JPH09157113A - 抗菌剤 - Google Patents

抗菌剤

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JPH09157113A
JPH09157113A JP7347303A JP34730395A JPH09157113A JP H09157113 A JPH09157113 A JP H09157113A JP 7347303 A JP7347303 A JP 7347303A JP 34730395 A JP34730395 A JP 34730395A JP H09157113 A JPH09157113 A JP H09157113A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水、香粧品、樹脂、塗料等に添加して、これ
らに抗菌性を付与し、あるいは砂、セラミックス粉末等
に担持せしめて種々の抗菌性製品を得ることのできる抗
菌剤を提供する。 【構成】 平均分子量が200〜100,000のポリ
エチレンイミン1分子に、アルキル基、アシル基、ヒド
ロキシアルキル基から選ばれた少なくとも1種の疎水基
を導入したポリエチレンイミン誘導体を、酸で中和した
ものを抗菌剤として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌剤に関するものであ
る。さらに詳しくは、水、香粧品、樹脂、塗料等に添加
してこれらに抗菌性を付与し、あるいは砂、セラミック
ス粉末等に担持せしめて種々の抗菌性製品を得ることの
できる抗菌剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、清潔志向が高まるにつれて抗菌性
を付与した製品、例えば抗菌性繊維を用いた靴下、肌
着、カーテン、抗菌性樹脂を用いた歯ブラシ、電話機、
食器乾燥機、洗濯機、便座、ペン等の様々な製品が現れ
てきている。これらの抗菌性を有する製品は、抗菌剤を
そのままあるいは塗料に抗菌剤を配合したものを被処理
物に塗布し、または合成樹脂に抗菌剤を配合し種々の製
品に加工して得られる。
【0003】古くから銀、銅などの金属あるいはその化
合物は殺菌性を有することが知られており、近年抗菌剤
にこれらの金属を用いた例が報告されている。これらの
抗菌剤としては、例えば銀、銅などの金属又はその化合
物を活性炭、セラミックス、ガラス、ゼオライト等の担
体に担持せしめた無機系抗菌剤、金属粉末を分散した多
孔質プラスチックを用いるもの(特開昭55−8933
6)、金属を吸着したキレート樹脂を用いるもの(特公
昭63−11076)、N−長鎖アシルアミノ酸の金属
塩を用いるもの(特開平3−181403)等の有機系
抗菌剤を用いるものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来知ら
れているこれらの抗菌剤は、種々の欠点があった。例え
ば無機系の抗菌剤は、液状で用いる場合、液体に添加し
てもすぐに分離して効果を発揮し難い。さらに合成樹脂
や塗料等に用いる場合には効果が発現し難いので多量に
添加しなければならず、そのため合成樹脂や塗料等の物
性を低下させるという問題点があった。また金属を分散
した多孔質プラスチックや金属を吸着したキレート樹脂
は、カラムに充填して水と接触し殺菌する用途には効果
を発揮するが、基材を多孔質にして金属と水との接触率
を高めているため、これを合成樹脂や塗料等に配合して
用いようとしても、孔が塞がれてしまい効果を発揮し難
く、また水系以外の用途には適していなかった。一方N
−長鎖アシルアミノ酸の金属塩を用いるものは、液体に
用いる場合に溶解性を高めるためにアンモニア水等の溶
媒を必要とし、この液体あるいはこれを含有せしめた塗
料は作業環境を低下させる問題点があった。
【0005】本発明は、上記の点に着目し行ったもの
で、溶剤等の特別な助剤を要すること無く水等の液体に
分散又は可溶化し、合成樹脂、塗料との相溶性も良く、
これらに良好な抗菌性を付与することのできる抗菌剤、
およびこれを含有する抗菌性樹脂、抗菌性塗料を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するため鋭意研究を行った結果、ポリエチレンイミン
に疎水基を導入して得られるポリエチレンイミン誘導体
と酸との塩が、溶剤等の特別な助剤を要すること無く水
等の液体に分散又は可溶化し、合成樹脂、塗料との相溶
性も良く、これらに良好な抗菌性を付与することができ
ることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0007】即ち、本発明は、平均分子量が200〜1
00,000のポリエチレンイミン1モルに、アルキル
基、アシル基、ヒドロキシアルキル基から選ばれた少な
くとも1種の疎水基(以下これらを「疎水基」と称する
こともある)を導入して得られるポリエチレンイミン誘
導体を、酸で中和して用いる抗菌剤である。
【0008】本発明に用いるポリエチレンイミン誘導体
は、ポリエチレンイミンに疎水基を導入して得たものが
挙げられるが、ここに用いるポリエチレンイミンはその
分子量が200〜100,000であると、合成樹脂及
び塗料等との相溶性に優れ、これらに添加して良好な抗
菌性を付与することのできるポリエチレンイミン誘導体
が得られるため好ましくさらに600〜10,000の
分子量のものがより好ましい。用いるポリエチレンイミ
ンの分子量が200未満のものでは合成樹脂及び塗料等
への相溶性の低いポリエチレンイミン誘導体が得られ、
また100,000を越えるものでは合成樹脂及び塗料
等に対する相溶性が良く、これらに添加して均一にする
ことができるものの、表面に移行し難くなり良好な抗菌
性を有さないポリエチレン誘導体が得られ好ましくな
い。ポリエチレンイミンはエチレンイミンを常法に従っ
て重合して得られたもの、あるいは市販の物を用いるこ
とができる。
【0009】次にポリエチレンイミンに導入する疎水基
の量は、ポリエチレンイミン1分子中の窒素1個当り、
平均して0.1〜0.7個が好ましく、疎水基をこの範
囲で導入して得られるポリエチレンイミン誘導体はその
塩を抗菌剤に用いた時に、合成樹脂又は塗料等への相溶
性に優れ、良好な抗菌性を発揮する。疎水基の導入量が
ポリエチレンイミン1分子中の窒素1個当り0.1個未
満のポリエチレンイミン誘導体では、抗菌剤に用いても
親水性が高くなり、合成樹脂や塗料に用いた場合、水等
と接触した時に表面の抗菌剤が洗い流され抗菌効果を持
続することができず、また疎水基の導入量が0.7を越
えると抗菌効果そのものの現れ方が低くなり好ましくな
い。
【0010】ポリエチレンイミンに導入する疎水基とし
ては、アルキル基、アシル基、ヒドロキシアルキル基か
ら選ばれた少なくとも1種が挙げられ、ポリエチレンイ
ミンに疎水基を導入する方法としては、ポリエチレンイ
ミンにアルキルブロマイド、アルキルクロライド等のハ
ロゲン化アルキルを加え、50〜150℃で1〜30時
間反応し、必要により脱ハロゲン化水素を行いアルキル
基を導入する方法、ポリエチレンイミンに1,2−エポ
キシアルカンを加え50〜150℃で1〜30時間付加
反応してβ−ヒドロキシアルキル基を導入する方法、ポ
リエチレンイミンに脂肪酸を加え、100〜200℃で
1〜10時間脱水縮合反応してアシル基を導入する方法
等が挙げられる。各反応は必要により、溶媒の存在下に
行うこともできる。
【0011】上記で用いるハロゲン化アルキル、1,2
−エポキシアルカン及び脂肪酸は、炭素鎖が飽和でもま
た不飽和を含むものであっても良く、その炭素数は8〜
30のものが好ましい。これらの鎖長の疎水基を導入し
たポリエチレンイミン誘導体は、その塩を抗菌剤に用い
たときに優れた抗菌性を発揮することができる。導入す
る疎水基の炭素数が8未満の鎖長のものでは親水性が高
く、被処理物の表面に塗布された抗菌剤、あるいは抗菌
剤を含有する合成樹脂の表面や抗菌剤を含有する塗料を
用いた塗装面に現れた抗菌剤が水等と接触した時に溶出
され易くなり、また炭素数が30を越える鎖長のもので
は水等への溶解性が低く水系の溶液とし難く、また抗菌
性の効果も現れ難く好ましくない。
【0012】このようにして得られるポリエチレンイミ
ン誘導体は、これを酸で中和したものを抗菌剤に用いた
ときに特に優れた抗菌性を発揮することができて好まし
く、酸の塩としないものは抗菌性を発揮し難く、さらに
アルカリ性が高過ぎて安定性も低く、被処理面に塗布し
た抗菌剤が変色するおそれがあり好ましくない。ポリエ
チレンイミン誘導体を酸で中和する方法としては、ポリ
エチレンイミン誘導体をそのまま又は水に溶解もしくは
分散して溶液とし、酸で中和する方法が挙げれられる。
中和の程度は、その1重量%水溶液のPHが2〜10に
なるよう中和することが好ましく、この範囲に中和した
ものが良好な抗菌性を発揮する。1重量%水溶液が3よ
り低いPHを示す中和度のものは、水溶液で使用する場
合には、人体に対して刺激性を示したり、容器等に使用
している金属を腐食したり、樹脂に練り込む場合には熱
による色焼け等を生じ好ましくない。また抗菌性を有す
る塗料として、壁装材料に用いた場合には時間を経るに
従って塗装面に色焼けが生じ好ましくない。また10よ
り高いPHを示すものは抗菌性を発揮し難く好ましくな
い。
【0013】上記ポリエチレンイミン誘導体の中和に用
いる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸及び蟻酸、
酢酸、乳酸、酪酸、リンゴ酸等の有機酸が挙げられる。
【0014】本発明はこのようにして得られるポリエチ
レンイミン誘導体を酸で中和したものを抗菌剤として用
いるものであり、本発明の抗菌剤は、大腸菌、黄色ブド
ウ球菌、緑膿菌、枯草菌等の菌類、カンジダ菌、黒色酵
母菌等の酵母菌類、ツチアオカビ、アカカビ、アオカ
ビ、クロコウジカビ、クモノスカビ等の真菌類等に対す
る抗菌性を有する。
【0015】本発明の抗菌剤は、優れた抗菌性を有し、
かつ水溶性及び塗料、合成樹脂との相溶性に優れ、水に
溶解して水系に用いる方法、香粧品、塗料等に添加して
用いる方法、担体に担持せしめて用いる方法、合成樹脂
に含有せしめて用いる方法等により種々の製品に抗菌性
を付与することができる。
【0016】例えば水系に用いる場合には、プール、水
槽、池、風呂、クーラント水等の水に、本発明の抗菌剤
を直接加えて溶解もしくは分散するか、抗菌剤を水また
は必要により水に溶剤を加えて調製した水溶液を前記の
水に加え、これらの水を殺菌し、又は水中での藻の発生
を防ぐことができる。水系に用いる場合の抗菌剤の添加
量は、0.0001〜0.1重量%程度が好ましい。
【0017】また香粧品等に添加して用いる場合、シャ
ンプー、リンス、化粧料、ローション、クリーム等の香
粧品等を構成する界面活性剤、気泡安定剤、増粘剤、コ
ンディショニング剤、パール化剤等の基剤に本発明の抗
菌剤を1〜50重量部配合すると、これら香粧品に抗菌
性を付与することができ、特にシャンプーやリンスに用
いると抗菌性とともにフケの発生を防止することができ
好ましい。
【0018】塗料に添加して用いる場合には、脂肪酸、
エポキシ樹脂、ビニルエステル、ポリウレタン樹脂、シ
リコーン樹脂、フッ素樹脂等の基剤に本発明の抗菌剤を
0.1〜10重量%添加して抗菌性を有する塗料とし、
建築物、水中構造物、船舶、住宅などの壁装材料に用い
て、これらの塗装面に抗菌性を付与することができる。
【0019】担体に担持せしめて用いる場合には、本発
明の抗菌剤を砂、セラミック粒子、ガラス粒子等の表面
に塗布し、必要により乾燥してこれらの被処理物に抗菌
性を付与せしめ、また抗菌剤の水溶液を紙、布、皮革、
壁装材料、魚網等に含浸せしめ、必要により乾燥してこ
れらの被処理物に抗菌性を付与することができる。担体
に担持せしめて用いる場合の抗菌剤の添加量は、被処理
物に対し0.1〜10重量%が好ましい。
【0020】合成樹脂に含有せしめて用いる場合には、
本発明の抗菌剤を合成樹脂に練り込んで、抗菌性を有す
る樹脂とし、これをフィルム、シート、プレート、繊
維、あるいは種々の形状に成形して衣料、文房具、玩
具、プラスチック製品、包装材料等の抗菌性を有する生
活用品、衛生材料を得ることができる。抗菌剤を合成樹
脂に練り込む方法としては、押出成形、射出成形、圧縮
成形、ロール成形等の通常の成形方法が挙げられ、合成
樹脂に練り込む抗菌剤の量は、合成樹脂に対し0.1〜
10重量%が好ましい。
【0021】前記合成樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリ−4−メチルペンテ
ン、アイオノマー樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデ
ン樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、
ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−
スチレン共重合樹脂、メタクリル樹脂、エチレン酢ビ共
重合樹脂、エチレン塩ビ共重合樹脂、ポリアミド、ポリ
アセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエ
ーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポ
リエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテ
ルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、あるいはこ
れらの共重合樹脂等の各種合成樹脂等が挙げられる。
【0022】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらに
限定されない。以下「%」は「重量%」を表す。
【実施例】
【0023】・抗菌剤の調製 抗菌剤は表1に示すポリエチレンイミン、ハロゲン化ア
ルキル、1,2−エポキシアルカン、脂肪酸を用い、以
下に示す反応条件に従い、ポリエチレンイミンにアルキ
ル基、β−ヒドロキシアルキル基またはアシル基を導入
してポリエチレンイミン誘導体を得、次いでこれを表1
に示す酸で中和したものを用いた。ポリエチレンイミン
誘導体の組成、及びその塩の組成を表1に示し、ポリエ
チレンイミンにアルキル基、β−ヒドロキシアルキル基
またはアシル基を導入した反応条件を以下に示す。
【0024】
【表1】
【0025】・アルキル基の導入反応条件 ポリエチレンイミンに撹拌下及び窒素気流下、所定量の
ハロゲン化アルキルを50〜150℃で1〜4時間で滴
下して加え、50〜150℃で1〜30時間反応し、次
いで水酸化ナトリウム等のアルカリを加え、食塩等の副
成した中性塩を濾別した。
【0026】・β−ヒドロキシアルキル基の導入反応条
件 ポリエチレンイミンに撹拌下および窒素気流下、75〜
85℃に保ちながら、所定量の1,2−エポキシアルカ
ンを1〜4時間で滴下して加え、同温度で1〜10時間
反応した。
【0027】・アシル基の導入反応条件 ポリエチレンイミンに撹拌下及び窒素気流下、所定量の
脂肪酸を加え、100〜200℃で1〜10時間脱水反
応を行った。
【0028】実施例1 表1に示す抗菌剤の1%水溶液を調製し、この水溶液3
00mlに10gの布(カナキン3号)を浸漬して含浸
させ、75〜85℃で乾燥して、約1%の抗菌剤を塗布
した処理布を得、この処理布を用いて抗菌性試験を行っ
た。抗菌剤で処理した布の抗菌性試験方法を以下に、そ
の試験結果を表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】・抗菌性試験方法 AATCC Test Method 90(ハロー
法)に準拠し、細菌類については約10万個の菌体を含
む肉エキス寒天培地20ml(直径9cm)を用い、そ
の中央表面に試料を載せ、37℃で24時間培養した
後、菌に対する阻止帯形成の有無を観察し、以下の基準
に従って抗菌性を評価した。 ○:明瞭な阻止帯の形成が認められる。 △:阻止帯の形成が認められる。 ×:阻止帯の形成が認められない。 なお、真菌類については約10万個の胞子を含むポテト
−蔗糖寒天培地を用い、培養は25℃で一週間行った。
【0031】実施例2 表1に示す抗菌剤の溶液(MIBK−トルエン2:1混
合溶剤の3%溶液)20mlを、砂100gに添加し、
混合後90〜120℃で6時間乾燥して、抗菌剤を0.
5%塗布した砂を得た。得られた抗菌剤で処理した砂を
用いて表3に示す細菌に対する抗菌性試験を行った。抗
菌剤で処理した砂の抗菌性試験方法を以下に、その試験
結果を表3に示した。
【0032】
【表3】
【0033】・抗菌剤処理砂の抗菌性試験方法 滅菌した容量30mlのポリビン(径25mm)に抗菌
剤で処理した砂6mlを入れ、これに菌液(大腸菌約1
0万個/1ml)1mlを添加し、常温で24時間静置
後、リン酸緩衝液で砂を洗浄し、菌数測定用培地(栄研
化学株式会社製、標準寒天培地)を用いる寒天平板混釈
法(36℃、24時間)により、洗浄液中の生菌数を測
定した。アカカビについては菌数約10万個/1mlの
菌液1mlを用い、同様に抗菌試験を行い、培地にポテ
ト−蔗糖寒天培地を用い、25℃で一週間培養して洗浄
液中の生菌数を測定した。
【0034】実施例3 表1に示す抗菌剤をABS樹脂(トヨラック500、東
レ株式会社製)に対し1.5%加え、均一に混合後、サ
ーモプラスチック工業株式会社製30mm単軸押出成形
機にて抗菌剤を配合したペレットを作製し、次いでこれ
を東洋機械金属株式会社製30t射出成形機にて220
〜240℃で、厚さ2.5mm×30mmφの円形プレ
ートに成形して抗菌剤を含有する樹脂を調製し、これを
用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行いその結果を表
4に示した。
【0035】
【表4】
【0036】実施例4 ポリ塩化ビニル共重合体(塩化ビニル−酢酸ビニル8
5:15共重合体)13部に、タルク5部、ステアリン
酸アルミニウム5部及び表1に示す抗菌剤(MIBK−
キシレン2:1混合溶剤の30%溶液)100部を配合
して抗菌剤を含有する塗料を製造し、この塗料を用いて
円形鉄板(厚さ5mm×30mmφ)の表面に1回当り
の膜厚が30μとなるように2回塗ったものを試料と
し、これを用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行い、
その結果を表5に示す。
【0037】
【表5】
【0038】実施例5 表1に示す抗菌剤を用いて次に示す組成に配合してシャ
ンプーを調整し、洗髪試験を行い洗髪性能を試験した。
その結果を表6に示す。前記複分解反応を行う前のアル
カリ金属塩を用いて同様に調製したシャンプー、ピリチ
オン亜鉛を配合した市販シャンプーについても、同様に
洗髪試験を行い洗髪性能を評価し、その結果を表6に示
す。
【0039】
【表6】
【0040】 ・シャンプーの配合比 抗菌剤 5部 アルキルエーテル硫酸塩 20部 アルカノールアミド 3部 エチレングリコールジステアレート 1部 水 71部
【0041】・シャンプーの洗髪試験方法 上記の組成に配合したシャンプーを用い、パネラー10
人、試料5ミリリットルを用いた洗髪を3回行い、フケ
の発生状況及び濯ぎ時の濯ぎ性、脱脂感、ぬめり感、洗
い上がり時のさっぱり感を以下の評価基準に従って評価
した。
【0042】・フケの発生状況の評価基準 ○:フケの発生がない。 △:フケの発生がほとんどない。 ×:フケの発生がある。
【0043】・濯ぎ性及び脱脂感の評価基準 ○:(濯ぎ性、脱脂感)が良好。 △:(濯ぎ性、脱脂感)が普通。 ×:(濯ぎ性、脱脂感)が不良。
【0044】・ぬめり感の評価基準 ○:ぬめり感なし。 △:ややぬめり感あり。 ×:ぬめり感あり。
【0045】・さっぱり感の評価基準 ○:さっぱりしている。 △:さっぱり感が少ない。 ×:さっぱり感がない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の抗菌剤
は、ポリエチレイミンにアルキル基、アルキル基、アシ
ル基、ヒドロキシアルキル基から選ばれた少なくとも1
種の疎水基を導入して得られるポリエチレンイミン誘導
体を酸で中和したものを用いるもので、従来知られてい
る抗菌剤と比べて、抗菌性に優れると共に、親水性に優
れ水溶液として水系の抗菌剤として用いることができ、
また塗料、合成樹脂等との相溶性が良く、これらに添加
して抗菌性塗料、抗菌性樹脂等として用いることがで
き、セラミックス等の担体に担持せしめて種々の製品に
抗菌性を付与することができる等の効果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 正毅 愛知県岩倉市野寄町西出1番地の1 ミヨ シ油脂株式会社名古屋工場内 (72)発明者 守屋 雅文 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均分子量が200〜100,000の
    ポリエチレンイミン1分子に、アルキル基、アシル基、
    ヒドロキシアルキル基から選ばれた少なくとも1種の疎
    水基を導入したポリエチレンイミン誘導体を、酸で中和
    して用いることを特徴とする抗菌剤。
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