JP3070383B2 - 車両用空調制御装置 - Google Patents
車両用空調制御装置Info
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- JP3070383B2 JP3070383B2 JP6074092A JP7409294A JP3070383B2 JP 3070383 B2 JP3070383 B2 JP 3070383B2 JP 6074092 A JP6074092 A JP 6074092A JP 7409294 A JP7409294 A JP 7409294A JP 3070383 B2 JP3070383 B2 JP 3070383B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,自動的に車両室内に
おける空調を制御する車両用空調制御装置に関し,より
詳細には,乗員の感覚特性に適合した制御特性を得る車
両用空調制御装置に関するものである。
おける空調を制御する車両用空調制御装置に関し,より
詳細には,乗員の感覚特性に適合した制御特性を得る車
両用空調制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の空調制御装置としては,例え
ば,屋内用空調装置として,特開昭62−752号公報
に開示される「空気調和機の操作盤」があった。上記従
来例にあっては,図28に示すように,操作盤2800
には,温冷感入力スイッチ2801として,冷感“寒
い”ボタン2801a,適温“適当”ボタン2801
b,温感“暑い”ボタン2801cが設けられている。
このように“寒い”,“暑い”といった温冷感覚を温冷
感入力スイッチ2801により入力し,操作者の感覚に
見合った方向へ設定温度を所定量上下されるように制御
するものである。
ば,屋内用空調装置として,特開昭62−752号公報
に開示される「空気調和機の操作盤」があった。上記従
来例にあっては,図28に示すように,操作盤2800
には,温冷感入力スイッチ2801として,冷感“寒
い”ボタン2801a,適温“適当”ボタン2801
b,温感“暑い”ボタン2801cが設けられている。
このように“寒い”,“暑い”といった温冷感覚を温冷
感入力スイッチ2801により入力し,操作者の感覚に
見合った方向へ設定温度を所定量上下されるように制御
するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,空調装
置にあっては,設定温度を変更すると吹出温度だけでな
く風量も共に変化するため,上記の従来における空調制
御装置にあっては,「暑い」,「寒い」という温度的な
感覚情報の入力であるにもかかわらず,吹出温度と共に
風量も変化することに伴い,温度設定操作において違和
感を生じたり,風量だけを増減したい場合に適切な方向
が選択しにくいという問題点があった。
置にあっては,設定温度を変更すると吹出温度だけでな
く風量も共に変化するため,上記の従来における空調制
御装置にあっては,「暑い」,「寒い」という温度的な
感覚情報の入力であるにもかかわらず,吹出温度と共に
風量も変化することに伴い,温度設定操作において違和
感を生じたり,風量だけを増減したい場合に適切な方向
が選択しにくいという問題点があった。
【0004】特に,車両室内にあっては,吹出口から乗
員までの距離が近く,吹出風が直接乗員に当たる場合が
多いため,風量が空調快適性にとって重要な要素となっ
ている。したがって,温度的な感覚情報だけの入力では
乗員の好みの状態へ車両内における熱負荷を調節するこ
とが難しく,風量に対する感覚(気流感)情報の入力を
温冷感覚情報の入力と独立して設ける必要があった。
員までの距離が近く,吹出風が直接乗員に当たる場合が
多いため,風量が空調快適性にとって重要な要素となっ
ている。したがって,温度的な感覚情報だけの入力では
乗員の好みの状態へ車両内における熱負荷を調節するこ
とが難しく,風量に対する感覚(気流感)情報の入力を
温冷感覚情報の入力と独立して設ける必要があった。
【0005】また,風量感覚の個人差に対応させるよう
にするため,一般のオートエアコンにあっては,自動運
転時とは異なる好みの風量に固定するマニュアルスイッ
チが設けられている。ところが,このマニュアルスイッ
チは熱環境が変化しても,再度設定し直さない限り風量
は固定された状態のままなので,熱環境に適した風量に
するためには,その都度設定し直すか,自動運転に戻す
操作が必要となる。逐一風量をセットをしていく場合に
は,一操作の風量変化幅を狭くすることにより,きめ細
かい設定が可能となるが乗員の操作量が増大し,操作性
が悪くなり,自動制御に戻す操作にあっては,乗員の期
待していない思わぬ風量へと変更されてしまう可能性が
あった。
にするため,一般のオートエアコンにあっては,自動運
転時とは異なる好みの風量に固定するマニュアルスイッ
チが設けられている。ところが,このマニュアルスイッ
チは熱環境が変化しても,再度設定し直さない限り風量
は固定された状態のままなので,熱環境に適した風量に
するためには,その都度設定し直すか,自動運転に戻す
操作が必要となる。逐一風量をセットをしていく場合に
は,一操作の風量変化幅を狭くすることにより,きめ細
かい設定が可能となるが乗員の操作量が増大し,操作性
が悪くなり,自動制御に戻す操作にあっては,乗員の期
待していない思わぬ風量へと変更されてしまう可能性が
あった。
【0006】また,風量設定スイッチを操作して風量を
変化させても自動制御を解除せずに,熱環境から決定さ
れる風量を風量変化幅だけ修正する方法も考えられる
が,制御上の矛盾が生じる場合がある。例えば,自動制
御時における,ある風量(Vfan0)を嫌って風量を
所定量(ΔV1)だけ低下させ,その後は自動演算制御
による風量設定値(Vfan)から所定量(ΔV1)を
引いた値(Vfan−ΔV1)を出力するように設定し
た場合を想定する。この場合,車室内へ供給される冷熱
量が減少するため,室温が風量低下前より上昇し,その
結果,風量操作前の設定室温を維持しようとして自動演
算制御は風量を上昇させようとする。このため,時間が
経過するとVfan−ΔV1の値が,変更時のVfan
0へ戻ってしまうことも考えられる。つまり,温冷感覚
と風量感覚のスイッチを併設し,風量設定をきめ細かく
設定可能にした場合と同様の問題点が出現する。
変化させても自動制御を解除せずに,熱環境から決定さ
れる風量を風量変化幅だけ修正する方法も考えられる
が,制御上の矛盾が生じる場合がある。例えば,自動制
御時における,ある風量(Vfan0)を嫌って風量を
所定量(ΔV1)だけ低下させ,その後は自動演算制御
による風量設定値(Vfan)から所定量(ΔV1)を
引いた値(Vfan−ΔV1)を出力するように設定し
た場合を想定する。この場合,車室内へ供給される冷熱
量が減少するため,室温が風量低下前より上昇し,その
結果,風量操作前の設定室温を維持しようとして自動演
算制御は風量を上昇させようとする。このため,時間が
経過するとVfan−ΔV1の値が,変更時のVfan
0へ戻ってしまうことも考えられる。つまり,温冷感覚
と風量感覚のスイッチを併設し,風量設定をきめ細かく
設定可能にした場合と同様の問題点が出現する。
【0007】この発明は,上記に鑑みてなされたもので
あって,熱環境の設定の変化方向と熱環境とを考慮する
ことによって乗員の操作量を低減させ,操作性を向上さ
せることを目的とする。
あって,熱環境の設定の変化方向と熱環境とを考慮する
ことによって乗員の操作量を低減させ,操作性を向上さ
せることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係る車両用空調制御装置は,図1に示
すように,車室内における熱環境を検出する熱環境検出
手段CL1と,車室内における熱負荷を調整する熱負荷
調整手段CL2と,前記熱負荷調整手段CL2の作動状
態および車室内における目標温度を乗員の操作によって
設定する手動設定手段CL3と,前記熱環境検出手段C
L1により検出された熱環境情報と前記手動設定手段C
L3により設定された手動設定値に基づいて前記熱負荷
調整手段CL2の自動制御に必要な自動制御設定値を演
算する自動制御設定値演算手段CL4と,前記手動設定
手段CL3により設定される手動設定値が前記自動制御
設定値演算手段CL4により演算された自動制御設定値
に対して近づく方向にあるのか,あるいは,離れる方向
にあるのかを判定する手動設定方向判定手段CL5と,
前記手動設定方向判定手段CL5により判定された方向
に基づいて前記熱負荷調整手段CL2に対し前記自動制
御設定値と手動設定値のどちらを優先させるかを決定す
る空調制御手段CL6とを具備するものである。
めに,請求項1に係る車両用空調制御装置は,図1に示
すように,車室内における熱環境を検出する熱環境検出
手段CL1と,車室内における熱負荷を調整する熱負荷
調整手段CL2と,前記熱負荷調整手段CL2の作動状
態および車室内における目標温度を乗員の操作によって
設定する手動設定手段CL3と,前記熱環境検出手段C
L1により検出された熱環境情報と前記手動設定手段C
L3により設定された手動設定値に基づいて前記熱負荷
調整手段CL2の自動制御に必要な自動制御設定値を演
算する自動制御設定値演算手段CL4と,前記手動設定
手段CL3により設定される手動設定値が前記自動制御
設定値演算手段CL4により演算された自動制御設定値
に対して近づく方向にあるのか,あるいは,離れる方向
にあるのかを判定する手動設定方向判定手段CL5と,
前記手動設定方向判定手段CL5により判定された方向
に基づいて前記熱負荷調整手段CL2に対し前記自動制
御設定値と手動設定値のどちらを優先させるかを決定す
る空調制御手段CL6とを具備するものである。
【0009】また,請求項2に係る車両用空調制御装置
は,図2に示すように,車室内における熱環境を検出す
る熱環境検出手段CL1と,車室内における熱負荷を調
整する熱負荷調整手段CL2と,前記熱負荷調整手段C
L2の作動状態および車室内における目標温度を乗員の
操作によって設定する,車室内へ吹き出す空調風の風量
を設定する風量設定手段CL7を含む手動設定手段CL
3と,前記熱環境検出手段CL1により検出された熱環
境情報と前記手動設定手段CL3により設定された手動
設定値に基づいて前記熱負荷調整手段CL2の自動制御
に必要な自動制御設定値を演算する自動制御設定値演算
手段CL4と,前記風量設定手段CL7により設定され
る風量手動設定値が前記自動制御設定値演算手段CL4
により演算された風量自動制御設定値に対して近づく方
向にあるのか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定
する風量設定方向判定手段CL8と,前記風量設定方向
判定手段CL8により判定された方向に基づいて前記熱
負荷調整手段CL2の風量に対し前記自動制御設定値と
手動設定値のどちらを優先させるかを決定する空調制御
手段CL6とを具備するものである。
は,図2に示すように,車室内における熱環境を検出す
る熱環境検出手段CL1と,車室内における熱負荷を調
整する熱負荷調整手段CL2と,前記熱負荷調整手段C
L2の作動状態および車室内における目標温度を乗員の
操作によって設定する,車室内へ吹き出す空調風の風量
を設定する風量設定手段CL7を含む手動設定手段CL
3と,前記熱環境検出手段CL1により検出された熱環
境情報と前記手動設定手段CL3により設定された手動
設定値に基づいて前記熱負荷調整手段CL2の自動制御
に必要な自動制御設定値を演算する自動制御設定値演算
手段CL4と,前記風量設定手段CL7により設定され
る風量手動設定値が前記自動制御設定値演算手段CL4
により演算された風量自動制御設定値に対して近づく方
向にあるのか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定
する風量設定方向判定手段CL8と,前記風量設定方向
判定手段CL8により判定された方向に基づいて前記熱
負荷調整手段CL2の風量に対し前記自動制御設定値と
手動設定値のどちらを優先させるかを決定する空調制御
手段CL6とを具備するものである。
【0010】また,請求項3に係る車両用空調制御装置
は,前記空調制御手段CL6が,前記風量設定手段CL
7の設定時に前記風量設定方向判定手段CL8の判定
が,風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合
において,風量手動設定値が風量自動制御設定値よりも
所定量低い間は風量手動設定値を用い,前記条件を満た
さない場合には風量自動制御設定値を用い,前記所定量
として予め定められた既定値あるいは車室内における熱
環境に応じて決定される値を用いるものである。
は,前記空調制御手段CL6が,前記風量設定手段CL
7の設定時に前記風量設定方向判定手段CL8の判定
が,風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合
において,風量手動設定値が風量自動制御設定値よりも
所定量低い間は風量手動設定値を用い,前記条件を満た
さない場合には風量自動制御設定値を用い,前記所定量
として予め定められた既定値あるいは車室内における熱
環境に応じて決定される値を用いるものである。
【0011】また,請求項4に係る車両用空調制御装置
は,前記空調制御手段CL6が,前記風量設定手段CL
7の設定時に前記風量設定方向判定手段CL8の判定
が,風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合
において,所定時間経過後までは風量手動設定値を用
い,所定時間経過後は風量手動設定値が風量自動設定値
に対して所定量低い間は風量手動設定値を用い,前記条
件を満たさない場合は風量自動制御設定値を用い,前記
所定時間として予め定められた既定値あるいは車室内に
おける熱環境に応じて決定される時間を用いるものであ
る。
は,前記空調制御手段CL6が,前記風量設定手段CL
7の設定時に前記風量設定方向判定手段CL8の判定
が,風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合
において,所定時間経過後までは風量手動設定値を用
い,所定時間経過後は風量手動設定値が風量自動設定値
に対して所定量低い間は風量手動設定値を用い,前記条
件を満たさない場合は風量自動制御設定値を用い,前記
所定時間として予め定められた既定値あるいは車室内に
おける熱環境に応じて決定される時間を用いるものであ
る。
【0012】また,請求項5に係る車両用空調制御装置
は,前記空調制御手段CL6が,前記風量設定手段CL
7の設定時に前記風量設定方向判定手段CL8の判定
が,風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合
において,前記風量設定手段CL7により設定される風
量手動設定値が所定値以下となるまで風量手動設定値を
用い,前記所定量として予め定められた既定値あるいは
車室内における熱環境に応じて決定される値を用いるも
のである。
は,前記空調制御手段CL6が,前記風量設定手段CL
7の設定時に前記風量設定方向判定手段CL8の判定
が,風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合
において,前記風量設定手段CL7により設定される風
量手動設定値が所定値以下となるまで風量手動設定値を
用い,前記所定量として予め定められた既定値あるいは
車室内における熱環境に応じて決定される値を用いるも
のである。
【0013】また,請求項6に係る車両用空調制御装置
は,図3に示すように,車室内における熱環境を検出す
る熱環境検出手段CL1と,車室内における熱負荷を調
整する熱負荷調整手段CL2と,前記熱負荷調整手段C
L2の作動状態および車室内における目標温度を乗員の
操作により設定する,車室内へ吹き出す空調風の風向を
設定する風向設定手段CL9を含む手動設定手段CL3
と,前記熱環境検出手段CL1により検出された熱環境
情報と前記手動設定手段CL3により設定された手動設
定値に基づいて前記熱負荷調整手段CL2の自動制御に
必要な自動制御設定値を演算する自動制御設定値演算手
段CL4と,前記風向設定手段CL9により設定される
風向手動設定値が前記自動制御設定値演算手段CL4に
より演算された風向自動制御設定値に対して,近づく方
向にあるのか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定
する風向設定方向判定手段CL10と,前記風向設定方
向判定手段CL10により判定された方向に基づいて前
記熱負荷調整手段CL2の風向に対し前記自動制御設定
値と手動設定値のどちらを優先させるかを決定する空調
制御手段CL6とを具備するものである。
は,図3に示すように,車室内における熱環境を検出す
る熱環境検出手段CL1と,車室内における熱負荷を調
整する熱負荷調整手段CL2と,前記熱負荷調整手段C
L2の作動状態および車室内における目標温度を乗員の
操作により設定する,車室内へ吹き出す空調風の風向を
設定する風向設定手段CL9を含む手動設定手段CL3
と,前記熱環境検出手段CL1により検出された熱環境
情報と前記手動設定手段CL3により設定された手動設
定値に基づいて前記熱負荷調整手段CL2の自動制御に
必要な自動制御設定値を演算する自動制御設定値演算手
段CL4と,前記風向設定手段CL9により設定される
風向手動設定値が前記自動制御設定値演算手段CL4に
より演算された風向自動制御設定値に対して,近づく方
向にあるのか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定
する風向設定方向判定手段CL10と,前記風向設定方
向判定手段CL10により判定された方向に基づいて前
記熱負荷調整手段CL2の風向に対し前記自動制御設定
値と手動設定値のどちらを優先させるかを決定する空調
制御手段CL6とを具備するものである。
【0014】
【作用】この発明に係る車両用空調制御装置(請求項
1)は,手動設定手段CL3により設定される手動設定
値が自動制御設定値演算手段CL4により演算された自
動制御設定値に対して近づく方向にあるのか,あるい
は,離れる方向にあるのかを判定し,該判定された方向
に基づいて熱負荷調整手段CL2に対し自動制御設定値
と手動設定値のどちらを優先させるかを決定するので,
車室内において個人の快適な空調空間が実現でき,乗員
の操作量を低減し,操作性を向上させることができる。
1)は,手動設定手段CL3により設定される手動設定
値が自動制御設定値演算手段CL4により演算された自
動制御設定値に対して近づく方向にあるのか,あるい
は,離れる方向にあるのかを判定し,該判定された方向
に基づいて熱負荷調整手段CL2に対し自動制御設定値
と手動設定値のどちらを優先させるかを決定するので,
車室内において個人の快適な空調空間が実現でき,乗員
の操作量を低減し,操作性を向上させることができる。
【0015】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項2)は,風量設定手段CL7により設定される
風量手動設定値が自動制御設定値演算手段CL4により
演算された風量自動制御設定値に対して近づく方向にあ
るのか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定し,該
判定された方向に基づいて熱負荷調整手段CL2の風量
に対し自動制御設定値と手動設定値のどちらを優先させ
るかを決定するので,風量に関し車室内において快適な
空調空間を実現することができる。
(請求項2)は,風量設定手段CL7により設定される
風量手動設定値が自動制御設定値演算手段CL4により
演算された風量自動制御設定値に対して近づく方向にあ
るのか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定し,該
判定された方向に基づいて熱負荷調整手段CL2の風量
に対し自動制御設定値と手動設定値のどちらを優先させ
るかを決定するので,風量に関し車室内において快適な
空調空間を実現することができる。
【0016】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項3)は,空調制御手段CL6が,風量設定手段
CL7の設定時に風量設定方向判定手段CL8の判定が
風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合にお
いて,風量手動設定値が風量自動制御設定値よりも所定
量低い間は風量手動設定値を用い,該条件を満たさない
場合には風量自動制御設定値を用いるので,違和感のな
い空調空間を得られる。また,所定量として予め定めら
れた既定値あるいは車室内における熱環境に応じて決定
される値を用いるので,より違和感を緩和させることが
できる。
(請求項3)は,空調制御手段CL6が,風量設定手段
CL7の設定時に風量設定方向判定手段CL8の判定が
風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合にお
いて,風量手動設定値が風量自動制御設定値よりも所定
量低い間は風量手動設定値を用い,該条件を満たさない
場合には風量自動制御設定値を用いるので,違和感のな
い空調空間を得られる。また,所定量として予め定めら
れた既定値あるいは車室内における熱環境に応じて決定
される値を用いるので,より違和感を緩和させることが
できる。
【0017】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項4)は,空調制御手段CL6が,風量設定手段
CL7の設定時に風量設定方向判定手段CL8の判定が
風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合にお
いて,所定時間経過後までは風量手動設定値を用い,所
定時間経過後は風量手動設定値が風量自動設定値に対し
て所定量低い間は風量手動設定値を用い,該条件を満た
さない場合は風量自動制御設定値を用いるので,時間制
御により違和感のない空調空間を得られる。また,所定
時間として予め定められた既定値あるいは車室内におけ
る熱環境に応じて決定される時間を用いるので,より違
和感を緩和させることができる。
(請求項4)は,空調制御手段CL6が,風量設定手段
CL7の設定時に風量設定方向判定手段CL8の判定が
風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合にお
いて,所定時間経過後までは風量手動設定値を用い,所
定時間経過後は風量手動設定値が風量自動設定値に対し
て所定量低い間は風量手動設定値を用い,該条件を満た
さない場合は風量自動制御設定値を用いるので,時間制
御により違和感のない空調空間を得られる。また,所定
時間として予め定められた既定値あるいは車室内におけ
る熱環境に応じて決定される時間を用いるので,より違
和感を緩和させることができる。
【0018】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項5)は,空調制御手段CL6が,風量設定手段
CL7の設定時に風量設定方向判定手段CL8の判定が
風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合にお
いて,風量設定手段により設定される風量手動設定値が
所定値以下となるまで風量手動設定値を用いるので,違
和感のない空調空間を得られる。また,前記所定量とし
て予め定められた既定値あるいは車室内における熱環境
に応じて決定される値を用いるので,より違和感を緩和
させることができる。
(請求項5)は,空調制御手段CL6が,風量設定手段
CL7の設定時に風量設定方向判定手段CL8の判定が
風量自動制御設定値に対して離れる方向にある場合にお
いて,風量設定手段により設定される風量手動設定値が
所定値以下となるまで風量手動設定値を用いるので,違
和感のない空調空間を得られる。また,前記所定量とし
て予め定められた既定値あるいは車室内における熱環境
に応じて決定される値を用いるので,より違和感を緩和
させることができる。
【0019】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項6)は,風向設定手段CL9により設定される
風向手動設定値が自動制御設定値演算手段CL4により
演算された風向自動制御設定値に対して,近づく方向に
あるのか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定し,
該判定結果に基づいて熱負荷調整手段CL2の風向に対
し自動制御設定値と手動設定値のどちらを優先させるか
を決定するので,風向に関し車室内において快適な空調
空間を実現することができる。
(請求項6)は,風向設定手段CL9により設定される
風向手動設定値が自動制御設定値演算手段CL4により
演算された風向自動制御設定値に対して,近づく方向に
あるのか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定し,
該判定結果に基づいて熱負荷調整手段CL2の風向に対
し自動制御設定値と手動設定値のどちらを優先させるか
を決定するので,風向に関し車室内において快適な空調
空間を実現することができる。
【0020】
【実施例】以下,この発明に係る車両用空調制御装置の
実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 〔車両用空調装置の概略構成〕図4は,車両用空調装置
の概略構成を示す説明図であり,(1)空調装置(特許
請求の範囲における熱負荷調整手段CL2に該当する)
本体1は, ブロアユニット2 クーリングユニット3 ヒータユニット4 により構成されており,(2)コントローラ(特許請求
の範囲のおける自動制御設定値演算手段CL4,手動設
定方向判定手段CL5および空調制御手段CL6に該当
する)30により制御される。
実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 〔車両用空調装置の概略構成〕図4は,車両用空調装置
の概略構成を示す説明図であり,(1)空調装置(特許
請求の範囲における熱負荷調整手段CL2に該当する)
本体1は, ブロアユニット2 クーリングユニット3 ヒータユニット4 により構成されており,(2)コントローラ(特許請求
の範囲のおける自動制御設定値演算手段CL4,手動設
定方向判定手段CL5および空調制御手段CL6に該当
する)30により制御される。
【0021】(1)空調装置本体 ブロアユニット ブロアユニット2には外気導入口5と内気導入口6とが
成形されているとともに,この両導入口5,6を開閉す
るインテークドア7,該インテークドア7を回動するた
めのアクチュエータ8,空調風を発生させるためのブロ
アファン9,該ファン9を回転せるためのブロアファン
モータ10が配置されている。
成形されているとともに,この両導入口5,6を開閉す
るインテークドア7,該インテークドア7を回動するた
めのアクチュエータ8,空調風を発生させるためのブロ
アファン9,該ファン9を回転せるためのブロアファン
モータ10が配置されている。
【0022】 クーリングユニット クーリングユニット3にはエバポレータ11が配置さ
れ,配管12により冷凍サイクル(図示せず)と連結構
成する膨張弁(図示せず)からの低温冷媒がエバポレー
タ11に供給され,空調風を冷却後,冷媒はコンプレッ
サ(図示せず)に戻る。
れ,配管12により冷凍サイクル(図示せず)と連結構
成する膨張弁(図示せず)からの低温冷媒がエバポレー
タ11に供給され,空調風を冷却後,冷媒はコンプレッ
サ(図示せず)に戻る。
【0023】 ヒータユニット ヒータユニット4にはエアミックスドア13が枢設さ
れ,さらにそのエアミックスドア13を回動するための
アクチュエータ14が配設されるとともにヒータコア1
5が配設されている。ヒータコア15には配管27によ
り図示しない車両用エンジンの温水である冷却水が供
給,循環され,ヒータコア15を通過する空調風を加熱
する。ヒータユニット4の下流端部にはデフロスタダク
ト16,ベントダクト17,フットダクト18が連通さ
れており,各ダクト16,17,18の基端部には開閉
ドア19,20,21が枢支され,さらに,各開閉ドア
用のアクチュエータ22,23,24が配設されてい
る。ベントダクト17の端部にはベントグリル25が設
けられ,所望の風向を設定するルーバーフィン26が配
設されている。
れ,さらにそのエアミックスドア13を回動するための
アクチュエータ14が配設されるとともにヒータコア1
5が配設されている。ヒータコア15には配管27によ
り図示しない車両用エンジンの温水である冷却水が供
給,循環され,ヒータコア15を通過する空調風を加熱
する。ヒータユニット4の下流端部にはデフロスタダク
ト16,ベントダクト17,フットダクト18が連通さ
れており,各ダクト16,17,18の基端部には開閉
ドア19,20,21が枢支され,さらに,各開閉ドア
用のアクチュエータ22,23,24が配設されてい
る。ベントダクト17の端部にはベントグリル25が設
けられ,所望の風向を設定するルーバーフィン26が配
設されている。
【0024】(2)コントローラ また,車両用空調装置は,空調のインテークモード,風
量,吹出モードおよび温度制御を実行するコントローラ
30が設けられ,室温設定器31(特許請求の範囲にお
ける手動設定手段CL3に該当する),室温センサ3
2,外気温センサ33,日射量センサ34(32,3
3,34の各センサは特許請求の範囲における熱環境検
出手段CL1に該当する),室温,後述する吹出口モー
ド,内外気導入切換モード,風量設定の自動制御を行う
オートエアコン稼働スイッチ35,エアコン停止スイッ
チ36,風量設定器37,空調風の導入を室内あるいは
室外あるいはその両方に切り換える内外気導入切換スイ
ッチ38,車両フロントウィンドウの窓曇りを除去する
ためのフロントウィンドウデフロスタスイッチ39,車
両リアウィンドウの窓曇りを除去するためのリアウィン
ドウデフロスタスイッチ40(35,36,38,3
9,40のスイッチおよび37の設定器は特許請求の範
囲における手動設定手段CL3に該当する)が設けられ
ている。
量,吹出モードおよび温度制御を実行するコントローラ
30が設けられ,室温設定器31(特許請求の範囲にお
ける手動設定手段CL3に該当する),室温センサ3
2,外気温センサ33,日射量センサ34(32,3
3,34の各センサは特許請求の範囲における熱環境検
出手段CL1に該当する),室温,後述する吹出口モー
ド,内外気導入切換モード,風量設定の自動制御を行う
オートエアコン稼働スイッチ35,エアコン停止スイッ
チ36,風量設定器37,空調風の導入を室内あるいは
室外あるいはその両方に切り換える内外気導入切換スイ
ッチ38,車両フロントウィンドウの窓曇りを除去する
ためのフロントウィンドウデフロスタスイッチ39,車
両リアウィンドウの窓曇りを除去するためのリアウィン
ドウデフロスタスイッチ40(35,36,38,3
9,40のスイッチおよび37の設定器は特許請求の範
囲における手動設定手段CL3に該当する)が設けられ
ている。
【0025】さらに,空調風を室内に吹き出す際,前席
乗員の胸元付近へ吹き出すベント吹出モード,前席乗員
の足元付近へ吹き出すフット吹出モード,その両方から
吹き出すバイレベル吹出モードを切り換える吹出口モー
ドスイッチ41(特許請求の範囲における手動設定手段
CL3に該当する)の出力値が入力され,演算後,イン
テークモードの設定としてアクチュエータ8に開閉の指
示がなされ,風量設定としてブロアファンモータ10へ
電圧が出力され,吹出モードとしてドアアクチュエータ
22,23,24にそれぞれ開閉の指示がなされ,さら
に吹出温制御として,エアミックスドアアクチュエータ
14に開度の指示が行われる。なお,42は空調表示部
であり,目標室温,吹出口モード,リアデフロスタ,風
量などの各種情報が表示されている。
乗員の胸元付近へ吹き出すベント吹出モード,前席乗員
の足元付近へ吹き出すフット吹出モード,その両方から
吹き出すバイレベル吹出モードを切り換える吹出口モー
ドスイッチ41(特許請求の範囲における手動設定手段
CL3に該当する)の出力値が入力され,演算後,イン
テークモードの設定としてアクチュエータ8に開閉の指
示がなされ,風量設定としてブロアファンモータ10へ
電圧が出力され,吹出モードとしてドアアクチュエータ
22,23,24にそれぞれ開閉の指示がなされ,さら
に吹出温制御として,エアミックスドアアクチュエータ
14に開度の指示が行われる。なお,42は空調表示部
であり,目標室温,吹出口モード,リアデフロスタ,風
量などの各種情報が表示されている。
【0026】〔空調操作部の構成〕図5は,空調操作部
の構成を示す説明図であり,温度設定器31,風量設定
器37は,感覚による入力方式となっており,従来にお
けるオートエアコンのように室温や風量を温度や段数で
直接設定するのではなく,図示した「高め」,「低め」
あるいは「強め」,「弱め」といった感覚情報を入力す
ることによって,乗員に対してわかりやすい操作を可能
としている。そして,これらの設定器が操作された場合
には,その操作回数と予め定められた一操作の変更幅を
かけて得られる操作量ΔTsensまたはΔVsens
によって,それぞれ設定温度と風量出力値を変更する。
の構成を示す説明図であり,温度設定器31,風量設定
器37は,感覚による入力方式となっており,従来にお
けるオートエアコンのように室温や風量を温度や段数で
直接設定するのではなく,図示した「高め」,「低め」
あるいは「強め」,「弱め」といった感覚情報を入力す
ることによって,乗員に対してわかりやすい操作を可能
としている。そして,これらの設定器が操作された場合
には,その操作回数と予め定められた一操作の変更幅を
かけて得られる操作量ΔTsensまたはΔVsens
によって,それぞれ設定温度と風量出力値を変更する。
【0027】また,42は表示部であり,43,44は
それぞれ風量と設定温度を表示している。風量表示部4
3は現在出力されている風量が空調装置の最低,最大風
量間のどの位置に相当するかを示し,設定室温表示部4
4は現在の設定が標準的な設定温度(例えば,25℃)
に対してどの程度暖かい側あるいは涼しい側にずれてい
るかを,最大設定値(例えば,32℃),あるいは,最
大設定温(例えば,18℃)を限界値として示してい
る。
それぞれ風量と設定温度を表示している。風量表示部4
3は現在出力されている風量が空調装置の最低,最大風
量間のどの位置に相当するかを示し,設定室温表示部4
4は現在の設定が標準的な設定温度(例えば,25℃)
に対してどの程度暖かい側あるいは涼しい側にずれてい
るかを,最大設定値(例えば,32℃),あるいは,最
大設定温(例えば,18℃)を限界値として示してい
る。
【0028】〔空調装置の制御動作〕図6は,空調装置
全体の制御動作を示すフローチャートである。すなわ
ち,空調装置1の起動スイッチであるオートエアコン稼
働スイッチ35が押下されると,後述する各ステップの
演算に用いる予め定められた定数A〜Uの値と乗員の設
定変更情報を,コントローラ30内に内蔵されたメモリ
から読み込む初期化処理を実行し(S101),次に,
熱環境情報検出手段としての各センサの出力信号と,乗
員の設定室温,各スイッチの状態を読み込むデータ入力
処理を実行し(S102),エバポレータ通過後におけ
る冷風のヒータコア通過量を制御するエアミックスドア
の開度Xを求める(S103)。すなわち,現在の熱負
荷状態下における設定室温にするために必要な目標吹出
温度Tofを求め,吹出温度をTofにするためのエア
ミックス開度Xを算出する。
全体の制御動作を示すフローチャートである。すなわ
ち,空調装置1の起動スイッチであるオートエアコン稼
働スイッチ35が押下されると,後述する各ステップの
演算に用いる予め定められた定数A〜Uの値と乗員の設
定変更情報を,コントローラ30内に内蔵されたメモリ
から読み込む初期化処理を実行し(S101),次に,
熱環境情報検出手段としての各センサの出力信号と,乗
員の設定室温,各スイッチの状態を読み込むデータ入力
処理を実行し(S102),エバポレータ通過後におけ
る冷風のヒータコア通過量を制御するエアミックスドア
の開度Xを求める(S103)。すなわち,現在の熱負
荷状態下における設定室温にするために必要な目標吹出
温度Tofを求め,吹出温度をTofにするためのエア
ミックス開度Xを算出する。
【0029】続いて,目標吹出温度がTofの時に最適
な吹出口モードを決定する吹出口モード処理を実行し
(S104),吸込口の状態を決定する吸込口処理を実
行する(S105)。さらに,目標吹出温度Tofに応
じた風量を吹き出すように予め定められているブロアフ
ァン印加電圧特性によって,ブロアファン電圧Vfan
を決定する風量処理を実行する(S106)。
な吹出口モードを決定する吹出口モード処理を実行し
(S104),吸込口の状態を決定する吸込口処理を実
行する(S105)。さらに,目標吹出温度Tofに応
じた風量を吹き出すように予め定められているブロアフ
ァン印加電圧特性によって,ブロアファン電圧Vfan
を決定する風量処理を実行する(S106)。
【0030】その後,上記ステップS104〜S106
において演算した制御量になるように各アクチュエータ
に対して制御信号を出力する出力処理を実行し(S10
7),ステップS102へ戻ってオフスイッチが押下さ
れるまで,上記ステップS102〜S107の処理を繰
り返し実行する。以下,各ステップの詳細について説明
する。
において演算した制御量になるように各アクチュエータ
に対して制御信号を出力する出力処理を実行し(S10
7),ステップS102へ戻ってオフスイッチが押下さ
れるまで,上記ステップS102〜S107の処理を繰
り返し実行する。以下,各ステップの詳細について説明
する。
【0031】本発明の特徴となるのは,上記フローチャ
ートにおいて,ステップS106の風量処理であり,車
室内において個人の快適な空調空間を実現可能とし,風
量感覚スイッチが操作された場合には,該設定を優先さ
せながら,設定の変化方向と熱環境とを考慮することに
よって熱環境が設定と合致すると判断される場合には自
動制御へ切り換えることにより,乗員の風量操作量を低
減し,操作性を向上させるようにしたものである。
ートにおいて,ステップS106の風量処理であり,車
室内において個人の快適な空調空間を実現可能とし,風
量感覚スイッチが操作された場合には,該設定を優先さ
せながら,設定の変化方向と熱環境とを考慮することに
よって熱環境が設定と合致すると判断される場合には自
動制御へ切り換えることにより,乗員の風量操作量を低
減し,操作性を向上させるようにしたものである。
【0032】 初期化処理 図7は,図6に示した初期化処理の詳細を示している。
ここでは,まず,ステップS103における標吹出温度
Tof演算において用いられる定数A〜F,エアミック
ス開度を算出する際に用いられる定数F,G,H,ステ
ップS104における吹出口モードの決定に必要な定数
I〜L,ステップS105における吸込口モードの決定
に必要な定数M〜Q,ステップS106におけるブロア
ファン電圧の決定に必要なR〜Uの各定数をセットする
(S201)。
ここでは,まず,ステップS103における標吹出温度
Tof演算において用いられる定数A〜F,エアミック
ス開度を算出する際に用いられる定数F,G,H,ステ
ップS104における吹出口モードの決定に必要な定数
I〜L,ステップS105における吸込口モードの決定
に必要な定数M〜Q,ステップS106におけるブロア
ファン電圧の決定に必要なR〜Uの各定数をセットする
(S201)。
【0033】続いて,揮発性メモリの設定室温補正マッ
プに記憶されている設定室温変更記憶情報から,今回の
空調装置使用時における各温熱環境下での設定温補正量
Tptc,cor〔i〕〔j〕を演算して(S20
2),メインフローへ戻る。
プに記憶されている設定室温変更記憶情報から,今回の
空調装置使用時における各温熱環境下での設定温補正量
Tptc,cor〔i〕〔j〕を演算して(S20
2),メインフローへ戻る。
【0034】 データ入力処理 図8は,図6に示したデータ入力処理の詳細を示してい
る。ここでは,各センサからの入力信号および手動設定
スイッチの設定状態を入力し,それぞれに相当する変数
にセットする。
る。ここでは,各センサからの入力信号および手動設定
スイッチの設定状態を入力し,それぞれに相当する変数
にセットする。
【0035】すなわち,検出室温をTic,検出外気温
をTamb,検出日射量をQsun,乗員の設定室温を
Tptc,手動設定のブロアファン電圧設定値をVfa
n,mにそれぞれセットし,吹出口モードスイッチ,吸
込口スイッチの選択状態を入力する(S301)。
をTamb,検出日射量をQsun,乗員の設定室温を
Tptc,手動設定のブロアファン電圧設定値をVfa
n,mにそれぞれセットし,吹出口モードスイッチ,吸
込口スイッチの選択状態を入力する(S301)。
【0036】次に,設定室温Tptcに変更があったか
否かを判断し(S302),変更があったと判断した場
合には,次に,変更されてから充分時間が経過し,設定
が一定値に落ちついたか(設定室温変更収束したか)否
かを判断し(S303),設定が一定値に落ちついたと
判断した場合には,設定室温の変更情報を図12に示し
た設定室温補正マップの熱負荷と外気温に相当する領域
に記憶する(S304)。
否かを判断し(S302),変更があったと判断した場
合には,次に,変更されてから充分時間が経過し,設定
が一定値に落ちついたか(設定室温変更収束したか)否
かを判断し(S303),設定が一定値に落ちついたと
判断した場合には,設定室温の変更情報を図12に示し
た設定室温補正マップの熱負荷と外気温に相当する領域
に記憶する(S304)。
【0037】 エアミックスドア処理 図9は,図6に示したエアミックス開度処理の詳細を示
している。まず,現在の室温Tic,外気温Tambか
ら室温補正マップ上でどの記憶領域i,jに相当するか
を判定し,設定室温補正量Tptc,corに上記ステ
ップS202において求めたTptc,cor〔i〕
〔j〕をセットする(S401)。
している。まず,現在の室温Tic,外気温Tambか
ら室温補正マップ上でどの記憶領域i,jに相当するか
を判定し,設定室温補正量Tptc,corに上記ステ
ップS202において求めたTptc,cor〔i〕
〔j〕をセットする(S401)。
【0038】次に,設定室温の値を次式により補正する
(S402)。すなわち, Tptc’=Tptc+Tptc,cor である。その後,目標吹出温度Tofの値を次式により
計算する(S403)。すなわち, Tof=A×Tptc’+B×Tamb+C×Qsun
+D×Tic+E である。次に,エアミックス開度Xを次式により計算す
る(S404)。すなわち, X=F×Tof2 +G×Tof+H により計算する。
(S402)。すなわち, Tptc’=Tptc+Tptc,cor である。その後,目標吹出温度Tofの値を次式により
計算する(S403)。すなわち, Tof=A×Tptc’+B×Tamb+C×Qsun
+D×Tic+E である。次に,エアミックス開度Xを次式により計算す
る(S404)。すなわち, X=F×Tof2 +G×Tof+H により計算する。
【0039】 吹出口モード処理 図10は,図6に示した吹出口モード処理の詳細を示し
ている。まず,目標吹出温度Tofに応じて,予め定め
られた吹出口モードマップを用いて吹出口を選択する
(S501)。ここで,各モードの吹き出し状態を下記
に示す。 ベントモード:インストパネルに配置されたベンチレー
タグリルのみから吹き出す。 バイレベルモード:ベンチレータグリルと足元吹出口の
双方から吹き出す。 フットモード:足元吹出口およびインスト上面に開口し
フロントウィンドウ内面へ吹き出すデフロスタ吹出口か
ら吹き出す。
ている。まず,目標吹出温度Tofに応じて,予め定め
られた吹出口モードマップを用いて吹出口を選択する
(S501)。ここで,各モードの吹き出し状態を下記
に示す。 ベントモード:インストパネルに配置されたベンチレー
タグリルのみから吹き出す。 バイレベルモード:ベンチレータグリルと足元吹出口の
双方から吹き出す。 フットモード:足元吹出口およびインスト上面に開口し
フロントウィンドウ内面へ吹き出すデフロスタ吹出口か
ら吹き出す。
【0040】次に,吹出口モードスイッチ41が押され
ているか否かを判断し(S502),押されていると判
断した場合には,ベントモード(S503),バイレベ
ルモード(S504),フットモード(S505),デ
フロスタモード(S506)においてそれぞれに相当す
る吹出口モードを選択する。
ているか否かを判断し(S502),押されていると判
断した場合には,ベントモード(S503),バイレベ
ルモード(S504),フットモード(S505),デ
フロスタモード(S506)においてそれぞれに相当す
る吹出口モードを選択する。
【0041】 吸込口処理 図11は,図6に示した吸込口処理の詳細を示してい
る。まず,目標吹出温度Tofに応じて,予め定められ
た吸込口マップを用いて吸込口の状態を選択する(S6
01)。ここで,各状態とは, REC:100% 20%FRE:20%外気導入,80%内気循環 FRE:100%外気導入 である。
る。まず,目標吹出温度Tofに応じて,予め定められ
た吸込口マップを用いて吸込口の状態を選択する(S6
01)。ここで,各状態とは, REC:100% 20%FRE:20%外気導入,80%内気循環 FRE:100%外気導入 である。
【0042】次に,吸込口スイッチが押されているか否
かを判断し(S602),押されていると判断した場合
には,外気導入(S603),内気循環(S604)に
おいて,それぞれに相当する吸込口を選択する。
かを判断し(S602),押されていると判断した場合
には,外気導入(S603),内気循環(S604)に
おいて,それぞれに相当する吸込口を選択する。
【0043】〔実施例1〕 風量処理 図12,図13は,図6に示したステップS106の風
量処理の動作(実施例1)を示すフローチャートであ
り,まず,風量補正マップに記憶された過去の風量設定
特性から個人の風量修正量Vfan,corを読み込む
(S6001)。その後,1サイクル前のVfan,c
orをVfan,cor(t−1)として, V’fan,cor=V’fan,cor(t−1)+
1/tc・(Vfan,cor−V’fan,cor
(t−1)) によって,1次遅れ修正量V’fan,corを求める
(S6002)。ここで,tcは時定数である。
量処理の動作(実施例1)を示すフローチャートであ
り,まず,風量補正マップに記憶された過去の風量設定
特性から個人の風量修正量Vfan,corを読み込む
(S6001)。その後,1サイクル前のVfan,c
orをVfan,cor(t−1)として, V’fan,cor=V’fan,cor(t−1)+
1/tc・(Vfan,cor−V’fan,cor
(t−1)) によって,1次遅れ修正量V’fan,corを求める
(S6002)。ここで,tcは時定数である。
【0044】次に,図3に示したステップS103のエ
アミックスドア開度処理において演算される目標吹出温
度TofとVfan,corを用いて,自動制御時の風
量Vfanを決定し(S6003),その後,後述する
マニュアルフラグがONか否かを判断し(S600
4),ONであると判断した場合にはステップS600
9へ,ONされていないと判断した場合にはステップS
6005の処理へと移行する。ここで,マニュアルフラ
グは,風量がマニュアルモード,すなわち,或るブロア
ファン電圧に維持されているモードか否かを判定するた
めのフラグであり,イグニッションON時における初期
値はOFF状態である。
アミックスドア開度処理において演算される目標吹出温
度TofとVfan,corを用いて,自動制御時の風
量Vfanを決定し(S6003),その後,後述する
マニュアルフラグがONか否かを判断し(S600
4),ONであると判断した場合にはステップS600
9へ,ONされていないと判断した場合にはステップS
6005の処理へと移行する。ここで,マニュアルフラ
グは,風量がマニュアルモード,すなわち,或るブロア
ファン電圧に維持されているモードか否かを判定するた
めのフラグであり,イグニッションON時における初期
値はOFF状態である。
【0045】次に,今回のサイクルにおいて風量設定器
37の設定変更があったか否か(ファンスイッチ操作あ
ったか否か)を判断し(S6005),設定変更があっ
たと判断した場合には,その時点での自動制御風量Vf
anをファン電圧初期値Vfan0として記憶する。す
なわち, Vfan0←Vout(t−1) とする。ここで,Vout(t−1)は,1回前ファン
電圧出力値である。これは,自動制御モードからマニュ
アルモードとなった時点でのファン電圧設定値を記憶し
て,後述する制御に使用するものである。
37の設定変更があったか否か(ファンスイッチ操作あ
ったか否か)を判断し(S6005),設定変更があっ
たと判断した場合には,その時点での自動制御風量Vf
anをファン電圧初期値Vfan0として記憶する。す
なわち, Vfan0←Vout(t−1) とする。ここで,Vout(t−1)は,1回前ファン
電圧出力値である。これは,自動制御モードからマニュ
アルモードとなった時点でのファン電圧設定値を記憶し
て,後述する制御に使用するものである。
【0046】次に,マニュアルフラグをONし(S60
07),タイマtfanmの値をリセットし,カウント
を開始する(S6008)。タイマtfanmは,今回
の操作が一連の操作の途中か否かを判定するために時間
をカウントするためのタイマである。すなわち,通常1
回の操作に要する時間は,コントローラ30内における
CPUの1回の演算サイクルより長いため,マニュアル
判定フラグが最初にONとなってから,次に本ステップ
に到達した間に操作が終了していることは少ない,ま
た,1回の操作で希望する風量に設定できない場合もあ
り,この場合には修正操作も含めて一連の操作と見なす
べきである。したがって,所定の時間内に行われる設定
は全て1操作と見なすことが必要となり,タイマtfa
nmを用いて操作が安定したか否かを判定する。
07),タイマtfanmの値をリセットし,カウント
を開始する(S6008)。タイマtfanmは,今回
の操作が一連の操作の途中か否かを判定するために時間
をカウントするためのタイマである。すなわち,通常1
回の操作に要する時間は,コントローラ30内における
CPUの1回の演算サイクルより長いため,マニュアル
判定フラグが最初にONとなってから,次に本ステップ
に到達した間に操作が終了していることは少ない,ま
た,1回の操作で希望する風量に設定できない場合もあ
り,この場合には修正操作も含めて一連の操作と見なす
べきである。したがって,所定の時間内に行われる設定
は全て1操作と見なすことが必要となり,タイマtfa
nmを用いて操作が安定したか否かを判定する。
【0047】次に,マニュアルフラグがONされてから
の操作量累積ΔVfanを求める(S6009)。すな
わち, ΔVfan=ΔVfan(t−1)+ΔVsens であり,前サイクルでの操作量累積ΔVfan(t−
1)に今回新たになされた操作量ΔVsensを加え
る。1サイクル中に操作がなされない場合にはΔVse
ns=0となる。その後,ファン電圧初期値Vfan0
に上記ステップS6009において求めた操作量累積Δ
Vfanを加えて,マニュアルファン電圧Vfanmを
演算する(S6010)。すなわち, Vfanm=Vfan0+ΔVfan である。
の操作量累積ΔVfanを求める(S6009)。すな
わち, ΔVfan=ΔVfan(t−1)+ΔVsens であり,前サイクルでの操作量累積ΔVfan(t−
1)に今回新たになされた操作量ΔVsensを加え
る。1サイクル中に操作がなされない場合にはΔVse
ns=0となる。その後,ファン電圧初期値Vfan0
に上記ステップS6009において求めた操作量累積Δ
Vfanを加えて,マニュアルファン電圧Vfanmを
演算する(S6010)。すなわち, Vfanm=Vfan0+ΔVfan である。
【0048】その後,1サイクル中に新たなファン電圧
変更があったか否かを判断する(S6011)。すなわ
ち, ΔVfan≠ΔVfan(t−1) か否かを判断し,ファン電圧変更があったと判断した場
合には,タイマtfanmを再び0にリセットしてカウ
ント開始し(S6012),ファン電圧変更がないと判
断した場合には,カウンタtfanmの値が既定値(本
実施例では,20秒)以下か否かを判断する(S601
3)。すなわち, tfanm<20sec を判断する。
変更があったか否かを判断する(S6011)。すなわ
ち, ΔVfan≠ΔVfan(t−1) か否かを判断し,ファン電圧変更があったと判断した場
合には,タイマtfanmを再び0にリセットしてカウ
ント開始し(S6012),ファン電圧変更がないと判
断した場合には,カウンタtfanmの値が既定値(本
実施例では,20秒)以下か否かを判断する(S601
3)。すなわち, tfanm<20sec を判断する。
【0049】そこで,tfanm<20secが成立す
ると判断した場合には,まだ初期操作の途中とみなし,
上記ステップS6010において決定されたVfanm
を電圧出力値Voutとして設定して(S6014),
メインフローへ戻り,反対に,tfanm<20sec
が成立しないと判断した場合には,次に,ΔVfanが
正か否かを判断する(S6015)。すなわち, ΔVfan>0 が成立するか否かを判断する。
ると判断した場合には,まだ初期操作の途中とみなし,
上記ステップS6010において決定されたVfanm
を電圧出力値Voutとして設定して(S6014),
メインフローへ戻り,反対に,tfanm<20sec
が成立しないと判断した場合には,次に,ΔVfanが
正か否かを判断する(S6015)。すなわち, ΔVfan>0 が成立するか否かを判断する。
【0050】これは,操作が風量を上昇させる操作か,
低下させる操作かを判断している。そして,ΔVfan
が正の場合,すなわち,風量を上昇させる設定がなされ
ている場合には,上記ステップS6014の処理へ移行
し,Vfanmの値を風量出力値Voutとして設定し
てメインフローへ戻る。一方,ΔVfanが0または負
の場合には,Vfanmの値が,上記ステップS600
3において求められた自動制御ファン電圧Vfanより
大きいか否かを判断する(S6016)。すなわち, Vfanm>Vfan が成立するか否かを判断し,Vfanm>Vfanが成
立しないと判断したには,上記ステップS6014の処
理へ移行して,Vfanmの値をファン電圧出力値Vo
utとして設定し,メインフローへ戻る。
低下させる操作かを判断している。そして,ΔVfan
が正の場合,すなわち,風量を上昇させる設定がなされ
ている場合には,上記ステップS6014の処理へ移行
し,Vfanmの値を風量出力値Voutとして設定し
てメインフローへ戻る。一方,ΔVfanが0または負
の場合には,Vfanmの値が,上記ステップS600
3において求められた自動制御ファン電圧Vfanより
大きいか否かを判断する(S6016)。すなわち, Vfanm>Vfan が成立するか否かを判断し,Vfanm>Vfanが成
立しないと判断したには,上記ステップS6014の処
理へ移行して,Vfanmの値をファン電圧出力値Vo
utとして設定し,メインフローへ戻る。
【0051】反対に,ステップS6016において,V
fanm>Vfanが成立すると判断した場合には,風
量操作累積ΔVfanの値を0にリセットする(S60
17)。すなわち, ΔVfan=0 とし,上記ステップS6007においてONされたマニ
ュアルフラグをOFFして(S6018),自動制御モ
ードへ移行する。次に,自動制御風量V’fanの値を
ファン電圧出力値Voutとして設定する(S601
9)。すなわち, Vout←V’fan として,メインフローへ戻る。
fanm>Vfanが成立すると判断した場合には,風
量操作累積ΔVfanの値を0にリセットする(S60
17)。すなわち, ΔVfan=0 とし,上記ステップS6007においてONされたマニ
ュアルフラグをOFFして(S6018),自動制御モ
ードへ移行する。次に,自動制御風量V’fanの値を
ファン電圧出力値Voutとして設定する(S601
9)。すなわち, Vout←V’fan として,メインフローへ戻る。
【0052】さらに,詳細な動作について説明する。図
14は,夏期炎天下放置後における高温状態の車室内へ
乗り込んだ場合を想定するファン電圧と時間の関係を示
したグラフである。図中の実線は,この場合に全く風量
設定を行わなかった場合の風量時系列変化を示してお
り,時間が経過するにつれて風量は低下し,使用時の熱
環境に応じた風量に安定する。一方,破線は風を嫌う乗
員が風量を落とした場合であり,この場合には,設定風
量VfanmがVfanm>Vfanの条件を充足する
まで,すなわち,図中のt1の時点までVfanmに風
量を維持し,t1以降は自動制御風量にしたがって風量
が低下する。これにより,風を嫌う乗員が,再び風量を
低下させる操作を行わなくても自動的に風量が低下する
ことになり,操作量を低減させることができる。ただ
し,この場合には初期の風量が低下して供給冷熱量が減
るため,Vfanの低下速度は図中の一点鎖線で示した
ように若干遅くなる。
14は,夏期炎天下放置後における高温状態の車室内へ
乗り込んだ場合を想定するファン電圧と時間の関係を示
したグラフである。図中の実線は,この場合に全く風量
設定を行わなかった場合の風量時系列変化を示してお
り,時間が経過するにつれて風量は低下し,使用時の熱
環境に応じた風量に安定する。一方,破線は風を嫌う乗
員が風量を落とした場合であり,この場合には,設定風
量VfanmがVfanm>Vfanの条件を充足する
まで,すなわち,図中のt1の時点までVfanmに風
量を維持し,t1以降は自動制御風量にしたがって風量
が低下する。これにより,風を嫌う乗員が,再び風量を
低下させる操作を行わなくても自動的に風量が低下する
ことになり,操作量を低減させることができる。ただ
し,この場合には初期の風量が低下して供給冷熱量が減
るため,Vfanの低下速度は図中の一点鎖線で示した
ように若干遅くなる。
【0053】また,図15は,風量が安定する領域付近
となったときに,風量が足りないと感じて上昇させた場
合である。この場合には,再び,風量設定を行って,Δ
Vfanが負となり,さらに,設定風量VfanmがV
fanm>Vfanとなるt2まで風量をVfanmに
維持する。オペレータは風量を上昇させる場合,自分が
風量を下げたいと感じるまで風量が低下することを望ま
ないので,図15に示すように風量を低下させる操作が
行われるまで風量を維持するのが適切と考えられる。
となったときに,風量が足りないと感じて上昇させた場
合である。この場合には,再び,風量設定を行って,Δ
Vfanが負となり,さらに,設定風量VfanmがV
fanm>Vfanとなるt2まで風量をVfanmに
維持する。オペレータは風量を上昇させる場合,自分が
風量を下げたいと感じるまで風量が低下することを望ま
ないので,図15に示すように風量を低下させる操作が
行われるまで風量を維持するのが適切と考えられる。
【0054】以上説明した通り,風量処理において上記
制御動作を実行させることにより,乗員の実質的な操作
量を低減させることができ,操作性を従来技術と比較し
て向上させることができる。さらに,図14,15にお
いて示したラインを各個人に対応するように学習させた
ものを記憶して用いることにより,より一層個人の温熱
感覚に対応させた制御が可能となる。
制御動作を実行させることにより,乗員の実質的な操作
量を低減させることができ,操作性を従来技術と比較し
て向上させることができる。さらに,図14,15にお
いて示したラインを各個人に対応するように学習させた
ものを記憶して用いることにより,より一層個人の温熱
感覚に対応させた制御が可能となる。
【0055】〔実施例2〕次に,風量処理に関する実施
例2について説明する。特に,上記実施例1と重複する
部分は,その説明を省略し,異なる部分についてのみ図
16,17を用いて説明する。図16において,ステッ
プS6101〜S6107は上記実施例1と同一であ
り,ステップS6107の処理終了後,後述するマニュ
アル解除処理フラグをOFFする(S6108)。この
マニュアル解除処理フラグは,ステップS6121以降
の処理へ移行するか否かをステップS6110において
判断する際に用いられるフラグであり,マニュアルモー
ドを解除する際,風量が急変することを回避する処理へ
移行するか否かを判断するためのフラグである。
例2について説明する。特に,上記実施例1と重複する
部分は,その説明を省略し,異なる部分についてのみ図
16,17を用いて説明する。図16において,ステッ
プS6101〜S6107は上記実施例1と同一であ
り,ステップS6107の処理終了後,後述するマニュ
アル解除処理フラグをOFFする(S6108)。この
マニュアル解除処理フラグは,ステップS6121以降
の処理へ移行するか否かをステップS6110において
判断する際に用いられるフラグであり,マニュアルモー
ドを解除する際,風量が急変することを回避する処理へ
移行するか否かを判断するためのフラグである。
【0056】また,ステップS6109は上記実施例1
のステップS6008と同じであり,ステップS611
0〜S6113は,同様に上記実施例1のステップS6
009〜S6012と同じである。次に,ステップS6
113の処理終了後,マニュアル解除処理フラグを強制
的にOFFにする(S6114)。その後におけるステ
ップS6115〜S6116は上記実施例1のステップ
S6013〜S6014と同じである。
のステップS6008と同じであり,ステップS611
0〜S6113は,同様に上記実施例1のステップS6
009〜S6012と同じである。次に,ステップS6
113の処理終了後,マニュアル解除処理フラグを強制
的にOFFにする(S6114)。その後におけるステ
ップS6115〜S6116は上記実施例1のステップ
S6013〜S6014と同じである。
【0057】次に,ステップS6115の処理におい
て,tfanm<20secが成立しないと判断した場
合,次に,マニュアル解除処理フラグがONか否かを判
断し(S6117),ONであると判断した場合にはス
テップS6121の処理へ移行し,OFFであると判断
した場合にはステップS6118の処理へ移行する。ま
た,ステップS6118は上記実施例1のステップS6
015と同じであり,該ステップS6118においてΔ
Vfan>0が成立しないと判断した場合には,Vfa
nmの値がステップS6103において求めた自動制御
ファン電圧Vfanに所定値Vhisを加えた値より大
きいか否かを判断し(S6119),大きいと判断した
場合には,ステップS6120へ移行し,マニュアル解
除処理フラグをONする(S6120)。反対に,小さ
いと判断した場合には,ステップS6116の処理へ移
行してVfanmの値をファン電圧出力値Voutに設
定して,メインフローへ戻る。
て,tfanm<20secが成立しないと判断した場
合,次に,マニュアル解除処理フラグがONか否かを判
断し(S6117),ONであると判断した場合にはス
テップS6121の処理へ移行し,OFFであると判断
した場合にはステップS6118の処理へ移行する。ま
た,ステップS6118は上記実施例1のステップS6
015と同じであり,該ステップS6118においてΔ
Vfan>0が成立しないと判断した場合には,Vfa
nmの値がステップS6103において求めた自動制御
ファン電圧Vfanに所定値Vhisを加えた値より大
きいか否かを判断し(S6119),大きいと判断した
場合には,ステップS6120へ移行し,マニュアル解
除処理フラグをONする(S6120)。反対に,小さ
いと判断した場合には,ステップS6116の処理へ移
行してVfanmの値をファン電圧出力値Voutに設
定して,メインフローへ戻る。
【0058】ステップS6121,S6122では,マ
ニュアルモードの解除処理を行う。すなわち,最初に,
ステップS6121へ到達した時点ではVfanmとV
fan0には差があるため,何の処理もせずに自動制御
モードへ移行すると風量が急変し,乗員に違和感を与え
るため,除々にVfanへ近づけるための処理を行うも
のである。
ニュアルモードの解除処理を行う。すなわち,最初に,
ステップS6121へ到達した時点ではVfanmとV
fan0には差があるため,何の処理もせずに自動制御
モードへ移行すると風量が急変し,乗員に違和感を与え
るため,除々にVfanへ近づけるための処理を行うも
のである。
【0059】まず,前ステップにおいて出力されていた
ファン電圧V’fan(t−1)から所定値Vhisを
C等分した値を引き,V’fanへセットする(S61
21)。すなわち, V’fan←V’fan(t−1)−1/C・Vhis とし,マニュアル解除処理に到達した時点での風量の差
Vhisを1サイクル毎に所定間隔で線形補間してい
く。次に,上記ステップS6121において処理された
V’fanがVfan以下となったか否かを判断する
(S6122)。すなわち, V’fan<Vfan が成立するか否かを判断し,成立すると判断した場合に
は,マニュアルモードを解除し(S6123,S612
4,S6126),成立しないと判断した場合には引き
続きマニュアル解除処理を続けるため,V’fanをフ
ァン電圧出力値Voutに設定(S6125),すなわ
ち, Vout←V’fan として,メインフローへ戻る。
ファン電圧V’fan(t−1)から所定値Vhisを
C等分した値を引き,V’fanへセットする(S61
21)。すなわち, V’fan←V’fan(t−1)−1/C・Vhis とし,マニュアル解除処理に到達した時点での風量の差
Vhisを1サイクル毎に所定間隔で線形補間してい
く。次に,上記ステップS6121において処理された
V’fanがVfan以下となったか否かを判断する
(S6122)。すなわち, V’fan<Vfan が成立するか否かを判断し,成立すると判断した場合に
は,マニュアルモードを解除し(S6123,S612
4,S6126),成立しないと判断した場合には引き
続きマニュアル解除処理を続けるため,V’fanをフ
ァン電圧出力値Voutに設定(S6125),すなわ
ち, Vout←V’fan として,メインフローへ戻る。
【0060】上記のように,この実施例にあっては,マ
ニュアルモードを解除する基準値を自動制御風量Vfa
nから既定値Vhisだけ高い値とする。このように基
準値を変更することによって,マニュアルモードが解除
されるタイミングを遅らせることになる。これにより熱
的には風量を落とすべき環境となってからマニュアルモ
ードが解除されるまでに余裕を持たせ,乗員の手動設定
を優先させることになり,マニュアルモード解除による
風量低下の違和感を減少させる効果がある。
ニュアルモードを解除する基準値を自動制御風量Vfa
nから既定値Vhisだけ高い値とする。このように基
準値を変更することによって,マニュアルモードが解除
されるタイミングを遅らせることになる。これにより熱
的には風量を落とすべき環境となってからマニュアルモ
ードが解除されるまでに余裕を持たせ,乗員の手動設定
を優先させることになり,マニュアルモード解除による
風量低下の違和感を減少させる効果がある。
【0061】また,ここで用いた所定値Vhisの値は
熱負荷によって可変としてもよい。すなわち,熱負荷が
大きい程Vhisの値を大きくすることによって,熱負
荷が大きいときには,熱的には風量を落としても良い条
件であっても風量を高めに設定することができる。すな
わち,熱負荷が大きいときには,感覚的に熱刺激を高
め,オーバーシュート気味に制御することによって一層
快適感を向上させ,熱負荷が小さいときで,高風量が不
必要な場合には,直ちに風量を低下させることができ,
吹出風によるドラフト感を防止することができる。
熱負荷によって可変としてもよい。すなわち,熱負荷が
大きい程Vhisの値を大きくすることによって,熱負
荷が大きいときには,熱的には風量を落としても良い条
件であっても風量を高めに設定することができる。すな
わち,熱負荷が大きいときには,感覚的に熱刺激を高
め,オーバーシュート気味に制御することによって一層
快適感を向上させ,熱負荷が小さいときで,高風量が不
必要な場合には,直ちに風量を低下させることができ,
吹出風によるドラフト感を防止することができる。
【0062】〔実施例3〕次に,風量処理に係る実施例
3について説明する。図18,図19は,実施例3の風
量処理動作を示すフローチャートであり,図において,
ステップS6201〜S6214までは上記実施例2の
図16におけるステップS6101〜S6114と同じ
であるため,また,ステップS6216〜S6219ま
では上記実施例2の図17におけるステップS6115
〜S6118と同じであるため,さらに,ステップS6
228〜6233までは実施例2の図17におけるステ
ップS6121〜S6126と同じであるため,その説
明を省略し,異なる部分についてのみ説明する。
3について説明する。図18,図19は,実施例3の風
量処理動作を示すフローチャートであり,図において,
ステップS6201〜S6214までは上記実施例2の
図16におけるステップS6101〜S6114と同じ
であるため,また,ステップS6216〜S6219ま
では上記実施例2の図17におけるステップS6115
〜S6118と同じであるため,さらに,ステップS6
228〜6233までは実施例2の図17におけるステ
ップS6121〜S6126と同じであるため,その説
明を省略し,異なる部分についてのみ説明する。
【0063】ステップS6214において,マニュアル
モード解除処理フラグをOFFにした後,後述する風量
保持フラグを強制的にOFFする(S6215)。その
後,ステップS6216〜S6219を経て,Vfan
mの値が上記ステップS6203において求めた自動制
御ファン電圧Vfanより大きいか否かを判断する。す
なわち, Vfanm>Vfan が成立するか否かを判断し,Vfanm>Vfanが成
立しない場合には,Vfanmの値をファン電圧出力値
Voutに設定して,メインフローへ戻る(S621
7)。
モード解除処理フラグをOFFにした後,後述する風量
保持フラグを強制的にOFFする(S6215)。その
後,ステップS6216〜S6219を経て,Vfan
mの値が上記ステップS6203において求めた自動制
御ファン電圧Vfanより大きいか否かを判断する。す
なわち, Vfanm>Vfan が成立するか否かを判断し,Vfanm>Vfanが成
立しない場合には,Vfanmの値をファン電圧出力値
Voutに設定して,メインフローへ戻る(S621
7)。
【0064】反対に,Vfanm>Vfanが成立する
場合には,風量を保持すべきモードかどうかを判定する
ための風量保持フラグがONされているか否かを判断す
る(S6221)。OFFの場合には,風量保持の時間
を判定するためのタイマtkeepをリセットしてカウ
ントを開始し(S6222),風量保持フラグをONす
る(S6223)。次に,タイマtkeepの値が所定
値tkeep0(例えば,60秒)を越えたか否かを判
断する(S6224)。すなわち, tkeep<60sec か否かを判断し,tkeep<60secではないと判
断した場合には,ステップS6217へ移行してVfa
nmをそのまま出力する。
場合には,風量を保持すべきモードかどうかを判定する
ための風量保持フラグがONされているか否かを判断す
る(S6221)。OFFの場合には,風量保持の時間
を判定するためのタイマtkeepをリセットしてカウ
ントを開始し(S6222),風量保持フラグをONす
る(S6223)。次に,タイマtkeepの値が所定
値tkeep0(例えば,60秒)を越えたか否かを判
断する(S6224)。すなわち, tkeep<60sec か否かを判断し,tkeep<60secではないと判
断した場合には,ステップS6217へ移行してVfa
nmをそのまま出力する。
【0065】反対に,tkeep<60secであると
判断した場合には,風量保持フラグをOFFし(S62
25),タイマtkeep停止し(S6226),マニ
ュアル解除処理フラグをONする(S6227)。ここ
で,上記ステップS6224において用いたtkeep
0は,実施例2のVhisと同様,熱負荷によって可変
としてもよい。すなわち,熱負荷が大きいほどtkee
p0の値を大きくする。
判断した場合には,風量保持フラグをOFFし(S62
25),タイマtkeep停止し(S6226),マニ
ュアル解除処理フラグをONする(S6227)。ここ
で,上記ステップS6224において用いたtkeep
0は,実施例2のVhisと同様,熱負荷によって可変
としてもよい。すなわち,熱負荷が大きいほどtkee
p0の値を大きくする。
【0066】以上説明した通り,実施例3に係る風量処
理において上記時間制御を実行することにより,違和感
のない空調空間を得ることができる。
理において上記時間制御を実行することにより,違和感
のない空調空間を得ることができる。
【0067】〔実施例4〕次に,実施例4について説明
する。図20,21は,実施例4に係る風量処理動作を
示すフローチャートであり,ステップS6315以外
は,上記実施例1の動作と同じであるため,ステップS
6315以外の説明を省略する。
する。図20,21は,実施例4に係る風量処理動作を
示すフローチャートであり,ステップS6315以外
は,上記実施例1の動作と同じであるため,ステップS
6315以外の説明を省略する。
【0068】ステップS6315では,ステップS63
09において算出されたΔVfanに所定値ΔVhis
を加えた値が正か否かを判定する。すなわち, ΔVfan+ΔVhis>0 が成立するか否かを判断する。ΔVfan+ΔVhis
>0が成立すると判断した場合には,ステップS631
4へ移行し,反対に,ΔVfan+ΔVhis>0が成
立しないと判断した場合には,ステップS6316へ移
行する。
09において算出されたΔVfanに所定値ΔVhis
を加えた値が正か否かを判定する。すなわち, ΔVfan+ΔVhis>0 が成立するか否かを判断する。ΔVfan+ΔVhis
>0が成立すると判断した場合には,ステップS631
4へ移行し,反対に,ΔVfan+ΔVhis>0が成
立しないと判断した場合には,ステップS6316へ移
行する。
【0069】上記実施例にあっては,制御風量Vfan
から変更されてマニュアル設定されているファン電圧
が,最初に変更した時点のファン電圧Vfan0よりも
ΔVhisだけ低い電圧とならない限り,設定されたフ
ァン電圧を維持し続ける。このように設定することによ
って,可能な限り乗員の手動設定を優先することが可能
となる。
から変更されてマニュアル設定されているファン電圧
が,最初に変更した時点のファン電圧Vfan0よりも
ΔVhisだけ低い電圧とならない限り,設定されたフ
ァン電圧を維持し続ける。このように設定することによ
って,可能な限り乗員の手動設定を優先することが可能
となる。
【0070】例えば,熱負荷が高くファン電圧の変化が
早い状況で,一旦ファンを自動制御電圧よりもファン電
圧を上昇させて,比較的短い時間(ただし,20秒以上
経過後)でファン電圧をVfan0以下に下降させた場
合を想定する。このような場合にあっては,2回目にフ
ァン電圧を操作した時点では,自動制御ファン電圧Vf
anの値も低下しており,Vfan<Vfanmという
状況が生じることがあるため,ΔVhisを設けない場
合には,まだ風量を高く維持したいにもかかわらずマニ
ュアルモードが解除される可能性がある。そこで,ΔV
hisを設けることにより最初の変更時におけるファン
電圧Vfan0から所定量以上下げるまではマニュアル
モードが解除されないように設定する。
早い状況で,一旦ファンを自動制御電圧よりもファン電
圧を上昇させて,比較的短い時間(ただし,20秒以上
経過後)でファン電圧をVfan0以下に下降させた場
合を想定する。このような場合にあっては,2回目にフ
ァン電圧を操作した時点では,自動制御ファン電圧Vf
anの値も低下しており,Vfan<Vfanmという
状況が生じることがあるため,ΔVhisを設けない場
合には,まだ風量を高く維持したいにもかかわらずマニ
ュアルモードが解除される可能性がある。そこで,ΔV
hisを設けることにより最初の変更時におけるファン
電圧Vfan0から所定量以上下げるまではマニュアル
モードが解除されないように設定する。
【0071】また,このΔVhisは,熱負荷が大きい
ほど大きくするようにして可変としてもよい。すなわ
ち,熱負荷が大きいほど風量の低下速度が大きく,上記
のような状況が起こり易いため,ΔVhisの値を大き
くすることによってマニュアルモードが解除されにくく
する。
ほど大きくするようにして可変としてもよい。すなわ
ち,熱負荷が大きいほど風量の低下速度が大きく,上記
のような状況が起こり易いため,ΔVhisの値を大き
くすることによってマニュアルモードが解除されにくく
する。
【0072】以上説明した通り,実施例4に係る風量処
理において上記処理動作を実行することにより,より違
和感のない空調空間を得ることができる。
理において上記処理動作を実行することにより,より違
和感のない空調空間を得ることができる。
【0073】〔実施例5〕次に,実施例5について説明
する。図22は,この実施例に係る空調操作部の構成を
示し,ベンチレータグリルの風向を内向き(乗員方向)
か,外向き(乗員以外の方向)かに設定できる風向設定
スイッチ45が設けられている。その他の空調操作部の
構成は,図5に示したものと略同じであるため,その説
明を省略する。また,乗員が,風向設定スイッチを用い
て風向を設定しない場合には,室温,日射量により予め
定められた特性にしたがって,風向を自動的に設定でき
るように構成されている。
する。図22は,この実施例に係る空調操作部の構成を
示し,ベンチレータグリルの風向を内向き(乗員方向)
か,外向き(乗員以外の方向)かに設定できる風向設定
スイッチ45が設けられている。その他の空調操作部の
構成は,図5に示したものと略同じであるため,その説
明を省略する。また,乗員が,風向設定スイッチを用い
て風向を設定しない場合には,室温,日射量により予め
定められた特性にしたがって,風向を自動的に設定でき
るように構成されている。
【0074】図23は,具体的な風向制御システムの構
成を示す説明図であり,図において,30は所定の演算
処理を実行する空調制御装置,48は各ベンチレータグ
リル内に配置され,ルーバを揺動させるモータ,49は
モータ48の回転運動を水平な往復運動へ変換する動力
伝達機構,50は風向きを決定するルーバ,51は乗員
である。
成を示す説明図であり,図において,30は所定の演算
処理を実行する空調制御装置,48は各ベンチレータグ
リル内に配置され,ルーバを揺動させるモータ,49は
モータ48の回転運動を水平な往復運動へ変換する動力
伝達機構,50は風向きを決定するルーバ,51は乗員
である。
【0075】次に,動作について説明する。空調制御装
置30から出力される指令値にしたがって,各ベンチレ
ータグリル内におけるモータ48が回転し,該モータ4
8の回転運動を水平な往復運動へ変換する動力伝達機構
49を介してルーバ50を揺動させ,風向きを設定す
る。また,各ルーバの風向θは,各グリルに設けられた
ルーバ50の位置検出器47により検出され,該検出情
報は空調制御装置30へ出力される。乗員51が風向設
定スイッチ45を操作すると,1回あたりのスイッチ操
作において予め定められた角度Δθ1だけルーバ50に
より風向きを移動させることができる。
置30から出力される指令値にしたがって,各ベンチレ
ータグリル内におけるモータ48が回転し,該モータ4
8の回転運動を水平な往復運動へ変換する動力伝達機構
49を介してルーバ50を揺動させ,風向きを設定す
る。また,各ルーバの風向θは,各グリルに設けられた
ルーバ50の位置検出器47により検出され,該検出情
報は空調制御装置30へ出力される。乗員51が風向設
定スイッチ45を操作すると,1回あたりのスイッチ操
作において予め定められた角度Δθ1だけルーバ50に
より風向きを移動させることができる。
【0076】図24,25は,風向制御の動作を示すフ
ローチャートである。上記図12に示したファン制御の
Vfanを回転角θに置き換えたものであり,θの定義
は,図23に示したように,乗員から最も離れた方向に
向いたときの角度を0deg,最も乗員向きの角度をθ
maxとして0≦θ≦θmaxの範囲内で制御されるも
のである。自動制御では,図26に示すように冷房熱負
荷が大きいほどθが大きくなるように設定する。
ローチャートである。上記図12に示したファン制御の
Vfanを回転角θに置き換えたものであり,θの定義
は,図23に示したように,乗員から最も離れた方向に
向いたときの角度を0deg,最も乗員向きの角度をθ
maxとして0≦θ≦θmaxの範囲内で制御されるも
のである。自動制御では,図26に示すように冷房熱負
荷が大きいほどθが大きくなるように設定する。
【0077】本実施例でも,上記実施例1と同様に,Δ
θ<0の場合において,自動設定による設定位置θau
toが手動による設定位置θmanuよりも小さくなっ
た場合には,マニュアルモードを解除し,Δθ>0の場
合において,すなわち,乗員の風速が高まる方向へ風向
を向けた場合には,操作し始めた位置よりもθ0 が小さ
い位置となるまでは,マニュアル設定位置に風向を維持
する。
θ<0の場合において,自動設定による設定位置θau
toが手動による設定位置θmanuよりも小さくなっ
た場合には,マニュアルモードを解除し,Δθ>0の場
合において,すなわち,乗員の風速が高まる方向へ風向
を向けた場合には,操作し始めた位置よりもθ0 が小さ
い位置となるまでは,マニュアル設定位置に風向を維持
する。
【0078】なお,この実施例では乗員に対して,2個
のベンチレータグリルを一組にして,2個を同時に制御
したが,それぞれ別々に独立した制御を実行してもよ
い。すなわち,乗員に対してセンターコンソール側のベ
ンチレータグリルとサイドウィンドウ側のベンチレータ
グリルの向きをそれぞれ独立に設定可能な,センター風
向き設定スイッチとウィンドウ風向設定スイッチを設け
る。片方のグリルについて設定スイッチが操作された場
合には,変更された側のベンチレータグリルのみ図2
4,25に示したフローチャートと同様の条件で風向き
を維持する。これにより,センターコンソール側とサイ
ドウィンドウ側とで異なる向きにグリルを向ける乗員の
設定に対応させることが可能となる。例えば,窓から日
射が侵入してくるような状況では,窓側のグリルのみ腕
に当てる乗員も多いため,上記のように2個のグリルの
設定を独立に行うようにできれば,より一層環境に即し
た吹出風の風向制御が可能となる。
のベンチレータグリルを一組にして,2個を同時に制御
したが,それぞれ別々に独立した制御を実行してもよ
い。すなわち,乗員に対してセンターコンソール側のベ
ンチレータグリルとサイドウィンドウ側のベンチレータ
グリルの向きをそれぞれ独立に設定可能な,センター風
向き設定スイッチとウィンドウ風向設定スイッチを設け
る。片方のグリルについて設定スイッチが操作された場
合には,変更された側のベンチレータグリルのみ図2
4,25に示したフローチャートと同様の条件で風向き
を維持する。これにより,センターコンソール側とサイ
ドウィンドウ側とで異なる向きにグリルを向ける乗員の
設定に対応させることが可能となる。例えば,窓から日
射が侵入してくるような状況では,窓側のグリルのみ腕
に当てる乗員も多いため,上記のように2個のグリルの
設定を独立に行うようにできれば,より一層環境に即し
た吹出風の風向制御が可能となる。
【0079】また,上記実施例にあっては,乗員の風向
き設定手段として,スイッチを用いて電気的に設定する
方法を用いたが,従来から車両用風向設定手段として一
般的に用いられているレバーやダイヤル,バレル等によ
って機械的に設定する方法であってもよい。
き設定手段として,スイッチを用いて電気的に設定する
方法を用いたが,従来から車両用風向設定手段として一
般的に用いられているレバーやダイヤル,バレル等によ
って機械的に設定する方法であってもよい。
【0080】 出力処理 図27は,図6に示した出力処理の詳細を示している。
まず,上記ステップS103〜105において設定され
たエアミックス開度X,吹出口モード,吸込口となるよ
うに,エアミックスドア,吹出口モードドア,吸込口モ
ードドアの各アクチュエータに対して駆動信号を出力す
る(S801)。次に,上記ステップS106において
設定したブロアファン電圧Vfan’となるようにブロ
アファンモータに対して駆動信号を出力する(S80
2)。
まず,上記ステップS103〜105において設定され
たエアミックス開度X,吹出口モード,吸込口となるよ
うに,エアミックスドア,吹出口モードドア,吸込口モ
ードドアの各アクチュエータに対して駆動信号を出力す
る(S801)。次に,上記ステップS106において
設定したブロアファン電圧Vfan’となるようにブロ
アファンモータに対して駆動信号を出力する(S80
2)。
【0081】
【発明の効果】この発明に係る車両用空調制御装置(請
求項1)にあっては,手動設定手段により設定される手
動設定値が自動制御設定値演算手段により演算された自
動制御設定値に対して近づく方向にあるのか,あるい
は,離れる方向にあるのかを判定し,該判定された方向
に基づいて熱負荷調整手段CL2に対し自動制御設定値
と手動設定値のどちらを優先させるかを決定するため,
車室内において個人の快適な空調空間が実現でき,乗員
の操作量を低減し,操作性を向上させることができる。
求項1)にあっては,手動設定手段により設定される手
動設定値が自動制御設定値演算手段により演算された自
動制御設定値に対して近づく方向にあるのか,あるい
は,離れる方向にあるのかを判定し,該判定された方向
に基づいて熱負荷調整手段CL2に対し自動制御設定値
と手動設定値のどちらを優先させるかを決定するため,
車室内において個人の快適な空調空間が実現でき,乗員
の操作量を低減し,操作性を向上させることができる。
【0082】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項2)にあっては,風量設定手段により設定され
る風量手動設定値が自動制御設定値演算手段により演算
された風量自動制御設定値に対して近づく方向にあるの
か,あるいは,離れる方向にあるのかを判定し,該判定
された方向に基づいて熱負荷調整手段CL2の風量に対
し自動制御設定値と手動設定値のどちらを優先させるか
を決定するため,風量に関し車室内において快適な空調
空間を実現することができる。
(請求項2)にあっては,風量設定手段により設定され
る風量手動設定値が自動制御設定値演算手段により演算
された風量自動制御設定値に対して近づく方向にあるの
か,あるいは,離れる方向にあるのかを判定し,該判定
された方向に基づいて熱負荷調整手段CL2の風量に対
し自動制御設定値と手動設定値のどちらを優先させるか
を決定するため,風量に関し車室内において快適な空調
空間を実現することができる。
【0083】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項3)にあっては,空調制御手段が,風量設定手
段の設定時に風量設定方向判定手段の判定が風量自動制
御設定値に対して離れる方向にある場合において,風量
手動設定値が風量自動制御設定値よりも所定量低い間は
風量手動設定値を用い,該条件を満たさない場合には風
量自動制御設定値を用いるため,違和感のない空調空間
を得られる。また,所定量として予め定められた既定値
あるいは車室内における熱環境に応じて決定される値を
用いるため,より違和感を緩和させることができる。
(請求項3)にあっては,空調制御手段が,風量設定手
段の設定時に風量設定方向判定手段の判定が風量自動制
御設定値に対して離れる方向にある場合において,風量
手動設定値が風量自動制御設定値よりも所定量低い間は
風量手動設定値を用い,該条件を満たさない場合には風
量自動制御設定値を用いるため,違和感のない空調空間
を得られる。また,所定量として予め定められた既定値
あるいは車室内における熱環境に応じて決定される値を
用いるため,より違和感を緩和させることができる。
【0084】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項4)にあっては,空調制御手段が,風量設定手
段の設定時に風量設定方向判定手段の判定が風量自動制
御設定値に対して離れる方向にある場合において,所定
時間経過後までは風量手動設定値を用い,所定時間経過
後は風量手動設定値が風量自動設定値に対して所定量低
い間は風量手動設定値を用い,該条件を満たさない場合
は風量自動制御設定値を用いるため,時間制御により違
和感のない空調空間を得られる。また,所定時間として
予め定められた既定値あるいは車室内における熱環境に
応じて決定される時間を用いるため,より違和感を緩和
させることができる。
(請求項4)にあっては,空調制御手段が,風量設定手
段の設定時に風量設定方向判定手段の判定が風量自動制
御設定値に対して離れる方向にある場合において,所定
時間経過後までは風量手動設定値を用い,所定時間経過
後は風量手動設定値が風量自動設定値に対して所定量低
い間は風量手動設定値を用い,該条件を満たさない場合
は風量自動制御設定値を用いるため,時間制御により違
和感のない空調空間を得られる。また,所定時間として
予め定められた既定値あるいは車室内における熱環境に
応じて決定される時間を用いるため,より違和感を緩和
させることができる。
【0085】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項5)にあっては,空調制御手段が,風量設定手
段の設定時に風量設定方向判定手段の判定が風量自動制
御設定値に対して離れる方向にある場合において,風量
設定手段により設定される風量手動設定値が所定値以下
となるまで風量手動設定値を用いるため,違和感のない
空調空間を得られる。また,所定量として予め定められ
た既定値あるいは車室内における熱環境に応じて決定さ
れる値を用いるため,より違和感を緩和させることがで
きる。
(請求項5)にあっては,空調制御手段が,風量設定手
段の設定時に風量設定方向判定手段の判定が風量自動制
御設定値に対して離れる方向にある場合において,風量
設定手段により設定される風量手動設定値が所定値以下
となるまで風量手動設定値を用いるため,違和感のない
空調空間を得られる。また,所定量として予め定められ
た既定値あるいは車室内における熱環境に応じて決定さ
れる値を用いるため,より違和感を緩和させることがで
きる。
【0086】また,この発明に係る車両用空調制御装置
(請求項6)にあっては,風向設定手段により設定され
る風向手動設定値が自動制御設定値演算手段により演算
された風向自動制御設定値に対して,近づく方向にある
のか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定し,該判
定結果に基づいて熱負荷調整手段CL2の風向に対し自
動制御設定値と手動設定値のどちらを優先させるかを決
定するため,風向に関し車室内において快適な空調空間
を実現することができる。
(請求項6)にあっては,風向設定手段により設定され
る風向手動設定値が自動制御設定値演算手段により演算
された風向自動制御設定値に対して,近づく方向にある
のか,あるいは,離れる方向にあるのかを判定し,該判
定結果に基づいて熱負荷調整手段CL2の風向に対し自
動制御設定値と手動設定値のどちらを優先させるかを決
定するため,風向に関し車室内において快適な空調空間
を実現することができる。
【図1】本発明に係る車両用空調制御装置の概略構成を
示すブロック(クレーム対応)図である。
示すブロック(クレーム対応)図である。
【図2】本発明に係る車両用空調制御装置の概略構成を
示すブロック(クレーム対応)図である。
示すブロック(クレーム対応)図である。
【図3】本発明に係る車両用空調制御装置の概略構成を
示すブロック(クレーム対応)図である。
示すブロック(クレーム対応)図である。
【図4】本発明に係る車両用空調装置の概略構成を示す
説明図である。
説明図である。
【図5】本発明に係る空調操作部の概略構成を示す説明
図である。
図である。
【図6】空調装置全体の制御動作を示すフローチャート
である。
である。
【図7】図6に示した初期化処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図8】図6に示したデータ入力処理の詳細を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図9】図6に示したエアミックス開度処理の詳細を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図10】図6に示した吹出口モード処理の詳細を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図11】図6に示した吸込口処理の詳細を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図12】図6に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図13】図6に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図14】高温状態の車室内へ乗り込んだ場合を想定す
るファン電圧と時間の関係を示したグラフである。
るファン電圧と時間の関係を示したグラフである。
【図15】風量が安定する領域付近となったときに,風
量が足りないと感じて上昇させた場合を想定するファン
電圧と時間の関係を示したグラフである。
量が足りないと感じて上昇させた場合を想定するファン
電圧と時間の関係を示したグラフである。
【図16】図6に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図17】図6に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図18】図6に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図19】図6に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図20】図6に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図21】図6に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図22】本発明に係る空調操作部の他の概略構成を示
す説明図である。
す説明図である。
【図23】本発明に係る風向制御システムの概略構成を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図24】図23に示した風向制御システムの制御動作
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図25】図23に示した風向制御システムの制御動作
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図26】風向角度と制御パラメータの関係を示すグラ
フである。
フである。
【図27】図6に示した出力処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図28】従来における空調装置の操作盤を示す説明図
である。
である。
CL1 熱環境検出手段 CL2 熱負荷調整手段 CL3 手動設定手段 CL4 自動制御設定値演算手段 CL5 手動設定方向判定手段 CL6 空調制御手段 CL7 風量設定手段 CL8 風量設定方向判定手段 CL9 風向設定手段 CL10 風向設定方向判定手段
Claims (6)
- 【請求項1】 車室内における熱環境を検出する熱環境
検出手段と,車室内における熱負荷を調整する熱負荷調
整手段と,前記熱負荷調整手段の作動状態および車室内
における目標温度を乗員の操作によって設定する手動設
定手段と,前記熱環境検出手段により検出された熱環境
情報と前記手動設定手段により設定された手動設定値に
基づいて前記熱負荷調整手段の自動制御に必要な自動制
御設定値を演算する自動制御設定値演算手段と,前記手
動設定手段により設定される手動設定値が前記自動制御
設定値演算手段により演算された自動制御設定値に対し
て近づく方向にあるのか,あるいは,離れる方向にある
のかを判定する手動設定方向判定手段と,前記手動設定
方向判定手段により判定された方向に基づいて前記熱負
荷調整手段に対し前記自動制御設定値と手動設定値のど
ちらを優先させるかを決定する空調制御手段とを具備す
ることを特徴とする車両用空調制御装置。 - 【請求項2】 車室内における熱環境を検出する熱環境
検出手段と,車室内における熱負荷を調整する熱負荷調
整手段と,前記熱負荷調整手段の作動状態および車室内
における目標温度を乗員の操作によって設定する,車室
内へ吹き出す空調風の風量を設定する風量設定手段を含
む手動設定手段と,前記熱環境検出手段により検出され
た熱環境情報と前記手動設定手段により設定された手動
設定値に基づいて前記熱負荷調整手段の自動制御に必要
な自動制御設定値を演算する自動制御設定値演算手段
と,前記風量設定手段により設定される風量手動設定値
が前記自動制御設定値演算手段により演算された風量自
動制御設定値に対して近づく方向にあるのか,あるい
は,離れる方向にあるのかを判定する風量設定方向判定
手段と,前記風量設定方向判定手段により判定された方
向に基づいて前記熱負荷調整手段の風量に対し前記自動
制御設定値と手動設定値のどちらを優先させるかを決定
する空調制御手段とを具備することを特徴とする車両用
空調制御装置。 - 【請求項3】 前記空調制御手段は,前記風量設定手段
の設定時に前記風量設定方向判定手段の判定が,風量自
動制御設定値に対して離れる方向にある場合において,
風量手動設定値が風量自動制御設定値よりも所定量低い
間は風量手動設定値を用い,前記条件を満たさない場合
には風量自動制御設定値を用い,前記所定量として予め
定められた既定値あるいは車室内における熱環境に応じ
て決定される値を用いることを特徴とする請求項2記載
の車両用空調制御装置。 - 【請求項4】 前記空調制御手段は,前記風量設定手段
の設定時に前記風量設定方向判定手段の判定が,風量自
動制御設定値に対して離れる方向にある場合において,
所定時間経過後までは風量手動設定値を用い,所定時間
経過後は風量手動設定値が風量自動設定値に対して所定
量低い間は風量手動設定値を用い,前記条件を満たさな
い場合は風量自動制御設定値を用い,前記所定時間とし
て予め定められた既定値あるいは車室内における熱環境
に応じて決定される時間を用いることを特徴とする請求
項2記載の車両用空調制御装置。 - 【請求項5】 前記空調制御手段は,前記風量設定手段
の設定時に前記風量設定方向判定手段の判定が,風量自
動制御設定値に対して離れる方向にある場合において,
前記風量設定手段により設定される風量手動設定値が所
定値以下となるまで風量手動設定値を用い,前記所定量
として予め定められた既定値あるいは車室内における熱
環境に応じて決定される値を用いることを特徴とする請
求項2記載の車両用空調制御装置。 - 【請求項6】 車室内における熱環境を検出する熱環境
検出手段と,車室内における熱負荷を調整する熱負荷調
整手段と,前記熱負荷調整手段の作動状態および車室内
における目標温度を乗員の操作により設定する,車室内
へ吹き出す空調風の風向を設定する風向設定手段を含む
手動設定手段と,前記熱環境検出手段により検出された
熱環境情報と前記手動設定手段により設定された手動設
定値に基づいて前記熱負荷調整手段の自動制御に必要な
自動制御設定値を演算する自動制御設定値演算手段と,
前記風向設定手段により設定される風向手動設定値が前
記自動制御設定値演算手段により演算された風向自動制
御設定値に対して,近づく方向にあるのか,あるいは,
離れる方向にあるのかを判定する風向設定方向判定手段
と,前記風向設定方向判定手段により判定された方向に
基づいて前記熱負荷調整手段の風向に対し前記自動制御
設定値と手動設定値のどちらを優先させるかを決定する
空調制御手段とを具備することを特徴とする車両用空調
制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6074092A JP3070383B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 車両用空調制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6074092A JP3070383B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 車両用空調制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07257145A JPH07257145A (ja) | 1995-10-09 |
JP3070383B2 true JP3070383B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=13537204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6074092A Expired - Fee Related JP3070383B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 車両用空調制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3070383B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6187088B2 (ja) * | 2013-09-25 | 2017-08-30 | 株式会社デンソー | 車両用空調装置 |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP6074092A patent/JP3070383B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07257145A (ja) | 1995-10-09 |
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---|---|---|---|
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