JP3051605B2 - 放射線画像形成方法とそれに用いるハロゲン化銀写真材料 - Google Patents

放射線画像形成方法とそれに用いるハロゲン化銀写真材料

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    • Y10S430/168X-ray exposure process

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なハロゲン化銀写真
感光材料に関し、また、新規なX線画像形成方法に関す
る。本発明は、特に骨及び胃部X線写真の分野におい
て、優れた画像を提供する、ハロゲン化銀写真材料とそ
の画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用放射線写真において、患者の組織
の画像は、透明支持体に塗布形成された少なくとも一層
の感光性ハロゲン化銀乳剤層を含む写真感光材料(ハロ
ゲン化銀写真感光材料)を使用し、そのハロゲン化銀写
真感光材料にX線の透過パターンを記録することにより
作られる。X線の透過パターンはハロゲン化銀写真感光
材料を単独に用いて記録することができる。しかしなが
ら、人体が大量のX線の露光にさらされることは望まし
くないため、通常は、ハロゲン化銀写真感光材料に放射
線増感スクリーンを組み合せてX線撮影を行なってい
る。放射線増感スクリーンは、支持体の表面に蛍光体層
を備えてなるもので、その蛍光体層がX線を吸収して、
感光材料にとって感光度の高い可視光に変換するため、
その使用はX線撮影系の感度を顕著に向上させることが
できる。
【0003】X線撮影系の感度を更に向上させる方法と
して、両面に写真乳剤層を有する感光材料、すなわち支
持体の前側および後側にそれぞれハロゲン化銀写真感光
層を備えてなるハロゲン化銀写真感光材料を用い、その
両側を放射線増感スクリーン(単に増感スクリーンとも
よぶことがある)ではさんだ状態でX線撮影する方法が
開発されており、現在では、通常のX線撮影は、このよ
うな撮影方法が利用されている。この方法は、一枚の増
感スクリーンの使用では充分なX線吸収量が達成できな
いことから開発された方法である。すなわち、X線吸収
量を増すために一枚の増感スクリーンの蛍光体量を増量
しても、増量のため厚くなった蛍光体層内で変換された
可視光が、蛍光体層内部で散乱、反射するため、増感ス
クリーンから放出されて、増感スクリーンに接して配置
されている感光材料に入射する可視光が大きくぼけてし
まう。また、蛍光体層の深部で発生する可視光は蛍光体
層から出にくいため、むやみに蛍光体層を増加させて
も、増感スクリーンから放出される有効な可視光は増加
しない。従って、適度の厚さの蛍光体層を有する二枚の
増感スクリーンを使用したX線撮影方法は、全体として
のX線吸収量を増大させ、かつ増感スクリーンから有効
に変換された可視光を取り出すことができるとの利点を
有する。画質と感度のバランスにおいて優れたX線撮影
系を見い出すための研究は、これまでにも絶え間なく行
なわれてきている。たとえば、従来では、タングステン
酸カルシウム蛍光体の蛍光体層を有する青色発光の増感
スクリーンと、分光増感されていないハロゲン化銀写真
感光材料との組合せ(例、ハイスクリーン・スタンダー
ドとRX(いずれも富士写真フイルム株式会社商品名)
との組合せ)が一般的に利用されていたが、最近では、
テルビウム賦活希土類元素オキシスルフィド蛍光体の蛍
光体層を有する緑色発光の増感スクリーンと、オルソ分
光増感されたハロゲン化銀写真感光材料との組合せ
(例、グリネックス4とRXO(いずれも富士写真フイ
ルム株式会社商品名)との組合せ)が用いられるように
なり、感度と画質の双方において向上した結果が得られ
ている。
【0004】なお、両側に写真乳剤層を備えたハロゲン
化銀写真感光材料においては、クロスオーバー光による
画質の劣化が発生しやすいとの問題がある。このクロス
オーバー光とは、感光材料の両側に配置されたそれぞれ
の増感スクリーンから放出され、感光材料の支持体(通
常170〜180μm程度の厚いものが用いられる)を
透過して反対側の感光層に届く可視光で、画質(特に鮮
鋭度)の低下をもたらす光である。
【0005】上記のクロスオーバー光を減少させるため
に、これまでに各種の技術が開発されてきた。たとえ
ば、米国特許第4425425号と第4425426号
の明細書に示されている分光増感された高アスペクト比
平板状粒子乳剤を感光性ハロゲン化銀写真乳剤として用
いる発明があり、この発明によってクロスオーバーが1
5〜22%まで減少するとされている。また、米国特許
第4803150号明細書には、現像処理により脱色可
能な微結晶性染料層をハロゲン化銀写真感光材料の支持
体と感光層との間に設ける発明が開示されており、この
発明によりクロスオーバーが10%以下にまで減少する
とされている。
【0006】一方、両側に写真乳剤層を備えたハロゲン
化銀写真感光材料と放射線増感スクリーンとの組合せを
特定の条件に設定して画質と感度とのバランスにおいて
優れたX線撮影系を見い出そうとの試みもなされてい
る。たとえば、特開平2−266344号公報、同2−
297544号公報、および米国特許4803150号
明細書には、X線照射側の増感スクリーン(前面増感ス
クリーン)と感光層(前面感光層)との組合せにより得
られる光特性(感度)を、反対側の増感スクリーン(後
面増感スクリーン)と感光層(後面感光層)との組合せ
により得られる光特性(感度)とを互いに相違するよう
に設定し、また前者の組合せと後者の組合せとが互いに
相違するコントラストを示すように設定したX線撮影系
が開示されている。一方、フォトグラフィック・サイエ
ンス・アンド・エンジニアリング、第26巻、第1号
(1982)の40頁には、スリーエム社製放射線増感
スクリーンとハロゲン化銀写真感光材料との組合せにお
いて、Trimax12(スリーエム社の市販増感スクリーン
の商品名)とXUD(スリーエム社の市販ハロゲン化銀
写真感光材料の商品名)との組合せが、Trimax4(スリ
ーエム社の市販増感スクリーンの商品名)とXD(スリ
ーエム社の市販ハロゲン化銀写真感光材料の商品名)と
の組合せに対して、ほぼ同等の感度、鮮鋭度(MTF)
を示すが、高いNEQ(アウトプットのシグナルノイズ
比)を与えるとの実験結果を示している。そして、この
結果は、XUDがXDに比べて高い鮮鋭度を示し、一方
ではTrimax12がTrimax4に比べて高いX線吸収量を示
すためと教示している。
【0007】勿論、X線画像の画質のみに注目すれば、
高い画質のX線画像を得ることは、感度の低いハロゲン
化銀写真感光材料に同じく感度の低い放射線増感スクリ
ーンを組合せて用いることにより可能であった。しか
し、このような低感度同士の組合せを利用する場合に
は、必然的に人体へのX線の露光量(被曝量)が増加す
るため、そのような組合せは実用上好ましくなく、特に
診断検診のように、被検者の大部分が健康な人である場
合には、被曝量の増加は極力回避する必要があるため、
実際に利用することができない。
【0008】上記のように、これまでにも様々な方式に
よる画質と感度のバランスにおいて優れたX線撮影系を
見い出すための研究が行なわれてきている。しかしなが
ら、骨及び胃部X線画像診断の目的において、これまで
開発されてきたX線画像形成方法は依然として、充分な
高画質と高感度を備えたX線撮影システムということは
できない。すなわち、骨のX線画像では骨の微細構造が
明瞭に観察できることが診断上において非常に重要であ
り、また胃部のX線画像では、二重造影像での胃壁構造
が明瞭に観察できることが診断上重要であるが、満足で
きるものではなかった。また骨及び胃部撮影において、
別の困難さが生じる。既ち、骨撮影では、X線透過量の
少ない骨と、その周辺のX線透過量の多い軟部組織と
を、同時に観察し易い濃度に仕上げる必要がある。調子
の軟かい撮影系を用いると、全体としては観察し易い画
像になるが、骨の微細構造は観察しずらくなる。逆に調
子の硬い撮影系を用いると、骨の微細構造は明瞭になる
が、軟部組織は黒くつぶれ、通常のシャーカステンでは
ほとんど観察できなくなってしまう。胃部の撮影におい
ても同様に、二重造影において、造影剤であるバリウム
が付着した胃壁の微細構造の観察と、ガスが充満した胃
上部の胃包の観察を1枚の画像で行うことは困難であ
る。それは、X線透過量が胃の部分部分で大幅に異な
り、広ラチチュードが必要なことと、微細構造を明瞭に
観察しなければならないことの両立が難しいためであっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画質と感度
のバランスにおいて、優れた新規なX線撮影系を構成す
る、ハロゲン化銀写真材料を提供することを主な目的と
する。本発明は、特に骨及び胃部を撮影するための、優
れた新規なX線撮影系を構成するハロゲン化銀写真材料
を提供することを目的とする。また本発明は、上記の新
規なハロゲン化銀写真材料と放射線スクリーンの組合せ
において、更に有利な画像を得るX線撮影方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明な支持体
の両側に、感度が互いに異なるハロゲン化銀感光性乳剤
層を二層以上、感度の高い方の乳剤の層が支持体から遠
い側に位置し、そして感度の低い乳剤の層を支持体に近
い側に位置するように配置した写真感光材料と、該写真
感光材料の前側及び後側に、それぞれ配置される二枚の
放射線増感スクリーンとを、放射線増感スクリーンより
発光する光に対して、クロスオーバー値を15%以下と
なるような組合わせにて用いて、露光及び現像を行なっ
て画像を形成する放射線画像形成方法であって、放射線
増感スクリーンの主発光ピーク波長と同一の波長を有
し、かつ半値幅が20±5nmの単色光で両側から同等
の光量で、ステップウエッジを通して露光し、下記組成
の現像液を用い、現像液温度35℃、現像時間25秒で
現像処理し、放射線対数露光量[x軸]と光学濃度[y
軸]の単位長の等しい直交座標上に示される特性曲線
が、光学濃度0.7乃至1.5の全ての点におけるポイ
ントガンマが1.8乃至3.0の範囲にあり、かつ光学
濃度2.0乃至2.8のすべての点におけるポイントガ
ンマが1.2乃至2.0の範囲にある特性曲線となり、
支持体の少なくとも一方の側の感光性乳剤層が、その感
光性乳剤層の側から上記単色光で露光し、上記の条件で
の現像処理を行ない、露光面と逆側の感光性乳剤層を剥
離、除去したのち測定して、該感光性乳剤層にて得られ
る濃度が、最低濃度に0.5を加えた値になるのに必要
な露光量が0.010ルクス秒から0.035ルクス秒
となる感度を有するハロゲン化銀写真感光材料を用いる
放射線画像形成方法にある。 現像液組成 水酸化カリウム 21g 亜硫酸カリウム 63g ホウ酸 10g ハイドロキノン 25g トリエチレングリコール 20g 5−ニトロインダゾール 0.2g 氷酢酸 10g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.2g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.05g グルタルアルデヒド 5g 臭化カリウム 4g 水を加えて1リットルにしたのち、pH10.02に調
節する。本発明はまた、放射線増感スクリーンと組合わ
せて用いる、透明な支持体の両側に、感度が互いに異な
るハロゲン化銀感光性乳剤層を二層以上、感度の高い方
の乳剤の層が支持体から遠い側に位置し、そして感度の
低い乳剤の層を支持体に近い側に位置するように配置し
た写真感光材料であって、放射線増感スクリーンの主発
光ピーク波長と同一の波長を有し、かつ半値幅が20±
5nmの単色光で両側から同等の光量で、ステップウエ
ッジを通して露光し、上記の組成の現像液を用い、現像
液温度35℃、現像時間25秒で現像処理し、放射線対
数露光量[x軸]と光学濃度[y軸]の単位長の等しい
直交座標上に示される特性曲線が、光学濃度0.7乃至
1.5の全ての点におけるポイントガンマが1.8乃至
3.0の範囲にあり、かつ光学濃度2.0乃至2.8の
すべての点におけるポイントガンマが1.2乃至2.0
の範囲にある特性曲線となり、支持体の少なくとも一方
の側の感光性乳剤層が、その感光性乳剤層の側から上記
単色光で露光し、上記の条件での現像処理を行ない、露
光面と逆側の感光性乳剤層を剥離、除去したのち測定し
て、該感光性乳剤層にて得られる濃度が、最低濃度に
0.5を加えた値になるのに必要な露光量が0.010
ルクス秒から0.035ルクス秒となる感度を有し、か
つクロスオーバー光が15%以下であることを特徴とす
るハロゲン化銀写真感光材料にもある。
【0011】本発明でいうクロスオーバーとは、透明な
支持体の両側に感光性乳剤が塗布された材料において、
一方の方向からの光が最初の乳剤層及び支持体をすり抜
けて、逆側の感光層を感光させる光のことをいう。クロ
スオーバー(%)は Abbottet al の米国特許第442
5425号に記載された方法によって測定される。即
ち、実質的に等しい感光層を両側にもつ感光材料におい
ては、X線源に対して、黒紙感光材料次に増感スクリー
ンの順に配置し、X線撮影用カセットに詰めて、段階的
にX線露光する。現像後、2分割して増感スクリーンと
接していた感光層のみの像と、逆側の感光層のみの像に
分離して、それぞれの特性曲線を得る。特性曲線のほぼ
直線部分の濃度域での2つの曲線の感度差をΔlog Eと
したとき、 クロスオーバー(%)=100/(anti log(Δlog E)
+1) と定義される。
【0012】クロスオーバーは少い程、よりシャープな
画像が得られる。クロスオーバーを減少させる方法は種
々あるが、最も好ましい方法は、支持体と感光層の間
に、現像処理により、脱色可能な染料を固定化すること
である。米国特許第4,803,150号で教示してい
る、微結晶状の染料を用いると、固定化が良いことと、
脱色性も良く、多量の染料を含ませることができ、クロ
スオーバーを減少させるのに非常に好ましい。この方法
によると、固定化不良による減感もなく、又90秒処理
での染料の脱色も可能でクロスオーバーを15%以下に
できる。更に好ましい、クロスオーバー減少のための染
料層は、可能な限り高密度に染料を配置したものが良
い。バインダーとして用いるゼラチン塗布量を減らし、
染料層の膜厚として0.5μ以下にすることが好まし
い。しかしながら極端な薄層化は密着不良が生じ易くな
り、最も好ましい染料層の膜厚は0.05μ〜0.3μ
である。
【0013】本発明の範囲にある特性曲線を有する画像
形成方法は、骨及び胃部の画像を診断する上で診断しや
すい画像を提供する。濃度0.7から1.5におけるポ
イントガンマが1.8から3.0と比較的硬調であるた
め、骨の写真においては、低〜中濃度域のコントラスト
がつき、骨梁構造が明瞭になり、かつ、濃度2.0から
2.8におけるポイントガンマが1.2から2.0と低
く抑えているため、高濃度域のラチチュードが広くな
り、軟部組織の描写が黒くつぶれなく、骨組織と軟部組
織が一枚で診断しやすい画像となる。胃部の写真におい
ても、同様に一枚で黒くつぶれた個所がなく、かつ胃壁
微細構造が明瞭な診断しやすい画像となる。
【0014】本発明でいうポイントガンマーは次のよう
に定義される。光学濃度(y軸)と常用対数露光量(x
軸)で表される単位長が等しい直交座標上に示される特
性曲線において、該特性曲線の接線を引いたとき、その
勾配である。即ち、接線とx軸のなす角度をθとすると
tanθで示される。本発明の特性曲線とその微分曲線の
例を図・1に示す。
【0015】現像液〔I〕を用いた現像処理の標準的な
条件を更に詳しく説明すると、下記のようになる。 現像時間:25秒(液中21秒+液外4秒) 定着時間:20秒(液中16秒+液外4秒、定着液は下
記組成のもの) 水 洗:12秒 スクイズ及び乾燥:26秒 使用する現像装置:市販のローラ搬送自動現像機(例、
富士写真フイルム株式会社製FPM−5000自動現像
機) (現像タンク:容量22リットル、液温35℃) (定着タンク:容量15.5リットル、液温25℃) 同種の市販ローラ搬送自動現像機としては、イーストマ
ンコダック社製M−6AWがある。 定着液(定着液F)組成 チオ硫酸アンモニウム(70%重量/容量) 200 ml 亜硫酸ナトリウム 20 g ホウ酸 8 g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(2水塩) 0.1 g 硫酸アルミニウム 15 g 硫酸 2 g 氷酢酸 22 g 水を加えて1リットルにした後、必要により水酸化ナト
リウムもしくは氷酢酸を用いて、pH4.5に調節す
る。
【0016】本発明において規定した特性曲線をもつハ
ロゲン化銀写真感光材料を得るためには、感度の異なる
二種類の乳剤(これらを、高感度乳剤と低感度乳剤と名
付ける)を選択し、透明な支持体上に、高感度乳剤を上
層に、そして低感度乳剤を下層になるように配置する方
法が好ましく利用できる。これらの高感度乳剤と低感度
乳剤との感度比は、1:0.1〜1:0.4の範囲にあ
ることが好ましい。また、乳剤の比率としては、銀量比
で、高感度乳剤を1とした場合、低感度乳剤を0.7〜
0.1とすることが好ましく、さらに0.5〜0.2と
することが好ましい。
【0017】本発明において使用するハロゲン化銀写真
感光材料の代表的な構成としては、青色に着色した透明
支持体の両側(前側および後側)にそれぞれ、下塗り
層、クロスオーバー低減のための染料層、少なくとも一
層の感光性ハロゲン化銀乳剤層そして保護層が順次形成
されてなる構成を挙げることができる。前側および後側
の各々の層は、実質的に互いに同一の層であることが望
ましい。
【0018】支持体は、ポリエチレンテレフタレートな
どの透明な材料から形成されたものであって、青色染料
により着色されている。青色染料としては、X線写真用
フィルムの着色用として知られているアントラキノン系
染料など各種のものが使用できる。支持体の厚さは16
0〜200μmの範囲から適宜選ぶことができる。支持
体の上には、通常のX線写真用フィルムと同様に、ゼラ
チンなどの水溶性高分子物質からなる下塗り層が設けら
れる。
【0019】下塗り層の上には、クロスオーバー低減の
ための染料層が設けられる。この染料層は通常、染料を
含むコロイド層として形成され、先に規定した現像処理
にて脱色される染料層であることが望ましい。染料層中
では、染料が層の下部に固定されていて、上層の感光性
ハロゲン化銀乳剤層や保護層に拡散することのないよう
にされていることが望ましい。染料層の上には、感光性
ハロゲン化銀乳剤層が形成される。本発明の感光材料に
おいて使用する感光性ハロゲン化銀乳剤は、周知の方法
で調製することができる。なお、ハロゲン化銀写真感光
材料は、一緒に用いる増感スクリーンに対して感光性を
持たなくてはならない。通常のハロゲン化銀乳剤は、青
色光〜紫外光の範囲の光に対して感光性を持っているの
で、増感スクリーンから発光する光が青色光〜紫外光の
範囲のもの(例えば、増感スクリーンの蛍光体としてタ
ングステン酸カルシウム蛍光体を用いた場合がこれに該
当する。)であればよいが、たとえば主波長545nmの
光を発光するテルビウム賦活カドリニウムオキシスルフ
ィド蛍光体を用いた増感スクリーンを用いる場合には、
感光材料のハロゲン化銀は緑色に分光増感されている必
要がある。
【0020】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
て用いるのに好ましいハロゲン化銀乳剤は、平板状ハロ
ゲン化銀粒子からなるものである。すなわち、平板状ハ
ロゲン化銀粒子乳剤は、感度と粒状性のバランスが良
く、分光増感特性が良い点、そしてクロスオーバーを減
じる能力が高い点などにおいて有利である。
【0021】平板状ハロゲン化銀粒子乳剤の製法につい
ては、近年各種の改良がなされており、本発明のハロゲ
ン化銀写真感光材料の製造に用いる平板状ハロゲン化銀
粒子乳剤の調製に際しても、それらの改良技術を利用す
ることができる。そのような改良技術の例としては、還
元増感とメルカプト化合物、あるいは或る種の色素との
組合せによる圧力特性を良好にする技術、セレン化合物
による増感技術、粒子表面のヨード含量を減少させるこ
とによるローラ搬送時の圧力マーク減少技術、乳剤二層
構成の場合に、それぞれの層の銀/ゼラチン比率を最適
化することで、ローラ搬送時の圧力マークの減少と乾燥
性とのバランスを向上させる技術等である。これ等の技
術については、特願平3−145164号、同3−22
8639号、同2−89379号、同2−288898
号、同2−225637号、同3−103639号の各
出願明細書に述べられている。
【0022】なお、前述のように、本発明のハロゲン化
銀写真感光材料には、前記の現像処理条件にて脱色され
る染料層であることが好ましいが、そのためには、染料
層の上層の感光層のバインダーの使用量を低く押えるこ
とが好ましい。即ち、感光層のバインダー使用量は5g
/m2以下とするのが好ましく、特に3g/m2以下とする
のが好ましい。一方、感光層中の銀の含有量は3g/m2
以下とするのが好ましく、特に2g/m2以下とするのが
好ましい。
【0023】上記のようにして製造した、支持体の両側
に設けられた下塗り層と感光層との積層体の上に、常法
に従って、ゼラチンなどの水溶性高分子材料からなる保
護層が設けられ、本発明のハロゲン化銀写真感光材料を
得ることができる。
【0024】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の製造
に利用される乳剤増感法や各種添加剤、構成材料、現像
処理方法等に関しては特に制限はなく、たとえば、特開
平2−68539号公報、特開平2−103037号公
報、および特開平2−115837号公報の下記の該当
箇所に記載の各種の技術を利用することができる。
【0025】 項 目 該 当 箇 所 1 化学増感方法 特開平2−68539号公報第10頁右上欄13行から 同左下欄16行目 2 カブリ防止剤、 同第10頁左下欄17行目から同第11頁左上欄7行目 安定剤 及び同第3頁左下欄2行目から同第4頁左下欄 3 分光増感色素 同第4頁右下欄4行目から同第8頁右下欄 4 界面活性剤、 同第11頁左上欄14行目から同第12頁左上欄9行目 帯電防止剤 5 マット剤、 同第12頁左上欄10行目から同右上欄10行目、同第 滑り剤、可塑剤 14頁左下欄10行目から同右下欄1行目 6 親水性コロイド 同第12頁右上欄11行目から同左下欄16行目 7 硬膜剤 同第12頁左下欄17行目から同第13頁右上欄6行目 8 支持体 同第13頁右上欄7行目から20行目 9 染料、媒染剤 同第13頁左下欄1行目から同第14頁左下欄9行目 10 現像処理方法 特開平2−103037号公報第16頁右上欄7行目か ら同第19頁左下欄15行目、及び特開平2−1158 37号公報第3頁右下欄5行目から、同第6頁右上欄1 0行目
【0026】更に本発明における好ましい態様について
説明する。本発明の新規な特性曲線を有し、かつクロス
オーバーが低減されたハロゲン化銀写真材料において、
特定の範囲の感度を有するハロゲン化銀写真材料を高感
度でかつCTF(コントラスト伝達関数)が、空間周波
数1本/mmで0.79以上、及び空間周波数3本/mmで
0.36以上と、比較的良好な増感スクリーンと組合せ
て、画像形成すると、良好な画質と感度が得られること
がわかった。写真材料と、増感スクリーンの組合せは任
意にとれるが、その特定の組合せをとることにより、よ
り向上した画質と感度のバランスが得られることを意味
する。仮に、組体の感度を一定として、X線吸収量が非
常に多く、高感度の増感スクリーンと、低感度の感光材
料とを組合せて用いた場合、得られる画像の粒状度は極
めて良好になるが、鮮鋭度が顕著に低下する。この場合
において、感光材料として低感度で鮮鋭度の高い感光材
料を用いたとしても、得られる画像の鮮鋭度は充分とな
らず、診断上好ましいX線画像とならない。逆に、X線
吸収量の少ない低感度の増感スクリーンと、標準感度も
しくは高感度の感光材料を組合せて用いた場合には、高
い鮮鋭度のX線画像が得られるが、粒状度が悪くなり、
同じく診断上好ましいX線画像とならない。最もよい組
合せは、X線吸収量が80KVpのX線に対して25%
以上あり、かつ、CTFが0.79(1本/mm)以上及
び0.36(3本/mm)以上である比較的高感度な増感
スクリーンと、その増感スクリーンの高感度の特性をキ
ャンセルする分だけ感光材料の感度が下がった感光材料
とを組合せることである。
【0027】本発明者の研究によると、ハロゲン化銀写
真感光材料と放射線増感スクリーンとの組体において、
増感スクリーンと感光材料の感度の最適な配分は、組体
の感度レベル、被検体のサイズ等により変化することが
判明した。しかしながら、更に研究を行なった結果、感
光材料として適度な感度を示すものを用い、増感スクリ
ーンとしては、許容される鮮鋭度レベルを維持できる程
度に蛍光体量を多くしてX線吸収量を増加させ、かつ高
いコントラスト伝達関数(CTF)を示すように調製し
たものを用いた場合に、充分な感度で、高画質のX線画
像が得られることが判明した。
【0028】なお、好ましい鮮鋭度のレベルは被検体の
サイズに依存する。胃部における臨床的評価において
は、変調伝達関数(CTF)の物理量で表現すると、空
間周波数0.5本/mm〜3本/mmに亙るコントラスト伝
達関数が重要であり、その値は1本/mmで0.65以
上、2本/mmで0.22以上である。また、組体の感度
にも制限がある。高感度になる組体を選択すると最も好
ましいバランスを持った組合せにしても胃部等を診断す
る上の高画質が得られないからである。逆に低感度の組
体はX線の被曝の問題で好ましくない。
【0029】ハロゲン化銀写真材料の好ましい特定の感
度範囲とは、放射線増感スクリーンの主発光ピーク波長
と同一の波長を有し、かつ半値幅が20±5nmの単色光
で露光し、前述の現像液〔I〕を用い、現像液温度35
℃、現像時間25秒で現像処理し、露光面と逆側の感光
層を剥離したのち測定して、該感光層にて得られる濃度
が、最低濃度に0.5を加えた値になるのに必要な露光
量が0.010ルクス秒から0.035ルクス秒(好ま
しくは、0.012〜0.030ルクス)となる感度を
有するものである。この範囲の感度は、市販されている
X−レイ用フィルム、例えば富士写真フイルム(株)製
レントゲンフィルムスーパーHRSより低く設定されて
いる。ハロゲン化銀写真感光材料の感度を測定する方法
において、用いる露光光源は組合せて使用する放射線増
感スクリーンの発光主ピークの波長に一致もしくはほぼ
一致していなくてはならない。例えば、放射線増感スク
リーンの蛍光体がテルビウム賦活ガドリニウムオキシス
ルフィドである場合には、主発光のピーク波長が545
nmであるところから、ハロゲン化銀写真感光材料の感度
を測定するときの光源は波長545nmを中心とする光と
する。単色光を得る方法としては干渉フィルターを組合
せたフィルター系を用いる方法が利用できる。この方法
によれば、干渉フィルターの組合せにも依存するが、通
常、必要な露光量を持ち、かつ半値幅が20±5nmの単
色光を容易に得ることができる。なお、ハロゲン化銀写
真感光材料は、分光増感処理がなされているかどうかに
かかわらず、その分光感度スペクトルは連続であって、
波長20±5nmの範囲では、その感度は実質的に変わら
ないということができる。露光光源の例としては、組合
せて使用する放射線増感スクリーンの蛍光体がテルビウ
ム賦活ガドリニウムオキシスルフィドである場合には、
タングステン光源(色温度:2856K°)と、透過ピ
ーク波長が545nmで半値幅20nmの透過性であるフィ
ルターとを組合せた系を挙げることができる。
【0030】次に、本発明において好ましく用いる放射
線増感スクリーンについて詳しく説明する。本発明の組
体において用いる放射線増感スクリーンは、従来知られ
ている放射線増感スクリーンの製造技術により、本発明
において規定した感度を有するように製造することによ
って容易に得ることができる。増感スクリーンの例につ
いては、リサーチ・ディスクロージャー、アイテム18
431、セクションIXに記載がある。
【0031】放射線増感スクリーンは、基本構造とし
て、支持体と、その片面に形成された蛍光体層とからな
る。蛍光体層は、蛍光体が結合剤(バインダ)中に分散
されてなる層である。なお、この蛍光体層の支持体とは
反対側の表面(支持体に面していない側の表面)には一
般に、透明な保護膜が設けられていて、蛍光体層を化学
的な変質あるいは物理的な衝撃から保護している。
【0032】本発明の放射線増感スクリーンに用いる蛍
光体として好ましいのは、下記の一般式で表わされるも
のである。 M(w-n) M’n w X (Mは、金属イットリウム、ランタン、ガドリニウム、
またはルテチウムの少なくとも一つであり、M’は、希
土類元素の少なくとも一種、好ましくは、ジスプロシウ
ム、エルビウム、ユウロピウム、ホルミウム、ネオジ
ム、プラセオジム、サマリウム、セルビウム、テルビウ
ム、ツリウム、またはイッテルビウムであり、Xは、中
間カルコゲン(S、Se、またはTe)、あるいはハロ
ゲンであり、nは、0.0002〜0.2であり、そし
てwは、Xがハロゲンであるときは1であり、Xがカル
コゲンであるときは2である。
【0033】本発明の放射線増感スクリーンにおいて使
用するのが好ましい放射線増感用蛍光体の具体例として
は、次のような蛍光体を挙げることができる。テルビウ
ム賦活希土類酸硫化物系蛍光体〔Y2 2 S:Tb、G
2 2 S:Tb、La2 2 S:Tb、(Y,Gd)
2 2 S:Tb、(Y,Gd)2 2S:Tb,Tm
等〕、テルビウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光
体(LaOBr:Tb、LaOBr:Tb,Tm、La
OCl:Tb、LaOCl:Tb,Tm、GdOBr:
Tb、GdOCl:Tb等)、ツリウム賦活希土類オキ
シハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tm、LaOC
l:Tm等) 。上記の蛍光体の内で、本発明の放射線増
感スクリーンに使用するのが特に好ましい蛍光体として
は、テルビウム賦活ガドリニウム酸硫化物(オキシスル
フィド)系蛍光体を挙げることができる。テルビウム賦
活ガドリニウムオキシスルフィド蛍光体については米国
特許第3725704号明細書に詳しい記載がある。
【0034】蛍光体層の支持体上への付設は、一般には
以下に説明するような常圧下での塗布方法を利用して行
なわれる。すなわち、粒子状の蛍光体および結合剤を適
当な溶剤中で混合分散して塗布液を調製し、この塗布液
をドクターブレード、ロールコータ、ナイフコータなど
の塗布手段を用いて常圧下にて放射線増感スクリーンの
支持体上に直接塗布した後、塗膜から溶媒を除去するこ
とによって、あるいはあらかじめ塗布液をガラス板など
の仮支持体の上に常圧下にて塗布し、次いで塗膜から溶
媒を除去して蛍光体含有樹脂薄膜を形成させ、これを仮
支持体から剥離して放射線増感スクリーンの支持体上に
接合することによって、蛍光体層の支持体上への付設が
行なわれている。
【0035】本発明において使用する放射線増感スクリ
ーンは上記のような通常の方法で製造することも可能で
あるが、以下に記載するような熱可塑性エラストマーを
結合剤として用い、圧縮処理を行なって蛍光体の充填率
を高める(すなわち、蛍光体層中の空隙率を小さくす
る)ことにより製造したものであることが好ましい。
【0036】放射線増感スクリーンの感度は、基本的に
はパネルに含有されている蛍光体の総発光量に依存し、
この総発光量は蛍光体自体の発光輝度によるのみなら
ず、蛍光体層における蛍光体の含有量によっても異な
る。蛍光体の含有量が多いことはまたX線等の放射線に
対する吸収も大であることを意味するから、一層高い感
度が得られ、同時に画質(特に、粒状性)が向上する。
一方、蛍光体層における蛍光体の含有量が一定である場
合には、蛍光体粒子が密に充填されているほどその層厚
を薄くすることができるから、散乱による発光光の広が
りを少なくすることができ、相対的に高い鮮鋭度を得る
ことができる。
【0037】上記の放射線増感スクリーンを製造するに
は、 a)結合剤と蛍光体とからなる蛍光体シートを形成する
工程、次いで b)前記蛍光体シートを支持体上に載せ、前記結合剤の
軟化温度もしくは融点以上の温度で、圧縮しながら前記
蛍光体シートを支持体上に接着する工程、を含む製法に
よって製造することが好ましい。
【0038】まず、工程a)について述べる。放射線増
感スクリーンの蛍光体層となる蛍光体シートは、結合剤
溶液中に蛍光体が均一に分散した塗布液を、蛍光体シー
ト形成用の仮支持体上に塗布し、乾燥したのち仮支持体
からはがすことで製造することができる。すなわち、ま
ず適当な有機溶媒中に、結合剤と蛍光体粒子を添加し、
攪拌混合して結合剤溶液中に蛍光体が均一に分散した塗
布液を調製する。
【0039】結合剤としては、軟化温度または融点が3
0℃〜150℃の熱可塑性エラストマーを単独、あるい
は他のバインダーポリマーと共に用いる。熱可塑性エラ
ストマーは常温で弾力を持ち、加熱されると流動性を持
つようになるので、圧縮の際の圧力による蛍光体の破損
を防止することができる。熱可塑性エラストマーの例と
しては、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリウレタ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリブタジエン、エチ
レン酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、フッ素ゴ
ム、ポリイソプレン、塩素化ポリエチレン、スチレン−
ブタジエンゴム、シリコンゴムなどを挙げることができ
る。結合剤における熱可塑性エラストマーの成分比は、
10重量%以上、100重量%以下であればよいが、結
合剤はなるべく多くの熱可塑性エラストマー、特に10
0重量%の熱可塑性エラストマーからなっていることが
好ましい。
【0040】塗布液調製用の溶剤の例としては、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール
などの低級アルコール;メチレンクロライド、エチレン
クロライドなどの塩素原子含有炭化水素;アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂
肪酸と低級アルコールとのエステル;ジオキサン、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルなどのエーテル;及び、それらの
混合物を挙げることができる。塗布液における結合剤と
蛍光体との混合比は、目的とする放射線増感スクリーン
の特性、蛍光体の種類などによって異なるが、一般には
結合剤と蛍光体との混合比は、1:1乃至1:100
(重量比)の範囲から選ばれ、そして特に1:8乃至
1:40(重量比)の範囲から選ぶのが好ましい。
【0041】なお、塗布液には、該塗布液中における蛍
光体の分散性を向上させるための分散剤、また、形成後
の蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結合力を
向上させるための可塑剤などの種々の添加剤が混合され
ていてもよい。そのような目的に用いられる分散剤の例
としては、フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、親油
性界面活性剤などを挙げることができる。そして可塑剤
の例としては、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、
燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル;フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタル酸エステ
ル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸
ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステル;そ
して、トリエチレングリコールとアジピン酸とのポリエ
ステル、ジエチレングリコールとコハク酸とのポリエス
テルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸と
のポリエステルなどを挙げることができる。上記のよう
にして調製された蛍光体と結合剤とを含有する塗布液
を、次に、シート形成用の仮支持体の表面に均一に塗布
することにより塗布液の塗膜を形成する。この塗布操作
は、通常の塗布手段、たとえば、ドクターブレード、ロ
ールコータ、ナイフコータなどを用いることにより行な
うことができる。
【0042】仮支持体は、例えば、ガラス、金属の板、
あるいは放射線増感スクリーンの支持体として公知の材
料から任意に選ぶことができる。そのような材料の例と
しては、セルロースアセテート、ポリエステル、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、トリ
アセテート、ポリカーボネートなどのプラスチック物質
のフィルム、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔など
の金属シート、通常の紙、バライタ紙、レジンコート
紙、二酸化チタンなどの顔料を含有するピグメント紙、
ポリビニルアルコールなどをサイジングした紙、アルミ
ナ、ジルコニア、マグネシア、チタニアなどのセラミッ
クスの板あるいはシートなどを挙げることができる。仮
支持体上に蛍光体層形成用塗布液を塗布し、乾燥した
後、仮支持体からはがして放射線増感スクリーンの蛍光
体層となる蛍光体シートとする。従って、仮支持体の表
面には予め離型剤を塗布しておき、形成された蛍光体シ
ートが仮支持体からはがし易くなるようにしておくこと
が好ましい。
【0043】次に工程b)について述べる。まず、上記
のように形成した蛍光体シート用の支持体を用意する。
この支持体は、蛍光体シートを形成する際に用いる仮支
持体と同様の材料から任意に選ぶことができる。
【0044】公知の放射線増感スクリーンにおいて、支
持体と蛍光体層の結合を強化するため、または放射線増
感スクリーンとしての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状
性)を向上させるために、蛍光体層が設けられる側の支
持体表面にゼラチンなどの高分子物質を塗布して接着性
付与層としたり、あるいは二酸化チタンなどの光反射性
物質からなる光反射層、もしくはカーボンブラックなど
の光吸収性物質からなる光吸収層などを設けることが知
られている。本発明において用いられる支持体について
も、これらの各種の層を設けることができ、それらの構
成は所望の放射線増感スクリーンの目的、用途などに応
じて任意に選択することができる。工程a)によって得
られた蛍光体シートを支持体上に載せ、次いで、結合剤
の軟化温度または融点以上の温度で、圧縮しながら蛍光
体シートを支持体上に接着する。
【0045】このようにして、蛍光体シートを支持体上
に予め固定することなく圧縮する方法を利用することに
よりシートを薄く押し広げることができ、蛍光体の損傷
を防ぐたげでなく、シートを固定して加圧する場合に比
較して、同じ圧力でも高い蛍光体充填率を得ることがで
きる。本発明の圧縮処理のために使用される圧縮装置の
例としては、カレンダーロール、ホットプレスなど一般
に知られているものを挙げることができる。たとえば、
カレンダーロールによる圧縮処理は、支持体上に、工程
a)によって得た蛍光体シートを載せ、結合剤の軟化温
度または融点以上に加熱したローラの間を一定の速度で
通過させることにより行なわれる。ただし、本発明に用
いられる圧縮装置はこれらのものに限られるものではな
く、上記のようなシートを加熱しながら圧縮することの
できるものであればいかなるものであってもよい。圧縮
の際の圧力は、50 kgw/cm2 以上であるのが好まし
い。
【0046】通常の放射線増感スクリーンにおいては、
前述のように支持体に接する側とは反対側の蛍光体層の
表面に、蛍光体層を物理的および化学的に保護するため
の透明な保護膜が設けられている。このような透明保護
膜は、本発明の放射線増感スクリーンについても設置す
ることが好ましい。保護膜の膜厚は一般に約0.1乃至
20μmの範囲にある。透明保護膜は、たとえば酢酸セ
ルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体;
あるいはポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリ
酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマーなどの
合成高分子物質のような透明な高分子物質を適当な溶媒
に溶解して調製した溶液を蛍光体層の表面に塗布する方
法により形成することができる。あるいは、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエ
チレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどからなる
プラスチックシート;および透明なガラス板などの保護
膜形成用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な
接着剤を用いて接着するなどの方法によっても形成する
ことができる。
【0047】本発明の放射線増感スクリーンで用いる保
護膜としては、特に有機溶媒可溶性のフッ素系樹脂を含
む塗布膜により形成された膜が好ましい。フッ素系樹脂
とはフッ素を含むオレフィン(フルオロオレフィン)の
重合体もしくはフッ素を含むオレフィンを共重合体成分
として含む共重合体をいう。フッ素系樹脂の塗布膜によ
り形成された膜は架橋されていてもよい。フッ素系樹脂
よりなる保護膜は、他の材料やX線フィルムなどとの接
触時にフィルムなどからしみ出る可塑剤などの汚れが保
護膜内部にしみ込みにくいので、拭き取りなどによって
容易に汚れを除去することができるとの利点がある。保
護膜形成材料として有機溶媒可溶性のフッ素系樹脂を用
いる場合も、この樹脂を適当な溶媒に溶解して調製した
溶液を塗布し、乾燥することで容易に成膜できる。すな
わち、保護膜は、有機溶媒可溶性のフッ素系樹脂を含有
する保護膜形成材料塗布液を、ドクターブレードなどを
用いて蛍光体層表面に均一に塗布し、これを乾燥するこ
とで形成する。この保護膜の形成は同時重層塗布によっ
て、蛍光体層の形成と同時に行なってもよい。
【0048】フッ素系樹脂は、フッ素を含むオレフィン
(フルオロオレフィン)の重合体もしくはフッ素を含む
オレフィンを共重合体成分として含む共重合体で、ポリ
テトラフルオルエチレン、ポリクロルトリフルオルエチ
レン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テト
ラフルオルエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体およびフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体
などを例として挙げることができる。フッ素系樹脂は、
一般に有機溶媒に不溶であるが、フルオロオレフィンを
共重合体成分として含む共重合体は、共重合する他の
(フルオロオレフィン以外の)構成単位によっては有機
溶媒可溶性となるため、該樹脂を適当な溶媒に溶解して
調製した溶液を蛍光体層上に塗布し、乾燥することで容
易に保護膜を成膜することができる。このような共重合
体の例としてはフルオロオレフィン−ビニルエーテル共
重合体を挙げることができる。また、ポリテトラフルオ
ロエチレンおよびその変成体も、パーフルオロ溶媒のよ
うな適当なフッ素系有機溶媒に対して可溶性であるの
で、上記フルオロオレフィンを共重合体成分として含む
共重合体と同様に、塗布によって保護膜を成膜すること
ができる。
【0049】保護膜にはフッ素系樹脂以外の樹脂が含ま
れていてもよく、架橋剤、硬膜剤、黄変防止剤などが含
有されていてもよい。しかしながら、前記した目的を充
分に達成するためには、保護膜中のフッ素系樹脂の含有
量は、30重量%以上であることが適当であり、好まし
くは50重量%以上、さらには70重量%以上であるこ
とが好ましい。保護膜に含まれるフッ素系樹脂以外の樹
脂の例としては、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹
脂、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができ
る。
【0050】また、本発明で用いる増感スクリーンの保
護膜は、ポリシロキサン骨格含有オリゴマーもしくはパ
ーフルオロアルキル基含有オリゴマーのいずれか一方、
あるいは両方を含む塗布膜から形成してもよい。ポリシ
ロキサン骨格含有オリゴマーは、たとえばジメチルポリ
シロキサン骨格を有するものであり、少なくとも一つの
官能基(例、水酸基)を有するものであることが望まし
く、また分子量(重量平均)500〜100000の範
囲にあることが好ましい。特に、分子量は1000〜1
00000の範囲にあることが好ましく、さらに300
0〜10000の範囲にあることが好ましい。また、パ
ーフロロアルキル基(例、テトラフロオロエチレン基)
含有オリゴマーは、分子中に少なくとも一つの官能基
(例えば、水酸基:−OH)を含むものであることが望
ましく、分子量(重量平均)500〜100000の範
囲にあることが好ましい。特に、分子量は1000〜1
00000の範囲にあることが好ましく、さらに100
00〜100000の範囲にあることが好ましい。オリ
ゴマーに官能基が含まれているものを用いれば、保護膜
形成時にオリゴマーと保護膜形成樹脂との間で架橋反応
が発生し、オリゴマーが膜形成性樹脂の分子構造に取り
入れられるため、放射線像変換パネルの長期の繰り返し
使用、あるいは保護膜表面のクリーニングなどの操作に
よっても、オリゴマーが保護膜から取り去られることが
なく、オリゴマーの添加効果が長期間にわたり有効とな
るため、官能基を有するオリゴマーの使用が有利であ
る。オリゴマーは、保護膜中に0.01〜10重量%の
量で含まれていることが好ましく、特に0.1〜2重量
%で含まれていることが好ましい。
【0051】保護膜中には、パーフルオロオレフィン樹
脂粉末もしくはシリコーン樹脂粉末が含まれていてもよ
い。パーフルオロオレフィン樹脂粉末もしくはシリコー
ン樹脂粉末としては、平均粒径が0.1〜10μmの範
囲にあるものが好ましく、特に平均粒径が0.3〜5μ
mの範囲にあるものが好ましい。そして、これらのパー
フルオロオレフィン樹脂粉末もしくはシリコーン樹脂粉
末は、保護膜中に保護膜重量当り0.5〜30重量%の
量で含まれていることが好ましく、特に2〜20重量%
の量で、さらに5〜15重量%の量で含まれているのが
好ましい。
【0052】本発明で用いる放射線増感スクリーンは、
前述のように高感度のものであり、その特性として、コ
ントラスト伝達関数(CTF)が、空間周波数1本/mm
(1p/mm)で0.79以上、そして空間周波数3本/
mm(1p/mm)で0.36以上を示すように調製されて
いることが好ましい。
【0053】また、本発明で用いる放射線増感スクリー
ンは、その特性として、空間周波数(本/mm値)を横軸
にとり、コントラスト伝達関数(CTF)を縦軸にとっ
たグラフにおいて、下記の本/mm値とCTF値とで表わ
される各点を順次なめらかな曲線となるように結んで作
成した曲線が表わす本/mm値とCTF値との関係と比較
して、全ての空間周波数領域で、上記曲線よりも高いC
TF値を示すものであることが特に好ましい。 本/mm CTF 0.00 1.00 0.25 0.950 0.50 0.905 0.75 0.840 1.00 0.790 1.25 0.720 1.50 0.655 1.75 0.595 2.00 0.535 1.50 0.430 3.00 0.360 3.50 0.300 4.00 0.255 5.00 0.180 6.00 0.130
【0054】放射線増感スクリーンから感光材料へのコ
ントラスト伝達関数の測定および算出は、矩形チャート
をイーストマン・コダック社製のMRE片面材料に焼き
付けた試料を用いて行なうことができる。
【0055】このような特性を有する好ましい放射線増
感スクリーンは、たとえば、先に述べたような結合剤と
して熱可塑性エラストマーを用い、蛍光体層を圧縮処理
するような方法で得ることができる。
【0056】放射線増感スクリーンの保護層は、蛍光体
層の上に塗布形成された厚さが5μm以下の透明な合成
樹脂層であることが好ましい。このように薄い保護層を
用いることにより、放射線増感スクリーンの蛍光体から
ハロゲン化銀感光材料までの距離が短くなるため、得ら
れるX線画像の鮮鋭度の向上に寄与することになる。
【0057】本発明の組体においては、前側および後側
の感光層が前述の感度の要件を満たし、かつ互いに実質
的に同一の特性を有するハロゲン化銀写真感光材料を用
い、その両側(前側と後側)に、前述の特性を有する放
射線増感スクリーンを互いに実質的に同一の特性を有す
るように組合せて用いることが好ましい。ただし、画像
鮮鋭度と感度とのバランスを良くするために、前側の増
感スクリーンと後側の増感スクリーンとを、米国特許第
4710637号に記載されているように、前増感スク
リーンの蛍光体塗布量を、後増感スクリーンの蛍光体塗
布量よりも低減させることにより、画質と感度のバラン
スの向上を図ることもできる。
【0058】本発明の組体においては、実用上において
問題が生じない感度を有し、かつ撮影により得られるX
線画像の画質が高レベルにあるようにするために、組体
の感度として、80KVp、三相X線源を用いた場合に
0.5〜1.5mRの露光により、先に規定した現像液
および現像条件にて現像処理したときに濃度1.0を得
ることができるようにハロゲン化銀写真感光材料と二枚
の放射線増感スクリーンとを組合せて使用することが好
ましい。
【0059】次に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
と二枚の放射線増感スクリーンとの組体の評価のために
用いた測定技術およびその根拠について説明する。X線
写真撮影に用いるハロゲン化銀写真感光材料と放射線増
感スクリーンとの組体の画像効率の測定方法として一般
的に利用されているものとして、量子検出効率(DQ
E)の測定があり、また鮮鋭度と粒状度とを総合的に評
価する画像測定方法としては、雑音等価量子(NEQ)
の測定がある。DQEは、組体を用いたX線撮影により
最終的に感光材料上に形成される画像の(信号/ノイ
ズ)2 値を入力X線の(信号/ノイズ)2 値で除した値
であって、理想的な画像形成が行なわれた場合には、そ
の値は〔1〕となるが、通常では、1に満たない数値と
なる。一方、NEQは、最終画像の(信号/ノイズ)2
値で表される数値である。そして、DQEとNEQと
は、下記の式により表わされる関係を有する。 DQE(ν)=NEQ(ν)/Q NEQ(ν)={log e×γ(MTF(ν)}2 /NP
o (ν) (式中、γはコントラストを意味し、MTF(ν)は画
像の変調伝達関数)を意味し、NPSo (ν)は出力ノ
イズパワースペクトルを意味し、νは空間周波数を意味
し、そしてQは入射X線量子数を意味する。)
【0060】感度と画質との関係についてはDQEを利
用して評価することができる。高いDQEを持つ組体
は、感度と画質とのバランスが優れていることを意味す
る。一方、最終画像の画質についてはNEQを利用して
評価することができる。すなわち、NEQが高い程、画
質が良いと判定することができる。ただし、NEQは物
理的な画質評価を意味する値であり、必ずしも臨床的な
画像の識別性と一対一の対応があるということはできな
い。なぜならば、画像の粒状度と鮮鋭度とにおいて極端
な偏りがあると、臨床的には視認性の高い画質というこ
とはできない。従って、臨床的な立場で考える画質を評
価するためには、NEQとMTFとの両方にて評価する
ことが望ましい。
【0061】
【実施例】
実施例1 乳剤の調製(乳剤A〜E) 4.8gの臭化カリウムおよび4gのパラトルエンスル
フィン酸ナトリウムを含有する2重量%のゼラチン溶液
1リットルに、チオ硫酸ナトリウム5水和物10mg、ロ
ダンカリ4g、氷酢酸10ccを加え、これを激しく攪拌
しながらダブルジェット法で、硝酸銀5.2gを含有す
る水溶液14ccと、1.8gの臭化カリウムと0.33
gのヨウ化カリウムとを含む水溶液7ccとを30秒間で
添加した。そして、その後3gのヨウ化カリウムを含む
水溶液30ccを添加した。上記の液に、まず硝酸銀78
gを含有する水溶液200ccを、次いで1分後に50.
6gの臭化カリウムと3.65gのヨウ化カリウムとを
含む水溶液200ccを、それぞれ15分間かけて添加し
た。次に、25重量%のアンモニア水14ccを添加し、
10分間熟成させた後、硝酸銀117gを含む水溶液と
臭化カリウム82.3gを含む水溶液とを同時に14分
間で添加した。なお、全ての工程における反応液の温度
は70℃に維持した。上記の反応液を、常法によりフロ
キュレーション法で洗浄し、40℃にてゼラチン、増粘
剤、防腐剤を添加し分散した後、pHを5.6そしてp
Agを8.9に調節した。次に、この反応液を55℃に
維持しながら、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,
3a,7−テトラザインデン21mgと増感色素I 46
0mgとを添加し、10分間熟成させた後、チオ硫酸ナト
リウム5水和物3.8mg、セレン化合物I 3.5mg、
ロダンカリ77mg、そして塩化金酸2.6mgを順次添加
し、50分間熟成させ、次いで4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデン70mgを添
加した後、冷却して、乳剤Aを得た。
【0062】
【化1】
【0063】表1に示される条件以外は、乳剤Aと全く
同様の方法にて、平均粒子サイズを変えた乳剤B〜Eを
調製した。
【0064】
【表1】
【0065】 支持体X〜Zの調製 (1) 下塗層用染料分散物Aの調製 下記の染料−Iを特開昭63−197943号に記載の
方法でボールミル処理した。
【0066】
【化2】
【0067】水434mlおよび Triton X−200界面
活性剤(TX−200)の6.7%水溶液791mlとを
2リットルのボールミルに入れた。染料20gをこの溶
液に添加した。酸化ジルコニウム(ZrO2)のビーズ4
00ml(2mm径)を添加し、内容物を4日間粉砕した。
この後、12.5%ゼラチン160gを添加した。脱泡
したのち、濾過によりZrO2 ビーズを除去した。得ら
れた染料分散物を観察したところ、粉砕された染料の粒
径は直径0.05〜1.15μmにかけての広い分野を
有していて、平均粒径は0.37μmであった。さら
に、遠心分離操作をおこなうことで0.9μm以上の大
きさの染料粒子を除去した。こうして染料分散物Aを得
た。 (2) 支持体の調製 二軸延伸された厚さ175μmの青色に着色したポリエ
チレンテレフタレートフィルム上にコロナ放電処理をお
こない、下記の組成より成る第1下塗液を塗布量が4.
9cc/m2となるようにワイヤーバーコーターにより塗布
し、185℃にて1分間乾燥した。次に反対面にも同様
にして第1下塗層を設けた。 ・ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス溶液 (固形分40%ブタジエン/スチレン重量比=31/69) 158 cc ・2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム 塩4%溶液 41 cc ・蒸留水 300 cc 上記の両面の第1下塗層上に下記の組成からなる第2の
下塗層を塗布量が下記に記載の量となるように片側ず
つ、両面にワイヤー・バーコーター方式により155℃
で塗布、乾燥した。 ・ゼラチン 160 mg/m2 ・染料分散物A(染料固形分として) 25 mg/m2 ・C12H25O(CH2CH2O)10H 1.8mg/m2 ・プロキセル 0.27mg/m2 ・マット剤 平均粒径 2.5μmのポリメチルメタクリレート 2.5mg/m2 このようにして、クロスオーバーカット層を含む支持体
Xを調製した。同様にして、表2の条件以外は全く同じ
方法にて、支持体Y、Zを調製した。
【0068】
【表2】
【0069】 塗布液の調製 乳剤A〜Eに下記薬品を添加して、乳剤層塗布液を調製
した。また保護層塗布液を調製した。 (乳剤塗布液) ・乳剤A〜E 1kg(ゼラチン83g 、Ag:92g) ・デキストラン(平均分子量 3.9万) 18 g ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量 4.1万) 3 g ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 1 g ・ヨーカカリ 83 mg ・トリメチロールプロパン 5 g ・ポリマーラテックス(ポリ(アクリル酸エチル/ メタクリル酸)=97/3、重量比)) 5 g ・硬膜剤(1,2−ビス(ビニルスルホニルアセト アミド)エタン) 2.7 g ・2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチル アミノ−1,3,5−トリアジン 55 mg
【0070】
【化3】
【0071】 (保護層塗布液) ・ゼラチン 1 kg ・デキストラン(平均分子量 3.9万) 200 g ・C1633O(CH2 CH2 O)10H 39 g ・C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)SO3Na 1.6g ・C8 17SO3 K 7 g ・ポリメチルメタクリレート粒子(平均粒径3.7 μm) 91 g ・プロキセル 0.7 g ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量 4.1万) 45 g ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 3 g ・NaOH 1.6 g ・C8H17 C6H4(OCH2CH2)3SO3Na 24 g ・蒸留水 up to 14.4 リットル
【0072】 感光材料の調製 で調製した塗布液を同時押し出し法により、で調製
した支持体の両側に同一条件で遂時塗布をした。尚保護
層のゼラチン量は1g/m2にした。乾燥して感光材料を調
製した。塗布の条件を表3に示した。
【0073】
【表3】
【0074】 センシトメトリー 評価対象の感光材料を、富士写真フイルム(KK)製市
販のHR−4スクリーンでサンドウィチして、距離法に
てX線露光量を変化させ、logE=0.15の幅でステッ
プ露光した。使用したX線管球は(株)東芝製DRX−
3724HDであり、タングステンターゲットを用い、
フォーカルスポットサイズ0.6mm×0.6mmとし、絞
りを含め、3mmのアルミニウム等価材料を通り、X線を
発生するものである。三相パルス発生器で80KVpの
電圧をかけ、人体とほぼ等価な吸収を持つ水7cmのフィ
ルターを通したX線を光源とした。撮影後の感光材料
は、富士写真フイルム(株)製のローラー搬送型自動現
像機(FPM−5000)で、現像液Iを用い35℃、
そして定着液F(チオ硫酸アンモニウム(70%重量/
容量)200ml、亜硫酸ナトリウム20g、ホウ酸8
g、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(2水塩)
0.1g、硫酸アルミニウム15g、硫酸2g、および
氷酢酸22g、に水を加えて1リットルとしたのち、p
Hを4.5に調節したもの)を用い25℃の温度で先に
記載した現像処理を行ない、測定試料を作成した。測定
試料について可視光にて濃度測定を行ない、特性曲線を
得た。濃度1.2を得るに必要な、X線露光量の逆数を
感度とし、相対値として示した。また得られた特性曲線
を微分して、ガンマー vs logEを得た。このガンマー曲
線より、濃度0.7から1.5のポイントガンマーを、
また濃度2.0から2.8のポイントガンマーを得た。
結果を表4に示した。また感光材料の特性曲線を得る方
法として、透過ピーク波長545nm半値幅20nmの透過
性を示すフィルターを用い、色温度が2856K°のタ
ングステン光源(フィルターにより545nmの光−−一
緒に用いる放射線増感スクリーンの主発光波長に対応−
−を中心とする光を選んで用いた)を照射光として用い
て、感光材料を両側から等しい露光量で同時に、ニート
ラルなステップウェッジを通し、1/20秒間露光し、
上述現像条件で現像し、特性曲線を得た。上述と同様に
してポイントガンマーを得た。結果を表4に示した。
【0075】 クロスオーバーの測定 ハロゲン化銀写真感光材料を、放射線増感スクリーン
(HR−4)(テルビウム賦活ガドリニウムオキシスル
フィド蛍光体(主発光波長:545nm、緑色光)を用い
たもの)と黒紙とではさみ、黒紙側からX線を照射し
た。X線源としては、センシトメトリーにおいて用いた
ものと同一のものを用いた。X線照射量を距離法により
変えて、X線を照射した。照射の後、感光材料を上記の
感度の測定において行なった処理と同じ方法で、現像処
理した。現像処理した感光材料を、二分割し、それぞれ
の感光層を剥離した。増感スクリーンと接触していた側
の感光層の濃度は、逆側の感光層の濃度と比べると高く
なっていた。それぞれの感光層について特性曲線を得
て、その特性曲線の直線部分(濃度0.5から1.0ま
で)における感度差(Δlog E)の平均値を求め、この
平均値から以下の式によりクロスオーバーを算出した。 クロスオーバー(%)=100/(antilog(Δlog E)
+1)
【0076】 CTFの測定 評価対象の感光材料を、同様にしてHR−4スクリーン
でサンドウィチして、X線源から2mの位置に配置し
て、MTF測定用矩形チャート(モリブデン製、厚み:
80μm、空間周波数:0本/mm〜10本/mm)を撮影
した。X線源、現像処理条件は前述のセンシトメトリー
と同様である。X線露光時間で露光量を調節して、モリ
ブデンで、しゃへいしていない部分の濃度が1.2にな
るようにした。
【0077】次に測定試料をマイクロデンシトメータで
操作した。この時のアパーチャアは操作方向が30μ
m、それに垂直な方向が500μmのスリットを使用
し、サンプリング間隔30μmで濃度プロフィールを測
定した。この操作を20回繰り返して平均値を計算し、
それをCTFを計算する基の濃度プロフィールとした。
その後、この濃度プロフィールの各周波数毎の矩形波の
ピークを検出し、各周波数毎の濃度コントラストを算出
した。空間周波数1本/mmと3本/mmについて測定され
た値を表4に示す。
【0078】 骨及び胃部ファントームによる画像評
価 京都化学(株)製の足ファントームを、三相12パルス
を電源とした、55KVp(3mm厚のアルミニウム等価
フィルター装着)、フォーカルスポットサイズ0.6mm
×0.6mmのX線源を用い、X線源から1mの位置にフ
ァントームを置き、その下に感光材料を増感スクリーン
HR4ではさんだ組体を置き、撮影を行った。又京都化
学(株)製胃部ファントームを、足ファントームの撮影
と同じX線発生器で、80KVp、フォーカルスポット
サイズ0.6mm×0.6mmのX線源を用い、X線源から
1.2mの位置にファントームを置き、その後にグリッ
ドレシオ8:1の散乱線カットグリッドを、そしてその
後に感光材料を増感スクリーンHR4ではさんだ組体を
置き、撮影を行った。現像処理は、写真特性の測定の場
合と同様に、自動現像機FPM−5000、現像液
〔I〕、そして前述の定着液Fを用い、35℃で90秒
処理(現像時間は25秒)をした。X線露光時間を調節
することによって、それぞれの組体が、ほぼ同一な適正
な濃度となるように仕上げた。仕上った写真をシャーカ
ステンに並べ、目視評価をした。着眼点として、足ファ
ントーム写真においては、骨梁の明瞭さ、及び軟部組織
の描写性を評価した。胃部ファントーム写真において
は、胃壁微細構造の描写性と胃包の描写性を評価した。
そして極めて良好をA、良好をB、なんとか診断可能を
C、そして診断不可能をDとした。なお、同じ評点でも
優位差のでるものについては、Aa(Aの中で優れてい
る)とAz(Aの中で劣っている)のように、評点マー
クの末尾にaまたはzを付した。結果を表4に示した。
【0079】
【表4】
【0080】表4より、以下のことが明らかになった。 (1)本発明のクロスオーバーが低く、かつ特定の範囲
のポイントガンマを持つ感光材料を持つ感光材料(試料
No.8、9、12、13、15)は、CTFが高く、
かつ骨画像では、骨梁と軟部組織の描写性のバランスが
良く、良好な画像となり、胃部画像においても、胃壁と
胃包とが良好にバランスよく描写されていた。試料N
o.6の試料は、本発明の高感度乳剤と低感度乳剤との
組合わせには該当するが、その組合わせと各層の厚さと
から得られる感度が後述の表7に示されているように、
不充分であるため、相対的に劣る結果となっていて、本
願発明に包含されない。 (2)クロスオーバーが大きいと、骨梁及び胃壁の描写
が不満足であった。 (3)X線で増感スクリーンを介して露光しても、増感
スクリーンの発光ピーク波長に合った光で露光しても全
く同じ特性曲線の形が得られた。 (4)本発明の特定の範囲のポイントガンマ特性と特定
の感度を持つハロゲン化銀写真感光材料が、二種の異な
る感度の乳剤を用い、低感度乳剤を支持体に近い側に、
そして高感度乳剤を支持体から遠い側に配置し、塗布量
を調節することにより得られることが分る。なお、その
感度比は、1:0.35〜1:0.25の範囲にあるこ
とが好ましい。
【0081】実施例2 実施例1で調製した感光材料 No.2、 No.7〜 No.10
を用い、実施例1と同様の方法にて足ファントーム画像
を作成した。ただし、骨の定めた点における濃度を1.
0にした画像(適正濃度)以外に、その濃度を得るに必
要な露光量に対して15%増減させた露光量でも撮影し
た。軟部組織の定めた点における濃度の測定と、軟部組
織及び骨梁の描写性の目視評価をした。結果を表5に示
す。
【0082】
【表5】
【0083】表5より下記のことが明らかになった。 適正な露光条件(骨濃度1.0)に対して±15%
の露光の増減をして足画像を作成したところ、本発明の
試料(8〜9)は、十分に診断可能な画像を与え、露光
ラチィチュードが広い。 D=2.0〜2.8のポイントガンマが高い比較試
料(2、7)は、特にオーバー露光側で、軟部組織の描
写性が非常に悪くなる。 D=0.7〜1.5のポイントガンマが低い比較試
料(10)は、露光量による画像の変化は小さいが、骨
梁の描写が不満足であった。
【0084】増感スクリーンの製造 蛍光体シート形成用塗布液として、蛍光体(Gd2
2S:Tb)200g、結合剤A(ポリウレタン、住友
バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモラックTP
KL−5−2625[固形分40%])20g、および
結合剤B(ニトロセルロース、硝化度11.5%)2g
を、メチルエチルケトン溶媒に加え、プロペラミキサー
で分散させて、粘度が30PS(25℃)の塗布液を調
製した(結合剤/蛍光体比=1/20)。これをシリコ
ーン系離型剤が塗布されているポリエチレンテレフタレ
ート(仮支持体、厚み180μm)上に、膜厚が160
μmとなるように塗布し、乾燥した後、仮支持体から剥
離して蛍光体シートを形成した。別に下塗層形成用塗布
液として、軟質アクリル樹脂90gとニトロセルロース
50gとをメチルエチルケトンに加え、混合分散して、
粘度が3〜6PS(25℃)の分散液を調製した。
【0085】二酸化チタンを練り込んだ厚さ250μm
のポリエチレンテレフタレート(支持体)をガラス板上
に水平に置き、上記の下塗層形成用塗布液をドクターブ
レードを用いて支持体上に均一塗布した後、25℃から
100℃にまで徐々に温度を上昇させて塗布膜の乾燥を
行ない、支持体上に下塗層を形成した(塗布膜の厚さ:
15μm)。この上に最初に作成しておいた蛍光体シー
トを載せ、カレンダーロールを用い、400 Kgw/cm2
圧力、80℃の温度で加圧圧縮操作を行った。
【0086】別に、フッ素系樹脂(フルオロフレィン・
ビニルエーテル共重合体、旭硝子(株)製、商品名:ル
ミフロンLF100)70g、架橋剤(イソシアネー
ト、住友バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジ
ュールZ4370)25g、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂5g、及びアルコール変性シリコーンオリゴマー
(ジメチルポリシロキサン骨格を有し、両末端に水酸基
(カルビノール基)を有するもの、信越化学工業(株)
製、商品名:X−22−2809)5gをトルエン・イ
ソプロピルアルコール(1:1、体積比)混合溶媒に添
加し、保護膜形成用塗布液を調製した。上記の保護膜形
成用塗布液を、先に支持体上で加圧圧縮操作を施した蛍
光体シートの表面にドクターブレードを用いて塗布し、
120℃にて30分間加熱処理して、乾燥と熱硬化を行
なわさせ、厚さ3μmの透明保護膜を形成した。以上の
ようにして、支持体、下塗層、蛍光体層、透明保護膜か
ら構成された放射線増感スクリーンAを製造した。
【0087】放射線増感スクリーンの特性の測定 1)X線吸収量の測定 三相の電力供給で80KVpで運転されるタングステン
・ターゲット管から生じたX線を、厚さ3mmのアルミニ
ウム板を透過させ、ターゲット管のタングステン・アノ
ードから200cmの位置に固定した試料放射線増感スク
リーンに到達させ、次いでその増感スクリーンを透過し
たX線の量を、増感スクリーンの蛍光体層から50cm後
の位置で電離型線量計を用いて測定し、X線の吸収量を
求めた。なお、基準としては、増感スクリーンを透過さ
せないで測定した上記測定位置でのX線量を用いた。そ
れぞれの増感スクリーンのX線吸収量の測定値を表6に
示す。
【0088】2)変調伝達関数(CTF)の測定 イーストマン・コダック社製MRE片面感光材料を、測
定対象の増感スクリーンに接触状態で配置し、MTE測
定用矩形チャート(モリブデン製、厚み:80μm、空
間周波数:0本/mm〜10本/mm)を撮影した。X
線源に対して前面に感光材料、そしてその後に増感スク
リーンを配置した。X線源、現像処理条件、CTF測定
条件は実施例1と同じである。撮影試料は、露光時間の
調節で濃い部分の濃度が1.8になるようにした。結果
を表に示す。 3)感度の測定 CTFの測定で用いたものと同じX線源を用い、緑色増
感されているイーストマン・コダック社製MRE片面感
光材料を組合わせ、距離法にてX線露光量を変化させ、
log E=0.15の幅でステップ露光した。露光後
に感光材料をCTF測定時と同じ条件にて現像処理を行
ない、測定試料を得た。測定試料について可視光にて濃
度測定を行ない、特性曲線を得た。濃度1.8を得るX
線露光量の逆数で感度を表わし、後側配置用増感スクリ
ーンHR−4(富士写真フィルム株式会社製の市販放射
線増感スクリーン)を基準(「100」とした)にと
り、相対的な感度を調べた。その結果を表6に示す。表
増感スクリーンAは本発明の放射線画像形成方法に
有利に用いることのできる増感スクリーンである
【0089】
【表6】 表 6 ──────────────────────────────────── 増感スクリーン X線吸収量 感度 CTF(1本/mm) CTF(3本/mm) ──────────────────────────────────── 増感スクリーンA 32.8% 200 0.869 0.494 ────────────────────────────────────
【0090】 感光材料と絶対感度の測定 実施例1で調製した試料と市販感光材料 Super HRS、Su
per HRL (富士写真フイルム製)の絶対感度を調べた。
透過ピーク波長545nm半値巾20nmの透過性を示すフ
ィルターを用い、色温度が2856K°のタングステン
光源(フィルターにより545nmの光−−後に一緒に用
いる放射線増感スクリーンの主発光波長に対応−−を中
心とする光を選んで用いた)を照射光として用いて写真
感光材料を露光し、その感度を測定した。即ち、上記の
照射光をニートラルなステップウェッジに通し1/20
秒間感光材料に照射して露光を行なった。露光後に感光
材料を、自動現像機(富士写真フイルム株式会社製、商
品名FPM−5000)にて、現像液(I)を用い、3
5℃にて25秒(全処理時間90秒)現像した。露光面
と逆側の感光層を剥離したのち、濃度を測定し、特性曲
線を得て、その特性曲線から最低濃度(Dmin )に0.
5加えた濃度となるに必要な露光量を算出し、それを感
度として表7にルクス秒で示した。なお、露光量を算出
するに当り、タングステン光源より発光し、フィルター
を透過させた光の照度をPI−3F型照度計(更正済み
のもの)を測定した。
【0091】
【表7】
【0092】表7より、感光材料8、13は、本発明で
規定した感度をもつ感光材料であることがわかる。
【0093】 センシトメトリー、クロスオーバー
(%)及びCTFの測定 表8に示す感光材料と増感スクリーンの組合せにおい
て、実施例1と同様にして、特性曲線、クロスオーバー
(%)及びCTFを求めた。結果を表9に示した。 ノイズパワースペクトル(NPS0 (ν))の測定 MTFの測定と同じX線源(80KVp、3mmアルミニ
ウム等価材料、水7cm幅のフィルターを使用)を用い、
X線管球から2mの位置に組体を置き、露光を与え、感
光材料を現像したときに、濃度が1.0となるように露
光量を調節し、NPS0 測定試料を作成した。得られた
試料をマイクロデンシトメーターで走査した。この時の
アパーチャとしては、走査方向が30μm、それに垂直
な方向が500μmのスリットを使用し、サンプリング
間隔20μmにて濃度を測定した。8192(点/ライ
ン)×12(ライン)サンプリングを行ない、その結果
から256点毎に分割してFFT処理を行なった。FF
Tの平均回数は1320回である。この結果からノイズ
パワースペクトルを算出した。
【0094】 NEQの算出 NEQ(ν)=(log10e×γ・MTF(ν))2 /NPS
0(ν) の式に従って計算を行ない、組体HR−4/Super HRS
のNEQ値を基準(100とする)として相対値にて示
した。結果については、空間周波数1本/mmと3本/mm
の値を代表値として示した。
【0095】 DQEの算出 DQE(ν)=NEQ(ν)/Q (Qは入射X線量子
数を表わす) の式に従い計算した。NEQ(ν)は上記の相対値を用
い、Qは組体の感度に逆比例するので、上記の式は次の
ように表わすことができる。 相対DQE(ν)=相対NEQ×相対感度 この式より相対DQE(ν)を求め、組体HR−4/Su
per HRS のDQE値を基準(100とする)として相対
値にて示した。結果については、空間周波数1本/mmと
3本/mmの値を代表値として示した。
【0096】 胃部ファントームによる画像評価 実施例1と同様にして胃壁微細構造と胃包の見え易さを
評価し、実施例1と同様の評点マークで示した。
【0097】
【表8】
【0098】表8より下記のことが明らかになった。 (1)本発明の感光材料を用いた組体No.6〜9(組
体No.5と10で用い感光材料No.6は本発明に包
含されない)は胃の画像において胃壁と胃包が良好にバ
ランス良く描写されていた。 (2)感度がほぼ等しい組体を選んで画質評価すると
記の結果となる。 (2)−1 感度55〜60の組体(No.1、7、
9) 本発明の感光材料を用いた組体No.9は、市販組体N
o.1に比べ、胃の画像において優れている。増感スク
リーンAを用いた組体No.7で得られる画像は更に優
れた画像であった。組体No.7の粒状度は、ほとんど
視覚できない程細かかった。 (2)−2 感度90〜100の組体(No.2、3、
6、8、10) 胃の画像の優劣をつけると、(良)No.6>No.8
=No.10>No.2=No.3(悪)となり、本発
明の感光材料を用いることで、胃の画像が改良されるこ
とが判る。また、増感スクリーンAを用い、感度の低い
感光材料を組合わせること、更なる改良ができた。 (3)増感スクリーンAを用いた組体No.6とNo.
7のDQEはほぼ等しく、極めて高い値である。これは
感度と画質のバランスが一段と向上したことを意味す
る。
【0099】実施例4 実施例1で調製した試料を、実施例1と同様にHR4で
はさんで露光し下記3種類の処理システムで処理し、写
真特性の評価をした。写真特性は代表値として、濃度
1.2での感度、濃度0.7〜1.5のポイントガン
マ、濃度2.0〜3.0のポイントガンマを選んだ。ま
たフィルム残色は、24cm×30cmのサイズの感光材料
を、未露光で下記3種類の現像処理をして、目視評価を
した。
【0100】1) 自動現像機FPM−5000(富士
写真フイルム株式会社製) 現像液I(前述) 現像時間25秒、温度35℃ 定着液F(前述) 定着時間20秒、温度25℃ 水 洗 水洗時間12秒、温度25℃ 乾 燥 乾燥時間26秒、温度55℃ (全処理時間90秒) 2) 自動現像機セプロスM(富士写真フイルム株式会
社製) 現像液 II 現像時間13.7秒、温度35℃ 定着液 G 定着時間10.6秒、温度25℃ 水 洗 水洗時間 6.2秒、温度25℃ 乾 燥 乾燥時間14.1秒、温度55℃ (全処理時間45秒) 現像液 (II) 水酸化カリウム 18.0 g 亜硫酸カリウム 75.0 g 炭酸ナトリウム 3.0 g ホウ酸 5.0 g ジエチレングリコール 10.0 g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 g 1−(N,Nジエチルアミノ)エチル−5−メルカプト テトラゾール 0.1 g ハイドロキノン 27.0 g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3− ピラゾリドン 2.0 g トリエチレングリコール 45.0 g 3・3′−ジチオビスヒドロ桂皮酸 0.2 g 氷酢酸 5.0 g 5・ニトロインダゾール 0.3 g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 2.0 g グルタールアルデヒド(50%) 10.0 g 臭化カリウム 1.0 g メタ重亜硫酸カリウム 10.0 g 水を加えて 1リットル pH 10.5 定着液G チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%) 200 ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水塩 0.03 g 亜硫酸ナトリウム 15.0 g ホウ酸 4.0 g 1−(N,N−ジエチルアミノ)−エチル−5− メルカプトテトラゾール 1.0 g 酒石酸 3.0 g 水酸化ナトリウム 15.0 g 硫酸(36N) 3.9 g 硫酸アルミニウム 10.0 g 水を加えて 1リットル(pH4.60に合わせる)
【0101】3) 自動現像機セプロスM改造機* 現像液 III 現像時間9.1秒、温度35℃ 定着液 G 定着時間7.1秒、温度25℃ 水 洗 水洗時間4.1秒、温度25℃ 乾 燥 乾燥時間9.4秒、温度55℃ (全処理時間30秒)
【0102】現像液 III 現像液IIから下記2点を変えたもの ・炭酸ナトリウム 30 g ・1−フェニル−3−ピラゾリドン 3.5 g *自動現像機は富士写真フイルム(株)製の「富士Xレ
イプロセサーセプロスM」を駆動軸を改造して全処理時
間が30秒になるようにした。
【0103】
【表9】
【0104】表9より90秒処理とほとんど同じ写真特
性が45秒処理、30秒処理でも得られることがわか
る。またフィルム残色法も、45秒処理、30秒処理と
迅速化しても、支持体に全く染料を用いていない試料N
o. 11に比べて、試料8、12は実用上問題ないレベ
ルが保てる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真感光材料の特性曲線の1例であ
る。特性曲線とともに特性曲線の各点におけるポイント
ガンマを結んだ曲線(ガンマ曲線)も併記してある。横
軸は露光量(log E)、縦軸は光学濃度又はガンマ値を
表わす。
【符号の説明】
1:本発明の写真感光材料の特性曲線 2:該特性曲線におけるガンマ曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 5/17

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な支持体の両側に、感度が互いに異
    なるハロゲン化銀感光性乳剤層を二層以上、感度の高い
    方の乳剤の層が支持体から遠い側に位置し、そして感度
    の低い乳剤の層を支持体に近い側に位置するように配置
    した写真感光材料と、該写真感光材料の前側及び後側
    に、それぞれ配置される二枚の放射線増感スクリーンと
    を、放射線増感スクリーンより発光する光に対して、ク
    ロスオーバー値を15%以下となるような組合わせにて
    用いて、露光及び現像を行なって画像を形成する放射線
    画像形成方法であって、 放射線増感スクリーンの主発光ピーク波長と同一の波長
    を有し、かつ半値幅が20±5nmの単色光で両側から
    同等の光量で、ステップウエッジを通して露光し、下記
    組成の現像液を用い、現像液温度35℃、現像時間25
    秒で現像処理し、放射線対数露光量[x軸]と光学濃度
    [y軸]の単位長の等しい直交座標上に示される特性曲
    線が、光学濃度0.7乃至1.5の全ての点におけるポ
    イントガンマが1.8乃至3.0の範囲にあり、かつ光
    学濃度2.0乃至2.8のすべての点におけるポイント
    ガンマが1.2乃至2.0の範囲にある特性曲線とな
    り、 支持体の少なくとも一方の側の感光性乳剤層が、その感
    光性乳剤層の側から上記単色光で露光し、上記の条件で
    の現像処理を行ない、露光面と逆側の感光性乳剤層を剥
    離、除去したのち測定して、該感光性乳剤層にて得られ
    る濃度が、最低濃度に0.5を加えた値になるのに必要
    な露光量が0.010ルクス秒から0.035ルクス秒
    となる感度を有するハロゲン化銀写真感光材料を用いる
    放射線画像形成方法: 現像液組成 水酸化カリウム 21g 亜硫酸カリウム 63g ホウ酸 10g ハイドロキノン 25g トリエチレングリコール 20g 5−ニトロインダゾール 0.2g 氷酢酸 10g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.2g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.05g グルタルアルデヒド 5g 臭化カリウム 4g 水を加えて1リットルにしたのち、pH10.02に調
    節する。
  2. 【請求項2】 放射線増感スクリーンと組合わせて用い
    る、透明な支持体の両側に、感度が互いに異なるハロゲ
    ン化銀感光性乳剤層を二層以上、感度の高い方の乳剤の
    層が支持体から遠い側に位置し、そして感度の低い乳剤
    の層を支持体に近い側に位置するように配置した写真感
    光材料であって、 放射線増感スクリーンの主発光ピーク波長と同一の波長
    を有し、かつ半値幅が20±5nmの単色光で両側から
    同等の光量で、ステップウエッジを通して露光し、下記
    の組成の現像液を用い、現像液温度35℃、現像時間2
    5秒で現像処理し、放射線対数露光量[x軸]と光学濃
    度[y軸]の単位長の等しい直交座標上に示される特性
    曲線が、光学濃度0.7乃至1.5の全ての点における
    ポイントガンマが1.8乃至3.0の範囲にあり、かつ
    光学濃度2.0乃至2.8のすべての点におけるポイン
    トガンマが1.2乃至2.0の範囲にある特性曲線とな
    り、 支持体の少なくとも一方の側の感光性乳剤層が、その感
    光性乳剤層の側から上記単色光で露光し、上記の条件で
    の現像処理を行ない、露光面と逆側の感光性乳剤層を剥
    離、除去したのち測定して、該感光性乳剤層にて得られ
    る濃度が、最低濃度に0.5を加えた値になるのに必要
    な露光量が0.010ルクス秒から0.035ルクス秒
    となる感度を有し、かつクロスオーバー光が15%以下
    であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料: 現像液組成 水酸化カリウム 21g 亜硫酸カリウム 63g ホウ酸 10g ハイドロキノン 25g トリエチレングリコール 20g 5−ニトロインダゾール 0.2g 氷酢酸 10g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.2g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.05g グルタルアルデヒド 5g 臭化カリウム 4g 水を加えて1リットルにしたのち、pH10.02に調
    節する。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀乳剤層と支持体との間に少
    なくとも一層のクロスオーバーを減少させる、厚さが
    0.5μm以下の染料層を有する請求項2に記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 最も低い感度を示すハロゲン化銀感光性
    乳剤と、それ以外のハロゲン化銀感光性乳剤のうちの少
    なくとも一つとの感度比が0.1:1乃至0.4:1
    (前者:後者)であることを特徴とする請求項2に記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】 放射線増感スクリーンの内の少なくとも
    一方を、X線エネルギーが80KVpのX線に対して2
    5%以上の吸収量を示し、コントラスト伝達関数(CT
    F)が、空間周波数1本/mmで0.79以上、そして
    空間周波数3本/mmで0.36以上である放射線増感
    スクリーンとすることを特徴とする請求項1に記載の放
    射線画像形成方法。
  6. 【請求項6】 放射線増感スクリーンの内の少なくとも
    一方を、X線エネルギーが80KVpのX線に対して3
    2.8%以上の吸収量を示し、コントラスト伝達関数
    (CTF)が、空間周波数1本/mmで0.869以
    上、そして空間周波数3本/mmで0.494以上であ
    る放射線増感スクリーンとすることを特徴とする請求項
    5に記載の放射線画像形成方法。
  7. 【請求項7】 組合わせて用いる放射線増感スクリーン
    の内の少なくとも一方が、X線エネルギーが80KVp
    のX線に対して32.8%以上の吸収量を示し、コント
    ラスト伝達関数(CTF)が、空間周波数1本/mmで
    0.869以上、そして空間周波数3本/mmで0.4
    94以上である放射線増感スクリーンであることを特徴
    とする請求項2に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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