JPH09234754A - 加飾成形品の製造方法 - Google Patents

加飾成形品の製造方法

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JPH09234754A
JPH09234754A JP8041538A JP4153896A JPH09234754A JP H09234754 A JPH09234754 A JP H09234754A JP 8041538 A JP8041538 A JP 8041538A JP 4153896 A JP4153896 A JP 4153896A JP H09234754 A JPH09234754 A JP H09234754A
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JP
Japan
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thermosetting material
pressure
molding
resin
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP8041538A
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English (en)
Inventor
Toshimitsu Tsuji
敏充 辻
Natsuki Morishita
夏樹 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication of JPH09234754A publication Critical patent/JPH09234754A/ja
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加飾部分に熱硬化性材料が滲み出すことがな
く、また加飾部分の樹脂混合物が成形品の加飾されてい
ない部分に流れ出さないことを可能とした加飾成形品の
製造方法を提供する。 【解決手段】 成形型の型面と低圧成形性熱硬化性材料
との間に加飾された高圧成形性熱硬化性材料を介在さ
せ、この低圧成形性熱硬化性材料と高圧成形性熱硬化性
材料とを3〜40kg/cm2 の圧力下で加熱加圧成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、成形型により熱
硬化性材料を加熱加圧成形して成形品を製造する製造方
法であって、加飾された熱硬化性材料を積層することに
より各種意匠を発現できる加飾成形品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維強化プラスチック(以下、F
RPという)製成形品、特にFRP製バスタブ、バスユ
ニット床等の成形においては、ハンドレイアップ成形
法、或いはスプレーアップ成形法といわれる成形法が広
く用いられている。これらの方法においては、1個の製
品を生産するのに時間と工数を多く必要とするため、こ
れらの生産性を改良するものとして、シート・モールデ
ィング・コンパウンド(以下、SMCという)又はバル
ク・モールディング・コンパウンド(以下、BMCとい
う)等の熱硬化性材料が開発され、これを用いたプレス
成形法が広く採用されてきている。
【0003】しかしながら、このようなSMC或いはB
MCをプレス成形することにより得られる成形品は、成
形品全体の色が単一色に限られ、例えば赤なら成形品全
体が赤色のものしか生産できず、デザインの自由度が制
限されるという欠点を有している。勿論、印刷、塗装等
の後加工を行えば、適宜意匠を付加することは可能であ
るが、この場合には非常に複雑な後加工の工程を要し、
非常に生産性の劣るものとなる。
【0004】そこで、これらのFRP製品に加飾を施す
方法としては、加飾シートをインサート成形する方法が
提案されている。例えば、特開平2−279313号公
報には、表面シートの表面に、あらかじめ混合した表面
模様形成用粒状物と顔料などの混合物を塗布し、この混
合物の上に含浸用シートを重ね合わせて加飾成形用シー
トを製造し、この加飾成形用シートを、その表面シート
側が型面側になるよう下型にセットし、この加飾成形用
シート上に熱硬化性材料を重ね、次に上型を締めて、加
熱加圧することにより成形し、その後、成形型から取り
出した成形品の表面から表面シートを剥離して模様付き
成形品を製造する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の製造方法では、加飾成形用シートに含浸され
ている樹脂が架橋されていないために、加飾成形用シー
トは軟らかく、そのため成形材料を重ねて加熱加圧成形
した際、熱硬化性材料が加飾部分に滲み出したり、或い
は加飾成形用シートに含浸されている樹脂が加飾されて
ない部分に流れ出したりするという問題があった。
【0006】この発明は、加飾部分に熱硬化性材料が滲
み出すことがなく、また加飾部分の樹脂混合物が成形品
の加飾されていない部分に流れ出したりしないことを可
能とした加飾成形品の製造方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の加飾成形品の
製造 法は、成形型の型面と低圧成形性熱硬化性材料と
の間に加飾された高圧成形性熱硬化性材料を介在させ、
低圧成形性熱硬化性材料と高圧成形性熱硬化性材料とを
3〜40kg/cm2 の圧力下で加熱加圧成形すること
を特徴としている。
【0008】この発明において、低圧成形性熱硬化性材
料とは、単独で加熱加圧成形する場合に、低圧条件下で
成形可能な熱硬化性材料であって、30kg/cm2
下の低圧条件下で成形型のキャビティのリブ、ボス部ま
で容易に流動して充填され、50〜150℃で硬化する
ような熱硬化性材料をいう。
【0009】また、高圧成形性熱硬化性材料とは、単独
で加熱加圧成形する場合に、高圧条件下で成形するのが
好適な熱硬化性材料であって、40kg/cm2 以上の
高圧条件下で成形型のキャビティのリブやボス部まで流
動して充填され、50〜150℃で硬化するような熱硬
化性材料をいう。
【0010】上記低圧成形性熱硬化性材料、或いは高圧
成形性熱硬化性材料としては、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート
樹脂等の熱硬化性樹脂に、必要に応じて各種充填材、補
強材、添加剤等を加え、従来公知の方法により、SMC
或はBMC等の形態にしたものが挙げられる。
【0011】ところで、上記不飽和ポリエステル樹脂に
用いられる有機ポリオールとしては、ジオール、トリオ
ール、テトラオールおよびそれらの混合物が挙げられる
が、主として脂肪族ポリオールと芳香族ポリオールとに
分けられ、このうち脂肪族ポリオールとして代表的なも
のには、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、ジブロムネオペンチルグリコール、
ヘキサメチレングリコール、トリメチロールプロパン、
水素化ビスフェノールA等があり、また、芳香族ポリオ
ールとして代表的なものとしてはビスフェノールA又は
ビスフェノールS等がある。
【0012】前記不飽和ポリエステル樹脂に用いられる
脂肪族不飽和ポリカルボン酸としては、(無水)マレイ
ン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸等が挙げられる。
【0013】前記不飽和ポリエステル樹脂に用いられる
脂肪族飽和ポリカルボン酸としては、セバチン酸、アジ
ピン酸、(無水)コハク酸等が挙げられる。
【0014】前記不飽和ポリエステル樹脂に用いられる
芳香族ポリカルボン酸としては、(無水)フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フ
タル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等が
挙げられる。
【0015】前記エポキシアクリレート樹脂に用いられ
るエポキシ樹脂としては、これもまた公知慣用の方法に
よりエピクロルヒドリンおよびビスフェノールAから製
造されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロル
ヒドリンおよび臭素化ビスフェノールAから製造される
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノ
ボラック又はオルトクレゾールノボラックをグリシジル
エーテル化して製造されるノボラック型エポキシ樹脂、
各種アミンとエピクロルヒドリンを反応させて得られる
グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0016】前記ウレタンアクリレート樹脂に用いられ
るポリオールとしては、アルキレンジオールとして例え
ばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチ
レングリコール、ジイソプロピレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブタン
ジオール等、ポリエーテルポリオールとしてはポリオキ
シメチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイド等、ポリエステルポリオールとしてはアルキ
レンジオール等の有機ポリオールおよびポリカルボン酸
の縮合化合物等、が汎用的に用いられる。
【0017】前記ウレタンアクリレート樹脂に用いられ
るポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、ポリメチレンポリ
フェニルジイソシアネート等が挙げられる。
【0018】また、前記ウレタンアクリレート樹脂に用
いられるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとし
ては、通常ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ヒドロキシ
ル基は通常アルキル基のベータ位の炭素に結合してお
り、アルキル基は通常8個までの炭素原子を含むことが
できる。
【0019】熱硬化性材料には、低収縮剤として、ポリ
酢酸ビニル、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエ
チレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニルース
チレン共重合体、ポリブタジエン、飽和ポリエステル
類、飽和ポリエーテル類等のような熱可塑性樹脂を必要
に応じて適当量含有させることができる。
【0020】また、熱硬化性材料には、必要に応じて、
スチレン、アルファメチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、各種アクリ
レートモノマー、各種メタクリレートモノマー等の重合
性単量体を適当量加えることができる。中でも、スチレ
ン及びメチルメタクリレートが、価格及び各種性能の点
で優れるため、好適に用いられる。
【0021】また、熱硬化性材料には、必要に応じて、
ラジカル反応開始剤としての有機過酸化物を添加するこ
とができる。具体的には例えば、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、イソブチリ
ルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、クメ
ンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド
類、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサ
イド類、ターシャリーブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート等のアルキルパーエステル類、ターシャリ
ーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパー
カーボネート類、1,1−ジブチルパーオキシシクロヘ
キサン等のパーオキシケタール類等があり、汎用的に
は、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ター
シャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等
が使用可能である。
【0022】上記熱可塑性樹脂を用いる場合には、その
量としては、樹脂分のうち0.1〜30重量%であるこ
とが好適であり、より好適には0.3〜20重量%であ
る。用いる量が多すぎる場合には、成形材料の粘度が高
くなるため、成形時に充分な流動性が得られにくいとい
う欠点を有し、また逆に、少なすぎる場合には充分な収
縮改良効果が得られにくいという欠点を有する。ここ
で、樹脂分とは、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の他に、
共重合性モノマー等のように化学反応して樹脂となり得
る成分の総量を意味する。
【0023】各種共重合性単量体を用いる場合には、そ
の量としては、樹脂分のうち1〜70重量%であること
が好適であり、より好適には3〜50重量%である。用
いる量が少なすぎる場合には、成形材料の粘度が高くな
るため、成形時に充分な流動性が得られないという欠点
を有し、逆に多すぎる場合には、密着性が低下しやすい
という欠点を有するからである。
【0024】上記有機過酸化物を用いる場合には、その
量としては、反応性不飽和結合を持つ熱硬化性樹脂及び
共重合性モノマーの和100重量部に対し0.3〜5重
量部が好適であり、より好適には0.5〜3重量部であ
る。用いる量が少ない場合には、成形材料の硬化速度が
遅くなり易く、また逆に多すぎる場合には、成形材料が
硬化時に黄変しやすくなるという欠点を有するからであ
る。
【0025】熱硬化性材料には、マグネシウム、カルシ
ウム等のアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物を増粘剤
として加えることができる。具体的には、酸化マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどが挙
げられる。
【0026】上記増粘剤の量としては一般的には、高圧
成形性熱硬化性材料の場合は樹脂分100重量部に対
し、1.0〜5.0重量部である。少なすぎる場合に
は、加飾されていない部分に樹脂混合物が流れる恐れが
ある。逆に多すぎる場合には、成形材料の粘度が高くな
りすぎて、型への追随性が悪くなる恐れがある。低圧成
形性熱硬化性材料の場合には、樹脂分100重量部に対
し、0.2〜1.0重量部である。少なすぎる場合に
は、樹脂粘度が小さすぎ、樹脂が垂れたり、粘着性が上
がるなどハンドリング性が悪くなる恐れがある。逆に多
すぎる場合には熱硬化性材料の粘度が高くなりすぎ、成
形型内での流動性が不足して欠肉等の不良を起こした
り、加飾部分に樹脂が滲み出す恐れがある。
【0027】さらに、熱硬化性材料には、目的及び用途
に応じて、適当量の充填材、例えば無機充填材を加える
ことができる。使用可能な無機充填材としては、炭酸カ
ルシウム、クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウ
ム、グラファイト等が挙げられる。
【0028】上記充填剤の量としては一般的には、高圧
成形性熱硬化性材料の場合は樹脂分100重量部に対
し、10〜300重量部である。少なすぎる場合には、
加飾されていない部分に樹脂が流れ出る恐れがある。逆
に多すぎる場合には、熱硬化性材料の粘度が高くなりす
ぎ、型への追随性が悪くなる恐れがある。
【0029】低圧成形性熱硬化性材料の場合には、樹脂
分100重量部に対し、50〜200重量部である。少
なすぎる場合には、樹脂粘度が低すぎるため、樹脂が垂
れたり、粘着性が上がるなどハンドリング性が悪くなる
恐れがある。逆に多すぎる場合には成形材料の粘度が高
くなりすぎ、成形型内での流動性が不足して欠肉等の不
良を起こしたり、加飾部分に樹脂が滲み出す恐れがあ
る。
【0030】また、熱硬化性材料には、補強材として、
各種補強繊維、すなわちガラス繊維、炭素繊維等を必要
に応じて適当量加えることができる。
【0031】高圧成形性熱硬化性材料に補強繊維を用い
る場合には、その使用量としては樹脂分に対して、1〜
250重量部とすることが好ましく、より好ましくは3
〜200重量部である。含有量が少なすぎる場合には充
分な補強効果が得られにくいという欠点を有し、多すぎ
る場合には、成形品の表面にガラス目が見える恐れがあ
る。
【0032】低圧成形性熱硬化性材料に補強繊維を用い
る場合には、その使用量としては樹脂分に対して、20
〜350重量部とすることが好ましく、より好ましくは
50〜250重量部である。含有量が少なすぎる場合に
は充分な補強効果が得られにくいという欠点を有し、逆
に多すぎる場合には、組成物の粘度が高くなるため、成
形時に型内における充分な流動性が得られにくいという
欠点を有するからである。
【0033】高圧成形性熱硬化性材料の加飾方法として
は、低圧成形性熱硬化性材料と異なる色の高圧成形性熱
硬化性材料を積層する、透明な高圧成形性熱硬化性材料
を用いる、柄材を含有した高圧成形性熱硬化性材料を用
いる、顔料や染料を部分的に散布した高圧成形性熱硬化
性材料を用いる、着色或いは印刷を施した高圧成形性熱
硬化性材料を用いる、等の方法が挙げられる。これらの
高圧成形性熱硬化性材料を2種以上用いてもよい。ま
た、透明高圧成形性熱硬化性材料に柄材、顔料、染料を
加えてもよく、また着色、印刷を施してもよい。また、
上記顔料、染料、柄材等を低圧成形性熱硬化性材料に加
えて加飾することも可能である。
【0034】上記顔料としては、酸化チタン、チタンイ
エロー、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンダ、
フタロシアニンブルー、酸化鉄(ベンガラ)、カーボン
ブラック、鉄黒、アルミフレーク等が挙げられる。ま
た、顔料としては、アゾ系染料やアントラキノン系、イ
ンジゴイド系、スチルベン系等が挙げられる。上記柄材
としては、熱硬化性樹脂成形品を粗砕した粒状物、天然
雲母、着色雲母、寒水石、貝殻、天然石粉、金属粉等が
挙げられる。
【0035】透明性の発現は、通常の加飾高圧成形性熱
硬化性材料より、顔料を減らす、無機充填材の量を減ら
す、補強材の量を減らす、樹脂と無機充填材或いは、補
強材の屈折率の差を少なくする、等の方法により可能と
なる。
【0036】ここで、高圧成形性材料に用いる着色顔料
の添加量としては樹脂分100重量部に対して、1〜1
00重量部とすることが好ましく、より好ましくは3〜
50重量部である。また、無機充填材の添加量として
は、樹脂分100重量部に対して、0〜300重量部と
することが好ましく、より好ましくは0〜250重量部
である。また、着色顔料、無機充填材の総量として、3
0〜320重量部添加されるのが好ましく、より好まし
くは40〜200重量部となるように調節される。
【0037】無機充填材、着色顔料の添加量が、少なす
ぎる場合には充分な隠ぺい性が得られにくいという欠点
を有し、逆に多すぎる場合には、組成物の粘度が高くな
るため、成形時に型内における充分な流動性が得られに
くいという欠点を有する。
【0038】また、熱硬化性材料には、必要に応じて、
ジメチルアニリン、ナフテン酸コバルト等の公知の硬化
促進剤、パラベンゾキノン等の重合禁止剤、カーボンブ
ラック等の導電性付与剤、乳化剤、ステアリン酸亜鉛等
の金属石鹸類、脂肪族燐酸塩、レシチン等の離型剤等、
酸化防止剤、脂肪族アルコール、高級アルコール高級脂
肪酸エステルなどの流動促進剤を用途、目的に応じて適
当量加えることができる。
【0039】従って、高圧成形性熱硬化性材料として、
より具体的には、例えば、不飽和ポリエステル樹脂液
(スチレン濃度30〜70%)60〜100重量部に、
ポリスチレン樹脂等のスチレン溶液(スチレン濃度約3
0〜70%)0〜40重量部を加えて100重量部と
し、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラス粉末
等の充填材30〜300重量部、酸化チタン、酸化鉄、
カーボンブラック、チタンイエロー等の着色顔料5〜2
0重量部、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート
等の有機過酸化物0.5〜3重量部、酸化マグネシウム
1.0〜2.0部、ステアリン酸亜鉛等の離型剤0.5
〜5重量部程度を混練し、ガラス繊維等の補強材5〜1
80重量部に含浸してSMC或はBMCの形態としたも
の、等が好適に用いられる。
【0040】透明高圧成形性熱硬化性材料として、より
具体的には、例えば、不飽和ポリエステル樹脂液(スチ
レン濃度40〜70%)60〜100重量部にポリスチ
レン樹脂等のスチレン溶液(スチレン濃度約40〜70
%)0〜40重量部を加えて100重量部とし、水酸化
アルミニウム、ガラス粉末等の充填材30〜160重量
部、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート等の有
機過酸化物0.5〜3重量部、酸化マグネシウム1.0
〜1.5重量部、ステアリン酸亜鉛等の離型剤0.5〜
5重量部程度を混練し、ガラス繊維等の補強材5〜80
重量部に含浸してSMC或はBMCの形態としたもの、
等が好適に用いられる。
【0041】低圧成形性材料として、より具体的には例
えば、不飽和ポリエステル樹脂液(スチレン濃度30〜
70%)60〜100重量部にポリスチレン樹脂等のス
チレン溶液(スチレン濃度約30〜70%)0〜40重
量部を加えて100重量部とし、炭酸カルシウム、水酸
化アルミニウム、ガラス粉末等の充填材30〜160
部、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、チタンイ
エロー等の着色顔料5〜20重量部、ターシャリーブチ
ルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物0.5〜3
重量部、酸化マグネシウム0.5〜0.8重量部、ステ
アリン酸亜鉛等の離型剤0.5〜5重量部程度を混練
し、ガラス繊維等の補強材5〜180重量部に含浸して
SMC或はBMCの形態としたもの、等が好適に用いら
れる。
【0042】この発明に用いる成形機としては従来公知
のプレス成形機が使用可能であり、成形型の形式は、一
般には上下型が好ましく用いられる。この場合、通常上
型を可動型、下型を固定型として用いる。
【0043】上記の成形機に、上記成形型を固定し、型
面を50℃〜180℃に加熱した後、型内に加飾高圧成
形性材料をその目的の位置に載置する。そして、低圧成
形性熱硬化性材料をその高圧成形性熱硬化性材料の上に
積層し、成形を閉じ、圧力3〜40kg/cm2 の圧力
で30秒から15分間加熱加圧成形すれば、加飾部を有
する成形品を得ることが出来る。
【0044】成形圧力が3kg/cm2 未満であると、
低圧成形性熱硬化性材料が流動性が充分でなく欠肉を生
じるという欠点を有する。逆に成形圧力が40kg/c
2を超えると、高圧成形性熱硬化性材料が一緒に流動
し、加飾部分以外に加飾部分の樹脂が流れたり、低圧成
形性熱硬化性材料の樹脂が加飾部分に滲み出したりする
からである。
【0045】ここで、この発明方法での成形圧力は、低
圧成形性熱硬化性成形材料を単独で用いるときの成形圧
力とほぼ同等かそれ以上、かつ高圧成形性熱硬化性材料
の単独で用いるときの成形圧力より低圧であることが好
ましい。なお、単独で用いるときの成形圧力とは、リブ
やボス部を有する成形型において、熱硬化性材料が流動
してリブ、ボス部に充填するのに必要な最低圧力をい
う。
【0046】高圧成形性熱硬化性材料を載置する向きと
しては、成形型の型面側即ち製品面側を印刷、着色、柄
材がより多く散布されている面とするのが普通である
が、必要に応じて、成形材料側が印刷或いは着色した面
であっても構わない。
【0047】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を以下に述
べる実施例に基づいて説明する。 <SMCの調整>表1に示したとおりの、ガラス繊維を
除く材料組成(重量部)を十分に撹拌した後、SMC含
浸装置により表1に示すガラス繊維量(重量部)に含浸
させ、40℃で24時間熟成し、6種類のSMC(SM
C−1〜SMC−6)を得た。
【0048】
【表1】
【0049】この6種類のSMC(SMC−1〜SMC
−6)が、低圧成形性であるか高圧成形性であるか、ま
たは、加飾されたものであるか否かは、次のとおりであ
る。 SMC−1:加飾高圧成形性SMC SMC−2:透明加飾高圧成形性SMC SMC−3:低圧成形性SMC SMC−4:低圧成形性SMC SMC−5:高圧成形性SMC SMC−6:加飾低圧成形性SMC
【0050】なお、表1中の材料としては、下記に示す
ものを使用した。 ・不飽和ポリエステル樹脂液:イソフタル酸系の不飽和
ポリエステル樹脂約60重量%をスチレンモノマー約4
0重量%に溶解したもの。 ・ポリスチレン系低収縮剤樹脂:ポリスチレン樹脂約3
0重量%をスチレンモノマー約70重量に溶解したも
の。 ・充填材(A):炭酸カルシウム、NS−100(日東
粉化工業社製)。 ・充填材(B):ガラスパウダー、FMB5W−001
(日東粉化工業社製)。 ・硬化剤:カヤブチルB(化薬アクゾ社製、ターシャリ
ーブチルパーオキソベンゾエート含有率98wt%)。 ・増粘剤:酸化マグネシウム粉末、キョーワマグ150
(共和化学工業社製)。 ・内部離型剤:ステアリン酸亜鉛(堺化学工業社製)。 ・柄材(A):着色マイカ、粒径3mm(伊藤産業社
製、黒:白:グレ−=3:1:1 )。 ・柄材(B):着色樹脂チップ、粒径3mm(日本フェ
ロー社製、黒:白:グレー=3:1:1)。 ・着色顔料(A):カーボンブラック(堺化学工業社
製)。 ・着色顔料(B):酸化チタン粉末(堺化学工業社
製)。 ・流動促進剤:ペンタエリスリトールのステアリン酸エ
ステル。 ・ガラス繊維:ロービング、ER4630LBD166
W(旭ファイバーグラス社製、長さ25mmにカットした
もの)。
【0051】(実施例1)SMC−1、SMC−3を2
0×20cmに切断した。300トンプレス機にて、3
0×30cmの正方形の平板状成形型を上型を135
℃、下型を145℃に加熱した後、SMC−1を1枚載
置し、その上にSMC−3を400g積層した。この状
態で型を閉じ、成形圧力30kg/cm2 で4分間加圧
成形した。
【0052】(実施例2〜4)表2に記載したとおりの
SMC、成形圧力に変更した以外は、実施例1と同様に
して加熱加圧成形を行った。
【0053】(比較例1〜4)表2に記載したとおりの
SMC、成形圧力に変更した以外は、実施例1と同様に
して加熱加圧成形を行った。
【0054】得られた加飾成形品の外観は表2に示すと
おりであった。
【0055】
【表2】
【0056】表2に示すとおり、実施例1〜4の加飾成
形品は、いずれも、熱硬化性樹脂の滲み出しや流れ出し
もなく、外観良好なものであった。これに対し、比較例
1〜4の加飾成形品は、硬化性樹脂の滲み出しや流れ出
しが見られたり、欠肉製品のものとなり、良品でないも
のであった。
【0057】
【発明の効果】この発明の加飾成形品の製造方法によれ
ば、低圧成形性熱硬化性材料が成形圧力下で十分に流動
するため、成形品に欠肉等が生じることがなく、また、
加飾された高圧成形性熱硬化性材料は、成形圧力より高
い圧力でしか充分に流動しないため、加熱加圧の際、こ
の熱硬化性樹脂が加飾されていない部分に流れ出した
り、低圧成形性熱硬化性材料が滲み出したりしないする
ことがなく、所望の外観を呈する加飾成形品を効率よく
製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形型の型面と低圧成形性熱硬化性材料
    との間に加飾された高圧成形性熱硬化性材料を介在さ
    せ、低圧成形性熱硬化性材料と高圧成形性熱硬化性材料
    とを3〜40kg/cm2 の圧力下で加熱加圧成形する
    ことを特徴とする加飾成形品の製造方法。
JP8041538A 1996-02-28 1996-02-28 加飾成形品の製造方法 Pending JPH09234754A (ja)

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