JP3427281B2 - 撮影材料及び撮影方法 - Google Patents

撮影材料及び撮影方法

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JP3427281B2 JP17088495A JP17088495A JP3427281B2 JP 3427281 B2 JP3427281 B2 JP 3427281B2 JP 17088495 A JP17088495 A JP 17088495A JP 17088495 A JP17088495 A JP 17088495A JP 3427281 B2 JP3427281 B2 JP 3427281B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感度と画質のバランス
において優れた写真特性を示す新規な放射線増感スクリ
ーンとハロゲン化銀写真感材料を組み合わせた撮影材料
及び撮影方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療診断分野においては、さまざ
まな電子診断装置が導入され、得られた画像を情報源と
している。しかし従来から用いられている放射線増感ス
クリーンとX線用ハロゲン化銀写真感光材料とを組み合
わせて作り出すX線透視画像も診断にとって重要な役割
を果たしているのが現状である。
【0003】X線撮影を行う場合において、利用する増
感スクリーンとハロゲン化銀写真感光材料との組み合わ
せは特に指定されているわけではないが、高感度の撮影
を必要とする場合、例えば腰椎の撮影、頭部アンギオグ
ラフィー、拡大撮影などにおいては高発光の増感スクリ
ーンと、標準感度から高感度のハロゲン化銀写真感光材
料とを組み合わせて用いるのが普通である。この場合高
発光の増感スクリーンは通常スクリーン中の蛍光体量を
多くしてX線吸収量を増して発光量を多くしている。そ
のため蛍光体の増量によって蛍光体層が厚くなるため、
蛍光体層内で変換された光が蛍光体層内部で散乱、反射
して増感スクリーンから放出されてスクリーンに接して
配置されている感光材料に入手する光は大きくぼけてし
まい鮮鋭性は劣化してしまう。
【0004】また画質を特に重視する場合、例えば胸部
の単純撮影、胃部造影撮影、骨の撮影などにおいては高
鮮鋭度の増感スクリーンと標準感度のハロゲン化銀写真
感光材料とを組み合わせて用いるのが普通である。しか
し高鮮鋭な増感スクリーンは通常より発光量が小さいた
めX線吸収量が少ないため被爆線量を上げなければなら
ない。またX線吸収量が少ないとX線量子ノイズが目立
ち、粒状性が劣化する欠点を有している。
【0005】従って高感度の増感スクリーンと感光材料
との組み合わせでは画像の鮮鋭度が低下し、一方鮮鋭性
を向上させる目的で低感度の増感スクリーンと感光材料
との組み合わせでは粒状性の悪さが強調され、いずれの
場合においても画質の向上が望まれていた。
【0006】特開平3−21898号では、放射線増感
スクリーンの蛍光体充填密度を高めて鮮鋭度と粒状性を
向上させる方法が開示されているが、増感スクリーンと
感光材料の密着が不十分な際など鮮鋭性向上効果は失わ
れるなどの撮影の失敗などが生じることがあった。
【0007】また増感スクリーンの保護層の膜厚を薄く
することで鮮鋭性を向上させる手段が知られているが
が、膜強度が低下してしまい、耐久性等に問題があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、画質
のバランス(鮮鋭性、粒状性)において優れ、撮影の失
敗や増感スクリーンの耐久性等の問題がないハロゲン化
銀写真感光材料と放射線増感スクリーンを組み合わせた
撮影材料と撮影方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成される。
【0010】1) X線エネルギーが80kVpのX線
に対して45%以上の吸収量を示し、蛍光体の充填率が
68%以上で、かつ蛍光体の厚みが135μm以上の放
射線増感スクリーンと、ハロゲン化銀写真感光材料を組
み合わせた撮影材料において、該ハロゲン化銀写真感光
材料は、両面にハロゲン化銀乳剤層を有し、表面マット
度が120mmHg以上であり、かつ全親水性コロイド
層の膜厚が3μm以下のハロゲン化銀写真感光材料であ
ることを特徴とする撮影材料。
【0011】2) 支持体上に複数の蛍光体層と、保護
層を有する放射線増感スクリーンにおいて、該複数の蛍
光体層を構成する蛍光体粒子のそれぞれの層における平
均粒子径をR、粒径分布をσとしたときに、各層が0<
σ/R≦0.5の関係となる放射線増感スクリーンと、
ハロゲン化銀写真感光材料を組み合わせた撮影材料にお
いて、該ハロゲン化銀写真感光材料は、両面にハロゲン
化銀乳剤層を有し、表面マット度が120mmHg以上
であり、かつ全親水性コロイド層の膜厚が3μm以下の
ハロゲン化銀写真感光材料であることを特徴とする撮影
材料。
【0012】3) 上記ハロゲン化銀写真感光材料が固
体分散染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料である
ことを特徴とする前記1又は2記載の撮影材料。
【0013】4) 上記ハロゲン化銀写真感光材料の表
面マット度が150mmHg以上250mmHg以下で
あることを特徴とする前記1又は2記載の撮影材料。
【0014】5) 上記ハロゲン化銀写真感光材料の全
親水性コロイドの膜厚が1.8μm以上2.5μm以下
であることを特徴とする前記1又は2記載の撮影材料。
【0015】6) X線エネルギーが80kVpのX線
に対して45%以上の吸収量を示し、蛍光体の充填率が
68%以上で、かつ蛍光体の厚みが135μm以上の放
射線増感スクリーンと、両面にハロゲン化銀乳剤層を有
し、表面マット度が120mmHg以上であり、かつ全
親水性コロイド層の膜厚が3μm以下であるハロゲン化
銀写真感光材料を組み合わせて撮影することを特徴とす
る撮影方法。
【0016】7) 支持体上に複数の蛍光体層と、保護
層を有する放射線増感スクリーンにおいて、該複数の蛍
光体層を構成する蛍光体粒子のそれぞれの層における平
均粒子径をR、粒径分布をσとしたときに、各層が0<
σ/R≦0.5の関係となる放射線増感スクリーンと、
両面にハロゲン化銀乳剤層を有し、表面マット度が12
0mmHg以上であり、かつ全親水性コロイド層の膜厚
が3μm以下であるハロゲン化銀写真感光材料を組み合
わせて撮影することを特徴とする撮影方法。
【0017】以下、本発明を詳述する。本発明に係る放
射線増感スクリーンの蛍光体層中における蛍光体の充填
率は68%以上であって、好ましくは70%以上でさら
に好ましくは72%以上である。蛍光体層の厚みは13
5μm以上であるが150μm以上、250μm以下で
あることが好ましい。
【0018】本発明の放射線増感スクリーンは、傾斜粒
径構造で蛍光体を充填することが好ましい。特に表面保
護層側に大粒径の蛍光体粒子を塗布し、支持体側に小粒
径の蛍光体粒子を塗布することが好ましく、小粒径のも
のは0.5〜2.0μmで、大粒径のものは10〜30
μmの範囲が好ましい。
【0019】本発明の組み合わせに使用する放射線増感
スクリーンは、蛍光体粒子の充填率を高めることでX線
吸収率は45%以上であるが、50%以上あることが好
ましい。なおX線吸収量は次のようにして求めた。即
ち、3相の電力供給で固有濾過がアルミニウム2.2m
m相当のX線発生装置から80kVpで運転されるタン
グステン・ターゲットから生じたX線を厚さ3mmの純
度99%以上のアルミニウム板を透過させ、ターゲット
管のタングステンアノードから200cmの位置に固定
した放射線増感スクリーンに到着させ、次いでその放射
線増感スクリーンの蛍光体層から50cm後の位置で電
離型線量計を用いて測定しX線吸収量を求めた。基準と
しては増感スクリーンを透過させないで測定した上記測
定位置でのX線量を用いた。
【0020】本発明に係る放射線増感スクリーンに用い
られる好ましい結合剤としては熱可塑性エラストマーが
挙げられる。具体的にはポリスチレン、ポリオレフィ
ン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリブ
タジエン、エチレン酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、天然
ゴム、フッ素ゴム、ポリイソプレン、塩素化ポリエチレ
ン、スチレン−ブタジエンゴム及びシリコンゴムからな
る群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラストマ
ーが挙げられる。
【0021】本発明で言う蛍光体の充填率は、支持体上
に形成された蛍光体層の空隙率から次式により求めるこ
とができる。
【0022】
【数1】
【0023】本発明に係る放射線増感スクリーンに用い
られる好ましい蛍光体としては以下に示すものが挙げら
れる。
【0024】タングステン酸塩系蛍光体(CaWO4
MgWO4、CaWO4:Pbなど)、テルビウム賦活希
土類酸硫化物系蛍光体〔Y22S:Tb、Gd22S:
Tb、La22S:Tb、(Y、Gd)22S:Tb、
Tm等〕、テルビウム賦活希土類隣酸塩系蛍光体(YP
4:Tb、GdPO4:Tb、LaPO4:Tb等)、
テルビウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体La
OBr:Tb、LaOBr:Tb.Tm、LaOCl:
Tb、LaOCl:Tb.TmGdOBr:Tb、Gd
OCr:Tb等)、ツリウム賦活希土類オキシハロゲン
化物系蛍光体(LaOBr:Tm、LaOCl:Tm
等)、硫酸バリウム系蛍光体〔BaSO4:Pb、Ba
SO4:Eu2+、(Ba.Sr)SO4:Eu2+等〕、2
価のユーロビウム賦活アルカリ土類金属燐酸塩系蛍光体
〔Ba3(PO42:Eu2+、(Ba、Sr)3、(PO
42:Eu2等〕、2価のユーロビウム賦活アルカリ土
類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体〔BaFCl:E
2+、BaFBr:Eu2+、BaFCl:Eu2+.T
b、BaFBr:Eu2+.Tb、BaF2.BaCl2
XBaSO4.KCl:Eu2+、(Ba.Mg)F2.B
aCl2.KCl :Eu2+等〕、沃化物系蛍光体(C
SI:Na、CSI:Tl、NaI.KI:Tl等)硫
化物系蛍光体〔ZnS:Ag、(Zn.Cd)S:A
g、(Zn.Cd)S:Cu、(Zn.Cd)S:C
u.Al等〕、燐酸ハフニウム系蛍光体(HfP27
Cu等)、ただし本発明に用いられる蛍光体はこれらに
限られものではなく、放射線の照射により可視または近
紫外領域の発光を示す蛍光体であれば使用できる。
【0025】蛍光体粒径は、各蛍光体層を構成する蛍光
体粒子のそれぞれの層の平均粒子径をR、粒径分布をσ
としたときに、各層において0<σ/R≦0.5の関係
を満たすものを準備する。ここで、平均粒子径Rは個数
平均、粒径分布σは標準偏差を示す。
【0026】
【数2】
【0027】D:個々の蛍光体粒子径 N:蛍光体粒子数 ΣはN個の和 好ましくは各層において0<σ/R≦0.3の関係を満
たし、さらに好ましくは各層において0<σ/R≦0.
15の関係を満たすことが望ましい。
【0028】次に本発明のハロゲン化銀写真感光材料に
ついて説明する。本発明でいうマット度とは、未露光の
ハロゲン化銀写真感光材料を温度23℃、湿度30〜5
5%RHの条件下で3時間調湿を行ってから同一条件下
で吸引圧を測定しmmHgで表した数値をいう。
【0029】吸引圧の測定にはスムースター(東英電子
工業[株]製)を用い、値が大きいほどマット度が高い
ことを表す。
【0030】本発明の研究によれば、感光材料の親水性
コロイド層中のマット剤粒径やマット剤量がこのマット
度を支配しており、該層の表面のマット度を120mm
Hg以上で特に好ましくは150mmHg以上250m
mHg以下とすることで本発明の効果が発揮される。
【0031】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
て、支持体に対して少なくとも一方の側の全親水性コロ
イド層の膜厚は、親水性コロイドの添加量を調整するこ
とができる。該層の膜厚は相対湿度40%において3.
0μm以下で、好ましくは1.8以上2.5μm以下に
することで本発明の効果が発揮される。
【0032】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、両
面に写真乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料であ
るので、クロスオーバー光による画像の劣化が発生し易
く、このクロスオーバー光とは、感光材料の両側に配置
されたそれぞれの増感スクリーンから放出され、感光材
料の支持体を透過して反対側の感光層に届く可視光で、
画質、特に鮮鋭性の低下をもたらす光りである。
【0033】上記クロスオーバー光を減少させるため
に、これまでに各種の技術が開発されてきた。例えば米
国特許4,425,425号、同4,425,426号
明細書に示されている分光増感された高アスペクト比平
板状ハロゲン化銀粒子乳剤を感光性ハロゲン化銀写真乳
剤として用いる発明があり、この発明によってクロスオ
ーバー光が15〜22%まで減少するとされている。ま
た米国特許4,803,150号明細書には、現像処理
により脱色可能な微結晶性染料層をハロゲン化銀写真感
光材料の支持体として感光層との間に設ける発明が開示
されており、この発明によりクロスオーバーが10%以
下にまで減少するとされる。
【0034】ただし、本発明に使用する支持体の両側に
写真感光層を有するハロゲン化銀写真感光材料は、片面
からのみ放射線増感スクリーンを用いて露光されるた
め、クロスオーバー光は5%以上であることが好まし
く、さらに好ましくは10%以上30%以下である。
【0035】なお、クロスオーバー光の測定は、一枚の
放射線増感スクリーンを用い、この放射線増感スクリー
ンの前面に両側に感光層を有するハロゲン化銀写真感光
材料を接触させて置き、次いでそれらを黒紙を用いて遮
光した状態でX線発生装置のフォーカルスポットと放射
線増感スクリーンとの距離を変えることによりX線照射
量を変えて露光し、露光後の感光材料を現像処理し、こ
のフィルムを2分割して一方からは放射線増感スクリー
ンと接触していた側の感光層(バック側感光層)を剥離
し、他方からはその逆側の感光層(フロント側感光層)
を剥離する。次いで、各々の感光層における特性曲線の
直線部分から両者の感度差ΔlogEの平均値を求め、
以下の式に従ってクロスオーバー光を算出する。
【0036】クロスオーバー(%)=100/anti
log(ΔlogE)+1 本発明のハロゲン化銀写真感光材料の代表的な構成とし
ては、青色に着色した透明支持体の両側に、それぞれ下
塗り層、必要に応じて塗設するクロスオーバーを低減せ
しめるための染料層、少なくとも1層のハロゲン化銀乳
剤層、さらに保護層が順次塗設されてなる構成を挙げる
ことができる。支持体両側の各々の層は、実質的に互い
に同一の層であることが望ましい。
【0037】支持体は、ポリエチレンテレフタレートな
どの透明な材料から形成されたものであって、青色染料
により着色されている。青色染料としては、X線写真用
フィルムの着色用として知られているアントラキノン系
染料など各種のものが使用できる。支持体の厚さは80
〜200μmの範囲から適宜選ぶことができる。支持体
の上には、通常のX線写真用フィルムと同様に、ゼラチ
ンなどの水溶性高分子物質からなる下塗り層が設けられ
る。
【0038】下塗り層の上には、必要に応じてクロスオ
ーバー低減のための染料層が設けられる。この染料層は
通常、染料を含むコロイド層として形成され、先に規定
した現像処理液にて脱色される染料であることが望まし
い。染料層中では染料が下部に固定されていて、上部の
ハロゲン化銀乳剤層や保護層に拡散することがないよう
にされていることが望ましい。
【0039】本発明に用いられる固体状分散染料の例と
しては、次のものを挙げることができる。
【0040】
【化1】
【0041】
【化2】
【0042】
【化3】
【0043】
【化4】
【0044】
【化5】
【0045】本発明の感光材料に使用するハロゲン化銀
粒子としては次のようなものが好ましい。
【0046】本発明におけるハロゲン化銀粒子は、正常
晶粒子であっても平板状粒子であってもよいが好ましく
は平板状粒子が用いられる。
【0047】平板状粒子とは、(粒子直径/厚さ)の比
であるアスペクト比の平均値(平均アスペクト比と呼
ぶ)が2以上であり、好ましくは2.5〜30であり、
より好ましくは3〜20、特に好ましくは4〜15であ
る。
【0048】粒子は正常晶粒子でも平板状粒子であって
もよく、転移線がb/a≧5以上の六角平板であっても
よい。粒子の平均厚さは0.40μm以下でよく、より
好ましくは0.3μm以下、特に好ましくは0.05μ
m〜0.25μmである。
【0049】本発明に於ける沃臭化銀又は塩沃臭化銀粒
子は、平均沃化銀含有率が0モル%以上1.0モル%以
下で、より好ましくは0.1モル%〜0.8モル%でよ
い。本発明に於ける塩沃臭化銀粒子の平均塩化銀含有率
は0モル%以上20モル%以下で好ましくは0モル%〜
12モル%である。
【0050】本発明に係るハロゲン化銀乳剤層のハロゲ
ン化銀粒子は、平行な2面の外表面として有する単分散
性の平板状ハロゲン化銀粒子であることが好ましい。ハ
ロゲン化銀粒子内部のハロゲン組成は、均一ではなく粒
子体積の1/2より内部に固溶限界から0モル%以上の
沃化銀、0モル%以上30モル%の塩化銀を含有しても
よい。また、粒子体積の1/2より外部に固溶限界から
0モル%以上の沃化銀、0モル%以上30モル%以下の
塩化銀を含有する層状構造を有してもよい。
【0051】本発明に係るハロゲン化銀乳剤の平板状粒
子は、投影面積の直径が0.2μm以上2.0μm以
下、好ましくは0.3μm以上1.5μm以下の範囲が
好ましい。平板状粒子のアスペクト比は2以上が好まし
く、その理由はアスペクト比が1.8以下であると正常
晶粒子や双晶の球形粒子と同様にアルミニウムイオンの
少ない定着液で処理した場合、最高濃度の低下が大き
く、また定着液のpHを5.0以上にしても銀色調の経
時劣化が大きく改善されないからである。
【0052】平板状乳剤を得る方法としては、公知の方
法を用いてよく、例えば種粒子を含むゼラチン水溶液中
に水溶性銀塩と水溶性ハライド溶液をダブルジェット法
で混合する際、pAg値の制御、種粒子量或いはハライ
ド組成の変化などによって粒径、厚みとその粒度分布、
アスペクト比及び写真特性などを適宜に変えることがで
きる。また本発明の単分散乳剤を得る方法としても、公
知の方法を用いてもよく、例えば種粒子を含むゼラチン
水溶液中に水溶性銀塩溶液と水溶性ハライド溶液をpA
g及びpHの制御下、ダブルジェット法によって得る方
法があり、これらの添加速度の決定にあたっては特開昭
54−48521号、同58−49938号などを参考
にすることができる。
【0053】本発明に係るハロゲン化銀粒子は、特開平
3−213845号公報に開示されているハロゲン化銀
の微粒子を供給する方法で作成されていてもよい。
【0054】本発明の好ましいもう一つの粒子として
は、平均粒径が0.40μm以下の正常晶粒子である。
晶壁は立方晶、14面体、正八面体、球状に丸まった形
状でもよい。平均粒径が0.40μmで、かつAgI含
有率が1.0モル%以下の塩沃臭化銀であれば平板状粒
子でなくともよく、トリガー感光材料では内部カブリ核
を有する微粒子ハロゲン化銀を混合して用いてもよい
し、該粒子を本発明の平板状粒子の下層に用いてよい。
また、平板状粒子含有層の下層に微粒子ハロゲン化銀粒
子に色素を吸着させてクロスオーバーカットやハレーシ
ョン防止のために使用してもよい。
【0055】本発明の感光材料は、従来の医療用自動現
像機システムで充分な写真性能を得るためには、平均塩
化銀含有率は20モル%を越えないことが好ましい。2
0モル%を越えるとカブリが上昇したり、処理システム
間の写真性能変動が大きくなり好ましくない。
【0056】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には特
開昭59−99433号、同60−147727号、同
63−92942号、特開平1−152446号、同2
−12142号、同2−28638号、同4−1074
42号などで開示されているようなハロゲン化銀粒子の
内部沃化銀分布を変化させた粒子を用いることができ
る。また本発明の写真感光材料には特開昭63−151
618号、特開平1−213639号、同3−1634
33号などで開示されている単分散粒子を用いることが
できる。
【0057】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に含ま
れる粒子は特開昭63−305343号公報に記載され
ているような現像開始点を一定の部位に集中させた粒子
や、特開昭63−220238号、特開平1−2016
49号、同3−175440号などに記載されている粒
子に転移線を設けたもの、或いは特開平1−27923
7号、同1−273039号などに記載されている層状
構造の粒子であってもよい。
【0058】また本発明のハロゲン化銀写真感光材料の
ハロゲン化銀付量は、支持体の片側当たり銀量換算で
3.3g/m2以下が好ましい。この量が3.6g/m2
以上になるような場合は本発明の効果が得にくくなる。
【0059】本発明の写真感光材料に用いられる上記の
乳剤は、公知の方法で製造できる。例えば、リサーチ・
ディスクロージャー(RD)No.17643(197
8年12月)・22〜23頁の1・乳剤製造法(Emu
lsion Preparation and typ
es)、及び同(RD)No.18716(1979年
11月)・648頁に記載の方法で調製することができ
る。
【0060】また、T.H.James著“The t
heory of the photographic
process”第4版、Macmillan社刊
(1977年)38〜104頁に記載の方法、G.F.
Dauffin著「写真乳剤化学」“Photogra
phic Emulsion Chemistry”、
Focal press 社刊(1966年)、P.G
lafkides著「写真の物理と化学」“Chimi
e et physique photographi
que”Paul Montel 社刊(1967
年)、V.L.Zelikman他著「写真乳剤の製造
と塗布」“Making and Coating p
hotographic Emulsion”Foca
l press社刊(1964年)などに記載の方法に
より調製することができる。
【0061】即ち、中性法、酸性法、アンモニア法など
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロールド・ダブルジェット法などの混合条
件、コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製
条件及びこれらの組合わせ法を用いて製造することがで
きる。
【0062】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌード
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などの水洗方法が
なされてよい。好ましい水洗法としては、例えば特公昭
35−16086号公報記載のスルホ基を含む芳香族炭
化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、又は特開平2−
7037号公報記載の凝集高分子剤例示G3,G8など
を用いる方法が特に好ましい脱塩法として挙げられる。
【0063】本発明に係る乳剤は、物理熟成又は化学熟
成前後の工程において、各種の写真用添加剤を用いるこ
とができる。公知の添加剤としては、例えばRD N
o.17643(1978年12月)、同No.187
16(1979年11月)及び同No.308119
(1989年12月)に記載された化合物が挙げられ
る。これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示さ
れている化合物種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0064】 添加剤 RD−17643 RD−18716 RD−308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IVA 減感色素 23 IV 998 IVB 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明に係る感光材料に用いることのできる支持体とし
ては、例えば前述のRD−17643の28頁及びRD
−308119の1009頁に記載されているものが挙
げられる。適当な支持体として例えばポリエチレンテレ
フタレートフィルムなどで、これら支持体の表面には塗
布層の接着をよくするために、下塗層を設けたり、コロ
ナ放電、紫外線照射などを施してもよい。
【0065】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
は、例えば前記(RD)−17643のXX〜XXI,29
〜30頁、或いは同308119のXX〜XXI,1011
〜1012頁に記載されているような処理液による処理
がなされてよい。
【0066】白黒写真処理剤における処理剤としては、
ジヒドロキシベンゼン類(例えば、ハイドロキノン)、
3−ピラゾリドン類(例えば、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン)、アミノフェノール類(例えば、N−メチル
−アミノフェノール)などを単独若しくは組み合わせて
用いることができる。なお、現像液には公知の、例えば
保恒剤、アルカリ剤、pH緩衝剤、カブリ防止剤、硬膜
剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡剤、色調剤、硬水軟
化剤、溶解助剤、粘性付与剤などを必要に応じて用いて
もよい。
【0067】定着液にはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩な
どの定着剤が用いられる。さらに硬膜剤として水溶性ア
ルミニウム塩、例えば硫酸アルミニウム或いはカリ明礬
などを含んでよい。その他保恒剤、pH調整剤、硬水軟
化剤などを含んでもよい。
【0068】本発明において全処理時間(Dry to
Dry)が40秒以下の超迅速処理することができ
る。本発明における“現像工程時間”又は“現像時間”
とは、処理する感光材料の先端が自動現像機(以下、自
現機という)の現像タンク液に浸漬してから次の定着液
に浸漬するまでの時間、“定着時間”とは、定着タンク
液に浸漬してから次の水洗タンク液(安定液)に浸漬す
るまでの時間、“水洗時間”とは、水洗タンク液に浸漬
している時間をいう。また、“乾燥時間”とは、通常自
動現像機には35〜100℃、好ましくは40〜80℃
の熱風が吹き付けられる乾燥ゾーンが設置されており、
その乾燥ゾーンに入っている時間をいう。本発明の現像
処理では、現像時間が3〜15秒、好ましくは3〜10
秒である。現像温度は25〜50℃が好ましく、30〜
40℃がより好ましい。定着温度及び時間は20〜50
℃で2〜12秒が好ましく、30〜40℃で2〜10秒
がより好ましい。水洗または安定浴温度及び時間は0〜
50℃で2〜15秒が好ましく、15〜40℃で2〜8
秒がより好ましい。
【0069】本発明の方法によれば現像、定着及び水洗
(又は安定化)されたハロゲン化銀写真感光材料は水洗
水をしぼり切るためのスクイズローラを経て乾燥され
る。
【0070】乾燥は40〜100℃で行われ、乾燥時間
は環境温度により適宜変えられるが、通常は3〜12秒
でよく、好ましくは40〜80℃で3〜12秒、特に好
ましくは40〜80℃で3〜8秒である。より好ましく
は遠赤外線ヒータを使用することが好ましい。
【0071】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。但
し当然のことであるが本発明は以下に述べる実施例によ
り限定されるものではない。
【0072】実施例1 (1)下記の放射線増感スクリーンを用意した。
【0073】1)放射線増感スクリーンの製造 (放射線増感スクリーン1、2の製造) 蛍光体 Gd22S:Tb(平均粒径1.8μm) 200g 結合剤ポリウレタン系熱可塑性エラストマー デモラックTPKL−5−2625 固形分40%(住友バイエルウレタン(株)製) 20g ニトロセルローズ(消化度11.5%) 2g 上記にメチルエチルケトン溶媒を加え、プロペラ型ミキ
サーで分散させて粘度25ps(25℃)の蛍光体層形
成用塗布液を調製した。(結合剤/蛍光体比=1/2
2)また、別途に下塗層形成用塗布液として軟質アクリ
ル樹脂固形分90g、ニトロセルローズ50gをメチル
エチルケトンを加えて分散、混合して粘度3〜6ps
(25℃)の分散液を調製した。
【0074】二酸化チタンを練り込んだ厚さ250μm
のポリエチレンテレフタレートベース(支持体)をガラ
ス板上に水平に置き、上記下塗り層形成用塗布液をドク
ターブレードを用いて支持体上に均一塗布した後、25
℃から100℃に徐々に上昇させて塗布膜の乾燥を行い
支持体上に下塗り層を形成した。塗布膜の厚さは15μ
mであった。
【0075】この上に上記の蛍光体層形成用塗布液をド
クターブレードを用いて膜厚150μmと240μmの
2種類の厚みで均一に塗布乾燥し、次いで圧縮を行っ
た。圧縮はカレンダーロールを用いて300kgw/c
2の圧力、80℃の温度で行った。この圧縮後、特開
平6−75097号の実施例〔1〕記載の方法で厚さ3
μmの透明保護膜を形成した。
【0076】以上の様にして支持体、下塗層、蛍光体
層、透明保護層からなる放射線増感スクリーン1、2を
製造した。
【0077】(放射線増感スクリーン3の製造)放射線
増感スクリーン1、2の製造において蛍光体層形成用塗
布液の膜厚を240μmの厚みで塗布し、圧縮を全く行
わない以外は放射線増感スクリーン1、2と同様にして
支持体、下塗層、蛍光体層、保護層からなる放射線増感
スクリーン3を製造した。
【0078】2)放射線増感スクリーンの感度の測定 イーストマン・コダック社製MRE片面ハロゲン化銀写
真感光材料に測定対象の放射線増感スクリーンをX線源
に対して前面に感光材料、その後に放射線増感スクリー
ンを接触状態に配置して、距離法にてX線露光量を変化
させ、logE=0.15の幅でステップ露光した。
【0079】露光後、試料フィルムを自動現像機FPM
−5000(富士写真フイルム(株)製)にて下記現像
工程で現像処理を行い測定試料を得た。得られた測定試
料について、可視光にて濃度測定を行い特性曲線を得
た。
【0080】感度はDmin+濃度1.0を得るX線露
光量の逆数で表し、放射線増感スクリーン1を100
(基準値)とした相対感度で表した。それらの結果を表
1に示した。
【0081】 現像液組成 水酸化カリウム 21g 亜硫酸カリウム 63g 硼酸 10g ハイドロキノン 26g トリエチレングリコール 16g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.06g 1−フェニル−3−メルカプトテトラゾール 0.01g 氷酢酸 12g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.2g グルタルアルデヒド 5g 臭化カリウム 4g 水を加えて1リットルとした後、pHを10.0に調節する。
【0082】上記標準現像液を用いた現像処理の標準的
な条件は下記の如くである。
【0083】現像時間:25秒 定着時間(定着液組成は下記に示す):20秒 水洗時間:12秒 スクイズ及び乾燥時間:26秒 使用する現像装置:市販ローラ搬送型自動現像機(例え
ば、富士写真フイルム〔株〕製FPM−5000型自動
現像機、現像タンク:容量22リットル、液温35℃、
定着タンク:容量15.5リットル、液温25℃)、同
種の市販ローラ搬送型自動現像機としては、イーストマ
ンコダック社製M−6AW型自動現像機がある。
【0084】 定着液組成(以下、定着液Fという) チオ硫酸アンモニウム(70%重量/容量) 200ml 亜硫酸ナトリウム 20g 硼酸 8g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(2水塩) 0.1g 硫酸アルミニウム 15g 硫酸 2g 氷酢酸 22g 水を加えて1リットルにした後、必要により水酸化ナトリウム若しくは氷酢酸 を用いてpHを4.20に調節する。
【0085】3)放射線増感スクリーンのX線吸収量の
測定 三相の電力供給で80KVpで運転されるタングステン
・ターゲット管から生じたX線を、厚さ3mmのアルミ
ニウム板を透過させ、ターゲット管のタングステン・ア
ノードから200cmの位置に固定した試料放射線増感
スクリーンに到達させ、次いで該スクリーンを透過した
X線量を放射線増感スクリーンの蛍光体層から50cm
後の位置で電離型線量計を用いて線量測定し、X線の吸
収量を求めた。なお、基準として放射線増感スクリーン
を透過させないで測定した上記測定位置でのX線量を用
いた。
【0086】得られたそれぞれの放射線増感スクリーン
のX線吸収量の測定値を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】(2)下記のハロゲン化銀写真感光材料を
用意した。
【0089】乳剤−Aの調製 水1リットル中に臭化カリ5g、沃化カリ0.05g、
ゼラチン30g、チオエーテルHO(CH22S(CH
22S(CH22OHの5%水溶液4.0ccを添加
し、76℃に保った溶液中へ、撹拌しながら硝酸銀8.
33gの水溶液と、臭化カリ5.94g、沃化カリ0.
726gを含む水溶液をダブルジェット法により45秒
間で添加した。続いて臭化カリ2.5gを添加したの
ち、硝酸銀8.33gを含む水溶液を26分かけて添加
終了時の流量が添加開始時の2倍となるように添加し
た。このあと25%のアンモニア溶液20cc、50%
NH4NO3 10ccを添加して20分間物理熟成した
のち氷酢酸15ccを添加して中和した。引きつづいて
硝酸銀153.34gの水溶液と臭化カリの水溶液を、
電位をpAg8.2に保ちながらコントロールダブルジ
ェット法で40分間で添加した。この時の流量は添加開
始時の流量が添加開始時の流量の9倍となるよう加速し
た。添加終了時2Nのチオシアン酸カリウム溶液15c
cを添加し、さらに1%の沃化カリ水溶液25ccを3
0秒かけて添加した。このあと温度を35℃に下げ、沈
降法により可溶性塩類を除去したのち、40℃に昇温し
てゼラチン30gとフェノール2gを添加し、苛性ソー
ダと臭化カリによりpH6.40、pAg8.50に調
整した。温度を56℃に昇温したのち、下記記載の増感
色素Aを520mgと安定化剤A150mgを添加し
た。10分後にチオ硫酸ナトリウム5水和物2.4m
g、チオシアン酸カリウム140mg、塩化金酸2.1
mgを各々添加し、80分後に急冷して固化させ乳剤と
した。得られた乳剤は全粒子の投影面積の総和の98%
がアスペクト比3以上の粒子からなり、アスペクト比3
以上の全ての粒子についての平均の投影面積直径は1.
8μm、標準偏差24%、厚みの平均は0.2μmでア
スペクト比は9.0であった。
【0090】増感色素A:5,5′−ジクロロ−9−エ
チル−3,3′−ジ(3−スルホプロピル)−オキサカ
ルボシアニン・ナトリウム・アンヒドリド 安定剤A:4−ヒドロキン−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン 塗布液の調製 乳剤層塗布液− 乳剤−A液においてハロゲン化銀1モルあたり、下記の
薬品を添加して塗布液とした。
【0091】 ゼラチン(表2に記載した膜厚となるよう調整) ポリマーラテックス 〔ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)=97/3〕 25.0g 1,2−ビス(スルホニルアセトアミド)エタン 8ミリモル/表面保護層と乳剤層のゼラチン100gあたり ハイドロキノンモノスルホン酸カリウム 12g 2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ− 1,3,5−トリアジン 80mg ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量4.1万) 4.0g ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量60万) 1.0g 乳剤保護層 乳剤保護層はA面、B面とも同じである。組成および塗
布量を以下に記す。
【0092】 表面保護層の内容 塗布量 ゼラチン 0.890g/m2 ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量40万) 0.023g/m2 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン 0.015g/m
【0093】
【化6】
【0094】 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) (表2に記載したマット度となるよう調整) プロキセル(NaOHでpH7.4に調整) 0.0005g/m 感光材料の作製 〔支持体〕二軸延伸された厚さ175μmの青色染色ポ
リエチレンテレフタレートフィルム上にコロナ放電処理
を行い、片面当たりの塗布量が下記の塗布量になるよう
にワイヤーバーコーターにより両面塗布し、185℃に
て1分間乾燥した。
【0095】 下塗下層 ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス ブタジエン/スチレン重量比/31/69 0.322g/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム塩 8.4mg/m2 ジ−n−ヘキシル−スルフォサクシネート−ナトリウム塩 1.29mg/m2 ベンゾイソチアゾロン 0.27mg/m2 下塗上層 ゼラチン 300mg/m2 ポリエチレンアクリレート 20mg/m21225O(CH2CH2O)10H 4mg/m2 ベンゾイソチアゾロン 0.3mg/m2 染料AH−15 40mg/m2 ここで用いた染料はマゼンタ色であり、下記調製法によ
り、微結晶状態(0.2μm)の分散物をゼラチン溶液
に加えた。染料20gとカルボキシメチルセルロース1
%水溶液200g、H2O 287gを混合し、直径2
mmの酸化ジルコニウム(ZrO2)のビーズを用いた
アイガーミル(アイガージャパン(株))にて500r
pmの条件で8時間処理した。下塗り上層にマゼンタ染
料を含んだ上述の青色染料がドープされたポリエチレン
テレフタレート支持体の両面に塗布液−と表面保護層
を塗布した。塗布銀量は片面当たり1.65g/m2
ある。
【0096】
【表2】
【0097】〔ハロゲン化銀写真感光材料と放射線増感
スクリーンとの組体の特性評価〕評価対象の感光材料を
同じく評価対象の増感スクリーンと組み合わせて下記の
特性について評価を行った。(スクリーンはそれぞれ2
枚用意し、感光材料の前側と後側をはさんで配置し
た。) 1)感度の測定 評価対象の増感スクリーンと感光材料の組体について、
80kVpのX線源を用いて距離法にて露光量を変化さ
せ、logE=0.15の幅でステップ露光した。露光
後に感光材料を前述の折り曲げテストで現像処理したの
と同じように処理を行った。感度は最低濃度(Dmi
n)+1.0の濃度を得るのに必要なX線露光量の逆数
を、組体スクリーン1/試料No.1の感度を基準(1
00とする)として相対値にて示した。
【0098】2)鮮鋭性および粒状性の評価 評価対象の増感スクリーンと感光材料の組体について、
京都科学製胸部ファントームを120kVp(3mm厚
のアルミニウム等価フィルター装着)のX線源を用い、
距離140cmの位置にファントームを置き、その後ろ
にグリッドレシオ8:1の散乱線防止グリッド、そして
その後ろに感光材料と増感スクリーンとの組体を置き、
撮影を行った。現像処理は、前記の感度およびガンマの
測定の場合と同様の処理を行った。いずれの写真も肺野
の最も濃度の高い部分が濃度1.8±0.5となるよう
にX線露光量を、露光時間を変えることにより調節し
た。仕上がった写真について目視で観察し、粒状性と鮮
鋭性を下記に示すような評価を行い、結果を表3に示
す。
【0099】 粒状性の評価 ランク ほとんど目立たない A 若干目立つ B 目立ち読影に若干支障あり C 非常に目立ち読影に支障あり D 鮮鋭性の評価 ランク 非常にシャープ A 良好だが僅かにボケがある B ボケが目立ち読影に若干支障あり C ボケにより読影困難 D 3)増感スクリーンの耐久性の評価 評価対象の増感スクリーンをコニカ[株]製フィルムチ
ェンジャーにセットし、各感光材料を用いて搬送テスト
を行い、スクリーンの耐久性について下記の評価を行っ
た。(各スクリーンと感光材料の組み合わせで感光材料
それぞれを10000枚連続搬送を行い、その後で下記
のランクでスクリーンを評価した。) スクリーン耐久性の評価 ランク キズはほとんどついていない A 若干のキズが付いている B 保護層が僅かにはがれている部分がある C 保護層がはがれ蛍光体が汚れている D
【0100】
【表3】
【0101】表3の結果から本発明の増感スクリーンと
感光材料の組み合わせは、高感度で鮮鋭性、粒状性に優
れ、しかもスクリーンの耐久性においても良好であるこ
とがわかる。
【0102】実施例2 下記の放射線増感スクリーンをそれぞれ2枚1組(前置
用および後置用)で用意した。
【0103】水ふるい法により分級し、コールターカウ
ンタにより粒径分布を測定した平均粒子径R、粒径分布
σ及びσ/Rがそれぞれ表1に示される条件の蛍光体
(Gd22S:Tb)を、それぞれ200gを結合剤ポ
リウレタン10g、溶剤メチルエチルケトン50gとボ
ールミルにて6時間混合分散し、蛍光体塗布液を調製し
た。この塗布液をガラス板上に水平においたポリエチレ
ンテレフタレート(支持体、250μm)に平均粒子径
が小さいものから順次ナイフコーターで均一に同時に重
層塗布し、蛍光体層を作製した。なお、このときの各層
の膜厚は表4に示すように行った。得られた蛍光体層を
温度100℃でカレンダーロールを使用して圧縮を行な
った。圧縮後、片面にポリエステル系接着剤が塗布され
ている透明のポリエチレンテレフタレート(厚さ3μ
m)を、接着剤を下にして蛍光体層上に接着することに
より保護層を設け、放射線増感スクリーンを得た。
【0104】
【表4】
【0105】次に実施例1で用意した感光材料を用い
て、同様の方法で感光材料と増感スクリーンの組体の評
価を行った。結果を表5に示す。
【0106】
【表5】
【0107】表5の結果から本発明の増感スクリーンと
感光材料の組み合わせは、高感度で鮮鋭性、粒状性に優
れ、しかもスクリーンの耐久性においても良好であるこ
とがわかる。
【0108】
【発明の効果】本発明により、画質のバランス(鮮鋭
性、粒状性)において優れ、撮影の失敗や増感スクリー
ンの耐久性等の問題がないハロゲン化銀写真感光材料と
放射線増感スクリーンを組み合わせた撮影材料と撮影方
法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G21K 4/00 G21K 4/00 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/00 G03C 1/32 G03C 1/46 G03C 1/83 G03C 5/17

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線エネルギーが80kVpのX線に対
    して45%以上の吸収量を示し、蛍光体の充填率が68
    %以上で、かつ蛍光体の厚みが135μm以上の放射線
    増感スクリーンと、ハロゲン化銀写真感光材料を組み合
    わせた撮影材料において、該ハロゲン化銀写真感光材料
    は、両面にハロゲン化銀乳剤層を有し、表面マット度が
    120mmHg以上であり、かつ全親水性コロイド層の
    膜厚が3μm以下のハロゲン化銀写真感光材料であるこ
    とを特徴とする撮影材料。
  2. 【請求項2】 支持体上に複数の蛍光体層と、保護層を
    有する放射線増感スクリーンにおいて、該複数の蛍光体
    層を構成する蛍光体粒子のそれぞれの層における平均粒
    子径をR、粒径分布をσとしたときに、各層が0<σ/
    R≦0.5の関係となる放射線増感スクリーンと、ハロ
    ゲン化銀写真感光材料を組み合わせた撮影材料におい
    て、該ハロゲン化銀写真感光材料は、両面にハロゲン化
    銀乳剤層を有し、表面マット度が120mmHg以上で
    あり、かつ全親水性コロイド層の膜厚が3μm以下のハ
    ロゲン化銀写真感光材料であることを特徴とする撮影材
    料。
  3. 【請求項3】 上記ハロゲン化銀写真感光材料が固体分
    散染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の撮影材料。
  4. 【請求項4】 上記ハロゲン化銀写真感光材料の表面マ
    ット度が150mmHg以上250mmHg以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の撮影材料。
  5. 【請求項5】 上記ハロゲン化銀写真感光材料の全親水
    性コロイドの膜厚が1.8μm以上2.5μm以下であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の撮影材料。
  6. 【請求項6】 X線エネルギーが80kVpのX線に対
    して45%以上の吸収量を示し、蛍光体の充填率が68
    %以上で、かつ蛍光体の厚みが135μm以上の放射線
    増感スクリーンと、両面にハロゲン化銀乳剤層を有し、
    表面マット度が120mmHg以上であり、かつ全親水
    性コロイド層の膜厚が3μm以下であるハロゲン化銀写
    真感光材料を組み合わせて撮影することを特徴とする撮
    影方法。
  7. 【請求項7】 支持体上に複数の蛍光体層と、保護層を
    有する放射線増感スクリーンにおいて、該複数の蛍光体
    層を構成する蛍光体粒子のそれぞれの層における平均粒
    子径をR、粒径分布をσとしたときに、各層が0<σ/
    R≦0.5の関係となる放射線増感スクリーンと、両面
    にハロゲン化銀乳剤層を有し、表面マット度が120m
    mHg以上であり、かつ全親水性コロイド層の膜厚が3
    μm以下であるハロゲン化銀写真感光材料を組み合わせ
    て撮影することを特徴とする撮影方法。
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