JPH09230761A - 像保持体からの像形成物質除去装置 - Google Patents

像保持体からの像形成物質除去装置

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JPH09230761A
JPH09230761A JP6533596A JP6533596A JPH09230761A JP H09230761 A JPH09230761 A JP H09230761A JP 6533596 A JP6533596 A JP 6533596A JP 6533596 A JP6533596 A JP 6533596A JP H09230761 A JPH09230761 A JP H09230761A
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toner
peeling
image
roller
forming substance
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JP6533596A
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Tomoaki Sugawara
智明 菅原
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱手段を有する当接部材を用いて、剥離ロ
ーラに付着しているトナーを効率よく軟化させながら除
去することにより、剥離ローラ表面のクリーニングを容
易に行うことができるトナー除去装置を提供する。 【解決手段】 転写紙上のトナーと剥離ローラ33とを
接触させ、その後離間させることにより、トナーを剥離
ローラ33に転写して剥離するトナー剥離ユニット30
と、剥離ローラ33上に付着したトナーを除去してクリ
ーニングするクリーニング手段とを備えた転写紙からの
トナー除去装置において、クリーニング手段として、剥
離ローラ33の表面に当接する先端部に加熱手段を有す
るクリーニングブレード51を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置で画像を形
成した像保持体から該画像を構成する像形成物質を除去
する像保持体からの像形成物質除去装置に係り、詳しく
は像形成物質除去装置に用いる剥離部材のクリーニング
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の像保持体からの像形成物質
除去装置としては、像保持体から像形成物質を除去する
像形成物質除去方法が各種提案されている。例えば、溶
剤中で超音波振動を与えて像保持体としての転写紙から
像形成物質(以下トナーという)を除去するもの(例え
ば、特開平1−101576号公報参照)、像保持体と
しての離型材を有する像転写体に付着したトナーに剥離
部材を重ねた状態で、加圧・加熱・冷却後に剥離してト
ナーを剥離部材に移すもの(例えば、特開平2−551
95号公報参照)、表面に剥離処理を施した像保持体と
してのイレーザブルペーパに付着したトナーに熱溶融性
樹脂を押しつけ、冷却した後取り去ることによって熱溶
融性樹脂とともにトナーを取り去るもの(例えば、特開
平4−64472号公報参照)、加熱、加圧ローラで像
トナーを軟化させ、該ローラに付着させて画像を判読不
能にするもの(例えば、特開平4−82983号公報参
照)、溶剤で像トナーを溶解し、溶解したトナーを洗
浄、吸引、或いは吸着などの機械的または電気的に剥離
除去するもの(例えば、特開平4−300395号公報
参照)等が提案されている。
【0003】特に、像保持体を比較的損傷することな
く、像形成物質のみを除去するために、水、界面活性剤
を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面
活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から
選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を像保持体
に保持させ、該像保持体上の像形成物質を溶融又は軟化
させるように加熱し、該像形成物質に、該像保持体と該
像形成物質との付着力より大きい付着力を有する剥離部
材を接触させ、該剥離部材と該像保持体とを分離させる
際に該像形成物質を該像保持体から剥離して除去するも
のが提案されている(例えば、特願平4−255916
号、特願平5−239075号、特願平7−18557
号参照)。
【0004】このような像保持体からの像形成物質除去
方法においては、剥離部材の剥離性能を維持するため
に、像保持体から除去されて剥離部材上に付着したトナ
ーをクリーニングするのが好ましい。そこで、先に、上
記剥離部材の表面をクリーニングするクリーニング装置
として、高速回転するクリーニング用回転体としてのク
リーニングブラシローラ(以下、ブラシローラという)
を剥離部材、例えば、複数の支持ローラに掛け渡された
ベルト状剥離部材であるトナーオフセット用ベルトの表
面に接触させ、該ベルト上の像形成物質を掻き落とすも
のが提案されている。
【0005】ブラシローラ表面は、剥離部材表面との摺
擦によって効率良く剥離部材表面をクリーニングすると
ともに、剥離部材表面の損傷を軽減することが望まれ
る。そこで、例えば特願平7−18557号の明細書の
中では、基布にステンレス繊維を織り込んでブラシ材と
しての多数のループを形成したブラシ材布を、芯金の周
面にスパイラル状に巻き付けて構成したブラシローラが
提案されている。更に、液を保持している像保持体を乾
燥させながら搬送する際に、ほぼ搬送方向に伸びるしわ
や破れを発生させることなく良好に搬送できる乾燥手段
を備えた像保持体からの像形成物質除去装置及び像保持
体処理装置も提案されている(特開平7−3633
4)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来提案さ
れていたループ状のブラシ材を備えたブラシローラで
は、剥離部材表面に付着したゴム状領域の像形成物質を
ほぼ完全に掻きとる(クリーニング率100%という)
ために、例えばブラシローラと剥離部材とが長手方向に
接触する幅(以下、摺擦部幅という)320mmに対し
てクリーニング圧力250N以上、ブラシローラの回転
数200rpm以上の高圧力、高速回転が必要条件であ
った。また、上記ループは、ブラシローラ表面の移動方
向に対して比較的小さい角度に形成されていたため、剥
離部材に対する接触長が比較的小さかった。この構成で
100%のクリーニング率を得るためには、ブラシロー
ラを剥離部材に高圧で接触させるとともに、高速で回転
させなければならなかった。このため、ブラシローラ軸
の駆動トルクが増大したり、剥離部材表面が摩耗して耐
久性が低下したりするのに加えて、ブラシローラ表面の
ループ材が変形、或いは、破損したり、ループ材の繊維
の解れによって寿命が著しく低下したりする不具合が生
じた。
【0007】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的は、剥離部材の表面に当接する先端部
に加熱手段を有する当接部材を用いて、剥離部材に付着
している像形成物質を効率よく軟化させながら除去する
ことにより、剥離部材表面のクリーニングを容易に行う
ことができる像保持体からの像形成物質除去装置を提供
することである。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、像保持体上の像形成物質と剥離
部材とを接触させ、その後離間させることにより、該像
形成物質を該剥離部材に転写して剥離する剥離手段と、
該剥離部材上に付着した像形成物質を除去してクリーニ
ングするクリーニング手段とを備えた像保持体からの像
形成物質除去装置において、該クリーニング手段とし
て、該剥離部材の表面に当接する先端部に加熱手段を有
する当接部材を用いたことを特徴とするものである。こ
の請求項1の像保持体からの像形成物質除去装置におい
ては、加熱手段を有する当接部材の先端部を剥離部材の
表面に当接することにより、剥離部材上に付着している
像形成物質を軟化して凝集力の弱い流動性の高い状態に
保ちながら、当接部材の先端部で除去する。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記剥離部材の内部
に加熱手段を設けたことを特徴とするものである。この
請求項2の像保持体からの像形成物質除去装置において
は、剥離部材の内部に設けた加熱手段による熱を、剥離
部材に付着している像形成物質の加熱に用いることによ
り、剥離部材上の像形成物質を凝集力の弱い流動的な状
態に容易に保てるようにする。
【0009】請求項3の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記剥離部材として
ローラ形状の部材を用い、上記当接部材を、該剥離部材
の下半分の外周面に当接するように設けたことを特徴と
するものである。この請求項3の像保持体からの像形成
物質除去装置においては、上記当接部材をローラ形状の
剥離部材の下半分の外周面に当接させることにより、剥
離部材の表面から除去した像形成物質を自重により落下
しやすくする。
【0010】請求項4の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記当接部材の表面
をフッ素系物質で形成したことを特徴とするものであ
る。この請求項4の像保持体からの像形成物質除去装置
においては、上記当接部材の表面を像形成物質の付着し
にくいフッ素系物質で形成することにより、当接部材の
表面から像形成物質がとれやすくする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1を用いて、本実施形態に係る
像保持体からの像形成物質除去装置の一構成例について
説明する。この除去装置は、転写型の電子写真複写機に
よって画像が形成された像保持体としての転写紙から、
トナー画像を剥離して取り除くトナー除去装置の例であ
る。但し、本発明に係る像保持体の除去装置は、図1の
装置に限定されるものではない。
【0012】図1において、このトナー除去装置は、積
載状態で収容しているトナー像が形成された転写紙10
を一枚づつ分離給送する図示しない給紙ユニットから送
られてきた転写紙10に上記不安定化液を付与する不安
定化液付与手段としての液供給ユニット20と、不安定
化液が付与された転写紙10からトナーを剥離する剥離
手段などからなるトナー剥離ユニット30と、トナーが
除去された転写紙10を乾燥させ、図示しない紙受けユ
ニットに転写紙11を排出する乾燥ユニット40とを備
えている。
【0013】上記トナー除去装置において、転写紙10
は、給紙ユニットにより、トナー像が形成された面(以
下、トナー画像面という)を下に向けた状態で、重送紙
が分離されて一枚の転写紙10のみが液供給ユニット2
0に送り出される。この給紙ユニットの具体的な構成及
び動作は電子写真複写機における給紙機構と同様である
ので、詳細な説明は省略する。
【0014】上記液供給ユニット20は、転写紙10へ
の浸透性を向上させるために、水あるいは界面活性剤を
含んだ水溶液などの不安定化液を転写紙10に供給する
ものである。この液供給ユニット20は、不安定化液を
転写紙10のトナー画像面に供給する塗布ローラ23
と、紙搬送経路を挟んでこの塗布ローラ23に対向する
ように設けられた搬送ローラ24および転写紙10を搬
送するための絞りローラ25とを備えている。この塗布
ローラ23としては、保液性を有する材質、例えば、親
水性多孔質材質、スポンジなどからなるローラや、ゴム
などの弾性体又は金属などの剛体からなるローラなどを
用いることができる
【0015】なお、給液手段として転写紙10を不安定
化液21の中に直接通して転写紙10に液を供給する方
法に加え、塗布ローラで転写紙10の表面に該不安定化
液21を塗布したり、噴霧器により転写紙10の表面に
霧状にされた該不安定化液21を付着させたりして、間
接的に供給する方法がある。
【0016】上記トナー剥離ユニット30は、加熱手段
としての加熱ランプ33a内蔵の剥離ローラ33と、剥
離ローラ33に圧接するように設けられた、挾持手段と
しての加熱ランプ35a内蔵の加圧ローラ35と、剥離
ローラ33表面からトナーを除去するクリーニングブレ
ード51とを備えている。この剥離ローラ33の表面
は、PEEKなどのトナーと馴染みやすい耐熱性樹脂に
より形成されており、加圧ローラ35の表面は、フッ素
系物質により構成されている。
【0017】また、上記剥離ローラ33と加圧ローラ3
5による相互加圧、および剥離ローラ33内部の加熱ラ
ンプ33aと加圧ローラ35内部の加熱ランプ35aの
ヒーター加熱により、トナーは剥離ローラ33に転写さ
れる。この剥離ローラ33に転写されたトナーは、クリ
ーニングブレード51によりかきとられる。このメカニ
ズムは、図3を用いて後述する。
【0018】ここで、剥離ローラ33、加圧ローラ35
の温度は、温度測定手段としての加圧ローラ温度測定セ
ンサ、及び加熱ローラ温度測定センサによってそれぞれ
測定されている。そして、これら測定結果に基づいて、
転写紙10上のトナーが軟化する温度となるように調節
されている。
【0019】上記乾燥ユニット40は、例えば転写紙1
0の液保持量が紙重量の10%以下になるように転写紙
10を乾燥させるものであり、加熱ランプ41a内蔵の
例えばアルミからなる加熱ドラム41と、複数の支持ロ
ーラ42に掛け渡され、該加熱ドラム41の周面に一定
角度巻きついた状態で無端移動する紙押圧用ベルト43
とから構成されている。この紙押圧用ベルト43のテン
ションは、支持ローラ42のうちの1つを図中矢印方向
に移動させることで調節される。なお、紙押圧用ベルト
43の材質としては、耐熱性や通気性を備えた材質、例
えばキャンバス地、木綿地、テトロン地などの布を用い
ることができる。ここで、加熱ランプ41aによるトナ
ー紙の加熱温度は、OHPシートであれば70℃付近、
紙であれば、120℃付近が望ましい。OHPシートの
温度設定は、これ以上では、普通基板として用いられる
PET(ポリエチレンテレフタレート)のガラス点以上
であるため、変形が免れなくなることがあるからであ
る。また、あまり低い温度では紙押圧用ベルト43の乾
燥が不十分となり、連続処理の時に液体(主に水)を取
りきれなくなってしまう。紙では、乾燥のために120
℃程度の温度になる。これにより水分を除いて再生が完
了する。
【0020】以上の構成において、図示しない給紙ユニ
ットから、通常のPPC複写機(例えば、リコー製 F
T2200)にてトナー画像を形成させた転写紙10
は、そのトナー画像面を下面にして送られ、液供給ユニ
ット20でそのトナー画像面に不安定化液が均一に供給
され、不安定化液がトナーと転写紙10との間の界面部
まで浸透し、トナーの付着状態が不安定状態になる。そ
して、転写紙10は供給された不安定化液を保持したま
まトナー剥離ユニット30に送られる。そして、このト
ナー剥離ユニット30で、転写紙10に固着しているト
ナーが剥離ローラ33及び加圧ローラ35からの加熱で
軟化し、剥離ローラ33に付着したトナーがクリーニン
グブレードによりかきとられ、転写紙10からトナーが
除去される。トナーが除去された転写紙10は、乾燥ユ
ニット40に送られる。乾燥ユニット40に送られ乾燥
された転写紙11は、図示しない紙受けユニットに排出
される。以後、同じ液供給、トナー剥離工程が繰り返さ
れる。
【0021】以上、上記構成のトナー除去装置によれ
ば、トナーが付着した転写紙10に液を供給して転写紙
10のトナーとの界面部に液を浸透させた状態でトナー
を剥離させるので、紙繊維を傷めることなく、トナーを
除去できる。
【0022】また、転写紙10表面よりトナーを取り除
く際、剥離ローラ33及び加圧ローラ35によってトナ
ーを加熱して軟化させるので、トナーが転写紙10表面
から離れやすくなり、例えば上記表面が繊維質で構成さ
れる転写紙10を用いる場合にも、該繊維質の損傷を良
好に抑えながらトナーを除去できる。
【0023】このように、複写コピーあるいはプリント
アウトした画像を形成している転写紙10を簡単に、し
かも紙質層を損傷することなくトナーを除去して、再生
することができるので、一度使用した転写紙10を捨て
ることなく繰り返して使用でき、転写紙10の消費量を
減少させることができる。
【0024】次に、一般的なトナーの特性についてふ
れ、本発明のトナーの剥離原理について説明する。図2
は、このトナーの特性の説明図であり、同図(a)は、
この特性測定器の構成図、同図(b)は、その測定器を
用いた測定結果を示すグラフである。同図(a)におい
て、上記測定器はフロテスターであり、これは、基本的
には針のない注射器状のシリンダー72にトナーペレッ
トを入れ、温度を上げながらプランジャー71に矢印方
向の一定の圧力73を加え、そのプランジャー71の降
下量と温度の関係を見るものである。同図(b)は、こ
のフロテスターで測定した一般的なモノクロトナーにつ
いての測定結果を示すものである。この同図(b)の例
では、トナーは、80度前後の軟化点からトナー同士の
凝集力の強いゴム状領域に変化し、115度前後の流動
開始点からトナー同士の凝集力の弱い流動領域に変化す
る。
【0025】例えば、コピーでの定着の時にトナーの温
度を上げすぎてトナーが流動領域に入ると、この領域で
はトナーは凝集力が落ちるため、ちりじりになりやす
く、オフセット現象が起こり、定着のローラにトナーが
付着するという現象が起こる。このように、トナーをま
とめて扱いたい場合には、流動領域では不利となる。同
様に、従来のトナー除去装置におけるトナー剥離処理に
おいても、紙むけを生じさせずかつトナーの凝集力を用
いてトナーを除去するため、ゴム領域での剥離が行われ
ていた。つまり概ね120度以下にヒーター温度を設定
する。これ以上温度を上げると、トナーを紙から剥離さ
せる働きを持つ水分が蒸発し、トナーが紙に付着する。
これを無理に引き剥がすと、紙の表面の繊維がトナーに
取られ、紙むけあるいは破れが発生する。よって、通常
は剥離部材表面に付着した表面温度が下がり部分的にゴ
ム状領域に入っているトナーを、プレードや回転ブラシ
によりトナーの凝集力を利用して機械的にクリーニング
していた。
【0026】これに対し、本実施形態では、ゴム状領域
よりさらに温度を上げ、流動領域に変化したトナーを圧
力によりかき取るものである。図3は、剥離ローラ33
に付着したトナーのクリーニング装置の詳細である。当
接部材としてのクリーニングブレード51は、押し上げ
機構(図示しない:バネなど)により剥離ローラ33に
押しつけられている。クリーニングブレード51の加熱
手段については、図4を用いて後述する。この加熱手段
により流動領域に変化したトナーを、クリーニングブレ
ード51によりかき取ると、そのトナーは、加熱手段を
有するクリーニングブレード51および剥離ローラ33
より離れるにつれて、冷やされて固くなり、最後にある
大きさで、自重により落下する。この原理については後
述する。また、ある程度の圧力をかけるため、剥離部材
の形状は、ベルトよりも管状の剛性の高い形状が望まし
い。また、剥離部材にローラ形状をもたせることによ
り、ベルト構造に比べて小型化をはかることができる。
さらに、トナーが効率よくクリーニングブレード51か
ら落ちるために、トナー回収皿までの空間には何もない
ことが望ましい。
【0027】次に、図4を用いて、クリーニングブレー
ド51の加熱手段について説明する。クリーニングブレ
ード51は、支点用穴55を有し、金属またはセラミッ
クスで構成する。その先端部分には、加熱手段としての
絶縁碍子54で保護されたクロム線53を設ける。この
ニクロム線53に通電することにより加熱する。この通
電方法については後述する。
【0028】図5は、剥離ローラ33からのトナー除去
の原理を示す概念図である。剥離ローラ33に付着した
トナーは、剥離ローラ33内部からの熱とクリーニング
ブレード51内の加熱手段による熱により、流動領域に
容易に変化する。よって、この状態のトナーを凝集力に
よって回収することは困難である。しかし、図2(b)
に示す流動開始点よりも温度を上げるため、機械的な抵
抗は小さくなる。この性質を利用して、次のようにトナ
ーを自重で落下させることができる。
【0029】図5において、クリーニングブレード51
の先端部では高温のため、流動性の高い状態の白抜き部
分のトナーは、クリーニングブレード51の掻き取る押
しつけ圧で徐々に温度の低い方に移動していく。この部
分が徐々に固まり、ハッチングで示すようにある大きさ
になる。すると、白抜き部分の柔らかい状態のトナー
が、ハッチング部分の固い状態のトナーの自重に耐え切
れなくなり落下する。これが繰り返されることにより、
剥離ローラ33に付着したトナーが容易に回収される。
そのためには、クリーニングブレード51に温度分布を
持たせることが重要である。よって、クリーニングブレ
ード51の先端部は熱伝導効率から考えて、流動開始温
度より10度から20度程度高い必要がある。 (以下、余白)
【0030】図6に、上記の剥離ローラ33からのトナ
ー除去を効率よく行うためのクリーニングブレード51
の構造例を示す。同図(a)は、熱効率を上げるため
に、断熱材57を介して加熱ブロックを先端部に設けて
いる。また、同図(b)は、クリーニングブレード51
表面の一部分をフッ素系物質を含む層58で覆ってい
る。このように、クリーニングブレード51表面の一部
あるいは全体をフッ素系物質で覆うことにより、トナー
の付着しにくい構造にすることも有効である。
【0031】図7は、クリーニングブレード51におけ
る加熱手段の温度制御方法の説明図である。クリーニン
グブレード51の内部または表面部に設置されたサーミ
スタや熱電対などの温度センサー56により測定された
クリーニングブレード51先端部の温度を設定温度と比
較し、設定温度よりも高い、または同じ場合には加熱ヒ
ーターをOFFし、設定温度よりも低い場合には、加熱
ヒーターをONするという制御を行う。
【0032】さらに、図8を用いて、剥離ローラ33か
ら除去されたトナーの排出性に大きく関係するクリーニ
ングブレード51の配置を説明する。図中の51a、5
1bおよび51cの配置では、剥離ローラ33に接触す
ることなくトナーを排出できるのに対し、図中51dの
配置では、剥離ローラ33に再付着する可能性があり、
トナーの排出性が著しく悪くなる。このことは、剥離ロ
ーラ33の上半分にクリーニングブレード51を配置す
ると同様のことが起こる。よって、クリーニングブレー
ド51の配置は、剥離ローラ33の下半分にクリーニン
グブレード51の先端が当たるように配置することが重
要である。
【発明の効果】請求項1乃至4の発明によれば、加熱手
段を有する当接部材の先端部を剥離部材の表面に当接す
ることにより、剥離部材上に付着している像形成物質を
軟化して凝集力の弱い流動性の高い状態に保ちながら、
当接部材の先端部で除去するので、低いクリーニング圧
力で比較的容易に剥離部材上の像形成物質を除去するこ
とができるという優れた効果がある。更に、クリーニン
グ圧力の低下により剥離部材への負荷も減少するため、
剥離部材表面の摩耗が低減され、剥離部材の耐久性が上
昇するという優れた効果もある。
【0033】特に、請求項2の発明によれば、剥離部材
の内部に設けた加熱手段による熱を、剥離部材に付着し
ている像形成物質の加熱に用いることにより、剥離部材
上の像形成物質を凝集力の弱い流動的な状態に更に容易
に保つことができるというという優れた効果がある。
【0034】また特に、請求項3の発明によれば、上記
当接部材をローラ形状の剥離部材の下半分の外周面に当
接させることにより、剥離部材の表面から除去した像形
成物質を自重により落下しやすくなるため、像形成物質
除去時に像形成物質が剥離部材に再付着することを防
ぎ、重力による排出性を高めることができる。したがっ
て、トナーを効率よく回収できるとともに、クリーニン
グ性が向上するという優れた効果がある。
【0035】また特に、請求項4の発明によれば、上記
当接部材の表面を像形成物質の付着しにくいフッ素系物
質で形成することにより、当接部材の表面から像形成物
質がとれやすくなるので、更にトナーを効率よく回収で
きるとともに、クリーニング性が向上するという優れた
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るトナー除去装置の概略
構成図。
【図2】(a)はトナーの特性測定器の構成図。(b)
は同測定器で測定した測定結果を示すグラフ。
【図3】同トナー除去装置に用いた剥離ローラ上のトナ
ーを除去するクリーニング装置の概略構成図。
【図4】同クリーニング装置のクリーニングブレードの
拡大図。
【図5】同クリーニングブレードによるトナー除去原理
の説明図。
【図6】(a)及び(b)は変形例に係るクリーニング
ブレードの説明図。
【図7】クリーニングブレードの温度制御系の説明図。
【図8】クリーニングブレードの配置の説明図。
【符号の説明】
10 トナー除去処理前のシート材 11 トナー除去処理後のシート材 30 トナー剥離ユニット 33 剥離ローラ 33a 加熱ランプ 35 加圧ローラ 35a 加熱ランプ 51 クリーニングブレード 52 トナー回収皿 53 ニクロム線 54 絶縁碍子 55 支点用穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像保持体上の像形成物質と剥離部材とを接
    触させ、その後離間させることにより、該像形成物質を
    該剥離部材に転写して剥離する剥離手段と、該剥離部材
    上に付着した像形成物質を除去してクリーニングするク
    リーニング手段とを備えた像保持体からの像形成物質除
    去装置において、 該クリーニング手段として、該剥離部材の表面に当接す
    る先端部に加熱手段を有する当接部材を用いたことを特
    徴とする像保持体からの像形成物質除去装置。
  2. 【請求項2】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記剥離部材の内部に加熱手段を設けたことを特徴とす
    る像保持体からの像形成物質除去装置。
  3. 【請求項3】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記剥離部材としてローラ形状の部材を用い、上記当接
    部材を、該剥離部材の下半分の外周面に当接するように
    設けたことを特徴とする像保持体からの像形成物質除去
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記当接部材の表面をフッ素系物質で形成したことを特
    徴とする像保持体からの像形成物質除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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