JPH09222A - 高粘性ホワイトソースの製造方法 - Google Patents
高粘性ホワイトソースの製造方法Info
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- JPH09222A JPH09222A JP7171617A JP17161795A JPH09222A JP H09222 A JPH09222 A JP H09222A JP 7171617 A JP7171617 A JP 7171617A JP 17161795 A JP17161795 A JP 17161795A JP H09222 A JPH09222 A JP H09222A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 クリームの褐変と乳化破壊に起因するホワイ
トソースの色調の変化を顕著に抑制することができ、か
つ、良好な風味と物性を付与することができる高粘性ホ
ワイトソースの効率的な製造方法を提供する。 【構成】 ルウ原料を品温が90〜100℃に達するま
で攪拌しながら加熱した後、これに無脂乳固形分0.5
〜2.5重量%、カゼインナトリウム0.5〜3重量
%、リゾレシチン0.05〜2重量%、ポリグリセリン
脂肪酸エステル0.05〜2重量%、ソルビタン脂肪酸
エステル及び/又は蔗糖脂肪酸エステル0.05〜2重
量%及び油脂20〜35重量%を含む水中油型乳化クリ
ームを添加し、その品温を60〜80℃に維持しながら
攪拌混合する高粘性ホワイトソースの製造方法。
トソースの色調の変化を顕著に抑制することができ、か
つ、良好な風味と物性を付与することができる高粘性ホ
ワイトソースの効率的な製造方法を提供する。 【構成】 ルウ原料を品温が90〜100℃に達するま
で攪拌しながら加熱した後、これに無脂乳固形分0.5
〜2.5重量%、カゼインナトリウム0.5〜3重量
%、リゾレシチン0.05〜2重量%、ポリグリセリン
脂肪酸エステル0.05〜2重量%、ソルビタン脂肪酸
エステル及び/又は蔗糖脂肪酸エステル0.05〜2重
量%及び油脂20〜35重量%を含む水中油型乳化クリ
ームを添加し、その品温を60〜80℃に維持しながら
攪拌混合する高粘性ホワイトソースの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高粘性ホワイトソース
の製造方法に関し、さらに詳しくは、水中油型乳化物の
クリームを用いて製造する良好な白色を呈する高粘性ホ
ワイトソースの製造方法に関する。
の製造方法に関し、さらに詳しくは、水中油型乳化物の
クリームを用いて製造する良好な白色を呈する高粘性ホ
ワイトソースの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、小麦粉、油脂を含むルウ原料と、
油脂、無脂乳固形分及び水を含む原料を乳化剤を用いて
混合乳化させた水中油型乳化クリームとを混合して製造
されるスパゲッティ、肉料理等にふりかけて用いるホワ
イトソース、あるいは当該ホワイトソースを用いて作る
クリームシチュー等の多種多様なホワイトソース関連製
品が開発されている。
油脂、無脂乳固形分及び水を含む原料を乳化剤を用いて
混合乳化させた水中油型乳化クリームとを混合して製造
されるスパゲッティ、肉料理等にふりかけて用いるホワ
イトソース、あるいは当該ホワイトソースを用いて作る
クリームシチュー等の多種多様なホワイトソース関連製
品が開発されている。
【0003】また、このようなホワイトソース製品に使
用できるクリームとしては、例えば、レトルト殺菌処理
を施した場合に、油分の分離や蛋白質の凝集によって乳
化状態が破壊されるという欠点を、乳化剤としてリゾレ
シチンとポリグリセリン脂肪酸エステルを使用すること
により改善したクリーム(特開平4−330258号)
が知られている。
用できるクリームとしては、例えば、レトルト殺菌処理
を施した場合に、油分の分離や蛋白質の凝集によって乳
化状態が破壊されるという欠点を、乳化剤としてリゾレ
シチンとポリグリセリン脂肪酸エステルを使用すること
により改善したクリーム(特開平4−330258号)
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記レ
トルト耐性に優れたクリームを用いてホワイトソースを
製造したとしても、当該クリームと小麦粉、油脂を含む
ルウ原料を単に混合するだけでは、決して良好なホワイ
トソースを製造することはできなかった。
トルト耐性に優れたクリームを用いてホワイトソースを
製造したとしても、当該クリームと小麦粉、油脂を含む
ルウ原料を単に混合するだけでは、決して良好なホワイ
トソースを製造することはできなかった。
【0005】すなわち、ホワイトソースの製造において
は、クリームを小麦粉、油脂、食塩、各種調味料等の原
料と均一に混合し十分に馴染ませるための加熱撹拌が必
要であり、この結果、クリームに含まれる乳固形分とホ
ワイトソース中の他の成分との反応による褐変と、クリ
ームの油分分離(乳化破壊)に伴う変色を招き、ホワイ
トソースを良好な白度に保持することができないという
問題がある。
は、クリームを小麦粉、油脂、食塩、各種調味料等の原
料と均一に混合し十分に馴染ませるための加熱撹拌が必
要であり、この結果、クリームに含まれる乳固形分とホ
ワイトソース中の他の成分との反応による褐変と、クリ
ームの油分分離(乳化破壊)に伴う変色を招き、ホワイ
トソースを良好な白度に保持することができないという
問題がある。
【0006】さらに、ホワイトソースとして高粘性のも
のを製造しようとした場合には、局部加熱による焦げつ
き等を避けるため、高温での比較的激しい攪拌を必要と
するので、クリームと他の成分との反応による褐変がよ
り起こり易く、また、攪拌中のクリームの油分分離に伴
う変色も生じ易くなり、その結果、ホワイトソースの色
調の変化はより一層顕著なものとなった。
のを製造しようとした場合には、局部加熱による焦げつ
き等を避けるため、高温での比較的激しい攪拌を必要と
するので、クリームと他の成分との反応による褐変がよ
り起こり易く、また、攪拌中のクリームの油分分離に伴
う変色も生じ易くなり、その結果、ホワイトソースの色
調の変化はより一層顕著なものとなった。
【0007】本発明は、クリームの褐変と乳化破壊に起
因するホワイトソースの色調の変化を顕著に抑制するこ
とができ、かつ、良好な風味と物性を付与することがで
きる高粘性ホワイトソースの効率的な製造方法を提供す
ることを目的とする。
因するホワイトソースの色調の変化を顕著に抑制するこ
とができ、かつ、良好な風味と物性を付与することがで
きる高粘性ホワイトソースの効率的な製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、小麦粉、
油脂を含むルウ原料とクリームを混合するに当たり、小
麦粉、油脂を含むルウ原料を撹拌下で均一に混合しなが
ら強火で十分に加熱し、小麦粉を十分にα化させた後、
これに特定成分を所定量含むクリームを添加し、これを
特定の温度条件下で撹拌混合することにより、上記目的
を達成できるとの知見を得て、本発明を完成するに至っ
たのである。
油脂を含むルウ原料とクリームを混合するに当たり、小
麦粉、油脂を含むルウ原料を撹拌下で均一に混合しなが
ら強火で十分に加熱し、小麦粉を十分にα化させた後、
これに特定成分を所定量含むクリームを添加し、これを
特定の温度条件下で撹拌混合することにより、上記目的
を達成できるとの知見を得て、本発明を完成するに至っ
たのである。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、小麦粉、油脂
を含むルウ原料を該ルウ原料の品温が90〜100℃に
達するまで撹拌しながら加熱した後、該ルウ原料に0.
5〜2.5%(重量基準、以下同じ)の無脂乳固形分、
0.5〜3%のカゼインナトリウム、0.05〜2%の
リゾレシチン、0.05〜2%のポリグリセリン脂肪酸
エステル、0.05〜2%のソルビタン脂肪酸エステル
及び/又は蔗糖脂肪酸エステル、及び20〜35%の油
脂を含む水中油型乳化クリームを添加し、その品温を6
0〜80℃に維持しながら撹拌混合することを特徴とす
る高粘性ホワイトソースの製造方法である。
を含むルウ原料を該ルウ原料の品温が90〜100℃に
達するまで撹拌しながら加熱した後、該ルウ原料に0.
5〜2.5%(重量基準、以下同じ)の無脂乳固形分、
0.5〜3%のカゼインナトリウム、0.05〜2%の
リゾレシチン、0.05〜2%のポリグリセリン脂肪酸
エステル、0.05〜2%のソルビタン脂肪酸エステル
及び/又は蔗糖脂肪酸エステル、及び20〜35%の油
脂を含む水中油型乳化クリームを添加し、その品温を6
0〜80℃に維持しながら撹拌混合することを特徴とす
る高粘性ホワイトソースの製造方法である。
【0010】続いて、本発明についてさらに詳細に説明
する。本発明では、先ず、クリームを加えることなく小
麦粉と油脂を含む小麦粉ルウの原料を、品温が90〜1
00℃に達するまで撹拌しながら加熱する。前記工程で
はクリーム以外の原料が均一に混合されるとともに、小
麦粉が十分にα化して高粘性ホワイトソースとしての好
ましい粘度に調整される。ここで、上記原料の品温が上
記範囲にまで達していない場合は、小麦粉を十分にα化
させることができなくなり、ホワイトソースに十分な粘
性を付与することができなくなる。なお、前記撹拌につ
いては、撹拌装置の大きさや速度等に特に限定されるも
のではなく、原料を焦げつかせることなく均一に混合で
きればよい。
する。本発明では、先ず、クリームを加えることなく小
麦粉と油脂を含む小麦粉ルウの原料を、品温が90〜1
00℃に達するまで撹拌しながら加熱する。前記工程で
はクリーム以外の原料が均一に混合されるとともに、小
麦粉が十分にα化して高粘性ホワイトソースとしての好
ましい粘度に調整される。ここで、上記原料の品温が上
記範囲にまで達していない場合は、小麦粉を十分にα化
させることができなくなり、ホワイトソースに十分な粘
性を付与することができなくなる。なお、前記撹拌につ
いては、撹拌装置の大きさや速度等に特に限定されるも
のではなく、原料を焦げつかせることなく均一に混合で
きればよい。
【0011】また、上記小麦粉ルウ原料の品温を上記範
囲にまで到達させるには5〜30分間、さらに好ましく
は10〜25分間で行うのが好ましい。この場合、前記
所要時間を前記範囲より短くすると、原料を加熱する釜
の壁面の温度を急激に高めなければならないので、原料
が焦げつく傾向があり好ましくない。反対に、前記所要
時間を前記範囲より長くすると、ホワイトソースの粘性
が低下する傾向があるので好ましくない。
囲にまで到達させるには5〜30分間、さらに好ましく
は10〜25分間で行うのが好ましい。この場合、前記
所要時間を前記範囲より短くすると、原料を加熱する釜
の壁面の温度を急激に高めなければならないので、原料
が焦げつく傾向があり好ましくない。反対に、前記所要
時間を前記範囲より長くすると、ホワイトソースの粘性
が低下する傾向があるので好ましくない。
【0012】ここで、上記小麦粉ルウの原料としては、
小麦粉、油脂、食塩、水、グルタミン酸ソーダ、香辛
料、砂糖等の各種調味料等を挙げることができ、これに
最終製品に応じて好みの原料素材を適宜加えてもよい。
前記小麦粉ルウの原料のうち、小麦粉、油脂、食塩の使
用割合としては、ホワイトソース全体に対して、小麦粉
の含量が4〜8%、油脂の含量が7〜14%、食塩の含
量が0.4〜1.7%の範囲を好適なものとして例示す
ることができる。
小麦粉、油脂、食塩、水、グルタミン酸ソーダ、香辛
料、砂糖等の各種調味料等を挙げることができ、これに
最終製品に応じて好みの原料素材を適宜加えてもよい。
前記小麦粉ルウの原料のうち、小麦粉、油脂、食塩の使
用割合としては、ホワイトソース全体に対して、小麦粉
の含量が4〜8%、油脂の含量が7〜14%、食塩の含
量が0.4〜1.7%の範囲を好適なものとして例示す
ることができる。
【0013】この場合、小麦粉の含量が少なくなりすぎ
ると、スープ様の粘度となり、粘性が低くなりすぎて好
ましくない。反対に、小麦粉の含量が多くなりすぎる
と、小麦粉の粘性が高くなりすぎて、ホワイトソースと
しての物性が好ましいものでなくなる。また、油脂の含
量が少なくなりすぎると、粉臭くなったり、風味があっ
さりしすぎてしまう。反対に、油脂の含量が多くなりす
ぎると、分離し易くなったり、風味的にも油っぽくなる
傾向があるので好ましくない。また、食塩の含量が少な
くなりすぎると、味にしまりがなく水っぽくなる。反対
に、食塩の含量が多くなりすぎると、塩辛くなり食味の
点で好ましくなくなり、また、乳化安定性に劣ってくる
傾向がある。
ると、スープ様の粘度となり、粘性が低くなりすぎて好
ましくない。反対に、小麦粉の含量が多くなりすぎる
と、小麦粉の粘性が高くなりすぎて、ホワイトソースと
しての物性が好ましいものでなくなる。また、油脂の含
量が少なくなりすぎると、粉臭くなったり、風味があっ
さりしすぎてしまう。反対に、油脂の含量が多くなりす
ぎると、分離し易くなったり、風味的にも油っぽくなる
傾向があるので好ましくない。また、食塩の含量が少な
くなりすぎると、味にしまりがなく水っぽくなる。反対
に、食塩の含量が多くなりすぎると、塩辛くなり食味の
点で好ましくなくなり、また、乳化安定性に劣ってくる
傾向がある。
【0014】また、上記小麦粉と油脂については、他の
原料成分と混合する前に予め加熱処理、例えば、100
℃以上で加熱して小麦粉の臭みや粉っぽさを除き、適度
な焙煎風味をつけた調製品等を使用することもできる。
原料成分と混合する前に予め加熱処理、例えば、100
℃以上で加熱して小麦粉の臭みや粉っぽさを除き、適度
な焙煎風味をつけた調製品等を使用することもできる。
【0015】また、ホワイトソースの物性を考慮して、
キサンタンガム、カラギーナン、ジェランガム、タマリ
ンドガム、カラヤガム、グアガム、ローカストビーンガ
ム等の増粘多糖類を適宜加えてもよい。
キサンタンガム、カラギーナン、ジェランガム、タマリ
ンドガム、カラヤガム、グアガム、ローカストビーンガ
ム等の増粘多糖類を適宜加えてもよい。
【0016】次に、撹拌下で均一に混合しながら強火で
十分に加熱した小麦粉ルウの原料に、少なくとも油脂、
無脂乳固形分及び水を含む原料を、乳化剤を用いて混合
乳化させた水中油型乳化クリームを添加混合するが、こ
の際、クリームとして特定の成分から構成されるものを
使用する。
十分に加熱した小麦粉ルウの原料に、少なくとも油脂、
無脂乳固形分及び水を含む原料を、乳化剤を用いて混合
乳化させた水中油型乳化クリームを添加混合するが、こ
の際、クリームとして特定の成分から構成されるものを
使用する。
【0017】すなわち、本発明で使用するクリームは、
0.5〜2.5%の無脂乳固形分、0.5〜3%のカゼ
インナトリウム、0.05〜2%のリゾレシチン、0.
05〜2%のポリグリセリン酸脂肪酸エステル、0.0
5〜2%のソルビタン脂肪酸エステル及び/又は蔗糖脂
肪酸エステル、及び20〜35%の油脂を含む水中油型
乳化クリームである。
0.5〜2.5%の無脂乳固形分、0.5〜3%のカゼ
インナトリウム、0.05〜2%のリゾレシチン、0.
05〜2%のポリグリセリン酸脂肪酸エステル、0.0
5〜2%のソルビタン脂肪酸エステル及び/又は蔗糖脂
肪酸エステル、及び20〜35%の油脂を含む水中油型
乳化クリームである。
【0018】以下、上記クリームを製造面から説明する
と、先ず、油相として使用する際の油脂原料として、例
えば、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落
花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ
油、カポック油、胡麻油、月見草油、パーム油、イリッ
ペ脂、シア脂、サル脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油
等の植物性油脂並びに乳脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油等
の動物性油脂が例示でき、上記油脂類の単独または混合
油あるいはそれらの硬化、分別、エステル交換等を施し
た加工油脂で融点15〜40℃程度のものが適する。
と、先ず、油相として使用する際の油脂原料として、例
えば、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落
花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ
油、カポック油、胡麻油、月見草油、パーム油、イリッ
ペ脂、シア脂、サル脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油
等の植物性油脂並びに乳脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油等
の動物性油脂が例示でき、上記油脂類の単独または混合
油あるいはそれらの硬化、分別、エステル交換等を施し
た加工油脂で融点15〜40℃程度のものが適する。
【0019】本発明では、油脂の含量がクリーム全体に
対して20〜35%であることが必要である。この場
合、油脂含量が35%を越えると、加熱撹拌による油の
分離が起こり易くなり、反対に油脂含量が20%より少
なくなると、クリームとしての乳化状態が不安定で分離
を起こし易いので好ましくない。また、前記油脂が、9
2〜96%の植物性油脂と4〜8%の乳脂肪分からなる
場合には、植物性油脂の持つ保存、乳化安定性と乳脂肪
の持つ乳味感が兼ね備わった点で好ましい。
対して20〜35%であることが必要である。この場
合、油脂含量が35%を越えると、加熱撹拌による油の
分離が起こり易くなり、反対に油脂含量が20%より少
なくなると、クリームとしての乳化状態が不安定で分離
を起こし易いので好ましくない。また、前記油脂が、9
2〜96%の植物性油脂と4〜8%の乳脂肪分からなる
場合には、植物性油脂の持つ保存、乳化安定性と乳脂肪
の持つ乳味感が兼ね備わった点で好ましい。
【0020】本発明において無脂乳固形分は、水相とし
て使用する蛋白分であり、具体的には乳原料が用いら
れ、乳原料としては、従来より用いられている全脂粉乳
や脱脂粉乳等の粉乳、あるいは脱脂乳や濃縮乳等の液乳
の別を問わず、また、これらに加糖等した調製品等であ
る。そして、これらの乳原料は無脂、すなわち、乳脂肪
を除いた乳固形分に換算して、クリーム全体に対し0.
5〜2.5%になる量添加使用することが必要で、さら
に好ましくは1〜2%になる量添加使用するのが好適で
ある。但し、この無脂乳固形分にはカゼインは算入しな
い。
て使用する蛋白分であり、具体的には乳原料が用いら
れ、乳原料としては、従来より用いられている全脂粉乳
や脱脂粉乳等の粉乳、あるいは脱脂乳や濃縮乳等の液乳
の別を問わず、また、これらに加糖等した調製品等であ
る。そして、これらの乳原料は無脂、すなわち、乳脂肪
を除いた乳固形分に換算して、クリーム全体に対し0.
5〜2.5%になる量添加使用することが必要で、さら
に好ましくは1〜2%になる量添加使用するのが好適で
ある。但し、この無脂乳固形分にはカゼインは算入しな
い。
【0021】また、クリームには、無脂乳固形分を多く
含む通常のクリームのような粘性をもたせるために、ク
リーム全体に対してカゼインナトリウムを0.5〜3%
になる量添加使用することが必要である。0.5%未満
では、ホワイトソースとしての望ましい粘性を得難く、
また、3%を越えると、逆に粘度が上昇しすぎて作業性
が悪化する。
含む通常のクリームのような粘性をもたせるために、ク
リーム全体に対してカゼインナトリウムを0.5〜3%
になる量添加使用することが必要である。0.5%未満
では、ホワイトソースとしての望ましい粘性を得難く、
また、3%を越えると、逆に粘度が上昇しすぎて作業性
が悪化する。
【0022】水中油型のクリームを製造するに際して、
乳化剤の使用は当然であるが、本発明では、リゾレシチ
ン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂
肪酸エステル又は蔗糖脂肪酸エステルのいずれか一方あ
るいは両方を、各々クリーム全体に対し0.05〜2%
の量添加使用することが必要である。
乳化剤の使用は当然であるが、本発明では、リゾレシチ
ン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂
肪酸エステル又は蔗糖脂肪酸エステルのいずれか一方あ
るいは両方を、各々クリーム全体に対し0.05〜2%
の量添加使用することが必要である。
【0023】この場合、上記乳化剤のうち、いずれかの
添加量が0.05%未満になると、加熱撹拌時に乳化が
破壊されて、クリームの油分分離に伴うホワイトソース
の変色を招く。また、ホワイトソースをレトルト殺菌処
理に付した場合には、ホワイトソースの粘性が著しく高
くなる傾向が認められる。反対に2%を越えると、添加
量に見合った効果も得られず、風味も悪化する傾向を示
す。
添加量が0.05%未満になると、加熱撹拌時に乳化が
破壊されて、クリームの油分分離に伴うホワイトソース
の変色を招く。また、ホワイトソースをレトルト殺菌処
理に付した場合には、ホワイトソースの粘性が著しく高
くなる傾向が認められる。反対に2%を越えると、添加
量に見合った効果も得られず、風味も悪化する傾向を示
す。
【0024】さらに、塩類として炭酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウ
ム、リン酸ナトリウム等を添加してもよく、例えば、リ
ン酸1ナトリウムまたはリン酸水素2カリウムをクリー
ム全体に対し0.02〜0.15%程度併用すると、ク
リームの乳化状態がより安定化するので好ましい。
水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウ
ム、リン酸ナトリウム等を添加してもよく、例えば、リ
ン酸1ナトリウムまたはリン酸水素2カリウムをクリー
ム全体に対し0.02〜0.15%程度併用すると、ク
リームの乳化状態がより安定化するので好ましい。
【0025】以上のような諸成分とともに10〜90
%、好ましくは20〜80%の水成分を使用して水中油
型に乳化させることにより、クリームを得る。本発明で
は、このようにして得たクリームを使用して高粘性のホ
ワイトソースを製造する。
%、好ましくは20〜80%の水成分を使用して水中油
型に乳化させることにより、クリームを得る。本発明で
は、このようにして得たクリームを使用して高粘性のホ
ワイトソースを製造する。
【0026】本発明では、上記クリームを添加した後、
その品温を60〜80℃に維持しながら撹拌混合するす
ることが必要である。この場合、クリームを加えた原料
の品温が60℃より低くなると、クリームと他の原料と
の混合、容器への充填が難しくなるので好ましくない。
反対に、クリームを加えた原料の品温が80℃より高く
なると、クリームの褐変と乳化破壊に起因するホワイト
ソースの色調の変化を招くので好ましくない。
その品温を60〜80℃に維持しながら撹拌混合するす
ることが必要である。この場合、クリームを加えた原料
の品温が60℃より低くなると、クリームと他の原料と
の混合、容器への充填が難しくなるので好ましくない。
反対に、クリームを加えた原料の品温が80℃より高く
なると、クリームの褐変と乳化破壊に起因するホワイト
ソースの色調の変化を招くので好ましくない。
【0027】また、上記クリームを加えた原料の撹拌混
合は5〜20分間、さらに好ましくは5〜15分間で行
うのが、クリームの褐変と油分分離に伴う変色を、より
一層効果的に防止することができるので好ましい。この
場合、撹拌混合の時間が前記範囲より短くなりすぎる
と、クリームを他の原料と均一に混合して十分に馴染ま
せることが難しくなるので好ましくない。反対に、撹拌
混合の時間が前記範囲より長くなりすぎると、クリーム
を過剰に撹拌して油分分離に伴う変色を招く恐れが出て
くるので好ましくない。
合は5〜20分間、さらに好ましくは5〜15分間で行
うのが、クリームの褐変と油分分離に伴う変色を、より
一層効果的に防止することができるので好ましい。この
場合、撹拌混合の時間が前記範囲より短くなりすぎる
と、クリームを他の原料と均一に混合して十分に馴染ま
せることが難しくなるので好ましくない。反対に、撹拌
混合の時間が前記範囲より長くなりすぎると、クリーム
を過剰に撹拌して油分分離に伴う変色を招く恐れが出て
くるので好ましくない。
【0028】さらに、本発明では、この段階で食品の風
味に応じてホワイトソースの変色に影響を及ぼさない範
囲で、クリームの他に、牛乳やこれを濃縮した濃縮乳等
の乳原料を適宜加えることもできる。
味に応じてホワイトソースの変色に影響を及ぼさない範
囲で、クリームの他に、牛乳やこれを濃縮した濃縮乳等
の乳原料を適宜加えることもできる。
【0029】上記クリームを加えた原料の品温調整につ
いて、その方法は特に限定されるわけではないが、例え
ば、小麦粉と油脂を含むルウ原料と、クリームその他乳
原料等の新たに添加する原料の比率が10/15〜10
/4である場合には、品温が90〜100℃に達したル
ウ原料に、常温のクリームその他乳原料等の原料を添加
することにより、その品温を概ね60〜80℃の範囲に
まで低下させることができる。
いて、その方法は特に限定されるわけではないが、例え
ば、小麦粉と油脂を含むルウ原料と、クリームその他乳
原料等の新たに添加する原料の比率が10/15〜10
/4である場合には、品温が90〜100℃に達したル
ウ原料に、常温のクリームその他乳原料等の原料を添加
することにより、その品温を概ね60〜80℃の範囲に
まで低下させることができる。
【0030】クリームを加えた原料の品温の維持につい
ては、原料の量と原料を処理する釜の容量などの違いに
より、加熱条件に差異があるが、このような違いに応じ
た加熱条件を予め把握しておき、クリームを加えた原料
の品温が60〜80℃の範囲となるように、加熱釜の壁
面の温度を適宜調節すればよい。
ては、原料の量と原料を処理する釜の容量などの違いに
より、加熱条件に差異があるが、このような違いに応じ
た加熱条件を予め把握しておき、クリームを加えた原料
の品温が60〜80℃の範囲となるように、加熱釜の壁
面の温度を適宜調節すればよい。
【0031】本発明では、このようにクリームを除くル
ウ原料を予め高温で均一に混合し、次いで、特定のクリ
ームを添加した後に、特定の温度条件下で撹拌混合する
ことにより、クリームの褐変と乳化破壊に起因する色調
の変化を招くことなく、効率的にクリームと他の原料と
を均一に混合して、コクのある乳味が良好に感じられる
ホワイトソースを製造することができる。また、ホワイ
トソースを固化させてしまうこともなく、容器への充填
もスムーズに行うことができる。
ウ原料を予め高温で均一に混合し、次いで、特定のクリ
ームを添加した後に、特定の温度条件下で撹拌混合する
ことにより、クリームの褐変と乳化破壊に起因する色調
の変化を招くことなく、効率的にクリームと他の原料と
を均一に混合して、コクのある乳味が良好に感じられる
ホワイトソースを製造することができる。また、ホワイ
トソースを固化させてしまうこともなく、容器への充填
もスムーズに行うことができる。
【0032】以上に記載したホワイトソースの製造方法
は、特に、高粘性のホワイトソースを製造した際に、従
来の製品とは白度において明らかに相違が認められる。
具体的には、ホワイトソースの粘性が600cp以上
(60℃,B型粘度計:ローターNo.4,60rpm
で測定)である場合から優れた効果が認められるように
なる。とりわけ、粘性が3000cp以上である場合に
は、激しい変色が認められる従来の製品に比べ、本発明
の製造方法により製造されたホワイトソースは、撹拌加
熱前と変わることなく白度が良好に保持される。
は、特に、高粘性のホワイトソースを製造した際に、従
来の製品とは白度において明らかに相違が認められる。
具体的には、ホワイトソースの粘性が600cp以上
(60℃,B型粘度計:ローターNo.4,60rpm
で測定)である場合から優れた効果が認められるように
なる。とりわけ、粘性が3000cp以上である場合に
は、激しい変色が認められる従来の製品に比べ、本発明
の製造方法により製造されたホワイトソースは、撹拌加
熱前と変わることなく白度が良好に保持される。
【0033】このようにして製造された良好な白色を呈
する高粘性ホワイトソースは、必要に応じてニンジン、
ジャガイモ等の具材を加えることもでき、多種多様な製
品への利用が可能である。具体的には、クリームスパゲ
ッティのホワイトソース、クリームシチュー、グラタ
ン、リゾット、温野菜のクリーム煮、洋風茶碗蒸し等が
代表的なものとして例示される。また、当該ホワイトソ
ースは、レトルト殺菌処理を施した場合も、苛酷な滅菌
処理に対して優れた耐性を有しており、乳味感が豊かで
白度の優れたものが得られる。
する高粘性ホワイトソースは、必要に応じてニンジン、
ジャガイモ等の具材を加えることもでき、多種多様な製
品への利用が可能である。具体的には、クリームスパゲ
ッティのホワイトソース、クリームシチュー、グラタ
ン、リゾット、温野菜のクリーム煮、洋風茶碗蒸し等が
代表的なものとして例示される。また、当該ホワイトソ
ースは、レトルト殺菌処理を施した場合も、苛酷な滅菌
処理に対して優れた耐性を有しており、乳味感が豊かで
白度の優れたものが得られる。
【0034】
【実施例】以下に実施例および比較例を例示して、本発
明の効果をより明瞭にするが、本発明は、これらの例示
に制約されるものではない。なお、配合量の部、及び%
は何れも重量基準である。
明の効果をより明瞭にするが、本発明は、これらの例示
に制約されるものではない。なお、配合量の部、及び%
は何れも重量基準である。
【0035】実施例1 (クリームの調製) ○配合 植物性油脂(融点:22℃) 31.0% 乳脂肪 2.0% 脱脂粉乳 2.0% カゼインナトリウム 2.5% リゾレシチン 0.3% ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.4% モノグリセリン脂肪酸エステル 0.1% ソルビタン脂肪酸エステル 0.3% ショ糖脂肪酸エステル 0.2% リン酸のアルカリ金属塩 0.3% 加工澱粉 0.5% 水 60.4% ───────────────────────────────── 以上の配合にて、従来公知の方法に準じ水中油型のクリ
ームを調製した。なお、前記クリームのpHは7.0で
あった。
ームを調製した。なお、前記クリームのpHは7.0で
あった。
【0036】(ホワイトソースの製造)直径が1.3m
の斜軸撹拌機付きの釜内で小麦粉ルウ(小麦粉と油脂と
を予め加熱処理した調整品)12部、食塩、グルタミン
酸ソーダ、香辛料、砂糖等の調味料2.3部を添加し、
品温が95℃になるまで20分間、回転数20rpmで
撹拌しながら加熱した。その後、上記クリーム18部、
濃縮乳15部を加え、品温を61℃に調整し、該温度を
維持して10分間、回転数20rpmで撹拌してホワイ
トソースを仕上げた。
の斜軸撹拌機付きの釜内で小麦粉ルウ(小麦粉と油脂と
を予め加熱処理した調整品)12部、食塩、グルタミン
酸ソーダ、香辛料、砂糖等の調味料2.3部を添加し、
品温が95℃になるまで20分間、回転数20rpmで
撹拌しながら加熱した。その後、上記クリーム18部、
濃縮乳15部を加え、品温を61℃に調整し、該温度を
維持して10分間、回転数20rpmで撹拌してホワイ
トソースを仕上げた。
【0037】上記ホワイトソース製造中、クリームが褐
変と油分の分離による色調の変化を起こすことなく、良
好なホワイトソースが得られた。なお、当該調理済のホ
ワイトソースの各成分の含量は、小麦粉の含量が8%、
油脂の含量が11%、食塩の含量が0.5%であり、ま
た、ホワイトソースの粘性は6700cpであった。
(60℃,B型粘度計:ローターNo.4,60rpm
で測定)
変と油分の分離による色調の変化を起こすことなく、良
好なホワイトソースが得られた。なお、当該調理済のホ
ワイトソースの各成分の含量は、小麦粉の含量が8%、
油脂の含量が11%、食塩の含量が0.5%であり、ま
た、ホワイトソースの粘性は6700cpであった。
(60℃,B型粘度計:ローターNo.4,60rpm
で測定)
【0038】実験例1 (ラザニアの製造)耐熱性の容器に、パスタ8g、ミー
トソース94g、上記ホワイトソース93gを順次充填
して密封した後、123℃で20分間の条件でレトルト
殺菌処理を施してラザニアを得た。このようにして得ら
れた食品は、油分の分離も褐変現象も見られず、何ら問
題のないレトルト食品としても好適なものであった。
トソース94g、上記ホワイトソース93gを順次充填
して密封した後、123℃で20分間の条件でレトルト
殺菌処理を施してラザニアを得た。このようにして得ら
れた食品は、油分の分離も褐変現象も見られず、何ら問
題のないレトルト食品としても好適なものであった。
【0039】比較例1 ○配合 植物性油脂(融点:22℃) 31.0% 乳脂肪 2.0% 脱脂粉乳 5.0% カゼインナトリウム 0.2% リゾレシチン 0.3% ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.4% モノグリセリン脂肪酸エステル 0.1% ソルビタン脂肪酸エステル 0.3% ショ糖脂肪酸エステル 0.2% リン酸のアルカリ金属塩 0.3% 加工澱粉 0.5% 水 59.7% ─────────────────────────────────
【0040】以上の配合にて、実施例1に準じ水中油型
のクリームを調製した。かくして得たクリームを使用す
る以外は、実施例1と同様にしてホワイトソースを仕上
げた。このようにして得られたホワイトソースは、褐変
と油分の分離による色調の変化が認められ、良好なホワ
イトソースと呼べるものではなかった。
のクリームを調製した。かくして得たクリームを使用す
る以外は、実施例1と同様にしてホワイトソースを仕上
げた。このようにして得られたホワイトソースは、褐変
と油分の分離による色調の変化が認められ、良好なホワ
イトソースと呼べるものではなかった。
【0041】また、上記ホワイトソースを使用する以外
は、実施例1と同様にしてラザニアを製造し、レトルト
殺菌を行い、レトルト殺菌処理後の状態を観察したとこ
ろ、クリーム自体が褐変しており、商品価値のないもの
であった。
は、実施例1と同様にしてラザニアを製造し、レトルト
殺菌を行い、レトルト殺菌処理後の状態を観察したとこ
ろ、クリーム自体が褐変しており、商品価値のないもの
であった。
【0042】比較例2 ○配合 植物性油脂(融点:22℃) 31.0% 乳脂肪 2.0% 脱脂粉乳 2.0% *カゼインナトリウム 0.2% リゾレシチン 0.3% ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.4% モノグリセリン脂肪酸エステル 0.1% ソルビタン脂肪酸エステル 0.3% ショ糖脂肪酸エステル 0.2% リン酸のアルカリ金属塩 0.3% 加工澱粉 0.5% 水 62.7% ─────────────────────────────────
【0043】以上の配合にて、実施例1に準じ水中油型
のクリームを調製した。かくして得たクリームを使用す
る以外は、実施例1と同様にしてホワイトソースを仕上
げた。このようにして得られたホワイトソースは、軟弱
なボディーを呈し、ホワイトソースとしてボディーに乏
しいものであった。
のクリームを調製した。かくして得たクリームを使用す
る以外は、実施例1と同様にしてホワイトソースを仕上
げた。このようにして得られたホワイトソースは、軟弱
なボディーを呈し、ホワイトソースとしてボディーに乏
しいものであった。
【0044】比較例3 ○配合 植物性油脂(融点:22℃) 43.0% 乳脂肪 2.0% 脱脂粉乳 2.0% カゼインナトリウム 2.5% リゾレシチン 0.3% ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.4% モノグリセリン脂肪酸エステル 0.1% ソルビタン脂肪酸エステル 0.3% ショ糖脂肪酸エステル 0.2% リン酸のアルカリ金属塩 0.3% 加工澱粉 0.5% 水 48.4% ─────────────────────────────────
【0045】以上の配合にて、実施例1に準じ水中油型
のクリームを調製した。かくして得たクリームを使用す
る以外は、実施例1と同様にしてホワイトソースを仕上
げた。このようにして得られたホワイトソースは、褐変
と油分の分離による色調の変化が認められ、良好なホワ
イトソースと呼べるものではなかった。
のクリームを調製した。かくして得たクリームを使用す
る以外は、実施例1と同様にしてホワイトソースを仕上
げた。このようにして得られたホワイトソースは、褐変
と油分の分離による色調の変化が認められ、良好なホワ
イトソースと呼べるものではなかった。
【0046】また、上記ワイトソースを使用いる以外
は、実施例1と同様にしてラザニアを製造し、レトルト
殺菌を行い、レトルト殺菌処理後の状態を観察したとこ
ろ、クリーム自体の粘度が上昇し、攪拌時の作業性が低
下した。
は、実施例1と同様にしてラザニアを製造し、レトルト
殺菌を行い、レトルト殺菌処理後の状態を観察したとこ
ろ、クリーム自体の粘度が上昇し、攪拌時の作業性が低
下した。
【0047】実施例2 (ホワイトソースの製造)直径が1.3mの斜軸撹拌機
付きの釜内で小麦粉ルウ(小麦粉と油脂とを予め加熱処
理した調製品)9部、食塩、グルタミン酸ソーダ、香辛
料、砂糖等の調味料1.1部を品温が95℃になるまで
20分間、回転数20rpmで撹拌しながら加熱した。
その後、実施例1で使用したクリーム23部、濃縮乳6
部を加え、品温を70℃に調整し、該温度を維持して1
0分間、回転数20rpmで撹拌してホワイトソースを
仕上げた。
付きの釜内で小麦粉ルウ(小麦粉と油脂とを予め加熱処
理した調製品)9部、食塩、グルタミン酸ソーダ、香辛
料、砂糖等の調味料1.1部を品温が95℃になるまで
20分間、回転数20rpmで撹拌しながら加熱した。
その後、実施例1で使用したクリーム23部、濃縮乳6
部を加え、品温を70℃に調整し、該温度を維持して1
0分間、回転数20rpmで撹拌してホワイトソースを
仕上げた。
【0048】上記ホワイトソース製造中、クリームが褐
変と油分の分離による色調の変化を起こすことなく、良
好なホワイトソースを製造することができた。なお、当
該調理済のホワイトソースの各成分の含量は、小麦粉の
含量が6%、油脂の含量が13%、食塩の含量が0.4
%であり、ホワイトソースの粘性は3200cpであっ
た。(60℃,B型粘度計:ローターNo.4,60r
pmで測定)
変と油分の分離による色調の変化を起こすことなく、良
好なホワイトソースを製造することができた。なお、当
該調理済のホワイトソースの各成分の含量は、小麦粉の
含量が6%、油脂の含量が13%、食塩の含量が0.4
%であり、ホワイトソースの粘性は3200cpであっ
た。(60℃,B型粘度計:ローターNo.4,60r
pmで測定)
【0049】実験例2 (ドリアの製造)耐熱性の容器に、とり肉、玉葱、マッ
シュルームを含むα化した調理済米飯70g、ホワイト
ソース130gを順次充填して密封した後、123℃で
20分間の条件でレトルト殺菌処理を施してドリアを得
た。このようにして得られた食品は、油分の分離も褐変
現象も見られず、何ら問題のないレトルト食品としても
好適なものであった。
シュルームを含むα化した調理済米飯70g、ホワイト
ソース130gを順次充填して密封した後、123℃で
20分間の条件でレトルト殺菌処理を施してドリアを得
た。このようにして得られた食品は、油分の分離も褐変
現象も見られず、何ら問題のないレトルト食品としても
好適なものであった。
【0050】実施例3 (ホワイトソースの製造)直径が1.3mの斜軸撹拌機
付きの釜内で小麦粉ルウ(小麦粉と油脂とを予め加熱処
理した調製品)10部、食塩、グルタミン酸ソーダ、香
辛料、砂糖等の調味料2.7部を品温が95℃になるま
で20分間、回転数20rpmで撹拌しながら加熱し
た。その後、実施例1で使用したクリーム10部、濃縮
乳12部を加え、品温を70℃に調整し、該温度を維持
して10分間、回転数20rpmで撹拌してホワイトソ
ースを仕上げた。
付きの釜内で小麦粉ルウ(小麦粉と油脂とを予め加熱処
理した調製品)10部、食塩、グルタミン酸ソーダ、香
辛料、砂糖等の調味料2.7部を品温が95℃になるま
で20分間、回転数20rpmで撹拌しながら加熱し
た。その後、実施例1で使用したクリーム10部、濃縮
乳12部を加え、品温を70℃に調整し、該温度を維持
して10分間、回転数20rpmで撹拌してホワイトソ
ースを仕上げた。
【0051】上記ホワイトソース製造中、クリームが褐
変と油分の分離による色調の変化を起こすことなく、良
好なホワイトソースを製造することができた。なお、当
該調理済のホワイトソースの各成分の含量は、小麦粉の
含量が7%、油脂の含量が7%、食塩の含量が0.7%
であり、ホワイトソースの粘性は4000cpであっ
た。(60℃,B型粘度計:ローターNo.4,60r
pmで測定)
変と油分の分離による色調の変化を起こすことなく、良
好なホワイトソースを製造することができた。なお、当
該調理済のホワイトソースの各成分の含量は、小麦粉の
含量が7%、油脂の含量が7%、食塩の含量が0.7%
であり、ホワイトソースの粘性は4000cpであっ
た。(60℃,B型粘度計:ローターNo.4,60r
pmで測定)
【0052】実験例3 (ポテトグラタンの製造)耐熱性の容器に、スライスし
て水もどししたポテト70g、上記ホワイトソース12
0gを順次充填して密封した後、123℃で20分間の
条件でレトルト殺菌処理を施してポテトグラタンを得
た。このようにして得られた食品は、油分の分離も褐変
現象も見られず、何ら問題のないレトルト食品としても
好適なものであった。
て水もどししたポテト70g、上記ホワイトソース12
0gを順次充填して密封した後、123℃で20分間の
条件でレトルト殺菌処理を施してポテトグラタンを得
た。このようにして得られた食品は、油分の分離も褐変
現象も見られず、何ら問題のないレトルト食品としても
好適なものであった。
【0053】
【発明の効果】本発明により、クリームの褐変と乳化破
壊に起因するホワイトソースの色調の変化を顕著に抑制
することができ、かつ、良好な風味と物性を付与するこ
とができる高粘性ホワイトソースの効率的な製造方法を
提供することができる。
壊に起因するホワイトソースの色調の変化を顕著に抑制
することができ、かつ、良好な風味と物性を付与するこ
とができる高粘性ホワイトソースの効率的な製造方法を
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 誠 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品株式会社内 (72)発明者 難波 克章 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 小麦粉、油脂を含むルウ原料を該ルウ原
料の品温が90〜100℃に達するまで撹拌しながら加
熱した後、該ルウ原料に0.5〜2.5%(重量基準、
以下同じ)の無脂乳固形分、0.5〜3%のカゼインナ
トリウム、0.05〜2%のリゾレシチン、0.05〜
2%のポリグリセリン脂肪酸エステル、0.05〜2%
のソルビタン脂肪酸エステル及び/又は蔗糖脂肪酸エス
テル、及び20〜35%の油脂を含む水中油型乳化クリ
ームを添加し、その品温を60〜80℃に維持しながら
撹拌混合することを特徴とする高粘性ホワイトソースの
製造方法。 - 【請求項2】 水中油型乳化クリームに含まれる油脂
が、少なくとも92〜96%の植物性油脂と4〜8%の
乳脂肪分からなることを特徴とする請求項1記載の高粘
性ホワイトソースの製造方法。 - 【請求項3】 60℃におけるホワイトソースの粘性が
600cp以上であることを特徴とする請求項1または
2に記載の高粘性ホワイトソースの製造方法。 - 【請求項4】 ホワイトソースがレトルト用であること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の高粘
性ホワイトソースの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07171617A JP3100028B2 (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 高粘性ホワイトソースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07171617A JP3100028B2 (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 高粘性ホワイトソースの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09222A true JPH09222A (ja) | 1997-01-07 |
JP3100028B2 JP3100028B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=15926500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07171617A Expired - Fee Related JP3100028B2 (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 高粘性ホワイトソースの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3100028B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10313798A (ja) * | 1997-05-19 | 1998-12-02 | House Foods Corp | 油脂含有食品 |
JP2010252758A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Mitsubishi-Kagaku Foods Corp | 食品組成物 |
JP2012034651A (ja) * | 2010-08-10 | 2012-02-23 | House Foods Corp | クリーム系ソース用組成物及びその製造方法 |
JP2013247917A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Q P Corp | 電子レンジ加熱用冷凍グラタン類の製造方法 |
JP2016015957A (ja) * | 2014-07-11 | 2016-02-01 | ヤマサ醤油株式会社 | 鍋物用調味料 |
JP6385609B1 (ja) * | 2017-12-07 | 2018-09-05 | ハウス食品株式会社 | ルウの製造方法 |
-
1995
- 1995-06-15 JP JP07171617A patent/JP3100028B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10313798A (ja) * | 1997-05-19 | 1998-12-02 | House Foods Corp | 油脂含有食品 |
JP2010252758A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Mitsubishi-Kagaku Foods Corp | 食品組成物 |
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JP6385609B1 (ja) * | 2017-12-07 | 2018-09-05 | ハウス食品株式会社 | ルウの製造方法 |
WO2019111944A1 (ja) * | 2017-12-07 | 2019-06-13 | ハウス食品株式会社 | ルウの製造方法 |
JP2019097552A (ja) * | 2017-12-07 | 2019-06-24 | ハウス食品株式会社 | ルウの製造方法 |
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---|---|
JP3100028B2 (ja) | 2000-10-16 |
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