JP2002234338A - 冷凍システム制御装置及び冷凍システム制御方法 - Google Patents

冷凍システム制御装置及び冷凍システム制御方法

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JP2002234338A
JP2002234338A JP2001033532A JP2001033532A JP2002234338A JP 2002234338 A JP2002234338 A JP 2002234338A JP 2001033532 A JP2001033532 A JP 2001033532A JP 2001033532 A JP2001033532 A JP 2001033532A JP 2002234338 A JP2002234338 A JP 2002234338A
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Nagatake Toki
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Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全制御範囲にわたり最適な温度制御性能を確
保可能な冷凍システム制御装置及び冷凍システム制御方
法を提供する。 【解決手段】 温度偏差ΔTに基づくPIDF演算の出
力と回転速度補正演算の出力との和が各補償器の出力
(Duty1、Duty2、Duty3)となる。補償
器73で算出された容量制御指令値Duty3から、切
替判断部77で条件式Duty3>Dutyx%を満足
すれば、切替部79でDutyは補償器75の出力であ
るDuty2に切り替えられる。一方、条件式Duty
3>Dutyx%を満足しなければ、Dutyは補償器
71の出力であるDuty1に切り替えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍システム制御装
置及び冷凍システム制御方法に係わり、特に全制御範囲
にわたり最適な温度制御性能を確保可能な冷凍システム
制御装置及び冷凍システム制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に空調システムの全体簡略構成図を
示す。空調システムは、例えば車に搭載される。図6に
おいて、エバポレータ51は、ファン52による送風に
より車室内空気の冷却を行うようになっている。可変容
量型気体圧縮機10で、車室内の空気熱により気化され
た冷媒ガスが加圧され凝縮器53に送られる。
【0003】凝縮器53は、冷媒ガスが液化されること
で、車室内より吸収した熱を車外へ放出するようになっ
ている。膨張弁54は、冷媒ガスの圧力を高圧から低圧
まで急激に低減させるようになっている。
【0004】可変容量型気体圧縮機10の回転軸11
は、クラッチ62に対し電磁石により断接可能なように
なっている。そして、エンジン59の軸動力がベルト6
3によりクラッチ62を介して回転軸11に伝えられる
ようになっている。
【0005】図7に可変容量型気体圧縮機10の断面
図、図8に可変容量型気体圧縮機10の図7中のA−A
矢視線断面図を示す。
【0006】可変容量型気体圧縮機10の吸入口1は、
外部に接続されたエバポレータ51より冷媒ガスを吸入
するようになっている。シリンダ3は、フロントヘッド
5とリアサイドブロック7間に挟装されている。シリン
ダ3内にはロータ9が回転可能に配設されている。
【0007】ロータ9は回転軸11に貫通固定されてい
る。ロータ9の外周には径方向にベーン溝13が形成さ
れ、ベーン溝13にはベーン15が摺動可能に装着され
ている。そして、ベーン15は、ロータ9の回転時には
遠心力とベーン溝13底部の油圧とによりシリンダ3の
内壁に付勢される。
【0008】シリンダ3内は、ロータ9、ベーン15、
15・・により複数の小室に仕切られている。これらの
小室は圧縮室17、17・・と称され、ロータ9の回転
により容積の大小変化を繰り返す。
【0009】そして、このように、ロータ9が回転して
圧縮室17、17・・の容積が変化すると、その容積変
化により吸入口1より低圧冷媒ガスを吸気し圧縮する。
シリンダ3及びリアサイドブロック7の周端部にはケー
ス19が固定され、このケース19の内部には、吐出室
21が形成されている。
【0010】圧縮室17で圧縮された高圧冷媒ガスは、
吐出ポート23、吐出弁25を介して吐出室21に送ら
れる。そして、冷媒ガスは吐出室21から吐出口27を
経て外部の凝縮器53へと送られる。
【0011】この可変容量型気体圧縮機10は容量可変
機構30を備えている。この容量可変機構30は、車室
内温度により冷媒ガスの吐出容量を可変調節可能なよう
になっている。容量可変機構30の一構成例を図9に示
す。
【0012】制御板29は、フロントヘッド5内にシリ
ンダ3の側部に面するように配設されている。制御板2
9には切り欠き29aが2か所に施されている。この切
り欠き29aは、シリンダ3の内部と吸入口1に通じる
吸入室31間を連通させる。一方、制御板29の切り欠
きの無い部分、シリンダ3の内壁及びベーン15により
閉鎖された空間には圧縮室17が形成される。
【0013】制御板29を右回転させれば切り欠き29
aが右方向に回転されたことにより、圧縮室17が形成
される位置も右側に移動し、このときの圧縮室17の容
量も小さくなる。このように、制御板29を回動させる
ことで、吐出容量を調節可能である。
【0014】制御板29の回動は、ピン33を介して油
圧駆動の駆動軸39により行われる。制御弁37を開度
調節することでスリーブ35に吐出室21より油を注入
し、このときの油圧により駆動軸39を直進運動させ
る。そして、この直進運動をピン33を介して回転運動
に変換して、制御板29を回動させる。
【0015】油の注入量は、制御弁37の開度を変更す
ることで変えることが可能である。この開度の変更は、
図10に示す容量制御指令値(デューティー比)を変え
ることで行っている。
【0016】制御板29は、スリーブ35内の制御圧力
と吸入室31内の圧力Pの差圧に従いバネ38に
よる弾性力との均衡のもとに回動される。
【0017】なお、図6において、例えばエバポレータ
51の出口の制御温度Tを検出するため、温度センサ
55が配設されている。温度センサ55により検出され
た制御温度Tは、目標温度設定部67で設定された目
標温度Tとの間で温度偏差ΔTが算出されるようにな
っている。また、エンジン59の回転速度Nを検出す
るため、回転速度センサ57が配設されている。
【0018】そして、この温度偏差ΔTとエンジン59
の回転速度Nを基に、制御回路61では容量制御指令
値が算出される。この容量制御指令値は容量制御信号発
生回路65で信号増幅され、駆動信号Iが容量可変機構
30の制御弁37に伝えられる。
【0019】次に、この容量可変機構30の一制御方法
について図11のフローチャートを基に説明する。簡単
のため、エンジン59の回転速度が上がった場合などの
可変容量型気体圧縮機10の容量を小さくする場合を例
に説明する。
【0020】今、エバポレータ51の出口の目標温度T
より、エバポレータ51出口の検出温度が低くなった
場合を想定する。この場合には、車室内の冷え過ぎを防
止するため、冷房能力を低くする必要がある。
【0021】まず、ステップ1(図中、S1と略す。以
下、同様)で、目標温度Tと検出温度Tとの温度偏
差ΔTに基づき可変容量型気体圧縮機10の目標冷媒流
量を演算する。この際の演算は、PID制御等により行
われる。
【0022】次に、ステップ3では、この演算された目
標冷媒流量から可変容量型気体圧縮機10の回転速度
か、あるいはエンジン59の回転速度Nを考慮に入れ
て可変容量型気体圧縮機10の吐出容量を演算する。
【0023】ステップ5では、この吐出容量から、図示
しない吐出容量と容量制御指令値の関係を示す特性曲線
を基に回転速度補正演算が行われ、制御弁37の開度を
調節すべき容量制御指令値が決められる。このときの容
量制御指令値は小さくなるよう指令される。その結果、
ステップ7で平均電流は小さくなり、ステップ9で制御
弁37の開度は小さくされる。
【0024】このとき、ステップ11でスリーブ35内
の制御圧力Pは小さくなる。このため、ステップ13
で駆動軸39は下方に移動され、ステップ15で制御板
29は右回転する。その結果、ステップ17で可変容量
型気体圧縮機10の吐出容量は小さくなり、冷房能力は
小さくなる。
【0025】なお、目標温度Tと検出温度Tとの温
度偏差ΔTに基づき、PID制御等により第1の容量制
御指令値を算出し、可変容量型気体圧縮機10の回転速
度か、あるいはエンジン59の回転速度Nから、容量
制御指令値と回転速度の特性曲線を基に第2の容量制御
指令値を算出し、その後、第1の容量制御指令値と第2
の容量制御指令値を加算し、容量制御指令値としてもよ
い。
【0026】以上の動作が繰り返されることによって、
制御温度Tが目標温度Tに追従される。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】ところで、吐出容量Q
と容量制御指令値Dutyの関係は、図12に示すよう
な非線形特性(Q=F(Duty))を有する。従っ
て、実際の制御を行うに際しては、特性を線形近似して
使用する必要がある。
【0028】図12において、例えば、範囲A(Dut
yの0%〜x%)の非線形特性Qは線形特性Q1で近似
し、範囲B(Dutyのx%〜100%)の非線形特性
Qは線形特性Q2で近似する。
【0029】このとき、制御回路61の補償器ゲインは
一通りしかないため、ある範囲のみに適当なゲインとな
ってもそれ以外の範囲には不適当なゲインとなる問題を
生じる。例えば、線形特性Q2に合わせてゲイン調整し
た場合、範囲Aにとってそのゲインは高すぎるものとな
る。一方、線形特性Q1に合わせてゲイン調整したら、
範囲Bにとってそのゲインが低すぎるものとなる。
【0030】本発明はこのような従来の課題に鑑みてな
されたもので、全制御範囲にわたり最適な温度制御性能
を確保可能な冷凍システム制御装置及び冷凍システム制
御方法を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、回転
動力を発生する回転動力発生手段と、圧縮室内容積を変
更可能な容量変更手段を有する可変容量型気体圧縮機
と、該可変容量型気体圧縮機に前記回転動力発生手段で
発生された回転動力を伝達する回転動力伝達手段と、制
御されるべき所定箇所の制御温度又は冷媒ガス圧力を検
出する温度等検出手段と、目標温度又は冷媒ガスの目標
圧力を設定する温度等設定手段と、該温度等設定手段で
設定された設定値と前記温度等検出手段で検出された制
御温度等間の偏差を算出する偏差算出手段と、前記回転
動力発生手段で発生される回転動力の回転速度又は前記
回転動力伝達手段により前記可変容量型気体圧縮機に伝
達された回転速度を検出する回転速度検出手段と、該回
転速度検出手段で検出された回転速度及び前記偏差算出
手段で算出された偏差に基づき前記圧縮室内容積を変更
する制御信号を演算する制御手段とを備える冷凍システ
ム制御装置であって、該制御手段は、吐出量と制御信号
の間の関係を示す特性曲線が少なくとも一つの制御信号
値を境界値として該境界値毎に前範囲と後範囲に仕切ら
れ、かつそれぞれの範囲毎に前記特性曲線を線形近似特
性化したゲインを有し、前記回転速度及び前記偏差がそ
れぞれ入力される複数の補償器と、前記境界値とされた
制御信号値を通り線形近似特性化され、かつ該制御信号
値の前後の範囲の各線形近似特性の中間特性のゲインを
有し、前記回転速度及び前記偏差がそれぞれ入力される
中間補償器と、該中間補償器で演算された制御信号の値
が前記境界値とされた制御信号値を超えているとき前記
後範囲に相当する補償器から出力された制御信号を選択
し、かつ前記境界値とされた制御信号値以下のとき前記
前範囲に相当する補償器から出力された制御信号を選択
する切替部を有することを特徴とする。
【0032】吐出量と制御信号の間の関係を示す特性曲
線を、少なくとも一つの制御信号値を境界値としてこの
境界値毎にそれぞれ前範囲と後範囲に仕切る。そして、
それぞれの範囲毎に特性曲線を部分的に線形近似特性化
したゲインを設定する。このゲインに調整された複数の
補償器を備える。各補償器にはそれぞれ回転速度及び前
記偏差が入力される。
【0033】一方、境界値とされた制御信号値を通り線
形近似特性化され、かつこの制御信号値の前後の範囲の
各線形近似特性の中間特性のゲインを有する中間補償器
を備える。中間補償器にはそれぞれ回転速度及び前記偏
差が入力される。
【0034】この中間補償器で演算された制御信号の値
が、境界値とされた制御信号値を超えているとき、後範
囲に相当する補償器から出力された制御信号を選択す
る。中間補償器で演算された制御信号の値が、境界値と
された制御信号値以下のとき、前範囲に相当する補償器
から出力された制御信号を選択する。
【0035】以上により、境界値とされた制御信号値を
境に、制御信号値の大きさ如何で最も近い近似線形特性
に調整された補償器が選択され、この補償器の近似線形
特性に従って温度制御されることになる。従って、全制
御範囲にわたり温度制御性能が向上し、より快適な冷凍
システムを構築できる。
【0036】また、本発明は、前記制御手段は、吐出量
と制御信号の間の関係を示す特性曲線が少なくとも一つ
の制御信号値を境界値として該境界値毎に前範囲と後範
囲に仕切られ、かつそれぞれの範囲毎に前記特性曲線を
線形近似特性化したゲインを有し、前記偏差がそれぞれ
入力される複数の補償器と、前記境界値とされた制御信
号値を通り線形近似特性化され、かつ該制御信号値の前
後の範囲の各線形近似特性の中間特性のゲインを有し、
前記偏差がそれぞれ入力される中間補償器と、前記回転
速度に基づき速度補正演算された速度補正制御信号を出
力する速度補正補償器と、該速度補正補償器で出力され
た速度補正制御信号を前記各補償器及び前記中間補償器
より出力される制御信号にそれぞれ加算する加算器と、
該加算器で加算された前記中間補償器の制御信号の値が
前記境界値とされた制御信号値を超えているとき、前記
後範囲に相当する補償器から出力され、前記加算器で加
算された制御信号を選択し、かつ前記加算器で加算され
た前記中間補償器の制御信号の値が前記境界値とされた
制御信号値以下のとき、前記前範囲に相当する補償器か
ら出力され、前記加算器で加算された制御信号を選択す
る切替部を有することを特徴とする。
【0037】回転速度に基づき速度補正演算を行う機能
を速度補正補償器として複数の補償器とは別に独立させ
る。各補償器及び中間補償器から出力される制御信号に
は、この速度補正補償器から出力される速度補正制御信
号を加算する。
【0038】そして、この加算された中間補償器の制御
信号の値が境界値とされた制御信号値を超えていると
き、後範囲に相当する補償器から出力され加算された制
御信号を選択する。
【0039】一方、加算された中間補償器の制御信号の
値が境界値とされた制御信号値以下のとき、前範囲に相
当する補償器から出力され加算された制御信号を選択す
る。以上により、速度補正補償器は一つ配設すればよ
い。従って、簡素に構成でき、かつ安価である。
【0040】更に、本発明は、回転動力を発生する回転
動力発生手段と、圧縮室内容積を変更可能な容量変更手
段を有する可変容量型気体圧縮機と、該可変容量型気体
圧縮機に前記回転動力発生手段で発生された回転動力を
伝達する回転動力伝達手段と、制御されるべき所定箇所
の制御温度又は冷媒ガス圧力を検出する温度等検出手段
と、目標温度又は冷媒ガスの目標圧力を設定する温度等
設定手段と、該温度等設定手段で設定された設定値と前
記温度等検出手段で検出された制御温度等間の偏差を算
出する偏差算出手段と、前記回転動力発生手段で発生さ
れる回転動力の回転速度又は前記回転動力伝達手段によ
り前記可変容量型気体圧縮機に伝達された回転速度を検
出する回転速度検出手段とを備える冷凍システムの制御
方法であって、吐出量と制御信号の間の関係を示す特性
曲線から少なくとも一つの制御信号値を境界値として各
境界値毎に前範囲と後範囲に仕切り、かつそれぞれの範
囲毎に前記特性曲線を線形近似特性化したゲインを設定
し、前記回転速度及び前記偏差を基に、前記境界値とさ
れた制御信号値を通る線形近似特性に従い演算された制
御信号の値が前記境界値とされた制御信号値を超えてい
るとき、前記後範囲に相当する線形近似特性ゲインに従
い補償された制御信号を選択し、かつ前記境界値とされ
た制御信号値以下のとき前記前範囲に相当する線形近似
特性ゲインに従い補償された制御信号を選択することを
特徴とする。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態に
ついて説明する。図1に、本発明の第1実施形態の全体
ブロック図を示す。尚、図6と同一要素のものについて
は同一符号を付して説明は省略する。本発明の第1実施
形態の全体ブロック図は従来のものと同一である。しか
しながら、制御回路61の機能は従来のものと異なる。
【0042】図2において、制御回路61を構成する補
償器は、従来のように一つではなく、補償器71、7
3、75の3つを配設する。補償器71、73、75の
それぞれには、温度偏差ΔTとエンジン59の回転速度
が入力されるようになっている。
【0043】各補償器にはPIDF演算(P:比例、
I:積分、D:微分、F:ローパスフィルタの各要素と
パラメータ定数にはKp:比例ゲイン、Ki:積分ゲイ
ン、Kd:微分ゲイン、F1:フィルタ時定数を有す)
と回転速度補正演算(回転速度補正関数F(Ne))と
を備えている。ローパスフィルタは、ノイズの除去及び
系の安定化のため設けられている。各補償器とも同一の
回転速度補正関数F(Ne)を有している。
【0044】補償器71は図3の線形近似特性図に示す
ように、座標(Duty0%,Q in)点と座標(D
utyx%、Q)点を結ぶ近似線形特性Q1に合わせて
ゲイン調整されたものである。補償器75は座標(Du
ty100%,Qmax)点と座標(Dutyx%、
Q)点を結ぶ近似線形特性Q2に合わせてゲイン調整さ
れたものである。
【0045】補償器73は座標(Dutyx%、Q)点
を通り、かつ近似線形特性Q1と近似線形特性Q2の中
間を通る線形特性Q3に合わせてゲイン調整されたもの
である。即ち、近似線形特性Q1、近似線形特性Q2及
び線形特性Q3は座標(Dutyx%、Q)点にて交差
されている。
【0046】補償器71からは容量制御指令値Duty
1、補償器75からは容量制御指令値Duty2、補償
器73からは容量制御指令値Duty3が出力されるよ
うになっている。
【0047】この容量制御指令値Duty3は切替判断
部77に入力され、Duty3がDutyx%より大き
いか否か判断され、判断結果が信号出力されるようにな
っている。そして、切替部79では、この判断結果に基
づき容量制御指令値Duty1又はDuty2のいずれ
かが選択され、容量制御信号発生回路65に出力される
ようになっている。
【0048】次に、本発明の第1実施形態の動作を説明
する。温度偏差ΔTに基づくPIDF演算の出力と回転
速度補正演算の出力との和が各補償器の出力(Duty
1、Duty2、Duty3)となる。
【0049】補償器73で算出された容量制御指令値D
uty3から、切替判断部77で条件式Duty3>D
utyx%を満足すれば、切替部79でDutyは補償
器75の出力であるDuty2に切り替えられる。一
方、条件式Duty3>Dutyx%を満足しなけれ
ば、Dutyは補償器71の出力であるDuty1に切
り替えられる。
【0050】以上により、容量制御指令値Dutyx%
を境に、容量制御指令値の大きさ如何で最も近い近似線
形特性に調整された補償器が選択され、この補償器の近
似線形特性に従って温度制御されることになる。従っ
て、全制御範囲にわたり温度制御性能が向上し、より快
適な冷凍システムを構築できる。
【0051】なお、本発明の第1実施形態では、Dut
yx%前後にて範囲を2分割し、それぞれの範囲に対し
近似線形特性を定義した。しかしながら、容量制御指令
値は2分割に限るものではなく、図4のように、Dut
yx1%、x2%前後にて範囲を3分割し、それぞれの
範囲に対し近似線形特性を定義するようにしてもよい。
【0052】この場合、座標(Duty0%,
min)点と座標(Dutyx1%、Q)点を結ぶ近
似線形特性Q1、座標(Dutyx1%、Q)点と座標
(Dutyx2%、Q)点を結ぶ近似線形特性Q2、近
似線形特性Q1と近似線形特性Q2の中間特性である線
形特性Q3をDutyx1%を境に定義する。
【0053】そして、座標(Duty100%,Q
max)点と座標(Dutyx2%、Q)点を結ぶ近似
線形特性Q4、近似線形特性Q2と近似線形特性Q4の
中間特性である線形特性Q5をDutyx2%を境に定
義する。以上により、一層高精度に温度制御性能を向上
させることができる。
【0054】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。図5に本発明の第2実施形態である制御回路61
の構成図を示す。図5において、制御回路61を構成す
る補償器81、83、85には、温度偏差ΔTが入力さ
れるようになっている。
【0055】各補償器にはPIDF演算を備えており、
補償器81からはDuty1、補償器85からはDut
y2、補償器83からはDuty3が出力されるように
なっている。
【0056】一方、補償器87にはエンジン59の回転
速度Nが入力されるようになっており、回転速度補正
関数F(Ne)に従って回転速度補正演算が施され、D
uty4が出力されるようになっている。
【0057】そして、このDuty4は、Duty1に
対し加算器91で加算されDuty6が出力され、Du
ty2に対し加算器95で加算されDuty7が出力さ
れ、Duty3に対し加算器93で加算されDuty5
が出力されるようになっている。
【0058】この容量制御指令値Duty5は切替判断
部97に入力され、本発明の第1実施形態と同様に、D
uty5がDutyx%より大きいか否か判断され、判
断結果が信号出力されるようになっている。
【0059】そして、切替部99では、この判断結果に
基づき容量制御指令値Duty6又はDuty7のいず
れかが選択され、容量制御信号発生回路65に出力され
るようになっている。
【0060】かかる構成において、補償器87は一つ配
設すればよい。従って、簡素に構成でき、かつ安価であ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、制
御信号値の大きさ如何で最も近い近似線形特性に調整さ
れた補償器が選択され、この補償器の近似線形特性に従
って温度制御されることになる。従って、全制御範囲に
わたり温度制御性能が向上し、より快適な冷凍システム
を構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の全体ブロック図
【図2】 制御回路の構成図
【図3】 線形近似特性図(範囲を2分割した例)
【図4】 線形近似特性図(範囲を3分割した例)
【図5】 本発明の第2実施形態である制御回路の構成
【図6】 空調システムの全体簡略構成図
【図7】 可変容量型気体圧縮機の断面図
【図8】 図7中のA−A矢視線断面図
【図9】 容量可変機構の一構成例
【図10】 容量制御指令値(デューティー比)
【図11】 容量可変機構の制御方法を示すフローチャ
ート
【図12】 吐出容量と容量制御指令値の関係を示す図
【符号の説明】
10 可変容量型気体圧縮機 30 容量可変機構 55 温度センサ 57 回転速度センサ 59 エンジン 61 制御回路 65 容量制御信号発生回路 67 目標温度設定部 71、73、75、81、83、85、87 補償器 77、97 切替判断部 79、99 切替部 91、93、95 加算器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転動力を発生する回転動力発生手段
    と、圧縮室内容積を変更可能な容量変更手段を有する可
    変容量型気体圧縮機と、該可変容量型気体圧縮機に前記
    回転動力発生手段で発生された回転動力を伝達する回転
    動力伝達手段と、制御されるべき所定箇所の制御温度又
    は冷媒ガス圧力を検出する温度等検出手段と、目標温度
    又は冷媒ガスの目標圧力を設定する温度等設定手段と、
    該温度等設定手段で設定された設定値と前記温度等検出
    手段で検出された制御温度等間の偏差を算出する偏差算
    出手段と、前記回転動力発生手段で発生される回転動力
    の回転速度又は前記回転動力伝達手段により前記可変容
    量型気体圧縮機に伝達された回転速度を検出する回転速
    度検出手段と、該回転速度検出手段で検出された回転速
    度及び前記偏差算出手段で算出された偏差に基づき前記
    圧縮室内容積を変更する制御信号を演算する制御手段と
    を備える冷凍システム制御装置であって、該制御手段
    は、吐出量と制御信号の間の関係を示す特性曲線が少な
    くとも一つの制御信号値を境界値として該境界値毎に前
    範囲と後範囲に仕切られ、かつそれぞれの範囲毎に前記
    特性曲線を線形近似特性化したゲインを有し、前記回転
    速度及び前記偏差がそれぞれ入力される複数の補償器
    と、前記境界値とされた制御信号値を通り線形近似特性
    化され、かつ該制御信号値の前後の範囲の各線形近似特
    性の中間特性のゲインを有し、前記回転速度及び前記偏
    差がそれぞれ入力される中間補償器と、該中間補償器で
    演算された制御信号の値が前記境界値とされた制御信号
    値を超えているとき前記後範囲に相当する補償器から出
    力された制御信号を選択し、かつ前記境界値とされた制
    御信号値以下のとき前記前範囲に相当する補償器から出
    力された制御信号を選択する切替部を有することを特徴
    とする冷凍システム制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、吐出量と制御信号の間
    の関係を示す特性曲線が少なくとも一つの制御信号値を
    境界値として該境界値毎に前範囲と後範囲に仕切られ、
    かつそれぞれの範囲毎に前記特性曲線を線形近似特性化
    したゲインを有し、前記偏差がそれぞれ入力される複数
    の補償器と、前記境界値とされた制御信号値を通り線形
    近似特性化され、かつ該制御信号値の前後の範囲の各線
    形近似特性の中間特性のゲインを有し、前記偏差がそれ
    ぞれ入力される中間補償器と、前記回転速度に基づき速
    度補正演算された速度補正制御信号を出力する速度補正
    補償器と、該速度補正補償器で出力された速度補正制御
    信号を前記各補償器及び前記中間補償器より出力される
    制御信号にそれぞれ加算する加算器と、該加算器で加算
    された前記中間補償器の制御信号の値が前記境界値とさ
    れた制御信号値を超えているとき、前記後範囲に相当す
    る補償器から出力され、前記加算器で加算された制御信
    号を選択し、かつ前記加算器で加算された前記中間補償
    器の制御信号の値が前記境界値とされた制御信号値以下
    のとき、前記前範囲に相当する補償器から出力され、前
    記加算器で加算された制御信号を選択する切替部を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の冷凍システム制御装
    置。
  3. 【請求項3】 回転動力を発生する回転動力発生手段
    と、圧縮室内容積を変更可能な容量変更手段を有する可
    変容量型気体圧縮機と、該可変容量型気体圧縮機に前記
    回転動力発生手段で発生された回転動力を伝達する回転
    動力伝達手段と、制御されるべき所定箇所の制御温度又
    は冷媒ガス圧力を検出する温度等検出手段と、目標温度
    又は冷媒ガスの目標圧力を設定する温度等設定手段と、
    該温度等設定手段で設定された設定値と前記温度等検出
    手段で検出された制御温度等間の偏差を算出する偏差算
    出手段と、前記回転動力発生手段で発生される回転動力
    の回転速度又は前記回転動力伝達手段により前記可変容
    量型気体圧縮機に伝達された回転速度を検出する回転速
    度検出手段とを備える冷凍システムの制御方法であっ
    て、吐出量と制御信号の間の関係を示す特性曲線から少
    なくとも一つの制御信号値を境界値として各境界値毎に
    前範囲と後範囲に仕切り、かつそれぞれの範囲毎に前記
    特性曲線を線形近似特性化したゲインを設定し、前記回
    転速度及び前記偏差を基に、前記境界値とされた制御信
    号値を通る線形近似特性に従い演算された制御信号の値
    が前記境界値とされた制御信号値を超えているとき、前
    記後範囲に相当する線形近似特性ゲインに従い補償され
    た制御信号を選択し、かつ前記境界値とされた制御信号
    値以下のとき前記前範囲に相当する線形近似特性ゲイン
    に従い補償された制御信号を選択することを特徴とする
    冷凍システム制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102616113A (zh) * 2012-04-27 2012-08-01 浙江科技学院 一种冷藏车的温控系统及其控制方法

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