JPH09189800A - X線用ハロゲン化銀写真感光材料の撮影方法及びその処理方法 - Google Patents
X線用ハロゲン化銀写真感光材料の撮影方法及びその処理方法Info
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- JPH09189800A JPH09189800A JP396996A JP396996A JPH09189800A JP H09189800 A JPH09189800 A JP H09189800A JP 396996 A JP396996 A JP 396996A JP 396996 A JP396996 A JP 396996A JP H09189800 A JPH09189800 A JP H09189800A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 迅速処理にて高感度で粒状性が優れ、かつ現
像銀の色調性が純黒色調であるX線用ハロゲン化銀写真
感光材料の撮影方法及びその処理方法の提供。 【解決手段】 (a)支持体の両面に少なくとも1層の
ハロゲン化銀乳剤層と保護層(最外層)を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料が下記の(1)及び(2)の条件を
満たすハロゲン化銀写真感光材料であって、該ハロゲン
化銀写真感光材料とX線エネルギーが80kVpのX線
に対して45%以上、80%以下の吸収率を有し、かつ
1μm〜5μmの保護層を有する放射線増感スクリーン
と組み合わせて撮影するX線用ハロゲン化銀写真感光材
料の撮影方法。 (b)ハロゲン化銀写真感光材料を露光後、全処理時間
が30秒以下で処理する(a)項記載のX線用ハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。
像銀の色調性が純黒色調であるX線用ハロゲン化銀写真
感光材料の撮影方法及びその処理方法の提供。 【解決手段】 (a)支持体の両面に少なくとも1層の
ハロゲン化銀乳剤層と保護層(最外層)を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料が下記の(1)及び(2)の条件を
満たすハロゲン化銀写真感光材料であって、該ハロゲン
化銀写真感光材料とX線エネルギーが80kVpのX線
に対して45%以上、80%以下の吸収率を有し、かつ
1μm〜5μmの保護層を有する放射線増感スクリーン
と組み合わせて撮影するX線用ハロゲン化銀写真感光材
料の撮影方法。 (b)ハロゲン化銀写真感光材料を露光後、全処理時間
が30秒以下で処理する(a)項記載のX線用ハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線用ハロゲン化銀
写真感光材料に関し、詳しくは高感度、高鮮鋭性で、か
つ現像銀の色調性に優れた超迅速処理可能なX線用ハロ
ゲン化銀写真感光材料の撮影方法及びその処理方法に関
する。
写真感光材料に関し、詳しくは高感度、高鮮鋭性で、か
つ現像銀の色調性に優れた超迅速処理可能なX線用ハロ
ゲン化銀写真感光材料の撮影方法及びその処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】医療用放射線写真において患者の組織の
画像は、透明支持体上にハロゲン化銀乳剤層を塗設され
たハロゲン化銀写真感光材料にX線の透過パターンを記
録することによって得られる。
画像は、透明支持体上にハロゲン化銀乳剤層を塗設され
たハロゲン化銀写真感光材料にX線の透過パターンを記
録することによって得られる。
【0003】X線の透過パターンは、ハロゲン化銀写真
感光材料を単独に用いても記録することができるが、人
体が多量のX線露光に曝されることは望ましくないた
め、通常はハロゲン化銀写真感光材料と放射線増感スク
リーンを組み合わせてX線撮影を行っているのが実情で
ある。
感光材料を単独に用いても記録することができるが、人
体が多量のX線露光に曝されることは望ましくないた
め、通常はハロゲン化銀写真感光材料と放射線増感スク
リーンを組み合わせてX線撮影を行っているのが実情で
ある。
【0004】放射線増感スクリーンは、支持体の表面に
蛍光体層を備えた構成からなり、その蛍光体層がX線を
吸収して可視光を発光する。感光材料にとってはスクリ
ーンが高感度の可視光に変換するため、X線撮影系の感
度を顕著に向上し、かつ放射線照射量を低減させること
ができる。
蛍光体層を備えた構成からなり、その蛍光体層がX線を
吸収して可視光を発光する。感光材料にとってはスクリ
ーンが高感度の可視光に変換するため、X線撮影系の感
度を顕著に向上し、かつ放射線照射量を低減させること
ができる。
【0005】X線撮影系の感度を更に向上させる方法と
しては、両面に写真乳剤層を有する感光材料、即ち支持
体の前側及び後側にそれぞれハロゲン化銀写真感光材料
層を備えているハロゲン化銀写真感光材料を用い、その
両側を放射線増感スクリーン(単に増感スクリーンとも
呼ぶことがある)で挟んだ状態でX線撮影する方法が一
般的であり、通常のX線撮影はこのような撮影方法が利
用されている。
しては、両面に写真乳剤層を有する感光材料、即ち支持
体の前側及び後側にそれぞれハロゲン化銀写真感光材料
層を備えているハロゲン化銀写真感光材料を用い、その
両側を放射線増感スクリーン(単に増感スクリーンとも
呼ぶことがある)で挟んだ状態でX線撮影する方法が一
般的であり、通常のX線撮影はこのような撮影方法が利
用されている。
【0006】この方法は一枚の増感スクリーンの使用で
は充分なX線吸収量が達成出来ないことから開発された
方法である。即ち、X線吸収量を増すために1枚の増感
スクリーンの蛍光体量を増量しても、厚くなった蛍光体
層内で変換された可視光が層内部で散乱、反射を起こ
す。そのためせっかくスクリーンが可視光を発光しても
感光材料に入射する可視光が大きくぼけてしまう。
は充分なX線吸収量が達成出来ないことから開発された
方法である。即ち、X線吸収量を増すために1枚の増感
スクリーンの蛍光体量を増量しても、厚くなった蛍光体
層内で変換された可視光が層内部で散乱、反射を起こ
す。そのためせっかくスクリーンが可視光を発光しても
感光材料に入射する可視光が大きくぼけてしまう。
【0007】また蛍光体層の深部で発光する可視光は、
蛍光体層から出にくいため、むやみに蛍光体量を増感さ
せても増感スクリーンから放出される有効な可視光は増
さない。従って適度の厚さの蛍光体層を有する2枚の増
感スクリーンを使用したX線撮影方法は、全体としての
X線吸収量を増大させ、かつ増感スクリーンから有効に
変換された可視光を取り出すことができる利点を有す
る。
蛍光体層から出にくいため、むやみに蛍光体量を増感さ
せても増感スクリーンから放出される有効な可視光は増
さない。従って適度の厚さの蛍光体層を有する2枚の増
感スクリーンを使用したX線撮影方法は、全体としての
X線吸収量を増大させ、かつ増感スクリーンから有効に
変換された可視光を取り出すことができる利点を有す
る。
【0008】放射線増感スクリーンとしては、蛍光体層
が比較的薄く高鮮鋭性で低発光(低感度)のものと、蛍
光体層が比較的厚く低鮮鋭性で高発光(高感度)のもの
まで非常に広い感度系列にて各種のスクリーンが市販さ
れている。
が比較的薄く高鮮鋭性で低発光(低感度)のものと、蛍
光体層が比較的厚く低鮮鋭性で高発光(高感度)のもの
まで非常に広い感度系列にて各種のスクリーンが市販さ
れている。
【0009】このように高感度増感スクリーンと高感度
写真感光材料とを組合わせてX線撮影すると、放射線照
射量を低減でき、人体への被爆量を減少できるという利
点がある反面、鮮鋭性が優れず鮮明な画像が得られない
という問題があった。
写真感光材料とを組合わせてX線撮影すると、放射線照
射量を低減でき、人体への被爆量を減少できるという利
点がある反面、鮮鋭性が優れず鮮明な画像が得られない
という問題があった。
【0010】さらに感光材料サイドから鮮鋭性を向上す
る目的でクロスオーバー光(乳剤面やスクリーン面での
多重反射光)を極度に低減すると、スクリーンの粒状性
が強調され、かつ画像ノイズを拾って診断性を悪くする
結果となる。
る目的でクロスオーバー光(乳剤面やスクリーン面での
多重反射光)を極度に低減すると、スクリーンの粒状性
が強調され、かつ画像ノイズを拾って診断性を悪くする
結果となる。
【0011】従って画質を重視する胸部撮影、胃部造影
撮影或いは骨撮影などでは、X線被爆量を上げても、高
鮮鋭性を有した低感度または高感度のスクリーンと標準
感度の感光材料と組み合わせるのが通常である。
撮影或いは骨撮影などでは、X線被爆量を上げても、高
鮮鋭性を有した低感度または高感度のスクリーンと標準
感度の感光材料と組み合わせるのが通常である。
【0012】また高感度撮影を必要とする腰椎撮影や頭
部撮影などでは、高感度の増感スクリーンと標準感度か
ら高感度の感光材料と組み合わせて使用されている。
部撮影などでは、高感度の増感スクリーンと標準感度か
ら高感度の感光材料と組み合わせて使用されている。
【0013】なお、医療用感光材料に於いては現像後、
銀画像を直接観察して画像診断がなされる。画像観察者
にとっては透過光による銀画像の色調が黄色味を帯びた
色調であると不快に感じ、できるだけ純黒色であること
が望まれている。
銀画像を直接観察して画像診断がなされる。画像観察者
にとっては透過光による銀画像の色調が黄色味を帯びた
色調であると不快に感じ、できるだけ純黒色であること
が望まれている。
【0014】従来より、高感度、高鮮鋭性を狙ったハロ
ゲン化銀写真感光材料及びスクリーンとその組み合わせ
に関しては、数多くの提案がなされている。また現像後
の銀色調性に関しても色調剤をはじめとして種々の改良
法が開示されている。
ゲン化銀写真感光材料及びスクリーンとその組み合わせ
に関しては、数多くの提案がなされている。また現像後
の銀色調性に関しても色調剤をはじめとして種々の改良
法が開示されている。
【0015】しかしながら診断情報のさらなる向上を要
求されている昨今では、高感度を維持し、かつ鮮鋭性を
向上するには従来技術では充分でなく、その改良が望ま
れていた。
求されている昨今では、高感度を維持し、かつ鮮鋭性を
向上するには従来技術では充分でなく、その改良が望ま
れていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
高感度、高鮮鋭性で、かつ現像銀の色調性に優れた超迅
速処理可能なX線用ハロゲン化銀写真感光材料の撮影方
法及びその処理方法を提供することにある。
高感度、高鮮鋭性で、かつ現像銀の色調性に優れた超迅
速処理可能なX線用ハロゲン化銀写真感光材料の撮影方
法及びその処理方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明により解決された。
明により解決された。
【0018】(a)支持体の両面に少なくとも1層のハ
ロゲン化銀乳剤層と保護層(最外層I)を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料が下記の(1)及び(2)の条件を
満たすハロゲン化銀写真感光材料であって、該ハロゲン
化銀写真感光材料とX線エネルギーが80kVpのX線
に対して45%以上、80%以下の吸収率を有し、かつ
1μm〜5μmの保護層を有する放射線増感スクリーン
と組み合わせて撮影することを特徴とするX線用ハロゲ
ン化銀写真感光材料の撮影方法。
ロゲン化銀乳剤層と保護層(最外層I)を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料が下記の(1)及び(2)の条件を
満たすハロゲン化銀写真感光材料であって、該ハロゲン
化銀写真感光材料とX線エネルギーが80kVpのX線
に対して45%以上、80%以下の吸収率を有し、かつ
1μm〜5μmの保護層を有する放射線増感スクリーン
と組み合わせて撮影することを特徴とするX線用ハロゲ
ン化銀写真感光材料の撮影方法。
【0019】保護層(最外層) (1)平均粒径3.0μm〜7.0μmのマット剤を含
有。
有。
【0020】ハロゲン化銀乳剤層 (2)ハロゲン化銀粒子が平均アスペクト比3以上、8
以下で、平均粒径が上記保護層(最外層)のマット剤の
1/15以上であるハロゲン化銀粒子を全投影面積の5
0%以上含み、かつコロイダルシリカを含有。
以下で、平均粒径が上記保護層(最外層)のマット剤の
1/15以上であるハロゲン化銀粒子を全投影面積の5
0%以上含み、かつコロイダルシリカを含有。
【0021】(b)ハロゲン化銀写真感光材料を露光
後、全処理時間が30秒以下で処理することを特徴とす
る(a)項記載のX線用ハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法。 以下、本発明を詳述する。
後、全処理時間が30秒以下で処理することを特徴とす
る(a)項記載のX線用ハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法。 以下、本発明を詳述する。
【0022】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支
持体の両面に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層と保
護層(最外層)を有する。ここで言うハロゲン化銀乳剤
層は1層以上でよく、後述するハロゲン化銀粒子とコロ
イダルシリカを含有する構成から成る。また該ハロゲン
化銀乳剤層上の最外層に塗設される保護層は後述するマ
ット剤を含む構成から成る。
持体の両面に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層と保
護層(最外層)を有する。ここで言うハロゲン化銀乳剤
層は1層以上でよく、後述するハロゲン化銀粒子とコロ
イダルシリカを含有する構成から成る。また該ハロゲン
化銀乳剤層上の最外層に塗設される保護層は後述するマ
ット剤を含む構成から成る。
【0023】本発明ではこのような構成のハロゲン化銀
写真感光材料とX線エネルギーが80kVpのX線に対
して45%以上、80%以下の吸収率を有し、かつ1μ
m〜5μmの保護層を有する放射線増感スクリーンとを
組み合わせて撮影することを特徴とするX線用ハロゲン
化銀写真感光材料の撮影方法である。
写真感光材料とX線エネルギーが80kVpのX線に対
して45%以上、80%以下の吸収率を有し、かつ1μ
m〜5μmの保護層を有する放射線増感スクリーンとを
組み合わせて撮影することを特徴とするX線用ハロゲン
化銀写真感光材料の撮影方法である。
【0024】以下、本発明に用いられる放射線増感スク
リーンについて詳述する。
リーンについて詳述する。
【0025】本発明のスクリーンに用いられる好ましい
蛍光体としては、以下に示すものが挙げられる。
蛍光体としては、以下に示すものが挙げられる。
【0026】タングステン酸塩系蛍光体(CaWO4、
MgWO4、CaWO4:Pb等)、テルビウム賦活希土
類酸硫化物系蛍光体〔Y2O2S:Tb、Gd2O2S:T
b、La2O2S:Tb、(Y.Gd)2O2S:Tb、
(Y.Gd)O2S:Tb.Tm等〕、テルビウム賦活
希土類燐酸塩系蛍光体(YPO4:Tb、GdPO4:T
b、LaPO4:Tb等)、テルビウム賦活希土類オキ
シハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tb、LaOB
r:Tb.Tm、LaOCl:Tb、LaOCl:T
b.Tm、LaOCl:Tb.Tm.LaOBr:Tb
GdOBr:TbGdOCl:Tb等)、ツリウム賦
活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:T
m、LaOCl:Tm等)、硫酸バリウム系蛍光体〔B
aSO4:Pb、BaSO4:Eu2+、(Ba.Sr)
SO4:Eu2+等〕、2価のユーロビウム賦活アルカリ
土類金属燐酸塩系蛍光体〔(Ba2PO4)2:Eu2+、
(Ba2PO4)2:Eu2+等〕、2価のユーロビウム賦
活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体〔BaF
Cl:Eu2+、BaFBr:Eu2+、BaFCl:Eu
2+.Tb、BaFBr:Eu2+.Tb、BaF2・Ba
Cl・KCl:Eu2+、(Ba・Mg)F2・BaCl
・KCl:Eu2+等〕、沃化物系蛍光体(CsI:N
a、CsI:Tl、NaI、KI:Tl等)、硫化物系
蛍光体〔ZnS:Ag(Zn.Cd)S:Ag、(Z
n.Cd)S:Cu、(Zn.Cd)S:Cu.Al
等〕、燐酸ハフニウム系蛍光体(HfP2O7:Cu
等)、ただし本発明に用いられる蛍光体はこれらに限定
されるものではなく、放射線の照射によって可視又は近
紫外領域の発光を示す蛍光体であれば使用できる。
MgWO4、CaWO4:Pb等)、テルビウム賦活希土
類酸硫化物系蛍光体〔Y2O2S:Tb、Gd2O2S:T
b、La2O2S:Tb、(Y.Gd)2O2S:Tb、
(Y.Gd)O2S:Tb.Tm等〕、テルビウム賦活
希土類燐酸塩系蛍光体(YPO4:Tb、GdPO4:T
b、LaPO4:Tb等)、テルビウム賦活希土類オキ
シハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:Tb、LaOB
r:Tb.Tm、LaOCl:Tb、LaOCl:T
b.Tm、LaOCl:Tb.Tm.LaOBr:Tb
GdOBr:TbGdOCl:Tb等)、ツリウム賦
活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体(LaOBr:T
m、LaOCl:Tm等)、硫酸バリウム系蛍光体〔B
aSO4:Pb、BaSO4:Eu2+、(Ba.Sr)
SO4:Eu2+等〕、2価のユーロビウム賦活アルカリ
土類金属燐酸塩系蛍光体〔(Ba2PO4)2:Eu2+、
(Ba2PO4)2:Eu2+等〕、2価のユーロビウム賦
活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体〔BaF
Cl:Eu2+、BaFBr:Eu2+、BaFCl:Eu
2+.Tb、BaFBr:Eu2+.Tb、BaF2・Ba
Cl・KCl:Eu2+、(Ba・Mg)F2・BaCl
・KCl:Eu2+等〕、沃化物系蛍光体(CsI:N
a、CsI:Tl、NaI、KI:Tl等)、硫化物系
蛍光体〔ZnS:Ag(Zn.Cd)S:Ag、(Z
n.Cd)S:Cu、(Zn.Cd)S:Cu.Al
等〕、燐酸ハフニウム系蛍光体(HfP2O7:Cu
等)、ただし本発明に用いられる蛍光体はこれらに限定
されるものではなく、放射線の照射によって可視又は近
紫外領域の発光を示す蛍光体であれば使用できる。
【0027】本発明の放射線増感スクリーンは、傾斜粒
径構造で蛍光体を充填することが好ましい。特に表面保
護層側に大粒径の蛍光体粒子を塗布し、支持体側に小粒
径の蛍光体粒子を塗布することが好ましく、小粒径のも
のは0.5〜2.0μmで、大粒径のものは10〜30
μmの範囲が好ましい。
径構造で蛍光体を充填することが好ましい。特に表面保
護層側に大粒径の蛍光体粒子を塗布し、支持体側に小粒
径の蛍光体粒子を塗布することが好ましく、小粒径のも
のは0.5〜2.0μmで、大粒径のものは10〜30
μmの範囲が好ましい。
【0028】本発明に係る放射線増感スクリーンに用い
られる好ましい結合剤としては、熱可塑性エラストマー
が挙げられる。具体的には、ポリスチレン、ポリオレフ
ィン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
ブタジェン、エチレン酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、天
然ゴム、フッ素ゴム、ポリイソプレン、塩素化ポリエチ
レン、スチレン−ブタジェンゴム及びシリコンゴムから
なる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラスト
マーが挙げられる。
られる好ましい結合剤としては、熱可塑性エラストマー
が挙げられる。具体的には、ポリスチレン、ポリオレフ
ィン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
ブタジェン、エチレン酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、天
然ゴム、フッ素ゴム、ポリイソプレン、塩素化ポリエチ
レン、スチレン−ブタジェンゴム及びシリコンゴムから
なる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラスト
マーが挙げられる。
【0029】蛍光増感スクリーンの製造は、結合剤と
蛍光体とからなる蛍光体シートを形成する工程、前記
蛍光体シートを支持体上に載せ、前記結合剤の軟化温度
若しくは融点以上の温度で、圧縮しながら前記蛍光体シ
ートを支持体に接着する工程で製造するのが好ましい。
蛍光体とからなる蛍光体シートを形成する工程、前記
蛍光体シートを支持体上に載せ、前記結合剤の軟化温度
若しくは融点以上の温度で、圧縮しながら前記蛍光体シ
ートを支持体に接着する工程で製造するのが好ましい。
【0030】の放射線増感スクリーンの蛍光体層とな
る蛍光体シートは、結合剤溶液中に蛍光体を均一に分散
せしめた塗布液を蛍光体シート形成用の仮支持体上に塗
布し、乾燥した後、仮支持体から剥離することで製造で
きる。まず適当な有機溶媒中に結合剤と蛍光体粒子を添
加し、撹拌混合して結合剤中に蛍光体が均一に分散した
塗布液を調製する。結合剤としては軟化温度または融点
が30〜150℃の熱可塑性エラストマーを単独、或い
は他のバインダーと共に用いる。熱可塑性エラストマー
は常温で弾力を持ち、過熱されると流動性を持つように
なるので、圧縮の際の圧力による蛍光体の破損を防止す
ることができる。
る蛍光体シートは、結合剤溶液中に蛍光体を均一に分散
せしめた塗布液を蛍光体シート形成用の仮支持体上に塗
布し、乾燥した後、仮支持体から剥離することで製造で
きる。まず適当な有機溶媒中に結合剤と蛍光体粒子を添
加し、撹拌混合して結合剤中に蛍光体が均一に分散した
塗布液を調製する。結合剤としては軟化温度または融点
が30〜150℃の熱可塑性エラストマーを単独、或い
は他のバインダーと共に用いる。熱可塑性エラストマー
は常温で弾力を持ち、過熱されると流動性を持つように
なるので、圧縮の際の圧力による蛍光体の破損を防止す
ることができる。
【0031】熱可塑性エラストマーの例としてはポリス
チレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリブタジェン、エチレン酢酸ビニ
ル、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、フッ素ゴム、ポリイソ
プレン、塩素化ポリエチレン、スチレン−ブタジェンゴ
ム及びシリコンゴムからなる群より選ばれる少なくとも
1種の熱可塑性エラストマーが挙げられる。結合剤にお
ける熱可塑性樹脂の混合比は、10重量%以上、100
重量%以下であればよいが、結合剤はなるべく多くの熱
可塑性エラストマー、特に100重量%の熱可塑性エラ
ストマーからなっていることが好ましい。
チレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリブタジェン、エチレン酢酸ビニ
ル、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、フッ素ゴム、ポリイソ
プレン、塩素化ポリエチレン、スチレン−ブタジェンゴ
ム及びシリコンゴムからなる群より選ばれる少なくとも
1種の熱可塑性エラストマーが挙げられる。結合剤にお
ける熱可塑性樹脂の混合比は、10重量%以上、100
重量%以下であればよいが、結合剤はなるべく多くの熱
可塑性エラストマー、特に100重量%の熱可塑性エラ
ストマーからなっていることが好ましい。
【0032】塗布液調製用の溶剤の例としては、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール
などの低級アルコール、メチレンクロライド、エチレン
クロライドなどの塩素原子含有炭化水素、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂
肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチ
レングリコールモノエチルエステル、エチレングリコー
ルモノメチルエステルなどのエーテル及びそれらの混合
物を挙げることができる。
ール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール
などの低級アルコール、メチレンクロライド、エチレン
クロライドなどの塩素原子含有炭化水素、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂
肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチ
レングリコールモノエチルエステル、エチレングリコー
ルモノメチルエステルなどのエーテル及びそれらの混合
物を挙げることができる。
【0033】塗布液における結合剤と蛍光体の混合比
は、目的とする放射線増感スクリーンの特性、蛍光体の
種類などにより異なるが、一般には結合剤と蛍光体の混
合比は1:1乃至1:100(重量比)の範囲から選ば
れ、特に1:8乃至1:40(重量比)の範囲から選ぶ
のが好ましい。
は、目的とする放射線増感スクリーンの特性、蛍光体の
種類などにより異なるが、一般には結合剤と蛍光体の混
合比は1:1乃至1:100(重量比)の範囲から選ば
れ、特に1:8乃至1:40(重量比)の範囲から選ぶ
のが好ましい。
【0034】なお、塗布液には塗布液中における蛍光体
の分散性を向上させるための分散剤、又は形成後の蛍光
体層中における結合剤と蛍光体との間の結合力を向上さ
せるための可塑剤など種々の添加剤が混合されてもよ
い。
の分散性を向上させるための分散剤、又は形成後の蛍光
体層中における結合剤と蛍光体との間の結合力を向上さ
せるための可塑剤など種々の添加剤が混合されてもよ
い。
【0035】分散剤の例としてはフタル酸、ステアリン
酸、カプロン酸、親油性界面活性剤などを挙げることが
できる。可塑剤の例としては燐酸トリフェニール、燐酸
トリクレジル、燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタ
ル酸エステル、グリコール酸エチルフタリルエチル、グ
リコール酸ブチルフタルブチルなどのグリコール酸エス
テル、トリエチレングリコールとアジピン酸とのポリエ
ステル、ジエチレングリコールと琥珀酸とのポリエステ
ルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸との
ポリエステルなどを挙げることができる。
酸、カプロン酸、親油性界面活性剤などを挙げることが
できる。可塑剤の例としては燐酸トリフェニール、燐酸
トリクレジル、燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタ
ル酸エステル、グリコール酸エチルフタリルエチル、グ
リコール酸ブチルフタルブチルなどのグリコール酸エス
テル、トリエチレングリコールとアジピン酸とのポリエ
ステル、ジエチレングリコールと琥珀酸とのポリエステ
ルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸との
ポリエステルなどを挙げることができる。
【0036】上記のようにして調製された蛍光体と結合
剤とを含有する塗布液を、シート形成用の仮支持体の表
面に均一に塗布することにより塗布液の塗膜を形成す
る。
剤とを含有する塗布液を、シート形成用の仮支持体の表
面に均一に塗布することにより塗布液の塗膜を形成す
る。
【0037】塗布方法としては例えばドクターブレー
ド、ロールコータ、ナイフコータなどを用いることによ
り行うことができる。
ド、ロールコータ、ナイフコータなどを用いることによ
り行うことができる。
【0038】仮支持体としては例えばガラス、ウール、
コットン、紙、金属などの種々の素材から作られたもの
が使用できるが、情報記録材料としての取り扱い上可撓
性のあるシートあるいはロールに加工できるものが好ま
しい。この点から例えばセルロースアセテートフィル
ム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィル
ム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィル
ム等のプラスチックフィルム、アルミニウム箔、アルミ
ニウム合金箔などの金属シート、一般紙及び例えば写真
用原紙、コート紙、若しくはアート紙のような印刷用原
紙、バライタ紙、レジンコート紙、ベルギー特許78
4,615号に記載されているようなポリサッカライド
等でサイジングされた紙、二酸化チタンなどの顔料を含
むピグメント紙、ポリビニールアルコールでサイジング
した紙等の加工紙が特に好ましい。
コットン、紙、金属などの種々の素材から作られたもの
が使用できるが、情報記録材料としての取り扱い上可撓
性のあるシートあるいはロールに加工できるものが好ま
しい。この点から例えばセルロースアセテートフィル
ム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィル
ム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィル
ム等のプラスチックフィルム、アルミニウム箔、アルミ
ニウム合金箔などの金属シート、一般紙及び例えば写真
用原紙、コート紙、若しくはアート紙のような印刷用原
紙、バライタ紙、レジンコート紙、ベルギー特許78
4,615号に記載されているようなポリサッカライド
等でサイジングされた紙、二酸化チタンなどの顔料を含
むピグメント紙、ポリビニールアルコールでサイジング
した紙等の加工紙が特に好ましい。
【0039】仮支持体上に蛍光体層形成用塗布液を塗布
し乾燥した後、仮支持体から剥離して放射線増感スクリ
ーンの蛍光体層となる蛍光体シートとする。従って仮支
持体の表面は、予め剥離剤を塗布しておき、形成された
蛍光体シートが仮支持体から剥離し易い状態にしておく
のが好ましい。
し乾燥した後、仮支持体から剥離して放射線増感スクリ
ーンの蛍光体層となる蛍光体シートとする。従って仮支
持体の表面は、予め剥離剤を塗布しておき、形成された
蛍光体シートが仮支持体から剥離し易い状態にしておく
のが好ましい。
【0040】次いで該蛍光体を支持体に接着するの工
程について説明する。まず上記により形成された蛍光体
をセットするためのシートを用意する。この支持体は前
記仮支持体で挙げた材料から任意に選ぶことができる。
程について説明する。まず上記により形成された蛍光体
をセットするためのシートを用意する。この支持体は前
記仮支持体で挙げた材料から任意に選ぶことができる。
【0041】公知の放射線増感スクリーンは、支持体と
蛍光体層の結合を強化するため支持体表面にゼラチンな
どの高分子物質を塗布して接着性を付与する下塗り層を
設けたり感度、画質(鮮鋭性、粒状性)を向上せしめる
ために二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射
層、若しくはカーボンブラックなどの光吸収物質からな
る光吸収層などが設けられてよい。
蛍光体層の結合を強化するため支持体表面にゼラチンな
どの高分子物質を塗布して接着性を付与する下塗り層を
設けたり感度、画質(鮮鋭性、粒状性)を向上せしめる
ために二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射
層、若しくはカーボンブラックなどの光吸収物質からな
る光吸収層などが設けられてよい。
【0042】本発明に用いられる支持体についても、こ
れら各種の層を設けることができ、それらの構成は所望
の放射線増感スクリーンの目的、用途などに応じて任意
に選択することができる。
れら各種の層を設けることができ、それらの構成は所望
の放射線増感スクリーンの目的、用途などに応じて任意
に選択することができる。
【0043】によって得られた蛍光体シートを支持体
上に載せ、結合剤の軟化温度または融点以上の温度で圧
縮しながら蛍光体シートを支持体上に接着する。
上に載せ、結合剤の軟化温度または融点以上の温度で圧
縮しながら蛍光体シートを支持体上に接着する。
【0044】このように蛍光体シートを支持体上に予め
固定することなく圧着する方法を利用することにより、
シートを薄く押し広げることができ、蛍光体の損傷を防
ぐだけでなく、シートを固定して加圧する場合に比較し
て同じ圧力でも高い蛍光体充填率を得ることができる。
固定することなく圧着する方法を利用することにより、
シートを薄く押し広げることができ、蛍光体の損傷を防
ぐだけでなく、シートを固定して加圧する場合に比較し
て同じ圧力でも高い蛍光体充填率を得ることができる。
【0045】圧縮処理のために用いられる圧縮装置の例
としては、カレンダーロール、ホットプレスなど一般的
に知られているものを挙げることができる。例えばカレ
ンダーロールによる圧縮処理は、支持体上にによって
得た蛍光体シートを載せ、結合剤の軟化温度、又は融点
以上に加熱したローラの間を一定の速度で通過させるこ
とにより行われる。ただし本発明に用いられる圧縮装置
はこれらのものに限定されるものではなく、上記シート
を加熱しながら圧縮することのできるものであればいか
なるものであってもよい。圧縮の際の圧力は、50kg
/cm2以上であるのが好ましい。
としては、カレンダーロール、ホットプレスなど一般的
に知られているものを挙げることができる。例えばカレ
ンダーロールによる圧縮処理は、支持体上にによって
得た蛍光体シートを載せ、結合剤の軟化温度、又は融点
以上に加熱したローラの間を一定の速度で通過させるこ
とにより行われる。ただし本発明に用いられる圧縮装置
はこれらのものに限定されるものではなく、上記シート
を加熱しながら圧縮することのできるものであればいか
なるものであってもよい。圧縮の際の圧力は、50kg
/cm2以上であるのが好ましい。
【0046】通常、放射線増感スクリーンは、前述した
支持体に接する側と反対側の蛍光体層の表面に、蛍光体
層を物理的、化学的に保護するための透明な保護膜が設
けられる。このような透明保護膜は本発明の放射線増感
スクリーンについても設置することが好ましい。保護膜
の膜厚は一般に0.1〜20μmの範囲にある。
支持体に接する側と反対側の蛍光体層の表面に、蛍光体
層を物理的、化学的に保護するための透明な保護膜が設
けられる。このような透明保護膜は本発明の放射線増感
スクリーンについても設置することが好ましい。保護膜
の膜厚は一般に0.1〜20μmの範囲にある。
【0047】透明保護層は例えば酢酸セルロース、ニト
ロセルロースなどのセルロース誘導体、或いはポリメチ
ールメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカー
ボネート、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニルコ
ポリマーなどの合成高分子物質を適当な溶剤に溶解して
調製した溶液を蛍光体層の表面に塗布する方法により形
成することができる。
ロセルロースなどのセルロース誘導体、或いはポリメチ
ールメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカー
ボネート、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニルコ
ポリマーなどの合成高分子物質を適当な溶剤に溶解して
調製した溶液を蛍光体層の表面に塗布する方法により形
成することができる。
【0048】又、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアミドなどからなるプラスチックシート、及び
透明なガラス板などの保護膜形成用シートを別に調製し
て、蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて接着するな
どの方法で保護層を形成することができる。
チレンナフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアミドなどからなるプラスチックシート、及び
透明なガラス板などの保護膜形成用シートを別に調製し
て、蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて接着するな
どの方法で保護層を形成することができる。
【0049】本発明の放射線増感スクリーンで用いられ
る保護層としては、特に有機溶媒に可溶性の弗化系樹脂
を含む塗布膜により形成された膜が好ましい。弗素系樹
脂とは弗素を含むオレフィン(フルオロオレフィン)の
重合体、若しくは弗素を含むオレフィンを共重合体成分
として含む共重合体をいう。弗素系樹脂の塗布膜により
形成された膜は架橋されていてもよい。弗素系樹脂によ
る保護膜は、他の材料やX線フィルムなどの接触時にフ
ィルムなどから出る可塑剤などの汚れが保護膜内部に染
み込みにくいので、拭き取りなどによって容易に汚れを
除去することができる利点がある。
る保護層としては、特に有機溶媒に可溶性の弗化系樹脂
を含む塗布膜により形成された膜が好ましい。弗素系樹
脂とは弗素を含むオレフィン(フルオロオレフィン)の
重合体、若しくは弗素を含むオレフィンを共重合体成分
として含む共重合体をいう。弗素系樹脂の塗布膜により
形成された膜は架橋されていてもよい。弗素系樹脂によ
る保護膜は、他の材料やX線フィルムなどの接触時にフ
ィルムなどから出る可塑剤などの汚れが保護膜内部に染
み込みにくいので、拭き取りなどによって容易に汚れを
除去することができる利点がある。
【0050】保護膜形成材料としては、有機溶媒可溶性
弗素系樹脂を用いる場合も、この樹脂を適当な溶媒に溶
解して調製した。即ち、保護膜は有機溶媒可溶性の弗素
系樹脂を含有する保護膜形成材料塗布液をドクターブレ
ードなどを用いて蛍光体層表面に均一に塗布し、これを
乾燥することで形成する。この保護膜の形成は同時重層
塗布によって蛍光体の形成と同時に行われてよい。
弗素系樹脂を用いる場合も、この樹脂を適当な溶媒に溶
解して調製した。即ち、保護膜は有機溶媒可溶性の弗素
系樹脂を含有する保護膜形成材料塗布液をドクターブレ
ードなどを用いて蛍光体層表面に均一に塗布し、これを
乾燥することで形成する。この保護膜の形成は同時重層
塗布によって蛍光体の形成と同時に行われてよい。
【0051】弗素系樹脂としては、弗素を含むオレフィ
ン(フルオロオレフィン)の重合体若しくは弗素を含む
オレフィンを共重合体成分として含む共重合体で、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリクロルトリフルオロエチ
レン、ポリ弗化エチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビ
ニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体及びフルオロオレフィン−ビニルエー
テル共重合体などを例として挙げることができる。
ン(フルオロオレフィン)の重合体若しくは弗素を含む
オレフィンを共重合体成分として含む共重合体で、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリクロルトリフルオロエチ
レン、ポリ弗化エチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビ
ニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体及びフルオロオレフィン−ビニルエー
テル共重合体などを例として挙げることができる。
【0052】弗素系樹脂は、一般に有機溶媒に不溶であ
るがフルオロオレフィンを共重合体成分として含む共重
合体は、共重合するフルオロオレフィン以外の構成単位
によって有機溶媒可溶性になるため、該樹脂を適当な溶
媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層上に塗布し、乾燥
することで容易に保護層を形成することができる。この
ような共重合体の例としては、フルオロオレフィン−ビ
ニルエーテル共重合体を挙げることができる。また、ポ
リテトラフルオロエチレン及びその変性体もパーフルオ
ロ溶媒のような適当な弗素系有機溶媒に対して可溶性で
あるので、上記フルオロオレフィンを共重合体成分とし
て含む共重合体と同様に塗布によって保護膜を形成する
ことができる。
るがフルオロオレフィンを共重合体成分として含む共重
合体は、共重合するフルオロオレフィン以外の構成単位
によって有機溶媒可溶性になるため、該樹脂を適当な溶
媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層上に塗布し、乾燥
することで容易に保護層を形成することができる。この
ような共重合体の例としては、フルオロオレフィン−ビ
ニルエーテル共重合体を挙げることができる。また、ポ
リテトラフルオロエチレン及びその変性体もパーフルオ
ロ溶媒のような適当な弗素系有機溶媒に対して可溶性で
あるので、上記フルオロオレフィンを共重合体成分とし
て含む共重合体と同様に塗布によって保護膜を形成する
ことができる。
【0053】保護膜は弗素系樹脂以外の樹脂が含まれて
いてもよく、架橋剤、硬膜剤、黄変防止剤などが含まれ
てもよい。しかしながら、前記した目的を充分達成する
ためには、保護膜中に弗素系樹脂の含有量は30重量%
以上であることが好ましく、さらに好ましくは50重量
%以上、最も好ましくは70重量%以上である。
いてもよく、架橋剤、硬膜剤、黄変防止剤などが含まれ
てもよい。しかしながら、前記した目的を充分達成する
ためには、保護膜中に弗素系樹脂の含有量は30重量%
以上であることが好ましく、さらに好ましくは50重量
%以上、最も好ましくは70重量%以上である。
【0054】保護膜に含まれる弗素系樹脂以外の樹脂と
しては、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、セルロ
ース誘導体、ポリメチルメタクリレート、ポリエステ
ル、エポキシ樹脂などを挙げることができる。
しては、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、セルロ
ース誘導体、ポリメチルメタクリレート、ポリエステ
ル、エポキシ樹脂などを挙げることができる。
【0055】また、本発明で用いられる放射線増感スク
リーンの保護膜は、ポリシロキサン骨格含有オリゴマー
若しくはパーフルオロアルキル基含有オリゴマーの何れ
か一方、或いは両方を含む塗布膜から形成してもよい。
リーンの保護膜は、ポリシロキサン骨格含有オリゴマー
若しくはパーフルオロアルキル基含有オリゴマーの何れ
か一方、或いは両方を含む塗布膜から形成してもよい。
【0056】ポリシロキサン骨格含有オリゴマーは、例
えばジメチルポリシロキサン骨格を有するものであり、
少なくとも一つの官能基、例えば水酸基を有するもので
あることが好ましく、また分子量500〜100000
の範囲にあることが好ましい。特に分子量は1000〜
100000の範囲となることが好ましく、さらに好ま
しくは3000〜10000の範囲である。また、パー
フルオロアルキル基、例えばテトラフルオロエチレン基
などを含有するオリゴマーは、分子中に少なくとも一つ
の官能基、例えば水酸基を含むものであることが望まし
く、分子量500〜100000の範囲にあることが好
ましい。特に分子量は1000〜100000の範囲に
あることが好ましく、さらに100〜100000の範
囲にあることが好ましい。
えばジメチルポリシロキサン骨格を有するものであり、
少なくとも一つの官能基、例えば水酸基を有するもので
あることが好ましく、また分子量500〜100000
の範囲にあることが好ましい。特に分子量は1000〜
100000の範囲となることが好ましく、さらに好ま
しくは3000〜10000の範囲である。また、パー
フルオロアルキル基、例えばテトラフルオロエチレン基
などを含有するオリゴマーは、分子中に少なくとも一つ
の官能基、例えば水酸基を含むものであることが望まし
く、分子量500〜100000の範囲にあることが好
ましい。特に分子量は1000〜100000の範囲に
あることが好ましく、さらに100〜100000の範
囲にあることが好ましい。
【0057】オリゴマーに官能基が含まれているものを
用いれば、保護膜形成時にオリゴマーと保護層膜形成樹
脂との間で架橋反応が発生し、オリゴマーが膜形成樹脂
の分子構造に取り入れられるため、放射線増感スクリー
ンの長期の繰り返し使用、あるは保護膜表面のクリーニ
ングなどの操作によってもオリゴマーが保護膜から取り
去られることがなく、オリゴマーの添加効果が長期にわ
たり有効となるため、官能基を有するオリゴマーの使用
が有利である。オリゴマーは、保護膜中に0.01〜1
0重量の量で含まれていることが好ましく、特に0.1
〜2重量%含まれていることが好ましい。
用いれば、保護膜形成時にオリゴマーと保護層膜形成樹
脂との間で架橋反応が発生し、オリゴマーが膜形成樹脂
の分子構造に取り入れられるため、放射線増感スクリー
ンの長期の繰り返し使用、あるは保護膜表面のクリーニ
ングなどの操作によってもオリゴマーが保護膜から取り
去られることがなく、オリゴマーの添加効果が長期にわ
たり有効となるため、官能基を有するオリゴマーの使用
が有利である。オリゴマーは、保護膜中に0.01〜1
0重量の量で含まれていることが好ましく、特に0.1
〜2重量%含まれていることが好ましい。
【0058】保護層中には、パーフルオロオレフィン樹
脂粉末若しくはシリコン樹脂粉末が含まれてもよい。パ
ーフルオロオレフィン樹脂粉末、若しくはシリコン樹脂
粉末としては、平均粒径0.1〜10μmの範囲にある
ものが好ましく、特に好ましくは平均粒径0.3〜5μ
mの範囲である。これらのパーフルオロオレフィン樹脂
粉末若しくはシリコン樹脂粉末は、保護膜中に保護膜重
量当たり0.5〜30重量%の量で含まれていることが
好ましく、さらに2〜20重量%の量で含まれるのが好
ましい、最も好ましくは5〜15重量%の量である。
脂粉末若しくはシリコン樹脂粉末が含まれてもよい。パ
ーフルオロオレフィン樹脂粉末、若しくはシリコン樹脂
粉末としては、平均粒径0.1〜10μmの範囲にある
ものが好ましく、特に好ましくは平均粒径0.3〜5μ
mの範囲である。これらのパーフルオロオレフィン樹脂
粉末若しくはシリコン樹脂粉末は、保護膜中に保護膜重
量当たり0.5〜30重量%の量で含まれていることが
好ましく、さらに2〜20重量%の量で含まれるのが好
ましい、最も好ましくは5〜15重量%の量である。
【0059】本発明に於ける放射線増感スクリーンの保
護膜は、蛍光体層上に塗布形成された厚さ5μm以下の
透明な合成樹脂層である。好ましくは厚さ1μm〜5μ
mでより好ましくは1μm〜4μmである。
護膜は、蛍光体層上に塗布形成された厚さ5μm以下の
透明な合成樹脂層である。好ましくは厚さ1μm〜5μ
mでより好ましくは1μm〜4μmである。
【0060】このような薄い保護層を用いることによ
り、放射線増感スクリーンの蛍光体からハロゲン化銀乳
剤までの距離が短くなるため、得られるX線画像の鮮鋭
度の向上に寄与することになる。
り、放射線増感スクリーンの蛍光体からハロゲン化銀乳
剤までの距離が短くなるため、得られるX線画像の鮮鋭
度の向上に寄与することになる。
【0061】このようにして得られた本発明に係る放射
線増感スクリーンはX線エネルギーが80kVpのX線
に対して45%以上、80%以下の吸収率を有するもの
である。より好ましいX線吸収率は50%〜80%のス
クリーンである。ここでいうX線エネルギー80kVp
のX線吸収率に関しては後述する。
線増感スクリーンはX線エネルギーが80kVpのX線
に対して45%以上、80%以下の吸収率を有するもの
である。より好ましいX線吸収率は50%〜80%のス
クリーンである。ここでいうX線エネルギー80kVp
のX線吸収率に関しては後述する。
【0062】本発明のX線用ハロゲン化銀写真感光材料
に用いられる少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層は、
ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が平均アス
ペクト比3以上の平板状ハロゲン化銀粒子を含有する。
に用いられる少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層は、
ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が平均アス
ペクト比3以上の平板状ハロゲン化銀粒子を含有する。
【0063】なおアスペクト比とは(粒子径/粒子厚
み)の比を言う。本発明に係る乳剤はアスペクト比が3
以上、より好ましくは3.5以上、8以下のものであ
る。
み)の比を言う。本発明に係る乳剤はアスペクト比が3
以上、より好ましくは3.5以上、8以下のものであ
る。
【0064】アスペクト比3以上の乳剤粒子の円相当球
径は後述する保護層(最外層)に用いられるマット剤粒
径の1/15以下であり、好ましい粒径としては0.2
μm〜0.45μmである。好ましくは0.25μm〜
0.4μmである。
径は後述する保護層(最外層)に用いられるマット剤粒
径の1/15以下であり、好ましい粒径としては0.2
μm〜0.45μmである。好ましくは0.25μm〜
0.4μmである。
【0065】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤のハ
ロゲン化銀組成は塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化
銀、或いは少量の塩化銀を含む塩沃臭化銀乳剤であって
もよい。
ロゲン化銀組成は塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化
銀、或いは少量の塩化銀を含む塩沃臭化銀乳剤であって
もよい。
【0066】ハロゲン化銀粒子は本発明の構成であれ
ば、どのような結晶型のものであってもよく例えば立方
体、8面体、14面体などの単結晶であってもよく、種
々の形状を有した多双晶粒子であってもよい。
ば、どのような結晶型のものであってもよく例えば立方
体、8面体、14面体などの単結晶であってもよく、種
々の形状を有した多双晶粒子であってもよい。
【0067】即ち、酸性法、アンモニア法、中性法など
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロール・ダブルジェット法などの混合条件、
コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件
およびこれらの組合わせ法を用いて製造することができ
る。
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロール・ダブルジェット法などの混合条件、
コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件
およびこれらの組合わせ法を用いて製造することができ
る。
【0068】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤の好ましい実施態様としては、沃化銀を粒子
内部に局在させた単分散乳剤が挙げられる。ここで言う
単分散とは、常法により平均粒子直径を測定したとき、
粒子数又は重量で少なくとも95%の粒子が平均粒子径
の±40%以内、好ましくは±30%以内にあるハロゲ
ン化銀粒子である。
られる乳剤の好ましい実施態様としては、沃化銀を粒子
内部に局在させた単分散乳剤が挙げられる。ここで言う
単分散とは、常法により平均粒子直径を測定したとき、
粒子数又は重量で少なくとも95%の粒子が平均粒子径
の±40%以内、好ましくは±30%以内にあるハロゲ
ン化銀粒子である。
【0069】ハロゲン化銀の粒径分布は、狭い分布を有
した単分散乳剤或は広い分布を有した多分散乳剤のいず
れであってもよい。ハロゲン化銀の結晶構造は内部と外
部が異なったハロゲン化銀組成からなっていてもよく、
例えば高沃化銀のコア部分に低沃化銀のシェル層を被覆
して明確な2層構造を有したコア/シェル型単分散乳剤
であってもよい。
した単分散乳剤或は広い分布を有した多分散乳剤のいず
れであってもよい。ハロゲン化銀の結晶構造は内部と外
部が異なったハロゲン化銀組成からなっていてもよく、
例えば高沃化銀のコア部分に低沃化銀のシェル層を被覆
して明確な2層構造を有したコア/シェル型単分散乳剤
であってもよい。
【0070】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、上記の単分散乳剤を得るための方法とし
て、例えば種晶を用い、この種晶を成長核として銀イオ
ン及びハライドイオンを供給し成長させた乳剤を用いて
もよい。
られる乳剤は、上記の単分散乳剤を得るための方法とし
て、例えば種晶を用い、この種晶を成長核として銀イオ
ン及びハライドイオンを供給し成長させた乳剤を用いて
もよい。
【0071】本発明に係る乳剤は物理熟成或は粒子調製
の段階で、例えばカドミウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその
錯塩、鉄塩又はその錯塩などを用いてもよい。
の段階で、例えばカドミウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその
錯塩、鉄塩又はその錯塩などを用いてもよい。
【0072】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
ハロゲン化銀粒子の成長の終了後に適当な方法によって
化学増感に適するpAgイオン濃度にすることができ
る。
ハロゲン化銀粒子の成長の終了後に適当な方法によって
化学増感に適するpAgイオン濃度にすることができ
る。
【0073】例えば凝集法やヌードル水洗法などリサー
チ・ディスクロージャー(RD)17643号記載の方
法で行うことができる。
チ・ディスクロージャー(RD)17643号記載の方
法で行うことができる。
【0074】化学増感する場合は、通常の硫黄増感、還
元増感、貴金属増感及びそれらの組み合わせが用いられ
る。さらに具体的な化学増感剤としてはアリルチオカル
バミド、チオ尿素、チオサルフェート、チオエーテルや
シスチンなどの硫黄増感剤、パラジウムなどの貴金属
類、塩化スズ、フェニルヒドラジンなどの還元増感剤が
挙げられる。
元増感、貴金属増感及びそれらの組み合わせが用いられ
る。さらに具体的な化学増感剤としてはアリルチオカル
バミド、チオ尿素、チオサルフェート、チオエーテルや
シスチンなどの硫黄増感剤、パラジウムなどの貴金属
類、塩化スズ、フェニルヒドラジンなどの還元増感剤が
挙げられる。
【0075】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に
は、コロイダルシリカが含有される。用いられるコロイ
ダルシリカは平均粒径が5μm〜5000μm、好まし
くは10〜1000μmで主成分は二酸化ケイ素からな
り、少量成分としてアルミナ或いはアルミン酸ナトリウ
ム等を含んでいてもよい。またこれらコロイダルシリカ
には安定剤として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、アンモニアなどの無機塩基が含まれて
いてもよい。
は、コロイダルシリカが含有される。用いられるコロイ
ダルシリカは平均粒径が5μm〜5000μm、好まし
くは10〜1000μmで主成分は二酸化ケイ素からな
り、少量成分としてアルミナ或いはアルミン酸ナトリウ
ム等を含んでいてもよい。またこれらコロイダルシリカ
には安定剤として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、アンモニアなどの無機塩基が含まれて
いてもよい。
【0076】コロイド状シリカの具体例としては例えば
E.I.Du Pont de Nemouvs &
Co(USA)からのLudox AS、LS、TM、
HSなど、日産化学(株)からスノーテックス20、3
0、C、Oなど、Monsanto CoからのSyt
on Zoo、Nalco Chem CoからのNa
lcoag−1060、Nalcoag−ID 21〜
64などの商品名で市販されており、これらは容易に入
手することができる。
E.I.Du Pont de Nemouvs &
Co(USA)からのLudox AS、LS、TM、
HSなど、日産化学(株)からスノーテックス20、3
0、C、Oなど、Monsanto CoからのSyt
on Zoo、Nalco Chem CoからのNa
lcoag−1060、Nalcoag−ID 21〜
64などの商品名で市販されており、これらは容易に入
手することができる。
【0077】本発明において、これらコロイダルシリカ
の使用量は乳剤層のゼラチン量に対し乾燥重量比で0.
01%〜2.0%でよく、より好ましくは0.1〜1.
0%である。添加に際しては水または親水性溶媒に適宜
に希釈したものを添加してよく、乳剤への添加時期は特
に限定されないが好ましくは化学熟成終了後の塗布前の
任意の工程に添加するのがよい。
の使用量は乳剤層のゼラチン量に対し乾燥重量比で0.
01%〜2.0%でよく、より好ましくは0.1〜1.
0%である。添加に際しては水または親水性溶媒に適宜
に希釈したものを添加してよく、乳剤への添加時期は特
に限定されないが好ましくは化学熟成終了後の塗布前の
任意の工程に添加するのがよい。
【0078】本発明のハロゲン化銀乳剤は必要に応じて
公知の増感色素、例えばシアニン、メロシアニン、複合
シアニン、複合メロシアニン、ホロポーラーシアニン、
ヘミシアニン、スチリル色素及びヘミオキソノール色素
を用いることができる。
公知の増感色素、例えばシアニン、メロシアニン、複合
シアニン、複合メロシアニン、ホロポーラーシアニン、
ヘミシアニン、スチリル色素及びヘミオキソノール色素
を用いることができる。
【0079】特に有用な色素はシアニン、メロシアニン
及び複合メロシアニン色素に属する色素である。増感色
素の添加時期は粒子形成時、化学増感の前後や途中、塗
布時までの任意の時期を選択できるが、数箇所に添加す
ることが好ましい。
及び複合メロシアニン色素に属する色素である。増感色
素の添加時期は粒子形成時、化学増感の前後や途中、塗
布時までの任意の時期を選択できるが、数箇所に添加す
ることが好ましい。
【0080】本発明のハロゲン化銀乳剤中には、各種の
親水性コロイドを結合剤として使用することができる。
この目的に用いられるコロイドとしては例えばゼラチ
ン、コロイド状アルブミン、ポリサッカライド、セルロ
ース誘導体、合成樹脂例えばポリビニルアルコール誘導
体を含むポリビニル化合物、アクリルアミドポリマーな
ど一般に写真分野で使用される親水性コロイドを挙げる
ことができる。
親水性コロイドを結合剤として使用することができる。
この目的に用いられるコロイドとしては例えばゼラチ
ン、コロイド状アルブミン、ポリサッカライド、セルロ
ース誘導体、合成樹脂例えばポリビニルアルコール誘導
体を含むポリビニル化合物、アクリルアミドポリマーな
ど一般に写真分野で使用される親水性コロイドを挙げる
ことができる。
【0081】本発明のハロゲン化銀写真感光材料にはラ
テックスを含有していてもよい。通常のラテックスは界
面活性剤によって水系分散されているが、ラテックスは
ポリマーラテックス結合しているゼラチンによって分散
安定化されていることが好ましい。ラテックスを構成す
るポリマーとゼラチンがなんらかの結合をもっていても
よい。この場合ポリマーとゼラチンは直接結合していて
もよいし、架橋剤を介して結合していてもよい。そのた
めラテックスを構成するモノマーにはカルボキシル基、
アミノ基、アミド基、エポキシ基、水酸基、アルデヒド
基、オキサゾリン基、エーテル基、エステル基、メチロ
ール基、シアノ基、アセチル基、不飽和炭素結合などの
反応性基を持つものが含まれていることが望ましい。架
橋剤を使用する場合には通常のゼラチンの架橋剤として
用いられるものを使用することができる。例えばアルデ
ヒド系、グリコール系、トリアジン系、エポキシ系、ビ
ニルスルホン系、オキサゾリン系、メタクリル系、アク
リル系などの架橋剤を用いることができる。
テックスを含有していてもよい。通常のラテックスは界
面活性剤によって水系分散されているが、ラテックスは
ポリマーラテックス結合しているゼラチンによって分散
安定化されていることが好ましい。ラテックスを構成す
るポリマーとゼラチンがなんらかの結合をもっていても
よい。この場合ポリマーとゼラチンは直接結合していて
もよいし、架橋剤を介して結合していてもよい。そのた
めラテックスを構成するモノマーにはカルボキシル基、
アミノ基、アミド基、エポキシ基、水酸基、アルデヒド
基、オキサゾリン基、エーテル基、エステル基、メチロ
ール基、シアノ基、アセチル基、不飽和炭素結合などの
反応性基を持つものが含まれていることが望ましい。架
橋剤を使用する場合には通常のゼラチンの架橋剤として
用いられるものを使用することができる。例えばアルデ
ヒド系、グリコール系、トリアジン系、エポキシ系、ビ
ニルスルホン系、オキサゾリン系、メタクリル系、アク
リル系などの架橋剤を用いることができる。
【0082】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には通
常用いられる硬膜剤、増粘剤、ゼラチン可塑剤、マット
剤、塗布助剤などを用いることができる。
常用いられる硬膜剤、増粘剤、ゼラチン可塑剤、マット
剤、塗布助剤などを用いることができる。
【0083】特に硬膜剤としては、特願平6−1466
78号第10頁〜13頁に記載の(1)〜(25)のカ
ルボニルピリジウム型硬膜剤を用いることが好ましい。
78号第10頁〜13頁に記載の(1)〜(25)のカ
ルボニルピリジウム型硬膜剤を用いることが好ましい。
【0084】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌーデ
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよ
く、好ましい水洗法としては例えばスルホ基を含む芳香
族炭化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、または高分
子凝集剤を用いる脱塩方法を用いてもよい。
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよ
く、好ましい水洗法としては例えばスルホ基を含む芳香
族炭化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、または高分
子凝集剤を用いる脱塩方法を用いてもよい。
【0085】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。このような工
程で使用される化合物としては例えば(RD)No.1
7643、(RD)No.18716及び(RD)N
o.308119(1989年12月)に記載されてい
る各種の化合物を用いることができる。これら3つの
(RD)に記載されている化合物種類と記載箇所を下記
に掲載した。
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。このような工
程で使用される化合物としては例えば(RD)No.1
7643、(RD)No.18716及び(RD)N
o.308119(1989年12月)に記載されてい
る各種の化合物を用いることができる。これら3つの
(RD)に記載されている化合物種類と記載箇所を下記
に掲載した。
【0086】
【表1】
【0087】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる支持体としては、上記のRDに記載されているも
のが挙げられ、適当な支持体としてはポリエチレンテレ
フタレートフィルムなどで、支持体表面は塗布層の接着
性をよくするために下引き層を設けたりコロナ放電や紫
外線照射などが施されてもよい。
られる支持体としては、上記のRDに記載されているも
のが挙げられ、適当な支持体としてはポリエチレンテレ
フタレートフィルムなどで、支持体表面は塗布層の接着
性をよくするために下引き層を設けたりコロナ放電や紫
外線照射などが施されてもよい。
【0088】上述した本発明に係るハロゲン化銀乳剤層
の上層に塗布される保護層又はハロゲン化銀乳剤層の最
外層に塗布される親水性層には、平均粒径3.0〜7.
0μmのマット剤が含有される。
の上層に塗布される保護層又はハロゲン化銀乳剤層の最
外層に塗布される親水性層には、平均粒径3.0〜7.
0μmのマット剤が含有される。
【0089】写真フィルムには、フィルム同士の接触面
積を低下させ、くっつきやスタチックマークの防止など
の目的から通常、マット度を付与するためにマット剤が
用いられる。
積を低下させ、くっつきやスタチックマークの防止など
の目的から通常、マット度を付与するためにマット剤が
用いられる。
【0090】マット剤は一般に水不溶性の有機または無
機化合物の微粒子である。本発明にはマット剤としては
任意のものを使用でき、当業界で良く知られたものを用
いることができる。
機化合物の微粒子である。本発明にはマット剤としては
任意のものを使用でき、当業界で良く知られたものを用
いることができる。
【0091】具体的にマット剤として用いることができ
る有機化合物の例としては、水分散性ビニル重合体の例
としてポリメチルアクリレート、ポリメチルメタアクリ
レート、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−α
−メチルスチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン−
ジビニルベンゼン共重合体、ポリビニルアセテート、ポ
リエチレンカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン
など、セルロース誘導体の例としては、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、セルロースアセテート、セルロ
ースアセテートプロピオネートなど、澱粉誘導体の例と
してカルボキシ澱粉、カルボキシニトリロフェニル澱
粉、尿素−ホルムアルデヒド−澱粉反応物など、公知の
硬化剤で硬化したゼラチン及びコアセルベート硬化して
微小カプセル中空粒体とした硬化ゼラチンなどを好まし
く用いることができる。無機化合物の例としては二酸化
珪素、二酸化チタン、二酸化マグネシウム、酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、公知の方法で
減感した塩化銀、同じく臭化銀、ガラス、ケイソウ土な
どを好ましく用いることができる。
る有機化合物の例としては、水分散性ビニル重合体の例
としてポリメチルアクリレート、ポリメチルメタアクリ
レート、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−α
−メチルスチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン−
ジビニルベンゼン共重合体、ポリビニルアセテート、ポ
リエチレンカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン
など、セルロース誘導体の例としては、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、セルロースアセテート、セルロ
ースアセテートプロピオネートなど、澱粉誘導体の例と
してカルボキシ澱粉、カルボキシニトリロフェニル澱
粉、尿素−ホルムアルデヒド−澱粉反応物など、公知の
硬化剤で硬化したゼラチン及びコアセルベート硬化して
微小カプセル中空粒体とした硬化ゼラチンなどを好まし
く用いることができる。無機化合物の例としては二酸化
珪素、二酸化チタン、二酸化マグネシウム、酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、公知の方法で
減感した塩化銀、同じく臭化銀、ガラス、ケイソウ土な
どを好ましく用いることができる。
【0092】上記のマット剤は必要に応じて異なる種類
の物質を混合して用いることができる。マット剤の大き
さ、形状に特に限定はなく、任意の粒径のものを用いる
ことができる。本発明の実施に際しては3μm〜7μm
の粒径のものが用いられる。好ましくは4μm〜6μm
の粒径のものである。
の物質を混合して用いることができる。マット剤の大き
さ、形状に特に限定はなく、任意の粒径のものを用いる
ことができる。本発明の実施に際しては3μm〜7μm
の粒径のものが用いられる。好ましくは4μm〜6μm
の粒径のものである。
【0093】用いられるマット剤の粒子サイズ分布は狭
くても広くてもよく、単分散でも多分散でもよい。単分
散とは平均粒子径の±20%以内の粒子径の粒子の数が
全粒子数の90%以上であるものをいう。
くても広くてもよく、単分散でも多分散でもよい。単分
散とは平均粒子径の±20%以内の粒子径の粒子の数が
全粒子数の90%以上であるものをいう。
【0094】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は自動
現像機で処理される。現像液の補充量は感光材料1m2
当たり50mlから300mlが好ましい。本発明に係
るハロゲン化銀感光材料の現像処理方法は現像、定着、
水洗及び乾燥の全工程を含む自動現像機で処理されると
き、現像から乾燥までの工程を30秒以内で完了するこ
とである。
現像機で処理される。現像液の補充量は感光材料1m2
当たり50mlから300mlが好ましい。本発明に係
るハロゲン化銀感光材料の現像処理方法は現像、定着、
水洗及び乾燥の全工程を含む自動現像機で処理されると
き、現像から乾燥までの工程を30秒以内で完了するこ
とである。
【0095】即ち、感光材料の先端が現像液に浸漬され
始める時点から、処理工程を経て、同先端が乾燥ゾーン
を出てくるまでの時間(いわゆるDry to Dry
の時間)が30秒以内であること、より好ましくはこの
Dry to Dryの時間が25秒以内であることで
ある。
始める時点から、処理工程を経て、同先端が乾燥ゾーン
を出てくるまでの時間(いわゆるDry to Dry
の時間)が30秒以内であること、より好ましくはこの
Dry to Dryの時間が25秒以内であることで
ある。
【0096】このうち現像時間は6〜20秒で、好まし
くは6秒〜15秒である。現像温度は25〜50℃が好
ましく、30〜40℃がより好ましい。
くは6秒〜15秒である。現像温度は25〜50℃が好
ましく、30〜40℃がより好ましい。
【0097】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。但
し当然のことであるが本発明は以下に述べる実施例によ
り限定されるものではない。
し当然のことであるが本発明は以下に述べる実施例によ
り限定されるものではない。
【0098】実施例1 下記の放射線増感スクリーンを調製した。
【0099】 (放射線増感スクリーン1、2の製造) 蛍光体 Gd2O2S:Tb(平均粒径1.8μm) 200g 結合剤ポリウレタン系熱可塑性エラストマーデモラックTPKL−5− 2625 固形分40%(住友バイエルウレタン(株)製) 20g ニトロセルローズ(消化度11.5%) 2g 上記にメチルエチルケトン溶媒を加え、プロペラ型ミキ
サーで分散させて粘度25ps(25℃)の蛍光体層形
成用塗布液を調製した。
サーで分散させて粘度25ps(25℃)の蛍光体層形
成用塗布液を調製した。
【0100】(結合剤:蛍光体比=1:22) また別途に下塗層形成用塗布液として軟質アクリル樹脂
固形分90g、ニトロセルロース50gをメチルエチル
ケトンを加えて分散、混合して粘度3〜6ps(25
℃)の分散液を調製した。次いで二酸化チタンを練り込
んだ厚さ250μmのポリエチレンテレフタレートベー
ス(支持体)をガラス板上に水平に置き、上記下塗り層
形成用塗布液をドクターブレードを用いて支持体上に均
一塗布した後、25℃から100℃に徐々に上昇させて
塗布膜の乾燥を行い支持体上に下塗り層を形成した。塗
布膜の厚さは15μmであった。
固形分90g、ニトロセルロース50gをメチルエチル
ケトンを加えて分散、混合して粘度3〜6ps(25
℃)の分散液を調製した。次いで二酸化チタンを練り込
んだ厚さ250μmのポリエチレンテレフタレートベー
ス(支持体)をガラス板上に水平に置き、上記下塗り層
形成用塗布液をドクターブレードを用いて支持体上に均
一塗布した後、25℃から100℃に徐々に上昇させて
塗布膜の乾燥を行い支持体上に下塗り層を形成した。塗
布膜の厚さは15μmであった。
【0101】この上に上記の蛍光体層形成用塗布液をド
クターブレードを用いて膜厚150μmと240μmの
2種類の厚みで均一に塗布乾燥し、次いで圧縮を行っ
た。
クターブレードを用いて膜厚150μmと240μmの
2種類の厚みで均一に塗布乾燥し、次いで圧縮を行っ
た。
【0102】圧縮はカレンダーロールを用いて300k
gw/cm2の圧力、80℃の温度で行った。この圧縮
後、特開平6−75097号実施例1に記載の方法で厚
さ3μmの透明保護膜を形成した。
gw/cm2の圧力、80℃の温度で行った。この圧縮
後、特開平6−75097号実施例1に記載の方法で厚
さ3μmの透明保護膜を形成した。
【0103】以上のようにして支持体、下塗層、蛍光体
層、透明保護層からなる放射線増感スクリーン1、2を
製造した。
層、透明保護層からなる放射線増感スクリーン1、2を
製造した。
【0104】(放射線増感スクリーン3の製造)放射線
増感スクリーン2の製造において、透明保護膜の厚さを
8μmにする以外は上記のスクリーン1と同様にして支
持体、下塗層、蛍光体層、保護層からなる放射線増感ス
クリーン3を製造した。
増感スクリーン2の製造において、透明保護膜の厚さを
8μmにする以外は上記のスクリーン1と同様にして支
持体、下塗層、蛍光体層、保護層からなる放射線増感ス
クリーン3を製造した。
【0105】(放射線増感スクリーンのX線吸収量の測
定)三相の電力供給で80kVpで運転されるタングス
テン・ターゲット管から生じたX線を、厚さ3mmのア
ルミニウム板を透過させ、ターゲット管のタングステン
・アノードから200cmの位置に固定した試料放射線
増感スクリーンに到達させ、次いで該スクリーンを透過
したX線量を放射線増感スクリーンの蛍光体層から50
cm後の位置で電離型線量計を用いて線量測定し、X線
の吸収量を求めた。なお、基準として放射線増感スクリ
ーンを透過させないで測定した上記測定位置でのX線量
を用いた。
定)三相の電力供給で80kVpで運転されるタングス
テン・ターゲット管から生じたX線を、厚さ3mmのア
ルミニウム板を透過させ、ターゲット管のタングステン
・アノードから200cmの位置に固定した試料放射線
増感スクリーンに到達させ、次いで該スクリーンを透過
したX線量を放射線増感スクリーンの蛍光体層から50
cm後の位置で電離型線量計を用いて線量測定し、X線
の吸収量を求めた。なお、基準として放射線増感スクリ
ーンを透過させないで測定した上記測定位置でのX線量
を用いた。
【0106】得られた3枚の放射線増感スクリーンにつ
いて測定したスクリーンのX線吸収率を下記の表2に示
す。
いて測定したスクリーンのX線吸収率を下記の表2に示
す。
【0107】
【表2】
【0108】X線エネルギーが80kVpのX線に対し
て45%以上の吸収を示した放射線増感スクリーンはN
o.2とNo.3であった。
て45%以上の吸収を示した放射線増感スクリーンはN
o.2とNo.3であった。
【0109】(ハロゲン化銀写真感光材料の作成) (種乳剤−1の調製)下記のようにして種乳剤−1を調
製した。
製した。
【0110】 A オセインゼラチン 24.2g 水 9657ml ポリプロピレンオキシ−ポリエチレンオキシ−ジサクシネート ナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 6.78ml 臭化カリウム 10.8g 10%硝酸 114ml B 2.5N硝酸銀水溶液 2825ml C 臭化カリウム 828g 沃化カリウム 17.6g 水で 2825mlに仕上げる D 1.75N臭化カリウム水溶液 下記銀電位制御量 35℃で特公昭58−58288号に示される混合撹拌
機を用いて溶液Aに溶液B及び溶液Cの各々464.3
mlを同時混合法により1.5分を要して添加し核形成
を行った。
機を用いて溶液Aに溶液B及び溶液Cの各々464.3
mlを同時混合法により1.5分を要して添加し核形成
を行った。
【0111】溶液B及び溶液Cの添加を停止した後、6
0分の時間を要して溶液Aの温度を60℃に上昇させ、
3%KOHでpHを5.0に合わせた後、再び溶液Bと
溶液Cを同時混合法により、各々55.4ml/min
の流量で42分間添加した。この42℃から60℃への
昇温及び溶液B、Cによる再同時混合の間の銀電位(飽
和銀−塩化銀電極を比較電極として銀イオン選択電極で
測定)を溶液Dを用いてそれぞれ+8mV及び+16m
Vになるよう制御した。
0分の時間を要して溶液Aの温度を60℃に上昇させ、
3%KOHでpHを5.0に合わせた後、再び溶液Bと
溶液Cを同時混合法により、各々55.4ml/min
の流量で42分間添加した。この42℃から60℃への
昇温及び溶液B、Cによる再同時混合の間の銀電位(飽
和銀−塩化銀電極を比較電極として銀イオン選択電極で
測定)を溶液Dを用いてそれぞれ+8mV及び+16m
Vになるよう制御した。
【0112】添加終了後3%KOHによってpHを6に
合わせ直ちに脱塩、水洗を行った。脱塩はデモールN
(花王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグネシウム水溶
液を用いて沈澱脱塩を行った。この種乳剤は六角平板粒
子よりなり、六角平板粒子の平均厚さは0.06μm、
平均粒径(円直径換算)は0.59μmであることを電
子顕微鏡にて確認した。又、厚さの変動係数は40%、
双晶面間距離の変動係数は42%であった。
合わせ直ちに脱塩、水洗を行った。脱塩はデモールN
(花王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグネシウム水溶
液を用いて沈澱脱塩を行った。この種乳剤は六角平板粒
子よりなり、六角平板粒子の平均厚さは0.06μm、
平均粒径(円直径換算)は0.59μmであることを電
子顕微鏡にて確認した。又、厚さの変動係数は40%、
双晶面間距離の変動係数は42%であった。
【0113】 (E−1の調製) A オセインゼラチン 5.26g ポリプロピレンオキシ−ポリエチレンオキシ−ジサクシネート ナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 1.4ml 種乳剤−1 0.1モル相当 水で 569mlに仕上げる B オセインゼラチン 1.5g 臭化カリウム 7.68g 水で 100mlに仕上げる C 硝酸銀 10.9g 水で 100mlに仕上げる 60℃で激しく撹拌したA液に、ダブルジェット法にて
B液とC液を30分で添加した。この間、pHは6.0
に、pAgは9.2に終始保った。B液とC液の添加速
度は初期と最終で2.1倍になるように直線的に増加さ
せた。
B液とC液を30分で添加した。この間、pHは6.0
に、pAgは9.2に終始保った。B液とC液の添加速
度は初期と最終で2.1倍になるように直線的に増加さ
せた。
【0114】添加終了後、この乳剤を40℃に冷却し、
凝集高分子剤としてフェニルカルバモイル基で変性され
た(置換率90%)変性ゼラチン13.8%(重量)水
溶液180mlを添加し3分間撹拌した。その後、酢酸
56%(重量)水溶液を添加して乳剤のpHを4.6に
調整し3分間撹拌した後、20分間静置させデカンテー
ションにより上澄み液を排水した。その後、40℃の蒸
留水9リットルを加え撹拌静置後、上澄み液を排水しさ
らに蒸留水1.1リットルを加え、撹拌静置後、上澄み
液を排水した。続いてゼラチン水溶液と炭酸ナトリウム
10%(重量)水溶液を加えてpHが5.80になるよ
う調整し、50℃で30分間撹拌し、再分散した。再分
散後、40℃にてpHを5.80、pAgを8.06に
調整した。
凝集高分子剤としてフェニルカルバモイル基で変性され
た(置換率90%)変性ゼラチン13.8%(重量)水
溶液180mlを添加し3分間撹拌した。その後、酢酸
56%(重量)水溶液を添加して乳剤のpHを4.6に
調整し3分間撹拌した後、20分間静置させデカンテー
ションにより上澄み液を排水した。その後、40℃の蒸
留水9リットルを加え撹拌静置後、上澄み液を排水しさ
らに蒸留水1.1リットルを加え、撹拌静置後、上澄み
液を排水した。続いてゼラチン水溶液と炭酸ナトリウム
10%(重量)水溶液を加えてpHが5.80になるよ
う調整し、50℃で30分間撹拌し、再分散した。再分
散後、40℃にてpHを5.80、pAgを8.06に
調整した。
【0115】なお物理熟成終了時のゼラチン量はハロゲ
ン化銀1モル当たり13.2gであった。
ン化銀1モル当たり13.2gであった。
【0116】得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したと
ころ、投影面積の82%が平均粒径0.3μm、平均ア
スペクト比4.4の平板状ハロゲン化銀粒子であった。
ころ、投影面積の82%が平均粒径0.3μm、平均ア
スペクト比4.4の平板状ハロゲン化銀粒子であった。
【0117】 (E−2の調製) A オセインゼラチン 5.26g ポリプロピレンオキシ−ポリエチレンオキシ−ジサクシネート ナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 1.4ml 種乳剤−1 0.1モル相当 水で 569mlに仕上げる B オセインゼラチン 1.5g 臭化カリウム 14.2g 水で 185mlに仕上げる C 硝酸銀 20.2g 水で 185mlに仕上げる 前記の乳剤E−1と同様の条件で上記添加液を添加し、
脱塩を行った。得られた乳剤を電子顕微鏡観察したとこ
ろ、投影面積の82%が平均粒径0.33μm、平均アス
ペクト比4.4の平板状ハロゲン化銀粒子であった。
脱塩を行った。得られた乳剤を電子顕微鏡観察したとこ
ろ、投影面積の82%が平均粒径0.33μm、平均アス
ペクト比4.4の平板状ハロゲン化銀粒子であった。
【0118】 (E−3の調製) A オセインゼラチン 5.26g ポリプロピレンオキシ−ポリエチレンオキシ−ジサクシネート ナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 1.4ml 種乳剤−1 0.1モル相当 水で 569mlに仕上げる B オセインゼラチン 1.5g 臭化カリウム 34.7g 水で 452mlに仕上げる C 硝酸銀 49.3g 水で 452mlに仕上げる 乳剤E−1と同様の条件で上記添加液を添加し、脱塩を
行った。得られた乳剤を電子顕微鏡観察したところ、投
影面積の82%が平均粒径0.40μm、平均アスペク
ト比4.4の平板状ハロゲン化銀粒子であった。
行った。得られた乳剤を電子顕微鏡観察したところ、投
影面積の82%が平均粒径0.40μm、平均アスペク
ト比4.4の平板状ハロゲン化銀粒子であった。
【0119】得られた乳剤E−1、E−2及びE−3の
乳剤に対して下記分光増感色素(A)と(B)の所定量
を固体微粒子状の分散物として添加後にアデニン、チオ
シアン酸アンモニウム、塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウ
ムの混合水溶液及びトリフェニルホスフィンセレナイド
を酢酸エチルとメタノールの混合溶媒に溶かして得た溶
液を加え、さらに60分後に沃化銀微粒子乳剤を加え、
総計2時間の熟成を施した。熟成終了時に安定剤として
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデン(TAI)の所定量を添加した。
乳剤に対して下記分光増感色素(A)と(B)の所定量
を固体微粒子状の分散物として添加後にアデニン、チオ
シアン酸アンモニウム、塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウ
ムの混合水溶液及びトリフェニルホスフィンセレナイド
を酢酸エチルとメタノールの混合溶媒に溶かして得た溶
液を加え、さらに60分後に沃化銀微粒子乳剤を加え、
総計2時間の熟成を施した。熟成終了時に安定剤として
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデン(TAI)の所定量を添加した。
【0120】上記の添加剤とその添加量(AgX1モル
当たり)を下記に示す。
当たり)を下記に示す。
【0121】 ゼラチン(物理熟成時との合計量) 13.5g 分光増感色素(A):5,5′−ジクロロ−9−エチル−3,3′−ジ− (3−スルホプロピル)−オキサカルボシアニンナトリウム塩の無水物 400mg 分光増感色素(B):5,5′−ジ−(ブトキシカルボニル)−1,1′− ジ−エチル−3,3′−ジ−(4−スルホブチル)−ベンゾイミダ ゾロカルボシアニンナトリウム塩 4mg アデニン 15mg チオシアン酸カリウム 95mg 塩化金酸 2.5mg チオ硫酸ナトリウム 2.0mg トリフェニルフォスフィンセレナイド 0.4mg 沃化銀微粒子※ 280mg (TAI) 50mg なお分光増感色素の固体微粒子状分散物は特願平4−9
9437号に記載の方法に準じて調製した。即ち、分光
増感色素の所定量を予め27℃に調温した水に加え高速
撹拌機(ディゾルバー)で3.500rpmにて30〜
120分間にわたって撹拌することによって得た。
9437号に記載の方法に準じて調製した。即ち、分光
増感色素の所定量を予め27℃に調温した水に加え高速
撹拌機(ディゾルバー)で3.500rpmにて30〜
120分間にわたって撹拌することによって得た。
【0122】※(沃化銀微粒子乳剤の調製) 溶液A オセインゼラチン 100g KI 8.5g 蒸留水で 2000mlにする 溶液B AgNO3 360g 蒸留水で 605mlにする 溶液C Kl 352g 蒸留水で 605mlにする 反応容器に溶液Aを加え、45℃に保ち撹拌しながら溶
液B及び溶液Cを同時混合法により30分の時間を要し
て定速で添加した。添加中のpAgは常法のpAg制御
手段で13.5に保った。生成した沃化銀は平均粒径
0.06μmのβ−AgIとγ−AgIの混合物であっ
た。この乳剤を沃化銀微粒子乳剤とした。
液B及び溶液Cを同時混合法により30分の時間を要し
て定速で添加した。添加中のpAgは常法のpAg制御
手段で13.5に保った。生成した沃化銀は平均粒径
0.06μmのβ−AgIとγ−AgIの混合物であっ
た。この乳剤を沃化銀微粒子乳剤とした。
【0123】次にこのようにして増感を施した乳剤に後
記する添加剤を加え乳剤層塗布液とした。また同時に保
護層塗布液も調製した。次いで濃度0.16に青色着色
したX線用のポリエチレンテレフタレートフィルムベー
ス(厚みが175μm)の両面に下記の染料層が予め塗
設された支持体の両面に、下から下記の乳剤層塗布液と
保護層塗布液を下記の所定の塗布量になるように同時重
層塗布し乾燥した。
記する添加剤を加え乳剤層塗布液とした。また同時に保
護層塗布液も調製した。次いで濃度0.16に青色着色
したX線用のポリエチレンテレフタレートフィルムベー
ス(厚みが175μm)の両面に下記の染料層が予め塗
設された支持体の両面に、下から下記の乳剤層塗布液と
保護層塗布液を下記の所定の塗布量になるように同時重
層塗布し乾燥した。
【0124】 第1層(染料層) 固体微粒子分散体染料(AH) 180mg/m2 ゼラチン 0.2g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5mg/m2 化合物(I) 5mg/m2 ラテックス(L) 0.2g/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジン ナトリウム塩 5mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.014μm) 10mg/m2 硬膜剤(A) 2mg/m2 第2層(乳剤層) 上記で得た各々の乳剤に下記の各種添加剤を加えた。
【0125】 化合物(G) 0.5mg/m2 2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ− 1,3,5−トリアジンナトリウム塩 5mg/m2 ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 35mg/m2 スチレン−無水マレイン酸共重合体 80mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 80mg/m2 トリメチロールプロパン 350mg/m2 ジエチレングリコール 50mg/m2 ニトロフェニル−トリフェニル−ホスホニウムクロリド 20mg/m2 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム 5mg/m2 化合物(H) 0.5mg/m2 n−C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 350mg/m2 化合物(M) 5mg/m2 化合物(N) 5mg/m2 コロイダルシリカ 0.5g/m2 ラテックス(L) 0.2g/m2 デキストリン(平均分子量1000) 0.2g/m2 化合物(P) 0.2g/m2 化合物(Q) 0.2g/m2 5−メチルベンゾトリアゾール 0.7g/m2 ただし、ゼラチンとしては1.0g/m2になるように
調整した。
調整した。
【0126】 第3層(保護層) ゼラチン 0.8g/m2 (TAI) 0.02g/m2 ポリメチルメタクリレートからなるマット剤(面積平均粒径7.0μm) 50mg/m2 ホルムアルデヒド 20mg/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5− トリアジンナトリウム塩 10mg/m2 ビス−ビニルスルホニルメチルエーテル 36mg/m2 ポリアミド(平均分子量10000) 0.1g/m2 ポリアクリル酸ナトリウム 30mg/m2 ポリシロキサン(S1) 20mg/m2 化合物(I) 12mg/m2 化合物(J) 2mg/m2 化合物(S−1) 7mg/m2 化合物(K) 15mg/m2 化合物(O) 50mg/m2 化合物(S−2) 5mg/m2 C9F19−O−(CH2CH2O)11−H 3mg/m2 C8F17SO2N−(C3H7)(CH2CH2O)15H 2mg/m2 C8F17SO2N−(C3H7)(CH2CH2O)4−(CH2)4SO3Na 1mg/m2
【0127】
【化1】
【0128】
【化2】
【0129】
【化3】
【0130】なお、添加剤の付量は片面分であり、塗布
銀量は片面分として1.5g/m2になるように調整し
た。
銀量は片面分として1.5g/m2になるように調整し
た。
【0131】このようにして得られた試料について以下
の評価を行った。なお本発明に用いた現像液及び定着液
の組成を下記に示す。
の評価を行った。なお本発明に用いた現像液及び定着液
の組成を下記に示す。
【0132】現像液組成 Part−A(12l仕上げ用) 水酸化カリウム 450g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2280g ジエチレントリアミン五酢酸 120g 重炭酸水素ナトリウム 132g ホウ酸 40g 5−メチルベンゾトリアゾール 1.4g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.25g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニルピラゾリドン 102g ハイドロキノン 390g ジエチレングリコール 550g 水を加えて 6000mlに仕上げる。
【0133】 Part−B(12l仕上げ用) 氷酢酸 70g 5−ニトロインダゾール 0.6g グルタルアルデヒド(50%液) 8.0g N−アセチル−DL−ペニシラミン 1.2g スターター 氷酢酸 120g HO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2OH 1g 臭化カリウム 225g CH3N(C3H6NHCONHC2HSC2H5)2 1.0g 純水を加えて 1.0lに仕上げる。
【0134】定着液処方 Part−A(18.3l仕上げ用) チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%) 4500g 亜硫酸ナトリウム 450g 酢酸ナトリウム 450g ホウ酸 110g 酒石酸 60g クエン酸ナトリウム 10g グルコン酸 70g 1−(N,N−ジメチルアミノ)−エチル−5−メルカプトテトラゾール 18g 氷酢酸 330g 硫酸アルミニウム 62g 純水で 7200mlに仕上げる 現像液の調製は水約5lにPartA、PartBを同
時に添加し、撹拌溶解しながら水を加え12lに仕上げ
pHを10.53に調整した。これを現像補充液とす
る。この現像補充液1lに対して前記のスターターを2
0ml/l添加しpHを10.30に調整し使用液とす
る。
時に添加し、撹拌溶解しながら水を加え12lに仕上げ
pHを10.53に調整した。これを現像補充液とす
る。この現像補充液1lに対して前記のスターターを2
0ml/l添加しpHを10.30に調整し使用液とす
る。
【0135】定着液の調製は水約5lにPartAを添
加し、撹拌溶解しながら水を加え18.3lに仕上げ、
硫酸とNH4OHを用いてpHを4.6に調整した。こ
れを定着補充液とする。
加し、撹拌溶解しながら水を加え18.3lに仕上げ、
硫酸とNH4OHを用いてpHを4.6に調整した。こ
れを定着補充液とする。
【0136】〈センシトメトリー評価〉得られた試料を
23℃、50%RHの環境下で1日放置した後、評価対
象の放射線増感スクリーンとこの感光材料の組体につい
て表4に示す組み合わせで挟み、ペネトロメータB型
(コニカメディカル(株)製)を介してX線を照射し、
自動現像機SRX−503改造機(コニカ(株)製)を
用いて下記の工程で処理し、感度、カブリを求めた。感
度はカブリ+1.0の濃度を得るに必要なX線の逆数と
して求め、組体No.1の感度を100とした場合相対
感度で示した。
23℃、50%RHの環境下で1日放置した後、評価対
象の放射線増感スクリーンとこの感光材料の組体につい
て表4に示す組み合わせで挟み、ペネトロメータB型
(コニカメディカル(株)製)を介してX線を照射し、
自動現像機SRX−503改造機(コニカ(株)製)を
用いて下記の工程で処理し、感度、カブリを求めた。感
度はカブリ+1.0の濃度を得るに必要なX線の逆数と
して求め、組体No.1の感度を100とした場合相対
感度で示した。
【0137】 処理工程 工 程 処理温度(℃) 処理時間(秒) 現像+渡り 35 7.2 定着+渡り 33 5.8 水洗+渡り 18 3.8(水洗水7リットル/毎分供給) スクイズ 40 2.8 乾燥 50 5.4 合計 − 25.0 〈銀色調及び粒状性の評価〉評価対象の放射線増感スク
リーンと感光材料の組体について、京都科学製胸部ファ
ントームを120kVp(3mm厚のアルミニウム等価
フィルタ装着)のX線源を用い、距離140cmの位置
にファントームを置き、その後ろにグリッドレシオ8:
1の散乱防止グリッド、その後に感光材料と放射線増感
スクリーンとの組体を置き撮影を行った。何れの写真も
肺野の最も濃度の高い部分が濃度1.8±0.5にX線
露光量を露光時間を変えることにより調節した。
リーンと感光材料の組体について、京都科学製胸部ファ
ントームを120kVp(3mm厚のアルミニウム等価
フィルタ装着)のX線源を用い、距離140cmの位置
にファントームを置き、その後ろにグリッドレシオ8:
1の散乱防止グリッド、その後に感光材料と放射線増感
スクリーンとの組体を置き撮影を行った。何れの写真も
肺野の最も濃度の高い部分が濃度1.8±0.5にX線
露光量を露光時間を変えることにより調節した。
【0138】得られた仕上がり写真について目視で観察
し、粒状性と銀色調を下記に示す評価規準で評価した。
し、粒状性と銀色調を下記に示す評価規準で評価した。
【0139】透過光による銀色調の目視評価。
【0140】評価基準 1:黄色味を帯びた黒色 2:やや黄色味を帯びた黒色 3:やや赤味を帯びた黒色 4:僅かに黄赤味を帯びた黒色 5:純黒色 〈粒状性の評価規準〉 A:ほとんど目立たない B:若干目立つ C:粒状性が目立ち、読影に若干支障あり D:非常に目立ち読影に支障あり 得られた結果を下記の表4に示す。
【0141】
【表3】
【0142】
【表4】
【0143】表4の結果から明かなように、本発明に係
る放射線増感スクリーン2と本発明に係るハロゲン化銀
写真感光材料からなる組体に於いては、画像の粒状性が
優れ、かつ現像銀の色調が純黒色の高感度ハロゲン化銀
写真感光材料を得られることが分かる。
る放射線増感スクリーン2と本発明に係るハロゲン化銀
写真感光材料からなる組体に於いては、画像の粒状性が
優れ、かつ現像銀の色調が純黒色の高感度ハロゲン化銀
写真感光材料を得られることが分かる。
【0144】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明によれば
従来の放射線増感スクリーンとX線フィルムとの組み合
わせに比して、粒状性、及び銀色調性が優れ、かつ高感
度を得られる放射線増感スクリーンとX線フィルムとの
組体を提供できた。
従来の放射線増感スクリーンとX線フィルムとの組み合
わせに比して、粒状性、及び銀色調性が優れ、かつ高感
度を得られる放射線増感スクリーンとX線フィルムとの
組体を提供できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 5/17 G03C 5/17
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体の両面に少なくとも1層のハロゲ
ン化銀乳剤層と保護層(最外層)を有するハロゲン化銀
写真感光材料が下記の(1)及び(2)の条件を満たす
ハロゲン化銀写真感光材料であって、該ハロゲン化銀写
真感光材料とX線エネルギーが80kVpのX線に対し
て45%以上、80%以下の吸収率を有し、かつ1μm
〜5μmの保護層を有する放射線増感スクリーンと組み
合わせて撮影することを特徴とするX線用ハロゲン化銀
写真感光材料の撮影方法。 保護層(最外層) (1)平均粒径3.0μm〜7.0μmのマット剤を含
有 ハロゲン化銀乳剤層 (2)ハロゲン化銀粒子が平均アスペクト比3以上、8
以下で、平均粒径が上記保護層(最外層)のマット剤の
1/15以上であるハロゲン化銀粒子を全投影面積の5
0%以上含み、かつコロイダルシリカを含有。 - 【請求項2】 ハロゲン化銀写真感光材料を露光後、全
処理時間が30秒以下で処理することを特徴とする請求
項1記載のX線用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP396996A JPH09189800A (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | X線用ハロゲン化銀写真感光材料の撮影方法及びその処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP396996A JPH09189800A (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | X線用ハロゲン化銀写真感光材料の撮影方法及びその処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09189800A true JPH09189800A (ja) | 1997-07-22 |
Family
ID=11571913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP396996A Pending JPH09189800A (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | X線用ハロゲン化銀写真感光材料の撮影方法及びその処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09189800A (ja) |
-
1996
- 1996-01-12 JP JP396996A patent/JPH09189800A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040518 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20041012 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |