JPH09210054A - 動圧軸受装置 - Google Patents

動圧軸受装置

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JPH09210054A
JPH09210054A JP8045497A JP4549796A JPH09210054A JP H09210054 A JPH09210054 A JP H09210054A JP 8045497 A JP8045497 A JP 8045497A JP 4549796 A JP4549796 A JP 4549796A JP H09210054 A JPH09210054 A JP H09210054A
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lubricant
pressure bearing
capillary seal
bearing device
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Tamotsu Nose
保 能勢
Masato Gomyo
五明  正人
Masamichi Hayakawa
正通 早川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易で低コストな構造で、潤滑剤24の外部
漏れを良好に防止しつつ長寿命化を図り、しかも動圧軸
受装置の適用性を拡大することを可能とする。 【解決手段】 固定部材12と回転部材25,22bと
の間の狭い隙間からなる毛細管シール部31a,31b
を軸受空間の両端側に設けることによって、本来の毛細
管力による引戻し力に加えて、大きな慣性力Gが負荷さ
れた場合に潤滑剤24の流体粘性抵抗による動圧力によ
って潤滑剤24の外部拡散を防止するとともに、動圧軸
受部22bで潤滑剤24に対して意図的に差圧を生じさ
せ、この潤滑剤24の差圧を解消するように潤滑剤24
を僅かに移動させることによってバランス状態とし、こ
れにより回転時における潤滑剤24の外部拡散を防止
し、加えて、毛細管シール部31a,31bの隙間内容
量を潤滑剤24の移動による偏位分を許容する容量に設
定することによって潤滑剤の漏れを防止し、かつこのよ
うな漏れ防止作用を有する毛細管シール部31a,31
bを、簡易な傾斜面により構成することによって製作の
容易化を図るように構成したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑剤に動圧を発
生させ、その動圧により固定部材に対して回転部材を支
持するように構成した動圧軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、モータ等の各種装置において、特
に高速回転に対応し得るようにオイル等の潤滑剤の動圧
を利用した動圧軸受装置が種々検討され提案されてい
る。この動圧軸受装置においては、固定部材側の動圧面
と回転部材側の動圧面とが対向配置されているととも
に、これら両対向動圧面のうちの少なくとも一方側に動
圧発生用溝が形成されており、上記回転部材と固定部材
との両対向面間に介在された所定のオイル等の潤滑剤
が、回転部材の回転時に動圧発生用溝のポンピング作用
により昇圧され、当該潤滑剤の動圧によって回転部材の
回転支持が行われるようになっている。
【0003】このように動圧軸受装置は、オイル等の潤
滑剤(以下、単に潤滑剤という。)を軸受部内に有して
おり、その潤滑剤の保持構造によって次の3つの型式に
一般に大別することができる。 1)部分潤滑剤構造(例えば、特開平6−178492
号公報参照) これは、潤滑剤が軸受部分のみに充填されており、軸受
どうしの間に空気層を設けた構造であって、最も単純な
動圧軸受構造である。 2)潤滑剤循環構造(例えば、米国特許4,795,2
75参照) これは、軸受どうしの間も潤滑剤で満たしておき、軸受
端どうしを循環孔で繋げた構造であって、回転時に発生
する内部の圧力差(差圧)を解消するように潤滑剤を循
環移動させる構造である。この構造によれば、潤滑剤の
量を十分に確保して長寿命化を図ることが可能となると
ともに、潤滑剤の内部圧力差(差圧)を循環孔により常
に解消しているため、潤滑剤の外部漏れを防止する点に
おいても有利である。 3)片袋保持構造(例えば、米国特許5,427,45
6参照) 軸受部の軸方向一端側を壁で閉塞して袋状の軸受空間を
形成し、その軸受空間が外気と繋がる出口部を一個所と
した構造であって、潤滑剤の圧力差を片袋構造により支
えるように構成したものである。この構造によれば、潤
滑剤の移動が防止されるため、簡易で低コストな動圧軸
受構造を得ることができるとともに、長寿命化と潤滑剤
漏れ防止との双方が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の各動圧軸受構造のうち、1)の「部分潤滑剤構
造」においては、潤滑剤の注入量管理が難しい上に、軸
受部内のスペースが小さいために潤滑剤の絶対量が少な
くなってしまい絶対寿命が短いという問題がある。ま
た、これを解消するために潤滑剤の充填スペースを拡大
して潤滑剤の量を増やすと、今度は潤滑剤が漏れ易くな
ってしまう。さらに、軸受どうしの間にある空気層が気
圧及び温度の変化によって体積膨張及び縮小することか
ら潤滑剤の移動・漏れが生じ易く、これを防止するため
に外部に繋がる孔を設ける等の対策が必要となる。
【0005】また、上述した2)の「潤滑剤循環構造」
においては、循環孔を設けるために構造が複雑化してし
まい、従って量産性に乏しく、製造コストも高くなると
いう問題がある。
【0006】さらに、上述した3)の「片袋保持構造」
では、片袋状の軸受部を作る結果として、いわゆる軸回
転型及び軸固定型のいずれの軸受構造であっても、軸部
材が片持ち構造に限られてしまい、そのため用途が限定
されるという問題がある。
【0007】そこで本発明は、簡易で低コストな構造
で、潤滑剤漏れを良好に防止しつつ長寿命化を図ること
ができ、しかも適用性の広い動圧軸受装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、まず、1)潤滑剤漏れを防止する条件、2)
長寿命化を可能とするための条件、及び3)低コストで
量産性を良好とするための条件のそれぞれについて必要
な点を考えてみる。
【0009】1)潤滑剤漏れを防止するための条件。 1-1. 潤滑剤の外部漏れを防止するためには、まず潤滑
剤の液面位置が固定部材と回転部材との間の狭い隙間内
にあることが必要である。これは、回転及び停止の双方
の状態を含むのは勿論、温度・気圧が変化した状態、全
ての姿勢状態、振動・衝撃が加わった状態、潤滑剤の注
入量のばらつき及び蒸発などによる量変化した状態等、
仕様内のあらゆる状態に対して必要な条件である。
【0010】特に、動圧軸受に対して大きな慣性力が負
荷された場合には、毛細管力や磁気力によるシール力だ
けでは潤滑剤を保持することが難しくなるため、その場
合には、潤滑剤の流体粘性抵抗による動圧力を潤滑剤保
持力の主とする必要がある。そしてこの潤滑剤の流体粘
性抵抗による動圧力を大きくするためには、潤滑剤の表
面位置における隙間を一定以下に狭くする必要である。
【0011】さらに、上述したように潤滑剤の液面位置
が常に狭い隙間内にあるためには、 a.潤滑剤の液面位置及び量が、上述したいずれの状態
にあっても大きく変動しないこと、 b.潤滑剤の注入時における液面位置を管理・調整する
ことができ、簡単に指定の位置内とすることができるこ
と、 c.狭い隙間内における液面指定位置の前後に、ある程
度の体積的余裕があること、などが必要となる。
【0012】1-2. 潤滑剤の外部漏れを防止するための
次の条件としては、停止時において、毛細管シール力が
働く状態になっていることがある。つまり、潤滑剤を軸
受内部の所定の位置に維持する力としての毛細管力によ
る引戻力が、連続的に作用していることが必要である。
【0013】1-3. さらに潤滑剤の外部漏れを防止する
ためには、回転時において潤滑剤の内部差圧が解消され
ており、バランスがとれた状態であることを要する。つ
まり、回転時に発生する動圧力又は遠心力によって潤滑
剤内に圧力差が生じることとなるが、この圧力差は一般
にシール圧力よりもかなり大きくなってしまい、例え
ば、2つの出口部どうしの間で潤滑剤に圧力差がある
と、その圧力差が解消されるまで潤滑剤が移動して外部
漏れの原因となることがある。すなわち、潤滑剤の外部
漏れを防止するためには、潤滑剤の僅かな移動量だけで
上述した圧力差が解消され、バランスが取れるようにし
た構造、或は、片袋保持構造のように圧力差を支えられ
る構造とすることが必要である。
【0014】また外気に繋がる出口部の付近は、潤滑剤
が濡れ拡散しない条件、例えば種々の環境条件下におい
ても潤滑剤の接触角が0度とならないような部分を、各
出口部の外側に設けておく等の対策を施しておくことが
潤滑剤漏れを防止するために必要である。
【0015】2)長寿命化を可能とするための条件。 長寿命化を図るためには、まず、軸受部内に充填された
潤滑剤の容量の何倍かの量の潤滑剤が余裕分として保持
されていることが必要である。これは、軸受の使用によ
り潤滑剤に摩耗粉が混入したり、化学的変化を生じた
り、蒸発や漏れなどが、材料・条件により程度の差ある
ものの必ず生じ、これらを原因として潤滑剤の劣化・減
少を招来するからである。従って、動圧軸受の長寿命化
は、どの程度の余裕潤滑剤を内部に保持できるかが目安
となるとともに、蒸発や漏れなどによる潤滑剤の減少を
いかに少なくできるかがポイントとなる。
【0016】3)低コストで量産性を良好とするための
条件。 これを達成するためには、当然のことであるが、できる
だけ簡易な構造とすることが重要である。
【0017】このようなことから、本発明にかかる動圧
軸受装置は、固定部材に対して回転部材を回転可能に支
承する少なくとも2つの動圧軸受部が、一連の軸受空間
を画成するように軸方向に併設されているとともに、上
記各動圧軸受部を構成する固定部材及び回転部材の少な
くとも一方側に、前記軸受空間内に充填された潤滑剤に
動圧を発生させる動圧発生手段が設けられた動圧軸受装
置において、上記軸方向に併設された動圧軸受部を含む
軸受空間の両端部分には、前記固定部材と回転部材との
間の隙間を狭小にしてなる2箇所の毛細管シール部が、
前記動圧軸受部を両側から挟むように設けられていると
ともに、前記潤滑剤は、上記動圧軸受部を含む2箇所の
毛細管シール部どうしの間の軸受空間内に連続して充填
され、かつ、上記動圧軸受部の動圧発生手段は、前記軸
受空間の一方側に向かう所定の差圧を潤滑剤に生じさ
せ、当該潤滑剤を軸受空間の一方側に移動させるように
非対称な形状に形成され、前記2箇所の毛細管シール部
のうち、潤滑剤の移動方向下流側の毛細管シール部が、
潤滑剤の移動による偏位分を許容する隙間内容量に設定
されたものであって、前記回転部材が回転したときに動
圧軸受部により生じさせられる差圧によって潤滑剤が軸
方向に所定量移動され、前記動圧軸受部のいずれかの動
圧発生手段の一部から潤滑剤が消失することによって上
記差圧が解消されるとともに、潤滑剤の軸方向移動によ
る偏位分が、潤滑剤の移動方向下流側の毛細管シール部
によって受け入れられる構成になされている。
【0018】そしてこの動圧軸受装置によれば、まず、
潤滑剤の液面位置が、固定部材と回転部材との間の狭い
隙間からなる毛細管シール部内に存在し、停止時におい
て、毛細管シール力が常時働く状態になっており、この
毛細管シール力に基づく引戻力によって潤滑剤が内部側
所定の位置に保持される。一方、大きな慣性力Gが負荷
された場合には、潤滑剤の流体粘性抵抗による動圧力が
狭い隙間からなる毛細管シール部に発生し、これにより
潤滑剤の外部拡散が防止される。
【0019】回転時においては、動圧軸受部で潤滑剤に
対して意図的に差圧が生じさせられ、この潤滑剤の差圧
を解消するように潤滑剤の移動が僅かに行われてバラン
ス状態になされるため、回転時における潤滑剤の外部拡
散が防止されるようになっている。
【0020】さらに、潤滑剤の移動方向下流側の毛細管
シール部の隙間内容量が、潤滑剤の移動による偏位分を
許容する容量に設定されているため、潤滑剤の漏れを防
止することができる。
【0021】加えて、このような漏れ防止作用を有する
毛細管シール部が、固定部材と回転部材との間の狭小隙
間により簡易に構成されているため、製作の容易化が図
られ生産性が向上されるようになっている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、いわゆる両端軸
固定型のHDDスピンドルモータに適用した実施形態に
ついて図面により詳細に説明する。まず、図1に示めさ
れたHDDスピンドルモータの全体構造を説明すると、
このHDDスピンドルモータは、固定部材としてのステ
ータ組1と、このステータ組1に対して図示上側から組
み付けられた回転部材としてのロータ組2とから構成さ
れている。このうちステータ組1は、図示省略した固定
基台側にネジ止めされるフレーム11を有しているとと
もに、このフレーム11の略中央部分に立設された固定
軸12が、図示上方に向かって延びている。この固定軸
12の先端部(図示上端部)は、図示を省略した固定基
台に対してネジ止めされる。
【0023】また、上記フレーム11は、中空円筒状の
支持ホルダー13を有しており、この支持ホルダー13
の外周にステータコア14が嵌着されており、当該ステ
ータコア14の突極部に対して巻線15が巻回されてい
る。
【0024】一方、前記ロータ組2は、図示を省略した
所定の記録媒体を支持するためのハブ21を有してお
り、このハブ21は、当該ハブ21の中心部分に配置さ
れた一対のラジアル動圧軸受部22a,22bを介して
上記固定軸12の外周側に回転自在に支承されている。
【0025】上記ハブ21は、磁気ディスク等の磁気記
録媒体を外周部に装着する略円筒形状の胴部21aを有
しているとともに、この胴部21aの内周側に、バック
ヨーク21bを介して駆動マグネット21cが環状に装
着されている。この駆動マグネット21cは、前述した
ステータコア14の外周端面に対して環状に対向するよ
うに近接配置されている。
【0026】また、上記一対のラジアル動圧軸受部22
a,22bは、ハブ21の内周側に当該ハブ21と一体
に形成されており、軸方向に所定間隔離して並列するよ
うに配置されている。これらの各ラジアル動圧軸受部2
2a,22bの内周面と、前記固定軸12の外周面と
は、数μmの隙間を介して対向配置されている。
【0027】そして、上記各ラジアル動圧軸受部22
a,22bと固定軸12との両対向面のうち、少なくと
も一方側には、図2に示されているようなヘリンボーン
形状のラジアル動圧発生用溝23a,23bが環状に並
列するように凹設されているとともに、上記両対向面間
には、オイルや磁性流体等からなる所定の潤滑剤24が
介在されており、前記ハブ21の回転時に、ラジアル動
圧発生用溝23a,23bのポンピング作用によって潤
滑剤24が昇圧されて動圧が生じ、この潤滑剤24に生
じさせられた動圧によって、ハブ21がラジアル方向に
軸支持されるように構成されている。上記ラジアル動圧
発生用溝23a,23bのヘリンボーン形状については
後述する。
【0028】本実施形態における上記潤滑剤24として
は、当該潤滑剤24の寿命と良好な軸受特性とを両立し
得るように、トリメチロールプロパン(TMP)又はペ
ンタエリスリトール(PE)と、炭素数5〜18の直鎖
又は分岐脂肪酸とをエステル化した構造のオイルが使用
されており、その中でも、特に、蒸発率が10-7g/h
・cm2(at 40℃)以下で、粘度が30cP(at 40℃)
以下のオイルが用いられている。
【0029】なお、このような潤滑剤24を軸受内部に
注入するにあたっては、組立が完了したモータを一旦真
空室内に入れ、その真空引きした状態で毛細管力又は外
部大気圧を利用して行う。このようにすれば、含有空気
率が低い状態で軸受内部全体に潤滑剤24を満たすこと
が可能となる。
【0030】さらに、上記固定軸12の先端側(図示上
端側)の途中部分には、2つのスラスト動圧軸受部16
a,16bを構成するリング状のスラスト板16が固着
されている。このスラスト板16により構成される2つ
のスラスト動圧軸受部16a,16bは、図示上側に配
置されたラジアル動圧軸受部22aの図示上側に隣接す
るように配置されている。
【0031】すなわち、上記スラスト板16の図示下面
側は、図示上側に配置されているラジアル動圧軸受部2
2aの端面(図示上端面)に対面するように配置されて
いるとともに、スラスト板16の図示上端面は、前記ハ
ブ21の中央部分にネジ止めされたスラスト押え板25
の端面(図示下端面)に対面するように配置されてお
り、当該スラスト動圧軸受部16a,16bを構成する
スラスト板16の軸方向両端面には、図4に示されてい
るようなヘリンボーン形状のスラスト動圧発生用溝17
がそれぞれ環状に形成されている。
【0032】また、上記スラスト板16とラジアル動圧
軸受部22aとの対向面どうしの間、及びスラスト板1
6とスラスト押え板25と対向面どうし間の各隙間部分
には、上述したラジアル動圧軸受部22a,22b側の
潤滑剤24が連続するようにして充填されており、上記
ハブ21の回転時に、スラスト動圧発生用溝17のポン
ピング作用によって潤滑剤24が昇圧されて動圧が生
じ、この潤滑剤24に生じさせられた動圧によってハブ
21がスラスト方向に軸支持されるように構成されてい
る。
【0033】このとき、上記スラスト押え板25は、上
述した各動圧軸受部の組付後にハブ21に対して接合さ
れるが、前記潤滑剤24の充填部分に臨む接合部は、こ
のスラスト押え板25による接合部のみであって、潤滑
剤24の充填部分に対するその他の部位は一体に成形さ
れて密閉性を確保している。
【0034】このスラスト押え板25とハブ21との接
合部は、潤滑剤24の注入前に、接着剤によって完全密
閉構造となるように接合され、これによって潤滑剤24
に対する密閉性が良好に確保されている。この接合部に
充填される接着剤は、当該接合部に形成された環状案内
溝(図示省略)の毛細管力によって、接合部全周にわた
って切れ目なく連続的に充填されるようになっており、
これによって密閉構造が完全化される。
【0035】また、上記スラスト押え板25には、外側
(図示上側)から吸収布26を介して薄板状のストッパ
ー板27が設けられており、これら吸収布26及びスト
ッパー板27によって、最悪の場合でも、潤滑剤24の
外部飛散が防止されるようになっている。
【0036】上述した2つのラジアル動圧軸受部22
a,22b、及び2つのスラスト動圧軸受部16a,1
6bは、軸方向に延びる一連の軸受空間を画成するよう
に併設されており、これら4つの動圧軸受部16a,1
6b,22a,22bを含む軸受空間の軸方向両端部分
には、前記固定軸12と回転側の部材22b,25との
隙間を狭小にしてなる2箇所の毛細管シール部31a,
31bが、前記4つの動圧軸受部16a,16b,22
a,22bを軸方向両側から挟むように設けられてい
る。
【0037】これらの各毛細管シール部31a,31b
のうち、図示下側の毛細管シール部31bは、図示下側
に配置されたラジアル動圧軸受部22bの一部に設けら
れており、より具体的には、当該ラジアル動圧軸受部2
2bの軸方向外端部分(図示下端部分)の内周壁と、前
記固定軸12の外周面との隙間を狭小にすることによっ
て形成されている。従って、この図示下側の毛細管シー
ル部31bを構成する狭小隙間は、図示下側のラジアル
動圧軸受部22bの軸受部を構成する隙間に対して直接
的に連通されているとともに、この毛細管シール部31
bとラジアル動圧軸受部22bとの連通部分には、隙間
を拡大するような凹部は設けられていない。
【0038】一方、図示上側の毛細管シール部31a
は、スラスト動圧軸受部16aを構成するスラスト押え
板25と固定軸12との間の隙間により形成されてお
り、前述したスラスト押え板25の内周壁と固定軸12
の外周面との間の隙間を狭小にすることによって形成さ
れている。
【0039】これら図示上下両側の各毛細管シール部3
1a,31bは、当該毛細管シール部31a,31bを
構成する狭小隙間が図示上下の外方に開口するように軸
方向に沿って設けられている。そして、これらの各毛細
管シール部31a,31bの狭小隙間を構成するように
固定軸12側に各々対面しているスラスト押え板25の
内周壁、及び図示下側のラジアル動圧軸受部22bの内
周壁は、軸方向外方に向かって上記隙間の寸法を連続的
に拡大するように傾斜壁に形成されており、この連続的
に拡大している狭小隙間の寸法が、20μmから300
μmとなっている部位を毛細管シール部31a,31b
としている。また、これらの各毛細管シール部31a,
31bの外方部分には、潤滑剤24の外部拡散による漏
れを防止するための撥油が被着された部位がそれぞれ設
けられている。
【0040】前述したように、4つの動圧軸受部16
a,16b,22a,22bを含む上記2箇所の毛細管
シール部31a,31bどうしの間の軸受空間部分に
は、潤滑剤24が連続して充填されており、その潤滑剤
24の図示上下端における各液面位置が、モータ停止時
においては、図3及び図5中にそれぞれ実線A,Bで示
されているように、各毛細管シール部31a,31bの
内部所定位置となるように設定されている。
【0041】また、モータ回転時においては、潤滑剤2
4の両液面のうち、図示上端側の液面の位置が、図5中
の破線A’で示されているように、図示上側の毛細管シ
ール部31a内に保持されているとともに、図示下端側
の液面位置は、図3中の破線B’で示されているよう
に、図示下側に配置されているラジアル動圧軸受部22
b内に引き込まれた位置に設定されている。このような
潤滑剤24の移動については後述する。
【0042】一方、上述したラジアル動圧軸受部22
a,22bにおけるヘリンボーン形状の各動圧発生用溝
23a,23bは、図2に示されているように、当該ラ
ジアル動圧軸受部22a,22bの軸方向両端部から中
心側で合流するようにして「く」の字状に延びる一対の
傾斜溝を環状に並列することにより構成されている。各
動圧発生用溝23a,23bを構成する各傾斜溝は、数
μmの溝深さに形成されており、軸方向両端側から中心
側に向かって潤滑剤24を加圧するようなっている。
【0043】このとき、図示上側のラジアル動圧軸受部
22aでは、一対の動圧発生用溝23a,23aどうし
が、ほぼ同一の軸方向長さLaにそれぞれ設定されてお
り、これによって図示上側の動圧発生用溝23aによる
図示下側方向への加圧力と、図示下側の動圧発生用溝2
3aによる図示上側への加圧力とがほぼ等しくなって、
軸方向両端側から中心側に向かう加圧力がほぼバランス
するように構成されている。
【0044】これに対して、軸方向における最外部分に
配置された図示下側のラジアル動圧軸受部22bでは、
一対の動圧発生用溝23b,23bのうち、軸方向外側
(図示下側)の傾斜溝の軸方向長さLb1が、軸方向内
側(図示上側)の傾斜溝の軸方向長さLb2より長く設
定されている(Lb1>Lb2)。すなわち、このような
軸方向に非対称な溝形状に形成されていることによっ
て、図示下側の傾斜溝による上方加圧力が、図示上側の
傾斜溝による下方加圧力を上回り、軸方向一方側(図示
上側)に向かって所定の差圧を潤滑剤24に生じさせる
構造になされている。
【0045】このようにラジアル動圧軸受部22bによ
って潤滑剤24に生じさせられる差圧により、潤滑剤2
4は図示上側に向かって移動して偏位することとなる
が、この潤滑剤24の移動方向下流側(図示上側)の毛
細管シール部31aは、図5に示されているように、潤
滑剤24の移動による偏位分を許容する隙間内容量に設
定されており、上述したように、モータ回転時において
も潤滑剤24の液面位置が毛細管シール部31a内に保
持されるようになっている(図5中の破線A’参照)。
【0046】より具体的には、この潤滑剤24の移動方
向下流側(図示上側)の毛細管シール部31aは、0.
5mm以上の軸方向長さに設定されているとともに、当
該毛細管シール部31aの隙間内容量又は軸方向長さ
が、潤滑剤24の移動により当該潤滑剤24が減少する
側(図示下側)の毛細管シール部31bの隙間内容量又
は軸方向長さの3倍以上に設定されている。また、この
潤滑剤24の移動による当該潤滑剤24の偏位分を許容
する側の毛細管シール部31aにおける隙間寸法は、潤
滑剤24の移動により当該潤滑剤24が減少する側の毛
細管シール部31bの実質的な隙間寸法、すなわちラジ
アル動圧軸受部22bにおける動圧発生用溝23bを含
めた隙間寸法より大きく設定されている。これは、潤滑
剤24の注入量の増減に対する余裕を持たせるととも
に、潤滑剤24の移動や蒸発による潤滑剤24の減少に
対して量的な余裕を持たせるためである。
【0047】一方、前述したように、潤滑剤24の移動
方向上流側(図示下側)の毛細管シール部31bは、ラ
ジアル動圧軸受部22bの軸方向外端部分(図示下端部
分)に設けられているため、潤滑剤24が上述した差圧
により図示上側に向かって移動して偏位した際には、図
3中の破線B’で示されているように、当該図示下側の
毛細管シール部31b内の潤滑剤24の全部が消失し、
かつラジアル動圧軸受部22b内の潤滑剤24における
図示下側の一部が消失するように構成されている。
【0048】より具体的には、ハブ21が回転したとき
の上述した差圧による潤滑剤24の移動により、図示下
側の動圧発生用溝23bの軸方向長さLb1の約1/4
の長さにわたって潤滑剤24が枯渇し、図示下側の動圧
発生用溝23bに残された潤滑剤24の軸方向長さLb
3が、図示上側の動圧発生用溝23bの軸方向長さLb2
とほぼ等しくなる位置まで液面が上昇する。そして、潤
滑剤が枯渇した分、図示下側の動圧発生用溝23bで発
生する動圧力が低下して差圧が解消するようになってい
る。
【0049】また、この軸方向最外部に配置されている
図示下側のラジアル動圧軸受部22bは、潤滑剤24が
枯渇・消失する部位に、当該部位における隙間を他の部
位の隙間より大きくする窪み部28が形成されており、
この窪み部28によって、潤滑剤24の枯渇・消失時に
おいても、衝撃等による急激な大負荷力によってラジア
ル動圧軸受部22bの内周面が固定軸12の外周面に接
触することのないように構成されている。この窪み部2
8としては、図3に示されているような段部形状とし
て、隙間を2μm程度大きしたものや、テーパ形状とし
て最外端部における隙間を0.5μmないし3μm程度
大きくなるようにしたもの等が考えられる。
【0050】図1に戻って、上述した図示上側の毛細管
シール部31aの軸方向外側(図示上側)には、当該毛
細管シール部31aに対して軸方向に連続するようにし
て潤滑剤注入部32が設けられている。この潤滑剤注入
部32は、毛細管シール部31aを構成している狭小隙
間に連続する拡大隙間からなっており、前記固定軸12
側に対面しているスラスト押え板25の内周壁を、毛細
管シール部31aを構成している傾斜壁よりもさらに大
きい開角で傾斜させることによって形成されている。
【0051】この潤滑剤注入部32を構成する傾斜壁
は、軸方向に向かって潤滑剤24が良好に進入して行く
ように、70度以下の開角に形成されているとともに、
当該潤滑剤注入部32の軸方向最外端における隙間が4
00μm以上となるように設定されている。また、この
潤滑剤注入部32の隙間内容量は、前述した2つの毛細
管シール部31a,31bどうしの間を結ぶ軸受空間の
内容量より大きく設定されており、これによって、潤滑
剤24の全量を、一旦、潤滑剤注入部32内に注入する
ことができ、以後は毛細管力によって内部側(図示下
側)に案内されていき、大気開放によって軸受空間の全
長にわたって潤滑剤24が満たされるようになってい
る。
【0052】また、前述したラジアル動圧軸受部22
a,22bどうしの軸方向間部分には、内周面を窪ませ
ることによって固定軸12との隙間を拡大してなる潤滑
剤溜り部33が設けられている。本実施形態における潤
滑剤溜り部33の隙間寸法は、ラジアル動圧軸受部22
a,22bにおける軸受隙間寸法の3倍以上又は40μ
m以上に設定されている。これは、軸受部に対して潤滑
剤24に量的余裕をもたせるように一定量以上の潤滑剤
24を潤滑剤溜り部33内に確保して長寿命化を図るた
めである。
【0053】このような実施形態装置によれば、まず、
潤滑剤24からなる潤滑剤24の液面位置が、固定軸1
2と回転側部材25,22bとの間の狭隙間からなる毛
細管シール部31a,31b内に存在するため、回転時
にはもちろん停止時においても毛細管シール力が常時働
く状態になっており、この毛細管シール力に基づく引戻
力によって、潤滑剤24が内部側の所定位置に保持され
る。
【0054】一方、大きな慣性力が負荷された場合に
は、潤滑剤24の流体粘性抵抗による動圧力が狭隙間か
らなる毛細管シール部31a,31bに生じ、その潤滑
剤24の流体粘性抵抗による動圧力が保持力の主となっ
て、潤滑剤24の外部拡散が防止される。
【0055】回転時においては、ラジアル動圧軸受部2
2bで潤滑剤24に対して意図的に差圧が生じさせら
れ、この潤滑剤24の差圧を解消するように潤滑剤24
の移動が僅かに行われてバランス状態になされる。この
ようなバランスによって回転時における潤滑剤24の外
部拡散が防止される。
【0056】さらに、潤滑剤24の移動方向下流側の毛
細管シール部31aが、潤滑剤24の移動による偏位分
を許容する隙間内容量に設定されているため、潤滑剤2
4の漏れが防止される。
【0057】また、当該発明による毛細管シール部31
a,31bは、傾斜面による簡易な構成を有しているた
め、製作の容易化が図られ生産性が向上される。
【0058】一方、図6に示されている実施形態は、軸
方向に併設された2つのラジアル軸受部42a,42b
を有する動圧軸受装置に対して本発明を適用したもので
あって、軸部材40と円筒状部材41とが、2つのラジ
アル軸受部42a,42bを介して相対回転可能に支承
されている。
【0059】上記2つのラジアル軸受部42a,42b
は、円筒状部材41側に固定されており、各ラジアル動
圧軸受部42a,42bと軸部材40との両対向面のう
ち、少なくとも一方側には、例えば図示展開図のような
ヘリンボーン形状のラジアル動圧発生用溝43a,43
bが環状に並列するように凹設されているとともに、上
記両対向面間には、オイルや磁性流体等からなる所定の
潤滑剤44が介在されている。
【0060】すなわち、上記2つのラジアル動圧軸受部
42a,42bは、軸方向に延びる一連の軸受空間を画
成するように併設されており、これら2つのラジアル動
圧軸受部42a,42bを含む軸受空間の軸方向両端部
分には、当該ラジアル動圧軸受部42a,42bと軸部
材40と隙間からなる2箇所の毛細管シール部45a,
45bが、前記2つのラジアル動圧軸受部42a,42
bを軸方向両側から挟むように設けられている。
【0061】すなわち、上記各毛細管シール部45a,
45bは、図示上下にそれぞれ配置された各ラジアル動
圧軸受部42a,42bの一部に設けられており、従っ
て、これらの各毛細管シール部45a,45bを構成す
る狭小隙間は、各ラジアル動圧軸受部42a,42bの
軸受部を構成する隙間に対して直接的に連通されている
とともに、各毛細管シール部45a,45bとラジアル
動圧軸受部42a,42bとの連通部分には、隙間を拡
大するような凹部は設けられていない。
【0062】これら図示上下両側の各毛細管シール部4
5a,45bは、当該毛細管シール部45a,45bを
構成する狭小隙間が図示上下の外方に開口するように軸
方向に沿って設けられている。そして、これらの各毛細
管シール部45a,45bの狭小隙間を構成するように
固定軸12側に各々対面しているラジアル動圧軸受部4
2a,42bの内周壁は、軸方向外方に向かって隙間寸
法を連続的に拡大する傾斜壁に形成されている。
【0063】前述したように、2つのラジアル動圧軸受
部42a,42bを含む上記2箇所の毛細管シール部4
5a,45bどうしの間の軸受空間部分には、潤滑剤4
4が連続して充填されており、その潤滑剤44の図示上
下端における各液面位置が、停止時においては、図中に
それぞれ実線A,Bで示されているように、各毛細管シ
ール部45a,45bの内部所定位置となるように設定
されている。
【0064】また、回転時においては、潤滑剤44の両
液面のうち、図示上端側の液面の位置が、図中の破線
A’で示されているように、図示上側の毛細管シール部
45a内に保持されるとともに、図示下端側の液面位置
は、図中の破線B’で示されているように、図示下側に
配置されているラジアル動圧軸受部42b内に引き込ま
れた位置に設定されている。このような潤滑剤44の移
動は、上述した実施形態と同様に、図示下側のラジアル
動圧発生用溝43bの「く」の字状のヘリングボーン形
状が軸方向に非対称な形状に形成され、それにより潤滑
剤に差圧が生じるからである。
【0065】すなわち、図示上側のラジアル動圧軸受部
42aでは、一対の動圧発生用溝43a,43aどうし
が、ほぼ同一の軸方向長さLaにそれぞれ設定されてお
り、これによって、軸方向両端側から中心側に向かう加
圧力がほぼバランスするように構成されている。これに
対して、図示下側のラジアル動圧軸受部42bでは、一
対の動圧発生用溝43b,43bのうち、軸方向外側
(図示下側)の傾斜溝の軸方向長さLb1が、軸方向内
側(図示上側)の傾斜溝の軸方向長さLb2より長く設
定されており(Lb1>Lb2)、このような軸方向に非
対称な溝形状に形成されていることによって、図示下側
の傾斜溝による上方加圧力が、図示上側の傾斜溝による
下方加圧力を上回り、軸方向一方側(図示上側)に向か
って所定の差圧を潤滑剤44に生じさせる構造になされ
ている。
【0066】このようにラジアル動圧軸受部42bによ
って潤滑剤44に生じさせられる差圧により、潤滑剤4
4は図示上側に向かって移動して偏位することとなる
が、この潤滑剤44の移動方向下流側(図示上側)の毛
細管シール部45aは、潤滑剤44の移動による偏位分
を許容する隙間内容量に設定されている。従って上述し
たように、回転時においても、潤滑剤44の図示上端側
の液面位置は毛細管シール部45a内に保持される(図
6中の破線A’参照)。
【0067】一方、前述したように、潤滑剤44の移動
方向上流側(図示下側)の毛細管シール部45bは、ラ
ジアル動圧軸受部42bの軸方向外端部分(図示下端部
分)に設けられているため、潤滑剤44が上述した差圧
により図示上側に向かって移動して偏位した際には、図
6中の破線B’で示されているように、当該図示下側の
毛細管シール部45b内の潤滑剤44の全部が消失し、
かつラジアル動圧軸受部42b内の潤滑剤44における
図示下側の一部が消失するように構成されている。そし
て、潤滑剤44が枯渇した分、図示下側の動圧発生用溝
43bで発生する動圧力が低下して差圧が解消する。こ
のような実施形態装置においても、上述した実施形態と
同様な作用・効果を得ることができる。
【0068】また、図7に示されている実施形態は、軸
方向に併設された2つのスラスト軸受部52a,52b
を有する動圧軸受装置に対して本発明を適用したもので
あって、軸部材50と円筒状部材51とが、上記2つの
スラスト軸受部52a,52bを構成するスラスト板5
2を介して相対回転可能に支承されている。
【0069】上記2つのスラスト軸受部52a,52b
を構成するスラスト板52は、軸部材50側に対して一
体に固定されており、各スラスト動圧軸受部52a,5
2bと円筒状部材との両対向面のうち、少なくとも一方
側には、例えば図8に示されているようなヘリンボーン
形状のスラスト動圧発生用溝53aが環状に並列するよ
うに凹設されているとともに、上記両対向面間には、オ
イルや磁性流体等からなる所定の潤滑剤54が介在され
ている。
【0070】すなわち、上記2つのスラスト動圧軸受部
52a,52bは、軸方向に所定間隔離して設けられて
いるが、これら2つのスラスト動圧軸受部52a,52
bどうしは、一連の軸受空間を断面コの字状に画成する
ように併設されており、当該両スラスト動圧軸受部52
a,52bを含む軸受空間の両端部分には、前記円筒状
部材51とスラスト板52との隙間を狭小にしてなる2
箇所の毛細管シール部55a,55bが設けられてい
る。
【0071】これらの各毛細管シール部55a,55b
は、各スラスト動圧軸受部52a,52bの最内周部分
にそれぞれ設けられており、スラスト板52の内周部分
と、円筒状部材51の内周部分との間の軸方向隙間を狭
小にすることによって形成されている。従って、これら
の各毛細管シール部55a,55bを構成する狭小隙間
は、各スラスト動圧軸受部52a,52bの軸受部を構
成する隙間に対して直接的に連通されているとともに、
各毛細管シール部55a,55bとスラスト動圧軸受部
52a,52bとの連通部分には、隙間を拡大するよう
な凹部は設けられていない。
【0072】これら図7における上下両側の各毛細管シ
ール部55a,55bは、当該毛細管シール部55a,
55bを構成する狭小隙間が内周側に開口するように設
けられている。そして、これらの各毛細管シール部55
a,55bの狭小隙間を構成するようにスラスト板52
に対面している円筒状部材51の内周側壁は、内周側に
向かって隙間寸法を連続的に拡大する傾斜壁に形成され
ている。
【0073】前述したように、2つのスラスト動圧軸受
部52a,52bを含む上記2箇所の毛細管シール部5
5a,55bどうしの間の軸受空間部分には、潤滑剤5
4が連続して充填されており、その潤滑剤54の両端に
おける各液面位置が、停止時においては、図7中にそれ
ぞれ実線A,Bで示されているように、各毛細管シール
部55a,55bの内部所定位置となるように設定され
ている。
【0074】また、回転時においては、潤滑剤54の両
液面のうち、図7における上側の液面の位置が、図中の
破線A’で示されているように、図7の上側の毛細管シ
ール部52a内に保持されるとともに、図7における下
側の液面位置は、図中の破線B’で示されているよう
に、図7の下側に配置されているラジアル動圧軸受部5
2b内に引き込まれた位置に設定されている。このよう
な潤滑剤54の移動は、図7の下側のスラスト動圧発生
用溝における「く」の字状のヘリングボーン形状が半径
方向に非対称な形状に形成され、それにより潤滑剤54
に差圧が生じるからである。
【0075】すなわち、まず図7における上側のスラス
ト動圧軸受部52aでは、図8上半部分に示されている
ように、一対の動圧発生用溝53a,53aにおける各
半径方向の長さLa,Laどうしが、実質的に同一の軸
方向長さにそれぞれ設定されている(実質的にLa=L
a)。すなわち、周速と面積との関係から内側の溝長の
方がやや長く形成されていはるものの、両者の中心側に
向かう加圧力がバランスするように実質的に同一の溝長
さに形成されている。
【0076】これに対して、図7における下側のスラス
ト動圧軸受部52bでは、図8下半部分に示されている
ように、一対の動圧発生用溝53b,53bのうち、半
径方向内側の傾斜溝の半径方向長さLb1が、半径方向
外側の傾斜溝の半径方向長さLb2より実質的に長く設
定されてする(実質的にLb1>Lb2)。すなわち、こ
のような半径方向に実質的に非対称な溝形状に形成され
ていることによって、半径方向内側の傾斜溝による加圧
力が、半径方向外側の傾斜溝による加圧力を上回り、従
って、半径方向外方に向かう差圧、すなわち、図7下側
の毛細管シール部55b側から上側の毛細管シール部5
5a側に向かう所定の差圧を潤滑剤54に生じさせるよ
うに構成されている。
【0077】このようにスラスト動圧軸受部52bによ
って潤滑剤54に生じさせられる差圧により、潤滑剤5
4は毛細管シール部52b側から52a側に向かって移
動して偏位することとなるが、この潤滑剤54の移動方
向下流側(図7上側)の毛細管シール部55aは、潤滑
剤54の移動による偏位分を許容する隙間内容量に設定
されている。従って上述したように、回転時において
も、潤滑剤54の図7上側の液面位置は毛細管シール部
55a内に保される(図7中の破線A’参照)。
【0078】一方、前述したように、潤滑剤54の移動
方向上流側(図7下側)の毛細管シール部55bは、ス
ラスト動圧軸受部52bの内周側部分に設けられている
ため、潤滑剤54が上述した差圧により移動して偏位し
た際には、図7中の破線B’で示されているように、当
該図7下側の毛細管シール部55b内の潤滑剤54の全
部が消失し、かつスラスト動圧軸受部52b内の潤滑剤
54における内周側の一部が消失するように構成されて
いる。そして、潤滑剤54が枯渇した分、図7下側の動
圧発生用溝53bで発生する動圧力が低下して差圧が解
消するようになっている。このような実施形態装置にお
いても、上述した実施形態装置と同様な作用・効果を得
ることができる。
【0079】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0080】例えば、図9(a)に示されているよう
に、スラスト動圧軸受部を構成するスラスト板66を、
2つのラジアル動圧軸受部62a,62bの軸方向間部
分に配置したり、図9(b)に示されているように、上
述した第1の実施形態とは反対側である図示下側のラジ
アル動圧軸受部62bに隣接して配置することも可能で
ある。
【0081】また、図10に示されているように、上述
した第1の実施形態装置とは逆に、差圧を発生させる動
圧発生用溝73bを上側に配置し、バランスした動圧を
発生する動圧発生用溝73aを図示下側に配置すること
も可能である。すなわち、この実施形態では、図示下側
のラジアル動圧軸受部72aにおける動圧発生用溝73
a,73aでは、両溝が、ほぼ同一の溝長さLaにそれ
ぞれ設定されているとともに、図示上側のラジアル動圧
軸受部72bにおける動圧発生用溝73b,73bで
は、軸方向内側(図示下側)の溝長さLb1が、軸方向
外側(図示上側)の溝長さLb2より長く設定されてお
り、このような軸方向に非対称な溝形状に形成されてい
ることによって、軸方向一方側(図示上側)に向かって
所定の差圧を潤滑剤に生じさせる構造になされている。
【0082】また、本発明を適用する動圧発生用溝は、
上述した実施形態におけるようなヘリングボーン形状の
ものに限定されることはなく、その他のあらゆる形状の
動圧発生用溝に対しても本発明は同様に適用することが
できる。
【0083】さらに、上述した実施形態は、いわゆる軸
固定型のモータに対して本発明を適用したものである
が、軸回転型のモータに対しても本発明は同様に適用す
ることができる。
【0084】さらにまた、本発明にかかる差圧発生用の
動圧発生用溝を、上述した実施形態のようにラジアル軸
受部に設けることに限定されることはなく、スラスト動
圧軸受部に設けたり、あるいは双方に設けることもでき
る。
【0085】さらにまた本発明は、上述したHDDモー
タ以外に用いられる動圧軸受装置に対しても同様に適用
することができる。
【0086】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、固定部材と
回転部材との間の狭い隙間からなる毛細管シール部を軸
受空間の両端側に設けることによって、本来の毛細管力
による引戻し力に加えて、大きな慣性力が負荷された場
合に潤滑剤の流体粘性抵抗による動圧力によって潤滑剤
の外部拡散を防止するとともに、動圧軸受部で潤滑剤に
対して意図的に差圧を生じさせ、この潤滑剤の差圧を解
消するように潤滑剤を僅かに移動させることによってバ
ランス状態とし、これにより回転時における潤滑剤の外
部拡散を防止し、加えて、毛細管シール部の隙間内容量
を潤滑剤の移動による偏位分を許容する容量に設定する
ことによって潤滑剤の漏れを防止し、かつこのような漏
れ防止作用を有する毛細管シール部を、簡易な傾斜面に
より構成することによって製作の容易化を図るように構
成したものであるから、簡易で低コストな構造で、潤滑
剤漏れを良好に防止しつつ長寿命化を図ることができ、
しかも動圧軸受装置の適用性を拡大することができ、動
圧軸受装置の信頼性を飛躍的に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる動圧軸受装置を備
えたHDDスピンドルモータの一例を表した横断面説明
図である。
【図2】ラジアル動圧発生用溝の一例を表した展開説明
図である。
【図3】上側の毛細管シール部の構造を表した部分拡大
横断面説明図である。
【図4】スラスト動圧発生用溝の一例を表した平面説明
図である。
【図5】下側の毛細管シール部の構造を表した部分拡大
横断面説明図である。
【図6】2つのラジアル動圧軸受部を有する軸受装置に
本発明を適用した実施形態を表した半横断面説明図であ
る。
【図7】2つのスラスト動圧軸受部を有する軸受装置に
本発明を適用した実施形態を表した半横断面説明図であ
る。
【図8】図7におけるスラスト動圧軸受部に設けられた
動圧溝形状の一例を表した平面説明図である。
【図9】動圧軸受部の配置関係を変更した場合を模式的
に示した半横断面説明図である。
【図10】動圧軸受部の配置関係を変更した場合を模式
的に示した半横断面説明図である。
【符号の説明】
12 固定軸 16a,16b スラスト動圧軸受部 21 ハブ 22a,22b,42a,42b,62a,62b,7
2a,72b ラジアル動圧軸受部 23a,23b,43a,43b,73a,73b ラ
ジアル動圧発生用溝 24,44,54 潤滑剤 31a,31b,45a,45b,55a,55b,6
5a,65b 毛細管シール部

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材に対して回転部材を回転可能に
    支承する少なくとも2つの動圧軸受部が、一連の軸受空
    間を画成するように軸方向に併設されているとともに、 上記各動圧軸受部を構成する固定部材及び回転部材の少
    なくとも一方側に、前記軸受空間内に充填された潤滑剤
    に動圧を発生させる動圧発生手段が設けられた動圧軸受
    装置において、 上記軸方向に併設された動圧軸受部を含む軸受空間の両
    端部分には、前記固定部材と回転部材との間の隙間を狭
    小にしてなる2箇所の毛細管シール部が、前記動圧軸受
    部を両側から挟むように設けられているとともに、 前記潤滑剤は、上記動圧軸受部を含む2箇所の毛細管シ
    ール部どうしの間の軸受空間内に連続して充填され、か
    つ、 上記動圧軸受部の動圧発生手段は、前記軸受空間の一方
    側に向かう所定の差圧を潤滑剤に生じさせ、当該潤滑剤
    を軸受空間の一方側に移動させるように非対称な形状に
    形成され、 前記2箇所の毛細管シール部のうち、潤滑剤の移動方向
    下流側の毛細管シール部が、潤滑剤の移動による偏位分
    を許容する隙間内容量に設定されたものであって、 前記回転部材が回転したときに動圧軸受部により生じさ
    せられる差圧によって潤滑剤が軸方向に所定量移動さ
    れ、前記動圧軸受部のいずれかの動圧発生手段の一部か
    ら潤滑剤が消失することによって上記差圧が解消される
    とともに、潤滑剤の軸方向移動による偏位分が、潤滑剤
    の移動方向下流側の毛細管シール部によって受け入れら
    れる構成になされていることを特徴とする動圧軸受装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の毛細管シール部を構成す
    る固定部材と回転部材との隙間が、装置外方に向かって
    連続的に拡大されていることを特徴とする動圧軸受装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の毛細管シール部は、固定
    部材と回転部材との隙間が20μmから300μmに形
    成されている部位であることを特徴とする動圧軸受装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の毛細管シール部は、当該
    毛細管シール部の長手方向が軸方向又は半径方向に沿っ
    て設けられて、一端部が軸方向又は半径方向の外方に向
    かって開口していることを特徴とする動圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の毛細管シール部のうちの
    一体が、ラジアル動圧軸受部の軸方向外方端部分に設け
    られ、 ラジアル動圧軸受部の軸受部を構成する隙間と、毛細管
    シール部を構成する隙間とが、直接的に連通されている
    ことを特徴とする動圧軸受装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の毛細管シール部のうちの
    一体が、スラスト動圧軸受部を構成する固定部材と回転
    部材との間の隙間により形成されていることを特徴とす
    る動圧軸受装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の2箇所の毛細管シール部
    のうち、潤滑剤の移動による当該潤滑剤の偏位分を許容
    する側の毛細管シール部の隙間内容量又は長さが、潤滑
    剤の移動により当該潤滑剤が減少する側の毛細管シール
    部の隙間内容量又は長さの3倍以上に設定されているこ
    とを特徴とする動圧軸受装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の2箇所の毛細管シール部
    のうち、潤滑剤の移動による当該潤滑剤の偏位分を許容
    する側の毛細管シール部の隙間寸法が、潤滑剤の移動に
    より当該潤滑剤が減少する側の動圧軸受部における動圧
    発生手段を含めた実質的な軸受隙間寸法より大きく設定
    されていることを特徴とする動圧軸受装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の2箇所の毛細管シール部
    のうち、潤滑剤の移動による当該潤滑剤の偏位分を許容
    する側の毛細管シール部の長さが、0.5mm以上に設
    定されていることを特徴とする動圧軸受装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の毛細管シール部の外方
    側に、当該毛細管シール部に対して軸方向に連続するよ
    うに拡大隙間を画成する傾斜壁を有する潤滑剤注入部が
    設けられているとともに、当該潤滑剤注入部の傾斜壁
    は、外方側に向かって70度以下の開角に形成されてい
    るとともに、当該潤滑剤注入部の最外端における隙間寸
    法が400μm以上に設定されていることを特徴とする
    動圧軸受装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の潤滑剤注入部の隙間
    内容量が、2つの毛細管シール部どうしの間の軸受空間
    の内容量より大きく設定されていることを特徴とする動
    圧軸受装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の動圧発生手段は、一対
    の傾斜溝が、当該動圧発生手段の軸方向両端側から中心
    側で合流するように略「く」の字状に延びるヘリングボ
    ーン構造に形成され、 上記一対の傾斜溝は、差圧を発生するように片側の溝の
    長さが長く設定されていることを特徴とする動圧軸受装
    置。上記一対の溝のうち、外方側に配置された溝の長さ
    が内方側の溝の長さより長く設定されていることを特徴
    とする動圧軸受装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の動圧発生手段が、軸
    方向最外方部分に配置されたラジアル軸受部に設けられ
    ていることを特徴とする動圧軸受装置。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の動圧発生手段は、軸方
    向において最外方部分に配置されている動圧軸受部内の
    潤滑剤の一部が消失する程度の差圧を発生させるよう
    に、軸方向又は半径方向に非対称な形状に形成されてい
    ることを特徴とする動圧軸受装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の軸方向最外方部分に
    配置されている動圧軸受部は、潤滑剤が消失する部位の
    隙間が他の部位より大きく形成されていることを特徴と
    する動圧軸受装置。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の軸方向最外方部分に
    配置されている動圧軸受部が、ラジアル動圧軸受である
    ことを特徴とする動圧軸受装置。
  17. 【請求項17】 請求項1記載の潤滑剤は、停止時にお
    ける両端の各液面位置が、各毛細管シール部内の所定位
    置に設定され、かつ回転時における一端側の液面位置
    が、一端側の毛細管シール部内に維持されつつ、他端側
    の液面位置が、他端側の動圧軸受部内に引き込まれた位
    置に設定されることを特徴とする動圧軸受装置。
  18. 【請求項18】 請求項1記載の潤滑剤は、蒸発率が1
    -7g/h・cm2(at40℃)以下、かつ粘度が30cP
    (at 40℃)以下のオイルからなることを特徴とする動
    圧軸受装置。
  19. 【請求項19】 請求項1記載の潤滑剤が、トリメチロ
    ールプロパン(TMP)又はペンタエリスリトール(P
    E)と、炭素数5〜18の直鎖又は分岐脂肪酸とを、エ
    ステル化した構造のオイルからなることを特徴とする動
    圧軸受装置。
  20. 【請求項20】 請求項1記載のスラスト動圧軸受部
    が、ラジアル動圧軸受部の軸方向一端側に隣接するよう
    に配置されていることを特徴とする動圧軸受装置。
  21. 【請求項21】 請求項1記載のスラスト動圧軸受部
    が、2つのラジアル動圧軸受部の軸方向間部分に配置さ
    れていることを特徴とする動圧軸受装置。
  22. 【請求項22】 請求項1記載の固定部材が軸部材又円
    筒状部材として設けられているとともに、回転部材が円
    筒状部材又は軸部材として設けられていることを特徴と
    する動圧軸受装置。
  23. 【請求項23】 請求項1記載の動圧軸受部どうしの間
    部分に、固定部材と回転部材との隙間を拡大してなる潤
    滑剤溜り部が設けられ、 当該潤滑剤溜り部の隙間寸法が、動圧軸受部における軸
    受隙間寸法の3倍以上又は40μm以上に設定されてい
    ることを特徴とする動圧軸受装置。
  24. 【請求項24】 請求項1記載の潤滑剤が連続して充填
    されている部位に対して、接合部が、最小の一個所だけ
    設けられていることを特徴とする動圧軸受装置。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の接合部は、潤滑剤の
    注入前に接着剤によって接合された完全密閉構造に構成
    されていることを特徴とする動圧軸受装置。
  26. 【請求項26】 請求項24記載の接合部には、毛細管
    力によって接合部の全周にわたって連続的に接着剤を導
    く環状案内溝が設けられていることを特徴とする動圧軸
    受装置。
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