシ樹脂の種類にとくに制限は
ないが、生成樹脂のハーゼン色数が200以下であるた
めには、原料エポキシ樹脂は極力淡色であることが望ま
しい。
【0017】このようなエポキシ樹脂の例としては、ビ
スフェノールAジグリシジルエーテル型;ビスフェノー
ルFジグリシジルエーテル型;ノボラックポリグリシジ
ルエーテル型;水素化ビスフェノールAジグリシジルエ
ーテル型;過酢酸で環状脂肪族不飽和化合物を酸化し、
エポキシ基を形成させた、いわゆる過酢酸型エポキシ樹
脂などが挙げられる。併用するモノマー(メタクリル酸
ベンジルエステル)の量を極力少量にするためには、使
用するエポキシ樹脂の粘度は低いことが望ましい。
【0018】エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸のモル
比は実質的にエポキシ基とカルボキシル基とが等モルで
あることができるが、幾分エポキシ基の比率が多めでも
よい。反応は、淡色化が要求されるために、適当な触
媒、例えば有機アンチモン化合物、第4級ホスホニウム
塩、亜リン酸などの存在下で行われる。
【0019】(B)メタクリル酸ベンジルエステル 本発明に用いられるメタクリル酸ベンジルエステル(以
下ベンジルメタクリレートという)は、次の一般式に表
される化合物である。
【0020】
【化1】
【0021】ベンジルメタクリレートを用いることによ
り、著しく硬化が速やかになり、しかも硬化樹脂の物性
が優れたものになる。また、ベンジルメタクリレートは
ビニルエステル樹脂との相溶性に優れているため、作業
性がよく、工程時の臭気も許容できる。
【0022】(C)有機過酸化物 本発明に用いられる有機過酸化物は、加熱硬化、すなわ
ち温度80℃以上で硬化させる場合に使用するタイプで
ある。その例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチル
パーベンゾエート、t−ブチルパーオクトエート、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルエキサノエート、ジクミ
ルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン等を挙げることができ
る。
【0023】配合割合 本発明の組成物は、(A)ビニルエステル樹脂10〜9
0重量%および(B)ベンジルメタクリレート90〜1
0重量%を含有してなるものである。(B)ベンジルメ
タクリレートの配合割合が10重量%未満であると、組
成物の粘度が高くなって注型し難くなる傾向がある。よ
り好ましくは(B)ベンジルメタクリレートの使用割合
は、15〜60重量%であり、最適には(B)ベンジル
メタクリレートの使用割合は、20〜50重量%であ
る。(C)有機過酸化物の配合割合は、一般的に(A)
ビニルエステル樹脂および(B)ベンジルメタクリレー
トの合計量100重量部に対して0.5〜5重量部、好
ましくは1〜3重量部である。
【0024】本発明の組成物には、必要に応じてその他
のモノマーを併用することができるが、臭気並びに硬化
樹脂の物性の点から利用できるタイプは少ない。
【0025】本発明の組成物は、その使用に当たって着
色剤を始め、目的を妨げない限り各種添加剤を併用でき
ることは勿論である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例 1 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルセパラブルフラスコに、ビスフェノール型
エポキシ樹脂として旭ダウ(株)製の331Lを350
g、メタクリル酸172g、ハイドロキノン0.15g、
トリフェニルアンチモン1.5g、亜リン酸0.5gを加
え、窒素気流中125〜130℃で3時間反応した。そ
の結果、酸価16.1、数平均分子量520、ハーゼン
色数60であるビニルエステル樹脂(A1)を得た。次
にこの反応系の温度を80℃に下げ、ベンジルメタクリ
レート350gを加え、均一溶液とした。得られた均一
溶液のハーゼン色数は30、粘度は6.4ポイズであっ
た。続いて、前記ビニルエステル樹脂(A1)およびベ
ンジルメタクリレートの合計100重量部に対し、有機
過酸化物として日本油脂(株)製パーキュアWO(化合
物名:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト)を2重量部加え、得られた本発明の組成物を、厚さ
10mm、直径30mmの円筒形金型に5mm厚になるように
注入し、80℃でゲル化させた後、100℃で2時間後
硬化させた。得られた硬化樹脂のバーコル硬さは75で
あった。また、ガラス転移温度は約110℃であり、ほ
とんど無色透明の注型品であった。さらに、本実施例の
組成物のJIS K6911に基づく注型テストピース
の曲げ強さは14.9kg/mm2、曲げ弾性係数は440k
g/mm2であり、良好な物性を有することが認められた。
また、直径50mm、厚さ3mmの注型円板を23℃の蒸留
水に24時間浸漬した場合の吸水率は0.05%であっ
た。
【0027】実施例 2 実施例1と同様の装置に、水素化ビスフェノールAジグ
リシジルエーテル型のエポキシ樹脂として、東都化成
(株)製エポトートST−1000を400g、メタク
リル酸172g、ハイドロキノン0.3g、トリフェニル
ベンジルホスホニウムクロライド1.8g、亜リン酸
0.6gを仕込み、窒素気流中125〜130℃で3時
間半反応した。その結果、酸価12、数平均分子量58
0、ハーゼン色数100であるビニルエステル樹脂(A
2)を得た。次にこの反応系の温度を80℃に下げ、ベ
ンジルメタクリレート310gを加え、均一溶液とし
た。得られた均一溶液のハーゼン色数は70、粘度は
3.9ポイズであった。続いて、前記ビニルエステル樹
脂(A2)およびベンジルメタクリレートの合計100
重量部に対し、過酸化ベンゾイルペースト(50%濃
度)を2重量部加え、得られた本発明の組成物を、実施
例1と同様に金型に注入し、80℃でゲル化させた後、
110℃で2時間後硬化させた。得られた硬化樹脂のバ
ーコル硬さは60であった。また、ガラス転移温度は、
約83℃であり、わずかに黄味を帯びた透明注型品であ
った。さらに、本実施例の組成物のJIS K6911
に基づく注型テストピースの曲げ強さは12.7kg/mm
2、曲げ弾性係数390kg/mm2であり、良好な物性を有
することが認められた。また、直径50mm、厚さ3mmの
注型円板を23℃の蒸留水に24時間浸漬した場合の吸
水率は0.07%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、硬さ等の物性
に優れ、しかも硬化時間が短く、吸水率も低い、ほぼ無
色透明の注型用樹脂組成物が提供される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 数平均分子量400〜3000
    を有し、且つハーゼン色数200以下を有するビニルエ
    ステル樹脂10〜90重量%;および(B) メタクリ
    ル酸ベンジルエステル10〜90重量%を含有し、さら
    に(C) 有機過酸化物が併用されてなる注型用樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 (A)のビニルエステル樹脂が85〜4
    0重量%および(B)のメタクリル酸ベンジルエステル
    が15〜60重量%含有される請求項1に記載の注型用
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (C)の有機過酸化物の配合割合が、
    (A)のビニルエステル樹脂および(B)のメタクリル
    酸ベンジルエステルの合計100重量部に対し、0.5
    〜5重量部である請求項1または2に記載の注型用樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 (A)のビニルエステル樹脂の数平均分
    子量が500〜2000であり、且つハーゼン色数が1
    00以下である請求項1に記載の注型用樹脂組成物。
JP1012096A 1996-01-24 1996-01-24 注型用樹脂組成物 Pending JPH09194550A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK178355B1 (en) * 2008-03-12 2016-01-11 Gen Electric Adhesive formulations for bonding composite materials
WO2020044723A1 (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 昭和電工株式会社 ビニルエステル樹脂組成物、該組成物を含む複合材料、及び当該組成物又は複合材料の硬化物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DK178355B1 (en) * 2008-03-12 2016-01-11 Gen Electric Adhesive formulations for bonding composite materials
US9290631B2 (en) 2008-03-12 2016-03-22 General Electric Company Adhesive formulations for bonding composite materials
WO2020044723A1 (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 昭和電工株式会社 ビニルエステル樹脂組成物、該組成物を含む複合材料、及び当該組成物又は複合材料の硬化物
CN112638969A (zh) * 2018-08-30 2021-04-09 昭和电工株式会社 乙烯基酯树脂组合物、包含该组合物的复合材料、和该组合物或复合材料的固化物

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