JP7357929B2 - 棒材供給機 - Google Patents
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Description
ことを特徴とする棒材供給機である。
図1に示す棒材加工システム1は、棒材Bを加工する棒材加工機10(例えば、NC旋盤)と、棒材加工機10の上流側(後側とも言う)に配置され、棒材Bをその長手方向軸線B1と一致する給送軸線21に沿って棒材加工機10に給送する棒材供給機20を有している。棒材供給機20が、本発明の一実施形態である。
ガイド部30は、送り矢50の長手方向軸線(給送軸線21)と平行な方向に一列に並んで延びるように配置された複数の区分ガイドレール要素31を有している(図5参照)。より具体的には、14個に区分された区分ガイドレール要素31a~31nを有している(図6(e)参照)。区分ガイドレール要素31a~31nの各々は、例えばウレタンレール材で構成されている。また、区分ガイドレール要素31a~31n(例えばウレタン材)の各々は、底面支持板(例えば鋼材)を介して、ガイド部30の略全長に亘って延びる左右側壁33、34(例えば鋼材)によって(図6(e)参照)、一体的に支持されている。
また、クランプ装置が、棒材Bを上下方向両側から把持する装置として配置されている。具体的には、棒材Bの上下両側に配置され且つ棒材Bを把持するために上下方向に案内され且つ移動可能な1対のグリッパと、1対のグリッパを駆動するエアシリンダ(図示せず)を有している。かくして、クランプ装置を作動させることにより、エアシリンダ(図示せず)を作動させ、1対のグリッパを開位置と閉位置の間で移動させることが可能である。
図3に示すように、棒材供給機20は、送り矢50を持上げるフック80を有している。フック80は、フック駆動機構90によって上位置80aと下位置80bとの間を移動可能である。フック駆動機構90は、具体的には、エアシリンダ91a及びアーム91bによって枢動軸線92を中心に枢動可能な駆動シャフト93と、駆動シャフト93とフック80を連結するアーム94と、を有している。かくして、フック駆動機構90を作動させることにより、フック80を上位置80aと下位置80bの間で移動させることが可能である。フック80は、アーム94にネジ96等によって取り外し可能に連結されていることが好ましい。
図4に示すように、スライダ40は、略円筒形状のスライダ本体41と、それから横方向に延びる羽根部材42を有している。スライダ本体41は、送り矢50の後端部分50aに連結可能な連結部43を有している。スライダ40の連結部43は、具体的には、端面44と、端面44の上流側において横方向に貫通し且つ上方に開口する溝45と、端面44と溝45の間に形成された突起部46と、突起部46に設けられた溝47を有している。
図4に示すように、送り矢50は、送り矢50の後端部分50aを含む細長い棒状の送り矢本体51と、送り矢50の前端部分50bを含むフィンガーチャック52と、を有している。フィンガーチャック52は、送り矢本体51に対して回転可能に且つ取外し可能に取付けられ、棒材Bの後端部分Baの縮径部分B2を受入れる孔53を有している。
ここで、図5を参照して、棒材Bを区分ガイドレール要素31から棒材加工機10に給送するときの棒材供給機20の通常モードの作動を説明する。
次に、図6を参照して、ガイド部30の詳細について説明する。前記した通り、本実施形態の棒材供給機20のガイド部30は、14個に区分された区分ガイドレール要素31a~31nを有している。
また、図6(e)に示すように、隣接する区分ガイドレール要素31h、31iの間、隣接する区分ガイドレール要素31j、31kの間、及び、隣接する区分ガイドレール要素31l、31mの間に、棒材Bの送り出しの際に送り矢50の下方側面によって回転する下側ガイドローラ231を有する退避可能型の下側ガイドローラ装置230が設けられている。下側ガイドローラ231の材料も、特に限定されず、鋼材製であっても樹脂製であってもよい。
本実施形態のガイド部30のクランプ装置60よりも前方(主軸側)の領域は、先端部を加工中の棒材Bの後方部分を回転可能に支持する機能を担う場合がある。そして、本実施形態の退避可能型の下側ガイドローラ装置230及び上側ガイドローラ装置240は、そのような領域内にある。
なお、本実施形態では、昇降シリンダ239、249の制御を調整することで(例えば減圧弁を併用することにより)、上側ガイドローラ241と下側ガイドローラ231との間の間隔を変更できるようになっている。これにより、上側ガイドローラ241と下側ガイドローラ231とが送り矢50を挟み込む際の把持力を調整することができる。
以上のような本実施形態の棒材供給機20によれば、送り矢50の下方側面によって回転する(送り矢50の下側側面に対して転がる)下側ガイドローラ131、231を設けることによって、送り矢50とガイド部30との間の摩擦抵抗を顕著に軽減することができ、従って、送り矢50の長手方向軸線から区分ガイドレール要素31の横断面の円弧状部分の曲率中心までの距離をほぼ0にまで小さくしているにも関わらず、送り矢50の駆動に支障がなく、一方、そのような寸法関係を採用することで送り矢50の振動を顕著に抑制できる。
以上の実施形態では、区分ガイドレール要素31の円弧状横断面の第1の曲率中心が、送り矢50の長手方向軸線と一致していたが、両者の間の距離が区分ガイドレール要素31の円弧状横断面の第1の曲率半径の1%以下(より好ましくは0.5%以下)であれば、送り矢50の振動発生の軽減効果を十分に得ることができる。
なお、出願時の請求項は、以下の通りである。
[請求項1]
棒材を棒材加工機に給送する棒材供給機であって、
棒材を当該棒材の軸線方向に案内するガイド部と、
前記ガイド部に沿って前記棒材を棒材加工機に送り出すように前記棒材の後端部分を押し出す送り矢と、
前記送り矢を駆動する駆動装置と、
を備え、
前記ガイド部は、
前記送り矢の長手方向軸線と平行な方向に一列に並んで延びるように配置された複数の下側ガイドレール要素と、
隣接する少なくとも1組の下側ガイドレール要素の間に配置され、前記棒材の送り出しの際に前記送り矢の下方側面によって回転する下側ガイドローラと、
を有しており、
各下側ガイドレール要素の横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第1の曲率中心及び第1の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第1の曲率中心は、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第1の曲率半径の1%以下距離だけずれている
ことを特徴とする棒材供給機。
[請求項2]
前記下側ガイドローラの回転軸を通る横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第2の曲率中心及び第2の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第2の曲率中心が、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第2の曲率半径の1%以下の距離だけずれている、という下側ガイド位置に前記下側ガイドローラが位置決めされている
ことを特徴とする請求項1に記載の棒材供給機。
[請求項3]
棒材を棒材加工機に給送する棒材供給機であって、
棒材を当該棒材の軸線方向に案内するガイド部と、
前記ガイド部に沿って前記棒材を棒材加工機に送り出すように前記棒材の後端部分を押し出す送り矢と、
前記送り矢を駆動する駆動装置と、
を備え、
前記ガイド部は、前記棒材の送り出しの際に前記送り矢の下方側面によって回転する下側ガイドローラを有しており、
前記下側ガイドローラの回転軸を通る横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第2の曲率中心及び第2の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第2の曲率中心が、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第2の曲率半径の1%以下の距離だけずれている、という下側ガイド位置に前記下側ガイドローラが位置決めされている
ことを特徴とする棒材供給機。
[請求項4]
前記下側ガイドローラは、前記下側ガイド位置から下方側に退避可能に配置されている
ことを特徴とする請求項2または3に記載の棒材供給機。
[請求項5]
前記ガイド部は、前記棒材の送り出しの際に前記送り矢の上方側面によって回転する上側ガイドローラを更に有する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の棒材供給機。
[請求項6]
前記上側ガイドローラの回転軸を通る横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第3の曲率中心及び第3の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第3の曲率中心が、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第3の曲率半径の1%以下の距離だけずれている、という上側ガイド位置に前記上側ガイドローラが位置決めされている
ことを特徴とする請求項5に記載の棒材供給機。
[請求項7]
前記上側ガイドローラは、前記上側ガイド位置から上方側に退避可能に配置されている
ことを特徴とする請求項6に記載の棒材供給機。
[請求項8]
前記上側ガイドローラは、対応する前記下側ガイドローラの上方に対をなすように配置されている
を更に備えたことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の棒材供給機。
[請求項9]
前記対をなす前記上側ガイドローラ及び前記下側ガイドローラは、当該上側ガイドローラと当該下側ガイドローラとの間の間隔を変更できるように配置されている
を更に備えたことを特徴とする請求項8に記載の棒材供給機。
[請求項10]
前記ガイド部は、防振ゴムを介して支持フレームに支持されている
ことを特徴とする請求項1乃至9に記載の棒材供給機。
10 棒材加工機
11 回転軸線
12 主軸
13 加工部
14 貫通孔
15 チャック
20 棒材供給機
21 給送軸線
22 支持フレーム
24 メインフレーム
25 棚部材
26 防振ゴム
28 レールフレーム
30 ガイド部
31 区分ガイドレール要素(下側ガイドレール要素を提供する)
31a~31n 区分ガイドレール要素
32 半円形部分
33 左側壁
34 右側壁
37 上側区分ガイドレール要素
40 スライダ
40a 後退位置
40b 前進位置
41 スライダ本体
42 羽根部材
43 連結部
44 端面
45 溝
46 突起部
47 溝
50 送り矢
50a 後端部分
50b 前端部分
51 送り矢本体
52 フィンガーチャック
53 孔
54 連結部
55 突起部
56 溝
57 当接面
58 突部
60 クランプ装置
61 グリッパ
61a 開位置
61b 閉位置
80 フック
80a 上位置
80b 下位置
90 フック駆動機構
90a 上位置
90b 下位置
91a エアシリンダ
91b アーム
92 枢動軸線
93 駆動シャフト
94 アーム
96 ネジ
100 芯要素
101 前端部材
101a 第1の部分
101b 第2の部分
101c 第3の部分
102 後端部材
102a 第1の部分
102b 第2の部分
103 中空管
104 ピン
105 ねじ
110 第1の外装管
111 第2の外装管
112 第3の外装管
130 下側ガイドローラ装置
131 下側ガイドローラ
132 回転軸
133 軸受
134 支持壁部
135 支持壁部
136 左側ガイド
137 右側ガイド
140 上側ガイドローラ装置
141 上側ガイドローラ
142 回転軸
143 軸受
144 支持壁部
145 支持壁部
146 左側ガイド
147 右側ガイド
150 上側ガイドローラ駆動機構
151 エアシリンダ
152 枢動軸線
153 駆動シャフト
154 アーム
230 下側ガイドローラ装置
231 下側ガイドローラ
232 回転軸
233 軸受
234 支持壁部
235 支持壁部
236 左側ガイド
237 右側ガイド
238 可動部
239 昇降シリンダ
240 上側ガイドローラ装置
241 上側ガイドローラ
242 回転軸
243 軸受
244 支持壁部
245 支持壁部
246 左側ガイド
247 右側ガイド
248 可動部
249 昇降シリンダ
250 上側ガイドローラ駆動機構
251 エアシリンダ
252 枢動軸線
253 駆動シャフト
254 アーム
B 棒材
B1 長手方向軸線
B2 縮径部分
Ba 後端部分
Bb 前端部分
Claims (10)
- 棒材を棒材加工機に給送する棒材供給機であって、
棒材を当該棒材の軸線方向に案内するガイド部と、
前記ガイド部に沿って前記棒材を棒材加工機に送り出すように前記棒材の後端部分を押し出す送り矢と、
前記送り矢を駆動する駆動装置と、
を備え、
前記ガイド部は、
前記送り矢の長手方向軸線と平行な方向に一列に並んで延びるように配置された複数の下側ガイドレール要素と、
隣接する少なくとも1組の下側ガイドレール要素の間に配置され、前記棒材の送り出しの際に前記送り矢の下方側面によって回転する下側ガイドローラと、
を有しており、
各下側ガイドレール要素の横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第1の曲率中心及び第1の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第1の曲率中心は、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第1の曲率半径の1%以下距離だけずれており、
前記下側ガイドローラの回転軸を通る横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第2の曲率中心及び第2の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第2の曲率中心が、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第2の曲率半径の1%以下の距離だけずれている、という下側ガイド位置に前記下側ガイドローラが位置決めされている
ことを特徴とする棒材供給機。 - 棒材を棒材加工機に給送する棒材供給機であって、
棒材を当該棒材の軸線方向に案内するガイド部と、
前記ガイド部に沿って前記棒材を棒材加工機に送り出すように前記棒材の後端部分を押し出す送り矢と、
前記送り矢を駆動する駆動装置と、
を備え、
前記ガイド部は、前記棒材の送り出しの際に前記送り矢の下方側面によって回転する下側ガイドローラを有しており、
前記下側ガイドローラの回転軸を通る横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第2の曲率中心及び第2の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第2の曲率中心が、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第2の曲率半径の1%以下の距離だけずれている、という下側ガイド位置に前記下側ガイドローラが位置決めされている
ことを特徴とする棒材供給機。 - 前記下側ガイドローラは、前記下側ガイド位置から下方側に退避可能に配置されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の棒材供給機。 - 前記ガイド部は、前記棒材の送り出しの際に前記送り矢の上方側面によって回転する上側ガイドローラを更に有する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の棒材供給機。 - 前記上側ガイドローラの回転軸を通る横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第3の曲率中心及び第3の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第3の曲率中心が、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第3の曲率半径の1%以下の距離だけずれている、という上側ガイド位置に前記上側ガイドローラが位置決めされている
ことを特徴とする請求項4に記載の棒材供給機。 - 棒材を棒材加工機に給送する棒材供給機であって、
棒材を当該棒材の軸線方向に案内するガイド部と、
前記ガイド部に沿って前記棒材を棒材加工機に送り出すように前記棒材の後端部分を押し出す送り矢と、
前記送り矢を駆動する駆動装置と、
を備え、
前記ガイド部は、
前記送り矢の長手方向軸線と平行な方向に一列に並んで延びるように配置された複数の下側ガイドレール要素と、
隣接する少なくとも1組の下側ガイドレール要素の間に配置され、前記棒材の送り出しの際に前記送り矢の下方側面によって回転する下側ガイドローラと、
を有しており、
各下側ガイドレール要素の横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第1の曲率中心及び第1の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第1の曲率中心は、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第1の曲率半径の1%以下距離だけずれており、
前記ガイド部は、前記棒材の送り出しの際に前記送り矢の上方側面によって回転する上側ガイドローラを更に有し、
前記上側ガイドローラの回転軸を通る横断面であって、前記送り矢の長手方向軸線と垂直な横断面は、第3の曲率中心及び第3の曲率半径を有する円弧状部分を有しており、
前記第3の曲率中心が、前記送り矢の長手方向軸線上にあるか、または、前記送り矢の長手方向軸線から前記第3の曲率半径の1%以下の距離だけずれている、という上側ガイド位置に前記上側ガイドローラが位置決めされている
ことを特徴とする棒材供給機。 - 前記上側ガイドローラは、前記上側ガイド位置から上方側に退避可能に配置されている
ことを特徴とする請求項5または6に記載の棒材供給機。 - 前記上側ガイドローラは、対応する前記下側ガイドローラの上方に対をなすように配置されている
を更に備えたことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の棒材供給機。 - 前記対をなす前記上側ガイドローラ及び前記下側ガイドローラは、当該上側ガイドローラと当該下側ガイドローラとの間の間隔を変更できるように配置されている
を更に備えたことを特徴とする請求項8に記載の棒材供給機。 - 前記ガイド部は、防振ゴムを介して支持フレームに支持されている
ことを特徴とする請求項1乃至9に記載の棒材供給機。
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