JPH0850432A - シート材からの像形成物質除去装置 - Google Patents

シート材からの像形成物質除去装置

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JPH0850432A
JPH0850432A JP21803994A JP21803994A JPH0850432A JP H0850432 A JPH0850432 A JP H0850432A JP 21803994 A JP21803994 A JP 21803994A JP 21803994 A JP21803994 A JP 21803994A JP H0850432 A JPH0850432 A JP H0850432A
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JP
Japan
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sheet material
liquid
forming substance
peeling
excess liquid
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP21803994A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Saito
正敏 斉藤
Mitsunori Sakamoto
光紀 阪本
Shigeru Fujita
滋 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写紙から除去した余剰液で剥離部材の表面
をクリーニングすることができるとともに、転写紙の巻
き付きがなく転写紙から余剰液を十分に除去できるトナ
ー除去装置を提供する。 【構成】 剥離部材としてのオフセットベルト16の移
動方向の加熱ブロック13より上流側で、溝のないスト
レートな表面を有する上絞りローラ18及び下絞りロー
ラ19を、転写紙1及びオフセットベルト16を挾持す
るように配置する。また、上下絞りローラ18,19で
除去された処理液2の余剰液が、オフセットベルト16
の剥離面に沿って回転ブラシローラ17との対向部に流
れるように、オフセットベルト16を掛け回している。
また、オフセットベルト16表面を流れ落ちる余剰液は
液容器3側に回収してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター、印刷機等の画像形成装置によって画像
を形成したシート材から、像形成物質を除去する装置に
係り、詳しくは、該シート材に不安定化液を付与し、該
シート材にベルト状の剥離部材の剥離面を圧接させ、そ
の後離間させることにより、該シート材から像形成物質
を剥離して除去するシート材からの像形成物質除去装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録済みシート材としての用紙か
らトナーなどの像形成物質を除去する例えば像形成物質
除去方法及びその装置としては種々のものが知られてい
る。例えば溶剤を使用するものとして、特開平1−10
1576号公報には、トナーが付着された用紙をトナー
樹脂の可溶性溶剤中に浸漬させて超音波振動を印加し、
溶剤に溶解したトナーを紙面より遊離させる像形成物質
除去方法が開示されている。また、特開平4−3003
95号公報には、廃紙の印字部分に溶剤を浸漬、噴霧あ
るいは塗布等による方法で付着させてトナーを溶解し、
溶解したトナーを洗浄、エアー吸引、吸着剤接触、機械
剥離あるいは静電気吸着等による方法で除去する像形成
物質除去方法が開示されている。
【0003】一方、溶剤を使用しないものとして、例え
ば特開平2−55195号公報には、支持体上に離型剤
を塗布した印刷体に電子写真方式あるいは熱転写方式で
載せた熱溶融性インキあるいはトナーを、該印刷体にイ
ンキ剥離体を重ね加熱ローラと圧力ローラの間を通し、
冷えてからインキ剥離体を剥がすことにより、該インキ
剥離体の方に付着させて除去する像形成物質除去方法が
開示されている。また特開平4−64472号公報に
は、少なくとも、表面に熱溶融性樹脂を有するエンドレ
スシートと、これを支えて回転させる熱ローラ及び冷却
ローラと、表面に離型処理をした紙(イレーザブルペー
パ)を軟化あるいは溶融した熱溶融性樹脂に押しつける
押圧ローラと、これらを連動して動かせる駆動部からな
るイレーザが開示されている。また特開平4−8298
3号公報には、互いに圧接して回転し圧接箇所に紙を通
過させる2本の並行に設けられたローラと、該2本のロ
ーラの少なくとも一方を加熱するヒーターと、該圧接箇
所を通過した紙を前記ローラから分離する掻取具と、前
記ローラに付着した像形成物質を前記ローラから除去す
る剥離装置とを備えた像形成物質除去装置が開示されて
いる。
【0004】ところで、上記溶剤を使用しない方法や装
置は、表面に紙繊維が露出している通常の紙に画像を記
録した記録済みシート材から像形成物質を除去するのに
使用すると、例えば電子写真方式の定着工程で熱溶融性
樹脂を主成分とする像形成物質をシート材に融着させる
などして、像形成物質がシート材表面の繊維に強固に固
着されているので、像形成物質除去の際に像形成物質と
共に表面の紙繊維を剥ぎ取って紙質を損傷してしまう。
特に像形成物質の除去性を高めるために、上記インキ剥
離体、エンドレスシートあるいはローラ上に熱や圧力を
加える場合、種々の条件によっては、逆に像形成物質と
シート材との間の定着性を高めてしまって除去を困難に
することもあった。
【0005】そこで、先に本出願人は、記録済みシート
材に、不安定化液としての水、界面活性剤を含む水溶
液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤と水
溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の水あるいは水溶液を保持させ、該シート
材上の像形成物質を溶融又は軟化させるように加熱し、
該像形成物質に、該シート材と該像形成物質との付着力
より大きい付着力を有する剥離部材を接触させ、該剥離
部材と該シート材とを分離させる際に該像形成物質を該
シート材から剥離して除去する像形成物質除去方法を提
案した(例えば、特願平4−255916号参照)。こ
の像形成物質除去方法によれば、シート材の紙質を比較
的損傷することなく、像形成物質のみを除去することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記像形成物質除去方
法においては、シート材上の像形成物質に接触する剥離
部材の表面に紙粉等のゴミが付着している場合があり、
このようなゴミの付着により剥離部材の剥離性能が低下
してしまう恐れがある。特に、無端ベルト状の剥離部材
のように剥離部材を繰り返し使用する場合には、剥離部
材の剥離面にシート材から除去された像形成物質やシー
ト材の一部が付着しているので、このような付着物を除
去するために、剥離部材の剥離面に接触しながら回転す
る回転ブラシ等をクリーニング手段として設けることが
できるが、それでも剥離部材の剥離面に像形成物質、シ
ート材又は剥離部材の材料の微粉末が残留する場合があ
る。
【0007】また、本出願人は、上記像形成物質除去方
法を実現するとともに、シート材の搬送性の向上やシー
ト材を加熱する場合の加熱エネルギーの減少等のために
不安定化液を付与したシート材から余剰液を除去できる
像形成物質除去装置を開発した。図2(a)は、この像
形成物質除去装置の一構成例を示すものであって、シー
ト材としての転写紙から像形成物質としてのトナーを除
去するトナー除去装置の概略構成図である。このトナー
除去装置においては、図中の下面にトナーTが付着して
いる転写紙1を、搬送ローラ4によって液容器3に所定
量満たされた不安定化液である水等の処理液2中に案内
して浸漬している。この浸漬によって、処理液2が転写
紙1に付与され、トナーTと転写紙1の表面との付着状
態が不安定状態になる。上記処理液2の付与量は、例え
ばA4の転写紙1の場合で、紙内部に4.3g、紙表面
に2〜3g程度である。
【0008】上記処理液2が付与された転写紙1は、支
持ローラ5a,bに支持された状態で駆動される搬送ベ
ルト6及び搬送ローラ7a,bによって搬送され、波打
ち消失後、余剰液除去手段としての絞りローラ8,9に
よって挾持搬送されて転写紙1表面にある余剰液が除去
される。この絞りローラ8,9の表面はゴムで被覆さ
れ、そのニップ部の圧力は例えば7〜12kgf(ニップ
長さ:210mm)に設定される。余剰液が除去された転
写紙1’は、次の剥離手段であるトナー剥離ユニットに
送られる。このトナー剥離ユニットは、加熱ヒータ13
aを内蔵した加熱ブロック13、ベルト寄り防止ローラ
14及び支持ローラ15に掛け回された無端ベルト状の
剥離部材としてのトナーオフセット用ベルト(以下、オ
フセットベルトという)16と、オフセットベルト16
を挟んでバネ等の付勢手段により加熱ブロック13に圧
接するように設けられた加熱ランプ12a内蔵の加熱ロ
ーラ12と、オフセットベルト16表面からトナーを除
去するクリーニング手段としての回転ブラシローラ17
とを備えている。上記転写紙1’はオフセットベルト1
6とともに加熱ローラ12と加熱ブロック13との間に
挾持圧接されて搬送される。このとき転写紙1上のトナ
ーTが軟化されてオフセットベルト16表面に接触す
る。その後、加熱ブロック13の図中右上の屈曲部で、
オフセットベルト16の移動方向を急激に下方に変化さ
せて、オフセットベルト16からの転写紙1’の曲率分
離を行ない、この分離の際に、転写紙1’表面からトナ
ーTが剥離除去される。そして、上記回転ブラシローラ
17で付着したトナーTが除去されたオフセットベルト
16の剥離面は、次の剥離処理に用いられる。
【0009】以上のように上記剥離処理の前に転写紙1
から余剰液を除去することで、転写紙1の熱容量が小さ
くなり、上記加熱ローラ12及び加熱ブロック13にお
ける温度を安定化させる温度調整制御が容易になる。ま
た、液の含有量が減少することにより、省エネルギーの
ための転写紙1の搬送の高速化がしやすくなる。また、
転写紙1から余剰液を除去して、必要最小限の処理液2
を転写紙1に付与することにより、トナー剥離処理後に
乾燥ユニットを設けた場合にはその乾燥処理における熱
量が少なくて済み、更に転写紙1の吸湿による伸縮が少
なくて済むため、転写紙1の波打ち、しわ等の発生を抑
えることができる。
【0010】ところが、上記図2(a)に示すような構
成によれば、上記絞りローラ8又は9に転写紙1が巻き
付いてジャムが発生する恐れがある。特に、処理液2の
転写紙1への浸透を促進させるために、処理液2に界面
活性剤を添加させた場合は、絞りローラ8,9の表面部
を構成するほとんどの材料(ゴム、樹脂、金属等)に対
して、転写紙1の巻き付きが発生してしまう。また、こ
の絞りローラ8,9への巻き付きは、抄紙方向に直交す
る方向に転写紙1を搬送する場合に発生しやすい。
【0011】このような転写紙1の巻き付きを防止する
ため、このトナー除去装置では、図2(b)に示すよう
に、絞りローラ8,9に細い溝8a,b及び9a,bを
形成し、この溝内に先端を内在させるように分離用ガイ
ド板10,11を配置し、この分離用ガイド板10,1
1によって、転写紙1を絞りローラ8,9表面から分離
して次のトナー剥離ユニットに案内している。
【0012】しかしながら、上記溝8a,b及び9a,
bを有する絞りローラ8,9を使用する場合は、該溝の
面積分だけ、溝のないストレートな絞りローラ8、9に
比較して表面積が減少し、余剰液の除去能力が低下して
しまう。すなわち、絞りローラ8、9の溝では液が絞れ
ず、溝に対応する部分に液が保持されたまま転写紙1が
絞りローラ8,9間を通過するため、余剰液の除去能力
が低下してしまう。
【0013】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、シート材から除去し
た余剰液で剥離部材表面をクリーニングすることができ
るとともに、シート材の巻き付きがなくシート材から余
剰液を十分に除去できるシート材からの像形成物質除去
装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、表面に像形成物質が安定に付着
しているシート材に、該表面と該像形成物質との付着状
態を不安定状態にする不安定化液を付与する液付与手段
と、該不安定化液が付与されたシート材上の像形成物質
と剥離部材とを接触させ、その後離間させることによ
り、該シート材から該像形成物質を剥離して除去する剥
離手段とを備えたシート材からの像形成物質除去装置に
おいて、該シート材を該剥離部材との間に挾持して加圧
することにより、該シート材から余剰液を除去する余剰
液除去手段を設けたことを特徴とするものである。
【0015】請求項2の発明は、請求項1のシート材か
らの像形成物質除去装置において、上記余剰液除去手段
として、上記シート材上の像形成物質と上記剥離部材と
の接触に先立って、該シート材を該剥離部材との間に挾
持して加圧する挾持加圧部材を設けたことを特徴とする
ものである。
【0016】請求項3の発明は、請求項1又は2のシー
ト材からの像形成物質除去装置において、上記余剰液除
去手段を、上記剥離部材の表面が上方に向かって移動し
ている移動経路上で、該シート材を該剥離部材との間に
挾持して加圧するように構成したことを特徴とするもの
である。
【0017】請求項4の発明は、上記シート材から剥離
されて上記剥離部材に付着した像形成物質を、該剥離部
材から除去するクリーニング手段を備えた請求項1又は
2のシート材からの像形成物質除去装置において、上記
余剰液除去手段を、上記剥離部材の表面の移動経路上で
あって、該クリーニング手段による該像形成物質の除去
位置より上方で、該シート材を該剥離部材との間に挾持
して加圧するように構成したことを特徴とするものであ
る。
【0018】請求項5の発明は、請求項1、2、3又は
4のシート材からの像形成物質除去装置において、上記
シート材から除去された余剰液を、上記液付与手段に回
収する余剰液回収手段を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0019】請求項6の発明は、請求項5のシート材か
らの像形成物質除去装置において、上記余剰液回収手段
として、先端縁が上記剥離部材に当接し、その当接部で
該剥離部材から除去された余剰液が自重で上記液付与手
段側に流れ落ちるように後端部が該液付与手段に取り付
けられた薄板部材を用いたことを特徴とするものであ
る。
【0020】
【作用】請求項1の発明においては、余剰液除去手段に
よってシート材から余剰液を除去する際に、シート材を
剥離部材との間に挾持して加圧することにより、その挾
持加圧部で除去された余剰液が剥離部材の表面に沿って
流れ、この余剰液の流れによって剥離部材の表面に付着
した剥離性能を阻害する物質を洗い流すことができるよ
うになる。また、余剰液が除去されたシート材は剥離部
材に接触したまま状態でその後の剥離処理が行われるよ
うになる。なお、上記余剰液除去手段としては、上記剥
離処理時にシート材上の像形成物質と剥離部材とを接触
させる際にシート材を剥離部材との間に挾持して加圧す
る挾持加圧部材を用いることができる。この場合には、
剥離のための加圧と同時に挾持加圧部材の加圧力によっ
てシート材から余剰液が除去されることになる。
【0021】特に、請求項2の発明においては、余剰液
除去手段として設けた挾持加圧部材によって、シート材
上の像形成物質と剥離部材との接触に先立って、シート
材を剥離部材との間に挾持して加圧することにより、そ
の挾持加圧部で除去された余剰液が剥離部材の表面に沿
って流れ、この余剰液の流れによって剥離部材の表面に
付着した剥離性能を阻害する物質を洗い流すことができ
るようになる。また、余剰液が除去されたシート材は剥
離部材に接触したままの状態でその後の剥離処理が行わ
れるようになる。
【0022】また特に、請求項3の発明においては、上
記余剰液除去手段を、剥離部材の表面が上方に向かって
移動している移動経路上で、シート材を剥離部材との間
に挾持して加圧するように構成し、これにより、余剰液
除去手段で除去した余剰液が自重によって剥離部材の表
面をよりスムーズに流れ落ちるようにすることができ
る。
【0023】また特に、請求項4の発明においては、シ
ート材から剥離されて剥離部材に付着した像形成物質を
剥離部材から除去するクリーニング手段を備えている。
そして、上記余剰液除去手段を、剥離部材の表面の移動
経路上であって、クリーニング手段による該像形成物質
の除去位置より上方で、シート材を該剥離部材との間に
挾持して加圧するように構成し、これにより、クリーニ
ング手段による像形成物質の除去位置に、余剰液除去手
段で除去した余剰液を流すことができるようになる。
【0024】また特に、請求項5の発明においては、余
剰液回収手段によって、シート材から除去された余剰液
を液付与手段に回収することにより、液付与手段に回収
した余剰液を不安定化液として再使用できるようにな
る。
【0025】また特に、請求項6の発明においては、薄
板部材の先端縁が剥離部材に当接することにより、その
当接部で剥離部材上の余剰液が捕獲される。そして、薄
板部材の後端部が液付与手段に取り付けられていること
により、上記当接部で剥離部材から除去された余剰液が
自重で液付与手段側に流れ落ちる。このように液付与手
段側に流れ落ちた余剰液は、液付与手段で不安定化液と
して再使用できるようになる。 (以下、余白)
【0026】
【実施例】以下、本発明を転写型の電子写真複写機によ
って画像が形成された像保持体としての転写紙から、像
形成物質としての熱溶融性トナー(以下、トナーとい
う)を除去するトナー除去装置に適用した実施例につい
て説明する。 〔実施例1〕図1は、本発明が適用可能なトナー除去装
置の一構成例を示す概略構成図である。なお、図1にお
いて、上記図2(a)の従来のトナー除去装置の構成と
同様な部分には同一の符号を付して示してあり、それら
の機能も同様であるので、重複した説明は省略する。
【0027】ここで、処理液2としては、水、水溶性ポ
リマーを含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、及び水
溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を用いる
ことができる。上記水溶性ポリマーとしては、例えば、
デンプン質、マンナン、海藻類、植物粘質物、微生物に
よる粘質物、タンパク質の天然ポリマーや、セルロース
系、デンプン系の半合成ポリマーや、合成ポリマー等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。ま
た、上記界面活性剤としては、例えば、陰イオン系、陽
イオン系、両性系、非イオン系の通常の界面活性剤やフ
ッ素系界面活性剤等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0028】また、オフセットベルト16の少なくとも
表面は、軟化したトナーに対して、転写紙1の表面と該
トナーとの付着力より大きい付着力を有する材料で形成
されている。ここで、オフセットベルト16を複数層で
構成し、その少なくとも1層を強度及び耐熱性に優れた
耐熱層とし、トナーと接する層をトナーとの付着性に優
れた接着層とすることにより、トナーに対する接着性及
び耐久性ともに優れたものとなる。上記耐熱層の材料と
しては、ポリイミド樹脂を用いることができる。また、
上記接着層の材料としては、エチレンテレフタレート、
ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、アクリル
樹脂、メタクリル樹脂、スチレン−ブチルアクリル共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、
エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の高分子材料を用いる
ことができる。
【0029】ところで、本実施例1のトナー除去装置で
は、従来のように絞りローラ8,9に細い溝8a,b及
び9a,bを形成し、この溝内に先端を内在させるよう
に分離用ガイド板10,11を配置する代わりに、オフ
セットベルト16の移動方向(転写紙搬送方向)の上記
加熱ブロック13より上流側で、溝のないストレートな
表面を有する挾持加圧部材としての上絞りローラ18及
び下絞りローラ19を、転写紙1及びオフセットベルト
16を挾持して加圧するように配置している(図1参
照)。上絞りローラ18及び下絞りローラ19の材料と
しては金属を用いているが、これに限定されることな
く、例えばゴム、樹脂等でも差し支えない。
【0030】また、上絞りローラ18及び下絞りローラ
19で除去された処理液2の余剰液が、オフセットベル
ト16の剥離面に沿って回転ブラシローラ17との対向
部に流れるように、回転ブラシローラ17より上方であ
って、オフセットベルト16の上方に向かった移動経路
上に、上絞りローラ18及び下絞りローラ19による挾
持加圧部を設けている。回転ブラシローラ17の下方に
は、流れ落ちてきた余剰液を受けるための液受け皿24
が設けられている。
【0031】上記構成のトナー除去装置において、上記
上絞りローラ18及び下絞りローラ19によって、処理
液2が付与されて湿潤している転写紙1から処理液2の
余剰液が除去される。除去された余剰液は、オフセット
ベルト16の剥離面に沿って流れ、これにより、オフセ
ットベルト16の剥離面に付着しているトナーやオフセ
ットベルト16の材料の微粉末が洗い流される。さらに
流れ落ちた余剰液は、回転ブラシローラ17との対向部
に達し、該対向部におけるオフセットベルト16及びそ
れに付着しているトナーTを冷却し、これにより、トナ
ーTとオフセットベルト16表面との密着性が低下す
る。
【0032】一方、余剰液が除去された転写紙1は、オ
フセットベルト16に貼り付いたままオフセットベルト
16の移動と共に、上記加熱ローラ12及び加熱ブロッ
ク13による圧接部に搬送され、転写紙搬送及び余剰液
除去からトナー剥離までの処理の連続性が保たれる。
【0033】以上、本実施例1によれば、上記上絞りロ
ーラ18及び下絞りローラ19によって余剰液が除去さ
れた転写紙1が、オフセットベルト16に貼り付いたま
ま上記加熱ローラ12及び加熱ブロック13による圧接
部に搬送されるので、上絞りローラ18及び下絞りロー
ラ19への転写紙1の巻き付き、及びその巻き付きによ
る転写紙1のジャムの発生を防止できる。更に、従来の
ように絞りローラから転写紙1を分離させるための溝を
上下絞りローラ18,19に形成する必要がなくなるの
で、上下絞りローラ18,19の転写紙1への接触面積
が減少せず、余剰液の除去能力が低下しない。また、従
来のような分離ガイド部材10,11を設置する必要が
ないので、低コスト化及び省スペース化を図ることがで
きる。
【0034】また、本実施例1によれば、オフセットベ
ルト16の剥離面に付着しているトナーやオフセットベ
ルト16の材料の微粉末が洗い流されるので、オフセッ
トベルト16の表面性が安定化し、トナー剥離処理の信
頼性が向上する。
【0035】また、本実施例1によれば、オフセットベ
ルト16の剥離面を流れ落ちてきた余剰液によって、回
転ブラシローラ17との対向部におけるオフセットベル
ト16及びそれに付着しているトナーTが冷却され、ト
ナーTとオフセットベルト16表面との密着性が低下す
るので、回転ブラシローラ17による除去能力が向上す
る。ここで、転写紙1の搬送速度の高速化に伴い、上記
加熱ローラ12及び加熱ブロック13における設定温度
を高くする必要がある。例えば、3cpmでは95°C
(加熱ローラ12)、85°C(加熱ブロック13)だ
ったものが、6cpmでは130°C近くまで設定温度
を上げなければならない。このため、回転ブラシローラ
17との対向部におけるオフセットベルト16の温度が
75°C以上になり、トナーTのクリーニング性が低下
してしまうので、従来は強い押し当て力や剛度高いブラ
シ材を採用してきた。この結果、オフセットベルト16
表面も一緒に削られてしまい、オフセットベルト16の
寿命が短くなっていた。ところが、本実施例1によれ
ば、余剰液でオフセットベルト16及びトナーTを冷却
しているので、トナーのクリーニング性が向上するの
で、上記強い押し当て力や剛度高いブラシ材を採用する
必要がなく、オフセットベルト16の寿命の低下を抑え
ることができる。
【0036】なお、上記実施例1においては、上記上絞
りローラ18へ転写紙1が巻き付くのを未然に防止する
ために、図1に示すように上絞りローラ18表面に当接
するようにバネ等の弾性部材21で付勢した分離爪20
を設けておいてもよい。
【0037】また、上記実施例1においては、オフセッ
トベルト16の剥離面から付着しているトナーやオフセ
ットベルト16の材料の微粉末を更に確実に洗い流すた
めに、下絞りローラ19と回転ブラシローラ17との間
のオフセットベルト16の剥離面に接触する布ローラ2
2と、及び布ローラ22との間にオフセットベルト16
を挾持するように配置されたバックアップローラ23と
を設けてもよい。ここで、オフセットベルト16の側端
部から余剰液がこぼれないように、上記バックアップロ
ーラ23を鼓状に形成し、オフセットベルト16を軽く
湾曲させてもよい。
【0038】また、上記実施例1においては、トナー剥
離処理が終わった転写紙1を乾燥させて仕上げる乾燥ユ
ニットを、必要に応じて設けてもよい。この乾燥ユニッ
トは、加熱ランプ内蔵の乾燥ローラ対、加熱ドラム及び
該ドラムに複写紙を接触させて搬送する紙押圧ベルトの
組合せ、熱風ファン、赤外線ランプ等により構成するこ
とができる。また、上記実施例1においては加熱ブロッ
ク13を用いているが、これに代え、加熱ランプ内蔵の
加熱ローラを用い、下流側に小径の分離ローラを配置し
てもよい。
【0039】〔実施例2〕図3は、本発明が適用可能な
トナー除去装置の他の構成例を示す概略構成図である。
まず、全体の概略を説明すると、このトナー除去装置
は、積載状態で収容しているトナー像が形成された転写
紙1を一枚づつ分離給送する給紙ユニット100と、給
紙ユニット100から送られてきた転写紙1に液を付与
する液付与手段としての液付与ユニット200と、液が
供給された転写紙1からトナーを剥離して除去する剥離
手段としてのトナー剥離ユニット300と、トナーが除
去された転写紙1を乾燥させる乾燥ユニット400と、
乾燥ユニット400から排出される転写紙1を受ける紙
受けユニット500とを備えている。
【0040】上記給紙ユニット100は、底板101上
に積載された転写紙1を最上部のものから給紙ローラ1
02で給紙し、フィードローラ103及びセパレートロ
ーラ104からなる分離機構で重送紙を分離して一枚の
転写紙1のみを送り出すものである。この給紙ユニット
100で送り出された転写紙1は搬送ローラ対105で
搬送され、レジストローラ対106でタイミング調整及
びスキュー補正が行なわれて次の液付与ユニット200
に送られる。なお、上記給紙ユニット100などの具体
的な構成及び動作は電子写真複写機における給紙機構と
同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0041】上記液付与ユニット200は、転写紙1と
トナーとの付着状態を不安定状態にする不安定化液とし
ての処理液2を所定量満した液容器201、液容器20
1の処理液2に浸漬した状態で支持ローラに掛け回され
て回転駆動される丸ベルトからなる液中ベルト搬送部2
02、液中ベルト搬送部202に転写紙1を挟んで対向
するように設けられたブラシローラ203、液付与され
た転写紙1を搬送するように設けられたベルト搬送部2
04及びブラシローラ205、転写紙1に付与された処
理液2の余剰分を除去する絞りローラ対206、液容器
201に処理液2を供給する液供給装置207、上記液
中ベルト搬送部202等の駆動部(不図示)などを備え
ている。
【0042】上記処理液2としては、上記実施例1と同
様に、水、水溶性ポリマーを含む水溶液、界面活性剤を
含む水溶液、及び水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む
水溶液よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水ある
いは水溶液を用いることができる。
【0043】また、上記液供給装置207は、交換自在
の補充液ボトル208、補充液ボトル208から電磁ポ
ンプ209で適宜処理液2が補給されるタンク210、
タンク210に内蔵された羽根ポンプ等の給液ポンプ2
11、給液ポンプ211を回転駆動するポンプモータ2
12、給液ポンプ211からの処理液2を液容器201
に送るための給液パイプ213、液容器201の下部に
設けられた排出口から排出された処理液2をタンク21
0内に戻すための排液パイプ214等で構成されてい
る。ここで、給液ポンプ211で送られた処理液2は、
給液パイプ213内を通って液容器201に供給され
る。そして、液容器201の排出口から排出された処理
液2は排液パイプ214を通ってタンク210内に戻さ
れて循環する。このような処理液2の定常的な循環動作
時において上記液中ベルト搬送部202が液容器201
内の処理液2に浸漬するように、給液ポンプ211によ
る給液量等が設定されている。
【0044】上記トナー剥離ユニット300は、複数の
支持ローラ302,303等に掛け回されたベルト状の
剥離部材としてのトナーオフセット用ベルト(以下、オ
フセットベルトという)301と、オフセットベルト3
01を挟んで互いに圧接し合うように設けられた加熱ラ
ンプ内蔵の加熱ブロック304及び上加熱ローラ305
と、オフセットベルト301に所定の張力を与えるテン
ションローラ306と、オフセットベルト301の表面
に接触しながら回転してトナーを除去するクリーニング
ブラシ307と、クリーニングブラシ307で除去した
トナーを受けるためのトナー受け308を備えている。
【0045】ここで、上記加熱ブロック304及び上加
熱ローラ305は、転写紙1のトナー像面をオフセット
ベルト301に密着させるとともに転写紙1に固着して
いるトナーを加熱して軟化させるものである。
【0046】また、上記オフセットベルト301の少な
くともトナーと接触する側の表面は、軟化したトナーに
対して、転写紙1の表面と該トナーとの付着力より大き
い付着力を有する材料で形成されている。例えば、ベル
ト自体がアルミ系、銅系、ニッケル系など金属材料、又
は酸化チタンを分散させたポリエチレンテレフタレート
(PET)などの高分子系材料で形成されている。ま
た、上記実施例1と同様に、オフセットベルト16を複
数層で構成し、その少なくとも1層を強度及び耐熱性に
優れた耐熱層とし、トナーと接する層をトナーとの付着
性に優れた接着層としてもよい。
【0047】また、上記加熱ブロック304の上加熱ロ
ーラ305との圧接部よりオフセットベルト301の移
動方向の下流側には、所定の曲率半径でオフセットベル
ト301の移動方向を略90度変化させる屈曲部が形成
されており、この屈曲部の回りで、ベルトの移動方向を
急激に変化させて、オフセットベルト301からの転写
紙1の曲率分離を行うようになっている。
【0048】上記乾燥ユニット400は、例えば転写紙
1の液保持量が紙重量の10%以下になるように転写紙
1を乾燥させるものであり、加熱ランプ内蔵の例えばア
ルミからなる加熱ドラム401と、複数の支持ローラに
掛け渡され、該加熱ドラム401の周面に一定角度巻き
ついた状態で無端移動する紙押圧用ベルト402とから
構成されている。上記紙押圧用ベルト402の材質とし
ては、耐熱性や通気性を備えた材質、例えばキャンバス
地、木綿地、テトロン地などの布を用いることができ
る。
【0049】上記紙受けユニット500は、乾燥ユニッ
ト400からの転写紙1を搬送するためのの搬送ローラ
対501、分岐爪502、排出ローラ対503,50
4、内蔵排紙トレイ505、外部排紙トレイ(不図示)
等により構成され、必要に応じて、内蔵排紙トレイ50
5又は外部排紙トレイへの排出が選択できるようになっ
ている。ここで、上記内蔵排紙トレイ505は、装置手
前側に引き出すことができるようにスライド自在に構成
されている。
【0050】以上の構成のトナー除去装置において、給
紙ユニット100から送られた転写紙1は、液付与ユニ
ット200でそのトナー像面(図中の下面)に処理液2
が付与され、トナー剥離ユニット300に送られる。例
えば、A4サイズの転写紙1で2g以上の処理液2が付
与される。このトナー剥離ユニット300で、転写紙1
に固着しているトナーが加熱ブロック304及び上加熱
ローラ305からの加熱で軟化し、オフセットベルト3
01表面に付着する。そして、加熱ブロック304の屈
曲部の回りで転写紙1とオフセットベルト301から分
離する際に、オフセットベルト301表面に付着したト
ナーが転写紙1から剥離し、これにより、転写紙1から
トナーが除去される。トナーが除去された転写紙1は乾
燥ユニット400で乾燥され、排紙ローラ対503で紙
受けユニット500の内蔵排紙トレイ505上に排出さ
れる。以上により、トナーが付着した転写紙1に液を供
給して転写紙1のトナーとの界面部に液を浸透させた状
態でトナーを剥離させるので、紙繊維を傷めることな
く、トナーを除去できる。
【0051】また、本実施例2においては、上加熱ロー
ラ305が加熱ブロック304の表面に圧接しているの
で、その圧接部に搬送されてきた転写紙1がその厚さ方
向に加圧されて絞られ、余剰液が更に除去される。そし
て、この除去された余剰液は、オフセットベルト301
の表面をテンションローラ306側に自重で流れ落ち
る。本実施例2では、この流れ落ちようとする余剰液を
回収して液付与ユニット200に戻す余剰液回収手段を
設けている。
【0052】図4は余剰液回収手段の取付部の拡大図で
あり、図5(a)および(b)はそれぞれ同取付部の上
面図および側面図である。この余剰液回収手段は、一端
部の先端縁がオフセットベルト301の表面に当接する
ように、後端部が液付与ユニット200の下部ケーシン
グ215に取り付けられた弾性体からなる薄板部材21
6と、薄板部材216を必要に応じてオフセットベルト
301表面に当接させたり、該ベルト301表面から離
間させたりする離接装置とにより構成されている。ここ
で、剥離部材216は、オフセットベルト301表面に
当接する際に自分自身の弾性力で該ベルト301表面に
当接するように取り付けられている。
【0053】上記薄板部材216の離接装置は、薄板部
材216を押圧するための押圧部217aと図5(a)
に示すように下部ケーシング215の下壁面に斜めステ
ップ状に形成された2つの有底長穴215aのそれぞれ
にスライド自在に係合する2つの係合ピン217bとを
有する押圧部材217と、この押圧部材217を手前側
又は奥側に移動させるために押圧部材217の手前側端
部に取り付けられた操作レバー218と、押圧部材21
7の移動を下方から支持しながらガイドする図示しない
ガイド部材とにより構成されている。
【0054】また、図5(b)に示すように上記薄板部
材216の手前側又は奥側の端部には、余剰液2aがそ
れぞれの端部から外側に溢れ落ちないように土手部21
6aが形成されている。また更に、余剰液2aが溢れ出
てオフセットベルト301の裏面に回り込まないよう
に、薄板部材216の幅を転写紙1の幅Pwよりも所定
幅(2l)だけ広くし、オフセットベルト301の幅B
wよりも所定幅だけ狭くしている。
【0055】上記構成の余剰液回収手段において、操作
レバー308を図5(a)の上方(矢印A方向とは逆方
向)に向かって押し込むと、押圧部材217の係合ピン
217bが下部ケーシング215の長穴215a沿って
移動し、これにより押圧部材217が操作レバー218
とともに矢印B方向とは逆方向に移動する。この押圧部
材217の移動により、押圧部材217の押圧部217
aが薄板部材216から離間して図4の実線に示すよう
に薄板部材216が移動し、自分自身の弾性力により先
端縁がオフセットベルト301表面に所定の当接力で当
接し、余剰液2aを回収できる状態となる。
【0056】上記薄板部材216の当接部でオフセット
ベルト301上を流れ落ちてきている余剰液2aを捕獲
し、薄板部材216上面に沿って流して液付与ユニット
200の下部ケーシング215内に回収する。この回収
された余剰液は、該ユニット200下部から排液パイプ
214を通してタンク210内に戻されて再利用され
る。
【0057】また、トナー剥離ユニット300を着脱す
る際に薄板部材216がオフセットベルト301に接触
したままだと、オフセットベルト301を損傷してしま
う恐れがあるので、トナー剥離ユニット300の着脱時
には薄板部材216を離間させている。この薄板部材2
16を離間させるためには、操作レバー308を図5
(a)の矢印A方向に引き出す。これにより、押圧部材
217の係合ピン217bが下部ケーシング215の長
穴215a沿って移動し、押圧部材217が操作レバー
218とともに矢印B方向に移動する。この押圧部材2
17の移動により、押圧部材217の押圧部217aが
薄板部材216を押圧して図4に示すように薄板部材2
16が矢印C方向(2点鎖線で示した位置)に移動し、
オフセットベルト301表面から離間し、トナー剥離ユ
ニット300を着脱できる状態となる。
【0058】以上、本実施例2によれば、上記加熱ブロ
ック304および加熱ローラ305によって、転写紙1
をオフセットベルト301とともに加圧し、その加圧力
により転写紙1から余剰液2aを絞りだして除去するこ
とにより、転写紙1が余分な液を含有しなくなるので、
転写紙1上のトナーを所定の温度まで加熱するための加
熱ブロック304および上加熱ローラ305における加
熱電力を低減することができ、更に乾燥ユニット400
における加熱電力を低減させることができる。
【0059】また、本実施例2によれば、余剰液2aが
除去された転写紙1はそのままオフセットベルト301
に貼り付いた状態で圧接されるので、絞りローラで転写
紙1のみを挾持加圧して余剰液除去する場合のように転
写紙1の絞りローラへの巻き付き、及び及びその巻き付
きによる転写紙1のジャムの発生を防止できる。 (以下、余白)
【0060】また、本実施例2によれば、オフセットベ
ルト301の剥離面に付着しているトナーやオフセット
ベルト301の材料の微粉末が洗い流されるので、オフ
セット301の表面性が安定し、トナー剥離処理の信頼
性が向上する。
【0061】また、本実施例2によれば、上記余剰液回
収手段によって、転写紙1から除去されオフセットベル
ト301の表面に沿って自重で流れ落ちてくる余剰液2
aを、捕獲して液付与ユニット200に回収することに
より、余剰液で装置内を清潔に保ち、機械部品の錆、腐
食の発生を低減することができる。また、回収した余剰
液を液付与ユニット200で再利用できるようになり、
処理液2の無駄な消費を低減し、液補充1回当りの転写
紙1の処理枚数が向上し、コストダウンを図ることがで
き、液補充のサイクルを延長することができる。また、
加熱ブロック304に接触しているオフセットベルト3
01上の余剰液を減少させることができるので、更に加
熱ブロック304および上加熱ローラ305における加
熱電力を低減することができる。
【0062】また、本実施例2によれば、上記薄板部材
216の幅を上記所定の幅に設定することにより、転写
紙1から除去されてオフセットベルト301表面に流れ
出した余剰液を、オフセットベルト301の裏面に回り
込ませることなく回収できるようになるので、オフセッ
トベルト301のスリップを防止することができる。
【0063】また、本実施例2によれば、トナー剥離ユ
ニット300を着脱する際に薄板部材216をオフセッ
トベルト301表面から離間させることができるので、
オフセットベルト301の損傷を防止することができ
る。
【0064】図6は、オフセットベルト301の代わり
にローラ状の剥離部材である剥離ローラ309を用いた
場合の余剰液回収手段の概略構成図である。ここでは、
上記薄板部材216の先端縁を上加熱ローラ305と剥
離ローラ309との圧接部より液付与部側で剥離ローラ
309の表面に当接させている。また、液容器201内
の処理液2は汲み上げローラ220で汲み上げられ、該
ローラ220に接触する塗布ローラ221に供給され
る。そして、この塗布ローラ221と加圧ローラ222
との間に転写紙1が挾持されて搬送されることにより、
転写紙1に所定量の処理液2が付与される。この構成に
おいても、上加熱ローラ305と剥離ローラ309との
圧接部で除去された余剰液が薄板部材216で捕獲さ
れ、液付与部の液容器201内に回収され、再び転写紙
1への液付与に再使用される。
【0065】なお、上記実施例2においては、余剰液回
収手段に薄板部材216を用いているが、これに限定さ
れることなく、例えば表面が吸液性部材からなる吸液ロ
ーラをオフセットベルト301表面に接触させて該ベル
ト301上の余剰液を捕獲し、この吸液ローラに絞りロ
ーラを圧接させて該吸液ローラの吸液性部材から捕獲し
た余剰液を回収して、液付与ユニット200側に戻すよ
うに構成してもよい。
【0066】また、上記実施例2においては、オフセッ
トベルト301上から捕獲した余剰液を直接液付与ユニ
ット200側に回収しているが、捕獲した余剰液を別に
設けた回収容器に一旦回収した後、その回収容器内の余
剰液を液付与部に送るように構成してもよい。
【0067】また、オフセットベルト301上から捕獲
して液付与ユニット200側に余剰液を回収する回収経
路の途中に、余剰液内の不純物を取り除いて浄化するフ
ィルターを適宜設けてもよい。
【0068】また、上記実施例1においても、上記実施
例2と同様に加熱ローラ12および加熱ブロック13に
よる圧接で転写紙1から絞り出されてオフセットベルト
16に流れ出た余剰液を捕獲して液容器3に回収する余
剰液回収手段を設けてもよい。更に、上下絞りローラ1
8,19による挾持加圧で転写紙1から絞り出されてオ
フセットベルト16に流れ出た余剰液を捕獲して液容器
3に回収したり、一旦液受け皿24で受けられた余剰液
をフィルターを介して液容器3に回収する余剰液回収手
段を設けてもよい。
【0069】また、上記各実施例では、転写型の電子写
真複写機によって画像が形成された転写紙1に適用した
場合を示しているが、本発明はファクシミリ、プリンタ
ー、印刷機等の他の画像形成装置で用いる記録紙等のシ
ート材にも適用できる。また、本発明は、繊維質の構造
をしたシート材に限定されることなく、像を形成するこ
とができる像保持体に適用できる。また、本発明が適用
できるシート材は、例えば、プラスチック層等のベース
シートの表面層が紙等の材料層である積層物等であって
もよい。
【0070】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、余剰液除去手
段によってシート材から余剰液を除去する際に、シート
材を剥離部材とともに加圧することにより、その挾持加
圧部で除去された余剰液が剥離部材の表面に沿って流
れ、この余剰液の流れによって剥離部材の表面に付着し
た剥離性能を阻害する物質を洗い流してクリーニングで
きるので、剥離部材の表面性が安定化し、剥離処理の信
頼性が向上するという効果がある。特に、剥離部材を無
端状に形成し、剥離部材の剥離面を像形成物質の剥離に
繰り返し使用する場合には、直前の剥離処理で剥離部材
の剥離面に付着した剥離性能を阻害する物質(剥離され
た像形成物質や剥離部材の材料の微粉末等)が洗い流す
ことができるという効果がある。また、余剰液が除去さ
れたシート材は剥離部材に接触したままの状態でその後
の剥離処理が行われるので、従来のような絞りローラで
シート材のみを挾持加圧して余剰液除去する場合のよう
にシート材の絞りローラへの巻き付き、及びその巻き付
きによるシート材のジャムの発生を防止できるという効
果がある。更に、従来のようにシート材を分離させるた
めの溝を形成した絞りローラを設ける必要がなくなるの
で、余剰液除去手段におけるシート材への接触面積が減
少せず、余剰液の除去能力が低下しないという効果があ
る。
【0071】特に、請求項2の発明によれば、余剰液除
去手段として設けた挾持加圧部材によって、シート材上
の像形成物質と剥離部材との接触に先立って、シート材
を剥離部材との間に挾持して加圧することにより、その
挾持加圧部で除去された余剰液が剥離部材の表面に沿っ
て流れ、この余剰液の流れによって剥離部材の表面に付
着した剥離性能を阻害する物質を洗い流してクリーニン
グできるので、剥離部材の表面性が安定化し、剥離処理
の信頼性が向上するという効果がある。また、余剰液が
除去されたシート材が、剥離部材に接触したままの状態
でその後の剥離処理が行われるので、シート材の挾持加
圧部材への巻き付き、及びその巻き付きによるシート材
のジャムの発生を防止できるという効果がある。更に、
従来のようにシート材を分離させるための溝を挾持部加
圧部材に形成する必要がなくなるので、挾持加圧部材の
シート材への接触面積が減少せず、余剰液の除去能力が
低下しないという効果がある。
【0072】また特に、請求項3の発明によれば、上記
余剰液除去手段を、剥離部材の表面が上方に向かって移
動している移動経路上で、シート材を剥離部材との間に
挾持して加圧するように構成し、これにより、余剰液除
去手段で除去した余剰液が自重によって剥離部材の表面
をよりスムーズに流れ落ちるようにすることができるの
で、余剰液による剥離部材の表面のクリーニング性能を
向上させることができるという効果がある。
【0073】また特に、請求項4の発明によれば、上記
余剰液除去手段を、剥離部材の表面の移動経路上であっ
て、上記クリーニング手段による該像形成物質の除去位
置より上方で、シート材を該剥離部材との間に挾持して
加圧するように構成し、これにより、クリーニング手段
による像形成物質の除去位置に、余剰液除去手段で除去
した余剰液を流すことができるので、剥離処理時にシー
ト材上の像形成物質を加熱する場合でも、剥離部材自体
が冷却されるとともに、剥離部材上に付着した像形成物
質が軟化温度よりも低い温度まで冷却されて像形成物質
と剥離部材表面との密着力が低下し、クリーニング手段
による像形成物質の除去性能が向上するという効果があ
る。また、剥離部材上の像形成物質を除去するために、
クリーニング手段のクリーニング部材を剥離部材の表面
に強く押し当てたり、剛度の高いクリーニング部材を用
いたりする必要がなくなるので、剥離部材表面の損傷が
減少し、剥離部材の寿命の低下を抑えることができると
いう効果がある。
【0074】また特に、請求項5又は6の発明によれ
ば、上記余剰液回収手段によって、シート材から除去さ
れた剥離部材上の余剰液を捕獲して液付与手段に回収す
ることにより、余剰液で装置内を清潔に保ち、機械部品
の錆、腐食の発生を低減することができるという効果が
ある。また、回収した余剰液を液付与手段で再利用でき
るようになり、不安定化液の無駄な消費を低減し、液補
充1回当りのシート材の処理枚数が向上し、コストダウ
ンを図ることができ、液補充のサイクルを延長すること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係るトナー除去装置の概略構成図。
【図2】(a)は従来のトナー除去装置の概略構成図。
(b)は同トナー除去装置の絞りローラの斜視図。
【図3】実施例2に係るトナー除去装置の概略構成図。
【図4】同トナー除去装置の余剰液回収手段の取付部の
拡大図。
【図5】(a)は同余剰液回収手段の取付部の平面図。
(b)は同余剰液回収手段の取付部の側面図。
【図6】実施例2の変形例に係るトナー除去装置の概略
構成図。
【符号の説明】
1 転写紙 1’ 処理液が付与された転写紙 2 処理液 2a 余剰液 3 液容器 4 搬送ローラ 12 加熱ローラ 13 加熱ブロック 16 オフセットベルト 17 回転ブラシローラ 18 上絞りローラ 19 下絞りローラ 200 液付与ユニット 215 下部ケーシング 215a 長穴 216 薄板部材 216a 土手部 217 押圧部材 217a 押圧部 217b 係合ピン 218 操作レバー 300 トナー剥離ユニット 301 トナーオフセット用ベルト 304 加熱ブロック 305 上加熱ローラ T トナー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に像形成物質が安定に付着しているシ
    ート材に、該表面と該像形成物質との付着状態を不安定
    状態にする不安定化液を付与する液付与手段と、該不安
    定化液が付与されたシート材上の像形成物質と剥離部材
    とを接触させ、その後離間させることにより、該シート
    材から該像形成物質を剥離して除去する剥離手段とを備
    えたシート材からの像形成物質除去装置において、 該シート材を該剥離部材との間に挾持して加圧すること
    により、該シート材から余剰液を除去する余剰液除去手
    段を設けたことを特徴とするシート材からの像形成物質
    除去装置。
  2. 【請求項2】上記余剰液除去手段として、上記シート材
    上の像形成物質と上記剥離部材との接触に先立って、該
    シート材を該剥離部材との間に挾持して加圧する挾持加
    圧部材を設けたことを特徴とする請求項1のシート材か
    らの像形成物質除去装置。
  3. 【請求項3】上記余剰液除去手段を、上記剥離部材の表
    面が上方に向かって移動している移動経路上で、該シー
    ト材を該剥離部材との間に挾持して加圧するように構成
    したことを特徴とする請求項1又は2のシート材からの
    像形成物質除去装置。
  4. 【請求項4】上記シート材から剥離されて上記剥離部材
    に付着した像形成物質を該剥離部材から除去するクリー
    ニング手段を備えた請求項1又は2のシート材からの像
    形成物質除去装置において、 上記余剰液除去手段を、上記剥離部材の表面の移動経路
    上であって、該クリーニング手段による該像形成物質の
    除去位置より上方で、該シート材を該剥離部材との間に
    挾持して加圧するように構成したことを特徴とするシー
    ト材からの像形成物質除去装置。
  5. 【請求項5】上記シート材から除去された余剰液を、上
    記液付与手段に回収する余剰液回収手段を設けたことを
    特徴とする請求項1、2、3又は4のシート材からの像
    形成物質除去装置。
  6. 【請求項6】上記余剰液回収手段として、先端縁が上記
    剥離部材に当接し、その当接部で該剥離部材から除去さ
    れた余剰液が自重で上記液付与手段側に流れ落ちるよう
    に後端部が該液付与手段に取り付けられた薄板部材を用
    いたことを特徴とする請求項5のシート材からの像形成
    物質除去装置。
JP21803994A 1994-05-31 1994-08-20 シート材からの像形成物質除去装置 Withdrawn JPH0850432A (ja)

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