JP3430683B2 - 車両用空調制御装置 - Google Patents

車両用空調制御装置

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JP3430683B2 JP28978494A JP28978494A JP3430683B2 JP 3430683 B2 JP3430683 B2 JP 3430683B2 JP 28978494 A JP28978494 A JP 28978494A JP 28978494 A JP28978494 A JP 28978494A JP 3430683 B2 JP3430683 B2 JP 3430683B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,自動的に車両室内に
おける空調を制御する車両用空調制御装置に関し,より
詳細には,乗員の感覚特性に適合した制御特性を得る車
両用空調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,いわゆるオートエアコンと呼ばれ
る車両用空調制御装置は,室温センサ,外気温センサ等
の熱環境を検出するセンサから得られる情報信号に応じ
て,最適な吹出温度を演算し,該吹出温度値に基づい
て,予め定められた制御特性により車室内へ空調風を吹
き出すように構成されている。しかしながら,温熱感覚
には個人差があり,吹出風の温度や風量のバランスのよ
うな空調制御状態の好みは乗員の感覚特性により異なる
ため,予め定められた制御特性が乗員の好みに合致しな
いような場合には,熱環境が変化するたびに乗員が手動
設定手段によって,その設定を変更しなければならなか
った。
【0003】そこで,図23に示す特開平5−2086
10号公報に開示された「車両用風量制御装置」にあっ
ては,送風特性記憶手段2301が記憶している送風特
性にしたがって送風しているときに乗員が送風量手動設
定手段2302によって,その送風量を変更させたと
き,送風特性変更手段2303を介して,そのときの目
標吹出温度とブロア電圧を送風特性記憶手段2301に
記憶し,学習させる。その後,上記送風特性において,
そのときの目標吹出温度が存在する領域の両端における
ブロア電圧を変更するものである。このような空調制御
装置であれば,使用するうちに乗員が好む制御特性へと
逐次変更され,使用頻度によって最適な制御特性を得る
ことができる。
【0004】また,家庭用空調装置においては,例え
ば,特開平2−100599号公報に開示された「空気
調和機等の遠隔操作装置」のように,カードに好みの運
転方法を記憶させ,このカードから所定の情報を読み込
むことによって使用者の好みにあった制御方法を実現さ
せるものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,ある乗
員が通常使用している車両と異なる車両を使用する場
合,あるいは,新車を購入した場合,従来におけるシス
テムにあっては,対応することができなかった。すなわ
ち,特開平5−208610号公報の車両用風量制御装
置にあっては,学習した送風特性を,情報として他の車
両へ適用する手段がないため,他の車両の制御が好みに
合わない場合には,乗員自らあらためて設定する必要が
あり,操作が煩わしいという問題点があった。
【0006】また,特開平2−100599号公報に開
示されている空気調和機等の遠隔操作装置にあっては,
カード式のデータ伝送装置を用いて,通常使用していた
車両において学習した特性を,異なる車両へ適用させよ
うとしても,車両自体の熱負荷特性の相違,空調装置の
アクチュエータ特性の相違,熱環境を検出するセンサの
位置の違いなど車両側の特性の差異から,必ずしも乗員
の感覚特性に適合した空調状態を得られないという問題
点があった。
【0007】本発明に係る車両用空調制御装置は,乗員
の設定変更を逐次学習して予め定められた制御特性を補
正する車両用空調制御装置にあって,学習補正された制
御特性を異なる車両へ適用する際に,その操作性を向上
させ,常に乗員の感覚特性に適合した空調状態を得るこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,請求項1に係る車両用空調制御装置は,車室内にお
ける熱環境情報を検出する熱環境検出手段CL1と,車
室内における目標環境条件を手動操作により設定する手
動設定手段CL2と,車室内における熱負荷を調整する
熱負荷調整手段CL3と,前記熱環境検出手段CL3に
より検出された熱環境情報と前記手動設定手段CL2に
より設定された目標環境条件に基づいて前記熱負荷調整
手段CL3の目標空調条件を演算し,該演算された目標
空調条件および前記手動設定手段CL2により設定され
た目標環境条件に応じて予め定められた制御特性から前
記熱負荷調整手段CL3を制御する空調制御手段CL4
と,前記手動設定手段CL2が操作されたときの,前記
熱環境情報,目標環境条件,目標空調条件等の設定情報
を記憶する設定情報記憶手段CL5と,前記設定情報記
憶手段CL5に記憶された設定情報に基づいて前記空調
制御手段CL4の制御特性を補正する制御特性補正量を
演算し記憶する制御特性補正量記憶手段CL6と、
記演算された制御特性補正量に応じて制御特性を補正す
る補正手段(ステップS404,405)と、を有する
車両用空調制御装置において、脱着自在な記憶手段CL
7と、該記憶手段CL7からの情報を読み取り前記補正
手段に供給する手段44(ステップS402,403)
とを備え、前記記憶手段CL7は前記制御特性補正量記
憶手段CL6に記憶されている制御特性補正量に関する
情報と複数の車両に関する補正情報を記憶し(ステップ
S505)、前記補正手段は供給手段から供給された記
憶手段CL7の情報がある場合、記憶手段の補正情報に
基づき補正を行うものである。
【0009】また,請求項2に係る車両用空調制御装置
は,前記記憶手段CL7に記憶されている値は、予め
定められた複数の車両に対応する制御特性補正量に基づ
ものである。
【0010】また,請求項3に係る車両用空調制御装置
は,記憶手段CL7に記憶されている値は、乗員の手
動操作によって設定可能な車々間補正定数設定手段CL
10により設定される設定値に基づものである。
【0011】また,請求項4に係る車両用空調制御装置
は,前記制御特性補正量記憶手段CL6に記憶されてい
る制御特性補正量が,少なくとも前記目標空調条件の演
算方法,車両の熱負荷特性,前記熱環境検出手段CL1
の取付位置,前記熱負荷調整手段CL1の特性のいずれ
か,あるいは,すべてを含む車両の空調に関する特性か
ら工場出荷時に予め定められる車両特性補正量と,工場
出荷後に乗員の操作特性から逐次変更される乗員特性補
正量とを含むものである。
【0012】また,請求項5に係る車両用空調制御装置
は,前記記憶手段CL7に記憶されている値は、少な
くとも前記目標空調条件の演算方法、車両の熱負荷特
性、前記熱環境検出手段CL1の取付位置、前記熱負荷
調整手段CLの特性のいずれか、あるいは、すべてを
含む車両の空調に関する特性から工場出荷時に予め定め
られる車両特性補正量に基づくものである。
【0013】また,請求項6に係る車両用空調制御装置
は,前記記憶手段CL7が,RAMカード等のカード
方式記憶手段,あるいは,コンパクトディスク,ミニデ
ィスク,フロッピディスク等の磁気ディスク方式記憶手
段である。
【0014】
【作用】この発明に係る車両用空調制御装置(請求項
1)では,他の車両において好みの制御状態での空調を
望む場合には,車両特性と操作特性を記憶した記憶手段
CL7情報を他の車両に入力するだけで,空調制御手
段CL4が,記憶手段CL7に記憶されていた情報に基
づき制御を実行するので、ほぼ同じ制御状態を他の車両
にて容易に再現することができる。
【0015】この発明に係る車両用空調制御装置(請求
項2)は,記憶手段に記憶されている値が,予め定めら
れた車両間の制御特性補正量に基づくので,ほぼ同じ制
御状態を他の車両にて容易に再現することができる。
【0016】この発明に係る車両用空調制御装置(請求
項3)は,記憶手段に記憶されている値が,乗員の手動
操作によって設定可能な車々間補正定数設定手段CL1
0により設定される設定値に基づので,乗員情報を記
憶した車種の補正方法か,使用車種のオリジナルの補正
方法かを乗員が選択することができる。
【0017】この発明に係る車両用空調制御装置(請求
項4)は,制御特性補正量記憶手段CL6に記憶されて
いる制御特性補正量が,少なくとも目標空調条件の演算
方法,車両の熱負荷特性,熱環境検出手段CL1の取付
位置,熱負荷調整手段CL1の特性のいずれか,あるい
は,すべてを含む車両の空調に関する特性から工場出荷
時に予め定められる車両特性補正量と,工場出荷後に乗
員の操作特性から逐次変更される乗員特性補正量とを有
するので,所有車と使用車の車両特性の相違から,所有
車で乗員が好んで使用していた空調状態と同じ制御状態
を精度良く予測することができる。
【0018】この発明に係る車両用空調制御装置(請求
項5)は,記憶手段に記憶されている値が,車両特性補
正量に基づくので,ほぼ同じ制御状態を他の車両にて容
易に再現することができる。
【0019】この発明に係る車両用空調制御装置(請求
項6)は,記憶手段CL7が,RAMカード等のカード
方式記憶手段,あるいは,コンパクトディスク,ミニデ
ィスク,フロッピディスク等の磁気ディスク方式記憶手
段であるので,他の車両へと手軽に携行することがで
き,情報の転送が容易となる。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕以下,この発明に係る車両用空調制御装置
の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 〔車両用空調装置の概略構成〕図2および図20は,車
両用空調装置の概略構成を示す説明図であり,(1)空
調装置(特許請求の範囲における熱負荷調整手段CL3
に該当する)本体1は, ブロアユニット2 クーリングユニット3 ヒータユニット4 により構成されており,(2)コントローラ(特許請求
の範囲における空調制御手段CL4,設定情報記憶手段
CL5,制御特性補正量記憶手段CL6,制御特性補正
量を補正する手段CL9に該当する)30により制御さ
れる。ここで,制御特性補正量を補正する手段CL9
は,所有車と使用車の車両特性の相違を考慮して,車々
間の移動に対応した車々間補正値を設定し,該車々間補
正値により記憶媒体CL7に記憶された制御特性補正量
を補正するものである。
【0021】(1)空調装置本体 ブロアユニット ブロアユニット2には外気導入口5と内気導入口6とが
成形されているとともに,この両導入口5,6を開閉す
るインテークドア7,該インテークドア7を回動するた
めのアクチュエータ8,空調風を発生させるためのブロ
アファン9,該ファン9を回転せるためのブロアファン
モータ10が配置されている。
【0022】 クーリングユニット クーリングユニット3にはエバポレータ11が配置さ
れ,配管12により冷凍サイクルと連結構成する膨張弁
12aからの低温冷媒がエバポレータ11に供給され,
空調風を冷却後,冷媒はコンプレッサ12bに戻る。
【0023】 ヒータユニット ヒータユニット4にはエアミックスドア13が枢設さ
れ,さらにそのエアミックスドア13を回動するための
アクチュエータ14が配設されるとともにヒータコア1
5が配設されている。ヒータコア15には配管27によ
り図示しない車両用エンジンの温水である冷却水が供
給,循環され,ヒータコア15を通過する空調風を加熱
する。ヒータユニット4の下流端部にはデフロスタダク
ト16,ベントダクト17,フットダクト18が連通さ
れており,各ダクト16,17,18の基端部には開閉
ドア19,20,21が枢支され,さらに,各開閉ドア
用のアクチュエータ22,23,24が配設されてい
る。ベントダクト17の端部にはベントグリル25が設
けられ,所望の風向を設定するルーバーフィン26が配
設されている。
【0024】(2)コントローラ また,車両用空調装置は,空調のインテークモード,風
量,吹出モードおよび温度制御を実行するコントローラ
30が設けられ,室温設定器31(特許請求の範囲にお
ける手動設定手段CL2に該当する),室温センサ3
2,外気温センサ33,日射量センサ34(32,3
3,34の各センサは特許請求の範囲における熱環境検
出手段CL1に該当する),室温,後述する吹出口モー
ド,内外気導入切換モード,風量設定の自動制御を行う
オートエアコン稼働スイッチ35,エアコン停止スイッ
チ36,風量設定器37,空調風の導入を室内あるいは
室外あるいはその両方に切り換える内外気導入切換スイ
ッチ38,車両フロントウィンドウの窓曇りを除去する
ためのフロントウィンドウデフロスタスイッチ39,車
両リアウィンドウの窓曇りを除去するためのリアウィン
ドウデフロスタスイッチ40(35,36,38,3
9,40のスイッチおよび37の設定器は特許請求の範
囲における手動設定手段CL2に該当する)が設けられ
ている。
【0025】さらに,空調風を室内に吹き出す際,前席
乗員の胸元付近へ吹き出すベント吹出モード,前席乗員
の足元付近へ吹き出すフット吹出モード,その両方から
吹き出すバイレベル吹出モードを切り換える吹出口モー
ドスイッチ41,図示しないコンプレッサの稼働を強制
的にオン/オフするエアコンスイッチ42(特許請求の
範囲における手動設定手段CL2に該当する)の出力値
が入力され,演算後,インテークモードの設定としてア
クチュエータ8に開閉の指示がなされ,風量設定として
ブロアファンモータ10へ電圧が出力され,吹出モード
としてドアアクチュエータ22,23,24にそれぞれ
開閉の指示がなされ,さらに吹出温制御として,エアミ
ックスドアアクチュエータ14に開度の指示が行われ
る。なお,43は空調表示部であり,目標室温,吹出口
モード,リアデフロスタ,風量などの各種情報が表示さ
れている。
【0026】また,オートエアコン稼働スイッチ35
は,起動スイッチを兼ねており,工場出荷時に設定され
た制御特性(ノーマルモード)での自動制御を起動する
ノーマルモードスイッチ35aと,乗員の操作履歴によ
って補正した制御特性(ユーザモード)での自動制御を
起動するユーザモードスイッチ35bとから構成され
る。さらに,制御装置30には,車両,乗員毎の制御特
性補正情報(詳細後述)を記憶したカード式メモリ45
(特許請求の範囲における記憶媒体CL7に該当する)
の記憶データを読み取り/書き出しするためのカード情
報入出力装置44(特許請求の範囲における車々間移動
検知手段CL8に該当する)が接続され,カード式メモ
リの保持部46は,第3図に示すように乗員操作部の内
部または近傍に設けられている。
【0027】〔空調装置の制御動作〕図3は,空調装置
全体の制御動作を示すフローチャートである。まず,空
調装置1の起動スイッチであるオートエアコン稼働スイ
ッチ35が押下されると,後述する各ステップの演算に
用いる予め定められた定数A〜Uの値と乗員の設定変更
情報を,コントローラ30内に内蔵されたメモリから読
み込む初期化処理を実行し(S301),次に,熱環境
情報検出手段としての各センサの出力信号と,乗員の設
定室温,各スイッチの状態を読み込むデータ入力処理を
実行し(S302),エバポレータ通過後の冷風のヒー
タコア通過量を制御するエアミックスドアの開度Xを求
める(S303)。
【0028】すなわち,現在の熱負荷状態下で設定室温
にするための制御目標条件である目標吹出温度Tofを
下記の(1)式によって求め,吹出温をTofにするた
めのエアミック開度Xを算出する。すなわち, Tof=A・T’set+B・Tamb+C・Qsun+D・Tic+E ・・・(1) である。ここで,A〜Eは標準的な標準車について同定
された定数,T’setは,下記の(2)式によって補
正された設定温度である。すなわち, T’set=Tset+Cset,car(Tamb,Qsun) +Cset,user(Tic,Tamb,Qsun) ・・・(2) である。ここで,Tsetは現在使用している車両の室
温設定器で設定している設定温度であり,Cset,c
ar(Tamb,Qsun)は,現在の車両と基準車と
の熱負荷特性,アクチュエータの特性,センサ類の配置
等が原因となって室温をTsetに安定させるために上
記(1)式を補正すべき補正項,Cset,user
(Tic,Tamb,Qsun)は,各環境条件で乗員
の好みの操作特性となるように操作特性から予測演算し
た補正項である。
【0029】続いて,目標吹出温度Tofに対して最適
な吹出口モードを決定する吹出口モード処理を実行し
(S304),吸込口の状態を決定する吸込口処理を実
行する(S305)。さらに,目標吹出温度Tofに応
じた風量を吹出すように予め定められているブロアファ
ン印加電圧特性によってブロアファン電圧Vfanを決
定する風量処理を実行する(S306)。
【0030】その後,上記ステップS304〜S306
において演算した制御量によるように各アクチュエータ
に対して制御信号を出力する出力処理を実行し(S30
7),ステップS302へ戻ってオフスイッチが押され
るまで,上記ステップS302〜S307の処理を繰り
返し実行する。以下,各ステップの詳細について説明す
る。
【0031】 初期化処理 図4は,図3に示した初期化処理の詳細を示すフローチ
ャートであり,ここでは,まず,ステップS303(図
3参照)のエアミックス開度処理の目標吹出温度Tof
演算において用いる定数A〜E,エアミックス開度算出
に用いる定数F,G,H,ステップS304(図3参
照)の吹出口モード処理の決定に要する定数I〜L,ス
テップS305(図3参照)の吸込口処理の決定に要す
る定数M〜Q,ステップS306(図3参照)のブロア
ファン電圧の決定に要するR〜Uの各定数をセットする
(S401)。
【0032】次に,カード情報入出力装置44にカード
式メモリ45が挿入されているか否かを判断し(S40
2),カードが無いと判断した場合には,一連の処理を
終了してメインフローへリターンする。反対に,カード
が有ると判断した場合には,カード式メモリ45から後
述するステップS404において使用するための車両補
正情報を読み込む(S403)。その後,後述する各制
御において使用する乗員毎の制御特性補正量を異なる車
両にて使用可能とするための乗員補正情報修正値Cus
erである設定温補正値Cset(Tamb,Qsu
n),Cfanを算出する(S404)。以下,ここで
の演算方法について説明する。
【0033】まず,ステップS403において,カード
式メモリ45から読み込まれた車両補正情報と,現在使
用している車両の車両補正情報とを比較する。カード式
メモリ45に記憶されている車両補正情報は,図12の
表に示すように,外気温や日射量による熱負荷特性,フ
ァン能力,室温センサの取付位置の違いに応じて,基準
車に対する補正係数の形で記憶されている。該補正係数
は,工場出荷前の開発段階において実験等により予め定
められた値である。図12に示した表の形態で記憶され
ている場合には,Cset(Tamb,Qsun),C
fanは,下記の(3)式により算出する。すなわち, Cset(Tanmb,Qsun)=Camb(X)・Tamb +Csun(X)・Qsun+Cic(x) Cfan=Cfan(X) ・・・(3) である。ここで,Xは乗員操作情報を演算する車種(図
12に示したA,B,C,D,・・・に該当)である。
【0034】続いて,乗員設定情報である,後述する図
6のエアミックス開度処理において使用するα(Tam
b,Tin)とβ(Tamb),図7の吹出口モード処
理においてで使用する吹出口モード補正量ΔI,ΔK,
および,図9の風量処理において使用する風量補正関数
γ(Tof)をカード式メモリ45から読み込む(S4
05)。α(Tamb,Tic),β(Tamb),Δ
I,ΔK,γ(Tof)は,全て後述する図11の学習
処理において決定される。
【0035】上記α(Tamb,Tic),β(Tam
b)は,図13に示すような外気温Tambと室温Ti
cによって分割された各区間内においてなされた乗員の
設定温度操作を記憶し,各区間毎に代表値を求め,外気
温,室温軸について補間作成した関数であり,上記
(2)式のCset,user(Tic,Tamb,Q
sun)を算出するのに用いられる。ただし,α(Ta
mb,Tic)は,各外気温,室温条件下での設定室温
補正量であるが,β(Tamb)は各外気温毎の設定温
度の日射量に対する増分である。すなわち, Cset,user(Tic,Tamb,Qsun)= α(Tamb,Tic)+β(Tamb) ・Qsun−Cset(Tamb,Qsun) ・・・(4) となる。
【0036】上記ΔI,ΔKは,吹出口モードの自動切
り換え点を補正するための補正量で,実際に切り換えら
れた吹出口モードのバターンと,そのときの目標吹出温
度Tofから乗員毎の切り換え点を平均することにより
算出される。また,γ(Tof)は,目標吹出温Tof
レベル毎に分割された各区間における風量の設定情報を
平均して算出された代表値をTofについて補間した関
数である。
【0037】 データ入力処理 図5は,図3に示したデータ入力処理の詳細を示してい
る。ここでは,各センサからの入力信号および手動設定
スイッチ類の設定状態を入力し,それぞれ相当する変数
へセットするとともに,空調装置本体の起動および停止
を制御する。
【0038】すなわち,検出室温をTic,検出外気温
をTamb,検出日射量をQsun,乗員の設定室温を
Tset,手動設定のブロアファン電圧設定値をVfa
n,mにそれぞれセットし,吹出口モードを選択する吹
出口選択スイッチ,導入空気の内気とするか外気とする
か切り換える内外気導入切換スイッチ38の選択状態,
空調装置のメインスイッチであるユーザモードスイッチ
35b,ノーマルモードスイッチ35aの各状態を入力
する(S501)。
【0039】その後,空調装置1のメインスイッチであ
る(オート)エアコンスイッチ42がオフされるか,車
両のエンジン指導のためのメインスイッチであるイグニ
ションキーがオフされるかにより,今回の空調装置の使
用が終了したか否かを判断し(S502),使用終了と
判断した場合には,学習処理へ移行した(S506)
後,一連の処理を終了する。反対に,使用終了ではない
と判断した場合には,次に,ユーザモードスイッチ35
bが押され,カード式メモリ45が挿入されているユー
ザモードか否かを判断する(S503)。
【0040】その後,ユーザモードではないと判断した
場合には,処理はメインフローにリターンする。反対
に,ユーザモードであると判断した場合には,さらに,
手動設定キーが押され,乗員の操作がなされたか否かを
判断し(S504),乗員の操作がないと判断した場合
には,処理はメインフローにリターンする。反対に,乗
員の操作があったと判断した場合には,ステップS50
6の学習処理において用いる設定変更情報として,操作
時の時刻(空調装置使用開始からの経過時間),変更前
後の設定内容と,環境条件として室温,設定温,外気
温,日射量および目標吹出温度を設定変更情報記憶バッ
ファに記憶して(S505),メインフローへリターン
する。
【0041】 エアミックス開度処理 図6は,図3に示したエアミックス開度処理の詳細を示
している。まず,ユーザモードか否かを判断し(S60
1),ユーザモードであると判断した場合には設定室温
を補正する。特に,乗員設定情報を加味した,下記の
(5)式により補正する(S602)。すなわち, Tset,new=Tset+Cset,car(Tamb,Qsun) +Cset,user(Tic,Tamb,Qsun) =Tset+Cset,car(Tamb,Qsun) +α(Tamb,Tic)+β(Tamb)・Qsun −Cset(Tamb,Qsun) ・・・(5) である。
【0042】ここで,Tsetは,現在設定されている
設定室温であり,α(Tamb,Tic),β(Tam
b)は,図4のステップS405において読み込んだ設
定温度補正量であり,Cset(Tamb,Qsun)
は,ステップS404において決定した乗員設定情報の
補正量である。
【0043】ステップS601において,ユーザモード
ではなく,ノーマルモードであると判断した場合にも設
定室温を補正する。ただし,ステップS603では,車
両の補正項のみの下記の(6)式により補正する(S6
03)。すなわち, Tset,new=Tset+Cset,car(Tamb,Qsun) ・・・(6) である。
【0044】その後,Tsetに変更があったか否かを
判断し(S604),変更が無いと判断した場合には,
設定温度補正値Tset,newの一次遅れ処理を行う
(S605)。すなわち,環境の変化によってTse
t,newの値がステップ的に変化した場合,制御が急
変するのを回避するための処理である。1サイクル前の
設定温Tset,oldと,今回計算さたTset,n
ewを用いて,下記の(7)式でTset’を決定す
る。すなわち, Tset’=w×Tset,old+(1−w)×Tset,new ・・・(7) である。ここで,wは0<W<1を満たす既定値であ
る。
【0045】その後,今回求めたTset,newを,
次サイクルで使用するためにTptc,oldとしてセ
ットする(S606)。次に,ステップS605におい
て決定された目標設定室温Tptc’と,各センサ値を
用いて,目標吹出温度Tofを下記の(8)式により求
める。すなわち, Tof=A×Tset’+B×Tamb+C×Qsun+D×Tic+E ・・・(8) ここで,Tset’が,各乗員の日射量に対する設定温
の好みを加味した値となっているので,目標吹出温度T
ofも乗員の環境条件に対する好みを反映した補正がな
されることになる。
【0046】その後,目標吹出温Tofを吹き出すため
に必要なエアミックスドア開度Xを下記の(9)式によ
り算出する。すなわち, X=F×Tof2 +G×Tof+H ・・・(9) である。その後,処理はメインフローへリターンする。
【0047】 吹出口モード処理 図7は,図3に示した吹出口モード処理の詳細を示して
いる。まず,予め定められている吹出口モード決定のた
めのパラメータI,J,K,Lを,図4のステップS4
05において読み込んだΔI,ΔKにより補正し,それ
ぞれI+ΔI,J+ΔI,K+ΔK,L+ΔKを次のス
テップにおいて用いるI’,J’,K’,L’の値とし
て設定する(S701)。これにより,乗員の変更操作
に基づいて演算される値により初期プログラムが補正さ
れるので,乗員の吹出口モードの好みに合致した吹出口
が選択されることになる。
【0048】次に,目標吹出温度Tofに応じて,予め
定められた吹出口モードマップを用いて吹出口を選択す
る(S702)。ここで,各モードの吹き出し状態を下
記に示す。すなわち, ベントモード :インストパネルに配置されたベン
チレータグリルのみから吹き出す。 バイレベルモード :ベンチレーダグリルと足元吹
出口の双方から吹き出す。 フットモード :足元吹出口およびインスト上面に
開口しフロントウィンドウ内面へ吹き出すデフロスタ吹
出口から吹き出す。 である。
【0049】その後,吹出口モードスイッチ41が押さ
れているか否かを判断し(S703),その結果,押さ
れていると判断した場合には,ステップS704〜70
7でそれぞれに相当する吹出口モード(ベントモード
(S704)/バイレベルモード(S705)/フット
モード(S706)/デフロスタモード(S707))
を選択する。反対に,押されていないと判断した場合に
は,メインフローにリターンする。
【0050】 吸込口処理 図8は,図3に示した吸込口処理の詳細示している。ま
ず,目標吹出温度Tofに応じて,予め定められた吸込
口マップを用いることにより吸込口の状態を選択する
(S801)。ここで,各状態は REC: 100%内気循環 20%FRE: 20%外気導入,80%内気循環 FRE: 100%外気導入 である。
【0051】次に,吹出口モードスイッチ41が押され
ているか否かを判断し(S802),押されている判断
した場合には,それぞれに相当する吸込口(外気導入
(S803)/内気循環(S804))を選択する。反
対に,押されていないと判断した場合には,メインフロ
ーにリターンする。
【0052】 風量処理 図9は,図3に示した風量処理の詳細を示している。ま
ず,目標吹出温度Tofに応じて,予め定められたブロ
アファン電圧マップを用いることによりブロアファン印
加電圧Vfanを選択する(S901)。その後,ユー
ザモードか否かを判断し(S902),ユーザモードで
あると判断した場合には,図4に示したステップS40
4において演算したCfanと,ステップS405にお
いて読み込んだγ(Tof)とでVfanの値を補正
し,乗員の変更情報に基づくファン電圧Vfan,co
rを算出する。すなわち, Vfan,cor←Vfan+γ(Tof)・Cfan ・・・(10) である。反対に,ユーザモードではなく,ノーマルモー
ドであると判断した場合には,上記ステップS901の
VfanをVfan,corにセットする(S90
4)。
【0053】次に,ブロアファン電圧設定スイッチ(風
量設定器)37が押されているか否かを判断し(S90
5),押されていると判断した場合には,ブロアファン
モータへの出力値Vfan’値を選択された電圧Vfa
n,mに設定し(S906),反対に,押されていない
と判断した場合には,Vfan’を,ステップS903
あるいはステップS904において決定したブロアファ
ン電圧Vfan,corに設定してメインフローへリタ
ーンする。
【0054】以上の処理によって,ユーザモードが選択
されている場合には,乗員操作情報から読み込んだ風量
補正量によって風量を補正しているので,各環境条件で
乗員が好む風量で制御されるとともに,対象とする乗員
が通常使用している車両と現在使用している車種のブロ
アファン能力の差から乗員操作情報を補正しているの
で,異なる車種に乗車した場合でも自動的に好みの風量
となる。
【0055】 出力処理 図10は,図3に示した出力処理の詳細を示している。
まず,ステップS303,S304,S305において
設定されたエアミックス開度X,吹出口モード吸込口と
なるように,エアミックスドア,吹出口モードドア,吸
込口モードドアの各アクチュエータへ駆動信号を出力す
る(S1001)。次に,ステップS306において設
定したブロアファン電圧Vfan’となるようにブロア
ファンモータへ駆動信号を出力して(S1002),メ
インフローへリターンする。
【0056】 学習処理 図11は,図5に示した学習処理の詳細を示している。
まず,設定変更情報記憶バッファに記憶されている今回
の変更データから設定室温の変更情報について処理し,
α(Tamb,Tic)とβ(Tamb)を決定する
(S1101)。すなわち,記憶データを,図13に示
した外気温,室温による区間に分類し,同じ区間内の設
定室温データを設定時間を重みにして時間平均した平均
設定温度Tmを求め,図14に示す内容を記憶した設定
室温情報記憶メモリの該当するアドレスにTmと基準設
定温度である25℃との差Tm−25を記憶とする。た
だし,Tmの算出は乗員補正情報修正値Cset(Ta
mb,Qsun)を差し引いた値を用いることによっ
て,常に同一の車種を使用しているとみなす。
【0057】設定室温情報記憶メモリには,同一区間の
設定室温情報が最大N個記憶可能であり,記憶時に既に
N個記憶されている場合には最も古いデータと交換する
ことによって常に最新のN回分のデータを記憶している
ことになる。その後,設定室温情報が変更されると該当
する区間に記憶されている設定室温データを平均し,各
区間の設定室温情報の平均値αmを算出して記憶する。
以上の処理を,今回使用した間に経験した全ての区間に
ついて行った後,図13に示した全区間のαmの値を外
気温軸,室温軸について線形補間することによってα
(Tamb,Tic)を決定する。
【0058】続いて,設定室温の変更時の設定室温Ts
etと日射量Qmを,図15に示す日射反応操作用設定
室温記憶メモリの該当する外気温区間に記憶し,同一の
外気温区間内に記憶されたTset,日射量Qmのデー
タをもとに回帰式Tset=βm×Qm+Tset0を
求め,回帰係数βmを記憶する。ただし,回帰式は優位
性を高めるため,同一の外気温区間内に5組以上のデー
タが記憶されている場合に限り計算し,それまではβm
=0とする。βmが更新されると全外気温区間について
βmを線形補間してβ(Tamb)を算出する。
【0059】次に,風量補正関数γ(Tof)を決定す
る(S1102)。決定方法は,ステップS1101の
α(Tamb,Tic)の決定方法とほぼ同様であり,
図16に示した風量変更情報記憶メモリにおいて,今回
の使用において同一の目標吹出温Tof区間内で設定さ
れた風量設定の時間平均ファン電圧Vfanmを算出
し,Tof(区間の中央値)に相当する基準電圧Vfa
nとの差(図9に示したステップS901のマップで算
出される)Vfanm−Vfanを風量変更情報として
最大N個記憶する。ただし,ここでも設定室温の場合と
同様に車両の違いによる乗員補正量修正係数Cfanで
Vfanmを割ることによって常に同一車両レベルでの
風量処理を実行する。次に,風量変更情報が更新された
区間について過去の風量変更情報を平均し,補正平均値
γmとして該当する目標吹出温区間に記憶する。そし
て,全目標吹出温区間のγmを線形補間してγ(To
f)を決定する。
【0060】次に,吹出口モードパラメータ補正値Δ
I,ΔKを算出する(S1103)。すなわち,吹出口
モードが変更になった時点の,図17に示すように変更
パラメータがベント←→バイレベルかバイレベル←→フ
ットかによって区分された吹出口モード変更情報記憶メ
モリに,変更時の目標吹出温度Tofを記憶する。ただ
し,ベント→バイレベルまたはバイレベル→フットと変
更された場合には,その時点におけるTofそのものを
記憶するが,逆にバイレベル→ベントまたはフット→バ
イレベルと変更された場合には,TofからそれぞれJ
−I,L−Kの値を差し引いてから記憶する。
【0061】これは,図7に示したステップS702に
示したように各モードの変更の決定には変更方向によっ
てヒステリシスを設計してあるためである。吹出口モー
ド変更情報が更新されると,該当する変更パターンに記
憶されている目標吹出温度を平均した平均変更点Imま
たはKmを算出する。そして,Im−IまたはKm−K
の値をそれぞれΔI,ΔKとして記憶する。
【0062】以上のように,実施例1によれば,例え
ば,通常使用している車両(所有車)とは異なる車両
(使用車)に乗車する場合を考えた場合,乗員は,自分
の好みの制御状態で空調して欲しい場合には,まず,所
有車の車両特性と操作特性を記憶したカード式メモリ4
5を使用車のカード情報入出力装置44に挿入する。そ
の後,ユーザモードを選択すると使用車の空調装置がカ
ードに記憶された乗員の操作特性に基づいた制御特性で
自動的に制御を実行する。加えて,所有車と使用車の車
両特性の違いによって補正しているため,所有車で乗員
が好んで使用していた空調状態とほぼ同じ制御状態で制
御を行うことが可能となる。さらに,現在の使用車にお
いて行った操作も,所有車の車両特性に基づいた新たな
操作特性として記憶されるので,所有車で乗員が好んで
使用していた空調状態とほぼ同じ制御状態を他の車両に
て再現することができる。
【0063】〔実施例2〕次に,実施例2について説明
する。本実施例は,カード式記憶装置に記憶される車両
特性の形態のみ,実施例1と異なる。上記実施例1で
は,各補正の要因毎に補正定数を既定値の形態で記憶し
ていたが(図12参照),本実施例では,図18,図1
9に示すように補正対象毎に環境条件による,マップ形
式で記憶する。すなわち,図18に示したように記憶す
る補正値を補正対象別に設定温とファンに分け,設定温
の補正関数については図19に示したように環境条件に
対応した関数としてマップ形式で記憶する。
【0064】これに伴い,実施例1の図4に示したステ
ップS404の乗員補正情報修正値Cset(Tam
b,Qsun)の算出式が異なり,下記の(11)式と
なる。すなわち, Cset(Tamb,Qsun)=Cx(Tamb,Qsun) ・・・(11) である。
【0065】上記の(11)式から判るように,本実施
例にあっては,乗員補正情報修正値はカード式メモリの
車両特性条件と同じなので,カード式メモリのマップを
環境条件毎に読み込むだけでよく,演算時間を短縮する
ことができる。
【0066】〔実施例3〕次に,実施例3について説明
する。本実施例は,実施例1,2と乗員操作部とカード
式メモリの記憶内容が異なるものである。。乗員操作部
は,図21に示すように構成され,実施例1の図20と
は,車種選択スイッチ47(特許請求の範囲における車
々間補正定数設定手段CL10に該当する)を有するこ
とが異なる。この車種選択スイッチ47は,乗員がカー
ド式メモリ45をカード挿入口46へ挿入した後に,そ
のカード情報が使用している車両と同一の車種で記憶さ
れたものか,異なる車種かを乗員自身が選択可能となっ
ている。
【0067】車種選択スイッチ47を押すと表示画面4
3は,図22に示すように,数字表示のみとなる。そし
て,乗員が車種選択スイッチ47を押すたびに,表示数
字が順次切り替わり,該当する車種に対応した数字とな
ったところで,開始スイッチであるユーザモードスイッ
チ35bを押すことで,車種選択が完了したことにな
る。車種選択が完了すると,制御装置30内のメモリに
記憶された該当する車種の補正値が,図4のステップS
403の車両補正情報としてセットされる。制御装置3
0内のメモリに記憶されている車両補正情報は,実施例
1の図12の形式でも,実施例2の図18の形式でもど
ちらでも良く,車種と車種選択時に画面に表示される数
字の対応は,図12,図18の基準車,A,B,C,…
の順に,0,1,2,3,…というように適宜対応させ
る。
【0068】本実施例では,カード式メモリには乗員補
正情報だけ記憶していれば良く,カード式メモリの容量
を小さくすることができる。また,ユーザモードであっ
てもカード式メモリに乗員情報を記憶した車種の補正方
法か,使用車種のオリジナルの補正方法かを乗員が選択
可能であり,新車購入等の理由によりカード式メモリの
内容を書き換えたい場合に対応可能となる。
【0069】また,上記実施例においては,記憶媒体C
L7として,RAMカード等のカード式メモリを例にと
って説明したが,これに限らず,例えば,コンパクトデ
ィスク,ミニディスク,フロッピディスク等の磁気ディ
スク方式記憶手段を用いることもできる。
【0070】
【発明の効果】以上,説明したように,この発明に係る
車両用空調制御装置(請求項1)は,他の車両において
好みの制御状態での空調を望む場合には,車両特性と操
作特性を記憶した記憶媒体CL7の情報を他の車両に入
力するだけで,空調制御手段CL4が,記憶媒体CL7
に記憶されていた情報に基づき制御を実行するので、ほ
ぼ同じ制御状態を他の車両にて容易に再現することがで
きる。
【0071】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項2)は,記憶手段に記憶されている値が,予め
定められた車両間の制御特性補正量に基づくので,ほぼ
同じ制御状態を他の車両にて容易に再現することができ
る。
【0072】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項3)は,記憶手段に記憶されている値が,乗員
の手動操作によって設定可能な車々間補正定数設定
【0073】この発明に係る車両用空調制御装置(請求
項4)は,制御特性補正量記憶手段に記憶されている制
御特性補正量が,少なくとも目標空調条件の演算方法,
車両の熱負荷特性,熱環境検出手段の取付位置,熱負荷
調整手段の特性のいずれか,あるいは,すべてを含む車
両の空調に関する特性から工場出荷時に予め定められる
車両特性補正量と,工場出荷後に乗員の操作特性から逐
次変更される乗員特性補正量とを有するため,所有車と
使用車の車両特性の相違から,所有車で乗員が好んで使
用していた空調状態と同じ制御状態を精度良く予測する
ことができ,常に乗員の感覚特性に適合した空調状態を
得ることができる。
【0074】この発明に係る車両用空調制御装置(請求
項5)は,車々間補正値を,車両特性補正量の目標空調
条件の演算方法を比較することによって演算するため,
異なる演算方法であっても車室内への供給熱量を同一に
しながら,吹出温度と風量のバランスを乗員の好みの状
態に保つことができ,常に乗員の感覚特性に適合した空
調状態を得ることができる。
【0075】この発明に係る車両用空調制御装置(請求
項6)は,記憶媒体が,RAMカード等のカード方式記
憶手段,あるいは,コンパクトディスク,ミニディス
ク,フロッピディスク等の磁気ディスク方式記憶手段で
あるため,他の車両へと手軽に携行することができ,情
報の転送が容易となり,その操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用空調制御装置の概略構成を
示すブロック(クレーム対応)図である。
【図2】車両用空調装置の概略構成を示す説明図であ
る。
【図3】空調装置全体の制御動作を示すフローチャート
である。
【図4】図3に示した初期化処理の動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】図3に示したデータ入力処理の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図6】図3に示したエアミックス開度処理の動作を示
すフローチャートである。
【図7】図3に示した吹出口モード処理の動作を示すフ
ローチャートである。
【図8】図3に示した吸込口処理の動作を示すフローチ
ャートである。
【図9】図3に示した風量処理の動作を示すフローチャ
ートである。
【図10】図3に示した出力処理の動作を示すフローチ
ャートである。
【図11】図5に示した学習処理の動作を示すフローチ
ャートである。
【図12】車両補正情報の記憶例を示す説明図である。
【図13】外気温と熱負荷との関係を示す説明図であ
る。
【図14】設定室温情報記憶メモリの内容を示す説明図
である。
【図15】日射反応操作用設定室温記憶メモリの内容を
示す説明図である。
【図16】風量変更情報記憶メモリの内容を示す説明図
である。
【図17】吹出口モード変更情報記憶メモリの内容を示
す説明図である。
【図18】車種ごとに設定温補正関数とファン補正係数
に分けた場合を示す表である。
【図19】設定温の補正関数について環境条件に対応し
た関数としてマップ形式で記憶する場合を示すグラフで
ある。
【図20】本発明に係る乗員操作部の構成を示す説明図
である。
【図21】本発明に係る乗員操作部の構成を示す説明図
である。
【図22】本発明に係る乗員操作部の構成を示す説明図
である。
【図23】従来における車両用風量制御装置の概略構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
CL1 熱環境検出手段 CL2 手動設定手段 CL3 熱負荷調整手段 CL4 空調制御手段 CL5 設定情報記憶手段 CL6 制御特性補正量記憶手段 CL7 記憶媒体 CL8 車々間移動検知手段 CL9 制御特性補正量を補正する手段 CL10 車々間補正定数設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内における熱環境情報を検出する熱
    環境検出手段と、 車室内における目標環境条件を手動操作により設定する
    手動設定手段と、 車室内における熱負荷を調整する熱負荷調整手段と、 前記熱環境検出手段により検出された熱環境情報と前記
    手動設定手段により設定された目標環境条件に基づいて
    前記熱負荷調整手段の目標空調条件を演算し、該演算さ
    れた目標空調条件および前記手動設定手段により設定さ
    れた目標環境条件に応じて予め定められた制御特性から
    前記熱負荷調整手段を制御する空調制御手段と、 前記手動設定手段が操作されたときの、前記熱環境情
    報、目標環境条件、目標空調条件等の設定情報を記憶す
    る設定情報記憶手段と、 前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて
    前記空調制御手段の制御特性を補正する制御特性補正量
    を演算し記憶する制御特性補正量記憶手段と、前記演算された制御特性補正量に応じて制御特性を補正
    する補正手段と、 を有する車両用空調制御装置において、脱着自在な記憶手段と、 該記憶手段からの情報を読み取り前記補正手段に供給す
    る手段とを備え、 前記記憶手段は、前記制御特性補正量記憶手段に記憶さ
    れている制御特性補正量に関する情報と複数の車両に関
    する補正情報とを記憶し、 前記補正手段は、供給手段から供給された記憶手段の情
    報がある場合、記憶手段の補正情報に基づき補正を行う
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段に記憶されている値は、予
    め定められた複数の車両に対応する制御特性補正量に基
    ことを特徹とする請求項1記載の車両用空調制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段に記憶されている値は、乗
    員の手動操作によって設定可能な車々間補正定数設定手
    段により設定される設定値に基づことを特徴とする請
    求項1記載の車両用空調制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御特性補正量記憶手段に記憶され
    ている制御特性補正量は、少なくとも前記目標空調条件
    の演算方法、車両の熱負荷特性、前記熱環境検出手段の
    取付位置、前記熱負荷調整手段の特性のいずれか、ある
    いは、すべてを含む車両の空調に関する特性から工場出
    荷時に予め定められる車両特性補正量と、工場出荷後に
    乗員の操作特性から逐次変更される乗員特性補正量とを
    含むことを特徴とする請求項1記載の車両用空調制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記記憶手段に記憶されている値は、少
    なくとも前記目標空調条件の演算方法、車両の熱負荷特
    性、前記熱環境検出手段の取付位置、前記熱負荷調整手
    段の特性のいずれか、あるいは、すべてを含む車両の空
    調に関する特性から工場出荷時に予め定められる車両特
    性補正量に基づくものであることを特徴とする請求項1
    記載の車両用空調制御装置。
  6. 【請求項6】 前記記憶手段は、RAMカード等のカー
    ド方式記憶手段、あるいは、コンパクトディスク、ミニ
    ディスク、フロッピディスク等の磁気ディスク方式記憶
    手段であることを特徴とする請求項1記載の車両用空調
    制御装置。
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