JPH09127914A - 自己走査型発光装置 - Google Patents

自己走査型発光装置

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JPH09127914A
JPH09127914A JP28001795A JP28001795A JPH09127914A JP H09127914 A JPH09127914 A JP H09127914A JP 28001795 A JP28001795 A JP 28001795A JP 28001795 A JP28001795 A JP 28001795A JP H09127914 A JPH09127914 A JP H09127914A
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誠治 大野
Yukihisa Kusuda
幸久 楠田
Shunsuke Otsuka
俊介 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光サイリスタ・アレイの各サイリスタのス
イッチング速度を均一にした自己走査型発光装置を提供
する。 【解決手段】 発光サイリスタアレイD32の終端に、4
個のダイオードD0 および4個の負荷抵抗RL よりなる
ラダー構造10を付加して、負荷抵抗の増加を補償する
構成である。このようなラダー構造の負荷抵抗補償回路
を付加することにより、発光状態の転送がアレイの終端
に入ってきても、発光サイリスタのゲート側の時定数は
変化しないので最後の発光サイリスタT32が発光を終了
するまで各発光サイリスタのスイッチング速度は同じで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数個の発光素子
を同一基板上に集積することにより形成された自己走査
型発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多数個の発光素子を同一基板上に集積し
た発光素子アレイはその駆動用ICと組み合わせて光プ
リンタ等の書き込み用光源として利用されている。本発
明者らは発光素子アレイの構成要素としてPNPN構造
を持つ発光サイリスタに注目し、発光点の自己走査が実
現できることを既に特許出願(特開平1−238962
号、特開平2−14584号、特開平2−92650
号、特開平2−92651号)し、光プリンタ用光源と
して実装上簡便となること、発光素子ピッチを細かくで
きること、コンパクトな自己走査型発光装置を作製でき
ること等を示した。
【0003】本発明者らが行ったこれらの発明の一例と
して、特開平2−14584号公報に示すダイオードに
よる電位結合を用いた、2相クロック駆動により自己走
査が可能な発光素子アレイを有する発光装置を図1
(A)に示す。φ1 ,φ2 は共に、図1(B)に示すよ
うに、ハイレベル時間とローレベル時間との比(デュー
ティ比)がほぼ1:1である転送用クロックパルスであ
り、VGKは電源(通常5V)である。T1 〜T5 は発光
素子として用いられる発光サイリスタ、D1 〜D5は電
位結合用ダイオード、G1 〜G5 は発光サイリスタT1
〜T5 のゲート電極である。RL はゲート電極の負荷抵
抗であり、ゲート電極への電流を制限する。
【0004】動作を簡単に説明する。まず転送用クロッ
クパルスφ2 の電圧がハイレベルで、発光サイリスタを
2 がオン状態(発光状態)であるとする。このとき、
ゲート電極G2 の電位はVGKの5Vからほぼ0Vにまで
低下する。この電位降下の影響はダイオードD2 によっ
てゲート電極G3 に伝えられ、その電位を約1V(ダイ
オードD2 の順方向立上り電圧)に設定する。しかし、
ダイオードD1 は逆バイアス状態であるためゲート電極
1 への電位の接続は行われず、ゲート電極G1 の電位
は5Vのままとなる。発光サイリスタのターンオン電位
は、ゲート電極電位+PN接合の拡散電位(約1V)で
近似されるから、次の転送用クロックパルスφ1 のハイ
レベル電圧は約2V(発光サイリスタT3 をオンさせる
ために必要な電圧)以上でありかつ約4V(発光サイリ
スタT5 をオンさせるために必要な電圧)以下に設定し
ておけば発光サイリスタT3 のみがオンし、これ以外の
発光サイリスタはオフのままにすることができる。従っ
て2本の転送用クロックパルスで発光状態が転送される
ことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】発光状態のスイッチン
グ速度は、オンしようとする発光サイリスタのゲート電
極側のCR時定数により定まる。図2(A)に、発光サ
イリスタT2 がオンしているときのゲート電位を示す。
ゲート電位は、オンしている発光サイリスタT2からT
3 ,T4 ,T5 ,T6 ,T7 へ順次、0,1,2,3,
4,5Vになる。図2(B)にゲート電位勾配を示す。
このようなゲート電位勾配のもとで、ゲート電極G2
3 ,G4 ,G5 ,G6 に接続された負荷抵抗RL に電
流が流れる。今、各負荷抵抗RL の抵抗値を100kΩ
とした場合、次にオンすべき発光サイリスタT3 のゲー
ト電極G3 から見た場合、等価的に約30kΩの負荷抵
抗Rが接続されているように見える。寄生容量をCとし
た場合、前述したように、時定数CRによって、発光サ
イリスタのスイッチング速度が定まる。
【0006】発光サイリスタの発光状態が転送されるに
つれて、図2(B)のゲート電位勾配もそのまま順次ず
れていくが、発光サイリスタの終端付近(最後の発光サ
イリスタから5個以内)に入ると、負荷抵抗に流れる電
流が減少して、等価的な抵抗Rが上がってくる。
【0007】この状態を、図3(A)に示す。発光装置
を32ビット、最後の発光サイリスタをT32として、今
発光サイリスタT29がオンしているとする。発光サイリ
スタT29,T30,T31,T32のゲートの電位勾配は図3
(B)に示すようになる。このような状態で、次にオン
すべき発光サイリスタT30のゲート電極G30から見た負
荷抵抗Rは等価的に30kΩより大きくなり、最後の発
光サイリスタT32をオンするときの負荷抵抗はRL (1
00kΩ)となる。図4は、終端付近でのこのような負
荷抵抗の変化を示すグラフである。
【0008】このように発光サイリスタのオン状態が終
端に近づくと等価的な負荷抵抗Rが大きくなる結果、C
R時定数が大きくなり終端付近でスイッチング速度が遅
くなり、全発光サイリスタを通じての均一なスイッチン
グ速度が得られないといった問題が生じる。
【0009】本発明の目的は、このような問題を解決し
た、自己走査型発光装置の構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、しきい電圧ま
たはしきい電流の制御電極を有する発光素子を複数個配
列し、各発光素子の前記制御電極をその近傍に位置する
少なくとも1つの発光素子の制御電極に、接続用抵抗ま
たは電気的に一方向性を有する電気素子を介して接続す
るとともに、各発光素子の前記制御電極に電源ラインを
負荷抵抗を介して接続し、かつ各発光素子にクロックパ
ルスラインを接続して形成した自己走査型発光装置にお
いて、最終段の前記接続用抵抗または電気素子の後段
に、負荷抵抗補償回路を設けたことを特徴とする。
【0011】本発明は、スイッチング動作のためのしき
い電圧またはしきい電流の制御電極を有するスイッチ素
子を複数個配列し、各スイッチ素子の前記制御電極をそ
の近傍に位置する少なくとも1つのスイッチ素子の制御
電極に、接続用抵抗または電気的に一方向性を有する電
気素子を介して接続するとともに、各スイッチ素子の制
御電極に電源ラインを負荷抵抗を介して接続し、かつ各
スイッチ素子にクロックパルスラインを接続して形成し
たスイッチング素子アレイと、しきい電圧またはしきい
電流の制御電極を有する発光素子を複数個配列した発光
素子アレイとからなり、前記発光素子アレイの各制御電
極を前記スイッチ素子の制御電極と電気的手段にて接続
し、各発光素子に発光のための電流を印加するラインを
設けた自己走査型発光装置において、最終段の前記接続
用抵抗または電気素子の後段に、負荷抵抗補償回路を設
けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
【実施例1】図5は、図1の自己走査型発光装置に本発
明を適用した一実施例である。発光サイリスタアレイの
終端に、4個のダイオードD0 および4個の負荷抵抗R
L よりなるラダー構造10を付加して、負荷抵抗の増加
を補償する構成である。このようなラダー構造の負荷抵
抗補償回路を付加することにより、発光状態の転送がア
レイの終端に入ってきても、発光サイリスタのゲート側
の時定数は変化しないので最後の発光サイリスタT32
発光を終了するまで、各発光サイリスタのスイッチング
速度は同じである。
【0013】
【実施例2】図6は、本発明の実施例2の回路を示す。
本実施例は、図5の実施例では負荷抵抗とダイオードと
のラダー構造は面積を占めるので、占有面積を小さくす
るために最終段のダイオードD32に抵抗のみを付加する
ことにより負荷抵抗の増加を補償するようにしたもので
ある。具体的には、100kΩの負荷抵抗RL を3個並
列に接続したラダー構造の終端抵抗(100kΩ/3)
20とする。
【0014】図7は、最終ダイオードに100kΩ/3
の終端抵抗を付加した場合の負荷抵抗の分布の計算例を
示す。終端に近づくにつれて、負荷抵抗は少し低下する
が、実用上は問題とはならない。
【0015】
【実施例3】実施例2の回路の具体的な半導体構造にお
いては、発光サイリスタと、そのゲートに接続されるダ
イオードとが、PNPN構造の1つの島に形成されてい
る。図8に最終段の発光サイリスタT32とダイオードD
32との構造断面図を示す。
【0016】N形基板1上に、N形半導体層24、P形
半導体層23、N形半導体層22、P形半導体層21が
順次積層されている。PNPN構造(21,22,2
3,24)で発光サイリスタT32が形成されPN構造
(21,22)でダイオードD32が形成される。ダイオ
ードD32は、発光サイリスタの構造を利用して構成され
るので、ダイオードD32の部分は、下層の半導体層2
3,24と共に、寄生サイリスタを構成する。この寄生
サイリスタがオンしたとき、ラダー構造の終端抵抗(R
L /3)20を経て流れる電流が寄生サイリスタの保持
電流以上であれば、発光サイリスタT32がオフとなって
も寄生サイリスタはオンし続け、動作上不都合が生じる
可能性がある。
【0017】そこで、本実施例では、このような問題を
生じないように、最終段のダイオードD32を除去した構
成とする。図9に、その構成を示す。
【0018】
【実施例4】以下の実施例では、本発明を適用できる自
己走査型発光装置を説明する。
【0019】図10に本実施例の発光装置の等価回路図
を示す。発光素子として、発光サイリスタT(−2)〜
T(+2)を用い、発光サイリスタT(−2)〜T(+
2)には、各々ゲート電極G-2〜G+2が設けられてい
る。各々のゲート電極には、負荷抵抗RL を介して電源
電圧VGKが印加される。また、各々のゲート電極G-2
+2は、相互作用を作るために抵抗RI を介して電気的
に接続されている。また、各単体発光サイリスタのアノ
ード電極に、3本の転送クロックライン(φ1 ,φ2
φ3 )が、それぞれ3素子おきに(繰り返されるよう
に)接続される。
【0020】動作を説明すると、まず転送クロックφ3
がハイレベルとなり、発光サイリスタT(0)がオンし
ているとする。このとき3端子サイリスタの特性から、
ゲート電極G0 は零ボルト近くまで引き下げられる。電
源電圧VGKを仮に5ボルトとすると、負荷抵抗RL 、相
互作用抵抗RI のネットワークから各発光サイリスタの
ゲート電圧が決まる。そして、発光サイリスタT(0)
に近い素子のゲート電圧が最も低下し、以降順にT
(0)から離れるにしたがいゲート電圧は上昇してい
く。これは次のように表せる。
【0021】 VG0<VG1=VG-1 <VG2=VG-2 (1) これらの電圧の差は、負荷抵抗RL ,相互作用抵抗RI
の値を適当に選択することにより設定することができ
る。
【0022】3端子サイリスタのアノード側のターンオ
ン電圧VONは、ゲート電圧より拡散電位Vdif だけ高い
電圧となることが知られている。
【0023】VON≒VG +Vdif (2) したがって、アノードにかける電圧をこのターンオン電
圧VONより高く設定すれば、その発光サイリスタはオン
することになる。
【0024】さてこの発光サイリスタT(0)がオンし
ている状態で、次の転送クロックパルスφ1 にハイレベ
ル電圧VH を印加する。このクロックパルスφ1 は発光
サイリスタT(+1)とT(―2)に同時に加わるが、
ハイレベル電圧VH の値を次の範囲に設定すると、発光
サイリスタT(+1)のみをオンさせることができる。
【0025】 VG-2 +Vdif >VH >VG+1 +Vdif (3) これで発光サイリスタT(0),T(+1)が同時にオ
ンしていることになる。そしてクロックパルスφ3 のハ
イレベル電圧を切ると、発光サイリスタT(0)がオフ
となりオン状態の転送ができたことになる。
【0026】このように、本実施例では抵抗ネットワー
クで各発光サイリスタのゲート電極間を結ぶことによ
り、発光サイリスタに転送機能をもたせることが可能と
なる。
【0027】上に述べたような原理から、転送クロック
φ1 ,φ2 ,φ3 のハイレベル電圧を順番に互いに少し
ずつ重なるように設定すれば、発光サイリスタのオン状
態は順次転送されていく。すなわち、発光点が順次転送
され、自己走査型発光装置を実現することができる。
【0028】このような自己走査型発光装置において
は、図11(A)に示すように、最終段の発光サイリス
タT32に、負荷抵抗補償回路として負荷抵抗RL と相互
作用抵抗RI とからなるラダー構造の終端抵抗30を付
加する。
【0029】このラダー構造は、抵抗のみよりなるの
で、その等価抵抗RE は、次式で表される。
【0030】
【数1】
【0031】したがって、実際には、図11(B)に示
すように、負荷抵抗補償回路として、この等価抵抗RE
のみを付加すれば良い。
【0032】
【実施例5】本実施例は、本発明者らが特開平2−26
3668号公報にて開示した自己走査型発光装置であっ
て、本発明を適用できる例の1つである。
【0033】本実施例の発光装置の原理を説明するため
の等価回路図を図12に示す。
【0034】この発光装置は、スイッチ素子T(−1)
〜T(2)、書き込み用発光素子L(−1)〜L(2)
からなる。スイッチ素子部分の構成は、ダイオード接続
を用いた例を示している。スイッチ素子のゲート電極G
-1〜G1 は、書き込み用発光素子のゲートにも接続され
る。書き込み用発光素子のアノードには、書き込み信号
inが加えられている。
【0035】以下に、この発光装置の動作を説明する。
いま、スイッチ素子T(0)がオン状態にあるとする
と、ゲート電極G0 の電圧は、VGK(ここでは5ボルト
と想定する)より低下し、ほぼ零ボルトとなる。したが
って、書き込み信号Sinの電圧が、PN接合の拡散電位
(約1ボルト)以上であれば、発光素子L(0)を発光
状態とすることができる。
【0036】これに対し、ゲート電極G-1は約5ボルト
であり、ゲート電極G1 は約1ボルトとなる。したがっ
て、発光素子L(−1)の書き込み電圧は約6ボルト、
発光素子L(1)の書き込み電圧は約2ボルトとなる。
これから、発光素子L(0)のみに書き込める書き込み
信号Sinの電圧は、約1〜2ボルトの範囲となる。発光
素子L(0)がオン、すなわち発光状態に入ると、書き
込み信号Sinラインの電圧は約1ボルトに固定されてし
まうので、他の発光素子が選択されてしまう、というエ
ラーは防ぐことができる。
【0037】発光強度は書き込み信号Sinに流す電流量
で決められ、任意の強度にて画像書き込みが可能とな
る。また、発光状態を次の素子に転送するためには、書
き込み信号Sinラインの電圧を一度零ボルトまでおと
し、発光している素子をいったんオフにしておく必要が
ある。
【0038】本実施例の自己走査型発光装置において
は、最終段のスイッチ素子に、図5に示したラダー構造
10または図6に示したラダー構造20を付加すれば良
い。
【0039】
【実施例6】本実施例は、複数の発光素子を同時に発光
できるようにした自己走査型発光装置である。この発光
装置の等価回路図を、図13に示す。
【0040】図12の回路と異なるのは、発光素子を3
つずつのブロックとし、1ブロック内の発光素子は1つ
のスイッチ素子によって制御し、かつ1ブロック内の発
光素子にそれぞれ別々の書き込み信号ラインSin1,S
in2,Sin3を接続して、発光素子の発光を制御した点
である。図中、発光素子L1 (−1),L2 (−1),
3 (−1)、発光素子L1 (0),L2 (0),L3
(0)、発光素子L1(−1),L2 (−1),L
3 (−1)等が、ブロック化された発光素子を示してい
る。
【0041】動作は図9の回路と同じで、1素子ずつS
inによって発光が書き込まれていたものが、同時に複数
書き込まれ発光し、それがブロックごとに転送するよう
になったものである。
【0042】いま、LEDプリンタ等の一般的に知られ
る光プリンタ用の光源として、この発光装置を用いるこ
とを考えると、A4の短辺(約21cm)相当のプリン
トを16ドット/mmの解像度で印字するためには約3
400ビットの発光素子が必要になる。
【0043】実施例4にて説明してきた発光装置では、
発光しているポイントは常に一つで、上記の場合ではこ
の発光の強度を変化させて画像を書き込むことになる。
これを用いて光プリンタを形成すると、通常使用されて
いる光プリンタ用LEDアレイ(これは画像を書き込む
ポイントに位置するLEDが、同時に発光するよう駆動
ICによって制御されている)に比べ、画像書き込み時
に3400倍の輝度が必要となり、発光効率が同じなら
ば3400倍の電流を流す必要がある。ただし発光時間
は、逆に通常のLEDアレイに比べ1/3400とな
る。
【0044】しかし発光素子は、一般的に電流が増える
と加速度的に寿命が短くなる傾向があり、いくらデュー
ティが1/3400とはいえ従来のLEDプリンタに比
べ、寿命が短くなってしまうという問題点を持ってい
た。
【0045】しかしながら本実施例によると、ビット総
数が同じ条件で比較すると、この例では1ブロックに3
素子が入っているため、実施例17の発光装置に比べて
1素子の発光時間は3倍となる。したがって、オン状態
の発光素子に流す電流は1/3でよく、実施例17に比
べ長寿命化することが可能である。
【0046】本実施例では、1ブロックに3素子が含ま
れる場合を例示したが、この素子数が大きいほうが書き
込み電流が小さくて済み、さらに長寿命化をはかること
ができる。
【0047】本実施例の自己走査型発光装置において
は、最終段のスイッチ素子に、図5に示したラダー構造
10または図6に示したラダー構造20を付加すれば良
い。
【0048】
【実施例7】以下に、デューティをさらに向上すること
ができる自己走査型発光装置の例を、図14,図15,
図16を用いて説明する。図11は本実施例の発光装置
のブロック構成図である。
【0049】本実施例の発光装置は、シフトレジスタ2
00,書き込みスイッチアレイ201,リセットスイッ
チアレイ202,発光素子アレイ203から構成され
る。各々のアレイはN個の素子からなっており、その番
号を(1)〜(N)とする。
【0050】シフトレジスタ200は、電源V1 、複数
の転送パルスφ、およびスタートパルスφS により駆動
され、オン状態が転送(自己走査)される。転送方向
は、ここでは左から右、すなわち(1)から(N)とし
てある。
【0051】書き込みスイッチアレイ201は、画像信
号VINを発光素子アレイ203に書き込むスイッチであ
り、シフトレジスタ200に同期する。つまり、時刻t
にオン状態であるシフトレジスタ200に対応する発光
素子アレイ203のビットに、画像信号VIN(t)を書
き込む働きを有する。
【0052】この画像信号VINの書き込みは、本実施例
では各ビットとも同じ番号内で行われるようにされてい
る。一度書き込まれた発光情報は、発光素子アレイ20
3に保持される。
【0053】一方、シフトレジスタ200は、同時にリ
セットスイッチアレイ202もアドレスするよう構成さ
れている。ただし、番号(1)のシフトレジスタ出力は
番号(2)のリセットスイッチに、番号(2)のシフト
レジスタ出力は番号(3)のリセットスイッチになど、
1ビット転送方向へ進んだ素子に接続されている。
【0054】このリセットスイッチがアドレスされる
と、発光素子はリセットされる。すなわち、シフトレジ
スタがオンすると、このシフトレジスタより1ビット転
送方向へ進んだ発光素子は、発光状態,非発光状態に関
わらず、一旦非発光状態(オフ状態)に戻される。
【0055】このような構成になっていれば、画像信号
の時間変化が発光素子の位置変化として書き込まれ、発
光素子に画像情報が書き込まれて発光による画像パター
ンが構成される。そして次の画像信号を書き込む際、リ
セットスイッチにより書き込まれた画像情報は消去さ
れ、そのすぐ後に新たな画像情報が書き込まれる。この
ため、発光素子はほぼ常時点灯に近い状態となり、デュ
ーティはほぼ1となる。
【0056】ここではシフトレジスタ200を1つのみ
設け、この出力を画像信号書き込み、およびリセットの
両方に用いるよう構成したが、シフトレジスタを2つ設
け、それぞれ画像信号書き込み用およびリセット用とし
て用いてもよい。
【0057】図15に、図14で説明した機能を発光サ
イリスタおよびトランジスタで構成した回路を示す。シ
フトレジスタ200は、サイリスタTS (1)〜T
S (4)により構成される。各サイリスタはトランジス
タTr1 ,Tr2 で構成され、そのゲートが負荷抵抗R
L ,結合用抵抗RI を介して隣接するサイリスタおよび
電源V1 に接続される。このシフトレジスタの出力はゲ
ートから取り出され、出力電圧VO (1)〜VO (3)
と表示されている。(1)〜(3)は各ビットの番号で
ある。図中、転送クロックラインの電流を制限する抵抗
は、抵抗Re で表している。
【0058】書き込みスイッチとして、PNPトランジ
スタTr3 (1)〜Tr3 (3)を用い、リセットスイ
ッチとして、NPNトランジスタTr4 (1)〜Tr4
(3)を用いている。抵抗Re は、発光素子に流れる電
流を制限する抵抗である。また発光素子として、トラン
ジスタTr5 ,Tr6 の組合せで表示される発光サイリ
スタを用いている。この発光サイリスタの特性として、
一度オンしてしまうと電源を落とすまでオンし続けると
いう特徴を持ち、これを発光のメモリ機能として利用す
る。
【0059】この回路の動作を、図16に示すパルスタ
イミング図を用いて説明する。図16においてT1 〜T
5 は時刻を表す。転送クロックはφ1 〜φ3 であり、φ
1 はT1 〜T2 およびT4 〜T5 の間、φ2 はT2 〜T
3 の間、φ3 はT3 〜T4 の間がハイレベルとなってい
る。シフトレジスタ出力VO (1)〜VO (3)はそれ
ぞれφ1 〜φ3 に同期して取り出され、出力はローレベ
ルとして与えられる。画像信号VINは時刻T2 〜T3
ハイレベルとなり、ビット番号(2)の発光素子に書き
込む。
【0060】今、時刻T1 〜T2 の間を考える。このと
きシフトレジスタの出力として、出力VO (1)がロー
レベルとして取り出される。この出力VO (1)は、書
き込みスイッチであるトランジスタTr3 (1)のベー
スに接続され、トランジスタTr3 (1)を書き込み可
能状態にする。しかしここで、画像信号VINはローレベ
ルであるから、発光素子への書き込みは行われない。
【0061】一方、出力VO (1)は同時にリセットス
イッチであるトランジスタTr4 (2)のベースにも印
加される。この出力VO (1)は零ボルト程度まで下が
るため、トランジスタTr4 (2)のエミッタ電圧もほ
ぼ零ボルトとなり、発光素子をオフ状態にしてしまう。
したがって、ビット番号(2)の発光素子は、リセット
されたことになる。
【0062】次に時刻T2 〜T3 の間を考える。シフト
レジスタ出力はVO (2)であり、これがTr3 (2)
のベースに印加される。ここで、画像信号VINはハイレ
ベルであるからトランジスタTr3 (2)に電流が流
れ、発光メモリに流れ込む。この電流はトランジスタT
6 (2)のベース電流となり、これがビット番号
(2)の発光素子をオンさせる。この発光は次のリセッ
ト信号まで維持される。この時、ビット番号(3)の発
光素子は、VO (2)によりリセットされる。
【0063】発光素子に流れる電流は抵抗Re によって
制限され、デューティが大きくなったため少ない電流で
よく、高信頼度の発光装置を得ることができる。
【0064】この自己走査型発光装置は、光プリンタの
書き込みヘッド,ディスプレイ等への応用が考えられ、
これらの機器の低価格化,高性能化に大きな寄与をする
ことができる。
【0065】本実施例の自己走査型発光装置において
は、シフトレジスト200の最終段のスイッチ素子に、
図11(A)に示したラダー構造30または図11
(B)に示した等価抵抗RE を付加すれば良い。
【0066】
【実施例8】本実施例は、特開平4−23367号公報
に示された自己走査型発光装置であって、本発明の発光
サイリスタを適用できる1つの例である。
【0067】実施例の発光装置を図17に示す。図17
においては、スイッチ素子アレイと発光素子アレイと
が、上下に分けて記載されている。
【0068】まず、シフトレジスタ機能を有するスイッ
チ素子アレイについて説明する。S(−2)〜S(2)
は、スイッチ素子(PNPN構造を有するサイリスタ)
である。φ1 ,φ2 は、スイッチ素子アレイを駆動する
転送クロックである。そして、CL1 は転送クロックφ
1 を供給されるクロックラインであり、CL2 は転送ク
ロックφ2 を供給されるクロックラインである。
【0069】各スイッチ素子S(−2)〜S(2)のゲ
ート電極G-1〜G2 の間は、それぞれ結合用ダイオード
-2〜D1 によって、接続されている。このようなダイ
オード結合方式を採用しているために、スイッチ素子ア
レイは2相の転送クロックφ1 ,φ2 にて情報の転送動
作を行うことができる。
【0070】また、RA1,RA2 は、それぞれ各スイッ
チ素子S(−2)〜S(2)のアノードとクロックライ
ンCL1 ,CL2 のいずれか一方とを接続するアノード
負荷抵抗である。このアノード負荷抵抗RA1,RA2
は、各スイッチ素子S(−2)〜S(2)のオン状態で
の電流量を制限するものである。各スイッチ素子S(−
2)〜S(2)のカソードはそれぞれ接地されている。
【0071】さらに、RL1,RL2は、それぞれ各スイッ
チ素子S(−2)〜S(2)のゲートG-2〜G2 と電源
電圧VGKの直流電源とを接続するゲートの負荷抵抗であ
る。このゲート負荷抵抗RL1,RL2は、電源電圧VGK
直流電源から各ゲートG-2〜G2 に流れる電流量を制限
するものである。そして、各ゲートG-2,G0 ,G
2は、それぞれダイオードD-2′,D0 ′,D2 ′のカ
ソードに接続されている。
【0072】次に、発光素子アレイについて説明する。
φR は発光素子(発光サイリスタ)L(−2),L
(0),L(2)への情報の書き込み許可/禁止を制御
し、かつ書き込まれた状態をリセットするクロックであ
る。そして、CLR はクロックφR を供給する電流供給
ラインである。
【0073】またRA3は、各発光素子L(−2),L
(0),L(2)のアノードと電流供給ラインCLR
を接続するアノード負荷抵抗である。このアノード負荷
抵抗RA3は、各発光素子L(−2),L(0),L
(2)のオン状態での電流量を制限するものである。そ
して、各発光素子L(−2),L(0),L(2)のカ
ソードは、それぞれ接地されている。
【0074】さらにRL3は、各発光素子L(−2),L
(0),L(2)のゲートG-2′,G0 ′,G2 ′と電
源電圧VGKとを接続するゲート負荷抵抗である。このゲ
ート負荷抵抗RL3は、電源電圧VGKの直流電源から、各
ゲートG-2′,G0 ′,G2′に流れる電流量を制限す
るものである。そして、各ゲートG-2′,G0 ′,
2 ′は、それぞれダイオードD-2′,D0 ′,D2
のアノードに接続されている。
【0075】すなわち、図17においては、スイッチ素
子S(−2),S(0),S(2)のゲートが、それぞ
れダイオードD-2′,D0 ′,D2 ′を介して、発光素
子L(−2),L(0),L(2)のゲートG-2′,G
0 ′,G2 ′に個々に接続されている。
【0076】次に、スイッチ素子アレイの部分の動作を
説明する。今、スタートパルスφSとして、ハイレベル
またはローレベルの電圧がスイッチ素子S(−3)のア
ノード(図示せず)に供給されたとする。この場合に、
ハイレベルの電圧が、電源電圧VGKに拡散電位Vdif
加えた電圧以上に高ければ、スイッチ素子S(−3)は
オン状態になる。そして、次に供給されるスタートパル
スφS のローレベルの電圧が、スイッチ素子S(−3)
のオン状態維持電圧より低ければ、S(−3)はオフ状
態となる。
【0077】オン状態では、スイッチ素子S(−3)の
ゲート電位はほぼ零ボルトとなり、オフ状態ではゲート
電圧は電源電圧VGKと同じ電圧になる。スイッチ素子S
(−3)のゲート電位が零ボルトになれば、結合用ダイ
オードD-3(図示せず)によって、スイッチ素子S(−
2)のゲート電位が低下する。そして、スイッチ素子S
(−2)のターンオン電圧も低下する。したがって、転
送クロックφ2 によって、スイッチ素子S(−2)をオ
ン状態に設定することができる。
【0078】このオン状態はφ1 ,φ2 によって順次、
図17の右方向へ転送されていく。つまり、スタートパ
ルスφS のハイレベルの電圧によって、スイッチ素子ア
レイにオン状態が書き込まれ、それが順次右方向へ転送
されていくことになる。
【0079】ただし、全てのビットがオン状態にある場
合に、このオン状態を転送することは、このスイッチ素
子アレイの動作原理上から不可能であって、1ビットお
きにオンとオフを繰り返して転送することになる。すな
わち、スタートパルスφS の波形も、転送パルスφ1
φ2 に同期して、ハイレベルとローレベルとを交互に送
る必要がある。
【0080】今、偶数ビットのみのオン状態とオフ状態
に有効な情報があるものとして、オン状態を1、オフ状
態を0とすると、スタートパルスφS によって1または
0が書き込まれ、転送クロックφ1 ,φ2 によって、そ
の1,0が転送されて行くことになる。このようにし
て、1または0という信号(情報)がスイッチ素子アレ
イに書き込まれる。
【0081】次に、発光素子L(−2)(L(0),L
(2))の動作について説明する。仮に、L(−2)が
0であるとすると、クロックφR の電圧が零ボルトであ
れば、発光素子L(−2)はオン状態とはならない。す
なわち、発光素子L(−2)は書き込み禁止の状態に設
定される。クロックφR の電圧が、発光素子L(−2)
のオン状態維持電圧からVGK+Vdif の間の電圧に設定
されたとすると、発光素子L(−2)は書き込み許可の
状態に設定される。そして、ゲートG-2′の電位が変化
させられることによって、発光素子L(−2)はオン状
態に設定可能となる。
【0082】さて、スイッチ素子アレイから発光素子ア
レイへの情報の書き込みについて説明する。スイッチ素
子アレイは、前述したように1または0信号が書き込ま
れる。最後のビットまで書き込まれた段階で、転送クロ
ックφ1 ,φ2 をそれぞれローレベル,ハイレベルの状
態に維持される。これによって、情報の転送動作が終了
し、スイッチ素子アレイに書き込まれた情報は保持され
る(特に、偶数ビットにおいて保持されている)。
【0083】スイッチ素子アレイの偶数ビットにおい
て、オン状態のスイッチ素子Sのゲート電位はほぼ零ボ
ルトであり、オフ状態のスイッチ素子Sのゲート電位
は、Vdif の約2倍以上である。なお、オフ状態のスイ
ッチ素子Sのゲート電位については、転送方向に対して
逆方向に位置する最も隣接する偶数ビットがオン状態の
場合にVdif の約2倍であり、それ以外はVdif の約2
倍の電圧よりも大きくなる。なお、ここでVdif はPN
接合の拡散電位である。
【0084】スイッチ素子S(−2),S(0),S
(2)のそれぞれのゲート電圧は、ダイオードD-2′,
0 ′,D2 ′によって対応する発光素子L(−2),
L(0),L(2)のゲートG-2′,G0 ′,G2 ′に
伝達される。したがって、発光素子L(−2),L
(0),L(2)のゲート電圧は、オン状態の場合でV
difとなり、オフ状態の場合でVdif の3倍以上とな
る。そしてオン状態の場合で、発光素子のターンオン電
圧はVdif の2倍となり、オフ状態でVdif の4倍とな
る。
【0085】一方、クロックφR については、いったん
零ボルトに設定して全体の発光をなくし(すなわち、リ
セット)、その後にハイレベル電位VHRまで上昇させ
る。この電圧φHRとして 2Vdif <VHR<4Vdif の範囲に設定されていると、オン状態のスイッチ素子S
に対応する発光素子Lがオン状態となり、オフ状態のス
イッチ素子Sの対応する発光素子Lはオフ状態のままに
なる。
【0086】したがって、スイッチ素子アレイに書き込
まれた1,0の情報が、そのまま発光素子アレイに書き
込まれることになる。
【0087】この後、電圧VHRは発光素子のオン状態維
持電圧以上であってVdif の2倍の電圧未満の値に再設
定される。このことにより、発光素子Lは、スイッチ素
子Sのゲート電位に影響されなくなり、書き込まれた情
報を保持し続ける。そして、発光素子アレイが情報の保
持状態にある間に、前述と同様にして、スイッチ素子ア
レイには次の情報が書き込まれる。
【0088】やがて、クロックφR がローレベル電圧に
設定されて、各発光素子Lがリセットされる。リセット
後、再び情報が発光素子アレイに書き込まれる。以上の
ようにして、一連の動作が繰り返し行われる。
【0089】次に図17に示す発光装置を、光プリンタ
用の書き込み光源に適用した場合について述べる。
【0090】例えば、発光装置が2048ビットの発光
素子Lを有するものとすると、スイッチ素子Sはその倍
の4096ビットを必要とする。光プリンタにおける書
き込み光源の電流量は約5mAであるから、全てのビッ
トの発光素子Lが発光状態であるとすると、約10Aと
いう電流が流れる。
【0091】一方、スイッチ素子Sからの情報転送のた
めの電流は、ゲート負荷抵抗RL3=30kΩの場合に
0.5mAであることが実験的にわかっているので、全
てのビットの発光素子が発光状態であれば、1A程度で
ある。なお、この情報転送のための電流量は、光プリン
ティングに必要な10Aに比べ1割程度であり、実用上
問題のない値である。
【0092】また、スイッチ素子Sからの情報が、発光
素子Lに移動させられた段階でクロックφ1 ,φ2 の電
圧を一旦零ボルトに低下させることにより、スイッチ素
子アレイ全体がオフ状態となりリセットが行われる。こ
の方法を用いた場合には、スイッチ素子Sがオン状態に
なる時間が考慮されると、等価的に電流値が下がること
となる。つまり、前述の1Aに比べて等価的に0.5A
程度まで下がったことになる。
【0093】発光素子Lの2048ビットに対して、ス
タートパルスφS が供給されるデータ入力端(図示せ
ず)が1つだけでは、情報の転送速度はかなり高速であ
ることが必要である。この点については、データ入力端
を複数設けることによって、情報の転送速度を低下させ
ることができる。例えば、通常64ビットまたは128
ビットを一単位として発光素子Lのチップが形成され、
このチップごとに情報が入力されてもよい。
【0094】128ビットごとにデータ入力を並列に行
った場合、2048ビットに対して20個のデータ入力
端を有することになる。このため、情報の転送速度は1
/20でよいことになる。したがって、発光装置は余裕
のある動作を行うことができる。
【0095】なお、発光素子Lの出力光の光量のばらつ
きを防ぐために、アノード負荷抵抗RA3をレーザ等によ
り微調整することが可能である。このことによって、出
力光のばらつきのない発光装置を得ることができる。
【0096】また、図17では、スイッチ素子アレイに
おける偶数ビットの右側に接続される結合用ダイオード
-2,D0 の特性と、奇数ビットの右側に接続される結
合用ダイオードD-1,D1 の特性とが異なっている。し
たがって、偶数ビットと奇数ビットとで動作電流等を分
けて最適化することが重要である。このために、RL2
L1,RA1<RA2に設定するほうが望ましく、この場合
には発光装置はより安定で高速な動作を行い得る。
【0097】さらに、図17では、スイッチ素子アレイ
にダイオード結合方式と呼ばれる構成を採用している
が、結合方式はこれに限られず、抵抗結合方式であって
もよい。
【0098】本実施例においては、スイッチ素子アレイ
がダイオード結合方式の場合には、最終段のスイッチ素
子に、図5に示したラダー構造10または図6に示した
ラダー構造20を付加すれば良い。また、スイッチ素子
アレイが抵抗結合方式の場合には、最終段のスイッチ素
子に、図11(A)に示したラダー構造30または図1
1(B)に示した等価抵抗RE を付加すれば良い。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、発光素子アレイまたは
スイッチ素子アレイの終端部に、負荷抵抗補償回路を設
けているので、オン状態へのスイッチング速度はほぼ一
定となり、全発光素子または全スイッチ素子を通じて均
一なスイッチング速度を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自己走査型発光装置を示す図である。
【図2】図1の発光装置のゲート電位勾配を説明する図
である。
【図3】図1の発光装置の終端付近のゲート電位勾配を
説明する図である。
【図4】終端付近の負荷抵抗の変化を示すグラフであ
る。
【図5】実施例1の回路図である。
【図6】実施例2の回路図である。
【図7】実施例2における終端付近の負荷抵抗の変化を
示すグラフである。
【図8】実施例2の最終段の発光サイリスタとダイオー
ドの構造を示す断面図である。
【図9】実施例3の回路図である。
【図10】本発明を適用できる実施例4の発光装置の回
路図である。
【図11】実施例4の発光装置に付加される負荷抵抗補
償回路を示す図である。
【図12】本発明を適用できる実施例5の発光装置の回
路図である。
【図13】本発明を適用できる実施例6の発光装置の回
路図である。
【図14】本発明を適用できる実施例7の発光装置のブ
ロック図である。
【図15】図14の発光装置の等価回路図である。
【図16】図14の発光装置の駆動方法を示すパルスタ
イミング図である。
【図17】本発明を適用できる実施例8の発光装置の回
路図である。
【符号の説明】
T 発光サイリスタ D 結合用ダイオード RL ゲート負荷抵抗 RI 結合用抵抗 Tr トランジスタ 10 ラダー構造の負荷抵抗補償回路 20 終端抵抗による負荷抵抗補償回路 30 ラダー構造の終端抵抗による負荷抵抗補償回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】しきい電圧またはしきい電流の制御電極を
    有する発光素子を複数個配列し、各発光素子の前記制御
    電極をその近傍に位置する少なくとも1つの発光素子の
    制御電極に、電気的に一方向性を有する電気素子を介し
    て接続するとともに、各発光素子の前記制御電極に電源
    ラインを負荷抵抗を介して接続し、かつ各発光素子にク
    ロックパルスラインを接続して形成した自己走査型発光
    装置において、 最終段の前記電気素子の後段に、前記負荷抵抗と前記電
    気素子とからなるラダー構造の負荷抵抗補償回路を設け
    たことを特徴とする自己走査型発光装置。
  2. 【請求項2】しきい電圧またはしきい電流の制御電極を
    有する発光素子を複数個配列し、各発光素子の前記制御
    電極をその近傍に位置する少なくとも1つの発光素子の
    制御電極に、電気的に一方向性を有する電気素子を介し
    て接続するとともに、各発光素子の前記制御電極に電源
    ラインを負荷抵抗を介して接続し、かつ各発光素子にク
    ロックパルスラインを接続して形成した自己走査型発光
    装置において、 最終段の前記電気素子の後段に、1個以上の抵抗が並列
    に接続されたラダー構造の負荷抵抗補償回路を設けたこ
    とを特徴とする自己走査型発光装置。
  3. 【請求項3】しきい電圧またはしきい電流の制御電極を
    有する発光素子を複数個配列し、各発光素子の前記制御
    電極をその近傍に位置する少なくとも1つの発光素子の
    制御電極に、電気的に一方向性を有する電気素子を介し
    て接続するとともに、各発光素子の前記制御電極に電源
    ラインを負荷抵抗を介して接続し、かつ各発光素子にク
    ロックパルスラインを接続して形成した自己走査型発光
    装置において、 最終段の前記発光素子の後段に、1個以上の抵抗が並列
    に接続されたラダー構造の負荷抵抗補償回路を設けたこ
    とを特徴とする自己走査型発光装置。
  4. 【請求項4】しきい電圧またはしきい電流の制御電極を
    有する発光素子を複数個配列し、各発光素子の前記制御
    電極をその近傍に位置する少なくとも1つの発光素子の
    制御電極に、接続用抵抗を介して接続するとともに、各
    発光素子の前記制御電極に電源ラインを負荷抵抗を介し
    て接続し、かつ各発光素子にクロックパルスラインを接
    続して形成した自己走査型発光装置において、 最終段の前記接続用抵抗の後段に、前記負荷抵抗と前記
    接続用抵抗とからなるラダー構造の負荷抵抗補償回路を
    設けたことを特徴とする自己走査型発光装置。
  5. 【請求項5】前記負荷抵抗と前記接続用抵抗とからなる
    ラダー構造を、1つの等価抵抗で置き換えたことを特徴
    とする請求項4記載の自己走査型発光装置。
  6. 【請求項6】スイッチング動作のためのしきい電圧また
    はしきい電流の制御電極を有するスイッチ素子を複数個
    配列し、各スイッチ素子の前記制御電極をその近傍に位
    置する少なくとも1つのスイッチ素子の制御電極に、電
    気的に一方向性を有する電気素子を介して接続するとと
    もに、各スイッチ素子の制御電極に電源ラインを負荷抵
    抗を介して接続し、かつ各スイッチ素子にクロックパル
    スラインを接続して形成したスイッチング素子アレイ
    と、 発光動作のためのしきい電圧またはしきい電流の制御電
    極を有する発光素子を複数個配列した発光素子アレイと
    からなり、 前記発光素子アレイの各制御電極を前記スイッチ素子の
    制御電極と電気的手段にて接続し、各発光素子に発光の
    ための電流を印加するラインを設けた自己走査型発光装
    置において、 最終段の前記電気素子の後段に、前記負荷抵抗と前記電
    気素子とからなるラダー構造の負荷抵抗補償回路を設け
    たことを特徴とする自己走査型発光装置。
  7. 【請求項7】スイッチング動作のためのしきい電圧また
    はしきい電流の制御電極を有するスイッチ素子を複数個
    配列し、各スイッチ素子の前記制御電極をその近傍に位
    置する少なくとも1つのスイッチ素子の制御電極に、電
    気的に一方向性を有する電気素子を介して接続するとと
    もに、各スイッチ素子の制御電極に電源ラインを負荷抵
    抗を介して接続し、かつ各スイッチ素子にクロックパル
    スラインを接続して形成したスイッチング素子アレイ
    と、 発光動作のためのしきい電圧またはしきい電流の制御電
    極を有する発光素子を複数個配列した発光素子アレイと
    からなり、 前記発光素子アレイの各制御電極を前記スイッチ素子の
    制御電極と電気的手段にて接続し、各発光素子に発光の
    ための電流を印加するラインを設けた自己走査型発光装
    置において、 最終段の前記電気素子の後段に、1個以上の抵抗が並列
    に接続されたラダー構造の負荷抵抗補償回路を設けたこ
    とを特徴とする自己走査型発光装置。
  8. 【請求項8】スイッチング動作のためのしきい電圧また
    はしきい電流の制御電極を有するスイッチ素子を複数個
    配列し、各スイッチ素子の前記制御電極をその近傍に位
    置する少なくとも1つのスイッチ素子の制御電極に、電
    気的に一方向性を有する電気素子を介して接続するとと
    もに、各スイッチ素子の制御電極に電源ラインを負荷抵
    抗を介して接続し、かつ各スイッチ素子にクロックパル
    スラインを接続して形成したスイッチング素子アレイ
    と、 発光動作のためのしきい電圧またはしきい電流の制御電
    極を有する発光素子を複数個配列した発光素子アレイと
    からなり、 前記発光素子アレイの各制御電極を前記スイッチ素子の
    制御電極と電気的手段にて接続し、各発光素子に発光の
    ための電流を印加するラインを設けた自己走査型発光装
    置において、 最終段の前記発光素子の後段に、1個以上の抵抗が並列
    に接続されたラダー構造の負荷抵抗補償回路を設けたこ
    とを特徴とする自己走査型発光装置。
  9. 【請求項9】スイッチング動作のためのしきい電圧また
    はしきい電流の制御電極を有するスイッチ素子を複数個
    配列し、各スイッチ素子の前記制御電極をその近傍に位
    置する少なくとも1つのスイッチ素子の制御電極に、接
    続用抵抗を介して接続するとともに、各スイッチ素子の
    制御電極に電源ラインを負荷抵抗を介して接続し、かつ
    各スイッチ素子にクロックパルスラインを接続して形成
    したスイッチング素子アレイと、 発光動作のためのしきい電圧またはしきい電流の制御電
    極を有する発光素子を複数個配列した発光素子アレイと
    からなり、 前記発光素子アレイの各制御電極を前記スイッチ素子の
    制御電極と電気的手段にて接続し、各発光素子に発光の
    ための電流を印加するラインを設けた自己走査型発光装
    置において、 最終段の前記接続用抵抗の後段に、前記負荷抵抗と前記
    接続用抵抗とからなるラダー構造の負荷抵抗補償回路を
    設けたことを特徴とする自己走査型発光装置。
  10. 【請求項10】前記負荷抵抗と前記接続用抵抗とからな
    るラダー構造を、1つの等価抵抗で置き換えたことを特
    徴とする請求項9記載の自己走査型発光装置。
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