JP2001242573A - ハロゲン化銀写真感光材料とそれを用いる写真組体及びx線画像形成システム - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料とそれを用いる写真組体及びx線画像形成システム

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JP2001242573A
JP2001242573A JP2000051292A JP2000051292A JP2001242573A JP 2001242573 A JP2001242573 A JP 2001242573A JP 2000051292 A JP2000051292 A JP 2000051292A JP 2000051292 A JP2000051292 A JP 2000051292A JP 2001242573 A JP2001242573 A JP 2001242573A
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Haruhiko Sakuma
晴彦 佐久間
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、高鮮鋭性で、かつ高感度の
ハロゲン化銀写真感光材料とそれを用いる写真組体及び
X線画像形成システムを提供することである。 【解決手段】 透明支持体の両面に感光性ハロゲン化銀
粒子含有層を有し、かつ表裏面が異なる特性曲線形状ま
たは感度を有するハロゲン化銀写真感光材料を、焦点径
が350μm以下のクーリッジX線管を用いて撮影する
際の該ハロゲン化銀写真感光材料の位置(c点)とクー
リッジX線管の焦点(a点)との距離が0.9m以上離
れており、かつ被写体の厚み方向でクーリッジX線管か
ら最も離れた位置(b点)と該(a点)との距離
(R1)が0.5m以上であり、且つ該(b点)と(c
点)の距離(R2)が0.3m以上離れている状態で撮
影する機能を有するX線画像撮影装置で撮影することを
特徴とするX線画像形成システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料(以降、単に感光材料とも言う)とそれを用い
る写真組体及びX線画像形成システムに関し、更に詳し
くは、高感度で鮮鋭性が良好で、乳房X線拡大撮影に適
した高画質及び高感度のハロゲン化銀写真感光材料とそ
れを用いる写真組体及びX線画像形成システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】乳ガンの診断、特に初期段階の乳ガンの
診断には、X線撮影マンモ用スクリーン・フィルムシス
テムが有用である。すなわち、X線撮影マンモ用スクリ
ーン・フィルムシステムは、ガンの初期段階における数
百μmあるいはそれ以下の大きさの微小石灰化を検出す
ることが可能である。この検出性を向上するため、マン
モ用スクリーン・フィルムシステムの鮮鋭性の向上が図
られてきている。すなわち、高い鮮鋭性を得るために、
ハロゲン化銀写真乳剤がフィルム支持体の片面のみに塗
布されている、いわゆる片面フィルムを用い、ハロゲン
化銀写真乳剤が塗布されている面をX線管球とは反対側
に配置し、増感スクリーン(蛍光増感紙ともいう)をハ
ロゲン化銀写真乳剤面に密着させて撮影するシングルバ
ック法と言われる乳房X線写真組体を用いて撮影が行わ
れる。さらに、ここで用いられる片面フィルムのフィル
ムコントラストを上げ、また現像処理においてもできる
だけ現像処理時間を長くしたり、高コントラストが得ら
れる専用の現像液を用いることにより、フィルムのコン
トラストを上げて使用されることが一般的に行われてい
る。
【0003】ここで、コントラストを上げることは鮮鋭
性を上げることができる反面、粒状性の劣化を招くとい
う矛盾を抱えている。すなわち、乳ガン診断には微小石
灰化の観察と同時に淡い陰影の1cm程度の直径である
腫瘍も検出することが不可欠となる。鮮鋭性を上げると
一般的には粒状性の劣化が生じ、この結果、上記淡い陰
影の検出性が低下する。すなわち、マンモグラフィにお
いては、粒状性の劣化のない鮮鋭性の向上技術の開発が
望まれている。
【0004】上述のフィルムの高コントラスト化に伴う
粒状性の劣化に対し、例えば、X線量を多くあてること
により改善することは可能であるが、これには患者の被
曝の観点から自ずと限度がある。一方、ハロゲン化銀写
真感光材料自身の粒状性を向上することも行われている
が、マンモ用のハロゲン化銀写真感光材料で用いられて
いるハロゲン化銀粒子のサイズはすでにかなり小さく、
この方法では限界に近い状態である。
【0005】また、乳ガン検診などに用いるX線撮影用
フィルムの多くは、透明支持体の片側にのみ感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層を有しており、片面の該乳剤層で高コン
トラストと3.5以上の高い最高濃度を得るため、支持
体の片側当たりのハロゲン化銀粒子の塗布量が多い。そ
の結果、現像速度、定着速度、水洗速度或いは乾燥速度
の面でも迅速処理が困難となる欠点を有している。
【0006】また、感光材料のコントラストを上げる以
外の検出性を高める方法として、拡大撮影を用いること
で、より小さいサイズの微小石灰化像まで検出すること
ができる。この方法は、鮮鋭性を向上することと同様の
効果を得ることができ、特に粒状性の劣化は伴わない利
点がある。マンモグラフィの読影において、通常拡大鏡
を使用していることからも自明のことである。しかし拡
大撮影を行うと幾何学的不鋭により画像のボケが生じて
しまう。例えば、図1で示すようにX線管の焦点サイズ
と拡大率に依存するボケである。このボケは、屈折コン
トラスト撮影技術で解決できる。この撮影技術を乳房X
線撮影に適用するには、X線管とスクリーン・フィルム
システムまでの距離を一定の条件に設定する必要があ
り、本課題を解決するには、高鮮鋭性でかつ高感度のス
クリーン・フィルムシステムが必須の条件となる。すな
わち、腫瘍の検出性を劣化させずに微小石灰化の検出性
を上げるには、高感度のスクリーンフィルムシステムで
鮮鋭性が劣化しない拡大撮影を行うことで達成できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の主な
目的は、鮮鋭性の良い拡大撮影を行うための高鮮鋭性
で、かつ高感度のハロゲン化銀写真感光材料とそれを用
いる写真組体及びX線画像形成システムを提供するもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の構成により達成された。
【0009】1.透明支持体の両面に各々感光性ハロゲ
ン化銀粒子含有層を有し、かつ表裏面が異なる特性曲線
形状または感度を有するハロゲン化銀写真感光材料を、
焦点径が350μm以下のクーリッジX線管を用いて撮
影する際の該ハロゲン化銀写真感光材料の位置(c点)
とクーリッジX線管の焦点(a点)との距離が0.9m
以上離れており、かつ被写体の厚み方向でクーリッジX
線管から最も離れた位置(b点)と該(a点)との距離
(R1)が0.5m以上であり、且つ該(b点)と(c
点)の距離(R2)が0.3m以上離れている状態で撮
影する機能を有するX線画像撮影装置で撮影することを
特徴とするX線画像形成システム。
【0010】2.ハロゲン化銀写真感光材料のクーリッ
ジX線管から遠い片面にのみ増感スクリーンを配置し撮
影することを特徴とする前記1項記載のX線画像形成シ
ステム。
【0011】3.ハロゲン化銀写真感光材料の両面に増
感スクリーンを配置し撮影することを特徴とする前記1
項記載のX線画像形成システム。
【0012】4.ハロゲン化銀写真感光材料の両面に増
感スクリーンを配置し、該ハロゲン化銀写真感光材料の
クーリッジX線管から遠い面に位置する増感スクリーン
が、該ハロゲン化銀写真感光材料のクーリッジX線管に
近い面に位置する増感スクリーンよりX線吸収率が高い
ことを特徴とする前記3項記載のX線画像形成システ
ム。
【0013】5.透明支持体の両面に少なくとも1層の
感光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、表裏面が異なる特性
曲線形状を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
前記現像処理Aで処理した時に、該ハロゲン化銀写真感
光材料の一方の面が最高濃度2.70〜4.00の高濃
度面であり、かつシングルバック撮影法で増感スクリー
ンを密着させて露光した時のカブリ+0.25の濃度と
カブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コントラストが3.
0〜4.5であり、該ハロゲン化銀写真感光材料の他方
の面が最高濃度2.50以下の低濃度面であり、高濃度
面側から透過した増感スクリーン発光で露光された時の
カブリ+0.15の濃度とカブリ+0.40の濃度を結
ぶ平均コントラストが0.40〜1.2であり、かつ高
濃度面のカブリ+2.00の濃度を得るに要する露光量
が、低濃度面側のカブリ+0.20の濃度を得るに要す
る露光量の0.1〜0.8倍であることを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料。
【0014】6.高濃度面から露光した時のカブリ+
1.0の濃度を得る感度が0.005ルクス秒以上0.
025ルクス秒以下であることを特徴とする前記5項記
載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0015】7.低濃度面に増感スクリーンを密着させ
て露光した時の該低濃度面のカブリ+0.20の濃度を
得る感度(Lルクス秒)に対する、高濃度面に増感スク
リーンを密着させて露光した時に該高濃度面のカブリ+
1.0の濃度を得る感度(Hルクス秒)の比(L/H)
が1.2〜10であることを特徴とする前記5又は6項
記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0016】8.前記5〜7項のいずれか1項記載のハ
ロゲン化銀写真感光材料を用いて撮影することを特徴と
する前記1〜4項のいずれか1項記載のX線画像形成シ
ステム。
【0017】9.前記5項記載のハロゲン化銀写真感光
材料の高濃度面に増感スクリーンを組み合わせた時の組
体感度が200以上で800以下である写真組体を用い
て撮影することを特徴とする前記1項記載のX線画像形
成システム。
【0018】10.蛍光体含有量が60mg/cm2
上120mg/cm2以下で、かつコントラスト伝達関
数(CTF)が空間周波数5本/mmで0.35以上
1.00以下である増感スクリーンと前記5〜7項のい
ずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材料とを組み合
わせて撮影することを特徴とする前記2〜4項のいずれ
か1項記載のX線画像形成システム。
【0019】11.蛍光体含有量が10mg/cm2
上55mg/cm2以下で、かつコントラスト伝達関数
(CTF)が空間周波数5本/mmで0.40以上1.
00以下である増感スクリーンを前記5〜7項のいずれ
か1項記載のハロゲン化銀写真感光材料の低濃度面に、
また蛍光体含有量が60mg/cm2以上120mg/
cm2以下であり、コントラスト伝達関数(CTF)が
空間周波数5本/mmで0.35以上1.00以下であ
る増感スクリーンを該ハロゲン化銀写真感光材料の高濃
度面に組み合わせて撮影することを特徴とするX線画像
形成システム。
【0020】12.透明支持体の厚みが160μm以下
であることを特徴とする前記5項記載のハロゲン化銀写
真感光材料。
【0021】13.前記5項記載のハロゲン化銀写真感
光材料の高濃度面と増感スクリーンとを組み合わせた時
の組体感度が200以上で800以下であることを特徴
とする写真組体。
【0022】14.蛍光体含有量が60mg/cm2
上120mg/cm2以下で、かつコントラスト伝達関
数(CTF)が空間周波数5本/mmで0.35以上
1.00以下である増感スクリーンと前記5〜7項のい
ずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材料との組み合
わせであることを特徴とする写真組体。
【0023】15.蛍光体含有量が10mg/cm2
上55mg/cm2以下で、かつコントラスト伝達関数
(CTF)が空間周波数5本/mmで0.40以上1.
00以下である増感スクリーンを前記5〜7項のいずれ
か1項記載のハロゲン化銀写真感光材料の低濃度面に、
また蛍光体含有量が60mg/cm2以上120mg/
cm2以下であり、コントラスト伝達関数(CTF)が
空間周波数5本/mmで0.35以上1.00以下であ
る増感スクリーンを該ハロゲン化銀写真感光材料の高濃
度面に組み合わせてなることを特徴とする写真組体。
【0024】以下、本発明の詳細について説明する。X
線は電磁波であるゆえに、波の性質をもっている。すな
わち、可視光線と同様にX線が屈折率の異なる物体を透
過すると、その界面で屈折を起こす。例えば、図2で模
式的に示すように、屈折率の異なる界面部分におけるX
線検出器上のX線透過画像では、X線の屈折によってX
線密度が低下する部分と、逆に屈折したX線が空間を直
進してきたX線と重なりあってX線密度が上昇する部分
とが生ずる。すなわち、例えば陰画画像では、屈折率の
異なる界面を境にしてX線強度が低下する部分で濃度が
低下し、逆にX線強度が向上する部分では濃度が上昇す
る現象が起こり、この結果、エッジ強調画像が得られ
る。これは屈折コントラストと呼ばれる現象で、従来の
X線画像では、これらの現象は十分には活用されておら
ず、X線の吸収差による吸収コントラストを活用したX
線画像が主体であった。本発明においては、この屈折コ
ントラストを用いて拡大撮影で半影による画像のボケが
生じても、上記のようなエッジ強調を同時に生じせしめ
ることによってこのボケを解消し、鮮鋭性のよい拡大X
線撮影画像を得るものである。
【0025】近年、X線乳房撮影においては、支持体の
片面のみにハロゲン化銀感光層を有するハロゲン化銀写
真感光材料を用いて、ハロゲン化銀感光層を有する面に
X線用蛍光増感スクリーンを密着して撮影する、いわゆ
るスクリーン・フィルムシステム(以降、写真組体とも
言う)が使用されている。上記システムにおいては、X
線用増感スクリーンがX線を受け、その強度に対応する
可視光が発光し、その光をハロゲン化銀写真感光材料が
受けて感光する。従って、この感光材料と増感スクリー
ンよりなる写真組体の感度は、X線用増感スクリーンと
そこで使用するハロゲン化銀写真感光材料との組み合わ
せで決まる。従来のマンモ拡大撮影では、X線管から被
写体までの距離は30〜50cm程度で、被写体からX
線検出器である写真組体までの距離は30〜10cm程
度であって、X線管から写真組体までの距離はせいぜい
60〜70cm程度である。この撮影距離では2mR〜
14mRのX線量であり、従来のマンモ用の写真組体で
は、この撮影条件に適合する設計がなされてきた。
【0026】本発明のX線画像形成システムは、透明支
持体の両面に各々感光性ハロゲン化銀粒子含有層を有
し、かつ表裏面が異なる特性曲線形状または感度を有す
るハロゲン化銀写真感光材料を、焦点径が350μm以
下のクーリッジX線管を用いて撮影する際の該ハロゲン
化銀写真感光材料の位置(c点)とクーリッジX線管の
焦点(a点)との距離が0.9m以上離れており、かつ
被写体の厚み方向でクーリッジX線管から最も離れた位
置(b点)と該(a点)との距離(R1)が0.5m以
上であり、且つ該(b点)と(c点)の距離(R2)が
0.3m以上離れている状態で撮影することが特徴であ
る。図3に、本発明のX線画像形成システムの概略図を
示す。
【0027】ここで、X線マンモグラフィ撮影に用いる
X線源であるモリブデン管の焦点サイズは、通常、小焦
点で100μmである。このとき、前記屈折コントラス
ト画像を得るには、X線源から被写体までの距離は47
cm以上必要であることが、本発明者らの研究で明らか
になった。そして、このときの被写体から写真組体シス
テムまでの距離は、20cm以上とる必要があることが
判明した。すなわち、100μmのモリブデン管を用い
て屈折コントラスト画像を得るには、X線管から写真組
体システムまでの距離は、67cm以上が必要となり、
この結果、X線源から写真組体システムまでの距離は、
これまでの撮影条件より長くなるため、必然的にX線量
の増加が必要になる。このX線量の増加は、X線被爆の
面で好ましくないため、高感度のX線量で撮影できる新
たな写真組体システムが必要となる。
【0028】また、X線焦点径が小さい場合、多量のX
線量を発生し難いので、300μm程度までの焦点径の
ものを使用することがあるが、屈折コントラストと呼ば
れる現象でエッジ強調画像を得るためにはX線管焦点か
ら被写体までの距離(R1)は1.0m以上、かつ被写
体から写真組体までの距離(R2)も1.0m以上が必
要になるため、できる限りX線焦点径は30μm以上1
50μm以下の小さいものを用いることが好ましい。
【0029】請求項9に係る発明においては、X線用増
感スクリーンと支持体の両側に感光層をもつハロゲン化
銀写真感光材料の高い最高濃度を有する面に増感スクリ
ーンを組み合わせた写真組体において、組体感度が20
0以上で800以下であることが特徴であり、該組体感
度としては、さらには250以上で500以下が好まし
い。
【0030】本発明において、X線用増感スクリーンと
支持体の片側のみに感光層をもつハロゲン化銀写真感光
材料との写真組体の感度は、以下のようにして測定す
る。すなわち、三相電源28kVpで動作させたモリブ
デンターゲット管に1mmのベリリウム、0.03mm
のモリブデン及び2cmのアクリルフィルターを透過し
たX線を用いて写真組体に露光し、ついでハロゲン化銀
写真感光材料の現像処理を行う。現像処理は、前記現像
処理Aを用いて行う。具体的には、現像処理は、コニカ
製SRX−502自動現像機、現像液は前記現像処理液
D、定着液は前記定着処理液Fを用い33℃、90秒処
理設定で行う。この時、現像時間は25.5秒、定着時
間は15.9秒、水洗12.4秒、スクイズ・乾燥2
5.2秒で行うことが好ましい。本発明で言う現像時間
とは、感光材料の先端が現像液面に突入してから定着液
面に突入するまでの時間、定着時間とは感光材料の先端
が定着液に突入してから水洗液面に突入するまでの時間
である。
【0031】ついで、得られた現像処理済み感光材料に
形成された銀画像の濃度を濃度計にて測定し、縦軸濃度
D−横軸露光量LogE(X線照射線量)よりなる特性
曲線を作製する。本発明で言う濃度とは、コニカ社濃度
計PDA−65を用いてビジュアルフィルターを選択し
て測定した濃度をさす。また、後述の高濃度面側および
低濃度面側の最高濃度は、支持体の濃度を含んだ光学濃
度である。
【0032】本発明で言う組体感度とは、特性曲線にお
いてカブリ(最小濃度)から1.0高い光学濃度を与え
るのに必要なX線照射線量の逆数をいい、本発明におい
ては、基準試料に対する相対値で表す。具体的には、X
線増感スクリーンとしてコニカ社製マンモ撮影用増感紙
MD−100とハロゲン化銀写真感光材料としてコニカ
社製マンモ用X線フィルムCM−Hよりなる組体感度を
基準として、それを100とした相対感度で表示する。
【0033】本発明において、増感スクリーンを用いた
際の感度は、以下のようにして測定する。測定に際して
は、感光材料としてはコニカ社製マンモ用フィルムCM
−Hを用いる。まず、上記組体感度の測定と同様にし
て、前記MD−100とCM−Hからなる組体を前記と
同様のモリブデンターゲットX線管から60cmの距離
に置き、組体の感光材料側にX線を照射する。照射X線
量をX線管のmAs値を変化させて調整し、前記同様の
現像処理Aを施した後、特性曲線を作製し、カブリ+
1.0の光学濃度を与えるに必要なX線照射線量の逆数
を求め、それをX線基準試料であるMD−100とCM
−Hの組体感度とし、それを100とする。次いで、増
感スクリーンであるMD−100の代わりの測定すべき
X線増感スクリーンと感光材料CM−Hとを組み合わせ
て、上記同様にして増感スクリーンを用いた際の感度を
求め、基準試料に対する相対感度として表示する。
【0034】本発明で使用されるX線乳房撮影用写真組
体は、高感度であることが好ましいが、システムの感度
を高くするために増感スクリーンの感度(輝度)が高い
ものを使用すると鮮鋭度が低下し、微小石灰化などの微
細構造の検出性低下を招いてしまう。
【0035】そのため、ハロゲン化銀写真感光材料の感
度を高感度にすることが好ましいが、通常高感度を得る
ためには粒子径の大きな感光性ハロゲン化銀粒子を使用
する必要がある。ハロゲン化銀粒子径を大きくするとカ
バーリングパワーが低下し、単位面積当たりの感光性ハ
ロゲン化銀粒子の付き量を増量しないと最高濃度やコン
トラストの低下を招いてしまう問題がある。
【0036】以上のような状況を鑑み、本発明のハロゲ
ン化銀写真感光材料は、ハロゲン化銀粒子径を大きくす
ることによりカバーリングパワー低下とそれに伴う最高
濃度の低下分を透明支持体の裏面に設けたハロゲン化銀
感光層で補うため、支持体の片側当たりのハロゲン化銀
付き量の増量が必要なくなり、現像処理反応や水洗後の
乾燥負荷の増加を抑制できるものとした。また、主に高
濃度部分を最高濃度の低い面で形成することで、中低濃
度域の高コントラストを維持したままで、高濃度部分の
階調を容易に調整できるものである。更に、増感スクリ
ーンを高濃度面のみに密着して使用するのではなく、低
濃度面にも目的に合った増感スクリーンを使用すること
で、写真の特性曲線形状を撮影者が調整できる。
【0037】通常のX線乳房撮影用システムの場合、X
線源から写真組体までの距離が60〜70cmであり、
X線源から放射状にX線が発生しているために、支持体
の両面にハロゲン化銀乳剤を有する感光材料を用いる
と、感光材料の周辺域になるほど表裏面の画像に位置ズ
レが生じてしまい、この結果、鮮鋭度が低下してしまう
問題があった。しかし、本発明の撮影システムでは、X
線源から写真組体までの距離を従来の撮影システムより
長くとるため、X線源から発せられるX線が放射状から
平行に近い状態になり、フィルム表裏面に形成される画
像のズレを少なくする事が出来、鮮鋭度の低下を減少さ
せることが可能となる。更に、低濃度面で形成される画
像を高濃度域または低濃度域に集中して形成するような
撮影を行うことにより、表裏面の画像ズレによる鮮鋭度
の低下を抑制することができる。
【0038】本発明のX線画像形成システムにおいて用
いる感光材料は、支持体の両面に同一の写真特性を有す
るものでも良いが、より鮮鋭度の高い画像を形成するた
めには、表裏面に異なる最高濃度を有した写真特性を付
与した感光材料を用いることが特徴である。
【0039】本発明の増感スクリーンと写真感光材料の
組体の面は、通常はX線球管から放射されたX線を最大
に吸収できるようにX線球管に対し平行に設置するが、
特殊な撮影法として、撮影するX線球管に対して傾けて
撮影する、いわゆる斜入撮影を行うこともできる。この
場合、写真感光材料の位置(c点)は、X線球管に対し
て最も近い位置として設定することが好ましい。
【0040】請求項1の発明のX線画像形成システムで
用いる感光材料は、透明支持体の表裏面に感光性ハロゲ
ン化銀粒子含有層を有し、支持体の一方の面は最高濃度
2.70以上4.00以下の高濃度面を有し、この高濃
度面に増感スクリーンを密着させて露光した時の高濃度
面が形成する特性曲線形状のカブリ+0.25の濃度と
カブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コントラストが3.
0以上4.5以下であり、他方の面は最高濃度が2.5
0以下の低濃度面であり、高濃度面側に増感スクリーン
を密着させて露光した時に該低濃度面に形成されるカブ
リ+0.15の濃度とカブリ+0.30の濃度を結ぶ平
均コントラストが0.30以上1.5以下であり、カブ
リ+0.20の濃度を得る感度が、高濃度面がカブリ+
2.00の濃度を得る感度の0.1倍以上0.8倍以下
であることが好ましい。更に好ましくは、高濃度面は
3.0以上3.50以下の高濃度面を有し、この高濃度
面に増感スクリーンを密着させて露光した時の高濃度面
が形成する特性曲線形状のカブリ+0.25の濃度とカ
ブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コントラストが3.3
以上4.3以下であり、他方の面は最高濃度が1.20
以下の低濃度面であり、高濃度面側に増感スクリーンを
密着させて露光した時に該低濃度面に形成されるカブリ
+0.15の濃度とカブリ+0.30の濃度を結ぶ平均
コントラストが0.30以上1.2以下であり、カブリ
+0.20の濃度を得る感度が、高濃度面がカブリ+
2.00の濃度を得る感度の0.2倍以上0.5倍以下
であるハロゲン化銀写真感光材料であることが好まし
い。但し、本発明の感光材料の両側に増感スクリーンを
密着させて撮影する用途の場合は、最高濃度の高い面と
最高濃度の低い面のハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一
方に、増感スクリーンのクロスオーバー光をカットする
ための光吸収層を設けることが好ましい。
【0041】本発明のハロゲン化銀写真感光材料のルク
ス秒で表現される感度とコントラストを求めるための露
光、現像及び濃度測定条件は、特開平10−62881
記載の方法或いは前述の組体感度の測定方法に準じて行
う。
【0042】本発明のX線画像形成システムは、撮影管
電圧15kVp以上150kVp以下の撮影条件で鮮鋭
性の高い画像を得るため用いることが好ましいが、更に
は、特性X線を利用するマンモグラフィー撮影や60k
Vp以下の低エネルギーの撮影条件で用いることが好ま
しい。
【0043】この様な低エネルギーのX線で撮影する部
位は、乳房や四肢骨などの高い鮮鋭性を要求される部位
が多く、撮影に使用される感光材料は、カブリ+0.2
5の濃度とカブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コントラ
ストが2.5以上の高コントラストタイプが用いられる
ことが多い。更に好ましくは、50kVp以下の特性X
線を利用するマンモグラフィー撮影や非破壊検査で本発
明の画像形成法を用いることにより、特に高い鮮鋭性が
得られる。これらの用途では、撮影に用いられる感光材
料は、カブリ+0.25の濃度とカブリ+2.00の濃
度を結ぶ平均コントラストが3.0以上の高コントラス
トであり、支持体の片側のみに感光性ハロゲン化銀乳剤
面を有するものを用いることが好ましい。
【0044】本発明のハロゲン化銀写真感光材料のルク
ス秒で表される感度は、露光時間1.0秒で波長が54
5nmで半値幅が20nmの単色光で露光した光量の対
数を横軸に、ビジュアル光の光学濃度を縦軸にした、単
位長が等しい直交座標上に示される特性曲線でカブリ+
1.0の光学濃度を与えるに必要な露光量をいう。現像
処理条件は現像処理Aを行うことで求めたものである。
【0045】本発明のコントラストとは、ハロゲン化銀
写真感光材料のコントラストを求める面に増感スクリー
ンを密着させ、シングルバック法で1.0秒のX線露光
した露光したX線量の対数を横軸に、ビジュアル光の光
学濃度を縦軸にした、単位長が等しい直交座標上に示さ
れる特性曲線で、前記組体感度と同様の方法にて作製し
た特性曲線において、高濃度面はカブリ濃度+0.25
とカブリ濃度+2.0の2点を結んだ直線の勾配(ta
nθ)をいい、低濃度面はカブリ濃度+0.15とカブ
リ濃度+0.4の2点を結んだ直線の勾配(tanθ)
をいう。
【0046】通常、支持体の両面に感光性乳剤層を持つ
写真感光材料の両側に増感スクリーンを密着させて撮影
した方が、高コントラストは得やすいが、先に述べたよ
うに表裏面の画像のズレなどによる鮮鋭度の低下や、撮
影管電圧が50kVp以下の低エネルギーのX線で撮影
する場合には、増感スクリーンのX線吸収率が高くな
り、X線源に近い増感スクリーンでX線の吸収率が高く
なり、裏面の増感スクリーンに届くX線量が大幅に減少
してしまう問題が起こることが多いため、通常、支持体
の片側のみに感光性乳剤層を有する写真感光材料を1枚
の増感スクリーンで撮影することが一般的である。
【0047】本発明の画像形成システムの第1の撮影形
態は、透明支持体の表裏面に感光性ハロゲン化銀粒子含
有層を有し、表裏面は異なる特性曲線形状を有する写真
感光材料であり、該写真感光材料の一方の面は最高濃度
2.70以上4.00以下の高濃度面であり、該高濃度
面に増感スクリーンを密着させて露光した時のカブリ+
0.25の濃度とカブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コ
ントラストが3.0以上4.5以下であり、他方の面は
最高濃度が2.50以下の低濃度面であり、該高濃度面
に増感スクリーンを密着させて露光した時の該低濃度面
のカブリ+0.15の濃度とカブリ+0.40の濃度を
結ぶ平均コントラストが0.40以上1.2以下であ
り、カブリ+0.20の濃度を得る感度が、高濃度面が
カブリ+2.00の濃度を得る感度の0.1倍以上0.
8倍以下であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料を用いて、該ハロゲン化銀写真感光材料の高濃度面
をX線管とは逆の位置に配置し、高濃度面のみに増感ス
クリーンを配置して撮影する方法である。
【0048】本発明に係る感光材料の場合、支持体の両
面に感光性ハロゲン化銀乳剤層を有していても、露光さ
れる面とは反対の面は、高濃度面を透過した光で露光さ
れるため、通常高濃度域の画像形成にしか寄与しない。
また、低濃度面は、最高濃度も低い設計であり、形成さ
れた画像の濃度寄与分も低いため、通常診断に必要な濃
度域の鮮鋭性を低下させることが少ない特性となる。
【0049】本発明の画像形成システムの第2の撮影形
態は、本発明のハロゲン化銀写真感光材料の高濃度面
に、X線吸収の高い高感度(輝度)の増感スクリーンを
密着させ、裏面の低濃度面に、X線吸収の低い低感度
(輝度)の増感スクリーンを密着させて撮影する方法で
ある。好ましくは、感光材料に対してX線管球から離れ
た位置に本発明の感光材料の高濃度面を配置し、高濃度
面にX線吸収率の高い高感度(輝度)増感スクリーンを
配置して撮影することである。
【0050】請求項11の発明においては、感光材料の
高濃度面には蛍光体含有量が60mg/cm2以上12
0mg/cm2以下であり、コントラスト伝達関数(C
TF)が空間周波数5本/mmで0.35以上1.00
以下である増感スクリーンを用いることが特徴である。
感光材料の両面に増感スクリーンを用いる場合は、低濃
度面では写真画像の高濃度域を形成することが好ましい
ため、低濃度面には蛍光体含有量が10mg/cm2
上55mg/cm2以下であり、コントラスト伝達関数
(CTF)が空間周波数5本/mmで0.40以上1.
00以下である増感スクリーンを用いることが特徴であ
る。
【0051】低濃度面は、通常高濃度面に対して、増感
スクリーンの発光が裏面に到達し、鮮鋭度を低下させる
いわゆるクロスオーバー光が多くなることもあり、蛍光
体含有量の少ない高鮮鋭度の発光輝度の低い増感スクリ
ーンを用いることが好ましい。
【0052】この様に、両面に増感スクリーンを用いる
ことで、高濃度面にのみ増感スクリーンを配置した上記
第1の撮影形態よりも高コントラストの画像を得られる
利点がある。
【0053】本発明の感光材料は、カブリ+0.25の
濃度とカブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コントラスト
が3.0以上である一般的なマンモグラフィー用感光材
料、例えば、CM−H(コニカ社製)、UM−MA H
C(富士写真フィルム社製)、Min−R2000(イ
ーストマン・コダック社製)などよりも高感度であるこ
とが好ましく、また、通常マンモグラフィー撮影に用い
られる増感スクリーン、例えば、コニカ社製増感スクリ
ーンMD−100、イーストマン・コダック社製のMi
n−R2000よりも高感度(輝度)の増感スクリーン
を用いることが好ましい。
【0054】なお、特開平10−62881号に記載さ
れている方法で、市販されている各マンモグラフィー用
感光材料の感度を測定したところ、CM−H(コニカ社
製)が0.019ルクス秒、UM−MA HC(富士写
真フィルム社製)が0.021ルクス秒、イーストマン
・コダック社製Min−R2000が0.019ルクス
秒であった。
【0055】本発明の感光材料の撮影方法の一形態とし
て、感光材料の表裏面に、異なる蛍光体粒子やフィルタ
ーを設けた発光波長特性の異なる増感スクリーンを用い
ることができる。例えば、本発明の感光材料の低濃度面
に近紫外線から青色を主発光とするレギュラー増感スク
リーンを、高濃度面には545nmを主発光とするオル
ソ増感スクリーンを用いてもよい。
【0056】請求項6の発明においては、特開平10−
62881号に記載されている方法で求めた高濃度面か
ら露光した時のカブリ+1.0の濃度を得る感度が0.
005ルクス秒以上0.025ルクス秒以下であること
が特徴であり、さらに好ましくは0.007ルクス秒以
上0.016ルクス秒以下の範囲である。
【0057】本発明のX線画像形成システムでは、X線
管球からハロゲン化銀写真感光材料と増感スクリーンの
位置までの距離が長く、X線が減衰するため通常の撮影
装置に用いるハロゲン化銀写真感光材料と増感スクリー
ンを組み合わせた感度よりも高感度であることが好まし
い。
【0058】しかし、本発明のX線画像形成システムで
は、撮影被写体から増感スクリーンまでの距離が長いた
め、散乱線の影響が少なくなるためグリッドやリスを使
用しなくてもよい。グリッド使用を省くことにより、X
線量を低減することが好ましい。
【0059】本願発明の主な目的は、高感度であって鮮
鋭性のよいX線乳房撮影用写真を形成するためにX線画
像形成システムの提供である。
【0060】請求項2の発明において、増感スクリーン
を感光材料に対しX線球管から離れた側に位置させて撮
影することが特徴である。
【0061】本発明においては、写真感光材料と増感ス
クリーンの組体感度が200以上800以下であり、か
つ蛍光体含有量が60mg/cm2以上120mg/c
2以下であり、コントラスト伝達関数(CTF)が空
間周波数5本/mmで0.35以上1.00以下である
増感スクリーンを用いることが好ましい。
【0062】本発明で言うコントラスト伝達関数(CT
F)とは、使用する組体で得られる画像の鮮鋭性をあら
わす一つの物理量である。値が高い程鮮鋭性がよいこと
を表す。この測定は、以下のように概略行われる。すな
わち、鉛やスズ製の矩形波チャートを写真組体に密着
し、X線曝射を行う。現像処理後に得られた矩形波画像
をマイクロデンシトメーターで濃度測定を行って、各空
間周波数毎のCTF曲線が得られる。本発明において
は、化成オプトニクス社製MTF測定用矩形チャートT
ype9、Sn製、厚み40μmを用いて撮影した。
【0063】写真組体の鮮鋭性は、そこで使用するハロ
ゲン化銀写真感光材料のコントラスト及び増感スクリー
ンの鮮鋭性に依存する。鮮鋭性のよいX線用増感スクリ
ーンは、支持体、蛍光体を含有する蛍光体層及び保護層
とから構成されており、該蛍光体の平均粒子径が2μm
以上5μm以下であり、該蛍光体の充填率が60%以上
80%以下であり、蛍光体層の結合剤質量比が0.1%
以上5%以下である態様が望ましい。
【0064】本発明のスクリーンに用いられる好ましい
蛍光体としては、以下に示すものが挙げられる。
【0065】テルビウム賦活希土類酸硫化物系蛍光体
〔Y22S:Tb、Gd22S:Tb、La22S:T
b、(Y,Gd)22S:Tb、(Y,Gd)O2S:
Tb,Tm等〕、テルビウム賦活希土類燐酸塩系蛍光体
(YPO4:Tb、GdPO4:Tb、LaPO4:Tb
等)、テルビウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光
体(LaOBr:Tb、LaOBr:Tb,Tm、La
OCl:Tb、LaOCl:Tb,Tm、LaOCl:
Tb,Tm、LaOBr:Tb、GdOBr:Tb、G
dOCl:Tb等)、ツリウム賦活希土類オキシハロゲ
ン化物系蛍光体(LaOBr:Tm、LaOCl:Tm
等)、硫酸バリウム系蛍光体〔BaSO4:Pb、Ba
SO4:Eu2+、(Ba,Sr)SO4:Eu2+等〕、2
価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属燐酸塩系蛍光体
〔Ba3(PO42:Eu2+、Ba3(PO42:Eu2+
等〕、2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハ
ロゲン化物系蛍光体〔BaFCl:Eu2+、BaFB
r:Eu2+、BaFCl:Eu 2+,Tb、BaFBr:
Eu2+,Tb、BaF2・BaCl2・KCl:Eu2+
(Ba,Mg)F2・BaCl2・KCl:Eu2+等〕、
沃化物系蛍光体(CsI:Na、CsI:Tl、Na
I、KI:Tl等)、硫化物系蛍光体〔ZnS:Ag、
(Zn,Cd)S:Ag、(Zn,Cd)S:Cu、
(Zn,Cd)S:Cu,Al等〕、燐酸ハフニウム系
蛍光体(HfP27:Cu等)、タンタル酸塩系蛍光体
〔YTaO4、YTaO4:Tm、YTaO4:Nb、
(Y,Sr)TaO4-x:Nb、LuTaO4、LuTa
4:Nb、(Lu,Sr)TaO4-x:Nb、GdTa
4:Tm、Gd23・Ta25・B23:Tb等〕、
但し本発明に用いられる蛍光体はこれらに限定されるも
のではなく、放射線の照射によって可視又は近紫外領域
の発光を示す蛍光体であれば使用できる。
【0066】本発明に係る増感スクリーンに使用できる
結合剤としては、例えば、ポリウレタン、ポリエステ
ル、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
ル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラ
ール、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチ
レン−ブタジエン共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系樹脂、
尿素ホルムアミド樹脂等が挙げられる。なかでもポリウ
レタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体、ポリビ
ニルブチラール、ニトロセルロースを使用することが好
ましい。
【0067】結合剤の重量平均分子量は5,000〜2
00,000が特に好ましい。なかでも、好ましく用い
られる結合剤は親水性極性基を有する樹脂を含有するこ
とである。親水性極性基が蛍光体表面に吸着することに
よって蛍光体粒子の分散性を良くし、かつ蛍光体粒子の
凝集を防止して塗布安定性、鮮鋭性、粒状性を向上させ
る。
【0068】本発明に係る増感スクリーンで好ましく用
いられる親水性極性基を有する樹脂のうち、特に好まし
いのは−SO3M、−OSO3M、−COOM、−PO
(OM′)2及び−OPO(OM′)2(但し、M及び
M′は水素原子又はLi、K、Na等のアルカリ金属原
子)からなる親水性極性基(陰性官能基)を1種以上有
する樹脂である。
【0069】本発明に係る増感スクリーンに用いられる
蛍光体層の膜厚は、20〜150μmであることが好ま
しく、更に好ましくは50〜120μmであることが望
ましい。
【0070】また、光の拡散による鮮鋭度の低下を防ぐ
ため、蛍光体の発光波長に吸収がある色素(赤、黄)を
用いて着色してもよい。
【0071】請求項6係る発明のハロゲン化銀写真感光
材料は、カブリ+1.0の濃度を得る感度が0.005
ルクス秒以上0.025ルクス秒以下であることが特徴
であり、高濃度面に増感スクリーンを密着させてX線撮
影した場合の感度はCM−Hの感度を100としたとき
に、70以上400以下が好ましい。
【0072】本発明に用いる透明支持体は、可視光領域
では580nmから700nmの間に最大吸収を有し、
ビジュアル濃度0.01以上0.025以下の範囲にあ
る青色系の着色したものが好ましく、厚みは50μm以
上180μm以下が好ましく、請求項12に係る発明に
おいては、160μm以下であることが特徴であり、特
に好ましくは100μm以上160μm以下である。
【0073】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、5
0〜180μmの厚さの下引き加工したポリエチレンフ
タレートやポリエチレンナフタレートの青く着色した支
持体にゼラチンを主体とした塗布膜を形成したものが好
ましい。フィルム間のくっつきを防ぐためのマット加工
は好ましい態様であり、また帯電防止剤やハレーション
防止染料などを含有することも出来る。このフィルムは
シート状のもので、取り扱い中の怪我を防止するため
に、角が丸く加工されており、乳剤面識別のためのノッ
チ加工されていることが好ましい態様である。本発明で
は拡大撮影を行うために、乳房全体像としてとらえるた
めに、従来使用されている六つ切りサイズ及びそれより
大きいサイズのハロゲン化銀写真感光材料を用いること
が好ましい。
【0074】本願発明のハロゲン化銀写真感光材料は支
持体の両面にそれぞれ1層以上の乳剤層を有し、平均粒
径や形状、化学増感や分光増感、ハロゲン組成などの異
なるハロゲン化銀粒子をそれぞれ含有する層を有するこ
とができる。支持体の片面に2層以上の乳剤層を有する
場合、つまり上層と下層の2層で構成されるとき上層感
度が下層感度より低い設計でもよく、逆に高い設計でも
よい。診断目的によってこれは設計されるべきである。
【0075】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るハロゲン化銀粒子のハロゲン化銀組成としてAgB
r、AgCl、AgClBr、AgClBrI、AgB
rI等任意に用いることができるが、ハロゲン化銀粒子
組成はヨウ臭化銀が好ましく、そのヨウ素のモル組成は
2%以下が好ましい。また、50モル%以下の塩化銀を
含有していても良い。体積換算で感光性ハロゲン化銀の
50%以上表面に位置する部分に含有される平均ヨウ化
銀含有率は、体積換算で感光性ハロゲン化銀の50%以
上内部に位置する部分に含有される平均ヨウ化銀含有率
より低いことが好ましい。
【0076】またハロゲン化銀粒子の形状は立方体、1
4面体、八面体、そして板状でもよく、それらの混合状
態でもまたそれぞれ1種が主たるものでもよい。
【0077】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るハロゲン化銀粒子としては、高感度を得るために平板
状ハロゲン化銀粒子(以下、単に平板粒子ともいう)を
用いることが好ましい。
【0078】平板粒子は米国特許第4,439,520
号、同第4,425,425号、同第4,414,30
4号等に記載されており、容易に目的の平板粒子を得る
ことができる。平板粒子は、特定表面部位に組成の異な
るハロゲン化銀をエピタキシャル成長させたり、シェリ
ングさせたりすることができる。また感光核を制御する
ために、平板粒子の表面或いは内部に転位線を持たせて
もよい。
【0079】平板粒子は、平板粒子が使用されるハロゲ
ン化銀乳剤層の全粒子の投影面積の総和の50%以上が
アスペクト比2以上の平板粒子であることが好ましい。
特に、平板粒子の割合が60%〜70%、更に80%へ
と増大するほど好ましい結果が得られる。
【0080】ここでいうアスペクト比とは、平板粒子の
投影面積と同一の面積を有する円の直径と2つの平行平
面間距離の比を表す。本発明においてアスペクト比は2
以上20未満、3以上16未満であることが好ましい。
【0081】平板粒子は、厚みが0.5μm以下、好ま
しくは0.3μm以下であることが好ましい。また、本
発明の高濃度面側に用いるハロゲン化銀粒子の粒径分布
は、しばしば使用される変動係数(投影面積を円近似し
た場合の標準偏差Sを直径Dで割った値S/Dの100
倍)が30%以下、特に20%以下である単分散乳剤で
あることが好ましい。また平板粒子と正常晶の非平板粒
子のように晶癖の異なる粒子を2種以上混合してもよ
く、また粒径の異なる粒子を混合してもよい。
【0082】平板粒子の形成時に粒子の成長を制御する
ために、ハロゲン化銀溶剤として、例えば、アンモニ
ア、チオエーテル化合物、チオン化合物などを使用する
ことができる。また、物理熟成時や化学熟成時に亜鉛、
鉛、タリウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの陽
イオン等の金属塩等を共存させることができ、また使用
する分光増感色素の添加は、ハロゲン化銀粒子生成時に
行ってもよい。イリジウムは、ハロゲン化銀粒子の銀換
算量1モル当たり、1×10-5モルから1×10 -7モル
の量が好ましく、ハロゲン化銀粒子の体積換算で半分よ
り表面に多く含有させることが好ましい。ロジウムの場
合はハロゲン化銀粒子の銀換算量1モル当たり、1×1
-7モルから1×10-9モルの量が好ましく、ハロゲン
化銀粒子の体積換算で再表面から3%にあたる部分の平
均含有量は、他の部分の平均含有量より少なくなるよう
ドーピングすることが好ましい。
【0083】化学増感する場合は、イオウ増感、セレン
増感、テルル増感、還元増感、貴金属増感及びそれらの
組み合わせが用いられる。
【0084】本発明において適用できる硫黄増感剤とし
ては、米国特許第1,574,944号、同第2,41
0,689号、同第2,278,947号、同第2,7
28,668号、同第3,501,313号、同第3,
656,955号、西独出願公開(OLS)1,42
2,869号、特開昭56−24937号、同55−4
5016号等に記載されている硫黄増感剤を用いること
が出来る。
【0085】化学増感に用いられるセレン増感剤は、広
範な種類のセレン化合物を含む。例えば、これに関して
は、米国特許第1,574,944号、同第1,60
2,592号、同第1,623,499号、特開昭60
−150046号、特開平4−25832号、同4−1
09240号、同4−147250号等に記載されてい
る。特に、好ましいセレン増感剤は、セレノ尿素類、セ
レノアミド類、及びセレノケトン類である。
【0086】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は、H.E.Spencer等著Journal of
Photographic Science誌、31
巻、158〜169頁(1983)等の科学文献にも開
示されている。
【0087】セレン増感剤の使用量は使用するセレン化
合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わる
が、一般にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-4
ル程度を用いる。また、添加方法は、使用するセレン化
合物の性質に応じて水又はメタノール、エタノール、酢
酸エチルなどの有機溶媒の単独又は混合溶媒に溶解して
添加する方法でも、或いは、ゼラチン溶液と予め混合し
て添加する方法でも、特開平4−140739号に開示
されている方法、即ち、有機溶媒可溶性の重合体との混
合溶液の乳化分散物の形態で添加する方法でも良い。
【0088】セレン増感剤を用いる化学熟成の温度は、
40〜90℃の範囲が好ましい。より好ましくは45℃
以上80℃以下である。またpHは4〜9、pAgは6
〜9.5の範囲が好ましい。
【0089】化学増感に用いられるテルル増感剤及び増
感法に関しては、米国特許第1,623,499号、同
第3,320,069号、同第3,772,031号、
同第3,531,289号、同第3,655,394
号、英国特許第235,211号、同第1,121,4
96号、同第1,295,462号、同第1,396,
696号、カナダ特許第800,958号、特開平4−
204640号、同4−333043号等に開示されて
いる。テルル増感剤の使用技術は、セレン増感剤の使用
技術に準じる。
【0090】本発明に於いては、還元増感を併用するこ
とも好ましい。該還元増感は、ハロゲン化銀粒子の成長
途中に施すのが好ましい。成長途中に施す方法として
は、ハロゲン化銀粒子が成長しつつある状態で還元増感
を施す方法だけでなく、ハロゲン化銀粒子の成長を中断
した状態で還元増感を施し、その後に還元増感されたハ
ロゲン化銀粒子を成長させる方法をも含む。
【0091】本発明に使用される金増感剤としては、塩
化金酸、チオ硫酸金、チオシアン酸金等の他に、チオ尿
素類、ローダニン類、その他各種化合物の金錯体を挙げ
ることができる。硫黄増感剤、セレン増感剤、テルル増
感剤、還元増感剤及び金増感剤の使用量は、ハロゲン化
銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、熟成条件などに
よって一様ではないが、通常は、ハロゲン化銀1モル当
たり、1×10-4〜1×10-9モルであることが好まし
い。更に好ましくは1×10-5〜1×10-8モルであ
る。
【0092】本発明において硫黄増感剤、セレン増感
剤、テルル増感剤、還元増感剤及び金増感剤の添加方法
は、水或いはアルコール類、その他無機或いは有機溶媒
に溶解し、溶液の形態で添加しても良く、水に不溶性の
溶媒或いはゼラチンのような媒体を利用して、乳化分散
させて得られる分散物の形態で添加しても良い。
【0093】本発明に用いる増感色素は、ハロゲン化銀
粒子形成時ならびに形成後塗布までの任意の時期に添加
してよいが、脱塩工程終了前が好ましい。
【0094】添加するときの反応液(通常反応釜中)の
pHは、4〜10の範囲内であることが好ましい。更に
好ましくはpH6〜9の範囲内がよい。反応液(反応
釜)中のpAgは5〜11であることが好ましい。
【0095】本発明において用いる分光増感色素は任意
である。例えばシアニン色素を好ましく用いることがで
きる。その場合、特開平1−100533号に記載され
た一般式(I)〜(III)で表されるS−1〜S−12
4の化合物を好ましく使用できる。
【0096】なお、上記分光増感色素を添加する場合
は、2種以上を併用してもよい。この場合には2種以上
の分光増感色素を混合して同時に添加してもよいし、ま
た異なる時期に別々に添加してもよい。また、添加量
は、銀1モル当たり1〜1000mg、好ましくは5〜
500mgがよい。更に、これらの分光増感色素を添加
する前にヨウ化カリウムを添加しておいてその後に添加
することが好ましい。
【0097】分光増感色素は、直接乳剤中へ分散するこ
とができる。また、これらは適当な溶媒、例えばメチル
アルコール、エチルアルコール、メチルセロソルブ、ア
セトン、水、ピリジン、或いはこれらの混合溶媒に溶解
し、溶液の形で添加することもできる。また、溶解に超
音波を使用することもできる。また、水不溶性分光増感
色素を水に溶解することなしに高速インペラー分散によ
り微粒子分散液として添加してもよい。
【0098】本発明の写真感光材料は、支持体の片側当
たりの親水性コロイドの付き量は1.0g/m2以上
4.0g/m2以下、ハロゲン化銀付き量は銀換算量で
0.5g/m2以上3.5g/m2以下で、25℃の純水
に10分間浸漬した場合の膜厚とが乾燥状態の膜厚に対
して2倍以下であることが好ましい。
【0099】本発明においては、マット剤として米国特
許第2,992,101号、同第2,701,245
号、同第4,142,894号、同第4,396,70
6号に記載のようなポリメチルメタクリレートのホモポ
リマー又はメチルメタクリレートとメタクリル酸とのポ
リマー、デンプンなどの有機化合物、シリカ、二酸化チ
タン、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム等の無機化合
物の微粒子を用いることができる。粒子サイズとして
は、0.6〜10μm、特に1〜5μmであることが好
ましい。
【0100】本発明の感光材料の表面層には、滑り剤と
して米国特許第3,489,576号、同第4,04
7,958号等に記載のシリコーン化合物、特公昭56
−23139号公報に記載のコロイダルシリカの他に、
パラフィンワックス、高級脂肪酸エステル、デンプン誘
導体等を用いることができる。
【0101】感光材料の構成層には、トリメチロールプ
ロパン、ペンタンジオール、ブタンジオール、エチレン
グリコール、グリセリン等のポリオール類を可塑剤とし
て添加することができる。
【0102】更に、耐圧力性向上の目的でポリマーラテ
ックスを含有させることができる。ポリマーとしてはア
クリル酸のアルキルエステルのホモポリマー又はアクリ
ル酸、スチレン等とのコポリマー、スチレン−ブタジエ
ンコポリマー、活性メチレン基、水溶性基又はゼラチン
との架橋性基を有するモノマーからなるポリマー又はコ
ポリマーを好ましく用いることができる。とくに、バイ
ンダーであるゼラチンとの親和性を高めるために、アク
リル酸のアルキルエステル、スチレン等疎水性モノマー
を主成分とした水溶性基又はゼラチンとの架橋性基を有
するモノマーとのコポリマーが最も好ましく用いられ
る。水溶性基有するモノマーの望ましい例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸等であり、ゼラチンとの架橋性基を有するモノマー
の望ましい例としてはアクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸グリシジル、N−メチロールアクリルアミド等であ
る。
【0103】本発明の感光材料には、この他、目的に応
じて種々の添加剤を添加することができる。使用される
その他の添加剤としては、例えばリサーチ・ディスクロ
ージャー(RD)No.17643(1978年12
月)、同No.18716(1979年11月)及び同
No.308119(1989年12月)に記載された
ものが挙げられる。
【0104】本発明の組体に用いられる感光材料の処理
方法は、現像、定着、水洗及び乾燥の工程を含む自動現
像機で処理されるとき、現像から乾燥までの処理工程時
間、すなわち、感光材料の先端が現像液に浸漬され始め
る時点から、処理工程を経て、同先端が乾燥ゾーンを出
てくるまでの時間(いわゆるDry to Dryの時
間)は、15秒以上90秒以下が好ましい。
【0105】現像時間は6秒〜20秒である。現像温度
は25〜50℃が好ましく、30〜40℃がより好まし
い。
【0106】定着温度及び時間は約20〜50℃で6〜
20秒が好ましく、30〜40℃で6〜15秒がより好
ましい。
【0107】乾燥は、通常35〜100℃好ましくは4
0〜80℃の熱風を吹きつけたり、遠赤外線による加熱
手段が設けられた乾燥ゾーンが、自動現像機に設置され
ていてもよい。
【0108】又、自動現像機には前記現像、定着、水洗
の各工程の間に、感光材料に水又は定着能を持たない酸
性溶液のリンス液を付与する機構を備えた自動現像機
(特開平3−264953号)を用いてもよい。更に自
動現像機には、現像液や定着液を調液できる装置を内蔵
していてもよい。
【0109】
【実施例】以下に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施態様に限定されるもの
ではない。
【0110】実施例1 (ハロゲン化銀写真感光材料の作製)以下の方法に従っ
て、ハロゲン化銀写真感光材料を作製した。
【0111】[14面体単分散乳剤塗布液の調製]特開
平9−146199号の実施例1記載の「Em−1の調
製」に従って、平均粒子径0.45μmの単分散性コア
/シェル型乳剤であるE2を調製した。次いで、E2の
調製方法において、A1液とB1液の調製量を変更し、
混合時間を適宜延長した以外は同様にして、平均粒子径
0.52μmの単分散性コア/シェル型乳剤であるE3
を調製した。なお、作製した乳剤の粒径分布は、E2が
16%、E3が15%であった。
【0112】その後、作製したE2及びE3について、
微粒子沃化銀粒子は添加しない以外は同明細書の実施例
2記載の手順に従い、化学増感剤及び分光増感色素を添
加して化学増感と分光増感を施した。次いで同明細書記
載の調製用添加剤を添加し、14面体単分散乳剤塗布液
E2、E3を調製した。
【0113】[平板晶乳剤塗布液の調製]特開平9−1
46199号の実施例1記載の「Em−5の調製」に従
って平均直径1.04μm、平均アスペクト比4.3の
平板状ハロゲン化銀乳剤E5を調製した。その後、同明
細書記載の手順に従い、同様の化学増感、分光増感を施
し、次いで同明細書記載の各添加剤を添加し、平板晶乳
剤塗布液E5を調製した。
【0114】[保護層塗布液の調製]特開平9−146
199号の実施例2記載の保護層塗布液組成と同様にし
て保護層塗布液を調製した。
【0115】[塗布試料の作製]ビジュアル濃度で0.
20になるように青色着色した厚み125μmの下引き
済みの透明ポリエチレン−2,6−ナフタレート支持体
に上記作製した各乳剤塗布液E2、E3、E5及び保護
層塗布液を表1に示す塗布銀量となるように高濃度面及
び低濃度面に塗布を行い、ハロゲン化銀写真感光材料で
ある試料1〜12を作製した。
【0116】
【表1】
【0117】なお、表1中の略号は、以下の内容を示
す。 Ag:ハロゲン化銀塗布量(銀換算量g/m2) Dmax:最高濃度 感度H:高濃度面のカブリ+1.0に於ける感度(ルク
ス/秒) 感度L:低濃度面のカブリ+0.2に於ける感度(ルク
ス/秒) 感度ST:高濃度面に増感スクリーンを密着させて露光し
た場合の高濃度面のカブリ+2.00の濃度を得るのに
必要な露光量(XH)と、高濃度面を透過した増感スク
リーン発光で露光された時の低濃度面のカブリ+0.2
の濃度を得るのに必要な露光量(XL)の比(XH)/
(XL)である 感度比:感度H/感度L γH:高濃度面のカブリ+0.25〜カブリ+2.0の
平均コントラスト γL:低濃度面のカブリ+0.15〜カブリ+0.4の
平均コントラスト γLT:高濃度面に増感スクリーンを密着させて露光した
場合に、高濃度面を透過した増感スクリーン発光で露光
された時に形成される低濃度面のカブリ+0.15の濃
度とカブリ+0.4の濃度を結ぶ平均コントラスト なお、高濃度面および低濃度面共に、ハロゲン化銀粒子
の付き量に関わりなく、各乳剤層にはゼラチン付き量と
して2.60g/m2となるよう乳剤塗布液におけるゼ
ラチン含有量を適宜調製した。また、保護層のゼラチン
付き量としては、0.80g/m2となるよう塗布し
た。
【0118】[感光材料の感度H及び感度L(ルクス秒)
の測定]上記作製した試料1〜12を用いて、以下の方
法に従い、感光材料の感度H及び感度Lを測定した。
【0119】感光材料の各感度は、特開平10−054
900号記載のフィルム感度測定方法に準じて測定し
た。すなわち、タングステン光源(色温度2865°
K)と透過ピーク波長が545nmで半値幅20nmの
透過性であるフィルターとを組み合わせた光源を用い、
塗布済試料1〜12について高濃度面から露光したもの
と低濃度面から露光した試料をそれぞれ準備した。露光
時間は1.0秒露光とする。現像処理は、コニカ社製S
RX−502自動現像機、現像液は前記現像処理液Dを
用い35℃、定着液は前記定着処理液Fを用い33℃、
90秒処理設定で行った。この時の現像処理時間は2
5.5秒、定着時間は15.9秒、水洗12.4秒、ス
クイズ・乾燥25.2秒で行った。得られた現像処理済
感光材料に形成された銀画像の濃度を濃度計にて測定
し、縦軸濃度D−横軸露光量LogEからなる特性曲線
を作製した。ここで言う濃度とは、コニカ社濃度計PD
A−65を用いてビジュアルフィルターを選択して測定
した濃度である。なお、表示濃度には、支持体の濃度を
含んだ光学濃度で示す。ついで、作製した特性曲線を基
にして、高濃度面から露光した試料はカブリ+1.0の
光学濃度を与えるのに必要な露光量の逆数を求めそれを
感度Hとし、また低濃度面はカブリ+0.2の光学濃度
を与えるのに必要な露光量の逆数を求めそれを感度L
した。
【0120】上記濃度測定にあたっては、本発明の感光
材料は支持体の両面に感光性ハロゲン化銀乳剤層を有す
るため、現像処理後に各試料の測定すべき露光面とは反
対側の感光性ハロゲン化銀乳剤層を、予めタンパク質分
解酵素液で剥離、除去した後、求める露光した面の感度
を測定した。
【0121】なお、本発明の増感スクリーンの発光輝度
を定義するのに使用される写真感光材料の感度は、この
露光量が0.019ルクス秒となる感度を有する片面に
乳剤層を有する感光材料を使用するものとする。具体的
にはコニカ社製マンモ用フィルムCM−Hである。
【0122】[感光材料の平均コントラストγH及びγL
の測定]上記作製した感光材料試料1〜12及びCM−
Hの平均コントラストを、以下の方法にしたがって測定
した。なお、増感スクリーンとしては、コニカ社製増感
紙MD−100を使用した。露光用のX線管として、東
芝製回転陽極X線管ロータノードDRX−B1146B
−Moを用いた。このX線管を三相電源28kVpで動
作させ、モリブデンターゲット管に1mmのベリリウ
ム、0.03mmのモリブデン及び2cmのアクリルフ
ィルターを透過したX線を用いてシングルバック法によ
り感光材料面側から照射した。X線管と上記写真組体と
の距離は62cmであった。また、照射X線量調整は、
X線管と写真組体の距離を変化させることにより行っ
た。現像処理及び濃度測定は、前記感度測定と同様の方
法で行った。詳しくは、感光材料のコントラストを求め
る面に増感スクリーンMD−100を密着させ、シング
ルバック法で1.0秒X線露光し、X線量の対数を横軸
に、ビジュアル光の光学濃度を縦軸にした単位長が等し
い直交座標上に示される特性曲線を作製し、高濃度面の
平均コントラストγHは、カブリ+0.25とカブリ+
2.0の2点を結んだ直線の勾配(tanθ)を求め、
それをγHとした。また、低濃度面の平均コントラスト
γLはカブリ+0.15とカブリ+0.4の2点を結ん
だ直線の勾配(tanθ)を求め、それをγLとした。
【0123】上記濃度測定にあたっては、本発明の写真
感光材料は支持体の両面に感光性ハロゲン化銀乳剤層を
有するため、現像処理後に、各試料の測定する露光面と
は反対側の感光性ハロゲン化銀乳剤層を、予めタンパク
質分解酵素液で剥離、除去した後、求める露光した面の
平均コントラストを測定した。
【0124】以上により得られた、各感度及び各平均コ
ントラスト値を表1に示す。 (増感スクリーンの作製及び評価) [増感スクリーンの作製]特開平10−171049号
の実施例2記載の増感スクリーンの作製方法に準じて蛍
光体層の厚み、カーボンブラックの添加量及び蛍光体の
塗布量を表2に記載の内容として増感スクリーンA〜L
を作製した。
【0125】
【表2】
【0126】[増感スクリーンによる感度の測定]コニ
カ社製マンモ用フィルムCM−Hを用いて上記の作製し
た増感スクリーンA〜L及びコニカ社製増感紙MD−1
00とをそれぞれ組み合わせて増感スクリーン感度を以
下の方法に従って求めた。露光用のX線管は、東芝製回
転陽極X線管ロータノードDRX−B1146B−Mo
を用いた。このX線管を三相電源28kVpで動作さ
せ、モリブデンターゲット管に1mmのベリリウム、
0.03mmのモリブデン及び2cmのアクリルフィル
ターを透過したX線を用いて感光材料側から照射した。
なお、露光時間は1.0秒でX線管と写真組体との距離
を変化させて照射X線量調整を行った。現像処理、濃度
測定及び特性曲線の作製は、前記[感光材料の各感度測
定]と同様の方法で行った。得られた各特性曲線をもと
に、カブリ+1.0の光学濃度を与えるのに必要なX線
照射線量の逆数を求め、これをX線増感スクリーン/感
光材料の組体感度とし、MD−100とCM−Hの組体
における感度を100とし、それぞれの写真組体におけ
る増感スクリーンを用いた際の相対感度(発光輝度)を
求めた。
【0127】[増感スクリーンのCTFの測定]コニカ
製写真感光材料CM−Hと増感スクリーンA〜L及びM
D−100とをそれぞれ組み合わせて、MTF測定用矩
形チャート(化成オプトニクス社製type9,スズ製
厚み40μm、空間周波数0〜10本)を感光材料側に
密着し、東芝製回転陽極X線管ロータノードDRX−B
1146B−Moを三相電源28kVpで動作させ、モ
リブデンターゲット管に1mmのベリリウム、0.03
mmのモリブデン及び2cmのアクリルフィルターを透
過したX線を用いて感光材料側から照射した。露光時間
は1.0秒でX線管と写真組体組体との距離は62cm
で露光を行った。
【0128】次いで前記と同様の方法で現像処理を施し
た後、得られたチャート画像をコニカ社製マイクロデン
シトメーターPDM6を用いて走査による濃度測定を行
った。作製した濃度プロフィルの周波数ごとの矩形波の
山と谷の濃度を測定し、各周波数ごとのコントラストを
算出した。これをゼロ周波数のコントラストで規格化し
て、CTFを求めた。
【0129】以上のようにして測定した増感スクリーン
の感度(発光輝度)及びCTF値を同じく表2に示す。
【0130】(写真組体による性能評価) [写真組体の感度の測定]X線増感スクリーンと感光材
料とで構成する写真組体の感度は、以下に示す方法に則
り測定を行った。
【0131】まず、表3に示す各感光材料の高濃度面に
各増感スクリーンを配置した写真組体試料1〜26につ
いて、東芝製回転陽極X線管ロータノードDRX−B1
146B−MoをX線光源として、それを三相電源28
kVpで動作させ、モリブデンターゲット管に1mmの
ベリリウム、0.03mmのモリブデン及び2cmのア
クリルフィルターを透過して、シングルバック法により
感光材料面側から照射した。その際のX線管と写真組体
との距離は62cmであった。次いで、前記[感光材料
の感度測定]と同様の方法で現像処理、濃度測定及び特
性曲線の作製を行った。得られた写真組体の特性曲線1
〜26について、濃度1.00を得るに要するX線量の
逆数を感度として定義し、各写真組体の感度を算出し
た。測定した感度については、MD−100とCM−H
の写真組体である撮影試料1の感度を100とした相対
感度で表示した。
【0132】次いで、表4に示すように各感光材料の高
濃度面、低濃度面それぞれに各増感スクリーンを配置し
た写真組体である写真組体試料1及び27〜49につい
て、上記と同様の方法にて、X線露光、現像処理及び濃
度測定を行い、写真組体の感度を測定した。
【0133】[システム感度の測定]システム感度は、
表3および表4に記載した撮影距離R1、R2と、移動リ
スの有無により、それぞれの写真組体がカブリ+1.0
を得るために必要なX線量の逆数から求めた値であり、
写真組体試料1の感度を100とした相対値で表したも
のである。すなわち、写真組体試料1に対してカブリ+
1.0の濃度を得るために必要なX線量が1/2であれ
ばシステム感度200として記載した。
【0134】詳しくは、X線管の焦点からMD−100
/CM−Hからなる写真組体の距離を0.62m、X線
管の焦点から三田屋製作所社製乳房撮影用の移動リスま
での距離を0.60mとし、増感スクリーンMD−10
0をCM−Hに対してX線管とは反対側の位置に配置し
て撮影し、前記と同様の現像処理を施した後、カブリ+
1.0を得るに要するX線量の逆数を100とし求め
た。同一フィルム/増感スクリーンの組体を用いた場
合、システム感度はX線管の焦点からフィルムまでの距
離(R1+R2)の2乗に反比例する。また、通常散乱X
線を除去するために用いる移動リスや固定グリッドを用
いて撮影することが一般的であるが、本発明の撮影シス
テムではX線を吸収する性質のある移動リスや固定グリ
ッドを必要としないことが多いので、撮影に必要なX線
量は減少する。
【0135】以上により得られた写真組体感度及びシス
テム感度を表3及び表4に示す。
【0136】
【表3】
【0137】
【表4】
【0138】[識別能の評価]RMI社製ACR規格1
56型マンモグラフィック・ファントム(以降、単にフ
ァントムという)を用いて識別能の評価を行った。X線
管は東芝製回転陽極X線管ロータノードDRX−B11
46B−Moを用い、三相電源28kVpで動作させ、
焦点径100μmのモリブデンターゲット管に1mmの
ベリリウム、0.03mmのモリブデンフィルターを透
過したX線を用いて感光材料側から照射した。なお、X
線管の焦点位置からファントムまでの距離をR1、ファ
ントムから表3、表4に記載の写真組体1〜49までの
距離をR2とし、表3及び表4に示すR1とR2の条件で
X線管、ファントム及び写真組体を配置してX線照射を
行った。また、通常の診断を目的とする乳房撮影には、
診断画質を低下させる散乱X線をカットするために、移
動リスまたは固定グリッドが使用されるが、本発明では
使用しなくても画質の低下が少ないため、表3、表4に
示す様に、移動リスを使用した場合と使用しない場合の
比較も同時に行った。移動リスは、三田屋製作所社製乳
房撮影用移動リスを上記ファントムに隣接してX線管と
は反対側の位置に配置して使用した。以上の様にして作
製した構成条件で、撮影を行った後、上記と同様の方法
で現像処理を行い、撮影済み試料1〜49を作製した。
【0139】以上のようにして作製した各試料を100
00ルクスの明るさの3演色蛍光灯を使用したシャーカ
ステン上で、得られた画像の観察を行った。なお、観察
する画像の周囲は、濃度3.5以上の現像済みの感光材
料で覆い、比較する全ての試料を同一条件で観察した。
又、観察する部屋の照明は、シャーカステンの観察位置
で300ルクスとした。
【0140】画質は、以下の基準に則り評価した。ファ
ントム中には腫瘤を模したナイロン繊維が5態と微小石
灰化を模したアルミニウムスペックが5態埋め込まれて
おり、それぞれ撮影された画像のコントラストが5段階
になるよう設定されている。一番コントラストの大きい
像から小さい像の5態について、各撮影された各試料の
腫瘤を模したナイロン繊維と微小石灰化を模したアルミ
ニウムスペックのそれぞれ何番目のコントラスト差のラ
ンクまで識別できる描写能を有しているかを裸眼で評価
判定し、それを識別能とした。なお、評価においては、
ナイロン繊維及びアルミニウムスペックとも一番コント
ラストの大きい試料のみ識別可能な場合をそれぞれ1点
とし、順番に2点、3点、4点とし、最もコントラスト
の低い像まで全て識別可能な描写がされている場合を5
点とした。ついで、ナイロン繊維識別能の点数とアルミ
ニウムスペック識別能の点数を合計し、下記表5に従っ
て、画質のランク分けを行い、その結果を同じく表3、
表4に示した。
【0141】
【表5】
【0142】表3より明らかなように、本発明の画像形
成システムで撮影された写真画像の画質(識別能)は良
好であることが判る。
【0143】また、表4より明らかなように、本発明の
画像形成システムで撮影された写真画像の画質は、本発
明の感光材料の両面に増感スクリーンを配置し撮影する
ことで、高感度で、かつ高画質が得られることが判っ
た。
【0144】
【発明の効果】本発明により、鮮鋭性の良い拡大撮影を
行うための高鮮鋭性で、かつ高感度のハロゲン化銀写真
感光材料とそれを用いる写真組体及びX線画像形成シス
テムを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線管の焦点サイズと拡大率に依存する画像の
ボケを示す概念図である。
【図2】屈折率の異なる界面で生じるX線密度差を示す
概念図である。
【図3】X線画像形成システムを示す概略図である。
【符号の説明】
1 X線源 2 X線管 3 焦点径r(μm) 4 被写体 5 写真組体(感光材料/増感スクリーン) 6 ボケ幅 7 X線光 8 写真組体が受けるX線強度分布 9 X線強度 10 X線焦点位置 11 感光材料 12 距離刻印支柱 13 被写体保持具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 5/04 G03C 5/04 5/17 5/17 G21K 4/00 G21K 4/00 A

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体の両面に各々感光性ハロゲン
    化銀粒子含有層を有し、かつ表裏面が異なる特性曲線形
    状または感度を有するハロゲン化銀写真感光材料を、焦
    点径が350μm以下のクーリッジX線管を用いて撮影
    する際の該ハロゲン化銀写真感光材料の位置(c点)と
    クーリッジX線管の焦点(a点)との距離が0.9m以
    上離れており、かつ被写体の厚み方向でクーリッジX線
    管から最も離れた位置(b点)と該(a点)との距離
    (R1)が0.5m以上であり、且つ該(b点)と(c
    点)の距離(R2)が0.3m以上離れている状態で撮
    影する機能を有するX線画像撮影装置で撮影することを
    特徴とするX線画像形成システム。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀写真感光材料のクーリッジ
    X線管から遠い片面にのみ増感スクリーンを配置し撮影
    することを特徴とする請求項1記載のX線画像形成シス
    テム。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀写真感光材料の両面に増感
    スクリーンを配置し撮影することを特徴とする請求項1
    記載のX線画像形成システム。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化銀写真感光材料の両面に増感
    スクリーンを配置し、該ハロゲン化銀写真感光材料のク
    ーリッジX線管から遠い面に位置する増感スクリーン
    が、該ハロゲン化銀写真感光材料のクーリッジX線管に
    近い面に位置する増感スクリーンよりX線吸収率が高い
    ことを特徴とする請求項3記載のX線画像形成システ
    ム。
  5. 【請求項5】 透明支持体の両面に少なくとも1層の感
    光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、表裏面が異なる特性曲
    線形状を有するハロゲン化銀写真感光材料において、下
    記現像処理Aで処理した時に、該ハロゲン化銀写真感光
    材料の一方の面が最高濃度2.70〜4.00の高濃度
    面であり、かつシングルバック撮影法で増感スクリーン
    を密着させて露光した時のカブリ+0.25の濃度とカ
    ブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コントラストが3.0
    〜4.5であり、該ハロゲン化銀写真感光材料の他方の
    面が最高濃度2.50以下の低濃度面であり、高濃度面
    側から透過した増感スクリーン発光で露光された時のカ
    ブリ+0.15の濃度とカブリ+0.40の濃度を結ぶ
    平均コントラストが0.40〜1.2であり、かつ高濃
    度面のカブリ+2.00の濃度を得るに要する露光量
    が、低濃度面側のカブリ+0.20の濃度を得るに要す
    る露光量の0.1〜0.8倍であることを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料。 [現像処理A]以下の現像処理液Dおよび定着処理液F
    を用い、現像温度35℃、定着温度33℃とし、自動現
    像機で現像処理を実施する。使用する自動現像機はロー
    ラー搬送式で現像時間が24秒以上28秒以内、定着時
    間が15秒以上25秒以内となる条件で実施する。 (現像処理液D) 純水 800ml 水酸化カリウム 22g 亜硫酸カリウム 65g ハイドロキノン 27g トリエチレングリコール 20g 5−ニトロインダゾール 0.2g 酢酸(56%水溶液) 19g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.1g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.05g グルタルアルデヒド重亜硫酸ナトリウム 9.0g 臭化カリウム 4.0g 水を加えて1Lとした後、酢酸液を用いてpHを10.25に調整する。 (定着処理液F) 純水 30ml チオ硫酸アンモニウム(70%質量/容量) 200ml 亜硫酸ナトリウム 14g グルコン酸ナトリウム 5g 酢酸ナトリウム3水塩 25g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム2水塩 0.1g 硫酸アルミニウム 16g 硫酸 3g 水を加えて1Lとした後、酢酸液または水酸化ナトリウム液でpHを4.55 に調整する。
  6. 【請求項6】 高濃度面から露光した時のカブリ+1.
    0の濃度を得る感度が0.005ルクス秒以上0.02
    5ルクス秒以下であることを特徴とする請求項5記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料。
  7. 【請求項7】 低濃度面に増感スクリーンを密着させて
    露光した時の該低濃度面のカブリ+0.20の濃度を得
    る感度(Lルクス秒)に対する、高濃度面に増感スクリ
    ーンを密着させて露光した時に該高濃度面のカブリ+
    1.0の濃度を得る感度(Hルクス秒)の比(L/H)
    が1.2〜10であることを特徴とする請求項5又は6
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれか1項記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料を用いて撮影することを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項記載のX線画像形成シス
    テム。
  9. 【請求項9】 請求項5記載のハロゲン化銀写真感光材
    料の高濃度面に増感スクリーンを組み合わせた時の組体
    感度が200以上で800以下である写真組体を用いて
    撮影することを特徴とする請求項1記載のX線画像形成
    システム。
  10. 【請求項10】 蛍光体含有量が60mg/cm2以上
    120mg/cm2以下で、かつコントラスト伝達関数
    (CTF)が空間周波数5本/mmで0.35以上1.
    00以下である増感スクリーンと請求項5〜7のいずれ
    か1項記載のハロゲン化銀写真感光材料とを組み合わせ
    て撮影することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1
    項記載のX線画像形成システム。
  11. 【請求項11】 蛍光体含有量が10mg/cm2以上
    55mg/cm2以下で、かつコントラスト伝達関数
    (CTF)が空間周波数5本/mmで0.40以上1.
    00以下である増感スクリーンを請求項5〜7のいずれ
    か1項記載のハロゲン化銀写真感光材料の低濃度面に、
    また蛍光体含有量が60mg/cm2以上120mg/
    cm2以下であり、コントラスト伝達関数(CTF)が
    空間周波数5本/mmで0.35以上1.00以下であ
    る増感スクリーンを該ハロゲン化銀写真感光材料の高濃
    度面に組み合わせて撮影することを特徴とするX線画像
    形成システム。
  12. 【請求項12】 透明支持体の厚みが160μm以下で
    あることを特徴とする請求項5記載のハロゲン化銀写真
    感光材料。
  13. 【請求項13】 請求項5記載のハロゲン化銀写真感光
    材料の高濃度面と増感スクリーンとを組み合わせた時の
    組体感度が200以上で800以下であることを特徴と
    する写真組体。
  14. 【請求項14】 蛍光体含有量が60mg/cm2以上
    120mg/cm2以下で、かつコントラスト伝達関数
    (CTF)が空間周波数5本/mmで0.35以上1.
    00以下である増感スクリーンと請求項5〜7のいずれ
    か1項記載のハロゲン化銀写真感光材料との組み合わせ
    であることを特徴とする写真組体。
  15. 【請求項15】 蛍光体含有量が10mg/cm2以上
    55mg/cm2以下で、かつコントラスト伝達関数
    (CTF)が空間周波数5本/mmで0.40以上1.
    00以下である増感スクリーンを請求項5〜7のいずれ
    か1項記載のハロゲン化銀写真感光材料の低濃度面に、
    また蛍光体含有量が60mg/cm2以上120mg/
    cm2以下であり、コントラスト伝達関数(CTF)が
    空間周波数5本/mmで0.35以上1.00以下であ
    る増感スクリーンを該ハロゲン化銀写真感光材料の高濃
    度面に組み合わせてなることを特徴とする写真組体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006300930A (ja) * 2005-03-22 2006-11-02 Univ Of Tokushima 蛍光材料及びx線増感基板

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