JPH09175142A - 自動車用空調制御装置 - Google Patents

自動車用空調制御装置

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JPH09175142A
JPH09175142A JP33932795A JP33932795A JPH09175142A JP H09175142 A JPH09175142 A JP H09175142A JP 33932795 A JP33932795 A JP 33932795A JP 33932795 A JP33932795 A JP 33932795A JP H09175142 A JPH09175142 A JP H09175142A
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air
amount
temperature
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JP33932795A
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Inventor
Mitsuaki Hagino
光明 萩野
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調装置において、可変機構が故障した場合
においても可能なかぎり乗員の好む空調状態にすること
が可能で、かつ故障中の乗員操作を適切に処理して乗員
の空調好みを精度よく抽出することが可能な空調制御装
置を提供する。 【解決手段】 空調制御装置において、熱環境情報検出
手段と、自動車走行状態検出手段と、空調風供給装置の
制御状態から冷媒循環量可変機構の異常を判定する冷媒
循環量異常判定手段と、この判定手段における判定が循
環異常であった場合に、循環量異常の程度と制御特性補
正量記憶手段に記憶されている補正量とに応じて、空調
風自動設定手段の制御特性を変更する制御特性変更手段
と、循環量異常の程度に応じて設定情報記憶手段に記憶
する乗員の操作量を補正する記憶量補正手段とを有する
構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動的に車室内を
空調する、いわゆるオートエアコンと呼ばれる自動車用
空調装置において、乗員の感覚特性に適合した制御装置
の提供に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆるオートエアコンと呼ばれ
る自動車用空調制御装置は、室温センサ、外気温センサ
等の熱環境を検出するセンサから得られる信号に応じ
て、最適な吹出温度を演算し、この吹出温度の値を基
に、あらかじめ定められた制御特性によって車室内へ空
調風を吹き出すものであった。
【0003】しかし、温熱感覚には個人差があり、吹出
風の温度や風量のバランスのような空調制御状態への好
みは乗員によって異なるため、あらかじめ定められた制
御特性が乗員の好みに合致しない場合には、熱環境が変
化するたびに乗員が手動設定手段によって設定を変更し
なければならなかった。
【0004】そこで、特開平5−208610号公報に
開示された車両用風量制御装置では、乗員が吹出風の風
量を手動変更した場合には、これを学習し、あらかじめ
定められた送風特性を変更し得るものであり、このよう
な空調制御装置であれば、使用するうちに乗員が好む制
御特性へと逐次変更され最適な制御特性になることが期
待される。
【0005】一方、自動車用空調装置には例えば特開昭
63−284018号公報に開示されているように可変
容量コンプレッサを用いて、車室内の冷房負荷に応じて
冷媒の循環量を制御するものが知られている。例えば、
特開昭63−284018号公報に開示のコンプレッサ
は、いわゆる斜板式と呼ばれるもので、冷房負荷が低い
場合には、斜板の傾斜が急になることでピストンストロ
ークが小さくなって、循環冷媒量を減少させ、駆動トル
クが減少するためエンジン負荷が減り燃費向上に効果が
ある。この斜板の傾斜角は、コンプレッサの吸入圧力と
吐出圧力との差によって受動的に制御されるものと、ソ
レノイドバルブ等によって電気的に圧力差を制御するこ
とによって能動的に制御されるものが存在し、特開昭6
3−284018号公報に開示のコンプレッサは、後者
のタイプである。この従来例の可変容量コンプレッサ
は、エバポレータの出口空気温度がハンチングするなど
して制御状態が不良の場合には、応答試験を行うことに
よって制御ゲインのテーブルを書き換えるものであっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−208610号公報のように乗員操作に応じて制御
特性を順次学習する空調制御装置において、圧縮機が特
開昭63−284018号公報のような可変容量圧縮機
である場合には、容量可変機構に不具合が生じ、容量が
可変しないと、吹出温が乗員の感覚に合わなくなり、こ
れに伴う修正操作を行うため、正常時の操作と異なる操
作へと学習内容が変更されてしまう可能性が有った。例
を用いて詳説すると、まず、エアミックスドア開度は、
図22に示すようなヒータコアの熱効率特性と、ヒータ
コア前面空気温度を用いて算出されるが、図22の特性
は、ヒータコアの形状、容量、位置等から実験的に定ま
る車両固有の特性で、通常は図示したように非線形な曲
線である。従って、エバポレータの出口温度が想定した
値から大きくずれると、設定温度変更に対するエアミッ
クスドア開度の変化幅がずれることになってしまう。ま
た、エバポレータ出口温度のずれ幅によって、同じ設定
温度でも、吹出温が異なる可能性が生じるため、過去の
操作から学習した設定温度で制御しようとしても、乗員
にとって違和感が生じてしまう。例えば、コンプレッサ
の可変容量機構が最大容量に固定してしまい、エバポレ
ータ出口空気温度が通常想定しているよりも低温となっ
てしまうと、エアミックスドア開度が正常時の開度より
もリヒート量を増加させる方向へ移動し、図22の特性
で開度に対する熱交換効率が急変する領域(領域B)へ
開度が移動してしまうので、領域Bは暖房時を想定した
制御領域なので同一の設定温でも、冷房条件の吹出温と
しては高すぎる温度となってしまう。また、通常は制御
マップを簡略化する目的で、図22の非線型特性を線形
近似して用いているため、領域Aと領域Bの境界点で特
性が急変する。従って、前述のように吹出温特性が高く
シフトする現象が、さらに急激に切り替わることになっ
てしまう。このような状況では、乗員は冷媒循環量が正
常時の設定から変更する必要が生じる。また、設定温変
更に対する吹出温の変化幅も正常時と異なるため、好み
の状態に調整するのに時間を要するといった問題点があ
った。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたものでその目的とするところは、乗員の設
定変更を逐次学習して予め定められた制御特性を補正す
る空調制御装置を備え、可変容量コンプレッサなどの冷
媒循環量可変機構を備えた空調装置において、可変機構
が故障した場合においても、可能なかぎり乗員の好む空
調状態にすることが可能で、かつ、故障中の乗員操作を
適切に処理して、乗員の空調好みを精度よく抽出するこ
とが可能な空調制御装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、冷媒情報入力手段から入力された冷媒
の状態に応じて、冷媒の循環流量を制御する冷媒循環量
可変手段と、熱環境情報検出手段から入力された検出室
温、外気温、日射量等の熱環境情報及び設定室温により
目標空調条件を演算し、空調条件が目標空調条件を維持
するように、自動的に空調装置本体の空調風供給装置と
冷媒循環量可変手段とを制御して車室内を空調する空調
風自動設定手段と、乗員の手動操作によって空調装置の
設定室温、送風状態を設定変更可能な手動設定手段と、
この手動設定手段が操作されたときの、熱環境情報、目
標空調条件、設定室温または送風状態、使用時間のいず
れかあるいは全てを記憶する設定情報記憶手段と、この
設定情報記憶手段に記憶された設定情報から、空調風自
動設定手段の制御特性を補正するための制御特性補正量
を演算記憶する制御特性補正量記憶手段と、少なくとも
エンジン回転数、車速とから自動車の走行状態を検出す
る自動車走行状態検出手段とから構成する自動車の空調
制御装置において、熱環境情報検出手段と、自動車走行
状態検出手段と、空調風供給装置の制御状態から、冷媒
循環量可変機構の異常を判定する冷媒循環量異常判定手
段と、冷媒循環量異常判定手段における判定が循環異常
であった場合に、循環量異常の程度と、制御特性補正量
記憶手段に記憶されている補正量とに応じて、空調風自
動設定手段の制御特性を変更する制御特性変更手段と、
循環量異常の程度に応じて、設定情報記憶手段に記憶す
る乗員の操作量を補正する記憶量補正手段とからなる構
成とした。
【0009】また、本発明では、循環量異常判定手段に
おいて、自動車走行状態検出手段で検出された車速と、
エンジン回転数と、熱環境検出手段で検出された外気温
度と、車室内空気温度と、空調風供給手段のうち車室内
に導入する外気量を制御する吸込空気量調整手段と、ブ
ロアファン電圧とから、エバポレータ直後の空気温度理
論値を演算し、理論値とエバポレータ直後の空気温度検
出値との差によって冷媒量異常の大きさを判定すること
を特徴とした。
【0010】また、本発明では、冷媒循環量異常判定手
段の判定が、循環量が既定値よりも大きい異常であった
場合に、熱環境検出装置から得られた熱環境に応じて制
御特性変更手段のうち吹出温を制御するエアミックスド
ア開度の制御特性を変更し、この変更量に応じて記憶量
補正手段で補正する補正量を演算することを特徴とし
た。
【0011】また、本発明では、冷媒循環量異常判定手
段の判定が、循環量が既定値よりも小さい異常であった
場合に、制御特性補正量記憶手段に記憶されている補正
量と、熱環境検出装置から得られた熱環境に応じて制御
特性変更手段のうち吹出温を制御するエアミックスドア
開度と、送風量を制御するブロアファン電圧の制御特性
を変更し、この変更量に応じて記憶量補正手段で補正す
る補正量を演算することを特徴とした。
【0012】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よる自動車用空調制御装置の実施の形態を詳細に説明す
る。
【0013】〔第1の実施の形態〕図1は本発明による
自動車用空調制御装置の第1の実施の形態を示す構成図
である。
【0014】図1において空調装置本体1は、ブロアユ
ニット2、クーリングユニット3、ヒータユニット4を
順次連結して構成されている。ブロアユニット2には外
気導入口5と内気導入口6とが成形されているととも
に、この両導入口5,6を開閉するインテークドア7、
そのインテークドア7を回動するためのアクチュエータ
8、空調風を発生させるブロアファン9、そのファン9
を回転させるためのブロアファンモータ10が配置され
ている。
【0015】クーリングユニット3にはエバポレータ1
1が配置され、膨張弁12からの低温冷媒がエバポレー
タ11に供給され、空調風を冷却後、冷媒はコンブレッ
サ46に戻る。
【0016】コンプレッサ46では、エバポレータ11
から戻ってきた冷媒を加圧し、コンデンサ47へ吐出す
る。コンプレッサ46は、図示しない車両のエンジンに
よって駆動されており、不必要な場合には、クラッチに
よって動力を切断することにより停止可能である。ま
た、後述する制御装置30からの信号に応じて、吐出量
が電気的に制御できる、いわゆる可変容量コンプレッサ
で、図2に示したようにソレノイドバルブ49の電流を
増減させることによって、斜板傾斜角を揺動させて吐出
容量を変更する、いわゆる斜板式(ワッブル式)の可変
容量コンプレッサである。
【0017】またヒータユニット4にはエアミックスド
ア13が枢設され、さらにそのエアミックスドア13を
回動するためのアクチュエータ14が配設されるととも
にヒータコア15が配設される。ヒータコア15には配
管27により図示しない自動車用エンジンの温水である
冷却水が供給、循環され、ヒータコア15を通過する空
調風を加熱する。ヒータユニット4の下流端部にはデフ
ロスタダクト16、ベントダクト17、フットダクト1
8が連通されており、各ダクト16,17,18の基端
部には開閉ドア19,20,21が枢支され、さらに各
開閉ドア用のアクチュエータ22,23,24が配設さ
れている。ベントダクト17の端部にはベントグリル2
5が設けられ、所望の風向を設定するルーバーフィン2
6が配設されている。
【0018】空調のインテークモード、風量、吹出モー
ドおよび温度制御を行なうコントローラ30が設けら
れ、室温設定器31、室温センサ32、外気温センサ3
3、日射量センサ34、エバポレータ直後空気温度セン
サ35、室温、後述する吹き出し口モード、内外気導入
切り換えモード、風量設定の自動制御を行うオートエア
コン稼働スイッチ36、エアコン停止スイッチ37、風
量設定器38、空調風の導入を室内あるいは室外あるい
はその両方に切り換える内外気導入切り換えスイッチ3
9、車両の窓曇りを除去するためのデフロスタスイッチ
40、空調風を室内に吹き出す際、前席乗員の胸元付近
へ吹き出すベント吹出モード、前席乗員の足元付近へ吹
き出すフット吹出モード、その両方から吹き出すバイレ
ベル吹出モードを切り換える吹き出し口選択スイッチ4
1、コンプレッサ46の稼働を強制的にオン/オフする
エアコンスイッチ42の出力値が入力され、演算後、イ
ンテークモードの設定としてアクチュエータ8に開閉の
指示がなされ、風量設定としてブロアファンモータ10
へ電圧が出され、吹出モードとしてドアアクチュエータ
22,23,24にそれぞれ開閉の指示がなされ、さら
に吹出温制御として、エアミックスドアアクチュエータ
14に開度の指示が行なわれる。43は空調表示部であ
り、目標室温、吹き出し口モード、リアデフロスタ、風
量、自動制御モードの選択状態などが表示される。
【0019】オートエアコン稼働スイッチ36は起動ス
イッチを兼ねており、工場出荷時に設定された制御特性
(ノーマルモード)での自動制御を起動するノーマルモ
ードスイッチ36aと、乗員の操作履歴によって補正し
た制御特性(ユーザモード)での自動制御を起動するユ
ーザモードスイッチ36bとから構成される。
【0020】また、制御装置30には、車両、乗員毎の
制御特性補正情報(詳細後述)を記憶したカード式メモ
リ45の記憶データを読み取り/書き出しするためのカ
ード情報入出力装置44が接続され、カード式メモリ
は、乗員操作部の内部または近傍に設けられている。
【0021】以上の構成からなる自動車用空調制御装置
の作動を図3乃至図10に示すフローチャート、図11
乃至図13の説明図により説明する。
【0022】<メインフロー>図3は、本発明の空調装
置を制御するメインフローを示している。
【0023】まず、空調装置1の起動スイッチであるオ
ートエアコンスイッチが押されると、ステップS301
に進み、後述する各ステップの演算に用いる予め定めら
れた定数A〜Uの値と乗員の設定変更情報を、制御装置
本体内に内蔵されたメモリから読み込む。続いて、ステ
ップS302では熱環境情報検出手段としての各センサ
の出力信号と、乗員の設定室温、各スイッチの状態を読
み込み、ステップS303では、エバポレータ通過後の
冷風のヒータコア通過量を制御するエアミックスドアの
開度Xを求める。ここでは、現在の熱負荷状態下で設定
室温にするための制御目標条件である目標吹出温度Tof
を求め、吹出温度をTofにするためのエアミックス開度
Xを、エバポレータ直後空気温度から算出する。
【0024】続いてステップS304、S305では、
目標吹出温度Tofに対して最適な吹出口モード、吸込口
の状態をそれぞれ決定する。
【0025】また、ステップS306では、目標吹出温
度Tofに応じた風量を吹出すように予め定められている
ブロアファン印加電圧特性によって、ブロアファン電圧
Vfan を決定する。
【0026】そしてステップS307では、ステップS
304〜S306で演算した制御量になるよう各アクチ
ュエータへ制御信号を出力した後、ステップS302へ
戻ってオフスイッチが押されるまで、S302〜S30
7の処理を繰り返す。
【0027】以下、各ステップの詳細について説明す
る。
【0028】<初期化処理>図4は図3に示すステップ
S301の初期設定の詳細を表している。
【0029】ここでは、まずステップS401で次ステ
ップS303のエアミックス開度処理の目標吹出温度T
of演算で用いる定数A〜E、エアミックス開度算出に用
いる定数F,G,H、ステップS304の吹出口モード
の決定に要する定数I〜L、ステップS305の吸込口
モードの決定に要する定数M〜Q、ステップS306の
ブロアファン電圧の決定に要するR〜Uの各定数をセッ
トする。
【0030】ステップS402では、カード情報入出力
装置44にカード式メモリ45が挿入されているかどう
かを判定し、カードが有る場合にはステップS403へ
進み、無い場合には処理を終了してメインフローへ復帰
する。
【0031】ステップS403では、乗員設定情報であ
る後述する図5のエアミックス開度処理で使用するα
(Tamb ,Tic)とβ(Tamb )、図6の吹出口モード
処理で使用するΔI、ΔK及び図8の風量処理で使用す
るγ(Tof)をカード式メモリから読み込む。α(Tam
b ,Tic)、β(Tamb )、ΔI、ΔK、γ(Tof)
は、全て後述する図10の学習処理フローチャートに示
す処理で決定される。α(Tamb ,Tic)、β(Tamb
)は、図13に示されたような外気温Tamb と室温Ti
cによって分割された各区間内でなされた乗員の設定温
度操作を記憶し、各区間毎に代表値を求め、外気温、室
温軸について補間作成した関数である。ただし、α(T
amb ,Tic)は、各外気温、室温条件下での設定室温補
正量であるが、β(Tamb )は各外気温毎の設定温度の
日射量に対する増分である。
【0032】ΔI、ΔKは吹出口モードの自動切り換え
点を補正するための補正量で、実際に切り換えられた吹
出口モードのパターンとその時の目標吹出温度Tofから
乗員毎の切り換え点を平均することから算出される。ま
た、γ(Tof)は目標吹出温Tofのレベル毎に分割され
た各区間における風量の設定情報を平均して算出される
代表値をTofについて補間した関数である。
【0033】<入力処理>図5は図3に示すステップS
302のセンサ値、スイッチ入力処理の詳細を表してい
る。ここでは、各センサからの入力信号及び、手動設定
スイッチ類の設定状態を入力し、それぞれ相当する変数
へセットするとともに、空調装置本体の起動及び停止を
制御する。
【0034】すなわち、ステップS501では検出室温
をTic、検出外気温をTamb 、検出日射量をQsun 、検
出エバポレータ直後空気温度をTint 、乗員の設定室温
をTset 、手動設定のブロアファン電圧設定値をVfan,
m にそれぞれセットし、吹出口モードを選択する吹出口
選択スイッチ、導入空気の内気とするか外気とするか切
り換える内外気導入切り換えスイッチの選択状態、空調
装置のメインスイッチであるユーザモードスイッチ、ノ
ーマルモードスイッチの各状態を入力する。
【0035】ステップS502では、空調装置のメイン
スイッチであるオートエアコンスイッチがオフされる
か、自動車のエンジン始動のためのメインスイッチであ
るイグニションキーがオフされるかして、今回の空調装
置の使用が終了したかどうかを判定し、判定がYESな
らステップS507の学習処理部へ進んだ後終了し、N
OならステップS503へ進む。
【0036】ステップS503では、冷媒循環量が異常
かどうかを判定し(図12参照)、異常の場合には循環
量異常フラグをONして循環量異常度を算出し、異常で
ない場合には循環量異常フラグをOFFする。
【0037】図12の処理を説明すると、まず、ステッ
プS1201で、空調装置を稼働してから十分時間が経
過し、もし冷凍サイクルが正常なら、冷凍サイクルが定
常状態となる時刻となったかどうか判定し、経過してい
るならステップS1202へ進み、経過していないなら
メインルーチンへ戻る。ステップS1202でインテー
クドア開度と、車速、ブロアファン電圧とから、エバポ
レータ通過空気量Qeva を算出する。次に、ステップS
1203で室温、外気温、インテークドア開度から、エ
バポレータ前面空気平均温度Teva,inを算出する。ステ
ップS1204では、冷凍サイクルが正常な場合の過去
1分間の平均供給冷凍能力Wcyc を、平均エンジン回転
数と平均車速と外気温から算出する。次に、ステップS
1205ではエバポレータ通過空気量Qeva 、エバポレ
ータ前面空気温度Teva,in、供給冷凍能力Wcyc 、空気
の比熱Cair からエバポレータ直後空気温度理論値Tev
a,out を次式で算出する。
【0038】Teva,out =Teva,in−ηeva (Wcyc /
(Cair ・Qeva )) ステップS1206では、実際のエバポレータ直後空気
温度Tint とTeva,out との差の大きさが既定値以上か
どうか判定し、既定値以上ならステップS1207へ進
んで循環量異常フラグをONし、冷媒量異常度Ecyc を
算出する。また、ステップS1206で既定値以下と判
断された場合には、ステップS1208へ進んで循環量
異常フラグをOFFし、循環量異常度Ecyc =0とした
後メインルーチンへ移行する。
【0039】ステップS504では、ユーザモードスイ
ッチが押され、カード式メモリが挿入されているユーザ
モードかどうかを判定し、ユーザモードの場合はステッ
プS507へ、そうでない場合はメインフローへ戻る。
【0040】ステップS505では手動設定キーが押さ
れ、乗員の操作がなされたかどうかを判定し、なされた
場合にはステップS505へ、なされていない場合には
そのまま処理を終了してメインフローへ戻る。
【0041】ステップS506では、ステップS507
の学習処理部で用いる設定変更情報として、ステップS
503で算出した循環量異常度Ecyc と、操作時の時刻
(空調装置使用開始からの経過時間)、変更前後の設定
内容と、環境条件として室温、設定温、外気温、日射量
及び目標吹出温度を設定変更情報記憶バッファに記憶し
てメインフローへ戻る。
【0042】<エアミックスドア処理>図6は図3に示
すステップS303のエアミックスドア処理の詳細を表
している。
【0043】ステップS601では、ユーザモードかど
うか判定し、ユーザモードの場合にはステップS602
へ、ユーザモードでなくノーマルモードの場合にはステ
ップS602へ進む。ステップS602,S603で
は、設定室温を補正する。
【0044】ステップ602では、乗員設定情報を加味
した次式で補正する。
【0045】Tset,new =Tset +α(Tamb ,Tic)
+β(Tamb )・Qsun ここで、Tset は現在設定されている設定室温、α(T
amb ,Tic)、β(Tamb )は図4のステップS403
で読み込んだ設定温度補正量である。
【0046】ステップS603では、設定温度を補正せ
ず、 Tset,new =Tset とする。
【0047】ステップS604では、Tset に変更が有
ったかどうか判定し、変更が無い場合にはステップS6
05でTset,new の一次遅れ処理を行なう。すなわち、
環境の変化によってTset,new の値がステップ的に変化
した場合に、制御が急変するのを防ぐための処理であ
る。1サイクル前の設定温Tset,old と今回計算された
Tset,new を用いて次式でTset'を決定する。
【0048】 Tset'=w×Tset,old +(1−w)×Tset,new ここで、wは0<w<1を満たす既定値である。
【0049】ステップS606では、今回求めたTset,
new を次サイクルで使用するためにTset,old としてセ
ットする。
【0050】ステップS607では、ステップS605
で決定された目標設定室温Tset'と、各センサ値を用い
て、目標吹出温度Tofを Tof=A×Tset'+B×Tamb +C×Qsun +D×Tin
c +E で決定する。ここで、Tset'が各乗員の日射量に対する
設定温の好みを加味した値となっているので、目標吹出
温度Tofも乗員の環境条件に対する好みを反映した補正
がなされることになる。
【0051】ステップS608では、目標吹出温Tofを
吹き出すために必要なエアミックスドア開度Xを、次式
をXについて解いて算出する。
【0052】 (Tof−Tint)/(Tw−Tint)=η(X) ここで、η(X)は、ヒータコアのヒータ効率であり、
エアミックスドア開度に応じて図13のように変化す
る。まず、目標吹出温Tofがヒータコア水温Twとエア
ミックスドア開度X0の時のヒータ効率η(X0)を掛
けた値Tw・η(X0)より小さいかどうか判定し、小
さい場合には冷房時の制御領域と判定し、大きい場合に
は暖房制御領域と判定する。η(X)は、図13の実線
のようにエアミックス開度に対して非線形であり、その
ままXについて解こうとすると演算が複雑になるので、
破線のように数本の直線(本実施の形態では2本)で線
形近似して用いる。図13の2直線は、エアミックスド
ア開度X0で切りかわり、0〜X0は冷房域(領域A)
で、X0〜1が暖房域(領域B)となる。冷房域の制御
をすべき領域でも、エバポレータ直後空気温度Tint が
低くなりすぎ、通常想定していない温度となってしまう
と、X0以上の暖房域(領域B)へと移り、吹出温が急
変してしまう。そこで、本実施の形態では、X0の値を
冷媒循環量異常度Ecyc によって可変とし、図14に示
すようにEcyc <0の場合には、|Ecyc |の大きさが
既定値より大きくなるに従って、X0が大きくなるよう
補正する。これにより、エバポレータ温度が異常に低く
なっても、設定温度を変化させても吹出温が急変するこ
とがなく、変更幅の違和感がない。ただし、Ecyc <E
0では、エバポレータ凍結防止機構が作動して、コンプ
レッサがオフされるので補正はしない。またEcyc >0
の場合には、図15のように大きさが大きくなるほど、
η0の値が大きくなるよう補正する。これにより、エバ
ポレータの値が想定していた値より大きい場合でも、そ
のずれ幅に応じてエアミックスドア開度が小さく設定さ
れるため、ヒータを通過する空気量が減り、吹出温度の
違和感がなくなる。
【0053】<吹出口モード処理>図7は図3に示すス
テップS304の吹出口モード処理の詳細を表してい
る。
【0054】ステップS701では、予め定められてい
る吹出口モード決定のためのパラメータI,J,K,L
を図4に示すステップS402で読み込んだΔI、ΔK
で補正し、それぞれI+ΔI、J+ΔI、K+ΔK、L
+ΔKを次のステップS602で用いるI′,J′,
K′,L′の値として設定する。これにより、乗員の変
更操作に基づいて演算される値にもとづいて初期プログ
ラムが補正されるので、乗員の吹出口モードの好みに合
致した吹出口が選択されることになる。
【0055】ステップS702では、目標吹出温度Tof
に応じて、予め定められた吹出口モードマップを用いて
吹出口を選択する。ここで、各モードの吹き出し状態を
下記に示す。
【0056】ベントモード:インストパネルに配置され
たベンチレータグリルのみから吹き出す。
【0057】バイレベルモード:ベンチレータグリルと
足元吹出口の双方から吹き出す。
【0058】フットモード:足元吹出口及び、インスト
上面に開口しフロントウィンドウ内面へ吹き出すデフロ
スタ吹出口から吹き出す。
【0059】ステップS703では、吹出口モードが手
動スイッチにより固定されているかどうか判別し、固定
されている場合にはステップS704〜S707でそれ
ぞれに相当する吹出口モードを選択する。
【0060】<吸込口処理>図8は図3に示すステップ
S305の吸込口処理の詳細を表している。
【0061】ステップS801では、目標吹出温度Tof
に応じて、予め定められた吸込口マップを用いて吸込口
の状態を選択する。ここで、各状態は REC:100%内気循環 20%FRE:20%外気導入、80%内気循環 FRE:100%外気導入 である。ステップS802では、吹出口モードが手動ス
イッチにより固定されているかどうか判別し、固定され
ている場合にはステップS803、S804でそれぞれ
に相当する吸込口を選択する。
【0062】<風量処理>図9は図3に示すステップS
306の風量処理の詳細を表している。
【0063】ステップS901では、目標吹出温度Tof
に応じて、予め定められたブロアファン電圧マップを用
いてブロアファン印加電圧Vfan を選択する。
【0064】ステップS902では、ユーザモードかど
うか判定し、ユーザモードの場合にはステップS903
へ進み、ノーマルモードの場合にはステップS904へ
進む。
【0065】ステップS903では、図4に示すステッ
プS403で読み込んだγ(Tof)とでVfan の値を補
正し、乗員の変更情報に基づくファン電圧Vfan,cor を
算出する。すなわち、 Vfan,cor =Vfan +γ(Tof) ステップS904では、ステップS901のVfan をV
fan,cor にセットする。
【0066】次に、ステップS905では、ブロアファ
ン電圧が手動スイッチにより固定されているかどうか判
別し、固定されている場合にはステップS906でブロ
アファンモータへの出力値Vfan'を選択された電圧Vfa
n,m に設定し、固定されていない場合にはステップS9
07でVfan'をステップS903またはS904で決定
したブロアファン電圧Vfan,cor に設定してメインフロ
ーへ戻る。
【0067】以上の処理によって、ユーザモードが選択
されている場合には、乗員操作情報から読み込んだ風量
補正量によって風量を補正しているので、各環境条件で
乗員が好む風量で制御される。
【0068】<出力処理>図10は図3に示すステップ
S307の出力処理の詳細を表している。
【0069】ステップS1001では、ステップS30
3,S304,S305で設定されたエアミックス開度
X、吹出口モード、吸込口となるように、エアミックス
ドア、吹出口モードドア、吸込口モードドアの各アクチ
ュエータへ駆動信号を送信する。
【0070】ステップS1002では、ステップS30
6で設定したブロアファン電圧Vfan'となるようにブロ
アファンモータへ駆動信号を送信する。
【0071】<学習処理>図11は図5に示すステップ
S508の学習処理の詳細を表している。
【0072】ステップS1101では、設定変更情報記
憶バッファに記憶されている今回の変更データから設定
室温の変更情報について処理し、α(Tamb ,Tic)と
β(Tamb )を決定する。
【0073】すなわち、記憶データを図16の外気温、
室温による区間に分類し、同じ区間内の設定室温データ
を設定時間を重みにして時間平均した平均設定温度Tm
を求め、図17に示す内容を記憶した設定室温情報記憶
メモリの該当するアドレスにTmと基準設定温度である
25℃との差Tm−25を記憶する。ただし、設定室温
データは、冷媒循環量異常度Ecyc に既定係数を掛けた
値で補正する。これにより、冷媒循環量異常による設定
変更を、その度合に応じて補正可能となり、正常時の設
定情報と同等に扱うことができる。従って、異常が除去
された後でも、それまで学習された記憶情報を修正する
ことなく用いることができる。
【0074】設定室温情報記憶メモリには、同一区間の
設定室温情報が最大N個記憶可能であり、記憶時に既に
N個記憶されている場合には最も古いデータと交換する
ことによって常に最新のN回分のデータを記憶している
ことになる。そして、設定室温情報が変更されると該当
する区間に記憶されている設定室温データを平均し、各
区間の設定室温情報の平均値αmを算出して記憶する。
以上の処理を、今回使用した間に経験した全ての区間に
ついて行った後、図17の全区間のαmの値を外気温
軸、室温軸について線形補間することによってα(Tam
b ,Tic)を決定する。
【0075】続いて、設定室温の変更時の設定室温Tse
t と日射量Qmを図18に示す日射反応操作用設定室温
記憶メモリの該当する外気温区間に記憶し、同一の外気
温区間内に記憶された設定温Tset 、日射量Qmのデー
タをとに回帰式Tset =βm×Qm+Tset0を求め、回
帰係数βmを記憶する。ただし、回帰式は有意性を高め
るため、同一の外気温区間内に5組以上のデータが記憶
されている場合に限り計算し、それまではβm=0とす
る。βmが更新されると全外気温区間についてβmを線
形補間してβ(Tamb )を算出する。
【0076】ステップS1102では、風量補正関数γ
(Tof)を決定する。決定方法は、ステップS1101
のα(Tamb ,Tic)の決定方法とほぼ同じで、図19
に示した風量変更情報記憶メモリで、今回の使用におい
て同一の目標吹出温Tof区間内で設定された風量設定の
時間平均ファン電圧Vfanmを算出し、Tof(区間の中央
値)に相当する基準電圧Vfan との差(図9に示すステ
ップS901のマップで算出される)Vfanm−Vfan を
風量変更情報として最大N個記憶する。
【0077】次に、風量変更情報が更新された区間につ
いて過去の風量変更情報を平均し、補正平均値γmとし
て該当する目標吹出温区間に記憶する。そして、全目標
吹出温区間のγmを線形補間してγ(Tof)を決定す
る。
【0078】ステップS1103では、吹出口モードパ
ラメータ補正値ΔI、ΔKを算出する。すなわち、吹出
口モードが変更になった時点の、図20のように変更パ
ターンがベント←→バイレベルかバイレベル←→フット
かによって区分された吹出口モード変更情報記憶メモリ
に、変更時の目標吹出温度Tofを記憶する。ただしベン
ト→バイレベルまたはバイレベル→フットと変更された
場合には、その時点のTofそのものを記憶するが、逆に
バイレベル→ベントまたはフット→バイレベルと変更さ
れた場合には、TofからそれぞれJ−I、L−Kの値を
差し引いてから記憶する。これは、図7のステップS7
02に示したように各モードの変更の決定には変更方向
によってヒステリシスを設定してあるためである。吹出
口モード変更情報が更新されると、該当する変更パター
ンに記憶されている目標吹出温度を平均した平均変更点
ImまたはKmを算出する。そして、Im−IまたはK
m−Kの値をそれぞれΔI、ΔKとして記憶する。
【0079】以上説明してきたフローチャートに従う
と、冷房条件においては、車両の走行状態と熱環境状態
から予測されるエバポレータ直後空気温度予測値と実測
値の差から、冷媒循環量をチェックする。そして、循環
量が異常と判断される場合には、その異常度に応じてエ
アミックスドア開度の制御パラメータが変更されるの
で、設定温度の変更に対する吹出温度の変化の応答性
が、冷媒量が正常の場合と同じになる。このため、冷媒
循環量が異常であっても、乗員が設定温度変更をスムー
ズに行うことができる。また、冷媒循環量が異常と判定
されている間の設定変更は、学習処理において、正常時
と同等に扱うことができるように循環量異常度に応じて
補正されるため、冷媒循環量が正常に戻っても、異常時
に変更された学習結果をそのまま使用することができ
る。
【0080】〔第2の実施の形態〕 <風量制御への適用>本実施の形態は、制御ルーチンの
風量補正の部分と学習処理の風量補正部分のみ第1の実
施の形態と異なり、異なる部分のみ説明する。
【0081】図21は、第1の実施の形態の図9に相当
し、ステップS2102、S2103が加えられたこと
のみが異なる。
【0082】ステップS2102は、冷媒循環量異常度
Ecyc >0かどうか判定し、YESの場合にはステップ
S2103へ進み、OFFの場合にはステップS210
4へ進む。
【0083】ステップS2104では、Ecyc の値に応
じてステップS2101で算出したVfan を補正する。
【0084】Vfan ←Vfan +Kfan ×Ecyc ここで、Kfan は予め定められた定数である。
【0085】これにより、冷媒循環量異常によってエア
ミックスドア開度が補正され、X=0でも冷房能力が不
足する場合でも、ファン風量を増加させることにより、
冷房感を補うことができ、過去の設定による空調フィー
リングに可能なかぎり近付けることができる。
【0086】本実施の形態では、更に第1の実施の形態
の図11のステップS1103の動作で、風量変更デー
タを処理する際、風量変更情報はVfan,m −Vfan −K
fan×Ecyc を記憶し、冷媒循環量異常による制御変更
分を除外して記憶し、正常時のデータと同等に扱えるよ
うにする。
【0087】本実施の形態により、循環量異常が、吹出
温度のみで修正しきれない程度に達している場合でも、
その度合いに応じて、風量によって補正されるので、空
調フィーリング上、正常時の吹出特性に近い状態にする
ことができるので、違和感なく修正操作が可能となる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、冷媒
循環量が異常の場合でも、異常の程度と、過去の乗員設
定状態とに応じて、空調風の吹出状態を補正するので、
違和感の無い吹出風が得られる。また、設定変更量を記
憶する場合にも、異常の程度に応じて変更量を補正して
記憶するので、記憶手段に記憶される設定が、正常時の
設定から変更されてしまうこと無く、乗員の好みを精度
良く学習することができる。
【0089】また本発明では、循環量異常判定手段にお
いて、車速と、エンジン回転数と、外気温度と、車室内
空気温度と、吸込空気量調整手段と、ブロアファン電圧
とから、エバポレータ直後の空気温度理論値を演算し、
エバポレータ直後の空気温度検出値との差によって冷媒
量異常の大きさを判定するので、特別な装置を追加する
こと無く安価な構成によって、精度良く冷媒循環量可変
手段の異常を判定できる。
【0090】また本発明では、冷媒循環量異常判定手段
の判定が、循環量が既定値よりも大きい異常であった場
合に、熱環境検出装置から得られた熱環境に応じてエア
ミックスドア開度の制御特性を変更するので、吹出温度
特性の正常時との差が小さくなり、過去の設定とあまり
違和感の無い吹出状態にすることができる。この時の制
御特性変更量に応じて、設定情報記憶手段に記憶する設
定情報を補正するので、正常時の設定情報と同等に処理
でき、乗員の設定好みを精度良く学習することが可能と
なる。
【0091】さらに本発明では、冷媒循環量異常判定手
段の判定が循環量が既定値よりも小さい異常であった場
合には、熱環境検出装置から得られた熱環境に応じてエ
アミックスドア開度の制御特性だけでなく、ブロアファ
ン電圧の制御特性を変更するので、エアミックスドアだ
けでは空調能力が不足する場合に、風量を増加させるこ
とによって正常時の空調風状態へ可能な限り近づけるこ
とができ、過去の設定と違和感の少ない空調風状態にす
ることができる。また、この時の制御特性変更量に応じ
て、設定情報記憶手段に記憶する設定情報を、設定温
度、風量とも補正するので、正常時の設定情報と同等に
処理でき、乗員の好みをさらに精度良く学習することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施の形態を示す基本構
成図である。
【図2】本発明におけるコンプレッサの構造図である。
【図3】本発明における第1の実施の形態のメインフロ
ーを示すフローチャートである。
【図4】図3に示すステップS301の初期設定の詳細
を示すフローチャートである。
【図5】図3に示すステップS302のセンサ値、スイ
ッチ入力処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】図3に示すステップS303のエアミックスド
ア処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】図3に示すステップS304の吹出口モード処
理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】図3に示すステップS305の吸込口処理の詳
細を示すフローチャートである。
【図9】図3に示すステップS306の風量処理の詳細
を示すフローチャートである。
【図10】図3に示すステップS307の出力処理の詳
細を表すフローチャートである。
【図11】図5に示すステップS508の学習処理の詳
細を表すフローチャートである。
【図12】図5に示すステップS503の循環量異常判
定処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明におけるヒータ効率とエアミックスド
ア開度との関係を表すグラフである。
【図14】本発明におけるヒータ効率とエアミックスド
ア開度との関係を表すグラフである。
【図15】本発明におけるヒータ効率とエアミックスド
ア開度との関係を表すグラフである。
【図16】本発明における記憶データを外気温、室温に
よる区間に分類した図である。
【図17】本発明における設定室温情報記憶メモリであ
る。
【図18】本発明における日射反応操作用設定室温記憶
メモリである。
【図19】本発明における風量変更情報記憶メモリであ
る。
【図20】本発明における吹出口モード変更情報記憶メ
モリである。
【図21】本発明における第2の実施の形態の風量処理
の詳細を示すフローチャートである。
【図22】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 空調装置本体 2 ブロアユニット 3 クーリングユニット 4 ヒータユニット 5 外気導入口 6 内気導入口 7 インテークドア 8,14,22,23,24 アクチュエータ 9 ブロアファン 10 ブロアファンモータ 11 エバポレータ 12 膨張弁 13 エアミックスドア 15 ヒータコア 16 デフロスタダクト 17 ベントダクト 18 フットダクト 19,20,21 開閉ドア 25 ベントグリル 26 ルーバーフィン 27 配管 30 制御装置 31 室温設定器 32 室温センサ 33 外気温センサ 34 日射量センサ 35 エバポレータ直後空気温度センサ 36 オートエアコン稼働スイッチ 36a ノーマルモードスイッチ 36b ユーザモードスイッチ 37 エアコン停止スイッチ 38 風量設定器 39 スイッチ 40 デフロスタスイッチ 41 吹き出し口選択スイッチ 42 エアコンスイッチ 43 空調表示部 44 カード情報入出力装置 45 カード式メモリ 46 コンプレッサ 47 コンデンサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒情報入力手段から入力された冷媒の
    状態に応じて、冷媒の循環流量を制御する冷媒循環量可
    変手段と、 熱環境情報検出手段から入力された検出室温、外気温、
    日射量等の熱環境情報及び設定室温により目標空調条件
    を演算し、空調条件が前記目標空調条件を維持するよう
    に、自動的に空調装置本体の空調風供給装置と前記冷媒
    循環量可変手段とを制御して車室内を空調する空調風自
    動設定手段と、 乗員の手動操作によって前記空調装置の設定室温、送風
    状態を設定変更可能な手動設定手段と、 該手動設定手段が操作されたときの、前記熱環境情報、
    目標空調条件、設定室温または送風状態、前記使用時間
    のいずれかあるい全てを記憶する設定情報記憶手段と、 前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報から、前記
    空調風自動設定手段の制御特性を補正するための制御特
    性補正量を演算記憶する制御特性補正量記憶手段と、 少なくともエンジン回転数、車速とから自動車の走行状
    態を検出する自動車走行状態検出手段と、から構成する
    自動車の空調制御装置において、 前記熱環境情報検出手段と、前記自動車走行状態検出手
    段と、前記空調風供給装置の制御状態から、前記冷媒循
    環量可変機構の異常を判定する冷媒循環量異常判定手段
    と、 前記冷媒循環量異常判定手段における判定が循環量異常
    であった場合に、循環量異常の程度と、前記制御特性補
    正量記憶手段に記憶されている補正量とに応じて、前記
    空調風自動設定手段の制御特性を変更する制御特性変更
    手段と、 前記循環量異常の程度に応じて、前記設定情報記憶手段
    に記憶する乗員の操作量を補正する記憶量補正手段と、
    を有することを特徴とした自動車用空調制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動車用空調制御装置
    において、 前記循環量異常判定手段では、前記自動車走行状態検出
    手段で検出された車速と、エンジン回転数と、前記熱環
    境検出手段で検出された外気温度と、車室内空気温度
    と、空調風供給手段のうち車室内に導入する外気量を制
    御する吸込空気量調整手段の状態と、ブロアファン電圧
    とから、エバポレータ直後の空気温度理論値を演算し、
    該理論値とエバポレータ直後の空気温度検出値との差に
    よって冷媒量異常の大きさを判定することを特徴とする
    自動車用空調制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の自動車用空調制御装置
    において、 前記冷媒循環量異常判定手段の判定が、循環量が既定値
    よりも大きい異常であった場合に、前記熱環境検出装置
    から得られた熱環境に応じて前記制御特性変更手段のう
    ち吹出温を制御するエアミックスドア開度の制御特性を
    変更し、該変更量に応じて前記記憶量補正手段で補正す
    る補正量を演算することを特徴とする自動車用空調制御
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の自動車用空調制御装置
    において、 前記冷媒循環量異常判定手段の判定が、循環量が既定値
    よりも小さい異常であった場合に、前記制御特性補正量
    記憶手段に記憶されている補正量と、前記熱環境検出装
    置から得られた熱環境に応じて前記制御特性変更手段の
    うち吹出温を制御するエアミックスドア開度と、送風量
    を制御するブロアファン電圧の制御特性を変更し、該変
    更量に応じて前記記憶量補正手段で補正する補正量を演
    算することを特徴とする自動車用空調制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002234338A (ja) * 2001-02-09 2002-08-20 Seiko Instruments Inc 冷凍システム制御装置及び冷凍システム制御方法
KR20140118074A (ko) * 2013-03-28 2014-10-08 한라비스테온공조 주식회사 차량용 공조장치의 제어방법
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