JP3797657B2 - 動圧流体軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ - Google Patents

動圧流体軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ Download PDF

Info

Publication number
JP3797657B2
JP3797657B2 JP2001316158A JP2001316158A JP3797657B2 JP 3797657 B2 JP3797657 B2 JP 3797657B2 JP 2001316158 A JP2001316158 A JP 2001316158A JP 2001316158 A JP2001316158 A JP 2001316158A JP 3797657 B2 JP3797657 B2 JP 3797657B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrust
dynamic pressure
radial
peripheral surface
sleeve member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001316158A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003120662A (ja
Inventor
泰史 岩崎
剛 服部
力 寒河江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec America Corp
Original Assignee
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Corp filed Critical Nidec Corp
Priority to JP2001316158A priority Critical patent/JP3797657B2/ja
Publication of JP2003120662A publication Critical patent/JP2003120662A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3797657B2 publication Critical patent/JP3797657B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸部に間隔をおいて設けられた一対のスラストプレート部を有する軸部材を備え、この軸部材の一対のスラストプレート部に関連して一対のスラスト動圧軸受部が設けられ、その軸部に関連して一対のラジアル動圧軸受部が設けられた動圧流体軸受装置に関し、またこの動圧流体軸受装置を備えたスピンドルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
モータのロータを回転自在に支持するための軸受手段として、従来より、軸部材の軸部に一対のスラストプレート部を設けた動圧流体軸受装置が知られており、例えば特開平9−217735号公報に開示されている。この動圧流体軸受装置では、固定の軸部材の軸部の両端部に一対のスラストプレート部が設けられ、軸部材の両スラストプレート部に関連して、モータに作用するスラスト荷重を支持するための一対のスラスト動圧軸受部が設けられ、またこの軸部材の軸部に関連して、モータに作用するラジアル荷重を支持するための一対のラジアル動圧軸受部が設けられている。
【0003】
一対のスラスト動圧軸受部の一方及び他方は、それぞれ、一対のラジアル動圧軸受部の一方及び他方と隣接し合い、一方のスラスト動圧軸受部とこれに対応する一方のラジアル動圧軸受部とにわたってオイル等の潤滑液が連続的に保持されると共に、他方のスラスト動圧軸受部とこれに対応する他方のラジアル動圧軸受部とにわたって潤滑液が連続的に保持され、一対のラジアル動圧軸受部の間に、一対のラジアル動圧軸受部を分断するための空気介在部が設けられている。
【0004】
一対のスラスト動圧軸受部のスラスト動圧発生溝はスパイラル溝から構成され、かかるスパイラル溝はスラストプレート部のスラスト内面とロータのスラスト外面との間の微小間隙に保持された潤滑液に対し、ロータの回転時に半径方向内方への移送圧力を発生する。また、一対のラジアル動圧軸受部のラジアル動圧発生溝は軸線方向にアンバランスな形状のへリングボーン溝から構成され、かかるへリングボーン溝は軸部材の軸部の外周面とロータのラジアル内周面との間の微小間隙に保持された潤滑液に対し、ロータの回転時に隣接するスラスト動圧軸受部側への移送圧力を発生する。
【0005】
この従来技術においては、ロータの回転時に各スラスト動圧軸受部のスパイラル溝の外端部が潤滑液の半径方向内方への移動により露出するよう構成されている。また、スラストプレート部のスラスト内面とロータのスラスト外面との間に半径方向外方に向かって間隔が漸増するテーパ状シール部が設けられ、テーパ状シール部に潤滑液と外気との界面が位置するよう構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような構成の動圧流体軸受装置では、テーパ状シール部によって潤滑液をスラスト動圧軸受部内に留めようとするものの、モータ回転時には、ロータの回転に伴って潤滑液に半径方向外方への遠心力が働くため、潤滑液を完全にシールすることは困難となる。即ち、潤滑液の分子レベルでは、潤滑液の特性によってスラスト動圧軸受部を構成するスラストプレート部及びロータのスラスト面に沿って、またラジアル動圧軸受部では軸部の外周面及びロータのラジアル内周面に沿って動圧軸受部から潤滑液の無い(存在しない)部分に拡散しようとするいわゆるマイグレーション現象が発生する。
【0007】
このマイグレーション現象は、潤滑液と接触する部材の材質、表面精度等により各動圧軸受部によって発生状態が一定化せず、潤滑液の散逸量は各動圧軸受部によって異っており、そのために、一方の動圧軸受部に保持される潤滑液と他方の動圧軸受部に保持される潤滑液とが気体介在部を介して分断される構成であると、一方及び他方の動圧軸受部の潤滑液保持量に差が生じアンバランスな状態となる。この一方及び他方の動圧軸受部間の潤滑液保持量のアンバランスは、動圧軸受部への潤滑液注入時の作業誤差等によっても生じる。また、モータを軸部材が上下方向となるように設置した場合、上側に位置するラジアル動圧軸受部ではこれに保持された潤滑液に気体介在部に向かう重力が作用し、マイグレーション現象が助長されて潤滑液の漏出、散逸量が増大する傾向がある。
【0008】
このように、一方の動圧軸受部と他方の動圧軸受部との間で潤滑液の保持量にアンバランスが生じると、潤滑液の保持量の少ない方の動圧軸受部の動圧発生用溝が外気に露出し、発生する動圧が低下するようになる。このように発生動圧が低下すると、一方及び他方の動圧軸受部間で軸受剛性に差異が生じ、モータの安定した回転を得ることが困難になるおそれがある。また、マイグレーション現象などに起因する動圧軸受部からの潤滑液の漏出、散逸は、動圧軸受部に保持される潤滑液の早期の枯渇を招来し、モータの耐久性、信頼性を損なう原因となる。
【0009】
本発明の目的は、気体介在部により分離された一対のラジアル動圧軸受部を構成する場合にも、各動圧軸受部に保持される潤滑液の保持量を均一化すると共に、安定した回転を得ることができ、長期に渡って使用可能な動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軸部と、この軸部の軸線方向に間隔をおいた部位に設けられた一対のスラストプレート部とを有する軸部材と;前記一対のスラストプレート部間における前記軸部のラジアル外周面にラジアル微小間隙を介して対向するラジアル内周面と、前記一対のスラストプレート部の互いに向かい合うスラスト内面にそれぞれスラスト微小間隙を介して対向する一対のスラスト外面と、前記一対のスラストプレート部の外周面にそれぞれ半径方向の間隙を介して対向するプレート部対向内周面とが実質上連続して設けられた貫通孔を有するスリーブ体と;前記ラジアル微小間隙、前記スラスト微小間隙及び前記半径方向間隙にわたって連続して保持された潤滑液と;を備えており、
前記一対のスラストプレート部間における前記ラジアル微小間隙の軸線方向略中央部には外部に連通した環状の気体介在部が設けられ、前記気体介在部より軸線方向両側には、それぞれ、ラジアル荷重を支持するためのラジアル動圧軸受部が設けられ、前記ラジアル動圧軸受部は前記軸部の前記ラジアル外周面と前記スリーブ体の前記ラジアル内周面との少なくとも一方に設けられたラジアル動圧発生用溝を有しており、
前記一対のスラストプレート部の各々に関連して、スラスト荷重を支持するためのスラスト動圧軸受部が設けられ、前記スラスト動圧軸受部は前記一対のスラストプレート部の前記スラスト内面と前記スリーブ体の前記スラスト外面との少なくとも一方に設けられたスラスト動圧発生用溝を有しており、
前記一対のラジアル動圧軸受部の一方及び他方は、それぞれ、前記一対のスラスト動圧軸受部の一方及び他方に互いに隣接して配置され、前記一対のスラスト動圧軸受部は、それぞれ、前記スラスト微小間隙に保持された潤滑液を対応するラジアル動圧軸受部側にポンピングするように作用するとともに、前記一対のラジアル動圧軸受部は、それぞれ、前記ラジアル微小間隙に保持された潤滑液を対応するスラスト動圧軸受部側にポンピングするように作用し、前記一対のラジアル動圧軸受部のポンピング能力は、それぞれ、対応するスラスト動圧軸受部のポンピング能力よりも大きくなるように構成されており、
前記スリーブ体は、前記プレート部対向内周面を規定する内周面を有する外スリーブ部材と、前記ラジアル内周面を規定する内周面を有する内スリーブ部材とから構成され、前記内スリーブ部材が前記外スリーブ部材の前記内周面に装着されており、
前記内スリーブ部材の外周面又は前記外スリーブ部材の内周面には、前記一対のスラスト微小隙間の外周端部間を相互に連通するための連通路を規定する連通凹部が少なくとも一つ設けられ、前記連通路は、潤滑液を表面張力により保持する潤滑液保持部と、前記気体介在部に連通された空気通路部とを有しており、
前記内スリーブ部材の前記外周面又は前記外スリーブ部材の前記内周面には、更に、前記連通凹部の周方向両側に、その全長にわたって保護溝が設けられ、前記連通凹部を含まない前記保護溝間の領域に、前記内スリーブ部材と前記外スリーブ部材とを固定するための固定用接着剤が塗布されることを特徴とする動圧流体軸受装置である。
【0011】
本発明に従えば、軸部材とスリーブ体とが相対的に回転すると、互いに隣接して配置されたラジアル動圧軸受部及びスラスト動圧軸受部は、それぞれ、潤滑液を対応する動圧軸受部側にポンピングし、隣接する動圧軸受部間或いはこれに近接する動圧軸受部の部位において潤滑液の圧力が最も高くなり、この圧力流体によって、ラジアル荷重及びスラスト荷重が支持される。スラスト動圧軸受部における潤滑液には、対応するラジアル動圧軸受部に向かう方向のポンピング力及び遠心力が作用する。この潤滑液には、マイグレーション現象によって径方向外方へ拡散する傾向にあるが、スラスト動圧軸受部の径方向外側にスラストプレート部の外周面に対向するスリーブ体のプレート部対向内周面が存在し、これら外周面及び対向内周面間に規定される半径方向間隙に潤滑液が保持されるため、潤滑液の漏出、散逸の心配がない。
【0012】
このときに潤滑液中に気泡が含まれていると、潤滑液中の気泡は圧力勾配に沿って圧力の高い部分から圧力の低い部分に流動し、スラスト動圧軸受部の外周方向及びラジアル動圧軸受部の気体介在部側に移動し、スラストプレート部とスリーブ体のプレート部対向内周面との間隙を通して外部に排除されると共に、気体介在部を通して外部に排除される。
【0013】
一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持された潤滑液は、一方のラジアル動圧軸受部及びこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持された潤滑液と、他方のラジアル動圧軸受部及びこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持された潤滑液との間に量的なアンバランスが生じた場合、一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持された潤滑液の表面張力、外気の大気圧等が相互にバランスしようとするように作用することによって、連通路の潤滑液保持部を通じて潤滑液の保持量が多い動圧軸受部側から少ない動圧軸受部側へ流動し、これによって、一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部間で連通路を通じて潤滑液の保持量が実質上均等になるように再配分が行われ、潤滑液の量的なアンバランスが解消される。
【0014】
この連通路には、潤滑液を保持するための潤滑液保持部と気体介在部に連通された空気通路部が設けられ、空気通路部は気体介在部を通して外部に連通し、表面張力により潤滑液保持部に保持された潤滑液は、空気通路部との間でメニスカスを形成する。従って、この連通路は、スラスト動圧軸受部間の潤滑液の連通機能と呼吸機能を併せ持ち、潤滑液に対する吸収領域となる。この連通路は、内スリーブ部材の外周面又は外スリーブ部材の内周面に連通凹部を設けることによって形成することができ、このような連通路は1個又は周方向に間隔をおいて2個以上設けることができる。
【0015】
また、スリーブ体はプレート部対向内周面を規定する外スリーブ部材と、ラジアル内周面を規定する内スリーブ部材とから構成され、内スリーブ部材が外スリーブ部材の内周面に装着され、このように構成することによって、ラジアル内周面、一対のスラスト外面及び一対のプレート部対向内周面を有するスリーブ体を比較的容易に製作することができる。
【0016】
更に、連通凹部が設けられた内スリーブ部材の外周面又は外スリーブ部材の内周面には、連通凹部の周方向両側に、その全長にわたって保護溝が設けられ、連結凹部を含まない保護溝間の領域に、固定用接着剤が塗布され、この固定用接着剤によって外スリーブ部材の内側に内スリーブ部材が固定される。固定用接着剤を塗布した領域の周方向外側に保護溝が設けられているので、装着の際にこの領域からはみ出した接着剤は保護溝内に流入し、連通路を規定する連通凹部まで流動することがなく、かくして、この接着剤によって連通凹部の一部が塞がれるのが防止され、固定用接着剤によって連通路の所定の機能が阻害されることが回避できる。
【0017】
また、本発明では、前記内スリーブ部材の前記外周面又は前記外スリーブ部材の内周面における、前記連通凹部を含まない前記保護溝間の部位には、固定用接着剤が充填される接着溝が設けられ、この接着溝に充填される固定用接着剤の充填量は、前記接着溝及び前記保護溝の合計容積よりも少なく、且つ前記接着溝の容積よりも多いことを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、内スリーブ部材又は外スリーブ部材における、連通凹部を含まない保護溝間の部位に、接着溝が設けられ、この接着溝に固定用接着剤が充填されるので、接着剤によって外スリーブ部材の内側に内スリーブ部材を固定することができる。また、接着溝に充填される接着剤の充填量は、接着溝及び保護溝の合計容積よりも少なく、且つ接着溝の容積よりも多いので、装着する際に、充填された接着剤の一部は接着溝から溢れて保護溝間の領域に流動するが、この保護溝を越えて更に連通凹部まで流れることがなく、かくして、接着により連通路の機能を阻害することはなく、両スリーブ部材を確実に固定することができる。
【0019】
また、本発明では、前記連通凹部は、前記内スリーブ部材の外周面に実質上180度の間隔をおいて2個設けられ、これら連通凹部の各々の周方向両側に前記保護溝が配設されていることを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、連通凹部は内スリーブ部材の外周面に実質上180の間隔をおいて2個設けられているので、連通路の潤滑液保持部の容積を大きくし、充分な量の潤滑液を保持することができる。また、連通凹部の両側の保護溝間の領域(連通凹部を含まない領域)の面積を充分に確保することができ、かかる領域に接着剤を塗布することによって、両スリーブ部材を確実に固定することができる。
【0021】
また、本発明では、前記連通凹部は、前記内スリーブ部材の外周部の一部を軸線方向に切除することにより形成されていることを特徴とする。
本発明に従えば、内スリーブ部材の外周部の一部を切除することによって連通凹部が形成されるので、その一部を軸線方向に切除するという簡単な加工でもって連通凹部を形成することができる。
【0022】
また、本発明では、前記連通凹部は前記内スリーブ部材の外周部の一部を軸線方向に平行に切除することによって形成され、前記連通路は前記内スリーブ部材の切除面及び前記外スリーブ部材の前記内周面により規定され、前記連通路の両側部が潤滑液保持部として機能し、前記連通路の中央部が空気通路部として機能することを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、連通凹部は内スリーブ部材の外周部の一部を軸線に平行に切除され、内スリーブ部材の断面はDカット面状に形成され、このDカット面と外スリーブ部材の内周面とにより連通路が形成される。このような構成の連通路では、その両側部が潤滑液保持部として機能し、その中央部が空気通路部として機能し、内スリーブ部材の外周部を軸線に平行に切除するという簡単な加工でもって、潤滑液保持部及び空気通路部を有する連通路を設けることができる。
【0024】
また、本発明では、前記一対のラジアル動圧軸受部の前記ラジアル動圧発生用溝は、前記気体介在部の反対側に向けて潤滑油をポンピングする軸線方向にアンバランスなヘリングボーン溝から構成され、前記一対のスラスト動圧軸受部の前記スラスト動圧発生用溝は、半径方向内方に記軸部に向けて潤滑油をポンピングするスパイラル溝から構成されていることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、ラジアル動圧軸受部側に位置する潤滑液の境界面からスラスト動圧軸受部側に位置する潤滑液の境界面までの間における潤滑液の極大圧力個所は1個所のみで、その極小圧力個所は存在せず(両境界面において極小となる)、従って、潤滑液中に気泡が含まれていてもこの気泡は潤滑液の境界面側に移動し、境界面から大気中に排除され、気泡による悪影響を防止することができる。
【0026】
更に、本発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の動圧流体軸受装置を備えたスピンドルモータである。
本発明に従えば、上記動圧流体軸受装置を備えているので、かかる動圧流体軸受装置による上述した作用効果を奏するスピンドルモータを提供することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う動圧流体軸受装置及これを備えたスピンドルモータの一実施形態について、記録ディスク駆動用スピンドルモータに適用して説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態のスピンドルモータの概略構成を模式的に示す断面図であり、図2は、図1のスピンドルモータの動圧軸受部を拡大して示す断面図であり、図3は、図2におけるIII−III線による断面であり、図4は、図1のスピンドルモータのスリーブ体の一部を構成する内スリーブ部材を示す斜視図である。
【0029】
図1において、図示の記録ディスク駆動用スピンドルモータ2は、ディスク駆動装置のベース(図示せず)に固定されるブラケット4と、ブラケット4に固定された軸部材6と、軸部材6に回転自在に支持されたロータ8と、を備えている。ブラケット4の中央部には取付ボス部10が設けられ、この取付ボス部10の軸孔12に軸部材6の一端部(下端部)が嵌着されている。
【0030】
ロータ8は、磁気ディスクの如き記録ディスク14が取り付けられるロータハブ16を備え、このロータハブ16の下端部外周に半径方向外方に突出するディスク載置部18が設けられ、このディスク載置部18上に複数枚の記録ディスク14が環状スペーサ20を介して積層され、ロータハブ16の上端部にクランパ22を固定することによって、記録ディスク14がこのクランパ22とディスク載置部18との間で狭持され、記録ディスク14がロータハブ16と一体に回転するように取り付けられる。
【0031】
ロータハブ16のディスク載置部18の下端にはブラケット4に向けて下方に延びる下部外周壁24が設けられ、この下部外周壁24の内周面に接着剤等の手段によって環状ロータマグネット26が取り付けられている。このロータマグネット26に対向してその半径方向内側にステータ28が配設されている。ステータ28は電磁鋼板を積層してなるステータコア30と、このステータコア30の磁極部に所要の通りに巻かれた複数相のコイル32から構成され、ステータコア30がブラケット4の取付ボス部10の外周面に装着されている。また、ブラケット4のロータマグネット26に軸線方向に対向する部位には環状ヨーク34が設けられ、この環状ヨーク34は、ロータマグネット26の磁気吸引力をロータ8に作用させ、このロータ8をブラケット4側に磁気的に偏倚する。
【0032】
尚、この形態では、ブラケット4がディスク駆動装置のベースに固着される形態のものに適用して説明しているが、このような形態に限定されず、ディスク駆動装置のベースに軸部材6を直接的に固定するベース一体型のスピンドルモータにも同様に適用することもできる。
【0033】
図2をも参照して、スリーブ体としてのロータハブ6の中央部には貫通孔36が形成され、この貫通孔36は、軸線方向に貫通するとともに、その軸線方向両端に外方に向かってステップ状に拡径している。即ち、この貫通孔18は、軸線方向(図1及び図2において上下方向)中間部に設けられた円筒状内周面であるラジアル内周面38と、このラジアル内周面38の軸線方向両端からそれぞれ径方向外方へ延びる環状平面であるスラスト外面40と、これらスラスト外面40のそれぞれの外周端から軸線方向外方に向けて延びる円筒状内周面であるプレート部対向内周面42と、を有し、これらラジアル内周面38、スラスト外面40及びプレート部対向内周面42が連続して設けられている。貫通孔36の両端部には、また、段付き開口部44が拡径して設けられている。
【0034】
この貫通孔36は、スリーブ体としてのロータハブ8を外スリーブ部材46に円筒状の内スリーブ部材48を嵌合固定することによって、容易に且つ簡単に製作することができる。外スリーブ部材46は、記録ディスク14を載置するディスク載置部18及びロータマグネット14を装着する下部外周壁24を有する2段筒形状であり、その内周面にプレート部対向内周面42を規定する円筒状内周面を有し、この円筒状内周面は、所定内径でもって軸線方向に延びており、かかる円筒状内周面の上下端部に段付き開口部44が設けられている。また、内スリーブ部材48は、外スリーブ部材46の内周面に嵌合し得るように、プレート部対向内周面42とほぼ同一の外径を有する円筒状外周面と、ラジアル内周面38を規定する円筒状内周面とを有し、この円筒状内周面がその一端から他端まで所定の内径でもって軸線方向に延びている。内スリーブ部材48は外スリーブ部材46の内周面に、後述する如く接着剤を用いて嵌合固定され、このように固定することにより両スリーブ部材46,48から上述したスリーブ体(ロータハブ8)が構成される。そして、図2から理解されるように、外スリーブ部材46の内周面における内スリーブ部材48より軸方向外側の部位が、それぞれ、プレート部対向内周面42として機能し、内スリーブ部材48の両端面が環状のスラスト外面40として機能し、更に、内スリーブ部材48の内周面がラジアル内周面として機能する。
【0035】
軸部材6のブラケット4より突出する軸部50の軸線方向(図1及び図2において上下方向)に間隔をおいた上部及び下部には、それぞれ、半径方向外方に突出する円盤状の上部スラストプレート部52及び下部スラストプレート部52が設けられている。かかる上部及び下部スラストプレート部52,54は、一対の円盤状部材を軸部50に圧入等の手段により固定して形成するようにしてもよく、或いは、それらのいずれか一方を軸部と一体的に形成し、それらの他方を円盤状部材を軸部に固定して形成するようにしてもよい。
【0036】
両スラストプレート部52,54の互いに向かい合う面(スラスト内面)の間には、スリーブ体の内スリーブ部材48が配置され、軸部材6の軸部50両スラストプレート部52,54間における外周面(具体的にはその上下部)が、スリーブ体の貫通孔36のラジアル内周面38にラジアル微小間隙を介して径方向に対向し、両スラストプレート部52,54の互いに向かい合うスラスト内面が、それぞれ、この貫通孔36のスラスト外面40(内スリーブ部材48の両端面)に対しスラスト微小間隙を介して軸方向に対向し、また、両スラストプレート部52,54の外周面が、それぞれ、この貫通孔36の両プレート部対向内周面42に一定の半径方向間隙を介して径方向に対向している。
【0037】
スラストプレート部52,54の軸方向外側には、ロータハブ8の両段付き開口部44に環状のカバープレート56,58が配設され、これらカバープレート56,58は、それぞれ、スラストプレート部52,54の軸方向外側の端面との間に一定間隙を形成している。このカバープレート56,58の内周面と軸部材6の軸部50の外周面との間は、後述する潤滑液の蒸気に対しその流出抵抗が大きくなるように充分小さい間隙に形成されている。
【0038】
軸部材6の軸部50の外周面における両スラストプレート部52,54間の中央部分には環状凹部60が形成されている。この環状凹部60は、軸線方向(図1及び図2において上下方向)中央部で深く、両端に行くに従い徐々に浅くなる断面湾曲状を有し、この環状凹部60の周面と内スリーブ部材48の内周面(ラジアル内周面)との間に環状の気体介在部62が形成される。この気体介在部62は、軸部材6の内部に形成された連通孔63を通してモータ外部に、この実施形態ではブラケット4の下方に解放されている。軸部材6の軸部50の外周面と内スリーブ部材48の内周面(ラジアル内周面)との間のラジアル微小間隙は、この気体介在部62で軸線方向に分離されて上下に2箇所存在するようになり、このように構成することによって、上側のラジアル微小間隙と上部スラストプレート52近傍のスラスト微小間隙とが実質上連続し、また、下側のラジアル微小間隙と下部スラストプレート部54近傍のスラスト微小間隙とが実質上連続している。
【0039】
上部のスラスト微小間隙及びラジアル微小間隙と、下部のスラスト微小間隙及びラジアル微小間隙とには、それぞれ、これらの隣り合う微小間隙に連続してオイル等の潤滑液66が充填されている。ラジアル微小間隙側の潤滑液66の界面は、ロータ8の停止時には気体介在部62の両端部にこの気体介在部60の中央部に臨んで位置し、スラスト微小間隙側の潤滑液66の界面は、スラストプレート部52,54の外周の半径方向間隙又はスラストプレート部52,54とカバープレート56,58との間の軸線方向の一定間隙に位置する。
【0040】
この実施形態では、ラジアル微小間隙に臨むスリーブ体のラジアル内周面48の両端部にラジアル動圧発生溝68,70が設けられている。このラジアル動圧発生溝68,70は、図2に破線で模式的に示すように、軸線方向にアンバランスな(軸方向外側に比べ軸方向内側が長い)複数のヘリングボーン溝から構成され、これらへリングボーン溝が周方向に間隔をおいて配列されている。かかるラジアル動圧発生溝68,70は、ラジアル微小間隙の軸方向中心より気体介在部24との反対側に大きな動圧を発生し、これにより軸部材6に対してラジアル荷重を支持するラジアル動圧軸受部72,74を構成する。また、両スラスト微小間隙に臨むスリーブ体のスラスト外面40には、それぞれ、スラスト動圧発生溝76,78が設けられている。スラスト動圧発生溝76,78は、図2に破線で模式的に示すように、内径方向に、即ち軸部材6に向かう方向に動圧が発生するポンプイン型の複数のスパイラル溝から構成され、これらスパイラル溝が周方向に間隔をおいて配列されている。このスラスト動圧発生溝76,78は、軸部材6に対してスラスト荷重を支持するスラスト動圧軸受部80,82を構成する。
【0041】
ラジアル動圧発生溝72,74はスリーブ体のラジアル内周面に限らず、これに対向する軸部材6の軸部50の外周面に形成することもでき、或いはこれら双方の面に形成するようにしてもよい。同様に、スラスト動圧発生溝80,82はスリーブ体のスラスト外面40に限らず、これに対向する軸部材6のスラストプレート部52,54のスラスト内面に形成することもでき、或いはこれら双方の面に形成するようにしてもよい。
【0042】
図1及び図2において上側に配置されたラジアル動圧軸受部72及びスラスト動圧軸受部80は相互に連接して配置され、また下側に配置された他方のラジアル動圧軸受部74及び他方のスラスト動圧軸受部82は相互に隣接して配置されている。そして、このことに関連して、一対のスラスト動圧軸受部80,82は、それぞれ、スラスト微小間隙に保持された潤滑液66に対してこれを隣接する(対応する)ラジアル動圧軸受部72,74側にポンピングするよう機能すると共に、一対のラジアル動圧軸受部72,74は、それぞれ、ラジアル微小間隙に保持された潤滑液66に対してこれを隣接する(対応する)スラスト動圧軸受部80,82側に、対応するスラスト動圧軸受部80,82よりも大きなポンピング能力でポンピングするように構成される。
【0043】
このスピンドルモータでは、更に、スリーブ体としてのロータハブ8に、一対のスラスト微小間隙のそれぞれの外周端部間を連通するための連通路84が設けられている。この形態では、連通路84は周方向に実質上180度の間隔をおいて2個設けられている。図3及び図4をも参照して、内スリーブ部材48の外周面には、その一部を軸線方向(図3において紙面に垂直な方向、図4において上下方向)に平行に50μm〜300μm程度の厚さで切り落とすことによって連通凹部86(図3参照)が形成され、各連通路84は、連通凹部86のDカット面88,90(図4参照)と外スリーブ部材46の円筒状内周面とにより規定され、内スリーブ部材48の一端から他端まで直線状に延びている。かかる連通路84の平面形状は略三日月状であり、略三日月状の中央部は間隙が大きく、この間隙の大きい部位が空気通路部92として機能する。この連通路84は、幅方向両側部に行くに従い間隙が徐々に小さくなり、この間隙が小さい部位が潤滑液保持部94として機能する。従って、各連通路84にはその全長にわたって空気通路部92とその両側の潤滑液保持部94とが連続して、換言すると隣り合わせに形成され、両スラスト微小間隙に充填された潤滑液66の一部が、連通路84の両潤滑液保持部94に毛細管現象により流入し表面張力により保持され、両スラスト軸受部80,82の潤滑液66がこの連通路84の潤滑液保持部94を通して連続する。
【0044】
各連通路84の空気通路部92は、内スリーブ部材48に形成された横孔96を介して気体介在部62に連通し、連通孔63を介して更に外部に解放されており、これにより、連通路84の空気通路部92には外部の大気圧が作用し、従って呼吸孔として機能する。各連通路84における潤滑液保持部94の潤滑液66はその表面張力により空気通路部92に臨んで図3に示すようにメニスカスを形成する。
【0045】
内スリーブ部材48は、接着剤を用いて、好ましくは接着剤と圧入との併用によって外スリーブ部材46の内周面に装着され、このことに関連して、更に、次の通りに構成されている。図3及び図4を参照して、内スリーブ部材46の外周面における各連通凹部86の周方向両側に、即ちDカット面88,90の周方向両側に保護溝98が設けられている。各保護溝98は内スリーブ部材48の一端から他端まで直線状に延び、その断面形状は、図示するような略U字状でもよく、或いはV字状、矩形状等の適宜の形状でよい。
【0046】
このような内スリーブ部材48を外スリーブ部材46に装着するときには、固定用接着剤は、連通凹部86、即ちDカット面88,90を含まない保護溝98間の領域100,102に、即ち図4において手前側の領域100と向こう側の領域102に塗布される。そして、このように接着剤を塗布した内スリーブ部材48が、軸線方向に移動させながら外スリーブ部材46の内周面に嵌合され固着される。この嵌合時、領域100,102に塗布した接着剤が周方向に連通凹部86(Dカット面88,90)に向けて流れるようになるが、かく流動する接着剤は保護溝98内に流入して溜まり、連通凹部86まで流れることが回避できる。従って、接着剤を用いることにより内スリーブ部材48及び外スリーブ部材46を確実に固定することができ、またこのように保護溝98を設けることによって、接着剤が連通路84に流入してその機能(潤滑液66の溜め機能及び呼吸孔の機能)が阻害されること(換言すると接着剤が連通路84の一部を塞ぐこと)も確実に防止することができる。
【0047】
尚、上述した実施形態では、各連通凹部86の両側に保護溝98を1個ずつ設けているが、このような構成に限定されず、各連通凹部86の両側に例えば2個(又は3個以上)ずつ設けるようにしてもよい。
【0048】
上述のように構成された動圧軸受装置を用いたスピンドルモータにおいては、モータ停止時、互いに隣接する上側のラジアル動圧軸受部72及びスラスト動圧軸受部80にわたって実質上連続して充填された潤滑液66、並びに互いに隣接する下側のラジアル動圧軸受部74及びスラスト動圧軸受部82にわたって実質上連続して充填された潤滑液66は、それぞれ、その一方の界面が気体介在部62の両端部のテーパ部位に気体介在部20に臨んで位置し、それらの他方の界面は、例えば軸部材6のスラストプレート部52,54の外周面とスリーブ体のプレート部対向内周面42との間の半径方向間隙に位置する。潤滑液66の充填量が多い場合には、潤滑液66の上記他方の界面はスラストプレート部52,54の軸線方向外側端面とカバープレート56,58の内側端面との間の一定間隙に位置する。このとき、両スラスト微小間隙の外周端部間を連通する各連通路84には、両半径方向間隙の一方又は両方から潤滑液66が流入し、流入した潤滑液66は連通路84の潤滑液保持部94に保持され、これによって上下のスラスト動圧軸受部80,82における潤滑液66が連通路84(特に、潤滑液保持部94)を介して実質上連続される。
【0049】
ステータ28のコイル32に駆動電流が供給されてロータ8が回転すると、軸部材6に対するロータ8(スリーブ体)の相対回転により、一対のラジアル動圧軸受部72,74及び一対のスラスト動圧軸受部80,82において潤滑液66の動圧が発生し、圧力上昇した潤滑液66を介してロータ6が回転自在に支持される。ラジアル動圧軸受部72,74においては、ラジアル動圧発生溝68,70のアンバランス形状によって、ラジアル微小間隙に保持される潤滑液66の圧力ピークが隣接するスラスト動圧軸受部80,82側に偏倚すると共に、ラジアル微小間隙の潤滑液66に隣接スラスト動圧軸受部80,82に向かう方向へのポンピング力が作用する。また、スラスト動圧軸受部80,82においては、スラスト動圧発生溝76,78のスパイラル溝形状によって、スラスト微小間隙の潤滑液66に隣接するラジアル動圧軸受部72,74に向かう方向へのポンピング力が作用する。このとき、ラジアル動圧軸受部72,74のポンピング力がスラスト動圧軸受部80,82のポンピング力より大きくなるように構成されているので、ラジアル微小間隙の潤滑液66はスラスト動圧軸受部80,82のスラスト微小間隙側に押し込まれ、図2に示すように、気体介在部62側の潤滑液66の界面がラジアル動圧発生溝68,70の一部を露出させる状態で、ラジアル動圧軸受部72,74側のポンピング力とスラスト動圧軸受部80,82側のポンピング力とが釣り合う。
【0050】
この釣り合いの状態では、ラジアル微小間隙における潤滑液66の一部がスラスト微小間隙側に押し込まれる結果、この潤滑液66は軸部材6のスラストプレート部52,54の外側の半径方向間隙を経て、かかるスラストプレート部52,54とカバープレート56,58との間の一定間隙にその外周側から内周側に半径方向内方に向けて流動する。ラジアル動圧軸受部72,74とこれに隣接するスラスト動圧軸受部80,82とには潤滑液66が連続して保持されており、潤滑液66の一方の境界面(気体介在部62の境界面)から他方の境界面(スラストプレート部52,54とカバープレート56,58との間の一定間隙における境界面)に至るまでにおいて、発生動圧が極大となるのは1個所のみであり、この動圧極大部位から圧力が両境界面に向かって徐々に連続的に小さくなる。従って、潤滑液66中に気泡が混入していると、混入した気泡は圧力の小さい方向に境界面に向けて流動し、圧力が最小となる(即ち大気圧が作用する)両境界面から大気中に放出される。
【0051】
このように、各動圧軸受部72,74,80,82に保持される潤滑液66中に生じた気泡は、順次低圧側に移動し、各潤滑液66の境界面より大気中に開放されるため、気泡が潤滑液66中に滞留することがなく、モータの温度上昇時に気泡が熱膨張し、潤滑液66が外部に漏出することが防止される。加えて、潤滑液66のモータ外部側の界面は、軸部材6のスラストプレート部52,54とカバープレート56,58との間の一定間隙に位置するため、ロータ8の回転時にはこの位置の潤滑液66に遠心力が作用し、潤滑液の漏出方向とは反対方向に潤滑液66が流動するようになることから、潤滑液66の漏出を効果的に防止することができる。加えて、カバープレート56,58と軸部材6の軸部50との間の間隙は十分に小さく設定され、潤滑液66の蒸気の流出抵抗が大きくなるように構成されているため、潤滑液66の大気との境界面近傍に充満する潤滑液66の蒸気圧を高く保持することができ、これによって、潤滑液66の蒸散を最小限に抑えることができる。
【0052】
この動圧軸受装置では、潤滑液66の充填量、保持量にアンバランスが生じても、連通路84の潤滑液保持部94を通しての潤滑液66の流動によって、かかるアンバランスが解消される。例えば、動圧軸受装置を使用したスピンドルモータ2を軸部材6が垂直になる状態で使用した場合、二つの領域、即ち上側のラジアル動圧軸受部72及びスラスト動圧軸受部80の領域と、下側のラジアル動圧軸受部74及びスラスト動圧軸受部82の領域とは上下に分かれるようになるが、重力による加速を受けて潤滑液66はスリーブ体又は軸部材6の表面に沿って下方にマイグレーションする傾向にある。また、ロータ8の回転時には、上側のラジアル動圧軸受部72の気体介在部20側の潤滑液66の界面はラジアル動圧発生溝68の対応位置にあり、回転中にラジアル動圧発生溝68の凹凸の影響を受けて潤滑液66の境界面には間断無い振動が加えられる状況にある。
【0053】
この動圧軸受装置にあっては、上述したようにして二つの領域における潤滑液66の量的なアンバランスが生じると、潤滑液保持部94に表面張力で保持された潤滑液66が連通路84を通して二つの領域にわたって連続していることから、二つの領域における潤滑液66の内部圧力の差に従い、潤滑液66の保持量の少ない領域(潤滑液66の内部圧力が小さい領域)に潤滑液保持部94に保持された潤滑液24が補給される一方、潤滑液66が多く保持される領域(潤滑液66の内部圧力が大きい領域)からの潤滑液66が潤滑液保持部94に流動し、その結果、潤滑液66の多い領域から少ない領域に潤滑液66が再配分され、かくして、充填時に潤滑液66の充填量にアンバランスがあっても、またモータの使用によって循環液64の保持量にアンバランスが生じても、この連通路84を介して潤滑液66の適正配分が図られ、モータの寿命を著しく延ばすことができる。
【0054】
ロータ8の回転時、ラジアル微小間隙に保持されていた潤滑液66の一部はスラスト微小間隙側に押しやられ、軸部材6のスラストプレート部52,54の外側の半径方向間隙、及びこれらスラストプレート部52,54の軸線方向外側の一定間隙に保持されるが、上述したように、一定間隙の潤滑液66には遠心力が作用して潤滑液66に押戻す方向の力が作用するため、この潤滑液66の一部は連通路84の潤滑液保持部94に空気通路部分34aに保持され、かかる潤滑液保持部94が潤滑液66のバッファ手段としても機能する。
【0055】
以上、本発明に従う動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータの一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0056】
例えば、図示の実施形態では、内側スリーブ部材48の外周面における連通凹部86の両側に保護溝98を単に設ける構成であるが、このような構成に代えて、例えば図5及び図6に示すように構成するようにしてもよい。図5及び図6(これらの図において、上述した構成と実質上同一のものには同一の参照番号を付す)を参照して、この変形形態では、連通凹部86(Dカット面88,90)を含まない保護溝98間の領域100,102に、それぞれ、固定用接着剤が充填される接着溝112が設けられている。各接着溝112は、領域100,102の周方向略中央部に設けられ、保護溝98に実質上平行に軸線方向(図5において紙面に垂直な方向、図6において上下方向)に内スリーブ部材48の一端から他端まで直線状に延びている。この変形形態のその他の構成は、上述した構成と実質上同一である。
【0057】
このように接着溝122を設けた場合、接着溝122に充填される接着剤の充填量は、接着溝122とその両側の保護溝98の一方との合計容積よりも少なく、且つ接着溝122の容積よりも多くなるように設定され、このように充填することによって、充填した接着剤の一部が接着溝122からはみ出して両側に流れ、はみ出した接着剤が領域100,102に塗布されるが、流れた接着剤が保護溝98を越えて連通凹部86(連通路84)に流れることはなく、連通路84の機能を損なうことなく内スリーブ部材48を確実に固定することができ、更に接着剤の充填量も少し多くなるので、その充填量のコントロールも容易となる。
【0058】
また、例えば、上述した実施形態では、スリーブ本体に連通路84を周方向に間隔をおいて2個設けているが、2個に限らず、1個若しくは3個以上設けるようにしてもよい。
【0059】
更に、上述した実施形態では、内スリーブ部材48の外周面に連通凹部86及び保護溝98(更には接着溝112)を設けているが、内スリーブ部材48に代えて、外スリーブ部材46の内周面に上述した連通凹部及び保護溝(更には接着溝)を設けるようにしてもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明の請求項1の動圧流体軸受装置によれば、一方のラジアル動圧軸受部及びこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持された潤滑液と、他方のラジアル動圧軸受部及びこれに隣接するスラスト動圧軸受部に保持された潤滑液との間に量的なアンバランスが生じた場合、一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部に保持された潤滑液の表面張力、外気の大気圧等が相互にバランスしようとするように作用することによって、連通路の潤滑液保持部を通じて潤滑液の保持量が多い動圧軸受部側から少ない動圧軸受部側へ流動し、これによって、一対のラジアル動圧軸受部及びこれらに隣接するスラスト動圧軸受部間で連通路を通じて潤滑液の保持量が実質上均等になるように再配分が行われ、潤滑液の量的なアンバランスが解消される。また、スリーブ体はプレート部対向内周面を規定する外スリーブ部材と、ラジアル内周面を規定する内スリーブ部材とから構成されるので、ラジアル内周面、一対のスラスト外面及び一対のプレート部対向内周面を有するスリーブ体を比較的容易に製作することができる。更に、連通凹部が設けられた内スリーブ部材の外周面又は外スリーブ部材の内周面には、連通凹部の周方向両側に、その全長にわたって保護溝が設けられ、連結凹部を含まない保護溝間の領域に、固定用接着剤が塗布されるので、装着の際にこの領域からはみ出した接着剤は保護溝内に流入し、連通路を規定する連通凹部まで流動することがなく、かくして、固定用接着剤によって連通路の所定の機能が阻害されることが回避できる。
【0061】
また、本発明の請求項2の動圧流体軸受装置によれば、連通凹部を含まない保護溝間の部位に接着溝が設けられ、この接着溝に固定用接着剤が充填されるので、接着剤の充填量を容易にコントロールすることができる。また、接着溝に充填される接着剤の充填量は、接着溝及び保護溝の合計容積よりも少なく、且つ接着溝の容積よりも多いので、装着する際に、充填された接着剤の一部は接着溝から溢れて保護溝間の領域に流動するが、この保護溝を越えて更に連通凹部まで流れることがなく、かくして、接着により連通路の機能を阻害することが回避することができる。
【0062】
また、本発明の請求項3の動圧流体軸受装置によれば、連通路の潤滑液保持部の容積を大きくし、充分な量の潤滑液を保持することができる。また、連通凹部の両側の保護溝間の領域の面積も充分に確保することができ、両スリーブ部材を確実に固定することができる。
【0063】
また、本発明の請求項4の動圧流体軸受装置によれば、内スリーブ部材の外周部の一部を軸線方向に切除するという簡単な加工でもって連通凹部を形成することができる。
【0064】
また、本発明の請求項5の動圧流体軸受装置によれば、内スリーブ部材の外周部の一部を軸線に平行に切除することによって連通凹部が形成され、内スリーブ部材の断面はDカット面状に形成され、このDカット面と外スリーブ部材の内周面とにより連通路が形成される。このような構成の連通路では、その両側部が潤滑液保持部として機能し、その中央部が空気通路部として機能し、簡単な切除加工でもって、潤滑液保持部及び空気通路部を有する連通路を設けることができる。
【0065】
また、本発明の請求項6の動圧流体軸受装置によれば、ラジアル動圧軸受部側に位置する潤滑液の境界面からスラスト動圧軸受部側に位置する潤滑液の境界面までの間における潤滑液の極大圧力個所は1個所のみであるので、潤滑液中に気泡が含まれていてもこの気泡は潤滑液の境界面側に移動し、境界面から大気中の排除され、気泡による悪影響を防止することができる。
【0066】
更に、本発明の請求項7のスピンドルモータによれば、上記動圧流体軸受装置を備えているので、かかる動圧流体軸受装置による上述した作用効果を奏するスピンドルモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うスピンドルモータ(本発明に従う動圧流体軸受を備えたスピンドルモータ)の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のスピンドルモータの動圧軸受部及びその近傍を示す部分拡大断面図である。
【図3】図2におけるIII−III線による断面図である。
【図4】図1のスピンドルモータにおける内スリーブ部材を示すの斜視図である。
【図5】スピンドルモータの変形形態の一部を示す、図3に対応する断面図である。
【図6】変形形態の内スリーブ部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 スピンドルモータ
4 ブラケット
6 軸部材
8 ロータハブ(スリーブ体)
46 外スリーブ部材
48 内スリーブ部材
50 軸部
52,54 スラストプレート部
62 気体介在部
63 連通孔
66 潤滑液
68,70 ラジアル動圧発生溝
72,74 ラジアル動圧軸受部
76,78 スラスト動圧発生溝
80,82 スラスト動圧軸受部
84 連通路
86 連通凹部
88,90 Dカット面
98 保護溝
112 接着溝

Claims (7)

  1. 軸部と、この軸部の軸線方向に間隔をおいた部位に設けられた一対のスラストプレート部とを有する軸部材と;前記一対のスラストプレート部間における前記軸部のラジアル外周面にラジアル微小間隙を介して対向するラジアル内周面と、前記一対のスラストプレート部の互いに向かい合うスラスト内面にそれぞれスラスト微小間隙を介して対向する一対のスラスト外面と、前記一対のスラストプレート部の外周面にそれぞれ半径方向の間隙を介して対向するプレート部対向内周面とが実質上連続して設けられた貫通孔を有するスリーブ体と;前記ラジアル微小間隙、前記スラスト微小間隙及び前記半径方向間隙にわたって連続して保持された潤滑液と;を備えており、
    前記一対のスラストプレート部間における前記ラジアル微小間隙の軸線方向略中央部には外部に連通した環状の気体介在部が設けられ、前記気体介在部より軸線方向両側には、それぞれ、ラジアル荷重を支持するためのラジアル動圧軸受部が設けられ、前記ラジアル動圧軸受部は前記軸部の前記ラジアル外周面と前記スリーブ体の前記ラジアル内周面との少なくとも一方に設けられたラジアル動圧発生用溝を有しており、
    前記一対のスラストプレート部の各々に関連して、スラスト荷重を支持するためのスラスト動圧軸受部が設けられ、前記スラスト動圧軸受部は前記一対のスラストプレート部の前記スラスト内面と前記スリーブ体の前記スラスト外面との少なくとも一方に設けられたスラスト動圧発生用溝を有しており、
    前記一対のラジアル動圧軸受部の一方及び他方は、それぞれ、前記一対のスラスト動圧軸受部の一方及び他方に互いに隣接して配置され、前記一対のスラスト動圧軸受部は、それぞれ、前記スラスト微小間隙に保持された潤滑液を対応するラジアル動圧軸受部側にポンピングするように作用するとともに、前記一対のラジアル動圧軸受部は、それぞれ、前記ラジアル微小間隙に保持された潤滑液を対応するスラスト動圧軸受部側にポンピングするように作用し、前記一対のラジアル動圧軸受部のポンピング能力は、それぞれ、対応するスラスト動圧軸受部のポンピング能力よりも大きくなるように構成されており、
    前記スリーブ体は、前記プレート部対向内周面を規定する内周面を有する外スリーブ部材と、前記ラジアル内周面を規定する内周面を有する内スリーブ部材とから構成され、前記内スリーブ部材が前記外スリーブ部材の前記内周面に装着されており、
    前記内スリーブ部材の外周面又は前記外スリーブ部材の内周面には、前記一対のスラスト微小隙間の外周端部間を相互に連通するための連通路を規定する連通凹部が少なくとも一つ設けられ、前記連通路は、潤滑液を表面張力により保持する潤滑液保持部と、前記気体介在部に連通された空気通路部とを有しており、
    前記内スリーブ部材の前記外周面又は前記外スリーブ部材の前記内周面には、更に、前記連通凹部の周方向両側に、その全長にわたって前記連通凹部と交わらないような保護溝がそれぞれ設けられ、前記連通凹部を含まない前記保護溝間の領域に、前記内スリーブ部材と前記外スリーブ部材とを固定するための固定用接着剤が塗布されることを特徴とする動圧流体軸受装置。
  2. 前記内スリーブ部材の前記外周面又は前記外スリーブ部材の内周面における、前記連通凹部を含まない前記保護溝間の部位には、固定用接着剤が充填される接着溝が設けられ、この接着溝に充填される固定用接着剤の充填量は、前記接着溝及び前記保護溝の合計容積よりも少なく、且つ前記接着溝の容積よりも多いことを特徴とする請求項1記載の動圧流体軸受装置。
  3. 前記連通凹部は、前記内スリーブ部材の外周面に実質上180度の間隔をおいて2個設けられ、これら連通凹部の各々の周方向両側に前記保護溝が配設されていることを特徴とする請求項1記載の動圧流体軸受装置。
  4. 前記連通凹部は、前記内スリーブ部材の外周部の一部を軸線方向に切除することにより形成されていることを特徴とする請求項1〜3に記載の動圧流体軸受装置。
  5. 前記連通凹部は前記内スリーブ部材の外周部の一部を軸線方向に平行に切除することによって形成され、前記連通路は前記内スリーブ部材の切除面及び前記外スリーブ部材の前記内周面により規定され、前記連通路の両側部が潤滑液保持部として機能し、前記連通路の中央部が空気通路部として機能することを特徴とする請求項4記載の動圧流体軸受装置。
  6. 前記一対のラジアル動圧軸受部の前記ラジアル動圧発生用溝は、前記気体介在部の反対側に向けて潤滑油をポンピングする軸線方向にアンバランスなヘリングボーン溝から構成され、前記一対のスラスト動圧軸受部の前記スラスト動圧発生用溝は、半径方向内方に前記軸部に向けて潤滑油をポンピングするスパイラル溝から構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の動圧流体軸受装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の動圧流体軸受装置を備えたスピンドルモータ。
JP2001316158A 2001-10-15 2001-10-15 動圧流体軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ Expired - Fee Related JP3797657B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001316158A JP3797657B2 (ja) 2001-10-15 2001-10-15 動圧流体軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001316158A JP3797657B2 (ja) 2001-10-15 2001-10-15 動圧流体軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003120662A JP2003120662A (ja) 2003-04-23
JP3797657B2 true JP3797657B2 (ja) 2006-07-19

Family

ID=19134212

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001316158A Expired - Fee Related JP3797657B2 (ja) 2001-10-15 2001-10-15 動圧流体軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3797657B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006022951A (ja) * 2004-06-11 2006-01-26 Minebea Co Ltd 流体動圧軸受、該流体動圧軸受を備えたスピンドルモータ並びに記録ディスク駆動装置
JP4674462B2 (ja) * 2004-11-26 2011-04-20 日本電産株式会社 スピンドルモータ
KR20070035757A (ko) * 2005-09-28 2007-04-02 삼성전기주식회사 유체순환식 유체동압베어링
DE102007019642B4 (de) * 2007-04-26 2014-09-04 Minebea Co., Ltd. Fluiddynamisches Lagersystem
JP5020706B2 (ja) 2007-05-21 2012-09-05 アルファナテクノロジー株式会社 ディスク駆動装置の組立方法
US8007175B2 (en) 2007-11-08 2011-08-30 Panasonic Corporation Hydrodynamic bearing device, and spindle motor and information apparatus equipped with same
KR101009142B1 (ko) * 2008-12-16 2011-01-18 삼성전기주식회사 스핀들모터
KR101009171B1 (ko) 2008-12-16 2011-01-18 삼성전기주식회사 스핀들모터
JP7245053B2 (ja) * 2019-01-08 2023-03-23 ミネベアミツミ株式会社 スピンドルモータおよびハードディスク駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003120662A (ja) 2003-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3578948B2 (ja) モータ
JP3955949B2 (ja) スピンドルモータ及びこれを備えたディスク駆動装置
US6292328B1 (en) Both ends open fluid dynamic bearing having a journal in combination with a conical bearing
JP3828457B2 (ja) スピンドルモータ及びこれを備えたディスク駆動装置
JP3558768B2 (ja) 動圧流体軸受を備えたモータ
JP3544098B2 (ja) 動圧流体軸受装置
US20060039636A1 (en) Fluid dynamic bearing motor attached at both shaft ends
US20060039634A1 (en) Fluid dynamic bearing motor attached at both shaft ends
JPH06269142A (ja) スピンドルモータおよびその組立方法
US6322252B1 (en) Discrete fluid dynamic bearings
JPH11187611A (ja) スピンドルモータ、及びスピンドルモータを回転体の駆動源とする回転体装置
JP3797657B2 (ja) 動圧流体軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ
US20050157963A1 (en) Hydrodynamic bearing system
JP4435848B1 (ja) 軸固定型流体動圧軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータおよび記録ディスク装置
JP3996332B2 (ja) 動圧軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ
JP4121144B2 (ja) スピンドルモータ及びこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置
JP3549367B2 (ja) 動圧流体軸受装置及び電動機
JP3593372B2 (ja) 動圧流体軸受手段を備えたモータ
JP3884599B2 (ja) モータ
JP3696492B2 (ja) スピンドルモータ
JP2002098146A (ja) 動圧軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ
JP4202080B2 (ja) 動圧軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ
JP2004316680A (ja) スピンドルモータ、及びこれを備えた記録ディスク駆動装置
JP2003113837A (ja) 動圧軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ
JP2002081440A (ja) 動圧軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060413

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees