JP2003144950A - 粉砕機 - Google Patents

粉砕機

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JP2003144950A
JP2003144950A JP2001344502A JP2001344502A JP2003144950A JP 2003144950 A JP2003144950 A JP 2003144950A JP 2001344502 A JP2001344502 A JP 2001344502A JP 2001344502 A JP2001344502 A JP 2001344502A JP 2003144950 A JP2003144950 A JP 2003144950A
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JP
Japan
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crushing
chamber
centrifugal force
media
rotary shaft
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JP2001344502A
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English (en)
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Takeshi Ishikawa
剛 石川
Susumu Gunji
進 郡司
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Mitsui Mining Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噛み込み、目詰まり等のトラブルをなくすと
ともに、粉砕物の粒子径がnmオーダーのニーズに対応
可能な粉砕機を提供する。 【解決手段】 粉砕タンク1を貫通させて中空の回転軸
21の一端部を粉砕室2内に位置させ、その部分に攪拌
分離部材13を取り付ける。攪拌分離部材13は、回転
軸21の中空部22に連通する分離室20を有し、分離
室20の外周側開口部には回転軸21の回転方向に沿っ
て等間隔ごとに複数の羽根板19が設けられる。攪拌分
離部材13の回転により粉砕メディアと処理物に遠心力
が与えられて攪拌粉砕されると同時に、この遠心力とこ
の遠心力の作用方向と逆方向に処理物を輸送する流体に
よる抗力とのバランスにより、粉砕メディアと処理物と
が分離される。分離された処理物は粉砕室2から分離室
20、及び回転軸21の中空部22を介して外部に排出
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉砕機に関し、特
に、インクや塗料の分散、セラミックスの粉砕や分散、
金属や無機物の粉砕や分散、さらに、医薬品の粉砕や分
散などに有効なメディア攪拌型湿式粉砕機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】メディア攪拌型湿式粉砕機は、インクや
塗料の分散、セラミックスの粉砕や分散、金属や無機物
の粉砕や分散、医薬品の粉砕や分散等の微粉砕の分野で
よく使用され、種々のタイプのものが既に知られてい
る。
【0003】従来、メディア攪拌型粉砕機は、粉砕容器
内に設けた攪拌部材により処理物と粉砕メディアを一緒
に攪拌して処理物の粉砕を行い、粉砕後の処理物の流れ
の末端に設けたセパレータにより処理物と粉砕メディア
を分離し、処理物のみを粉砕室内から排出していた。
【0004】このようなメディア攪拌型粉砕機におい
て、粉砕メディアと処理物を分離するセパレータは欠か
せないものであり、セパレータとしては、ギャップタイ
プやスクリーンタイプ等の機械的な分離機構を有するも
のが使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、機械的な分離
機構を有するセパレータでは、噛み込み、目詰まり等の
トラブルが必ず付きまとい、安定した連続運転が脅かさ
れるのが現状であった。
【0006】さらに昨今、各分野で粉砕物の粒子径がn
m(ナノメーター、以下、同じ。)オーダーのニーズが
高まっている。メディア攪拌型粉砕機において、粉砕さ
れたものの粒径は、実験的に粉砕メディア径に比例す
る。従って、処理物の粒径をnmのオーダーまで小さく
するためには、経験的に粉砕メディア径は0.1mm以
下のものを必要とする。さらに、粉砕メディアに追従し
たセパレータが必要である。機械的な分離構造を有する
セパレータでは、分離するための隙間の大きさは粉砕メ
ディア径に比べて1/3以下のものを必要とする。
【0007】しかし、機械的な分離機構を有するセパレ
ータで0.03mm以下の隙間を構成するには、下記の
ような問題があった。 (1)製作が難しいために、大変高価のものとなる。 (2)隙間が著しく狭いために、処理物の通過面積を確
保することが難しい。 (3)隙間が著しく狭いために、噛み込み、目詰まりを
起こし易い。 (4)隙間に粉砕メディアが集積するので、(2)、
(3)をますます助長する。このため、機械的な分離機
構を有するセパレータを用いた粉砕機では、到底所望の
処理量で所望の粒径の処理物を得ることは難しかった。
【0008】本発明は、前記のような従来の問題を解決
したものであって、噛み込み、目詰まり等のトラブルが
生じることがなく、安定した連続運転が可能であるとと
もに、粉砕物の粒子径がnmオーダーのもののニーズに
十分に対応することができる粉砕機を提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
問題を解決するために、回転することにより、粉砕メデ
ィアと処理物に遠心力を与えて攪拌し粉砕すると同時
に、この遠心力とこの遠心力の作用方向と逆方向に処理
物を輸送する流体による抗力とのバランスにより、粉砕
メディアと粉砕された処理物とを分離する攪拌分離部材
を備えてなる手段を採用したものである。また、内部に
粉砕メディアを収容する粉砕室が設けられる粉砕タンク
と、該粉砕タンクを貫通して一端部が前記粉砕室内に位
置する回転可能な中空の回転軸と、該回転軸の前記粉砕
室内に位置する一端部に取り付けられるとともに、内部
に前記回転軸の中空部に連通する外周側が前記粉砕室内
に開口する分離室が設けられ、かつ該分離室の外周側開
口部に前記回転軸の回転方向に沿って所定の間隔ごとに
複数の羽根板が設けられる攪拌分離部材と、前記粉砕タ
ンクに設けられるとともに、前記粉砕室内外を連通する
処理物の供給口と、前記回転軸の他端部に設けられると
ともに、前記回転軸の中空部内外を連通する処理物の排
出口とを備え、前記攪拌分離部材の回転により前記粉砕
室内において粉砕メディアと処理物に遠心力を与えて攪
拌し粉砕すると同時に、この遠心力とこの遠心力の作用
方向と逆方向に処理物を輸送する流体による抗力とのバ
ランスにより粉砕メディアと粉砕された処理物とを分離
し、粉砕された処理物を前記分離室、前記回転軸の中空
部、及び前記排出口を介して外部に排出する手段を採用
したものである。
【0010】
【作用】本発明は、上記のような手段を採用したことに
より、攪拌分離部材を回転させると、粉砕室内において
粉砕メディアと処理物が攪拌されて処理物が粉砕され
る。そして、粉砕メディア及び処理物の攪拌の際にそれ
らに作用する遠心力と、この遠心力の作用方向と逆方向
に処理物を輸送する流体による抗力とのバランスによ
り、粉砕メディアと粉砕された処理物とが分離される。
そして、粉砕メディアから分離された処理物は、粉砕室
から分離室、回転軸の中空部、及び排出口を介して外部
に排出されることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のメディア攪拌型湿式粉砕
機は、攪拌分離部材が回転することにより、粉砕メディ
アと粉砕されるべき処理物は遠心力を与えられ、さらに
攪拌分離部材の回転力に引き摺られた粉砕メディアの回
転運動また処理物の輸送流体の旋回運動も加わり、粉砕
メディアと粉砕されるべき処理物を攪拌し、粉砕される
べき処理物を粉砕する。この粉砕と同時に、この遠心力
と遠心力の作用する方向と逆方向に流動する処理物の輸
送流体による抗力とのバランスから、粉砕メディアと粉
砕された処理物を力学的に分離する分離機能も合わせ持
ち、粉砕、分離を一つの機構で行わせるという特徴を備
えている。さらに、粉砕分離を一機構で処理することを
可能にするために、処理物を輸送する流体の流れを攪拌
分離部材で発生する遠心力の作用方向と逆方向にし、攪
拌分離部材の外周側から中心部に向かわせ、回転軸内の
中空部を通過させ、中空部に連結されている排出口へ到
達させている。
【0012】圧送あるいは吸引によりスラリー状の処理
流体は供給口から粉砕室内に送られ、粉砕室内で粉砕メ
ディアと混在する。駆動源に接続されている回転軸を回
転させることにより攪拌分離部材を一体に回転させ、攪
拌分離部材の円板あるいは羽根板によって、粉砕メディ
アと粉砕されるべき処理物は遠心力を受ける。さらに、
粉砕メディアには攪拌分離部材に追従した回転運動が生
じ、また輸送流体には旋回流が生じる。そのため、粉砕
メディアあるいは粉砕されるべき粗粒子は粉砕室内ある
いは攪拌分離部材の羽根部で共に攪拌され、粗粒子に対
する粉砕が行われる。
【0013】上記粉砕とともに、粉砕された微粒子は、
攪拌分離部材の羽根板によって得られる遠心力に対し
て、粉砕室から攪拌分離部材内へ旋回しながら流入する
輸送流体から受ける抗力が優り、攪拌分離部材内の分離
室へ流体と共に輸送される。分離室へ流入したスラリー
流体は、分離室と連通している回転軸の中空部に送ら
れ、さらに排出口へと導かれる。一方、粉砕メディアは
粉砕物に比べて桁違い(30倍以上)の大きさであり、
当然、攪拌分離部材の羽根から受ける遠心力が抗力に優
り、攪拌分離部材内の分離室へは侵入できず、攪拌分離
部材内の羽根板の部分あるいは粉砕室内に滞留する。さ
らに、一部の粉砕されなかった粗粒子は、粉砕メディア
と同様に、作用する力関係から攪拌分離部材内の分離室
には侵入することができずに、再度粉砕されることにな
る。このように、本発明の粉砕機においては、粉砕され
た微粒子と粉砕メディアとで作用する力関係が異なるた
めに自ずと力学的に分離されることになり、機械的な分
離の必要性は生じない。
【0014】分離作用に影響を与える遠心力と抗力のバ
ランスは、攪拌分離部材の回転速度あるいは羽根板の枚
数によって制御する。攪拌分離部材の回転速度を大きく
し、羽根板の枚数を増やすことにより、遠心力を増大
し、抗力を抑えて分離粒径を小さくすることができる。
さらに、粉砕効果も向上する。
【0015】粉砕メディアあるいは粉砕粒子に作用する
遠心力の大きさは、メディア、粒子の体積に比例し、メ
ディア、粒子に作用する抗力の大きさは、メディア、粒
子に作用する流体の力に対して直角な投影面積に比例す
る。このことは、粒径が大きくなるほど、遠心力の増加
量は抗力の増加量より大きくなる。 (例) 直径dの球形粒子 遠心力Fc∝d3 抗力Fd∝d2 直径d1でFc=Fdとバランスすると仮定して計算す
ると、 直径2d1でFc/Fd=2 直径0.5d1で Fc/Fd=0.5 となり、粒子径がd1よりも大きいと遠心力が優り、小
さいと抗力が優る。従って、所定の粒子径においてバラ
ンスを取るように遠心力と抗力を設定した場合に、所定
の径以上では遠心力が優り、所定の径以下では抗力が優
る。粉砕メディアは当然所定の粒子径と比べて桁違いに
大きいので、攪拌分離部材の回転により大きな遠心力が
作用し、この遠心力が抗力に十分対抗して大きく、攪拌
分離部材内に進入することを防ぐことができる。
【0016】ただし、粉砕メディアを支障なく分離する
ためには、下記の2つの条件を満たす粉砕メディア量に
しなければならない。 (1) 図3に示すように、粉砕機の運転中は、粉砕メ
ディアが遠心力を受けて攪拌分離部材の羽根板部あるい
は粉砕室内に滞留し、攪拌分離部材の分離室内に入り込
まないようにしなければならない。従って、攪拌部材の
羽根板内径から粉砕室の内周面の間の容積内に粉砕メデ
ィアの全量が収まらなければならない。好ましくは、前
記容積の50%〜90%の粉砕メディア量、さらに好ま
しくは前記容積の70〜90%の粉砕メディア量であ
る。 (2) 図4に示すように、粉砕機の停止中は、粉砕メ
ディアが攪拌部材の分離室内に留まることにより、連通
孔等を経由して回転軸内に侵入するようなことがあって
はならない。そのためには、停止時に粉砕メディアが攪
拌部材内あるいは粉砕室内の下部から堆積して、最終的
な堆積量が回転軸(ボスがある場合にはボス)より下に
なるような量とすることが必要である。さらに、好まし
くは前記堆積量の90%以下とする。
【0017】従来において、遠心力を利用して粉砕する
機構の場合は、粉砕物は遠心力により外周側に飛ばされ
たので、粉砕後の排出口は通常中心部ではなく、外周側
に設けていたが、本発明においては、粉砕物の流れが、
従来と全く逆で中心部へ向かうので、粉砕後の処理物の
流路を回転軸内部に求めた。つまり、粉砕された微粒子
を含むスラリー流体は、攪拌分離部材の羽根板から攪拌
分離部材内部の分離室へ流入し、分離室から回転軸内部
の中空部へ、さらに回転軸の中空部からロータリージョ
イントを介して回転軸の外部に設けた排出口に到達す
る。
【0018】このように本発明においては、処理物と粉
砕メディアの分離に力学的な分離機構を採用することに
より、機械的な分離機構の場合に生じた噛み込み、目詰
まり等のトラブルが解消され、安定した連続運転を維持
するとともに、超微小の粉砕メディアを用いることがで
きるようになり、粉砕範囲は飛躍的な極小化に至り、粉
砕物のnmオーダーへの対応が十分可能になった。さら
に、粉砕、分離の機能が一つの機構で行われることによ
って構造を簡素化し、コスト低減を図った。
【0019】本発明の粉砕機は、粉砕室本体とは別にラ
イナーで粉砕室内面を形成している。つまり、粉砕室内
面は回転軸の貫通面、外周面、供給口の設けた面の3面
あるが、この各面の少なくとも一面、好ましくは全面に
着脱可能なライナーを取り付けて粉砕室本体ではなく、
取り付けられたライナーで粉砕室内面の形状を形成し
た。このことにより下記の利点が生じた。 (1) 処理物が多種多様であり、これらの処理物に対
応するためには粉砕の程度も様々である。従って、これ
らの全てのニーズに対応するための一つの方策として粉
砕室内面形状を変更、調整することが可能な構造とし
た。そのために粉砕室一面又は全ての面に着脱可能なラ
イナーを用いて、粉砕の程度に応じてその都度ライナー
の形状を変更あるいは調整することにした。例えば、粉
砕室内面の断面形状を多角形あるいは円形にしたり、粉
砕室内面に凹凸を付けたりして粉砕の程度あるいは処理
物を考慮した形状としている。 (2) ライナー形式にすることで壁面の摩耗への対応
が容易になった。例えば、摩耗による取替えが各パーツ
毎に行える。そのために、材質の選択可能な種類が増大
し、ライナー部への耐摩耗材等の特殊材の使用が容易に
なった。
【0020】以下、図面に示す本発明の実施の形態につ
いて説明する。図1及び図2には、本発明による粉砕機
の一実施の形態が示されていて、この粉砕機は、メディ
ア攪拌型湿式粉砕機であって、内部に粉砕室2が設けら
れる粉砕タンク1と、粉砕タンク1を貫通して一端部が
粉砕室2内に位置する中空の回転軸21と、回転軸21
の粉砕室2内に位置する一端部に取り付けられる攪拌分
離部材13とを備えている。
【0021】粉砕タンク1は、円筒状の外周板4と、外
周板4の一端開口部を閉塞する円板状の前蓋板6と、外
周板4の他端開口部を閉塞する円板状の後蓋板7とから
なるものであって、内部に円筒状の空間である粉砕室2
が形成されるようになっている。前蓋板6及び後蓋板7
は、外周板4の両側に設けられたフランジ部4aとボル
ト等により取り付けられ、外周板4に対して着脱可能な
構造となっている。外周板4と外周板4の外周側に設け
られたジャケット板5との間に環状の空間であるジャケ
ット8を形成する。ジャケット板5にはジャケット8内
外を連通する給排水口9、10が設けられている。
【0022】粉砕室2の壁面(外周板4の壁面、前蓋板
6の壁面(中央部を除く)、及び後蓋板7の壁面(中央
部を除く))にはライナー11、12が設けられ、この
ライナー11、12により粉砕室2の壁面が保護される
ようになっている。ライナー11、12は、粉砕室2の
壁面の形状、寸法の変更、調整を容易にするために、着
脱可能な構造となっている。すなわち、ライナー11
は、前蓋板6の内面に着脱可能に取り付けられ、前蓋板
6の保護、及び前蓋板6の壁面の形状、寸法を必要に応
じて変更、調整している。ライナー12は、前蓋板6と
後蓋板7とで両側から挟持された状態で固定され、外周
板4及び後蓋板7の壁面の保護、及びそれらの壁面の形
状、寸法を必要に応じて変更、調整している。ライナー
12は、外周板4側の部分と後蓋板7側の部分とに分割
してもよい。ライナー11、12の形状は、特に限定す
るものではなく、粉砕物の種類あるいは粉砕の程度によ
り対応すればよい。例えば、ライナー12については、
外周板4側の内側断面形状を円形、多角形、凹凸形状等
にしたり、後蓋板7側の内側断面形状を凹凸状にするこ
とができる。また、ライナー11についても内側断面形
状を凹凸状にすることができる。
【0023】粉砕室2内に位置する回転軸の一端部には
攪拌分離部材13が取り付けられるようになっている。
攪拌分離部材13は、回転軸21の一端部に取り付けら
れるボス14と、ボス14の外周面に一体に設けられる
とともに、回転軸21の軸線方向に所定の間隔をおいて
対向する前円板17と後円板18と、前円板17と後円
板18との間の外周側の部分に周方向に向かって等間隔
ごとに一体に設けられる、両円板17、18に交差する
複数の羽根板19とを備えている。
【0024】前円板17と後円板18と羽根板19とに
よって囲まれる部分には中空の分離室20が設けられ、
この分離室20の外周部は隣接する羽根板19、19間
を介して粉砕室2内に連通するようになっている。
【0025】前円板17と羽根板19とは一体で仕上げ
られ、ボス14と後円板18とは一体物あるいは一体仕
上げとなっている。前円板17、羽根板19、後円板1
8及びボス14の取付けの形態は特に規定するものでは
ない。
【0026】回転軸21の中空部22の先端部はプラグ
24により閉塞され、このプラグ24の外側にはプラグ
24とボス14とを回転軸21に押えるように、押え部
材25が取り付けられている。攪拌粉砕能力を高めるた
めに、前円板17と後円板18の粉砕室2に面する部分
に凹凸(図示せず)を設けてもよい。
【0027】羽根板19は、回転軸21を中心として放
射状あるいは放射線に対して所定の角度をなすように設
けられるようになっている。好ましくは、回転方向に羽
根板19と放射線とが成す∠Aは鋭角とし、この角度を
付けた羽根板19の回転により粉砕メディアが攪拌分離
部材13から粉砕室2に押し出されるようになる。
【0028】ボス14の外周側に前円板17、後円板1
8、及び羽根板19を設けて攪拌分離部材13を構成し
ているが、ボスを使用せずに攪拌分離部材を構成しても
よいものである。
【0029】ボス14の内周面にはリング溝15が設け
られるとともに、このリング溝15と分離室20との間
を相互に連通する複数の連通孔16が設けられている。
ボス14のリング溝15に対応する回転軸21の部分に
は、一端がリング溝15に連通し、他端が回転軸21の
中空部22に連通する複数の連通孔23が設けられるよ
うになっている。従って、分離室20と回転軸21の中
空部22とは、ボス14の連通孔16、リング溝15、
回転軸21の連通孔23を介して相互に連通するもので
ある。
【0030】回転軸21の他端部には、排出口27を有
するロータリージョイント26が取り付けられ、この排
出口27に回転軸21の中空部22が連通するようにな
っている。なお、ボス14を使用しない場合には、回転
軸21の連通孔23を攪拌分離部材13の分離室20に
直接に連通させればよい。
【0031】前蓋板6に、好ましくはその中央部に、粉
砕室2内外を連通する処理物の供給口28が設けられ、
この供給口28から処理物が粉砕室2内に供給されるよ
うになっている。
【0032】回転軸21の後蓋板7を貫通する部分には
シール部材29が設けられ、このシール部材29により
粉砕室2内から流体が外部に漏れるのを防止するように
なっている。
【0033】回転軸21の他端部にはVプーリー30が
取り付けられ、このVプーリー30は、Vベルト31を
介して駆動源(図示せず)に接続されるようになってい
る。
【0034】そして、上記のような構成の粉砕機の供給
口28からスラリー流体をポンプ等により粉砕室2内に
押し込み、回転軸21と一体に攪拌分離部材13を回転
させると、攪拌分離部材13の前円板17、後円板18
及び羽根板19によって粉砕メディアと粉砕されるべき
処理物が遠心力を受け、また攪拌分離部材13の回転力
に引き摺れられて粉砕メディアに回転運動が生じ、さら
に処理物を輸送してきた流体に旋回流が生じる。このた
め、粉砕メディアあるいは粉砕されるべき処理物(粗粒
子)は、粉砕室2内あるいは攪拌分離部材13の羽根板
19部でともに攪拌され、粗粒子に対する粉砕が行われ
る。この場合、攪拌分離部材13の回転速度あるいは羽
根板19の枚数は粉砕される粒子の大きさを考慮して決
定している。これにより当然、粉砕メディアは、流体に
よる押し込み力に優る遠心力を受けるようになり、攪拌
分離部材13の羽根板19部あるいは粉砕室2内に滞留
する。一方、微粉砕粒子は、遠心力により押し込み力が
優り、攪拌分離部材13の分離室20内にスラリー流体
として押し込まれる。押し込まれたスラリー流体は、ボ
ス14の連通孔16、リング溝15を通過し、回転軸2
1の連通孔23を経由して中空部22に至り、中空部2
2からロータリージョイント26の排出口27に至る。
粉砕に際しては衝突、摩擦等により発熱する。この発熱
による粉砕室2内の温度上昇を抑えるためにジャケット
8に水を供給し、粉砕室2内を冷却している。
【0035】
【発明の効果】本発明は、前記のように構成したことに
より、粉砕メディアと処理物は、攪拌分離部材の回転に
より遠心力が与えられて攪拌粉砕されると同時に、この
遠心力とこの遠心力の作用方向と逆方向に処理物を輸送
する流体による抗力とのバランスにより、粉砕メディア
と粉砕された処理物とが分離されることになる。従っ
て、機械的な分離機構を有するセパレータのように、噛
み込み、目詰まり等のトラブルが生じるようなことがな
く、安定した連続運転が可能となる。また、粉砕物の粒
子径がnmオーダーのニーズにも十分に対応することが
できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による粉砕機の一実施の形態を示した概
略断面図である。
【図2】図1に示すものの羽根板の拡大説明図である。
【図3】本発明による粉砕機の運転中の状態を示した概
略説明図である。
【図4】本発明による粉砕機の停止中の状態を示した概
略説明図である。
【符号の説明】
1……粉砕タンク 2……粉砕室 4……外周板 4a……フランジ部 5……ジャケット板 6……前蓋板 7……後蓋板 8……ジャケット 9、10……給排水口 11、12……ライナー 13……攪拌分離部材 14……ボス 15……リング溝 16、23……連通孔 17……前円板 18……後円板 19……羽根板 20……分離室 21……回転軸 22……中空部 24……プラグ 25……抑え部材 26……ロータリージョイント 27……排出口 28……供給口 29……シール部材 30……Vプーリー 31……Vベルト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転することにより、粉砕メディアと処
    理物に遠心力を与えて攪拌し粉砕すると同時に、この遠
    心力とこの遠心力の作用方向と逆方向に処理物を輸送す
    る流体による抗力とのバランスにより、粉砕メディアと
    粉砕された処理物とを分離する攪拌分離部材を備えてな
    ることを特徴とする粉砕機。
  2. 【請求項2】 内部に粉砕メディアを収容する粉砕室が
    設けられる粉砕タンクと、該粉砕タンクを貫通して一端
    部が前記粉砕室内に位置する回転可能な中空の回転軸
    と、該回転軸の前記粉砕室内に位置する一端部に取り付
    けられるとともに、内部に前記回転軸の中空部に連通す
    る外周側が前記粉砕室内に開口する分離室が設けられ、
    かつ該分離室の外周側開口部に前記回転軸の回転方向に
    沿って所定の間隔ごとに複数の羽根板が設けられる攪拌
    分離部材と、前記粉砕タンクに設けられるとともに、前
    記粉砕室内外を連通する処理物の供給口と、前記回転軸
    の他端部に設けられるとともに、前記回転軸の中空部内
    外を連通する処理物の排出口とを備え、前記攪拌分離部
    材の回転により前記粉砕室内において粉砕メディアと処
    理物に遠心力を与えて攪拌し粉砕すると同時に、この遠
    心力とこの遠心力の作用方向と逆方向に処理物を輸送す
    る流体による抗力とのバランスにより粉砕メディアと粉
    砕された処理物とを分離し、粉砕された処理物を前記分
    離室、前記回転軸の中空部、及び前記排出口を介して外
    部に排出することを特徴とする粉砕機。
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