JPH09216102A - 棒材振止め装置 - Google Patents

棒材振止め装置

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JPH09216102A
JPH09216102A JP2440696A JP2440696A JPH09216102A JP H09216102 A JPH09216102 A JP H09216102A JP 2440696 A JP2440696 A JP 2440696A JP 2440696 A JP2440696 A JP 2440696A JP H09216102 A JPH09216102 A JP H09216102A
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JP
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bar
rod
roller
gripping
support
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JP2440696A
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Ryuzo Ito
隆三 伊藤
Kenji Sato
憲治 佐藤
Hiroyuki Harashima
博之 原島
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IKURA SEIKI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
IKURA SEIKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】送り矢のフィンガーチャックが棒材振止め装置
の棒材把持領域に停止又は静止したときに、棒材振止め
装置の把持手段を損傷させることなく棒材の回転振れを
効果的に抑制すること。 【解決手段】棒材の回転振れを抑制するように棒材及び
送り部材の外周面に当接し、該棒材及び送り部材を回転
自在に支持する少なくとも2つの支持装置と、棒材を解
放又は把持するように支持装置をそれぞれ開閉作動する
開閉手段と、棒材拘束部の位置を検出する検出手段と、
送り部材の棒材拘束部がいずれかの支持装置の棒材把持
領域に位置するときに、該支持装置を開放位置に過渡的
に保持し、他方、棒材拘束部から離間した棒材把持領域
を有する支持装置を閉鎖可能に作動するように、各支持
装置の開閉を制御する制御手段とを有する棒材振止め装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は棒材振止め装置に関
し、より詳細には、フィンガーチャックが棒材振止め装
置の棒材把持領域に位置するときに、フィンガーチャッ
クの近傍において、棒材又は送り矢の少なくとも一方を
常に支持することにより、送り矢及び棒材の振動、特に
回転振れを常時効果的に抑制することができる棒材振止
め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】主軸移動型自動旋盤等の棒材加工機の加
工工程に応じて、加工すべき棒材を所定の長さずつ棒材
加工機に供給するように構成された棒材供給機が実用に
供されている。このような棒材供給機では、棒材の加工
中に棒材が回転振れ又は振動すると、製品の加工精度を
所望の如く確保し難いばかりでなく、周囲環境に対する
振動又は騒音の問題が生じ易い。このため、棒材の中間
部分を中間支持することにより、棒材加工機の主軸によ
って回転される棒材の回転振れを抑制する棒材振止め装
置が、棒材供給機又は自動旋盤に配設されている。かか
る棒材供給機として、例えば、本出願人による特公平7
−106483号に開示された構造のものが例示され
る。この種の装置では、棒材の回転振れを効果的に防止
するために、基台又はフレームの前端部と主軸移動台の
近傍とにそれぞれ棒材振止め装置を設けることができ
る。これらの棒材振止め装置は、棒材の前端部の加工が
完了して製品が切断された後、棒材を把持する主軸のコ
レットチャック及び棒材振止め装置の把持手段を開いて
棒材を解放する。しかる後、主軸移動台は製品長だけ後
退し、棒材の後方部分をコレットチャックで把持し、棒
材振止め装置は把持手段を閉じ、棒材を中間支持する。
装置は、各製品加工が完了する都度、この動作を繰り返
す。ここに、製品加工の進行に伴って棒材が短縮し、従
って、送り矢が前進すると、棒材の後端を把持している
送り矢前端のフィンガーチャックが棒材振止め装置の棒
材把持領域にて停止する状態が、過渡的に生じる。この
とき、棒材振止め装置は、ローラ等の棒材把持手段がフ
ィンガーチャック回転により損傷してしまうのを回避す
るために、把持手段を完全に開放した位置に保持する。
棒材が更に短縮して、フィンガーチャックが棒材振止め
装置を完全に通過したとき、把持手段は再び閉じられ
る。なお、フィンガーチャックが通過した後に送り矢を
把持するために把持手段を閉じることを、一般に「再締
め」と呼び、この再締めにおいて、送り矢を把持するた
めのローラの閉じ位置の径は、棒材を把持するためのロ
ーラの閉じ位置の径と一般に異なる径に設定し得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
棒材振止め装置では、上記のように、棒材の後端を拘束
するフィンガーチャックが棒材振止め装置に接近したと
き、把持手段を完全に開放位置に保持してしまうので、
棒材の回転切削中に、棒材は棒材振止め装置による振止
め作用を全く受けず、従って、棒材の回転振れ又は振動
を抑制することができない。特に近年の加工技術の傾向
では、より一層長い製品長の実現が要望されており、こ
のため、各製品の製品加工工程において、棒材を前方に
送出する距離、すなわち主軸移動台の前後の移動行程の
距離がかなり長く設定されつつあり、例えば、主軸移動
台の移動行程が50cmに達する主軸移動型自動旋盤が開
発されている。この結果、主軸移動台が移動行程の最前
方位置に位置するときに、棒材の最前端の支持点又は拘
束点を形成するコレットチャックと、棒材供給機の棒材
支持点との間の支点間距離又はスパンが、従来のものと
比べてかなり長く設定される傾向にある。従って、フィ
ンガーチャックが、棒材振止め装置の棒材把持領域に位
置するとき、上記のように把持手段が開放した状態に維
持される結果、棒材又は送り矢は長い支持間スパンにわ
たって、棒材振止め装置により全く支持されていない状
態が生じてしまい、棒材の回転振れ又は振動の問題が特
に顕著に生じ易い。
【0004】また、製品加工時間の短縮を目的とした加
工速度の高速化に伴って、主軸スピンドルの回転速度及
び主軸移動台の移動速度が高速に設定されつつある。例
えば、主軸スピンドルの回転速度を約4000r.p.m に
設定し且つ主軸移動台の移動速度を30m/min 程度に設
定し得る主軸移動型旋盤が開発されている。このように
高速化した自動旋盤では、主軸が急速に後退する際に過
渡的に棒材に圧縮力が作用し、殊に細物棒材にあって
は、棒材の撓み又は側方変位が生じ易い。従って、この
ような高速自動旋盤においては、棒材振れ止め装置の非
支持状態を極力回避する必要がある。本発明は、かかる
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、送り矢のフィンガーチャックが棒材振止め装置の棒
材把持領域に停止又は静止したときに、棒材振止め装置
の把持手段を損傷させることなく棒材又は棒材送り部材
を把持して、棒材の回転振れを効果的に抑制することが
できる棒材振止め装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、棒材
振止め装置が、棒材の軸線方向に所定距離を隔てて配置
された複数のローラ式振止めユニット等の支持装置を有
し、送り矢の棒材拘束部を構成するフィンガーチャック
が、いずれかの支持装置の棒材把持領域に停止又は静止
したときに、該支持装置のみが過渡的に開放位置に保持
され、他方、フィンガーチャックが未だ到達しておら
ず、あるいは、既に通り過ぎた支持装置は閉じ位置に保
持され、棒材を支持するように構成するとともに、支持
装置同士の相互間隔を少なくともフィンガーチャックの
軸線方向の長さよりも大きく設定することにより、上記
課題を解決し得るとの本発明者の知見に基づいてなされ
たものである。上記目的を達成するために、本発明は、
前端部に棒材拘束部を有し、棒材拘束部で把持した加工
棒材を、棒材加工機に対して所定の加工量ずつ棒材の軸
線方向に順次給送する棒材送り部材を備えた、棒材供給
機と関連して使用される棒材振止め装置において、前記
棒材の回転振れを抑制するように前記棒材及び送り部材
の外周面に当接し、該棒材及び送り部材を回転自在に支
持する少なくとも2つの支持装置と、前記棒材を解放又
は把持するように前記支持装置をそれぞれ開閉作動する
開閉手段と、前記棒材拘束部の位置を検出する検出手段
と、前記送り部材の前記棒材拘束部がいずれかの前記支
持装置の棒材把持領域に位置するときに、該支持装置を
開放位置に過渡的に保持し、他方、前記棒材拘束部から
離間した棒材把持領域を有する支持装置を閉鎖可能に作
動するように、前記各支持装置の開閉を制御する制御手
段とを有する棒材振止め装置を提供する。
【0006】本発明の上記構成によれば、棒材送り部材
が、棒材拘束部で把持した被加工棒材を棒材の軸線方向
に所定の加工量だけ前進させる製品加工工程において、
送り部材の棒材拘束部の位置が支持装置の棒材把持領域
に達することを、検出手段が検出したとき、制御手段
は、かかる支持装置のみを開放状態に維持し、また、棒
材拘束部から離間した支持装置を閉鎖して棒材又は送り
部材を支持(回転振止め)する。従って、複数の支持装
置が軸線方向に直列に配置されるとともに、各支持装置
がそれぞれ開閉作動され、支持装置を送り部材の棒材拘
束部の回転により損傷させてしまう可能性がある支持装
置のみを開放し、かつ他の支持装置を閉じることができ
る。かくして、フィンガーチャック等の棒材拘束部が棒
材振止め装置に達したときに、少なくとも1つの支持装
置が棒材及び/又は棒材送り部材を把持するので、棒材
振止め装置は、棒材及び/又は棒材送り部材の振動、特
に回転振れを効果的に抑制することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態におい
て、棒材振止め装置は、隣接する前記支持装置の各棒材
把持領域を、前記棒材拘束部の軸線方向の長さよりも大
きな間隔を隔てて離間させる間隔保持部材を有する。こ
の構成によれば、棒材拘束部が棒材振止め装置の位置で
停止又は静止するとき、棒材拘束部は2つの支持装置の
双方に干渉することなく、少なくとも一方の支持装置で
棒材又は棒材送り部材を把持することができる。また、
本発明の好ましい実施形態においては、棒材振止め装置
は、前記棒材拘束部が前記支持装置を通過した後に、前
記支持装置を閉じる再締め装置を備え、該再締め装置
は、前記支持装置の把持部材を前記送り部材に近接させ
る駆動装置と、該支持装置が前記送り部材の外周面に近
接した所定位置に移動したときに、前記支持装置の移動
を制限する規制手段とを備える。本発明の上記構成によ
れば、送り部材前端部の棒材拘束部が通過した支持装置
の把持部材を駆動装置によって閉じ、把持部材を送り部
材の外周面に向かって移動させ、棒材送り部材に当接さ
せることができる。規制手段は、支持装置が棒材とは異
なる太さを有する送り部材の外周面に近接した所定の位
置まで移動したときに、支持装置の運動を正確に制限す
る。従って、支持装置は、送り部材の外周面と僅かな当
接力で接触した位置に確実に位置決めされるので、送り
部材に生じる回転振れを確実に抑制できる所望の位置で
送り部材を支持することができる。
【0008】また、本発明のある実施形態において、前
記棒材振止め装置は、主軸移動型自動旋盤の主軸移動台
の近傍に設けられる。この構成によれば、棒材の最前端
の加工部位を把持するコレットチャックと、棒材供給機
の棒材支持点との間の比較的長いスパンの中間領域にお
いて、棒材を常に中間支持することができ、従って、棒
材の回転振れをより効果的に抑制することができる。更
に、本発明の他の実施形態において、前記棒材振止め装
置は、棒材供給機の基台の前端部近傍に設けられる。こ
の構成によれば、主軸移動台の後方に間隔を隔てて配置
された棒材振止め装置の前端部において棒材を支持し、
棒材の中間領域を数カ所で支持することができるので、
棒材の回転振れが更に効果的に抑制される。
【0009】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明に係る棒
材振止め装置の好ましい実施例について、詳細に説明す
る。図1は、本発明の第1の実施例に係る棒材振止め装
置を備えた棒材供給機及び主軸移動型自動旋盤の概略側
面図である。図1において、棒材供給機2が、主軸移動
型自動旋盤4の回転軸線又は加工軸線X−Xと同軸状に
配置されている。棒材供給機2は、自動旋盤4に対し、
所定の加工量、即ち、自動旋盤4が1回の加工によって
切削すべき棒材Wの所定の長さずつ、順次自動的に棒材
Wを供給する。棒材供給機2は、前後のスタンド6a、
6bと、これらのスタンドに支持された基台8とを備え
ている。基台8には、前端部に棒材Wをチャックするフ
ィンガーチャック10aを備えた送り矢10と、棒材W
の振れを防止するために送り矢10の前方で棒材を支持
する第1振止め装置12aが配置されている。送り矢1
0は、基台8に配設された軸線方向のガイド(図示せ
ず)によって移動可能に支持されており、無端チェーン
及び電動モータを備えた駆動機構(図示せず)によっ
て、加工軸線X−Xに沿って前方に、即ち、自動旋盤4
に向かって押圧される。この駆動機構については、特願
平1─189945号(特開平3─55101号公報)
などに詳細に説明されているので、該特許出願を引用す
ることにより、詳細な説明を省略する。
【0010】第1振止め装置12aは、加工軸線X−X
方向に移動可能に基台8の前端部に取付けられたブラケ
ット16によって支持されており、棒材Wが第1振止め
装置12aに挿通される。第1振止め装置12aは、軸
線X−Xに沿って並設された2つのローラ式振止めユニ
ット14a、14b(概略的に図示する)と、ブラケッ
ト16に一体的に支持されたプレート15とを備える。
ローラ式振止めユニット14aと14bは、実質的に同
じ構成を有し、プレート15の前面と後面に面対称に取
り付けられている。プレート15の厚さは、少なくとも
フィンガーチャック10aの長さ寸法よりも大きく、従
って、ローラ式振止めユニット14a、14bの間の間
隔は、フィンガーチャック10aの軸線方向の長さより
も大きく設定される。ローラ式振止めユニット14a、
14bはそれぞれ、棒材W又は送り矢10の外周面に弾
力的に当接して、棒材Wの回転振れを抑制する。ブラケ
ット16は、ブラケット16を主軸移動台18の前後動
と同期運動させる同期装置(図示せず)に連結される。
同期装置は、主軸移動台18の移動量を検出する主軸移
動量検出手段と、主軸移動量検出手段の検出結果に基づ
いてブラケット16を加工軸線X−X方向に移動させる
同期駆動手段とを含む。ローラ式振止めユニット14
a、14bの構造詳細については、後述する。
【0011】第1振止め装置12aの前方には、主軸移
動台18の近傍において、棒材Wの回転振れを抑制する
ための第2振止め装置12bが設けられる。第2振止め
装置12bは、自動旋盤4の主軸移動台18に隣接して
主軸移動台18の後方に配置され、ブラケット20によ
って主軸移動台18に固定されている。従って、第2振
止め装置12bは、主軸移動台18の前後運動に伴って
前後動する。第2振止め装置12bもまた、第1振止め
装置12aと同様の構成を有しており、概略的に図示す
る一対のローラ式振止めユニット14a、14bと、プ
レート15とを有し、ローラ式振止めユニット14a、
14bは、棒材W又は送り矢10の外周面に弾力的に当
接して、棒材Wの回転振れを抑制する。第1振止め装置
12aと第2振止め装置12bとは、ローラ式振止めユ
ニット14a、14bの開閉を制御するコントロールユ
ニット22に接続される。また、棒材供給機2の基台8
には、加工軸線X−X方向の送り矢10の移動距離を検
出する位置検出装置24が設けられる。位置検出装置2
4は、送り矢10の直線的移動量を検出することができ
る位置検出手段、例えば、送り矢駆動機構の駆動モータ
に連結されたロータリーエンコーダ、或いは、光電式リ
ニア・エンコーダ又は磁気式ロータリ・エンコーダ等を
含む。また、コントロールユニット22は、各製品の加
工が終了するごとに、第1振止め装置12a及び第2振
止め装置12bのローラ式振止めユニット14a、14
bを開放し、第1及び第2振止め装置12a、12b
は、主軸移動台18の後退工程において棒材Wの外周面
から離間する。
【0012】コントロールユニット22は、ローラ式振
止めユニット14a、14bを以下のように制御する。
各製品の加工後に、主軸移動台18が後退するとき、コ
ントロールユニット22は、ローラ式振止めユニット1
4a、14bを開いて棒材Wを解放する。自動旋盤2の
駆動機構(図示せず)に取付けられた送り矢10によっ
て前方に押圧された棒材Wは、主軸前方のストッパ(図
示せず)によって前進が規制され、所定位置に静止す
る。位置検出装置24は、送り矢10の位置を検出し、
コントロールユニット22に位置信号を出力し、コント
ロールユニット22は、この位置信号に基づきフィンガ
ーチャック10aの位置を演算し、フィンガーチャック
10aがローラ式振止めユニット14a又は14bの棒
材把持領域に達したかを判断する。コントロールユニッ
ト22は、フィンガーチャック10aが上記棒材把持領
域に位置していない場合には、ローラ式振止めユニット
14a、14bを再び閉じ、ローラを棒材Wの外周面に
当接させて棒材Wを支持し、棒材Wの先端部分はコレッ
トチャック21に把持され、高速回転加工される。他
方、コントロールユニット22は、位置検出装置24か
らの位置信号に基づき、フィンガーチャック10aが棒
材振止め装置12a又は12bのローラ式振止めユニッ
ト14a又は14bの棒材把持領域に位置すると判断し
たとき、フィンガーチャック10aに接触、あるいは係
合し得るローラ式振止めユニット14a又は14bのみ
を開放位置に保持するとともに、フィンガーチャック1
0aから離間した他のローラ式振止めユニット14a又
は14bを閉じて棒材を支持せしめ、自動旋盤4は、棒
材Wを高速回転加工する。また、コントロールユニット
22は、開放状態に維持されたローラ式振止めユニット
14a又は14bを更に開閉制御し、ローラ式振止めユ
ニット14a又は14bは、フィンガーチャック10a
が完全に通り過ぎたとき再び閉じ、即ち再締めし、送り
矢10を把持する。フィンガーチャック10aが棒材振
止め装置12a及び12bの近傍に停止又は静止したと
きに実行されるローラ式振止め装置14の開閉制御につ
いては、後に詳述する。
【0013】図2は、本発明の第1の実施例に係る棒材
振止め装置12a又は12bの正面図であり、図3は、
図2に示す再締め装置58の拡大平面図である。棒材振
止め装置12a、12bは実質的に同じ構成を有するの
で、図2を参照して、第1棒材振止め装置12aの構造
について説明する。第1棒材振止め装置12aは、棒材
の支持手段として機能する一対のローラ式振止めユニッ
ト14a、14bと、プレート15とを備える。図2に
はローラ式振止めユニット14bのみが示されている
が、第1ローラ式振止めユニット14aと第2ローラ式
振止めユニット14bとは、プレート15に対して面対
称に配設された実質的に同一構造を有するので、第1ロ
ーラ式振止めユニット14aに関する説明は省略する。
ローラ式振止めユニット14bは基板30を有し、基板
30には、その中心部に棒材W又は送り矢10が通り得
る円形孔32が形成され、この孔32を囲む4ヵ所にお
いてローラ支持アーム34a、34b、34c、34d
が配置されている。各ローラ支持アーム34a、34
b、34c、34dの基端部には、防振ブッシュが設け
られ、各ローラ支持アーム34a、34b、34c、3
4dは、各防振ブッシュの枢軸(図示せず)によって基
板30に回動可能に支持されている。
【0014】各ローラ支持アーム34a、34b、34
c、34dの先端には振止め用のローラ36a、36
b、36c、36dが回転自在に取付けられている。ま
た、上記枢軸にはレバー38a、38b、38c、38
dが固定され、レバー38aとレバー38bとの間、レ
バー38bとレバー38cとの間、レバー38cとレバ
ー38dとの間、およびレバー38dとレバー38aの
間に、それぞれタイバー42a、42b、42c、42
dが関節連結されている。レバー38aは、流体シリン
ダ装置40のピストンロッド40aに枢着されている。
流体シリンダ装置40がピストンロッド40aを伸長さ
せると、レバー38aおよびローラ支持アーム34aが
矢印Aで示す方向(各ローラ36a、36b、36c、
36dが孔32の中心に向かう方向)に回動され、同時
に、他のローラ支持アーム34a、34c、34dもタ
イバー42a、42b、42c、42dを介して作動さ
れ、孔32の中心に向かって回動される。流体シリンダ
装置40は、作動流体としてエアーを用いる流体作動型
シリンダー装置であり、ピストンロッド40aに一体的
に連結されたピストン40bと、ピストン40bを収容
するシリンダチューブ40cとを備えている。ピストン
40bの両側には、空気室40d、40eが画成され、
空気室40d、40eは夫々、給排気ポート40f、4
0gを備えている。給排気ポート40f、40gは、給
排気管路44、46に夫々連結され、給排気管路44、
46は、ソレノイド式3位置制御弁(以下、切換弁とい
う)48を介して供給管路50に連結され、供給管路5
0は、エアー源Pと連通している。切換弁48は、棒材
供給機2のコントロールユニット22によって制御され
る。流体シリンダ装置40及び切換弁48の構成及び作
動態様については、特願平1─189945号(特開平
3─55101号公報)に詳細に説明されているので、
該特許出願を引用することにより、詳細な説明を省略す
る。
【0015】各ローラ支持アーム34a、34b、34
c、34dが孔32の中心に向かって閉じられると、孔
32を通る棒材Wの外周面が各ローラ36a、36b、
36c、36dによって支持され、棒材の回転振れが制
止される。レバー38bにはストッパ38b1 が設けら
れ、このストッパ38b1 は、各ローラ支持アーム34
a、34b、34c、34dが孔32の中心に向かって
閉じたときに調節ネジ54の衝合片54aに当接し、孔
32の中心に向かう各ローラ支持アーム34a、34
b、34c、34dの回動運動(閉じ量)を制限する。
加工すべき棒材Wの直径を変更する場合、調節ネジ54
により衝合片54aの位置が調節される。これにより、
各ローラ支持アーム34a、34b、34c、34dの
閉じ量が調節され、棒材Wの直径に応じた最適の支持状
態が得られる。基板30の上部分に配置されたタイバー
42dは、上方に突出するキャリヤ56を備えている。
キャリヤ56は、以下に説明する構成要素とともに、棒
材振止め装置12aの再締め装置58を構成する。ロー
レット付ヘッド60aを備えたストッパねじ60がキャ
リヤ56に螺合している。ストッパねじ60の側方に
は、スライダ62を摺動可能に収容するハウジング64
が配置されている。ハウジング64は基板30の上端に
固定され、ねじ60に面する側に蓋64aを備えてい
る。蓋64aは、ストッパねじ60の先端から所定の間
隔を隔てて配置され、ストッパねじ60と対向する円形
開口64bを備えている。円形開口64bは、ストッパ
ねじ60の軸線と整列する位置に形成され、ストッパね
じ60を通すことができる直径を有する。
【0016】図3に示す如く、スライダ62が、ハウジ
ング64から後方に突出し、フランジ66の一端部に締
結されている。圧縮ばね68がスライダ62の廻りに配
置され、圧縮ばね68はハウジング64とフランジ66
との間に介装されている。フランジ66は側方に延び、
アーム70の後端に一体的に連結されている。アーム7
0は前方に延び、電磁ソレノイド72の作動子74に連
結されている。電磁ソレノイド72は、ハウジング64
に固定されるとともに、棒材供給機2のコントロールユ
ニット22に電気的に接続され、コントロールユニット
22からの電気信号に応じて作動子74を往復動させ
る。図2には、作動子74がソレノイド72から伸長し
た状態が示されており、この状態では、スライダ62は
ハウジング64から最大限突出した位置Bに位置してい
る。スライダ62の前端面62aは、ハウジング64の
前端から離間し、円形開口64aと連通する空間が前端
面62aの前方に形成されている。図4は、第1振止め
装置12aの棒材把持領域に接近し、かつこれを通過す
るフィンガーチャック10aと、ローラ式振止めユニッ
ト14a、14bの開閉位置との関係を概略的に示す作
動説明図である。説明を簡素化するために、図4におい
てプレート15の図示は省略されている。
【0017】上記第1棒材振止め装置12aの開閉作動
について、棒材Wがローラ式振止めユニット14a及び
14bを貫通したときに実行される棒材把持モード(図
4(a))、フィンガーチャック10aがローラ式振止
めユニット14a又は14bの棒材把持領域に静止した
ときに実行されるフィンガー通過モード(図4(b)又
は図4(c))、及び、フィンガーチャンバ10aがロ
ーラ式振止めユニット14a、14bを完全に通過した
結果、送り矢10がローラ式振止めユニット14a及び
14bを貫通したときに実行される再締めモード(図4
(d))の各作動モードを説明する。棒材供給機2が棒
材(新材)Wを自動旋盤4の主軸に挿通し、自動旋盤4
のコレットチャック21が棒材Wの先端部分を把持する
と、コントロールユニット22は、切換弁48を右位置
に切換え、流体シリンダ装置40のピストンロッド40
aを図2に示す位置III に伸長させる。レバー38bの
ストッパ38b1 は、調節ネジ54の衝合片54aに衝
合する。この結果、ローラ36a、36b、36c、3
6dは、仮想線で示す位置III まで移動され、図4
(a)に示すように、棒材Wを把持する。この棒材把持
モード場合では、コントロールユニット22は、各製品
加工の終了後に主軸移動台18が後退する直前に、ロー
ラ式振止めユニット14a、14bを開放位置Iに切換
え、主軸移動台18が後退した直後にローラ式振止めユ
ニット14a、14bを把持位置III に切換える。
【0018】棒材Wが自動旋盤4によって加工され、加
工された部分が切断されるにつれて、棒材Wの長さは短
縮し、フィンガーチャック10aが前進する。コントロ
ールユニット22が、フィンガーチャック10aが第1
ローラ式振止めユニット14a又は第2ローラ式振止め
ユニット14bの棒材把持領域に静止したと判断したと
き(フィンガー通過モード)、図4(b)(c)及び
(d)に示すように、フィンガーチャック10aを把持
し得るローラ式振止めユニット14a又は14bを閉じ
ずに、開放位置Iに保持する。すなわち、コントロール
ユニット22は、フィンガーチャック10aを把持する
虞があるローラ式振止めユニット14a又は14bの切
換弁48(図2)を左位置に切換えて、流体シリンダ装
置40のピストンロッド40aを引き込み、ローラ36
a、36b、36c、36dを開放位置Iに移動させ
る。なお、このフィンガー通過モードでは、コントロー
ルユニット22は、フィンガーチャック10aを把持し
得ないローラ式振止めユニット14b(図4(b))又
はローラ式振止めユニット14a(図4(d))、或い
は、ユニット14a、14bの双方(図4(c))を、
前述の棒材把持モード又は後述の再締めモードと同様に
把持位置III 又は再締め位置IVに切換える。
【0019】ここに、第1ローラ式振止めユニット14
aと第2ローラ式振止めユニット14bとは、フィンガ
ーチャック10aの軸線方向の長さ寸法よりも大きい厚
さを有するプレート15(図4)によって離間されてい
るので、フィンガーチャック10aが第1ローラ式振止
めユニット14aと第2ローラ式振止めユニット14b
の両方の棒材把持領域に位置することはなく、従って、
第1及び第2ローラ式振止め装置14a、14bの双方
が開放状態になる事態は回避される。更に、フィンガー
チャック10aが、図4(e)に示す如く、第1ローラ
式振止めユニット14a及び第2ローラ式振止めユニッ
ト14bを完全に通過したとき(再締めモード)では、
図3に仮想線で示すように、コントロールユニット22
は、電磁ソレノイド72を励磁し、電磁ソレノイド72
は、圧縮ばね68に抗して作動子74を引き込む。スラ
イダ62は後退し、スライダ62の前端面62aは、ハ
ウジング64の前端に達し、位置Cにおいて静止する。
この結果、スライダ62は円形開口64bを塞ぐ。コン
トロールユニット22は、切換弁48を右位置に切換
え、流体シリンダ装置40のピストンロッド40aを伸
長させ、各ローラ支持アーム34a、34b、34c、
34dを矢印A方向に回動させる。ローラ支持アーム3
4a、34b、34c、34dの回動に伴って、レバー
38a、38dを連結するタイバー42dは、図2に示
すD方向に移動し、キャリヤ56及びストッパねじ60
を矢印D方向に移動させる。ストッパねじ60の先端部
は、円形開口64a内に挿入され、スライダ62の側面
に衝合して停止する。この結果、各ローラ36a、36
b、36c、36dは、送り矢10の外周面に当接する
再締め位置IVに移動して所謂送り矢の再締めを行う。引
続き、自動旋盤4が棒材Wを回転切削する際、棒材W及
び送り矢10に回転振れが生じ得るが、位置IVにおいて
送り矢10の外周面に当接するローラ36a、36b、
36c、36dが、送り矢10の回転振れの増幅を阻止
するので、棒材W及び送り矢10の回転振れは抑制され
る。
【0020】なお、送り矢10の径を変更する場合、ス
トッパねじ60のヘッド60aを回転させて、ストッパ
ねじ60の突出量を調節し、これにより、ローラ36
a、36b、36c、36dの位置IVを調節できる。従
って、送り矢10の径に応じて、送り矢10の回転振れ
の増幅を阻止するのに適した最適な位置にローラ36
a、36b、36c、36dを位置決めすることができ
る。図5は、本発明の第2の実施例に係る棒材振止め装
置の正面図であり、図6は、図5に示す棒材振止め装置
の概略側面図であり、2つの振止めユニットのうち一方
のみを示す。本実施例では、図1〜図4に示す実施例の
棒材振止め装置12bのローラ式振止めユニット14
a、14bの代わりに、図5に示すベルト式振止めユニ
ット80a、80bを使用している。上記実施例と同様
にベルト式振止めユニット80a、80bとは、プレー
ト15を介して、対称に配設され、両者は同様の構成を
有するので、ここではベルト式振止めユニット80bに
ついて説明する。図5に示すように、中間支持部材8
2、82には、ベルト式把持部84a、84bが取付け
られている。図5において左側に示すベルト式把持部8
4aは、基板86の前面に取付けられた防振ブシュ88
と、防振ブシュ88から側方に延びる支持アーム90
と、支持アーム90の先端部分に固定された支持軸90
aと、支持軸90aを中心に回転自在に支持された上部
プーリ92とを備えている。ベルト式把持部84aはま
た、基板86の下方延長部分に固定された支持軸90b
と、支持軸90bに回転自在に支持され、上部プーリ9
2よりも大きな直径を有する下部プーリ94とを備えて
おり、上部プーリ92と下部プーリ94との間には、無
端ベルト96が掛けられている。
【0021】ベルト式把持部84aの基板86は、中間
支持部材82に直に取付けられている。左右の中間支持
部材82、82の各前端面は、異なる平面に位置するよ
うに互いにオフセットされているので、ベルト式把持部
84aの基板86は、図6に示すように、ベルト式把持
部84bの基板86と異なる平面に位置する。ベルト式
把持部84bは、基板86の両面に夫々取付けられた防
振ブシュ88、20と、各防振ブシュ88から側方に延
びる支持アーム90と、各支持アーム90の先端部分に
固定された支持軸90aと、各支持軸90aを中心に回
転自在に支持された上部プーリ92とを備えている。ベ
ルト式把持部84bは又、基板86の下方延長部分に固
定された支持軸90b、90bと、各支持軸90bに回
転自在に支持され、上部プーリ92よりも大きな直径を
有する下部プーリ94とを備えており、各上部プーリ9
2と、対応する下部プーリ94との間には、無端ベルト
96が掛けられている。また、ベルト式振止めユニット
14bは、各ベルト96を棒材Wの周面に当接させるよ
うに、作動ロッド98、98を作動流体の給排によって
作動させ、コントロールユニット22によって制御さ
れ、シリンダ装置100を有する。左右の振止めユニッ
ト84a、84bの各無端ベルト96の内側走行帯は、
互いに平行に上下方向に延び、両内側走行帯の間に、棒
材W又は送り矢の挿通領域が形成される。図5には、異
形材(六角材)からなる棒材Wからなる棒材Wが例示さ
れている。送り矢(図示せず)の径は、一般には通常、
棒材Wの径と異なるが、送り矢又は棒材Wを把持する各
ベルト96の張力は、ベルト96の変位又は遊びによ
り、送り矢及び棒材Wの双方を把持することができる張
力に調整される。
【0022】このように構成された棒材振止め装置12
bは、以下の如く作動される。ベルト式把持部84a、
84bは、各ベルト96によって棒材Wを回転自在に支
持する。即ち、コントロールユニット22によるシリン
ダ装置100に対する作動流体の給排制御により、作動
ロッド98、98は互いに接近され、これによって各ベ
ルト96が棒材W又は送り矢の周面に当接される。ベル
ト96は、棒材W又は送り矢の回転を妨げることなく棒
材W又は送り矢を支持して、棒材Wに生じ得る回転振れ
を抑制する。フィンガーチャック10aがベルト式振止
めユニット80a、80bの棒材把持領域に接近し、か
つこれを通過する作動工程における、ベルト振止めユニ
ット80a、80bの開閉作動については、図4に示す
ローラ式振止めユニット14a、14bの開閉作動と同
様である。図4を再び参照して、ベルト式振止めユニッ
ト80a、80bの開閉作動について概略的に説明す
る。上記の如く、棒材Wは、加工工程が進行するにした
がって短縮し、かつ前進する。フィンガーチャック10
aとベルト式振止めユニット80a、80bとは、上記
棒材把持モード(図4(a))において、ベルト式振止
めユニット80a、80bを閉じて棒材を把持する関係
をなす。棒材Wが更に前進し、フィンガーチャック10
aとベルト式振止めユニット80a、80bとの関係
を、上記フィンガー通過モード(図4(b)(c)及び
(d))に切換える必要が生じると、フィンガーチャッ
ク10aを把持し得るベルト式振止めユニット80a又
は80bは、閉じず、開放位置に保持される。また、フ
ィンガーチャック10aがベルト式振止めユニット80
a、80bを完全に通過した上記再締めモード(図4
(e))では、ベルト式把持部84a、84bは、送り
矢10の外周面に当接する再締め位置に移動して所謂送
り矢の再締めを行う。
【0023】図7は、上記第1及び第2実施例の変形例
を示す主軸移動型旋盤の主軸後端部の縦断面図である。
第1実施例に示すローラ式振れ止めユニット14a、1
4bが、主軸のフラーチューブ又は主軸内装管22の後
方に配置されており、振れ止めユニット14a、14b
は、プレート15の両側に面対称に配置される。振れ止
めユニット14a、14bの各基板30は、プレート1
5を介して、ブラケット20に支持される。ブラケット
20は、プレート15は、主軸移動台18に固定され、
主軸移動台18と一体的に移動する。回転可能なスリー
ブ又は鞘管100が、各基板30の円形孔32を貫通す
るとともに、プレート15の中央に穿設された円形開口
15aを貫通する。鞘管100は、軸受101に回転可
能に支持され、円形開口15aを貫通する軸受101の
ベアリングレース102は、プレート15に一体的に固
定される。鞘管100の内径は、フラーチューブ22の
内径と実質的に等しく設定され、従って、送り矢10の
外径よりも大きく設定されるとともに、送り矢10の前
端部に配置されたフィンガーチャック10aの外径より
も僅かに大きく設定される。また、鞘管100の後端部
は、後方に向かって拡開するテーパ部分103を備えて
おり、前進する送り矢10のフィンガーチャック10a
を円滑に受入れることができる。
【0024】フィンガーチャック10aは、チャックジ
ョイント10b、チャックアダプター10d及び連結部
材10eを介して、送り矢10aの棒状本体部分に連結
される。チャックジョイト10bの後端部は、チャック
アダプター10d及び連結部材10eを介して送り矢1
0aの棒状本体部分に一体的に連結され、チャックジョ
イント10bの前端部は、フィンガーチャック10aの
小径基端部10gに一体的に連結される。チャックジョ
イント10bは、前端部及び後端部を回転可能に連結す
る回転手段(図示せず)を備えており、従って、フィン
ガーチャック10aは、送り矢10aの本体部分に対し
て回転可能に支持される。フィンガーチャック10aの
基端部10g、チャックジョイント10b、チャックア
ダプター10dの外周には、これらの部材10g、10
b、10dからなる連結構造体又は連結組立体の全長と
実質的に等しい全長を有する円筒状カラー10fが、遊
嵌状態に嵌装される。カラー10fの内径は、基端部1
0g、チャックジョイント10b、チャックアダプター
10dの外径よりも僅かに大きく設定される。カラー1
0fの前端面には、前方に向かって拡開したテーパが付
されており、該テーパは、フィンガーチャック10aの
円錐状後面に相補する。
【0025】鞘管100の前端面とフラーチューブ22
の後端面との間の距離L1は、フィンガーチャック10
a及びカラー10fの全長L2よりも大きく設定され
る。従って、カラー10fの端部が、フラーチューブ2
2又は鞘管100の少なくとも一方に挿入されるので、
送り矢10aの前端領域に配置されたチャックジョイン
ト10b等の部分の下方変位、側方変位又は撓み等は、
カラー10fを介して、フラーチューブ22又は鞘管1
00により規制される。以上説明した通り、上記図1〜
図6に示す実施例によれば、棒材振止め装置12a、1
2bは、フィンガーチャック10aが、ローラ式振止め
ユニット14a若しくは14b、又は、ベルト式振止め
ユニット80a若しくは80bの各棒材把持領域に位置
するとき、該当するユニットのみを閉じずに開放状態に
保持し、他方、他のローラ式振止めユニット又はベルト
式振止めユニットを閉じる。従って、フィンガーチャッ
ク10aの近傍の振止めユニットのみを過渡的に開放す
ることができるので、フィンガーチャック10aの回転
により、振止めユニットが損傷してしまうのを防止する
とともに、棒材W又は送り矢10の少なくとも一方を常
に把持して、棒材Wの回転触れを抑制することができ
る。
【0026】以上、本発明の好ましい実施例について詳
細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されること
なく特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の
変形又は変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に
含まれるものであることはいうまでもない。また、図1
〜図4に示す実施例では、スライダ62を移動させるた
めに電磁ソレノイド72が設けられているが、流体作動
型シリンダ装置などの他の形式の作動装置によりスライ
ダ62を移動させても良い。更に、図1〜図4及び図5
〜図6に示す実施例では、第1と第2のローラ式振止め
ユニット14a、14b、又は第1ベルト式振止めユニ
ット80aと80bとは、それらの間に介装されたプレ
ート15によって間隔を隔てているが、間隔を保持する
部材は、両者をフィンガーチャック10aの長さ以上に
離間する構造のであればよく、例えば、隣接する振止め
ユニットの上縁部と上縁部、また、下縁部と下縁部とを
互いに連結する複数のプレートにより構成することがで
きる。また、図1〜図4及び図6〜図5に示す実施例で
は、各棒材振止め装置12a、12bは、2つの振止め
ユニットを有しているが、3以上の振止めユニットを有
していてもよい。この場合、フィンガーチャック10a
が停止した位置の振止めユニットだけを、開放状態に維
持し、他の振止めユニットを閉じるように制御すること
ができる。また、本実施例における棒材供給機2におい
ては、基台8と主軸移動台18に近接した位置に設けれ
られた2つの棒材振止め装置を有するが、振止め装置
は、棒材及び/又は送り矢の振動を抑制するのに適当な
位置に設けられていればよく、また、その設置箇所数を
適宜設計することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の上記構成によれば、送り矢のフ
ィンガーチャックが棒材振止め装置の棒材把持領域に停
止又は静止したときに、棒材振止め装置の把持手段を損
傷させることなく棒材又は棒材送り部材を把持して、棒
材の回転振れを効果的に抑制することができる棒材振止
め装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施例に係る棒材振止
め装置を備えた棒材供給機及び主軸移動型自動旋盤の概
略側面図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施例に係る棒材振止
め装置12a又は12bの正面図である。
【図3】図3は、図2に示す再締め装置58の拡大平面
図である。
【図4】図4は、第1振止め装置12aの棒材把持領域
に接近し、かつこれを通過するフィンガーチャック10
aと、ローラ式振止めユニット14a、14bの開閉位
置との関係を概略的に示す作動説明図である。
【図5】図5は、本発明の第2の実施例に係る棒材振止
め装置の正面図である。
【図6】図6は、図5に示す棒材振止め装置の概略側面
図であり、2つの振止めユニットのうち一方のみを示
す。
【図7】図7は、上記第1及び第2実施例の変形例を示
す主軸移動型旋盤の主軸後端部の縦断面図である。
【符号の説明】
2 棒材供給機 8 基台 10 送り矢 10a フィンガーチャック 12a、12b 棒材振止め装置 14a、14b ローラ式振止めユニット 22 コントロールユニット 24 位置検出装置 30 基板 32 孔 34a、34b、34c、34d 各ローラ支持アーム 36a、36b、36c、36d ローラ 42a、42b、42c、42d タイバー 40 流体シリンダ装置 58 再締め装置 60 ストッパねじ 80a、80b ベルト式振止めユニット 82、82 中間支持部材 84a、84b ベルト式把持部 96 無端ベルト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前端部に棒材拘束部を有し、棒材拘束部
    で把持した加工棒材を、棒材加工機に対して所定の加工
    量ずつ棒材の軸線方向に順次給送する棒材送り部材を備
    えた、棒材供給機と関連して使用される棒材振止め装置
    において、 前記棒材の回転振れを抑制するように前記棒材及び送り
    部材の外周面に当接し、該棒材及び送り部材を回転自在
    に支持する少なくとも2つの支持装置と、 前記棒材を解放又は把持するように前記支持装置をそれ
    ぞれ開閉作動する開閉手段と、 前記棒材拘束部の位置を検出する検出手段と、 前記送り部材の前記棒材拘束部がいずれかの前記支持装
    置の棒材把持領域に位置するときに、該支持装置を開放
    位置に過渡的に保持し、他方、前記棒材拘束部から離間
    した棒材把持領域を有する支持装置を閉鎖可能に作動す
    るように、前記各支持装置の開閉を制御する制御手段と
    を有する棒材振止め装置。
  2. 【請求項2】 隣接する前記支持装置の各棒材把持領域
    を、前記棒材拘束部の軸線方向の長さよりも大きな間隔
    を隔てて離間させる間隔保持部材を有すること、を特徴
    とする請求項1に記載の棒材振止め装置。
  3. 【請求項3】 前記棒材拘束部が前記支持装置を通過し
    た後に、前記支持装置を閉じる再締め装置を備え、 該再締め装置は、前記支持装置の把持部材を前記送り部
    材に近接させる駆動装置と、該支持装置が前記送り部材
    の外周面に近接した所定位置に移動したときに、前記支
    持装置の移動を制限する規制手段とを備えたこと、を特
    徴とする請求項1又は2に記載の棒材振止め装置。
  4. 【請求項4】 主軸移動型自動旋盤の主軸移動台の近傍
    に設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の棒材振止め装置を有する主軸移動型自動旋盤。
  5. 【請求項5】 棒材供給機の基台の前端部近傍に設けら
    れている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の棒材振
    止め装置を有する棒材供給機。
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