JP2005246315A - メディア攪拌型湿式粉砕機 - Google Patents

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Takeshi Ishikawa
剛 石川
Atsushi Miyajima
淳士 宮嶋
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Abstract

【課題】 粉砕メディアと処理物との分離性能に優れた遠心セパレータを備えたメディア攪拌型湿式粉砕機を提供する。
【解決手段】 内部に粉砕室6を有する粉砕タンク2と、前記粉砕室6内に回転可能に設けられる中空状の主軸12、該主軸12の一端部に一体に設けられる分級ロータ15、及び前記主軸12の中空部13に連通するとともに、前記粉砕室6に連通する連通部を有する分離室16からなる遠心セパレータ11と、該遠心セパレータ11の一端部に一体に設けられて、該遠心セパレータ11と一体に回転可能な粉砕ロータ22とを備えたメディア攪拌型湿式粉砕機1であって、前記主軸12の前記分離室16に面する部分に、前記分離室16の方向に突出する突起14を一体に設けるとともに、前記分離室16の連通部に複数のブレード18を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メディア攪拌型湿式粉砕機に関し、特に、インクや塗料及び顔料の分散、セラミックスや新素材及び電子材料の粉砕や分散、金属や無機物の粉砕や分散、トナー等の粉砕や分散、さらに、医薬品の粉砕や分散などに有効なメディア攪拌型湿式粉砕機に関するものである。
メディア攪拌型湿式粉砕機は、インクや塗料及び顔料の分散、セラミックスや新素材及び電子材料の粉砕や分散、金属や無機物の粉砕や分散、トナー等の粉砕や分散、医薬品の粉砕や分散など、微粉砕の分野でよく使用されている。
このような分野で使用されるメディア攪拌型湿式粉砕機には種々のタイプのものがあり、例えば、粉砕容器内に設けた攪拌部材により処理物と粉砕メディアを一緒に攪拌して処理物の粉砕を行い、粉砕後の処理物の流れの末端に設けたセパレータにより処理物と粉砕メディアを分離し、処理物のみを粉砕室内から排出するように構成したものが知られている。
このようなタイプのメディア攪拌型湿式粉砕機においては、粉砕メディアと処理物を分離するセパレータは欠かせないものとなっており、セパレータとしては、ギャップタイプやスクリーンタイプ等の機械的な分離機構を有するものが使用されている。
しかし、機械的な分離機構を有するセパレータでは、噛み込み、目詰まり等のトラブルが必ず付きまとい、安定した連続運転が脅かされるのが現状であった。
昨今、各分野で粉砕物の粒子径がnm(ナノメーター)オーダーのニーズが高まっている。メディア攪拌型湿式粉砕機において、粉砕されたものの粒径は実験的に粉砕メディア径に比例する。従って、処理物の粒径をnmのオーダーまで小さくするためには、経験的に粉砕メディア径は0.1mm以下のものを必要とする。さらに、粉砕メディアに追従したセパレータが必要である。機械的な分離構造を有するセパレータでは、分離するための隙間の大きさは粉砕メディア径に比べて1/3以下のものを必要とする。
しかし、機械的な分離機構を有するセパレータで0.03mm以下の隙間を構成するには、以下のような問題があった。
(1)製作が難しいために、大変高価のものとなる。
(2)隙間が著しく狭いために、処理物の通過面積を確保することが難しい。
(3)隙間が著しく狭いために、噛み込み、目詰まりを起こし易い。
(4)隙間に粉砕メディアが集積するので、(2)、(3)をますます助長する。
このため、機械的な分離機構を有するセパレータを用いた粉砕機では、所望の処理量で所望の粒径の処理物を得ることは難しかった。
上記のような問題を解決するセパレータとして、二枚の円板を軸に一定の間隔を開けて並設し、両円板を螺旋状のブレードで連結してインベラの形態を採ったセパレータ(以下「遠心セパレータ」という。)が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような遠心セパレータは、回転することにより粉砕メディアと処理物に遠心力を与えて攪拌し粉砕すると同時に、この遠心力とこの遠心力の作用方向と逆方向に処理物を輸送する流体による抗力とのバランスにより、粉砕メディアと粉砕された処理物とを分離するものである。
このような遠心セパレータには、粉砕部分と遠心セパレータ部分を分離したタイプ(例えば、特許文献1参照。)と、遠心セパレータを回転させる軸に粉砕メディアと処理物を攪拌するための粉砕ロータを直結したタイプ(例えば、特許文献2参照。)の二通りがあり、後者の方がミル自体をコンパクトにまとめることができるので優位である。
実開平4―61635号 国際公開WO96/39251号パンフレット
メディア攪拌型湿式粉砕機における遠心セパレータは、回転することにより粉砕メディアと粉砕されるべき処理物に遠心力を与え、この遠心力と遠心力の作用する方向と逆方向に流動する処理物の輸送流体による抗力とのバランスから、粉砕メディアと粉砕された処理物を力学的に分離する分離機能を持つ。
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載されている遠心セパレータは、遠心セパレータに進入した粉砕メディアとスラリーにブレードによって旋回力が与えられ、遠心セパレータ内の分離室で旋回を始めた粉砕メディアとスラリーが遠心力により、質量の大きな粒子や粉砕メディアが遠心セパレータの外にはじき出されてしまう。また、遠心セパレータ内の分離室における主軸近傍では、主軸中空部と分離室を貫通する複数の貫通孔によりスラリーの旋回力が低減され、遠心力が低下してしまう。その結果、一部の大きな運動エネルギーを持つ大きな粒子や粉砕メディアが分離されず貫通孔を通り抜け、処理物に混入して系外に排出されるという問題があった。
本発明は、上記のような従来の問題を解決したものであって、粉砕メディアが処理物に混入して系外に排出されるようなことはなく、確実に粉砕メディアと処理物とを分離して処理物のみを系外に排出させることができる、分離性能に優れたセパレータを備えたメディア攪拌型湿式粉砕機を提供することを目的とするものである。
上記のような課題を解決するために、本発明の請求項1に係るメディア攪拌型湿式粉砕機は、内部に粉砕室が設けられる粉砕タンクと、該粉砕タンクに回転自在に取り付けられる中空状の主軸と、該主軸の前記粉砕室内に位置する部分に取り付けられる遠心セパレータとを備え、該遠心セパレータに前記主軸の中空部と前記粉砕室とを連通する分離室が設けられるメディア攪拌型湿式粉砕機であって、前記主軸の前記分離室に面する部分に分離室内に突出する突起を一体に設けるとともに、前記分離室の外周部に複数のブレードを設けた手段を採用している。
また、本発明の請求項2に係るメディア攪拌型湿式粉砕機は、請求項1に記載のメディア攪拌型湿式粉砕機であって、前記主軸は、前記粉砕タンクに垂直に取り付けられ、該主軸の前記粉砕室内に位置している下端部に前記遠心セパレータが取り付けられるとともに、該遠心セパレータの下端部に上端が閉塞された筒状の粉砕ロータが取り付けられ、該粉砕ロータの筒状部の内側に前記粉砕室内にスラリー状の処理物を供給するスラリー供給口を開口させた手段を採用している。
さらに、本発明の請求項3に係るメディア攪拌型湿式粉砕機は、請求項2に記載のメディア攪拌型湿式粉砕機であって、前記粉砕ロータの内面と前記スラリー供給口の開口端部との間に逆止弁を設け、該逆止弁により前記スラリー供給口から前記粉砕室内へのスラリーの流入を許容し、前記粉砕室から前記スラリー供給口へのスラリーの流入を遮断するように構成した手段を採用している。
さらに、本発明の請求項4に係るメディア攪拌型湿式粉砕機は、請求項1から3の何れかに記載のメディア攪拌型湿式粉砕機であって、前記遠心セパレータの外周部に対向する前記粉砕室の内面の部分に、前記遠心セパレータの方向に突出する複数の突起を設けた手段を採用している。
本発明は、前記のように構成して、遠心セパレータの主軸の分離室に面する部分に分離室の方向に突出する突起を設けたことにより、分離室内の主軸近傍でスラリーの旋回力が低下することがなくなる。また、主軸の中空部の分離室に面する部分において、中空部に向かって流入するスラリーの旋回力を増加させることができる。従って、遠心力によって処理物と粉砕メディアとを効率良く分離することができる。
また、分離室の外周部に複数のブレードを設けたことにより、その部分に強制的に遠心力を発生させることができる。従って、大きな質量をもつ粉砕メディアをはじき飛ばすことができるとともに、ブレードによって分離室内に流入するスラリーに渦を生じさせることができ、この渦によりさらに粉砕メディアと処理物との分離精度を高めることができる。
さらに、分離室の内部に生じる渦は自由渦に近く、主軸の軸心部に近い程速くなり、遠心力も大きくなるので、分級効果をもたらし、大きい固形部は外方にはじかれ、小さい粒子のみが選択的に排出される。従って、大きい粒子は粉砕室に長時間滞留することになるので、効果的な粉砕が行なわれ、粒度分布のシャープな製品が得られるとともに、電力原単位を小さくすることができる。
さらに、主軸の突起の存在によって分離室内に生じる渦が乱されるようなことがないので、粉砕メディアの分離とスラリーの分級とを同時に効果的に行なうことができる。
さらに、粉砕ロータの内面とスラリー供給口の開口端部との間に逆止弁を設けたことにより、粉砕室内からスラリー供給口への粉砕メディアの流出を防止できる。
さらに、粉砕室の内面の遠心セパレータに対向する部分に複数の突起を設けたことにより、粉砕メディアの動きを拘束することができ、これにより、より高い粉砕力を発生させることができる。
本発明は、遠心セパレータの分離室の上部に主軸の中空部の下端開口部が位置し、かつ主軸の中空部の下端開口部を分離室内に突出する筒状の突起に形成している。このような構成としたことにより、分離室内の主軸近傍においてスラリーの旋回力の低下がなくなる。また、主軸の突起の先端面においては、角運動量の保存則により主軸の中空部に向かって流れるスラリーの旋回力が増加するので、この遠心力によりさらに処理物と粉砕メディアを効率良く分離することができる。
また、本発明のメディア攪拌型湿式粉砕機は、粉砕メディアの充填率50%〜90%を維持するために縦置き設置として、使用している。横置き設置では粉砕メディアの充填が困難である。粉砕タンクに供給するスラリーは、粉砕ロータの内側から供給するのが望ましい。粉砕ロータの内側からスラリーを供給することにより分級ロータに至る経路が長くなり、それにより粉砕効率が向上する。さらに、粉砕メディアとスラリーを擾乱させるために粉砕タンクの内周に複数の突起を設け、さらなる粉砕効率の向上を図っている。
スラリーを粉砕ロータの内側より供給するためには鍋底型の粉砕タンク下部中央よリスラリーを供給しなければならない。鍋底型の粉砕タンク下部中央にスラリー供給口を設けると、粉砕機の停止時に粉砕メディアとスラリーがこのスラリー供給口より逆流してしまうことから、逆流防止の逆止弁を設置する必要がでてきた。そこで、スラリー供給口を粉砕ロータの軸の内側中心部分に設け、粉砕ロータの上蓋の内面に可撓性を有する逆止弁を設けることとした。
具体的には鍋底の形状をした粉砕タンク下部の中央部より粉砕タンク内へ垂直に筒状の管を挿入した。筒状の管は、粉砕タンクと一体に形成し、粉砕タンク内において肉厚を厚くし、粉砕室内における端面を中心部に向かって窪みとなるようなテーパ面に形成した。そして、粉砕ロータの上蓋の内面と筒状の管の粉砕室内における周辺端部とをシールするように、粉砕ロータの上蓋内面に可撓性を有する筒状の逆止弁を設けた。
スラリー供給用ポンプを運転することにより、スラリー状の処理物は粉砕タンク下部より、スラリー供給口から内圧により逆止弁を押し開けて粉砕タンク内に送られ、粉砕タンク内で粉砕メディアと混在する。粉砕機の停止時は、粉砕タンク内部の粉砕メディアやスラリーが逆流しないよう、スラリー供給口に設けられた逆止弁により防止する。図示しない駆動源に接続されている主軸を回転させることにより遠心セパレータと粉砕ロータを一体に回転させ、粉砕ロータによって粉砕メディアと粉砕されるべき処理物は、粉砕ロータに追従した回転運動が生じ、またスラリーには旋回流が生じる。そのため、粉砕メディアあるいは粉砕されるべき処理物は粉砕タンク内で、粉砕タンクの内周に設けた複数の突起等により共に攪拌され、処理物に対する粉砕が行われる。
上記粉砕とともに、粉砕された処理物は、遠心セパレータに流入する。遠心セパレータ部は外周部に複数のブレードを設け、強制的に遠心力を発生させ、この部分で大きな質量を持つ粉砕メディアをはじき飛ばすとともに、ブレードと分級ロータの回転と流入するスラリーで、内部に渦をつくり、この渦によって更に分離精度を向上させる。内部に発生する渦は自由渦に近く、軸心部に近いほど早くなり、遠心力も大きく、分級効果をもたらし、大きい粒子は外部にはじかれ、小さい粒子のみが選択的に排出され、大きい粒子は粉砕室に長時間滞留することになり、効果的な粉砕が行われる。
分離作用に影響を与える遠心力と抗力のバランスは、遠心セパレータの回転速度あるいはブレードの枚数によって制御する。遠心セパレータの回転速度を大きくし、ブレードの枚数を増やすことにより、遠心力を増大し、抗力を抑えて分離粒径を小さくすることができる。さらに、粉砕効果も向上する。ブレードの枚数によって制御する場合は、ブレードは分級ロータ又は接続板と一体で製作されることから、ブレードの枚数に応じた遠心セパレータと交換する。
粉砕メディアを支障なく分離するためには、粉砕機の運転中に、粉砕メディアが主軸中空部に入り込まないようにしなければならない。従って、粉砕機停止時に分級ロータ下部の接続板から下部粉砕タンク内の容積間に粉砕メディアの全量が収まらなければならない。好ましくは、前記容積の50%〜90%の粉砕メディア量、さらに好ましくは前記容積の70〜90%の粉砕メディア量である。
従来において、遠心力を利用して粉砕する機構の場合は、粉砕物は遠心力により外周側に飛ばされたので、粉砕後の排出口は通常中心部ではなく、外周側に設けていたが、本発明においては、粉砕物の流れが、従来と全く逆で中心部へ向かうので、粉砕後の処理物の流路を回転軸内部に求めた。つまり、粉砕された微粒子を含むスラリー流体は、遠心セパレータのブレードから遠心セパレータ内部の分離室へ流入し、分離室から主軸内部の中空部へ、さらに主軸の中空部から図示しないロータリージョイントを介して主軸の外部に設けた排出口に到達する。
以下、図面に示す本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3には、本発明によるメディア攪拌型湿式粉砕機の一実施の形態が示されていて、図1はメディア攪拌型湿式粉砕機の主要部の縦断面図、図2は分級ロータ内のブレードの平面図、図3は粉砕タンク内の突起の平面図である。
すなわち、このメディア攪拌型湿式粉砕機1は、主軸12を内部に有するケーシング5と、外周に冷却用のジャケット8を有する粉砕タンク2と、粉砕タンク2の内部に設けられて、処理物を粉砕攪拌する粉砕ロータ22と、粉砕された処理物と粉砕メディア40を分離し、処理物のみを外部に排出する遠心セパレータ11とを備えている。
ケーシング5は、内部が空洞の略円筒状に形成され、この空洞部の軸心に中空の主軸12が回転自在に設けられている。主軸12の外周面とケーシング5内周面との間には軸シール17が介装され、この軸シール17によりケーシング5の下部に取り付けられている粉砕タンク2が外部から隔てられ、スラリーが粉砕タンク2外に漏れ出るのを防止している。
主軸12の一端部(下端部)は粉砕タンク2内に挿入され、その部分に粉砕タンク2内に設けられている遠心セパレータ11が接続されている。主軸12の他端部(上端部)には、排出口を有するロータリージョイント(図示せず)が取り付けられ、この排出口に主軸12の中空部13が連通している。主軸12の上端部には、Vプーリー(図示せず)が取り付けられ、このVプーリーはVベルト(図示せず)を介して駆動源(図示せず)に接続されている。
粉砕タンク2は、上端部のフランジ部3をボルト32によってケーシング5の下端部に連結することにより、ケーシング5に一体に取り付けられ、これにより粉砕タンク2の内側に密閉された粉砕室6が形成される。
粉砕タンク2の底部中央部にはスラリー供給口28が設けられている。スラリー供給口28は、粉砕タンク2内の底部中央部に一体に設けられる垂直方向上方に突出する筒状の内側供給管29と、粉砕タンク2外の底部中央部に一体に設けられる垂直方向下方に突出する筒状の外側供給管30とからなり、それらの内側に粉砕タンク2の底部を垂直方向に貫通して一連に設けられている。内側供給管29及び外側供給管30は、粉砕タンク2と一体に形成しても良いし、粉砕タンク2と別体に形成して溶接等によって一体に接合しても良い。内側供給管29は外側供給管30よりも肉厚に形成されるとともに、内側供給管29の上端面は外周部から中心部に向かって順次低くなるテーパ面31に形成されている。
粉砕タンク2の外周面にはジャケット板7が取り付けられ、このジャケット板7の内周面と粉砕タンク2の外周面との間に環状の空間であるジャケット8が形成される。ジャケット板7には、ジャケット8内外を連通する給水口9及び排水口10が設けられている。
粉砕タンク2の内周面には、図3に示すように、周方向に向かって所定の間隔ごとに複数の略円弧板状の突起4が一体に設けられている。複数の突起4は、遠心セパレータ11に対向するように設けられている。
粉砕ロータ22は、円筒状をなすとともに、上端開口部が上蓋23によって閉塞されている。粉砕ロータ22は、遠心セパレータ11の下端部の接続板21にボルト35によって連結され、遠心セパレータ11と一体に回転するように構成されている。粉砕ロータ22の筒状部24の下端部外周側には、周方向に向かって所定の間隔ごとに突起25が一体に設けられるとともに、隣接する突起25、25間にはそれぞれ筒状部24内外を貫通する貫通孔26が設けられている。
粉砕ロータ22の上蓋23の内面には逆止弁27が一体に設けられている。逆止弁27は、可撓性を有するテーパ筒状をなすものであって、粉砕ロータ22の軸心を中心とする同心円上に上端部が適宜の手段によって一体に連結されている。逆止弁27の下端部内周面には、スラリー供給口28の内側供給管29の上端外周部が当接し、これによりスラリー供給口28の上端開口部が閉塞される。逆止弁27は、粉砕室6側からの圧力に対しては流れを遮断し、スラリー供給口28からの圧力に対しては流れを許容する。逆止弁27の材質は、粉砕ロータ22の回転やスラリーの流速による摩耗、及び発生する熱等に対して耐久性を有するニトリルゴム等が好ましい。逆止弁27は、粉砕ロータ22の回転による摩擦力やスラリーの流れによる圧力等によって剥離しないように、粉砕ロータ22の上蓋23に取り付けられている。
遠心セパレータ11は、分級ロータ15と内金具20とブレード18と接続板21とを備えている。分級ロータ15は、中心部に主軸12の下端部を挿入し、主軸12との間にキー(図示せず)を差し込むことにより、主軸12の下端部に一体に取り付けられる。分級ロータ15は、主軸12から脱落しないように、内金具20で押さえられる。
内金具20は、主軸12の下端部にねじ(図示せず)によって固定されている。内金具20の遠心セパレータ11の分離室16に面する部分には、分離室16内に突出する筒状の突起14が一体に設けられ、この突起14は分離室16内で生成される渦の障害とならない大きさに形成されている。
分級ロータ15と接続板21との間の外周部には、図2に示すように、周方向に向かって所定の間隔ごとに複数のブレード18が設けられ、このブレード18の内側に中空の分離室16が形成されている。分級ロータ15とブレード18との協働により分離室16内にスラリーの渦が形成される。
ブレード18は、分級ロータ15又は接続板21と一体に形成される。分離室16の上部に内金具20の筒状の突起14が位置している。ブレード18及び分離室16の下部の接続板21は、下方から接続板21及びブレード18を貫通させたボルト33を分級ロータ15に螺着させることで、分級ロータ15に連結される。接続板21は、下部の粉砕ロータ22ともボルト35で接続されている。これにより、主軸12と遠心セパレータ11と粉砕ロータ22とが一体に連結され、それらは一体に回転することになる。
そして、上記のように構成したこの実施の形態によるメディア攪拌型湿式粉砕機1を用いて処理物を粉砕処理するには、まず、ポンプ等を作動させてスラリー状の処理物を粉砕タンク2の下部のスラリー供給口28に導く。
スラリー供給口28に導いたスラリー状の処理物は、内圧によって逆止弁27を押し開けて粉砕室6内に流入する。ここで、主軸12を回転させることにより遠心セパレータ11と粉砕ロータ22とを一体に回転させると、粉砕ロータ22によって粉砕メディア40及びスラリー状の処理物に粉砕ロータ22に追従した回転運動が生じ、さらに粉砕メディア40とスラリー状の処理物には渦が生じる。このため、粉砕メディア40及び処理物は粉砕室6内で粉砕タンク2の内周に設けた複数の突起4等により共に攪拌され、処理物に対する粉砕が行われる。
粉砕された処理物は、粉砕メディア40と共に遠心セパレータ11に流入する。遠心セパレータ11の複数のブレード18により強制的に遠心力を発生させることにより、この部分で大きな質量を持つ粉砕メディア40がはじき飛ばされるとともに、ブレード18と分級ロータ15の回転と流入するスラリーによって内部に渦が形成され、この渦によって更に分離精度が向上させられる。
内部に発生する渦は自由渦に近く、軸心部に近いほど早くなり、遠心力も大きく、分級効果をもたらし、大きい粒子は外部にはじかれ、小さい粒子のみが選択的に排出され、大きい粒子は粉砕タンク2に長時間滞留することになり、効果的な粉砕が行われる。
一方、粉砕された処理物は、遠心セパレータ11の分離室16内にスラリー流体として押し込まれる。押し込まれたスラリー流体は、内金具20の突起14を経由して主軸12の中空部13に入り、中空部13からロータリージョイントの排出口(図示せず)に至る。また、粉砕に際しては衝突、摩擦等により発熱する。この発熱による粉砕タンク2内の温度上昇を抑えるためにジャケット8に水を供給し、粉砕タンク2内を冷却している。
本発明は、前記のように構成したことにより、結果として粒度分布のシャープな製品が得られるとともに電力原単位が小さくなる。さらに主軸12が渦を乱さない構造なので、より効果的に粉砕メディア40の分離とスラリーの分級を同時に行うことができる。また、粉砕室6内部円周上に突起4を設けることにより粉砕メディア40の動きを拘束し、より高い粉砕力を発生させることができる。そして粉砕ロータ22とスラリー供給口28との間に可撓性を有する逆止弁27を設けたことにより、供給側への粉砕メディア40の流失を防止できる。
本発明によるメディア攪拌型湿式粉砕機の一実施の形態を示した概略断面図である。 図1のブレードの平面図である。 図1の突起の平面図である。
符号の説明
1 メディア攪拌型湿式粉砕機
2 粉砕タンク
3 フランジ部
4 突起
5 ケーシング
6 粉砕室
7 ジャケット板
8 ジャケット
9 給水口
10 排水口
11 遠心セパレータ
12 主軸
13 中空部
14 突起
15 分級ロータ
16 分離室
17 軸シール
18 ブレード
19 接続ブレード
20 内金具
21 接続板
22 粉砕ロータ
23 上蓋
24 筒状部
25 突起
26 貫通孔
27 逆止弁
28 スラリー供給口
29 内側供給管
30 外側供給管
31 テーパ面
32 ボルト
33 ボルト
34 ボルト
35 ボルト
40 粉砕メディア

Claims (4)

  1. 内部に粉砕室が設けられる粉砕タンクと、該粉砕タンクに回転自在に取り付けられる中空状の主軸と、該主軸の前記粉砕室内に位置する部分に取り付けられる遠心セパレータとを備え、該遠心セパレータに前記主軸の中空部と前記粉砕室とを連通する分離室が設けられるメディア攪拌型湿式粉砕機であって、
    前記主軸の前記分離室に面する部分に分離室内に突出する突起を一体に設けるとともに、前記分離室の外周部に複数のブレードを設けたことを特徴とするメディア攪拌型湿式粉砕機。
  2. 前記主軸は、前記粉砕タンクに垂直に取り付けられ、該主軸の前記粉砕室内に位置している下端部に前記遠心セパレータが取り付けられるとともに、該遠心セパレータの下端部に上端が閉塞された筒状の粉砕ロータが取り付けられ、該粉砕ロータの筒状部の内側に前記粉砕室内にスラリー状の処理物を供給するスラリー供給口を開口させたことを特徴とする請求項1に記載のメディア攪拌型湿式粉砕機。
  3. 前記粉砕ロータの内面と前記スラリー供給口の開口端部との間に逆止弁を設け、該逆止弁により前記スラリー供給口から前記粉砕室内へのスラリーの流入を許容し、前記粉砕室から前記スラリー供給口へのスラリーの流入を遮断するように構成したことを特徴とする請求項2に記載のメディア攪拌型湿式粉砕機。
  4. 前記遠心セパレータの外周部に対向する前記粉砕室の内面の部分に、前記遠心セパレータの方向に突出する複数の突起を設けたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のメディア攪拌型湿式粉砕機。
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JP2008055288A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Mitsui Mining Co Ltd メディア攪拌型湿式分散機及び微粒子の分散方法
JP2008149208A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Ashizawa Finetech Ltd メディア撹拌ミル
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