JPH0947679A - ローラミル及びその運転方法 - Google Patents

ローラミル及びその運転方法

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JPH0947679A
JPH0947679A JP7203596A JP20359695A JPH0947679A JP H0947679 A JPH0947679 A JP H0947679A JP 7203596 A JP7203596 A JP 7203596A JP 20359695 A JP20359695 A JP 20359695A JP H0947679 A JPH0947679 A JP H0947679A
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crushing
rotary table
roller
pulverized
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JP7203596A
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English (en)
Inventor
Kazunori Satou
一教 佐藤
Nobuyasu Meguri
信康 廻
Hidekazu Nishida
英一 西田
Hiroaki Kanemoto
浩明 金本
Tadashi Hasegawa
忠 長谷川
Teruaki Tatsuma
照章 立間
Mitsugi Sugasawa
貢 菅沢
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラミルの自励振動を抑止する。 【構成】 分級機9の条件(回転数、ベーン開度等)、
粉砕荷重(油圧)、注水あるいは1次空気温度や流量等
を適宜組み合わせて、全給炭負荷範囲において自励振動
を回避するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭等の固体燃料や石
灰石等の固体原料を微粉砕するローラミルに係わり、主
として自励振動の発生を抑制し、広域負荷・多炭種運用
を達成することのできるローラミル及びその運転方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電用や一般産業用の微粉炭焚きボ
イラでは、低公害燃焼(低NOx、灰中未燃分低減)や
広域負荷操業が実施され、それに伴い微粉炭機(ミル)
も高い性能が要求されている。
【0003】石炭、セメント原料あるいは新素材原料な
どの塊状物を細かく粉砕するミルの一つのタイプとし
て、回転するテーブルと複数個のタイヤ形ローラの連動
作用で微粉砕を行う竪型のローラミルが広く用いられる
ようになり、大型の新鋭火力発電プラント等で常用され
ており、最近では代表機種の1つとしての地位が確立し
つつある。
【0004】この種のミルは、竪型の円筒形状をしたハ
ウジング(ケーシング)の下部にあって電動機で駆動さ
れ、減速機を介して低速回転する略円板型の回転テーブ
ルと、その回転テーブルの外周部の上面において円周方
向へ等分する位置へ油圧あるいはスプリング等で圧加さ
れて回転する複数個のタイヤ形をした粉砕ローラを備え
ている。
【0005】回転テーブルの中心へ原料供給管(シュー
ト)から供給された粉砕原料は、回転するテーブル上に
おいて遠心力によりテーブルの外周へ移動し、テーブル
の粉砕レース面と粉砕ローラの間にかみ込まれて、粉砕
ローラにより圧縮粉砕される。
【0006】ミルハウジングの下部には、ダクトを通し
て200〜300℃の熱風が導かれており、この熱風が
テーブルとハウジングの間にあるエアスロートを通り、
ミル内の粉砕部へ吹き上げられている。
【0007】粉砕された後の粉粒体は、エアスロートか
ら吹き上げる熱風によってハウジング内を上昇する過程
で乾燥される。ハウジングの上方へ輸送された粉粒体の
うち粗いものは重力により落下し(1次分級)、粉砕部
で粉砕ローラにより再粉砕される。この1次分級部を貫
通してさらに上方へ輸送されたやや細かな粉粒体は、ハ
ウジングの上部に設けたサイクロンセパレータ(固定
式)あるいはロータリーセパレータ(回転分級機)で再
び遠心分級される(2次分級)。所定の粒径より小さな
微粉は気流により搬送され、ボイラでは微粉炭バーナ
へ、あるいは鉄鋼プロセスの高炉吹き込み用では微粉貯
蔵ビンへと送られる。
【0008】分級機を通過しなかった所定粒径以上の粗
粉は、結果的に回転テーブル上へ重力により落下し、ミ
ル内へ供給されたばかりの原料あるいは1次分級された
粗粒とともに再び粉砕される。以上のような動作によ
り、ミル内では粉砕が繰り返され、所定の粒度を満足す
る微粉が生成されていく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ローラミルを低負荷で
運用する場合や停止運用をする場合、問題となるのはミ
ルの振動である。この振動現象は、炭層とローラのすべ
りに起因する一種の摩擦振動であり、振動のタイプとし
ては自励振動の一種である。普通の石炭では、図23に
示すように、低負荷運用時(ミル内における石炭ホール
ドアップの少ない条件)にこの振動が激しくなることが
多いが、石炭種によってはかなりの高負荷時にも発生す
ることがある。
【0010】図24は、従来式ローラミルにおける粉砕
ローラの支持構造を示す断面図である。
【0011】このタイプのローラミルでは、ローラブラ
ケット11を介して、ローラピボット12を支軸とし
て、粉砕ローラ3が首振り可能なように支持される。こ
の首振り機能は大変に重要であり、粉砕ローラ3が鉄片
等粉砕されにくい異物をかみ込んだ場合、粉砕ローラ3
は首を振ることによって衝撃を回避することができる。
また粉砕ローラ3や粉砕レース6が磨耗変形したときに
は、適切な押圧位置(粉砕ローラ3と粉砕レース6との
位置関係)を自動調心的に見つけ出す作用も、この首振
り機能にはある。
【0012】なお、図中の2は回転テーブル、13は一
体型加圧フレーム、26は断面中心軸、27は押圧接触
点である。
【0013】一般に、高負荷粉砕時には、粉砕ローラ3
はほとんど振り子運動をすることがない。上記したよう
に、ミルの起動時あるいは負荷上昇時などにおいて粉砕
ローラ3が原料を活発にかみ込む場合には、粉砕ローラ
3は首を振るものの、この振り子動作は自励振動の発生
には直結しない。
【0014】一方、粉砕ローラ3が激しく自励振動する
場合には、図25に示すように、図中で(I)から(I
I)の位置へと外側へ横ずれし(α)、次いで図26に
示すように上下振動する(β)。横すべり状に振り子運
動する際には、押圧接触点が27(イ)から27(ロ)
へとずれる。
【0015】3個の粉砕ローラ3は同期して(同位相
で)一緒に上下振動する。ある1つの粉砕ローラ3が横
ずれ状の振り子運動を起こし、粉砕ローラ3の上下振動
が生じると、この動きは3個の粉砕ローラ3を上方から
加圧支持する一体型加圧フレーム13あるいは回転テー
ブル2やその上の粉層を伝わって他の粉砕ローラ3へ瞬
時に伝播する。これが粉砕ローラ3の自励振動である。
【0016】このような自励振動は、図22に示す従来
技術のように、給炭負荷の変化に対して粉砕荷重(具体
的には油圧を操作)Mや分級機回転数Ns、あるいは一
次空気(熱風7)の条件を変化させない時に激しく生じ
る。
【0017】激しい自励振動が頻繁に発生すると、
(1)ミル自身やその周辺機器が破損する、(2)蒸気
タービン等発電機の運転に支障を来す、(3)プラント
内従業員の作業環境が悪化する、(4)ミルの負荷範囲
が限定され、プラントの運用性が損なわれる、(5)自
励振動を起こしにくい石炭種のみに燃料が限定される、
等の多くの問題が生じる。
【0018】上記したように、ローラミルに発生する自
励振動の問題は、石炭焚き火力プラントの運用に関して
多くの支障を生じる。しかも、最新鋭の大型石炭火力ボ
イラでは、ローラミル自体が大型化しているため、粉砕
ローラの自重も大きく、自励振動による衝撃も大きくな
る。
【0019】従って、自励振動が生じることなく、静粛
な状態でミルを運用することが要求されている。
【0020】本発明の目的は、全負荷領域において(特
に低負荷領域において)、使用する石炭を限定すること
なく、自励振動を完全に回避することができるローラミ
ル及びその運転方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記した問題点を解決す
るために、本発明においては、次のような手段により、
ローラミルを全負荷域で運用する。
【0022】まず、低負荷給炭量の運用域で、回転分級
機の回転数を低下させるか、あるいはサイクロン分級機
のベーンを開く。どの負荷域からこのような操作を開始
するのか、あるいはどのレベルにまで分級機の回転数を
低下させたり、サイクロン分級機のベーン開度を大きく
すればよいかは、原料が石炭の場合は石炭種による。例
えば、粉砕した時の粉層の内部摩擦抵抗の小さな石炭種
の場合には、自励振動が起きやすい。つまり、より高い
負荷域から自励振動が発生し、しかもより激しい自励振
動が発生するので、高負荷域から分級機の操作変更を開
始し、回転分級機における回転数の下限あるいはサイク
ロン分級機におけるベーン開放程度の上限も大きくとる
ようにする。
【0023】さらに、低負荷給炭量の運用域では粉砕荷
重を低減する。この荷重のコントロールは、油圧装置あ
るいは油圧機器にスプリングを組み合わせた装置等によ
り実施する。
【0024】分級機の操作と同様に、粉砕荷重変化の操
作を開始する負荷範囲や粉砕荷重の下限界は、石炭種に
よる。つまり、内部摩擦抵抗が小さく自励振動を起こし
やすい石炭の場合は、比較的高い負荷域から油圧を低下
させて、この下げ幅も大きくとれるようにする。
【0025】粉砕部における炭層を湿らせることも、炭
層の摩擦抵抗を増大させるので、自励振動の防止には大
変有効である。具体的には、原料に注水(散水)した
り、あるいはミル入口における熱風の温度を低下させ
る。
【0026】原料が石炭の場合、コールバンカ、コール
フィーダ(給炭機)、コールシュート(原料供給管)に
注水したり、あるいはローラミル内の粉砕部の炭層に直
接注水する。ミル入口における熱風の温度を下げること
も、石炭の乾燥が過度に進まないので炭層の湿度を確保
するのに有効である。
【0027】1次空気(熱風)量の調整も、MPSミル
の振動抑制対策に有効である。
【0028】上記した内容のうち、単独でも振動対策と
して十分なものも多いが、上記した手法を少なくとも2
つ以上組み合わせた手法が有効である。
【0029】また、低負荷域で自励振動が発生した場
合、 (1)分級機の操作 (2)粉砕荷重低減 (3)注水 あるいは、 (4)ミル出口温度の低減 (5)1次空気量の低減 の順序で対策を実施し、自励振動を消滅させる。
【0030】(3)注水を、(1)よりも先に操作する
方法も有効である。
【0031】一方、(3)注水を常用の振動対策として
実施し、自励振動発生の緊急時には、(1),(2),
(4),(5)の順序で次々と操作を行い、自励振動を
消滅させる手段もある。
【0032】
【作用】回転分級機の回転数を低下させたり、サイクロ
ン分級機のベーンを開けば、粉砕部の炭層に粗い粒子が
増える。また、粉砕荷重を低下させれば、粉砕部の炭層
が増えて、やはり粒度は粗くなる。
【0033】従って、粉砕ローラは、厚く粗い粉層をか
み込むことになる。一般に、炭層は粗くて厚い方が内部
摩擦抵抗が大きく崩れにくい。つまり、図25に示した
ような粉砕ローラの横すべり状の振り子動作は起きにく
くなる。
【0034】このようにして、自励振動が抑止される。
また、自励振動が生じている場合に、上記したような操
作を行えば、自励振動が消滅する。
【0035】原料であるミルへ投入する前の石炭あるい
はミル内粉砕部の炭層に注水したり、乾燥を防ぐために
ミル出口温度を下げる(ミル入口の熱風温度を下げる)
操作を行えば、石炭粒子表面に僅かに水分が残るので、
粒子同士の付着力が増大し、炭層の摩擦抵抗が増大す
る。
【0036】このような操作を行うことによっても、や
はり粉砕ローラは図25のような動作を起こさなくなる
ので、自励振動は未然に回避される。一方、自励振動が
生じている最中に、上記したような注水あるいは熱風
(1次空気)温度の低減操作を行っても、粉砕部におけ
る炭層の状態が変化し、自励振動は消滅する。
【0037】熱風(1次空気)の量を減らせば、重力に
よる分級において、粗い粒子が粉砕部に多く戻り、ミル
内粉砕部における保有炭量が増加するので、自励振動は
起きにくくなる。
【0038】以上に述べた、自励振動を回避するための
メカニズムは、要するに、大別して2通りにまとめられ
る。1つは分級機や荷重油圧の操作により、炭層を粗く
厚くし、炭層を堅固にする方法である。もう一方は、注
水や1次空気(熱風)の温度低減による炭層の湿潤化で
ある。
【0039】このように、炭層を僅かに湿らせることに
よっても、炭層は安定になる。注水を常用振動対策とし
て、あるいは緊急時の1番目の操作項目として利用し、
これに加えて、分級機や荷重油圧の低減を組み合わせる
方法は、炭層の湿潤化の効果と、炭層の粗粒化及び厚さ
上昇の効果が組み合わさることになり、非常に有効であ
る。
【0040】以上に述べた作用によって、ローラミルに
おける自励振動の問題は解決され、数多い石炭種におい
ても、広域負荷範囲でローラミルを静粛な状態で運用で
きるようになる。但し、本発明になる手法によれば、粉
砕性能が変化することにも留意しなければならない。
【0041】即ち、ミル出口における微粉炭の粒度の低
下や、ミルの圧力損失(ミル差圧)の増大、あるいは粉
砕動力の増大が多少なりとも生じる。従って、排ガス中
の窒素酸化物(NOx)の濃度や機器の容量に関する問
題の生じない範囲で、操作条件を設定するようにすれば
よい。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0043】図1は実施例に係るローラミルの構成図で
ある。
【0044】この種のミルは、竪型の円筒形状をしたハ
ウジング(ケーシング)1の下部にあって電動機で駆動
され、減速機を介して低速回転する略円板型の回転テー
ブル2と、その回転テーブル2の外周部の上面において
円周方向へ等分する位置へ油圧あるいはスプリング等で
圧加されて回転する複数個のタイヤ形をした粉砕ローラ
3を備えている。
【0045】回転テーブル2の中心へ原料供給管(シュ
ート)4から供給された粉砕原料5は、回転するテーブ
ル2上において遠心力によりテーブル2の外周へ移動
し、テーブル2の粉砕レース6面と粉砕ローラ3の間に
かみ込まれて、粉砕ローラ3により圧縮粉砕される。
【0046】ミルハウジング1の下部には、ダクトを通
して200〜300℃の熱風7が導かれており、この熱
風7がテーブル2とハウジング1の間にあるエアスロー
ト8を通り、ミル内の粉砕部へ吹き上げられている。
【0047】粉砕された後の粉粒体は、エアスロート8
から吹き上げる熱風7によってハウジング1内を上昇す
る過程で乾燥される。ハウジング1の上方へ輸送された
粉粒体のうち粗いものは重力により落下し(1次分
級)、粉砕部で粉砕ローラ3により再粉砕される。この
1次分級部を貫通してさらに上方へ輸送されたやや細か
な粉粒体は、ハウジング1の上部に設けたサイクロンセ
パレータ(固定式)あるいはロータリーセパレータ(回
転分級機)9で再び遠心分級される(2次分級)。所定
の粒径より小さな微粉10は気流により搬送され、ボイ
ラでは微粉炭バーナへ、あるいは鉄鋼プロセスの高炉吹
き込み用では微粉貯蔵ビンへと送られる。
【0048】分級機を通過しなかった所定粒径以上の粗
粉は、結果的に回転テーブル2上へ重力により落下し、
ミル内へ供給されたばかりの原料5あるいは1次分級さ
れた粗粒とともに再び粉砕される。以上のような動作に
より、ミル内では粉砕が繰り返され、所定の粒度を満足
する微粉10が生成されていく。
【0049】粉砕荷重の低減操作は、自励振動の抑制に
効果的であるが、図2には、粉砕ローラ3に粉砕荷重1
9を付与する部材の構成を示す。粉砕ローラ3のシャフ
トは、その背後からローラブラケット11により支持さ
れる。このローラブラケット11の上部には、ローラピ
ボット12が設けられている。ローラピボット12は、
上方からの荷重伝達点であると同時に、粉砕ローラ3の
振り子運動の支軸である。ローラピボット12は、上方
からの加圧フレーム13により押さえつけられている。
この加圧フレーム13からは、外側にアームレバー14
が延設している。
【0050】アームレバー14を、ジョイント15を介
して、油圧により下方へ引っ張るのがテンションロッド
16である。このテンションロッド16は、油圧シリン
ダ17のピストンロッドに直結している。油圧シリンダ
17の本体は、アンカーによりベース18に堅固に固定
されている。
【0051】要するに、石炭を粉砕するためのトータル
粉砕荷重は、油圧による外部荷重(図中では19)と、
粉砕ローラ3やローラブラケット11等による自重から
なる。ミルの運転中に調整できるのは、このうち、粉砕
荷重(油圧による外部荷重)19である。粉砕ローラ3
等の自重をキャンセルするために、油圧シリンダに逆圧
を加えることも可能である。20は粉層である。
【0052】ミルに吹き込む1次空気(ボイラ用のロー
ラミルでは、バーナにおける燃焼用の1次空気のことで
あり、図1では熱風7)の温度を低下させる操作や、そ
の流量を変化(増あるいは減)させることは、自励振動
の抑制に対し大変有効である。
【0053】図3には、ミル本体21へ吹き込む1次空
気の供給系統の概略図を示す。
【0054】1次送風機22から送り出され、ボイラの
エアヒータ23により所定の温度(250〜300℃)
まで昇温される。1次空気ダクト25の途中には、冷空
気(通常の大気)24を混合させるためのダクトが接続
しており、ミル本体21へ供給する1次空気の温度が調
整される。
【0055】通常、ミル出口の温度(70℃〜80℃の
範囲内にあることが多い)が一定になるように、1次空
気のミル入口温度が制御されるが、自励振動が生じた場
合には、ミル出口温度を下げる(例えば3〜5℃)指示
を出すことにより、ミル入口の温度が自動的に下がり、
粉砕部の炭層が適度な温度を持つようになり、自励振動
は消滅する。
【0056】以上のような1次空気の温度を操作しなく
ても、石炭に注水することにより、石炭を湿らすことに
よっても自励振動の発生を防ぐことができる。注水する
位置は、原炭を貯蔵するバンカ、コールフィーダ(給炭
機)あるいはコールシュート(図1では原料供給管4)
等であるが、自励振動の消滅に対して最も応答性が良い
のは、粉砕部すなわちローラミル内の回転テーブル2上
の炭層に直接散水する場合である。
【0057】図4、図5には、粉砕部への注水装置の構
成を示す。
【0058】粉砕ローラ3の間には、ノズル53が設け
られている。ノズル53は、水51を供給する給水管5
2の先端に設けられていて、磨耗や閉塞(つまり)を防
止するために、その頭にフードカバー55が設けられて
いる。
【0059】ノズル53から噴射する噴霧は、偏平形で
あり、丁度扇形をしていることで、「扇形噴霧」と称す
るものである。この扇型噴霧54は、回転テーブル3上
の炭層を、上方から刃物で切断するかのように噴射さ
れ、最も効率よく炭層を湿らせる。
【0060】運転中に自励振動が生じた場合に操作する
手順を図6に示す。
【0061】図7は、振動回避のために、本発明におい
て対象とする操作系統を示すものである。図8には、各
パラメータの操作方向と粉砕部の状態変化をまとめて示
す。 まず、回転分級機9の回転数を低下させる。サイクロ
ン式の場合は入口ベーンを開ける。この機能については
後述する。
【0062】次に、粉砕荷重、具体的な操作量として
は油圧力を低減する。
【0063】さらに粉砕部に注水する。
【0064】次いで、冷空気ダンパ43を開放し、1
次空気の温度を低下させる。
【0065】最後に、1次空気量を変化させる。
【0066】この全操作を、この手順に従って順次行う
のではなく、まずを試みて、自励振動抑制に対して効
果がなければ、を実行して組み合わせ、+の操作
にする、という意味である。要するに、からは、操
作が容易でかつ効果的な順に並べたわけである。
【0067】なお、図7において、36は減速機、37
は振動センサ、38は信号処理装置、39は制御回路、
40は駆動装置、41は電磁弁、42は分級機モータ、
44は油圧ポンプである。
【0068】一方、粉砕部注水を、図6の破線で示した
ように、緊急時の1番手として利用する方法もある。こ
れは、粉砕部の炭層を直接瞬時に湿らせるために、応答
性がよく、振動が即座に消滅するからである。
【0069】また粉砕部注水を、特に低負荷運用時にお
いて、常用振動対策として連続して行い、緊急時の対策
として、分級機、油圧荷重の操作等を実施するのも有効
な方法である。
【0070】一方、全運用範囲において、自励振動が起
きないように、運用方法をプログラムしておく方が良
い。
【0071】図9は、給炭量Qcの全範囲に対する粉砕
荷重M、分級機回転数Ns及び注水量Qwの各操作の変
化パターンを示したものである。
【0072】粉砕荷重Mは、自励振動の発生領域である
Qcの少ない範囲では低く設定し、ある程度までQcが
大きくなった条件で増加させる。Qcの少ない条件で
は、Mが低くても所定の要求を満たす微粉粒度を達成す
ることができる。Qcが増えると、自励振動も生じにく
くなるし、多量の石炭を処理する必要があるため、粉砕
能力を増強しなければならないので、粉砕荷重Mを上昇
させる。
【0073】分級機の回転数Nsも、低負荷給炭領域で
は低く設定するが、微粉炭の粒度を細かくしなければな
らないために、徐々に増加させる。このNsの増加パタ
ーンは、後述(図10)するように、炭種に応じて変化
させて、自励振動を回避する。石炭種により、自励振動
の発生しやすさが異なるからである。
【0074】一般に、炭層の流動性の良い石炭ほど自励
振動が発生しやすい。つまり、流動性のよい石炭では、
給炭量Qと分級機回転数Nsのマップにおける広い領域
において自励振動が発生する。このような炭層の流動性
は、発明者らによる剪断摩擦試験による炭層の内部摩擦
特性評価により、容易に予測することができるので、こ
れに応じてQ〜Nsの変化パターンを設定する。
【0075】ここでは、回転分級機を対象としてその回
転数制御のみを取り上げたが、サイクロン式の分級機に
おいても操作の基本的な考え方は同じである。つまり、
回転数Nsを下げることは、サイクロン式分級機入口の
ベーンを開放する操作を意味する。
【0076】注水は、低負荷給炭条件の自励振動発生域
において開始するが、注水量Qwは、分級機の操作と同
様に、石炭種に応じて調整する。高負荷給炭でも、自励
振動の生じやすい石炭種の場合は、b→b1 のようなパ
ターンで変化させる。また自励振動発生領域では激しい
振動が生じやすいものの、高負荷運用時で問題のない石
炭の場合は、b→b2 のパターンで変化させる。a→a
2 のパターンは、自励振動がさほど激しくない石炭の場
合である。a→a1 のパターンは、全負荷域で微弱な自
励振動ですら生じないようにする変化パターンである。
【0077】図10は、給炭量に対する分級機回転数の
変化パターンの3例を示すものである。
【0078】これらは、自励振動発生条件(QcとNs
の関係で表した自励振動発生領域)の異なる3炭種A,
B及びCを対象とした。石炭Aは、3炭種の中で最も自
励振動の発生しにくい石炭である。Qcの少ない条件で
も、Nsを高めとし、Qcに対するNsの増加勾配も大
きく、Qcの多い条件において最も高くNsを設定す
る。
【0079】一方、石炭Cは、自励振動が最も発生しや
すい石炭であり、ほぼ全給炭負荷領域において、分級機
回転数Nsを低めに設定する。このような石炭では、こ
こに示す分級機の操作のみならず、粉砕部炭層への注水
法を組み合わせるのが有効である。
【0080】回転分級機を操作することによるミル内の
状態変化を図11に模式的に示す。中心軸81を挟ん
で、右側(a)が分級機回転数Nsが高い場合であり、
左側(b)が本発明のようにNsを低減する操作を実施
した場合である。
【0081】(a)のように、Nsが高い場合は、粉砕
部への戻り炭85が多くなり、炭層82において細かな
粒子が増える。そのため、炭層82の流動性が高まり、
自励振動が生じやすい。
【0082】一方、(b)のように、Nsを低下させる
操作を行うと、ミルからの出炭84が増えて粉砕部への
戻り炭85が減少する。そのため、炭層83には微粉が
量的に少なくなり、炭層83の流動性が弱まり(内部摩
擦抵抗が低下し)、ローラ3が炭層を安定にかみ込むよ
うになる。従って、自励振動が生じなくなる。
【0083】図12には、ミル内石炭ホールドアップと
自励振動の振幅の関係で、分級機回転数Ns低減操作の
機能を示す。Nsを高く設定し一定のまま運用する従来
法(無対策)の場合を破線で示す。一方、Nsを低減さ
せる操作である本発明の実施例の場合を実線で示す。
【0084】従来法では、振幅が急激なカーブとなって
いるが、自励振動が発生した時、ミルの条件がそのカー
ブ(A)点にあったとする。Nsを低減することによ
り、ミルからの出炭が一時的に増えてミル内の石炭ホー
ルドアップが減少し、(A)点→(B)点へと移動する
ことになる。このようになれば振幅は急減し、実質的に
自励振動は消滅する。
【0085】図13(a),(b)は、粉砕荷重低減操
作による粉砕部(かみ込み部)の状態を模式的に示す。
【0086】(a)は自励振動の生じやすい領域でも粉
砕荷重Mを高くしている場合であるが、粉砕ローラ3の
下の炭層はかなり細かくなる(細かな炭層101)。こ
のような細かな炭層は流動性が良好であり、粉砕ローラ
3の転動は不安定となって激しい自励振動が生じやすく
なる。粉砕荷重Mが大きいので、振動時に生じる慣性力
も大きく、振動もかなり激しくなる。
【0087】一方、(b)のように、本発明になる粉砕
荷重Mを低下させる操作を行えば、粉砕ローラ3の下部
の炭層は粗く(粗い炭層102)かつ厚くなる。このよ
うな状態の炭層は、力学的に安定で流動しにくい。従っ
て、炭層の崩壊や粉砕ローラ3のすべりも生じにくいの
で、自励振動が生じにくくなる。
【0088】図14は、ミル内石炭ホールドアップと振
動の関係で、粉砕荷重低減操作による状態変化を模式的
に描いたものである。
【0089】この場合、無対策時のカーブ(I)の
(C)点にあったと仮定すると、荷重Mを低減すること
により粉砕能力が幾分低下するので、ミル内の石炭ホー
ルドアップは減少し、(D)点へと移動する。対策後の
カーブ(II)のD点は、振幅も十分に低く、自励振動は
消滅する。
【0090】図15は、1次空気量を変化させる場合の
状態変化図である。
【0091】無対策時のカーブ(I)上の(C)点の状
態が、1次空気量の低減により(E)点へ移動する。一
方、1次空気量を増加させると(E)′点へと変化す
る。いずれの場合も、ミル内石炭ホールドアップは変化
するものの、振幅は減少し、自励振動の軽減には有効で
ある。
【0092】なお、ここでは簡略化のため、(E)と
(E)′点を対策後の特性として同じカーブ(II)上に
プロットしているが、実際には2つの点(E)と
(E)′は、類似するが異なるカーブ上に存在する。
【0093】先に、炭層粒子が細かくなると、炭層が力
学的に安定することを述べたが、ここでは、剪断試験装
置により求めた炭層の粒子径x(c)と内部摩擦角φの
関係を示す。
【0094】図16は、炭層の50%平均粒子径x
(s)が約150μmの微粉炭層と600μmの炭層に
対する内部摩擦角φを比較したものである。φは、微粉
炭層の内部摩擦角φ* で割ることにより相対値として表
現した。
【0095】炭層の粒子が大きければ、内部摩擦角が著
しく大きくなることが、このような基礎的な実験からも
はっきりと認められる。
【0096】図17は、乾いた炭層と湿った炭層の内部
摩擦角を比較したものである。
【0097】注水法がその効果をねらったものであるよ
うに、湿った炭層の方が、炭層が力学的に安定化するの
であるが、ここでは剪断試験法により内部摩擦角を定量
的に評価しようとするものである。乾いた炭層とは石炭
粒子の表面水分≦0の場合、一方、湿った炭層とは表面
に重量比として3%ばかりの水分が付着した場合であ
る。乾いた炭層の内部摩擦角を“1”として比較の基準
にすると、炭層を湿らすことにより内部摩擦角φは40
%も増加することが分かる。これは、粒子表面の僅かな
水分が粒子同士に架橋を形成し、粒子同士の付着力が高
まった結果である。
【0098】図18はミル出口温度を変化させた時の粉
砕部炭層における内部摩擦角を比較したものである。
【0099】このような温度の影響も実質的には図17
に示した水分の効果に他ならない。容易に推察されるこ
とではあるが、温度が低く少々湿った石炭層の方が内部
摩擦角が増大する。この結果は、1次空気温度の低減操
作の効果を裏付けるものといえる。
【0100】本発明において示した様々な操作を組み合
わせることにより、全給炭負荷領域において自励振動を
抑制することが可能となる。
【0101】図19は、本発明効果の実証試験結果であ
り、ミル内石炭ホールドアップに対する振幅の変化をま
とめたものである。
【0102】横軸のミル内石炭ホールドアップWは、定
格給炭負荷運用時における石炭ホールドアップW* によ
って割ることにより無次元化した。一方、縦軸の振幅δ
(oc)は、空回転時が振幅δ(oc)* により割るこ
とで無次元化して表した。
【0103】本発明を具体化した操作法を用いれば、ほ
ぼ全負荷域において振幅は大幅に低減しており、自励振
動が実質的に消滅することがこの試験結果からもわか
る。
【0104】以上より、本発明により自励振動を確実に
回避するローラミルの運用方法の効果が、実用機におけ
る試験結果からも、あるいは基礎的な実験からも明確に
なった。
【0105】本発明になる操作方法による振動抑止法
は、図24にローラ支持構造を示したタイプのローラミ
ルに限らず、他の型式のローラミルにも適用することが
できる。
【0106】その一例である図20のローラミルは、粉
砕ローラ28を、ミルハウジングから延設したシャフト
a29によって片持ち式に支持するタイプである。
【0107】このローラミルでは、粉砕ローラ28の粉
砕面とテーブルa31のバウル粉砕面30との間に隙間
を設けてある。給炭量が少ない場合、炭層(この図では
省略)の厚さがこの隙間(ギャップ)よりも小さくなる
と、粉砕ローラ28がスティック・スリップ振動を起こ
しがちになるので、この隙間は出来るだけ小さくして低
負荷時においても、粉砕ローラ28が炭層を安定にかみ
込むようにする配慮が必要である。
【0108】図9及び図10に示したように、一般的に
は低負荷給炭時において分級機の回転数を低下させる
が、図20に構造を示すローラミルでは、隙間の問題が
あり、炭層が極端に薄くなる条件(低負荷運用時や粉砕
性のよい石炭を粉砕する時)においては、分級機回転数
を逆に増加させることも有効である。
【0109】図21に示したローラ支持構造も、粉砕ロ
ーラ32をシャフトb33によって片持ちばり的に支持
するタイプであるので、図20の例とほぼ同様である
が、粉砕機器の粉砕面の形状が異なる。
【0110】粉砕ローラ32の断面形状はほぼ台形であ
り、丸みを有していない。またテーブルb35の外周部
上面における粉砕面34も平坦である。このタイプのロ
ーラミルでも粉砕ローラ32とテーブルb35の粉砕面
34の間には隙間(ギャップ)が設けてある。このロー
ラミルにおいても、粉砕面34の上における炭層が極端
に薄くなる条件を除いては、全負荷域で異常な自励振動
の発生しない多炭種運用が可能になる。
【0111】
【発明の効果】本発明の効果をまとめると以下のように
なる。
【0112】(1)ミルの自励振動を防止できる。本発
明は、低負荷時に発生する自励振動を防止するのに対し
て特に有効である。
【0113】(2)上記効果(1)に関連し、プラント
内従業員の不快感がなくなり、作業効率が向上する。
【0114】(3)上記効果(1)に関連し、ミル自体
及びミル周辺にあるプラント機器の信頼性や耐久性が向
上する。
【0115】(4)低負荷運用時にミルの振動を抑制で
きるため、ボイラ全体の広域負荷運用が可能になる。
【0116】(5)自励振動を起こしやすいと危惧され
る石炭種や固体燃料も問題なく使用できるようになる。
これによって、ミルに対する粉砕原料の適用性が大幅に
拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るローラミルの構成図であ
る。
【図2】油圧部まで含めた粉砕ローラの荷重機構を示す
正面図である。
【図3】ミル内へ供給する1次空気の供給系統図であ
る。
【図4】粉砕部の炭層へ注水するためのノズルの設置状
態を示す上面図である。
【図5】図4のA−A線断面視図である。
【図6】本発明になるローラミルの運転方法を示すもの
であり、自励振動を回避するための操作手順を示す流れ
図である。
【図7】本発明の実施例に係るローラミル全体のわたる
振動回避のための操作系統図である。
【図8】各パラメータの操作方向と粉砕部の状態をまと
めて示す図表である。
【図9】図6の操作手順に基づく具体的なローラミルの
運用パターンを示す説明図である。
【図10】給炭量に対する分級機回転数の変化パターン
の3例を示す特性図である。
【図11】回転分級機の回転数を低下させた場合の粉砕
部炭層の状態変化を示す模式図である。
【図12】ミル内石炭ホールドアップと自励振動の振幅
の関係を示す比較特性図である。
【図13】粉砕荷重を低下させた場合の粉砕部炭層の状
態変化を示す模式図である。
【図14】ミル内石炭ホールドアップと振動の関係で粉
砕荷重低減操作による状態変化を示す特性図である。
【図15】1次空気量を変化させる場合の状態変化を示
す特性図である。
【図16】自励振動発生のきっかけとなる炭層の摩擦抵
抗の変化を示すものであり、炭層の粒径の違いを比較し
た説明図である。
【図17】炭層の摩擦抵抗に及ぼす湿度の影響を比較し
た説明図である。
【図18】炭層の温度の影響を比較した説明図である。
【図19】ミル内石炭ホールドアップに対する振幅の変
化を示す比較特性図である。
【図20】粉砕ローラの支持機構の他の例を示す正面図
である。
【図21】粉砕ローラの支持機構のさらに他の例を示す
正面図である。
【図22】従来例に係るローラミルの運転方法を示す説
明図である。
【図23】負荷に対する自励振動の発生領域を示す特性
図である。
【図24】従来例に係るローラミルの粉砕ローラの支持
構造を示す正面図である。
【図25】粉砕ローラが振り子動作を起こした瞬間の状
態を示す模式図である。
【図26】自励振動による粉砕ローラの上下方向の振動
を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 回転テーブル 3 粉砕ローラ 4 原料供給管 5 粉砕原料 6 粉砕レース 7 熱風 8 エアスロート 9 回転分級機 10 製品微粉 11 ローラブラケット 12 ローラピボット 13 一体型加圧フレーム 14 アームレバー 15 ジョイント 16 テンションロッド 17 油圧シリンダ 18 ベース 19 粉砕荷重 20 粉層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金本 浩明 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 長谷川 忠 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 立間 照章 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 菅沢 貢 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機で駆動されて回転する円形の回転
    テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝部
    に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの連
    動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料を
    気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕ロ
    ーラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品微
    粉を製造するローラミルにおいて、 原料供給量に応じて、回転型分級機の羽根の回転数を変
    化させるように制御することを特徴とするローラミル。
  2. 【請求項2】 電動機で駆動されて回転する円形の回転
    テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝部
    に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの連
    動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料を
    気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕ロ
    ーラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品微
    粉を製造するローラミルにおいて、 原料供給量に応じて、固定型あるいはサイクロン型分級
    機の羽根の開閉状態を変化させるように制御することを
    特徴とするローラミル。
  3. 【請求項3】 電動機で駆動されて回転する円形の回転
    テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝部
    に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの連
    動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料を
    気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕ロ
    ーラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品微
    粉を製造するローラミルにおいて、 原料の粒子層の流動摩擦抵抗特性に応じて、回転分級機
    の羽根の回転数あるいは開度を変化させるように制御す
    ることを特徴とするローラミル。
  4. 【請求項4】 電動機で駆動されて回転する円形の回転
    テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝部
    に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの連
    動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料を
    気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕ロ
    ーラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品微
    粉を製造するローラミルにおいて、 原料供給量に応じて、粉砕荷重を変化させると共に、原
    料供給量の少ない条件下で粉砕荷重を低下させるように
    制御することを特徴とするローラミル。
  5. 【請求項5】 電動機で駆動されて回転する円形の回転
    テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝部
    に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの連
    動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料を
    気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕ロ
    ーラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品微
    粉を製造するローラミルにおいて、 原料バンカ、原料フィーダ、原料シュートあるいはミル
    内原料粉層のいずれかに注水して原料粉層を湿らせるよ
    うに制御することを特徴とするローラミル。
  6. 【請求項6】 電動機で駆動されて回転する円形の回転
    テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝部
    に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの連
    動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料を
    気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕ロ
    ーラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品微
    粉を製造するローラミルにおいて、 原料供給量に応じて、当該ローラミル出口温度を変化さ
    せるように制御することを特徴とするローラミル。
  7. 【請求項7】 電動機で駆動されて回転する円形の回転
    テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝部
    に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの連
    動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料を
    気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕ロ
    ーラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品微
    粉を製造するローラミルにおいて、 原料供給量の少ない低負荷運用域で1次空気量を変化さ
    せるように制御することを特徴とするローラミル。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7記載のいずれかの制御
    は、振動回避対策として常に実施し、他の制御は自励振
    動発生時の緊急対策として実施するようにしたことを特
    徴とするローラミル。
  9. 【請求項9】 請求項8記載において、常に実施する制
    御内容は請求項5に記載の制御であることを特徴とする
    ローラミル。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし7記載の制御のうち、
    自励振動発生の緊急時には、請求項1ないし3記載の制
    御を実施し、次いで請求項4,5,6,7の制御の順序
    で制御を実施することを特徴とするローラミル。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし7記載の制御のうち、
    自励振動発生の緊急時には、請求項4記載の制御を実施
    し、次いで請求項1ないし3記載のいずれかの制御を、
    次いで請求項5,6,7の制御の順序で制御を実施する
    ことを特徴とするローラミル。
  12. 【請求項12】 請求項5記載において、原料粉層の平
    均的な表面水分が少なくとも0.5wt%以上で、多く
    とも11wt%未満になるように、粉砕部における原料
    粉層を湿らせることを特徴とするローラミル。
  13. 【請求項13】 電動機で駆動されて回転する円形の回
    転テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝
    部に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの
    連動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料
    を気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕
    ローラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品
    微粉を製造するローラミルの運転方法において、 原料供給量に応じて、回転型分級機の羽根の回転数を変
    化させるように制御することを特徴とするローラミルの
    運転方法。
  14. 【請求項14】 電動機で駆動されて回転する円形の回
    転テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝
    部に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの
    連動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料
    を気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕
    ローラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品
    微粉を製造するローラミルの運転方法において、 原料供給量に応じて、固定型あるいはサイクロン型分級
    機の羽根の開閉状態を変化させるように制御することを
    特徴とするローラミルの運転方法。
  15. 【請求項15】 電動機で駆動されて回転する円形の回
    転テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝
    部に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの
    連動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料
    を気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕
    ローラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品
    微粉を製造するローラミルの運転方法において、 原料の粒子層の流動摩擦抵抗特性に応じて、回転分級機
    の羽根の回転数あるいは開度を変化させるように制御す
    ることを特徴とするローラミルの運転方法。
  16. 【請求項16】 電動機で駆動されて回転する円形の回
    転テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝
    部に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの
    連動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料
    を気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕
    ローラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品
    微粉を製造するローラミルの運転方法において、 原料供給量に応じて、粉砕荷重を変化させると共に、原
    料供給量の少ない条件下で粉砕荷重を低下させるように
    制御することを特徴とするローラミルの運転方法。
  17. 【請求項17】 電動機で駆動されて回転する円形の回
    転テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝
    部に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの
    連動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料
    を気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕
    ローラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品
    微粉を製造するローラミルの運転方法において、 原料バンカ、原料フィーダ、原料シュートあるいはミル
    内原料粉層のいずれかに注水して原料粉層を湿らせるよ
    うに制御することを特徴とするローラミルの運転方法。
  18. 【請求項18】 電動機で駆動されて回転する円形の回
    転テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝
    部に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの
    連動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料
    を気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕
    ローラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品
    微粉を製造するローラミルの運転方法において、 原料供給量に応じて、当該ローラミル出口温度を変化さ
    せるように制御することを特徴とするローラミルの運転
    方法。
  19. 【請求項19】 電動機で駆動されて回転する円形の回
    転テーブルと、その回転テーブルの外周に刻設された溝
    部に押圧された状態で回転する複数個の粉砕ローラとの
    連動作用により、粉砕原料を微粉砕し、粉砕された原料
    を気流の作用により粒径別に分級しながら搬送し、粉砕
    ローラの上部に設けた分級装置により再度分級し、製品
    微粉を製造するローラミルの運転方法において、 原料供給量の少ない低負荷運用域で1次空気量を変化さ
    せるように制御することを特徴とするローラミルの運転
    方法。
  20. 【請求項20】 請求項13ないし19記載のいずれか
    の制御は、振動回避対策として常に実施し、他の制御は
    自励振動発生時の緊急対策として実施するようにしたこ
    とを特徴とするローラミルの運転方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1082423C (zh) * 1996-02-16 2002-04-10 出光石油化学株式会社 纤维增强热塑性树脂轻质成形品的制造方法和轻质成形品
US9289772B2 (en) 2013-08-01 2016-03-22 Storm Technologies, Inc. System for improving airflow characteristics within a coal pulverizer
JP2017148706A (ja) * 2016-02-23 2017-08-31 宇部興産機械株式会社 竪型粉砕機
JP2020023729A (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 Jfeスチール株式会社 高炉吹込み用微粉炭の製造方法およびその製造装置

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