JPH09138520A - 画像除去促進液および該画像除去促進液を用いた被記録材の再生方法 - Google Patents

画像除去促進液および該画像除去促進液を用いた被記録材の再生方法

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JPH09138520A
JPH09138520A JP31737495A JP31737495A JPH09138520A JP H09138520 A JPH09138520 A JP H09138520A JP 31737495 A JP31737495 A JP 31737495A JP 31737495 A JP31737495 A JP 31737495A JP H09138520 A JPH09138520 A JP H09138520A
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Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Kiyofumi Nagai
希世文 永井
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真法や熱転写法、ホットメルト・イン
クを用いるインクジェット法や印刷法等の様に、被記録
材の表面に皮膜状に画像が形成される画像記録方法で記
録された被記録材の再生方法において、画像形成物質の
除去能力、保存安定性を改善した画像除去促進液および
該画像除去促進液を用いた再生方法の提供。 【解決手段】 少なくとも画像が形成される側の表面近
傍に水を含有した液体(画像除去促進液)で膨潤する層
を設けた被記録材の表面近傍に皮膜状の画像形成物質を
有する画像保持被記録材に、皮膜状の画像形成物質より
も被記録材の膨潤層を大きく膨潤することができる画像
除去促進液を付与して膨潤量の差により皮膜状画像と被
記録材との接着力を弱めた後に、画像剥離手段により皮
膜状の画像形成物質を被記録材より除去する被記録材の
再生方法に使用する、水に対して10wt%以上溶解
し、原液の表面張力が50mN/m以下の浸透剤を含有
するものであることを特徴とする画像除去促進液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、電子写真法や熱転写法、ホット
メルト・インクを用いるインクジェット法、印刷法等の
様に、被記録材の表面に皮膜状の画像が形成される画像
記録方法で記録された被記録材の画像、特に、乾式トナ
ーを用いる電子写真法により得られた被記録材上の画像
を除去し、被記録材を再利用できるようにする再生方法
に用いられる画像除去促進液および該画像除去促進液を
用いた画像保持被記録材の再生方法に関する。
【0002】
【従来技術】近年、OA化に伴い、電子写真法、熱転写
法、ホットメルト・インクを用いるインクジェット法
や、印刷法等の様な画像形成方法を用いたプリンターや
複写機、印刷機が広く普及している。ところが、被記録
材として一般に用いられる紙は木材より得られるパルプ
を原料とする。そのため、紙を大量に消費することは、
森林の伐採を促す等、地球環境の悪化につながることに
なり、社会問題となってきつつある。更に、これらの画
像形成方法により画像形成された被記録材が大量に廃棄
されるため、ごみ処理の問題も生じている。これらの問
題に対処するため、不要になった用紙を回収し、一旦、
パルプの状態まで離解したりして再利用する方法が行わ
れている。しかしながら、この方法では、再生のための
エネルギー効率が悪く、再生された製品は、新しい原料
を用いるよりも割高になったり、質の悪いものになって
しまうという欠点があった。しかし最近、一度使用した
紙の上の文字画像をクリーニングにより取り去り、複写
あるいはプリンティングに再利用することができる紙が
開発されている。例えば特開平1−297294号公報
には被記録材として、プラスチック、金属、液浸透性の
悪い紙あるいはセラミック等で形成されたものを使用
し、該被記録材上に形成された画像を熱溶融性の剥離体
を介在させて加熱し、画像を支持体から剥離するクリー
ニング方法が開示されている。また特開平4−6704
3号公報には表面、特に片面のみに離型処理してなり、
かつ、該離型処理したことを示す印を付け、普通紙と区
別したシート状被記録材が開示されている。しかしなが
ら、これら画像の除去を容易にするため、普通紙を用い
ることができないばかりでなく、画像との接着性の悪い
被記録材を選定したり、表面に離型処理を施す必要があ
った。これらの被記録材では、画像が容易に除去される
ようにすると、画像本来の定着性が不十分となり、衣服
や手指の摩擦により画像が脱落してしまったり、衣服や
手指を汚してしまう等の問題があった。また、特開平1
−101576号公報、特開平1−101577号公報
には、電子写真法により画像が形成された被記録材を、
トナーを溶解する有機溶媒中に浸漬し、超音波振動を印
加することによって画像を除去するという被記録材再生
方法が開示されている。しかし有機溶剤による公害や引
火および毒性に問題があり、一般のオフィスや家庭で使
用するには問題がある。また、この場合、トナーが溶剤
に溶解するため、溶剤の汚染が著しく、被記録材表面に
一度溶解したトナーが再付着することによる地汚れが生
じたり、それを防ぐために大量の溶剤が必要となるな
ど、解決が困難な問題を含んでいる。そこで本出願人は
先に特殊な用紙を用いることなく、通常の電子写真で得
られるトナーよりなる画像を形成した被記録材に、水を
含有する画像除去促進液を含浸させ、剥離体とともに加
熱し、画像を除去する被記録材再生方法および再生被記
録材を提案した(特開平5−202557号)。前記本
出願人の被記録材の再生方法においては、膨潤層に付与
する画像除去促進液は、画像形成物質をほとんど溶解ま
たは膨潤させず、膨潤層を膨潤させる性質を有すること
が必要で、かつ安全性やコストの面から水を主成分とす
る。該画像除去促進液は、被記録材に速やかに浸透する
ことが好ましいため、液の浸透性を上げる目的で界面活
性剤を添加する場合が多い。しかしながら画像除去促進
液の浸透を促すために添加した界面活性剤により、該画
像除去促進液は泡が立ちやすかった。また画像除去促進
液中に固形成分を含有させた場合、水分の蒸発に伴い、
液の粘度の急激な増大や液付与手段への固形分析出など
がおこった。これらは、該画像除去促進液の安定な付与
を妨げ、画像除去能力の低下をもたらす。
【0003】
【目的】本発明の目的は、電子写真法や熱転写法、ホッ
トメルト・インクを用いるインクジェット法や印刷法等
の様に、被記録材の表面に皮膜状に画像が形成される画
像記録方法で記録された被記録材の再生方法において、
画像形成物質の除去能力、保存安定性を改善した画像除
去促進液および該画像除去促進液を用いた再生方法を提
供することにある。
【0004】
【構成】本発明は、被記録材の表面に皮膜状に画像が形
成される画像記録方法で記録された被記録材の再生方法
に関し、画像除去促進液を用いて皮膜状画像の除去を行
なうことを特徴とする被記録材の再生方法および該画像
除去促進液に関するものである。電子写真法のトナー、
熱転写法やホットメルト・インクジェット法に用いられ
るインクのように、通常、熱可塑性または熱溶融性が与
えられる材料で構成される画像形成物質が被記録材の表
面近傍に皮膜状に形成され、記録される。このような画
像保持被記録材から画像形成物質を除去するには、本出
願人が先に提案しているように、少なくとも画像が形成
される側の表面近傍に水を含有した液体(画像除去促進
液)で膨潤する層を設けた被記録材の表面近傍に皮膜状
の画像形成物質を有する画像保持被記録材に、皮膜状の
画像形成物質よりも被記録材の膨潤層を大きく膨潤する
ことができる画像除去促進液を付与して、皮膜状画像形
成物質の膨潤量と被記録材膨潤層のそれとの差から生ず
る応力を利用して皮膜状画像と被記録材との接着力を弱
めた後に、画像剥離手段により皮膜状の画像形成物質を
被記録材から除去する被記録材の再生方法を用いること
が、最も簡素な装置構成で再生操作が可能となること、
被記録材表面や環境を異物質で汚染しないこと、除去が
確実にできて画像の残りが少ないこと、再生のためのコ
ストがかからないことから、好ましい方法である。本発
明の画像除去促進液および該画像除去促進液を使用した
被記録材の再生方法は、前記のような除去原理から、画
像形成物質が被記録材の表面近傍に皮膜状に形成された
画像保持被記録材の再生を対象とする。ここで皮膜状と
は必ずしも画像全体が一つの膜を形成している必要はな
く、単に画像形成物質が被記録材の内部に深く浸透して
いないことや、染料を含有する水性インクで印字した場
合のように画像形成物質がほとんど分子レベルで被記録
材に吸着されている状態ではないことを意味する。従っ
て、例えば乾式トナーを用いる電子写真法により印字さ
れた画像であって、1文字の中で画像がとぎれているよ
うな場合や一つのトナー粒子が独立して存在する状態で
も、その粒子が被記録材の内部深くまで浸透していない
場合には、本発明においては、皮膜状画像とみなす。
【0005】本発明において、表面近傍に水で膨潤する
層を設けた被記録材に、水溶液を含浸させると、被記録
材の表面状態が変化し外力に対して影響を受けやすくな
る。これは日常的に、水が浸み込んだ紙は破れやすくな
ったり、紙表層が剥れやすくなる、などで経験できる。
しかし被記録材に水溶液を含浸させたとき、表層に保持
されている皮膜状画像と被記録材表層との接着性は前述
したように非常に弱いものとなっている。それ故、外力
に対し弱いもので構成されている被記録材であっても、
被記録材より画像は簡単に、被記録材の表層を痛めるこ
となく除去できることになる。ただ前記膨潤層に付与す
る画像除去促進液は、画像形成物質をほとんど溶解また
は膨潤させず、膨潤層を膨潤させる性質を有することが
必要で、かつ安全性やコストの面から水を主成分とし、
また被記録材に速やかに浸透することが好ましいため、
液の浸透性を上げる目的で界面活性剤を添加する場合が
多い。しかし、前記のように添加されている界面活性剤
が分解してしまい、画像除去能力が低下したり、起泡力
の強い活性剤の場合は発生する泡のために均一な給液が
損なわれる等の問題を生じることがあった。そこで我々
は、前記再生方法に使用する種々の試薬について検討を
行った結果、水に対して10wt%以上溶解(25℃)
し、その表面張力が50mN/m以下の浸透剤を用いる
と、浸透性に優れ、しかも泡立ちがなく画像除去能力の
高い画像除去促進液が得られることを見いだし、本発明
に到達した。前記画像除去促進液において、浸透剤が水
に対して10wt%未満の溶解性であったり、また、そ
の表面張力が50mN/mより大きいと該画像除去促進
液の浸透性が不十分となり、いずれも本発明で意図する
効果を達成することはできない。
【0006】該浸透剤としては、特に、炭素数1〜5の
直鎖状または分枝状脂肪族アルコール類の炭素数1〜3
のアルキレンオキサイド1〜4モル付加体(A)、炭素
数8以下のフェニル基で置換された前記脂肪族アルコー
ル類のアルキレンオキサイド1〜4モル付加体(B)、
炭素数8以下のフェノール類の炭素数1〜3のアルキレ
ンオキサイド1〜4モル付加体(C)および炭素数8以
下のエーテル類の炭素数1〜3のアルキレンオキサイド
1〜4モル付加体(D)からなる群の中から選ばれた少
なくとも1種以上の化合物が好ましく、これら化合物を
画像除去促進液に含有させると、分解による画像除去促
進液特性の変化や給液ムラ等の問題を解消し、これまで
以上の画像除去能力が得られた。上記の化合物が好まし
い理由としては、これらの化合物は界面活性剤と比べ、
アルキル鎖長が短いため分解されにくいからであると考
えられる。炭素数が上記表示数よりも多いものでは、水
に対する充分な溶解性が得られないし、炭素数が多く、
さらにアルキレンオキサイド付加数が多いものは、泡立
ち等の深刻な問題が発生する。本発明で使用する浸透剤
は、前記(A)、(B)、(C)および(D)の各群に
属する化合物を混合物として用いても良い。前記(A)
群に属する化合物としては、具体的には、例えばエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテル等のアルキレンオキサ
イド付加物が挙げられる。(B)群に属する化合物とし
ては、具体的には、例えばエチレングリコールモノベン
ジルエーテルのアルキレンオキサイド付加物が挙げられ
る。(C)群に属する化合物としては、具体的には、例
えばエチレングリコールモノフェニルエーテルのアルキ
レンオキサイド付加物が挙げられる。(D)群に属する
化合物は水酸基が存在しないエーテル化合物であり、具
体的には、例えばジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等のエ
ーテル類のアルキレンオキサイド付加体が挙げられる。
画像除去促進液中の該浸透剤量は、0.1〜20重量
%、好ましくは1〜5重量%の範囲であることが好まし
い。なぜなら本発明で示す浸透剤を上記程度含有させれ
ば、該促進液の表面張力は大きく低下し、被記録材に浸
透しやすくなる上、浸透剤の添加による粘度増大の効果
があまり大きく現れず、安定な給液が可能となるからで
ある。すなわち、画像除去促進液の粘度の増大は、画像
除去促進液供給を困難にする。具体的な例を挙げれば、
被記録材に非接触で液を供給する場合、その制御は粘度
上昇に伴い著しく困難となるし、接触させて液を供給す
る方式では、液供給時に被記録材表層をいためる場合が
ある。従って0.1〜20重量%、好ましくは1〜5重
量%の範囲で浸透剤を添加するものが好ましい。
【0007】画像の除去をさらに良好にするために、該
画像除去促進液に界面活性剤を添加することが可能であ
る。これは、界面活性剤の添加により該画像除去促進液
の表面張力が低下し、画像や被記録材に対する濡れ性が
向上することに起因する。画像除去促進液中の界面活性
剤の添加量は0.01〜20重量%、好ましくは0.1
〜5重量%の範囲で添加される。本発明では、先に浸透
剤を添加しているため、従来界面活性剤のみで達成しな
ければならなかった浸透特性、画像除去能力の要求レベ
ルに到達するのに、少量の界面活性剤でよい。すなわち
界面活性剤種およびその量は、冒頭で述べた界面活性剤
による問題を生じない活性剤を用い、過不足なく画像を
除去できる程度含有させることが望ましい。界面活性剤
としては、水に対する分散または溶解安定性の高いもの
を添加することが好ましい。具体的には陰イオン界面活
性剤としては石鹸、N−アシルアミノ酸塩、アルキルエ
ーテル酢酸塩、アシル化ペプチド等のカルボン酸塩、ア
ルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、
アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホ琥珀酸塩、α
−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩等
のスルホン酸塩、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキル
エーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩等の硫酸エステ
ル塩、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、
アルキルアリールリン酸塩等のリン酸エステル塩が挙げ
られる。陽イオン界面活性剤としては脂肪族アミン塩、
アルキル第4級アンモニウム塩、芳香族第4級アンモニ
ウム塩、複素環第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはカルボキシベタイン、スルホベ
タイン等のベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾ
リン誘導体等が挙げられる。非イオン性界面活性剤とし
てはポリオキシエチレンアルキル及びアリールエーテ
ル、ポリオキシエチレンスチロールエーテル、ポリオキ
シエチレンラノリン誘導体、アルキルアリルホルムアル
デヒド縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエ
ーテル系、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等のエー
テルエステル系、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル等のエステル
系、脂肪族アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂
肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アル
キルアミンオキサイド等の含窒素系が挙げられる。フッ
素系界面活性剤としてはフロロアルキルカルボン酸塩、
フロロアルキルスルホン酸塩等のアニオン系、フロロア
ルキ導入ベタイン等の両性系、ノニオン系、カチオン系
等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤としては、ポ
リオキシアルキレン変性シロキサン、カルボキシル化ポ
リオキシアルキレン変性シロキサン等が挙げられる。前
記各界面活性剤は、単独使用も、2種類以上を混合して
用いても良い。
【0008】また該画像除去促進液に湿潤剤の添加が可
能である。本発明で示した様に相対湿度60%、温度2
5℃の条件下で平衡水分量が10%以上の湿潤剤を添加
することは、該画像除去促進液の保存安定性向上に寄与
する。更に該画像除去促進液に湿潤剤を添加することに
より液中の水分蒸発が大幅に抑えられ、該画像除去促進
液の組成変化や成分の析出等が長期にわたり回避でき、
該画像除去促進液の保存安定性が更に高まる。前記条件
下での平衡水分量が10%未満であると、これらの効果
は期待できない。これら湿潤剤としては、水に対する溶
解性がよく、吸湿性があるものが好ましい。具体的に
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、乳
酸、リンゴ酸等の水酸基を有するカルボン酸類、N−メ
チル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の含窒素複素
環類がある。また上記の多価アルコール類、水酸基を有
するカルボン酸類、含窒素複素環類の混合物も用いるこ
とができる。
【0009】画像除去促進液には浸透剤や湿潤剤ととも
に皮膜状画像形成物質除去能力および再生状態を改良す
る目的で水溶性高分子の添加が行われる。画像除去促進
液中に添加できる水溶性高分子としては天然系では、ア
ラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、
ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチ
ン、クインスシートデンプン等の植物性高分子、アルギ
ン酸、カラギーナン、寒天、ふのり等の海藻系高分子、
ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物
系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系
高分子、半合成系では、メチルセルロース、エチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維
素系高分子、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプ
ン(CMS)、ジアルデヒドデンプン、デンプングリコ
ール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム
等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリム、アルギン
酸プロピレングリコールエステル等の海藻系高分子、純
合成系では、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系高分子、
非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸及びそのア
ルカリ金属塩、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリ
ル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニ
ルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマ
レイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の
アルカリ金属塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチ
オン性官能基の塩を側鎖に有する高分子化合物、セラッ
ク等の天然高分子化合物等が挙げられる。これら水溶性
高分子の添加量は、画像除去促進液を付与する方法によ
り異なるが、0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜
10重量%の範囲で添加される。本発明においては、被
記録材に水および浸透剤を含む状態で、水溶性高分子を
保持させることにより、皮膜状画像形成物質の剥離体を
形成することができ、水溶性高分子は、前記画像剥離体
と接触できないセルロース繊維内部の皮膜状画像に対し
て、セルロース繊維/皮膜状画像/水溶性高分子/剥離
体の如く接触することができ、その粘着力によって皮膜
状画像を、紙質を傷めることなく剥離することができ
る。
【0010】その他の画像除去促進液に添加されるもの
としては、安全性を高める目的で、pH調整剤を加える
こともできる。pH調整剤としては、画像除去能力に悪
影響をおよぼさずにpHを4〜10、好ましくは6〜8
に調整できるものであれば、任意の物質を使用すること
ができる。その例として、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸
化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化
物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等
が挙げられる。重金属イオンの封止剤で剥離助剤として
添加されるキレート試薬としては、例えば、エチレンジ
アミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、
ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、
ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢
酸ナトリウム等がある。防腐防黴剤としてはデヒドロ酢
酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチ
オール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使
用できる。防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チ
オ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイ
ソプロピルアンモニイウムニトライト、四硝酸ペンタエ
リスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライ
ト等がある。また再生後の被記録材の白色度を向上する
目的で漂白剤を添加することができる。具体的には酸化
漂白剤として過酸化水素、過酸化ナトリウム、過炭酸ナ
トリウム、次亜塩素酸ナトリウム等が挙げられる。蛍光
染料、青み付け染料、酵素等を添加することもできる。
前記画像除去促進液の画像形成物質に対する接触角は、
好ましくは90度以下、さらに好ましくは50度以下で
ある。前記画像除去促進液の被記録材に対する浸透速度
は、t(水を含む液体と被記録材との接触時間)=0.
4秒において10ml/m2以上、好ましくは12ml
/m2以上である。
【0011】本発明の被記録材としては、少なくとも画
像が形成される側の表面近傍に、液体で膨潤する層を設
けたものであり、最も身近な例としては、セルロース繊
維を主成分とした紙、特に複写あるいはプリンティング
用紙が挙げられる。しかし、これらのものに限定される
ものではない。他の例としては、プラスチック層と紙層
の積層物のようなものでも良いし、膨潤層もセルロース
繊維を主成分とした紙層に限定されるものではない。架
橋されたポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース系樹脂の様な水のゲル化剤の粒子を含有させる
ことで、容易に膨潤層を得ることができる。被記録材の
膨潤層に液体が付与されて、画像との接着力が弱くなっ
た被記録材から、該画像を除去する方法には種々の方法
がある。例えば、金属や合成あるいは天然高分子化合物
でできた毛を有するブラシや、ゴム、プラスチックス、
金属製のブレードで被記録材の表面を摩擦する方法、液
体や気体を吹き付ける方法、砂、クレー、エメリー粉、
酸化チタンなどを含む液体や気体を吹き付ける方法、被
記録材を折り曲げたり、被記録材に振動を与えて画像形
成物質を脱落させる方法、粘着テープなど粘着性を有す
る部材と接合し画像形成物質を転写する方法、静電気力
や減圧により画像形成物質を吸引し除去する方法、被記
録材と剥離部材とを重ね合せるように圧接せしめる方
法、などの方法が挙げられるが、皮膜状画像を形成して
いる該被記録材に、水を含有する液体(画像除去促進
液)を含浸させた後、皮膜状画像形成物質の膨潤量と被
記録材膨潤層のそれとの差から生じる応力を利用して画
像と被記録材との接着力を弱め、前記画像を被記録材よ
り画像剥離部材を使用して除去することが好ましい。こ
こで用いられる剥離部材としては、画像形成物質との接
着力が、膨潤により弱められた被記録材との接着力より
も剥離時に大きくなる材料を選定する必要がある。これ
らの方法に用いられる最適の剥離部材は、画像形成物質
の種類や所望の耐久性などにより適宜選択されるが、例
えば、通常用いられる電子写真用の乾式トナーやインク
ジェット用ホットメルト・インク、熱転写用インクを除
去するには、合成または天然のゴム、ポリ塩化ビニル、
ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリエステル、アラミド、などの合成樹脂、ニ
ッケル、ステンレス・スチール、アルミニウム等の金属
およびその酸化物等が画像の除去特性および耐久性から
良好な剥離部材の例としてあげられる。
【0012】
【実施の態様】次に、本発明に用いられる図1に示す装
置の例により、本発明の実施の態様を説明する。例示し
た装置は、1、2、3、4、5の各ユニットからなり、
電子写真複写機等で画像を形成された紙(転写紙)等の
再生装置例である。給紙ユニット1は、画像が形成され
た面を下に向けて底板101上に積載された転写紙10
を最下部のものから給紙ローラー102で給紙し、図示
しない分離機構で重送紙を分離して一枚の転写紙10の
みを、タイミング調整及びスキュー補正のためのレジス
トローラー対104で送り出すものである。その具体的
な構成及び動作は電子写真複写機における給紙機構と同
様であるので、詳細な説明は省略する。画像除去促進液
付与ユニット2は、該画像除去促進液20を所定量満た
した液容器201、転写紙10の一方の面(図中の上
面)に接触しながら、液容器201の液20中に案内す
るように搬送する液中搬送ローラー202、液中搬送ロ
ーラー202の駆動部(不図示)、転写紙10の他の面
(図中の下面)を液容器201の処理液20中に案内す
る液中ガイド板203、挾持搬送手段としても機能する
絞りローラー対204、などを備えている。このユニッ
ト2において、給紙ユニット1から給送された転写紙1
0は、液中搬送ローラー202と液中ガイド板203と
によって、液容器201の処理液20中に案内され、処
理液20に浸漬された後、絞りローラー対204によっ
て余分な処理液20が除去され、つぎの画像除去ユニッ
ト3へと搬送される。画像形成物質剥離ユニット3は、
それぞれ画像形成物質の軟化手段としての加熱ラップ3
01を内蔵し互いに圧接状態で配置された一対の剥離ロ
ーラー302、転写紙排出側の圧接部近傍の剥離ローラ
ー302の表面に接触するように配設された分離爪30
3、剥離ローラー302の表面をクリーニングするクリ
ーニング装置304、駆動部(不図示)等を備えてい
る。上記上下剥離ローラー302の加熱ランプ301
は、転写紙10表裏に密着して転写紙に固着している画
像形成物質を加熱して軟化させ、これにより、画像形成
物質を転写紙10の繊維から剥がれ易くするものであ
る。この加熱は圧接部において転写紙10上の画像形成
物質が溶融しない程度に行うことが望ましい。画像形成
物質が溶融してしまうと転写紙10上の画像形成物質
を、紙側と剥離ローラー302側とに分断することな
く、剥離ローラー302側へ転写させるのが困難になる
ためである。また加熱し過ぎると剥離ローラー302対
の圧接部を通過中に転写紙10が乾燥し過ぎて、画像形
成物質の転写紙10が画像形成物質を介して該ローラー
302に貼り付いて上記分離爪303で分離できなくな
る恐れがある。従って、加熱部通過後の転写紙10に多
少の湿り気が残っていて上記画像形成物質の再付着を防
止できる程度に加熱することが望ましい。クリーニング
装置304は、剥離ローラー302の表面上の画像形成
物質を除去するクリーニングローラー305、クリーニ
ングローラー305上の画像形成物質を掻き落とすスク
レーパブレード306、スクレーパブレード306で掻
き落とした画像形成物質を収容する画像形成物質受け
(画像形成物質容器)307を備えている。なお、上記
剥離ローラー302に代え、これと同様の表面特性を備
えたベルトを用いたり、上記クリーニング装置304の
クリーニングローラー305に代え剥離ローラー302
表面に直接当接させたクリーニングブレードやスクレー
パなどを用いたりしてもよい。乾燥ユニット4は、転写
紙10を乾燥させるものであり、加熱ランプ401内蔵
の例えばアルミからなる上乾燥ローラー402と、これ
に下方から圧接する下乾燥ローラー403とから構成さ
れている。この下乾燥ローラー403は給液性部材から
なる表層を備え、該表層の液を絞り落とす絞りブレード
405が当接している。このような乾燥ローラー対40
2、403に代え、または加え、ベルト上の部材を用い
たり、熱風ファンや赤外線ランプなどを用いたりしても
よい。紙受けユニット5は、この乾燥ユニット4から排
出された転写紙を受けるための排紙トレー501を備え
ている。また、この画像除去装置には、図示を省略した
が、給紙台に転写紙10があるか否かを検出する検出手
段、給紙ユニット1による転写紙10の重送検出手段、
液容器201中の液残量検出手段、液容器201への液
自動補給手段、転写紙10の装置内ジャム検出手段、各
加熱ランプの点灯制御手段と、画像形成物質受け容器3
07内満杯手段などが設けられている。次に本発明の実
施例を具体的に示す。
【0013】
【実施例】《トナーの処方》下記処方にて、トナーAを
作製した。 ポリエステル樹脂 (結着樹脂) 43% スチレンアクリル樹脂 (結着樹脂) 43% 含Crモノアゾ染料 (荷電制御剤) 3% カルナウバワックス (離型剤) 4% カーボンブラック (着色剤) 7% 以上の物質をブレンダーで10分混合した後、120〜
140℃に熱した2本ロールによって溶融混練した。混
練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット
気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級を用いて体積
平均粒径10μmのトナーを得た。
【0014】《トナーの処方》下記処方にて、トナーB
を作製した。 ポリエステル樹脂 (結着樹脂) 70% スチレンアクリル樹脂 (結着樹脂) 16% サリチル酸誘導体亜鉛塩 (荷電制御剤) 3% カルナウバワックス (離型剤) 4% カーボンブラック (着色剤) 7% 以上の物質をブレンダーで10分混合した後、120〜
140℃に熱した2本ロールによって溶融混練した。混
練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット
気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級を用いて体積
平均粒径8μmのトナーを得た。
【0015】《ホットメルトインクの処方》下記処方に
て、ホットメルトインクCを作製した。 ローダミンBレーキ顔料 3% C.I.ソルベントレッド49 0.5% 蜜ろう 48% パラフィンワックス 10% ステアリン酸アミド 36.3% 酢酸ビニル−エチレン共重合体(分子量約3000) 1.8% 2−t−ブチル−4−メトキシフェノール 0.38% 3−t−ブチル−4−メトキシフェノール 0.02% 上記処方の混合物を130℃に加熱しながら、ボールミ
ルで分散、撹拌溶解し、熱時遠心分離を行い、粗大粒子
を除去してホットメルトインク組成物Cを得た。
【0016】実施例1 下記処方にて画像除去促進液1を作製した。 エチレングリコールモノエチルエーテル 3% 安息香酸ナトリウム 0.1% 純水 残量 上記処方にて作製したトナーAを用い、通常の上質紙
(リコータイプ6200紙)上に画像を形成し、これを
上記画像除去促進液1で浸漬した後、PET(ポリエチ
レンテレフタレート)からなる剥離部材に加熱圧接し、
図1に示された装置にて画像を消去したところ、除去不
良もなく良好な再生紙が得られた。さらに上記画像除去
促進液をそのままの状態で3日間放置した後、再度同様
な条件下で画像消去を行なったが、画像の除去状態は良
好であった。またいずれの再生紙も、再生以前と同様に
電子写真複写機により良好かつ定着性の優れた画像を形
成した。
【0017】実施例2 下記処方にて画像除去促進液2を作製した。 2−(メトキシメトキシ)エタノール 5% アルギン酸ナトリウム 2% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1% 純水 残量 上記処方にて作製したトナーBを用い、通常の上質紙
(リコータイプ6200紙)上に画像を形成し、これを
上記画像除去促進液2で浸漬した後、PETからなる剥
離部材に加熱圧接し、図1に示された装置にて画像を消
去したところ、除去不良もなく良好な再生紙が得られ
た。さらに上記画像除去促進液をそのままの状態で3日
間放置した後、再度同様な条件下で画像消去を行なった
が、画像の除去状態は良好であった。またいずれの再生
紙も、再生以前と同様に電子写真複写機により良好かつ
定着性の優れた画像を形成した。
【0018】実施例3 下記処方にて画像除去促進液3を作製した。 ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤 0.3% ジエチレングリコールモノエチルエーテル 5% 安息香酸カリウム 0.1% N−メチル−2−ピロリジノン 30% 純水 残量 実施例1と同じ条件下で得られた画像サンプルについ
て、上記画像除去促進液3を給液し、剥離部材としてポ
リイミドを使用した図1に示す装置を用い、画像を除去
したところ、除去不良もなく良好な再生紙が得られた。
さらに上記画像除去促進液をそのままの状態で3日間放
置した後、再度同様にして画像消去を行なったが、画像
の除去状態は良好であった。またいずれの再生紙も、再
生以前と同様に電子写真複写機により良好かつ定着性の
優れた画像を形成した。
【0019】実施例4 下記処方にて画像除去促進液4を作製した。 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2% ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2% ソルビン酸ナトリウム 0.1% 純水 残量 実施例2と同じ条件下で得られた画像サンプルについ
て、上記画像除去促進液4を給液し、剥離部材としてポ
リカーボネートを使用した図1に示す装置を用い、画像
を除去したところ、除去不良もなく良好な再生紙が得ら
れた。さらに上記画像除去促進液をそのままの状態で3
日間放置した後、再度同様にして画像消去を行なった
が、画像の除去状態は良好であった。またいずれの再生
紙も、再生以前と同様に電子写真複写機により良好かつ
定着性の優れた画像を形成した。
【0020】実施例5 下記処方にて画像除去促進液5を作製した。 ポリオキシアルキレン変性シロキサン 0.5% 過炭酸ナトリウム 0.1% エチレングリコールモノフェニルエーテル 3% ジエチレングリコールモノメチルエーテル 2% 純水 残量 公知の圧電素子を用いたオンディマンド型のホットメル
トインクジェットプリンターを用い、ヘッドが120℃
になるように加熱して上記のインクCをヘッドに充填
し、通常の上質紙(リコータイプ6200紙)上へ印字
を行ったものについて、実施例1と同様にして上記画像
除去促進液5を用いて画像消去を行ったところ、除去不
良もなく良好な再生紙が得られた。さらに上記画像除去
促進液をそのままの状態で3日間放置した後、再度同様
に画像消去を行なったが、画像の除去状態は良好であっ
た。またいずれの再生紙も、再生以前と同様にホットメ
ルトインクジェットプリンターにより良好かつ定着性の
優れた画像を形成した。
【0021】比較例1 画像除去促進液1のエチレングリコールモノエチルエー
テルを除いた以外は同様な組成で画像除去促進液6を作
製し、実施例1と同じ条件下で画像除去試験を行ったと
ころ、促進液6の浸透が悪く、その結果、紙表面が損傷
を受けるなど劣悪な除去状態を呈した。
【0022】比較例2 画像除去促進液2の2−(メトキシメトキシ)エタノー
ルを除いた以外は同様な組成で画像除去促進液7を作製
し、実施例2と同じ条件下で画像除去試験を行ったとこ
ろ、促進液7の浸透が悪く、その結果、紙表面が損傷を
受けるなど劣悪な除去状態を呈した。
【0023】比較例3 画像除去促進液3のジエチレングリコールモノエチルエ
ーテルを除いた以外は同様な組成で画像除去促進液8を
作製し、実施例3と同じ条件下で画像除去試験を行った
ところ、液作製直後の画像除去状態は良好であったが、
3日間の小休止後、促進液の浸透性が悪くなり剥離不良
が確認された。
【0024】比較例4 画像除去促進液4のジエチレングリコールモノブチルエ
ーテルを除いた以外は同様な組成で画像除去促進液9を
作製し、実施例1と同じ条件下で画像除去試験を行った
ところ、液作製直後の画像除去試験でも充分な剥離が得
られなかった。さらに3日間の小休止後、除去促進液の
浸透性が悪くなり剥離不良の進行が確認された。また図
1中の画像除去促進液付与ユニット2には、白色の固形
分が付着しており、ローラーに紙が巻き付くなどして紙
搬送に困難をきたした。
【0025】比較例5 画像除去促進液5のエチレングリコールモノフェニルエ
ーテルおよびジエチレングリコールモノメチルエーテル
を除いた以外は同様な組成で画像除去促進液10を作製
し、実施例1と同じ条件下で画像除去試験を行ったとこ
ろ、液作製直後の画像除去状態は良好であったが、3日
間の小休止後、促進液が白濁しはじめ、浸透性が悪くな
り剥離不良が確認された。
【0026】
【効果】本発明により、再生劣化を改善し、かつ再生能
力をこれまでよりも長期間安定に再現する画像除去促進
液とそれを用いた被記録材再生方法とを提供した。前記
のような改良により、紙の消費を低減する効果を更に高
めることができた。 〔請求項1および2〕浸透性に優れ、液の泡立ちや組成
変化がなく画像除去能力の高い画像除去促進液が提供さ
れた。 〔請求項3〕界面活性剤を添加し、浸透機能を補完する
ことにより一層画像除去能力の改善された画像除去促進
液を提供できた。 〔請求項4〕湿潤剤を添加することで、該画像除去促進
液の経時安定性が一段と向上し、画像除去工程において
も水分の蒸発を抑制するため、被記録材の損傷が起こり
にくくなった。 〔請求項5〕水溶性高分子を添加して、紙繊維の内部に
入り込んだ画像形成物質の除去を容易にできた。 〔請求項6〜8〕簡素な装置構成で再生操作が可能とな
り被記録材表面や環境を異物質で汚染せず、除去が確実
にできて画像の残りが少なく、再生のためのコストが低
く抑えられる被記録材の再生方法が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生装置の1例の概略図である。
【符号の説明】
1 給紙ユニット 2 画像除去促進液付与ユニット 3 画像形成物質剥離ユニット 4 乾燥ユニット 5 紙受けユニット 10 転写紙 20 処理液 102 給紙ローラー 104 レジストローラー対 201 液容器 202 液中搬送ローラー 203 液中ガイド板 204 絞りローラー対 301 加熱ランプ 302 剥離ローラー対 303 分離爪 304 クリーニング装置 305 クリーニングローラー 306 スクレーパブレード 307 画像形成物質受け 401 加熱ランプ 402 上乾燥ローラー 403 下乾燥ローラー 405 絞りブレード 501 排紙トレー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも画像が形成される側の表面近
    傍に水を含有した液体(画像除去促進液)で膨潤する層
    を設けた被記録材の表面近傍に皮膜状の画像形成物質を
    有する画像保持被記録材に、皮膜状の画像形成物質より
    も被記録材の膨潤層を大きく膨潤することができる画像
    除去促進液を付与して膨潤量の差により皮膜状画像と被
    記録材との接着力を弱めた後に、画像剥離手段により皮
    膜状の画像形成物質を被記録材より除去する被記録材の
    再生方法に使用する、水に対して10wt%以上溶解
    し、原液の表面張力が50mN/m以下の浸透剤を含有
    するものであることを特徴とする画像除去促進液。
  2. 【請求項2】 浸透剤が、炭素数1〜5の直鎖状または
    分枝状脂肪族アルコール類の炭素数1〜3のアルキレン
    オキサイド1〜4モル付加体(A)、炭素数8以下のフ
    ェニル基で置換された前記脂肪族アルコール類の炭素数
    1〜3のアルキレンオキサイド1〜4モル付加体
    (B)、炭素数8以下のフェノール類の炭素数1〜3の
    アルキレンオキサイド1〜4モル付加体(C)および炭
    素数8以下のエーテル類の炭素数1〜3のアルキレンオ
    キサイド1〜4モル付加体(D)からなる群の中から選
    ばれた少なくとも1種以上の化合物を含有するものであ
    る請求項1記載の画像除去促進液。
  3. 【請求項3】 界面活性剤を含むものである請求項1ま
    たは2記載の画像除去促進液。
  4. 【請求項4】 相対湿度60%、温度25℃の条件下で
    平衡水分量が10%以上の湿潤剤を含むものである請求
    項1、2または3記載の画像除去促進液。
  5. 【請求項5】 画像除去促進液が水溶性高分子を含むも
    のである請求項1、2、3または4記載の画像除去促進
    液。
  6. 【請求項6】 少なくとも画像が形成される側の表面近
    傍に水を含有した液体(画像除去促進液)で膨潤する層
    を設けた被記録材の表面近傍に皮膜状の画像形成物質を
    有する画像保持被記録材に、皮膜状の画像形成物質より
    も被記録材の膨潤層を大きく膨潤することができる画像
    除去促進液を付与して膨潤量の差により皮膜状画像と被
    記録材との接着力を弱めた後に、画像剥離手段により皮
    膜状の画像形成物質を被記録材より除去する被記録材の
    再生方法において、画像除去促進液が請求項1、2、
    3、4および5記載の画像除去促進液よりなる群から選
    ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする被
    記録剤の再生方法。
  7. 【請求項7】 皮膜状画像形成物質が熱可塑性または熱
    溶融性を示すものであり、かつ該皮膜状画像形成物質を
    加熱して加熱状態で剥離部材に接触または圧接させる請
    求項6記載の被記録材の再生方法。
  8. 【請求項8】 剥離部材と皮膜状画像との接着力が、画
    像除去促進液により膨潤された皮膜状画像と被記録材と
    の接着力よりも大きい剥離部材を用いる請求項6または
    7記載の被記録材の再生方法。
JP31737495A 1995-11-10 1995-11-10 画像除去促進液および該画像除去促進液を用いた被記録材の再生方法 Pending JPH09138520A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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