JPH09156303A - 防塵カバー付キャスター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 略倒Ｕ字形の把持部２に、円盤形状の防
塵カバー３を備えた車輪４を回転自在に取り付けた防塵
カバー付キャスターにおいて、前記防塵カバー３を車輪
４の左右両側にブッシュ７を介在させて装着したものと
すると共に、この防塵カバー３の内側部とブッシュ７の
外側部に固着手段９を設け、防塵カバー３をブッシュ７
に固着したものとしている。 【効果】 車輪４の回転に伴って防塵カバー３が回転す
るようなことはないので、糸くずや髪の毛その他の塵類
が車軸に絡みつかず、車輪４の回転に支障を来すことが
ないものとなった。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、搬送用機械類、
買い物用カートその他の運搬車などに使用される防塵カ
バー付キャスターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の防塵カバー付キャスター
は、例えば図３に示したように、台座１１の下方に取り
付けられた略倒Ｕ字形の把持部２に、円盤形状の防塵カ
バー３を備えた車輪４をボルト５およびナット６により
回転自在に取り付けたものとしている。

【０００３】前記防塵カバー３は、車輪４の左右両側に
ブッシュ７を介在させて装着し、中央に設けた穴３ａか
ら車輪４の中央部の貫通穴４ａに固定されたボールベア
リング（図示せず）の軸穴に、前記ボルト５の軸部５ａ
を貫通させ、このボルト５のねじ部５ｂにナット６を締
め付けることにより、防塵カバー３をブッシュ７に押圧
し両者を固着している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の防塵カバー付キャスターでは、前記防塵カバー３と
ブッシュ７とは、両者間に働く摩擦力により固着されて
いるだけであるので、何らかのはずみで車輪４の回転に
伴って防塵カバー３も回転する場合があり、この防塵カ
バー３の回転によって、糸くずや髪の毛その他の塵類が
車軸であるボルト５の軸部５ａに絡みつき、車輪４の回
転不良が生ずる場合があるという課題を有していた。

【０００５】そこで、この発明は、上記従来の防塵カバ
ー付キャスターが有する課題を解決するものであり、車
輪４の回転に伴って防塵カバー３が回転することのない
ようにし、糸くずや髪の毛その他の塵類が車軸に絡みつ
かず、車輪４の回転に支障を来すことがないようにした
防塵カバー付キャスター提供することを目的としてなさ
れたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そのため、この発明は、
略倒Ｕ字形の把持部２に、円盤形状の防塵カバー３を備
えた車輪４を回転自在に取り付けた防塵カバー付キャス
ターにおいて、前記防塵カバー３を車輪４の左右両側に
ブッシュ７を介在させて装着したものとすると共に、こ
の防塵カバー３の内側部とブッシュ７の外側部に固着手
段９を設け、防塵カバー３をブッシュ７に固着したもの
としている。

【０００７】そして、この発明において、前記固着手段
９は、防塵カバー３の内側部に設けたギヤ１０ａとブッ
シュ７の外側部に設けたギヤ１０ｂとが噛み合うように
した噛み合いクラッチ方式にしたものとすることができ
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、この発明の防塵カバー付キ
ャスターの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明す
る。

【０００９】この発明の防塵カバー付キャスターは、図
１、２に示したように、固定ボルト１の下方に回動自在
に取り付けられた略倒Ｕ字形の把持部２に、円盤形状の
防塵カバー３を備えた車輪４をボルト５およびナット６
により回転自在に取り付けたものとしている。

【００１０】前記防塵カバー３は、合成樹脂や金属によ
り一体成形され、中央部に穴３ａが設けられており、車
輪４の左右両側にそれぞれブッシュ７を介在させて装着
したものとしている。

【００１１】前記車輪４は、合成樹脂や金属により一体
成形されるほか、合成樹脂と金属、合成樹脂とゴム等の
組合せとして実施することができる。

【００１２】前記ブッシュ７は、中央部に貫通穴７ａが
設けられており、フランジ部７ｂを挟んで外側に、防塵
カバー３の穴３ａに嵌め込まれる外側ブッシュ７ｃを有
すると共に、フランジ部７ｂを挟んで内側に、車輪４の
中央部の貫通穴４ａに固定されたボールベアリング８の
軸穴８ａに嵌め込まれる内側ブッシュ７ｄを有したもの
としている。

【００１３】そして、この防塵カバー３の内側とブッシ
ュ７のフランジ部７ｂの外側に固着手段９を設けたもの
とし、防塵カバー３の穴３ａから車輪４の貫通穴４ａに
固定されたボールベアリング８の軸穴８ａに、前記ボル
ト５の軸部５ａを貫通させ、このボルト５のねじ部５ｂ
にナット６を締め付けることにより、防塵カバー３をブ
ッシュ７に固着したものとしている。

【００１４】前記固着手段９は、図に示したように、防
塵カバー３の内側に設けたボス部３ｂに形成したギヤ１
０ａとブッシュ７のフランジ部７ｂの外側に設けたギヤ
１０ｂとが噛み合うようにした噛み合いクラッチ方式に
すれば、防塵カバー３とブッシュ７の位置合わせが簡単
であると共に固着が完全なものとなる。また、図には示
していないが、固着手段９は、防塵カバー３の内側に設
けた凹部、凸部、または凹凸部と、これらに対応するブ
ッシュ７の外側に設けた凹部、凸部、または凹凸部を嵌
め合わせるようにしたものとしてもよい。さらに、固着
手段９は、前記噛み合いクラッチ方式のほか、円錐クラ
ッチ方式、リムクラッチ方式等にすることもできる。

【００１５】なお、前記把持部２は、図に示したもので
は、固定ボルト１の下方に回動自在に取り付けられてい
るが、回動不能に取り付けられても、また適宜の台座
（図示せず）等の下方に回動自在または回動不能に取り
付けられてもよい。

【００１６】したがって、このように構成された防塵カ
バー付キャスターは、車輪４を回転させても、前記防塵
カバー３とブッシュ７とは固着手段９によって固着され
ているので、車輪４の回転に伴って防塵カバー３が回転
するようなことはない。

【００１７】

【発明の効果】この発明の防塵カバー付キャスターは、
以上に述べたように構成されているので、車輪４の回転
に伴って防塵カバー３が回転するようなことはないの
で、糸くずや髪の毛その他の塵類が車軸に絡みつかず、
車輪４の回転に支障を来すことがないものとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の防塵カバー付キャスターの分解斜視
図である。

【図２】この発明の防塵カバー付キャスターの断面図で
ある。

【図３】従来の防塵カバー付キャスターの分解斜視図で
ある。

【符号の説明】

２ 把持部 ３ 防塵カバー ３ａ 穴 ４ 車輪 ７ ブッシュ ９ 固着手段 １０ａ ギヤ １０ｂ ギヤ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 略倒Ｕ字形の把持部（２）に、円盤形状
   の防塵カバー（３）を備えた車輪（４）を回転自在に取
   り付けた防塵カバー付キャスターにおいて、前記防塵カ
   バー（３）を車輪（４）の左右両側にブッシュ（７）を
   介在させて装着したものとすると共に、この防塵カバー
   （３）の内側部とブッシュ（７）の外側部に固着手段
   （９）を設け、防塵カバー（３）をブッシュ（７）に固
   着したことを特徴とする防塵カバー付キャスター。
2. 【請求項２】 前記固着手段（９）を、防塵カバー
   （３）の内側部に設けたギヤ（１０ａ）とブッシュ
   （７）の外側部に設けたギヤ（１０ｂ）とが噛み合うよ
   うにした噛み合いクラッチ方式にしたことを特徴とする
   請求項１記載の防塵カバー付キャスター。