JPH09162019A - 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石 - Google Patents

樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石

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JPH09162019A
JPH09162019A JP7345347A JP34534795A JPH09162019A JP H09162019 A JPH09162019 A JP H09162019A JP 7345347 A JP7345347 A JP 7345347A JP 34534795 A JP34534795 A JP 34534795A JP H09162019 A JPH09162019 A JP H09162019A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融時の流動性、成形性に優れ、加熱を伴う
混練工程、射出工程を繰り返しても熱分解を起こさない
樹脂結合型磁石用組成物、及び該組成物から得られた磁
気特性、機械的強度及びリサイクル性に優れた樹脂結合
型磁石の提供。 【解決手段】 (A)異方性磁場(HA )が50kOe
以上の磁性粉末、及び(B)末端カルボキシル基及び末
端アミノ基の少なくとも1種が末端封止剤で封止された
平均分子量6000〜18000のポリアミド樹脂を含
有する組成物であって、該組成物中の磁性粉末の含有量
が70〜97重量%である樹脂結合型磁石用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融時の流動性に
優れた樹脂結合型磁石用組成物及び該組成物から得られ
た磁気特性、機械的強度及びリサイクル性に優れた樹脂
結合型磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂結合型磁石は、磁性粉末、該磁性粉
末を結合するバインダー及び各種添加剤からなる樹脂結
合型磁石用組成物を、射出成形法、圧縮成形法、押出成
形法等を使用して製造する。特に、熱可塑性樹脂をバイ
ンダーとして用いた射出成形樹脂結合型磁石は、寸法精
度が高く、後仕上げ工程の必要がない。従って、磁石の
製造コストを低減することができるという利点もある。
この射出成形樹脂結合型磁石は、例えば、ポリアミド等
の熱可塑性樹脂と、カップリング剤、滑剤等の各種添加
剤と、磁性粉末とからなる組成物を、押出機等を用いて
混練した後、ペレット或いは粉末に加工し、これらのペ
レット等を射出成形機に導入して製造する。このような
樹脂結合型磁石に用いる組成物は、磁石の磁気特性を向
上させるために、磁性粉末の含有量を極力多くする必要
がある。しかし、バインダーとしてポリアミド樹脂を主
体としこれに滑剤等の添加剤を配合したものを用いる
と、磁性粉末の配合量が多くなるほどバインダーに対す
る磁性粉末の分散性が悪くなる。そして、磁性粉末の分
散性が悪くなると組成物の流動性が低下するため、磁性
粒子の配向性が悪くなって磁性粉末の増加分に見合った
磁気特性の向上がみられない。また、混練に要する動力
負荷(混練機のトルク)が増大するだけでなく、成形加
工性が悪くなるという問題もある。一方、該組成物の流
動性を好適な範囲にするために成形温度を高くすると、
得られる磁石の保磁力、磁化等の磁気特性が低下すると
いう問題も生じる。
【0003】また、使用する磁性粉末に非酸化鉄を含む
場合には、該非酸化鉄がポリアミド樹脂に対して活性を
示すため、該非酸化鉄とポリアミド樹脂が反応して得ら
れる組成物の流動性が低下するという問題を生じる。さ
らに、得られた磁石を溶融して樹脂結合型磁石用組成物
として再利用する場合には、該組成物の流動性が著しく
低下するため、再利用性(以下、リサイクル性という)
が悪くなるという問題もある。特に、最近、磁石の高磁
性化を図るために使用されている異方性磁場(HA )が
50kOe以上の磁性粉末(例えば、NdFeB系磁性
粉末、SmFeN系磁性粉末等)にあっては、非酸化鉄
を含むため、従来のフェライト系磁性粉末を使用する場
合に比較して前記の問題は顕著になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶融
時の流動性、成形性に優れ、加熱を伴う混練工程、射出
工程を繰り返しても熱分解を起こさない樹脂結合型磁石
用組成物、及び該組成物から得られた磁気特性、機械的
強度及びリサイクル性に優れた樹脂結合型磁石を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、(A)
異方性磁場(HA )が50kOe以上の磁性粉末、並び
に(B)末端カルボキシル基及び末端アミノ基の少なく
とも1種が末端封止剤で封止された平均分子量6000
〜18000のポリアミド樹脂を含有する組成物であっ
て、該組成物中の磁性粉末の含有量が70〜97重量%
である樹脂結合型磁石用組成物である。本発明の第二
は、前記樹脂結合型磁石用組成物を加熱成形して得られ
る樹脂結合型磁石である。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0006】本発明の樹脂結合型磁石用組成物(以下、
磁石用組成物という)は、前記成分(A)の磁性粉末
と、前記成分(B)の平均分子量6000〜18000
のポリアミド樹脂を含有する組成物である。
【0007】(A)磁性粉末 本発明に磁性粉末は、異方性磁場(HA )が50kOe
以上であり、具体例としては、例えば、SmCo系磁性
粉末、NdFeB系磁性粉末、SmFeN系磁性粉末、
或いはNdFeB系磁性粉末又はSmFeN系磁性粉末
のFeの一部をCoで置換したもの等が挙げられる。中
でも、NdFeB系磁性粉末又はSmFeN系磁性粉末
のFeの一部をCoで置換したものは、耐酸化性が優れ
るので好ましい。これらの磁性粉末は、1種単独で、或
いは2種以上を混合して用いてもよく、特に混合磁性粉
末は磁気特性のバランスが優れる点で好ましい。本発明
に用いる磁性粉末の平均粒径は0.1〜250μmの範
囲にあれば良い。特に、平均粒径が1〜40μmの磁性
粉末は、磁石用組成物の流動特性が優れ、得られる磁石
の寸法安定性や表面平滑性が優れる点で好ましい。ま
た、得られる磁石の密度を向上させるために、所定の粒
度分布の磁性粉末を用いることができ、この場合には平
均粒径10μm以下のものが密度の向上効果が大きい点
で好ましい。
【0008】(B)ポリアミド樹脂 (B)成分のポリアミド樹脂は、末端カルボキシル基及
び末端アミノ基の少なくとも1種を末端封止剤で封止し
たものであり、数平均分子量が6000〜18000、
好ましくは6000〜14000のものである。この平
均分子量が小さ過ぎると十分な機械的強度を有する磁石
を得ることができない。また、磁性粉末とポリアミド樹
脂の比重差が大きくなるため磁石用組成物中で両成分が
分離して該組成物の流動性が低下する。逆に、平均分子
量が大き過ぎると磁石用組成物の流動性が著しく低下
し、磁気特性が優れた磁石を得ることができない。
【0009】(1)原料ポリアミド樹脂 (B)成分のポリアミド樹脂を得るための原料ポリアミ
ド樹脂としては、従来より公知のポリアミド樹脂を用い
ることができ、具体的には、例えば、12−ナイロン、
6−ナイロン、8−ナイロン、11−ナイロン、4,6
−ナイロン、6,6−ナイロン、6,8−ナイロン、
6,10−ナイロン等が挙げられる。これらは1種単独
で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
原料ポリアミド樹脂は、耐熱性、機械的強度、弾性、寸
法精度、耐油性、耐薬品性、耐候性等の要求される性能
により適宣に選択すればよい。特に、機械的強度、寸法
精度、コスト及び成形加工性能のバランスに優れ、磁性
粉末との親和性が良好な点で、12−ナイロン、6−ナ
イロン及び6,6−ナイロンが好ましい。
【0010】(2)末端封止剤 カルボキシル基又はアミノ基と反応する官能基を有
するシロキサン 本発明に用いるカルボキシル基又はアミノ基と反応する
官能基を有するシロキサンとしては、例えば、3−グリ
シドキシプロピル基等のエポキシ基を含有する官能基を
有するエポキシ変性シリコーン;3−アミノプロピル基
等のアミノ基を含有する官能基を有するアミノ変性シリ
コーン;−(CH2 n −COOH[但し、nは正の整
数である]等のカルボキシル基を含有する官能基を有す
るカルボキシル変性シリコーン;メルカプトメチル基、
3−メルカプトプロピル基等のメルカプト基を含有する
官能基を有するメルカプト変性シリコーン;−C3 6
O(CH2 CH2 O)n (C3 6 O)m R[但し、R
は水素原子又はメチル、エチル、プロピル等のアルキル
基、n及びmは0又は正の整数である]、−C2 4
ph−OH(但し、phはフェニレン基である)等のア
ルコキシ基又はヒドロキシル基を含有する官能基を有す
るカルビノール変性シリコーンなどが挙げられる。
【0011】このようなシロキサンの具体例としては、
例えば、1−(3−アミノプロピル)−1,1,3,
3,3−ペンタメチルジシロキサン、α, ω−ビス(3
−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン、α, ω−ビス(3−グリシドキシ
プロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3
−グリシドキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン、α, ω−ビス(メルカプトメチル)
ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(メルカプトメ
チル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、
α, ω−ビス(3−メルカプトプロピル)ポリジメチル
シロキサン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−
(3−グリシドキシプロピル)−1,1,3,3,3−
ペンタメチルジシロキサン、1−(3−ヒドロキシプロ
ピル)−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサ
ン、1−メルカプトメチル−1,1,3,3,3−ペン
タメチルジシロキサン、1−(3−メルカプトプロピ
ル)−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサ
ン、分子鎖両末端が3−ヒドロキシプロピル基で停止し
たジメチルシリコーンオイル等が挙げられる。これらの
シロキサンの粘度(25℃)は5000cP以下のもの
が好ましい。
【0012】 カルボキシル基又はアミノ基と反応す
る官能基を有する酸化防止剤 本発明に用いるカルボキシル基又はアミノ基と反応する
官能基を有する酸化防止剤酸化防止剤としては、例え
ば、2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフ
ェニル基、3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メ
チルフェニル基等のベンゼン環を構成する炭素原子に結
合するヒドロキシル基、及びアルコールを構成するヒド
ロキシル基から選択される少なくとも1種を含有する官
能基を有するフェノール系酸化防止剤;リン酸を構成す
るヒドロキシル基を有するリン系酸化防止剤;アミノ基
又はイミノ基を有するアミン系酸化防止剤;メルカプト
基を有するイオウ系酸化防止剤;カルボキシル基又はエ
ステル化されたカルボキシル残基を有するカルボン酸系
酸化防止剤などが挙げられる。
【0013】このような酸化防止剤の具体例としては、
例えば、2,6−ジーtert−ブチル−4−メチルフェノ
ール及びその誘導体、2,2’−メチレンビス(4−メ
チル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオ
ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
1,3,5−トリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シ−6−メチルフェニル)ブタン、ヘキサメチレンビス
−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、トリエチレングリコールビス
[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロピオネート]等のフェノール系酸化防
止剤;トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホ
スファイト、トリデシルホスファイト、ジフェニルデシ
ルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリノニ
ルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリ
トールジホスファイト等のリン系酸化防止剤;ジラウリ
ル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−
3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,
3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテ
トラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)等のイオ
ウ系酸化防止剤;ピペリジン環又はその誘導体からなる
ヒンダードアミン等のアミン系酸化防止剤などが挙げら
れる。
【0014】 カルボキシル基又はアミノ基と反応す
る官能基を有するカップリング剤 本発明に用いる反応性カップリング剤に含有する、カル
ボキシル基又はアミノ基と反応する官能基としては、例
えば、−NH2 、−NHR(但し、Rはメチル、エチ
ル、プロピル等のアルキル基である)、−CO−NH
−、−NH−CO−NH−、−NH−CO−NH2 等の
窒素原子に結合する活性水素原子を有する基;グリシジ
ル基等の1,2−エポキシエチル基を有する官能基;メ
ルカプト基;アジド基;下記式:
【0015】
【化4】 で表される基;−NHCN;リン酸を構成するヒドロキ
シル基などが挙げられる。
【0016】このような反応性カップリング剤の具体例
としては、例えば、p−[N−(2−アミノエチル)ア
ミノメチル]フェネチルトリメトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、3−アミノプロピルトリス(トリメチルシ
ロキシ)シラン、N,N−ビス[(メチルジメトキシシ
リル)プロピル]アミン、N,N−ビス[3−(メチル
ジメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,
N−ビス[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]
メタクリルアミド、N,N−ビス[3−(トリメトキシ
シリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[3−(トリ
メトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N
−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]メタク
リルアミド、N,N’−ビス(トリメチルシリル)尿
素、ジエチルトリメチルシリルアミン、3−(N,N−
ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、ジ
メチルトリメチルシリルアミン、ジフェニルシランジオ
ール、N−グリシジル−N,N−ビス[3−(メチルジ
メトキシシリル)プロピル]アミン、N−グリシジル−
N,N−ビス[3−(メトキシシリル)プロピル]アミ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ヘ
キサメチルシクロトリシラザン、ヘキサメチルジシラザ
ン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−
メルカプトプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラ
ン、ノナメチルトリシラザン、テトラメチルシクロテト
ラシラザン、テトラメチルジシラザン、N−[(3−ト
リメトキシシリル)プロピル]ジエチレントリアミン、
N−[(3−トリメトキシシリル)プロピル]トリエチ
レンテトラミン、N−3−トリメトキシシリルプロピル
−m−フェニレンジミン、N−トリメチルシリルアセト
アミド、トリメチルシリルアジド、トリメチルシリルシ
アナイド、トリメチルシリルイミダゾール、N−トリメ
チルシリルフェニル尿素等のシラン系カップリング剤;
イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)
チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホ
スフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジ
オクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビ
ス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプロ
ピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、ビス
(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネー
ト、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチ
ル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等の
チタン系カップリング剤;アルミニウム系カップリング
剤などが挙げられる。
【0017】 カルボキシル基又はアミノ基と反応す
る官能基を有する界面活性剤 本発明に用いる界面活性剤に含有する、カルボキシル基
又はアミノ基と反応する官能基としては、例えば、ヒド
ロキシル基、スルホ基、メルカプト基、アミノ基、カル
ボキシル基、1,2−エポキシエチル基、イソシアナト
基、ホスホノ基等が挙げられる。本発明に用いる界面活
性剤にはこれらの基を2種以上有していてもよい。
【0018】このような官能基を有する界面活性剤とし
ては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチ
オン界面活性剤、両性界面活性剤又は高分子界面活性剤
のいずれでもよく、具体的には、例えば、アルファオレ
フィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸及び
その塩、リン酸エステル及びその塩等が挙げられる。前
記のノニオン界面活性剤としては、例えば、ノニルフェ
ノール類、アルキルフェノール類、高級アルコール類、
ポリアルキレングリコール類、アルキロールアミド、脂
肪酸エステル類、アルキルアミンエチレンオキサイド付
加体、アルキルアミドエチレンオキサイド付加体、アル
キルアミンエチレンオキサイドポリプロピレン付加体等
が挙げられる。前記のカチオン界面活性剤としては、例
えば、アミン塩類等が挙げられる。前記の両性界面活性
剤としては、例えば、イミダゾール誘導体等が挙げられ
る。前記の高分子界面活性剤としては、例えば、セルロ
ース誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリカルボン酸誘
導体等が挙げられる。
【0019】 アクリルモノマー及びアクリルポリマ
ー 本発明に用いるアクリルモノマーとしては、例えば、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、ア
クリロニトリル及びこれらの誘導体が挙げられ、具体的
には、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸ブチル、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、グリシジルメタクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラ
ウリルメタクリレート、2−ヒドロキシメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート等が挙げられ
る。このらのモノマーは1種単独で或いは2種以上を組
み合わせて使用することもできる。
【0020】アクリルポリマーとしては、前記のアクリ
ルモノマーの重合体又は共重合体を挙げることができ、
特に代表的なものは、例えば、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸プロピル等の単独重合体;メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル等の単独重合体;アクリロニトリル、グリシジ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
ラウリルメタクリレート等の単独重合体、及び上記モノ
マーの2以上を組み合わせた共重合体などが挙げられ
る。アクリルポリマーは1種単独で或いは2種以上を組
み合わせて使用することもできる。
【0021】本発明の磁石用組成物において、アクリル
モノマー及びアクリルポリマーは、アクリルモノマー単
独又はアクリルポリマー単独で使用しても、或いはアク
リルモノマーとアクリルポリマーの混合物として使用し
てもよい。このようなアクリルモノマー及びアクリルポ
リマーは、硬化助剤と共に使用してもよい。硬化助剤と
しては、例えば、ペンダント基を導入したアクリルポリ
マーを用いる場合に、そのペンダント基と架橋反応する
ものを用いることができる。ペンダント基がヒドロキシ
ル基である場合の硬化助剤としては、例えば、アルコキ
シメチルメラミンが挙げられる。ペンダント基がカルボ
キシル基である場合の硬化助剤としては、例えば、ジエ
ポキシド、メラミンホルムアルデヒド、酸化亜鉛、酢酸
アルミニウム等が挙げられる。ペンダント基がエポキシ
基である場合の硬化助剤としては、例えば、ジエポキシ
ド、アルコキシメチルメラミン、カルボン酸、ポリアミ
ン等が挙げられる。また、アクリル樹脂中にイミノ基や
アミド基を導入した場合の硬化助剤としては、例えば、
ビスフェノールA等のエポキシ基を含有する化合物、イ
ソシアナート、アルデヒド、アミノホルムアルデヒド等
が挙げられる。また、このようなペンダント基を有する
アクリルポリマーは、ウレタン樹脂と併用する場合に架
橋剤としても作用する。
【0022】このようなアクリルモノマー及びアクリル
ポリマーに含有するカルボキシル基又はエステル化され
たカルボキシル残基は、前記の原料ポリアミド樹脂の末
端アミノ基と反応する。
【0023】 ウレタン樹脂 本発明に用いるウレタン樹脂としては、例えば、ウレタ
ンプレポリマーを使用することができ、該ウレタンポリ
マーとしては、ジオール又はポリオールにジイソシアナ
ート又はポリイソシアナートを反応させて得られたもの
が挙げられる。
【0024】前記のジオール又はポリオールとしては、
例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等
の2価以上の脂肪族アルコール;2価以上の芳香族アル
コール;2価以上の脂環式アルコール;2個以上のヒド
ロキシル基を有するフェノール類などが挙げられる。前
記のジイソシアナート又はポリイソシアナートとして
は、例えば、トリレンジイソシアナート、4,4−ジフ
ェニルメタンジイソシアナート、ナフチレンジイソシア
ナート、トリジンジイソシアナート、ヘキサメチレンジ
イソシアナート、イソホロンジイソシアナート、キシリ
レンジイソシアナート、ジシクロヘキシルイソシアナー
ト、リジンジイソシアナート等が挙げられる。このよう
なウレタンプレポリマーは、1種単独で或いは2種以上
を組み合わせて用いてもよい。また、本発明の組成物に
おいては、ウレタンポリマーと前記のアクリルポリマ
ー、アクリルモノマー及び硬化助剤等を組み合わせて用
いてもよい。このようなウレタン樹脂の中でも特に好適
なものは、下記一般式:
【0025】
【化5】 [式中、R’及びR”は、それぞれ炭素原子数1〜6の
アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロ
ピレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基等)、又
は非置換又は水素原子の一部が低級アルキル基で置換さ
れたフェニレン基(例えば、フェニレン基、メチルフェ
ニレン基、1,4−ジメチルフェニレン基等)であり、
Xは水酸基又は−O−NCO基であり、X’は水素原子
又は−NCO基であり、nは20以上の整数である]で
表されるものである。
【0026】 マレイミド化合物 本発明に用いるマレイミド化合物は、下記一般式
(1):
【0027】
【化6】 (式中、R1 は1価の有機基である)で表されるマレイ
ミド化合物である。前記一般式のR1 で表される1価の
有機基としては、例えば、炭素原子数1〜21のアルキ
ル基、3〜6員環のシクロアルキル基、フェニル基等の
非置換の1価炭化水素基;これらの炭化水素基に結合す
る水素原子の少なくとも1つがハロゲン原子、ヒドロキ
シル基、シクロアルキル基、フェニル基、ニトロ基、シ
アノ基等で置換された1価炭化水素基;アセトキシ基;
カルバモイル基;N−アルキルカルバモイル基;エトキ
シメチル基;フェノキシ基;ベンゼンスルホニルオキシ
基などが挙げられる。
【0028】このようなマレイミド化合物の具体例とし
ては、例えば、N−フェニルマレイミド、N−(2−メ
チルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジエチルフ
ェニル)マレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレ
イミド、N−(2−ヒドロキシエチル)マレイミド、N
−シクロヘキシルマレイミド、N−ラウリルマレイミ
ド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−
ブロモメチルマレイミド、N−クロロメチルマレイミ
ド、N−アセチルオキシマレイミド、N−カルバモイル
マレイミド、N−(N−メチルカルバモイル)マレイミ
ド等が挙げられる。本発明に用いるトリメリットイミド
化合物は、下記一般式(2):
【0029】
【化7】 [式中、R2 は−(CH2 n −R3(但し、R3 はヒ
ドロキシル基又は下記一般式:
【0030】
【化8】 で表される基である)で表される基であり、nは6以下
の整数である]で表される。
【0031】このようなトリメリットイミド化合物の具
体例としては、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)
トリメリットイミド、N,N’−エチレンビストリメリ
ットイミド、N,N’−ヘキサメチレンビストリメリッ
トイミド等が挙げられる。
【0032】これらのマレイミド化合物及びトリメリッ
トイミド化合物は、それぞれ単独で使用しても、或いは
マレイミド化合物とトリメリットイミド化合物を組み合
わせて使用してもよい。
【0033】(3)ポリアミド樹脂の調製 本発明に用いる(B)成分のポリアミド樹脂を調製する
方法としては、例えば、前記の原料ポリアミド樹脂に、
前記の末端封止剤を混合し反応させる方法;原料ポリア
ミド樹脂を合成するときに合成原料とともに末端封止剤
を重合系に添加する方法等が挙げられる。なお、分子量
の調節が容易な点で末端封止剤を前記の原料ポリアミド
樹脂に混合し反応させる方法が好ましい。また、前記の
末端封止剤の2種以上を併用するときには、選択した末
端封止剤が互いに反応しないものであれば同時に使用す
ることもできるが、反応しないものであっても先ず1種
を原料ポリアミド樹脂に反応させた後、選択した残りの
末端封止剤を1種ずつ反応させるのが好ましい。また、
前記末端封止剤のうち、シロキサンを選択すると、特に
加熱溶融時の流動性(以下、流動性という)に優れた磁
石用組成物、並びに磁気特性及びリサイクル性に優れた
磁石を得ることができる。酸化防止剤を選択すると、特
に磁気特性、リサイクル性及び耐候性に優れた磁石を得
ることができる。アクリルモノマー、アクリルポリマー
又はウレタン樹脂を選択すると、特に流動性に優れた磁
石用組成物、並びに機械的強度及びリサイクル性に優れ
た磁石を得ることができる。カップリング剤を選択する
と、特に磁気特性、機械的強度及び耐候性に優れた磁石
を得ることができる。界面活性剤を選択すると、特に流
動性に優れた磁石用組成物、並びに磁気特性及びリサイ
クル性に優れた磁石を得ることができる。マレイミド化
合物又はトリメリットイミド化合物を選択すると、特に
流動性に優れた磁石用組成物、並びに機械的強度に優れ
た磁石を得ることができる。
【0034】このような末端封止剤と原料ポリアミド樹
脂の反応条件としては、200〜400℃で0.5〜
5.0時間程度でよい。
【0035】末端封止剤の使用量は、得られるポリアミ
ド樹脂中の末端カルボキシル基又は末端アミノ基の濃度
が、0〜0.2meq /g の範囲になるような量が望まし
い。
【0036】このようにして得られたポリアミド樹脂
は、末端カルボキシル基又は末端アミノ基を封止しない
同一の分子量のポリアミド樹脂に比較し、磁性粉体の表
面と該樹脂との反応性が低い。従って、前記の末端封止
剤で処理したポリアミド樹脂を含む磁石用組成物は流動
性が優れる。また、このようなポリアミド樹脂は、加熱
溶融下の混練時、及び射出成形時においても分子量の変
動が極めて小さい。従って、このポリアミド樹脂を含む
磁石用組成物は、複数回の熱履歴を受けた場合でも流動
性が殆ど変化しないので、該組成物から得られた磁石は
リサイクル性に優れる。
【0037】その他の成分 本発明の磁石用組成物には、前記(A)磁性粉末及び
(B)ポリアミド樹脂以外に、必要に応じてカップリン
グ剤、滑剤等を添加することもできる。
【0038】前記カップリング剤としては、例えば、p
−[N−(2−アミノエチル)アミノメチル ]フェネ
チルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、
N,N−ビス[(メチルジメトキシシリル)プロピル]
アミン、N,N−ビス[3−(メチルジメトキシシリ
ル)プロピル]エチレンジアミン、N,N−ビス[3−
(メチルジメトキシシリル)プロピル]メタクリルアミ
ド、N,N−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル]アミン、N,N−ビス[3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル]エチレンジアミン、N,N−ビス[3−
(トリメトキシシリル)プロピル]メタクリルアミド、
N,N’−ビス(トリメチルシリル)尿素、シクロヘキ
シルメチルジメトキシシラン、ジエチルトリメチルシリ
ルアミン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジ
メチルジメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジ
メチルトリメチルシリルアミン、ジフェニルジエトキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルシラ
ン、ジフェニルシランジオール、N−グリシジル−N,
N−ビス[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]
アミン、N−グリシジル−N,N−ビス[3−(メトキ
シシリル)プロピル]アミン、3−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、ヘキサメチルシクロトリシラザ
ン、ヘキサメチルジシラン、ヘキサメチルジシラザン、
ヘキシルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、3−メルカプトプ ロピルトリス
(トリメチルシロキシ)シラン、3−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルジエトキシシラ
ン、メチルジメトキシシラン、メチルトリス(ジメチル
シロキシ)シラン、ノナメチルトリシラザン、オクタデ
シルメチルジメトキシシラン、オクタデシルトリエトキ
シシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタメ
チルシクロテトラシラザン、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラキス(ジメチルシロキシ)シラン、テトラメ
トキシシラン、テトラメチルジシラザン、テトラフェノ
キシシラン、トリエチルシラン、N−[(3−トリメト
キシシリル)プロピル]ジエチレントリアミン、N−
[(3−トリメトキシシリル)プロピル]トリエチレン
テトラミン、N−3−トリメトキシシリルプロピル−m
−フェニレンジミン、トリメチルエトキシシラン、トリ
メチルメトキシシラン、N−トリメチルシリルアセトア
ミド、トリメチルシリルアジド、トリメチルシリルシア
ナイド、トリメチルシリルイミダゾール、N−トリメチ
ルシリルフェニル尿素、トリフェニルエトキシシラン、
トリフェニルシラン等のシラン系カップリング剤;イソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネー
ト、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチル
ホスファイト)チタネート、テトライソプロピルチタネ
ート、テトラブチルチタネート、テトラオクチルビス
(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプロピ
ルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリドデ
シルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリ
(ジオクチルホスフェート)チタネート、ビス(ジオク
チルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプ
ロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、テト
ラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプロピ
ルトリクミルフェニルチタネート、ビス(ジオクチルパ
イロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソ
プロピルイソステアロイルジアクリルチタネート等のチ
タン系カップリング剤などが挙げられる。これらのカッ
プリング剤は、用いるバインダー(ポリアミド樹脂)の
種類により最適なものを選択し、1種単独で或いは2種
以上を組み合わせて用いることができる。
【0039】前記滑剤としては、例えば、パラフィンワ
ックス、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリ
プロピレンワックス、エステルワックス、カルナウバワ
ックス、マイクロワックス等のワックス類;ステアリン
酸、12−オキシステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸
類;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸マグネシウム、ラウリル酸カルシウム、リノール
酸亜鉛、リノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン
酸亜鉛等の脂肪酸塩;ステアリン酸アミド、オレイン酸
アミド、エルカ酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン
酸アミド、ラウリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸
アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビ
スステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミ
ド、ジステアリルアジピン酸アミド、エチレンビスオレ
イン酸アミド、ジオレイルアジピン酸アミド、N−ステ
アリルステアリン酸アミド、N−オレイルステアリン
酸、N−ステアリルエルカ酸アミド、メチロールステア
リン酸アミド、メチロールベヘン酸アミド等の脂肪酸ア
ミド;ステアリン酸ブチル等の脂肪酸エステル;エチレ
ングリコール、ステアリルアルコール等のアルコール
類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール及びこれらの変性物
からなるポリエーテル類;シリコーンオイル、シリコン
グリース等のポリシロキサン類;フッ素系オイル、フッ
素系グリース、含フッ素樹脂粉末等のフッ素化合物;窒
化珪素、炭化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、シリ
カゲル等の無機化合物粉体などが挙げられる。これらの
滑剤は、1種単独で或いは2種以上を組み合わせて用い
ることができる。また、用いるポリアミド樹脂との反応
性を考慮すると、得られる磁石用組成物の流動性が安定
しており、かつ成形加工性が向上する点で、ワックス
類、ポロシロキサン類が特に好ましい。
【0040】本発明の磁石用組成物には、ポリアミド樹
脂及び磁性粉末の耐熱性を向上させるために、熱老化防
止剤、酸化防止剤等の安定剤を添加することができる。
このような安定剤の具体例としては、例えば、ヒンダー
ドフェノール系やアミン系の一次酸化防止剤、イオウ系
やリン系の二次酸化防止剤等が挙げられ、特にリン系の
二次酸化防止剤であるトリフェニルフォスファイトが好
ましい。安定剤は、混合工程、混練工程及び成形工程の
いずれの段階でも添加することができ、また、(B)成
分のポリアミド樹脂や他の添加剤に予め添加してもよ
い。
【0041】磁石用組成物 本発明の磁石用組成物の製造方法としては、特に制限は
なく、例えば、次の混合工程及び混練工程を経て得るこ
とができる。
【0042】混合工程 磁性粉末(A)、ポリアミド樹脂(B)、カップリング
剤、滑剤及びその他の添加剤を均一に混合する。この混
合工程で前記の成分の他に溶媒を使用してもよい。溶媒
を使用することにより、カップリング剤や滑剤を組成物
中に均一に混合することができる。
【0043】磁石用組成物中の磁性粉末の含有量は、7
0〜97重量%、好ましくは80〜95重量%であるこ
とが必要である。この含有量が少な過ぎると、得られる
磁石の残留磁束密度が低くなり、永久磁石用途としての
実用性に乏しいものとなる。また、含有量が多すぎる
と、得られる磁石の単位体積当たりの磁性粉末量が多く
なるもののそれに反して、磁場配向性が劣る。そして、
樹脂成分の減少に伴う残留磁束密度がそれに見合う程向
上しない上、樹脂成分量が少ないため、該組成物の流動
性が劣る。従って、混練及び成形工程において充填不良
等のトラブルを惹起させ、実用性に欠ける。
【0044】使用するポリアミド樹脂の形状は、ペレッ
ト状、ビーズ状、パウダー状、ペースト状等のいずれで
も良いが、混合物の均質性を高める点で、粒度の細かい
形状が望ましい。
【0045】ポリアミド樹脂の使用量は、磁性粉末10
0重量部当たり、3〜35重量部、好ましくは3〜15
重量部である。この使用量が少なすぎると、磁石用組成
物の流動性が極端に悪くなる場合がある。また、逆に多
すぎると得られる磁石の磁気特性が低くなり、永久磁石
用途としての実用性に乏しくなる場合がある。
【0046】カップリング剤の使用量は、磁性粉末10
0重量部当たり、0〜5.0重量部程度でよい。
【0047】滑剤の使用量は、磁性粉末100重量部当
たり、0〜5.0重量部、好ましくは0〜2.0重量部
である。なお、滑剤の使用量は、磁石用組成物中の磁性
粉末含有量が90重量%未満の場合は、効果に大きな差
はないが、磁性粉末含有量が90〜95重量%の場合
は、樹脂の種類、磁性粉末の種類あるいは粒子径により
大きな効果が得られる。
【0048】樹脂結合型磁石組成物に用いる各成分を混
合するのに用いる混合機としては、特に制限はなく、例
えば、リボンミキサー、V型ミキサー、ロータリーミキ
サー、ヘンシェルミキサー、フラッシュミキサー、ナウ
タミキサー、タンブラー等が挙げられる。また、回転ボ
ールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ウェット
ミル、ジェットミル、ハンマーミル、カッターミル等を
用いて、各成分を粉砕しながら混合をする方法も有効で
ある。
【0049】混練工程 混練工程では、前記の混合工程で得た混合物を、ブラベ
ンダー等のバッチ式ニーダー、バンバリーミキサー、ヘ
ンシェルミキサー、ヘリカルローター、ロール、一軸押
し出し機、二軸押し出し機等を用いてポリアミド樹脂を
溶融しながら混練する。混練温度は、ポリアミド樹脂が
溶融し、かつ分解しない温度であればよく、通常、50
〜400℃程度でよい。
【0050】本発明の磁石用組成物は、このように混練
工程を経た後、得られた混練物をストランドやシート状
に押し出した後、カッティングしたもの、或いは該混合
物をホットカットもしくはアンダーウォーターカット
し、又は冷却固化したブロック状のものを粉砕してペレ
ット状やパウダー状にしたものとして得ることができ
る。
【0051】樹脂結合型磁石 本発明の樹脂結合型磁石は、前記の磁石用組成物を加熱
溶融した後、該溶融物を成形して得た成形体に着磁した
ものである。成形法としては、例えば、射出成形法、押
し出し成形法、圧縮成形法等が挙げられる。特に射出成
形法は、成形形状の自由度が大きく、しかも得られる樹
脂結合型磁石の表面平滑性及び磁気特性が優れる点で好
ましい。なお、必要に応じ磁場中で成形してもよい。ま
た、押し出し成形法を採用する場合は、前記の混練と成
形とを同時に行うこともできる。成形体への着磁は、通
常行われる方法、例えば静磁場を発生する電磁石、パル
ス磁場を発生するコンデンサー着磁機等を用いて行われ
る。着磁のときの磁場強度は、15kOe以上が好まし
く、更に好ましくは30kOe以上である。
【0052】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、本例中、部は重量部を表
す。
【0053】(実施例1)ポリアミド樹脂の製造 4リットルのオートクレーブに、12−ナイロン(宇部
興産株式会社製、UBENYRON-12 P-3014U)971g及び分子
鎖の両末端がヒドロキシル基で停止したジメチルシリコ
ーンオイル(東レ・ダウコーニング株式会社製、PRX41
3)21g を投入した後、オートクレーブを窒素でバージ
した。次いで、オートクレーブの内容物を260 ℃で20時
間密閉下に撹拌した後、オートクレーブ内に窒素を流し
ながらさらに常圧で1 時間撹拌して12−ナイロンとジ
メチルシリコーンオイルを反応させた。次に、得られた
反応生成物をステンレス製のバットに取り出し冷却した
後、粉砕し、ポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂2)と
いう。得られた樹脂2の数平均分子量(ポリスチレン換
算、以下、平均分子量という)をGPCで測定した。結
果を表1に示す。なお、GPCによる測定条件を以下に
示す。
【0054】(測定条件) カラム:shodex GPC×2 溶媒:オルトクロロフェノール カラム温度:80℃ サンプル濃度:0.1wt%
【0055】磁石用組成物の製造 樹脂2を7.9 部、低密度ポリエチレン0. 8部、ジフェニ
ルジメトキシシラン0.5 部、エチレンビスステアリン酸
アミド0.2 部、パラフィンワックス0.3 部及び磁性粉末
[Sm2 Fe173 (平均粒径2.5 μm )]91.1部を混
合した後、ラボプラストミル(東洋精機製)を用いて、
230 ℃、50rpm 、30min の条件で混練を行った(混練温
度:230 ℃、回転数:50rpm 、混練時間:30分間)。次
に、得られた混練物を冷却した後、プラスチック粉砕機
を用いて粉砕し、磁石用組成物のペレットを得た。得ら
れた磁石用組成物について、下記の流動性(流れ値Q)
及びリサイクル性を評価した。結果を表2に示す。
【0056】(1)流動性(Q値) フローテスター(島津製作所製)を使用してQ値を測定
した(測定温度:250℃、負荷:30kg/c
2 )。
【0057】(2)リサイクル性 ペレットをラボプラストミルで混練し(混練温度:230
℃、回転数:50rpm 、混練時間:30分間)、そしてプラ
スチック粉砕機を用いて粉砕する工程を繰り返し、5回
工程を繰り返した後のペレット及び10回工程を繰り返
した後のペレットについて、前記(1)の流動性の測定
と同様にしてQ値を測定した。なお、Q値が10(×1
-3cc/s)(射出成形できる限度値)以上であれば
リサイクル性が良いと判断した。
【0058】樹脂結合型磁石の製造 磁石用組成物を、磁場射出成形機(たなべ工業社製)を
用いて磁場をかけながら成形し、直径20mm、長さ13mmの
円筒状成形体及び長さ15mm、幅8mm 、厚さ2mmの短冊状
成形体の2種を得た。射出成形は、シリンダー温度240
℃、金型温度120 ℃、射出圧力1100kg/cm 2 、磁場強度
20kOeの条件で行った。得られた成形体について下
記の磁気特性及び曲げ強度を評価した。結果を表2に示
す。
【0059】(1)磁気特性 円筒状成形体を室温下にパルス着磁した後(磁場強度:
70kOe)、この磁石の残留磁束密度Br(kG)、
保磁力(固有保磁力)iHc(kOe)及び最大エネル
ギー積(BH)max(MGOe)をチオフィー型自記
磁束計(東英工業社製)を用いて測定した。
【0060】(2)曲げ強度 短冊状成形体を用い、これをオートグラフ試験機(島津
製作所製)を使用して、ASTMD−790に準拠して
測定した。
【0061】(実施例2)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
981gに変更し、ジメチルシリコーンオイルの使用量を21
g から19g に変更した以外は実施例1と同様にしてポリ
アミド樹脂を得た(以下、樹脂3という)。得られた樹
脂3の平均分子量を実施例1と同様にして測定した。結
果を表1に示す。
【0062】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂3を用いた以外
は、実施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例1と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0063】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表2に示す。
【0064】(実施例3)ポリアミド樹脂の製造 実施例2において、ジメチルシリコーンオイル19g に代
えて、カルボキシル変性シリコーンオイル(東レ・ダウ
コーニング株式会社製、BY16-750)19g を用いた以外は
実施例2と同様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、樹
脂5という)。得られた樹脂5の平均分子量を実施例2
と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0065】磁石用組成物の製造 実施例2において、樹脂3に代えて樹脂5を用いた以外
は、実施例2と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例2と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0066】樹脂結合型磁石の製造 実施例2の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例2と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例2と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表2に示す。
【0067】(実施例4)ポリアミド樹脂の製造 実施例2と同様にして樹脂3を製造した。
【0068】磁石用組成物の製造 実施例2において、樹脂3の使用量を7.9 部から5.5 部
に変更し、磁性粉末の使用量を91.1部から93.5部に変更
した以外は、実施例2と同様にして、磁石用組成物のペ
レットを得た。得られた磁石用組成物について、実施例
2と同様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を
評価した。結果を表2に示す。
【0069】樹脂結合型磁石の製造 実施例2の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例2と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例2と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表2に示す。
【0070】(比較例1)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
925gに変更し、ジメチルシリコーンオイルの使用量を21
g から75g に変更した以外は実施例1と同様にしてポリ
アミド樹脂を得た(以下、樹脂1という)。得られた樹
脂1の平均分子量を実施例1と同様にして測定した。結
果を表1に示す。
【0071】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂1を用いた以外
は、実施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例1と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0072】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表2に示す。
【0073】(比較例2)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
988gに変更し、ジメチルシリコーンオイルの使用量を21
g から12g に変更した以外は実施例1と同様にしてポリ
アミド樹脂を得た(以下、樹脂4という)。得られた樹
脂4の平均分子量を実施例1と同様にして測定した。結
果を表1に示す。
【0074】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂4を用いた以外
は、実施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例1と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0075】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表2に示す。
【0076】(比較例3)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
975gに変更し、ジメチルシリコーンオイル21g に代えて
ステアリン酸25g を用いた以外は実施例1と同様にして
ポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂6という)。得られ
た樹脂6の平均分子量を実施例1と同様にして測定し
た。結果を表1に示す。
【0077】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂6を用いた以外
は、実施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例1と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0078】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表2に示す。
【0079】(比較例4)ポリアミド樹脂の製造 比較例1と同様にして、樹脂1を製造した。
【0080】磁石用組成物の製造 実施例4において、樹脂3に代えて樹脂1を用いた以外
は、実施例4と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例4と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0081】樹脂結合型磁石の製造 実施例4の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例4と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例4と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表2に示す。
【0082】(比較例5)磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2(7.9 部)に代えて、実施例
1で用いた12−ナイロンを末端封止剤で処理しないま
ま7.9 部用いた以外は、実施例1と同様にして、磁石用
組成物のペレットを得た。なお、実施例1と同様にして
測定した12−ナイロンの平均分子量を表1に示す。得
られた磁石用組成物について、実施例1と同様にして流
動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価した。結果を
表2に示す。
【0083】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表2に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】 表2中、LDPEは低密度ポリエチレンを表し、DPMSはジフ
ェニルジメトキシシランを表し、EBSAはエチレンビスス
テアリルアミドを表し、PWAXはパラフィンワックスを表
し、12−NYは12−ナイロンを表す。また、Brは残留
磁束密度(kG)を表し、iHcは保磁力(固有保磁
力)(kOe)を表し、BHは最大エネルギー積(MG
Oe)を表す。また、流動性及びリサイクル性はQ値で
示した。
【0086】(実施例5)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
938gに変更し、ジメチルシリコーンオイル21g に代えて
ヘキサメチレンビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(日本チバガ
イギー社製、IRGANOX 1098)62g を用いた以外は実施例
1と同様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂7と
いう)。得られた樹脂7の平均分子量を実施例1と同様
にして測定した。結果を表3に示す。
【0087】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂7を用い、磁性
粉末の使用量を91.1部から100 部に変更した以外は、実
施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを得た。
得られた磁石用組成物について、実施例1と同様にして
流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価した。結果
を表4に示す。
【0088】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表4に示す。
【0089】(実施例6)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
955gに変更し、ジメチルシリコーンオイル21g に代えて
トリエチレングリコールビス−3−(3−t−ブチル−
4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルプロピオネート
(日本チバガイギー社製、IRGANOX 245 )45g を用いた
以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂を得た(以
下、樹脂8という)。得られた樹脂8の平均分子量を実
施例1と同様にして測定した。結果を表3に示す。
【0090】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂8を用い、磁性
粉末の使用量を91.1部から100 部に変更した以外は、実
施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを得た。
得られた磁石用組成物について、実施例1と同様にして
流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価した。結果
を表4に示す。
【0091】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表4に示す。
【0092】(実施例7)ポリアミド樹脂の製造 実施例5において、12−ナイロンの使用量を938gから
907gに変更し、ヘキサメチレンビス−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
トの使用量を62g から93g に変更した以外は実施例5と
同様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂9とい
う)。得られた樹脂9の平均分子量を実施例5と同様に
して測定した。結果を表3に示す。
【0093】磁石用組成物の製造 実施例5において、樹脂7に代えて樹脂9を用いた以外
は、実施例5と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例5と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表4に示す。
【0094】樹脂結合型磁石の製造 実施例5の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例5と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例5と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表4に示す。
【0095】(実施例8)ポリアミド樹脂の製造 実施例5と同様にして樹脂7を製造した。
【0096】磁石用組成物の製造 実施例5において、樹脂7の使用量を7.9 部から5.5 部
に変更し以外は、実施例5と同様にして、磁石用組成物
のペレットを得た。得られた磁石用組成物について、実
施例5と同様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル
性を評価した。結果を表4に示す。
【0097】樹脂結合型磁石の製造 実施例5の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例5と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例5と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表4に示す。
【0098】(比較例6)磁石用組成物の製造 実施例5において、樹脂7(7.9 部)に代えて、実施例
1で用いた12−ナイロンを未調整のまま7.9 部用いた
以外は、実施例5と同様にして、磁石用組成物のペレッ
トを得た。得られた磁石用組成物について、実施例5と
同様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価
した。結果を表4に示す。
【0099】樹脂結合型磁石の製造 実施例5の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例5と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表4に示す。
【0100】(比較例7)ポリアミド樹脂の製造 比較例3と同様にして樹脂6を製造した。
【0101】磁石用組成物の製造 実施例5において、樹脂7(7.9 部)に代えて樹脂6
(7.9 部)を用いた以外は、実施例5と同様にして、磁
石用組成物のペレットを得た。得られた磁石用組成物に
ついて、実施例5と同様にして流動性(流れ値Q)及び
リサイクル性を評価した。結果を表4に示す。
【0102】樹脂結合型磁石の製造 実施例5の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例5と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例5と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表4に示す。
【0103】(比較例8)ポリアミド樹脂の製造 実施例5において、12−ナイロンの使用量を938gから
794gに変更し、ヘキサメチレンビス−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
トの使用量を62g から206gに変更した以外は実施例5と
同様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂10とい
う)。得られた樹脂10の平均分子量を実施例5と同様
にして測定した。結果を表3に示す。
【0104】磁石用組成物の製造 実施例5において、樹脂7に代えて樹脂10を用いた以
外は、実施例5と同様にして、磁石用組成物のペレット
を得た。得られた磁石用組成物について、実施例5と同
様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表4に示す。
【0105】樹脂結合型磁石の製造 実施例5の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例5と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例5と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表4に示す。
【0106】(比較例9)ポリアミド樹脂の製造 実施例7と同様にして樹脂9を製造した。
【0107】磁石用組成物の製造 実施例7において、樹脂9の使用量を7.9 部から2.0 部
に変更し、低密度ポリエチレンの使用量を0.8 部から0.
5 部に変更し、そして、ジフェニルジメトキシシラン0.
5 部を用いなかった以外は、実施例7と同様にして、磁
石用組成物のペレットを得た。得られた磁石用組成物に
ついて、実施例7と同様にして流動性(流れ値Q)及び
リサイクル性を評価した。結果を表4に示す。
【0108】樹脂結合型磁石の製造 実施例7の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例7と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例7と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表4に示す。
【0109】
【表3】 表3中、IRGANOX 1098及びIRGANOX 245 は、日本チバガ
イギー(株)製の酸化防止剤である。
【0110】
【表4】 表4中、LDPE、DPMS、EBSA、PWAX、12-NY 、Br、iH
c及びBHは表2と同じであり、流動性及びリサイクル
性はQ値で示した。
【0111】(実施例9)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
935gに変更し、ジメチルシリコーンオイル21g に代えて
アクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社性、アクリシラッ
プDRー B22 )65g を用いた以外は実施例1と同様にして
ポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂11という)。得られ
た樹脂11の平均分子量を実施例1と同様にして測定し
た。結果を表5に示す。
【0112】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂11を用い、磁性
粉末の使用量を91.1部から100 部に変更した以外は、実
施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを得た。
得られた磁石用組成物について、実施例1と同様にして
流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価した。結果
を表6に示す。
【0113】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表6に示す。
【0114】(実施例10)ポリアミド樹脂の製造 実施例9において、12−ナイロンの使用量を935gから
973gに変更し、アクリル樹脂65g に代えてウレタンプレ
ポリマー(国際ケミカル株式会社製、ADAPT-ENo.1)27g
を用いた以外は実施例9と同様にしてポリアミド樹脂
を得た(以下、樹脂12という)。得られた樹脂12の平均
分子量を実施例9と同様にして測定した。結果を表5に
示す。
【0115】磁石用組成物の製造 実施例9において、樹脂11に代えて樹脂12を用いた以外
は、実施例9と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例9と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表6に示す。
【0116】樹脂結合型磁石の製造 実施例9の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例9と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例9と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表6に示す。
【0117】(実施例11)ポリアミド樹脂の製造 実施例10において、12−ナイロンの使用量を973gから
960gに変更し、ウレタンプレポリマーの使用量を27g か
ら40g に変更した以外は実施例10と同様にしてポリアミ
ド樹脂を得た(以下、樹脂13という)。得られた樹脂13
の平均分子量を実施例10と同様にして測定した。結果を
表5に示す。
【0118】磁石用組成物の製造 実施例10において、樹脂12に代えて樹脂13を用いた以外
は、実施例10と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例10と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表6に示す。
【0119】樹脂結合型磁石の製造 実施例10の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例10と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例10と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表6に示す。
【0120】(実施例12)ポリアミド樹脂の製造 実施例10と同様にして樹脂12を製造した。
【0121】磁石用組成物の製造 実施例10において、樹脂10の使用量を7.9 部から5.5 部
に変更し以外は、実施例10と同様にして、磁石用組成物
のペレットを得た。得られた磁石用組成物について、実
施例10と同様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル
性を評価した。結果を表6に示す。
【0122】樹脂結合型磁石の製造 実施例10の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例10と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例10と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表6に示す。
【0123】(比較例10)ポリアミド樹脂の製造 実施例10において、12−ナイロンの使用量を973gから
921gに変更し、ウレタンプレポリマーの使用量を27g か
ら79g に変更した以外は実施例10と同様にしてポリアミ
ド樹脂を得た(以下、樹脂14という)。得られた樹脂14
の平均分子量を実施例10と同様にして測定した。結果を
表5に示す。
【0124】磁石用組成物の製造 実施例10において、樹脂12に代えて樹脂14を用いた以外
は、実施例10と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例10と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表6に示す。
【0125】樹脂結合型磁石の製造 実施例10の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例10と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例10と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表6に示す。
【0126】(比較例11)ポリアミド樹脂の製造 実施例11と同様にして樹脂13を製造した。
【0127】磁石用組成物の製造 実施例11において、樹脂13の使用量を7.9 部から2.0 部
に変更し、低密度ポリエチレンの使用量を0.8 部から0.
5 部に変更し、そして、ジフェニルジメトキシシラン0.
5 部を用いなかった以外は、実施例11と同様にして、磁
石用組成物のペレットを得た。得られた磁石用組成物に
ついて、実施例11と同様にして流動性(流れ値Q)及び
リサイクル性を評価した。結果を表6に示す。
【0128】樹脂結合型磁石の製造 実施例11の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例11と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例11と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表6に示す。
【0129】
【表5】 表5中、アクリシラップDR-B22は三菱レイヨン(株)製
の熱硬化性アクリル樹脂を表し、ADAPT-E No.1は国際ケ
ミカル(株)製の熱硬化製ウレタン樹脂を表す。
【0130】
【表6】 表6中、LDPE、DPMS、EBSA、PWAX、Br、iHc及びB
Hは表2と同じであり、流動性及びリサイクル性はQ値
で示した。
【0131】(実施例13)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
980gに変更し、ジメチルシリコーンオイル21g に代えて
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン(日本ユニカー株式会社製、A-186 )20g
を用いた以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂を
得た(以下、樹脂15という)。得られた樹脂15の平均分
子量を実施例1と同様にして測定した。結果を表7に示
す。
【0132】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂15を用い、磁性
粉末の使用量を91.1部から100 部に変更した以外は、実
施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを得た。
得られた磁石用組成物について、実施例1と同様にして
流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価した。結果
を表8に示す。
【0133】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表8に示す。
【0134】(実施例14)ポリアミド樹脂の製造 実施例13において、12−ナイロンの使用量を980gから
984gに変更し、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン20g に代えてヘキサメチ
ルジシラザン(東芝シリコーン株式会社製、TSL8802 )
16g を用いた以外は実施例13と同様にしてポリアミド樹
脂を得た(以下、樹脂16という)。得られた樹脂16の平
均分子量を実施例13と同様にして測定した。結果を表7
に示す。
【0135】磁石用組成物の製造 実施例13において、樹脂15に代えて樹脂16を用いた以外
は、実施例13と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例13と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表8に示す。
【0136】樹脂結合型磁石の製造 実施例13の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例13と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例13と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表8に示す。
【0137】(実施例15)ポリアミド樹脂の製造 実施例13において、12−ナイロンの使用量を980gから
925gに変更し、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン20g に代えてジイソプロ
ピルビス(ジオクチル パイロフォスフェート)チタネ
ート(味の素株式会社製、KR-338X )75g を用いた以外
は実施例13と同様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、
樹脂17という)。得られた樹脂17の平均分子量を実施例
13と同様にして測定した。結果を表7に示す。
【0138】磁石用組成物の製造 実施例13において、樹脂15に代えて樹脂17を用いた以外
は、実施例13と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例13と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表8に示す。
【0139】樹脂結合型磁石の製造 実施例13の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例13と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例13と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表8に示す。
【0140】(実施例16)ポリアミド樹脂の製造 実施例13において、12−ナイロンの使用量を980gから
970gに変更し、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシランの使用量を20g から30g
に変更した以外は実施例13と同様にしてポリアミド樹脂
を得た(以下、樹脂18という)。得られた樹脂18の平均
分子量を実施例13と同様にして測定した。結果を表7に
示す。
【0141】磁石用組成物の製造 実施例13において、樹脂15に代えて樹脂18を用いた以外
は、実施例13と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例13と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表8に示す。
【0142】樹脂結合型磁石の製造 実施例13の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例13と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例13と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表8に示す。
【0143】(実施例17)ポリアミド樹脂の製造 実施例13と同様にして樹脂15を製造した。
【0144】磁石用組成物の製造 実施例13において、樹脂15の使用量を7.9 部から5.5 部
に変更し以外は、実施例13と同様にして、磁石用組成物
のペレットを得た。得られた磁石用組成物について、実
施例13と同様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル
性を評価した。結果を表8に示す。
【0145】樹脂結合型磁石の製造 実施例13の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例13と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例13と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表8に示す。
【0146】(比較例12)ポリアミド樹脂の製造 実施例13において、12−ナイロンの使用量を980gから
942gに変更し、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシランの使用量を20g から58g
に変更した以外は実施例13と同様にしてポリアミド樹脂
を得た(以下、樹脂19という)。得られた樹脂19の平均
分子量を実施例13と同様にして測定した。結果を表7に
示す。
【0147】磁石用組成物の製造 実施例13において、樹脂15に代えて樹脂19を用いた以外
は、実施例13と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例13と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表8に示す。
【0148】樹脂結合型磁石の製造 実施例13の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例13と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例13と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表8に示す。
【0149】(比較例13)ポリアミド樹脂の製造 実施例16と同様にして樹脂18を製造した。
【0150】磁石用組成物の製造 実施例16において、樹脂18の使用量を7.9 部から2部に
変更し、低密度ポリエチレンの使用量を0.8 部から0.5
部に変更し、そして、ジフェニルジメトキシシラン0.5
部を用いなかった以外は、実施例16と同様にして、磁石
用組成物のペレットを得た。得られた磁石用組成物につ
いて、実施例16と同様にして流動性(流れ値Q)及びリ
サイクル性を評価した。結果を表8に示す。
【0151】樹脂結合型磁石の製造 実施例16の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例16と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例16と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表8に示す。
【0152】
【表7】 表7中、A-186 は日本ユニカー(株)製シラン系カップ
リング剤を表し、TSL8802 は東芝シリコーン(株)製シ
ラン系カップリング剤を表し、KR-44 は(株)味の素製
チタン系カップリング剤を表す。
【0153】
【表8】 表8中、LDPE、DPMS、EBSA、PWAX、Br、iHc及びB
Hは表2と同じであり、流動性及びリサイクル性はQ値
で示した。
【0154】(実施例18)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
950.1gに変更し、ジメチルシリコーンオイル21g に代え
てソルビタンステアレート(理研ビタミン株式会社製、
リケマールS-250 、分子量420 )49.9g を用いた以外は
実施例1と同様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、樹
脂21という)。得られた樹脂21の平均分子量を実施例1
と同様にして測定した。結果を表9に示す。
【0155】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂21を用い、低密
度ポリエチレン0.8 部を用いなかった以外は、実施例1
と同様にして、磁石用組成物のペレットを得た。得られ
た磁石用組成物について、実施例1と同様にして流動性
(流れ値Q)及びリサイクル性を評価した。結果を表10
に示す。
【0156】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0157】(実施例19)ポリアミド樹脂の製造 実施例18において、12−ナイロンの使用量を950.1gか
ら967.4gに変更し、ソルビタンステアレートの使用量を
49.9g から32.6g に変更した以外は実施例18と同様にし
てポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂22という)。得ら
れた樹脂22の平均分子量を実施例18と同様にして測定し
た。結果を表9に示す。
【0158】磁石用組成物の製造 実施例18において、樹脂21に代えて樹脂22を用いた以外
は、実施例18と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例18と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表10に示す。
【0159】樹脂結合型磁石の製造 実施例18の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例18と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例18と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0160】(実施例20)ポリアミド樹脂の製造 実施例18において、12−ナイロンの使用量を950.1gか
ら832.9gに変更し、ソルビタンステアレート49.9g に代
えてカルボキシル基及びメトキシカルボニル基を有する
高分子界面活性剤(ライオン株式会社製、ポリティA-51
0 、平均分子量2500)167.1gを用いた以外は実施例18と
同様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂23とい
う)。得られた樹脂23の平均分子量を実施例18と同様に
して測定した。結果を表9に示す。
【0161】磁石用組成物の製造実施例18において、樹
脂21に代えて樹脂23を用いた以外は、実施例18と同様に
して、磁石用組成物のペレットを得た。得られた磁石用
組成物について、実施例18と同様にして流動性(流れ値
Q)及びリサイクル性を評価した。結果を表10に示す。
【0162】樹脂結合型磁石の製造 実施例18の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例18と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例18と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0163】(実施例21)ポリアミド樹脂の製造 実施例19と同様にして樹脂22を製造した。
【0164】磁石用組成物の製造 実施例19において、樹脂22の使用量を7.9 部から5.5 部
に変更し、磁性粉末の使用量を91.1部から93.5部に変更
した以外は、実施例19と同様にして、磁石用組成物のペ
レットを得た。得られた磁石用組成物について、実施例
19と同様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を
評価した。結果を表10に示す。
【0165】樹脂結合型磁石の製造 実施例19の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例19と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例19と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0166】(比較例14)ポリアミド樹脂の製造 実施例18において、12−ナイロンの使用量を950.1gか
ら877.2gに変更し、ソルビタンステアレートの使用量を
49.9g から122.8gに変更した以外は実施例18と同様にし
てポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂20という)。得ら
れた樹脂20の平均分子量を実施例18と同様にして測定し
た。結果を表9に示す。
【0167】磁石用組成物の製造 実施例18において、樹脂21に代えて樹脂20を用いた以外
は、実施例18と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例18と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表10に示す。
【0168】樹脂結合型磁石の製造 実施例18の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例18と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例18と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0169】(比較例15)ポリアミド樹脂の製造 比較例3と同様にして樹脂6を製造した。
【0170】磁石用組成物の製造 実施例18において、樹脂21に代えて樹脂6を用いた以外
は、実施例18と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例18と同様
にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表10に示す。
【0171】樹脂結合型磁石の製造 実施例18の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例18と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例18と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0172】(比較例16)ポリアミド樹脂の製造 実施例19と同様にして樹脂22を製造した。
【0173】磁石用組成物の製造 実施例19において、樹脂22の使用量を7.9 部から2.0 部
に変更し、磁性粉末の使用量を91.1部から97.0部に変更
した以外は、実施例19と同様にして、磁石用組成物のペ
レットを得た。得られた磁石用組成物について、実施例
19と同様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を
評価した。結果を表10に示す。
【0174】樹脂結合型磁石の製造 実施例19の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例19と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例19と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0175】(比較例17)磁石用組成物の製造 実施例18において、樹脂21(7.9 部)に代えて、実施例
1で用いた12−ナイロンを未調整のまま7.9 部用いた
以外は、実施例18と同様にして、磁石用組成物のペレッ
トを得た。得られた磁石用組成物について、実施例18と
同様にして流動性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価
した。結果を表10に示す。
【0176】樹脂結合型磁石の製造 実施例18の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例18と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例18と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0177】
【表9】
【0178】
【表10】 表10中、LDPE、DPMS、EBSA、PWAX、12−NY、Br、i
Hc及びBHは表2と同じであり、流動性及びリサイク
ル性はQ値で示した。
【0179】(実施例22)ポリアミド樹脂の製造 実施例1において、12−ナイロンの使用量を971gから
978.8gに変更し、ジメチルシリコーンオイル21g に代え
てN−フェニルマレイミド(第八化学工業株式会社製、
PM1 、分子量173 )21.2g を用いた以外は実施例1と同
様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂25とい
う)。得られた樹脂25の平均分子量を実施例1と同様に
して測定した。結果を表11に示す。
【0180】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂25を用い、低密
度ポリエチレン0.8 部を用いなかった以外は、実施例1
と同様にして、磁石用組成物のペレットを得た。得られ
た磁石用組成物について、実施例1と同様にして流れ性
(流れ値Q)及びリサイクル性を評価した。結果を表12
に示す。
【0181】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表12に示す。
【0182】(実施例23)ポリアミド樹脂の製造 実施例22において、12−ナイロンの使用量を978.8gか
ら986.7gに変更し、N−フェニルマレイミドの使用量を
21.2g から13.7g に変更した以外は実施例22と同様にし
てポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂26という)。得ら
れた樹脂26の平均分子量を実施例22と同様にして測定し
た。結果を表11に示す。
【0183】磁石用組成物の製造 実施例22において、樹脂25に代えて樹脂26を用いた以外
は、実施例22と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例22と同様
にして流れ性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表12に示す。
【0184】樹脂結合型磁石の製造 実施例22の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例22と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例22と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表12に示す。
【0185】(実施例24)ポリアミド樹脂の製造 実施例22において、12−ナイロンの使用量をを978.8g
から984.4gに変更し、N−フェニルマレイミド21.2g に
代えてN−(メチルフェニル)マレイミド(第八化学工
業(株)製、M-PM1 、分子量187 )15.6g を用いた以外
は実施例22と同様にしてポリアミド樹脂を得た(以下、
樹脂27という)。得られた樹脂27の平均分子量を実施例
22と同様にして測定した。結果を表11に示す。
【0186】磁石用組成物の製造 実施例22において、樹脂25に代えて樹脂27を用いた以外
は、実施例22と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例22と同様
にして流れ性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表12に示す。
【0187】樹脂結合型磁石の製造 実施例22の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例22と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例22と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表10に示す。
【0188】(実施例25)ポリアミド樹脂の製造 実施例23と同様にして樹脂26を製造した。
【0189】磁石用組成物の製造 実施例23において、樹脂26の使用量を7.9 部から5.5 部
に変更し、磁性粉末の使用量を91.1部から93.5部に変更
した以外は、実施例23と同様にして、磁石用組成物のペ
レットを得た。得られた磁石用組成物について、実施例
23と同様にして流れ性(流れ値Q)及びリサイクル性を
評価した。結果を表12に示す。
【0190】樹脂結合型磁石の製造 実施例23の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例23と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例23と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表12に示す。
【0191】(比較例18)ポリアミド樹脂の製造 実施例22において、12−ナイロンの使用量を978.8gか
ら945.5gに変更し、N−フェニルマレイミドの使用量を
21.2g から54.5g に変更した以外は実施例22と同様にし
てポリアミド樹脂を得た(以下、樹脂24という)。得ら
れた樹脂24の平均分子量を実施例22と同様にして測定し
た。結果を表11に示す。
【0192】磁石用組成物の製造 実施例22において、樹脂25に代えて樹脂24を用いた以外
は、実施例22と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例22と同様
にして流れ性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表12に示す。
【0193】樹脂結合型磁石の製造 実施例22の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例22と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例22と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表12に示す。
【0194】(比較例19)ポリアミド樹脂の製造 実施例23と同様にして樹脂26を製造した。
【0195】磁石用組成物の製造 実施例23において、樹脂26の使用量を7.9 部から2.0 部
に変更し、磁性粉末の使用量を91.1部から97.0部に変更
した以外は、実施例23と同様にして、磁石用組成物のペ
レットを得た。得られた磁石用組成物について、実施例
23と同様にして流れ性(流れ値Q)及びリサイクル性を
評価した。結果を表12に示す。
【0196】樹脂結合型磁石の製造 実施例23の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例23と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例23と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表12に示す。
【0197】(比較例20)ポリアミド樹脂の製造 4リットルのオートクレーブに、12−ナイロン(宇部
興産株式会社製、UBENYRON-12 P-3014U)983g及びラウ
リン酸17g を投入した後、オートクレーブを窒素でバー
ジした。次いで、オートクレーブの内容物を260 ℃で1
時間密閉下に撹拌して12−ナイロンとラウリン酸を反
応させた。次に、得られた反応生成物をステンレス製の
バットに取り出し冷却した後、粉砕し、ポリアミド樹脂
を得た(以下、樹脂28)という。得られた樹脂28の平均
分子量をGPCで測定した。結果を表11に示す。
【0198】磁石用組成物の製造 実施例1において、樹脂2に代えて樹脂28を使用した以
外は実施例1と同様にして、磁石用組成物のペレットを
得た。得られた磁石用組成物について、実施例1と同様
にして流れ性(流れ値Q)及びリサイクル性を評価し
た。結果を表12に示す。
【0199】樹脂結合型磁石の製造 実施例1の磁石用組成物に代えて、本例で得られた磁石
用組成物を用いた以外は実施例1と同様にして円筒状成
形体及び短冊状成形体の2種を得た。そして、得られた
成形体について実施例1と同様にして磁気特性及び曲げ
強度を評価した。結果を表12に示す。
【0200】
【表11】
【0201】
【表12】 表12中、LDPE、DPMS、EBSA、PWAX、Br、iHc及びB
Hは表2と同じであり、流動性及びリサイクル性はQ値
で示した。
【0202】
【発明の効果】本発明の組成物は、バインダー成分とし
て末端カルボキシル基又はアミノ基を特定の末端封止剤
で封止したポリアミド樹脂を用いるので、加熱処理を伴
う混練工程、射出成形工程等を繰り返しても熱分解し難
い。従って、該組成物から得た磁石はリサイクル性に優
れる。また、本発明の磁石用組成物は、混練工程及び成
形工程、特に射出成形工程において、低温で高い流動性
及び磁性粉末との適度な親和性を発揮するので、これら
の工程中に磁気特性が熱劣化するのを防止することがで
きる。従って、本発明の磁石は、このような組成物を用
いて製造するので高い磁気特性と機械特性を併せ持つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08G 69/48 NRH C08G 69/48 NRH

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)異方性磁場(HA )が50kOe
    以上の磁性粉末、並びに(B)末端カルボキシル基及び
    末端アミノ基の少なくとも1種が末端封止剤で封止され
    た平均分子量6000〜18000のポリアミド樹脂を
    含有する組成物であって、該組成物中の磁性粉末の含有
    量が70〜97重量%である樹脂結合型磁石用組成物。
  2. 【請求項2】 前記末端封止剤が、カルボキシル基又は
    アミノ基と反応する官能基を有するシロキサン、カルボ
    キシル基又はアミノ基と反応する官能基を有する酸化防
    止剤、カルボキシル基又はアミノ基と反応する官能基を
    有するカップリング剤、カルボキシル基又はアミノ基と
    反応する官能基を有する界面活性剤、アクリルモノマー
    及びアクリルポリマー、ウレタン樹脂、下記一般式
    (1): 【化1】 (式中、R1 は1価の有機基である)で表されるマレイ
    ミド化合物、並びに下記一般式(2): 【化2】 [式中、R2 は−(CH2 n −R3(但し、R3 はヒ
    ドロキシル基又は下記一般式: 【化3】 で表される基である)で表される基であり、nは6以下
    の整数である]で表されるトリメリットイミド化合物か
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の樹脂
    結合型磁石用組成物。
  3. 【請求項3】 前記(A)の磁性粉末が、非酸化鉄を含
    む磁性粉末である請求項1又は2に記載の樹脂結合型磁
    石用組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂結
    合型磁石用組成物を加熱成形して得られる樹脂結合型磁
    石。
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