JPH09164342A - 粉砕機 - Google Patents

粉砕機

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Publication number
JPH09164342A
JPH09164342A JP32739795A JP32739795A JPH09164342A JP H09164342 A JPH09164342 A JP H09164342A JP 32739795 A JP32739795 A JP 32739795A JP 32739795 A JP32739795 A JP 32739795A JP H09164342 A JPH09164342 A JP H09164342A
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JP
Japan
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medium
stirring
crushing
grinding
pulverizing
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Pending
Application number
JP32739795A
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English (en)
Inventor
Takeshi Ishikawa
石川剛
Takashi Serizawa
芹沢孝
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Mitsui Mining Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉砕性能を向上させる。 【解決手段】 粉砕容器1内に攪拌部材14を回転可能
に設け、攪拌部材14と粉砕容器1との間で粉砕室24
を形成する。攪拌部材14は、外周面に粉砕媒体を処理
物の進行方向に進める攪拌部20を有する攪拌ブロック
18と、それと逆方向に進める攪拌部20を有する攪拌
ブロック18とからなり、その2種類の攪拌ブロック1
8、18を交互に設けたものである。粉砕媒体は、処理
物の進行方向に進める攪拌部20を有する攪拌ブロック
18によって処理物の進行方向に押し出されるととも
に、それと逆方向に進める攪拌部20を有する攪拌ブロ
ック18によって処理物の進行方向と逆方向に押し戻さ
れ、両攪拌ブロック18、18間に粉砕媒体を緻密に充
填したゾーンが形成される。このようなゾーンを通過す
ることによって処理物が粉砕処理されることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は粉砕機に関し、特
に、顔料、セラミック、磁性材料等の原材料をミクロン
領域又はサブミクロン領域の非常に細かい粒子に形成す
るのに有効な湿式の粉砕機に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、顔料、セラミッ
ク、磁性材料等の製造分野においては、原材料をミクロ
ン領域又はサブミクロン領域の非常に細かい粒子に形成
することが要求されるため、湿式の粉砕機を用い、液体
中に位置した原材料を微粉砕し、液体中に均一に分散し
ている。
【0003】このような湿式の粉砕機として、例えば、
円筒状の粉砕容器内に、外周面に攪拌部を有する比較的
大径の筒状の攪拌部材を回転可能に設け、粉砕容器の内
周面と攪拌部材の外周面との間で環状の粉砕室を形成し
たものが知られている。
【0004】この粉砕機は、攪拌部材の回転によって粉
砕室内に位置した金属等からなる球状の粉砕媒体を攪拌
し、粉砕媒体相互間の衝撃力や剪断力等によって粉砕室
内を流通する原材料(処理物)を所定の大きさに粉砕
し、液体中に均一に分散するようにしたものであって、
粉砕室を狭い環状としているので粉砕室内の粉砕媒体に
動力を有効に伝えることができ、粉砕室内を流通する処
理物がショートパスすることなく、粉砕室の全体を有効
に使って粉砕処理することができるものである。
【0005】近年、粉砕処理において要求される粒子サ
イズは益々小さくなっており、それに伴って粉砕機の改
良も種々行われているが、最も効果的なのは粉砕媒体を
小さくすることであって、直径1mm以下の粉砕媒体も
多く使用されている。
【0006】しかし、粉砕媒体を小さくする程、粉砕媒
体の装置部材に対する相対的寸法が小さくなり、粉砕媒
体の挙動を自由に規制することが困難となるとともに、
粉砕媒体相互間の衝撃力や剪断力が弱くなり、粉砕性能
が著しく低下する。この場合、粉砕媒体の充填状態を緻
密に保持することによって粉砕性能の低下をある程度は
抑えることはできるが、粉砕媒体が粉砕室の一部に偏在
して粉砕室の一部に無駄な空間が生じたり、それを無理
になくそうとすると粉砕媒体が粉砕室内全体に分散され
てしまって緻密な充填状態が失われてしまう等の新たな
問題が生じ、結果的に粉砕性能が著しく低下してしま
う。
【0007】また、粉砕媒体を小さくする程、処理物を
排出する際に処理物を粉砕媒体から分離するセパレータ
の構造が複雑となるとともに、セパレータの周囲に粉砕
媒体の一部や処理物の一部が停滞してしまい、粉砕性能
が著しく低下する。
【0008】前述した粉砕機と類似する一例が特公平4
−70050号に開示されている。この粉砕機(湿式媒
体分散機)は、一端に処理材料の供給口を有し、他端に
排出口を有し、内部に処理媒体を収納する処理槽と、処
理槽の内壁との間に環状の分散ゾーンを形成するように
内壁に近接して回転可能に設けられる筒状の回転体と、
回転体の回転に伴って処理材料を回転体の軸方向へ運動
させるよう回転体の周面に突出形成された案内メンバー
とを具えたものであって、案内メンバーは、処理材料を
排出口側へ前進させる前進案内面と、供給口側へ後退さ
せる後退案内面と、回転体の外周方向に拡がる外表面を
含み、前進案内面と後退案内面は、処理材料を対向する
後退案内面若しくは前進案内面方向へ運動させるように
対向状態に分散配置したものである。
【0009】そして、回転体が回転すると、処理槽の内
壁と回転体との間の環状の分散ゾーン内において、媒体
は案内メンバーの前進案内面と後退案内面に当たって遠
心力によって飛ばされ、処理材料に強い衝撃力を与える
とともに、案内メンバーの外表面における接線方向の力
により、媒体は強い磨砕力が与えられ、処理材料を微粉
砕し、このような媒体の運動が分散ゾーンの全体に渡っ
てほぼ均質に行われる。したがって、分散の機会が非常
に多くなり、ショートパスがほとんどなくなり、粒度分
布の極めてシャープな砕成物が得られるものである。
【0010】しかし、このような粉砕機にあっても前述
したような問題があり、粉砕媒体を小さくする程、粉砕
媒体の装置部材に対する相対的寸法が小さくなり、粉砕
媒体の挙動を自由に規制することが困難となるととも
に、粉砕媒体相互間の衝撃力や剪断力が弱くなり、粉砕
性能が著しく低下する。この場合、粉砕媒体の充填状態
を緻密に保持することによって粉砕性能の低下をある程
度は抑えることはできるが、粉砕媒体が粉砕室の一部に
偏在して粉砕室の一部に無駄な空間が生じたり、それを
無理になくそうとすると粉砕媒体が粉砕室内全体に分散
されてしまって緻密な充填状態が失われてしまう等の新
たな問題が生じ、結果的に粉砕性能が著しく低下してし
まう。
【0011】また、粉砕媒体を小さくする程、処理物を
排出する際に処理物を粉砕媒体から分離するセパレータ
の構造が複雑となるとともに、セパレータの周囲に粉砕
媒体の一部や処理物の一部が停滞してしまい、粉砕性能
が著しく低下する。
【0012】前述した粉砕機に類似する他の例が特開平
06−262050号公報に開示されている。この粉砕
機(湿式媒体分散機)は、一端に処理材料の供給口を有
し、他端に排出口を有し、内部に処理材料と媒体を収納
する処理槽と、処理槽の内壁との間に環状の分散ゾーン
を形成するよう内壁に近接して回転可能に設けられる筒
状の回転体と、回転体の周面に設けられ回転体の回転方
向に対して傾斜する側面を有する案内突起とを具えたも
のであって、案内突起の側面の傾斜を供給口から排出口
の間で変化させたものである。
【0013】そして、回転体の周面に形成した案内突起
の側面の傾斜角度を供給口から排出口の間で適宜変化さ
せるようにしたので、処理槽内の内壁との間の狭い環状
の分散ゾーンを通過する媒体の移動量を制御することが
でき、処理槽内に媒体が片寄って集まるような状態をな
くし、処理槽全体に渡ってほぼ均一に媒体を存在させ、
効率よく分散作用を奏することができるものである。
【0014】しかし、このような粉砕機にあっても前述
したような問題があり、粉砕媒体を小さくする程、粉砕
媒体の装置部材に対する相対的寸法が小さくなり、粉砕
媒体の挙動を自由に規制することが困難となるととも
に、粉砕媒体相互間の衝撃力や剪断力が弱くなり、粉砕
性能が著しく低下する。この場合、粉砕媒体の充填状態
を緻密に保持することによって粉砕性能が低下すること
をある程度抑えることはできるが、粉砕媒体が粉砕室の
一部に偏在して粉砕室の一部に無駄な空間が生じたり、
それを無理になくそうとすると粉砕媒体が粉砕室内全体
に分散されてしまって緻密な充填状態が失われてしまう
等の新たな問題が生じ、結果的に粉砕性能が著しく低下
してしまう。
【0015】また、粉砕媒体を小さくする程、処理物を
排出する際に処理物を粉砕媒体から分離するセパレータ
の構造が複雑となるとともに、セパレータの周囲に粉砕
媒体の一部や処理物の一部が停滞してしまい、粉砕性能
が著しく低下する。
【0016】この発明は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、粉砕媒体を小さくした
場合であっても、粉砕媒体の充填状態を緻密に保持する
ことができて、粉砕性能が低下するのを阻止できるとと
もに、簡単な構造のもので処理物を粉砕媒体から確実に
分離することのできる粉砕機を提供することを目的とす
るものである。
【0017】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、一端部に供給口を有するととも
に、他端部に排出口を有する粉砕容器の内部に攪拌部材
を回転可能に設けて、攪拌部材の外周面と粉砕容器の内
周面との間で粉砕室を形成し、前記攪拌部材の回転によ
って前記粉砕室内に位置した粉砕媒体を攪拌し、粉砕媒
体相互間の衝撃力等により前記供給口から前記粉砕室を
介して前記排出口に流通する処理物を所定の大きさに粉
砕するようになっている粉砕機において、前記攪拌部材
を、前記粉砕媒体を前記処理物の進行方向に進める攪拌
部を外周面に設けた攪拌ブロックと、前記粉砕媒体を前
記処理物の進行方向と逆方向に進める攪拌部を外周面に
設けた攪拌ブロックとを、それらが交互に位置するよう
に複数個連結して構成した手段を採用したものである。
また、前記攪拌部は、前記各攪拌ブロックの外周面に設
けた螺旋状の突起からなる手段を採用したものであり、
前記突起は、前記各攪拌ブロックの外周面に連続的又は
断続的に設けられている手段を採用したものである。さ
らに、前記攪拌部材の内部に各攪拌ブロックを冷却する
ための冷却水を循環させるジャケットを設けた手段を採
用したものであり、前記粉砕容器内の前記排出口の近傍
に処理物を粉砕媒体から分離して排出口に導くセパレー
タを設けた手段を採用したものである。そして、前記粉
砕容器、前記各攪拌ブロックおよび前記セパレータのう
ち、少なくとも一つをセラミックス製とした手段を採用
したものである。
【0018】
【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、粉砕室内に位置する粉砕媒体は、最初の攪拌ブロ
ックの攪拌部によって処理物の進行方向に押し進められ
るとともに、次の攪拌ブロックの攪拌部によって処理物
の進行方向と逆方向に押し戻され、両攪拌ブロック間に
粉砕媒体が緻密に充填されたゾーンが形成され、このよ
うなゾーンが軸線方向に複数形成されることになる。し
たがって、粉砕室を流通する処理物は複数のゾーンを通
過することになり、粉砕室の全体を有効に使って粉砕処
理されることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の実施
の形態について説明する。図1には、この発明による粉
砕機の一実施の形態が示されていて、この実施の形態に
よる粉砕機は、円筒状をなす粉砕容器1の内部に円筒状
の攪拌部材14を回転可能に設けて、粉砕容器1の内周
面と攪拌部材14の外周面との間で軸線方向に延びる筒
状の粉砕室24を形成したものであって、粉砕容器1に
は粉砕室24内に原材料(処理物)を供給するための供
給口1aと、粉砕室から処理物を排出するための排出口
9が設けられている。
【0020】粉砕容器1は、筒状をなす容器本体2と、
容器本体2の一端開口部を閉塞する円盤状の排出側蓋7
と、容器本体2の他端開口部を閉塞する円盤状の供給側
蓋8とからなるものであって、排出側蓋7にはそこを軸
線方向に貫通する排出口9が設けられ、供給側蓋8の中
心部にはそこを軸線方向に貫通する孔10が穿設され、
この孔10内に後述する攪拌部材14を回転可能に支持
する軸受15が装着されるようになっている。
【0021】容器本体2は、筒状の内筒3と、この内筒
3の外側に軸線を一致させた状態で設けられる筒状の外
筒4と、両筒3、4の軸線方向の両端に一体に設けられ
る環状のフランジ5、6とからなるものであって、内筒
3と外筒4との間で両端が閉塞された筒状のジャケット
11が形成され、このジャケット11内に冷却水が循環
するようになっている。なお、12はジャケット11内
に冷却水を流入させるための流入口であり、13はジャ
ケット11内から冷却水を流出させるための流出口であ
る。
【0022】攪拌部材14は、粉砕容器1の中心部に挿
着されるとともに、供給側蓋8の中心部の孔10に装着
される軸受15によって回転可能に支持される回転軸1
6と、回転軸16の外周面の粉砕容器1内に位置する部
分に装着される筒状の保持部材17と、保持部材17の
外周面に装着される環状の複数の攪拌ブロック18、1
8……とから構成され、攪拌ブロック18、18……の
外周面と粉砕容器1の内周面との間で軸線方向に延びる
筒状の粉砕室24が形成され、この粉砕室24内に原材
料(処理物)を粉砕するための金属、ガラス、セラミッ
クス等からなる球状の粉砕媒体が充填されるようになっ
ている。
【0023】回転軸16の外周面の供給側蓋8側に位置
する部分には環状の位置決め部材25が装着されるとと
もに、回転軸16の先端(排出側蓋側)には円盤状の押
え部材26が取り付けられ、押え部材26と位置決め部
材25との間で保持部材17および攪拌ブロック18、
18……が軸線方向に挟持されるようになっている。な
お、この実施の形態においては、先端(排出側蓋側)に
位置する攪拌ブロック18を保持部材17の外周面に装
着せず、押え部材26の外周側に装着しているが、他の
攪拌ブロック18と同じように保持部材17の外周面に
装着するようにしてもよいものである。
【0024】先端(排出側蓋側)に位置する攪拌ブロッ
ク18の内周側には排出側蓋7側が開口する空所27が
設けられ、この空所27内は先端の攪拌ブロック18に
設けた連通孔28、28を介して粉砕室24と相互に連
通するようになっている。
【0025】空所27内にはセパレータ29が設けられ
るようになっている。セパレータ29は、環状をなす環
状部材30を複数個軸線方向に重ねて筒状に形成したも
のであって、隣接する環状部材30、30間で内外を連
通する狭い隙間31を形成するようにしたものである。
セパレータ29の一端は排出側蓋7の排出口9の周縁部
に連結され、他端は円盤状の蓋32で閉塞されるように
なっている。したがって、各隙間31を介して先端の攪
拌ブロック18内周側とセパレータ29の内周側(排出
口9)との間が相互に連通し、各隙間31を通過する際
に処理物が粉砕媒体から分離されるものである。なお、
セパレータ29を多孔板等のスクリーンで構成してもよ
いものである。
【0026】攪拌ブロック18は、環状をなす本体部1
9の外周面に螺旋状の攪拌部20を設けたものであっ
て、本体部19の外周面に断面が台形状をなす突起21
を所定の間隔ごとに複数個一体に形成し、それら複数の
突起21によって攪拌部20を構成するようにしたもの
である。
【0027】攪拌ブロック18は、攪拌部20を構成す
る螺旋状の突起21が処理物の進行方向(図中左から
右)を向くものと、処理物の進行方向と逆方向を向くも
のとがあり、これら2種類の攪拌ブロック18、18が
保持部材17の外周面に交互に装着されるものである。
この実施の形態においては、粉砕容器1の供給口1aに
対応する部分(図中左端)に処理物の進行方向を向く突
起21を有する攪拌ブロック18を設け、その隣(右
側)に処理物の進行方向と逆方向を向く突起21を有す
る攪拌ブロック18を設け、2種類の攪拌ブロック1
8、18を交互に設けて攪拌部材14を構成している。
なお、攪拌部20を構成する突起21を連続的に設けて
螺旋状に形成してもよいものである。
【0028】そして、上記のように処理物の進行方向を
向く突起21からなる攪拌部20を有する攪拌ブロック
18と、処理物の進行方向と逆方向を向く突起21から
なる攪拌部20を有する攪拌ブロック18を交互に設け
ることによって、処理物の進行方向を向く攪拌部20を
有する攪拌ブロック18の部分では粉砕媒体が処理物の
進行方向と同一方向に押し出され、処理物の進行方向と
逆方向を向く攪拌部20を有する攪拌ブロック18の部
分では粉砕媒体が処理物の進行方向と逆方向に押し戻さ
れることになり、粉砕室24内に粉砕媒体を緻密に充填
したゾーンを複数箇所に形成することができるものであ
る。。
【0029】保持部材17の内部には冷却水を循環させ
るための筒状のジャケット33が設けられている。この
ジャケット33の一端は、回転軸16の中心部に設けら
れている2本の流体通路34、35の一方の流体通路3
4に連通し、他端は他方の流体通路35に連通するよう
になっている。したがって、これら2本の流体通路3
4、35によって保持部材17内のジャケット33に冷
却水を循環させることができるものである。
【0030】次に、前記に示すものの作用について説明
する。図示しない駆動源を作動させて攪拌部材14を回
転させると、粉砕室24内に充填されている粉砕媒体が
攪拌ブロック18、18……の攪拌部20によって攪拌
される。すなわち、粉砕媒体は、処理物の進行方向を向
く攪拌部20を有する攪拌ブロック18によって処理物
の進行方向と同一方向に押し出されるとともに、その隣
に位置する処理物の進行方向と逆方向を向く攪拌部20
を有する攪拌ブロック18によって処理物の進行方向と
逆方向に押し戻され、両攪拌ブロック18、18間に粉
砕媒体を緻密に充填したゾーンが形成され、このような
ことが粉砕室24内の複数箇所において行われ、粉砕室
24内に粉砕媒体を緻密に充填したゾーンが複数形成さ
れることになる。
【0031】そして、供給口1aから粉砕室24内に原
材料(処理物)を供給すると、処理物は粉砕室24を流
通する際に粉砕媒体を緻密に充填した複数のゾーンを通
過し、その際に適宜の大きさに粉砕されるとともに、先
端の攪拌ブロック18の連通孔28、28を介してその
内側の空所27内に流れ込み、そこに位置しているセパ
レータ29の各隙間31を通過する際に粉砕媒体から分
離されて排出口9に導かれ、排出口9から粉砕室24外
に排出されることになる。
【0032】上記のように構成したこの実施の形態によ
る粉砕機にあっては、粉砕室24内に粉砕媒体を緻密に
充填したゾーンを複数形成することができるとともに、
それらのゾーンを粉砕室24を流通する処理物が通過す
ることになるので、粉砕媒体を小さくして、粉砕媒体の
装置部材に対する相対的寸法が小さくなっても、粉砕媒
体の挙動を自由に規制することが困難となるようなこと
はなく、粉砕媒体を緻密に充填したゾーンを確実に形成
することができ、粉砕媒体の挙動を自由に規制すること
ができることになる。
【0033】したがって、粉砕媒体が粉砕室24の一部
に偏在して粉砕室24の一部に無駄な空間が生じたり、
それを無理になくそうとして粉砕媒体が粉砕室24内全
体に分散されてしまい、緻密状態が失われるようなこと
はなく、粉砕性能を著しく向上させることができること
になる。
【0034】また、処理物を粉砕媒体から分離するセパ
レータ29は、先端の攪拌部材14の内側に設けた空所
27内に位置しているので、セパレータ29の周囲に処
理物の一部および粉砕媒体の一部が停滞又は堆積しよう
ととしても、先端の攪拌ブロック18の回転によってそ
れを崩すことができることになる。したがって、粉砕媒
体が一部に偏在することがなく、粉砕性能を著しく高め
ることができるとともに、処理物が一部に偏在すること
もなく、処理物を粉砕媒体から確実に分離して排出する
ことができることになる。
【0035】なお、粉砕機を構成する粉砕容器1、攪拌
部材14、セパレータ29等の部材は摩耗しやすいの
で、それらをセラミックス等で形成することによって摩
耗の程度を少なくすることができるものである。この実
施の形態においては、攪拌ブロック18を環状としてい
るので、セラミックスで形成することも容易であり、メ
ンテナンスの面でも大いに有利となるものである。
【0036】
【発明の効果】この発明は前記のように構成して、攪拌
部材を、粉砕媒体を処理物の進行方向に進める攪拌部を
有する攪拌ブロックと、処理物の進行方向と逆方向に進
める攪拌部を有する攪拌ブロックとを、それらが交互に
位置するように複数個連結して構成したことにより、粉
砕室内に位置する粉砕媒体は、処理物の進行方向に進め
る攪拌ブロックの攪拌部によって処理物の進行方向に押
し出されるとともに、それに隣接する処理物の進行方向
と逆方向に進める攪拌ブロックの攪拌部によって処理物
の進行方向と逆方向に押し戻され、両攪拌ブロック間に
粉砕媒体を緻密に充填したゾーンが形成されることにな
り、このようなゾーンが粉砕室内の複数箇所に形成され
ることになる。したがって、粉砕室内を流通する処理物
はそれらの複数のゾーンを通過することになるので、粉
砕室の全体を有効に使って粉砕処理されることになる。
したがって、粉砕媒体を小さくして、粉砕媒体の装置部
材に対する相対的寸法が小さくなっても、粉砕媒体の挙
動を自由に規制することができなくなるようなことはな
く、また、粉砕媒体相互間の衝撃力や剪断力が弱くなっ
ても、粉砕媒体を緻密に充填したゾーンを確実に形成す
ることができるので、粉砕性能を著しく向上させること
ができることになる。また、攪拌部材の内部には、各攪
拌ブロックを冷却するための冷却水を循環させるジャケ
ットが設けられているので、粉砕処理における攪拌部材
の発熱を有効に抑えることができることになる。さら
に、粉砕容器内の排出口の近傍には処理物を粉砕媒体か
ら分離するセパレータが設けられているので、処理物を
確実に粉砕媒体から分離して排出口に導くことができる
ことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による粉砕機の一実施の形態を示した
断面図である。
【符号の説明】
1……粉砕容器 1a……供給口 2……容器本体 3……内筒 4……外筒 5、6……フランジ 7……排出側蓋 8……供給側蓋 9……排出口 10……孔 11、33……ジャケット 12……流入口 13……流出口 14……攪拌部材 15……軸受 16……回転軸 17……保持部材 18……攪拌ブロック 19……本体部 20……攪拌部 21……突起 24……粉砕室 25……位置決め部材 26……押え部材 27……空所 28……連通孔 29……セパレータ 30……環状部材 31……隙間 32……蓋 34、35……流体通路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に供給口(1a)を有するととも
    に、他端部に排出口(9)を有する粉砕容器(1)の内
    部に攪拌部材(14)を回転可能に設けて、攪拌部材
    (14)の外周面と粉砕容器(1)の内周面との間で粉
    砕室(24)を形成し、前記攪拌部材(14)の回転に
    よって前記粉砕室(24)内に位置した粉砕媒体を攪拌
    し、粉砕媒体相互間の衝撃力等により前記供給口(1
    a)から前記粉砕室(24)を介して前記排出口(9)
    に流通する処理物を所定の大きさに粉砕するようになっ
    ている粉砕機において、 前記攪拌部材(14)を、前記粉砕媒体を前記処理物の
    進行方向に進める攪拌部(20)を外周面に設けた攪拌
    ブロック(18)と、前記粉砕媒体を前記処理物の進行
    方向と逆方向に進める攪拌部(20)を外周面に設けた
    攪拌ブロック(18)とを、それらが交互に位置するよ
    うに複数個連結して構成したことを特徴とする粉砕機。
  2. 【請求項2】 前記攪拌部(20)は、前記各攪拌ブロ
    ック(18)の外周面に設けた螺旋状の突起(21)か
    らなる請求項1記載の粉砕機。
  3. 【請求項3】 前記突起(21)は、前記各攪拌ブロッ
    ク(18)の外周面に連続的又は断続的に設けられてい
    る請求項2記載の粉砕機。
  4. 【請求項4】 前記攪拌部材(14)の内部に各攪拌ブ
    ロック(18)を冷却するための冷却水を循環させるジ
    ャケット(33)を設けた請求項1記載の粉砕機。
  5. 【請求項5】 前記粉砕容器(1)内の前記排出口
    (9)の近傍に処理物を粉砕媒体から分離して排出口
    (9)に導くセパレータ(29)を設けた請求項1記載
    の粉砕機。
  6. 【請求項6】 前記粉砕容器(1)、前記各攪拌ブロッ
    ク(18)および前記セパレータ(29)のうち、少な
    くとも一つをセラミックス製とした請求項1〜5記載の
    粉砕機。
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