JP4121144B2 - スピンドルモータ及びこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動圧軸受を備えたスピンドルモータ及びこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ハードディスク等の記録ディスクを駆動するディスク駆動装置において使用されるスピンドルモータの軸受として、シャフトとスリーブとを相対回転自在に支持するために、両者の間に介在させたオイル等の潤滑流体の流体圧力を利用する動圧軸受が種々提案されている。
【0003】
このような動圧軸受を使用するスピンドルモータの一例を図1に示す。この従来の流体動圧軸受を使用するスピンドルモータは、ロータaと一体をなすシャフトbの外周面と、このシャフトbが回転自在に挿通されるスリーブcの内周面との間に、一対のラジアル軸受部d,dが軸線方向に離間して構成され、またシャフトaの一方の端部外周面から半径方向外方に突出するディスク状スラストプレートeの上面とスリーブbに形成された段部の平坦面との間並びにスラストプレートeの下面とスリーブbの一方の開口を閉塞するスラストブッシュfとの間に、一対のスラスト軸受部g,gが構成されている。
【0004】
シャフトb並びにスラストプレートeとスリーブc並びにスラストブッシュdとの間には、一連の微小間隙が形成され、これら微小間隙中には、潤滑流体としてオイルが途切れることなく、連続して保持されており(このようなオイル保持構造を、以下「フルフィル構造」と記す)、ラジアル軸受部d,d及びスラスト軸受部g,gには、ロータaの回転時にオイル中に動圧を誘起するためのヘリングボーングルーブd1,d1並びにg1,g1がそれぞれ形成されている。
【0005】
また、ラジアル軸受部d,d及びスラスト軸受部g,gには、一対のスパイラルグルーブを連結してなるヘリングボーングルーブd1,d1及びg1,g1が形成されており、ロータaの回転に応じて、スパイラルグルーブの連結部が位置する軸受部の中央部で最大動圧を発生させ、ロータaに作用する荷重を支持している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなスピンドルモータでは、スラスト軸受部g,gとは軸線方向で反対側に位置するスリーブcの上端部付近において、テーパシール部hが形成され、オイルの表面張力と大気圧とがバランスして界面を構成している。すなわち、このテーパシール部h内でのオイルの内圧は、大気圧と実質上同等の圧力に維持されている。
【0007】
いま、ロータaが回転を始めると、オイルは動圧発生溝d1,d1及びg1,g1によるポンピングで、各ラジアル軸受部d,d及びスラスト軸受部g,gの中心部側に引き込まれ、軸受の中心部で流体動圧が極大となる反面、軸受の端部側では、オイルの内圧が低下する。これに対し、ラジアル軸受部のうちテーパシール部hに隣接する側の端部では、テーパシール部h内をオイル内圧の変動に応じて界面が移動し、大気圧とオイルの内圧とを拮抗させることが可能であるが、各軸受部間、つまり、シャフトbの外周面とスリーブcの内周面との間の領域のうち、一対のラジアル軸受部d,d間に保持されるオイル及びスラストプレートeの周囲の領域のうち、スラスト軸受部g,g間に位置するスラストプレートの外周部付近に保持されるオイルは、動圧発生溝d1,d1及びg1,g1のポンピングに応じてオイルの内圧が低下し、やがて大気圧以下まで低下して負圧となる。
【0008】
また、フルフィル構造の動圧軸受の場合、軸受部に形成される動圧発生溝の形状を問わず、オイルに負圧が生じる場合がある。
【0009】
これは、スリーブの内周面又はシャフトの外周面の加工が軸線方向上端部と下端部とで不均一となり、スリーブの内周面とシャフトの外周面との間に形成される微小間隙の半径方向の隙間寸法が軸線方向上端部側が下端部側よりも広く形成されることで、ラジアル動圧軸受部に形成されるヘリングボーングルーブによって発生する流体動圧が軸線方向下端部側からのポンピング力が上端部側からのポンピング力を上回り、圧力勾配が軸線方向上端部側にアンバランスとなって、オイルに軸線方向上端部側に向かう流動が誘起することによって発生する。
【0010】
これとは逆に、スリーブの内周面とシャフトの外周面との間に形成される微小間隙の半径方向の隙間寸法が軸線方向下端部側が上端部側よりも広く形成された場合、オイルに軸線方向下端部側へと向かうオイルの流動が誘起され、スラストプレートの下面とスラストブッシュとの間に保持されるオイルの内圧が必要以上に高まり、ロータが所定量以上浮上する過浮上が発生する。
【0011】
オイル内に負圧が生じると、例えばオイルの充填作業時等にオイル内に溶け込んだ空気が気泡化して現れ、やがて温度上昇等によって気泡が体積膨張し、オイルを軸受外部へと漏出させるといったスピンドルモータの耐久性や信頼性に影響する問題、あるいは動圧発生溝が気泡と接触することによる振動の発生やNRRO(非繰り返し性振れ成分)の悪化といったスピンドルモータの回転精度に影響する問題が発生する。
【0012】
また、ロータに過浮上が発生すると、スラストプレートとスリーブとの接触による摩耗が発生し、軸受の耐久性並びに信頼性を損なう原因となる。加えて、ハードディスク駆動用のスピンドルモータの場合、ハードディスクの高容量化にともない、ハードディスクの記録面と磁気ヘッドとが極めて近接配置されていることから、ハードディスクと磁気ヘッドとの接触による破壊が発生する懸念がある。
【0013】
尚、上記過浮上の問題は、スリーブの内周面又はシャフトの外周面の加工が不均一となる以外にも発生し得る。
【0014】
図1に示す従来のスピンドルモータのように、薄型のスピンドルモータの場合、ロータaの外周面にハードディスク等の記録ディスクを固定的に保持するために、シャフトbの上端部にクランパを固定するために設けられた雌ネジ孔iが、ラジアル軸受部d,dの内周側に至る深さまで形成されることがある。このような場合、雌ネジ孔i内に雄ネジ(不図示)を締結すると、その締結応力によってシャフトbの外周面が半径方向外方に膨出し、スリーブcの内周面とシャフトbの外周面との間に形成される微小間隙の半径方向の隙間寸法が、軸線方向上端部側が下端部側よりも狭くなり、ラジアル動圧軸受部d,dで発生する流体動圧の圧力勾配が軸線方向下端部側にアンバランスとなり、ロータaの過浮上が発生する。
【0015】
本発明は、簡略な構造及び所望の軸受剛性を維持しつつ、負圧又はロータの過浮上の発生を防止し、低コスト化が可能なスピンドルモータ及びこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のスピンドルモータは、シャフトと、該シャフトが回転自在に遊挿される貫通孔が形成されたスリーブと、回転軸心に該シャフトが一体に設けられた円形の天板と該天板の外周縁から垂下される円筒壁とを有するロータと、該スリーブに形成される貫通孔の一方の端部を閉塞する閉塞部材とを備えてなるスピンドルモータであって、
前記シャフトの外周面には、円筒状の外筒部材が装着され、
前記スリーブの上端面と前記ロータの天板の底面、前記スリーブの内周面と前記外筒部材の外周面並びに前記閉塞部材の内面と前記シャフト及び前記外筒部材の端面との間には、連続する微小間隙が形成され、
前記微小間隙内には、全体にわたってオイルが途切れることなく連続して保持されており、
前記スリーブの内周面及び前記外筒部材の外周面の少なくともいずれか一方の面には、一対のスパイラルグルーブを連接してなるヘリングボーングルーブが動圧発生溝として設けられたラジアル動圧軸受部が構成され、
前記スリーブの上端面及び天板の底面の少なくともいずれか一方には、前記ロータの回転時に前記オイルに対して半径方向内方に向かう圧力を付与する動圧発生溝が設けられたスラスト軸受部が構成され、
また前記閉塞部材の内面及び前記シャフトの端面との間には、前記ラジアル軸受部及び/又は前記スラスト軸受部で発生する動圧と実質上均衡する圧力を有する軸受部が形成され、前記ロータは、前記スラスト軸受部と該軸受部との協働によって浮上され、
前記シャフトの外周面と前記外筒部材の内周面との間には、前記スリーブの上端面と前記ロータの天板の底面との間に形成される微小間隙と前記閉塞部材の内面と前記シャフト及び前記外筒部材の端面との間に形成される微小間隙とに保持される前記オイルを流通可能に連通する連通孔が形成され、
前記微小間隙および前記連通孔を含む前記スラスト軸受部より内側の間隙は連続すると共に外気に連通せずに形成され、該内側の間隙は前記オイルで満たされていることを特徴とする(請求項1)。
【0017】
この構成は、フルフィル構造の動圧軸受を用いたスピンドルモータにおいて、軸受部内に保持されるオイルの圧力の均衡をはかり、負圧並びに過浮上の発生を防止することを可能とするものである。
【0018】
上記構造において、ロータは、回転時にオイルに対して動圧を付与するラジアル軸受部及びスラスト軸受部と、これらラジアル軸受部及びスラスト軸受部で発生する動圧が伝播されることでオイルの圧力が昇圧される、いわゆる静圧軸受の如き軸受部(このような軸受を、以下「静圧軸受部」と記す)とによってスリーブ及び閉塞部材に対して非接触支持されることとなる。
【0019】
このとき、スリーブの内周面と外筒部材の外周面との間に形成される微小間隙の軸線方向上下端部に位置するスラスト軸受部と上記静圧軸受部に保持されるオイルを流通可能に連通させる連通路をシャフトの外周面と外筒部材の内周面との間に形成しておくことで、軸受構成部材の加工公差や組立に起因する応力変形等によって軸受内に保持されるオイルの圧力にアンバランスが生じても連通路を通じてオイルが高圧の領域から低圧の領域側に流動可能となるため、オイル内の負圧やロータの過浮上に起因する問題が解消される。
【0020】
また、本発明のスピンドルモータは、前記シャフトの外周面には、その上端部から下端部にわたって一条の螺旋溝が形成されており、前記外筒部材が前記シャフトの外周面に装着されることによって、該螺旋溝と前記外筒部材の内周面との間で前記連通孔が規定されている、ことを特徴とする(請求項2)。
【0021】
外筒部材の内周面との間で連通孔を構成する螺旋溝をシャフトの外周面に形成することで、シャフト外周面の加工と螺旋溝の形成を一度のチャッキングで行うことができ、容易に加工することが可能となる。この螺旋溝の断面形状は、略矩形状あるいは三角形状又は半円状とするのが好ましい。
【0022】
上記本発明のスピンドルモータにおいて、前記ラジアル軸受部は、軸線方向に離間して一対形成されると共に、該一対のラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、それぞれ前記ロータの回転時に軸線方向に対称となる圧力勾配の流体動圧を前記オイルに誘起するよう実質的に同等な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されている、ことを特徴としている(請求項3)。
【0023】
ラジアル軸受部を軸線方向に離間して一対形成し、それぞれの動圧発生溝を軸線方向に対称な形状のヘリングボーングルーブとすることで、限られた軸線方向寸法の中で、各ラジアル軸受部において最大動圧となるスパイラルグルーブの連接部間の距離(このラジアル軸受部におけるスパイラルグルーブの連接部間の距離を以下、「軸受スパン」と記載する)を最大限大きく確保することが可能となり、薄型のモータであっても軸受剛性を高く維持することが可能になるので、回転時のロータの歳差運動等の振れ回りの発生が効果的に抑制される。
【0024】
本発明のスピンドルモータにおけるラジアル軸受部の動圧発生溝の形状としては、上記以外にも、一対のラジアル軸受部のうち、前記スラスト軸受部に近接する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブを、前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記閉塞部材の内面とシャフトの端面との間に形成される軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成し、また前記スラスト軸受部から離間する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブを、前記ロータの回転時に前記オイルに対して軸線方向に対称となる圧力勾配の流体動圧が付与されるよう実質的に同等な形状のスパイラルグルーブを連接して形成する(請求項4)、又は、一対のラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブを、それぞれ前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記閉塞部材の内面とシャフトの端面との間に形成される軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成する(請求項5)、あるいは、一対のラジアル軸受部のうち、前記スラスト軸受部に近接する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブを、前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記閉塞部材の内面とシャフトの端面との間に形成される軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成し、また前記スラスト軸受部から離間する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブを、前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記スラスト軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成する(請求項6)、もしくは、一対のラジアル軸受部のうち、前記スラスト軸受部に近接する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブを、前記ロータの回転時に前記オイルに対して軸線方向に対称となる圧力勾配の流体動圧が付与されるよう実質的に同等な形状のスパイラルグルーブを連接して形成し、また前記スラスト軸受部から離間する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブを、前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記閉塞部材の内面とシャフトの端面との間に形成される軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成する(請求項7)等が可能である。
【0025】
これらラジアル軸受部のヘリングボーングルーブの形状の違いによる作用効果の差異については、発明の実施の形態の説明において詳細に記載する。
【0026】
更に、本発明のスピンドルモータは、前記スリーブの外周面と前記ロータの円筒壁の内周面とは半径方向に隙間を介して対向しており、また前記スリーブの外周面には、前記ロータの天板から離れるにしたがって外径が縮径するようテーパ面が設けられ、前記オイルは該テーパ面と前記円筒壁の内周面との間でメニスカスを形成して保持されている、ことを特徴とする(請求項8)。
【0027】
各軸受部に保持されるオイルの端部を外気に露出させていた従来の構造に比べ、フルフィル構造の動圧軸受では、軸受全体にオイルが保持されるので、オイル保持量が格段に増大している。従って、温度上昇によってオイルが熱膨張すると、シール部内には、軸受部では収容しきれなくなったオイルが大量に流入することとなる。よって、フルフィル構造の動圧軸受においては、シール部の構成も重要な事項となる。
【0028】
上記構成のように、スリーブの外周面とロータの円筒壁の内周面間にテーパ状間隙を形成し、表面張力を利用したテーパシール部を構成することで、シール部を軸受部よりも大径とすることができると共に、シール部の軸線方向寸法も比較的に大とすることができ、シール部内の容積が増大し、小型・薄型のスピンドルモータであっても、フルフィル構造の動圧軸受に多量に保持されるオイルの熱膨張に対して、十分に追随可能となる。
【0029】
加えて、本発明のスピンドルモータは、前記スリーブには、前記テーパ面に連続して外周面が半径方向内方に凹陥する段部が設けられており、前記ロータの円筒壁の内周面には、該段部に対応して半径方向内方に突出する環状部材が固着され、該段部と該環状部材とが係合することで、前記ロータの抜け止めが構成されており、また該環状部材の上面と前記スリーブの段部の下面との間には、前記スリーブのテーパ面と前記ロータの円筒壁の内周面との間に形成される半径方向の間隙の最小の隙間寸法よりも小な微小間隙が形成されておりラビリンスシールとして機能する、ことを特徴とする(請求項9)。
【0030】
この構成において、ロータの抜け止めとなる構成を、軸受外部で且つらラジアル動圧軸受部と半径方向に整列する位置に形成することで、スピンドルモータの薄型化が一層促進されると共に、テーパシール部に連続してラビリンスシールを配置することで、オイルミストによる軸受外部へのオイルの流出がより効果的に防止される。
【0031】
更にまた、本発明のスピンドルモータは、前記ロータは、前記閉塞部材側に向かって軸線方向に作用する磁気力によって付勢されている、ことを特徴とする(請求項10)。
【0032】
ロータを閉塞端部側、つまりスラスト軸受部と静圧軸受部とによって発生する浮上力と軸線方向に対向する方向に磁気的に付勢することで、ロータの回転時の姿勢が更に安定する。
【0033】
また、本発明のディスク駆動装置は、情報を記録できる円板状記録媒体が装着されるディスク駆動装置において、ハウジングと、該ハウジングの内部に固定され該記録媒体を回転させるスピンドルモータと、該記録媒体の所要の位置に情報を書き込み又は読み出すための情報アクセス手段とを有するディスク駆動装置であって、前記スピンドルモータは、請求項1乃至10のいずれかに記載したスピンドルモータである、ことを特徴とする(請求項11)。
【0034】
本発明のスピンドルモータは、小型・薄型化が可能であることから、例えば外径が1インチのハードディスクを駆動するディスク駆動装置において好適に使用可能であるが、これに限定されず、ハードディスク等の固定式又はCD−ROM、DVD等の着脱式の記録媒体を駆動するディスク駆動装置においても同様に使用可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるスピンドルモータ及びこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置の実施形態について図2乃至図8を参照して説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
【0036】
(1)スピンドルモータの構成
図2において、このスピンドルモータは、略円板状の上壁部2a(天板)と、この上壁部2aの外周縁部から下方に垂下する円筒状周壁部2b(円筒壁)とから構成されるロータハブ2と、このロータハブ2の上壁部2aの中央部に一体に形成されるシャフト4とから構成されるロータ6と、このシャフト4の外周面に装着される円筒状の外筒部材5と、これらシャフト4並びに外筒部材5を回転自在に支持する中空円筒状のスリーブ8と、このスリーブ8の下部を閉塞しシャフト4の自由端部側端面と対向するシールキャップ10(閉塞部材)と、スリーブ8が内嵌される円筒部12aが一体的に形成されたブラケット12とを具備する。
【0037】
ブラケット12には円筒部12aを中心とした略椀状の形状を有しており、この椀状をなす周壁の内周面12bには、半径方向内方に突設される複数のティースを有するステータ14が配設され、また、ロータハブ2の周壁部2bの外周面には、このステータ14と半径方向内方から間隙を介して対向するよう、ロータマグネット16が固着される。
【0038】
ロータハブ2の周壁部2bの外周部には、情報が記録されるディスク板(図8においてディスク板53として図示する)が載置されるための、フランジ状のディスク載置部2cが形成されている。シャフト4の上部側(ロータハブ2の上壁部2a側)には、雌ネジ孔4bが形成されており、ディスク板をディスク載置部2c上に載置し、図示しないクランパによって保持したのち、雌ネジ孔4b内に雄ネジ(不図示)を締結することによって、ディスク板がロータハブ2に固定的に保持される。
【0039】
スリーブ8の上端面とロータハブ2の上壁部2aの下面との間、ロータハブ2の上壁部2aに続く外筒部材5の外周面とスリーブ8の内周面との間及びこれに連続する外筒部材5並びにシャフト4の端面とシールキャップ10の内面との間には、一連の微小間隙が形成されており、この微小間隙中にはオイルが途切れることなく連続して保持されており、いわゆるフルフィル構造の動圧軸受を構成している。尚、この実施形態における軸受の構成並びに軸支持方法については後に詳述する。
【0040】
また、シャフト4の外周面と外筒部材5の内周面との間には、後に詳述するとおり、スリーブ8の上端面とロータハブ2の上壁部2aの下面との間に保持されるオイルと外筒部材5並びにシャフト4の端面とシールキャップ10の内面との間に保持されるオイルとを流通可能に連通する連通孔7が形成されている。
【0041】
スリーブ8の外周面の上端部には、半径方向外方に突設され且つ外周面がスリーブ8の上端面から離間するにつれて縮径するよう傾斜面状に形成された環状フランジ部8aが設けられ、ロータハブ2の周壁部2aの内周面と非接触状態で半径方向に対向している。
【0042】
この周壁部2bの内周面とフランジ部8aの外周面との間に規定される間隙の半径方向の間隙寸法は、フランジ部8aの外周面が上記のとおり傾斜面状に形成されることで、軸線方向下方(周壁部2bの先端部方向)に向かってテーパ状に漸増する。すなわち、この周壁部2bの内周面とフランジ部8aの外周面とが協働してテーパシール部18を構成している。スリーブ8の上端面とロータハブ2の上壁部2aの下面との間、ロータハブ2の上壁部2aに続くシャフト4の外周面とスリーブ8の内周面との間及びこれに連続するシャフト4の端面とシールキャップ10の内面との間に形成される一連の微小間隙に保持されるオイルは、このテーパシール部18のみにおいて、オイルの表面張力と外気圧とがバランスされ、オイルと空気との界面がメニスカス状に形成される。
【0043】
テーパシール部18は、オイルリザーバとして機能し、テーパシール部18内に保持されるオイル量に応じて界面の形成位置が適宜移動可能である。従って、テーパシール部18内に保持されるオイルが、オイル保持量の減少にともない軸受部に供給されると共に、熱膨張等によって体積が増大した分のオイルは、このテーパシール部18内に収容される。
【0044】
このように、スリーブ8のフランジ部8aの外周面とロータハブ2の周壁部2bの内周面間にテーパ状間隙を形成し、表面張力を利用したテーパシール部18を構成することで、テーパシール部18が軸受部よりも大径となると共に、テーパシール部18の軸線方向寸法も比較的に大とすることができる。従って、テーパシール部18内の容積が増大し、フルフィル構造の動圧軸受に多量に保持されるオイルの熱膨張に対しても十分に追随可能となる。
【0045】
周壁部2bのテーパシール部18よりも先端部には、接着等の手段によって環状の抜止めリング20(環状部材)が固着されている。この抜止めリング20は、スリーブ8の外周面の下端部において、フランジ部8aの下部に対して非接触状態で嵌り合うことで、スリーブ8に対するロータ6の抜け止め構造が構成される。このように、スリーブ8の外周面側においてロータ6の抜止め構造を構成することで、後に詳述する一対のラジアル軸受部と抜止め構造とが軸線方向における同一線上に整列配置されることはない。従って、シャフト4の全長を軸受として有効に活用することが可能になり、軸受剛性を維持しながら更なるモータの薄型化が実現される。
【0046】
抜止めリング20の上面は、フランジ部8aの下面とテーパシール部18に連続し且つテーパシール部18の半径方向の間隙の最小の隙間寸法よりも小な隙間寸法を有する軸線方向の間隙を介して対向している。
【0047】
抜止めリング20の上面とフランジ部8aの下面との間に規定される軸線方向の微小間隙の間隙寸法を可能な限り小さく設定することによって、スピンドルモータの回転時に、この軸線方向の微小間隙における空気の流速とテーパシール部18に規定される半径方向の間隙における空気の流速との差が大きくなり、オイルが気化することによって生じた蒸気の外部への流出抵抗を大きくしてオイルの境界面近傍における蒸気圧を高く保ち、更なるオイルの蒸散を防止するよう、ラビリンスシールとして機能する。
【0048】
このように、テーパシール部18に連続してラビリンスシールを配することで、液体としてのオイルの流出が阻止されるばかりでなく、モータの外部環境温度の上昇等によりオイルが気化することで発生するオイルミストのモータ外部への流出も阻止することが可能となる。従って、オイル保持量の低下を防止して、長期間にわたって安定した軸受性能を維持することができ、耐久性、信頼性の高い軸受とすることができる。
【0049】
(2)軸受部の構成
次に、図2に加えて図3及び図4を参照して、本実施形態における軸受部の構成について説明する。
【0050】
図3に図示するように、スリーブ8の内周面には、スリーブ8の上端面側に、ロータ6の回転時にオイルに流体動圧を誘起する、回転方向に対して相反する方向に傾斜する一対のスパイラルグルーブ22a1,22a2を連結して構成される略「く」の字状のヘリングボーングルーブ22aが形成されており、外筒部材5の外周面との間で上部ラジアル動圧軸受部22が構成される。
【0051】
また、スリーブ8の内周面には、シャフト4の自由端部側に、ロータ6の回転時にオイルに流体動圧を誘起する、回転方向に対して相反する方向に傾斜する一対のスパイラルグルーブ24a1,24a2を連結して構成される略「く」の字状のヘリングボーングルーブ24aが形成されており、外筒部材5の外周面との間で下部ラジアル動圧軸受部24が構成される。
【0052】
尚、上部及び下部ラジアル動圧軸受部22,24に形成されるヘリングボーングルーブ22a,24aは、各スパイラルグルーブ22a1,22a2,24a1及び24a2が実質的に同等のポンピング力を発生するよう、軸線方向の寸法、回転方向に対する傾斜角あるいは溝幅や深さといった溝諸元が同一となるよう設定される、つまり、各スパイラルグルーブ22a1,22a2,24a1及び24a2が連結部に対して線対称になるよう設定されている。従って、上部及び下部ラジアル動圧軸受部22,24では、軸受部の軸線方向中央部(各スパイラルグルーブ22a1,22a2,24a1及び24a2の連結部)において最大動圧が現れ、各スパイラルグルーブ22a1,22a2,24a1及び24a2によるポンピングが軸線方向いずれかの方向に対してアンバランスとなり、オイルに軸線方向の流動が発生することはない。
【0053】
このように、上部及び下部ラジアル軸受部22,24のヘリングボーングルーブ22a,24aを軸線方向に対称な形状とすることで、薄型化によって限られた軸線方向寸法の中にあっても、上部及び下部ラジアル軸受部22,24間の軸受スパンを比較的に大きく設定することが可能となるので、軸受剛性を高く維持することが可能になり、ロータ6の歳差運動等の振れ回りの発生を効果的に抑制することができる。
【0054】
更に、図4に図示するとおり、スリーブ8の上端面には、ロータ6の回転時にオイルに対して半径方向内方(シャフト4側)に向かう圧力を誘起するポンプインのスパイラルグルーブ26aが形成されており、ロータハブ2の上壁部2aの下面との間でスラスト軸受部26が構成される。
【0055】
また、シャフト4の自由端部側端面とシールキャップ10の内面との間には、後に詳述するとおり、スラスト軸受部26のスパイラルグルーブ26aによって高められたオイルの内圧を利用する、静圧軸受部28が構成される。
【0056】
(3)軸支持方法
上記のとおり構成された各軸受部による軸支持方法について図5を参照して詳述する。尚、図5は、スリーブ8の上端面とロータハブ2の上壁部2aの下面との間、ロータハブ2の上壁部2aに続く外筒部材5の外周面とスリーブ8の内周面との間及びこれに連続する外筒部材5並びにシャフト4の端面とシールキャップ10の内面との間に形成された微小間隙中に保持されるオイルの圧力分布の相対的な関係を、各軸受部毎に展開して模式的に示した圧力分布図であるが、スピンドルモータの圧力分布は軸対称となるため、図5において一点鎖線で示す回転軸心に対して、スピンドルモータの縦断面で反対側となる領域の圧力分布は省略している。また、図5において示す番号は、図2において各軸受部に対して付す番号と同一である。
【0057】
上部及び下部ラジアル動圧軸受22,24では、ロータ6の回転にともない、ヘリングボーングルーブ22a,24aによるポンピング力が高まり、流体動圧が生じる。上部及び下部ラジアル動圧軸受部22,24における圧力分布は、図5に示すように、ヘリングボーングルーブ22a,24aの両端側から急激に高まり、各スパイラルグルーブの連結部において極大となる。この上部及び下部ラジアル動圧軸受部22,24で発生する流体動圧を用いて、ロータ6が外筒部材5の軸線方向上下部から軸支持され、ロータ6の調芯作用及び倒れに対する復元作用を担っている。
【0058】
スラスト軸受部26では、ロータ6の回転にともない、ポンプインのスパイラルグルーブ26aによって、オイルに半径方向内方に向かう圧力が誘起される。この半径方向内方に向かう圧力によって、オイルの流動が促されて、オイルの内圧が高められ、ロータ6の浮上方向に作用する流体動圧が発生する。尚、スラスト軸受部26で誘起される流体動圧は、図5に示すように、上部及び下部ラジアル動圧軸受部22,24のように急激に高まることはなく、最大でも大気圧を幾分上回る程度である。
【0059】
スラスト軸受部26で発生する圧力によって、ロータハブ2の上壁部2aに続く外筒部材5の外周面とスリーブ8の内周面との間及びこれに連続する外筒部材5並びにシャフト4の端面とシールキャップ10の内面との間に保持されているオイルは、圧力的に実質上密封された状態となり、また、上部及び下部ラジアル動圧軸受部22,24に形成されるヘリングボーングルーブ22a,24aを軸線方向に対称な形状とし、発生する動圧を軸線方向にバランスした状態とすることで、上述のとおりオイルに軸線方向の流動が誘起されることがない。これにより、外筒部材5の外周面とスリーブ8の内周面との間及びこれに連続する外筒部材5並びにシャフト4の端面とシールキャップ10の内面との間に保持されるオイルの内圧は、スラスト軸受部に保持されるオイルの内圧とバランスする。従って、図5において示すとおり、いずれの領域においてもスラスト軸受部26に保持されるオイルの内圧と同等となり、これら微小間隙中に保持されるオイルにおいて内圧が大気圧以下となる負圧が発生することはない。よって、負圧に起因する気泡の問題が解消される。
【0060】
上記のとおり、スラスト軸受部26で発生する圧力は、大気圧を幾分上回る程度であり、これのみでロータ6を十分に浮上させるのは困難である。しかしながら、上述のとおり外筒部材5並びにシャフト4の端面とシールキャップ10の内面との間に構成される静圧軸受部28に保持されたオイルの内圧も、スラスト軸受部26で誘起される流体動圧によって高められたオイルの内圧と同等の圧力となるので、スラスト軸受部26と静圧軸受部28との協働によって、ロータ6を十分に浮上させることが可能となる。
【0061】
尚、図2において図示されるように、ブラケット12のロータマグネット16との対向位置に強磁性材からなる環状のスラストヨーク30を配置し、ロータマグネット16とスラストヨーク30との間で軸線方向の磁気吸引力を発生させることで、スラスト軸受部26及び静圧軸受部28で発生するロータ6の浮上圧とバランスさせて、ロータ6のスラスト方向の支持を安定させ、ロータ6が必要以上に浮上する過浮上の発生を抑制している。このようなロータ6に対する磁気的な付勢は、例えば、ステータ14とロータマグネット16との磁気的中心を軸線方向に相違させることによっても作用させることが可能である。
【0062】
(5)連通孔の構成及び作用
図6は、シャフト4を拡大して示す正面図である。図6に図示するように、シャフト4の外周面には、その軸線方向上端部から下端部に至る螺旋溝4a(一部を破線で示す)が一条設けられている。
【0063】
この螺旋溝4aは、断面形状が略矩形状あるいは三角形状又は半円状となるよう切削加工により形成されている。尚、螺旋溝4aの切削加工は、シャフト4外周面の加工を行う際に一度のチャッキングにて行うことが可能である。
【0064】
この螺旋溝4aによって、シャフト4の外周面に外筒部材5が装着されると、外筒部材5の内周面との間に、外筒部材5の内周面の軸線方向上端部から下端部、すなわちスラスト軸受部26と静圧軸受部28に形成される微小間隙間を連続する螺旋状の連通孔7が規定される。連通孔7内には、これらスラスト軸受部26並びに静圧軸受部28に保持されるオイルに連続してオイルが保持されており、また、連通孔7内に保持されるオイルの内圧は、スラスト軸受部26におけるオイルの内圧とほぼ同等の圧力である。
【0065】
スリーブ8の内周面又は外筒部材5の外周面の最大の加工公差が組み合わされることによって、あるいはシャフト4に設けられた雌ネジ孔4b(図2を参照)に雄ネジが締結される際に生じる締結応力の影響で、スリーブ8の内周面と外筒部材5の外周面との間に形成される微小間隙が、その軸線方向上端部側と下端部側とで隙間寸法に変化が生じた場合、オイルに対して異常な流動が誘起されることとなる。その結果、スリーブ8の内周面と外筒部材5の外周面との間に形成される微小間隙の軸線方向上端部側と下端部側、すなわちスラスト軸受部26と静圧軸受部28との間で、オイルの内圧に差異が生じることとなる。このオイルの内圧の差を放置しておくと、オイルが軸線方向下端部側から上端部側へ流動する場合は、静圧軸受部28で負圧が発生し、また、オイルが軸線方向上端部側から下端部側へと流動する場合は、静圧軸受部28でオイルの内圧が必要以上に高まり、ロータ6の過浮上が発生する。
【0066】
これに対し、スラスト軸受部26と静圧軸受部28に形成される微小間隙間を連続し、これらスラスト軸受部26並びに静圧軸受部28に保持されるオイルに連続してオイルが保持されるする連通孔7を設けることで、上記オイルに軸線方向の流動が誘起され、スリーブ8の内周面と外筒部材5の外周面との間に形成される微小間隙の軸線方向上端部側と下端部側とでオイルの内圧に差異が生じても、連通孔7を通じて、内圧の高い側から低い側へのオイルの流動が生じるため、各軸受部に保持されるオイルの内圧がバランスし、負圧や過浮上の発生が防止される。
【0067】
(5)変形例
上記図2乃至図6に図示される実施形態のスピンドルモータにおけるラジアル軸受部22,24に形成されるヘリングボーングルーブ22a,24aの変形例を図7(a)乃至(d)に示す。尚、図7は、スリーブ8の断面図である。
【0068】
(5)−1.変形例1
図7(a)に図示する変形例では、上部ラジアル軸受部22’に形成されるヘリングボーングルーブ22a’が軸線方向に非対称な形状を有しており、下部ラジアル軸受部24に形成されるヘリングボーングルーブ24aは図2及び図3に図示する実施形態の場合と同様に、軸線方向に対称な形状を有している。
【0069】
より具体的には、上部ラジアル軸受部22’に形成されるヘリングボーングルーブ22a’は、スリーブ8の上方側(スラスト軸受部26)に位置するスパイラルグルーブ22a’1が、下部ラジアル軸受部24側に位置するスパイラルグルーブ22a’2よりも軸線方向寸法が長くなるよう設定されており、このため一対のスパイラルグルーブ22a’1と22a’2との連接部は、上部ラジアル軸受部22’の中心部よりも下側、すなわち下部ラジアル軸受部24側に偏倚して位置している。このため、ロータ6の回転時スパイラルグルーブ22a’1によるオイルに対するポンピングが、スパイラルグルーブ22a’2によるポンピングを上回り、上部ラジアル軸受部22’としては、オイルに対してスリーブ8の下方側(下部ラジアル軸受部24側)へ向かう流動を誘起する。
【0070】
このように、上部ラジアル軸受部22’のヘリングボーングルーブ22a’を軸線方向にアンバランスな形状とすることで、上部ラジアル軸受部22’と下部ラジアル軸受部24との間の領域の圧力が大気圧以上の正圧に保たれ、負圧の発生が防止される。また、ヘリングボーングルーブ22a’の発生する押圧力によって、オイルは常にスリーブ8の下方側へと流動し、そして、スリーブ8の下方側へと流動したオイルは、連通路7を通じてスリーブ8の下方側から上方側へと環流し、再度上部ラジアル軸受部22’によってスリーブ8の下方側へと押し込まれることとなり、一定のオイル循環路が形成される。
【0071】
このように、ヘリングボーングルーブ22’によって軸受間隙内に常時所定方向にオイルを流動させておくことで、軸受間隙内の各領域に保持されるオイルの圧力バランスの安定がはかられ、負圧の発生やロータ6の過浮上の発生が確実に防止されることとなる。また、加工公差や組立時の応力変形が生じた場合でも一定方向へのオイルの循環が確保され、加工や組立に起因する不具合に対する許容範囲が格段に拡大するので歩留まりが改善される。
【0072】
(5)−2.変形例2
また、図7(b)に図示するとおり、上部ラジアル軸受部22’だけでなく下部ラジアル軸受部24’に形成されるヘリングボーングルーブ24a’も、これを構成するスパイラルグルーブ24a’1,24a’2のうち、上部ラジアル軸受部22’側に位置するスパイラルグルーブ24a’1をスリーブ8の下方側に位置するスパイラルグルーブ24a’2よりも軸線方向寸法が長くなるよう設定し、その連接部がスリーブ8の下方側に偏倚して位置するよう構成した軸線方向に非対称な形状とすることも可能である。
【0073】
このように上部ラジアル軸受部22’だけでなく下部ラジアル軸受部24’もオイルに対してスリーブ8の下方側へ向かう流動を誘起するよう構成することで、図2における静圧軸受部28の圧力がより高くなり、ロータ6の浮上力が強化される。よって、より高負荷の荷重を支持することができるようになるため、複数枚のディスク板を回転駆動する場合にも用いることが可能になる。またオイルに対してより積極的な循環が促され、負圧やロータ6の過浮上の発生が効果的に防止される。
【0074】
(5)−3.変形例3
図7(c)に図示され変形例3は、上部ラジアル軸受部22’に形成されるヘリングボーングルーブ22a’は上記変形例1及び変形例2の場合と同様に、オイルに対して下部ラジアル軸受部側への流動が発生するよう、スラスト軸受部26側に位置するスパイラルグルーブ22a’1が下部ラジアル軸受部側に位置するスパイラルグルーブ22a’2よりも軸線方向寸法が長くなるよう設定されているが、下部ラジアル軸受部24”に形成されるヘリングボーングルーブ24a”は、上部ラジアル軸受部22’側に位置するスパイラルグルーブ24a”1よりもスリーブ8の下方側に位置するスパイラルグルーブ24a”2の方が軸線方向寸法が若干長くなるよう形成されている。
【0075】
従って、下部ラジアル軸受部24”側から上部ラジアル軸受部22’側へと向かうオイルの流動が促され、上部ラジアル軸受部22’と下部ラジアル軸受部24”との間の領域での負圧の発生が防止される。尚、下部ラジアル軸受部24”のヘリングボーングルーブ24a”におけるスパイラルグルーブ24a”1と24a”2との寸法差は、上部ラジアル軸受部22’のヘリングボーングルーブ22’のヘリングボーングルーブ22a’のそれよりも小さく、このため上部ラジアル軸受部22’で発生した下部ラジアル軸受部24”側に向かうオイルの流動が、下部ラジアル軸受部24”で発生する上部ラジアル軸受部22’側に向かうオイルの流動によって阻止されることはない。
【0076】
(5)−4.変形例4
更に、図7(d)に図示されるように、上部ラジアル軸受部におけるヘリングボーングルーブは図2及び図3に図示する実施形態と同様に軸線方向に対称な形状のヘリングボーングルーブ22aとし、下部ラジアル軸受部におけるヘリングボーングルーブを図7(b)に図示する変形例2と同様に、スリーブ8の下方側に偏倚した非対称形状のヘリングボーングルーブ24a’とすることも可能である。この場合、下部ラジアル軸受部24’におけるスパイラルグルーブ24a’1と24a’2との寸法差は、上部ラジアル軸受部側のヘリングボーングルーブを非対称形状とした場合よりも小さいため、スリーブ8の下方側に向かうオイルの流動を発生し、加工公差や組立時の応力変形に対する許容量を拡大しつつ、上下ラジアル軸受部22,24’間の軸受スパンを比較的に大きく確保することができ、軸受剛性を高くすることが可能である。
【0077】
尚、図7(a)乃至(d)に図示されるように、ラジアル軸受部側からスリーブ8の下方側へと向かう流動をオイルに対して誘起することで静圧軸受部28に保持されるオイルの内圧は、スラスト軸受部26において誘起される流動圧力とラジアル軸受部側からのオイルの流動圧力との総和に均衡することとなる。このため、負荷容量が増し安定した支持が可能になる。
【0078】
(6)ディスク駆動装置の構成
図8に、一般的なディスク駆動装置50の内部構成を模式図として示す。ハウジング51の内部は塵・埃等が極度に少ないクリーンな空間を形成しており、その内部に情報を記憶する円板状のディスク板53が装着されたスピンドルモータ52が設置されている。加えてハウジング51の内部には、ディスク板53に対して情報を読み書きするヘッド移動機構57が配置され、このヘッド移動機構57は、ディスク板53上の情報を読み書きするヘッド56、このヘッドを支えるアーム55及びヘッド56及びアーム55をディスク板53上の所要の位置に移動させるアクチュエータ部54により構成される。
【0079】
このようなディスク駆動装置50のスピンドルモータ52として図2乃至図7において図示されるスピンドルモータを使用することで、所望の回転精度を得つつもディスク駆動装置50の薄型化並びに低コスト化が可能になる。
【0080】
以上、本発明に従うスピンドルモータ並びにディスク駆動装置の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0081】
例えば、スラスト軸受部に設けられる、オイルに対して半径方向内方に作用する圧力を発生する手段としては、上記実施形態において説明したポンプインタイプのスパイラルグルーブ26aに換えて、半径方向にアンバランスな形状を有するヘリングボーングルーブとすることも可能である。
【0082】
スラスト軸受部に半径方向にアンバランスな形状のヘリングボーングルーブを設けた場合、ヘリングボーングルーブを構成する一対のスパイラルグルーブのうち、半径方向外方側に位置するスパイラルグルーブを半径方向内方側に位置するスパイラルグルーブよりも発生するポンピング力が大となるよう、半径方向の寸法、回転方向に対する傾斜角あるいは溝幅や深さといった溝諸元が設定される。この半径方向外方側に位置するスパイラルグルーブのポンピング力と半径方向内方側に位置するスパイラルグルーブのポンピング力とのアンバランス量がオイルに対して付与される半径方向内方に作用する圧力となり、上記ポンプインタイプのスパイラルグルーブの場合と同様に、スラスト軸受部に保持されるオイルの内圧が高められる。
【0083】
尚、スラスト軸受部に上記ヘリングボーングルーブを設けた場合、ロータに対して付与する浮上力がスパイラルグルーブで発生する浮上力よりも高くなるので、スラスト軸受部による荷重支持力が向上する反面、静圧軸受部で発生する浮上力と相俟って、ロータの過浮上が発生する懸念がある。従って、ロータに対して付与する磁気的な付勢力によって、これを制御する必要がある。
【0084】
また、上記実施形態の説明では、ロータマグネット16の半径方向外方側にステータ14が配置される、いわゆるインナロータタイプのスピンドルモータを例にあげて説明したが、ロータマグネット16がステータ14の半径方向外方側に配置される、いわゆるアウタロータタイプのスピンドルモータにも本発明が適用できることは勿論である。
【0085】
【発明の効果】
本発明の請求項1のスピンドルモータでは、フルフィル構造の動圧軸受において負圧や過浮上の問題が解消され、簡略な構成で安定した軸支持が可能になる。
【0086】
本発明の請求項2のスピンドルモータでは、負圧や過浮上の発生を防止するための連通孔を容易に形成することが可能になる。
【0087】
本発明の請求項3に記載のスピンドルモータでは、一対のラジアル軸受部間の軸受スパンを比較的に大きく確保することができ、軸受剛性を高く維持することが可能になる。
【0088】
本発明の請求項4に記載のスピンドルモータでは、軸受内のオイルに強制的な循環を促すことで加工公差や組立時の応力変形に対する許容量が拡大され歩留まりが改善されると共に、オイルの挙動をより安定化することが可能になる。
【0089】
本発明の請求項5に記載のスピンドルモータでは、より高い負荷を支持することが可能になると共に、負圧やロータの過浮上の発生を効果的に防止することが可能になる。
【0090】
本発明の請求項6に記載のスピンドルモータでは、オイルに対して強制的な循環を促して歩留まりの改善やオイルの挙動を安定化させつつ、一対のラジアル軸受部間の領域での負圧の発生を防止することが可能になる。
【0091】
本発明の請求項7に記載のスピンドルモータでは、加工公差や組立時の応力変形に対する許容量を拡大しつつ、一対のラジアル軸受部間の軸受スパンを比較的に大きく確保することができ、軸受剛性を高くすることが可能になる。
【0092】
本発明の請求項8のスピンドルモータでは、薄型のモータであっても十分なシール機能を維持することが可能になる。
【0093】
本発明の請求項9のスピンドルモータでは、モータの薄型化が更に促進されと共に、オイルミストによる軸受外部へのオイルの流出がより効果的に防止することが可能になる。
【0094】
本発明の請求項10のスピンドルモータでは、軸受部での損失を増大させることなく、軸線方向の軸支持を安定して行うことが可能になる。
【0095】
本発明の請求項11のディスク駆動装置では、所望の回転精度を得つつも、ディスク駆動装置の小型・薄型化並びに低コスト化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスピンドルモータの概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明にかかるスピンドルモータの概略構成を示す断面図である。
【図3】図2に図示されるスピンドルモータにおいてラジアル軸受部に形成されるヘリングボーングルーブの形状を示す部分拡大断面図である。
【図4】図2に図示されるスピンドルモータにおいてスラスト軸受部に形成されるスパイラルグルーブの形状を示す平面図である。
【図5】オイルの圧力分布を模式的に示した圧力分布図である。
【図6】図2に示すスピンドルモータのシャフト部分を拡大して示す正面図である。
【図7】図3に図示されるラジアル軸受部におけるヘリングボーングルーブの変形例を示す部分拡大断面図である。
【図8】ディスク駆動装置の内部構成を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
2a 上壁部(天板)
2b 周壁部(円筒壁)
4 シャフト
5 外筒部材
6 ロータ
7 連通孔
8 スリーブ
22,22’,24,24’,24” ラジアル動圧軸受部
22a,22a’,24a,24a’,24a” ヘリングボーングルーブ
26 スラスト軸受部
28 静圧軸受部
Claims (11)
- シャフトと、該シャフトが回転自在に遊挿される貫通孔が形成されたスリーブと、回転軸心に該シャフトが一体に設けられた円形の天板と該天板の外周縁から垂下される円筒壁とを有するロータと、該スリーブに形成される貫通孔の一方の端部を閉塞する閉塞部材とを備えてなるスピンドルモータであって、
前記シャフトの外周面には、円筒状の外筒部材が装着され、
前記スリーブの上端面と前記ロータの天板の底面、前記スリーブの内周面と前記外筒部材の外周面並びに前記閉塞部材の内面と前記シャフト及び前記外筒部材の端面との間には、連続する微小間隙が形成され、
前記微小間隙内には、全体にわたってオイルが途切れることなく連続して保持されており、
前記スリーブの内周面及び前記外筒部材の外周面の少なくともいずれか一方の面には、一対のスパイラルグルーブを連接してなるヘリングボーングルーブが動圧発生溝として設けられたラジアル動圧軸受部が構成され、
前記スリーブの上端面及び天板の底面の少なくともいずれか一方には、前記ロータの回転時に前記オイルに対して半径方向内方に向かう圧力を付与する動圧発生溝が設けられたスラスト軸受部が構成され、
また前記閉塞部材の内面と前記シャフトの端面との間には、前記ラジアル軸受部及び/又は前記スラスト軸受部で発生する動圧と実質上均衡する圧力を有する軸受部が形成され、前記ロータは、前記スラスト軸受部と該軸受部との協働によって浮上され、
前記シャフトの外周面と前記外筒部材の内周面との間には、前記スリーブの上端面と前記ロータの天板の底面との間に形成される微小間隙と前記閉塞部材の内面と前記シャフト及び前記外筒部材の端面との間に形成される微小間隙とに保持される前記オイルを流通可能に連通する連通孔が形成され、
前記微小間隙および前記連通孔を含む前記スラスト軸受部より内側の間隙は連続すると共に外気に連通せずに形成され、該内側の間隙は前記オイルで満たされていることを特徴とするスピンドルモータ。 - 前記シャフトの外周面には、その上端部から下端部にわたって一条の螺旋溝が形成されており、前記外筒部材が前記シャフトの外周面に装着されることによって、該螺旋溝と前記外筒部材の内周面との間で前記連通孔が規定されている、ことを特徴とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
- 前記ラジアル軸受部は、軸線方向に離間して一対形成されると共に、該一対のラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、それぞれ前記ロータの回転時に軸線方向に対称となる圧力勾配の流体動圧を前記オイルに誘起するよう実質的に同等な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスピンドルモータ。
- 前記ラジアル軸受部は、軸線方向に離間して一対形成されると共に、該一対のラジアル軸受部のうち、前記スラスト軸受部に近接する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記閉塞部材の内面とシャフトの端面との間に形成される軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されており、
また前記スラスト軸受部から離間する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、前記ロータの回転時に前記オイルに対して軸線方向に対称となる圧力勾配の流体動圧が付与されるよう実質的に同等な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスピンドルモータ。 - 前記ラジアル軸受部は、軸線方向に離間して一対形成されると共に、該一対のラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、それぞれ前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記閉塞部材の内面とシャフトの端面との間に形成される軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスピンドルモータ。
- 前記ラジアル軸受部は、軸線方向に離間して一対形成されると共に、該一対のラジアル軸受部のうち、前記スラスト軸受部に近接する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記閉塞部材の内面とシャフトの端面との間に形成される軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されており、
また前記スラスト軸受部から離間する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記スラスト軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスピンドルモータ。 - 前記ラジアル軸受部は、軸線方向に離間して一対形成されると共に、該一対のラジアル軸受部のうち、前記スラスト軸受部に近接する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、前記ロータの回転時に前記オイルに対して軸線方向に対称となる圧力勾配の流体動圧が付与されるよう実質的に同等な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されており、
また前記スラスト軸受部から離間する側に位置するラジアル軸受部に形成される前記ヘリングボーングルーブは、前記ロータの回転時に前記オイルに対して前記閉塞部材の内面とシャフトの端面との間に形成される軸受部側に向かう圧力が付与されるよう軸線方向に非対称な形状のスパイラルグルーブを連接して形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスピンドルモータ。 - 前記スリーブの外周面と前記ロータの円筒壁の内周面とは半径方向に隙間を介して対向しており、
また前記スリーブの外周面には、前記ロータの天板から離れるにしたがって外径が縮径するようテーパ面が設けられ、前記オイルは該テーパ面と前記円筒壁の内周面との間でメニスカスを形成して保持されている、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のスピンドルモータ。 - 前記スリーブには、前記テーパ面に連続して外周面が半径方向内方に凹陥する段部が設けられており、
前記ロータの円筒壁の内周面には、該段部に対応して半径方向内方に突出する環状部材が固着され、該段部と該環状部材とが係合することで、前記ロータの抜け止めが構成されており、
また該環状部材の上面と前記スリーブの段部の下面との間には、前記スリーブのテーパ面と前記ロータの円筒壁の内周面との間に形成される半径方向の間隙の最小の隙間寸法よりも小な微小間隙が形成されておりラビリンスシールとして機能する、ことを特徴とする請求項8に記載のスピンドルモータ。 - 前記ロータは、前記閉塞部材側に向かって軸線方向に作用する磁気力によって付勢されている、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のスピンドルモータ。
- 情報を記録できる円板状記録媒体が装着されるディスク駆動装置において、ハウジングと、該ハウジングの内部に固定され該記録媒体を回転させるスピンドルモータと、該記録媒体の所要の位置に情報を書き込み又は読み出すための情報アクセス手段とを有するディスク駆動装置であって、
前記スピンドルモータは、請求項1乃至10のいずれかに記載したスピンドルモータである、ことを特徴とするディスク駆動装置。
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