JPH0919643A - ローラミル - Google Patents

ローラミル

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JPH0919643A
JPH0919643A JP16891795A JP16891795A JPH0919643A JP H0919643 A JPH0919643 A JP H0919643A JP 16891795 A JP16891795 A JP 16891795A JP 16891795 A JP16891795 A JP 16891795A JP H0919643 A JPH0919643 A JP H0919643A
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JP
Japan
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roller
crushing
damper
pulverizing
roller mill
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JP16891795A
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English (en)
Inventor
Kazunori Satou
一教 佐藤
Nobuyasu Meguri
信康 廻
Kazunori Shoji
一紀 正路
Hideo Mitsui
秀雄 三井
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラミルの自励振動を抑止する。 【構成】 電動機で駆動されて回転する円形の回転テー
ブル3と、この回転テーブル3の外周に刻設された溝部
に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラ4との
連動作用により、粉砕原料を微粉砕するローラミルにお
いて、各粉砕ローラ4どうしをダンパ9を介して連結
し、粉砕ローラ4の動きを相互に拘束するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転する回転テーブル
と粉砕ローラの連動により、石炭等の固体を微粉砕する
ローラミルに係り、特にローラミルの振動発生を防止す
る粉砕ローラの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電用や一般産業用の微粉炭焚きボ
イラでは、低公害燃焼(低NOx、低灰中未燃分)や広
域負荷操業が実施され、それに伴い微粉砕機(ミル)も
高い性能向上が要求されている。
【0003】石炭、セメント原料あるいは新素材原料な
どの塊状物を細かく粉砕するミルとして、回転する回転
テーブルと複数個の粉砕ローラで微粉砕を行う竪型のロ
ーラミルが広く用いられている。
【0004】ローラミルの一般的な構成を図14を用い
て説明する。ローラミル1は、円筒型をしたハウジング
2の下部にあって図示していないモータで駆動され、減
速機を介して低速回転する略円板状の回転テーブル3
と、その回転テーブル3上の粉砕リング7と、この回転
テーブル3の外周部の上面において円周方向へ等分する
位置へ図示していない油圧あるいはスプリング等で加圧
されて回転する複数個の粉砕ローラ4を備え、回転テー
ブル3、粉砕ローラ4、粉砕リング7によってローラミ
ル1の粉砕部が構成されている。
【0005】原料供給管(センターシュート)5より、
回転テーブル3の中心へ供給された被粉砕原料6は、テ
ーブル3の上において遠心力により渦巻状の軌跡を描い
て回転テーブル3の外周へ移動し、回転テーブル3にお
ける粉砕リング7の粉砕レース8と粉砕ローラ4の間に
かみ込まれて圧縮粉砕される。
【0006】ハウジング2の下部には図示していないダ
クトを通して200〜300℃の熱風9が導かれ、この
熱風9が回転テーブル3とハウジング2の間にあるスロ
ートベーン10から吹き上がる。
【0007】粉砕された後の粉粒体は、スロートベーン
10から吹き上がる熱風9によってハウジング2内を上
昇しながら乾燥される。ハウジング2の上方へ輸送され
た粉粒体のうち粗いものは重力により落下し(1次分
級)、粉砕部で再粉砕される。この1次分級部を通過し
てさらに上方へ輸送されたやや細かな粉粒体は、ハウジ
ング2の上部に設けたサイクロンセパレータ(固定式)
あるいはロータリーセパレータ(回転分級機)11で再
び遠心分級される(2次分級)。所定の粒径より小さな
微粉は熱風9により微粉ダクト12を経て気流搬送さ
れ、製品微粉13として図示していないボイラの微粉炭
バーナへ、あるいは微粉貯蔵ビンへと送られる。
【0008】回転分級機11を通過しなかった所定粒径
以上の粗粉は、回転テーブル3上へ重力により落下し、
ローラミル1内へ供給されたばかりの被粉砕原料6とと
もに再び粉砕される。以上のような動作により、ローラ
ミル1内では粉砕が繰り返され、製品微粉13となる。
【0009】なお、図中の14はローラブラケット、1
5はローラシャフト、16はローラピボット、17は加
圧フレーム、18は粉砕原料粉層、19は圧縮粉層、2
0はテーブル回転軸、21はダムリングである。
【0010】以下、粉砕ローラの支持構造について、図
15、図16を用いて説明する。なお、これらの図にお
いて、符号3から符号20までは図14のものと同一の
ものを示す。図中の22はローラ回転軸、23は断面中
心軸、24は鉛直軸、25はシールプレート、26はピ
ボットボックスを示す。
【0011】図15に示すタイプのローラミル1では、
ローラブラケット14を介して、ローラピボット16を
支軸として、粉砕ローラ4は首振り運動(振り子動作)
ができるように支持されている。この粉砕ローラ4の首
振り運動は大変重要であり、粉砕ローラ4が鉄片等粉砕
されにくい異物をかみ込んだ場合、粉砕ローラ4はロー
ラピボット16を支点にして首を振ることによって異物
からの衝撃を回避することができる。
【0012】また、粉砕ローラ4や粉砕レース8が磨耗
変形した時には、適切な押圧位置(粉砕ローラ4と粉砕
レース8との位置関係)を自動調心的に見つけだす作用
もこの首振り機能にはある。また、このタイプのローラ
ミル1では、図16に示すように三角形をした一体型の
加圧フレーム17の下部に、3個の粉砕ローラ4が支持
されている。
【0013】一般に、高負荷粉砕時には、粉砕ローラ4
は殆ど首振り運動をすることはないが、ローラミル1の
起動時あるいは負荷上昇時などにおいて粉砕ローラ4が
被粉砕原料6を活発にかみ込む場合には、粉砕ローラ4
は首を振るものの、この首振り運動は自励振動の発生に
は直結しない。
【0014】以下、図17、図18を用いて粉砕ローラ
の自励振動について説明する。これらの図において、符
号3から20までは図14のものと同一のものを示す。
【0015】図17、図18において、破線の位置は正
常回転位置、実線の位置は横ずれ状に首を振った位置を
示し、αは下降動作、βは横ずれ状の首振り、γは上下
方向振動を示す。
【0016】粉砕ローラ4が激しく自励振動する場合に
は、図17に示すように、粉砕ローラ4が破線で示す正
常回転位置から実線で示す横ずれ状に首を振った位置へ
と移動する。つまり、粉砕ローラ4が外側へずれるよう
に傾く。この時、回転テーブル3の回転方向の動きに関
して、粉砕ローラ4と粉砕レース8の接触点が正常な位
置からは、回転テーブル3の回転方向に対して逆らうよ
うに上流側へずれるような問題が生じる。
【0017】このような状態になると、粉砕ローラ4は
3個ともほぼ同時にあるは1つの粉砕ローラ4の横すべ
りがきっかけとなり、順次他の2つの粉砕ローラ4が追
従するように外側へ横ずれし、次いで図18の矢印γで
示すように上下振動する。3個の粉砕ローラ4は、同期
して(同位相で)一緒に上下振動する。ある一つの粉砕
ローラ4が横ずれ状の首振りβ運動を起こし粉砕ローラ
4の上下振動γが生じると、この動きは、図16に示す
ような3個の粉砕ローラ4を上方から加圧支持する一体
型加圧フレーム17あるいは回転テーブル3やその上の
圧縮粉層19を伝わって、他の粉砕ローラ4へ瞬時に伝
播する。これが粉砕ローラ4の自励振動である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ローラミルを低負荷で
運用する場合や停止操作をする場合、問題となるのはロ
ーラミルの振動である。
【0019】この振動現象は、炭層と粉砕ローラのすべ
りに起因する一種の摩擦振動であり、振動のタイプとし
ては自励振動である。普通の石炭では、図19の斜線で
示す範囲、特に低負荷運用時(ローラミル内における石
炭ホールドアップの少ない条件)にはこの振動が激しく
なり、ローラミルとしては好ましくない。
【0020】本発明はかかる従来技術の欠点を解消しよ
うとするもので、その目的とするところは、粉砕ローラ
の横ずれ状の振り子動作を防ぎ、自励振動を起こすこと
なく広域負荷あるいは多炭種での静粛な運用を可能にす
るローラミルを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、次のような手段を採用す
る。
【0022】まず、粉砕ローラ間あるいは粉砕ローラの
シャフトを支持するローラブラケット間をダンパにより
連結する。粉砕ローラ間をダンパを介してつなぐ場合に
は、回転テーブルの中心軸側にある各粉砕ローラのシー
ルプレートに回転ジョイントを設け、これらの回転ジョ
イントどうしをダンパを介して連結するようにする。粉
砕ローラが3個ある場合は、3個のダンパが回転テーブ
ルの回転軸を向くように設けられることになる。
【0023】一方、ローラブラケットどうしを連結する
場合には、隣合うローラブラケットどうしの間にダンパ
を配置する。このようにすることで、各粉砕ローラどう
しが拘束し合うことになり、また粉砕ローラの急な外側
への振り子運動もダンパの作用により抑止される。
【0024】また本発明において、粉砕ローラの数に合
わせて複数個用いるダンパの能力(減衰作用)をダンパ
ごとに変化させる。このようにすれば、各粉砕ローラの
振り子運動の抑制状態も粉砕ローラごとに異ならせるこ
とができる。従って、3個の粉砕ローラが同調して動く
ような自励振動の発生は抑制される。
【0025】
【作用】粉砕ローラの外側への振り子運動が、ダンパに
より拘束されている。従って、自励振動の発生のきっか
けとなる粉砕ローラの急速な外側への横ずれ状の振り子
運動が少なくなり、自励振動が抑制される。
【0026】各粉砕ローラの間を連結するために用いる
複数のダンパにおいて、ダンパの抵抗あるいは減衰機能
を変化させているので、各粉砕ローラが同調した動きを
することがなくなる。抑止力の弱いダンパにより拘束さ
れている、ある一つの粉砕ローラが比較的大きな振り子
運動をしても、他の粉砕ローラに係わるダンパの抵抗が
かなり強ければ、その粉砕ローラの振り子動作は小さく
抑止される。
【0027】従って、全ての粉砕ローラが連動すること
がなくなる。このようにして、複数の粉砕ローラが同位
相で振動する自己同期化的な激しい自励振動の発生は防
げる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0029】図1は、本発明の実施例に係るローラミル
の縦断面図、図2は図1のB−B線横断面図、図3は他
の実施例を示す平面図、図4は図3の側面図、図5は他
の実施例を示す平面図、図6はダンパの縦断面図、図7
は図6のB−B線断面図、図8は図7のダンパの他の実
施例を示すB−B線断面図、図9および図10はダンパ
の作用による粉砕ローラの動きを模式的に描いた説明
図、図11は縦軸に無次元化した振幅〔振幅δoc/空
回転(粉砕ローラと粉砕レースがメタルタッチ)時の振
幅δoc* 〕を示し、横軸にローラミル内石炭ホールド
アップ(ローラミル内石炭ホールドアップW/定格給炭
負荷運用時におけるローラミル内石炭ホールドアップW
* )を示した振幅特性曲線図、図12は縦軸に無次元化
した振幅を示し、横軸にローラミル内石炭ホールドアッ
プを示した特性曲線図、図13は縦軸に微粉粒度を示
し、横軸に無次元化した給炭量を示した特性曲線図であ
る。
【0030】図1から図10において、符号1から26
までは従来技術のものと同一のものを示す。
【0031】27は粉砕ローラ4,4どうしを連結する
ダンパ、28は回転ジョイント、29は連結部材、30
は粉砕荷重、31はプロテクタ、32はシリンダライナ
ー、33はシリンダロッド、34はピストン部材、35
は油流通孔、36はシールリングである。
【0032】このような構造において、実施例に係るロ
ーラミルの特徴は、各粉砕ローラ4をダンパ27により
連結し、互いに動作を拘束するようにしたものである。
まず初めに、その粉砕部の構造について述べる。
【0033】図1および図2に示す実施例では、となり
合う粉砕ローラ4,4どうしをダンパ27で連結して、
粉砕ローラ4を拘束する構造になっている。
【0034】各ダンパ27は、何れも粉砕ローラ4,4
の正面側に貼り付けるように装着したシールプレート2
5に対して、回転ジョイント28を介して連結されてい
る。このように、各ダンパ27の機能を異ならせている
ため、各粉砕ローラ4の動作は相互に拘束し合うと同時
に、自己同期的な動作は未然にキャンセルされて消滅す
るので、自励振動は防止できる。
【0035】図3と図4には、ローラブラケット14ど
うしをダンパ27により拘束し合うようにした他の実施
例を示す。図3は粉砕部の上方からの視図であり、一
方、図4は粉砕部の側方向からの視図である。
【0036】ローラブラケット14は、図4に示すよう
に、粉砕ローラ4の背後から覆い被さるような形状をし
ており、粉砕ローラ4のローラ回転軸22を粉砕ローラ
4の背後で支持すると同時に、粉砕荷重30を粉砕ロー
ラ4へ伝達する役割を担っている。
【0037】この実施例では、隣合うローラブラケット
14どうしがダンパ27を介して引っ張り合うようにし
て連結されている。ダンパ27には、粒子の衝突による
損耗を防ぐためにプロテクタ31が設けられている。
【0038】図5は図1、図2、図3および図4の他の
実施例を示すもので、図1から図4のものにおいては、
ダンパ27のみで粉砕ローラ4のローラブラケット14
やシールプレート25どうしを連結したが、図5の実施
例においては、粉砕ローラ4のシールプレート25どう
しをダンパ27と連結部材29によって連結したもので
ある。
【0039】回転テーブル3の中央には、耐引っ張り力
に関する強度上合理的な形状である円形の連結部材29
があり、3個のダンパ27のそれぞれの一端部が、この
連結部材29に対して、回転ジョイント(図では省略)
を以て接合されている。各ダンパ27のもう一方の端部
は、粉砕ローラ4における正面(回転テーブル3の中心
側)に装着しているシールプレート25に、これも回転
ジョイント(図では省略)を以て接合されている。
【0040】因みに、シールプレート25の本来の役割
は、粉砕ローラ4内に組み込まれたベアリングと潤滑油
を回転テーブル3上の微粉から保護するためのものであ
る。以上のような構造を採用することで、各粉砕ローラ
4は、粉砕部の中央に位置する連結部材29を基点とし
て集中的に拘束されることになる。3個のダンパ27
は、そのダンパ特性(剛性や振動減衰能等)をダンパ2
7ごとに異ならせてある。このようにすることで、各粉
砕ローラ4において、自励振動の発達につながる同調的
動作がキャンセルされることになる。
【0041】図6ないし図8にダンパの構造を示す。図
6と図7が一例であり、それぞれ軸方向および半径方向
の断面構造を示すものである。油が充満されているシリ
ンダーライナー32の内部には、シリンダロッド33に
ピストン部材34が取り付けてあり、ここには複数の油
流通孔35が開口している。シリンダロッド33が動く
ためには、この油流通孔35を通過しなければならず、
その時の流動抵抗がダンパ27としての機能に転換され
る。
【0042】図7に示すように、この実施例のダンパ2
7におけるピストン部材34には、油流通孔35が4個
開口している。
【0043】図8は、油流通孔35の別の開口例であ
り、図7のダンパに比べて、開口数が6個と増大してい
る。従って、図8に示すダンパ27は、油流通孔35の
開口数4の場合(図7のダンパ27)よりも流通抵抗は
小さい。従って、ダンパ27として運動を抑制する機能
は、油流通孔35の開口数が少ない分だけ、図7に示す
ダンパ27の方が強力である。
【0044】前述したように、本発明の実施例において
は、作動力が異なるダンパを組み合わせて利用する。
【0045】図9と図10には、粉砕ローラ4が横ずれ
状に外側へ振り子動作を起こす際に、ダンパ27の作動
力、即ち振り子運動を抑制する抵抗力の異なる場合の粉
砕ローラ4の動きを模式的に示す。
【0046】図9は、ダンパ27の作用が大きい場合に
おける粉砕ローラ4の移動を示す。粉砕ローラ4におけ
る横すべり状の振り子動作βは小さく、粉砕ローラ4の
転動軌道を比較した場合、正常な転動軌道と横すべり後
の状態との差、即ち粉砕ローラ4が破線で示す位置から
実線で示す位置へのずれは小さい。
【0047】一方、図10には、ダンパ27の作用が小
さい場合を示す。ダンパ27による拘束抵抗が小さいた
めに、粉砕ローラ4は図9の実施例に比べて外側へ大き
く横ずれする(β)。
【0048】同一ローラミル1内の粉砕部において、各
粉砕ローラ4どうしを拘束するダンパ27の作動力を異
ならせておけば、図9および図10に示すように、各粉
砕ローラ4の動作も異なる。
【0049】従って、作動力の弱いダンパ27に連結さ
れている粉砕ローラ4は、外側へ大きく横ずれするよう
に振り子運動を起こしたとしても、他の粉砕ローラ4に
は強い抑止力が作用しているので、この大きな横ずれの
動きには追従せず、結果的には大きな横ずれの動作が繰
り返し起きないような影響を与えるので、粉砕ローラ4
の自励振動は防止できる。
【0050】図11は、ローラミル1内における石炭ホ
ールドアップに対する振動の振幅の変化をまとめ、実施
例に係るローラミルと従来技術のローラミルにおける振
幅を比較したものである。
【0051】縦軸の振幅δocは、粉砕ローラ4と粉砕
レース8がメタルタッチする空回転時の振幅δoc*
割られて無次元化されている。一方、横軸のホールドア
ップWは、ローラミル1が定格給炭量で運用された時の
ホールドアップW* で割られて無次元化されている。
【0052】この実験結果は、比較的激しい振動を起こ
しやすい石炭(炭質の影響による)を粉砕した時に得ら
れたものである。
【0053】従来技術のローラミルでは、図11の破線
で示すように、低負荷域(W/W*≦0.38)で著し
く振幅が増大するのに対し、実施例に係るローラミルで
は、粉砕ローラ4をダンパ27で連結したので、図11
の実線で示すように、振幅が大幅に低減した。
【0054】なお、実施例に係るローラミルでも、他の
ホールドアップの条件よりはW/W* ≦0.38の近傍
において振幅がやや大きくなるが、この振幅は自己増幅
的な自励振動ではなく、強制振動の一つのタイプであ
る。
【0055】図12は、粉砕ローラが振動を起こして
も、さほど激しくない石炭を利用した場合の結果をまと
めたものである。この場合でも、実施例に係るローラミ
ルの方が、同図の実線で示すように振幅を低減できるこ
とが分かる。
【0056】図13は、給炭量Qcに対する製品微粉粒
度qの変化を示したものである。縦軸の粒度qは、定格
給炭量Qc* の時の従来技術のローラミルにおける基準
微粉粒度q* で割られて無次元化されている。横軸の給
炭量Qcも、定格負荷時の給炭量Qc* で割られて無次
元化されている。一般に粒度qは、給炭量Qcの増加と
ともに減少する。
【0057】実施例に係るローラミルの製品微粉粒度
(図13の○印)は、従来技術のローラミルにおける製
品微粉粒度(図13の破線)とほぼ同等であることが判
明した。即ち、実施例に係るローラミルのローラ支持機
構(各粉砕ローラ4をダンパ27を介して連結する)の
改良では、粉砕性能に大きな影響を与えていない。
【0058】本発明を具体化したローラ支持構造を採用
するローラミルは、実施例において説明した石炭焚きボ
イラ用のミルに限らず、(1)同じ固体燃料であるオイ
ルコークス用のミル、(2)脱硫用の石灰石を微粉砕す
るためのミル、(3)鉄鋼スラグ、非鉄精錬スラグを微
粉砕するミル、(4)セメントクリンカを微粉砕するセ
メント「仕上げ」ミル、(5)各種化学製品の原料を微
粉砕するミル、(6)FRP(繊細強化プラスチック)
廃材等、産業廃棄物の再利用のための微粉砕処理用ミ
ル、などの振動抑制技術として適用することが可能であ
る。
【0059】
【発明の効果】本発明に係るローラ支持機構をローラミ
ルへ適用することによる効果をまとめると、次のように
なる。
【0060】(1)ローラミルの自励振動を防止でき
る。本発明は、低負荷運用時に発生する自励振動に対し
ても、さらにより激しい振動になりやすいローラミル停
止時の振動の抑制に対しても有利である。
【0061】(2)上記効果(1)に関連し、ローラミ
ル自体およびローラミル周辺にあるプラント機器の信頼
性や耐久性(使用寿命)が向上する。また、機器の予防
保全用の費用を削減できる。
【0062】(3)上記効果(1)に関連し、プラント
内従業員の不快感がなくなり、作業能率が向上する。
【0063】(4)低負荷運用時にローラミルの振動を
抑制できるため、広域負荷運用が可能になる。
【0064】(5)ローラミルの入れ、切り(複数台あ
るミルのうち1台が停止し、他の1台が起動したりする
こと)が容易になり、ボイラの運用性が大幅に向上す
る。
【0065】(6)自励振動を起こしやすいと危惧され
る石炭種や固体燃料も、問題なく使用できるようにな
る。これによって、ローラミルに対する粉砕原料の適用
範囲が大幅に拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るローラ支持構造を採用し
たローラミルの全体構成を示す縦方向断面図である。
【図2】図1のB−B線視図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る粉砕部の上方からの
視図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】ダンパの他の実施例を示す平面図である。
【図6】ダンパの縦断面図である。
【図7】図6のB−B線横断面図である。
【図8】図7のダンパの他の実施例を示す横断面図であ
る。
【図9】ダンパが機能した際の粉砕ローラの動きを模式
的に描いた説明図である。
【図10】ダンパの作用による粉砕ローラの動きを描い
た説明図である。
【図11】本発明による振動の抑制を示す試験結果であ
り、本発明の効果を具体的に実証した図である。
【図12】本発明を具体化したことによる振動の抑制効
果を示す図である。
【図13】本発明に係るローラミルの粉砕能力を示す図
である。
【図14】従来技術のローラミルを示す縦断面図であ
る。
【図15】従来技術の粉砕ローラの支持構造を示す側面
図である。
【図16】図15の平面図である。
【図17】従来技術における粉砕ローラの挙動を示す図
である。
【図18】従来技術における粉砕ローラの挙動を示す図
である。
【図19】縦軸に振動振幅を示し、横軸にローラミル内
石炭ホールドアップを示した振幅特性曲線図である。
【符号の説明】
1 原料 2 原料供給管 3 回転テーブル 4 粉砕ローラ 5 ローラブラケット 6 ローラシャフト 7 ローラピボット 8 加圧フレーム 9 ダンパ 10 連結部材 13 粉砕リング 14 粉砕レース 15 テーブル回転軸 17 スロートベーン 18 ハウジング 19 回転分級器 20 ダムリング 21 微粉ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三井 秀雄 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機で駆動されて回転する回転テーブ
    ルと、この回転テーブルの外周に刻設された溝部に押圧
    された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの連動作用
    により、粉砕原料を微粉砕するローラミルにおいて、 各粉砕ローラどうしをダンパを介して連結し、粉砕ロー
    ラの動きを相互に拘束するようにしたことを特徴とする
    ローラミル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、回転テーブルの
    ほぼ中央に連結部材を配置し、この連結部材と各粉砕ロ
    ーラの正面部をダンパを介して連結したことを特徴とす
    るローラミル。
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、隣接する粉砕ロ
    ーラどうしの間にダンパを介設し、当該粉砕ローラの動
    きを拘束するようにしたことを特徴とするローラミル。
  4. 【請求項4】 請求項1記載において、粉砕ローラのシ
    ャフトを粉砕ローラの背後から支持し、上部に荷重伝達
    点を有するローラブラケットどうしをダンパを介設して
    相互に拘束するようにしたことを特徴とするローラミ
    ル。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4記載のいずれかにおい
    て、前記複数個のダンパの剛性あるいは減衰能をダンパ
    ごとに異ならせるようにしたことを特徴とするローラミ
    ル。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5記載のいずれかにおい
    て、前記ダンパの端部に備えられた回転ジョイントによ
    り、粉砕ローラあるいはローラブラケットとダンパを連
    結するようにしたことを特徴とするローラミル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102278473A (zh) * 2011-05-31 2011-12-14 郑州大学 粉尘密封系统和含有该密封系统的磨
RU2495721C2 (ru) * 2009-01-30 2013-10-20 Эф-Эл-Смидт А/С Валковая мельница

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2495721C2 (ru) * 2009-01-30 2013-10-20 Эф-Эл-Смидт А/С Валковая мельница
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