JPH084111Y2 - 竪型微粉砕装置 - Google Patents

竪型微粉砕装置

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JPH084111Y2
JPH084111Y2 JP1989094175U JP9417589U JPH084111Y2 JP H084111 Y2 JPH084111 Y2 JP H084111Y2 JP 1989094175 U JP1989094175 U JP 1989094175U JP 9417589 U JP9417589 U JP 9417589U JP H084111 Y2 JPH084111 Y2 JP H084111Y2
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浩明 金本
善憲 田岡
忠 長谷川
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は竪型微粉砕装置に係り、特に石炭その他の固
体原料やセメント原料等の塊状物を微粉体に粉砕する竪
型微粉砕機、特にその粉砕ローラの構造の改良に関す
る。
〔従来の技術〕
石炭焚ボイラにおいても低公害燃焼(低NOx,未燃分
低減)や急速負荷変動運用(給炭量変化)が実施され、
それに伴い微粉砕機(ミル)も高性能化が要求されるよ
うになった。
石炭,セメント原料あるいは新素材原料などの塊状物
を細かく粉砕する微粉砕機の一つのタイプとして、粉砕
テーブルと複数のローラとを備えた竪型ローラミルが用
いられ、最近では代表機種の一つとしての地位を固めつ
つある。
このタイプの微粉砕機は、円筒型ケーシング内の下部
にあって減速機を有するモータで駆動され、水平面上で
低速回転する円板状の粉砕テーブルと、その上面外周部
を円周方向へ等分する位置へ油圧あるいはスプリング等
で圧接されて回転する複数個の粉砕ローラを備えてい
る。この微粉砕機においては、粉砕テーブルの中心部へ
供給管より供給される被粉砕物は、粉砕テーブルの回転
と遠心力とによってテーブル上を渦巻状の軌跡を描いて
外周部へ移動し、テーブルの粉砕レース面と粉砕ローラ
の間にかみ込まれて粉砕される。
ミルケーシングの基底部には、ダクト内を送られてき
た熱風が導かれており、この熱風が粉砕テーブルの外周
部とミルケーシングの内周部との間のエア・スロートか
ら吹き上っている。粉砕後の粉粒体はエア・スロートか
ら吹き上る熱風によってミルケーシング上部に設けたサ
イクロンセパレータあるいは回転分級機で分級され、所
定の粒径以下の微粉は熱風によって搬送され、ボイラで
は微粉炭バーナあるいは微粉貯蔵ビンへと送られる。分
級機を貫通することのない所定粒径以上の粗粉は、粉砕
テーブル上に落下し、ミル内へ供給されたばかりの原料
と共に再度粉砕される。このようにして、粉砕ローラに
よって粉砕が繰り返される。
〔考案が解決しようとする課題〕
今後、国内の発電用の大型石炭火力は、中間負荷ない
し多炭種運用が増加するものと予想される。それに伴い
ミルにも、低負荷操業や多炭種対応技術が求められてい
る。
その場合、下記の技術的問題点が生じる。例えば、第
8図に示すように粉砕ローラ91の粉砕面上における石炭
粉層94の付着である。この現象は、急速なミル起動時に
おいてミルへ送給する空気の温度が低く石炭の乾燥が不
十分な場合や、凝着性が強かったり表面水分の多い石炭
の場合に目立つようになる(凝着性の強い固体原料は、
ある種の残渣などがある)。粉砕ローラ91の径が0.5m程
度の小型のミルでは石炭粉層94の厚みは数mm程度であ
り、ローラの径が2m以上になる大型の粉砕ローラにおい
ては石炭粉層94の厚みが数十mm程度まで達することがあ
る。
このように粉砕ローラの粉砕面へ粉層が付着すると、
粉砕レース92面上における被粉砕原料への粉砕ローラの
かみ込みあるいは圧縮・剪断機能が不十分になり、ミル
の粉砕能力が低下する。また石炭粉層の剥離や再付着の
繰り返しによって粉砕ローラ91の回転が不規則になり、
粉砕ローラ91と粉砕レース92の間においてすべり振動
(摩擦振動)が発生することもある。
このような問題点を含めて、粉砕性能を改善するため
の方策として、粉砕ローラに固着した粒子層をスクレー
パにより機械的に除去するための装置が提案されてい
る。(特開昭62-45352号公報)このスクレーパの構造を
第9図乃至第10図に示す。第9図において、95はスクレ
ーパ、96は支持部、97はシールカバー、98はブラケット
を示し、串型をしたスクレーパ95が粉砕ローラ91の粉砕
面に近接して設けられている。このような方法によれ
ば、固着した粉層をおおむね除去可能である。しかしな
がら、固着した粉層の量が多くなると、スクレーパ95に
堆積した粉層の抵抗によって粉砕ローラ91の転動動力が
増加し、また極端な場合にはスクレーパ95の支持部96が
強度的に耐えられなくなり落下するおそれもある。ま
た、粉砕ローラ91の粉砕面に付着する粉層が、スクレー
パ95と粉砕ローラ91の粉砕面の間に生じるキャップより
薄い場合には粉層が除去されない。
また、第11図に示すように付着粉層を防止するための
装置も提案されている。(実開昭60-79548号公報) この装置では、粉砕ローラ102まわりへ粉粒体を強制
的に循環させ粉砕効率の向上を図るために、回転テーブ
ル101の粉砕面103上に吹出しノズル104から気体を吹き
出している。
しかし、この装置では、粉砕ローラに付着する粒子層
を効率的に、かつ確実に除去することが困難である。
本考案の目的は、上記した問題点を解消し、粉砕ロー
ラに付着する粒子層を確実に除去し、粉砕性能を向上さ
せることができる竪型微粉砕装置を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するたにめ、本考案は、少なくとも水
を含む流体を使用するものである。ここで少なくとも水
を含む流体とは、流体(すなわち気体、液体等)に対し
て水を必須成分として含むものであり、流体に対して水
以外の任意の成分乃至物質が含まれてもよいものであ
る。そして粉砕ローラの粉砕部に対して少なくとも水を
含む流体、例えば、蒸気、水又は気水混合物の流体、あ
るいは水と共に固形粒子を含有する流体等を噴出する流
体噴出ノズルを設けたものである。
〔作用〕
粉砕ローラの粉砕部に少なくとも水を含む流体を噴出
すると、粉砕ローラの表面に付着した微粉までも落とす
ことができ、これらの微粉がなくなることによって、ロ
ーラの滑りが起きにくく、自励振動が発生しない。流体
中の水によって粉砕ローラの表面が僅かでも濡れれば、
押圧する粉層の抵抗が増し、粉砕ローラが滑りにくく自
励振動が発生しない。粉砕ローラが摩耗しても粉砕ロー
ラ表面の付着物を離脱させる効果は低下しない。これに
よって、粉砕能力が向上し、ミルは低負荷でも低い振動
レベルで効率よく微粉を生成できるようになる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図には本考案になる竪型微粉砕機(以下略してロ
ーラミルと呼ぶ)の構造をミル回転の中心軸を通る縦方
向断面図として、また、第2図(A)及び第2図(B)
には同ローラミルにおける粉砕ローラ乃至ローラシャフ
トを支持するローラブラケットの構造をローラ正面乃至
ローラ上方からの断面として示す。
粉砕機のミルハウジング13の中心部には、原料供給管
(センターシュート)2が配設されており、この下方に
設置された回転テーブル3の上面外周側には、断面が略
円弧状の粉砕レース6が刻設された粉砕リング5が嵌装
されている。粉砕ローラ7は、ローラブラケット8に支
軸を有する粉砕ローラシャフトに支持され、ローラブラ
ケット8に流体噴射ノズル9が固定されている。
ローラブラケット8は、ローラピポット10を介して加
圧フレーム11に接続され、加圧フレーム11はテンション
ロッド12により下方に荷重17がかかるようになってい
る。
ミルハウジング13の内周面と回転テーブル3の外側面
との間隔には、スロートベーン15が設けられてエアスロ
ート14を構成している。
上記の原料供給管3の外周面には、回転自在に回転円
筒18が嵌装されており、回転円筒18の外周面には回転分
級機ロータ19が固定され、この回転分級機ロータ19には
その円周方向に等間隔に複数枚の回転分級羽根20が固定
されている。
流体噴射ノズル9は第2図(A),(B)に示すよう
に各粉砕ローラ7の原料かみ込み側において、各々のロ
ーラブラケット8に固定座を有し、アーム(フック)型
に先端部がローラ粉砕面に近づくように折り曲げられた
形状を有している。また、流体噴射ノズル9は、ヘッダ
部9aとそこから分岐し、粉砕ローラ7の粉砕面側に噴出
口を有する複数個(図では7個)の噴出孔9bとから構成
されている。そして、流体噴射ノズル9aの先端部と、粉
砕ローラ7との面とのギャップは、約4mmに均一に構成
されると共に流体噴射ノズル9の外表面はタングステン
カーバイトによる溶射コートが施されている。
また、ミルハウジング13の天井内壁面であって、回転
分級羽根20の上端内周径よりも径の小さいダムリング21
が原料供給管と同心円上に配設されている。なお、22は
製品微粉回収ダクトである。
次に上記の構成からなる実施例の作用について説明す
る。
被粉砕原料1は、ミルの回転軸上方部に設けられた原
料供給管(センターシュート)2からミル内へ供給さ
れ、ミルの下方において低速で回転する回転テーブル3
上へ落下する。この回転テーブル3上の被粉砕原料1
は、遠心力によって回転テーブル3の外周側へと供給さ
れる。被粉砕原料1は、粉砕レース6上において、圧下
状態で転動する粉砕ローラ7により圧縮粉砕される。粉
砕ローラ7は、ローラブラケット8に支軸を有する粉砕
ローラシャフトに支持され、粉砕ローラ回転軸のまわり
を、ローラ粉砕面と被粉砕原料との間に生じる摩擦力を
駆動源として回転する。流体噴射ノズル9は、ローラブ
ラケット8に固定されているため粉砕ローラ7と同調し
て動く。このとき、液体供給ライン24を経て流体噴射ノ
ズル9から流体、例えば水、気水混合物又は微粒
子+水+気体が粉砕ローラ7面に噴出される。しかし、
これら噴出孔9bからは、均等に流体は噴出しない。すな
わち粉砕ローラ7の粉砕面中央に向い合う噴出孔9bから
は圧力損失が少ないために最も高速で噴出流体25が噴出
する。粉砕面の中央は粉砕にとっては微粉生成部として
重要であり、固着した粉層を効率よく除去できる。一
方、端部に近い噴出孔9bからは比較的低速で噴出流体25
が噴出する。この場合、粉砕ローラ7の内側及び外側の
端部にはさほど粉層が付着しないので特に支障はない。
なお、本実施例では、粉層除去用の流体として水を加え
て少量の圧縮空気を高圧で供給することにより用いた。
圧縮空気を用いることにより空気量をできるだけ少なく
でき、ミルから系外へ搬送される微粉炭・空気混合物を
高濃度に(高C/Aに、ここにCとAはそれぞれ石炭と空
気の質量流量である)保ち、微粉炭燃焼を良好に維持で
きる。
また、流体噴射ノズル9が配置された領域は、常時高
濃度の粒子群にさらされるが、流体噴射ノズル9の外表
面には耐摩耗性に優れたタングステンカーバイドがコー
トされており、表面の摩耗を低減できる。
粉砕部で生成した粉粒体は、回転テーブル3の外周に
設けられたエアスロート14からミル内部へ吹き込まれる
熱風16によってミル上方部へと搬送される。これらの粉
粒体のうち、かなり粗いものは重力によって粉砕部に落
下し(1次分級)粉砕部で再粉砕される。1次分級部を
通過した粉粒体のうち、比較的粗めの粒子は、回転分級
部(回転分級羽根20等)の遠心力によってミルハウジン
グ13側へ分離され(2次分級)、重力によって落下し粉
砕部で再粉砕される。粉粒体のうち微細な粒子は、回転
分級部を貫通し、製品微粉回収ダクト22から製品微粉23
として回収される。この回転分級機は、回転テーブル3
よりも低速で同一の方向に回転する。
第3図は本考案になる流体噴射ノズル9の作用を模式
的に示したものである。粉砕ローラ7の粉砕面に固着し
た粉層94は、流体噴射ノズル9の噴出孔9bから噴射され
る噴出流体26によって破断され、細かな破片2bとなって
粉砕レース6上の粉層内へまぎれ込んでしまう。粉砕ロ
ーラ7の粉砕面から粉層が除去されれば、粉砕レース6
上の粉層をかみ込む際にも粉砕ローラ7と粉層間にすべ
りが生じなくなる。結果的に、粉砕ローラ7は、効率良
く被粉砕原料粒子群を粉砕していくことになる。この方
法によれば、固着粉層94の厚みにかかわらず、粉層は良
好に除去される。特に堅く付着した粉層の除去は流体の
みの作用では難しい。その場合、水に固体原料粒子(石
炭用ミルの場合は原炭)を低濃度に含むスラリ状物質
を、間欠的にあるいは必要に応じて断続的に吹きつける
ようにするのが効果的である。
第4図は、パイロットミルにおける実験結果であり、
給炭負荷率に対する微粉粒度(200メッシュパス)の変
化をまとめたものである。縦軸は、無対策時における標
準給炭量の粒度を100%として無次元化して表現してい
る。一般に、給炭負荷率が高くなるほど微粉粒度は減少
するが、同一の給炭負荷率で比較すれば、特に低負荷の
条件において、本考案になる流体噴射ノズル9を備えた
ミル(A)において粒度が向上していることがわかる。
これは、粉砕ローラ7の粉砕面上に付着した粒子層がな
くなり、粉砕ケース6上の粉砕原料が効率良く粉砕され
たものと考えられる。一方高負荷運用時になると無対策
時(B)との差がなくなるが、高負荷時にはそもそも粉
砕ローラ7の粉砕面上に付着する粒子量が少ないためで
ある。
次に石炭種ごとの粉砕性能を比較して示す。第5図に
は、ローラミルの粉砕性能指数RGI〔ボールの替りにロ
ーラを用いて得られる粉砕性指数で、値の導出法はハー
ドグローブ粉砕性指数の定義と同一である。(Roller G
rindability Index)〕に対する粉砕容量比の変化を示
す。粉砕容量比は、標準的な粉砕性の石炭(RGI)にお
いて、200メッシュパス70%を粉砕可能な粉砕量を基準
として、他の石炭の粉砕容量を比較したものである。RG
I≦75の比較的粉砕しにくい石炭の場合には、粉砕ロー
ラに対する付着は少なく本考案の実施例(A)と無対策
側(B)との差はほとんどない。これに対し、RGIが高
く粉砕性の良好な石炭になると、本考案の実施例(A)
になるミルの方が粉砕容量が増えることがわかる。これ
は、粉砕ローラに付着する粉層が除去され、粉砕ローラ
がスムーズに粉砕レース上の粉層を圧縮したためと考え
られる。粉層が付着したまま粉砕ローラが回転すると、
粉砕時に粉砕ローラ面の粉層と粉砕レース面上の粉層が
接触し合ってすべり、微粉の生成量が低減すると予測さ
れる。
上記したように、粉砕ローラの粉砕面上に粉層が付着
していなければ、粉砕レース面上の粉層上において粉砕
ローラはすべりにくくなる。したがって、ローラミルの
振動を抑止するという点でも本考案になる方法は有効で
ある。
第6図は、ミル内炭層差圧(粉砕時のミル差圧−空気
のみ流した場合の差圧)に対するミルハウジングの振動
変位を示したものである。縦・横軸ともに標準条件時の
値で無次元化している。ミルの振動は、粉砕レース上に
少量の石炭がある場合(本実験では4pc 20%の条件)に
最も激しくなるが、無対策時(B)と比べて本考案の実
施例(A)のミルでは振動変位が減少していることがわ
かる。
第7図には、本考案になるミルと無対策の従来のミル
で製造された各々の微粉炭の燃焼特性を、排ガス中のNO
x濃度と灰中未燃分のマップでまとめて比較したもので
ある。NOx濃度及び灰中未燃分ともに、従来例(第9図
に相当し、図中Cで示す)におけるそれぞれの目標値を
1.0として無次元化してある。本考案の実施例(A)に
よるミルで製造した微粉炭を燃焼させた方が排ガス中の
NOx濃度及び灰中未燃分が共に減少していることがわか
る。これは、本考案になるミルで粉砕した微粉の方が微
細粒子群が多く、バーナで着火・保炎性が向上したため
と思われる。
すなわち、火災内自己脱硝型のバーナを用いると、着
火・保炎性が良好な場合にバーナ近傍の火炎内に高温で
安定な低空気比燃焼ゾーンが形成され、急速な高温熱分
解によって火炎内でNOと共にNOへをN2へ還元するための
中間物質が多く生成する。このようにして、結果的に着
火・保炎性の向上によって灰中未燃分が低減(燃焼効率
が向上)すると同時に排ガス中のNOx濃度も低減する。
このように燃焼性を良好に維持するためには、微粉炭バ
ーナにおいて、高C/A化することが不可欠である。その
ため、粉層除去用の空気量はできるだけ少量とすること
が望ましい。したがって、高C/Aを犠牲にすることな
く、固着粉層を除去するために、空気は背圧を高め、径
の小さな孔から高速で固着粉層に吹きつけるようにして
いる。
本考案のローラ機構を採用する竪型微粉炭機は微粉炭
焚きボイラや、あるいは粉砕時にローラへ付着しやすい
石油コークス等固体燃料焚きボイラ用のミルに限らず、
セメント仕上げ用ミルや鉄鋼スラグ粉砕用ミルもしくは
高炉吹き込み微粉炭用ミルにも適用することができる。
特にセメントの分野では、最近になり、特に厳しい品質
管理と省エネルギー操業を推進中のため、本考案になる
ローラ機構を採用する竪型を採用する竪型微粉砕機はと
りわけ有効と考えられる。
〔考案の効果〕
本考案を具体化したことによる効果をまとめると以下
のようになる。
(1)粉砕部において粉層が過度に圧縮されることがな
くなり、製品微粉の粒度が向上する。
(2)上記効果(1)に関連し、ミル内における余分な
粒子循環が減少するためミルの圧力損失が低下する。
(3)低負荷運用時あるいは起動・停止時においてミル
の振動騒音レベルを低減することができる。
(4)上記効果(1)に関連し、バーナ近傍に高温で安
定な低空気比燃焼域を作り出す低NOxバーナを用いるこ
とにより、灰中未燃分を増加させることなく、つまり燃
焼効率の低下を招くことなく超低NOx燃焼を実現でき
る。
(5)上記効果(2)に関連し、送風動力を低減するこ
とができる。また使用空気量を減少することも可能であ
ることから、熱交換器に対する負荷を軽減することがで
きる。
以上のように、本考案によれば、ミルの性能向上にと
どまらず、振動防止等ミルの操業状態を安定化させる効
果も付随的に生じてくる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の一実施例を示す竪型微粉砕機の全体概
略構成図、第2図(A)は第1図におけるローラの構造
を示す説明図、第2図(B)は同要部説明図、第3図は
本考案の作用を説明するための仮想模式図、第4図,第
5図,第6図及び第7図はそれぞれ本考案になる竪型微
粉砕機を用いた実験結果を示すグラフ、第8図は従来の
竪型微粉砕機におけるローラの構成を示す説明図、第9
図,第10図及び第11図は、それぞれ従来の竪型微粉砕機
における要部構成図である。 2……原料供給管、3……回転テーブル、5……粉砕リ
ング、6……粉砕レース、7……粉砕ローラ、8……ロ
ーラブラケット、9……流体噴射ノズル、9a……ヘッダ
部、9b……噴射孔、20……回転分級羽根、24……液体供
給ライン、25……噴出流体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 金本 浩明 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)考案者 田岡 善憲 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)考案者 長谷川 忠 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (56)参考文献 特開 昭62−45352(JP,A) 特開 昭53−106968(JP,A)

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直駆動軸まわりを回転する粉砕テーブル
    と、該粉砕テーブルの円周部上面に押圧された状態で転
    動し、前記粉砕テーブルと共に被粉砕原料を微粉砕する
    ための複数個の粉砕ローラとを備え、該粉砕ローラと前
    記粉砕テーブルとの間で被粉砕物を所定の粒径になるま
    で微粉砕する竪型微粉砕装置において、前記粉砕ローラ
    の粉砕部に対して少なくとも水を含む流体を噴出する流
    体噴出ノズルを設けたことを特徴とする竪型微粉砕装
    置。
  2. 【請求項2】前記流体噴出ノズルが、前記粉砕ローラの
    原料かみ込み側の上方に配置すると共に前記粉砕ローラ
    の支持機構に装着されて前記粉砕ローラの運動に伴って
    連動するようなっていることを特徴とする請求項(1)
    記載の竪型微粉砕装置。
  3. 【請求項3】前記流体噴出ノズルの噴出孔が、前記粉砕
    ローラにおける前記粉砕テーブル面側の外周面部と一定
    の間隔をもって複数個形成されていることを特徴とする
    請求項(1)記載の竪型微粉砕装置。
  4. 【請求項4】前記噴出孔の開口方向が、前記粉砕ローラ
    の回転方向と逆方向となっていることを特徴とする請求
    項(1)記載の竪型微粉砕装置。
  5. 【請求項5】前記流体噴出ノズルに供給される流体が、
    固形粒子を含有することを特徴とする請求項(1)記載
    の竪型微粉砕装置。
  6. 【請求項6】前記固形粒子が、前記被粉砕原料と同一物
    質からなることを特徴とする請求項(4)記載の竪型微
    粉砕装置。
JP1989094175U 1989-08-09 1989-08-09 竪型微粉砕装置 Expired - Lifetime JPH084111Y2 (ja)

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