JP3369040B2 - 動圧軸受装置 - Google Patents
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Description
生させ、その動圧により固定部材に対して回転部材を支
持するように構成した動圧軸受装置に関する。
に高速回転に対応し得るようにオイル等の潤滑剤の動圧
を利用した動圧軸受装置が種々検討され提案されてい
る。この動圧軸受装置においては、固定部材側の動圧面
と回転部材側の動圧面とが対向配置されているととも
に、これら両対向動圧面のうちの少なくとも一方側に動
圧発生用溝が形成されており、上記回転部材と固定部材
との両対向面間に介在された所定のオイル等の潤滑剤
が、回転部材の回転時に動圧発生用溝のポンピング作用
により昇圧され、当該潤滑剤の動圧によって回転部材の
回転支持が行われるようになっている。
滑剤(以下、単に潤滑剤という。)を軸受部内に有して
おり、その潤滑剤の保持構造によって次の3つの型式に
一般に大別することができる。 1)部分潤滑剤構造(例えば、特開平6−178492
号公報参照) これは、潤滑剤が軸受部分のみに充填されており、軸受
どうしの間に空気層を設けた構造であって、最も単純な
動圧軸受構造である。 2)潤滑剤循環構造(例えば、米国特許4,795,2
75参照) これは、軸受どうしの間も潤滑剤で満たしておき、軸受
端どうしを循環孔で繋げた構造であって、回転時に発生
する内部の圧力差(差圧)を解消するように潤滑剤を循
環移動させる構造である。この構造によれば、潤滑剤の
量を十分に確保して長寿命化を図ることが可能となると
ともに、潤滑剤の内部圧力差(差圧)を循環孔により常
に解消しているため、潤滑剤の外部漏れを防止する点に
おいても有利である。 3)片袋保持構造(例えば、米国特許5,427,45
6参照) 軸受部の軸方向一端側を壁で閉塞して袋状の軸受空間を
形成し、その軸受空間が外気と繋がる出口部を一個所と
した構造であって、潤滑剤の圧力差を片袋構造により支
えるように構成したものである。この構造によれば、潤
滑剤の移動が防止されるため、簡易で低コストな動圧軸
受構造を得ることができるとともに、長寿命化と潤滑剤
漏れ防止との双方が可能となる。
た従来の各動圧軸受構造のうち、1)の「部分潤滑剤構
造」においては、潤滑剤の注入量管理が難しい上に、軸
受部内のスペースが小さいために潤滑剤の絶対量が少な
くなってしまい絶対寿命が短いという問題がある。ま
た、これを解消するために潤滑剤の充填スペースを拡大
して潤滑剤の量を増やすと、今度は潤滑剤が漏れ易くな
ってしまう。さらに、軸受どうしの間にある空気層が気
圧及び温度の変化によって体積膨張及び縮小することか
ら潤滑剤の移動・漏れが生じ易く、これを防止するため
に外部に繋がる孔を設ける等の対策が必要となる。
においては、循環孔を設けるために構造が複雑化してし
まい、従って量産性に乏しく、製造コストも高くなると
いう問題がある。
では、片袋状の軸受部を作る結果として、いわゆる軸回
転型及び軸固定型のいずれの軸受構造であっても、軸部
材が片持ち構造に限られてしまい、そのため用途が限定
されるという問題がある。
で、潤滑剤漏れを良好に防止しつつ長寿命化を図ること
ができ、しかも適用性の広い動圧軸受装置を提供するこ
とを目的とする。
るために、まず、1)潤滑剤漏れを防止する条件、2)
長寿命化を可能とするための条件、及び3)低コストで
量産性を良好とするための条件のそれぞれについて必要
な点を考えてみる。
剤の液面位置が固定部材と回転部材との間の狭い隙間内
にあることが必要である。これは、回転及び停止の双方
の状態を含むのは勿論、温度・気圧が変化した状態、全
ての姿勢状態、振動・衝撃が加わった状態、潤滑剤の注
入量のばらつき及び蒸発などによる量変化した状態等、
仕様内のあらゆる状態に対して必要な条件である。
荷された場合には、毛細管力や磁気力によるシール力だ
けでは潤滑剤を保持することが難しくなるため、その場
合には、潤滑剤の流体粘性抵抗による動圧力を潤滑剤保
持力の主とする必要がある。そしてこの潤滑剤の流体粘
性抵抗による動圧力を大きくするためには、潤滑剤の表
面位置における隙間を一定以下に狭くする必要である。
が常に狭い隙間内にあるためには、 a.潤滑剤の液面位置及び量が、上述したいずれの状態
にあっても大きく変動しないこと、 b.潤滑剤の注入時における液面位置を管理・調整する
ことができ、簡単に指定の位置内とすることができるこ
と、 c.狭い隙間内における液面指定位置の前後に、ある程
度の体積的余裕があること、 などが必要となる。
次の条件としては、停止時において、毛細管シール力が
働く状態になっていることがある。つまり、潤滑剤を軸
受内部の所定の位置に維持する力としての毛細管力によ
る引戻力が、連続的に作用していることが必要である。
ためには、回転時において潤滑剤の内部差圧が解消され
ており、バランスがとれた状態であることを要する。つ
まり、回転時に発生する動圧力又は遠心力によって潤滑
剤内に圧力差が生じることとなるが、この圧力差は一般
にシール圧力よりもかなり大きくなってしまい、例え
ば、2つの出口部どうしの間で潤滑剤に圧力差がある
と、その圧力差が解消されるまで潤滑剤が移動して外部
漏れの原因となることがある。すなわち、潤滑剤の外部
漏れを防止するためには、潤滑剤の僅かな移動量だけで
上述した圧力差が解消され、バランスが取れるようにし
た構造、或は、片袋保持構造のように圧力差を支えられ
る構造とすることが必要である。
が濡れ拡散しない条件、例えば種々の環境条件下におい
ても潤滑剤の接触角が0度とならないような部分を、各
出口部の外側に設けておく等の対策を施しておくことが
潤滑剤漏れを防止するために必要である。
潤滑剤の容量の何倍かの量の潤滑剤が余裕分として保持
されていることが必要である。これは、軸受の使用によ
り潤滑剤に摩耗粉が混入したり、化学的変化を生じた
り、蒸発や漏れなどが、材料・条件により程度の差はあ
るものの必ず生じ、これらを原因として潤滑剤の劣化・
減少を招来するからである。従って、動圧軸受の長寿命
化は、どの程度の余裕潤滑剤を内部に保持できるかが目
安となるとともに、蒸発や漏れなどによる潤滑剤の減少
をいかに少なくできるかがポイントとなる。
条件。 これを達成するためには、当然のことであるが、できる
だけ簡易な構造とすることが重要である。
軸受装置は、軸部材と円筒状部材とを相対回転可能に支
承する2つのラジアル動圧軸受部及び2つのスラスト動
圧軸受部が、軸方向に延びる一連の軸受空間を画成する
ように併設されているとともに、上記各動圧軸受部の軸
部材及び円筒状部材の少なくとも一方側に、前記軸受空
間内に充填された潤滑剤に動圧を発生させる動圧発生手
段が設けられた動圧軸受装置において、上記軸方向に併
設された4つの動圧軸受部を含む軸受空間の軸方向両端
部分には、前記軸部材と円筒状部材との隙間を狭小にし
てなる2箇所の毛細管シール部が、前記4つの動圧軸受
部を軸方向両側から挟むように設けられ、それらの各毛
細管シール部の隙間を形成している内周壁が、上記隙間
の寸法を軸方向外方に向かって連続的に拡大する傾斜壁
に形成されているとともに、前記潤滑剤は、上記4つの
動圧軸受部を含む2箇所の毛細管シール部どうしの間の
軸受空間内に連続して充填され、かつ、上記動圧軸受部
の動圧発生手段は、回転により軸方向一方側に向かう所
定の差圧を潤滑剤に生じさせ、当該潤滑剤を軸方向一方
側に移動させるように軸方向に非対称な形状に形成さ
れ、前記2箇所の毛細管シール部のうち、潤滑剤の移動
方向下流側の毛細管シール部のみが、前記動圧発生手段
による差圧で上記潤滑剤が軸方向の一方側に移動させら
れたときの偏位分を許容する隙間内容量を備えるよう
に、当該下流側の毛細管シール部を形成している前記軸
部材と円筒状部材との間の隙間寸法が設定されているこ
とにより、上記潤滑剤の偏位分を許容する側の毛細管シ
ール部における隙間が潤滑剤の減少する側の毛細管シー
ル部における隙間より大きく設定されたものであって、
前記軸部材と円筒状部材とが相対回転したときに動圧軸
受部により生じさせられる差圧を解消するように潤滑剤
が軸方向に所定量移動し、この潤滑剤の軸方向移動によ
る偏位分が、潤滑剤の移動方向下流側の毛細管シール部
によって受け入れられる構成になされている。
潤滑剤の液面位置が、固定部材と回転部材との間の狭い
隙間からなる毛細管シール部内に存在し、停止時におい
て、毛細管シール力が常時働く状態になっており、この
毛細管シール力に基づく引戻力によって潤滑剤が内部側
所定の位置に保持される。一方、大きな慣性力Gが負荷
された場合には、潤滑剤の流体粘性抵抗による動圧力が
狭い隙間からなる毛細管シール部に発生し、これにより
潤滑剤の外部拡散が防止される。
対して意図的に差圧が生じさせられ、この潤滑剤の差圧
を解消するように潤滑剤の移動が僅かに行われてバラン
ス状態になされるため、回転時における潤滑剤の外部拡
散が防止されるようになっている。
シール部の隙間内容量が、潤滑剤の移動による偏位分を
許容する容量に設定されているため、潤滑剤の漏れ防止
に役立つ。
毛細管シール部が、傾斜面により簡易に構成されている
ため、製作の容易化が図られ生産性が向上されるように
なっている。
固定型のHDDスピンドルモータに適用した実施形態に
ついて図面により詳細に説明する。まず、図1に示めさ
れたHDDスピンドルモータの全体構造を説明すると、
このHDDスピンドルモータは、固定部材としてのステ
ータ組1と、このステータ組1に対して図示上側から組
み付けられた回転部材としてのロータ組2とから構成さ
れている。このうちステータ組1は、図示省略した固定
基台側にネジ止めされるフレーム11を有しているとと
もに、このフレーム11の略中央部分に立設された固定
軸12が、図示上方に向かって延びている。この固定軸
12の先端部(図示上端部)は、図示を省略した固定基
台に対してネジ止めされる。
支持ホルダー13を有しており、この支持ホルダー13
の外周にステータコア14が嵌着されており、当該ステ
ータコア14の突極部に対して巻線15が巻回されてい
る。
所定の記録媒体を支持するためのハブ21を有してお
り、このハブ21は、当該ハブ21の中心部分に配置さ
れた一対のラジアル動圧軸受部22a,22bを介して
上記固定軸12の外周側に回転自在に支承されている。
録媒体を外周部に装着する略円筒形状の胴部21aを有
しているとともに、この胴部21aの内周側に、バック
ヨーク21bを介して駆動マグネット21cが環状に装
着されている。この駆動マグネット21cは、前述した
ステータコア14の外周端面に対して環状に対向するよ
うに近接配置されている。
a,22bは、ハブ21の内周側に当該ハブ21と一体
に形成されており、軸方向に所定間隔離して並列するよ
うに配置されている。これらの各ラジアル動圧軸受部2
2a,22bの内周面と、前記固定軸12の外周面と
は、数μmの隙間を介して対向配置されている。
a,22bと固定軸12との両対向面のうち、少なくと
も一方側には、図2に示されているようなヘリンボーン
形状のラジアル動圧発生用溝23a,23bが環状に並
列するように凹設されているとともに、上記両対向面間
には、オイルや磁性流体等からなる所定の潤滑剤24が
介在されており、前記ハブ21の回転時に、ラジアル動
圧発生用溝23a,23bのポンピング作用によって潤
滑剤24が昇圧されて動圧が生じ、この潤滑剤24に生
じさせられた動圧によってハブ21が、ラジアル方向に
軸支持されるように構成されている。上記ラジアル動圧
発生用溝23a,23bのヘリンボーン形状については
後述する。
は、当該潤滑剤24の寿命と良好な軸受特性とを両立し
得るように、トリメチロールプロパン(TMP)又はペ
ンタエリスリトール(PE)と、炭素数5〜18の直鎖
又は分岐脂肪酸とをエステル化した構造のオイルが使用
されており、その中でも、特に、蒸発率が10-7g/h
・cm2(at 40℃)以下で、粘度が30cP(at 40℃)
以下のオイルが用いられている。
注入するにあたっては、組立が完了したモータを一旦真
空室内に入れ、その真空引きした状態で毛細管力又は外
部大気圧を利用して行う。このようにすれば、含有空気
率が低い状態で軸受内部全体に潤滑剤24を満たすこと
が可能となる。
端側)の途中部分には、2つのスラスト動圧軸受部16
a,16bを構成するリング状のスラスト板16が固着
されている。このスラスト板16により構成される2つ
のスラスト動圧軸受部16a,16bは、図示上側に配
置されたラジアル動圧軸受部22aの図示上側に隣接す
るように配置されている。
側は、図示上側に配置されているラジアル動圧軸受部2
2aの端面(図示上端面)に対面するように配置されて
いるとともに、スラスト板16の図示上端面は、前記ハ
ブ21の中央部分にネジ止めされたスラスト押え板25
の端面(図示下端面)に対面するように配置されてお
り、当該スラスト動圧軸受部16a,16bを構成する
スラスト板16の軸方向両端面には、図4に示されてい
るようなヘリンボーン形状のスラスト動圧発生用溝17
がそれぞれ環状に形成されている。
軸受部22aとの対向面どうしの間、及びスラスト板1
6とスラスト押え板25と対向面どうし間の各隙間部分
には、上述したラジアル動圧軸受部22a,22b側の
潤滑剤24が連続するようにして充填されており、上記
ハブ21の回転時に、スラスト動圧発生用溝17のポン
ピング作用によって潤滑剤24が昇圧されて動圧が生
じ、この潤滑剤24に生じさせられた動圧によってハブ
21がスラスト方向に軸支持されるように構成されてい
る。
述した各動圧軸受部の組付後にハブ21に対して接合さ
れるが、前記潤滑剤24の充填部分に臨む接合部は、こ
のスラスト押え板25による接合部のみであって、潤滑
剤24の充填部分に対するその他の部位は一体に成形さ
れて密閉性を確保している。
合部は、潤滑剤24の注入前に、接着剤によって完全密
閉構造となるように接合され、これによって潤滑剤24
に対する密閉性が良好に確保されている。この接合部に
充填される接着剤は、当該接合部に形成された環状案内
溝(図示省略)の毛細管力によって、接合部全周にわた
って切れ目なく連続的に充填されるようになっており、
これによって密閉構造が完全化される。
(図示上側)から吸収布26を介して薄板状のストッパ
ー板27が設けられており、これら吸収布26及びスト
ッパー板27によって、最悪の場合でも潤滑剤24の外
部飛散が防止されるようになっている。
a,22b、及び2つのスラスト動圧軸受部16a,1
6bは、軸方向に延びる一連の軸受空間を画成するよう
に併設されており、これら4つの動圧軸受部16a,1
6b,22a,22bを含む軸受空間の軸方向両端部分
には、前記固定軸12と回転側の部材22b,25との
隙間を狭小にしてなる2箇所の毛細管シール部31a,
31bが、前記4つの動圧軸受部16a,16b,22
a,22bを軸方向両側から挟むように設けられてい
る。
のうち、図示下側の毛細管シール部31bは、図示下側
に配置されたラジアル動圧軸受部22bの一部に設けら
れており、より具体的には、当該ラジアル動圧軸受部2
2bの軸方向外端部分(図示下端部分)の内周壁と、前
記固定軸12の外周面との隙間を狭小にすることによっ
て形成されている。従って、この図示下側の毛細管シー
ル部31bを構成する狭小隙間は、図示下側のラジアル
動圧軸受部22bの軸受部を構成する隙間に対して直接
的に連通されているとともに、この毛細管シール部31
bとラジアル動圧軸受部22bとの連通部分には、隙間
を拡大するような凹部は設けられていない。
は、スラスト動圧軸受部16aを構成するスラスト押え
板25と固定軸12との間の隙間により形成されてお
り、前述したスラスト押え板25の内周壁と固定軸12
の外周面との間の隙間を狭小にすることによって形成さ
れている。
1a,31bは、当該毛細管シール部31a,31bを
構成する狭小隙間が図示上下の外方に開口するように軸
方向に沿って設けられている。そして、これらの各毛細
管シール部31a,31bの狭小隙間を構成するように
固定軸12側に各々対面しているスラスト押え板25の
内周壁、及び図示下側のラジアル動圧軸受部22bの内
周壁は、軸方向外方に向かって上記隙間の寸法を連続的
に拡大するように傾斜壁に形成されており、この連続的
に拡大している狭小隙間の寸法が、20μmから300
μmとなっている部位を毛細管シール部31a,31b
としている。また、これらの各毛細管シール部31a,
31bの外方部分には、潤滑剤24の外部拡散による漏
れを防止するための撥油が被着された部位がそれぞれ設
けられている。
a,16b,22a,22bを含む上記2箇所の毛細管
シール部31a,31bどうしの間の軸受空間部分に
は、潤滑剤24が連続して充填されており、その潤滑剤
24の図示上下端における各液面位置が、モータ停止時
においては、図3及び図5中にそれぞれ実線A,Bで示
されているように、各毛細管シール部31a,31bの
内部所定位置となるように設定されている。
4の両液面のうち、図示上端側の液面の位置が、図5中
の破線A’で示されているように、図示上側の毛細管シ
ール部31a内に保持されているとともに、図示下端側
の液面位置は、図3中の破線B’で示されているよう
に、図示下側に配置されているラジアル動圧軸受部22
b内に引き込まれた位置に設定されている。このような
潤滑剤24の移動については後述する。
a,22bにおけるヘリンボーン形状の各動圧発生用溝
23a,23bは、図2に示されているように、当該ラ
ジアル動圧軸受部22a,22bの軸方向両端部から中
心側で合流するようにして「く」の字状に延びる一対の
傾斜溝を環状に並列することにより構成されている。各
動圧発生用溝23a,23bを構成する各傾斜溝は、数
μmの溝深さに形成されており、軸方向両端側から中心
側に向かって潤滑剤24を加圧するようなっている。
22aでは、一対の動圧発生用溝23a,23aどうし
が、ほぼ同一の軸方向長さLaにそれぞれ設定されてお
り、これによって図示上側の動圧発生用溝23aによる
図示下側方向への加圧力と、図示下側の動圧発生用溝2
3aによる図示上側への加圧力とがほぼ等しくなって、
軸方向両端側から中心側に向かう加圧力がほぼバランス
するように構成されている。
配置された図示下側のラジアル動圧軸受部22bでは、
一対の動圧発生用溝23b,23bのうち、軸方向外側
(図示下側)の傾斜溝の軸方向長さLb1が、軸方向内
側(図示上側)の傾斜溝の軸方向長さLb2より長く設
定されている(Lb1>Lb2)。すなわち、このような
軸方向に非対称な溝形状に形成されていることによっ
て、図示下側の傾斜溝による上方加圧力が、図示上側の
傾斜溝による下方加圧力を上回り、軸方向一方側(図示
上側)に向かって所定の差圧を潤滑剤24に生じさせる
構造になされている。
って潤滑剤24に生じさせられる差圧により、潤滑剤2
4は図示上側に向かって移動して偏位することとなる
が、この潤滑剤24の移動方向下流側(図示上側)の毛
細管シール部31aは、図5に示されているように、潤
滑剤24の移動による偏位分を許容する隙間内容量に設
定されており、上述したように、モータ回転時において
も潤滑剤24の液面位置が毛細管シール部31a内に保
持されるようになっている(図5中の破線A’参照)。
向下流側(図示上側)の毛細管シール部31aは、0.
5mm以上の軸方向長さに設定されているとともに、当
該毛細管シール部31aの隙間内容量又は軸方向長さ
が、潤滑剤24の移動により当該潤滑剤24が減少する
側(図示下側)の毛細管シール部31bの隙間内容量又
は軸方向長さの3倍以上に設定されている。また、この
潤滑剤24の移動による当該潤滑剤24の偏位分を許容
する側の毛細管シール部31aにおける隙間寸法は、潤
滑剤24の移動により当該潤滑剤24が減少する側の毛
細管シール部31bの実質的な隙間寸法、すなわちラジ
アル動圧軸受部22bにおける動圧発生用溝23bを含
めた隙間寸法より大きく設定されている。これは、潤滑
剤24の注入量の増減に対する余裕を持たせるととも
に、潤滑剤24の移動や蒸発による潤滑剤24の減少に
対して量的な余裕を持たせるためである。
方向上流側(図示下側)の毛細管シール部31bは、ラ
ジアル動圧軸受部22bの軸方向外端部分(図示下端部
分)に設けられているため、潤滑剤24が上述した差圧
により図示上側に向かって移動して偏位した際には、図
3中の破線B’で示されているように、当該図示下側の
毛細管シール部31b内の潤滑剤24の全部が消失し、
かつラジアル動圧軸受部22b内の潤滑剤24における
図示下側の一部が消失するように構成されている。
の上述した差圧による潤滑剤24の移動により、図示下
側の動圧発生用溝23bの軸方向長さLb1の約1/4
の長さにわたって潤滑剤24が枯渇し、図示下側の動圧
発生用溝23bに残された潤滑剤24の軸方向長さLb
3が、図示上側の動圧発生用溝23bの軸方向長さLb2
とほぼ等しくなる位置まで液面が上昇する。そして、潤
滑剤が枯渇した分、図示下側の動圧発生用溝23bで発
生する動圧力が低下して差圧が解消するようになってい
る。
図示下側のラジアル動圧軸受部22bは、潤滑剤24が
枯渇・消失する部位に、当該部位における隙間を他の部
位の隙間より大きくする窪み部28が形成されており、
この窪み部28によって、潤滑剤24の枯渇・消失時に
おいても、衝撃等による急激な大負荷力によってラジア
ル動圧軸受部22bの内周面が固定軸12の外周面に接
触することのないように構成されている。この窪み部2
8としては、図3に示されているような段部形状とし
て、隙間を2μm程度大きしたものや、テーパ形状とし
て最外端部における隙間を0.5μmないし3μm程度
大きくなるようにしたもの等が考えられる。
シール部31aの軸方向外側(図示上側)には、当該毛
細管シール部31aに対して軸方向に連続するようにし
て潤滑剤注入部32が設けられている。この潤滑剤注入
部32は、毛細管シール部31aを構成している狭小隙
間に連続する拡大隙間からなっており、前記固定軸12
側に対面しているスラスト押え板25の内周壁を、毛細
管シール部31aを構成している傾斜壁よりもさらに大
きい開角で傾斜させることによって形成されている。
は、軸方向に向かって潤滑剤24が良好に進入して行く
ように、70度以下の開角に形成されているとともに、
当該潤滑剤注入部32の軸方向最外端における隙間が4
00μm以上となるように設定されている。また、この
潤滑剤注入部32の隙間内容量は、前述した2つの毛細
管シール部31a,31bどうしの間を結ぶ軸受空間の
内容量より大きく設定されており、これによって、潤滑
剤24の全量を、一旦、潤滑剤注入部32内に注入する
ことができ、以後は毛細管力によって内部側(図示下
側)に案内されていき、大気開放によって軸受空間の全
長にわたって潤滑剤24が満たされるようになってい
る。
a,22bどうしの軸方向間部分には、内周面を窪ませ
ることによって固定軸12との隙間を拡大してなる潤滑
剤溜り部33が設けられている。本実施形態における潤
滑剤溜り部33の隙間寸法は、ラジアル動圧軸受部22
a,22bにおける軸受隙間寸法の3倍以上又は40μ
m以上に設定されている。これは、軸受部に対して潤滑
剤24に量的余裕をもたせるように一定量以上の潤滑剤
24を潤滑剤溜り部33内に確保して長寿命化を図るた
めである。
潤滑剤24からなる潤滑剤24の液面位置が、固定軸1
2と回転部材25,22bとの間の狭隙間からなる毛細
管シール部31a,31b内に存在するため、回転時に
はもちろん停止時においても毛細管シール力が常時働く
状態になっており、この毛細管シール力に基づく引戻力
によって、潤滑剤24が内部側の所定位置に保持され
る。
は、潤滑剤24の流体粘性抵抗による動圧力が狭隙間か
らなる毛細管シール部31a,31bに生じ、その潤滑
剤24の流体粘性抵抗による動圧力が保持力の主となっ
て、潤滑剤24の外部拡散が防止される。
2bで潤滑剤24に対して意図的に差圧が生じさせら
れ、この潤滑剤24の差圧を解消するように潤滑剤24
の移動が僅かに行われてバランス状態になされる。この
ようなバランスによって回転時における潤滑剤24の外
部拡散が防止される。
細管シール部31aが、潤滑剤24の移動による偏位分
を許容する隙間内容量に設定されているため、潤滑剤2
4の漏れが防止される。
a,31bは、傾斜面による簡易な構成を有しているた
め、製作の容易化が図られ生産性が向上される。
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
に、スラスト動圧軸受部を構成するスラスト板16を、
2つのラジアル動圧軸受部22a,22bの軸方向間部
分に配置したり、図6(b)に示されているように、上
述した実施形態とは反対側である図示下側のラジアル動
圧軸受部22bに隣接して配置することも可能である。
た実施形態装置とは逆に、差圧を発生させる動圧発生用
溝23bを上側に配置し、バランスした動圧を発生する
動圧発生用溝23aを図示下側に配置することも可能で
ある。すなわち、この実施形態では、図示下側のラジア
ル動圧軸受部22aにおける動圧発生用溝23a,23
aでは、両溝が、ほぼ同一の溝長さLaにそれぞれ設定
されているとともに、図示上側のラジアル動圧軸受部2
2bにおける動圧発生用溝23b,23bでは、軸方向
内側(図示下側)の溝長さLb1が、軸方向外側(図示
上側)の溝長さLb2より長く設定されており、このよ
うな軸方向に非対称な溝形状に形成されていることによ
って、軸方向一方側(図示上側)に向かって所定の差圧
を潤滑剤に生じさせる構造になされている。
上述した実施形態におけるようなヘリングボーン形状の
ものに限定されることはなく、その他のあらゆる形状の
動圧発生用溝に対しても本発明は同様に適用することが
できる。
固定型のモータに対して本発明を適用したものである
が、軸回転型のモータに対しても本発明は同様に適用す
ることができる。
動圧発生用溝を、上述した実施形態のようにラジアル軸
受部に設けることに限定されることはなく、スラスト動
圧軸受部に設けたり、あるいは双方に設けることもでき
る。
タ以外に用いられる動圧軸受装置に対しても同様に適用
することができる。
回転部材との間の狭い隙間からなる毛細管シール部を軸
受空間の両端側に設けることによって、本来の毛細管力
による引戻し力に加えて、大きな慣性力Gが負荷された
場合に潤滑剤の流体粘性抵抗による動圧力によって潤滑
剤の外部拡散を防止するとともに、動圧軸受部で潤滑剤
に対して意図的に差圧を生じさせ、この潤滑剤の差圧を
解消するように潤滑剤を僅かに移動させることによって
バランス状態とし、これにより回転時における潤滑剤の
外部拡散を防止し、加えて、毛細管シール部の隙間内容
量を潤滑剤の移動による偏位分を許容する容量に設定す
ることによって潤滑剤の漏れを防止し、かつこのような
漏れ防止作用を有する毛細管シール部を、簡易な隙間に
より構成することによって製作の容易化を図るように構
成したものであるから、簡易で低コストな構造で、潤滑
剤漏れを良好に防止しつつ長寿命化を図ることができ、
しかも動圧軸受装置の適用性を拡大することができ、動
圧軸受装置の信頼性を飛躍的に向上させることができ
る。
えたHDDスピンドルモータの一例を表した横断面説明
図である。
図である。
横断面説明図である。
図である。
横断面説明図である。
に示した半横断面説明図である。
に示した半横断面説明図である。
Claims (26)
- 【請求項1】 軸部材と円筒状部材とを相対回転可能に
支承する2つのラジアル動圧軸受部及び2つのスラスト
動圧軸受部が、軸方向に延びる一連の軸受空間を画成す
るように併設されているとともに、 上記各動圧軸受部の軸部材及び円筒状部材の少なくとも
一方側に、前記軸受空間内に充填された潤滑剤に動圧を
発生させる動圧発生手段が設けられた動圧軸受装置にお
いて、 上記軸方向に併設された4つの動圧軸受部を含む軸受空
間の軸方向両端部分には、前記軸部材と円筒状部材との
隙間を狭小にしてなる2箇所の毛細管シール部が、前記
4つの動圧軸受部を軸方向両側から挟むように設けら
れ、 それらの各毛細管シール部の隙間を形成している内周壁
が、上記隙間の寸法を軸方向外方に向かって連続的に拡
大する傾斜壁に形成されているとともに、 前記潤滑剤は、上記4つの動圧軸受部を含む2箇所の毛
細管シール部どうしの間の軸受空間内に連続して充填さ
れ、かつ、 上記動圧軸受部の動圧発生手段は、回転により軸方向一
方側に向かう所定の差圧を潤滑剤に生じさせ、当該潤滑
剤を軸方向一方側に移動させるように軸方向に非対称な
形状に形成され、 前記2箇所の毛細管シール部のうち、潤滑剤の移動方向
下流側の毛細管シール部のみが、前記動圧発生手段によ
る差圧で上記潤滑剤が軸方向の一方側に移動させられた
ときの偏位分を許容する隙間内容量を備えるように、当
該下流側の毛細管シール部を形成している前記軸部材と
円筒状部材との間の隙間寸法が設定されていることによ
り、上記潤滑剤の偏位分を許容する側の毛細管シール部
における隙間が、潤滑剤の減少する側の毛細管シール部
における隙間より大きく設定されたものであって、 前記軸部材と円筒状部材とが相対回転したときに動圧軸
受部により生じさせられる差圧を解消するように潤滑剤
が軸方向に所定量移動し、この潤滑剤の軸方向移動によ
る偏位分が、潤滑剤の移動方向下流側の毛細管シール部
によって受け入れられる構成になされていることを特徴
とする動圧軸受装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の毛細管シール部を構成す
る軸部材と円筒状部材との隙間が、外方に向かって連続
的に拡大されていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の毛細管シール部は、軸部
材と円筒状部材との隙間が20μmから300μmに形
成されている部位であることを特徴とする動圧軸受装
置。 - 【請求項4】 請求項1記載の毛細管シール部は、当該
毛細管シール部の長手方向が軸方向に沿って設けられ
て、一端部が装置外方に向かって開口していることを特
徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項5】 請求項1記載の毛細管シール部のうちの
一体が、ラジアル動圧軸受部の軸方向外方端部分に設け
られ、 ラジアル動圧軸受部の軸受部を構成する隙間と、毛細管
シール部を構成する隙間とが、直接的に連通されている
ことを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項6】 請求項1記載の毛細管シール部のうちの
一体が、スラスト動圧軸受部を構成する部材と軸部材と
の間の隙間により形成されていることを特徴とする動圧
軸受装置。 - 【請求項7】 請求項1記載の2箇所の毛細管シール部
のうち、潤滑剤の移動による当該潤滑剤の偏位分を許容
する側の毛細管シール部の隙間内容量又は軸方向長さ
が、潤滑剤の移動により当該潤滑剤が減少する他方側の
毛細管シール部の隙間内容量又は軸方向長さの3倍以上
に設定されていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項8】 請求項1記載の2箇所の毛細管シール部
のうち、潤滑剤の移動による当該潤滑剤の偏位分を許容
する側の毛細管シール部の隙間寸法が、潤滑剤の移動に
より当該潤滑剤が減少する側の動圧軸受部における動圧
発生手段を含めた実質的な軸受隙間を形成している前記
軸部材と円筒状部材との間の隙間寸法より大きく設定さ
れていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項9】 請求項1記載の2箇所の毛細管シール部
のうち、潤滑剤の移動による当該潤滑剤の偏位分を許容
する側の毛細管シール部の軸方向長さが、0.5mm以
上に設定されていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項10】 請求項1記載の毛細管シール部の軸方
向外側に、当該毛細管シール部に対して軸方向に連続す
るように拡大隙間を画成する傾斜壁を有する潤滑剤注入
部が設けられているとともに、 当該潤滑剤注入部の傾斜壁は、軸方向外側に向かって7
0度以下の開角に形成されているとともに、当該潤滑剤
注入部の軸方向最外端における隙間寸法が400μm以
上に設定されていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項11】 請求項10記載の潤滑剤注入部の隙間
内容量が、2つの毛細管シール部どうしの間の軸受空間
の内容量より大きく設定されていることを特徴とする動
圧軸受装置。 - 【請求項12】 請求項1記載の動圧発生手段は、一対
の傾斜溝が、当該動圧発生手段の軸方向両端側から中心
側で合流するように略「く」の字状に延びるヘリングボ
ーン構造に形成され、 上記一対の傾斜溝は、差圧を発生するように片側の溝の
長さが長く設定されていることを特徴とする動圧軸受装
置。 - 【請求項13】 請求項11記載の動圧発生手段が、軸
方向最外方部分に配置されたラジアル軸受部に設けられ
ていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項14】 請求項1記載の動圧発生手段は、軸方
向において最外方部分に配置されている動圧軸受部内の
潤滑剤の一部がなくなることにより差圧を解消するよう
に、軸方向又は半径方向に非対称な形状に形成されてい
ることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項15】 請求項14記載の軸方向最外方部分に
配置されている動圧軸受部は、潤滑剤が軸方向に移動す
ることによってなくなる部位の隙間が他の部位より大き
く形成されていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項16】 請求項14記載の軸方向最外方部分に
配置されている動圧軸受部が、ラジアル動圧軸受である
ことを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項17】 請求項1記載の潤滑剤は、停止時にお
ける軸方向両端の各液面位置が、各毛細管シール部内に
設定され、かつ回転時における軸方向一端側の液面位置
が、軸方向一端側の毛細管シール部内に維持されつつ、
回転時における他端側の液面位置が、動圧軸受部内に引
き込まれた位置に設定されていることを特徴とする動圧
軸受装置。 - 【請求項18】 請求項1記載の潤滑剤は、蒸発率が1
0-7g/h・cm2(at40℃)以下、かつ粘度が30cP
(at 40℃)以下のオイルからなることを特徴とする動
圧軸受装置。 - 【請求項19】 請求項1記載の潤滑剤が、トリメチロ
ールプロパン(TMP)又はペンタエリスリトール(P
E)と、炭素数5〜18の直鎖又は分岐脂肪酸とを、エ
ステル化した構造のオイルからなることを特徴とする動
圧軸受装置。 - 【請求項20】 請求項1記載のスラスト動圧軸受部
が、ラジアル動圧軸受部の軸方向一端側に隣接するよう
に配置され、 そのラジアル動圧軸受部の軸方向一端側に隣接するスラ
スト動圧軸受部に向かって、前記潤滑剤が移動する構成
になされ ていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項21】 請求項1記載のスラスト動圧軸受部
が、2つのラジアル動圧軸受部の軸方向間部分に配置さ
れていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項22】 請求項1記載の軸部材が固定部材又は
回転部材として設けられているとともに、円筒状部材が
回転部材又は固定部材として設けられていることを特徴
とする動圧軸受装置。 - 【請求項23】 請求項1記載の動圧軸受部どうしの間
部分に、軸部材と円筒状部材との隙間を拡大してなる潤
滑剤溜り部が設けられ、当該潤滑剤溜り部の隙間寸法
が、動圧軸受部における軸受隙間寸法の3倍以上又は4
0μm以上に設定されていることを特徴とする動圧軸受
装置。 - 【請求項24】 請求項1記載の潤滑剤が連続して充填
されている部位に対して、接合部が、最小の一個所だけ
設けられていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項25】 請求項24記載の接合部は、潤滑剤の
注入前に接着剤によって接合された完全密閉構造に構成
されていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 【請求項26】 請求項24記載の接合部には、毛細管
力によって接合部の全周にわたって連続的に接着剤を導
く環状案内溝が設けられていることを特徴とする動圧軸
受装置。
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