JPH09197586A - 放射線撮影材料及び画像形成方法 - Google Patents
放射線撮影材料及び画像形成方法Info
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- JPH09197586A JPH09197586A JP329096A JP329096A JPH09197586A JP H09197586 A JPH09197586 A JP H09197586A JP 329096 A JP329096 A JP 329096A JP 329096 A JP329096 A JP 329096A JP H09197586 A JPH09197586 A JP H09197586A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 超迅速処理がなされても高感度、高コントラ
ストを有し、かつ鮮鋭性及び粒状性が優れた放射線撮影
材料及びその画像形成方法の提供。 【解決手段】 (1)支持体の両面に片面当たりの銀量
が0.1g/m2〜1.5g/m2の感光性ハロゲン化銀
乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料と、当該ハロ
ゲン化銀写真感光材料の両面側に、支持体上に複数の蛍
光体層を有する放射線増感スクリーンであって、蛍光体
粒子の平均粒径をR、粒径分布をσとしたとき0<σ/
R≦0.5の関係にある放射線増感スクリーンと組み合
わせて撮影することを特徴とする放射線撮影材料。
ストを有し、かつ鮮鋭性及び粒状性が優れた放射線撮影
材料及びその画像形成方法の提供。 【解決手段】 (1)支持体の両面に片面当たりの銀量
が0.1g/m2〜1.5g/m2の感光性ハロゲン化銀
乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料と、当該ハロ
ゲン化銀写真感光材料の両面側に、支持体上に複数の蛍
光体層を有する放射線増感スクリーンであって、蛍光体
粒子の平均粒径をR、粒径分布をσとしたとき0<σ/
R≦0.5の関係にある放射線増感スクリーンと組み合
わせて撮影することを特徴とする放射線撮影材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線撮影材料及び
その画像形成方法に関する。
その画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療分野においては、さまざまな
電子診断装置が導入され、得られる画像により診断がな
されている。しかしながら、従来から用いられている放
射線増感スクリーンとX線用ハロゲン化銀写真感光材料
(以下、単に感光材料ということもある)とを組み合わ
せて作り出されるX線透視画像が診断にとって重要な役
割を果たしているのが現状である。
電子診断装置が導入され、得られる画像により診断がな
されている。しかしながら、従来から用いられている放
射線増感スクリーンとX線用ハロゲン化銀写真感光材料
(以下、単に感光材料ということもある)とを組み合わ
せて作り出されるX線透視画像が診断にとって重要な役
割を果たしているのが現状である。
【0003】X線撮影を行う場合、利用する増感スクリ
ーンと感光材料の組み合わせは特に指定されていない
が、高感度の撮影をする場合、例えば腰椎の撮影、頭部
アンギオグラフィー、拡大撮影などに於いては高発光の
増感スクリーンと標準感度以上の高感度ハロゲン化銀写
真感光材料とを組み合わせて用いるのが普通である。
ーンと感光材料の組み合わせは特に指定されていない
が、高感度の撮影をする場合、例えば腰椎の撮影、頭部
アンギオグラフィー、拡大撮影などに於いては高発光の
増感スクリーンと標準感度以上の高感度ハロゲン化銀写
真感光材料とを組み合わせて用いるのが普通である。
【0004】この場合、高発光の増感スクリーンは通
常、スクリーン中の蛍光体量を多くしてX線吸収量を増
し発光量を多くしている。そのため蛍光体層が厚くな
り、層内で変換された光が散乱、反射してスクリーンか
ら放出されることになる。
常、スクリーン中の蛍光体量を多くしてX線吸収量を増
し発光量を多くしている。そのため蛍光体層が厚くな
り、層内で変換された光が散乱、反射してスクリーンか
ら放出されることになる。
【0005】そのためスクリーンに接している感光材料
に入射する光が大きくぼけてしまい、画像の鮮鋭性を著
しく劣化する結果となる。
に入射する光が大きくぼけてしまい、画像の鮮鋭性を著
しく劣化する結果となる。
【0006】また、画質を特に重視する胸部の単純撮
影、胃部造影撮影、骨部撮影などにおいては高鮮鋭度の
増感スクリーンと標準感度の感光材料とを組み合わせて
用いるのが普通である。しかし高鮮鋭度の増感スクリー
ンは通常スクリーンより発光量が小さく、X線吸収量も
少ないために被爆線量を上げなければならない。X線吸
収量が少ないとX線量子ノイズが目立ち、そのため画像
の粒状性を劣化する。
影、胃部造影撮影、骨部撮影などにおいては高鮮鋭度の
増感スクリーンと標準感度の感光材料とを組み合わせて
用いるのが普通である。しかし高鮮鋭度の増感スクリー
ンは通常スクリーンより発光量が小さく、X線吸収量も
少ないために被爆線量を上げなければならない。X線吸
収量が少ないとX線量子ノイズが目立ち、そのため画像
の粒状性を劣化する。
【0007】このように高発光の増感スクリーンと高感
度感光材料の組み合わせでは、画像の鮮鋭性が劣化し、
一方、高鮮鋭度の増感スクリーンと標準感度の感光材料
の組み合わせでは画像の粒状性の悪さが強調されるのが
現状である。
度感光材料の組み合わせでは、画像の鮮鋭性が劣化し、
一方、高鮮鋭度の増感スクリーンと標準感度の感光材料
の組み合わせでは画像の粒状性の悪さが強調されるのが
現状である。
【0008】従って画質改良のために多くの提案がなさ
れており、例えば増感スクリーンの蛍光体充填密度を高
めて鮮鋭度と粒状性の両方を改良する技術が特開平3−
21898号で開示されている。しかし該方法は増感ス
クリーンと感光材料の密着性が不十分な場合、鮮鋭性向
上効果が失われる欠点を有しており十分とは言えず、更
なる改良が望まれていた。
れており、例えば増感スクリーンの蛍光体充填密度を高
めて鮮鋭度と粒状性の両方を改良する技術が特開平3−
21898号で開示されている。しかし該方法は増感ス
クリーンと感光材料の密着性が不十分な場合、鮮鋭性向
上効果が失われる欠点を有しており十分とは言えず、更
なる改良が望まれていた。
【0009】一方、最近のハロゲン化銀写真感光材料に
は迅速処理性が強く要請されており、特に医療用感光材
料においては高感度、高画質と併せて迅速処理性が救急
時に必須の条件となる。
は迅速処理性が強く要請されており、特に医療用感光材
料においては高感度、高画質と併せて迅速処理性が救急
時に必須の条件となる。
【0010】ハロゲン化銀写真感光材料の処理時間を短
縮する技術に関しては種々の方法が知られており、例え
ば現像性を向上し、かつ定着時間を短縮する目的から、
塗布銀量を低減することが知られている。しかしながら
当然のことながら低銀量化により定着時間は短縮される
反面、最高濃度とコントラストの減少が起こり好ましく
ない。
縮する技術に関しては種々の方法が知られており、例え
ば現像性を向上し、かつ定着時間を短縮する目的から、
塗布銀量を低減することが知られている。しかしながら
当然のことながら低銀量化により定着時間は短縮される
反面、最高濃度とコントラストの減少が起こり好ましく
ない。
【0011】従来、ハロゲン化銀写真感光材料の高コン
トラスト化技術としては例えばハロゲン化銀粒子の小粒
径化、平板状化等によるカバリングパワーの向上、ある
いはロジウムのごとき金属類をハロゲン化銀粒子にドー
プする技術などが知られている。しかしながら、これら
の方法を低銀量化した迅速処理用感光材料に応用した場
合には、感度低下をもたらし好ましくなく、更なる改良
技術が望まれていた。
トラスト化技術としては例えばハロゲン化銀粒子の小粒
径化、平板状化等によるカバリングパワーの向上、ある
いはロジウムのごとき金属類をハロゲン化銀粒子にドー
プする技術などが知られている。しかしながら、これら
の方法を低銀量化した迅速処理用感光材料に応用した場
合には、感度低下をもたらし好ましくなく、更なる改良
技術が望まれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
超迅速処理がなされても高感度、高コントラストを有
し、かつ鮮鋭性及び粒状性が優れた放射線撮影材料及び
その画像形成方法を提供することにある。
超迅速処理がなされても高感度、高コントラストを有
し、かつ鮮鋭性及び粒状性が優れた放射線撮影材料及び
その画像形成方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記によ
り達成された。
り達成された。
【0014】(1)支持体の両面に片面当たりの銀量が
0.1g/m2〜1.5g/m2の感光性ハロゲン化銀乳
剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料と、当該ハロゲ
ン化銀写真感光材料の両面側に、支持体上に複数の蛍光
体層を有する放射線増感スクリーンであって、蛍光体粒
子の平均粒径をR、粒径分布をσとしたとき0<σ/R
≦0.5の関係にある放射線増感スクリーンと組み合わ
せて撮影することを特徴とする放射線撮影材料。
0.1g/m2〜1.5g/m2の感光性ハロゲン化銀乳
剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料と、当該ハロゲ
ン化銀写真感光材料の両面側に、支持体上に複数の蛍光
体層を有する放射線増感スクリーンであって、蛍光体粒
子の平均粒径をR、粒径分布をσとしたとき0<σ/R
≦0.5の関係にある放射線増感スクリーンと組み合わ
せて撮影することを特徴とする放射線撮影材料。
【0015】(2)上記(1)項記載の放射線撮影材料
のハロゲン化銀写真感光材料を放射線撮影後、現像工
程、定着工程、水洗工程及び乾燥工程を含む処理工程で
処理し銀画像を形成することを特徴とする放射線撮影材
料の画像形成方法。
のハロゲン化銀写真感光材料を放射線撮影後、現像工
程、定着工程、水洗工程及び乾燥工程を含む処理工程で
処理し銀画像を形成することを特徴とする放射線撮影材
料の画像形成方法。
【0016】(3)全処理時間が30秒以下処理される
ことを特徴とする(2)項記載の放射線撮影材料の画像
形成方法。
ことを特徴とする(2)項記載の放射線撮影材料の画像
形成方法。
【0017】(4)支持体両面に少なくとも1層の感光
性ハロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有し、
該親水性コロイド層の少なくとも1層に水溶性ポリマー
を含有するハロゲン化銀写真感光材料と当該ハロゲン化
銀写真感光材料の両側面に、支持体上に複数の蛍光体層
を有する放射線増感スクリーンであって、蛍光体粒子の
平均粒径をR、粒径分布をσとしたとき0<σ/R≦
0.5の関係にある放射線増感スクリーンと組み合わせ
て撮影することを特徴とする放射線撮影材料。
性ハロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有し、
該親水性コロイド層の少なくとも1層に水溶性ポリマー
を含有するハロゲン化銀写真感光材料と当該ハロゲン化
銀写真感光材料の両側面に、支持体上に複数の蛍光体層
を有する放射線増感スクリーンであって、蛍光体粒子の
平均粒径をR、粒径分布をσとしたとき0<σ/R≦
0.5の関係にある放射線増感スクリーンと組み合わせ
て撮影することを特徴とする放射線撮影材料。
【0018】(5)上記(4)項記載の放射線撮影材料
のハロゲン化銀写真感光材料を放射線撮影後、現像工
程、定着工程、水洗工程及び乾燥工程を含む処理工程で
処理し銀画像を形成することを特徴とする放射線撮影材
料の画像形成方法。
のハロゲン化銀写真感光材料を放射線撮影後、現像工
程、定着工程、水洗工程及び乾燥工程を含む処理工程で
処理し銀画像を形成することを特徴とする放射線撮影材
料の画像形成方法。
【0019】(6)全処理時間が30秒以下で処理され
ることを特徴とする(5)項記載の放射線撮影材料の画
像形成方法。
ることを特徴とする(5)項記載の放射線撮影材料の画
像形成方法。
【0020】以下、本発明を詳述する。
【0021】まず、本発明の放射線増感スクリーンにつ
いて説明する。本発明の放射線増感スクリーンは支持体
上に複数の蛍光体層が設けられており、これらの蛍光体
層には蛍光体粒子が含有される。本発明の放射線増感ス
クリーンに用いられる好ましい蛍光体としては以下に示
すものが挙げられる。
いて説明する。本発明の放射線増感スクリーンは支持体
上に複数の蛍光体層が設けられており、これらの蛍光体
層には蛍光体粒子が含有される。本発明の放射線増感ス
クリーンに用いられる好ましい蛍光体としては以下に示
すものが挙げられる。
【0022】タングステン酸塩系蛍光体(CaWO4、
MgWO4、CaWO4:Pbなど)、テルビウム賦活希
土類酸硫化物系蛍光体〔Y2O2S:Tb、Gd2O2S:
Tb、La2O2S:Tb、(Y、Gd)2O2S:Tb、
Tm等〕、テルビウム賦活希土類隣酸塩系蛍光体(YP
O4:Tb、GdPO4:Tb、LaPO4:Tb等)、
テルビウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体(L
aOBr:Tb、LaOBr:Tb.Tm、LaOC
l:Tb、LaOCl:Tb.TmGdOBr:Tb、
GdOCr:Tb等)、ツリウム賦活希土類オキシハロ
ゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tm、LaOCl:T
m等)、硫酸バリウム系蛍光体〔BaSO4:Pb、B
aSO4:Eu2+、(Ba.Sr)SO4:Eu2+等〕、
2価のユーロビウム賦活アルカリ土類金属燐酸塩系蛍光
体〔Ba3(PO4)2:Eu2+、(Ba、Sr)3、(P
O4)2:Eu2等〕、2価のユーロビウム賦活アルカリ
土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体〔BaFCl:Eu
2+、BaFBr:Eu2+、BaFCl:Eu2+.Tb、
BaFBr:Eu2+.Tb、BaF2.BaCl2.XB
aSO4.KCl:Eu2+、(Ba.Mg)F2.BaC
l2.KCl:Eu2+等〕、沃化物系蛍光体(CSI:
Na、CSI:Tl、NaI.KI:Tl等)硫化物系
蛍光体〔ZnS:Ag、(Zn.Cd)S:Ag、(Z
n.Cd)S:Cu、(Zn.Cd)S:Cu.Al
等〕、燐酸ハフニウム系蛍光体(HfP2O7:Cu
等)、ただし本発明に用いられる蛍光体はこれらに限ら
れものではなく、放射線の照射により可視または近紫外
領域の発光を示す蛍光体であれば使用できる。
MgWO4、CaWO4:Pbなど)、テルビウム賦活希
土類酸硫化物系蛍光体〔Y2O2S:Tb、Gd2O2S:
Tb、La2O2S:Tb、(Y、Gd)2O2S:Tb、
Tm等〕、テルビウム賦活希土類隣酸塩系蛍光体(YP
O4:Tb、GdPO4:Tb、LaPO4:Tb等)、
テルビウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体(L
aOBr:Tb、LaOBr:Tb.Tm、LaOC
l:Tb、LaOCl:Tb.TmGdOBr:Tb、
GdOCr:Tb等)、ツリウム賦活希土類オキシハロ
ゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tm、LaOCl:T
m等)、硫酸バリウム系蛍光体〔BaSO4:Pb、B
aSO4:Eu2+、(Ba.Sr)SO4:Eu2+等〕、
2価のユーロビウム賦活アルカリ土類金属燐酸塩系蛍光
体〔Ba3(PO4)2:Eu2+、(Ba、Sr)3、(P
O4)2:Eu2等〕、2価のユーロビウム賦活アルカリ
土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体〔BaFCl:Eu
2+、BaFBr:Eu2+、BaFCl:Eu2+.Tb、
BaFBr:Eu2+.Tb、BaF2.BaCl2.XB
aSO4.KCl:Eu2+、(Ba.Mg)F2.BaC
l2.KCl:Eu2+等〕、沃化物系蛍光体(CSI:
Na、CSI:Tl、NaI.KI:Tl等)硫化物系
蛍光体〔ZnS:Ag、(Zn.Cd)S:Ag、(Z
n.Cd)S:Cu、(Zn.Cd)S:Cu.Al
等〕、燐酸ハフニウム系蛍光体(HfP2O7:Cu
等)、ただし本発明に用いられる蛍光体はこれらに限ら
れものではなく、放射線の照射により可視または近紫外
領域の発光を示す蛍光体であれば使用できる。
【0023】これら蛍光体粒子の粒径は、各蛍光体層を
構成する蛍光体粒子のそれぞれの層の平均粒子径をR、
粒径分布をσとしたときに、各層において0<σ/R≦
0.5の関係を満たすものを準備する。ここで、平均粒
子径Rは個数平均、粒径分布σは標準偏差を示す。
構成する蛍光体粒子のそれぞれの層の平均粒子径をR、
粒径分布をσとしたときに、各層において0<σ/R≦
0.5の関係を満たすものを準備する。ここで、平均粒
子径Rは個数平均、粒径分布σは標準偏差を示す。
【0024】
【数1】
【0025】D:個々の蛍光体粒子径 N:蛍光体粒子数 ΣはN個の和 好ましくは各層において0<σ/R≦0.3の関係を満
たし、さらに好ましくは各層において0<σ/R≦0.
15の関係を満たすことが望ましい。
たし、さらに好ましくは各層において0<σ/R≦0.
15の関係を満たすことが望ましい。
【0026】支持体は、ポリエチレンテレフタレートな
どの透明な材料から形成されたものであって、青色染料
により着色されている。青色染料としては、X線写真用
フィルムの着色用として知られているアントラキノン系
染料など各種のものが使用できる。支持体の厚さは80
〜200μmの範囲から適宜選ぶことができる。支持体
の上には、通常のX線写真用フィルムと同様に、ゼラチ
ンなどの水溶性高分子物質からなる下塗り層が設けられ
る。
どの透明な材料から形成されたものであって、青色染料
により着色されている。青色染料としては、X線写真用
フィルムの着色用として知られているアントラキノン系
染料など各種のものが使用できる。支持体の厚さは80
〜200μmの範囲から適宜選ぶことができる。支持体
の上には、通常のX線写真用フィルムと同様に、ゼラチ
ンなどの水溶性高分子物質からなる下塗り層が設けられ
る。
【0027】下塗り層の上には、必要に応じてクロスオ
ーバー低減のための染料層が設けられる。この染料層は
通常、染料を含むコロイド層として形成され、現像処理
液にて脱色される染料であることが望ましい。染料層中
では染料が下部に固定されていて、上部のハロゲン化銀
乳剤層や保護層に拡散することがないようにされている
ことが望ましい。
ーバー低減のための染料層が設けられる。この染料層は
通常、染料を含むコロイド層として形成され、現像処理
液にて脱色される染料であることが望ましい。染料層中
では染料が下部に固定されていて、上部のハロゲン化銀
乳剤層や保護層に拡散することがないようにされている
ことが望ましい。
【0028】以下、本発明に係るハロゲン化銀写真感光
材料について詳述する。ハロゲン化銀写真感光材料のハ
ロゲン化銀粒子としては正常晶粒子であっても平板状粒
子であってもよいが好ましくは平板状粒子が用いられ
る。
材料について詳述する。ハロゲン化銀写真感光材料のハ
ロゲン化銀粒子としては正常晶粒子であっても平板状粒
子であってもよいが好ましくは平板状粒子が用いられ
る。
【0029】平板状粒子とは、(粒子直径/厚さ)の比
であるアスペクト比の平均値(平均アスペクト比と呼
ぶ)が2以上であり、好ましくは2.5〜30であり、
より好ましくは3〜20、特に好ましくは4〜15であ
る。粒子の平均厚さは0.40μm以下でよく、より好
ましくは0.3μm以下、特に好ましくは0.05μm
〜0.25μmである。
であるアスペクト比の平均値(平均アスペクト比と呼
ぶ)が2以上であり、好ましくは2.5〜30であり、
より好ましくは3〜20、特に好ましくは4〜15であ
る。粒子の平均厚さは0.40μm以下でよく、より好
ましくは0.3μm以下、特に好ましくは0.05μm
〜0.25μmである。
【0030】本発明に於ける沃臭化銀又は塩沃臭化銀粒
子は、平均沃化銀含有率が0モル%以上1.0モル%以
下で、より好ましくは0.1モル%〜0.8モル%でよ
い。本発明に於ける塩沃臭化銀粒子の平均塩化銀含有率
は0モル%以上20モル%以下で好ましくは0モル%〜
12モル%である。
子は、平均沃化銀含有率が0モル%以上1.0モル%以
下で、より好ましくは0.1モル%〜0.8モル%でよ
い。本発明に於ける塩沃臭化銀粒子の平均塩化銀含有率
は0モル%以上20モル%以下で好ましくは0モル%〜
12モル%である。
【0031】本発明に係るハロゲン化銀乳剤層のハロゲ
ン化銀粒子は、平行な2面の外表面として有する単分散
性の平板状ハロゲン化銀粒子であることが好ましい。ハ
ロゲン化銀粒子内部のハロゲン組成は、均一ではなく粒
子体積の1/2より内部に固溶限界から0モル%以上の
沃化銀、0モル%以上30モル%の塩化銀を含有しても
よい。また、粒子体積の1/2より外部に固溶限界から
0モル%以上の沃化銀、0モル%以上30モル%以下の
塩化銀を含有する層状構造を有してもよい。
ン化銀粒子は、平行な2面の外表面として有する単分散
性の平板状ハロゲン化銀粒子であることが好ましい。ハ
ロゲン化銀粒子内部のハロゲン組成は、均一ではなく粒
子体積の1/2より内部に固溶限界から0モル%以上の
沃化銀、0モル%以上30モル%の塩化銀を含有しても
よい。また、粒子体積の1/2より外部に固溶限界から
0モル%以上の沃化銀、0モル%以上30モル%以下の
塩化銀を含有する層状構造を有してもよい。
【0032】本発明に係るハロゲン化銀乳剤の平板状粒
子は、投影面積の直径が0.2μm以上2.0μm以
下、好ましくは0.3μm以上1.5μm以下の範囲が
好ましい。平板状粒子のアスペクト比は2以上が好まし
く、その理由はアスペクト比が1.8以下であると正常
晶粒子や双晶の球形粒子と同様にアルミニウムイオンの
少ない定着液で処理した場合、最高濃度の低下が大き
く、また定着液のpHを5.0以上にしても銀色調の経
時劣化が大きく改善されないからである。
子は、投影面積の直径が0.2μm以上2.0μm以
下、好ましくは0.3μm以上1.5μm以下の範囲が
好ましい。平板状粒子のアスペクト比は2以上が好まし
く、その理由はアスペクト比が1.8以下であると正常
晶粒子や双晶の球形粒子と同様にアルミニウムイオンの
少ない定着液で処理した場合、最高濃度の低下が大き
く、また定着液のpHを5.0以上にしても銀色調の経
時劣化が大きく改善されないからである。
【0033】平板状乳剤を得る方法としては、公知の方
法を用いてよく、例えば種粒子を含むゼラチン水溶液中
に水溶性銀塩と水溶性ハライド溶液をダブルジェット法
で混合する際、pAg値の制御、種粒子量或いはハライ
ド組成の変化などによって粒径、厚みとその粒度分布、
アスペクト比及び写真特性などを適宜に変えることがで
きる。また本発明の単分散乳剤を得る方法としても、公
知の方法を用いてもよく、例えば種粒子を含むゼラチン
水溶液中に水溶性銀塩溶液と水溶性ハライド溶液をpA
g及びpHの制御下、ダブルジェット法によって得る方
法があり、これらの添加速度の決定にあたっては特開昭
54−48521号、同58−49938号などを参考
にすることができる。
法を用いてよく、例えば種粒子を含むゼラチン水溶液中
に水溶性銀塩と水溶性ハライド溶液をダブルジェット法
で混合する際、pAg値の制御、種粒子量或いはハライ
ド組成の変化などによって粒径、厚みとその粒度分布、
アスペクト比及び写真特性などを適宜に変えることがで
きる。また本発明の単分散乳剤を得る方法としても、公
知の方法を用いてもよく、例えば種粒子を含むゼラチン
水溶液中に水溶性銀塩溶液と水溶性ハライド溶液をpA
g及びpHの制御下、ダブルジェット法によって得る方
法があり、これらの添加速度の決定にあたっては特開昭
54−48521号、同58−49938号などを参考
にすることができる。
【0034】本発明に係るハロゲン化銀粒子は、特開平
3−213845号公報に開示されているハロゲン化銀
の微粒子を供給する方法で作成されていてもよい。ハロ
ゲン化銀粒子は内部沃化銀分布を変化させた粒子を用い
ることができる。また現像開始点を一定の部位に集中さ
せた粒子や、粒子に転移線を設けたもの、或いは層状構
造の粒子であってもよい。
3−213845号公報に開示されているハロゲン化銀
の微粒子を供給する方法で作成されていてもよい。ハロ
ゲン化銀粒子は内部沃化銀分布を変化させた粒子を用い
ることができる。また現像開始点を一定の部位に集中さ
せた粒子や、粒子に転移線を設けたもの、或いは層状構
造の粒子であってもよい。
【0035】又、本発明のハロゲン化銀写真感光材料の
銀付量は、支持体の片面当たり0.1g/m2〜1.5
g/m2であって、好ましくは1.0g/m2〜1.5g
/m2である。2.0g/m2以上になると迅速処理にた
いする適用性がなくなり本発明の効果が得られなくな
る。
銀付量は、支持体の片面当たり0.1g/m2〜1.5
g/m2であって、好ましくは1.0g/m2〜1.5g
/m2である。2.0g/m2以上になると迅速処理にた
いする適用性がなくなり本発明の効果が得られなくな
る。
【0036】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀乳剤は、公知の方法で製造できる。
銀乳剤は、公知の方法で製造できる。
【0037】即ち、中性法、酸性法、アンモニア法など
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロールド・ダブルジェット法などの混合条
件、コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製
条件及びこれらの組合わせ法を用いて製造することがで
きる。
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロールド・ダブルジェット法などの混合条
件、コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製
条件及びこれらの組合わせ法を用いて製造することがで
きる。
【0038】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌード
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などの水洗方法が
なされてよい。好ましい水洗法としてはスルホ基を含む
芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、又は凝
集高分子剤などを用いる方法が特に好ましい脱塩法とし
て挙げられる。
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などの水洗方法が
なされてよい。好ましい水洗法としてはスルホ基を含む
芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、又は凝
集高分子剤などを用いる方法が特に好ましい脱塩法とし
て挙げられる。
【0039】本発明に係る乳剤は、物理熟成又は化学熟
成前後の工程において、各種の写真用添加剤を用いるこ
とができる。公知の添加剤としては、例えばRDNo.
17643(1978年12月)、同No.18716
(1979年11月)及び同No.308119(19
89年12月)に記載された化合物が挙げられる。これ
ら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている
化合物種類と記載箇所を下記に掲載した。
成前後の工程において、各種の写真用添加剤を用いるこ
とができる。公知の添加剤としては、例えばRDNo.
17643(1978年12月)、同No.18716
(1979年11月)及び同No.308119(19
89年12月)に記載された化合物が挙げられる。これ
ら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている
化合物種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0040】
【表1】
【0041】本発明に係る感光材料に用いることのでき
る支持体としては、例えば前述のRD−17643の2
8頁及びRD−308119の1009頁に記載されて
いるものが挙げられる。適当な支持体として例えばポリ
エチレンテレフタレートフィルムなどで、これら支持体
の表面には塗布層の接着をよくするために、下塗層を設
けたり、コロナ放電、紫外線照射などを施してもよい。
る支持体としては、例えば前述のRD−17643の2
8頁及びRD−308119の1009頁に記載されて
いるものが挙げられる。適当な支持体として例えばポリ
エチレンテレフタレートフィルムなどで、これら支持体
の表面には塗布層の接着をよくするために、下塗層を設
けたり、コロナ放電、紫外線照射などを施してもよい。
【0042】本発明の放射線撮影材料におけるハロゲン
化銀写真感光材料は、露光後、現像工程、定着工程、水
洗工程及び乾燥工程を含む処理工程で処理し銀画像を形
成することができる。
化銀写真感光材料は、露光後、現像工程、定着工程、水
洗工程及び乾燥工程を含む処理工程で処理し銀画像を形
成することができる。
【0043】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
は、例えば前記RD−17643のXX〜XXI,29〜3
0頁、或いは同308119のXX〜XXI,1011〜1
012頁に記載されているような処理液による処理がな
されてよい。
は、例えば前記RD−17643のXX〜XXI,29〜3
0頁、或いは同308119のXX〜XXI,1011〜1
012頁に記載されているような処理液による処理がな
されてよい。
【0044】白黒写真処理剤における処理剤としては、
ジヒドロキシベンゼン類(例えば、ハイドロキノン)、
3−ピラゾリドン類(例えば、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン)、アミノフェノール類(例えば、N−メチル
−アミノフェノール)、アスコルビン酸類などを単独若
しくは組み合わせて用いることができる。なお、現像液
には公知の例えば保恒剤、アルカリ剤、pH緩衝剤、カ
ブリ防止剤、硬膜剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡
剤、色調剤、硬水軟化剤、溶解助剤、粘性付与剤などを
必要に応じて用いてもよい。
ジヒドロキシベンゼン類(例えば、ハイドロキノン)、
3−ピラゾリドン類(例えば、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン)、アミノフェノール類(例えば、N−メチル
−アミノフェノール)、アスコルビン酸類などを単独若
しくは組み合わせて用いることができる。なお、現像液
には公知の例えば保恒剤、アルカリ剤、pH緩衝剤、カ
ブリ防止剤、硬膜剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡
剤、色調剤、硬水軟化剤、溶解助剤、粘性付与剤などを
必要に応じて用いてもよい。
【0045】定着液にはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩な
どの定着剤が用いられる。さらに硬膜剤として水溶性ア
ルミニウム塩、例えば硫酸アルミニウム或いはカリ明礬
などを含んでよい。その他保恒剤、pH調整剤、硬水軟
化剤などを含んでもよい。
どの定着剤が用いられる。さらに硬膜剤として水溶性ア
ルミニウム塩、例えば硫酸アルミニウム或いはカリ明礬
などを含んでよい。その他保恒剤、pH調整剤、硬水軟
化剤などを含んでもよい。
【0046】本発明の放射線撮影材料におけるハロゲン
化銀写真感光材料は、放射線撮影後、全処理時間(Dr
y to Dry)が30秒以下、好ましくは10〜3
0秒、さらに好ましくは10〜25秒で処理される。こ
こで全処理時間とは処理する感光材料の先端が自動現像
機の現像タンク液に浸漬してから、乾燥ゾーンを経て出
てくるまでの時間をいう。本発明の処理では現像時間が
3〜15秒、好ましくは3〜10秒である。現像温度は
25〜50℃が好ましく、30〜40℃がより好まし
い。定着温度及び時間は20〜50℃で2〜12秒が好
ましく、30〜40℃で2〜10秒がより好ましい。水
洗または安定浴温度及び時間は0〜50℃で2〜15秒
が好ましく、15〜40℃で2〜8秒がより好ましい。
化銀写真感光材料は、放射線撮影後、全処理時間(Dr
y to Dry)が30秒以下、好ましくは10〜3
0秒、さらに好ましくは10〜25秒で処理される。こ
こで全処理時間とは処理する感光材料の先端が自動現像
機の現像タンク液に浸漬してから、乾燥ゾーンを経て出
てくるまでの時間をいう。本発明の処理では現像時間が
3〜15秒、好ましくは3〜10秒である。現像温度は
25〜50℃が好ましく、30〜40℃がより好まし
い。定着温度及び時間は20〜50℃で2〜12秒が好
ましく、30〜40℃で2〜10秒がより好ましい。水
洗または安定浴温度及び時間は0〜50℃で2〜15秒
が好ましく、15〜40℃で2〜8秒がより好ましい。
【0047】本発明では現像、定着及び水洗(又は安定
化)されたハロゲン化銀写真感光材料は水洗水をしぼり
切るためのスクイズローラを経て乾燥される。乾燥は4
0〜100℃で行われ、乾燥時間は環境温度により適宜
変えられるが、通常は3〜12秒でよく、好ましくは4
0〜80℃で3〜12秒、特に好ましくは40〜80℃
で3〜8秒である。より好ましくは遠赤外線ヒータを使
用することが好ましい。
化)されたハロゲン化銀写真感光材料は水洗水をしぼり
切るためのスクイズローラを経て乾燥される。乾燥は4
0〜100℃で行われ、乾燥時間は環境温度により適宜
変えられるが、通常は3〜12秒でよく、好ましくは4
0〜80℃で3〜12秒、特に好ましくは40〜80℃
で3〜8秒である。より好ましくは遠赤外線ヒータを使
用することが好ましい。
【0048】次に本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤層を
含む親水性コロイド層に用いられる水溶性ポリマーにつ
いて述べる。ここでいう親水性コロイド層とは例えば感
光性又は非感光性のハロゲン化銀乳剤層、保護層、染料
層などを指す。
含む親水性コロイド層に用いられる水溶性ポリマーにつ
いて述べる。ここでいう親水性コロイド層とは例えば感
光性又は非感光性のハロゲン化銀乳剤層、保護層、染料
層などを指す。
【0049】これらの親水性コロイド層に用いられる水
溶性ポリマーとしては、例えば合成水溶性ポリマーと天
然水溶性ポリマーが挙げられるが、本発明ではいずれも
好ましく用いることができる。このうち合成水溶性ポリ
マーとしては、分子構造中に例えばノニオン性基を有す
るもの、アニオン性基を有するもの並びにノニオン性基
及びアニオン性基を有するものが挙げられる。ノニオン
性基としては、例えばエーテル基、エチレンオキサイド
基、ヒドロキシ基等が挙げられ、アニオン性基として
は、例えばスルホン酸基あるいはその塩、カルボン酸基
あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩、等が挙げら
れる。
溶性ポリマーとしては、例えば合成水溶性ポリマーと天
然水溶性ポリマーが挙げられるが、本発明ではいずれも
好ましく用いることができる。このうち合成水溶性ポリ
マーとしては、分子構造中に例えばノニオン性基を有す
るもの、アニオン性基を有するもの並びにノニオン性基
及びアニオン性基を有するものが挙げられる。ノニオン
性基としては、例えばエーテル基、エチレンオキサイド
基、ヒドロキシ基等が挙げられ、アニオン性基として
は、例えばスルホン酸基あるいはその塩、カルボン酸基
あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩、等が挙げら
れる。
【0050】合成水溶性ポリマーとしては、ホモポリマ
ーのみならず1種又はそれ以上の単量体とのコポリマー
でもよい。さらにこのコポリマーはそのものが水溶性を
保持する限り、部分的に疎水性の単量体とのコポリマー
の組成は、添加場所や添加量によって若干の制約を受け
る。すなわち、特に、乳剤層に多量添加する場合には、
添加の際に副作用を生じないような組成範囲に限定する
必要がある。
ーのみならず1種又はそれ以上の単量体とのコポリマー
でもよい。さらにこのコポリマーはそのものが水溶性を
保持する限り、部分的に疎水性の単量体とのコポリマー
の組成は、添加場所や添加量によって若干の制約を受け
る。すなわち、特に、乳剤層に多量添加する場合には、
添加の際に副作用を生じないような組成範囲に限定する
必要がある。
【0051】また、天然水溶性ポリマーとしても分子構
造中に、例えばノニオン性基を有する物、アニオン性基
を有するもの並びにノニオン性基及びアニオン性基を有
するものが挙げられる。
造中に、例えばノニオン性基を有する物、アニオン性基
を有するもの並びにノニオン性基及びアニオン性基を有
するものが挙げられる。
【0052】本発明では、水溶性ポリマーとは、20℃
における水100gに対し0.05g以上溶解れすれば
よく、好ましくは0.1g以上のものである。
における水100gに対し0.05g以上溶解れすれば
よく、好ましくは0.1g以上のものである。
【0053】更に又、本発明の水溶性ポリマーは現像液
や定着液への溶解度が高い程好ましく、その溶解度が現
像液100gに対して、0.05g以上溶解するもので
あり、好ましくは0.5g以上特に好ましいのは1g以
上である。
や定着液への溶解度が高い程好ましく、その溶解度が現
像液100gに対して、0.05g以上溶解するもので
あり、好ましくは0.5g以上特に好ましいのは1g以
上である。
【0054】合成水溶性ポリマーとしては、下記一般式
〔P〕の繰り返し単位をポリマー1分子中10〜100
モル%含むものが挙げられる。
〔P〕の繰り返し単位をポリマー1分子中10〜100
モル%含むものが挙げられる。
【0055】
【化1】
【0056】式中、R1及びR2は同じでも異なってもよ
くそれぞれは水素原子、アルキル基、好ましくは炭素原
子数1〜4のアルキル基(置換基を有するものも含まれ
る。例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等)、ハロゲン原子(例えば塩素原子)または−CH2
COOMを表し、Lは−CONH−、−NHCO−、−
COO−、−OCO−、−CO−、−SO2−、−NH
SO2−、−SO2NH−または−O−を表し、Jはアル
キレン基、好ましくは炭素原子数1〜10のアルキレン
基(置換基を有するものも含まれる。例えばメチレン
基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチ
レン基、ヘキシレン基等)、アリーレン基(置換基を有
するものも含まれる。例えばフェニレン基等)、アラル
キレン基(置換基を有するものも含まれる)。
くそれぞれは水素原子、アルキル基、好ましくは炭素原
子数1〜4のアルキル基(置換基を有するものも含まれ
る。例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等)、ハロゲン原子(例えば塩素原子)または−CH2
COOMを表し、Lは−CONH−、−NHCO−、−
COO−、−OCO−、−CO−、−SO2−、−NH
SO2−、−SO2NH−または−O−を表し、Jはアル
キレン基、好ましくは炭素原子数1〜10のアルキレン
基(置換基を有するものも含まれる。例えばメチレン
基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチ
レン基、ヘキシレン基等)、アリーレン基(置換基を有
するものも含まれる。例えばフェニレン基等)、アラル
キレン基(置換基を有するものも含まれる)。
【0057】
【化2】
【0058】Mは水素原子またはカチオン基を表し、R
9は炭素原子数1〜4のアルキル基(例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基等)を表し、R3、
R4、R5、R6、R7およびR8は水素原子、炭素原子数
1〜20のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基、ヘキサデ
シル基等)、アルケニル基(例えばビニル基、アリル基
等)、フェニル基(例えばフェニル基、メトキシフェニ
ル基、クロフェニル基等)、アラルキル基(例えばベン
ジル基等)を表し、Xはアニオンを表し、またpおよび
qはそれぞれ0または1を表す。特にアクリルアミド又
はメタクリルアミドを含有するポリマーが好ましい。
9は炭素原子数1〜4のアルキル基(例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基等)を表し、R3、
R4、R5、R6、R7およびR8は水素原子、炭素原子数
1〜20のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基、ヘキサデ
シル基等)、アルケニル基(例えばビニル基、アリル基
等)、フェニル基(例えばフェニル基、メトキシフェニ
ル基、クロフェニル基等)、アラルキル基(例えばベン
ジル基等)を表し、Xはアニオンを表し、またpおよび
qはそれぞれ0または1を表す。特にアクリルアミド又
はメタクリルアミドを含有するポリマーが好ましい。
【0059】Yは水素原子又は−(L)p−(J)q−Q
を表す。
を表す。
【0060】また、本発明の合成水溶性モノマーはエチ
レン性不飽和モノマーと共重合させることができる。共
重合可能なエチレン性不飽和モノマーの例は、スチレ
ン、アルキルスチレン、ヒドロキシアルキルスチレン
(アルキル基は炭素数1〜4までのものたとえばメチ
ル、エチル、ブチル等)、ビニルベンゼンスルホン酸お
よびその塩、α−メチルスチレン,4−ビニルピリジ
ン、N−ビニルピロリドン、脂肪酸のモノエチレン性不
飽和エステル(たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等)エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカ
ルボン酸およびその塩(例えばアクリル酸,メタクリル
酸)無水マレイン酸,エチレン性不飽和のモノカルボン
酸もしくはジカルボン酸のエステル(例えばn−ブチル
アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト)、エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカ
ルボン酸のアミド(例えば、アクリルアミド、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ、
N,N−ジメチル−N′−メタクリロイルプロパンジア
ミンアセテートベタイン)などである。
レン性不飽和モノマーと共重合させることができる。共
重合可能なエチレン性不飽和モノマーの例は、スチレ
ン、アルキルスチレン、ヒドロキシアルキルスチレン
(アルキル基は炭素数1〜4までのものたとえばメチ
ル、エチル、ブチル等)、ビニルベンゼンスルホン酸お
よびその塩、α−メチルスチレン,4−ビニルピリジ
ン、N−ビニルピロリドン、脂肪酸のモノエチレン性不
飽和エステル(たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等)エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカ
ルボン酸およびその塩(例えばアクリル酸,メタクリル
酸)無水マレイン酸,エチレン性不飽和のモノカルボン
酸もしくはジカルボン酸のエステル(例えばn−ブチル
アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト)、エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカ
ルボン酸のアミド(例えば、アクリルアミド、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ、
N,N−ジメチル−N′−メタクリロイルプロパンジア
ミンアセテートベタイン)などである。
【0061】次に一般式〔P〕の合成水溶性ポリマーの
具体例を挙げる。
具体例を挙げる。
【0062】
【化3】
【0063】
【化4】
【0064】
【化5】
【0065】
【化6】
【0066】
【化7】
【0067】
【化8】
【0068】本発明の合成水溶性ポリマーの数平均分子
量は2000〜400000万が好ましく、更に好まし
くは5000〜20000である。
量は2000〜400000万が好ましく、更に好まし
くは5000〜20000である。
【0069】天然水溶性ポリマーとしては、水溶性高分
子水分散型樹脂の総合技術資料集(経営開発センター出
版部)に詳しく記載されているが、リグニン、澱粉、プ
ルラン、セルロース、アルギン酸、デキストラン、デキ
ストリン、グアーガム、アラビアゴム、ペクチン、カゼ
イン、寒天、キサンタンガム、シクロデキストリン、ロ
ーカストビーンガム、トラガントガム、カラギーナン、
グリコーゲン、ラミナラン、リケニン、ニゲラン等、及
びその誘導体が好ましい。
子水分散型樹脂の総合技術資料集(経営開発センター出
版部)に詳しく記載されているが、リグニン、澱粉、プ
ルラン、セルロース、アルギン酸、デキストラン、デキ
ストリン、グアーガム、アラビアゴム、ペクチン、カゼ
イン、寒天、キサンタンガム、シクロデキストリン、ロ
ーカストビーンガム、トラガントガム、カラギーナン、
グリコーゲン、ラミナラン、リケニン、ニゲラン等、及
びその誘導体が好ましい。
【0070】また天然水溶性ポリマーの誘導体として
は、スルホン化、カルボキシル化、リン酸化、スルホア
ルキレン化、又はカルボキシアルキレン化、アルキルリ
ン酸化したもの、及びその塩、ポリオキシアルキレン
(例えばエチレン、グリセリン、プロピレンなど)化、
アルキル化(メチル、エチル、ベンジル化など)が好ま
しい。
は、スルホン化、カルボキシル化、リン酸化、スルホア
ルキレン化、又はカルボキシアルキレン化、アルキルリ
ン酸化したもの、及びその塩、ポリオキシアルキレン
(例えばエチレン、グリセリン、プロピレンなど)化、
アルキル化(メチル、エチル、ベンジル化など)が好ま
しい。
【0071】本発明において、天然水溶性ポリマーは2
種以上併用して用いてもよい。
種以上併用して用いてもよい。
【0072】また、天然水溶性ポリマーの中では、グル
コース重合体、及びその誘導体が好ましく、グルコース
重合体、及びその誘導体中でも、澱粉、グリコーゲン、
セルロース、リケニン、デキストラン、デキストリン、
シクロデキストリン、ニゲラン等が好ましく、特にデキ
ストリン、シクロデキストリン及びその誘導体が好まし
い。
コース重合体、及びその誘導体が好ましく、グルコース
重合体、及びその誘導体中でも、澱粉、グリコーゲン、
セルロース、リケニン、デキストラン、デキストリン、
シクロデキストリン、ニゲラン等が好ましく、特にデキ
ストリン、シクロデキストリン及びその誘導体が好まし
い。
【0073】本発明に用いられる合成あるいは天然水溶
性ポリマーの添加量としては、0.01〜2g/m2が
好ましいが、より好ましくは0.05〜1g/m2であ
る。更に好ましくは0.1〜0.5g/m2である。ま
た、添加する層は乳剤層が好ましいが、必要に応じてそ
の他の親水性コロイド層に必要量添加しても良い。
性ポリマーの添加量としては、0.01〜2g/m2が
好ましいが、より好ましくは0.05〜1g/m2であ
る。更に好ましくは0.1〜0.5g/m2である。ま
た、添加する層は乳剤層が好ましいが、必要に応じてそ
の他の親水性コロイド層に必要量添加しても良い。
【0074】本発明に用いられる合成あるいは天然水溶
性ポリマーは、単独で用いても良いが、必要ならば2種
以上組み合わせて用いても差し支えない。
性ポリマーは、単独で用いても良いが、必要ならば2種
以上組み合わせて用いても差し支えない。
【0075】本発明に用いられる合成あるいは天然水溶
性ポリマーは、写真感光材料中にその総重量の10%以
上含有され、好ましくは10%以上、50%以下で含有
されれば良い。
性ポリマーは、写真感光材料中にその総重量の10%以
上含有され、好ましくは10%以上、50%以下で含有
されれば良い。
【0076】本発明に用いられる天然水溶性ポリマーと
しては、重量平均分子量(MW)が2000〜5000
0のデキストランが好ましく使用できる。デキストラン
の添加量は任意でよいが、添加する層の全バインダー量
の10〜50重量%であることが好ましい。デキストラ
ンを乳剤に添加する場合の添加時期は任意でよいが化学
熟成後の塗布前が適当である。デキストランは粉末で加
えてもよいが5〜30%の水溶液として用いるのが便利
である。
しては、重量平均分子量(MW)が2000〜5000
0のデキストランが好ましく使用できる。デキストラン
の添加量は任意でよいが、添加する層の全バインダー量
の10〜50重量%であることが好ましい。デキストラ
ンを乳剤に添加する場合の添加時期は任意でよいが化学
熟成後の塗布前が適当である。デキストランは粉末で加
えてもよいが5〜30%の水溶液として用いるのが便利
である。
【0077】写真乳剤層に添加するデキストランはロイ
コノストック、メゼンテロイデス等のデキストラン生産
菌又はこれらの菌の培養液より分離したデキスチランシ
ュクラーゼをしょ糖液に作用して得られるネイティブデ
キスチランを酸、アルカリ、酵素による部分分解重合法
によって分子量を低下させたものなどが挙げられが、他
の製法により作られたものを用いてもよい。
コノストック、メゼンテロイデス等のデキストラン生産
菌又はこれらの菌の培養液より分離したデキスチランシ
ュクラーゼをしょ糖液に作用して得られるネイティブデ
キスチランを酸、アルカリ、酵素による部分分解重合法
によって分子量を低下させたものなどが挙げられが、他
の製法により作られたものを用いてもよい。
【0078】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明する。
【0079】実施例1 (1)下記の放射線増感スクリーンをそれぞれ2枚1組
(前置用および後置用)で用意した。
(前置用および後置用)で用意した。
【0080】水ふるい法により分級し、コールターカウ
ンタにより粒径分布を測定した平均粒子径R、粒径分布
σ及びσ/Rがそれぞれ表2に示される条件の蛍光体
(Gd2O2S:Tb)を、それぞれ200gを結合剤ポ
リウレタン10g、溶剤メチルエチルケトン50gとボ
ールミルにて6時間混合分散し、蛍光体塗布液を調製し
た。この塗布液をガラス板上に水平においたポリエチレ
ンテレフタレート(支持体、250μm)に平均粒子径
が小さいものから順次ナイフコーターで均一に同時に重
層塗布し、蛍光体層を作製した。なお、このときの各層
の膜厚は表2に示すように行った。得られた蛍光体層を
温度100℃でカレンダーロールを使用して圧縮を行な
った。圧縮後、片面にポリエステル系接着剤が塗布され
ている透明のポリエチレンテレフタレート(厚さ3μ
m)を、接着剤を下にして蛍光体層上に接着することに
より保護層を設け、放射線増感スクリーンを得た。
ンタにより粒径分布を測定した平均粒子径R、粒径分布
σ及びσ/Rがそれぞれ表2に示される条件の蛍光体
(Gd2O2S:Tb)を、それぞれ200gを結合剤ポ
リウレタン10g、溶剤メチルエチルケトン50gとボ
ールミルにて6時間混合分散し、蛍光体塗布液を調製し
た。この塗布液をガラス板上に水平においたポリエチレ
ンテレフタレート(支持体、250μm)に平均粒子径
が小さいものから順次ナイフコーターで均一に同時に重
層塗布し、蛍光体層を作製した。なお、このときの各層
の膜厚は表2に示すように行った。得られた蛍光体層を
温度100℃でカレンダーロールを使用して圧縮を行な
った。圧縮後、片面にポリエステル系接着剤が塗布され
ている透明のポリエチレンテレフタレート(厚さ3μ
m)を、接着剤を下にして蛍光体層上に接着することに
より保護層を設け、放射線増感スクリーンを得た。
【0081】
【表2】
【0082】(2)下記のハロゲン化銀写真感光材料を
用意した。
用意した。
【0083】乳剤−Aの調製 水1リットル中に臭化カリ5g、沃化カリ0.05g、
ゼラチン30g、チオエーテルHO(CH2)2S(CH
2)2S(CH2)2OHの5%水溶液4.0ccを添加
し、76℃に保った溶液中へ、撹拌しながら硝酸銀8.
33gの水溶液と、臭化カリ5.94g、沃化カリ0.
726gを含む水溶液をダブルジェット法により45秒
間で添加した。続いて臭化カリ2.5gを添加したの
ち、硝酸銀8.33gを含む水溶液を26分かけて添加
終了時の流量が添加開始時の2倍となるように添加し
た。このあと25%のアンモニア溶液20cc、50%
NH4NO310ccを添加して20分間物理熟成したの
ち氷酢酸15ccを添加して中和した。引きつづいて硝
酸銀153.34gの水溶液と臭化カリの水溶液を、電
位をpAg8.2に保ちながらコントロールダブルジェ
ット法で40分間で添加した。この時の流量は添加開始
時の流量が添加開始時の流量の9倍となるよう加速し
た。添加終了時2Nのチオシアン酸カリウム溶液15c
cを添加し、さらに1%の沃化カリ水溶液25ccを3
0秒かけて添加した。このあと温度を35℃に下げ、沈
降法により可溶性塩類を除去したのち、40℃に昇温し
てゼラチン30gとフェノール2gを添加し、苛性ソー
ダと臭化カリによりpH6.40、pAg8.50に調
整した。温度を56℃に昇温したのち、下記記載の増感
色素Aを520mgと安定化剤A150mgを添加し
た。10分後にチオ硫酸ナトリウム5水和物2.4m
g、チオシアン酸カリウム140mg、塩化金酸2.1
mgを各々添加し、80分後に急冷して固化させ乳剤と
した。得られた乳剤は全粒子の投影面積の総和の98%
がアスペクト比3以上の粒子からなり、アスペクト比3
以上の全ての粒子についての平均の投影面積直径は1.
8μm、標準偏差24%、厚みの平均は0.2μmでア
スペクト比は9.0であった。
ゼラチン30g、チオエーテルHO(CH2)2S(CH
2)2S(CH2)2OHの5%水溶液4.0ccを添加
し、76℃に保った溶液中へ、撹拌しながら硝酸銀8.
33gの水溶液と、臭化カリ5.94g、沃化カリ0.
726gを含む水溶液をダブルジェット法により45秒
間で添加した。続いて臭化カリ2.5gを添加したの
ち、硝酸銀8.33gを含む水溶液を26分かけて添加
終了時の流量が添加開始時の2倍となるように添加し
た。このあと25%のアンモニア溶液20cc、50%
NH4NO310ccを添加して20分間物理熟成したの
ち氷酢酸15ccを添加して中和した。引きつづいて硝
酸銀153.34gの水溶液と臭化カリの水溶液を、電
位をpAg8.2に保ちながらコントロールダブルジェ
ット法で40分間で添加した。この時の流量は添加開始
時の流量が添加開始時の流量の9倍となるよう加速し
た。添加終了時2Nのチオシアン酸カリウム溶液15c
cを添加し、さらに1%の沃化カリ水溶液25ccを3
0秒かけて添加した。このあと温度を35℃に下げ、沈
降法により可溶性塩類を除去したのち、40℃に昇温し
てゼラチン30gとフェノール2gを添加し、苛性ソー
ダと臭化カリによりpH6.40、pAg8.50に調
整した。温度を56℃に昇温したのち、下記記載の増感
色素Aを520mgと安定化剤A150mgを添加し
た。10分後にチオ硫酸ナトリウム5水和物2.4m
g、チオシアン酸カリウム140mg、塩化金酸2.1
mgを各々添加し、80分後に急冷して固化させ乳剤と
した。得られた乳剤は全粒子の投影面積の総和の98%
がアスペクト比3以上の粒子からなり、アスペクト比3
以上の全ての粒子についての平均の投影面積直径は1.
8μm、標準偏差24%、厚みの平均は0.2μmでア
スペクト比は9.0であった。
【0084】増感色素A:5,5′−ジクロロ−9−エ
チル−3,3′−ジ(3−スルホプロピル)−オキサカ
ルボシアニン・ナトリウム・アンヒドリド 安定剤A :4−ヒドロキン−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン 塗布液の調製 乳剤層塗布液− 乳剤−A液においてハロゲン化銀1モル当たり、下記の
薬品を添加して乳剤塗布液とした。
チル−3,3′−ジ(3−スルホプロピル)−オキサカ
ルボシアニン・ナトリウム・アンヒドリド 安定剤A :4−ヒドロキン−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン 塗布液の調製 乳剤層塗布液− 乳剤−A液においてハロゲン化銀1モル当たり、下記の
薬品を添加して乳剤塗布液とした。
【0085】 ゼラチン(表3に記載した量) デキストラン〔平均分子量4万〕(表3に記載した量) ポリマーラテックス 〔ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)=97/3〕 25.0g 1,2−ビス(スルホニルアセトアミド)エタン 8ミリモル/表面保護層と乳剤層のゼラチン100g当たり ハイドロキノンモノスルホン酸カリウム 12g 2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ− 1,3,5−トリアジン 80mg ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量4.1万) 4.0g ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量60万) 1.0g 乳剤保護層 乳剤保護層はA面、B面とも同じである。組成および塗
布量を以下に記す。
布量を以下に記す。
【0086】 表面保護層の内容 塗布量 ゼラチン 0.890g/m2 ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量40万) 0.023g/m2 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン 0.015g/m2
【0087】
【化9】
【0088】 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) (表2に記載したマット度となるよう調整) プロキセル(NaOHでpH7.4に調整) 0.0005g/m2 感光材料の作製 〔支持体〕二軸延伸された厚さ175μmの青色染色ポ
リエチレンテレフタレートフィルム上にコロナ放電処理
を行い、片面当たりの塗布量が下記の塗布量になるよう
にワイヤーバーコーターにより両面塗布し、185℃に
て1分間乾燥した。
リエチレンテレフタレートフィルム上にコロナ放電処理
を行い、片面当たりの塗布量が下記の塗布量になるよう
にワイヤーバーコーターにより両面塗布し、185℃に
て1分間乾燥した。
【0089】 下塗下層 ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス ブタジエン/スチレン重量比/31/69 0.322g/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム塩 8.4mg/m2 ジ−n−ヘキシル−スルフォサクシネート−ナトリウム塩 1.29mg/m2 ベンゾイソチアゾロン 0.27mg/m2 下塗上層 ゼラチン 300mg/m2 ポリエチレンアクリレート 20mg/m2 C12H25O(CH2CH2O)10H 4mg/m2 ベンゾイソチアゾロン 0.3mg/m2 染料AH−15 40mg/m2 ここで用いた染料はマゼンタ色であり、下記調製法によ
り、微結晶状態(0.2μm)の分散物をゼラチン溶液
に加えた。染料20gとカルボキシメチルセルロース1
%水溶液200g、H2O 287gを混合し、直径2
mmの酸化ジルコニウム(ZrO2)のビーズを用いた
アイガーミル(アイガージャパン(株))にて500r
pmの条件で8時間処理した。下塗り上層にマゼンタ染
料を含んだ上述の青色染料がドープされたポリエチレン
テレフタレート支持体の両面に塗布液−と表面保護層
を塗布した。塗布銀量は表3に記載の量に調整した。
り、微結晶状態(0.2μm)の分散物をゼラチン溶液
に加えた。染料20gとカルボキシメチルセルロース1
%水溶液200g、H2O 287gを混合し、直径2
mmの酸化ジルコニウム(ZrO2)のビーズを用いた
アイガーミル(アイガージャパン(株))にて500r
pmの条件で8時間処理した。下塗り上層にマゼンタ染
料を含んだ上述の青色染料がドープされたポリエチレン
テレフタレート支持体の両面に塗布液−と表面保護層
を塗布した。塗布銀量は表3に記載の量に調整した。
【0090】
【表3】
【0091】〔ハロゲン化銀写真感光材料と放射線増感
スクリーンとの組体の特性評価〕評価対象の感光材料を
同じく評価対象の増感スクリーンと組み合わせて下記の
特性について評価を行った。(スクリーンはそれぞれ2
枚用意し、感光材料の前側と後側を挟んで配置した。) 〈全処理時間45秒処理〉 1)感度の測定 評価対象の増感スクリーンと感光材料の組体について、
80kVpのX線源を用いて距離法にて露光量を変化さ
せ、logE=0.15の幅でステップ露光した。露光
後に感光材料を自動現像機SRX501(コニカ〔株〕
製)を用いて45秒処理を行った。感度は最低濃度(D
min)+1.0の濃度を得るのに必要なX線露光量の
逆数を、組体スクリーン1/試料No.1の感度を基準
(100とする)として相対値にて示した。
スクリーンとの組体の特性評価〕評価対象の感光材料を
同じく評価対象の増感スクリーンと組み合わせて下記の
特性について評価を行った。(スクリーンはそれぞれ2
枚用意し、感光材料の前側と後側を挟んで配置した。) 〈全処理時間45秒処理〉 1)感度の測定 評価対象の増感スクリーンと感光材料の組体について、
80kVpのX線源を用いて距離法にて露光量を変化さ
せ、logE=0.15の幅でステップ露光した。露光
後に感光材料を自動現像機SRX501(コニカ〔株〕
製)を用いて45秒処理を行った。感度は最低濃度(D
min)+1.0の濃度を得るのに必要なX線露光量の
逆数を、組体スクリーン1/試料No.1の感度を基準
(100とする)として相対値にて示した。
【0092】2)鮮鋭性および粒状性の評価 評価対象の増感スクリーンと感光材料の組体について、
京都科学製胸部ファントームを120kVp(3mm厚
のアルミニウム等価フィルター装着)のX線源を用い、
距離140cmの位置にファントームを置き、その後ろ
にグリッドレシオ8:1の散乱線防止グリッド、そして
その後に感光材料と増感スクリーンとの組体を置き、撮
影を行った。現像処理は、前記の感度およびガンマの測
定の場合と同様の処理を行った。いずれの写真も肺野の
最も濃度の高い部分が濃度1.8±0.5となるように
X線露光量を、露光時間を変えることにより調節した。
仕上がった写真について目視で観察し、粒状性と鮮鋭性
を下記に示すような評価を行い、結果を表4に示す。
京都科学製胸部ファントームを120kVp(3mm厚
のアルミニウム等価フィルター装着)のX線源を用い、
距離140cmの位置にファントームを置き、その後ろ
にグリッドレシオ8:1の散乱線防止グリッド、そして
その後に感光材料と増感スクリーンとの組体を置き、撮
影を行った。現像処理は、前記の感度およびガンマの測
定の場合と同様の処理を行った。いずれの写真も肺野の
最も濃度の高い部分が濃度1.8±0.5となるように
X線露光量を、露光時間を変えることにより調節した。
仕上がった写真について目視で観察し、粒状性と鮮鋭性
を下記に示すような評価を行い、結果を表4に示す。
【0093】粒状性の評価 A:ほとんど粒状が目立たない B:若干目立つ C:粒状が目立ち読影に若干支障あり D:非常に目立ち読影に支障あり 鮮鋭性の評価 A:非常にシャープ B:良好だが僅かにボケがある C:ボケが目立ち読影に若干支障あり D:ボケにより読影困難 3)超迅速処理(25秒)での評価 得られた試料と増感スクリーンの組み合わせをペネトロ
メータB型(コニカメディカル〔株〕製)を介してX線
照射後、以下の処理時間になるよう改造した自動現像機
(SRX−503)を用いSR−DF処理液にて全処理
時間が25秒の処理を行った。(いずれもコニカ〔株〕
製)。なお処理液の補充量は現像液、定着液ともに21
0ml/m2で処理した。
メータB型(コニカメディカル〔株〕製)を介してX線
照射後、以下の処理時間になるよう改造した自動現像機
(SRX−503)を用いSR−DF処理液にて全処理
時間が25秒の処理を行った。(いずれもコニカ〔株〕
製)。なお処理液の補充量は現像液、定着液ともに21
0ml/m2で処理した。
【0094】 現像時間:8秒 定着時間:6.3秒 水洗時間:3.4秒 水洗、乾燥間のスクイズ:2秒 乾燥 :5.3秒 全処理時間:25秒 感度は試料No.1が前記のSRX−501で45秒処
理最低濃度+1.0の濃度を得るのに必要なX線露光量
の逆数を100とした相対感度で示した。またガンマは
濃度1.0と2.0を結ぶ直線の傾きをθとしたときの
tanθで示した。ガンマの値が大きいほどコントラス
トが高いことを表す。得られた結果を表4に示す。
理最低濃度+1.0の濃度を得るのに必要なX線露光量
の逆数を100とした相対感度で示した。またガンマは
濃度1.0と2.0を結ぶ直線の傾きをθとしたときの
tanθで示した。ガンマの値が大きいほどコントラス
トが高いことを表す。得られた結果を表4に示す。
【0095】
【表4】
【0096】表から明らかなように、本発明による組み
合わせ試料(放射線増感スクリーンとハロゲン化銀写真
感光材料)で得られた画像の鮮鋭性と粒状性が比較試料
に較べて優れ、かつ高感度を有していた。さらに全処理
時間を25秒という超迅速処理を行った際にも、本発明
の試料は高感度、高ガンマを有し他に比し優れているこ
とが分かる。
合わせ試料(放射線増感スクリーンとハロゲン化銀写真
感光材料)で得られた画像の鮮鋭性と粒状性が比較試料
に較べて優れ、かつ高感度を有していた。さらに全処理
時間を25秒という超迅速処理を行った際にも、本発明
の試料は高感度、高ガンマを有し他に比し優れているこ
とが分かる。
【0097】
【発明の効果】実施例で実証したように、本発明の組み
合わせによる撮影材料によれば、画像の鮮鋭性と粒状性
が優れ、かつ全処理時間を25秒という超迅速処理を行
った際にも高感度、高ガンマを有するX線用ハロゲン化
銀写真感光材料を得られる。
合わせによる撮影材料によれば、画像の鮮鋭性と粒状性
が優れ、かつ全処理時間を25秒という超迅速処理を行
った際にも高感度、高ガンマを有するX線用ハロゲン化
銀写真感光材料を得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 5/26 G03C 5/26 G21K 4/00 G21K 4/00 A
Claims (6)
- 【請求項1】 支持体の両面に片面当たりの銀量が0.
1g/m2〜1.5g/m2の感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有するハロゲン化銀写真感光材料と、当該ハロゲン化
銀写真感光材料の両面側に、支持体上に複数の蛍光体層
を有する放射線増感スクリーンであって、蛍光体粒子の
平均粒径をR、粒径分布をσとしたとき0<σ/R≦
0.5の関係にある放射線増感スクリーンと組み合わせ
て撮影することを特徴とする放射線撮影材料。 - 【請求項2】 請求項1記載の放射線撮影材料のハロゲ
ン化銀写真感光材料を放射線撮影後、現像工程、定着工
程、水洗工程及び乾燥工程を含む処理工程で処理し銀画
像を形成することを特徴とする放射線撮影材料の画像形
成方法。 - 【請求項3】 全処理時間が30秒以下処理されること
を特徴とする請求項2記載の放射線撮影材料の画像形成
方法。 - 【請求項4】 支持体両面に少なくとも1層の感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有し、該親
水性コロイド層の少なくとも1層に水溶性ポリマーを含
有するハロゲン化銀写真感光材料と当該ハロゲン化銀写
真感光材料の両側面に、支持体上に複数の蛍光体層を有
する放射線増感スクリーンであって、蛍光体粒子の平均
粒径をR、粒径分布をσとしたとき0<σ/R≦0.5
の関係にある放射線増感スクリーンと組み合わせて撮影
することを特徴とする放射線撮影材料。 - 【請求項5】 請求項5記載の放射線撮影材料のハロゲ
ン化銀写真感光材料を放射線撮影後、現像工程、定着工
程、水洗工程及び乾燥工程を含む処理工程で処理し銀画
像を形成することを特徴とする放射線撮影材料の画像形
成方法。 - 【請求項6】 全処理時間が30秒以下で処理されるこ
とを特徴とする請求項5記載の放射線撮影材料の画像形
成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP329096A JPH09197586A (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | 放射線撮影材料及び画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP329096A JPH09197586A (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | 放射線撮影材料及び画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09197586A true JPH09197586A (ja) | 1997-07-31 |
Family
ID=11553271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP329096A Pending JPH09197586A (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | 放射線撮影材料及び画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09197586A (ja) |
-
1996
- 1996-01-11 JP JP329096A patent/JPH09197586A/ja active Pending
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