JP3884599B2 - モータ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば記録ディスクを回転駆動するモータ、とりわけ流体動圧軸受を備えたモータであって、動圧軸受部間で潤滑油の保持量にアンバランスが生じた場合に再配分が可能な流体動圧軸受を備えたモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ロータを回転自在に軸支持するための軸受手段として、例えばシャフトの両端部に一対のスラストプレートを固着し、スラストプレートの軸線方向面とこれと軸線方向に対向する面との間に潤滑油(オイル)を保持し、ロータの回転によってこの潤滑油中に動圧を発生するための動圧発生用溝を形成して一対のスラスト動圧軸受部を構成してモータにかかるスラスト方向の荷重を支持するとともに、シャフトの外周面とこれと半径方向に対向するロータの内周面との間にスラスト動圧軸受部に隣接して潤滑油を保持し、ロータの回転によってこの潤滑油中に動圧を発生するための動圧発生用溝を形成し一対のラジアル動圧軸受部を構成してモータにかかるラジアル方向の荷重を支持する流体動圧軸受を備えたモータが従来から知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造の例として特開平9−217735号公報に開示される流体動圧軸受を備えたモータにおいては、シャフトの上下端部に固着された一対のスラストプレートの軸線方向内側面とこれと対向するスリーブ部材の軸線方向外側面との間に潤滑油を保持してスラスト動圧軸受部を一対構成し、また各スラスト動圧軸受部に隣接し且つシャフトの外周面とスリーブ部材の内周面との間に各スラスト動圧軸受部に保持される潤滑油に連続して潤滑油を保持するとともに潤滑油中に発生した気泡を軸受外部に排出するために空気が充満する空間部を介してラジアル動圧軸受部が軸線方向に離間して一対構成されている。このように、上部スラスト動圧軸受部及び上部ラジアル動圧軸受部とで構成される上部動圧軸受部に保持される潤滑油と下部スラスト動圧軸受部と下部ラジアル動圧軸受部とで構成される下部動圧軸受部に保持される潤滑油とは、モータの組立完了後は空間部に充満する空気よって完全に分離された状態となる。
【0004】
上記流体動圧軸受を備えたモータでは、各スラスト動圧軸受部の動圧発生用溝を半径方向内方に潤滑油を圧送する形状のスパイラル状溝とし、各ラジアル動圧軸受部の動圧発生用溝を隣接する各スラスト動圧軸受部方向(軸線方向外側)に潤滑油を圧送するよう軸線方向にアンバランスな形状のヘリングボーン状溝とするとともに各軸受端部に隣接して間隙寸法がテーパ状に漸次変化することで潤滑油の表面張力と空気圧とがバランスする位置に潤滑油の境界面が形成される領域(テーパシール部)を配置することで、潤滑油の軸受外部への漏出を防止する構成を備えている。このような構成においては、テーパシール部によって潤滑油を各軸受部内に留めようとする作用が働くが、潤滑油の分子レベルでは、潤滑油の特性によってスラスト動圧軸受部を構成するスラストプレート及びロータの表面に沿って、またラジアル動圧軸受部ではシャフト及びスリーブの表面に沿って軸受部から潤滑油の無い(存在しない)部分に拡散しようとするいわゆるオイルマイグレーション現象が発生する。
【0005】
上記オイルマイグレーション現象は潤滑油と接触する部材の材質、表面精度等により各動圧軸受部によって発生状態が一定化せず、潤滑油の散逸量は各動圧軸受部によって異なる。また、モータをベースプレートが下側となるよう(正立状態)に設置した場合、上側に位置するラジアル動圧軸受部の潤滑油には重力が作用し。オイルマイグレーション現象が助長されて潤滑油が漏出する可能性がある。更に、上部スラスト動圧軸受部の潤滑油に対するモータ回転時の遠心力の作用及び上部ラジアル動圧軸受部の潤滑油に対する軸線方向にアンバランスな形状のヘリングボーン状溝による上部スラスト動圧軸受部方向へのポンピング作用によって、上部ラジアル動圧軸受部に保持される潤滑油が上部スラスト動圧軸受部側へと移動し潤滑油の下側界面が引き上げられ、ヘリングボーン状溝の下端部が空間部に充満する空気に露出して、潤滑油の界面とヘリングボーン状溝によって形成されるシャフトあるいはスリーブ部材表面の凹凸とが接触することによって振動が生じ、この振動によりあるいはモータに対する外的な振動、衝撃の印加によって、空間部に充満する空気の大気圧と潤滑油の表面張力とのバランスによってのみ上部ラジアル動圧軸受部に保持されていた潤滑油が滴下して漏出するおそれもある。
【0006】
このようなオイルマイグレーション現象や滴下による潤滑油の漏出は、個々に見れば極微量の漏出量に過ぎないが、モータの長期間の使用を考慮すると、結果的に上部ラジアル動圧軸受部の潤滑油保持量が過小になる可能性がある。
【0007】
このように上部及び下部動圧軸受部の潤滑油保持量に差異が生じても、一対のラジアル動圧軸受部が空間部に充満する空気を介して完全に分離されていると、各軸受部間で潤滑油の保持量が均一化されるよう上部及び下部動圧軸受部で潤滑油を再配分することはこれまでは事実上不可能なことであった。尚、上述の上部及び下部動圧軸受部間の潤滑油保持量のアンバランスは、軸受部への潤滑油注入時の作業誤差等によっても生じる。
【0008】
本発明は、気体介在部を介して分離して一対のラジアル動圧軸受部を構成する場合にも、各軸受部に保持される潤滑油の保持量を均一化するとともにラジアル動圧軸受部から漏出あるいは散逸した潤滑油を捕捉し再度軸受部に環流することで、安定した回転を得ることができるとともに長期間にわたって使用可能なモータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明は、シャフトの両端部に固着された一対の円盤状スラストプレートと、前記シャフトの外周面にラジアル微小間隙を介して対向するラジアル内周面、前記一対のスラストプレートの半径方向に拡がる面にスラスト微小間隙を介して対向するスラスト面及び前記一対のスラストプレートの外周面と間隙を介して半径方向に対向する囲繞内周面を有するスリーブ部材と、前記一対のスラストプレートの相互に対向する側の前記半径方向に拡がる面とこれらと対向する前記スリーブ部材のスラスト面との間に規定される前記スラスト微小間隙中に潤滑油を保持してなる一対のスラスト動圧軸受部と、該一対のスラスト動圧軸受部に隣接し前記シャフトの外周面と前記スリーブ部材のラジアル内周面との間に規定される前記ラジアル微小間隙中に前記スラスト動圧軸受部に保持される潤滑油に連続して潤滑油を保持してなるラジアル動圧軸受部とを備えたモータにおいて、一対のラジアル微小間隙の略中央部にはモータ外部と連通する環状の気体介在部が設けられるとともに前記一対のラジアル動圧軸受部に保持される潤滑油は、該気体介在部に保持される空気によって分離されており、また、前記スリーブ部材の前記ラジアル内周面には、前記気体介在部によって分離された前記一対のラジアル動圧軸受部間を連通し且つモータの停止時には潤滑油を保持し且つ前記一対のラジアル動圧軸受部のそれぞれに保持される潤滑油が相互に移動可能となる略螺旋状の連通溝が全周に亘って形成されていることを特徴とする。
【0010】
この構成において、気体介在部に保持される外気によって分離された一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部に連続して保持される潤滑油は、いずれか一方のラジアル動圧軸受部並びにこれに隣接するスラスト動圧軸受部と他方のラジアル動圧軸受部並びにこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油との間に量的なアンバランスが生じた場合、一対のラジアル動圧軸受部並びにこれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油の表面張力と外気の大気圧とがバランスすることによって、これに応じて潤滑油の保持量が多い軸受部側から少ない側の軸受部への移動圧力が生じて、気体介在部に保持される外気によって分離された一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部間で連通溝を通じて潤滑油の保持量が均等になるまで再配分が行われ、各ラジアル動圧軸受部及びそれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油との間の量的なアンバランスが解消される。
【0011】
更に、シャフト内にシャフト外周面とスリーブ部材内周面との間に形成される気体介在部に開口する呼吸孔を設け、この呼吸孔を通じて気体介在部とモータ外部とを連通した状態とすることで、一対のラジアル動圧軸受部端部に位置する潤滑油の境界面が大気圧でバランスし、一対のラジアル動圧軸受部及び一対のスラスト動圧軸受部の各潤滑油の境界面とが同じ大気圧に晒されることとなる。
【0012】
一対のラジアル動圧軸受部を分離する気体介在部は、これらラジアル動圧軸受部間に位置するシャフトの外周面に、軸線方向両端部が一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接し且つ実質的に該一対のラジアル動圧軸受部に規定されるラジアル微小間隙と同一の間隙寸法を有するとともにモータの停止時には前記潤滑油が保持される微小間隙に臨むシャフト外周面に対して段部を有して凹設される環状の凹溝とラジアル微小間隙によってラジアル微小間隙中に規定された間隙拡大部に呼吸孔を通じて外気に連通する空気が保持されて構成されることで、この凹溝の段部によってシャフトの外周面に凹凸が形成されて表面の連続性が失われ、更に、潤滑油にはモータの回転時に遠心力が作用するので、オイルマイグレーション現象によって、あるいはモータに対する外的な衝撃、振動の印加時や潤滑油の界面とモータの回転時にラジアル動圧軸受部の潤滑油に動圧を発生するための動圧発生用溝によって形成されるシャフト及び/又はスリーブ部材表面の凹凸との接触によって発生する振動で、気体介在部中に漏出あるいは散逸した潤滑油は、専らラジアル内周面に沿って移動することとなるため、潤滑油がシャフト外周面に沿って漏出または散逸する可能性が可及的に小さくなる。
【0013】
また、一対のラジアル動圧軸受部間を連通する連通溝をスリーブ部材のラジアル内周面に端部が位置する各ラジアル動圧軸受部側においてモータの回転方向に対して相互に周回方向が逆向きの螺旋状に形成することで、オイルマイグレーション現象や、モータに対する外的な衝撃、振動の印加あるいは潤滑油の界面と動圧発生用溝による凹凸との接触で発生する振動により各ラジアル動圧軸受部から一対のラジアル動圧軸受部間に設けられた気体介在部に潤滑油が漏出しても、遠心力の作用によってその殆どはラジアル内周面に沿って移動する事になり、螺旋状の連通溝により捕捉され、その壁面によって再びラジアル動圧軸受部に環流される。
【0014】
この場合、連通溝を形成するこれら一対の傾斜面のうち軸線方向内側(気体介在部側)に位置する傾斜面のスリーブ部材のラジアル内周面に対する傾斜角が他の傾斜面(ラジアル動圧軸受部側に位置する傾斜面)のスリーブ部材のラジアル内周面に対する傾斜角よりも大きな傾斜角を有する、換言すると一対の傾斜面のうち軸線方向内側に位置する傾斜面の方が他方の傾斜面よりも比較的急な傾斜面となるよう形成することで、一対のラジアル動圧軸受部から漏出した潤滑油が容易に連通溝内に捕捉され、またこの連通溝を越えて更に軸線方向内側へ漏出することが効果的に防止される。
【0015】
また、連通溝を一対の傾斜面により形成される断面略三角形状のV字状溝とするとともに、一対の傾斜面によって規定されるV字状溝の開口部分の寸法を、想定される潤滑油と大気との境界面に於けるテーパシール部の間隙寸法よりも十分に大きな寸法とすると、モータの停止時に一対のラジアル動圧軸受部に保持される潤滑油が連通溝の各端部に接したときに、テーパシール部中において潤滑油の表面張力と外気の大気圧とのバランスによって形成される潤滑油の境界面のメニスカスの表面積よりも連通溝の端部において潤滑油の表面張力と気体介在部に保持される外気の大気圧とのバランスによって形成される潤滑油の境界面のメニスカスの表面積の方が大きくなることで、過剰な量の潤滑油が連通溝に流入することが防止される。
【0016】
この場合、一対の傾斜面によって規定されるV字状溝の開口部分の寸法を、想定される潤滑油と大気との境界面に於けるテーパシールの間隙寸法よりも十分に大きな寸法とすることで、過剰量の潤滑油が連通溝内に流入し、ラジアル動圧軸受部に保持される潤滑油量が過小となることが防止されるが、この連通溝は、一対の傾斜面が連結されるV字状溝の頂部に向かって間隙寸法が漸次減少するため、その時にラジアル動圧軸受部及びこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油量に応じた量の潤滑油がV字状連通溝内に流入し、一対のラジアル動圧軸受部間を流通するようになる。
【0017】
この構成において、一対のスラスト動圧軸受部に規定されるスラスト微小間隙に連続する間隙には、テーパ状に間隙寸法が変化することで前記一対のスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油の表面張力と外気圧とがバランスする位置に該潤滑油の境界面が形成されるテーパシール部が構成されることで、気体介在部に保持される外気によって分離された一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部に連続して保持される潤滑油は、いずれか一方のラジアル動圧軸受部並びにこれに隣接するスラスト動圧軸受部と他方のラジアル動圧軸受部並びにこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油との間に量的なアンバランスが生じた場合、より多くの潤滑油を保持する側の潤滑油の外気との境界面がテーパシール部中のより間隙の拡大した部分に位置するようになり、一方のスラスト動圧軸受部に隣接して配設されるテーパシール部中に潤滑油の表面張力と外気の大気圧とがバランスすることによって形成される潤滑油の境界面のメニスカス(湾曲面)の表面積と他方のテーパシール部中に形成される潤滑油の境界面のメニスカスの表面積との間に差異が生じる。
【0018】
潤滑油が多く保持される側のメニスカスは潤滑油が少ない側のメニスカスよりも当然に大きな表面積を有することとなるため、大気圧によってテーパシール部側からスラスト動圧軸受部側へ潤滑油を押圧する圧力が高くなり、これに応じて連通溝を通じて潤滑油の保持量が多い軸受部側から少ない側の軸受部への移動圧力が生じて、各テーパシール部中に形成される潤滑油の境界面のメニスカスの表面積が同等となり大気圧による押圧力が釣り合うようになるまで、つまりテーパシール部中の潤滑油の境界面が同等の位置になるまで、気体介在部に保持される外気によって分離された一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部間で連通溝を通じて潤滑油の再配分が行われ、各ラジアル動圧軸受部及びそれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油との間の量的なアンバランスが解消される。
【0019】
加えて、この構成において、モータの停止時に一対のスラスト動圧軸受部の潤滑油に連続する潤滑油を、スラストプレートの外周面とこれと半径方向に対向するスリーブ部材の囲繞内周面との間の間隙が軸線方向外方に向かって拡大するよう構成したテーパシール部中において外気との境界面を有するよう保持すると、モータの回転時に遠心力によって潤滑油が半径方向外方に移動した場合でもスリーブ部材の囲繞内周面によってさらなる移動が阻止される。また、オイルマイグレーション現象によってスラストプレート及びスリーブ部材の表面に拡散した潤滑油は、モータの回転時に遠心力の作用で半径方向外方に圧送され、スラスト動圧軸受部に保持される潤滑油に環流されて、モータ外部に漏出することが防止される。
【0020】
更に、一対のスラストプレートの軸線方向外側面とこれと軸線方向に対向する一対のカウンタプレートとの間に形成される軸線方向間隙を半径方向内方に向かって拡大するよう構成することで、二次的なテーパシール部が形成される。
【0021】
この場合、モータの回転時に潤滑油に遠心力等の作用によって、潤滑油が半径方向外方に圧送され、潤滑油の外気との境界面がテーパシール部から軸線方向間隙が半径方向内方に向かって漸次拡大するスラストプレートの軸線方向外側面とこれと軸線方向に対向するカウンタプレートとの間に規定されたテーパ状間隙内に移動し、潤滑油の外気との境界面はこのテーパ状間隙内において潤滑油の表面張力と外気の大気圧とがバランスし保持されることによって半径方向内方を向く二次的なテーパシール部が形成されることから、オイルマイグレーション現象によってスラストプレート及びカウンタプレートの表面を半径方向内方に向かって拡散した潤滑油が、モータの回転時に遠心力の作用によって半径方向外方に圧送されることでこの二次的なテーパシール部に保持される潤滑油に環流され、モータ外部への漏出が更に防止される。
【0022】
また、一対のカウンタプレートには中央部にシャフトが微小間隙を介して遊挿される円形開口が形成されており、シャフトの外周面と円形開口の内周面との間の微小間隙の半径方向の寸法を、可能な限り小に設定することによって、これらカウンタプレートと一対のスラストプレートとの間の軸線方向間隙との間の間隙寸法の違いによって、モータの回転時にこれら間隙内で発生する空気流の流速に差異が生じることで、例えば高速回転時のモータの発熱等に起因して、潤滑油が気化することで発生した蒸気のモータ外部への流出抵抗を大にして潤滑油の境界面近傍に於ける蒸気圧を高く保てるので更なる潤滑油の蒸散が有効に阻止される。
【0023】
加えて、スラスト動圧軸受部に動圧発生手段として潤滑油を半径方向内方に圧送する形状のスパイラル状溝を形成し、これに隣接し連続して潤滑油を保持するラジアル動圧軸受部に動圧発生手段として潤滑油をスラスト動圧軸受部方向に圧送するよう軸線方向にアンバランスな形状のヘリングボーン状溝を形成することで、ラジアル動圧軸受部側に位置する潤滑油の境界面からスラスト動圧軸受部側に位置する潤滑油の境界面に至るまで動圧が極大となるのは1点のみで極小となる点は存在せず、従って、潤滑油中に気泡が含まれていても自動的に圧力が最小となる潤滑油の境界面から大気中に排除される構成となる。
【0024】
また、スラスト動圧軸受部に動圧発生手段として潤滑油を半径方向内方に圧送する形状のスパイラル状溝を形成し、これに隣接し連続して潤滑油を保持するラジアル動圧軸受部に動圧発生手段として潤滑油をスラスト動圧軸受部方向に圧送するよう軸線方向にアンバランスな形状のヘリングボーン状溝を形成して、潤滑油に含まれる気泡が自動的に圧力が最小となるラジアル動圧軸受部側及びスラスト動圧軸受部側に位置する潤滑油の境界面から大気中に排除される構成とすることで、例えばラジアル動圧軸受部とスラスト動圧軸受部の双方にヘリングボーン状溝を形成した場合には、ラジアル動圧軸受部とスラスト動圧軸受部の境界部付近で動圧が極小となり気泡が滞留しがちとなるため、これを排出するためにスラストプレートに形成されていた呼吸孔や循環孔等が不要となり、またスラストプレートが小径化されることでシャフトにスラストプレートを取付ける際の直角度等の要求精度が幾分緩和され、スラストプレートの加工及び組立が容易になりモータの低コスト化に寄与することができる他、スラストプレートの周速が小さくなり、潤滑油の粘性抵抗を抑制することができるのでモータの電気的効率が向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るモータの実施形態について、記録ディスク駆動用モータとして使用する場合を例にとり、図1乃至図4を参照して説明するが、本発明は以下に示す各実施例に限定されるものではない。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態のモータの概略構成を模式的に示す縦断面図、図2は、このモータのシャフトに形成される凹溝の形状を模式的に示す部分拡大平面図であり、図3は、図1のモータのスリーブ部材に形成される貫通孔の内周面の概略構成を模式的に示す縦部分断面図であり、また図4は、図3において示す連通溝の断面形状を模式的に示す部分拡大断面図である。
【0027】
図1において、この記録ディスク駆動用モータ1は、ブラケット2と、このブラケット2の中央開口2a内に一方の端部が外嵌固定されるシャフト4と、このシャフト4に対して相対的に回転自在なロータ6とを備える。ロータ6は、外周部に記録ディスクDが載置されるロータハブ6aと、ロータハブ6aの内周側に位置し、潤滑油8が保持される微間隙を介してシャフト4に軸支持されるスリーブ部材6bとを備えている。ロータハブ6aの内周部には接着等の手段によってロータマグネット10が固着されており、このロータマグネット10と半径方向に対向してブラケット2にステータ12が装着されている。
【0028】
スリーブ部材6bの略中央部には内周面がシャフト4の外周面との間に潤滑油8が保持される微間隙を形成するようスリーブ部材6bを軸線方向に貫通する貫通孔6cが形成されている。シャフト4の上部及び下部には半径方向外方に突出する円盤状の上部スラストプレート4a及び下部スラストプレート4bがそれぞれ取付けられており、貫通孔6cの上部スラストプレート4a及び下部スラストプレート4bに対応する部位には、各スラストプレート4a及び4bの外径よりも大径な上部開口6d及び下部開口6eが形成されている。この上部開口6d及び下部開口6eは、中央部にシャフト4が挿通される開口7a2、7b2を有するリング状の上部カウンタプレート7a及び下部カウンタプレート7bによって閉塞されている。
【0029】
貫通孔6c内周部から上部開口6dの外周部に至る上部スラスト面6fと、上部スラストプレート4aの下面(軸線方向内側面)との間には、潤滑油8が保持される微間隙が形成されており、上部スラストプレート4aの下面には、ロータ6の回転にともない潤滑油8中に動圧を発生するための一群のスパイラル状溝14が並列状に形成され上部スラスト動圧軸受部16が構成されている。また、貫通孔6c内周部から下部開口6eの外周部に至る下部スラスト面6gと、下部スラストプレート4bの上面(軸線方向内側面)との間には、潤滑油8が保持される微間隙が形成されており、下部スラストプレート4bの上面には、ロータ6の回転にともない潤滑油8中に動圧を発生するための一群のスパイラル状溝14が並列状に形成され下部スラスト動圧軸受部18が構成される。これら上部及び下部スラスト動圧軸受部16、18に形成されるスパイラル状溝14は、それぞれ潤滑油8に半径方向内方に向かって圧送するポンピング作用が発生するよう半径方向内方を向く形状を有している。
【0030】
上部スラストプレート4aの外周面4a1は軸線方向外側に向かって、これと半径方向に対向するロータ6上部開口6dの内周面との間の間隙が拡大するよう、テーパ状に形成されており、上部スラスト動圧軸受部16に保持される潤滑油8は、モータ1の停止時において、この上部スラストプレート4aの外周面4a1とロータ6の上部開口6dの内周面との間の間隙中で大気との境界面を形成している。同様に、下部スラストプレート4bの外周面4b1は軸線方向外側に向かって、これと半径方向に対向するロータ6の下部開口6eの内周面との間の間隙が拡大するよう、テーパ状に形成されており、下部スラスト動圧軸受部18に保持される潤滑油8は、モータ1の停止時において、この下部スラストプレート4bの外周面4b1とロータ6の下部開口6eの内周面との間の間隙中で大気との境界面を形成している。
【0031】
上部及び下部スラスト動圧軸受部16、18に保持される潤滑油8を上部及び下部スラストプレート4a、4bの外周面4a1、4b1とこれと半径方向に対向するロータ6の上部開口6d及び下部開口6eの内周面との間の間隙中に大気との境界面を形成するよう保持することで、モータ1の回転時に遠心力の作用等によって潤滑油8が半径方向外方に押圧されて移動した場合でも上部開口6d及び下部開口6eの内周面によってさらなる移動が阻止される。また、オイルマイグレーション現象によって上部及び下部スラストプレート4a、4b及びロータ6の表面に拡散した潤滑油8は、遠心力の作用で半径方向外方に圧送されて、大気との境界面から潤滑油8に環流され、モータ1の外部への潤滑油8の漏出が防止される。
【0032】
この場合、上部及び下部スラストプレート4a、4bの外周面4a1、4b1とこれと半径方向に対向するロータ6の上部開口6d、6eの内周面との間の間隙が軸線方向外側に向かって拡大するよう構成することで、潤滑油8の表面張力と外気の大気圧とがバランスする位置に潤滑油8の境界面が形成される、上部第1テーパシール部17a及び下部第1テーパシール部19aとが形成される。
【0033】
上部カウンタプレート7aの下面7a1は、半径方向内方に向かうにつれて上部スラストプレート4aの上面(軸線方向外側面)との間の軸線方向間隙が拡大するテーパ状に形成され、モータ1の回転時にはこのテーパ状軸線方向間隙内において潤滑油8の表面張力と外気の大気圧とがバランスする位置に潤滑油8の境界面が形成される上部第2テーパシール部17bが形成されている。この上部第2テーパシール部17bは開口7a2とシャフト4の外周面との間の間隙を通じて外気に連通開放されている。また、下部カウンタプレート7bの上面7b1は、半径方向内方に向かうにつれて下部スラストプレート4bの下面(軸線方向外側面)との間の軸線方向間隙が拡大するテーパ状に形成されており、モータ1の回転時にはこのテーパ状軸線方向間隙内において潤滑油8の表面張力と外気の大気圧とがバランスする位置に潤滑油8の境界面が形成される、下部第2テーパシール部19bが形成される。この下部第2テーパシール部19bも同様に、開口7b2とシャフト4の外周面との間の間隙を通じて外気に連通開放されている。
【0034】
このように、モータ1の回転時において、潤滑油8の境界面が半径方向内方を向く各第2テーパシール部17b、19b中にあることから、モータ1の回転時に潤滑油8に作用する遠心力によって、オイルマイグレーション現象で拡散した潤滑油8が半径方向外方に向かって圧送され、各第2テーパシール部17b、19bに保持される潤滑油8に環流され、モータ1の外部への漏出が更に防止される。
【0035】
上部及び下部スラスト動圧軸受部16、18のスパイラル状溝14を、それぞれ潤滑油8に対して半径方向内方に向かってポンピング作用を発生する形状とすることで、潤滑油8の充填時等に、各スラスト動圧軸受部16、18に保持される潤滑油8中に生じた気泡が圧力の高い軸受部から圧力の低い潤滑油8の境界面側へと移動し、大気に開放される。
【0036】
シャフト4の外周面の略中央部には、貫通孔6cの内周面との間の間隙が拡大する間隙拡大部が形成されるよう、環状の凹溝4cが形成されており、この凹溝4cにはシャフト4中に形成された外気と連通する連通孔20が開口し、この開口部より微間隙中に取り込まれた外気は凹溝4cと貫通孔6cの内周面との間に環状の気体介在部22を形成する。この気体介在部22に保持される外気によってシャフト4の外周面と貫通孔6cの内周面との間の微間隙中に保持された潤滑油8は軸線方向上下に分割される。
【0037】
貫通孔2cの内周面の、凹溝4cに保持される外気によって軸線方向上下に分割されて保持される潤滑油8に対応する部位には、ロータ6の回転にともない潤滑油8中に動圧を発生するための一群のヘリングボーン状溝24が並列状に形成され上部ラジアル動圧軸受部26及び下部ラジアル動圧軸受部28が構成されている。これら上部及び下部ラジアル動圧軸受部26、28に形成されるヘリングボーン状溝24は、互いに逆方向のスパイラル状溝を連結したものであり、それぞれ発生する動圧の圧力ピークが、軸線方向外側に偏倚して現れるよう、つまり上部及び下部ラジアル動圧軸受部26、28に形成されるヘリングボーン状溝24による潤滑油8に対するポンピング作用が上部及びスラスト動圧軸受部16、18側に向かって作用するよう、軸線方向外側に位置するスパイラル状溝が軸線方向内側に位置するスパイラル状溝に比べて短い軸線方向にアンバランスな形状に構成されている。
【0038】
この構成において、各スラスト動圧軸受部16、18に形成される動圧発生手段はスパイラル形状の溝であるのでそれのみでは必要な軸線方向の荷重支持圧を発生できないが、隣接する各ラジアル動圧軸受部26、28のヘリングボーン状溝24を、発生する動圧の圧力ピークが軸線方向外側(各スラスト動圧軸受部16、18側)に偏倚する形状とすることで両軸受部の協働によりスラスト部に必要な動圧を発生せしめて負荷を支持している。この場合、ロータ6の回転時にラジアル動圧軸受部26、28近傍の潤滑油8の気体介在部22側端部境界面がラジアル動圧軸受部26、28内に移動してアンバランスなヘリングボーン状溝24の一部を大気中に露出せしめてスラスト動圧軸受部16、18の動圧と平衡するよう溝諸元を設定する。
【0039】
また、上部及び下部ラジアル動圧軸受部26、28は隣接するスラスト動圧軸受部16、18とは潤滑油8が連続して保持されており、片方の潤滑油8の境界面(気体介在部22中に保持される外気との境界面)から他方の潤滑油8の境界面(第2テーパシール部17b、19b中の外気との境界面)に至るまで動圧が極大となるのは1点のみで極小となる点は存在せず、従って、潤滑油8中に気泡が含まれていても自動的に圧力が最小となる境界面から容易に大気中に排除する構成とすることができる。
【0040】
このように、各動圧軸受部16、18、26及び28に保持される潤滑油8中に生じた気泡は、順次低圧側に移動し、各潤滑油8の境界面より大気中に開放されるため、気泡が潤滑油8中に滞留することがなく、モータ1の温度上昇時に気泡が熱膨張し潤滑油8が軸受外部に漏出することが防止される。
【0041】
尚、図2に示すとおり、シャフト4の凹溝4cは、各ラジアル動圧軸受部26、28を構成するシャフト4の外周面との間に段差が生じるよう、軸線方向両端部に段部4c1、4c2が形成されており、この段部4c1、4c2によって、シャフト4の外周面に凹凸が形成され表面の連続性が失われ、更に、潤滑油8にはモータ1の回転時に遠心力が作用するため、オイルマイグレーション現象やモータ1に対する外的な衝撃や振動の印加あるいは潤滑油8の界面と各ラジアル動圧軸受部26、28のヘリングボーン状溝24動圧発生用溝によって貫通孔6cの内周面に形成された凹凸との接触によって発生する振動で、気体介在部22中に漏出あるいは散逸した潤滑油8は専ら貫通孔6cの内周面に沿って移動することとなるため、潤滑油8がシャフト4の外周面に沿って滴下し散逸する可能性が可及的に小さくなる。
【0042】
また、図3に示すとおり、上部及び下部ラジアル動圧軸受部26、28間に位置する貫通孔6cの内周面には、各ラジアル動圧軸受部26、28間を連通する連通溝9が形成されている。この連通溝9は、両端部が各ラジアル動圧軸受部26、28に隣接し実質的に同一の間隙寸法を有するとともにモータ1の停止時には潤滑油8が保持される微間隙中に位置しており、それぞれの端部が位置する側の各ラジアル動圧軸受部26、28で周回方向がモータ1の回転方向に対して互いに逆向きに形成された螺旋状部9a1、9a2とこれら螺旋状部9a1、9a2間を連結する軸線方向溝である連結部9bとから構成される。
【0043】
上部スラスト動圧軸受部16並びに上部ラジアル動圧軸受部26に保持される潤滑油8と下部スラスト動圧軸受部18並びに下部ラジアル動圧軸受部28に保持される潤滑油8との間に、量的なアンバランスが生じた場合、潤滑油8の境界面は第1テーパシール部17a、19aの間隙中においてより間隙が拡大した部分に位置するようになり、上部第1テーパシール部17a中に潤滑油8の表面張力と外気の大気圧とがバランスすることで形成される潤滑油8の境界面のメニスカスの表面積と下部第1テーパシール部中に潤滑油8の表面張力と外気の大気圧とがバランスすることで形成される潤滑油8の境界面のメニスカスの表面積との間に差異が生じる。
【0044】
潤滑油8が多く保持される側のメニスカスは潤滑油8が少ない側のメニスカスよりも当然に大きな表面積を有することとなり、大気圧によって潤滑油8の境界面を第1テーパシール部17a、19a側から各スラスト動圧軸受部16、18側へと押圧するより大きな圧力が作用することとなるため、これに応じて潤滑油8の保持量が多い側から少ない側への移動圧力が生じ、第1テーパシール部17a、19a中に形成される潤滑油8の境界面のメニスカスの表面積が同等となり大気圧による押圧力が釣り合うようになるまで、つまり第1テーパシール部17a、19a中の潤滑油8の境界面が同等の位置になるまで、連通溝9を通じて潤滑油8の再配分が行われて、上部スラスト動圧軸受部16並びに上部ラジアル動圧軸受部26に保持される潤滑油8と下部スラスト動圧軸受部18並びに下部ラジアル動圧軸受部28に保持される潤滑油8との間の量的なアンバランスが解消される。
【0045】
尚、モータ1の回転時には、上述のとおり遠心力の作用及び軸線方向にアンバランスなヘリングボーン状溝24のポンピング作用によって、上部及び下部ラジアル動圧軸受部26、28に保持される潤滑油8は隣接する各スラスト動圧軸受部16、18側へと移動し、各ラジアル動圧軸受部26、28に保持される潤滑油8の境界面は軸線方向外側へと移動するため、潤滑油8の境界面は連通溝9の端部から離間し、連通溝9は一時的にその機能を停止する。つまり、モータ1の回転時には上部スラスト動圧軸受部16並びに上部ラジアル動圧軸受部26に保持される潤滑油8と下部スラスト動圧軸受部18並びに下部ラジアル動圧軸受部28に保持される潤滑油8との間の移動は行われず、モータ1の停止時のみ連通溝9を通じて移動可能になる。また、連通溝9の両端部は、各ラジアル動圧軸受部26、28に形成されるヘリングボーン状溝26中に位置するよう形成することも可能である。
【0046】
このように、上部スラスト動圧軸受部16並びに上部ラジアル動圧軸受26に保持される潤滑油8と下部スラスト動圧軸受部18並びに下部ラジアル動圧軸受部28に保持される潤滑油8がモータ1の停止時に移動可能となり、潤滑油8の保持量にアンバランスが生じた場合に連通溝9を通じて潤滑油8の再配分が行われることで、上部スラスト動圧軸受部16並びに上部ラジアル動圧軸受26に保持される潤滑油8と下部スラスト動圧軸受部18並びに下部ラジアル動圧軸受部28に保持される潤滑油8の保持量が均一化され、モータ1の安定した回転を得ることができる。
【0047】
また、連通溝9は、図4に拡大して示すとおり、互いに逆向きに形成された一対の傾斜面9c1、9c2によって規定された断面略三角形状のV字状溝からなり、軸線方向内側(気体介在部22側)に位置する傾斜面9c2は各ラジアル動圧軸受部26、28側に位置する傾斜面9c1よりも、貫通孔6cの内周面に対して大きな傾斜角を有する。換言すると、傾斜面9c2は他の傾斜面9c1よりも貫通孔6cの内周面に対して比較的急な傾斜面となるよう形成されている。
【0048】
この場合、V字状の連通溝9を規定する一対の傾斜面9c1、9c2の開口部分の寸法を、想定される潤滑油8と大気との境界面に於ける各第1テーパシール部17a、19aの間隙寸法よりも十分に大きな寸法を有するようにすると、モータ1の停止時に、各ラジアル動圧軸受部26、28に保持される潤滑油8が連通溝7の各端部に接したときに、各第1テーパシール部17a、19a中において潤滑油8の表面張力と外気の大気圧とのバランスによって形成されるメニスカスの表面積よりも連通溝7の端部において潤滑油8の表面張力と気体介在部22に保持される外気の大気圧とのバランスによって形成されるメニスカスの表面積の方が大きくなり、過剰な量の潤滑油8が連通溝9に流入することが防止され、各ラジアル動圧軸受部26、28の潤滑油8の保持量が過小となることが阻止される。
【0049】
上記のとおり、一対の傾斜面9c1、9c2によって規定されるV字状連通溝9の開口部分の寸法を、想定される潤滑油8と大気との境界面に於ける第1テーパシール部17a、19aの間隙寸法よりも十分に大きな寸法とすることで、過剰量の潤滑油8が連通溝9内に流入し、各ラジアル動圧軸受部26、28に保持される潤滑油8の量が過小となることが防止されるが、この連通溝9は、一対の傾斜面9c1、9c2が連結されるV字状連通溝9の頂部に向かって間隙寸法が漸次減少するため、その時に各ラジアル動圧軸受部26、28及びこれに隣接する各スラスト動圧軸受部16、18に保持される潤滑油8の量に応じた量の潤滑油8がV字状連通溝9内に流入し、一対のラジアル動圧軸受部26、28間を流通するようになる。
【0050】
モータ1が使用される、例えばパーソナルコンピュータ等の機器の底部側にベースプレート2が取付けられ、上部スラスト動圧軸受部16及び上部ラジアル動圧軸受部26がモータ1の上部側に位置した状態(正立状態)で使用される場合、上部スラスト動圧軸受部16並びに上部ラジアル動圧軸受部26に保持される潤滑油8、特に上部ラジアル動圧軸受部26に保持される潤滑油8には、常時重力が潤滑油8の軸線方向内側、即ちブラケット2側への移動圧力として作用するため、下部ラジアル動圧軸受部28よりも潤滑油8が漏出する可能性が大きくなる。
【0051】
モータ1の停止時には、上部及び下部ラジアル動圧軸受部26、28間に連通溝9の潤滑油8によって、上部ラジアル動圧軸受部26に潤滑油8が再配分されるため特に問題となる可能性は低いが、モータ1の回転時には、上述のとおり上部ラジアル動圧動圧軸受部26に保持される潤滑油8の境界面が連通溝9の端部から離間するため連通溝9による潤滑油8の再配分機能は行われず、重力によって、また、潤滑油8に対する遠心力も要因となってオイルマイグレーション現象が加速されるが、漏出した潤滑油8は遠心力の作用によって、殆どがスリーブ部材6bの貫通孔6cの内周面に沿って移動することとなり、連通溝9の貫通孔6cの内周面に対して比較的緩い傾斜を有する上部ラジアル動圧軸受部26側傾斜面9c1によって、上部ラジアル動圧軸受部26から漏出、散逸した潤滑油8が確実に捕捉され、また貫通孔6cの内周面に対して比較的急な傾斜を有する軸線方向内側に位置する傾斜面9c2によって更なる漏出、散逸が防止されるとともに、上部ラジアル動圧軸受部26側の螺旋状部9a1によって、再び上部ラジアル動圧軸受部26側へと圧送され、連通溝9の端部付近に所定量(上部ラジアル動圧軸受部26に規定される微間隙中に毛細管現象によって保持可能な量)蓄積されると、モータ1の回転時における遠心力の作用やヘリングボーン状溝24によるポンピング作用あるいはモータ1の停止時における潤滑油8の境界面が軸線方向内側への移動等によって、上部ラジアル動圧軸受部26に環流される。
【0052】
上部及び下部カウンタプレート7a、7bの内周面7a2、7b2とシャフト4の外周面との間の半径方向の間隙を可能な限り小さく設定することによって、上部カウンタプレート7aの下面7a1と上部スラストプレート4aの上面との間及び下部カウンタプレート7bの上面と下部スラストプレート4bの下面との間に規定される間隙の間隙寸法の違いによりモータ1の回転によってこれら間隙内で生じる空気流の流速に差異が生じることで、例えば高速回転時のモータ1の発熱等に起因して潤滑油8が気化することで生じた蒸気(オイルミスト)のモータ1の外部への流出抵抗が大きくなり潤滑油8の境界面近傍に於ける蒸気圧を高く保てるので更なる潤滑油8の蒸散を防止することができる。なお、これら各面に例えばフッ素系材料からなる撥油剤を塗布しておくと、上記シール効果に加えて潤滑油8に遠心力の作用しないモータ1の停止時にオイルマイグレーション現象によって上部及び下部カウンタプレート7a、7bの内周面7a2、7b2とシャフト4の外周面との間の半径方向の間隙を通じてモータ1の外部に漏出することを防止することができる。
【0053】
また、各スラスト動圧軸受部16、18とこれらに隣接する各ラジアル動圧軸受部26、28に連続して保持する潤滑油8中の動圧が極小となる点が存在しないことから、各スラスト動圧軸受部16、18と各ラジアル動圧軸受部26、28の境界部にあたるシャフト4と各スラストプレート4a、4bとの締結部付近と外気とを連通する、例えば呼吸孔等をスラストプレートに設けることが不要となり、またスラストプレートの外径を小径化することができるためる、スラストプレートの構成を簡略化し加工工数が削減されることでモータの低コスト化に寄与するとともに、周速が小さくなり、潤滑油8の粘性抵抗による軸受損が抑制されて、モータ1の電気的効率を高め、消費電力を抑制することができるばかりでなく、下部スラスト動圧軸受部18がロータマグネット10及びステータ12からなる磁気回路部に与える影響を少なくすることができ、十分な駆動トルクを得ることができる。
【0054】
以上、本発明に従う記録ディスク駆動用モータの一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0055】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載のモータによれば、いずれか一方のラジアル動圧軸受部並びにこれに隣接するスラスト動圧軸受部と他方のラジアル動圧軸受部並びにこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油との間に量的なアンバランスが生じた場合、一対のラジアル動圧軸受部並びにこれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油の表面張力と外気の大気圧とがバランスすることで潤滑油の保持量が多い側から少ない側への移動圧力が誘起されて、この移動圧力により一対のラジアル動圧軸受部間を連通する連通溝を通じて潤滑油の保持量が均等になるまで再配分が行われ、各ラジアル動圧軸受部及びそれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油との間の量的なアンバランスが解消され、モータの安定した回転を得ることができる。
【0056】
本発明の請求項2に記載のモータによれば、一対のラジアル動圧軸受部端部に位置する潤滑油の境界面が大気圧でバランスされることで、各ラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接する各スラスト動圧軸受部に保持される潤滑油の各外気との境界面が同一の外気圧とバランスすることとなり、モータの停止時における連通溝を通じての一対のラジアル動圧軸受部間の潤滑油の再配分を円滑に行うことができる。
【0057】
本発明の請求項3に記載のモータによれば、オイルマイグレーション現象やモータに対する外的な衝撃や振動の印加あるいは潤滑油の界面とモータの回転時にラジアル動圧軸受部の潤滑油に動圧を発生するための動圧発生用溝によって形成されるシャフト及び/又はスリーブ部材表面の凹凸との接触によって発生する振動で、各ラジアル動圧軸受部から一対のラジアル動圧軸受部間に形成される気体介在部に漏出あるいは散逸した潤滑油は、専らラジアル内周面に沿って移動することとなるため、潤滑油がシャフト外周面に沿って滴下し散逸する可能性を可及的に小さくすることができる。
【0058】
本発明の請求項4に記載のモータによれば、オイルマイグレーション現象や、衝撃、振動の印加により一対のラジアル動圧軸受部から気体介在部側に漏出した潤滑油が、この連通溝に捕捉され、またモータの回転時に遠心力の作用によって一対のラジアル動圧軸受部又はこの一対のラジアル動圧軸受部に隣接し且つ実質的に該一対のラジアル動圧軸受部に規定されるラジアル微小間隙と同一の間隙寸法を有するとともにモータの停止時には前記潤滑油が保持される微小間隙中に位置する連通溝の端部側へ圧送され、ラジアル動圧軸受部に環流されるので、モータの安定した回転を長期間にわたって維持することができる。
【0059】
本発明の請求項5に記載のモータによれば、モータの停止時に、過剰な量の潤滑油が連通溝に流入し、ラジアル動圧軸受部に保持される潤滑油が過小になることが防止される。
【0060】
この場合、連通溝は、一対の傾斜面が連結されるV字状溝の頂部に向かって間隙寸法が漸次減少するため、その時にラジアル動圧軸受部及びこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油量に応じた量の潤滑油がV字状連通溝内に流入し、一対のラジアル動圧軸受部間を流通するようになる。
【0061】
本発明の請求項6に記載のモータによれば、いずれか一方のラジアル動圧軸受部並びにこれに隣接するスラスト動圧軸受部と他方のラジアル動圧軸受部並びにこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油との間に量的なアンバランスが生じた場合、潤滑油の保持量に応じて一対のスラスト動圧軸受部に連続するテーパシール部中に規定される潤滑油と外気との境界面が移動し、潤滑油の表面張力と外気の大気圧とがバランスすることにより形成されるメニスカスの表面積に差異が生じることで、潤滑油の表面張力と外気の大気圧との相互作用でが潤滑油の保持量が多い側から少ない側への移動圧力が誘起されて、各テーパシール部中に形成される潤滑油の境界面のメニスカスの表面積が同等となり大気圧による押圧力が釣り合うようになるまで、この移動圧力により一対のラジアル動圧軸受部間を連通する連通溝を通じて潤滑油の再配分が行われ、各ラジアル動圧軸受部及びそれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油との間の量的なアンバランスが解消される。
【0062】
また、モータの回転時に遠心力によって潤滑油が半径方向外方に移動した場合でもスリーブ部材の内周面によってさらなる移動が阻止され、またオイルマイグレーション現象によってスラストプレート及びスリーブ部材の表面に拡散した潤滑油は、遠心力の作用で半径方向外方に移動し、スラスト動圧軸受部に保持される潤滑油に環流され、モータ外部に漏出することが防止される。
【0063】
本発明の請求項に記載のモータによれば、オイルマイグレーション現象によってスラストプレート及びカウンタプレートの表面拡散した潤滑油がこのモータの回転時に遠心力によって潤滑油に環流され、モータ外部への漏出が更に防止される。
【0064】
本発明の請求項に記載のモータによれば、潤滑油が気化することによって生じた蒸気の外部への流出抵抗を大にして潤滑油の境界面近傍に於ける蒸気圧を高く保てるので更なる潤滑油の蒸散を有効に阻止することができ、潤滑油の早期の枯渇を防止することができる。
【0065】
本発明の請求項に記載のモータによれば、ラジアル動圧軸受部側の潤滑油の境界面からスラスト動圧軸受部側の潤滑油の境界面に至るまで動圧が極大となるのは1点のみで極小となる点は存在せず、従って、潤滑油中に気泡が含まれていても自動的に圧力が最小となる潤滑油の境界面から大気中に排除する構成とすることができる。
【0066】
また、スラスト動圧軸受部に動圧発生手段として潤滑油を半径方向内方に圧送する形状のスパイラル状溝を形成し、これに隣接し連続して潤滑油を保持するラジアル動圧軸受部に動圧発生手段として潤滑油をスラスト動圧軸受部方向に圧送するよう軸線方向にアンバランスな形状のヘリングボーン状溝を形成して、潤滑油に含まれる気泡を自動的に圧力が最小となる潤滑油の境界面から大気中に排除する構成とすることで、例えばラジアル動圧軸受部とこれに隣接するスラスト動圧軸受部との境界部を外気に連通するためにスラストプレートに形成されていた呼吸孔や循環孔等が不要となり、スラストプレートが小径化されることで、シャフトにスラストプレートを固定する際の直角度等の要求精度が幾分緩和されてスラストプレートの加工や組立が容易になりモータの低コスト化に寄与することができるとともにスラストプレートの周速が小さくなり、潤滑油の粘性抵抗を抑制することができるのでモータの電気的効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のモータの概略構成を模式的に示す縦断面図である。
【図2】図1のモータのシャフトに形成される凹溝の断面形状を模式的に示すシャフトの部分拡大平面図である。
【図3】図1のモータのスリーブ部材に形成される貫通孔の内周面を模式的に示すスリーブ部材の縦部分断面図である。
【図4】図3の連通溝の断面形状を模式的に示すスリーブ部材の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 モータ
4 シャフト
4a、4b スラストプレート
6b スリーブ部材
9 連通溝
16、18 スラスト動圧軸受部
22 気体介在部
26、28 ラジアル動圧軸受部

Claims (9)

  1. シャフトの両端部に固着された一対の円盤状スラストプレートと、前記シャフトの外周面にラジアル微小間隙を介して対向するラジアル内周面、前記一対のスラストプレートの半径方向に拡がる面にスラスト微小間隙を介して対向するスラスト面及び前記一対のスラストプレートの外周面と間隙を介して半径方向に対向する囲繞内周面を有するスリーブ部材と、前記一対のスラストプレートの相互に対向する側の前記半径方向に拡がる面とこれらと対向する前記スリーブ部材のスラスト面との間に規定される前記スラスト微小間隙中に潤滑油を保持してなる一対のスラスト動圧軸受部と、該一対のスラスト動圧軸受部に隣接し前記シャフトの外周面と前記スリーブ部材のラジアル内周面との間に規定される前記ラジアル微小間隙中に前記スラスト動圧軸受部に保持される潤滑油に連続して潤滑油を保持してなるラジアル動圧軸受部とを備えたモータにおいて
    対のラジアル微小間隙の略中央部にはモータ外部と連通する環状の気体介在部が設けられるとともに前記一対のラジアル動圧軸受部に保持される潤滑油は、該気体介在部に保持される空気によって分離されており、また、
    前記スリーブ部材の前記ラジアル内周面には、前記気体介在部によって分離された前記一対のラジアル動圧軸受部間を連通し且つモータの停止時には潤滑油を保持し且つ前記一対のラジアル動圧軸受部のそれぞれに保持される潤滑油が相互に移動可能となる略螺旋状の連通溝が全周に亘って形成されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記シャフトには、前記気体介在部に開口し該気体介在部とモータ外部とを連通するための呼吸孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記気体介在部は、前記一対のラジアル動圧軸受部間に位置する前記シャフトの外周面に凹設された環状の凹溝と前記ラジアル内周面との間に形成され、前記一対のラジアル動圧軸受部のそれぞれの前記気体介在部側に隣接する部位には、前記ラジアル動圧軸受部に規定されるラジアル微小間隙と同一の間隙寸法を有し、モータの停止時には潤滑油が保持される微小間隙が形成され、隣接する部位と前記凹溝との間に段部が形成されており、前記凹溝と前記ラジアル内周面によって前記ラジアル微小間隙中に規定された間隙拡大部に前記呼吸孔を介して外気に連通する空気が保持されていることを特徴とする請求項1及び2に記載のモータ。
  4. 前記連通溝は、端部が前記一対のラジアル動圧軸受部又は前記一対のラジアル動圧軸受部に隣接し、実質的に同一の間隙寸法を有するとともにモータの静止時には前記潤滑油が保持される微小間隙を形成する前記ラジアル内周面中に位置するとともに前記端部が位置する各ラジアル動圧軸受部側において周回方向がモータの回転方向に対して互いに逆向きに形成された螺旋状に形成されることを特徴とする請求項1乃至3に記載のモータ。
  5. 前記連通溝は、一対の傾斜面により形成される断面略V字状溝からなり、その開口部分の寸法は、想定される潤滑油と大気との境界面に於ける間隙寸法よりも十分に大きな寸法を有することを特徴とする請求項1乃至4に記載のモータ。
  6. 前記一対のスラスト動圧軸受部に規定されるスラスト微小間隙に連続する間隙は、テーパ状に間隙寸法が変化することで前記一対のスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油の表面張力と外気圧とがバランスする位置に該潤滑油の境界面が形成されるテーパシール部が構成されており、該テーパシール部は、前記一対のスラストプレートの外周面と前記スリーブ部材の囲繞内周面との間に規定される間隙の半径方向寸法が軸線方向外側に向かうにつれて拡大するよう形成されてなることを特徴とする請求項1乃至5に記載のモータ。
  7. 前記一対のスラストプレートの軸線方向外方には、中央部に前記シャフトが微小間隙を介して遊挿される円形開口が形成され前記一対のスラストプレートとの間に軸線方向寸法が半径方向内方に向かって拡大する間隙を介して対向するスラスト外面を有する一対のカウンタプレートが配設され、モータの回転時において前記一対のスラスト動圧軸受部に保持される潤滑油の外気との境界面は該スラストプレートと該カウンタプレートとの間に規定される間隙中に存在することを特徴とする請求項1乃至に記載のモータ。
  8. 前記シャフトの外周面と前記一対のカウンタプレートの円形開口の内周面との間に規定される微小間隙の半径方向寸法は、十分に微小として、該シャフトの外周面と一対のカウンタプレートの円形開口の内周面との間に規定される微小間隙と前記一対のスラストプレートと一対のカウンタプレートのスラスト外面との間に規定される間隙との間に流通抵抗を発生させ、該流通抵抗によって気化した前記潤滑油がモータの外部へと流出することを防止するシール手段を構成するとともに、前記一対のスラスト動圧軸受部は該シール手段を通じてのみ外気に開放されていることを特徴とする請求項1乃至に記載のモータ。
  9. 前記スラスト動圧軸受部には動圧発生手段として潤滑油を半径方向内方に押圧する形状のスパイラル状溝が形成され、前記ラジアル動圧軸受部には動圧発生手段として潤滑油を該スラスト動圧軸受部方向に圧送するよう軸線方向にアンバランスな形状のヘリングボーン状溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至に記載のモータ。
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