JP2005016672A - 動圧軸受装置及びそれを用いた回転装置 - Google Patents

動圧軸受装置及びそれを用いた回転装置 Download PDF

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Akira Yamamura
章 山村
Heiichi Unosawa
平一 鵜ノ澤
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Abstract

【課題】動圧軸受性能を向上させ、短寿命化を防止する。
【解決手段】円環状のスラストプレート22を上下部に固着した固定シャフト23に、このスラストプレート22間に嵌入する凸筒部を有するスリーブ24を回転自在に外嵌し、このスラストプレート22の軸方向内面と対向するスリーブ24の凸筒部の軸方向外面によりスラスト動圧を発生するスラスト軸受部25と、スリーブ24の凸筒部における径方向内周面と対向するシャフト23の外周面によりラジアル動圧を発生する二箇所のラジアル軸受部27を形成して、これらの軸受部25,27に潤滑油32を封入する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動圧軸受装置に係り、潤滑油の漏れ及び飛散を防止し、動圧のアンバランスによる流体のポンピングの不安定現象による不具合を解消する動圧軸受装置及びそれを用いた回転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、動圧軸受装置としては、シャフトの両端部に一対のスラストプレートを固着し、スラストプレートの軸線方向の内面と嵌入されたスリーブの凸筒部の対向面との間に潤滑油を保持した一対のスラスト動圧軸受部及びシャフトの外周面と外嵌されたスリーブの対向面との間に潤滑油を保持したラジアル動圧軸受部を形成し、ロータの回転によって動圧を発生させるものが知られていた。かかる動圧軸受装置においては、動圧軸受部に充填された潤滑油の漏れ出しや飛散を効果的に防止する必要があり、特に両持ち支持の動圧軸受装置においては、軸方向両端部にシール部を設ける必要があった。更に潤滑油は時間とともに大気中に蒸散するので、軸受の耐用年数が制限されたり、再充填というメンテナンスが必要であった。更に動圧軸受装置においては、動圧軸受部に生じるポンピングによる潤滑油の不安定な流動により軸受部のオイルが不足または枯渇し、各軸受部に生ずる動圧同士が不均衡になることから軸受性能に不具合が発生したり、潤滑油の漏れ又は飛散の問題もあった。
【0003】
このように潤滑油の漏れ出しや飛散を防止する装置としては、静止時には大気圧や表面張力を利用し、回転時には遠心力を利用する装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この装置は、軸方向上下のシール方法が異なり、即ち、軸方向上側は遠心力により、軸方向下側は表面張力によって潤滑油の流出を防止するので、上下のバランスが均一でないことから潤滑油の流出を完全に防止することができなかった。
【0004】
また潤滑油の分子間力にもとづく表面張力と外気圧とのバランスを利用したテーパーシールも知られている(例えば、特許文献2参照。)。かかるテーパーシールは、テーパー部が軸方向外側に拡開し、潤滑油の両端面が軸方向に存在する。この構造においてシャフトが垂直の状態にある時、静止状態ではスリーブは重力により軸受装置の下部方向に押し付けられる。この状態から軸受装置が回転し始めた場合、下側スラスト軸受の隙間が極端に狭いため、下部のスラスト動圧軸受部において潤滑油を径方向内方に向って流し込む力が極めて高くなり、場合によっては潤滑油が下部のラジアル軸受を通過し、上部のラジアル軸受と下部のラジアル軸受の間に溢れ出す可能性もある。
【0005】
また軸受装置の回転と静止により上記の現象が繰り返し発生することによって、オイルの再配分機能によりオイルが段階的に失われ、いずれは軸受部分のオイルが不足し、軸受として機能しなくなる可能性がある。
更に回転時にはスラスト動圧軸受部の潤滑油には遠心力が作用し、潤滑油を径方向外方に移動させる力が働く。この遠心力による作用を打ち消し、ラジアル動圧軸受部及びスラスト動圧軸受部に生じる動圧、4箇所のテーパーシール部分の作用、並びに回転時に動圧溝が軸受内部に潤滑油を送り込む力等の全てをバランスさせ、潤滑油を動圧軸受部分に安定して保持する形状を実現することは設計上も部品製作上も極めて困難であり、更に停止状態から高速回転に至る全回転領域で安定して潤滑油を保持し、更には外部からの衝撃等により動圧軸受の隙間が変化した場合でも安定して潤滑油を保持する形状とする事は困難である。
更に動圧軸受装置の回転に伴い潤滑油の温度が上昇することによる潤滑油の体積膨張や、熱による潤滑油の蒸散による体積減少による動圧軸受装置の短寿命化も問題となっていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−372048号公報(第7頁、第2図、第4図)
【特許文献2】
特開2001−112214号公報(第4−5頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来技術の複数の問題点を解決するためになされたものである。
本発明の第一の課題は、潤滑油を保持する手段として、静止時は軸に直交するように形成したテーパーシールにより潤滑油を保持し、回転時は開口部近傍における潤滑油の両端面を遠心力によって均等に保持すると同時に動圧軸受装置内の潤滑油の内圧を高めることにより、動圧軸受性能を向上させ、動圧軸受のポンピングの不安定現象により引き起こされる可能性のある潤滑油の漏れ出し及び飛散を効果的に防止することを目的とする。
【0008】
本発明の第二の課題は、潤滑油貯溜のためのリザーバを設けることにより、動圧軸受部に使用する潤滑油の貯溜容量に余裕をもたせることを目的とする。即ち潤滑油のリザーバー容量を大きくとることにより、潤滑油の蒸散による動圧軸受装置の短寿命化を防止し、動圧軸受の温度上昇による潤滑油の体積膨張にも十分に対応することを目的とする。
【0009】
本発明の第三の課題は、回転時は潤滑油を常に還流させることにより、潤滑油に部分的な劣化を生じさせず、また混入した気泡を効率的に外部へ排出させることによって軸受性能を維持することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
(1)本発明に係る第一の動圧軸受装置は、円環状のスラストプレートを軸方向両端近傍に設けたシャフトに、このスラストプレート及びシャフトに嵌入する凸筒部を有するスリーブを相対的に回転自在に外嵌し、このスラストプレートの軸方向内面と凸筒部の軸方向外面によりスラスト動圧を発生する間隙部と、凸筒部内周面とシャフトの外周面によりラジアル動圧を発生する間隙部を形成し、これらの間隙部に潤滑油を封入した動圧軸受装置において、スラストプレートの軸方向外方に空隙部を形成するように環状カバーをスリーブに設け、スラストプレート及び/又は環状カバーを径方向内方を開口部とするテーパー状に形成し、スラストプレートと環状カバーとの空隙部に潤滑油の端部が保持されたことを特徴とする。
【0011】
ここでスラストプレートはシャフトと一体的に成形されていても良い。またここでスリーブとは、スラストプレート及びシャフトに回転自在に外嵌された凸筒部と一体的に固着されているものを含む。従って、ロータハブと凸筒部を有する部材が物理的に異なるものであっても、一体として回転するものであれば環状カバーの設けられた部分はスリーブとみなされる。更に環状カバーとスリーブを一体成形した場合も本発明の範囲に含まれる。
このような構成により、スラストプレートと環状カバーの空隙部に常に一定量の潤滑油を貯溜することができる。即ち動圧軸受装置の静止時には、潤滑油はテーパーシールによって保持されることになる。そして動圧軸受装置の回転時には、スリーブ若しくはシャフトの回転に伴う遠心力が加わり、潤滑油の両端面が安定して保持されるため、潤滑油の漏れ出し及び飛散を確実に防止し、動圧軸受部には常に適正量の潤滑油が保持されることになる。なお潤滑油としては、磁性流体を用いても良い。
本発明に係る動圧軸受装置は、シャフトに外嵌して回転する回転子を有するあらゆる回転装置に用いることができる。例えば、コンピュータハードディスクドライブ、ファン、CD・DVD・MO・光ディスク等のマルチメディア製品、ファン等の各種小型精密モータの軸受として、家電・住設・OA機器・車載用・産業用等の中型モータの軸受として、工作機械の軸受、医療機器の軸受、タービン等の産業設備用軸受、リール、自動車、電車、船舶、航空機等の車輌用軸受、半導体・電子機器・電気製品・機械等の製造装置用軸受等が挙げられる。
【0012】
(2)本発明に係る第二の動圧軸受装置は、円環状のスラストプレートを軸方向両端近傍に設けたシャフトに、このスラストプレート及びシャフトに嵌入する凸筒部を有するスリーブを相対的に回転自在に外嵌し、このスラストプレートの軸方向内面と凸筒部の軸方向外面によりスラスト動圧を発生する間隙部と、凸筒部内周面とシャフトの外周面によりラジアル動圧を発生する間隙部を形成し、これらの間隙部に潤滑油を封入した動圧軸受装置において、スラストプレートの軸方向外方に空隙部を形成するように環状カバーをスリーブに固着し、スラストプレート及び/又は環状カバーを径方向内方を開口部とするテーパー状に形成し、スラストプレートと環状カバーとの空隙部及びスラストプレートの径方向外方と対向するスリーブの径方向内方の空隙部の少なくともこれら二つの空隙部を潤滑油貯溜のためのリザーバとし、このリザーバを形成するスラストプレートと環状カバーとの空隙部に潤滑油の端部が保持されたことを特徴とする。
ここでリザーバは、潤滑油を貯溜するために十分な容積が必要である。かかる容積は動圧軸受装置の大きさや動圧軸受装置の部品に使用される材料、並びに潤滑油の充填量によって異なるが、本発明に係るリザーバは、静止時にはテーパーシールによって、回転時には遠心力によって潤滑油を保持するため、リザーバの隙間寸法や長さに制約が少なく、かつリザーバー空間を任意の形状に設計することが可能であり設計自由度が極めて高く、十分な容積を容易に確保することができる。
本発明に係る動圧軸受装置は、上記(1)と同様にシャフトに外嵌して回転する回転子を有するあらゆる回転装置に用いることができる。
【0013】
(3)本発明に係る第三の動圧軸受装置は、スリーブに上下連通穴を形成したことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のものである。
かかる構成を採用することにより、ポンピング等によって流動する潤滑油が上下連通穴を通じて還流することにより、軸方向上下のスラスト軸受部及びラジアル軸受部並びにリザーバの潤滑油保持量は一定に保たれ、軸受性能の低下及び潤滑油の漏れ出し並びに飛散が発生することがない。
本発明に係る動圧軸受装置は、上記(1)等と同様にシャフトに外嵌して回転する回転子を有するあらゆる回転装置に用いることができる。
【0014】
(4)本発明に係る第四の動圧軸受装置は、スリーブに横連通穴を形成したことを特徴とする上記(3)記載のものである。
横連通穴を形成することにより、回転時には潤滑油が常に還流することから、潤滑油に部分的な劣化が生じない。また混入した気泡を効率的に外部へ排出することができる。その結果、軸受機能が損なわれることがない。
本発明に係る動圧軸受装置は、上記(1)等と同様にシャフトに外嵌して回転する回転子を有するあらゆる回転装置に用いることができる。
【0015】
(5)本発明に係る回転装置は、上記(1)乃至(4)のいずれか一に記載された動圧軸受装置を備えたことを特徴とする。
ここでいう回転装置とは、シャフトに外嵌して回転する回転子を有するあらゆる回転体のことである。例えば、コンピュータハードディスクドライブ、ファン、CD・DVD・MO・光ディスク等のマルチメディア製品、ファン等の各種小型精密モータ、家電・住設・OA機器・車載用・産業用等の中型モータのみならず、工作機械、医療機器、タービン、リール、自動車、電車、船舶、航空等の車輌、半導体・電子・電気・機械等の製造装置等が挙げられる。
また動圧軸受装置を回転装置に組込む際に様々な設計上の態様が考えられる。例えば、コンピュータハードディスクドライブに用いられるスピンドルモータの場合には、単にスリーブとロータハブを一体成形し、環状カバーを固着したもの、スリーブにロータハブを固着し、更に環状プレートをロータハブに固着しているもの、凸筒部とロータハブを固着したもの、環状カバーがスリーブと一体成形されているもの、スリーブの軸方向片側にのみロータハブ及び環状カバーを固着したもの、スリーブを複数の部材により形成し、更にロータハブが固着されたもの等は全て本発明の範囲である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。本実施の形態は、コンピュータハードディスクドライブに用いられるスピンドルモータの動圧軸受装置等を例にとって説明するが、本発明は以下に示す各実施例に限定されるものではない。例えば、ポリゴンミラー、ファン、CD・DVD・MO・光ディスク等のマルチメディア製品、ファン等の各種小型精密モータ、家電・住設・OA機器・車載用・産業用等の中型モータのみならず、工作機械、医療機器、タービン、リール、自動車、電車、船舶、航空等の車輌、半導体・電子・電気・機械等の製造装置等の軸受装置として用いても良い。
【0017】
実施の形態1
図1は、請求項1に係る発明の一実施形態の概略を示す縦断面図である。
図1における動圧軸受装置1は、一対の円環状のスラストプレート2,2を軸方向上下に固着した固定シャフト3に、両スラストプレート2,2間に嵌入する凸筒部を有するスリーブ4を回転自在に外嵌し、両スラストプレート2,2の軸方向内面とスリーブ4の凸筒部の対向する面によりスラスト動圧を発生する一対のスラスト軸受部5と、スリーブ4の凸筒部における径方向内周面と対向するシャフト3の外周面によりラジアル動圧を発生する二箇所のラジアル軸受部7を形成し、これらの軸受部5,7に潤滑油12を封入したものである。更に一対のスラストプレート2,2の軸方向外方に潤滑油12の充填された空隙部を介して一対の環状カバー8がスリーブ4に固着されている。このスラストプレート2と環状カバー8とによって形成される空隙部の径方向外側において、スラストプレート2と環状カバー8は0.1mmの間隔を有し、径方向内側に向って3〜8°の角度でテーパー状に開拡する。この図においては環状カバー8が開拡しているが、スラストプレート2,2の軸方向外方に傾斜面を形成しても良い。スラストプレート2,2、環状カバー8,8、外嵌されたスリーブ4とスラストプレート2,2及びシャフト3によって形成される軸受部5,7,5,7は軸中心に直交する面に対して対称となるように配置されている。
ここで動圧軸受の剛性やダンピング等の軸受性能を高めるために動圧軸受部5,7,5,7における潤滑油12の圧力を高める必要がある。そこでスラストプレート2,2の軸方向内面若しくは対向するスリーブ4の軸方向外面、及びシャフト3の径方向外面若しくは対向するスリーブ4の径方向内面に動圧溝を設けるのが一般的である。
【0018】
このようなスラストプレート2,2と環状カバー8,8の間隔は、その表面物性及び軸受装置の大きさ等によって異なるが、潤滑油に基づく表面張力が働いて潤滑油の端面をメニスカス状に保持できる範囲であればよい。
ここで、スラストプレート2,2の材質は共にSUS304であり、環状カバー8,8の材質は共にSUS430である。シャフト3はSUS304であり、スリーブ4はSF20Tである。このような材質は本発明を限定するものではなく、他の材質を用いても良い。
図1に示すように動圧軸受装置は、静止時において潤滑油12の両端部13,13は、環状カバー8の開口部より径方向外側に保持されている。かかる潤滑油12の両端部13,13は、スラストプレート2,2及び環状カバー8,8によって形成されるテーパーシールによって保持されている。
【0019】
動圧軸受装置は、回転時において潤滑油に対して遠心力が作用する。遠心力は潤滑油を軸受装置内に押し込む方向に作用する。かかる遠心力の大きさは、mrω2(m:質量、r:軸中心からの距離、ω:角速度)で表すことができる。従って遠心力の大きさはテーパー状の間隙部に保持される潤滑油の質量に略比例する。ここで潤滑油の両端面が上下で揃っていない場合は、端面が開口部に近いほど間隙部に保持されている潤滑油全体の質量が大きくなる。従って潤滑油の端面が開口部に近い方の間隙部に保持される潤滑油全体に他方の間隙部にある潤滑油全体よりも全体として大きい遠心力が作用する。遠心力によって潤滑油の端面が開口部に近い方がより強い力で押し込まれ、やがて潤滑油12の両端13,13は均衡することになる。そして潤滑油の両端13,13が均衡することによって、上下の軸受部5,7,5,7には安定した動圧が生ずることになる。
なお実施の形態1は、固定シャフトと回転スリーブによって動圧軸受装置が構成されているが、これに限られるものではなく、回転シャフトと固定スリーブによって動圧軸受装置を構成しても良い。
また潤滑油に基づく表面張力の効果を増大させるために、図2に示す如く開口部に撥油剤15を塗布しても良い。かかる撥油剤の塗布によりテーパーシールの効果が増大し、潤滑油の漏れ出し及び飛散をより一層防止することができる。
【0020】
実施の形態2
図3は、請求項2に係る発明の一実施形態の概略を示す縦断面図である。
図3において、動圧軸受装置21は、一対の円環状のスラストプレート22,22を上下部に固着した固定シャフト23に、両スラストプレート22,22間に嵌入する凸筒部を有するスリーブ24を回転自在に外嵌し、両スラストプレート22,22の軸方向内面と対向するスリーブ24の凸筒部の軸方向外面によりスラスト動圧を発生する一対のスラスト軸受部25,25と、スリーブ24の凸筒部における径方向内周面と対向するシャフト23の外周面によりラジアル動圧を発生する二箇所のラジアル軸受部27,27を形成して、これらの軸受部25,27,25,27に潤滑油32を封入したものである。
【0021】
またこのスラストプレート22,22と環状カバー28,28とによって形成される空隙部の径方向外側は、外周部においてスラストプレート22,22と環状カバー28,28は0.3mmの間隔を有し、径方向内側に向って3〜8°の角度でテーパー状に開拡する。この図においては環状カバー28が開拡しているが、スラストプレート22,22の軸方向外方に傾斜面を形成しても良い。このスラストプレート22,22と環状カバー28,28とによって形成される空隙部、該スラストプレート22の径方向外周面と対向するスリーブ24の径方向内周面とによって形成される0.2mmの間隔を有する空隙部によって潤滑油貯溜のためのリザーバ30,30が形成されている。
またこのリザーバ30,30の一部を形成するスラストプレート22,22と環状カバー28,28との空隙部には、潤滑油32の両端部33が保持されている。
更に動圧軸受の剛性やダンピング等の軸受性能を高めるために動圧軸受部25,27,25,27における潤滑油32の圧力を高める必要がある。そこでスラストプレート22,22の軸方向内面若しくは対向するスリーブ24の軸方向外面、及びシャフト23の径方向外面若しくは対向するスリーブ24の径方向内面に動圧溝が設けられるのが一般的である。
【0022】
実施の形態3
図4は、請求項3に係る発明の他の実施形態の一例を示す縦断面図である。
図4において動圧軸受装置31は、一対の円環状のスラストプレート36,36を軸方向上下に固着した固定シャフト39に、両スラストプレート36,36間に嵌入する凸筒部を有するスリーブ34が回転自在に外嵌されている。またスラストプレート36,36の軸方向外方に潤滑油42の充填された空隙部を介して一対の環状カバー38,38がスリーブ34に固着されている。更にスリーブ34には上下連通穴45が二箇所に形成されている。なお動圧軸受が安定して動作し得るのであれば、上下連通穴は一箇所でもよいし、三箇所以上でも良い。
【0023】
またこのスラストプレート36,36と環状カバー38,38とによって形成される空隙部の径方向外側は、外周部においてスラストプレート36,36と環状カバー38,38は0.3mmの間隔を有し、径方向内側に向って3〜8°の角度でテーパー状に開拡する。この図においては環状カバー38が開拡しているが、スラストプレート36,36の軸方向外方に傾斜面を形成しても良い。このスラストプレート36,36と環状カバー38,38とによって形成される空隙部、該スラストプレート36,36の径方向外周面と対向するスリーブ34の径方向内周面とによって形成される0.2mmの間隔を有する空隙部、及びスラスト軸受部35,35’の径方向外側にスリーブ34の凸筒部径方向外側であって軸方向外側面に形成される0.1mmの間隔を有する空隙部によって潤滑油貯溜のためのリザーバ40,40が形成されている。
ここで動圧軸受の剛性やダンピング等の軸受性能を高めるために動圧軸受部35,37,35’,37’における潤滑油42の圧力を高める必要がある。そこでスラストプレート36,36の軸方向内面若しくは対向するスリーブ34の軸方向外面、及びシャフト39の径方向外面若しくは対向するスリーブ34の径方向内面に動圧溝が設けられるのが一般的である。
【0024】
上下連通穴45,45を形成することにより、回転時において軸受部35,37,35’,37’には常に安定した動圧が生じることになる。即ち、軸方向下側のスラスト軸受部35’及びラジアル軸受部37’に保持されている潤滑油42が、軸方向上側のスラスト軸受部35及びラジアル軸受部37に流入した場合、遠心力が軸方向上下の潤滑油42の両端部43,43を均衡させるように保持しているので、潤滑油42はリザーバ40を通じて軸方向上側の開口部へは流出しない。そこで潤滑油42は、上下連通穴45に流れ込み潤滑油42が流出している軸受部35’,37’へ流入するため、軸方向上下のスラスト軸受部35,35’及びラジアル軸受部37,37’並びにリザーバ40の潤滑油保持量が不均衡になることはなく、また枯渇することもなく、常に一定に保たれ、軸受性能の低下及び潤滑油42の漏れ出し並びに飛散が発生することはない。
【0025】
実施の形態4
図5(a)は、請求項4に係る発明の一実施形態の概略を示す縦断面図である。図5(b)は、図5(a)のX−X矢視断面図である。
図5において、動圧軸受装置41は、一対の円環状のスラストプレート46,46を上下部に固着した固定シャフト49に、両スラストプレート46,46間に嵌入する凸筒部を有するスリーブ44が回転自在に外嵌されている。更に一対のスラストプレート46,46の軸方向外方に潤滑油52の充填された空隙部を介して一対の環状カバー48,48がスリーブ44に固着されている。
またこのスラストプレート46,46と環状カバー48,48とによって形成される空隙部の径方向外側は、外周部においてスラストプレート46,46と環状カバー48,48は0.3mmの間隔を有し、かつ径方向内側に向って3〜8°の角度でテーパー状に開拡する。この図においては環状カバー48が開拡しているが、スラストプレート46,46の軸方向外方に傾斜面を形成しても良い。このスラストプレート46,46と環状カバー48,48とによって形成される空隙部、該スラストプレート46,46の径方向外周面と対向するスリーブ44の径方向内周面とによって形成される0.2mmの間隔を有する空隙部によって潤滑油貯溜のためのリザーバ50,50が形成されている。ここで動圧軸受の剛性やダンピング等の軸受性能を高めるために動圧軸受部45,47,45,47における潤滑油52の圧力を高める必要がある。そこでスラストプレート46,46の軸方向内面若しくは対向するスリーブ44の軸方向外面、及びシャフト49の径方向外面若しくは対向するスリーブ44の径方向内面に動圧溝が設けられる。
【0026】
またスリーブ44には上下連通穴54及び横連通穴55が形成され、更に封止のためのフッ素ゴムボール56が配置されている。かかる横連通穴55を形成することにより、回転時には動圧溝等によって径方向内方側へ潤滑油52が流動し、動圧軸受部45,47を経由し、横連通穴55から上下連通穴54を通って軸受部45,47,45,47に還流する。この還流によって潤滑油52は局所的に滞留することがなく、潤滑油に部分的な劣化が生じないので動圧軸受装置の寿命が長くなり、長期に渡って安定的な使用が可能となる。また軸方向上下のラジアル軸受部47,47の間に潤滑油注入時等に混入した気泡が残留している場合に、回転と共にこの気泡が上下の両ラジアル軸受部47,47に入り込む場合がある。この軸受部等に残留する気泡は動圧発生機能に悪影響を与える可能性があるが、横連通穴55を形成することによって、両ラジアル軸受部47,47の間にある気泡が潤滑油52と共に横連通穴55を通じて還流する。還流した潤滑油52に含まれる気泡のみがリザーバ50,50を通じて開口部より排出されることにより、軸受部等に残留する気泡によって軸受機能が損なわれることがなくなる。
なお横連通穴55は一箇所に設けても良いし、複数設けても良いが、上下連通穴54に繋がっている必要がある。
【0027】
実施の形態5
図6は、本発明に係る他の実施形態の概略を示す部分縦断面図である。
図6において動圧軸受装置51は、円環状のスラストプレート60を固着した固定シャフト61に、スラストプレート60に嵌入する凸筒部を有するスリーブ62が回転自在に外嵌されている。更にスラストプレート60の軸方向外方に潤滑油64の充填された空隙部を介して環状カバー63がスリーブ62に固着されている。
またこのスラストプレート60と環状カバー63とによって形成される空隙部の径方向外側は、外周部においてスラストプレート60と環状カバーは0.3mmの間隔を有し、径方向内側に向って3〜8°の角度でテーパー状に開拡する。この図においては環状カバー63が開拡しているが、スラストプレート60の軸方向外方に傾斜面を形成しても良い。このスラストプレート60と環状カバー63とによって形成される上部空隙部66、該スラストプレート60の径方向外周面と対向するスリーブ62の径方向内周面とによって形成される0.2mmの間隔を有する中間空隙部68、及びスラストプレート60の軸方向内面と対向するスリーブ62の凸筒部の軸方向外側とによって形成される0.1mmの間隔を有する下部空隙部70とによって潤滑油貯留のためのリザーバが形成されている。ここで下部空隙部は、スラスト軸受部65の径方向外側に位置し、スリーブ62の凸筒部径方向外側であって、かつ軸方向外側面に円環状の凹部と軸方向に対向するスラストプレート60の軸方向内面とによって形成されている。
【0028】
更に本実施の形態においては、スラストプレート60の軸方向内側にスパイラル動圧溝が設けられている。図7は図6のVI−VI矢視図であり、スパイラル動圧溝を示したスラストプレート60の平面図である。また図7はスラストプレート60におけるスパイラル動圧溝72を示す平面図及びスリーブ62との相対位置を示した部分断面図でもある。動圧軸受装置51が回転すると、スラストプレート60におけるスパイラル動圧溝72の作用によって潤滑油64は径方向内側へ押し込まれる。更に押し込まれた潤滑油64によって軸受部65には動圧が発生する。なお動圧溝72は潤滑油64をシャフト61方向に押し込むように作用するものであれば良く、スパイラル動圧溝に限定されない。例えばいわゆるヘリングボーン動圧溝等であってもよい。溝の形状はシャフト若しくはスリーブの回転方向に依存する。
またスパイラル動圧溝72の外周部は下部凹部70の軸方向外側に張り出した余剰部Sを有する。凹部70はリザーバの一部を形成する溝であり、潤滑油64が貯留されている。またリザーバの下部には図示しない上下連通穴が形成されている部分があり潤滑油64が上下連通穴を通じてリザーバに流入する。凹部70には、流動性のある多量の潤滑油64が貯留されているので、凹部70が形成されていない場合に比較して、凹部70の軸方向外側に張り出したスパイラル動圧溝68の余剰部Sによって、より多くの潤滑油64がスラスト軸受部65へ流動する。この流動によってスラスト軸受の動圧がより効果的に発生する。
なおスラスト軸受部65における動圧溝をスリーブ62の凸筒部の軸方向外面に形成してもよい。かかる場合は、スリーブ62の凸筒部の軸方向外面を平面状に形成し、リザーバ及び余剰部Sを設けるように、対向するスラストプレート60の軸方向内面に環状の凹部70が形成される。
【0029】
実施の形態6
図8は、本発明に係る他の実施形態の概略を示す縦断面図である。
図8において動圧軸受装置71は、一対の円環状のスラストプレート76,76を軸方向上下に固着した固定シャフト79に、両スラストプレート76,76間に嵌入する凸筒部を有するスリーブ74が回転自在に外嵌されている。またスラストプレート76,76の軸方向外方に潤滑油82の充填された空隙部を介して一対の環状カバー78,78がスリーブ74に固着されている。更にスリーブ74には上下連通穴85,85が二箇所に形成されている。なお動圧軸受が安定して動作し得るのであれば、上下連通穴は一箇所でもよいし、三箇所以上でも良い。
【0030】
またこのスラストプレート76,76と環状カバー78,78とによって形成される空隙部の径方向外側は、外周部においてスラストプレート76,76と環状カバー78,78は0.3mmの間隔を有し、径方向内側に向って3〜8°の角度でテーパー状に開拡する。この図においては環状カバー78が開拡しているが、スラストプレート76,76の軸方向外方に傾斜面を形成しても良い。このスラストプレート76,76と環状カバー78,78とによって形成される空隙部、該スラストプレート76,76の径方向外周面と対向するスリーブ74の径方向内周面とによって形成される0.2mmの間隔を有する空隙部、及びスラスト軸受部75,75の径方向外側にスリーブ74の凸筒部径方向外側であって軸方向外側面に形成される0.1mmの間隔を有する空隙部によって潤滑油貯溜のためのリザーバ80,80が形成されている。
ここで動圧軸受の剛性やダンピング等の軸受性能を高めるために動圧軸受部75,77,75,77における潤滑油82の圧力を高める必要がある。そこでスラストプレート76,76の軸方向内面若しくは対向するスリーブ74の軸方向外面、及びシャフト79の径方向外面若しくは対向するスリーブ74の径方向内面に動圧溝が設けられるのが一般的である。
【0031】
本実施の形態において、ラジアル軸受部77は開口部近傍の潤滑油端面83より径方向外方に位置している。なおラジアル軸受部77は潤滑油端面83と略同位置より径方向外方であればよい。
軸受装置の回転時には、遠心力の作用によって潤滑油の内圧が高められるが、かかる内圧が高められるのは開口部近傍の潤滑油端面83より径方向外方にある潤滑油のみであり、潤滑油端面83より径方向内方にある潤滑油では内圧が低くなる。
本実施の形態においては、スラスト軸受部75並びにラジアル軸受部77を含む全ての潤滑油が、潤滑油端面83より径方向外方にあるため、どの位置にある潤滑油にも内圧を高める方向に遠心力が作用している。加えて内圧が高められた潤滑油が軸受部75,77,75,77の動圧溝に供給されるため、動圧発生機構により発生される圧力が高められ軸受性能が向上する。
【0032】
実施の形態7
図9は、請求項5に係るスピンドルモータ91の一形態の概略を示す縦断面図である。
図9におけるスピンドルモータ91は、ステータコア92が固着されたブラケット93と、このブラケット93の中央開口部に端部が固定されているシャフト94と、このシャフト94に対して回転自在に外嵌されたスリーブ95と、このスリーブ95に外嵌固着されたロータマグネット96が固着されたロータハブ97とから構成されている。なお、ロータハブ97とスリーブ95は一体成形されていても良い。かかる場合もロータハブ97はスリーブ95の延長上にあるので、本発明においては、環状カバー102,102はスリーブ95に固着されているとみなす。
【0033】
固定シャフト94の軸方向両端部近傍には、一対のスラストプレート98,98が固着され、このスラストプレート98,98の軸方向内側と、対向するスリーブ95の軸方向外側においてスラスト軸受部99を形成し、スリーブ95の中央内周面の軸方向両端部であって、対向するシャフト94の表面において、二箇所のラジアル軸受部100,100を形成している。夫々の軸受部99,100,99,100には潤滑油101が充填されており、スラスト軸受部99,99においてスラスト動圧が発生し、ラジアル軸受部100,100においてラジアル動圧が発生する。
【0034】
潤滑油101は、スリーブ95の凸筒部の上下面の軸方向外側、スリーブ95及び環状カバー102,102の軸方向内側とスリーブ95とスラストプレート98,98の夫夫に対向する面によって形成されるリザーバ103を通じて開口部近傍まで充填されている。
ここで動圧軸受の剛性やダンピング等の軸受性能を高めるために動圧軸受部99,100,99,100における潤滑油101の圧力を高める必要がある。そこでスラストプレート98,98の軸方向内面若しくは対向するスリーブ95の軸方向外面、及びシャフト94の径方向外面若しくは対向するスリーブ95の径方向内面に動圧溝が設けられるのが一般的である。
スピンドルモータ91の静止時には、潤滑油101の両端部104,104はスラストプレート98と環状カバー102によって形成されるテーパーシールによって保持されている。スピンドルモータの回転時には、潤滑油101の両端部104,104に遠心力が働くことによって、潤滑油101の端部104,104は均衡する。また、テーパーシールにより径方向内側の開口部への潤滑油101の両端部104,104の流出はなく、開口部より潤滑油101が動圧軸受装置外部へ漏れ出し及び飛散することはない。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、静止時はテーパーシールにより潤滑油を保持し、回転時は両開口部における潤滑油の両端面を遠心力によって均等に保持すると同時に動圧軸受装置内の潤滑油の内圧を高めることにより、動圧軸受性能を向上させ、動圧軸受のポンピングの不安定現象により引き起こされる可能性のある潤滑油の漏れ出し及び飛散を防止し得るという効果を有する。
【0036】
また本発明は、リザーバー容量を大きくとることにより、潤滑油の蒸散による動圧軸受装置の短寿命化を防止し、動圧軸受の温度上昇による潤滑油の体積膨張にも十分に対応し得るという効果を有する。
【0037】
更に本発明は、回転時には潤滑油を常に還流させることにより、潤滑油に部分的な劣化を生じさせず、また混入した気泡を効率的に外部へ排出させることによって軸受性能を維持するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の一例を示す縦断面図である。
【図2】撥油剤が塗布された開口部を示す部分縦断面図である。
【図3】本発明に係る他の実施形態の一例を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る他の実施形態の一例を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る他の実施形態の一例を示す縦断面図である。(a)は縦断面図であり、(b)は(a)のX−X矢視断面図である。
【図6】本発明に係る他の実施形態の一例を示す部分縦断面図である。
【図7】本発明に係るスラストプレートの動圧溝を示す図6のVI−VI矢視平面図及びスリーブとの位置関係を示した部分断面図である。
【図8】本発明に係る他の実施形態の一例を示す縦断面図である。
【図9】本発明に係るスピンドルモーターの一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
2,22,36,46,60,76 スラストプレート
3,23,39,49,61,79 シャフト
4,24,34,44,62,74 スリーブ
5,25,35,45,65,75 スラスト軸受部
7,27,37,47,67,77 ラジアル軸受部
8,28,38,63,78 環状カバー
12,32,42,52,64 潤滑油
13,33,43,83 潤滑油の端部
30,40,50,80 リザーバ
45,54,85 上下連通穴
55 横連通穴
66 上部空隙部
68 中間空隙部
70 下部空隙部
72 動圧溝
91 スピンドルモータ
S 余剰部

Claims (5)

  1. 円環状のスラストプレートを軸方向両端近傍に設けたシャフトに、該スラストプレート及び該シャフトに嵌入する凸筒部を有するスリーブを相対的に回転自在に外嵌し、該スラストプレートの軸方向内面と凸筒部の軸方向外面によりスラスト動圧を発生する間隙部と、凸筒部内周面とシャフトの外周面によりラジアル動圧を発生する間隙部を形成し、これらの間隙部に潤滑油を封入した動圧軸受装置において、該スラストプレートの軸方向外方に空隙部を形成するように環状カバーを該スリーブに設け、該スラストプレート及び/又は該環状カバーを径方向内方を開口部とするテーパー状に形成し、該スラストプレートと該環状カバーとの空隙部に潤滑油の端部が保持されたことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 円環状のスラストプレートを軸方向両端近傍に設けたシャフトに、該スラストプレート及び該シャフトに嵌入する凸筒部を有するスリーブを相対的に回転自在に外嵌し、該スラストプレートの軸方向内面と凸筒部の軸方向外面によりスラスト動圧を発生する間隙部と、凸筒部内周面とシャフトの外周面によりラジアル動圧を発生する間隙部を形成し、これらの間隙部に潤滑油を封入した動圧軸受装置において、該スラストプレートの軸方向外方に空隙部を形成するように環状カバーを該スリーブに固着し、該スラストプレート及び/又は該環状カバーを径方向内方を開口部とするテーパー状に形成し、該スラストプレートと該環状カバーとの空隙部及び該スラストプレートの径方向外方と対向するスリーブの径方向内方の空隙部の少なくともこれら二つの空隙部を潤滑油貯溜のためのリザーバとし、当該リザーバを形成する該スラストプレートと該環状カバーとの空隙部に潤滑油の端部が保持されたことを特徴とする動圧軸受装置。
  3. スリーブに上下連通穴を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された動圧軸受装置。
  4. スリーブに横連通穴を形成したことを特徴とする請求項3記載の動圧軸受装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一に記載された動圧軸受装置を備えたことを特徴とする回転装置。
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