JP2722310B2 - 棒材加工装置 - Google Patents

棒材加工装置

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JP2722310B2
JP2722310B2 JP5211432A JP21143293A JP2722310B2 JP 2722310 B2 JP2722310 B2 JP 2722310B2 JP 5211432 A JP5211432 A JP 5211432A JP 21143293 A JP21143293 A JP 21143293A JP 2722310 B2 JP2722310 B2 JP 2722310B2
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隆三 伊藤
辰夫 鈴木
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IKURA SEIKI SEISAKUSHO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は棒材加工装置に関するも
のであり、より詳細には、主軸移動型の旋盤と、旋盤の
製品加工工程に関連して棒材を旋盤に供給する棒材供給
機とを有する棒材加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】予め設定された製品加工プログラムに基
づいて棒材の先端部分に切削加工を施すNC旋盤などの
自動旋盤が広く実用に供されている。このうち、主軸移
動型旋盤は、一般的に、棒材に旋削加工を施す加工工具
と、該加工工具に対して棒材給送方向の後方に設けられ
た、棒材と緊密に嵌合うガイドブッシュと、該ガイドブ
ッシュに対して棒材給送方向の後方に設けられたコレッ
トチャックとを有し、該コレットチャックが棒材を把持
して前進することにより、棒材を前記ガイドブッシュに
挿通する。主軸移動型旋盤の主軸は、棒材を高速回転さ
せつつ、軸線方向に移動させる。また、加工工具は、主
軸の前方で棒材を切削し、所定の製品を加工するととも
に、加工した製品を棒材の先端部分から突切る。製品の
突切り後、主軸は、後退し、棒材の後方部分を把持し直
し、次いで、前進しながら、棒材を製品長に相応する移
動設定量だけ前進させ、次の製品の加工に移行する。ま
た、比較的長尺の棒材を旋盤に対して自動的に供給する
ように構成された自動棒材供給機が知られている。かか
る棒材供給機は、棒材を旋盤に供給する棒材供給装置を
備えており、棒材供給装置は、棒材を旋盤に向かって給
送する棒材送り部材と、駆動モータ及びチェーン等から
構成される棒材送り部材の駆動装置とを備えている。駆
動装置は一般に、棒材送り部材、例えば、送り矢に対
し、前進方向の駆動力又は推力を常時付与しており、棒
材送り部材は、旋盤による主軸の運動に追随して前進す
る。
【0003】棒材供給機は又、旋盤に供給すべき複数の
棒材(新材)をストックするために、材料棚等の棒材補
給機構を備えている。棒材供給機は、旋盤が棒材から最
終製品を突切った後、残材を排出し、しかる後、棒材補
給機構の新材を棒材供給機構に補給し、棒材供給機構の
送り矢等によって新材を旋盤に給送する。一般に、新材
の先端面は不規則又は不整な形態を有するので、製品加
工の前処理が新材の先端部に施される。この前処理で
は、可及的に短い長さだけ、新材の先端部を旋盤のバイ
トによって切り落とすことによりなされる。この前処理
は一般に、ショートカットと呼ばれている。かかるショ
ートカットを行うために、棒材供給機の棒材供給機構
は、新材の先端部が旋盤の主軸から突出するまで、新材
を前進させる。棒材供給機構は、新材の先端をショート
カットのために一時的に停止させるのに適当な位置(以
下、ショートカット準備位置という)まで前進させるた
めに、送り矢の移動量を検出するロータリーエンコーダ
や、送り矢の前進に伴って昇降するバランスウエイト等
を有するショートカット装置を備えている(特開昭61
−236403号、特開昭63−212404号公報等
参照)。
【0004】このような旋盤及び棒材供給機は一般に、
互いに組み合わせられた状態で使用されており、全体と
して棒材加工装置を構成する。
【0005】
【発明が解決しよとうする課題】しかしながら、棒材を
コレットチャックによって把持して、ガイドブッシュに
挿通し、エンコーダ等により送り矢の移動量を検出しつ
つ、新材をショートカット準備位置まで給送するように
構成された棒材供給機構では、例えば、駆動モータと送
り矢との間に介装されるチェーンの弛み等により、送り
矢移動量の検出誤差が生じてしまい、この結果、検出し
た新材の先端位置と、実際の新材の先端位置とに若干の
誤差が生じる虞がある。仮に、新材がショートカット準
備位置に達していない場合、ショートカットにより新材
の先端を突切ることができず、この結果、最初の製品に
製品不良が生じ易い。他方、新材がショートカット準備
位置を超えて前進した場合、ショートカットにより新材
先端部分が過大な長さに亘って突切られてしまい、材料
の無駄が生じる。また、バランスウエイト等を備えた上
記ショートカット装置は、部品点数が多い比較的複雑な
構造を備えていることから、棒材供給機の組立工程を煩
雑化するばかりでなく、棒材供給機の価格、従って、棒
材加工装置全体の価格を高めてしまう傾向を有する。更
に、主軸移動型旋盤において、新材の給送時に旋盤のバ
イトを新材の前方に突出させ、バイトによって材料の前
進を阻止し、この位置をショートカット準備位置に設定
する方法が知られている。かかる方法は、棒材の径が細
い場合には、具合良く適用し得るかもしれない。しかし
ながら、棒材の径が太く、従って、棒材に作用する慣性
が増大するにつれて、棒材との衝合によりバイトに作用
する荷重又は衝撃が増大してしまい、バイトの破損を招
く危険性が高まる。また、このようにバイトによって材
料の前進を阻止する主軸移動型旋盤においては、棒材供
給機の送り矢によって棒材を、ガイドブッシュの中を通
ってバイトまで給送するように構成されているが、棒材
の先端が曲がっていても、棒材を送り矢によってガイド
ブッシュの中に挿通することができるようにするため、
ガイドブッシュの内径を棒材の外径より大きくしなけれ
ばならず、棒材の加工中、棒材をガイドブッシュによっ
て確り固定することができず、精密な加工を行うことが
できない。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ショートカット装置
の構成を簡素化するとともに、新材を正確にショートカ
ット準備位置に給送することができる棒材加工装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、棒材に旋削加工を施す加工工具と、該加
工工具に対して棒材給送方向の後方に設けられた、前記
棒材と緊密に嵌合うガイドブッシュと、該ガイドブッシ
ュに対して棒材給送方向の後方に設けられたコレットチ
ャックとを有し、該コレットチャックが前記棒材を把持
して前進することにより、前記棒材を前記ガイドブッシ
ュに挿通する主軸移動型旋盤と、前記棒材を棒材送り部
材によって前記主軸移動型旋盤に供給する棒材供給機と
を備えた棒材加工装置において、前記主軸移動型旋盤に
設けられ、前記棒材送り部材が新たな棒材を前記主軸移
動型旋盤に向かって前進させるときに、前記ガイドブッ
シュに対して前記棒材給送方向の後方に位置するショー
トカット準備位置で、前記棒材の先端の前進を阻止する
停止手段と、該停止手段によって棒材が前記ショートカ
ット準備位置で停止された後、前記コレットチャックが
前記棒材を把持するまでの間、前記棒材を前記ショート
カット準備位置に維持するように、前記棒材送り部材の
運動を制動する制動手段と、前記コレットチャックが前
記棒材を把持した後、所定距離だけ前進することによ
り、前記棒材を前記ガイドブッシュに挿通し、かつ、前
記棒材の先端部を前記加工工具の前方に所定長さだけ突
出させるように、前記コレットチャックの運動を制御す
るための制御手段とを有することを特徴とする棒材加工
装置を提供する。
【0008】上記構成の棒材加工装置においては、停止
手段が主軸移動型旋盤に設けられ、それにより、棒材送
り部材が新たな棒材を主軸移動型旋盤に向かって前進さ
せるときに、ガイドブッシュに対して棒材給送方向の後
方に位置するショートカット準備位置で、棒材の先端の
前進が阻止される。これにより、前進する新材の先端
が、ガイドブッシュに対して棒材給送方向の後方のショ
ートカット準備位置にて確実に停止される。
【0009】更に、停止手段によって棒材がショートカ
ット準備位置で停止された後、コレットチャックが棒材
を把持するまでの間、棒材をショートカット準備位置に
維持するように棒材送り部材の運動を制動する制動手段
を有するので、その後、棒材を把持するコレットチャッ
クが、所定距離だけ移動することにより、加工工具の前
方に棒材を所定距離だけ突出させ、この位置(ショート
カット実行位置)でショートカットを行うことにより、
正確に所定長さの棒材先端部をショートカットすること
ができる。
【0010】本発明の好ましい実施態様においては、前
記停止装置は、前記ガイドブッシュと前記コレットチャ
ックとの間に設けられ、棒材の加工軸線と交差する方向
に突出可能なストッパと、該ストッパを前記棒材の先端
の前進を阻止する作動位置と、前記棒材を前進可能に解
放する非作動位置との間で進退させる流体シリンダ装置
とを有する。
【0011】更に、本発明の好ましい実施態様において
は、前記制動装置は、前記棒材送り部材を挟持する一対
のクランプ部材を有し、該クランプ部材は、前記コレッ
トチャックが後退する際に生じる、前記棒材送り部材ど
の間の摩擦により棒材送り部材が後退するのを防止する
程度の制動力で前記棒材送り部材の移動を拘束する。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明に係る棒
材加工装置の好ましい実施例について、詳細に説明す
る。図1は、本発明の実施例に係る棒材加工装置の概略
平面図である。図1に示すように、棒材加工装置は、棒
材Wを供給する棒材供給機1と、棒材Wの先端部分を切
削加工し、所望の製品を突切る旋盤2とから構成され
る。棒材供給機1は、本体フレーム11と、送り矢13
を含む棒材供給機構と、補給すべき複数の棒材の新材
W′、即ち、ストック材を保持する棒材補給機構とを備
えている。本体フレーム11は、複数のスタンド(図示
せず)によって支持され、旋盤2の加工軸線X−Xに沿
って延びている。棒材補給機構は、新材Wを載置可能な
材料棚12を備えている。材料棚12は、複数の棚部材
12aを有し、棚部材12aは、本体フレーム11の側
部に配置され、補給すべき新材W′を支持する。各棚部
材12aは、棒材供給機1の長手方向に所定の間隔を隔
てて配置され、本体フレーム11から側方に突出してい
る。棒材供給機1の棒材供給機構は、棒材Wを旋盤2に
対して供給するための上記送り矢13と、送り矢13に
駆動力又は推力を伝達する無端チェーン14(一部のみ
図示されている)とを備えている。一般に羽根と呼ばれ
る送り矢13の後端部13aが無端チェーン14に係止
される。送り矢13は、本体フレーム11上に固定され
たガイドレール(図示せず)によって、加工軸線X−X
に沿って前後方向に往復動可能に案内される。また、棒
材Wの後端部を把持するためのフィンガーチャック13
bが送り矢13の前端部に回転自在に取付けられてい
る。
【0013】無端チェーン14は、本体フレーム11の
前端部及び後端部に回転可能に支持されたスプロケット
15、15に巻き掛けられている。無端チェーン14は
又、駆動スプロケット(図示せず)に巻き掛けられ、駆
動スプロケットは、電磁クラッチ等を介して駆動モータ
(図示せず)の出力軸に作動的に連結されている。棒材
供給機1は又、送り矢13の前後運動を規制するための
クランプ装置16を備える。クランプ装置16は、開閉
可能な左右のクランプ部材16a、16bを有し、クラ
ンプ部材16a、16bは、互いに接近して送り矢13
をクランプし、互いに離間して送り矢13を解放する。
棒材供給機1は更に、棒材供給機構及び棒材補給機構等
の作動を制御するためのコントローラCと、送り矢13
の位置を検出するための最前端センサLS1及び最後端
センサLS3と、クランプ装置16の開閉を検出するた
めのクランプ開閉センサLS5とを備えている。最前端
位置センサLS1、最後端センサLS3およびクランプ
開閉センサLS5の各検出結果は、コントローラCに入
力される。コントローラCは更に、可変設定可能なタイ
マーTR1、TR2(図示せず)を内蔵している。
【0014】旋盤2は主軸移動型のNC旋盤であり、加
工軸線X−Xに沿って往復動可能な主軸21を有する。
主軸21は、棒材Wを把持するためのコレットチャック
22を備えており、コレットチャック22に把持された
棒材Wを前後方向に移動させつつ、棒材Wを高速回転さ
せるように構成されている。主軸21の前方には、棒材
を回転可能に支持するガイドブッシュ23と、棒材Wに
切削加工を施すバイト24とが配置されている。バイト
24は、図示しないツールホルダに支持され、ツールホ
ルダの運動に応じて、加工軸線X−Xに対し接近又は離
間する。旋盤2は更に、棒材Wの前進を阻止するための
停止装置26を備えている。停止装置26は、主軸21
とバイト24との間、より詳細には、コレットチャック
22とガイドブッシュ23との間のショートカット準備
位置に突出可能なストッパ27を有する。設定された主
軸21の最前進位置を検出するための最前進位置センサ
LS7と、設定された主軸21の最後退位置を検出する
ための最後退位置センサLS9と、コレットチャック2
2の開閉を検出するチャック開閉センサLS11とが、
旋盤2に配置される。最前進位置センサLS7、最後退
位置センサLS9およびチャック開閉センサLS11の
各検出結果は、コントローラCに入力される。
【0015】図2は、クランプ装置16の概略構造を示
す縦断面図である。図2(A)に示す如く、クランプ装
置16は、左右対称の形態を有する一対のクランプ部材
16a、16bと、本体フレーム11に固定されたガイ
ド61、61と、連結軸63、63を中心に各クランプ
部材16a、16bに回動可能に連結された揺動アーム
62、62とを備えている。揺動アーム62、62は、
連結軸64を介して、空圧作動型シリンダ装置等の流体
シリンダ装置65のピストンロッド66に枢着されてい
る。流体シリンダ装置65のシリンダ部分は、ブラケッ
ト67を介して、本体フレーム11の下面に支持されて
いる。流体シリンダ装置65は、流体制御回路(図示せ
ず)に連結され、流体制御回路の切換弁の切換制御によ
り、ピストンロッド66を引き込む。図2(A)に示す
クランプ装置16では、クランプ部材16a、16bは
互いに離間した開位置に位置しており、クランプ装置1
6は、送り矢13を解放し、送り矢13を自由に前後運
動させる。流体シリンダ装置65がピストンロッド66
を引き込んだとき、揺動アーム62、62は連結軸64
を中心に互いに接近するように回動し、クランプ部材1
6a、16bを互いに接近させる。かくして閉位置に移
動したクランプ部材16a、16bは、図2(B)に示
す如く、送り矢13を挟持し、送り矢13を拘束する。
【0016】図3は、停止装置26の概略構造を示す縦
断面図である。停止装置26は、揺動可能なストッパ2
7を備えている。ストッパ27は、支軸71を中心に回
動可能にブラケット72に支持され、ブラケット72
は、旋盤2の静止基部28から上方に突出している。ス
トッパ27は、支軸71を超えて斜め上方に延び、連結
軸73を介して、流体シリンダ装置74のピストンロッ
ド75に枢動可能に連結されている。空圧作動型シリン
ダ装置等からなる流体シリンダ装置74は、流体制御回
路(図示せず)に連結され、流体制御回路の切換弁の切
換制御により、ピストンロッド75を伸縮する。流体シ
リンダ装置74のシリンダ本体は、ブラケット76を介
して、基部28に支持されている。図3に実線で示す如
く、流体シリンダ装置74がピストンロッド75を伸長
したとき、ストッパ27は、支軸71を中心に反時計廻
り方向に回動し、加工軸線X−Xと交差する。かくし
て、加工軸線X−Xと交差したストッパ27は、コレッ
トチャック22とガイドブッシュ23との間に介在し、
棒材Wの通過を阻止する。他方、流体シリンダ装置74
がピストンロッド75を引き込んだとき、ストッパ27
は、支軸71を中心に時計廻り方向に回動し、加工軸線
X−Xから離間する。かくして、ストッパ27は、棒材
Wを自由に通過させる。
【0017】図1を参照すると、棒材供給機1は、送り
矢13を最前端位置まで前進させており、旋盤2のバイ
ト24は、フィンガーチャック13bに把持された棒材
Wから最終製品Pを突切った直後の状態にある。クラン
プ装置16は、クランプ部材16a、16bが互いに離
間した開位置にあり、停止装置26は、ストッパ27が
加工軸線X−Xから離間した非作動位置に位置してい
る。図5〜図10は、以後の棒材加工装置の作動を段階
的に示す概略平面図であり、図4は、コントローラCに
よる棒材加工装置の概略制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。図1に示す如く、最前端位置センサLS1
が送り矢13の後端部13aと接触し、最前端位置セン
サLS1が送り矢13の最前端位置を検出すると、バイ
ト24による最終製品Pの突切り終了に連動して、コレ
ットチャック22が開放する。チャック開閉センサLS
11がコレットチャック22の開放を検出すると(図
4、S1)、コントローラCは、棒材供給機構の無端チ
ェーン14を送り矢後退方向に走行させ、図5に示す如
く、送り矢13を後退させる(S2)。図6に示す如
く、送り矢13が最後端位置まで後退したとき、最後端
位置センサLS3は、送り矢13の後端部13aと接触
し、送り矢13の最後端位置を検出する(S3)。
【0018】最後端位置センサLS3が送り矢13の最
後端位置を検出すると、コントローラCは、停止装置2
6を作動位置に切換えるために、信号Sbを停止装置2
6に出力し、停止装置26の流体制御回路の切換弁(図
示せず)を切換える(S4)。流体シリンダ装置74
(図3)はピストンロッド75を伸長させ、ストッパ2
7を加工軸線X−Xと交差させる。かくして、ストッパ
27は、コレットチャック22とガイドブッシュ23と
の間で、棒材Wの通過を阻止する位置に位置決めされ
る。コントローラCは同時に、内蔵タイマーTR1を始
動させ、計測を開始する(S4)。タイマーTR1は、
所定時間を超える時間に設定される。該所定時間は一般
に、フィンガーチャック13bが把持している残材を排
出し、材料棚12上の新材W′を棒材供給機構のガイド
レールに投入し、ガイドレール上の棒材W(新材W′)
の後端部を送り矢13のフィンガーチャック13bにて
把持し、該棒材Wの先端部分がコレットチャック22に
挿通されるまで、棒材Wを前進させる一連の動作に通常
要する時間である。タイマーTR1の計測中に、コント
ローラCは、棒材補給機構を作動させ、棒材補給機構
は、フィンガーチャック13bに把持された残材を残材
排出装置にて除去し、材料棚12上の新材W′をガイド
レール上に投入して、加工軸線X─X上の所定位置に棒
材W(新材W′)を位置決めし、該棒材Wの後端部をフ
ィンガーチャック13b内に挿入する(S5)。かかる
残材と新材との交換作業に関しては、各種方式又は方法
が既に知られているので、詳細な説明は省略する。
【0019】コントローラCは更に、フィンガーチャッ
ク13bに装着された未加工の棒材Wをショートカット
準備位置まで前進させるために、棒材供給機構の無端チ
ェーン14を送り矢前進方向に走行させ、送り矢13を
前進させる(S5)。この結果、棒材Wの先端は、図7
に示す如く、ショートカット準備位置にてストッパ27
に衝合し、棒材W及び送り矢13はストッパ27によっ
て前進を阻止される。なお、棒材供給機構の無端チェー
ン14には、送り矢前進方向の駆動力が駆動モータから
伝達され続ける。コントローラCは、タイマーTR1が
タイムアップすると(S6)、内蔵タイマーTR2を始
動させるとともに、クランプ装置16に信号Saを出力
する(S7)。クランプ装置16は、信号Saにより流
体制御回路の切換弁を切換え、クランプ部材16a、1
6bを互いに接近させる。閉位置のクランプ部材16
は、図8に示す如く、送り矢13を挟持し、送り矢13
の前後運動を拘束する。なお、タイマーTR2は、クラ
ンプ装置16の送り矢挟持動作に要する時間を確保する
ためのものであり、タイマーTR2の設定時間は、短時
間、例えば、1秒程度の時間に設定される。
【0020】タイマーTR2がタイムアップすると(S
8)、コントローラCは、信号Sbの出力を停止する。
この結果、停止装置26の流体制御回路の切換弁(図示
せず)が切換えられ、流体シリンダ装置74がピストン
ロッド75を引き込み、ストッパ27は加工軸線X−X
から離間する(S9)。かくして、ストッパ27は、図
8に示す如く、棒材Wを自由に通過させる位置に退避す
る。なお、送り矢前進方向の駆動力が無端チェーン14
を介して送り矢13に伝達されているが、送り矢13の
前進は、クランプ装置16によって阻止される。コント
ローラCは更に、主軸21を最後退位置まで後退させ、
しかる後、コレットチャック22を閉じるように、旋盤
2を作動させる(S10、11、12、13)。主軸2
1の後退時に、主軸21の内装管又はコレットチャック
22と棒材Wとの摩擦接触などにより、棒材Wに不意な
後退方向の力が作用し得るが、送り矢13がクランプ装
置16によって拘束されているので、棒材Wの不意な後
退は確実に阻止され、従って、棒材Wはショートカット
準備位置に保持される。コレットチャック22が閉じた
後、コントローラCは、信号Saの出力を停止し、クラ
ンプ装置16を開位置に切換え、この結果、クランプ部
材16a、16bは互いに離間する(S14)。コント
ローラCは、クランプ開閉センサLS5によりクランプ
装置16の開放を検出すると、主軸21が最前端位置ま
で前進するように、旋盤2を作動させる(S15、1
6)。かかる主軸21の前進運動により、棒材Wは、図
9に示す如く、主軸21の前進量に相応する移動量だけ
ショートカット準備位置から更に前進する。送り矢前進
方向の駆動力が無端チェーン14に伝達されているの
で、送り矢13は、棒材Wが前進する際、棒材Wの前進
に追随して前進する。
【0021】主軸21が所定距離だけ前方に移動するこ
とにより、棒材はガイドブッシュ23の中に挿通され、
棒材Wがガイドブッシュ23の前方に所定長さだけ突出
すると(S17)、コントローラCは、ショートカット
加工を棒材Wの先端部に施すように、旋盤2を作動させ
る(S18)。旋盤2は、主軸21によって棒材Wを高
速回転させ、図10に示す如く、バイト24によって、
棒材Wの所定長さの先端部Sを突切る。かくしてショー
トカット加工が完了すると、コントローラCは、旋盤2
による製品加工プログラムに移行し、製品加工工程を開
始する(S19)。かかる製品加工工程では、主軸21
及びバイト24の作動により1個の製品が棒材Wの先端
部から突切られる毎に、主軸21は、前述の如く後退及
び前進運動を行い、製品長に相応する移動設定量だけ棒
材W及び送り矢13を前進させる。かかる製品加工工程
については、既に知られているので、詳細な説明は省略
する。このように、本例の棒材加工装置は、棒材供給機
1及び主軸移動型旋盤2とを有し、旋盤2には、停止装
置26が配設される。停止装置26は、主軸21とバイ
ト24との間、より詳細には、コレットチャック22と
ガイドブッシュ23との間のショートカット準備位置に
配置される。停止装置26は、棒材供給機1の棒材供給
機構によって給送される棒材Wの前進を阻止する作動位
置と、棒材Wを前進可能に解放する非作動位置とに選択
的に切換えられ、作動位置にて、コレットチャック22
とガイドブッシュとの間にストッパ27を突出させ、非
作動位置にて、ストッパ27をコレットチャック22と
ガイドブッシュ23との間から退避させる。また、コン
トローラCが設けられ、コントローラCは、送り矢13
が棒材Wをショートカット準備位置に前進させるとき
に、棒材Wの先端がショートカット準備位置にて確実且
つ正確に停止するように、停止装置26を作動位置に切
換える。更に、送り矢13を挟持可能なクランプ装置1
6が棒材供給機1に配設され、クランプ装置16は、コ
レットチャック22が開放し、停止装置26が棒材Wを
解放したときに、送り矢13を挟持し、送り矢13を拘
束する。
【0022】従って、棒材加工装置は、停止装置26に
よって、棒材Wを確実且つ正確にショートカット準備位
置に停止させることができる。また、停止装置26のス
トッパ27をガイドブッシュ23の棒材給送方向の後
方、かつコレットチャック22との間のショートカット
準備位置に配置し、この位置で棒材を一旦停止させてコ
レットチャック22で把持させ、コレットチャック22
によって棒材をガイドブッシュ23の中に挿通するの
で、例えば、棒材Wが曲がっていても、棒材をガイドブ
ッシュ23に確実に挿通させることができる。また、ク
ランプ装置16は、送り矢13を拘束し、送り矢13の
不意な前進や、主軸21と棒材Wとの摩擦接触等による
棒材Wの不意な後退を防止する。なお、上記実施例で
は、コントローラCは、棒材供給機1及び旋盤2の双方
の作動を制御しているが、上記制御を棒材供給機1の専
用コントローラ及び旋盤2の専用コントローラによって
実行しても良い。また、上記実施例では、送り矢13の
位置を位置センサLS1及びLS3にて検出している
が、送り矢13の位置をエンコーダ等により検出しても
良い。また、上記実施例では、送り矢13の不意の前後
変位を規制するために、送り矢13を挟持するクランプ
装置16を用いているが、送り矢13と摩擦係合する摩
擦ブレーキによって送り矢13の制動を行い、或いは、
駆動制御装置によって送り矢13の駆動力又は推力を過
渡的に遮断するように構成しても良い。更に、上記実施
例においては、リンク機構により揺動するストッパ27
を用いているが、線形往復運動により所定位置に突出可
能なストッパを用いても良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の上記構成に
よれば、ショートカット装置の構成を簡素化するととも
に、新材を正確にショートカット準備位置に給送するこ
とができる棒材加工装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る棒材加工装置の概略平面
図である。
【図2】クランプ装置の概略構造を示す縦断面図であ
る。
【図3】停止装置の概略構造を示す縦断面図である。
【図4】コントローラによる棒材加工装置の概略制御ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図5】送り矢後退時の棒材加工装置の動作を示す概略
平面図である。
【図6】送り矢が最後退位置まで後退した状態を示す棒
材加工装置の概略平面図である。
【図7】棒材が停止装置のストッパに衝合した状態を示
す棒材加工装置の概略平面図である。
【図8】クランプ装置が閉じた状態を示す棒材加工装置
の概略平面図である。
【図9】棒材がショートカットされる直前の状態を示す
棒材加工装置の概略平面図である。
【図10】ショートカット加工時の棒材加工装置を示す
概略平面図である。
【符号の説明】
1 棒材供給機 2 旋盤 11 本体フレーム 12 材料棚 13 送り矢 14 無端チェーン 15 スプロケット 16 クランプ装置 16a、16b クランプ部材 21 主軸 22 コレットチャック 23 ガイドブッシュ 24 バイト(加工工具) 26 停止装置 27 ストッパ C コントローラ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒材に旋削加工を施す加工工具と、該加
    工工具に対して棒材給送方向の後方に設けられた、前記
    棒材と緊密に嵌合うガイドブッシュと、該ガイドブッシ
    ュに対して棒材給送方向の後方に設けられたコレットチ
    ャックとを有し、該コレットチャックが前記棒材を把持
    して前進することにより、前記棒材を前記ガイドブッシ
    ュに挿通する主軸移動型旋盤と、前記棒材を棒材送り部
    材によって前記主軸移動型旋盤に供給する棒材供給機と
    を備えた棒材加工装置において、 前記主軸移動型旋盤に設けられ、前記棒材送り部材が新
    たな棒材を前記主軸移動型旋盤に向かって前進させると
    きに、前記ガイドブッシュに対して前記棒材給送方向の
    後方に位置するショートカット準備位置で、前記棒材の
    先端の前進を阻止する停止手段と、 該停止手段によって棒材が前記ショートカット準備位置
    で停止された後、前記コレットチャックが前記棒材を把
    持するまでの間、前記棒材を前記ショートカット準備位
    置に維持するように、前記棒材送り部材の運動を制動す
    る制動手段と、 前記コレットチャックが前記棒材を把持した後、所定距
    離だけ前進することにより、前記棒材を前記ガイドブッ
    シュに挿通し、かつ、前記棒材の先端部を前記加工工具
    の前方に所定長さだけ突出させるように、前記コレット
    チャックの運動を制御するための制御手段とを有するこ
    とを特徴とする棒材加工装置。
  2. 【請求項2】 前記停止装置は、前記ガイドブッシュと
    前記コレットチャックとの間に設けられ、棒材の加工軸
    線と交差する方向に突出可能なストッパと、該ストッパ
    を前記棒材の先端の前進を阻止する作動位置と、前記棒
    材を前進可能に解放する非作動位置との間で進退させる
    流体シリンダ装置とを有する、ことを特徴とする請求項
    1に記載の棒材加工装置。
  3. 【請求項3】 前記制動装置は、前記棒材送り部材を挟
    持する一対のクランプ部材を有し、該クランプ部材は、
    前記コレットチャックが後退する際に生じる、前記棒材
    送り部材との間の摩擦により棒材送り部材が後退するの
    を防止する程度の制動力で前記棒材送り部材の移動を拘
    束することを特徴とする請求項1又は2に記載の棒材加
    工装置。
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