JPH09216172A - ボルトの締付装置及び締結手段 - Google Patents

ボルトの締付装置及び締結手段

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JPH09216172A
JPH09216172A JP4550796A JP4550796A JPH09216172A JP H09216172 A JPH09216172 A JP H09216172A JP 4550796 A JP4550796 A JP 4550796A JP 4550796 A JP4550796 A JP 4550796A JP H09216172 A JPH09216172 A JP H09216172A
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JP
Japan
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bolt
jack
male screw
rotating
rotating body
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JP4550796A
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English (en)
Inventor
Itsuharu Morisono
伍治 森園
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FUJI SEIKI ENG KK
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FUJI SEIKI ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中央にねじを備えた本体101と、この本体
101の周囲を軸方向に貫通して設けられた複数のジャ
ックボルト102とを備え、複数のジャックボルト10
2を締め付けることによって、中央のねじに螺合したね
じ部材aとの間に軸力を発生させるようにした締結具に
対して使用されるボルトの締付装置において、これらの
ジャックボルト102を均等に且つ同時に締めつけるこ
とができるようにしたボルトの締付装置の提供を図る。 【解決手段】 本願のボルトの締付装置は、各ジャック
ボルト102の頭部102aに係合する頭部受容部15
を備えた回転体50と、この回転体50を同時に回転さ
せる回転力伝達手段2とを備える。回転力伝達手段2
は、中央に電動工具の駆動軸に接続される接続部25を
有し、回転力伝達手段2の周囲に形成されたギアが、各
回転体50のギアに係合して、各回転体50が回転す
る。頭部受容部15は、回転体50とスプラインによっ
て接続され、回転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ボルトの締付装
置、さらに詳しくは、中央に雌ねじ又は雄ねじを備えた
本体と、この本体の周囲を軸方向に貫通して設けられた
複数のジャックボルトとを備え、複数のジャックボルト
を締め付けることによって、中央の雌ねじ又は雄ねじに
螺合した雄ねじ部材又は雌ねじ部材との間に軸力を発生
させるようにした締結具に対して使用されるボルトの締
付具に対して使用されるボルトの締付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボルトの締付は、一般的にボルト
又はナットに所定のトルクを与えて締め付けを行うトル
ク法が支配的である。しかし、このトルク法はねじ部や
座面の摩擦の影響でねじに与える軸力が不安定である。
そのため、このトルク法は、ねじ山に作用する力におけ
る軸方向の分力を利用するものであり、間接工法である
と言えるが、最近、スーパーボルト(商標)として商品
化されている締結具のように、直接軸力を発生させる締
め付け工法が開発されるに到っている。
【0003】このスーパーボルト(商標)は、一つのタ
イプとして、中央に雌ねじを備えたナットと、この中央
の雌ねじの周囲に軸方向にナットを貫通して設けられた
複数のジャックボルトとを備え、複数のジャックボルト
を締め付けることによって、中央に雌ねじに螺合したボ
ルトとナットとの間に軸力を発生させるようにした締結
具として製品化されている。また、もう一つのタイプと
して、中央に雄ねじを備えた本体と、この本体の周囲を
軸方向に貫通して設けられた複数のジャックボルトとを
備え、複数のジャックボルトを締め付けることによっ
て、中央の雄ねじに螺合した雌ねじ部材との間に軸力を
発生させるようにした締結具として製品化されている。
【0004】図面を参照してより具体的に説明する。図
9は、前者のタイプを示すもので、中央に雌ねじを備え
たナット形状の本体101と、複数の(具体的には8本
の)ジャックボルト102と、平座金103との3点で
構成されている。取付に際しては、被締結部材bに螺合
している雄ねじ部材aに、本体101を螺合して、平座
金103を被締結部材bに当接させる。ここでは、当接
するだけで足り、特に締め付ける必要はない。この状態
から、ジャックボルト102を締め付ける。これによっ
て、平座金103を押して被締結部材bを圧縮する力f
と、その反力としてジャックボルト102のねじ部に本
体101を持ち上げる力pが発生する。各ジャックボル
ト102に発生するこれらの力の合力は、雄ねじ部材a
の軸部には軸力tとして、また、被締結部材bには締め
付け力cとして、夫々作用して、ねじの締結がなされる
ものである。この締結手段は、通常のボルト・ナットに
比して、小さなトルクで大きな初期締め付け力が得られ
る点、緩み止め対策が不要である点、初期締め付けトル
クの管理が容易である点等の有利性があると言われてい
る。尚、理論的には、平座金103を介することなく、
ジャックボルト102によって直接被締結部材bを圧縮
する力fを加えてもよい。但し、平座金103を介する
方が、被締結部材bを傷つけるおそれが少なく有利であ
ることは言うまでもない。
【0005】次に、図10は後者のタイプを示すもの
で、中央の軸部301aに雄ねじを備えたボルト形状の
本体301と、複数のジャックボルト302との2点で
構成されている。取付に際しては、被締結部材(図示せ
ず)に本体301の軸部301aを貫通させて、この軸
部301aの雄ねじをナット等の雌ねじ部材(図示せ
ず)に螺合させる。そして、前者のタイプと同様に、ジ
ャックボルト302を締め付けて、軸力を発生させるも
のである。尚、前者のタイプと同様に、平座金を用いて
実施されることもある。
【0006】ところが、これらの締結具は、各ジャック
ボルト102(302)を略均等に締め付けて(外す時
には緩めて)いく必要があり、一つのジャックボルト1
02(302)のみを締め付け(緩め)ると、前述の軸
力tが、正しく軸方向に作用せず、危険であると言った
問題がある。従って、各ジャックボルト102(30
2)を、まず、図11(A)に示すように、対角線上に
締め付け、次に、図11(B)に示すように、円周方向
順に締め付けると言った、締め付け工程が規定されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記の事
情に鑑み、面倒な締め付け工程を踏む必要がなく、簡単
且つ安全に、上記の締結具のジャックボルトを締め付け
ることができるようにしたボルトの締付装置を提供せん
とするものである。また、本願発明の他の目的は、ジャ
ックボルトの締め付けによって発生する軸力を、雄ねじ
部材又は本体の軸部の伸びを計測することによって確認
し得るようにした締結手段を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、中
央に雌ねじ又は雄ねじを備えた本体101,301と、
この本体101,301の周囲を軸方向に貫通して設け
られた複数のジャックボルト102,302とを備え、
複数のジャックボルト102,302を締め付けること
によって、中央の雌ねじ又は雄ねじに螺合した雄ねじ部
材a又は雌ねじ部材との間に軸力を発生させるようにし
た締結具に対して使用されるボルトの締付装置におい
て、上記の各ジャックボルト102,302の頭部10
2a,302aに係合する頭部受容部15を備えた回転
体1と、この回転体1を同時に回転させる回転力伝達手
段2とを備えたことを特徴とするボルトの締付装置を提
供する。
【0009】本願の第2の発明は、第1の発明の締付装
置において、回転力伝達手段2が、中央に電動工具の駆
動軸に接続される接続部25を有し、周囲にギア21が
形成されたものであり、回転体1が、その周囲に上記ギ
ア21に係合するギア11を備えたものであり、回転力
伝達手段2の周囲に複数の回転体1が配位されると共
に、各回転体1のギア11が回転力伝達手段2のギア2
1に係合していることを特徴とするものを提供する。
【0010】本願の第1、第2の発明の締付装置におい
ては、各ジャックボルトの頭部102a,302aに各
回転体1の頭部受容部15を係合させて取り付け、回転
体1を回転させる。この回転体1は、回転力伝達手段2
で接続されて同時に同方向に回転するため、各ジャック
ボルト102は同時に締め付けが行われ、被締結部材b
を圧縮する力fが、各ジャックボルト102から均等に
加わり、より、簡単且つ安全に、締結をなすことができ
る。
【0011】本願の第3の発明は、中央に雌ねじ又は雄
ねじを備えた本体101,301と、この本体101,
301の周囲を軸方向に貫通して設けられた複数のジャ
ックボルト102,302とを備え、複数のジャックボ
ルト102,302を締め付けることによって、中央の
雌ねじ又は雄ねじに螺合した雄ねじ部材a又は雌ねじ部
材との間に軸力を発生させるようにした締結具と、この
締結具に対して使用されるボルトの締付装置との組合せ
から構成された締結手段を提供する。この締結手段にお
いては、本体101の中央の雌ねじに螺合した雄ねじ部
材a又は本体301の中央の雄ねじの軸部301aに、
その端面から軸方向に伸びる縦孔202が形成され、こ
の縦孔202内に計測棒201が挿通されると共に、縦
孔202の底部に計測棒の基端203が固定されたもの
であり、且つ、上記のボルトの締付装置が、各ジャック
ボルト102,302の頭部102a,302aに係合
する頭部受容部15を備えた回転体1と、この回転体1
を同時に回転させる回転力伝達手段2とを備えたことを
特徴とする締結手段を提供する。この締結手段にあって
は、各ジャックボルト102,302を締め付けること
によって生ずる雄ねじ部材a又は本体301の中央の雄
ねじの軸部301aの伸びを、計測棒201との相対的
の位置の変化を測定することによって、容易に計測する
ことができ、この計測によって、加えられた軸力を知る
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本願発明の実
施の形態を説明する。図1はボルトの締付装置の平面図
であり、図2は図1のII−II線断面図であり、図3
(A)は図2の要部拡大図であり、(B)は同平面図で
ある。
【0013】締結具は、従来の技術にて説明した図9及
び図11と同様のものであり、本体101、複数(この
実施の形態では8本)のジャックボルト102、平座金
103との3点で構成され、各ジャックボルト102を
締め付けることによって、平座金103を押して被締結
部材bを圧縮し、雄ねじ部材aに軸力を直接発生させて
締結を行うものである。尚、この締結具としては図10
に示すものも、何ら問題なく、使用できる。
【0014】本願の締付装置は、全てのジャックボルト
102を同時に回転させるもので、各ジャックボルトの
頭部102aに係合する頭部受容部として12角の受容
穴15を備えた回転体1と、この回転体を同時に回転さ
せる回転力伝達手段2とが、ギアボックス3内に収納さ
れている。即ち、回転力伝達手段2の周囲のギア21
が、各回転体1の周囲のギア11と歯合している。そし
て、回転力伝達手段2の回転が、ギア21とギア11の
歯合により、各回転体1に伝達され、各回転体1が同時
に回転する。尚、全ての回転体1の径及びギア11の歯
数は同一として、全ての回転体1が同一トルクで同一の
回転数で回転するようにしておく。
【0015】各部の構成について、より詳しく説明する
と、ギアボックス3は、有底筒状の本体31と蓋体34
とから構成された、平たい円筒形の箱状をなし、内部
に、8個の回転体1と、回転力伝達手段2とを収納して
いる。より詳しくは、本体31の底部には、1個の中央
穴32と、その周囲に設けられた8個の周囲穴33とが
形成されている。蓋体34にも、同様に、1個の中央穴
35と、その周囲に設けられた8個の周囲穴36とが形
成されている。これらの各穴32,33,35,36
は、本体31の底部と、蓋体34とを夫々軸方向に貫通
しており、本体31と蓋体34の中央穴32,35同
士、各周囲穴33,36同士は、同一の軸線上に形成さ
れている。
【0016】本体31と蓋体34の中央穴32,35間
には、回転力伝達手段2が回転可能に配位されている。
詳しくは、回転力伝達手段2は、周囲にギア21が形成
された中央部22と、この中央部22から上方に突出形
成された上部23と、中央部22から下方に突出形成さ
れた下部24とから構成されている。上部23及び下部
24は、中央部22よりも径が小さく、且つ中央部22
の中心軸線上に形成されている。この上部23は本体3
1の中央穴32に回動可能に挿入され、下部24は蓋体
34の中央穴35に回動可能に挿入されている。上部2
3の上端面からは、下方に向けて、電動工具dの駆動軸
eに接続される接続穴25が形成されている。この接続
穴25は、電動工具dの駆動軸eを回転不能に受容する
ものであればよく、この実施の形態では、駆動軸eの形
状に合わせて4角穴としている。また、この実施の形態
では、接続穴25を、回転力伝達手段2の上部23の上
端面から下部24の下端面まで貫通して形成したが、適
当な深さを持つ非貫通穴としてもよい。また、回転力伝
達手段2の上部23の上端面は、蓋体34の上面と略同
一高さとしているが、蓋体34の上面より突出させても
よい。また、本体31の中央穴32は、回転力伝達手段
2の下部24を回動可能に支持できれば足り、必ずしも
下方に貫通している必要はない。電動工具dの駆動軸e
との接続は、継手による接続でもよく、駆動軸と回転力
伝達手段2とを一体化したものとしてもよい。
【0017】次に、回転体1について説明すると、複数
(この実施の形態では8本)の回転体1の夫々が、本体
31と蓋体34の各周囲穴33,36間に、回転可能に
配位されている。詳しくは、回転体1は、周囲にギア1
1が形成された中央部12と、この中央部12から上方
に突出形成された上部13と、中央部12から下方に突
出形成された下部14とから構成されている。上部13
及び下部14は、中央部12よりも径が小さく、且つ中
央部12の中心軸線上に形成されている。この上部13
は本体31の周囲穴33に回動可能に挿入され、下部1
4は蓋体34の周囲穴36に回動可能に挿入され、下方
に突出している。下部12の下端面からは、上方に向け
て、ジャックボルト102の頭部102aに接続される
受容穴15が形成されている。回転体1の下部14の下
端面から上部13の上端面まで貫通して形成したが、上
端まで貫通している必要はない。また、蓋体31の周囲
穴33は、回転体1の上部13を回動可能に支持できれ
ば足り、必ずしも上方に貫通している必要はない。
【0018】受容穴15についてさらに詳しく説明する
と、この受容穴15は、図3に示すように、ジャックボ
ルト102の頭部102aが6角頭となっているのに対
して、受容穴15は、12角穴(頭部の角数の2倍の角
数)としている。そして、望ましくは、12角穴の先端
部(この例では、穴の下端)を外側に広がるテーパ面と
して、その開口を大きくし、さらに望ましくは、受容穴
15を公差を通常よりやや大き目に加工する。これによ
り、8個のジャックボルト102の6角頭の頭部102
aが停止している角度は、不規則であるが、このような
不規則の向きで停止している8個の6角頭の頭部102
aに対しても、8個の受容穴15を同時に嵌合し得るも
のとなる。
【0019】上記の実施の形態において、受容穴も頭部
の角数と同数の6角穴としてもよいが、この場合には、
嵌合するに際して、各ジャックボルト102の頭部10
2aを少し回転させて、全ての6角頭の向きを一定に揃
える必要が生ずる。図4及び図5は他の実施の形態を示
すものであるが、この実施の形態は、6角頭の向きを揃
えずに使用できるものである。この実施の形態は、先の
実施の形態の一部を変更するに止まるため、先の実施の
形態と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省
略する。
【0020】この実施の形態は、各ジャックボルト10
2の頭部102aに、各回転体の受容穴をより円滑に嵌
めることができるようにしたものである。具体的には、
回転体50に軸方向に伸びる貫通穴51を形成し、この
貫通穴51にドライブソケットの軸部53を挿通する。
軸部53の先端には先の実施例と同様の受容穴15を有
するソケット部52が形成され、軸部53の基端にはス
トッパ54がねじ55等の固定手段によって固定されて
いる。軸部53の基端寄りには、コイルスプリング55
が装着されている。このコイルスプリング55は、ソケ
ット部52と回転体50との間に介在して、ソケット部
52を先端方向(図では下方向)に付勢することによっ
て、この軸部53を含むドライブソケット全体を先端方
向に付勢する。尚、コイルスプリングに代えて、他の付
勢手段によって、ドライブソケットを先端方向に付勢す
るようにしてもよい。
【0021】図5(B)に示すように、回転体50の外
周の構成は、先の実施の形態と同様であり、ギアボック
ス3内に回転可能に収められ、且つ回転力伝達手段2と
歯合している。回転体50の貫通穴51は、上部(図で
は上半分)が大径の円形穴51aとなっており、下部
(図では下半分)は幾分小径となっていると共にスプラ
イン51bが形成されている。大径の円形穴51aから
下部の小径部分にかけてはテーパが形成されている。
【0022】図5(C)に示すように、ドライブソケッ
トの軸部53は、先端側(下端のソケット部52につな
がる部分)が小径の円形軸53aとなっており、基端寄
りの部分が大径となっていると共にスプライン53bが
形成されている。この軸部のスプライン53bの歯と、
回転体50のスプライン51bの歯とが歯合して、回転
体50の回転力がドライブソケットに伝達される。尚、
両スプライン51b,53bの歯は軸方向に伸びてお
り、ドライブソケットは軸方向に摺動可能であり、ま
た、両スプライン51b,53bのクリアランスは通常
より大きめに設定されている。
【0023】軸部のスプライン53bの径は、回転体5
0の貫通穴51の円形穴51aの内径よりも小さく、ま
た、回転体50のスプライン51bの径はドライブソケ
ットの円形軸53aよりも大きく設定されており、軸部
のスプライン53bが円形穴51aに位置している時に
もドライブソケットは自由に回転し得る。
【0024】使用前の自由状態では、コイルスプリング
55の弾性によって、ドライブソケットは下方に突出し
て、ストッパ54が回転体55の上端面に当接してい
る。使用に際しては、コイルスプリング55の弾性に抗
して、各回転体55を各ジャックボルト102の頭部1
02aに押し付ける。図5(A)は、押し付けた状態を
示したものであり、この状態では図5(A)から明らか
なように、ドライブソケットの軸部のスプライン53b
が回転体50の円形穴51aに位置し、また、ドライブ
ソケットの軸部の円形軸53aが回転体50のスプライ
ン51bに位置しており、ドライブソケットは自由に回
転し得る状態を保っている。
【0025】この状態から、ドライブソケットの軸部の
上端を摘んで、少し回転させてやる。これによって、ジ
ャックボルト102の頭部102aと、ドライブソケッ
トのソケット部52の受容穴15とが合致して、コイル
スプリング55の弾性によって、ドライブソケットがさ
らに下方に移動し、ジャックボルト102の頭部102
aがドライブソケットのソケット部52の受容穴15に
嵌まり込む。尚、このようにドライブソケットが下方に
移動するためには、ジャックボルト102の頭部102
aとドライブソケットのソケット部52の受容穴15と
が嵌合する位置に来ると共に、上記の両スプライン51
b,53bの歯同士も歯合する位置に来る必要がある
が、受容穴15の構成を先の実施の形態(特に図3に示
す実施の形態)と同様にすると共に両スプライン51
b,53bのクリアランスを通常より大きめに設定して
いることによって、うまく上記の嵌合と歯合とが行われ
る。そして、各ジャックボルト102の頭部102a
と、各ドライブソケットのソケット部52の受容穴15
とを合致させた状態で、電動工具dを作動させる。これ
により、回転力伝達手段2が回転して各回転体50が回
転し、両スプライン51b,53bを経てドライブソケ
ットのソケット部52に嵌合したジャックボルト102
を回転させ、全てのジャックボルト102を同時に締緩
することができる。特に、緩めていたジャックボルト1
02を締めつける場合にはジャックボルト102を人が
手で回して角度を整えることは比較的容易であるが、一
度締めつけたジャックボルト102を緩める場合にはジ
ャックボルト102を人が手で回すことは困難であるた
め、この実施の形態が有利に作用する。
【0026】次に、受容穴を6角穴として、自動的に6
角頭と係合するような構成としてもよい。この構成は従
来の自動嵌合の構成を採用すれば足りるが、その一例を
図6に示す。図6では、回転体1の上方に小径の回転軸
16を延設し、これを、蓋体34の周囲穴36に回動可
能且つ軸方向(上下方向)に摺動可能に挿通する。これ
によって、回転体を、軸方向に移動可能とすると共に、
バネ17によって軸方向(下方)に付勢したものであ
る。尚、6角穴の受容穴15の端部は、円錐形のテーパ
面としておき、また、ギア11,21は、摺動時におい
ても係合しているものとする。これによって、6角穴と
6角頭とが係合しない段階では、バネ17の弾性に抗し
て回転体1は上方に位置して回転する。そして、6角穴
と6角頭とが合致した段階で、バネ17の弾性で回転体
1は下方に下がり、6角穴と6角頭とが自動的に係合す
る。
【0027】次に、図7は、所謂スーパーボルトの雄ね
じ部材aに、軸力測定用の計測棒201を設けた例であ
る。前述のように、ジャックボルト102を締め付ける
ことによって、各ジャックボルト102に発生するこれ
らの力の合力が、雄ねじ部材aの軸部には軸力tとして
作用する。この軸力によって、雄ねじ部材aに伸びが生
ずるが、図7は、この伸びを測定することによって、軸
力tを知るようにしたものである。より詳しくは、図7
(A)に示すように、雄ねじ部材aの中央等の適宜箇所
に、細い孔202を軸方向に穿設する。この細い孔20
2の底部に、計測棒201の基端203を固定する。計
測棒201の先端204は、雄ねじ部材aの端面a1と
同一レベル(面一)としておく。そして、ジャックボル
ト102の締め付けによって、雄ねじ部材aに伸びが生
ずると、その分、計測棒201の先端204が、雄ねじ
部材aの端面a1より沈む(図7の(B)参照)。この
沈みの長さを測定することによって、雄ねじ部材aの伸
びを測定することができる。尚、この例では、計測棒2
01の先端204は、雄ねじ部材aの端面a1と同一レ
ベルとすることによって、締め付け前の基準を容易に設
定できるようにしているが、締め付け前後の、計測棒2
01と雄ねじ部材aとの軸方向の相対的な位置(或いは
長さ)の変化を知ることができれば、基準を何処に設け
てもよい。
【0028】尚、軸力を知るには、上記の沈みの長さの
測定と共に、圧力センサによって、軸力を直接測定して
おき、各軸力の値と沈みの長さとの関係を実測、或いは
計算式によって、求め得るようにしておき、各実測値或
いは計算によって、沈みの長さから軸力を求めればよ
い。
【0029】尚、図示は省略するが、上記の計測棒20
1の雄ねじ部材aに対する相対的な位置の変化を計測す
るために、距離測定用変位センサーを用いてもよい。こ
の距離測定用変位センサーとしては、渦電流式の距離測
定用変位センサーが適しており、雄ねじ部材aの先端に
このセンサーを取り付け、計測棒201の先端にこのセ
ンサーからの発信を受けることのできる測定面を形成し
ておき、締め付け前後の位置の変化を測定する。さら
に、このセンサーの計測値が予め所定の設定値に達した
時に、電動工具dの駆動軸eの回転を自動的に停止させ
て、軸力を正確に管理するように、マイコン等を介し
て、センサーと電動工具dとを接続してもよい。また、
ジャックボルトの締付装置については、図2に示すもの
を図示しているが、図4,図5等の他の実施の形態に係
るものを使用することも当然可能である。
【0030】次に、図8は、従来の図10に示すタイプ
のものに、計測棒201を設けた例である。即ち、中央
の軸部301aに雄ねじを備えたボルト形状の本体30
1と、複数のジャックボルト302との2点で構成され
ている締付具において、本体301の端面から、本体3
01の軸部301aの中央に、細い孔202を軸方向に
穿設する。そして、計測棒201の基端203を、細い
孔202の底部に固定したものであり、図7と同様に、
計測棒201の先端204と本体301の端面との位置
の変化によって、軸部301aの伸びを知ることができ
る。
【0031】
【発明の効果】本願の第1の発明は、面倒な締め付け工
程を踏む必要がなく、締結具のジャックボルト、即ち、
中央に雌ねじ又は雄ねじを備えた本体と、この本体の周
囲を軸方向に貫通して設けられた複数のジャックボルト
とを備え、複数のジャックボルトを締め付けることによ
って、中央の雌ねじ又は雄ねじに螺合した雄ねじ部材又
は雌ねじ部材との間に軸力を発生させるようにした締結
具のジャックボルトを簡単且つ安全に締め付けることが
できるようにしたボルトの締付装置を提供し得たもので
ある。
【0032】本願の第2の発明は、より簡潔な構成によ
って、第1の発明の効果を発揮し得るボルトの締付装置
を提供し得たものである。
【0033】本願の第3の発明は、第1又は第2の効果
に加えて、ジャックボルトの締め付けによって発生する
軸力を、雄ねじ部材又は本体の軸部の伸びを計測するこ
とによって確認し得るようにした締結手段を提供し得た
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係るジャックボルトの
締付装置の平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】(A)は図2の要部拡大図であり、(B)は同
平面図である。
【図4】他の実施の形態に係るジャックボルトの締付装
置の断面図である。
【図5】(A)は図5の要部拡大図であり、(B)は同
ジャックボルトの締付装置の回転体の拡大図であり、
(C)は同ジャックボルトの締付装置のドライブソケッ
トの拡大図である。
【図6】他の実施の形態に係るジャックボルトの締付装
置の要部拡大断面図である。
【図7】他の実施の形態に係る締結手段の断面図であ
る。
【図8】他の実施の形態に係る締結具の切欠斜視図であ
る。
【図9】本願の締付装置によって締付られる締結具の拡
大断面図である。
【図10】本願の締付装置によって締付られる他の締結
具の拡大断面図である。
【図11】(A)及び(B)は、従来の締付方法を示す
図9の平面図である。
【符号の説明】
1 回転体 2 回転力伝達手段 11 ギア 15 頭部受容部 21 ギア 25 接続部 101 本体 102 ジャックボルト 102a ジャックボルトの頭部 201 計測棒 202 縦孔 203 計測棒の基端 301 本体 301a 雄ねじの軸部 302 ジャックボルト 302a ジャックボルトの頭部 a 雄ねじ部材 b 被締結部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央に雌ねじ又は雄ねじを備えた本体(1
    01)(301)と、この本体(101)(301)の周囲を軸方向に貫通
    して設けられた複数のジャックボルト(102)(302)とを備
    え、複数のジャックボルト(102)(302)を締め付けること
    によって、中央の雌ねじ又は雄ねじに螺合した雄ねじ部
    材(a) 又は雌ねじ部材との間に軸力を発生させるように
    した締結具に対して使用されるボルトの締付装置におい
    て、 上記の各ジャックボルト(102)(302)の頭部(102a)(302a)
    に係合する頭部受容部(15)を備えた回転体(1) と、この
    回転体(1) を同時に回転させる回転力伝達手段(2) とを
    備えたことを特徴とするボルトの締付装置。
  2. 【請求項2】 回転力伝達手段(2) が、中央に電動工具
    の駆動軸に接続される接続部(25)を有し、周囲にギア(2
    1)が形成されたものであり、 回転体(1) が、その周囲に上記ギア(21)に係合するギア
    (11)を備えたものであり、 回転力伝達手段(2) の周囲に複数の回転体(1) が配位さ
    れると共に、各回転体(1) のギア(11)が回転力伝達手段
    (2) のギア(21)に係合していることを特徴とする請求項
    1記載のボルトの締付装置。
  3. 【請求項3】 中央に雌ねじ又は雄ねじを備えた本体(1
    01)(301)と、この本体(101)(301)の周囲を軸方向に貫通
    して設けられた複数のジャックボルト(102)(302)とを備
    え、複数のジャックボルト(102)(302)を締め付けること
    によって、中央の雌ねじ又は雄ねじに螺合した雄ねじ部
    材(a) 又は雌ねじ部材との間に軸力を発生させるように
    した締結具と、この締結具に対して使用されるボルトの
    締付装置との組合せから構成された締結手段において、 本体(101) の中央の雌ねじに螺合した雄ねじ部材(a) 又
    は本体(301) の中央の雄ねじの軸部(301a)に、その端面
    から軸方向に伸びる縦孔(202) が形成され、この縦孔(2
    02) 内に計測棒(201) が挿通されると共に、縦孔(202)
    の底部に計測棒の基端(203) が固定されたものであり、 上記のボルト締結装置が、上記の各ジャックボルト(10
    2)(302)の頭部(102a)に係合する頭部受容部(15)を備え
    た回転体(1) と、この回転体(1) を同時に回転させる回
    転力伝達手段(2) とを備えていることを特徴とする締結
    手段。
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