JP2001324772A - X線画像形成システムおよびハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

X線画像形成システムおよびハロゲン化銀写真感光材料

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JP2001324772A
JP2001324772A JP2001063570A JP2001063570A JP2001324772A JP 2001324772 A JP2001324772 A JP 2001324772A JP 2001063570 A JP2001063570 A JP 2001063570A JP 2001063570 A JP2001063570 A JP 2001063570A JP 2001324772 A JP2001324772 A JP 2001324772A
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ray
halide photographic
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JP2001063570A
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Masaaki Taguchi
雅昭 田口
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】両面に感光性乳剤層を有するハロゲン化銀写真
感光材料を用い、高感度で、鮮鋭性のよい乳房X線拡大
撮影に適する新しいX線画像形成システム及びこれに用
いるハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。 【解決手段】透明支持体の両面に感光性ハロゲン化銀乳
剤層を有する両面対称なハロゲン化銀写真感光材料とX
線用蛍光増感紙とを組み合わせた写真組体のハロゲン化
銀写真感光材料位置(c点)とクーリッジX線管焦点
(a点)との距離が0.9m以上3m以下離れており、
且つ被写体の厚み方向でクーリッジX線管から最も離れ
た位置(b点)と(a点)までの距離(R1)が0.5
m以上2.7m以下であり、且つ(b点)と(c点)と
の距離(R2)が0.3m以上1.5m以下である状態
で撮影する機能を有するX線画像撮影装置で撮影するこ
とを特徴とするX線画像形成システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高画質が得られるX
線画像形成システムおよびハロゲン化銀写真感光材料に
関する。特に高感度で鮮鋭性が良好な画像が得られ、あ
るいは鮮鋭性のよい乳房X線拡大撮影に適する新しい高
画質・高感度のX線画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】乳ガンの診断、特に初期段階の乳ガンの
診断にはX線撮影マンモグラフィー用スクリーン・フィ
ルムシステムが有用である。つまりガンの初期段階にお
ける数百ミクロンあるいはそれ以下の大きさの微小石灰
化を検出できるからである。この検出性を向上するため
に、マンモグラフィー用スクリーン・フィルムシステム
の鮮鋭性の向上が図られてきている。すなわち高い鮮鋭
性を得るためにハロゲン化銀写真乳剤がフィルム支持体
の片面のみに塗布されている、いわゆる片面フィルムを
用い、蛍光増感紙(増感スクリーン或いは単にスクリー
ン)はバックスクリーン配置にした乳房X線写真組体を
用いて撮影が行われる。さらに、ここで用いられる片面
フィルムのフィルムコントラストを上げ、また現像処理
においてもできるだけ現像処理時間を長くしたり、専用
の高コントラストが得られる現像液を用いることによ
り、フィルムのコントラストを上げて使用されることが
一般的に行われている。
【0003】コントラストを上げることは鮮鋭性を上げ
ることができる一方、粒状性の劣化を招くという矛盾を
抱えている。すなわち乳ガン診断には微小石灰化の観察
と同時に淡い陰影の1cm程度の直径である腫瘍も検出
することが不可欠である。鮮鋭性を上げると一般に粒状
性が劣化し、この淡い陰影の検出性が低下する。すなわ
ちマンモグラフィーにおいては、粒状性の劣化のない鮮
鋭性の向上が望まれている。
【0004】フィルムコントラストを上げることに起因
する粒状性の劣化は、例えばX線量を多くあてることで
改善できるが、患者の被曝の観点から限度がある。また
使用するハロゲン化銀写真フィルムの粒状性をよくする
ことも行われているが、マンモ用のハロゲン化銀写真フ
ィルムに用いているハロゲン化銀粒子の大きさはかなり
小さく、この方法は既に限界に近い状態である。
【0005】また、乳ガン検診などに用いるX線撮影用
フィルムは通常透明支持体の片側のみに感光性乳剤層を
有し、片面の乳剤層で高コントラストと3.5以上の高
い最高濃度を得るために支持体の片側当たりのハロゲン
化銀粒子の付き量が多い。そのため現像速度の他に、定
着速度、水洗速度、乾燥速度の面でも迅速処理が困難に
なる欠点を有している。
【0006】両面に感光性乳剤層を有する感材では、片
面当たりの銀付き量・親水性コロイド量を低減しやすい
ので迅速処理・低補充処理適性を付与しやすくなる。一
方、片面感材に比べクロスオーバー光による鮮鋭性の低
下が懸念されるが、本発明の撮影方法を用いれば鮮鋭性
を向上できることを見いだした。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、両面に感光性乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光
材料を用い、高感度で、鮮鋭性のよい乳房X線拡大撮影
に適する新しいX線画像形成システム及びこれに用いる
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の手段により達成される。
【0009】(1)透明支持体の両面に感光性ハロゲン
化銀乳剤層を有する両面対称なハロゲン化銀写真感光材
料とX線用蛍光増感紙とを組み合わせた写真組体のハロ
ゲン化銀写真感光材料の位置(c点)とクーリッジX線
管の焦点(a点)との距離が0.9m以上3m以下離れ
ており、且つ被写体の厚み方向でクーリッジX線管から
最も離れた位置(b点)と(a点)までの距離(R1)
が0.5m以上2.7m以下であり、且つ(b点)と
(c点)との距離(R2)が0.3m以上1.5m以下
である状態で撮影する機能を有するX線画像撮影装置で
撮影することを特徴とするX線画像形成システム。
【0010】(2)前記(1)に記載のX線画像形成シ
ステムに用いるハロゲン化銀写真感光材料において、該
感光材料の支持体厚さが140μm以上であり、かつク
ロスオーバー光が15%以下であり、かつ前記現像処理
Aを行うことで算出されるコントラストGが3.4以上
であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0011】(3)前記(1)に記載のX線画像形成シ
ステムに用いるハロゲン化銀写真感光材料において、該
感光材料の支持体厚さが140μm未満であり、かつ前
記現像処理Aを行うことで算出されるコントラストGが
3.4以上であることを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。
【0012】(4)ハロゲン化銀写真感光材料の感光波
長ピークがX線用蛍光増感紙の主発光ピーク波長と実質
的に同じであり、且つ半値幅が20±5nmの単色光で
露光し、前記現像液[D]を用い、現像液温度35℃、
現像時間25秒で現像処理し、最低濃度に1.0を加え
た濃度値となるのに必要な露光量が、0.010ルクス
秒以下となる感度を有することを特徴とする前記(2)
又は(3)記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0013】(5)ハロゲン化銀写真感光材料とX線用
蛍光増感紙を組み合わせた該組体感度が150以上で8
00以下であり、X線乳房撮影用写真を撮影することを
特徴とする前記(1)記載のX線画像形成システム。
【0014】(6)前記(2)、(3)又は(4)記載
のハロゲン化銀写真感光材料を用いることを特徴とする
前記(5)記載のX線画像形成システム。
【0015】ここでフィルムコントラストを上げる以外
の方法として、拡大撮影を行うことによっても微小石灰
化像をより小さいサイズまで検出することができる。こ
の方法は鮮鋭性を向上することと同様の効果を得ること
ができ、特に粒状性の劣化は伴わない利点がある。マン
モグラフィーの読影において、通常拡大鏡を使用してい
ることからも自明のことである。しかし拡大撮影を行う
と幾何学的不鋭により画像のボケが生じてしまう。つま
り図1で示すようにX線管の焦点サイズと拡大率に依存
するボケである。図1において、1は見かけ上のX線源
を表し、2が実際のX線管を表し、3が実際のX線の発
生源となる。発生源は点源でないため蛍光増感紙あるい
はスクリーンと写真組体5上において6で示されるよう
なボケが発生する様子を示している。4は被写体であ
り、R1、R2はそれぞれ、X線管から被写体までの距
離、被写体から増感紙フィルム組体迄の距離を表してい
る。このボケは本発明においては屈折コントラスト撮影
技術で解決できる。この撮影技術を乳房X線撮影に適用
するには、X線管とスクリーン・フィルムシステム(蛍
光増感紙或いはスクリーン及びハロゲン化銀写真感光材
料(フィルム)を組み合わせた写真組体とX線管から発
生するX線によりX線像を該写真組体に撮影するための
システムをこの様にいう)までの距離を離す必要がある
ので、本課題を解決する手段として鮮鋭性のよい高感度
のスクリーン・フィルムシステムが必要である。すなわ
ち、腫瘍の検出性を劣化させずに微小石灰化の検出性を
上げるには、高感度のスクリーン・フィルムシステムで
鮮鋭性が劣化しない拡大撮影を行うことで達成できる。
【0016】本発明の主な目的は、鮮鋭性のよい拡大撮
影を行うための鮮鋭性のよい高感度のマンモグラフィー
用スクリーン・フィルムシステムを提供するものであ
る。さらに具体的には以下に述べる。
【0017】X線は電磁波であるゆえに波の性質をもっ
ている。すなわち可視光線と同様にX線が屈折率の異な
る物体を透過すると、その界面で屈折を起こす。
【0018】図2で模式的に示すように、屈折率の異な
る界面部分のX線検出器(図2においては感光材料/増
感スクリーンからなる写真組体5にあたる)上のX線透
過画像では、X線の屈折によってX線光線密度が低下す
る部分と、そしてその屈折したX線が空間を直進してき
たX線と重なりあってX線密度が向上する部分とが生ず
る。すなわち例えば陰画画像では屈折率の異なる界面を
境にしてX線強度が低下する部分の濃度が低下し、逆に
X線強度が向上する部分の濃度が上昇する結果、エッジ
強調画像が得られる。図2において4が被写体を表し、
7が照射X線、8は写真組体5の受けるX線強度分布を
表し、9はX線照射方向を表す。被写体界面のところで
X線の屈折によりエッジ効果が得られる様子が示され
る。これは屈折コントラストと呼ばれる現象で、従来の
X線画像では十分に活用されておらず、むしろX線の吸
収差による吸収コントラストのみのX線画像であった。
本願発明においては、この屈折コントラストを用いて拡
大撮影で半影による画像のボケが生じても、上記のよう
なエッジ強調を同時に生じせしめることによってこのボ
ケを解消し、鮮鋭性のよい拡大X線撮影画像を得るもの
である。
【0019】X線乳房撮影において、現在X線用蛍光増
感スクリーンを支持体の片側のみに感光層を持つハロゲ
ン化銀写真感光材料の感光層を有する面に密着して撮影
するいわゆるスクリーン・フィルムシステムが使用され
ている。X線用増感スクリーンがX線を受け、その強度
に対応する可視光が発光し、その光をハロゲン化銀写真
感光材料が受けて感光する。従って、この組体の感度は
X線用増感スクリーンとそこで使用するハロゲン化銀写
真感光材料との組み合わせで決まる。従来のマンモ拡大
撮影ではX線管から被写体までの距離は30〜50cm
程度で、被写体からX線検出器であるスクリーン・フィ
ルムシステムまでの距離は30〜10cm程度であっ
て、X線管からスクリーン・フィルムシステムまでの距
離はせいぜい60〜70cm程度ある。この撮影距離で
は3mR〜14mRのX線量であり、従来のマンモ用の
スクリーン・フィルムでは、この撮影条件にあう設計と
なっている。
【0020】ここで、X線マンモグラフィー撮影に用い
るX線源である例えば、モリブデン管の焦点サイズは、
通常小焦点で100μmである。このとき屈折コントラ
スト画像を得るにはX線源から被写体までの距離は50
cm以上必要であること(2.7mまでが好ましい)が
鋭意研究の結果明らかになった。そしてこのとき、被写
体からスクリーン・フィルムシステムまでの距離は30
cm以上とる必要がある(1.5mまでが好ましい)。
又、100μmのモリブデン管を用いて屈折コントラス
ト画像を得るにはX線管からスクリーン・フィルムシス
テムまでの距離は90cm以上が必要になり(3mまで
が好ましい)、X線源からスクリーン・フィルムシステ
ムまでの距離はこれまでの撮影装置より長くなるため、
X線量の増加が必要になる。このX線量の増加はX線被
曝の面で好ましくないため、少ないX線量で撮影できる
スクリーン・フィルムシステムが必要となる。
【0021】そこで本発明においては『ハロゲン化銀写
真感光材料と蛍光増感紙を組み合わせた写真組体感度が
150以上で800以下であることを特徴とするX線乳
房撮影用写真の組体』を提供することが好ましい。さら
に200以上で500以下が好ましい。
【0022】本願特許において、X線用増感スクリーン
と支持体の両側に感光層をもつハロゲン化銀写真感光材
料との写真組体の感度は以下のようにして測定する。す
なわち、三相電源28kVpで動作させたモリブデンタ
ーゲット管に1mmのベリリウムフィルター、0.03
mmのモリブデンフィルター及び2cmのアクリルフィ
ルターを透過したX線を用いてスクリーン・フィルムシ
ステムを露光し、ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理
を行う。
【0023】ここで写真組体の感度とは、カブリ+1.
0の光学濃度を与えるのに必要なX線照射線量の逆数を
いい、相対値で表す。すなわち、フィルムはコニカ
(株)製マンモ用フィルムCM−Hを用い、基準として
コニカ(株)製増感紙MD−100と組み合わせた組体
MD−100/CM−HのX線増感スクリーン/ハロゲ
ン化銀写真フィルムの組体を形成し、この組体の感度を
100として表す。
【0024】本願特許において蛍光増感紙の感度は以下
のようにして測定する。フィルムはコニカ(株)製マン
モ用フィルムCM-Hを用いる。ここで基準としてコニ
カ(株)製増感紙MD−100と組み合わせた組体を形
成する。例えばモリブデンターゲットX線管に1mmの
ベリリウム、0.03mmのモリブデン及び2cmのア
クリルフィルターから60cmの距離にその組体を置
き、フィルム側からX線を照射する。照射X線量調整は
X線管のmAs値を変化させ、現像処理後にカブリ+
1.0の光学濃度を与えるのに必要なX線照射線量の逆
数を求め、X線増感スクリーン/ハロゲン化銀写真フィ
ルムの組体感度を100とする。そして次に測定するX
線増感紙とフィルムCM−Hとを組み合わせて、上記同
様にして増感紙の相対感度を求める。現像処理条件は以
下の現像処理条件で行う。
【0025】現像処理はコニカ(株)製SRX−502
自動現像機、現像液は現像処理液D、定着液は定着処理
液Fを用い33℃、90秒処理設定で行った。この時現
像時間は25.5秒、定着時間は15.9秒、水洗1
2.4秒、スクイズ・乾燥25.2秒であった。現像時
間とは感光材料の先端が現像液面に突入してから定着液
面に突入するまでの時間、定着時間とは感光材料の先端
が定着液に突入してから水洗液面に突入するまでの時間
である。
【0026】本願発明で使用されるX線乳房撮影用スク
リーン・フィルムシステムは高感度であることが好まし
いが、システムの感度を高くするために蛍光増感紙の感
度(輝度)が高いものを使用すると鮮鋭度が低下し、微
小石灰化などの微細構造の検出性低下を招いてしまう。
【0027】そのためハロゲン化銀写真感光材料の感度
を高感度にすることが好ましいが、通常高感度を得るた
めには粒子径の大きな感光性ハロゲン化粒子を使用する
必要がある。ハロゲン化粒子径を大きくするとカバーリ
ングパワーが低下し、単位当たりの感光性ハロゲン化粒
子付き量を増量しないと最高濃度やコントラストの低下
を招いてしまう問題がある。
【0028】本発明においては、ハロゲン化銀写真感光
材料は、(ハロゲン化粒子径を大きくすることでカバー
リングパワーが小さくなり最高濃度が低下した分のハロ
ゲン化銀付き量増量が必要となるが)ハロゲン化銀乳剤
を支持体の両面に分配するので、支持体の片側当たりの
銀付き量が少なくなり、現像処理反応促進や水洗後の乾
燥負荷を低減できる。
【0029】更には、従来と同等の処理性を維持し、感
材の感度を大幅にアップできることにある。
【0030】通常のX線乳房撮影用システムの場合、X
線源からスクリーン・フィルムまでの距離が60〜70
cmであるため、X線源から放射状にX線が発生してい
るために支持体の両面に乳剤を有する写真感光材料を用
いると、フィルムの周辺域になるほど表裏の画像に位置
ズレが生じてしまい、鮮鋭度が低下してしまう問題があ
った。しかし、本発明の撮影システムでは、X線源から
スクリーン・フィルムまでの距離を従来の撮影システム
より長くとるため、X線源から発せられるX線が放射状
から平行に近い状態になり、フィルム表裏に形成される
画像のズレが少なくする事が出来、鮮鋭度の低下を減少
させることが可能である。更に、クロスオーバー光を1
5%以下、好ましくは10%以下、更に好ましくは5%
以下に低減することで鮮鋭度の低下を抑制することがで
きる。又、支持体の厚さを140μm未満にすることで
も鮮鋭度の低下を抑制することができる。
【0031】本発明でいうクロスオーバーとは、透明な
支持体の両側に感光性乳剤が塗布された材料において、
一方の方向からの光が最初の乳剤層及び支持体をすり抜
けて、逆側の感光層を感光させる光のことをいう。クロ
スオーバー(%)はAbbottet alの米国特許
第4,425,425号記載された方法によって測定さ
れる。即ち、実質的に等しい感光層を両側にもつ感光材
料においては、X線源に対して、黒紙、感光材料、次に
増感スクリーンの順に配置し、X線撮影用カセットに詰
めて、段階的にX線露光する。現像後、2分割して増感
スクリーンと接していた感光層のみの像と、逆側の感光
層のみの像に分離して、それぞれの特性曲線を得る。特
性曲線のほぼ直線部分の濃度域での2つの曲線の感度差
をΔlogEとしたとき、 クロスオーバー(%)=100/(antilog(Δ
logE)+1) と定義される。
【0032】本発明で言う濃度はコニカ(株)製濃度計
PDA-65を用いてビジュアルフィルターを選択して
測定した濃度である。
【0033】本発明のハロゲン化銀写真感光材料のルク
ス秒で表現される感度とコントラストは特開平10−6
2881号に記載されている方法で求めたものである。
但し現像処理条件は前述蛍光増感紙の感度測定と同じ現
像処理条件で行った。
【0034】本発明のX線画像形成システムは、撮影管
電圧15kVp以上150kVp以下の撮影条件で鮮鋭
性の高い画像を得るために有効であるが、特に特性X線
を利用するマンモグラフィー撮影や60kVp以下のエ
ネルギーの低い条件で撮影されたときに有効である。
【0035】この様な低エネルギーのX線で撮影する部
位は乳房や四肢骨などの高い鮮鋭性を要求される部位が
多く、撮影に使用される写真感光材料はカブリ+0.2
5の濃度とカブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コントラ
ストが2.5以上の高コントラストタイプが用いられる
ことが多い。
【0036】特に50kVp以下の特性X線を利用する
マンモグラフィー撮影や非破壊検査で本発明画像形成法
は特に高い鮮鋭性を得ることができる。これらの用途で
は、撮影に用いられる写真感光材料はカブリ+0.25
の濃度とカブリ+2.00の濃度を結ぶ平均コントラス
トが3.0以上の高コントラストであり、支持体の片側
のみに感光性乳剤面を有するものがこれまでも用いられ
ている。
【0037】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は前記
現像処理により処理した場合の平均コントラストGが
3.4以上であるが、平均コントラストGは3.7以上
が好ましく、3.7以上4.5未満が更に好ましい。
4.5より高くなるとローラーマーク耐性や処理濃度ム
ラが劣化し好ましくない。
【0038】ハロゲン化銀写真感光材料の感度測定法は
特開平10−62881号に記載されている方法を用い
る。本発明においては、感光波長が、増感紙の主発光ピ
ークと実質的に同じハロゲン化銀感光材料が用いられる
が、該領域において、半値幅20±5nmの単色光で露
光することにより求められる。例えば、オルソ感材であ
れば545nmの単色光が用いられる。545nmの単
色光を得る方法としては干渉フィルターを組合せたフィ
ルター系を用いる方法が利用できる。この方法によれ
ば、干渉フィルターの組合せにも依存するが、通常、必
要な露光量を持ち、かつ半値幅が20±5nmの単色光
を容易に得ることができる。
【0039】露光光源の例としては、タングステン光源
(色温度:2856K°)と、透過ピーク波長が545
nmで半値幅20nmの透過性であるフィルターとを組
合せた系を挙げることができる。予め更正された照度計
にて正しく照度が測定されているこの単色光を光源とし
て、ニュートラルフィルターのステップウェッジを通し
て1秒間、1m離れた感光材料を露光する。前記現像処
理Aで現像し、濃度を測定し、カブリ+濃度1.0が得
られる露光量を求めることで感光材料の感度がもとま
り、ルクス秒で現すことができる。
【0040】本発明においては、この様な方法により求
めた感度が0.010ルクス秒以下であることが好まし
く、0.007ルクス秒以下であることが更に好まし
く、最も好ましいのは0.002ルクス秒以上0.00
7ルクス秒以下の範囲である。0.002ルクス秒未満
では粒状性の劣化が大きく好ましくない。また、Dma
xを維持するためには銀付き量が多くなるので迅速処理
・低補充処理適性が低下し好ましくない。
【0041】本発明に用いる透明支持体は、可視光領域
では580nmから700nmの間に最大吸収を有し、
ビジュアル濃度0.01以上0.025以下の範囲にあ
る青色系の着色したものが好ましく、支持体の厚さが1
40μm以上の場合、クロスオーバー光は15%以下に
する必要があるが、10%以下が好ましく、5%以下が
更に好ましい。支持体の厚さは140μm以上210μ
m以下が好ましく、160μm以上190μm未満が好
ましい。支持体の材質は特に制限はないが、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが好
ましい。140μm以上の支持体の場合特にポリエチレ
ンテレフタレートが好ましい。
【0042】また、支持体の厚さが140μm未満の場
合、材質はポリエチレンナフタレートなど剛性率の高い
ものが好ましい。支持体の厚さは材質の剛性率のよって
異なるが、80μm以上140μm未満が好ましく、9
0μm以上130μm未満が更に好ましい。
【0043】本発明のX線画像形成システムでは、X線
管球からハロゲン化銀写真感光材料と蛍光増感紙の位置
までの距離が長く、X線が減衰するため通常の撮影装置
に用いるハロゲン化銀写真感光材料と蛍光増感紙を組み
合わせた感度よりも高感度であることが好ましい。
【0044】しかし、本発明のX線画像形成システムで
は、撮影被写体から蛍光増感紙までの距離が長いことか
ら、グリッドを使用しなくても散乱線の影響が少なくな
るので、グリッド使用を省くことによりX線量を低減す
ることもできる。
【0045】図3、4は、それぞれ本発明による縦置き
型及び横置き型X線画像撮影システムの例を示す図であ
る。
【0046】図中、2はX線源となるクーリッジX線管
を表す、このX線管2の焦点位置10からR1の距離を
置いて、距離刻印支柱12上を移動することにより距離
を変えることのできる被写体保持具上に被写体4が配置
され、更にこの被写体4からR2の距離をおき感光材料
/増感スクリーンからなる写真組体5中に感光材料11
が置かれる。
【0047】本発明においては、用いる蛍光増感紙は特
に制限はないが、蛍光体含有量が60mg/cm2以上
120mg/cm2以下であり、コントラスト伝達関数
(CTF)が空間周波数5本/mmで0.35以上1.
00以下である蛍光増感紙を用いることが好ましい。コ
ントラスト伝達関数(CTF)とは、使用する組体で得
られる画像の鮮鋭性をあらわす一つの物理量である。値
が高い程鮮鋭性がよいことを表す。この測定は、以下の
ように概略行われる。すなわち、鉛やスズ製の矩形波チ
ャートをスクリーン・フィルムシステムに密着し、X線
曝射を行う。現像処理後に得られた矩形波画像をマイク
ロデンシトメーターで濃度測定を行って、各空間周波数
毎のCTF曲線が得られる。本発明においては、化成オ
プトニクス社製MTF測定用矩形チャートType9、
Sn製、厚み40μmを用いて撮影した。
【0048】スクリーン・フィルムシステムの鮮鋭性
は、そこで使用するハロゲン化銀写真感光材料のコント
ラスト及び蛍光増感紙の鮮鋭性に依存する。鮮鋭性のよ
いX線用蛍光増感紙は、支持体、蛍光体を含有する蛍光
体層及び保護層とから構成されており、該蛍光体の平均
粒子径が2μm以上5μm以下であり、該蛍光体の充填
率が60%以上80%以下であり、蛍光体層の結合剤質
量比が0.1%以上5%以下である態様が望ましい。
【0049】蛍光増感紙に用いられる好ましい蛍光体と
しては、以下に示すものが挙げられる。
【0050】テルビウム賦活希土類酸硫化物系蛍光体
〔Y22S:Tb、Gd22S:Tb、La22S:T
b、(Y,Gd)22S:Tb、(Y,Gd)O2S:
Tb,Tm等〕、テルビウム賦活希土類燐酸塩系蛍光体
(YPO4:Tb、GdPO4:Tb、LaPO4:Tb
等)、テルビウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光
体(LaOBr:Tb、LaOBr:Tb,Tm、La
OCl:Tb、LaOCl:Tb,Tm、LaOCl:
Tb,Tm、LaOBr:Tb、GdOBr:Tb、G
dOCl:Tb等)、ツリウム賦活希土類オキシハロゲ
ン化物系蛍光体(LaOBr:Tm、LaOCl:Tm
等)、硫酸バリウム系蛍光体〔BaSO4:Pb、Ba
SO4:Eu2+、(Ba,Sr)SO4:Eu2+等〕、2
価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属燐酸塩系蛍光体
〔Ba3(PO4)2:Eu2+、Ba3(PO42:Eu2+
等〕、2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハ
ロゲン化物系蛍光体〔BaFCl:Eu2+、BaFB
r:Eu2+、BaFCl:Eu 2+,Tb、BaFBr:
Eu2+,Tb、BaF2・BaCl2・KCl:Eu2+
(Ba,Mg)F2・BaCl2・KCl:Eu2+等〕、
沃化物系蛍光体(CsI:Na、CsI:Tl、Na
I、KI:Tl等)、硫化物系蛍光体〔ZnS:Ag、
(Zn,Cd)S:Ag、(Zn,Cd)S:Cu、
(Zn,Cd)S:Cu,Al等〕、燐酸ハフニウム系
蛍光体(HfP27:Cu等)、タンタル酸塩系蛍光体
〔YTaO4、YTaO4:Tm、YTaO4:Nb、
(Y,Sr)TaO4−x:Nb、LuTaO4、LuT
aO4:Nb、(Lu,Sr)TaO4−x:Nb、Gd
TaO4:Tm、Gd23・Ta25・B23:Tb
等〕、但し本発明に用いられる蛍光体はこれらに限定さ
れるものではなく、放射線の照射によって可視又は近紫
外領域の発光を示す蛍光体であれば使用できる。
【0051】蛍光増感紙に使用できる結合剤としては、
例えば、ポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル共重
合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル-アクリロニトリ
ル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、
ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘
導体(ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共
重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、
シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹
脂等が挙げられる。なかでもポリウレタン、ポリエステ
ル、塩化ビニル系共重合体、ポリビニルブチラール、ニ
トロセルロースを使用することが好ましい。
【0052】結合剤の重量平均分子量は5,000〜2
00,000が特に好ましい。
【0053】なかでも、好ましく用いられる結合剤は親
水性極性基を有する樹脂を含有することである。親水性
極性基が蛍光体表面に吸着することによって蛍光体粒子
の分散性を良くし、かつ蛍光体粒子の凝集を防止して塗
布安定性、鮮鋭性、粒状性を向上させる。
【0054】好ましく用いられる親水性極性基を有する
樹脂のうち、特に好ましいのは−SO3M、−OSO
3M、−COOM、−PO(OM′)2及び−OPO(O
M′)2(但し、M及びM′は水素原子又はLi、K、
Na等のアルカリ金属原子)からなる親水性極性基(陰
性官能基)を1種以上有する樹脂である。
【0055】本発明のスクリーンに用いられる蛍光体層
の膜厚は、20〜150μmであることが好ましく、更
に好ましくは50〜120μmであることが望ましい。
また、光の拡散による鮮鋭度の低下を防ぐため、蛍光
体の発光波長に吸収がある色素(赤、黄)を用いて着色
してもよい。
【0056】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、下
引き加工したポリエチレンテレフレートやポリエチレン
ナフタレートの青く着色した支持体にゼラチンを主体と
した塗布膜を形成したものが好ましい。フィルム間のく
っつきを防ぐためのマット加工は好ましい態様であり、
また帯電防止剤やハレーション防止染料などを含有する
ことも出来る。このフィルムはシート状のもので、取り
扱い中の怪我を防止するために、角が丸く加工されてお
り、乳剤面識別のためのノッチ加工されていることが好
ましい態様である。本発明では拡大撮影を行い乳房全体
像としてとらえるために、従来使用されている六つ切り
サイズ及びそれより大きいサイズのハロゲン化銀写真感
光材料を用いることが好ましい。
【0057】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るハロゲン化銀粒子のハロゲン化銀組成としてAgB
r、AgCl、AgClBr、AgClBrI、AgB
rI等任意に用いることができるが、ハロゲン化銀粒子
組成はヨウ臭化銀が好ましく、そのヨウ素のモル組成は
2%以下が好ましい。また、50モル%以下の塩化銀を
含有していても良い。体積換算で感光性ハロゲン化銀の
50%以上表面に位置する部分に含有される平均ヨウ化
銀含有率は、体積換算で感光性ハロゲン化銀の50%以
上内部に位置する部分に含有される平均ヨウ化銀含有率
より低いことが好ましい。
【0058】またハロゲン化銀粒子の形状は立方体、1
4面体、8面体、そして板状でもよく、それらの混合状
態でもまたそれぞれ1種が主たるものであってもよい。
【0059】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るハロゲン化銀粒子としては、高感度を得るために平板
状ハロゲン化銀粒子(以下、単に平板粒子ともいう)を
用いられることが好ましい。
【0060】平板粒子は米国特許第4,439,520
号、同第4,425,425号、同第4,414,30
4号等に記載されており、容易に目的の平板粒子を得る
ことができる。平板粒子は、特定表面部位に組成の異な
るハロゲン化銀をエピタキシャル成長させたり、シェリ
ングさせたりすることができる。また感光核を制御する
ために、平板粒子の表面或いは内部に転位線をもたせて
もよい。
【0061】平板粒子は、平板粒子が使用されるハロゲ
ン化銀乳剤層の全粒子の投影面積の総和の50%以上が
アスペクト比2以上の平板粒子であることが好ましい。
特に、平板粒子の割合が60%〜70%、更に80%へ
と増大するほど好ましい結果が得られる。
【0062】ここでいうアスペクト比とは、平板粒子の
投影面積と同一の面積を有する円の直径と2つの平行平
面間距離の比を表す。本発明においてアスペクト比は2
以上20未満が好ましく、3以上16未満であることが
更に好ましい。
【0063】平板粒子は、厚みが0.5μm以下、好ま
しくは0.3μm以下であることが好ましい。また、本
発明に用いるハロゲン化銀粒子の粒径分布は、しばしば
使用される変動係数(投影面積を円近似した場合の標準
偏差Sを直径Dで割った値S/Dの100倍)が30%
以下、特に20%以下である単分散乳剤であることが好
ましい。また平板粒子と正常晶の非平板粒子のように晶
癖の異なる粒子を2種以上混合してもよく、粒径の異な
る粒子を混合してもよい。
【0064】平板粒子の形成時に粒子の成長を制御する
ために、ハロゲン化銀溶剤として、例えば、アンモニ
ア、チオエーテル化合物、チオン化合物などを使用する
ことができる。また、物理熟成時や化学熟成時に亜鉛、
鉛、タリウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの陽
イオン等の金属塩等を共存させることができ、また使用
する分光増感色素の添加は、ハロゲン化銀粒子生成時に
行ってもよい。イリジウムは、ハロゲン化銀粒子の銀換
算量1モル当たり、1×10-5モルから1×10 -7モル
の量が好ましく、ハロゲン化銀粒子の体積換算で半分よ
り表面に多く含有させることが好ましい。ロジウムの場
合はハロゲン化銀粒子の銀換算量1モル当たり、1×1
-5モルから1×10-9モルの量が好ましく、ハロゲン
化銀粒子の体積換算で再表面から3%にあたる部分の平
均含有量は、他の部分の平均含有量より少なくなるよう
ドーピングすることが好ましい。
【0065】化学増感する場合は、イオウ増感、セレン
増感、テルル増感、還元増感、貴金属増感及びそれらの
組み合わせが用いられる。
【0066】本発明において適用できる硫黄増感剤とし
ては、米国特許第1,574,944号、同第2,41
0,689号、同第2,278,947号、同第2,7
28,668号、同第3,501,313号、同第3,
656,955号、西独出願公開(OLS)1,42
2,869号、特開昭56−24937号、同55−4
5016号等に記載されている硫黄増感剤を用いること
が出来る。
【0067】化学増感に用いられるセレン増感剤は、広
範な種類のセレン化合物を含む。例えば、これに関して
は、米国特許第1,574,944号、同第1,60
2,592号、同第1,623,499号、特開昭60
−150046号、特開平4−25832号、同4−1
09240号、同4−147250号等に記載されてい
る。特に、好ましいセレン増感剤は、セレノ尿素類、セ
レノアミド類、及びセレノケトン類である。
【0068】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は、H.E.Spencer等著Journal of
Photographic Science誌、31
巻、158〜169頁(1983)等の科学文献にも開
示されている。
【0069】セレン増感剤の使用量は使用するセレン化
合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わる
が、一般にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-4
ル程度を用いる。また、添加方法は、使用するセレン化
合物の性質に応じて水又はメタノール、エタノール、酢
酸エチルなどの有機溶媒の単独又は混合溶媒に溶解して
添加する方法でも、或いは、ゼラチン溶液と予め混合し
て添加する方法でも、特開平4−140739号に開示
されている方法、即ち、有機溶媒可溶性の重合体との混
合溶液の乳化分散物の形態で添加する方法でも良い。
【0070】セレン増感剤を用いる化学熟成の温度は、
40〜90℃の範囲が好ましい。より好ましくは45℃
以上80℃以下である。またpHは4〜9、pAgは6
〜9.5の範囲が好ましい。
【0071】化学増感に用いられるテルル増感剤及び増
感法に関しては、米国特許第1,623,499号、同
第3,320,069号、同第3,772,031号、
同第3,531,289号、同第3,655,394
号、英国特許第235,211号、同第1,121,4
96号、同第1,295,462号、同第1,396,
696号、カナダ特許第800,958号、特開平4−
204640号、同4−333043号等に開示されて
いる。テルル増感剤の使用技術は、セレン増感剤の使用
技術に準じる。
【0072】本発明に於いては、還元増感を併用するこ
とも好ましい。該還元増感は、ハロゲン化銀粒子の成長
途中に施すのが好ましい。成長途中に施す方法として
は、ハロゲン化銀粒子が成長しつつある状態で還元増感
を施す方法だけでなく、ハロゲン化銀粒子の成長を中断
した状態で還元増感を施し、その後に還元増感されたハ
ロゲン化銀粒子を成長させる方法をも含む。
【0073】本発明に使用される金増感剤としては、塩
化金酸、チオ硫酸金、チオシアン酸金等の他に、チオ尿
素類、ローダニン類、その他各種化合物の金錯体を挙げ
ることができる。硫黄増感剤、セレン増感剤、テルル増
感剤、還元増感剤及び金増感剤の使用量は、ハロゲン化
銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、熟成条件などに
よって一様ではないが、通常は、ハロゲン化銀1モル当
たり、1×10-4〜1×10-9モルであることが好まし
い。更に好ましくは1×10-5〜1×10-8モルであ
る。
【0074】本発明において硫黄増感剤、セレン増感
剤、テルル増感剤、還元増感剤及び金増感剤の添加方法
は、水或いはアルコール類、その他無機或いは有機溶媒
に溶解し、溶液の形態で添加しても良く、水に不溶性の
溶媒或いはゼラチンのような媒体を利用して、乳化分散
させて得られる分散物の形態で添加しても良い。
【0075】本発明に用いる増感色素は、ハロゲン化銀
粒子形成時ならびに形成後塗布までの任意の時期に添加
してよいが、脱塩工程終了前が好ましい。
【0076】添加するときの反応液(通常反応釜中)の
pHは、4〜10の範囲内であることが好ましい。更に
好ましくはpH6〜9の範囲内がよい。反応液(反応
釜)中のpAgは5〜11であることが好ましい。
【0077】本発明において用いる分光増感色素は任意
である。例えばシアニン色素を好ましく用いることがで
きる。その場合、特開平1−100533号に記載され
た一般式(I)〜(III)で表されるS−1〜S−1
24の化合物を好ましく使用できる。
【0078】なお、上記分光増感色素を添加する場合
は、2種以上を併用してもよい。この場合には2種以上
の分光増感色素を混合して同時に添加してもよいし、ま
た異なる時期に別々に添加してもよい。また、添加量
は、銀1モル当たり1〜1000mg、好ましくは5〜
500mgがよい。更に、これらの分光増感色素を添加
する前にヨウ化カリウムを添加しておいてその後に添加
することが好ましい。
【0079】分光増感色素は、直接乳剤中へ分散するこ
とができる。また、これらは適当な溶媒、例えばメチル
アルコール、エチルアルコール、メチルセロソルブ、ア
セトン、水、ピリジン、或いはこれらの混合溶媒に溶解
し、溶液の形で添加することもできる。また、溶解に超
音波を使用することもできる。また、水不溶性分光増感
色素を水に溶解することなしに高速インペラー分散によ
り微粒子分散液として添加してもよい。
【0080】本発明の写真感光材料は、支持体の片側当
たりの親水性コロイドの付き量は1.0g/m2以上
4.0g/m2以下、ハロゲン化銀付き量は銀換算量で
0.5g/m2以上3.5g/m2以下で、25℃の純水
に10分間浸漬した場合の膜厚とが乾燥状態の膜厚に対
して2倍以下であることが好ましい。
【0081】本発明においては、マット剤として米国特
許第2,992,101号、同第2,701,245
号、同第4,142,894号、同第4,396,70
6号に記載のようなポリメチルメタクリレートのホモポ
リマー又はメチルメタクリレートとメタクリル酸とのポ
リマー、デンプンなどの有機化合物、シリカ、二酸化チ
タン、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム等の無機化合
物の微粒子を用いることができる。粒子サイズとして
は、0.6〜10μm、特に1〜5μmであることが好
ましい。
【0082】本発明の感光材料の表面層には、滑り剤と
して米国特許第3,489,576号、同第4,04
7,958号等に記載のシリコーン化合物、特公昭56
−23139号公報に記載のコロイダルシリカの他に、
パラフィンワックス、高級脂肪酸エステル、デンプン誘
導体等を用いることができる。
【0083】感光材料の構成層には、トリメチロールプ
ロパン、ペンタンジオール、ブタンジオール、エチレン
グリコール、グリセリン等のポリオール類を可塑剤とし
て添加することができる。
【0084】更に、耐圧力性向上の目的でポリマーラテ
ックスを含有させることができる。ポリマーとしてはア
クリル酸のアルキルエステルのホモポリマー又はアクリ
ル酸、スチレン等とのコポリマー、スチレン-ブタジエ
ンコポリマー、活性メチレン基、水溶性基又はゼラチン
との架橋性基を有するモノマーからなるポリマー又はコ
ポリマーを好ましく用いることができる。とくに、バイ
ンダーであるゼラチンとの親和性を高めるために、アク
リル酸のアルキルエステル、スチレン等疎水性モノマー
を主成分とした水溶性基又はゼラチンとの架橋性基を有
するモノマーとのコポリマーが最も好ましく用いられ
る。水溶性基有するモノマーの望ましい例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸等であり、ゼラチンとの架橋性基を有するモノマー
の望ましい例としてはアクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸グリシジル、N−メチロールアクリルアミド等であ
る。
【0085】本発明の感光材料には、この他、目的に応
じて種々の添加剤を添加することができる。使用される
その他の添加剤としては、例えばリサーチ・ディスクロ
ージャー(RD)No.17643(1978年12
月)、同No.18716(1979年11月)及び同
No.308119(1989年12月)に記載された
ものが挙げられる。
【0086】本発明の組体に用いられる感光材料の処理
方法は、現像、定着、水洗及び乾燥の工程を含む自動現
像機で処理される。現像から乾燥までの処理工程時間、
すなわち、感光材料の先端が現像液に浸漬され始める時
点から、処理工程を経て、同先端が乾燥ゾーンを出てく
るまでの時間(いわゆるDry to Dryの時間)
は、15秒以上90秒以下が好ましい。
【0087】現像時間は6秒〜30秒が好ましく、6秒
〜20秒がより好ましい。現像温度は25〜50℃が好
ましく、30〜40℃がより好ましい。
【0088】定着温度及び時間は約20〜50℃で6〜
20秒が好ましく、30〜40℃6〜15秒がより好ま
しい。
【0089】乾燥は、通常35〜100℃で行うのが好
ましく、40〜80℃の熱風を吹きつけたり、遠赤外線
による加熱手段が設けられた乾燥ゾーンが、自動現像機
に設置されていてもよい。
【0090】又、自動現像機には前記現像、定着、水洗
の各工程の間に、感光材料に水又は定着能を持たない酸
性溶液のリンス液を付与する機構を備えた自動現像機
(特開平3−264953号)を用いてもよい。更に自
動現像機には、現像液や定着液を調液できる装置を内蔵
していてもよい。
【0091】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが本発
明はこれにより限定されるものではない。
【0092】実施例1 [14面体単分散乳剤塗布液の作製]特開平9−146
199号の実施例1(Em−1の調製)に従って平均粒
子径0.45μmの単分散性コア/シェル型乳剤E2を
調製した。同様の調製方法でC2液とE2液の混合時間
を短縮した平均粒子径0.39μmの乳剤E1とA1液
とB1液を多めに準備し、混合時間を延長することで平
均粒子径0.52μmとした乳剤E3の3種類の単分散
性コア/シェル型乳剤を調製した。粒径分布の変動係数
は乳剤E1が17%、E2が16%、E3が15%であ
った。
【0093】その後、乳剤E1、E2、E3各粒子につ
いて微粒子沃化銀粒子は添加しない以外は同特許実施例
2記載の手順と同様に化学増感剤および分光増感色素を
添加して化学増感と分光増感を行った。同特許記載の添
加剤を添加し、感光性ハロゲン化銀乳剤塗布液を調製し
た。
【0094】[平板晶乳剤塗布液の調製]特開平9−1
46199号の実施例1(Em−5の調製)に従って円
相当平均直径1.04μm、平均アスペクト比4.3の
平板状ハロゲン化銀乳剤E4を調製した。同様の調製方
法で円相当平均直径1.33μm、平均アスペクト比
5.5の平板状ハロゲン化銀乳剤E5を調製した。その
後、同特許実施例2記載と同様の化学増感、分光増感を
ほどこし、同特許記載の添加剤を添加し、感光性ハロゲ
ン化銀乳剤塗布液を調製した。
【0095】[保護層塗布液]特開平9−146199
号の実施例2記載の保護層塗布液と同様に保護層塗布液
を調液した。
【0096】[染料層液]特開平10−213880号
の実施例1(第1層(染料層))に従って、染料層塗布
液を調製した。但しフィルター染料の添加量は後述のク
ロスオーバー光量が表1に示した値になるように調製し
た。
【0097】[塗布試料の作製]濃度で0.18になる
ように青色着色した厚み175μmの下引き済みの透明
ポリエチレンテレフタレート(PET)支持体に染料層
液、上記乳剤塗布液および保護層塗布液を両面同時塗布
し、試料(1)〜(7)を作製した。
【0098】尚、乳剤層の銀付き量は表1に示した量、
乳剤層のゼラチン付き量は2.0[g/m2]、保護層
のゼラチン付き量は1.0[g/m2]となるよう調整
した。
【0099】又、染料層を設けないこと及び表1に示し
た厚さのポリエチレンナフタレート(PEN)支持体を
用いた以外は同様にして試料(8)〜(10)を作製した。
【0100】[フィルム感度測定]特開平10−628
81号記載の方法により、波長545nmで半値幅20
nmの単色光にて露光し、フィルム感度測定を行った。
現像処理はコニカ(株)製SRX−502自動現像機、
現像液は現像処理液D、定着液は定着処理液Fを用い3
3℃、90秒処理設定で行った。単位はルクス秒で表
し、結果を表1に示した。
【0101】[感光材料の平均コントラスト、Dma
x、クロスオーバー(%)]作製した感光材料を2枚の
コニカ(株)製増感紙MD−100ではさみ固定し組み
合わせた写真組体とし、感光材料の平均コントラストと
Dmaxを求めた。X線管は東芝製回転陽極X線管ロー
タノードDRX−B1146B−Moを用い、このX線
管を三相電源28kVpで動作させ、モリブデンターゲ
ット管に1mmのベリリウム、0.03mmのモリブデ
ン及び2cmのアクリルフィルターを透過したX線を用
いて照射した。X線管と組体の距離を変えることによっ
てX線照射量を変化する、いわゆる距離法を用いて特性
曲線を作成し、「カブリ濃度+0.25」から「カブリ
濃度+2.0」の2点を結んだ直線の勾配からコントラ
ストを得た。又、この際のDmaxを同時に求めた。現
像処理はコニカ(株)製SRX−502自動現像機、現
像液は現像処理液Dを用い35℃、定着液は定着処理液
Fを用い33℃、90秒処理設定で行った。尚比較とし
てはコニカ(株)製CM−H(片面感材)の乳剤面に増
感紙MD−100を重ね、組み体としたものを用いた
(シングルバック撮影)。
【0102】又、クロスオーバー(%)は前述のAbb
ottet alの米国特許第4,425,425号記
載された方法によって測定した。
【0103】
【表1】
【0104】[蛍光増感紙の作製]特開平10−171
049号の実施例2記載の増感スクリーンの作製に準じ
て表2に記載した蛍光増感紙を作製した。
【0105】
【表2】
【0106】作製した感光材料塗布試料と蛍光増感紙を
用いて以下のような評価を行った。 [X線増感紙感度の測定]コニカ(株)製増感紙MD−
100とコニカ(株)製マンモ用フィルムCMH及び上
記において作製した増感紙A?Lをそれぞれ組み合わせ
て増感紙感度をもとめた。X線照射及び現像処理は上記
平均コントラストを求める方法と同様に行った。ここで
カブリ+1.0の光学濃度を与えるのに必要なX線照射
線量の逆数を求め、増感紙MD−100の感度を100
として各々の増感紙の相対感度を求めた。
【0107】[組体の感度測定]X線増感紙とフィルム
とで構成する組体感度は上記平均コントラストを求める
方法と同様に行った。すなわち表3に示す増感紙とフィ
ルムの組体にX線照射及び現像を行い、カブリ+1.0
の光学濃度を与えるのに必要なX線照射量の逆数をもと
めた。MD−100/CM−H(シングルバック)の組
体感度を100とした時のそれぞれの組体感度を表3に
示した。
【0108】[増感紙CTFの測定]コニカ(株)製写
真フィルムCM−Hと増感紙A〜Lとをそれぞれ組み合
わせて、MTF測定用矩形チャート(化成オプトニクス
社製type9、スズ製厚み40μm、空間周波数0〜
10本)をフィルム側に密着して撮影した。現像処理は
コニカ(株)製SRX−502自動現像機、現像液は現
像処理液Dを用い35℃、定着液は定着処理液Fを用い
33℃、90秒処理設定で行った。
【0109】得られたチャート画像をコニカ(株)製マ
イクロデンシトメーターPDM6を用いて走査して濃度
撮影を行った。この濃度プロフィルの描く周波数ごとの
矩形波の山と谷に濃度を測定し、各周波数ごとのコント
ラストを算出した。これをゼロ周波数のコントラストで
規格化してCTFを求めた。
【0110】[識別能の評価]X線管は東芝製回転陽極
X線管ロータノードDRX−B1146B−Moを用い
た。このX線管を三相電源28kVpで動作させ、モリ
ブデンターゲット管に1mmのベリリウム、0.03m
mのモリブデンフィルターを透過したX線を用いてフィ
ルム側から照射した。識別能評価のためにRMI社製A
CR規格156型マンモグラフィック・ファントムを用
いた。X線管の焦点位置からファントムまでの距離をR
1、ファントムからスクリーン・フィルム組体までの距
離をR2とし、表1に示すR1とR2との距離にX線管、
ファントムそしてスクリーン・フィルム組体を配置して
X線照射を行った。通常の診断を目的とする乳房撮影に
は、診断画質を低下させる散乱X線をカットするため
に、移動グリッドまたは固定グリッドが使用されるが、
本発明では使用しなくても画質の低下が少ないため、移
動グリッドを使用した場合と使用しない場合の比較も行
った。移動グリッドは(株)三田屋製作所製乳房撮影用
の移動グリッドを上記ファントムに隣接してX線管とは
反対側の位置に配置して使用した。現像処理はコニカ
(株)製SRX−502自動現像機、現像処理はコニカ
(株)製SRX−502自動現像機、現像液は現像処理
液Dを用い35℃、定着液は定着処理液Fを用い33
℃、90秒処理設定で行った。
【0111】この際、X線管とスクリーンフィルム組体
との距離は表3に示した距離(R1+R2)とし、照射X
線量調整はX線管のmAs値を変化させることによって
行い、カブリ+1.0の光学濃度となるその撮影系での
システム感度を同様にして求めた。コニカ(株)製増感
紙MD−100とコニカ(株)製マンモ用フィルムCM
Hの組み合わせによる撮影試料番号1のシステム感度を
100とした値で示す。
【0112】現像処理後に10000ルクスの明るさの
3演色蛍光灯を使用したシャウカステンで、画像の観察
を行った。観察する画像の周囲は濃度3.5以上の現像
済みフィルムで覆い、比較する全ての試料を同一条件で
観察した。観察する部屋の照明はシャウカステンの観察
位置で300ルクスとした。
【0113】ファントム中には腫瘤を模したナイロン繊
維が5態、微小石灰化を模したアルミニウムスペックが
5態埋め込まれており、それぞれ撮影された像のコント
ラストが5段階につくようになっている。一番差が大き
い像から小さい像の5態で各撮影された試料について腫
瘤を模したナイロン繊維と、微小石灰化を模したアルミ
ニウムスペックの何番目のコントラスト差の段階まで識
別できる描写能(識別能)を撮影された画像がもつかを
それぞれ裸眼で判定し、表3と表4に記載した。ナイロ
ン繊維の識別能、アルミニウムスペックとも一番コント
ラストのついた部分のみ識別能可能な場合はそれぞれ1
点とし、順番に2点、3点、4点とし、最もコントラス
トの低い像まで全て識別可能な描写がされている場合を
5点とした。
【0114】ナイロン繊維の識別能の点数と、アルミニ
ウムスペック識別能の点数を合計し、以下に従って、撮
影された画像の画質のランク分けを行い表3、表4に記
載した。
【0115】 ナイロン繊維の識別能と 画質ランク アルミニウムスペック識別能の合計点数 3以下 E 4または5 D 6または7 C 8または9 B 10 A これらの結果を表3に示す。
【0116】
【表3】
【0117】実施例2 染料層を設けないこと及び表1に示した厚さのポリエチ
レンナフタレート(PEN)支持体を用いた試料(8)?
(10)をもちい同様の評価を行った。結果を表4に示
す。
【0118】
【表4】
【0119】
【発明の効果】高感度で鮮鋭性がよい乳房X線拡大撮影
に適する新しい高画質・高感度のX線画像形成システム
が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線管の焦点サイズと拡大率に依存するボケを
表す図。
【図2】被写体界面のところでのX線の屈折によるX線
強度の分布を示す図。
【図3】縦置き型X線画像撮影システムの1例を示す
図。
【図4】横置き型X線画像撮影システムの1例を示す
図。
【符号の説明】
1 X線源 2 X線管 3 発生源 4 被写体 5 写真組体(増感スクリーン/感光材料) 6 ボケ幅 7 照射X線 8 写真組体が受けるX線強度分布 9 X線照射方向 10 X線焦点位置 11 感光材料 12 距離刻印支柱 13 被写体保持具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/795 G03C 1/795 5/02 5/02 5/08 5/08 5/17 5/17 5/26 5/26 5/38 5/38

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明支持体の両面に感光性ハロゲン化銀乳
    剤層を有する両面対称なハロゲン化銀写真感光材料とX
    線用蛍光増感紙とを組み合わせた写真組体のハロゲン化
    銀写真感光材料の位置(c点)とクーリッジX線管の焦
    点(a点)との距離が0.9m以上3m以下離れてお
    り、且つ被写体の厚み方向でクーリッジX線管から最も
    離れた位置(b点)と(a点)までの距離(R1)が
    0.5m以上2.7m以下であり、且つ(b点)と(c
    点)との距離(R2)が0.3m以上1.5m以下であ
    る状態で撮影する機能を有するX線画像撮影装置で撮影
    することを特徴とするX線画像形成システム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のX線画像形成システムに
    用いるハロゲン化銀写真感光材料において、該感光材料
    の支持体厚さが140μm以上であり、かつクロスオー
    バー光が15%以下であり、かつ下記現像処理Aを行う
    ことで算出されるコントラストGが3.4以上であるこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 [現像処理A]以下の現像処理液Dおよび定着処理液F
    を用い、現像温度35℃、定着温度33℃とし、自動現
    像機で現像処理を実施する。使用する自動現像機はロー
    ラー搬送式で現像時間が24秒以上28秒以内、定着時
    間が15秒以上25秒以内となる条件で実施する。 現像処理液D 純水 800ml 水酸化カリウム 22g 亜硫酸カリウム 65g ハイドロキノン 27g トリエチレングリコール 20g 5-ニトロインダゾール 0.2g 酢酸(56%水溶液) 19g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.1g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.05g グルタルアルデヒド重亜硫酸ナトリウム 4.0g 臭化カリウム 4.0g 水を加えて1Lとした後、酢酸水溶液を用いてpHを1
    0.25に調整する。 定着処理液F 純水 30ml チオ硫酸アンモニウム(70%質量/容量) 200ml 亜硫酸ナトリウム 14g グルコン酸 7g 酢酸ナトリウム3水塩 25g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム2水塩 0.1g 硫酸アルミニウム 16g 硫酸 3g 水を加えて1Lとした後、酢酸水溶液または水酸化ナト
    リウム水溶液でpH4.55に調整する。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のX線画像形成システムに
    用いるハロゲン化銀写真感光材料において、該感光材料
    の支持体厚さが140μm未満であり、つ前記現像処理
    Aを行うことで算出されるコントラストGが3.4以上
    であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】ハロゲン化銀写真感光材料の感光波長ピー
    クがX線用蛍光増感紙の主発光ピーク波長と実質的に同
    じであり、且つ半値幅が20±5nmの単色光で露光
    し、前記現像処理液Dを用い、現像液温度35℃、現像
    時間25秒で現像処理し、最低濃度に1.0を加えた濃
    度値となるのに必要な露光量が、0.010ルクス秒以
    下となる感度を有することを特徴とする請求項2又は3
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】ハロゲン化銀写真感光材料とX線用蛍光増
    感紙を組み合わせた該組体感度が150以上で800以
    下であり、X線乳房撮影用写真を撮影することを特徴と
    する請求項1記載のX線画像形成システム。
  6. 【請求項6】請求項2、3又は4記載のハロゲン化銀写
    真感光材料を用いることを特徴とする請求項5記載のX
    線画像形成システム。
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