JP2622902B2 - 自動棒材供給機 - Google Patents

自動棒材供給機

Info

Publication number
JP2622902B2
JP2622902B2 JP3101018A JP10101891A JP2622902B2 JP 2622902 B2 JP2622902 B2 JP 2622902B2 JP 3101018 A JP3101018 A JP 3101018A JP 10101891 A JP10101891 A JP 10101891A JP 2622902 B2 JP2622902 B2 JP 2622902B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bar
linear member
linear
weight
feed arrow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3101018A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04331003A (ja
Inventor
隆三 伊藤
憲治 佐藤
伯年 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IKURA SEIKI SEISAKUSHO CO Ltd
Original Assignee
IKURA SEIKI SEISAKUSHO CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IKURA SEIKI SEISAKUSHO CO Ltd filed Critical IKURA SEIKI SEISAKUSHO CO Ltd
Priority to JP3101018A priority Critical patent/JP2622902B2/ja
Publication of JPH04331003A publication Critical patent/JPH04331003A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2622902B2 publication Critical patent/JP2622902B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Turning (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動棒材供給機に関する
ものであり、より詳細には、棒材の推進力を規制するこ
とができるウエイト追従方式の自動棒材供給機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】加工すべき棒材をNC旋盤などの棒材加
工機に対して所定の加工長さ毎に順次供給することがで
きる棒材供給機が広く実用に供されている。この種の棒
材供給機において、商品名バートップ(BARTOP; IBF-4
U、育良精機製作所製品)として市販されている所謂ウ
エイト追従方式の棒材供給機が知られている。この形式
の棒材供給機は、棒材を前進させる送り矢に推進力を与
える動力機器、例えば、電動モータなどを備えておら
ず、これに換えて、その自重により送り矢に推進力を与
えるウエイト又は錘を備えている(例えば、特願平1─
272595号又は特願平1─272596号等参
照)。即ち、送り矢は、ワイヤなどの一連の線型部材の
一端に連結され、この線型部材は、プーリなどを経て、
棒材加工機の側方に垂下し、その他端がウエイトに接続
される。ウエイトは、その自重により、線型部材を下方
に常に引っ張っており、線型部材の他端に連結された送
り矢に、常に一定の推進力を付与する。
【0003】一方、NC旋盤等の棒材加工機は、棒材を
所定の加工量前進させる棒材供給機の所謂加工送りがな
されると、その主軸によって棒材を把持し、主軸により
棒材を回転させつつ、切削工具により棒材に切削加工を
施す。ここに、主軸の円滑な運動を確保するには、棒材
の前進に要する送り矢の推進力は、加工送り時に比較的
大きく、また、切削加工時に比較的小さく設定するのが
良く、このため、電動モータ等の動力機器を備えた棒材
供給機では、切削加工時に送り矢の推進力を低減するよ
うに動力機器のトルクを制御し、これにより、送り矢の
推進力を所望のように切り換えていた。
【0004】
【発明が解決しよとうする課題】しかしながら、上記ウ
エイト追従方式の棒材供給機では、このような動力機器
を備えていないために、実質的に一定の推進力が送り矢
に常時付与されてしまうことから、動力機器を備えた棒
材供給機の如く推進力を制御できない。また、細物棒
材、殊に、直径約2乃至3mm以下の極細棒材を棒材加工
機に供給する場合、棒材加工機の停止部材によって棒材
の前進が阻止された直後、或いは、主軸のコレットチャ
ックが閉じた直後に、棒材加工機と送り矢との間で棒材
に撓みが生起することがあった。このような棒材の撓み
は、棒材の回転時に比較的大きな回転振れを棒材に生じ
させ得るため、極力抑制する必要がある。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、棒材の推進力を規制
し、棒材加工機の円滑な切削動作を確保することができ
るウエイト追従方式の自動棒材供給機を提供することに
ある。また、本発明は、棒材に撓みを生じさせることな
く、比較的細物の棒材を旋盤などの棒材加工機に供給す
ることができるウエイト追従方式の自動棒材供給機を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、棒材を前進させるための送り矢と、該棒
材を前進させるための推進力源として働くウエイトと、
一端が該ウエイトに接続され、他端が前記送り矢に連結
される一連の線型部材とを有する自動棒材供給機におい
て、前記線型部材と前記送り矢との間に介挿された弾性
部材と、前記ウエイトから前記線型部材を介して前記弾
性部材に伝達される前記送り矢の推進力を、前記線型部
材に作用する引張り力を規制することによって抑制する
推進力抑制装置とを備え、該推進力抑制装置は、前記線
形部材の引張り力を低減するための制動装置と、切削加
工時に前記線形部材の引張り力を低減し且つ加工送り時
に該線形部材の運動を解放するように前記制動装置を制
御する制御手段とを備えたことを特徴とする自動棒材供
給機を提供する。
【0007】本発明の上記構成によれば、ウエイト追従
方式の自動棒材供給機は、線型部材と送り矢との間に介
挿された弾性部材と、線型部材に作用する引張り力を規
制する推進力抑制装置を備えており、弾性部材に課せら
れる応力を制御することにより、加工送り時の送り矢の
推進力と、切削加工時の送り矢の推進力とを切替えるこ
とができる。したがって、棒材の加工送りが終了した直
後に、送り矢の推進力を低減させ、棒材加工機の円滑な
切削動作を確保することができる。
【0008】本発明の好ましい実施態様においては、上
記棒材供給機において、前記線型部材は、第1及び第2
の線型部材を有し、第1の線型部材は、一端が、前記ウ
エイトに接続され、他端が、前記棒材供給機の本体に回
転自在に支持された回転部材に接続され、第2の線型部
材は、一端が、該回転部材に接続され、他端が、前記弾
性部材に接続され、前記推進力抑制装置は、前記回転部
材と摩擦係合するブレーキパッドを備えた制動装置を有
する。この構成によれば、線型部材に作用する引張り力
を比較的簡単な構造により規制することが可能となる。
【0009】本発明は又、上記目的を達成するために、
棒材を前進させるための送り矢と、該棒材を前進させる
ための推進力源として働くウエイトと、一端が該ウエイ
トに接続され、他端が前記送り矢に連結される一連の線
型部材とを有する自動棒材供給機において、前記線型部
材と前記送り矢との間に介挿された弾性部材と、前記ウ
エイトから前記線型部材を介して前記弾性部材に伝達さ
れる前記送り矢の推進力を、前記線型部材の運動を規制
することによって抑制する推進力抑制装置とを備え、前
記推進力抑制装置は、前記線型部材の運動を制限すると
ともに、該線型部材に逆方向に運動を与える制動装置を
備えていることを特徴とする自動棒材供給機を提供す
る。
【0010】この構成によれば、推進力抑制装置は、線
型部材の運動を制限するばかりでなく、線型部材を過渡
的に弛緩させて、上記弾性部材の弾発力により棒材を若
干後退させることができる。したがって、推進力抑制装
置は、棒材の前進が阻止された直後、或いは、主軸が閉
じた直後に棒材を過渡的に伸長可能な状態にすることが
でき、これにより、棒材供給機は、棒材に生じる撓みを
確実に除去できる。
【0011】本発明の好ましい実施態様においては、前
記線型部材は、第1及び第2の線型部材を有し、第1の
線型部材は、一端が、前記ウエイトに接続され、他端
が、前記棒材供給機の本体に回転自在に支持された回転
部材に接続され、第2の線型部材は、一端が、該回転部
材に接続され、他端が、前記弾性部材に接続される。ま
た、前記制動装置は、前記回転部材と摩擦係合するブレ
ーキパッドを備える。これによって、推進力抑制装置
は、比較的簡単な構造で、線型部材の運動を制限し、ま
た、線型部材に逆方向に運動を与えることができる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明に係る自
動棒材供給機の好ましい実施例について、詳細に説明す
る。図1は、本発明の実施例に係る自動棒材供給機の概
略正面図である。図1において、自動棒材供給機1は、
主軸移動型のNC旋盤40の加工軸線に整列して、NC
旋盤40の後方に配置されている。棒材供給機1は、脚
部2、2に支持されたフレーム3と、加工軸線に沿って
往復動可能に支持された送り矢4とを備えている。な
お、フレーム3は、送り矢4を加工軸線に沿って前後方
向に案内するとともに、加工すべき棒材Wを、送り矢4
と共に加工軸線に沿って前方に案内するためのガイド装
置3aを備えている。なお、ガイド装置3aは、図を簡
略化するために後端部分のみが概略的に示されている。
送り矢4の先端部には、フィンガーチャック5が回転自
在に取付けられ、フィンガーチャック5は、棒材Wの後
端部を把持する。かくして、送り矢4の前進に伴って、
棒材Wは、その後端が前方に押圧され、NC旋盤40に
向かって送られる。
【0013】棒材供給機1は、送り矢4を前進させるた
めに、送り矢4に推進力を付与する送り矢推進機構を備
えている。送り矢推進機構は、送り矢4の後端部6に連
結される第1ワイヤ又はロープ7を有し、第1ロープ7
は、フレーム3の上方で前方に延び、プーリ8の外周溝
に接続される。プーリ8の側面には、側方に突出する小
径ロール9が配設されており、小径ロール9は、プーリ
8に一体的に支持されている。小径ロール9には、第2
ワイヤ又はロープ10が巻装され、第2ロープ10は、
小径ロール9から垂下している。第2ロープ10の下端
には、所定の重量を有する錘又はウエイト12が連結さ
れ、このウエイト12は、送り矢4の推進力源として働
く。
【0014】また、棒材供給機1は、複数の棒材Wを支
持し、これら棒材Wの各々を所定のタイミングで上記ガ
イド装置3aに補給する新材供給機構を備えている。即
ち、新材供給機構は、棒材Wに対する切削加工が終了す
ると、新たな棒材Wを、送り矢4の僅かに前方に位置す
るガイド装置3aの部分に投入する。なお、図1では、
図を簡略化するために、新材供給機構は省略されてい
る。
【0015】図2及び図3を参照して、上記送り矢推進
機構の構造について更に詳細に説明する。図2及び図3
は、上記送り矢推進機構の構造を概略的に示す拡大正面
図及び拡大側面図である。図2に示すように、送り矢4
の後端部6は、送り矢4に一体的に取付けられたブラケ
ット6aと、ブラケット6aに取付けられた支持プレー
ト6bとを備えている。支持プレート6bは、その両端
部が、ブラッケット6aに固定され、その中央部分が上
方に隆起している。上方に延びる支持プレート6bの両
縦壁には、スライドロッド6cが挿通され、スライドロ
ッド6cは、これら縦壁に往復動可能に支持されてい
る。スライドロッド6cの後端部には、スプリングリテ
ーナ6dが取付けられ、スプリング6eが、スプリング
リテーナ6dと支持プレート6bの後縦壁との間に介挿
される。また、スライドロッド6cの前端部には、第1
ロープ7の後端部が接続される。好ましくは、上記スラ
イドロッド6cの後端部に雄ねじ又は外ねじが形成さ
れ、ナットからなるスプリングリテーナ6dが、この雄
ねじに螺着される。この場合、スプリングリテーナ6d
を、スライドロッド6dの軸線方向に相対変移させるこ
とにより、スプリング6eの弾性力を調整できる。
【0016】第1ロープ7は、前方に延び、図3に示す
ように、プーリ8の外周溝8aに接続される。プーリ8
の側方には、フレーム3に一体的に支持された支持ブラ
ケット13が配置されており、支持ブラケット13は、
側方に延びる支持軸14を備えている。プーリ8及びプ
ーリ8と一体的に形成された小径ロール9は、ベアリン
グ15を介して、支持軸14に回転自在に支持されてい
る。小径ロール9の外周部には、周溝9aが形成され、
周溝9aは、ウエイト12に接続された第2ロープ10
を複数回巻き付け得るように、複数本の第2ロープ10
を収容できる幅を有する。
【0017】このように構成された棒材供給機1では、
ウエイト12は、ウエイト12に作用する重力により、
第2ロープ10を常時下方に引っ張り、反時計廻り方向
(図2の矢印a方向)に実質的に一定のトルクをプーリ
8に常に課している。この結果、第1ロープ7及び送り
矢4の後端部6を介して送り矢4に伝達される力は、実
質的に常時一定の推進力を棒材Wに付与してしまうこと
となる。棒材供給機1は、この推進力を棒材Wの加工段
階に応じて過渡的に変更すべく、図1に概略的に示さ
れ、図2に詳細に示された制動装置20を備えている。
【0018】図2に示す如く、制動装置20は、プーリ
8の外周縁に押圧されるブレーキパッド21と、ブレー
キパッド21に当接し、ブレーキパッド21をプーリ8
に向かって付勢するローラ30とを備えている。ブレー
キパッド21は、その下部分に、傾斜面21aを備え、
傾斜面21aは、プーリ8の外周縁と対向するととも
に、プーリ8と外周と略相補するように形成されてい
る。ブレーキパッド21の上端部は、ガイド部材21b
を通って、偏心可能な自在継手として働くフロートカプ
ラ23に連結され、フロートカプラ23は、流体作動型
シリンダ装置24の下部ピストンロッド25に連結され
る。
【0019】シリンダ装置24は、フレーム3に取付け
られたブラケット29の水平延長部分29aによって支
持されている。シリンダ装置24は、上方に延びる上部
ピストンロッド26を備え、側方に延びる昇降プレート
27が上部ピストンロッド26の上端に固定される。昇
降プレート27には、シリンダ装置24の昇降ストロー
クを調節するための調節ボルト28が螺着され、調節ボ
ルト28のボルトヘッドは、その下面が水平延長部分2
9aの上面と所定の間隔を隔てて位置するように、位置
決めされる。
【0020】また、ローラ30は、回転軸31に回転自
在に支持され、回転軸31は、揺動部材32に取付けら
れている。揺動部材32は、支持軸33の軸線を中心に
回動自在に支持されている。支持軸33よりも上方に延
びる揺動部材32の上半部に、圧縮スプリング34の一
端が連結され、圧縮スプリング34の他端が、スプリン
グリテーナ35に連結される。スプリングリテーナ35
は、調節ナット36によって調節された長さだけブラケ
ット29から突出するように位置決めされる。揺動部材
32の回動を規制するためのストッパ37が、圧縮スプ
リング34の僅かに下方に配設される。ストッパ37
は、ブラケット29に固定され、圧縮スプリング34に
よって時計廻り方向(図2に矢印cで示す)に付勢され
た揺動部材32の回動を制限する。
【0021】図2を参照して、制動装置20の作動につ
いて説明する。ウエイト12の自重は、第2ロープ10
を介して、小径ロール9に伝達され、矢印aで示す方向
のトルクとしてプーリ8に作用する。このトルクは、プ
ーリ8の外周溝8aに接続された第1ロープ7に引張り
力として作用する。第1ロープ7に接続されたスライド
ロッド6cは、この引張り力により、前方に引っ張ら
れ、スプリング6eを介して、支持プレート6bの後縦
壁を前方に押圧し、送り矢4を前方に付勢する。かくし
て、棒材Wの加工送りに必要な推進力が送り矢4に付与
される。
【0022】送り矢4によって前進される棒材Wが、旋
盤40の停止部材、例えば、バイトによってその前進を
阻止され、棒材Wの前端部分が旋盤40の主軸によって
把持されると、シリンダ装置24に対する流体、例え
ば、エアーが給排制御され、下部ピストンロッド25が
伸長される。下部ピストンロッド25の伸長によりブレ
ーキパッド21が降下されると、ブレーキパッド21の
傾斜面21aは、プーリ8の外周縁に摺接される。傾斜
面21aとプーリ8の外周縁との摩擦係合作用により、
矢印a方向の回転を規制する制動力がプーリ8に作用
し、プーリ8のトルクが低減され、ついには、プーリ8
は静止される。この時点のブレーキパッド21の位置
を、図2に位置Aとして仮想線で示す。この時点で、上
部ピストンロッド26と一緒に降下しつつある調節ボル
ト28(図3)のボルトヘッドは、未だ水平延長部29
aと間隔を隔てている。上下のピストンロッド25、2
6は、調節ボルト28のボルトヘッドが水平延長部29
aに当接するまで更に降下され、プーリ8の外周縁と摩
擦係合しているブレーキパッド21は、プーリ8を、時
計廻り方向(図2に矢印bで示す)に僅かに回転させ
る。この時点のブレーキパッド21の位置を図2に位置
Bとして仮想線で示す。
【0023】かかるプーリ8の逆転により、第1ロープ
7が弛緩され、送り矢4の後端部6に設けられたスプリ
ング6eが僅かに伸長し、スプリング6eは、通常の加
工送り時よりも小さな力で支持プレート6bの後端壁に
押圧される。引き続いて、旋盤40による切削加工がな
されるが、切削加工時に送り矢4に加えられる推進力
は、スプリング6eの押圧力の低下に伴って低減され、
棒材Wは、比較的小さな推進力で、前方に付勢される。
【0024】図4は、NC旋盤40の作動と、上記制動
装置20の作動との関連を示すための説明図である。図
4(a)には、NC旋盤40のバイト42が、加工送り
により前進されつつある棒材Wの前端に当接し、棒材の
前進を阻止した状態が示されている。このとき、棒材W
の前端部分は、NC旋盤40の主軸41に挿通されてい
る。次いで、主軸41の図示しないコレットチャックが
閉じ、棒材Wが主軸41によって把持される。
【0025】棒材Wがバイト42に衝合するときに、棒
材Wには、衝合時の反力が作用する。送り矢4の後端部
6に設けられたスプリング6eは、この反力を緩和す
る。また、棒材Wは、送り矢4の比較的大きな推進力に
よって前進されているので、バイト42と衝合すると
き、或いは、主軸41により把持されたときに、主軸4
1と送り矢4との間で、仮想線で示すような撓みが生じ
ることがある。殊に、棒材Wが、例えば、直径2mm以下
の極細棒材である場合、このような撓みが極めて生じ易
い。
【0026】次いで、図4(b)に示すように、制動装
置20のブレーキパッド21は、前述の作動態様に従う
シリンダ装置24の給排制御により降下され、ブレーキ
パッド21は、プーリ8の外周縁に摩擦係合して、プー
リ8の回転を制止し、更に、プーリ8を僅かに逆転させ
る。これによって、第1ロープ7の引張り力及び棒材W
の前進抵抗により圧縮下にあるスプリング6eが僅かに
伸長する。これに伴って、送り矢4が僅かに後退可能な
状態となり、推進力が弱められた棒材Wは、その復元力
により、撓みを解消するように伸長する。かくして、棒
材Wに生じた撓みが解消され、棒材Wは真っ直ぐに延
び、引き続いて主軸41により回転される棒材Wは、大
きな回転振れを生じさせない。
【0027】このように、本例における自動棒材供給機
1は、棒材Wを前進させるための送り矢4と、棒材Wを
前進させるための推進力源として働くウエイト12と、
一端がウエイト12に接続され、他端が小径ロール9に
接続される第2ロープ10と、一端が、小径ロール9と
一体的に回転するプーリ8に接続され、他端が送り矢4
の後端部6に連結される第1ロープ7とを有する。自動
棒材供給機1は更に、第1ロープ7と送り矢4との間に
介挿されたスプリング6eと、プーリ8の回転運動を規
制する制動装置20とを備えており、制動装置20によ
り、ウエイト12から第2ロープ10及び第1ロープ7
を介してスプリング6eに伝達される送り矢4の推進力
を規制することができる。かかる構成によれば、棒材W
がNC旋盤40のバイト42に衝合したとき、或いは、
NC旋盤40の主軸41が棒材Wを把持したときに、そ
の反力として棒材に作用する僅かな衝撃を緩和できるば
かりでなく、第1ロープ7の引張り力及び棒材Wの前進
抵抗により圧縮下にあるスプリング6eの圧縮力を緩和
でき、これによって、電動モータを備えた従来の棒材供
給機の如く、切削加工時の棒材Wの推進力を加工送り時
の棒材Wの推進力よりも小さくして、NC旋盤40の主
軸41の円滑な運動を確保することができる。しかも、
制動装置20は、プーリ8と摩擦係合したとき、プーリ
8を所定の回転量だけ逆転させることにより、第1ロー
プ7に逆方向の運動を付与して、スプリング6eを伸長
させるように構成されていることから、棒材Wの加工送
りの直後に生じ得る棒材Wの撓みが確実に解消される。
かくして棒材Wの撓みが解消されることにより、切削加
工時の棒材Wの回転振れは確実に低減される。
【0028】また、切削加工時に、主軸移動型のNC旋
盤40が、コレットチャックによって棒材Wを把持した
まま、主軸41を棒材供給機1に向かって移動させる
際、送り矢4は、スプリング6eの伸縮範囲内で、後退
できる。従って、かかる主軸41の移動の際、棒材Wは
撓みを生じさせず、この結果、棒材Wの回転振れは低減
される。
【0029】以上、本発明の好ましい実施例について詳
細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されること
なく特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の
変形又は変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に
含まれることはいうまでもない。例えば、上記棒材供給
機は、主軸移動型のNC旋盤とともに用いられている
が、上記棒材供給機を、他の形式の棒材加工機、例え
ば、主軸固定型のNC旋盤等とともに用いても良い。
【0030】また、上記制動装置20は、プーリ8の外
周縁に摩擦係合するブレーキパッド21を備えた構造の
ものであるが、所謂ディスクブレーキ式のものに構成す
ることも可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明の上記構成によれば、ウエイト追
従方式の自動棒材供給機は、線型部材と送り矢との間に
介挿された弾性部材と、線型部材に作用する引張り力を
規制する推進力抑制装置を備え、弾性部材に課せられる
応力を制御することにより、棒材の推進力を規制し、棒
材加工機の円滑な切削動作を確保することができる。
【0032】また、本発明の上記構成によれば、ウエイ
ト追従方式の自動棒材供給機は、前記線型部材が接続さ
れた回転部材と摩擦係合するブレーキパッドが、該回転
部材を所定の回転量だけ逆転させることにより、第2線
型部材を過渡的に弛緩させ、上記弾性部材の弾発力によ
り棒材を若干後退させることができる。従って、自動棒
材供給機は、棒材の前進が阻止された直後、或いは、主
軸が閉じた直後に棒材を過渡的に伸長可能な状態にする
ことができ、これにより、棒材に撓みを生じさせること
なく、比較的細物の棒材を旋盤などの棒材加工機に供給
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自動棒材供給機の概略正
面図である。
【図2】図1に示す送り矢推進機構の構造を概略的に示
す拡大正面図である。
【図3】図1に示す送り矢推進機構の構造を概略的に示
す拡大側面図である。
【図4】棒材加工機の作動と、図1乃至図3に示す制動
装置の作動との関連を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 自動棒材供給機 4 送り矢 6 後端部 6e スプリング 7 第1ロープ 8 プーリ 9 小径ロール 10 第2ロープ 12 ウエイト 20 制動装置 21 ブレーキパッド 24 流体作動型シリンダ装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒材を前進させるための送り矢と、該棒
    材を前進させるための推進力源として働くウエイトと、
    一端が該ウエイトに接続され、他端が前記送り矢に連結
    される一連の線型部材とを有する自動棒材供給機におい
    て、 前記線型部材と前記送り矢との間に介挿された弾性部材
    と、前記ウエイトから前記線型部材を介して前記弾性部
    材に伝達される前記送り矢の推進力を、前記線型部材に
    作用する引張り力を規制することによって抑制する推進
    力抑制装置とを備え、 該推進力抑制装置は、前記線形部材の引張り力を低減す
    るための制動装置と、切削加工時に前記線形部材の引張
    り力を低減し且つ加工送り時に該線形部材の運動を解放
    するように前記制動装置を制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とする自動棒材供給機。
  2. 【請求項2】 棒材を前進させるための送り矢と、該棒
    材を前進させるための推進力源として働くウエイトと、
    一端が該ウエイトに接続され、他端が前記送り矢に連結
    される一連の線型部材とを有する自動棒材供給機におい
    て、 前記線型部材と前記送り矢との間に介挿された弾性部材
    と、前記ウエイトから前記線型部材を介して前記弾性部
    材に伝達される前記送り矢の推進力を、前記線型部材の
    運動を規制することによって抑制する推進力抑制装置と
    を備え、前記推進力抑制装置は、前記線型部材の運動を
    制限するとともに、該線型部材に逆方向に運動を与える
    制動装置を備えていることを特徴とする自動棒材供給
    機。
  3. 【請求項3】 前記線型部材は、第1及び第2の線型部
    材を有し、第1の線型部材は、一端が、前記ウエイトに
    接続され、他端が、前記棒材供給機の本体に回転自在に
    支持された回転部材に接続され、第2の線型部材は、一
    端が、該回転部材に接続され、他端が、前記弾性部材に
    接続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の自
    動棒材供給機。
  4. 【請求項4】 前記制動装置は、前記回転部材と摩擦係
    合するブレーキパッドを備えることを特徴とする請求項
    3に記載の自動棒材供給機。
JP3101018A 1991-05-02 1991-05-02 自動棒材供給機 Expired - Fee Related JP2622902B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3101018A JP2622902B2 (ja) 1991-05-02 1991-05-02 自動棒材供給機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3101018A JP2622902B2 (ja) 1991-05-02 1991-05-02 自動棒材供給機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04331003A JPH04331003A (ja) 1992-11-18
JP2622902B2 true JP2622902B2 (ja) 1997-06-25

Family

ID=14289470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3101018A Expired - Fee Related JP2622902B2 (ja) 1991-05-02 1991-05-02 自動棒材供給機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2622902B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2722310B2 (ja) * 1993-08-26 1998-03-04 株式会社育良精機製作所 棒材加工装置
JP6761259B2 (ja) * 2016-02-29 2020-09-23 シチズン時計株式会社 加工装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS441898Y1 (ja) * 1964-03-12 1969-01-24
JPS4932282A (ja) * 1972-07-21 1974-03-23

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04331003A (ja) 1992-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100399088B1 (ko) 원형톱 절단기
JPH0574285B2 (ja)
US5370290A (en) Wire feeder allowing for wire slippage without damaging wire
WO2006059739A1 (ja) 素材把持装置、素材ガイド装置及び自動旋盤
JP2622902B2 (ja) 自動棒材供給機
JP3231671B2 (ja) 鍛造プレス機のビレット供給装置
JPH0474101B2 (ja)
JP2009173481A (ja) ガラス切断機用カッターヘッド装置
JPH1058226A (ja) 立形ブローチ盤
JP6219106B2 (ja) 引き込みチャック
KR20100137869A (ko) 푸시-풀형 환봉 소재 공급장치
JPS6161731A (ja) クランプ装置
WO2021002133A1 (ja) 工作機械及び加工方法
JP4585339B2 (ja) ロールフォーミング装置
KR101722867B1 (ko) 진동 방지 장치
JP2721720B2 (ja) エアフィードペックドリル装置
JP2001246502A (ja) 棒材供給機および棒材供給制御方法
JPS5916881B2 (ja) センタ−支持装置
JP2006239723A (ja) 線状部材の定長切断方法及び装置
WO1987000468A1 (en) Initial hole machining device for wire-cut electric discharge machine
JP3208314B2 (ja) 自動棒材供給機及び自動棒材供給方法
JPS5973201A (ja) 自動加工装置
JP2000225503A (ja) 棒材のショートカット方法
US4192363A (en) Automatic profile-copying device
JPH0929505A (ja) 棒材加工装置及び棒材加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees